説明

データ収集装置、データ収集プログラム及びデータ収集方法

【課題】ネットワークにおけるデータ収集のための効率的なスケジューリングを行なうことを課題とする。
【解決手段】データ収集装置は、所定クロック数を有する1周期ごとに、ネットワークの各ノードから1回ずつデータ収集する。また、データ収集装置は、データ収集結果から、正常に収集できた収集結果に該当するノードのノード情報を含む成功リストと、正常に収集できなかった収集結果に該当するノードのノード情報を含む失敗リストとを生成する。また、データ収集装置は、ネットワークの全ノード数及びクロック単位で収集可能なノード数から求められる、所定クロック数より少ないクロック数に対応する各クロックに、失敗リストに含まれるノード情報を分散して割り当てて、次周期のデータ収集順序を決定する収集リストを生成する。収集リストには、成功リストに含まれるノード情報も割り当てられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ収集装置、データ収集プログラム及びデータ収集方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ツリー状の階層構造を有するネットワークシステムでは、例えば、階層構造の頂点にあたる本部の装置によって、本部に対し階層の下位にあたる複数の拠点の装置からデータが収集される。このようなネットワークシステムの一つの様態としては、映像監視システムがある。
【0003】
映像監視システムでは、例えば、複数の拠点から受け付けた映像ストリームを動画として蓄積したり、受け付けた映像ストリームから静止画を生成したりして、各拠点を監視することが行なわれる。ここで、映像監視システムにおいては、映像ストリームを動画として蓄積する場合に、蓄積容量を圧迫するため、静止画を利用することが好ましい。
【0004】
また、映像監視システムでは、例えば、映像ストリームの伝送専用にネットワークの構築がなされていない場合に、伝送に要する帯域を確保できずに映像ストリームを送信できないことがある。また、映像監視システムでは、例えば、下位層の拠点からの映像ストリームの送信が重なる場合に、帯域が不足することで通信を行なうことができないこともある。これらに対応するため、本部で受信されるデータ数を減らすために動作する機能部を手動で減らしたり、ネットワークの構成情報に基づいてデータ収集のスケジュールを手動で調整したりすることがある。
【0005】
スケジューリングに関する技術では、例えば、複数装置の処理順序を組み替えつつスケジュールを評価して、より良いスケジュールを求めるものや、決められた優先度に基づいてスケジューリングしたりするものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平05−189448号公報
【特許文献2】特開2008−90845号公報
【特許文献3】特開平09−251302号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来技術では、ネットワークにおけるデータ収集のための効率的なスケジューリングを行なうことができないという問題がある。スケジュールを評価する従来技術は、特定装置の稼働率を落とすことがないようにスケジューリングするものであり、ツリー状の階層構造を有するネットワークにおける複数の拠点からデータを収集する映像監視システムには適用することが困難である。また、優先度に基づいてスケジューリングする従来技術は、同様に、ツリー状の階層構造を有するネットワークにおける複数の拠点からデータを収集する映像監視システムには適用することが困難である。また、スケジュールを手動で調整する場合には、拠点数が膨大であったり、複雑なネットワーク構成であったりすると、スケジューリングを行なうことさえ困難である。さらに、映像監視システムのように、リアルタイムで状況を把握することが好ましいシステムにおいては、映像ストリームの送信ができなければ監視する意味が薄れてしまう。
【0008】
そこで、本願に開示する技術は、上記に鑑みてなされたものである。本願に開示する技術は、ネットワークにおけるデータ収集のための効率的なスケジューリングを行なうことが可能であるデータ収集装置、データ収集プログラム及びデータ収集方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本願に開示するデータ収集装置は、ネットワークを介して複数のノードからデータを収集するデータ収集装置において、所定クロック数を有する1周期ごとに、各ノードから1回ずつデータを収集するデータ収集部と、前記データ収集部によるデータ収集の収集結果から、正常にデータ収集できた収集結果に該当するノードのノード情報を含む成功リストと、正常にデータ収集できなかった収集結果に該当するノードのノード情報を含む失敗リストとを生成する第1生成部と、前記ネットワークの全ノード数及びクロック単位で収集可能なノード数から求められる、前記所定クロック数より少ないクロック数に対応する各クロックに、前記第1生成部によって生成された失敗リストに含まれるノード情報を分散させて割り当てるとともに、前記第1生成部によって生成された成功リストに含まれるノード情報を割り当てて、次周期のデータ収集順序を決定する収集リストを生成する第2生成部とを有する。
【発明の効果】
【0010】
本願に開示するデータ収集装置、データ収集プログラム及びデータ収集方法の一つの様態は、ネットワークにおけるデータ収集のための効率的なスケジューリングを行なうことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、データ収集装置を含むネットワークのシステム構成例を示す図である。
【図2A】図2Aは、本部及び拠点間におけるIGMPv2パケットのフォーマット例を示す図である。
【図2B】図2Bは、拠点及び拠点間におけるPIM‐SMパケットのフォーマット例を示す図である。
【図3】図3は、実施例1に係るデータ収集装置の構成例を示す図である。
【図4】図4は、実施例1に係る収集対象リストに保持される情報の例を示す図である。
【図5A】図5Aは、データ収集装置による処理当初の収集対象リストの例を示す図である。
【図5B】図5Bは、1周期目の収集処理実行結果と、成功リストと、失敗リストとの例を示す図である。
【図5C】図5Cは、1周期目における収集処理実行結果とクロックとの関係を示す図である。
【図5D】図5Dは、1周期目のリカバリ処理を説明する図である。
【図5E】図5Eは、1周期目のリカバリ処理を説明する図である。
【図6A】図6Aは、実施例1に係る収集対象リストの生成について説明する図である。
【図6B】図6Bは、実施例1に係る収集対象リストの生成について説明する図である。
【図6C】図6Cは、実施例1に係る収集対象リストの生成について説明する図である。
【図6D】図6Dは、実施例1に係る収集対象リストの生成について説明する図である。
【図6E】図6Eは、実施例1に係る収集対象リストの生成について説明する図である。
【図6F】図6Fは、実施例1に係る収集対象リストの生成について説明する図である。
【図6G】図6Gは、実施例1に係る収集対象リストの生成について説明する図である。
【図6H】図6Hは、実施例1に係る収集対象リストの生成について説明する図である。
【図6I】図6Iは、2周期目の収集処理実行結果とクロックとの関係を示す図である。
【図6J】図6Jは、3周期目の収集処理実行結果とクロックとの関係を示す図である。
【図7】図7は、実施例1に係るデータ収集処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図8】図8は、実施例1に係るリカバリ処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図9】図9は、実施例1に係る収集対象リスト生成処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図10】図10は、実施例2に係るカメラのIPアドレスの例を示す図である。
【図11A】図11Aは、実施例2に係る収集対象リストの生成について説明する図である。
【図11B】図11Bは、実施例2に係る収集対象リストの生成について説明する図である。
【図11C】図11Cは、実施例2に係る収集対象リストの生成について説明する図である。
【図11D】図11Dは、実施例2に係る収集対象リストの生成について説明する図である。
【図11E】図11Eは、実施例2に係る収集対象リストの生成について説明する図である。
【図11F】図11Fは、実施例2に係る収集対象リストの生成について説明する図である。
【図11G】図11Gは、実施例2に係る収集対象リストの生成について説明する図である。
【図11H】図11Hは、実施例2に係る収集対象リストの生成について説明する図である。
【図11I】図11Iは、実施例2に係る収集対象リストの生成について説明する図である。
【図11J】図11Jは、実施例2に係る収集対象リストの生成について説明する図である。
【図11K】図11Kは、実施例2に係る収集対象リストの生成について説明する図である。
【図11L】図11Lは、実施例2に係る収集対象リストの生成について説明する図である。
【図11M】図11Mは、実施例2に係る収集対象リストの生成について説明する図である。
【図11N】図11Nは、実施例2に係る収集対象リストの生成について説明する図である。
【図11O】図11Oは、2周期目の収集処理実行結果とクロックとの関係を示す図である。
【図12A】図12Aは、実施例2に係る収集対象リスト生成処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図12B】図12Bは、実施例2に係る収集対象リスト生成処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図13】図13は、データ収集プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に添付図面を参照して、本願に開示するデータ収集装置、データ収集プログラム及びデータ収集方法の実施例を説明する。なお、以下の実施例により本発明が限定されるものではない。また、各実施例は、内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【実施例1】
【0013】
[システム構成]
図1を用いて、本願に開示するデータ収集装置を含むネットワークのシステム構成を説明する。図1は、データ収集装置を含むネットワークのシステム構成例を示す図である。なお、以下では、ツリー状の階層構造を有するネットワークにおいて、各拠点に配置されたカメラによって撮像された映像ストリームを収集する、本部に配置されたデータ収集装置を含む映像監視システムを例に挙げる。
【0014】
例えば、図1に示すように、映像監視システムは、ツリー状の階層構造を有するネットワーク内に、データ収集装置を配置する本部と、任意台数のカメラを配置する複数拠点とを含む。また、各拠点は、例えば、ルータ等の中継装置を有する。図1の例において、拠点01には、カメラ01−1が配置される。同様に、拠点02には、カメラ02−1と、カメラ02−2とが配置される。同様に、拠点11には、カメラ11−1と、カメラ11−2と、カメラ11−3とが配置される。同様に、拠点12には、カメラ12−1が配置される。同様に、拠点13には、カメラ13−1と、カメラ13−2とが配置される。同様に、拠点21には、カメラ21−1が配置される。同様に、拠点22には、カメラ22−1と、カメラ22−2とが配置される。
【0015】
また、映像監視システムにおけるネットワークは、一つの様態として、IP(Internet Protocol)ネットワークで実現される。このような映像監視システムでは、例えば、本部及び拠点間、或いは拠点及び拠点間において、映像ストリームを送受可能な回線の帯域に制限が存在することがある。図1の(A)に示す回線の帯域は、例えば、3映像ストリーム分を送受可能である。図1の(B)、(C)及び(G)に示す回線の帯域は、例えば、2映像ストリーム分を送受可能である。図1の(D)、(E)及び(F)に示す回線の帯域は、例えば、1映像ストリーム分を送受可能である。また、データ収集装置は、上述したネットワークにおける回線の構成や回線帯域等の構成情報を有していなくても良い。
【0016】
上記構成において、映像監視システムにおけるデータ収集装置は、例えば、各拠点に配置されたカメラに対し、ネットワークを介して撮像要求を送信し、撮像された映像ストリームを収集する。詳細には、カメラは、撮像した映像ストリームをルータ等の拠点に対して常時送信している。そして、各ルータは、データ収集装置から受け付けた撮像要求に対して、該当するカメラの映像ストリームをデータ収集装置に対して送信する。ここで、本部及び拠点間では、例えば、IGMP(Internet Group Management Protocol)v2パケットが利用される。また、拠点及び拠点間では、例えば、PIM‐SM(Protocol Independent Multicast‐Sparse Mode)パケットが利用される。
【0017】
図2Aは、本部及び拠点間におけるIGMPv2パケットのフォーマット例を示す図である。例えば、IGMPv2パケットフォーマットには、「タイプ(Type)」フィールドと、「最大応答時間(Max Response Time)」フィールドと、「チェックサム(Check Sum)」フィールドと、「グループアドレス(Group Address)」フィールドとが含まれる。図2Bは、拠点及び拠点間におけるPIM‐SMパケットのフォーマット例を示す図である。例えば、PIM‐SMパケットフォーマットには、「バージョン(Version)」フィールドと、「タイプ」フィールドと、「アドレス領域長」フィールドと、「チェックサム」フィールドと、「メッセージ(Message)」フィールドとが含まれる。
【0018】
また、データ収集装置は、例えば、収集した映像ストリームから静止画を生成する。その後、静止画を生成したデータ収集装置は、例えば、監視を終了する場合に、各拠点に配置されたカメラに対して撮像停止要求を送信する。これらにより、映像監視システムにおけるデータ収集装置は、生成した静止画を出力し、各拠点の監視を実現する。なお、データ収集装置による処理の詳細については後述する。
【0019】
[データ収集装置の構成]
次に、図3を用いて、データ収集装置の構成を説明する。図3は、実施例1に係るデータ収集装置の構成例を示す図である。例えば、図3に示すように、データ収集装置100は、記憶部110と、制御部120とを有する。
【0020】
記憶部110は、例えば、制御部120による各種処理に要するデータや、制御部120による各種処理結果を記憶する。また、記憶部110は、例えば、収集対象リスト111と、成功リスト112と、失敗リスト113と、リカバリ対象リスト114とを有する。なお、記憶部110は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置である。
【0021】
収集対象リスト111は、例えば、ある周期の映像ストリームの収集で利用され、カメラによって撮像された映像ストリームを収集する収集順に各カメラのカメラ情報を保持する。また、収集対象リスト111は、例えば、後述する収集対象リスト生成部125によって生成されるリストである。
【0022】
図4は、実施例1に係る収集対象リスト111に保持される情報の例を示す図である。例えば、図4に示すように、収集対象リスト111は、映像ストリームの収集順に、「カメラID(identifier)」と、「カメラ名称」と、「映像ストリームアドレス」と、「実行結果」とを対応付けて保持する。例を挙げると、収集対象リスト111は、カメラID「1」と、カメラ名称「カメラ01−1」と、映像ストリームアドレス「230.11.1.1:10101」と、実行結果「可」とを対応付けて保持する。他の例を挙げると、収集対象リスト111は、カメラID「2」と、カメラ名称「カメラ02−1」と、映像ストリームアドレス「230.11.2.1:10201」と、実行結果「不可」とを対応付けて保持する。これらの情報のうち、「実行結果」は、映像ストリームの収集前であれば空の状態である。
【0023】
成功リスト112は、例えば、各拠点のカメラから映像ストリームを正常に収集できた収集結果に該当する各カメラのカメラ情報を保持する。詳細には、映像監視システムにおける成功リスト112は、映像ストリームの収集及び静止画生成に成功したときの、映像ストリームの送信元であるカメラのカメラ情報を保持する。また、成功リスト112は、例えば、後述する収集結果受領部123によって生成されるリストである。
【0024】
失敗リスト113は、例えば、各拠点のカメラから映像ストリームを正常に収集できなかった収集結果に該当する各カメラのカメラ情報を保持する。詳細には、映像監視システムにおける失敗リスト113は、映像ストリームの収集又は静止画生成に失敗したときの、映像ストリームの送信元であるカメラのカメラ情報を保持する。また、失敗リスト113は、例えば、後述する収集結果受領部123によって生成されるリストである。
【0025】
リカバリ対象リスト114は、例えば、失敗リスト113と同様に、各拠点のカメラから映像ストリームを正常に収集又は静止画生成できなかった収集結果に該当する各カメラのカメラ情報を保持する。また、リカバリ対象リスト114は、例えば、後述するリカバリ処理部124によって生成されるリストである。
【0026】
制御部120は、例えば、制御プログラム、各種の処理手順等を規定したプログラム及び所要データを格納するための内部メモリを有する。また、制御部120は、例えば、収集開始指示部121と、収集部122a〜122n(nは、自然数)と、収集結果受領部123と、リカバリ処理部124と、収集対象リスト生成部125とを有する。なお、制御部120は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路、又はCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の電子回路である。
【0027】
収集開始指示部121は、例えば、収集対象リスト111に保持された収集順に従い、収集部122a〜122nに対して、所定クロック数を有する1周期ごとに映像ストリームの収集開始を指示する。また、収集開始指示部121は、同時にデータを収集する同時収集数について、予め決められた収集数に基づいて、収集部122a〜122nに収集開始を指示する。なお、収集開始指示部121は、クロックについて、例えば、クロックを生成するクロック生成部(図示しない)から取得する。
【0028】
収集部122a〜122nは、例えば、所定クロック数を有する1周期ごとにカメラから映像ストリームを収集する。詳細には、収集部122a〜122nは、収集開始指示部121から映像ストリームの収集指示を受け付けた場合に、マルチキャストにより該当するカメラに対して撮像要求を送信する。すなわち、収集部122a〜122nは、上述したように、ネットワークの構成情報をデータ収集装置100が有していなくても良いため、マルチキャストにより該当するカメラに対して撮像要求を送信する。
【0029】
そして、収集部122a〜122nは、各カメラから映像ストリームを収集し、収集した映像ストリームから静止画を生成する。このとき、収集部122a〜122nは、正常に収集及び静止画生成できた場合に、正常に処理できた旨を該当するカメラ情報とともに収集結果受領部123に通知する。また、収集部122a〜122nは、正常に収集又は静止画生成できなかった場合に、正常に処理できなかった旨を該当するカメラ情報とともに収集結果受領部123に通知する。なお、収集部122a〜122nは、リカバリ処理部124から収集指示を受け付けた場合にも、映像ストリームを収集して静止画を生成する。このとき、収集部122a〜122nは、収集結果受領部123への通知は行なわない。
【0030】
収集結果受領部123は、例えば、収集部122a〜122nから通知された映像ストリームの収集結果から、成功リスト112と失敗リスト113とを生成する。詳細には、収集結果受領部123は、収集部122a〜122nにおいて正常に収集及び静止画生成できた映像ストリームの送信元であるカメラのカメラ情報に基づいて、成功リスト112を生成する。また、収集結果受領部123は、収集部122a〜122nにおいて正常に収集又は静止画生成できなかった映像ストリームの送信元であるカメラのカメラ情報に基づいて、失敗リスト113を生成する。なお、収集結果受領部123は、成功リスト112及び失敗リスト113の生成処理後、生成完了した旨をリカバリ処理部124及び収集対象リスト生成部125に対して通知する。また、収集結果受領部123は、収集対象リスト111に保持される収集結果の反映も実行する。
【0031】
リカバリ処理部124は、例えば、収集部122a〜122nによる映像ストリームの収集後の残りクロック内において、正常に収集又は静止画生成できなかった映像ストリームの送信元であるカメラから、映像ストリームを収集する処理を再度実行する。詳細には、リカバリ処理部124は、収集結果受領部123から成功リスト112及び失敗リスト113の生成完了通知を受け付ける。そして、リカバリ処理部124は、失敗リスト113にリスト生成されている場合に、生成されているリストをリカバリ対象リスト114に移行する。なお、リカバリ処理部124は、失敗リスト113にリスト生成されていない場合にはリカバリ処理を実行することなく処理を終了する。
【0032】
続いて、リカバリ処理部124は、リカバリ処理における同時に映像ストリームを収集可能な数を求める。同時に映像ストリームを収集可能な数は、例えば、リカバリ処理での同時収集数を「S’」、収集待ち時間のクロックを「M」、リカバリ対象となるカメラの残数を「R」、該当周期内の残クロック数を「Q」とすると、「S’=(M×R)÷Q」で求められる。なお、「S’」の計算結果が割り切れない場合には、計算結果の値を切り上げることとする。小数点以下の切り上げについては、例えば、切り上げの関数「ceil」を利用して「S’=ceil((M×R)÷Q)」としても良い。また、この「S’」は、リカバリ処理ではない通常時における同時収集数、すなわち通常時に映像ストリームの収集に利用された収集部122a〜122nの数を「S」とすると、「S’≦S」であることを条件とする。要するに、リカバリ処理部124は、クロックが進むにつれて「R」も減少する場合があるので、「S’」をクロックごとに算出することで、その時点における最小の同時収集数「S’」を求める。
【0033】
続いて、リカバリ処理部124は、同時に映像ストリームを収集可能な数「S’」ごとに、リカバリ対象リスト114の先頭側と末尾側とに存在するカメラ情報に対応するカメラから、交互に映像ストリームを収集する。映像ストリームを収集する際に、リカバリ処理部124は、収集開始指示部121と同様に、収集部122a〜122nに対して映像ストリームの収集開始を指示する。
【0034】
収集対象リスト生成部125は、例えば、収集結果受領部123によって生成された成功リスト112及び失敗リスト113に基づいて、収集対象リスト111を生成する。詳細には、収集対象リスト生成部125は、収集結果受領部123から成功リスト112及び失敗リスト113の生成完了通知を受け付ける。そして、収集対象リスト生成部125は、ネットワーク内に含まれる各カメラから1回ずつ映像ストリームを収集することにより全てのカメラから正常に映像ストリームを収集できた場合の最短クロック数を求める。かかる最短クロック数は、例えば、最短クロック数を「C」、カメラ数を「A」、同時収集数を「S」とすると、「C=A÷S」で求められる。すなわち、最短クロック数は、ネットワークの全ノード数及びクロック単位で収集可能なノード数から求められる、所定クロック数を有する1周期より少ないクロック数である。なお、「C」の計算結果が割り切れない場合には、計算結果の値を切り上げることとする。小数点以下の切り上げについては、例えば、切り上げの関数「ceil」を利用して「C=ceil(A÷S)」としても良い。また、同時収集数とは、映像ストリームの収集で利用された収集部122a〜122nの数を示す。
【0035】
続いて、収集対象リスト生成部125は、失敗リスト113に含まれるカメラ情報に対応するカメラを、求めた最短クロック数内の各クロックに分散させた、次周期の映像ストリーム収集で利用する収集対象リスト111を生成する。最短クロック数内への分散について、収集対象リスト生成部125は、クロック毎における、成功リスト112又は失敗リスト113の中から収集部122a〜122nに割り当てる数を求める。
【0036】
ここで、失敗リスト113から割り当てる数は、例えば、失敗リスト113から割り当てる数を「L」、失敗リスト113に含まれるカメラ情報の数を「N」、最短クロック数を「C」とすると、「L=N÷C」で求められる。なお、「L」の計算結果が割り切れない場合には、計算結果の値を切り上げることとする。小数点以下の切り上げについては、例えば、切り上げの関数「ceil」を利用して「L=ceil(N÷C)」としても良い。一方、成功リスト112から割り当てる数は、例えば、成功リスト112から割り当てる数を「W」、同時収集数を「S」、失敗リスト113から割り当てる数を「L」とすると、「W=S−L」で求められる。すなわち、収集対象リスト生成部125は、失敗リスト113に含まれるカメラ情報に対応するカメラから正常に映像ストリームを収集して静止画生成するため、及び、処理時間を抑制するために、失敗リスト113から優先して割り当てる数を求める。
【0037】
その後、収集対象リスト生成部125は、成功リスト112から「W」個のカメラ情報を、失敗リスト113から「L」個のカメラ情報を、何れかのリストが空になるまで繰り返し互いに組み合わせて、収集対象リスト111を生成する。さらに、収集対象リスト生成部125は、何れかのリストが空になった場合に、何れかのリストに残っているカメラ情報を全て収集対象リスト111に移行することで、新たな収集対象リスト111を生成する。なお、収集対象リスト生成部125は、失敗リスト113にリスト生成されていない場合に、収集対象リスト111を生成することなく処理を終了する。
【0038】
[リカバリ処理]
次に、図5A〜図5Eを用いて、リカバリ処理について説明する。なお、以下では、図1に示した各カメラから映像ストリームを収集したときに、正常に収集又は静止画生成できなかったカメラに対する映像ストリーム収集のリカバリ処理について説明する。また、以下では、1周期が10クロック、収集待ち時間が2クロック(「M=2」)である場合を説明する。また、以下では、同時収集数「S」について、「S=3」である場合を説明する。このとき、収集処理を実行する収集部は、収集部122a〜122cであるものとする。また、以下では、収集対象リスト111、成功リスト112、失敗リスト113及びリカバリ対象リスト114によって保持される情報について、説明の便宜上、カメラ名称のみを示すことにする。
【0039】
図5Aは、データ収集装置100による処理当初の収集対象リスト111の例を示す図である。例えば、図5Aに示すように、処理当初の収集対象リスト111は、カメラ01−1、カメラ02−1、カメラ02−2、カメラ11−1、カメラ11−2、カメラ11−3の順にカメラ情報を保持する。加えて、処理当初の収集対象リスト111は、カメラ11−3に続いて、カメラ12−1、カメラ13−1、カメラ13−2、カメラ21−1、カメラ22−1、カメラ22−2の順にカメラ情報を保持する。データ収集装置100は、図5Aに示す収集対象リスト111に従い、12台のカメラから映像ストリームの収集処理を実行する。
【0040】
図5Bは、1周期目の収集処理実行結果と、成功リスト112と、失敗リスト113との例を示す図である。また、図5Cは、1周期目における収集処理実行結果とクロックとの関係を示す図である。例えば、図5Bの左方又は図5Cに示すように、1周期目の収集処理実行では、6クロックかけて、5台のカメラに対応する映像ストリームの収集又は静止画生成に失敗している。
【0041】
詳細には、1クロック目では、ネットワークの回線帯域制限に影響されずに、カメラ01−1、カメラ02−1、カメラ02−2に対応する映像ストリームの収集及び静止画生成に成功している。2クロック目では、拠点11にカメラ11−1、カメラ11−2、カメラ11−3から3映像ストリームが渡されるものの、拠点01及び拠点11間の回線帯域が2映像ストリーム分であるため、帯域不足で正常に収集できず、収集処理も終了できない。3クロック目では、2クロック目と同一のカメラに対する収集処理を継続しているものの、回線帯域の状況は変わらないため、収集待ち時間である2クロックの経過とともに、該当するカメラに対する収集処理が終了している。すなわち、2〜3クロック目では、回線帯域の影響により、カメラ11−1、カメラ11−2、カメラ11−3に対応する映像ストリームの収集又は静止画生成に失敗している。
【0042】
4クロック目では、ネットワークの回線帯域制限に影響されずに、カメラ12−1に対応する映像ストリームの収集及び静止画生成に成功している。但し、4クロック目では、拠点13にカメラ13−1、カメラ13−2から2映像ストリームが渡されるものの、拠点10及び拠点13間の回線帯域が1映像ストリーム分であるため、帯域不足で正常に収集できず、収集処理も終了できない。5クロック目では、ネットワークの回線帯域制限に影響されずに、カメラ21−1に対応する映像ストリームの収集及び静止画生成に成功している。但し、5クロック目では、4クロック目で映像ストリームを収集できていないカメラに対する収集処理を継続しているものの、回線帯域の状況は変わらないため、収集待ち時間である2クロックの経過とともに、該当するカメラに対する収集処理が終了している。すなわち、4〜5クロック目では、回線帯域の影響により、カメラ13−1、カメラ13−2に対応する映像ストリームの収集又は静止画生成に失敗している。
【0043】
5クロック目では、ネットワークの回線帯域制限に影響されずに、カメラ22−1、カメラ22−2に対応する映像ストリームの収集及び静止画生成に成功している。なお、図5Bの左方では、1周期目の収集処理結果として、成功したカメラ情報に「可」を示す「○」、失敗したカメラ情報に「不可」を示す「×」が付与されている。これらにより、1周期目の収集処理では、6クロックかかってカメラ5台分の映像ストリームの収集又は静止画生成ができていない状況となる。このような状況は、図5Aに示す収集対象リスト111の順に収集処理を実行する限り、ネットワークの回線帯域に変化がなければ変わることはない。
【0044】
また、データ収集装置100は、図5Bの右方に示すように、カメラ01−1、カメラ02−1、カメラ02−2、カメラ12−1、カメラ21−1、カメラ22−1、カメラ22−2のカメラ情報を含む成功リスト112を生成する。同様に、データ収集装置100は、図5Bの右方に示すように、カメラ11−1、カメラ11−2、カメラ11−3、カメラ13−1、カメラ13−2のカメラ情報を含む失敗リスト113を生成する。
【0045】
図5D及び図5Eは、1周期目のリカバリ処理を説明する図である。なお、図5Dでは、収集処理を6クロック目で終了(図5C)した後の7クロック目のリカバリ処理の実行について説明する。また、図5Eでは、7クロック目のリカバリ処理(図5D)後の8クロック目のリカバリ処理の実行について説明する。
【0046】
例えば、リカバリ処理部124は、図5Dの左方に示すように、失敗リスト113に含まれるカメラ情報からリカバリ対象リスト114を生成する。そして、リカバリ処理部124は、「S’=(M×R)÷Q」に基づいて、「S’=(2×5)÷4」すなわち「S’=3」を求める。但し、リカバリ処理部124は、「S’」が割り切れないために切り上げて求めるとともに、「S’≦S」(この例においては、S=3である)を満たしていることを判定する。ここでは、同時収集する収集部は、収集部122a〜122cであることとする。
【0047】
そして、リカバリ処理部124は、図5Dの矢印に示すように、リカバリ対象リスト114の先頭に保持されるカメラ情報に対応するカメラ11−1から映像ストリームを収集するように収集部122aに指示する。また、リカバリ処理部124は、リカバリ対象リスト114の末尾に保持されるカメラ情報に対応するカメラ13−2から映像ストリームを収集するように収集部122bに指示する。また、リカバリ処理部124は、リカバリ対象リスト114の先頭から2番目に保持されるカメラ情報に対応するカメラ11−2から映像ストリームを収集するように収集部122cに指示する。これらにより、7クロック目では、図5Dの右方に示すように、ネットワークの回線帯域制限に影響されずに、カメラ11−1、カメラ13−2、カメラ11−2に対応する映像ストリームの収集及び静止画生成に成功している。
【0048】
続いて、リカバリ処理部124は、「S’=(M×R)÷Q」に基づいて、「S’=(2×2)÷3」すなわち「S’=2」を求める。但し、リカバリ処理部124は、「S’」が割り切れないために切り上げて求めるとともに、「S’≦S」を満たしていることを判定する。ここでは、同時収集する収集部は、収集部122a及び収集部122bであることとする。
【0049】
その後、リカバリ処理部124は、図5Eの矢印に示すように、リカバリ対象リスト114の末尾から2番目に保持されるカメラ情報に対応するカメラ13−1から映像ストリームを収集するように収集部122aに指示する。また、リカバリ処理部124は、リカバリ対象リスト114の先頭から3番目に保持されるカメラ情報に対応するカメラ11−3から映像ストリームを収集するように収集部122bに指示する。これらにより、8クロック目では、図5Eの左方に示すように、ネットワークの回線帯域制限に影響されずに、カメラ13−1、カメラ11−3に対応する映像ストリームの収集及び静止画生成に成功している。要するに、リカバリ処理部124は、通常の収集処理時における収集の失敗と同様な収集処理順にならないように、リカバリ対象リスト114の先頭と末尾とに保持されるカメラ情報に対応するカメラから交互に収集処理を実行する。このようにして、リカバリ処理部124は、該当の周期の残クロック数が「0」となる、或いは、リカバリ処理の未処理カメラが「0」となるまで、上記のようにリカバリ処理を繰り返し実行する。
【0050】
[実施例1に係る収集対象リストの生成]
次に、図6A〜図6Jを用いて、実施例1に係る収集対象リスト111の生成について説明する。図6A〜図6Hは、実施例1に係る収集対象リスト111の生成について説明する図である。また、図6Iは、2周期目の収集処理実行結果とクロックとの関係を示す図である。また、図6Jは、3周期目の収集処理実行結果とクロックとの関係を示す図である。
【0051】
なお、以下では、図1に示した各カメラから映像ストリームを収集した後、生成された成功リスト112及び失敗リスト113に基づいて、収集対象リスト111を生成する収集対象リスト生成処理について説明する。また、以下では、1周期が10クロック、収集待ち時間が2クロック(「M=2」)である場合を説明する。また、以下では、同時収集数「S」について、「S=3」である場合を説明する。このときの収集処理を実行する収集部は、収集部122a〜122cであるものとする。また、以下では、収集対象リスト111、成功リスト112、失敗リスト113及びリカバリ対象リスト114によって保持される情報について、説明の便宜上、カメラ名称のみを示すことにする。
【0052】
例えば、図6Aの左方に示すように、成功リスト112は、カメラ01−1、カメラ02−1、カメラ02−2、カメラ12−1、カメラ21−1、カメラ22−1、カメラ22−2のカメラ情報を保持する。同様に、失敗リスト113は、カメラ11−1、カメラ11−2、カメラ11−3、カメラ13−1、カメラ13−2のカメラ情報を保持する。
【0053】
そして、収集対象リスト生成部125は、「L=N÷C(C=A÷S)」に基づいて、「L=5×3÷12」すなわち「L=2」を求める。但し、収集対象リスト生成部125は、「L」が割り切れないために切り上げて求める。また、収集対象リスト生成部125は、「W=S−L」に基づいて、「W=3−2」すなわち「W=1」を求める。これらにより、収集対象リスト生成部125は、成功リスト112から「1」、失敗リスト113から「2」ずつ、同時収集数ごとに収集対象リスト111を生成していく。
【0054】
詳細には、収集対象リスト生成部125は、図6Aに示すように、成功リスト112に含まれるカメラ情報からカメラ01−1を、新たな収集対象リスト111に割り当てる。また、収集対象リスト生成部125は、図6Bに示すように、失敗リスト113に含まれるカメラ情報がカメラ11−1、カメラ11−2を、新たな収集対象リスト111に割り当てる。
【0055】
そして、収集対象リスト生成部125は、図6Cに示すように、成功リスト112に含まれるカメラ情報からカメラ02−1を、新たな収集対象リスト111に割り当てる。また、収集対象リスト生成部125は、図6Dに示すように、失敗リスト113に含まれるカメラ情報からカメラ11−3、カメラ13−1を、新たな収集対象リスト111に割り当てる。
【0056】
続いて、収集対象リスト生成部125は、図6Eに示すように、成功リスト112に含まれるカメラ情報からカメラ02−2を、新たな収集対象リスト111に割り当てる。また、収集対象リスト生成部125は、図6Fに示すように、失敗リスト113に含まれるカメラ情報からカメラ13−2を、新たな収集対象リスト111に割り当てる。
【0057】
ここで、収集対象リスト生成部125は、失敗リスト113が空になったことを判定する。これにより、収集対象リスト生成部125は、図6Gに示すように、成功リスト112に含まれる残りのカメラ情報からカメラ12−1、カメラ21−1、カメラ22−1、カメラ22−2を、新たな収集対象リスト111に割り当てる。これらの結果、収集対象リスト生成部125は、図6Gの右方に示す収集対象リスト111を新たに生成する。新たな収集対象リスト111は、カメラ01−1、カメラ11−1、カメラ11−2、カメラ02−1、カメラ11−3、カメラ13−1の順にカメラ情報を保持する。加えて、新たな収集対象リスト111は、カメラ13−1に続いて、カメラ02−2、カメラ13−2、カメラ12−1、カメラ21−1、カメラ22−1、カメラ22−2の順にカメラ情報を保持する。
【0058】
その後、データ収集装置100は、図6Hに示すように、1周期目を元とする収集対象リスト111に従い、12台のカメラから2周期目における映像ストリームの収集処理を実行する。ここで、2周期目における映像ストリームの収集処理結果では、図6Iに示すように、5クロックかかって、3台のカメラ21−1、カメラ22−1、カメラ22−2について、映像ストリームの収集又は静止画生成に失敗している。すなわち、データ収集装置100は、本部及び拠点02間の回線帯域が2映像ストリームであるため、帯域不足により、カメラ21−1、カメラ22−1、カメラ22−2に対応する映像ストリームの収集又は静止画生成に失敗する。また、図6Iに示す6〜7クロック目では、3台のカメラ21−1、カメラ22−1、カメラ22−2に対するリカバリ処理が実行された結果を示している。ここでは、カメラ21−1、カメラ22−1、カメラ22−2に対するリカバリ処理の詳細についてはその説明を省略する。
【0059】
また、データ収集装置100は、図6Hに示すように、カメラ01−1、カメラ11−1、カメラ11−2、カメラ02−1、カメラ11−3、カメラ13−1、カメラ02−2、カメラ13−2、カメラ12−1のカメラ情報を含む成功リスト112を生成する。また、データ収集装置100は、図6Hに示すように、カメラ21−1、カメラ22−1、カメラ22−2のカメラ情報を含む失敗リスト113を生成する。
【0060】
そして、収集対象リスト生成部125は、「L=N÷C(C=A÷S)」に基づいて、「L=3×3÷12」すなわち「L=1」を求める。但し、収集対象リスト生成部125は、「L」が割り切れないために切り上げて求める。また、収集対象リスト生成部125は、「W=S−L」に基づいて、「W=3−1」すなわち「W=2」を求める。これらにより、収集対象リスト生成部125は、成功リスト112から「2」、失敗リスト113から「1」ずつ、同時収集数ごとに収集対象リスト111を生成していく。
【0061】
詳細には、収集対象リスト生成部125は、図6Hに示すように、成功リスト112からカメラ01−1、カメラ11−1を、失敗リスト113からカメラ21−1を、2周期目を元とする収集対象リスト111に割り当てる。そして、収集対象リスト生成部125は、同様に、成功リスト112からカメラ11−2、カメラ02−1を、失敗リスト113からカメラ22−1を、2周期目を元とする収集対象リスト111に割り当てる。続いて、収集対象リスト生成部125は、同様に、成功リスト112からカメラ11−3、カメラ13−1を、失敗リスト113からカメラ22−2を、2周期目を元とする収集対象リスト111に割り当てる。
【0062】
ここで、収集対象リスト生成部125は、失敗リスト113が空になったことを判定する。これにより、収集対象リスト生成部125は、図6Hに示すように、成功リスト112に含まれる残りのカメラ02−2、カメラ13−2、カメラ12−1を、2周期目を元とする収集対象リスト111に割り当てる。これらの結果、収集対象リスト生成部125は、2周期目を元とする収集対象リスト111を新たに生成する。2周期目を元とする収集対象リスト111は、カメラ01−1、カメラ11−1、カメラ21−1、カメラ11−2、カメラ02−1、カメラ22−1の順にカメラ情報を保持する。加えて、2周期目を元とする収集対象リスト111は、カメラ22−1に続いて、カメラ11−3、カメラ13−1、カメラ22−2、カメラ02−2、カメラ13−2、カメラ12−1の順にカメラ情報を保持する。
【0063】
その後、データ収集装置100は、図6Hに示すように、2周期目を元とする収集対象リスト111に従い、12台のカメラから3周期目における映像ストリームの収集処理を実行する。ここで、3周期目における映像ストリームの収集処理結果では、図6Jに示すように、4クロックかかって、12台のカメラ全てについて、映像ストリームの収集及び静止画生成に成功している。これらの結果、データ収集装置100は、当初は6クロックかかってカメラ5台分の映像ストリームの収集及び静止画生成しかできていなかったが、3周期目において、4クロックかかってカメラ12台全ての映像ストリームの収集及び静止画生成に成功している。また、4クロックは、カメラ数「12」、同時収集数「3」である場合の最短クロック数「C=12÷3」である。
【0064】
[データ収集処理フロー]
次に、図7を用いて、実施例1に係るデータ収集処理の流れを説明する。図7は、実施例1に係るデータ収集処理の流れの例を示すフローチャートである。
【0065】
例えば、図7に示すように、データ収集装置100は、データ収集処理を開始する場合に(ステップS101肯定)、収集対象リスト111に従い、通常のデータ収集処理を実行する(ステップS102)。なお、データ収集装置100は、データ収集処理を開始しない場合に(ステップS101否定)、データ収集処理の開始待ちの状態になる。
【0066】
そして、データ収集装置100は、データ収集処理結果から、データの収集又は静止画生成が正常にできなかったカメラの数「N」について、「N>0」であるか否かを判定する(ステップS103)。このとき、データ収集装置100は、「N>0」である場合に(ステップS103肯定)、データの収集及び静止画生成を正常にできたカメラのカメラ情報を含む成功リスト112を生成する(ステップS104)。加えて、データ収集装置100は、「N>0」である場合に(ステップS103肯定)、データの収集又は静止画生成を正常にできなかったカメラのカメラ情報を含む失敗リスト113を生成する(ステップS104)。ここで、データ収集装置100は、「N=0」である場合に(ステップS103否定)、全てのカメラからのデータの収集及び静止画生成を正常にできたので、ステップS107の処理を実行する。
【0067】
続いて、データ収集装置100は、失敗リスト113からリカバリ対象リスト114を生成し、リカバリ対象リスト114に含まれるカメラ情報に対応するカメラに対し、リカバリ処理を実行する(ステップS105)。その後、データ収集装置100は、成功リスト112及び失敗リスト113を用いて、収集対象リスト生成処理を実行する(ステップS106)。また、データ収集装置100は、データ収集処理を終了する場合に(ステップS107肯定)、処理を終了し、データ収集処理を終了しない場合に(ステップS107否定)、ステップS102の処理を実行する。すなわち、データ収集装置100は、映像監視システム等の監視において運用中である場合には、図7に示す処理を繰り返し実行することで常時監視を行なえるようにしている。
【0068】
[リカバリ処理フロー]
次に、図8を用いて、実施例1に係るリカバリ処理の流れを説明する。図8は、実施例1に係るリカバリ処理の流れの例を示すフローチャートである。なお、図8では、図7に示したステップS105における処理の流れについて説明する。
【0069】
例えば、図8に示すように、リカバリ処理部124は、失敗リスト113からリカバリ対象リスト114を生成する(ステップS201)。この時点で、リカバリ対象となるカメラの残数「R」は、失敗リスト113に含まれるカメラ情報の数「N」と同数である。そして、リカバリ処理部124は、該当周期内の残クロック数「Q」と、リカバリ対象となるカメラの残数「R」と、収集待ち時間のクロック「M」とから、現クロックにおける同時収集数「S’」を算出する(ステップS202)。なお、「S’」については、「S’=(M×R)÷Q」であり、「S’」が割り切れない場合には、切り上げることで求められる。
【0070】
続いて、リカバリ処理部124は、同時収集数「S’」となるように、リカバリ対象リスト114内の未処理のカメラ情報の先頭側と末尾側とから交互に、収集部122a〜122nへ順次割り当てて収集開始を指示する(ステップS203)。なお、このとき、収集部は、同時収集数「S’」の数だけ利用される。その後、収集部122a〜122nは、該当するカメラから映像ストリームを収集し、収集した映像ストリームから静止画を生成する処理を実行する(ステップS204)。ここで、リカバリ処理部124は、収集処理が終了したカメラに対応するリカバリ対象リスト114のカメラ情報について、処理済みとしていく(ステップS205)。
【0071】
そして、リカバリ処理部124は、クロック生成部によって1クロック進められると(ステップS206)、残クロック数「Q」について、「Q>0」であるか否かを判定する(ステップS207)。このとき、リカバリ処理部124は、「Q>0」である場合に(ステップS207肯定)、リカバリ対象となるカメラの残数「R=0」であるか否かを判定する(ステップS208)。このとき、リカバリ処理部124は、「R=0」である場合に(ステップS208肯定)、リカバリ対象となるカメラが存在しないため、処理を終了する。なお、リカバリ処理部124は、「Q=0」である場合に(ステップS207否定)、所定の1周期を経過したので、処理を終了する。また、リカバリ処理部124は、「R>0」である場合に(ステップS208否定)、リカバリ処理について未処理であるカメラに対し、ステップS202の処理を実行する。
【0072】
[実施例1に係る収集対象リスト生成処理フロー]
次に、図9を用いて、実施例1に係る収集対象リスト生成処理の流れを説明する。図9は、実施例1に係る収集対象リスト生成処理の流れの例を示すフローチャートである。なお、図9では、図7に示したステップS106における処理の流れについて説明する。
【0073】
例えば、図9に示すように、収集対象リスト生成部125は、収集対象リスト111の枠組みを新たに生成する(ステップS301)。収集対象リスト111の枠組みとは、例えば、メモリ領域を確保することを指す。このとき、収集対象リスト生成部125は、成功リスト112から収集対象リスト111に割り当てる数「L」と、失敗リスト113から収集対象リスト111に割り当てる数「W」とを算出する。
【0074】
そして、収集対象リスト生成部125は、成功リスト112から「W」個分のカメラ情報を抽出し、収集対象リスト111に順に追加する(ステップS302)。続いて、収集対象リスト生成部125は、失敗リスト113から「L」個分のカメラ情報を抽出し、収集対象リスト111に順に追加する(ステップS303)。その後、収集対象リスト生成部125は、成功リスト112若しくは失敗リスト113のどちらかが空になったか否かを判定する(ステップS304)。
【0075】
収集対象リスト生成部125は、どちらかのリストが空になったと判定した場合に(ステップS304肯定)、成功リスト112若しくは失敗リスト113のうち、リストに残っているカメラ情報を収集対象リスト111に順に追加する(ステップS305)。一方、収集対象リスト生成部125は、どちらのリストにもカメラ情報が残っていると判定した場合に(ステップS304否定)、残りのカメラ情報を収集対象リスト111に追加するためにステップS302の処理を実行する。
【0076】
[実施例1による効果]
上述したように、データ収集装置100は、ネットワークに含まれるノードから正常にデータ収集できたノード情報を示す成功リスト112と、正常にデータ収集できなかったノード情報を示す失敗リスト113とを生成する。そして、データ収集装置100は、失敗リスト113に含まれるノード情報を、全てのノードから正常にデータ収集できた場合の最短クロック数内に分散させつつ、データ収集順を示す収集対象リスト111を生成する。これらの結果、データ収集装置100は、ツリー状の階層構造を有するネットワークであっても、データ収集のための効率的なスケジューリングを行なうことができる。換言すると、データ収集装置100は、ネットワークの構成情報や回線の帯域情報等に依存することなく、ツリー状の階層構造を有するネットワークにおけるデータ収集のための効率的なスケジューリングを行なうことができる。
【0077】
また、データ収集装置100は、全てのノードから正常にデータ収集できた場合の最短クロック数におさまることを目的として、収集対象リスト111を生成するので、より短時間でデータ収集処理を実行することができる。また、上述してきた処理は、動的に実行されるため、データ収集対象数、ネットワークの構成、回線帯域状況が変化したとしても、これに追随して安定した効率的なスケジューリングを行なうことができる。
【実施例2】
【0078】
上記実施例1では、収集対象リスト111の生成について、前周期で収集を失敗したものを優先して1クロックに割り当てる数を求めて、最短クロック内に分散させる場合を説明した。かかる収集対象リスト111の生成については、さらに、1クロックでの同時に収集可能な数ごとに距離が互いに遠いものを割り当てることで、最短クロック内に分散させることもできる。そこで、実施例2では、1クロックでの同時に収集可能な数ごとに距離が互いに遠いものを割り当てることで、最短クロック内に分散させる場合を説明する。
【0079】
[実施例2に係る収集対象リスト]
図10を用いて、実施例2に係るカメラのIPアドレスを説明する。図10は、実施例2に係るカメラのIPアドレスの例を示す図である。なお、図10に示す各カメラは、図1に示した各カメラに対応するものである。
【0080】
例えば、図10に示すように、カメラID「1」及びカメラ名称「カメラ01−1」であるカメラは、IPアドレスが「192.168.1.1」、アドレス値が「0xC0A80101」である。なお、アドレス値は、IPアドレスに各オクテットを全て16進数に変換して、ひとつの数とみなした値である。
【0081】
また、カメラID「2」及びカメラ名称「カメラ02−1」であるカメラは、IPアドレスが「192.168.2.1」、アドレス値が「0xC0A80201」である。また、カメラID「3」及びカメラ名称「カメラ02−2」であるカメラは、IPアドレスが「192.168.2.2」、アドレス値が「0xC0A80202」である。
【0082】
また、カメラID「4」及びカメラ名称「カメラ11−1」であるカメラは、IPアドレスが「192.168.11.1」、アドレス値が「0xC0A80B01」である。また、カメラID「5」及びカメラ名称「カメラ11−2」であるカメラは、IPアドレスが「192.168.11.2」、アドレス値が「0xC0A80B02」である。また、カメラID「6」及びカメラ名称「11−3」であるカメラは、IPアドレスが「192.168.11.3」、アドレス値が「0xC0A80B03」である。
【0083】
また、カメラID「7」及びカメラ名称「カメラ12−1」であるカメラは、IPアドレスが「192.168.12.1」、アドレス値が「0xC0A80C01」である。また、カメラID「8」及びカメラ名称「カメラ13−1」であるカメラは、IPアドレスが「192.168.13.1」、アドレス値が「0xC0A80D01」である。また、カメラID「9」及びカメラ名称「カメラ13−2」であるカメラは、IPアドレスが「192.168.13.2」、アドレス値が「0xC0A80D02」である。
【0084】
また、カメラID「10」及びカメラ名称「カメラ21−1」であるカメラは、IPアドレスが「192.168.21.1」、アドレス値が「0xC0A81501」である。また、カメラID「11」及びカメラ名称「カメラ22−1」であるカメラは、IPアドレスが「192.168.22.1」、アドレス値が「0xC0A81601」である。また、カメラID「12」及びカメラ名称「カメラ22−2」であるカメラは、IPアドレスが「192.168.22.2」、アドレス値が「0xC0A81602」である。
【0085】
図10からわかるように、各カメラのIPアドレスは、ネットワークの構成上、同一拠点内で同一若しくは連続したサブネットが割り振られる。この状況を利用し、連続したネットワーク領域内に存在するカメラに対するデータ収集処理を、同時に実行しないようにすることで使用回線を分散させ、帯域不足の発生頻度をより下げるようにする。以下では、そのために利用する収集対象リスト111の生成について説明する。
【0086】
[実施例2に係る収集対象リストの生成]
図11A〜図11Oを用いて、実施例2に係る収集対象リスト111の生成について説明する。図11A〜図11Nは、実施例2に係る収集対象リスト111の生成について説明する図である。また、図11Oは、2周期目の収集処理実行結果とクロックとの関係を示す図である。
【0087】
なお、以下では、図1に示した各カメラから映像ストリームを収集した後、生成された成功リスト112及び失敗リスト113に基づいて、収集対象リスト111を生成する収集対象リスト生成処理について説明する。また、以下では、1周期が10クロック、収集待ち時間が2クロック(「M=2」)である場合を説明する。また、以下では、同時収集数「S」について、「S=3」である場合を説明する。このときの収集処理を実行する収集部は、収集部122a〜122cであるものとする。また、以下では、収集対象リスト111、成功リスト112及び失敗リスト113によって保持される情報について、説明の便宜上、カメラ名称のみを示すことにする。
【0088】
例えば、図11Aの左方に示すように、成功リスト112は、カメラ01−1、カメラ02−1、カメラ02−2、カメラ12−1、カメラ21−1、カメラ22−1、カメラ22−2のカメラ情報を保持する。同様に、失敗リスト113は、カメラ11−1、カメラ11−2、カメラ11−3、カメラ13−1、カメラ13−2のカメラ情報を保持する。
【0089】
そして、収集対象リスト生成部125は、「L=N÷C(C=A÷S)」に基づいて、「L=5×3÷12」すなわち「L=2」を求める。但し、収集対象リスト生成部125は、「L」が割り切れないために切り上げて求める。また、収集対象リスト生成部125は、「W=S−L」に基づいて、「W=3−2」すなわち「W=1」を求める。これらにより、収集対象リスト生成部125は、成功リスト112から「1」、失敗リスト113から「2」ずつ、同時収集数ごとに収集対象リスト111を生成していく。また、このとき、収集対象リスト生成部125は、距離が互いに遠いカメラ情報を組み合わせるために、各カメラのアドレス値を利用する。
【0090】
詳細には、収集対象リスト生成部125は、失敗リスト113に含まれるカメラ情報に対応するアドレス値を用いて、失敗リスト113をアドレス値の昇順にソートする。なお、図11Aの例では、失敗リスト113生成時のままの順になる。そして、収集対象リスト生成部125は、図11Aに示すように、成功リスト112に含まれるカメラ情報からカメラ01−1を、成功/失敗混合バッファに移行する。かかる成功/失敗混合バッファは、同時収集数だけカメラ情報を保持可能なバッファであり、成功リスト112と失敗リスト113とに含まれるカメラ情報が移行される。
【0091】
続いて、収集対象リスト生成部125は、ソートされた失敗リスト113に、成功/失敗混合バッファに含まれるカメラ01−1に対応するアドレス値よりもアドレス値が小さいカメラ情報があれば、該当するカメラ情報を成功/失敗混合バッファに移行する。図11Bの例において、収集対象リスト生成部125は、カメラ01−1よりもアドレス値が小さいカメラ情報が失敗リスト113にないため、カメラ01−1よりもアドレス値が大きいカメラ情報のうち、最も差が大きいカメラ情報を移行する。すなわち、収集対象リスト生成部125は、図11Bに示すように、カメラ01−1のアドレス値「0xC0A80101」に対して、最も差が大きいカメラ13−2(アドレス値「0xC0A80D02」)を成功/失敗混合バッファに移行する。
【0092】
その後、収集対象リスト生成部125は、失敗リスト113に、成功/失敗混合バッファに含まれるカメラ01−1に対応するアドレス値よりもアドレス値が小さいカメラ情報が存在しないことを判定する。加えて、収集対象リスト生成部125は、失敗リスト113に成功/失敗混合バッファに含まれるカメラ13−2に対応するアドレス値よりもアドレス値が大きいカメラ情報が存在しないことを判定する。このため、収集対象リスト生成部125は、成功/失敗混合バッファに含まれるカメラ情報に対応するアドレス値それぞれの中間値と最も差が小さいアドレス値を有するカメラのカメラ情報を、成功/失敗混合バッファに移行する。すなわち、収集対象リスト生成部125は、図11Cに示すように、カメラ01−1及びカメラ13−2のアドレス値の中間値「0xC0A80701」と最も差が小さいアドレス値を有するカメラ11−1のカメラ情報を、成功/失敗混合バッファに移行する。このとき、成功/失敗混合バッファが満たされたので、収集対象リスト生成部125は、図11Dに示すように、成功/失敗混合バッファに含まれるカメラ情報を、対応するアドレス値の昇順にソートして、新たな収集対象リスト111に割り当てる。
【0093】
そして、収集対象リスト生成部125は、「L=N÷C(C=A÷S)」に基づいて、「L=3×3÷12」すなわち「L=1」を求める。但し、収集対象リスト生成部125は、「L」が割り切れないために切り上げて求める。また、収集対象リスト生成部125は、「W=S−L」に基づいて、「W=3−1」すなわち「W=2」を求める。これらにより、収集対象リスト生成部125は、成功リスト112から「2」、失敗リスト113から「1」ずつ、同時収集数ごとに収集対象リスト111を生成していく。
【0094】
続いて、収集対象リスト生成部125は、図11Eに示すように、成功リスト112に含まれるカメラ情報からカメラ02−1、カメラ02−2を、アドレス値の昇順にソートしつつ成功/失敗混合バッファに移行する。その後、収集対象リスト生成部125は、失敗リスト113に、成功/失敗混合バッファに含まれるカメラ02−1に対応するアドレス値よりもアドレス値が小さいカメラ情報が存在しないことを判定する。加えて、収集対象リスト生成部125は、成功/失敗混合バッファに含まれるカメラ情報に対応するアドレス値それぞれの中間となるカメラ情報が存在しないことを判定する。すなわち、収集対象リスト生成部125は、図11Fに示すように、カメラ情報02−2に対応するアドレス値よりもアドレス値が大きく、最も差が大きいアドレス値を有するカメラ13−1のカメラ情報を、成功/失敗混合バッファに移行する。このとき、成功/失敗混合バッファが満たされたので、収集対象リスト生成部125は、図11Gに示すように、成功/失敗混合バッファに含まれるカメラ情報を、対応するアドレス値の昇順にソートして、新たな収集対象リスト111に割り当てる。
【0095】
その後、収集対象リスト生成部125は、「L=N÷C(C=A÷S)」に基づいて、「L=2×3÷12」すなわち「L=1」を求める。但し、収集対象リスト生成部125は、「L」が割り切れないために切り上げて求める。また、収集対象リスト生成部125は、「W=S−L」に基づいて、「W=3−1」すなわち「W=2」を求める。これらにより、収集対象リスト生成部125は、成功リスト112から「2」、失敗リスト113から「1」ずつ、同時収集数ごとに収集対象リスト111を生成していく。
【0096】
そして、収集対象リスト生成部125は、図11Hに示すように、成功リストに含まれるカメラ情報からカメラ12−1、カメラ21−1を、アドレス値の昇順にソートしつつ成功/失敗混合バッファに移行する。続いて、収集対象リスト生成部125は、失敗リスト113に、成功/失敗混合バッファに含まれるカメラ12−1に対応するアドレス値よりもアドレス値が小さいカメラ情報のうち、最も差が大きいカメラ情報が存在することを判定する。該当するカメラは、カメラ11−2である。加えて、収集対象リスト生成部125は、失敗リスト113に、成功/失敗混合バッファに含まれるカメラ12−1、カメラ21−1に対応するアドレス値それぞれの中間となるカメラ情報が存在しないことを判定する。また、収集対象リスト生成部125は、失敗リスト113に、成功/失敗混合バッファに含まれるカメラ21−1に対応するアドレス値よりもアドレス値が大きいカメラ情報が存在しないことを判定する。すなわち、収集対象リスト生成部125は、図11Iに示すように、失敗リスト113に含まれるカメラ11−2のカメラ情報を、成功/失敗混合バッファに移行する。このとき、成功/失敗混合バッファが満たされたので、収集対象リスト生成部125は、図11Jに示すように、成功/失敗混合バッファに含まれるカメラ情報を、対応するアドレス値の昇順にソートして、新たな収集対象リスト111に割り当てる。
【0097】
その後、収集対象リスト生成部125は、「L=N÷C(C=A÷S)」に基づいて、「L=1×3÷12」すなわち「L=1」を求める。但し、収集対象リスト生成部125は、「L」が割り切れないために切り上げて求める。また、収集対象リスト生成部125は、「W=S−L」に基づいて、「W=3−1」すなわち「W=2」を求める。これらにより、収集対象リスト生成部125は、成功リスト112から「2」、失敗リスト113から「1」ずつ、同時収集数ごとに収集対象リスト111を生成していく。
【0098】
そして、収集対象リスト生成部125は、図11Kに示すように、成功リストに含まれるカメラ情報からカメラ22−1、カメラ22−2を、アドレス値の昇順にソートしつつ成功/失敗混合バッファに移行する。続いて、収集対象リスト生成部125は、失敗リスト113に、成功/失敗混合バッファに含まれるカメラ22−1よりもアドレス値が小さいカメラ情報のうち、最も差が大きいカメラ情報が存在することを判定する。該当するカメラは、カメラ11−3である。加えて、収集対象リスト生成部125は、失敗リスト113に、成功/失敗混合バッファに含まれるカメラ22−1、カメラ22−2に対応するアドレス値それぞれの中間となるカメラ情報が存在しないことを判定する。また、収集対象リスト生成部125は、失敗リスト113に、成功/失敗混合バッファに含まれるカメラ22−2に対応するアドレス値よりもアドレス値が大きいカメラ情報が存在しないことを判定する。すなわち、収集対象リスト生成部125は、図11Lに示すように、失敗リスト113に含まれるカメラ11−3のカメラ情報を、成功/失敗混合バッファに移行する。このとき、成功/失敗混合バッファが満たされたので、収集対象リスト生成部125は、図11Mに示すように、成功/失敗混合バッファに含まれるカメラ情報を、対応するアドレス値の昇順にソートして、新たな収集対象リスト111に割り当てる。また、この時点で、収集対象リスト生成部125は、成功リスト112と失敗リスト113とが空になったため、図11Mの右方に示す収集対象リスト111を、次周期におけるデータ収集で利用する収集対象リスト111とする。
【0099】
これらの結果、新たな収集対象リスト111は、カメラ01−1、カメラ11−1、カメラ13−2、カメラ02−1、カメラ02−2、カメラ13−1の順にカメラ情報を保持する。加えて、新たな収集対象リスト111は、カメラ13−1に続いて、カメラ11−2、カメラ12−1、カメラ21−1、カメラ11−3、カメラ22−1、カメラ22−2の順にカメラ情報を保持する。
【0100】
その後、データ収集装置100は、図11Nに示すように、1周期目を元とする収集対象リスト111に従い、12台のカメラから2周期目における映像ストリームの収集処理を実行する。ここで、2周期目における映像ストリームの収集結果では、図11Nの右方と図11Oとに示すように、4クロックかかって、12台全てのカメラについて、映像ストリームの収集及び静止画生成に成功している。
【0101】
[実施例2に係る収集対象リスト生成処理フロー]
次に、図12A及び図12Bを用いて、実施例2に係る収集対象リスト生成処理の流れを説明する。図12A及び図12Bは、実施例2に係る収集対象リスト生成処理の流れの例を示すフローチャートである。
【0102】
例えば、図12A及び図12Bに示すように、収集対象リスト生成部125は、収集対象リスト111と、成功/失敗混合バッファとの枠組みを新たに生成して、失敗リスト113に含まれるカメラ情報をアドレス値の昇順でソートする(ステップS401)。収集対象リスト111と、成功/失敗混合バッファとの枠組みとは、例えば、メモリ領域を確保することを指す。
【0103】
そして、収集対象リスト生成部125は、成功リスト112から成功/失敗混合バッファに割り当てる数「L」と、失敗リスト113から成功/失敗混合バッファに割り当てる数「W」とを算出する(ステップS402)。なお、「L」及び「W」は、失敗リスト113に含まれるカメラ情報の数「N」に基づいて算出される。
【0104】
続いて、収集対象リスト生成部125は、成功リスト112から「W」個を、アドレス値の昇順でソートしつつ成功/失敗混合バッファに移行する(ステップS403)。ここで、「W=0」では、成功/失敗混合バッファは空とする。その後、収集対象リスト生成部125は、失敗リスト113に、成功/失敗混合バッファの先頭のカメラ情報に対応するアドレス値よりも小さいアドレス値を有するカメラ情報が存在するか否かを判定する(ステップS404)。加えて、収集対象リスト生成部125は、存在すると判定した場合に、先頭のカメラ情報に対応するアドレス値との差が最も大きいアドレス値を有するカメラ情報と、アドレス値それぞれの差とを抽出して保持する(ステップS404)。
【0105】
そして、収集対象リスト生成部125は、成功/失敗混合バッファ内のカメラ情報を示すポインタを、成功/失敗混合バッファの先頭に設定する(ステップS405)。続いて、収集対象リスト生成部125は、成功/失敗混合バッファのポインタの位置について、末尾であるか否かを判定する(ステップS406)。このとき、収集対象リスト生成部125は、ポインタの位置が末尾でない場合に(ステップS406否定)、ポインタが示すカメラ情報のアドレス値を最小アドレス値とし、その次のカメラ情報のアドレス値を最大アドレス値とする(ステップS407)。加えて、収集対象リスト生成部125は、最小/最大アドレス値の範囲において、範囲内のアドレス値を有するカメラ情報が失敗リスト113に存在するか否かを判定する(ステップS407)。また、収集対象リスト生成部125は、範囲内のアドレス値を有するカメラ情報が失敗リスト113に存在する場合に、最小/最大アドレス値の中間値との差が最も小さいアドレス値を有するカメラ情報を抽出して保持する(ステップS407)。さらに、収集対象リスト生成部125は、範囲の両端のうちより小さい方のアドレス値と、中間値との差が最も小さいアドレス値との差を求めて保持する(ステップS407)。その後、収集対象リスト生成部125は、成功/失敗混合バッファのポインタを1つ進める(ステップS408)。
【0106】
また、収集対象リスト生成部125は、ポインタ位置が末尾である場合に(ステップS406肯定)、末尾のカメラ情報に対応するアドレス値よりも大きいアドレス値を有するカメラ情報が失敗リスト113に存在するか否かを判定する(ステップS409)。加えて、収集対象リスト生成部125は、失敗リスト113に存在する場合に、末尾のカメラ情報に対応するアドレス値との差が最も大きいアドレス値を有する失敗リスト113内のカメラ情報を抽出して保持する(ステップS409)。さらに、収集対象リスト生成部125は、末尾のカメラ情報に対応するアドレス値と、差が最も大きいアドレス値との差を求めて保持する(ステップS409)。
【0107】
その後、収集対象リスト生成部125は、S404〜S409で保持した失敗リスト113のカメラ情報を、求めた差の値が大きい順に1カメラ情報ずつ、最大で「L」個のカメラ情報を成功/失敗混合バッファに移行する(ステップS410)。そして、収集対象リスト生成部125は、成功/失敗混合バッファに空きがあるか否かを判定する(ステップS411)。このとき、収集対象リスト生成部125は、空きがある場合に(ステップS411肯定)、保持した失敗リスト113のカメラ情報を、成功/失敗混合バッファに全て移行したか否かを判定する(ステップS412)。そして、収集対象リスト生成部125は、成功/失敗混合バッファに全て移行していると判定した場合に(ステップS412肯定)、成功/失敗混合バッファに含まれるカメラ情報をアドレス値の昇順でソートする(ステップS413)。収集対象リスト生成部125は、ステップS413の処理後、ステップS404の処理を実行する。なお、収集対象リスト生成部125は、成功/失敗混合バッファに全て移行していないと判定した場合に(ステップS412否定)、ステップS410の処理を実行する。
【0108】
また、収集対象リスト生成部125は、空きがない場合に(ステップS411否定)、成功/失敗混合バッファに含まれるカメラ情報をアドレス値の昇順でソートし、収集対象リスト111の末尾に移行する(ステップS414)。そして、収集対象リスト生成部125は、成功リスト112若しくは失敗リスト113のどちらかが空になったか否かを判定する(ステップS415)。このとき、収集対象リスト生成部125は、どちらかが空になったと判定した場合に(ステップS415肯定)、成功リスト112若しくは失敗リスト113のどちらか残っているリストのカメラ情報を収集対象リスト111の末尾に移行する(ステップS416)。ここで、収集対象リスト生成部125は、成功リスト112若しくは失敗リスト113のどちらも空になっていないと判定した場合に(ステップS415否定)、ステップS402の処理を実行する。
【0109】
上記のように、実施例2に係る処理例では、図6Jに示す実施例1に係るデータ収集処理結果よりもさらに短い周期で、ネットワークに含まれるノードから正常にデータ収集できている。
【0110】
[実施例2による効果]
上述したように、データ収集装置100は、ネットワークに含まれるノードの距離が互いに遠いものを組み合わせて収集対象リスト111を生成するので、データ収集時に利用されるネットワークの回線の分散を図ることができる。換言すると、データ収集装置100は、ネットワークの回線の分散を図った収集対象リスト111に従い、データ収集処理を実行するので、より効率的なデータ収集のスケジューリングを行なうことができる。
【実施例3】
【0111】
さて、これまで本願に開示する伝送装置100の実施例について説明したが、上述した実施例以外にも種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、(1)リカバリ処理、(2)データ収集、(3)構成、(4)プログラム、において異なる実施例を説明する。
【0112】
(1)リカバリ処理
上記実施例では、1周期のうち残クロック内でリカバリ処理を実行する場合を説明したが、リカバリ処理は、実行されなくても良い。すなわち、リカバリ処理は、収集対象リスト111に含まれるカメラ情報に対応するカメラからのデータ収集後に実行され、データ収集で正常に収集できなかったカメラに対するリカバリを行なうものであり、次周期でのデータ収集処理には影響しない。換言すると、リカバリ処理は、収集対象リスト111を利用したデータ収集で収集できなかったデータを同周期内に収集するために実行される処理であり、例えば、映像監視システムにおいては同周期内に監視数を増やすためのオプションの処理である。このため、リカバリ処理は、上述したように、1周期が経過すれば、その時点でリカバリ処理によるデータ収集で正常に収集できていなくても、それ以上のリカバリは実行されない。また、上記実施例では、失敗リストの先頭側と末尾側とから交互にノード情報を取得してデータ収集する場合を説明したが、失敗リストからノード情報を取得する順序は任意に決定されれば良い。
【0113】
(2)データ収集
また、上記実施例2では、距離が互いに遠いノードからデータを収集する処理の一つの様態として、IPアドレスのアドレス値を利用する場合を説明したが、アドレス値を利用しなくても良い。例えば、データ収集装置100は、ノード間の実際の距離を予め保持しておき、それぞれの距離を利用して互いに遠いノードからデータ収集に係る処理を実行する。
【0114】
(3)構成
また、上記文書中や図面中等で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータ等を含む情報(例えば、収集対象リスト111に保持される情報等)については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0115】
また、図示したデータ収集装置100等の各構成要素は、機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は、図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負担や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合することができる。例えば、収集部122a〜122nは、上記実施例において映像監視システムを例に挙げたため、静止画生成の処理まで実行するものとして説明した。すなわち、収集部122a〜122nは、ネットワーク内に含まれる所定ノードからデータを収集する処理を実行するだけであっても良い。換言すると、データ収集装置100は、映像監視システムに適用されるだけでなく、任意のデータを収集するものであれば何に適用されても良い。
【0116】
(4)プログラム
また、上記実施例で説明したデータ収集装置の各種の処理は、予め用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータシステムで実行することによって実現することもできる。そこで、以下では、図13を用いて、上記の実施例で説明したデータ収集装置と同様の機能を有するデータ収集プログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図13は、データ収集プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【0117】
図13に示すように、コンピュータ1000は、CPU(Central Processing Unit)1100、ROM(Read Only Memory)1200、HDD(Hard Disk Drive)1300、RAM(Random Access Memory)1400を有する。これら1000〜1400の各部は、バス1500を介して接続される。
【0118】
ROM1200には、上記の実施例1で示した収集開始指示部121と、収集部122a〜122nと、収集結果受領部123と、収集対象リスト生成部125と同様の機能を発揮するデータ収集プログラムが予め記憶される。すなわち、ROM1200には、図13に示すように、データ収集プログラム1200aが記憶される。なお、データ収集プログラム1200aについては、適宜分離しても良い。そして、CPU1100が、データ収集プログラム1200aをROM1200から読み出して実行する。また、HDD1300には、成功リスト1300aと、失敗リスト1300bとが設けられる。成功リスト1300aは、図3に示した成功リスト112に対応する。また、失敗リスト1300bは、図3に示した失敗リスト113に対応する。
【0119】
そして、CPU1100は、成功リスト1300aと、失敗リスト1300bとを読み出してRAM1400に格納する。さらに、CPU1100は、RAM1400に格納された成功リストデータ1400aと、失敗リストデータ1400bとを用いて、データ収集プログラムを実行する。なお、RAM1400に格納される各データは、常に全てのデータがRAM1400に格納されなくても良く、処理に要するデータのみがRAM1400に格納されれば良い。なお、データ収集プログラムについては、必ずしも最初からROM1200に記憶させておかなくても良い。
【0120】
例えば、コンピュータ1000に挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」にプログラムを記憶させておく。そして、コンピュータ1000がこれらからプログラムを読み出して実行するようにしてもよい。さらには、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ1000に接続される「他のコンピュータ(またはサーバ)」などにプログラムを記憶させておく。そして、コンピュータ1000がこれらからプログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0121】
100 データ収集装置
110 記憶部
111 収集対象リスト
112 成功リスト
113 失敗リスト
114 リカバリ対象リスト
120 制御部
121 収集開始指示部
122a〜122n 収集部
123 収集結果受領部
124 リカバリ処理部
125 収集対象リスト生成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して複数のノードからデータを収集するデータ収集装置において、
所定クロック数を有する1周期ごとに、各ノードから1回ずつデータを収集するデータ収集部と、
前記データ収集部によるデータ収集の収集結果から、正常にデータ収集できた収集結果に該当するノードのノード情報を含む成功リストと、正常にデータ収集できなかった収集結果に該当するノードのノード情報を含む失敗リストとを生成する第1生成部と、
前記ネットワークの全ノード数及びクロック単位で収集可能なノード数から求められる、前記所定クロック数より少ないクロック数に対応する各クロックに、前記第1生成部によって生成された失敗リストに含まれるノード情報を分散させて割り当てるとともに、前記第1生成部によって生成された成功リストに含まれるノード情報を割り当てて、次周期のデータ収集順序を決定する収集リストを生成する第2生成部と
を有することを特徴とするデータ収集装置。
【請求項2】
前記第2生成部は、前記失敗リストに含まれるノード情報の数を前記ネットワークの全ノード数及びクロック単位で収集可能なノード数から求められる前記所定クロック数より少ないクロック数で除算した結果である除算結果値を、前記失敗リストからクロック単位に割り当てるノード情報の数とし、クロック単位で収集可能なノード数から前記除算結果値を減算した結果である減算結果値を、前記成功リストからクロック単位に割り当てるノード情報の数として、前記収集リストを生成することを特徴とする請求項1に記載のデータ収集装置。
【請求項3】
前記ネットワークは、ツリー状の階層構造を有するネットワークであって、
前記第2生成部は、距離が互いに遠いノードを組み合わせて同一クロックに割り当てることにより、前記収集リストを生成することを特徴とする請求項2に記載のデータ収集装置。
【請求項4】
各周期内での前記データ収集部によるデータ収集後の残りクロック内において、前記失敗リストに含まれるノード情報に対応するノードから再度データ収集するデータ再収集部をさらに有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のデータ収集装置。
【請求項5】
前記データ再収集部は、前記クロック単位で収集可能なノード数ごとに、前記失敗リストの先頭側と末尾側とに保持されるノード情報を交互に取得し、取得したノード情報に対応するノードから再度データ収集することを特徴とする請求項4に記載のデータ収集装置。
【請求項6】
ネットワークを介して複数のノードからデータを収集するデータ収集プログラムにおいて、
所定クロック数を有する1周期ごとに、各ノードから1回ずつデータを収集し、
データ収集の収集結果から、正常にデータ収集できた収集結果に該当するノードのノード情報を含む成功リストと、正常にデータ収集できなかった収集結果に該当するノードのノード情報を含む失敗リストとを生成し、
前記ネットワークの全ノード数及びクロック単位で収集可能なノード数から求められる、前記所定クロック数より少ないクロック数に対応する各クロックに、前記失敗リストに含まれるノード情報を分散させて割り当てるとともに、前記成功リストに含まれるノード情報を割り当てて、次周期のデータ収集順序を決定する収集リストを生成する
処理をコンピュータに実行させることを特徴とするデータ収集プログラム。
【請求項7】
コンピュータによって実行される、ネットワークを介して複数のノードからデータを収集するデータ収集方法において、
所定クロック数を有する1周期ごとに、各ノードから1回ずつデータを収集し、
データ収集の収集結果から、正常にデータ収集できた収集結果に該当するノードのノード情報を含む成功リストと、正常にデータ収集できなかった収集結果に該当するノードのノード情報を含む失敗リストとを生成し、
前記ネットワークの全ノード数及びクロック単位で収集可能なノード数から求められる、前記所定クロック数より少ないクロック数に対応する各クロックに、前記失敗リストに含まれるノード情報を分散させて割り当てるとともに、前記成功リストに含まれるノード情報を割り当てて、次周期のデータ収集順序を決定する収集リストを生成する
ことを特徴とするデータ収集方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図6E】
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【図6F】
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【図6G】
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【図6H】
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【図6I】
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【図6J】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図11E】
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【図11F】
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【図11G】
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【図11H】
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【図11I】
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【図11J】
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【図11K】
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【図11L】
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【図11M】
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【図11N】
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【図11O】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−216090(P2012−216090A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−81134(P2011−81134)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】