データ受信装置、データ受信方法およびデータ受信プログラム
【課題】 廃棄すべきTSパケットを適切に選択し、受信したTSパケットを一時保存するためのメモリを効率よく使用するデータ受信装置、データ受信方法およびデータ受信プログラムを提供する。
【解決手段】 データ受信装置は、送信データからパケットを抽出する受信部と、正常受信したパケットが属するグループのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、正常受信したパケットをRAM36に保存するキャッシュ制御部34と、削除パケット選択部35とを備え、キャッシュ制御部34は、RAM36の空き容量が不足する場合には、削除パケット選択部35に、RAM36に保存されているパケットおよび正常受信したパケットの中から、所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択させ、選択されたパケットを削除する。
【解決手段】 データ受信装置は、送信データからパケットを抽出する受信部と、正常受信したパケットが属するグループのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、正常受信したパケットをRAM36に保存するキャッシュ制御部34と、削除パケット選択部35とを備え、キャッシュ制御部34は、RAM36の空き容量が不足する場合には、削除パケット選択部35に、RAM36に保存されているパケットおよび正常受信したパケットの中から、所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択させ、選択されたパケットを削除する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ受信装置、データ受信方法およびデータ受信プログラムに関し、特に、複数のパケットに分割して送信されたデータの再構成を行なうデータ受信技術に関する。
【背景技術】
【0002】
地上デジタル放送のデータ放送サービスのコンテンツは、BML(Broadcast Markup Language)文書や画像データ等で構成されており、1または複数のモジュールで伝送される。このモジュールを伝送するための方式として、DSM−CC(Digital Storage Media Command and Control)データカルーセル伝送方式が採用されている。
【0003】
図11にDSM−CCデータカルーセル伝送方式で使用されるデータ構造を示す。モジュールはブロックと呼ばれる共通の大きさのデータに分割される。1または複数に分割されたブロックは、それぞれブロックヘッダが付加される。この分割され、ブロックヘッダの付加されたデータは、さらにセクションヘッダおよび誤り検出用データCRC(Cyclic Redundancy Check)が付加されて、DSM−CCセクションと呼ばれる単位を構成する。DSM−CCセクションは、MPEG(Moving Picture Coding Experts Group)2 Systems(ISO/IEC 13818−1)規格で規定されるトランスポートストリームに多重するために、共通の大きさのデータに分割される。この分割されたデータが、TS(トランスポートストリーム)パケットのペイロード(Payload)となる。
【0004】
TSパケットは、188バイトの固定長であり、4バイトのパケットヘッダ、ストリームに関する付加情報を伝送するためのアダプテーションフィールドおよびペイロードにより構成される。また、アダプテーションフィールドおよびペイロードは、いずれか一方だけがTSパケットの構成要素となる場合もある。
【0005】
このTSパケットが多重されたトランスポートストリームによって、映像、音声及びデータ等の各種情報が伝送される。
【0006】
DSM−CCデータカルーセル伝送方式は、TSパケット単位で分割されたモジュールを、カルーセルと呼ばれる仮想的な回転体に配置して、カルーセルの回転にもとづいて繰り返し伝送するというものである。このため、データ放送サービスを途中から視聴開始しても、今回受信したコンテンツの一部と、次回伝送されるコンテンツの一部とを結合することにより、コンテンツの全部を取得することができ、データ放送サービスを、最初から最後まで視聴することができる。
【0007】
また、DSM−CCデータカルーセル伝送方式では、複数のモジュールが周期的に伝送され、1個のカルーセルを構成する。モジュールごとに繰り返し伝送される周期(以下、再送周期という。)は通常異なる。また、データ放送サービスのコンテンツは、カルーセルを複数含む場合がある。カルーセルは、放送番組の構成要素という側面から、コンポーネントとも呼ばれる。
【0008】
図12にDSM−CCデータカルーセル伝送方式で行なわれるデータ伝送の概念図を示す。カルーセル1では、モジュール0およびモジュール1が伝送される。
【0009】
ここで、カルーセルXで伝送されるモジュールYに属するZ番目のDSM−CCセクションをDSM−CCセクションX・YZとする。
【0010】
モジュール0は、DSM−CCセクション1・00、DSM−CCセクション1・01およびDSM−CCセクション1・02で構成される。
【0011】
モジュール1は、DSM−CCセクション1・10、DSM−CCセクション1・11、DSM−CCセクション1・12およびDSM−CCセクション1・13で構成される。
【0012】
また、モジュール0の再送周期はモジュール1より短い。
【0013】
次に、カルーセル2では、モジュール0のみが伝送される。
【0014】
モジュール0は、DSM−CCセクション2・00およびDSM−CCセクション2・01で構成される。
【0015】
図13にMPEG2 Systems(ISO/IEC 13818−1)規格で規定される、TSパケットの詳細な構造を示す。
【0016】
TSパケットは、パケットの先頭を示す同期バイト(8ビット)と、パケット中のエラーの有無を示すトランスポートエラーインジケータ(1ビット)と、新たなトランスポートパケットのペイロードから始まることを示すペイロードユニット開始インジケータ(1ビット)と、このパケットの重要度を示すトランスポート優先度(1ビット)と、このパケットを識別するためのパケット識別子(13ビット)と、ペイロードのスクランブルの有無を示すトランスポートスクランブル制御(2ビット)と、アダプテーションフィールドの有無およびペイロードの有無を示すアダプテーションフィールド制御(2ビット)と、パケットが途中で一部棄却されたかどうかを受信カウントの連続性で検出するための連続性指標(4ビット)とからなるパケットヘッダと、上述のアダプテーションフィールドおよび/またはペイロードとからなる。
【0017】
ここで、映像、音声およびデータは、異なるパケット識別子が割り当てられる。また、DSM−CCデータカルーセル伝送方式では、カルーセルごとにも、異なるパケット識別子が割り当てられる。したがって、受信装置は、このパケット識別子にもとづいて、映像データおよび音声データの分離を行ない、さらに、カルーセルの分離を行なうことができる。
【0018】
また、地上デジタル放送の携帯端末向けサービスでは、移動受信を行なうため、受信環境が不安定であり、受信したTSパケットにエラーが含まれることが多い。
【0019】
一般的に、DSM−CCデータカルーセル伝送方式で伝送されるコンテンツを受信する受信装置では、コンポーネントやモジュールの単位では、他のコンポーネントやモジュールと結合することにより、コンテンツを生成することが可能である。しかしながら、これより小さい単位であるDSM−CCセクション等を生成する過程でTSパケットについてエラーを検出した場合は、受信した複数のTSパケットからDSM−CCセクション等を生成する動作を中止して、DSM−CCセクション等を生成するために、保存していたTSパケットを廃棄する。そして、受信装置は、その後に再送される同一のDSM−CCセクション等に属するTSパケットを用いて、DSM−CCセクション等の生成を、最初からやり直す。
【0020】
これに対して、特許文献1記載のデータ送信装置、データ受信装置、データ送信方法、データ受信方法並びにデータ送信及びデータ受信プログラムでは、TSパケットが属するモジュールの番号、TSパケットの番号およびTSパケットの属するモジュールの最終TSパケット番号等を示す配列情報を、アダプテーションフィールド(図13(B))におけるオプションフィールド(図13(C))内の、トランスポートプライベートデータの領域に挿入している。そして、エラーが含まれていなかったTSパケットを一時保存しておき、エラーが含まれていたTSパケットに対応するTSパケットを再度受信し、モジュールに対応するすべてのTSパケットを受信した後、モジュールの再構成を行なう。このような構成により、受信データの取得時間を短縮し、伝送路又は記録媒体の効率的利用を図ることができる。
【特許文献1】特開2004−23379号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
ところで、特許文献1記載のデータ送信装置、データ受信装置、データ送信方法、データ受信方法並びにデータ送信及びデータ受信プログラムでは、正常受信した、すなわち、エラーが含まれていないTSパケットを一時保存するためのメモリ等が必要となる。
【0022】
ここで、多数のTSパケットを保存することにより、メモリの空き容量が不足し、新たなTSパケットを保存することができない場合が考えられる。すなわち、メモリの空き容量が不足した状態で、さらに保存すべきTSパケットを受信すると、その受信したTSパケットまたはメモリに保存しているTSパケットのうちのいずれかを廃棄しなければならない。
【0023】
しかしながら、特許文献1記載のデータ送信装置、データ受信装置、データ送信方法、データ受信方法並びにデータ送信及びデータ受信プログラムでは、廃棄すべきTSパケットを適切に選択し、受信したTSパケットを一時保存するためのメモリを効率良く使用する構成を備えていないという欠点があった。
【0024】
そこで、本発明は、廃棄すべきTSパケットを適切に選択し、受信したTSパケットを一時保存するためのメモリを効率よく使用するデータ受信装置、データ受信方法およびデータ受信プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0025】
上記課題を解決するために、この発明に係わるデータ受信装置は、コンテンツが複数個のパケットに分割され、分割されたパケットを含み、繰り返し送信される送信データを受信し、送信データから1個または複数個のパケットを抽出し、出力する受信部と、一時保存用の第1のメモリと、パケットを受けて、パケットを正常受信したか否かを判断し、パケットを正常受信した場合において、正常受信したパケットが属するグループのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、正常受信したパケットを第1のメモリに保存するキャッシュ制御部と、削除対象となるパケットを選択する削除パケット選択部とを備え、キャッシュ制御部は、正常受信したパケットを第1のメモリに保存する際に、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、削除対象選択命令を出力し、削除パケット選択部は、削除対象選択命令を受けて、第1のメモリに保存されている1個または複数個のパケットおよび正常受信したパケットである受信完了パケットの中から、所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択し、削除対象となるパケットを示す削除対象パケット情報をキャッシュ制御部へ出力し、キャッシュ制御部は、削除対象パケット情報にもとづいてパケットを削除する。
【0026】
好ましくは、コンテンツが1個または複数個のモジュールに分割され、モジュールが1個または複数個のセクションに分割され、セクションが1個または複数個のパケットに分割され、送信データは1個または複数個のパケットで構成され、パケットにはパケットを特定するためのパケット特定情報が含まれ、グループはセクションであって、キャッシュ制御部は、パケットを正常受信した場合において、正常受信したパケットが属するセクションのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、正常受信したパケットを第1のメモリに保存し、キャッシュ制御部は、正常受信したパケットを第1のメモリに保存する際に、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、受信完了パケットに含まれている、パケット特定情報を削除対象選択命令として出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報にもとづいて、受信完了パケットの中から所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択する。
【0027】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるパケットの数であって、キャッシュ制御部は、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報にもとづいて、パケットの数が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0028】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号および受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるパケットの数であって、キャッシュ制御部は、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報にもとづいて、モジュールに含まれるパケットの数と、受信完了パケットのうちのモジュールに対応するパケットの数とからモジュールのパケット充足率を算出し、パケット充足率が最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0029】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号およびセクションにおける受信完了パケットの番号であって、キャッシュ制御部は、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報にもとづいて、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの中で最初のパケットを正常受信していないセクションに属するパケットを選択する。
【0030】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの再送周期であって、キャッシュ制御部は、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報にもとづいて、再送周期が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0031】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数および受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるセクションの数であって、キャッシュ制御部は、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報にもとづいて、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションのうち、あるモジュールに属する1個または複数個のセクションに含まれるパケットの数およびモジュールに含まれるセクションの数から、モジュールに含まれるパケットの数を算出し、算出したパケットの数が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0032】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数および受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるセクションの数であって、キャッシュ制御部は、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報にもとづいて、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションのうち、あるモジュールに属する1個または複数個のセクションに含まれるパケットの数およびモジュールに含まれるセクションの数から、モジュールに含まれるパケットの数を算出し、算出したパケットの数と、受信完了パケットのうちのモジュールに対応するパケットの数とからモジュールのパケット充足率を算出し、パケット充足率が最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0033】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールのデータ量であって、キャッシュ制御部は、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報にもとづいて、データ量が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0034】
好ましくは、コンテンツが1個または複数個のモジュールに分割され、モジュールが1個または複数個のセクションに分割され、セクションが1個または複数個のパケットに分割され、送信データは1個または複数個のパケットで構成され、パケットにはパケットを特定するためのパケット特定情報が含まれ、グループはセクションであって、キャッシュ制御部は、パケットを正常受信した場合において、正常受信したパケットが属するセクションのすべてのパケットを正常受信したときには、セクションを生成して出力し、第1のメモリに保存されているパケットのうち、セクションに対応するすべてのパケットを削除し、一時保存用の第2のメモリと、キャッシュ制御部からセクションを受けた場合において、モジュールを構成するセクションのうち、少なくとも1個のセクションを受けていないときには、キャッシュ制御部から受けたセクションに含まれるパケットを第2のメモリに保存し、モジュールを構成するすべてのセクションを受けたときには、モジュールを生成して出力し、第2のメモリに保存されているパケットのうち、モジュールに対応するすべてのパケットを削除するデータ再構成部と、指定された閲覧データを含むモジュールを要求するブラウザと、ブラウザから要求されたモジュールにもとづいて、優先的に受信すべきモジュールを示す優先受信モジュール指定を生成して出力し、データ再構成部から受けたモジュールのうち、ブラウザから要求されたモジュールを出力するブラウザ要求処理部とをさらに含み、ブラウザは、ブラウザ要求処理部からモジュールを受けて、指定された閲覧データをモジュールから抽出してレイアウトを行ない、レイアウトされた閲覧データを出力し、キャッシュ制御部は、パケットを正常受信した場合において、正常受信したパケットが属するセクションのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、正常受信したパケットを第1のメモリに保存し、キャッシュ制御部は、正常受信したパケットを第1のメモリに保存する際に、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、受信完了パケットに含まれている、パケット特定情報を削除対象選択命令として出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報および優先受信モジュール指定にもとづいて、受信完了パケットの中から所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択する。
【0035】
より好ましくは、パケット特定情報は受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、キャッシュ制御部は、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、ブラウザ要求処理部は、ブラウザの起動直後に提示すべき閲覧データであるスタートアップ文書を含むモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報および優先受信モジュール指定にもとづいて、優先受信モジュール指定が示すモジュール以外のモジュールに属するパケットを優先的に削除対象として選択する。
【0036】
より好ましくは、パケット特定情報は受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、キャッシュ制御部は、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、ブラウザ要求処理部は、指定された閲覧データを含むモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報および優先受信モジュール指定にもとづいて、優先受信モジュール指定が示すモジュール以外のモジュールに属するパケットを優先的に削除対象として選択する。
【0037】
より好ましくは、コンテンツが1個または複数個のコンポーネントに分割され、コンポーネントが1個または複数個のモジュールに分割され、受信部から受けたパケットのヘッダに含まれるパケット識別子にもとづいて、パケットが属するコンポーネントの番号を取得し、キャッシュ制御部へ出力するカルーセル識別部をさらに含み、キャッシュ制御部は、正常受信したパケットを第1のメモリに保存する際に、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、受信完了パケットがそれぞれ属するコンポーネントの番号を削除パケット選択部へさらに出力し、パケット特定情報は受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、ブラウザ要求処理部は、指定された閲覧データを含むモジュールの属するコンポーネントに含まれるモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報、コンポーネントの番号および優先受信モジュール指定にもとづいて、優先受信モジュール指定が示すコンポーネント以外のコンポーネントに属するモジュールに含まれるパケットを優先的に削除対象として選択する。
【0038】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号および受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数をさらに含み、キャッシュ制御部は、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報にもとづいて、選択されたモジュールに属するセクションに含まれるパケットの数と、受信完了パケットのうちのセクションに対応するパケットの数とからセクションのパケット充足率を算出し、パケット充足率が最小であるセクションに属するパケットを選択する。
【0039】
より好ましくは、キャッシュ制御部は、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報にもとづいて、選択されたモジュールに属するセクションに含まれるパケットの数と、受信完了パケットのうちのセクションに対応するパケットの数とからセクションのパケット充足率を算出し、パケット充足率が最小であるセクションに属するパケットを選択する。
【0040】
また、この発明は、第1のメモリを備えたデータ受信装置におけるデータ受信方法であって、コンテンツが複数個のパケットに分割され、分割されたパケットを含み、繰り返し送信される送信データを受信し、送信データから1個または複数個のパケットを抽出し、出力する受信ステップと、パケットを受けて、パケットを正常受信したか否かを判断し、パケットを正常受信した場合において、正常受信したパケットが属するグループのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、正常受信したパケットを第1のメモリに保存するキャッシュ制御ステップと、削除対象となるパケットを選択する削除パケット選択ステップとを含み、キャッシュ制御ステップは、正常受信したパケットを第1のメモリに保存する際に、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、削除対象選択命令を出力し、削除パケット選択ステップは、削除対象選択命令を受けて、第1のメモリに保存されている1個または複数個のパケットおよび正常受信したパケットである受信完了パケットの中から、所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択し、削除対象となるパケットを示す削除対象パケット情報を出力し、キャッシュ制御ステップは、削除対象パケット情報にもとづいてパケットを削除する。
【0041】
好ましくは、コンテンツが1個または複数個のモジュールに分割され、モジュールが1個または複数個のセクションに分割され、セクションが1個または複数個のパケットに分割され、送信データは1個または複数個のパケットで構成され、パケットにはパケットを特定するためのパケット特定情報が含まれ、グループはセクションであって、キャッシュ制御ステップは、パケットを正常受信した場合において、正常受信したパケットが属するセクションのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、正常受信したパケットを第1のメモリに保存し、キャッシュ制御ステップは、正常受信したパケットを第1のメモリに保存する際に、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、受信完了パケットに含まれている、パケット特定情報を削除対象選択命令として出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、受信完了パケットの中から所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択する。
【0042】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるパケットの数であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、パケットの数が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0043】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号および受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるパケットの数であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、モジュールに含まれるパケットの数と、受信完了パケットのうちのモジュールに対応するパケットの数とからモジュールのパケット充足率を算出し、パケット充足率が最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0044】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号およびセクションにおける受信完了パケットの番号であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの中で最初のパケットを正常受信していないセクションに属するパケットを選択する。
【0045】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの再送周期であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、再送周期が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0046】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数および受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるセクションの数であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションのうち、あるモジュールに属する1個または複数個のセクションに含まれるパケットの数およびモジュールに含まれるセクションの数から、モジュールに含まれるパケットの数を算出し、算出したパケットの数が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0047】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数および受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるセクションの数であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションのうち、あるモジュールに属する1個または複数個のセクションに含まれるパケットの数およびモジュールに含まれるセクションの数から、モジュールに含まれるパケットの数を算出し、算出したパケットの数と、受信完了パケットのうちのモジュールに対応するパケットの数とからモジュールのパケット充足率を算出し、パケット充足率が最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0048】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールのデータ量であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、データ量が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0049】
好ましくは、データ受信装置は、第2のメモリをさらに備え、コンテンツが1個または複数個のモジュールに分割され、モジュールが1個または複数個のセクションに分割され、セクションが1個または複数個のパケットに分割され、送信データは1個または複数個のパケットで構成され、パケットにはパケットを特定するためのパケット特定情報が含まれ、グループはセクションであって、キャッシュ制御ステップは、パケットを正常受信した場合において、正常受信したパケットが属するセクションのすべてのパケットを正常受信したときには、セクションを生成して出力し、第1のメモリに保存されているパケットのうち、セクションに対応するすべてのパケットを削除し、データ受信方法は、キャッシュ制御ステップにおいて出力されたセクションを受けた場合において、モジュールを構成するセクションのうち、少なくとも1個のセクションを受けていないときには、キャッシュ制御ステップにおいて出力されたセクションに含まれるパケットを第2のメモリに保存し、モジュールを構成するすべてのセクションを受けたときには、モジュールを生成して出力し、第2のメモリに保存されているパケットのうち、モジュールに対応するすべてのパケットを削除するデータ再構成ステップと、指定された閲覧データを含むモジュールを要求するブラウザステップと、ブラウザステップにおいて要求されたモジュールにもとづいて、優先的に受信すべきモジュールを示す優先受信モジュール指定を生成して出力し、データ再構成ステップにおいて出力されたモジュールのうち、ブラウザ制御ステップにおいて要求されたモジュールを出力するブラウザ要求処理ステップとをさらに含み、ブラウザステップは、ブラウザ要求処理ステップにおいて出力されたモジュールを受けて、指定された閲覧データをモジュールから抽出してレイアウトを行ない、レイアウトされた閲覧データを出力し、キャッシュ制御ステップは、パケットを正常受信した場合において、正常受信したパケットが属するセクションのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、正常受信したパケットを第1のメモリに保存し、キャッシュ制御ステップは、正常受信したパケットを第1のメモリに保存する際に、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、受信完了パケットに含まれている、パケット特定情報を削除対象選択命令として出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報および優先受信モジュール指定にもとづいて、受信完了パケットの中から所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択する。
【0050】
より好ましくは、パケット特定情報は受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、ブラウザ要求処理ステップは、ブラウザ制御ステップの開始直後に提示すべき閲覧データであるスタートアップ文書を含むモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報および優先受信モジュール指定にもとづいて、優先受信モジュール指定が示すモジュール以外のモジュールに属するパケットを優先的に削除対象として選択する。
【0051】
より好ましくは、パケット特定情報は受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、ブラウザ要求処理ステップは、指定された閲覧データを含むモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報および優先受信モジュール指定にもとづいて、優先受信モジュール指定が示すモジュール以外のモジュールに属するパケットを優先的に削除対象として選択する。
【0052】
より好ましくは、コンテンツが1個または複数個のコンポーネントに分割され、コンポーネントが1個または複数個のモジュールに分割され、データ受信方法は、受信ステップにおいて出力されたパケットのヘッダに含まれるパケット識別子にもとづいて、パケットが属するコンポーネントの番号を取得し、出力するカルーセル識別ステップをさらに含み、キャッシュ制御ステップは、正常受信したパケットを第1のメモリに保存する際に、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、受信完了パケットがそれぞれ属するコンポーネントの番号をさらに出力し、パケット特定情報は受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、ブラウザ要求処理ステップは、指定された閲覧データを含むモジュールの属するコンポーネントに含まれるモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報、コンポーネントの番号および優先受信モジュール指定にもとづいて、優先受信モジュール指定が示すコンポーネント以外のコンポーネントに属するモジュールに含まれるパケットを優先的に削除対象として選択する。
【0053】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号および受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数をさらに含み、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、選択されたモジュールに属するセクションに含まれるパケットの数と、受信完了パケットのうちのセクションに対応するパケットの数とからセクションのパケット充足率を算出し、パケット充足率が最小であるセクションに属するパケットを選択する。
【0054】
より好ましくは、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、選択されたモジュールに属するセクションに含まれるパケットの数と、受信完了パケットのうちのセクションに対応するパケットの数とからセクションのパケット充足率を算出し、パケット充足率が最小であるセクションに属するパケットを選択する。
【0055】
また、この発明は、第1のメモリを備えたデータ受信装置におけるデータ受信プログラムであって、コンピュータに、コンテンツが複数個のパケットに分割され、分割されたパケットを含み、繰り返し送信される送信データを受信し、送信データから1個または複数個のパケットを抽出し、出力する受信ステップと、一時保存用の第1のメモリと、パケットを受けて、パケットを正常受信したか否かを判断し、パケットを正常受信した場合において、正常受信したパケットが属するグループのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、正常受信したパケットを第1のメモリに保存するキャッシュ制御ステップと、削除対象となるパケットを選択する削除パケット選択ステップとを実行させ、キャッシュ制御ステップは、正常受信したパケットを第1のメモリに保存する際に、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、削除対象選択命令を出力し、削除パケット選択ステップは、削除対象選択命令を受けて、第1のメモリに保存されている1個または複数個のパケットおよび正常受信したパケットである受信完了パケットの中から、所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択し、削除対象となるパケットを示す削除対象パケット情報を出力し、キャッシュ制御ステップは、削除対象パケット情報にもとづいてパケットを削除する。
【0056】
より好ましくは、コンテンツが1個または複数個のモジュールに分割され、モジュールが1個または複数個のセクションに分割され、セクションが1個または複数個のパケットに分割され、送信データは1個または複数個のパケットで構成され、パケットにはパケットを特定するためのパケット特定情報が含まれ、グループはセクションであって、キャッシュ制御ステップは、パケットを正常受信した場合において、正常受信したパケットが属するセクションのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、正常受信したパケットを第1のメモリに保存し、キャッシュ制御ステップは、正常受信したパケットを第1のメモリに保存する際に、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、受信完了パケットに含まれている、パケット特定情報を削除対象選択命令として出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、受信完了パケットの中から所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択する。
【0057】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるパケットの数であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、パケットの数が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0058】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号および受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるパケットの数であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、モジュールに含まれるパケットの数と、受信完了パケットのうちのモジュールに対応するパケットの数とからモジュールのパケット充足率を算出し、パケット充足率が最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0059】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号およびセクションにおける受信完了パケットの番号であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの中で最初のパケットを正常受信していないセクションに属するパケットを選択する。
【0060】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの再送周期であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、再送周期が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0061】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数および受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるセクションの数であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションのうち、あるモジュールに属する1個または複数個のセクションに含まれるパケットの数およびモジュールに含まれるセクションの数から、モジュールに含まれるパケットの数を算出し、算出したパケットの数が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0062】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数および受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるセクションの数であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションのうち、あるモジュールに属する1個または複数個のセクションに含まれるパケットの数およびモジュールに含まれるセクションの数から、モジュールに含まれるパケットの数を算出し、算出したパケットの数と、受信完了パケットのうちのモジュールに対応するパケットの数とからモジュールのパケット充足率を算出し、パケット充足率が最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0063】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールのデータ量であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、データ量が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0064】
好ましくは、データ受信装置は、第2のメモリをさらに備え、コンテンツが1個または複数個のモジュールに分割され、モジュールが1個または複数個のセクションに分割され、セクションが1個または複数個のパケットに分割され、送信データは1個または複数個のパケットで構成され、パケットにはパケットを特定するためのパケット特定情報が含まれ、グループはセクションであって、キャッシュ制御ステップは、パケットを正常受信した場合において、正常受信したパケットが属するセクションのすべてのパケットを正常受信したときには、セクションを生成して出力し、第1のメモリに保存されているパケットのうち、セクションに対応するすべてのパケットを削除し、データ受信プログラムは、さらに、コンピュータに、キャッシュ制御ステップにおいて出力されたセクションを受けた場合において、モジュールを構成するセクションのうち、少なくとも1個のセクションを受けていないときには、キャッシュ制御ステップにおいて出力されたセクションに含まれるパケットを第2のメモリに保存し、モジュールを構成するすべてのセクションを受けたときには、モジュールを生成して出力し、第2のメモリに保存されているパケットのうち、モジュールに対応するすべてのパケットを削除するデータ再構成ステップと、指定された閲覧データを含むモジュールを要求するブラウザステップと、ブラウザ制御ステップにおいて要求されたモジュールにもとづいて、優先的に受信すべきモジュールを示す優先受信モジュール指定を生成して出力し、データ再構成ステップにおいて出力されたモジュールのうち、ブラウザ制御ステップにおいて要求されたモジュールを出力するブラウザ要求処理ステップとを実行させ、ブラウザステップは、ブラウザ要求処理ステップにおいて出力されたモジュールを受けて、指定された閲覧データをモジュールから抽出してレイアウトを行ない、レイアウトされた閲覧データを出力し、キャッシュ制御ステップは、パケットを正常受信した場合において、正常受信したパケットが属するセクションのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、正常受信したパケットを第1のメモリに保存し、キャッシュ制御ステップは、正常受信したパケットを第1のメモリに保存する際に、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、受信完了パケットに含まれている、パケット特定情報を削除対象選択命令として出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報および優先受信モジュール指定にもとづいて、受信完了パケットの中から所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択する。
【0065】
より好ましくは、パケット特定情報は受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、ブラウザ要求処理ステップは、ブラウザ制御ステップの開始直後に提示すべき閲覧データであるスタートアップ文書を含むモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報および優先受信モジュール指定にもとづいて、優先受信モジュール指定が示すモジュール以外のモジュールに属するパケットを優先的に削除対象として選択する。
【0066】
より好ましくは、パケット特定情報は受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、ブラウザ要求処理ステップは、指定された閲覧データを含むモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報および優先受信モジュール指定にもとづいて、優先受信モジュール指定が示すモジュール以外のモジュールに属するパケットを優先的に削除対象として選択する。
【0067】
より好ましくは、コンテンツが1個または複数個のコンポーネントに分割され、コンポーネントが1個または複数個のモジュールに分割され、データ受信プログラムは、さらに、コンピュータに、受信ステップにおいて出力されたパケットのヘッダに含まれるパケット識別子にもとづいて、パケットが属するコンポーネントの番号を取得し、出力するカルーセル識別ステップを実行させ、キャッシュ制御ステップは、正常受信したパケットを第1のメモリに保存する際に、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、受信完了パケットがそれぞれ属するコンポーネントの番号をさらに出力し、パケット特定情報は受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、ブラウザ要求処理ステップは、指定された閲覧データを含むモジュールの属するコンポーネントに含まれるモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報、コンポーネントの番号および優先受信モジュール指定にもとづいて、優先受信モジュール指定が示すコンポーネント以外のコンポーネントに属するモジュールに含まれるパケットを優先的に削除対象として選択する。
【0068】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号および受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数をさらに含み、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、選択されたモジュールに属するセクションに含まれるパケットの数と、受信完了パケットのうちのセクションに対応するパケットの数とからセクションのパケット充足率を算出し、パケット充足率が最小であるセクションに属するパケットを選択する。
【0069】
より好ましくは、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、選択されたモジュールに属するセクションに含まれるパケットの数と、受信完了パケットのうちのセクションに対応するパケットの数とからセクションのパケット充足率を算出し、パケット充足率が最小であるセクションに属するパケットを選択する。
【発明の効果】
【0070】
本発明に係わるデータ受信装置、データ受信方法およびデータ受信プログラムによれば、廃棄すべきTSパケットを適切に選択し、受信したTSパケットを一時保存するためのメモリを効率よく使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0071】
本発明の実施の形態における、DSM−CCデータカルーセル伝送方式で使用されるデータ構造は図11に示すものと同様であり、DSM−CCデータカルーセル伝送方式で行なわれるデータ伝送の概念は図12に示すものと同様であり、TSパケットの詳細な構造は図13に示すものと同様である。
【0072】
<第1の実施の形態>
本発明の実施の形態に係るデータ受信装置について、図面を用いて説明する。
【0073】
[構成]
〔データ受信装置の構成〕
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るデータ受信装置の機能ブロック図を示す。同図を参照して、このデータ受信装置は、チューナ1と、復調部2と、TSデコード処理部3と、音声デコード処理部4と、映像デコード処理部5と、提示処理部6と、ブラウザ要求処理部7と、ブラウザ8と、RAM(Random Access Memory)9と、CPU(Central Processing Unit)10とを含む。
【0074】
チューナ1は、デジタル放送信号を受信して、RF(Radio Frequency)帯からベースバンド帯への周波数変換を行ない、ベースバンド信号を復調部2へ出力する。
【0075】
復調部2は、ベースバンド信号を受けて、これを復調して得られた復調信号から1個または複数個のTSパケットを抽出する。そして、復調部2は、TSパケットに対してエラー検出処理を行ない、エラーを検出した場合には、パケットヘッダのトランスポートエラーインジケータにエラーを示すフラグを立てる。
【0076】
TSデコード処理部3は、TSパケットを受けて、パケットヘッダのパケット識別子に基づいて、音声信号に対応するTSパケット(以下、音声TSパケットという。)、映像信号に対応するTSパケット(以下、映像TSパケットという。)およびデータに対応するTSパケット(以下、データTSパケットという。)を識別する。そして、TSデコード処理部3は、音声TSパケットを音声デコード処理部4へ出力し、映像TSパケットを映像デコード処理部5へ出力する。また、TSデコード処理部3は、複数個のデータTSパケットから、モジュールを生成し、ブラウザ要求処理部7へ出力する。
【0077】
音声デコード処理部4は、音声TSパケットを受けて、圧縮された音声データの伸張処理を行ない、音声データを生成し、外部へ出力する。
【0078】
映像デコード処理部5は、映像TSパケットを受けて、圧縮された映像データの伸張処理を行ない、映像データを生成し、提示処理部6へ出力する。
【0079】
ブラウザ要求処理部7は、TSデコード処理部3からモジュールを受けて、ブラウザ8から要求されたモジュールを出力する。また、ブラウザ要求処理部7は、ブラウザ8から要求されたモジュールの番号にもとづいて、優先的に受信すべきモジュールを示す優先受信モジュール指定を生成し、システムバスを介してTSデコード処理部3におけるカルーセル受信処理部22へ出力する。
【0080】
ブラウザ8は、ブラウザ要求処理部7からモジュールを受けて、モジュールからBML文書や画像データ等の閲覧データを抽出する。そして、ブラウザ8は、閲覧データのレイアウトを行ない、提示処理部6へ出力する。また、ブラウザ8は、システムバスを介してブラウザ要求処理部7へ制御信号を出力することにより、ユーザ等から指定された閲覧データを含むモジュールを、ブラウザ要求処理部7に要求する。
【0081】
提示処理部6は、レイアウトされた閲覧データおよび映像デコード処理部5から受けた映像データを合成した提示画面を生成し、外部へ出力する。
【0082】
RAM9は、CPU10が行なう制御に必要なデータを保存する。
【0083】
CPU10は、システムバスを介して、各機能ブロックに対して種々の制御を行なう。
【0084】
〔TSデコード処理部3の構成〕
図2は、本実施の形態に係るデータ受信装置におけるTSデコード処理部3の機能ブロック図を示す。同図を参照して、TSデコード処理部3は、PID(パケット識別子:Packet Identification)フィルタ部21と、カルーセル受信処理部22とを含む。
【0085】
PIDフィルタ部21は、TSパケットを受けて、パケットヘッダのパケット識別子にもとづいて、音声TSパケット、映像TSパケットおよびデータTSパケットを識別する。ここで、PIDフィルタ部21は、CPU10からシステムバスを介して、PID情報を受ける。PIDフィルタ部21は、PID情報を参照することにより、音声TSパケット、映像TSパケットおよびデータTSパケットに対応するパケット識別子を認識することができる。そして、PIDフィルタ部21は、音声TSパケットを音声デコード処理部4へ出力し、映像TSパケットを映像デコード処理部5へ出力する。また、PIDフィルタ部21は、データTSパケットをカルーセル受信処理部22へ出力する。
【0086】
カルーセル受信処理部22は、複数個のデータTSパケットから、モジュールを生成し、ブラウザ要求処理部7へ出力する。カルーセル受信処理部22は、ブラウザ要求処理部7からシステムバスを介して、優先受信モジュール指定を受ける。これにもとづく動作については、後述する。
【0087】
〔カルーセル受信処理部22の構成〕
図3は、本実施の形態に係るTSデコード処理部3におけるカルーセル受信処理部22の機能ブロック図を示す。
【0088】
同図を参照して、カルーセル受信処理部22は、カルーセル識別部31と、配列情報分離部32と、配列情報解析部33と、キャッシュ制御部34と、削除パケット選択部35と、RAM36と、データ再構成部37と、RAM38とを含む。
【0089】
なお、上記各機能ブロックの基本的な動作については、図4に示すフローチャートと対応付けて説明する。カルーセル識別部31、配列情報分離部32、配列情報解析部33、キャッシュ制御部34、削除パケット選択部35およびデータ再構成部37は、フローチャートの各ステップを備えるプログラムを図示しないメモリから読み出して実行する。このプログラムは、外部からインストールすることができる。
【0090】
カルーセル識別部31は、データTSパケットを受けて、パケットヘッダのパケット識別子にもとづいて、このデータTSパケットが属するコンポーネント(カルーセル)番号を取得する。そして、カルーセル識別部31は、このコンポーネント番号をキャッシュ制御部34へ出力する。また、カルーセル識別部31は、データTSパケットを配列情報分離部32へ出力する(S1およびS2)。
【0091】
配列情報分離部32は、データTSパケットを受けて、データTSパケットから配列情報を抽出し、配列情報解析部33へ出力する。また、配列情報分離部32は、データTSパケットをキャッシュ制御部34へ出力する(S3)。
【0092】
ここで、本発明の実施の形態においても、特許文献1記載の発明と同様に、配列情報は、アダプテーションフィールド(図13(B))におけるオプションフィールド(図13(C))内の、トランスポートプライベートデータの領域に挿入されている。
【0093】
また、配列情報には、TSパケットを特定するための情報が含まれている。すなわち、配列情報には、TSパケットが属するモジュールの番号、TSパケットが属するモジュールのバージョン番号、TSパケットが属するDSM−CCセクションの番号、TSパケットが属するモジュールを構成する最後のDSM−CCセクションの番号、TSパケットが属するDSM−CCセクションにおけるTSパケットの番号およびTSパケットが属するDSM−CCセクションにおける最後のTSパケットの番号が含まれる。なお、TSパケットが属するモジュールを構成する最後のDSM−CCセクションの番号によって、モジュールに含まれるDSM−CCセクション数が分かる。また、TSパケットが属するDSM−CCセクションにおける最後のTSパケットの番号によって、DSM−CCセクションに含まれるTSパケット数が分かる。
【0094】
さらに、配列情報には、TSパケットを特定するための情報として、TSパケットが属するモジュールに含まれるTSパケットの数、TSパケットが属するモジュールのデータ量(バイト数)およびTSパケットが属するモジュールの再送周期が含まれる。
【0095】
なお、配列情報には、これらの情報のうち、本実施の形態に係るデータ受信装置が、TSパケットを特定するために必要な1個または複数個の情報が少なくとも含まれていればよく、必ずしもすべての情報が配列情報に含まれている必要はない。
【0096】
ここで、通常、モジュールに含まれるTSパケットの数、モジュールのデータ量およびモジュールの再送周期は、モジュール単位の情報であるが、これらは、モジュールに属するすべてのTSパケットの配列情報に含まれている。これは、データ受信装置において、どのTSパケットを正常受信できるかが不明であるため、どのTSパケットを正常受信しても、そのTSパケットの属するモジュールの情報を、データ受信装置が認識できるようにするためである。
【0097】
配列情報解析部33は、配列情報を受けて、配列情報に含まれるTSパケットを特定するための情報を、キャッシュ制御部34等が処理しやすいデータ形式やフォーマットに変換したTSパケット属性情報を生成し、キャッシュ制御部34へ出力する(S4)。
【0098】
キャッシュ制御部34は、データTSパケットを受けて、パケットヘッダのトランスポートエラーインジケータにもとづいて、そのデータTSパケットにエラーが含まれているか否かを判断する(S5)。キャッシュ制御部34は、データTSパケットにエラーが含まれている場合には、これを廃棄する(S6)。
【0099】
一方、キャッシュ制御部34は、データTSパケットにエラーが含まれていない場合には(S5)、RAM36に保存されている、各データTSパケットに対応するTSパケット属性情報を取得し、これらのTSパケット属性情報にもとづいて、現在RAM36には、何番のコンポーネントに属する何番目のモジュールの、何番目のDSM−CCセクションの、何番目のデータTSパケットが保存されているのかを示す情報(以下、TSパケット保存情報という。)を生成する(S7)。
【0100】
キャッシュ制御部34は、TSパケット保存情報から判断して、今回正常受信したデータTSパケットによって、あるDSM−CCセクションに属するすべてのデータTSパケットが揃わない場合で(S8)、かつ、RAM36に空きがある場合には(S9)、カルーセル識別部31から受けたコンポーネント番号および配列情報解析部33から受けたTSパケット属性情報にもとづいて、データTSパケットをRAM36に保存する。また、キャッシュ制御部34は、保存するデータTSパケットに対応するTSパケット属性情報もRAM36に保存する(S11)。
【0101】
但し、キャッシュ制御部34は、TSパケット保存情報から判断して、すでに同一番号のコンポーネントに属する同一番号のDSM−CCセクションにおける同一番号のデータTSパケットがRAM36に保存されている場合には(S10)、今回正常受信したデータTSパケットおよびTSパケット属性情報は、RAM36に上書き保存せずに、これを廃棄する(S6)。
【0102】
一方、キャッシュ制御部34は、TSパケット保存情報から判断して、今回正常受信したデータTSパケットによって、あるDSM−CCセクションに属するすべてのデータTSパケットが揃わない場合で、かつ、RAM36の空き容量が不足している場合には(S9)、RAM36に保存しているTSパケット属性情報、今回正常受信したデータTSパケットに対応するTSパケット属性情報およびTSパケット保存情報を削除パケット選択部35へ出力し、正常受信したデータTSパケットを保持する(S12)。
【0103】
削除パケット選択部35は、TSパケット保存情報、TSパケット属性情報およびブラウザ要求処理部7から受けた優先受信モジュール指定にもとづいて、RAM36に保存されているデータTSパケットの中から、削除対象として最適な1個または複数個のデータTSパケット(以下、削除対象パケットという。)を選択して、削除対象パケット情報をキャッシュ制御部34へ出力する(S13)。
【0104】
キャッシュ制御部34は、削除対象パケット情報を受けて、これに対応するデータTSパケットを、RAM36から削除する(S14)。また、キャッシュ制御部34は、保持しているデータTSパケットが削除対象となっていない場合には(S15)、これをRAM36に保存する(S16)。
【0105】
なお、RAM36に保存されているデータTSパケットを削除するとは、データTSパケットのデータの全ビットを論理ハイレベルとする処理等を意味する。
【0106】
一方、キャッシュ制御部34は、受信したデータTSパケットによって、あるDSM−CCセクションに属するすべてのデータTSパケットが揃うと判断した場合には、そのDSM−CCセクションに属するすべてのデータTSパケットを、これらの属するセクション番号、モジュール番号およびコンポーネント番号とともに、データ再構成部37へ出力する(S17)。
【0107】
そして、キャッシュ制御部34は、RAM36に保存されているデータTSパケットのうち、データ再構成部37へ出力したDSM−CCセクションに対応する、すべてのデータTSパケットを削除する(S17)。
【0108】
データ再構成部37は、今回受けたDSM−CCセクションによって、あるモジュールに属するすべてのDSM−CCセクションが揃わない場合には(S18)、キャッシュ制御部34から受けたセクション番号、モジュール番号およびコンポーネント番号にもとづいて、キャッシュ制御部34から受けた、DSM−CCセクションを構成するデータTSパケットを、RAM38に保存する(S19)。
【0109】
一方、データ再構成部37は、今回受けたDSM−CCセクションによって、あるモジュールに属するすべてのDSM−CCセクションが揃う場合には(S18)、これらのDSM−CCセクションからモジュールを生成し、コンポーネント番号およびモジュール番号とともに、図1に示すデータ受信装置におけるブラウザ要求処理部7へ出力する(S20)。
【0110】
そして、データ再構成部37は、RAM38に保存されているデータTSパケットのうち、ブラウザ要求処理部7へ出力したモジュールに対応する、すべてのデータTSパケットを削除する(S20)。
【0111】
[動作]
削除パケット選択部35が、RAM36に保存されているデータTSパケットの中から、削除対象として最適な1個または複数個のデータTSパケットを選択するに至るまでの、本実施の形態に係るデータ受信装置の各機能ブロックの動作について説明する。
【0112】
図5にコンポーネントの番号が80であるコンポーネント#80を構成する各モジュールの再送周期、セクション数およびモジュールの最後のDSM−CCセクション(以下、最終セクションという。)のTSパケット数の一例を示す。
【0113】
同図を参照して、コンポーネント#80は、モジュール#0、モジュール#1およびモジュール#2から構成される。モジュール#0は、再送周期が10であり、2個のDSM−CCセクションから構成され、最終セクションは4個のデータTSパケットを含む。モジュール#1は、再送周期が20であり、4個のDSM−CCセクションから構成され、最終セクションは2個のデータTSパケットを含む。モジュール#2は、再送周期が30であり、3個のDSM−CCセクションから構成され、最終セクションは1個のデータTSパケットを含む。なお、最終セクション以外のDSM−CCセクションは4個のデータTSパケットを含んでいるものと仮定する。
【0114】
図6は、コンポーネント#80を構成するDSM−CCセクションの伝送順序を示す概念図である。
【0115】
図12と同様に、コンポーネント(カルーセル)Xで伝送されるモジュールYに属するZ番目のDSM−CCセクションがDSM−CCセクションX・YZで表わされている。
【0116】
まず、モジュール#0を構成するDSM−CCセクション80・00およびDSM−CCセクション80・01が伝送される。次に、モジュール#1を構成するDSM−CCセクション80・10、DSM−CCセクション80・11、DSM−CCセクション80・12およびDSM−CCセクション80・13が伝送される。次に、モジュール#2を構成するDSM−CCセクション80・20、DSM−CCセクション80・21およびDSM−CCセクション80・22が伝送される。
【0117】
図5および図6の内容を前提として、コンポーネント#80に属するデータTSパケットの受信結果が、図7に示すようになる場合について説明する。なお、RAM36の容量は、TSパケット14個分と仮定する。
【0118】
まず、送信側の装置が、DSM−CCセクション80・00に属する1番目のデータTSパケットに対応するデジタル放送信号を、本実施の形態に係るデータ受信装置へ送信する。以下、DSM−CCセクションに属する1番目〜4番目のデータTSパケットを、それぞれデータTSパケット#0〜データTSパケット#3とする。
【0119】
チューナ1および復調部2は、デジタル放送信号からTSパケットを抽出し、TSデコード処理部3へ出力する。なお、このTSパケットにはエラーが含まれていないため、復調部2は、パケットヘッダのトランスポートエラーインジケータにエラーを示すフラグを立てない。
【0120】
TSデコード処理部3におけるPIDフィルタ部21は、TSパケットを受けて、パケットヘッダのパケット識別子およびPID情報にもとづいて、このTSパケットが、データTSパケットであることを認識する。そして、PIDフィルタ部21は、データTSパケットをカルーセル受信処理部22へ出力する。
【0121】
カルーセル受信処理部22におけるカルーセル識別部31は、データTSパケットを受けて、パケットヘッダのパケット識別子にもとづいて、データTSパケットが属するコンポーネントのコンポーネント番号#80を取得する。そして、カルーセル識別部31は、コンポーネント番号#80をキャッシュ制御部34へ出力する。また、カルーセル識別部31は、データTSパケットを、配列情報分離部32へ出力する。
【0122】
配列情報分離部32は、データTSパケットを受けて、データTSパケットから配列情報を抽出し、配列情報解析部33へ出力する。また、配列情報分離部32は、データTSパケットを、キャッシュ制御部34へ出力する。
【0123】
配列情報解析部33は、配列情報を受けてこれを解析し、配列情報に含まれる、各情報を示すTSパケット属性情報を、キャッシュ制御部34へ出力する。
【0124】
ここで、図5および図6より、このデータTSパケットの配列情報、すなわちTSパケット属性情報は、TSパケットが属するモジュールの番号が0、TSパケットが属するDSM−CCセクションの番号が0、TSパケットが属するモジュールを構成する最後のDSM−CCセクションの番号が1、TSパケットが属するDSM−CCセクションにおけるTSパケットの番号が0、TSパケットが属するDSM−CCセクションにおける最後のTSパケットの番号が3、モジュールを構成するTSパケットの数が8、モジュールの再送周期が10である。
【0125】
キャッシュ制御部34は、データTSパケットを受けて、パケットヘッダのトランスポートエラーインジケータにエラーを示すフラグが立っていないため、このデータTSパケットにはエラーが含まれていないと判断する。
【0126】
そして、キャッシュ制御部34は、カルーセル識別部31から受けたコンポーネント番号から、このデータTSパケットは、コンポーネント#80に属することを認識する。さらに、キャッシュ制御部34は、配列情報解析部33から受けたTSパケット属性情報により、このデータTSパケットは、モジュール#0のDSM−CCセクション#0に属するデータTSパケット#0であることを認識する。
【0127】
そして、キャッシュ制御部34は、このデータTSパケットをRAM36に保存する。
【0128】
また、キャッシュ制御部34は、配列情報解析部33から受けたTSパケット属性情報により、このデータTSパケットの属するモジュール#0の、最後のDSM−CCセクションはDSM−CCセクション#1であること、すなわち、モジュール#0におけるDSM−CCセクション数は2であることを認識する。また、キャッシュ制御部34は、このデータTSパケットの属するモジュール#0の、DSM−CCセクション#0の最後のデータTSパケットは、データTSパケット#3であること、すなわち、DSM−CCセクション#0におけるTSパケット数は4であることを認識する。
【0129】
次に、送信側の装置が、DSM−CCセクション80・00に属するデータTSパケット#1に対応するデジタル放送信号を、本実施の形態に係るデータ受信装置へ送信する。
【0130】
上述したDSM−CCセクション80・00に属するデータTSパケット#0の場合と同様に、キャッシュ制御部34は、データTSパケット#1を受ける。そして、キャッシュ制御部34は、パケットヘッダのトランスポートエラーインジケータにエラーを示すフラグが立っているため、このデータTSパケットにはエラーが含まれていると判断し、これを廃棄する。
【0131】
次に、送信側の装置が、DSM−CCセクション80・00に属するデータTSパケット#2に対応するデジタル放送信号を、本実施の形態に係るデータ受信装置へ送信する。
【0132】
上述したDSM−CCセクション80・00に属するデータTSパケット#0の場合と同様に、キャッシュ制御部34は、データTSパケット#2を受ける。そして、キャッシュ制御部34は、パケットヘッダのトランスポートエラーインジケータにエラーを示すフラグが立っていないため、このデータTSパケットにはエラーが含まれていないと判断する。
【0133】
そして、キャッシュ制御部34は、カルーセル識別部31から受けたコンポーネント番号から、このデータTSパケットは、コンポーネント#80に属することを認識する。さらに、キャッシュ制御部34は、配列情報解析部33から受けたTSパケット属性情報により、このデータTSパケットは、モジュール#0のDSM−CCセクション#0に属するデータTSパケット#2であることを認識する。
【0134】
そして、キャッシュ制御部34は、このデータTSパケットをRAM36に保存する。
【0135】
次に、送信側の装置が、DSM−CCセクション80・00に属するデータTSパケット#3に対応するデジタル放送信号を、本実施の形態に係るデータ受信装置へ送信する。
【0136】
上述したDSM−CCセクション80・00に属するデータTSパケット#0の場合と同様に、キャッシュ制御部34は、データTSパケット#3を受ける。そして、キャッシュ制御部34は、パケットヘッダのトランスポートエラーインジケータにエラーを示すフラグが立っていないため、このデータTSパケットにはエラーが含まれていないと判断する。
【0137】
そして、キャッシュ制御部34は、カルーセル識別部31から受けたコンポーネント番号から、このデータTSパケットは、コンポーネント#80に属することを認識する。さらに、キャッシュ制御部34は、配列情報解析部33から受けたTSパケット属性情報により、このデータTSパケットは、モジュール#0のDSM−CCセクション#0に属するデータTSパケット#3であることを認識する。
【0138】
そして、キャッシュ制御部34は、このデータTSパケットをRAM36に保存する。
【0139】
ここで、キャッシュ制御部34は、上述のように、TSパケット属性情報により、このデータTSパケットの属するDSM−CCセクション80・00の最後のデータTSパケットは、データTSパケット#3であることを認識している。したがって、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・00に属するデータTSパケットが全て揃っているか否かを、TSパケット保存情報を参照して判断する。そうすると、DSM−CCセクション80・00のデータTSパケット#1が未受信、すなわち、RAM36に保存されていないため、DSM−CCセクション80・00に属するデータTSパケット#0、データTSパケット#2およびデータTSパケット#3はRAM36に保存されたままとなる。
【0140】
次に、送信側の装置が、DSM−CCセクション80・01に対応するデジタル放送信号を、本実施の形態に係るデータ受信装置へ送信する。
【0141】
DSM−CCセクション80・00の場合と同様に、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・01に属するデータTSパケット#0およびデータTSパケット#1にはエラーが含まれていないため、RAM36に保存する。また、データTSパケット#2およびデータTSパケット#3にはエラーが含まれているため、これを廃棄する。この場合、データTSパケット#2およびデータTSパケット#3が未受信となるため、DSM−CCセクション80・01に属するデータTSパケット#2およびデータTSパケット#3はRAM36に保存されたままとなる。
【0142】
次に、送信側の装置が、DSM−CCセクション80・10に対応するデジタル放送信号を、本実施の形態に係るデータ受信装置へ送信する。
【0143】
上記と同様に、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・10に属するデータTSパケット#3にはエラーが含まれていないため、RAM36に保存する。また、データTSパケット#0、データTSパケット#1およびデータTSパケット#2にはエラーが含まれているため、これを廃棄する。この場合、データTSパケット#0、データTSパケット#1およびデータTSパケット#2が未受信となるため、DSM−CCセクション80・10に属するデータTSパケット#3はRAM36に保存されたままとなる。
【0144】
次に、送信側の装置が、DSM−CCセクション80・11に対応するデジタル放送信号を、本実施の形態に係るデータ受信装置へ送信する。
【0145】
上記と同様に、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・11に属するデータTSパケット#0〜データTSパケット#2にエラーが含まれていないため、RAM36に保存する。
【0146】
次に、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・11に属するデータTSパケット#3にエラーが含まれていないと判断する。
【0147】
ここで、キャッシュ制御部34は、上述のように、TSパケット属性情報により、このデータTSパケットの属するDSM−CCセクション80・11の最後のデータTSパケットは、データTSパケット#3であることを認識している。したがって、キャッシュ制御部34は、TSパケット保存情報から、受信したデータTSパケット#3によって、DSM−CCセクション80・11に属するデータTSパケットが全て揃うと判断する。
【0148】
そうすると、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・11に属するデータTSパケット#0〜データTSパケット#3を、データ再構成部37へ出力する。
【0149】
そして、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・11に属するデータTSパケット#0〜データTSパケット#2を、RAM36から削除する。
【0150】
次に、送信側の装置が、DSM−CCセクション80・12に対応するデジタル放送信号を、本実施の形態に係るデータ受信装置へ送信する。
【0151】
上記と同様に、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・12に属するデータTSパケット#0およびデータTSパケット#1にはエラーが含まれていないため、RAM36に保存する。また、データTSパケット#2およびデータTSパケット#3にはエラーが含まれているため、これを廃棄する。この場合、データTSパケット#2およびデータTSパケット#3が未受信となるため、DSM−CCセクション80・12に属するデータTSパケット#0およびデータTSパケット#1はRAM36に保存されたままとなる。
【0152】
次に、送信側の装置が、DSM−CCセクション80・13に対応するデジタル放送信号を、本実施の形態に係るデータ受信装置へ送信する。
【0153】
上記と同様に、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・13に属するデータTSパケット#0にはエラーが含まれていないため、RAM36に保存する。また、データTSパケット#1にはエラーが含まれているため、これを廃棄する。
【0154】
ここで、キャッシュ制御部34は、上述のように、TSパケット属性情報により、このデータTSパケットの属するDSM−CCセクション80・13の最後のデータTSパケットは、データTSパケット#1であることを認識している。したがって、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・13に属するデータTSパケットが全て揃っているか否かを、TSパケット保存情報を参照して判断する。そうすると、DSM−CCセクション80・13のデータTSパケット#1が未受信となるため、DSM−CCセクション80・13に属するデータTSパケット#0はRAM36に保存されたままとなる。
【0155】
次に、送信側の装置が、DSM−CCセクション80・20に対応するデジタル放送信号を、本実施の形態に係るデータ受信装置へ送信する。
【0156】
上記と同様に、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・20に属するデータTSパケット#0、データTSパケット#1およびデータTSパケット#2にはエラーが含まれていないため、RAM36に保存する。また、データTSパケット#3にはエラーが含まれているため、これを廃棄する。この場合、データTSパケット#3が未受信となるため、DSM−CCセクション80・20に属する、データTSパケット#0、データTSパケット#1およびデータTSパケット#2はRAM36に保存されたままとなる。
【0157】
次に、送信側の装置が、DSM−CCセクション80・21に対応するデジタル放送信号を、本実施の形態に係るデータ受信装置へ送信する。
【0158】
上記と同様に、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・21に属するデータTSパケット#0およびデータTSパケット#1にはエラーが含まれていないため、RAM36に保存する。
【0159】
次に、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・21に属するデータTSパケット#2にはエラーが含まれていないため、TSパケット保存情報を生成する。そして、キャッシュ制御部34は、このTSパケット保存情報から、今回正常受信したデータTSパケット#2によっても、DSM−CCセクション80・21に属するすべてのデータTSパケットが揃わず、かつ、RAM36には、データTSパケットが14個保存されており、RAM36の空き容量が不足していることを認識する。この場合、今回正常受信したデータTSパケット#2またはRAM36に保存している各データTSパケットのうちのいずれかを廃棄しなければならない。そこで、キャッシュ制御部34は、現在のRAM36のTSパケット保存情報を削除パケット選択部35へ出力し、今回正常受信したデータTSパケット#2を保持する。また、キャッシュ制御部34は、今回正常受信したデータTSパケット#2のTSパケット属性情報およびRAM36に保存しているTSパケット属性情報を、TSパケット保存情報とともに、削除パケット選択部35へ出力する。
【0160】
〔削除パケット選択部35の動作〕
次に、削除パケット選択部35が、RAM36に保存されているデータTSパケットの中から、削除対象パケットを選択する動作について説明する。
【0161】
なお、下記の方法1〜方法4では、削除パケット選択部35は、キャッシュ制御部34から受けた、TSパケット保存情報およびTSパケット属性情報にもとづいて、削除対象パケットの選択を行なう。
【0162】
〔方法1〕
削除パケット選択部35は、モジュールに含まれるTSパケット数(以下、モジュールパケットサイズという。)を基準として、削除対象のモジュールを選択する。また、削除パケット選択部35は、DSM−CCセクションのTSパケットの充足率(以下、パケット充足率という。)を算出し、これを基準として、削除対象のモジュールに属するDSM−CCセクションの中から、削除対象のDSM−CCセクションを選択する。そして、削除パケット選択部35は、DSM−CCセクション単位で削除対象パケットを指定する、すなわち、削除対象のDSM−CCセクションに属するすべてのデータTSパケットを削除対象パケットとする。
【0163】
図7に示す場合において、モジュール#0のモジュールパケットサイズは、TSパケット8個であり、モジュール#1のモジュールパケットサイズは、TSパケット14個であり、モジュール#2のモジュールパケットサイズは、TSパケット9個である。したがって、削除パケット選択部35は、コンポーネント#80に属するモジュール#0〜モジュール#2のうち、モジュールパケットサイズが最小であるモジュール#0を削除対象のモジュールとして選択する。
【0164】
ここで、モジュール#0に属するDSM−CCセクション#0のパケット充足率は、3/4であり、DSM−CCセクション#1のパケット充足率は、2/4である。したがって、削除パケット選択部35は、パケット充足率が最小である、DSM−CCセクション#1を削除対象のDSM−CCセクションとして選択する。
【0165】
そして、削除パケット選択部35は、削除対象のモジュール#0のDSM−CCセクション#1に属するすべてのデータTSパケットを削除対象パケットとすることを示す削除対象パケット情報を、キャッシュ制御部34へ出力する。
【0166】
サイズの大きいモジュールは、構成するデータTSパケットの数が多いため、モジュールが完成する、すなわち、すべてのデータTSパケットが揃うまでの時間が、サイズの小さいモジュールに比べて長くなりやすい。したがって、サイズの大きいモジュールを優先的にRAM36に残すことにより、サイズの大きいモジュールが頻繁に削除され、完成するまでに長時間を要することを防ぐことができる。
【0167】
また、パケット充足率の高いDSM−CCセクションは、パケット充足率の低いDSM−CCセクションに比べて、完成するまでの時間が短くなる可能性が高い。したがって、充足率の高いDSM−CCセクションを優先的にRAM36に保存することにより、RAM36の空きを確保しやすくなり、RAM36を効率的に使用することができる。
【0168】
次に、配列情報、すなわちTSパケット属性情報にモジュールパケットサイズが含まれておらず、削除パケット選択部35が、モジュールパケットサイズを認識することができない場合について説明する。
【0169】
この場合、上述のように、削除パケット選択部35は、データTSパケットが属するDSM−CCセクションにおける最後のデータTSパケットの番号によって、DSM−CCセクションに含まれるTSパケット数が分かる。したがって、あるモジュールに属するすべてのDSM−CCセクションについて、DSM−CCセクションに属する少なくとも1個のデータTSパケットを正常受信している場合には、削除パケット選択部35は、各DSM−CCセクションに含まれるTSパケット数を合計することにより、各モジュールパケットサイズを認識することができる。
【0170】
しかしながら、図7に示す場合においては、データ受信装置は、モジュール#2のDSM−CCセクション#2に属するデータTSパケットを受信していないため、削除パケット選択部35は、DSM−CCセクション#2に含まれるTSパケット数が分からない。
【0171】
この場合、DSM−CCセクション#0またはDSM−CCセクション#1については、これらに含まれる少なくとも1つのデータTSパケットを正常受信しているために、DSM−CCセクションに含まれるTSパケット数が明らかになっている。また、削除パケット選択部35は、上述のように、データTSパケットが属するモジュールを構成する最後のDSM−CCセクションの番号によって、モジュールに含まれるDSM−CCセクション数が分かる。
【0172】
したがって、削除パケット選択部35は、これらの値を用いてモジュールパケットサイズを概算することができる。すなわち、削除パケット選択部35は、モジュールに含まれるDSM−CCセクション数は2個であることから、モジュール#2で未受信であるDSM−CCセクションは、DSM−CCセクション#2のみであることを認識する。そして、削除パケット選択部35は、DSM−CCセクション#2に含まれるTSパケット数を、DSM−CCセクション#0およびDSM−CCセクション#1と同じ4個とみなし、モジュール#2のモジュールパケットサイズを、TSパケット12個と概算する。
【0173】
なお、あるモジュールに属する複数個のDSM−CCセクションを正常受信しており、かつ、これらに含まれるTSパケット数が異なる場合は、いずれか1個のDSM−CCセクションに含まれるTSパケット数を、未受信のDSM−CCセクションに含まれるTSパケット数とみなしてもよい。あるいは、複数個のDSM−CCセクションに含まれるTSパケット数の平均値を、未受信のDSM−CCセクションに含まれるTSパケット数とみなしてもよい。
【0174】
このように、配列情報にモジュールパケットサイズが含まれていない場合でも、削除パケット選択部35は、モジュールパケットサイズを概算することが可能であるが、モジュールパケットサイズを正確に把握するためには、配列情報およびTSパケット属性情報には、モジュールに含まれるTSパケット数が含まれている方が望ましい。
【0175】
〔方法2〕
削除パケット選択部35は、モジュールの充足率を算出し、これを基準として、削除対象のモジュールを選択する。また、削除パケット選択部35は、パケット充足率を算出し、これを基準として、削除対象のモジュールに属するDSM−CCセクションの中から、削除対象のDSM−CCセクションを選択する。そして、削除パケット選択部35は、DSM−CCセクション単位でデータTSパケットを削除対象パケットを指定する。
【0176】
ここで、複数のDSM−CCセクションの、パケット充足率が同じ場合において、現在受信中のDSM−CCセクションが、パケット充足率が同じである複数のDSM−CCセクションのうちの1つであり、かつ、キャッシュ制御部34において保持しているデータTSパケットが、そのDSM−CCセクションの最後のデータTSパケットでない場合には、現在受信中のDSM−CCセクションは、削除対象から除外する。これは、現在受信中のDSM−CCセクションは、さらに充足率が高くなる可能性があり、さらには、DSM−CCセクションのデータTSパケットがすべて揃う可能性があるからである。
【0177】
図7に示す場合において、モジュール#0のパケット充足率は、5/8であり、モジュール#1のパケット充足率は、8/14であり、モジュール#2のパケット充足率は、6/9である。したがって、削除パケット選択部35は、パケット充足率が最小であるモジュール#1を削除対象のモジュールとして選択する。
【0178】
ここで、モジュール#1に属するDSM−CCセクション#0のパケット充足率は、1/4であり、DSM−CCセクション#1のパケット充足率は、4/4であり、DSM−CCセクション#2のパケット充足率は、2/4であり、DSM−CCセクション#3のパケット充足率は、1/2である。したがって、削除パケット選択部35は、パケット充足率が最小である、DSM−CCセクション#0を削除対象のDSM−CCセクションとして選択する。
【0179】
そして、削除パケット選択部35は、削除対象のモジュール#1のDSM−CCセクション#0に属するすべてのデータTSパケットを削除対象パケットとすることを示す削除対象パケット情報を、キャッシュ制御部34へ出力する。
【0180】
次に、配列情報、すなわちTSパケット属性情報にモジュールパケットサイズが含まれておらず、削除パケット選択部35が、モジュールパケットサイズを認識することができず、モジュールの充足率を算出することができない場合について説明する。
【0181】
この場合、削除パケット選択部35は、方法1で説明したように、モジュールの各DSM−CCセクションに含まれるTSパケット数を合計することにより、各モジュールパケットサイズを認識することができ、モジュールの充足率を算出することができる。
【0182】
しかしながら、図7に示す場合においては、データ受信装置は、モジュール#2のDSM−CCセクション#2に属するデータTSパケットを受信していないため、削除パケット選択部35は、DSM−CCセクション#2に含まれるTSパケット数が分からない。
【0183】
この場合、方法1で説明したように、削除パケット選択部35は、モジュール#2で未受信であるDSM−CCセクションは、DSM−CCセクション#2のみであることを認識する。そして、削除パケット選択部35は、DSM−CCセクション#2に含まれるTSパケット数を、他のDSM−CCセクションと同じ4個とみなし、モジュール#2のモジュールパケットサイズを、TSパケット12個と概算する。
【0184】
そうすると、モジュール#2のパケット充足率は、6/12となる。また、上述のように、モジュール#0のパケット充足率は、5/8であり、モジュール#1のパケット充足率は、8/14である。したがって、削除パケット選択部35は、パケット充足率が最小であるモジュール#2を削除対象のモジュールとして選択する。
【0185】
ここで、モジュール#2に属するDSM−CCセクション#0のパケット充足率は、3/4であり、DSM−CCセクション#1のパケット充足率は、現在保持しているデータTSパケット#2を含めて、3/4である。ここで、DSM−CCセクション#0およびDSM−CCセクション#1のパケット充足率は、同じであるが、削除パケット選択部35は、現在受信中であるDSM−CCセクション#1を削除対象とはせず、DSM−CCセクション#0を、削除対象のDSM−CCセクションとして選択する。これは、上述のように、DSM−CCセクション#1は、データTSパケット#3を正常受信することにより、データTSパケットがすべて揃う可能性があるからである。
【0186】
〔方法3〕
削除パケット選択部35は、データTSパケット#0が未受信であるDSM−CCセクションを、削除対象のDSM−CCセクションとして選択する。
【0187】
そして、削除パケット選択部35は、削除対象のDSM−CCセクションが複数ある場合には、モジュールの充足率を算出し、これを基準として、削除対象のモジュールに属するDSM−CCセクションを選択する。また、削除パケット選択部35は、モジュールの充足率を基準としても、削除対象のDSM−CCセクションが複数ある場合には、さらに、パケット充足率を算出し、これを基準として、削除対象のDSM−CCセクションを選択する。
【0188】
図7に示す場合において、削除パケット選択部35は、データTSパケット#0が未受信である、モジュール#1のDSM−CCセクション#0を、削除対象のDSM−CCセクションとして選択する。
【0189】
そして、削除パケット選択部35は、削除対象のモジュール#1のDSM−CCセクション#0に属するすべてのデータTSパケットを削除対象パケットとすることを示す削除対象パケット情報を、キャッシュ制御部34へ出力する。
【0190】
図11より、データTSパケット#0には、DSM−CCセクションのセクションヘッダが含まれている。そして、セクションヘッダには、データTSパケットのパケットヘッダにはない情報が含まれている場合がある。例えば、セクションヘッダに含まれている情報によって、あるDSM−CCセクションは、データ受信装置において現在受信する必要がないことがデータ受信装置において判断できる場合には、データTSパケット#0を受信しており、必要であると判明しているDSM−CCセクションを、優先的にRAM36に保存することにより、RAM36を効率的に使用することができる。
【0191】
〔方法4〕
削除パケット選択部35は、モジュールの再送周期を基準として、削除対象のモジュールを選択する。また、削除パケット選択部35は、パケット充足率を算出し、これを基準として、削除対象のモジュールに属するDSM−CCセクションの中から、削除対象のDSM−CCセクションを選択する。
【0192】
図7に示す場合において、モジュール#0の再送周期は10であり、モジュール#1の再送周期は20であり、モジュール#2の再送周期は30である。したがって、削除パケット選択部35は、モジュールの再送周期が最も長いモジュール#2を、削除対象のモジュールとして選択する。
【0193】
次に、削除パケット選択部35は、上述の方法2の場合と同様に、DSM−CCセクション#0を、削除対象のDSM−CCセクションとして選択する。
【0194】
ここで、再送周期が短いモジュールは、再送周期が長いモジュールと比べて、一定期間内にすべてのデータTSパケットが揃う可能性が高い。一定期間内にデータTSパケットが揃う可能性の高いモジュールを優先的に保存しておくことにより、DSM−CCセクションの完成によってRAM36に空きが生じる可能性が高くなる。また、再送周期が長ければ、モジュールが再送される時には、受信環境が改善されている可能性も考えられる。したがって、再送周期が長いモジュールを削除対象とすることにより、再送周期の長いモジュールが、長時間RAM36を占有することを避けることができる。
【0195】
〔方法5〕
方法5では、削除パケット選択部35は、キャッシュ制御部34から受けた、TSパケット保存情報およびTSパケット属性情報ならびにブラウザ要求処理部7から受けた、優先受信モジュール指定にもとづいて、削除対象パケットの選択を行なう。
【0196】
ブラウザ要求処理部7からの優先受信モジュール指定は、コンテンツを閲覧しているユーザの操作等に起因するものである。すなわち、ユーザが他のBML文書を参照する操作を行なうと、BML文書の遷移が発生し、ブラウザ8は、遷移先のBML文書を含むモジュールをブラウザ要求処理部7に対して要求する。ここで、遷移先のBML文書を含むモジュールが属するコンポーネントを視聴中コンポーネントという。
【0197】
また、地上デジタル放送のデータ放送サービスでは、ブラウザ8の起動直後に、エントリーコンポーネントである、コンポーネント番号が80のコンポーネントに属するモジュール#0に含まれるBML文書(以下、スタートアップ文書という。)を提示する、すなわち、BML文書の提示画面を、提示処理部6から出力する必要がある。したがって、ブラウザ8の起動直後は、コンポーネント#80のモジュール#0が、ブラウザ8の要求するモジュールとなる。そして、コンポーネント#80のモジュール#0に属するデータTSパケットが優先的にRAM36に保存される。
【0198】
スタートアップ文書の提示画面出力後は、モジュールの優先順位、すなわち、優先的にRAM36に保存するモジュールの順序は、第1にブラウザ8が要求するモジュール、第2にブラウザ8が要求するモジュール以外の視聴中コンポーネントに属するモジュール、第3に視聴中コンポーネント以外のコンポーネントに属するモジュール、となる。ブラウザ要求処理部7は、この優先順位を示す優先受信モジュール指定を生成し、削除パケット選択部35へ出力する。
【0199】
ここで、削除パケット選択部35は、データTSパケットが属するコンポーネントの番号を認識する必要があるが、この場合は、キャッシュ制御部34が、RAM36にデータTSパケットに対応するTSパケット属性情報を保存する際に、そのデータTSパケットが属するコンポーネントの番号もあわせてTSパケット保存情報として保存する。
【0200】
また、削除パケット選択部35は、削除対象のモジュールが複数ある場合は、モジュールの充足率を算出し、これを基準として、削除対象のモジュールを選択する。そして、削除パケット選択部35は、パケット充足率を算出し、これを基準として、削除対象のモジュールに属するDSM−CCセクションの中から、削除対象のDSM−CCセクションを選択する。そして、削除パケット選択部35は、DSM−CCセクション単位で削除対象パケットを指定する。
【0201】
ここでは、上述した、図5および図6に示すようなコンポーネント#80に加えて、図8および図9に示すようなコンポーネント#8Bを、データ受信装置が受信する場合について説明する。
【0202】
図8にコンポーネント#8Bを構成する各モジュールの再送周期、セクション数および最終セクションのTSパケット数の一例を示す。
【0203】
同図を参照して、コンポーネント#8Bは、モジュール#0およびモジュール#1から構成される。モジュール#0は、再送周期が20であり、3個のDSM−CCセクションから構成され、最終セクションは2個のデータTSパケットを含む。モジュール#1は、再送周期が25であり、2個のDSM−CCセクションから構成され、最終セクションは3個のデータTSパケットを含む。なお、最終セクション以外のDSM−CCセクションは4個のデータTSパケットを含んでいるものと仮定する。
【0204】
図9は、コンポーネント#8Bを構成するDSM−CCセクションの伝送順序を示す概念図である。
【0205】
図12と同様に、コンポーネント(カルーセル)Xで伝送されるモジュールYに属するZ番目のDSM−CCセクションがDSM−CCセクションX・YZで表わされている。
【0206】
まず、モジュール#0を構成するDSM−CCセクション8B・00、DSM−CCセクション8B・01およびDSM−CCセクション8B・02が伝送される。次に、モジュール#1を構成するDSM−CCセクション8B・10およびDSM−CCセクション8B・11が伝送される。
【0207】
図5、図6、図8および図9の内容を前提として、コンポーネント#80およびコンポーネント#8Bに属するデータTSパケットの受信結果が、図10に示すようになる場合について説明する。これらのデータTSパケットをRAM36に保存する際の、データ受信装置における各機能ブロックの動作については、図7についての説明と基本的には同様であるため、ここでは、RAM36の空き容量が不足する時点からの説明を行なう。なお、RAM36の容量は、TSパケット20個分と仮定する。
【0208】
送信側の装置が、DSM−CCセクション80・21に対応するデジタル放送信号を、本実施の形態に係るデータ受信装置へ送信する。
【0209】
キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・21に属するデータTSパケット#0およびデータTSパケット#1にはエラーが含まれていないため、RAM36に保存する。
【0210】
次に、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・21に属するデータTSパケット#2にはエラーが含まれていないため、TSパケット保存情報を生成する。そして、キャッシュ制御部34は、このTSパケット保存情報から、今回正常受信したデータTSパケット#2によっても、DSM−CCセクション80・21に属するすべてのデータTSパケットが揃わず、かつ、RAM36には、データTSパケットが20個保存されており、RAM36の空き容量が不足していることを認識する。この場合、今回正常受信したデータTSパケット#2またはRAM36に保存している各データTSパケットのうちのいずれかを廃棄しなければならない。そこで、キャッシュ制御部34は、現在のRAM36のTSパケット保存情報を削除パケット選択部35へ出力し、今回正常受信したデータTSパケット#2を保持する。また、キャッシュ制御部34は、今回正常受信したデータTSパケット#2のTSパケット属性情報およびRAM36に保存しているTSパケット属性情報を、TSパケット保存情報とともに、削除パケット選択部35へ出力する。
【0211】
また、このとき、ブラウザ8は、コンポーネント#8Bのモジュール#0を要求していると仮定する。そうすると、視聴中コンポーネントはコンポーネント#8Bとなる。そして、ブラウザ要求処理部7は、モジュールの優先順位として、第1にブラウザ8が要求する視聴中コンポーネント#8Bに属するモジュール#0、第2に視聴中コンポーネント#8Bに属するモジュール#1、第3に視聴中コンポーネント以外のコンポーネントに属するモジュールであるコンポーネント#80のモジュール#1およびモジュール#2を示す優先受信モジュール指定を削除パケット選択部35へ出力する。ここで、コンポーネント#80のモジュール#0は、これに属するすべてのデータTSパケットが正常受信されており、ブラウザ要求処理部7へ出力されているため、優先受信モジュール指定から除外されている。
【0212】
削除パケット選択部35は、TSパケット保存情報、TSパケット属性情報および優先受信モジュール指定から判断して、コンポーネント#80のモジュール#1およびモジュール#2の2つのモジュールが削除対象の候補となるので、これらのパケット充足率を算出する。そして、モジュール#1のパケット充足率は、8/14であり、モジュール#2のパケット充足率は、4/9である。したがって、削除パケット選択部35は、パケット充足率が最小であるモジュール#2を削除対象のモジュールとして選択する。
【0213】
次に、モジュール#2に属するDSM−CCセクション#0のパケット充足率は、2/4であり、DSM−CCセクション#1のパケット充足率は、3/4であり、DSM−CCセクション#2は、未だデータTSパケットを受信しておらず、RAM36に保存されていないため、削除対象とならない。したがって、削除パケット選択部35は、パケット充足率が最小である、DSM−CCセクション#0を削除対象のDSM−CCセクションとして選択する。
【0214】
そして、削除パケット選択部35は、削除対象のコンポーネント#80のモジュール#2のDSM−CCセクション#0に属するすべてのデータTSパケットを削除対象パケットとすることを示す削除対象パケット情報を、キャッシュ制御部34へ出力する。
【0215】
このように、方法5においては、ブラウザ8が要求するモジュールを、RAM36に優先的に保存することにより、提示画面が表示されるまでの、ユーザの待ち時間の軽減を図ることができる。
【0216】
ところで、特許文献1記載のデータ送信装置、データ受信装置、データ送信方法、データ受信方法並びにデータ送信及びデータ受信プログラムでは、廃棄すべきTSパケットを適切に選択し、受信したTSパケットを一時保存するためのメモリを効率良く使用する構成を備えていないという欠点があった。
【0217】
しかしながら、本実施の形態に係るデータ受信装置では、メモリの空き容量が不足する場合には、TSパケット属性情報、TSパケット保存情報およびブラウザからの要求にもとづいて、削除対象として最適なTSパケットを選択し、削除することにより、廃棄すべきTSパケットを適切に選択し、受信したTSパケットを一時保存するためのメモリを効率よく使用することができる。
【0218】
[変形例]
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、たとえば以下の変形例も含まれる。
【0219】
〔変形例1〕
本発明の第1の実施の形態に係るデータ受信装置におけるキャッシュ制御部34では、RAM36に保存しているTSパケット属性情報、今回正常受信したデータTSパケットに対応するTSパケット属性情報およびTSパケット保存情報を削除パケット選択部35へ出力する構成としたが、これに限定するものではない。キャッシュ制御部34は、今回正常受信したデータTSパケットに対応するTSパケット属性情報およびRAM36に保存している、各データTSパケットに対応するTSパケット属性情報のみを、削除パケット選択部35へ出力し、削除パケット選択部35が、TSパケット属性情報にもとづいて、TSパケット保存情報を生成し、TSパケット属性情報に含まれる他の情報とあわせて、削除対象とすべきデータTSパケットを選択することができる。
【0220】
〔変形例2〕
本発明の第1の実施の形態に係るデータ受信装置におけるキャッシュ制御部34では、TSパケット保存情報およびTSパケット属性情報を削除パケット選択部35へ出力する構成としたが、これに限定するものではない。キャッシュ制御部34が、削除パケット選択部35が必要とする情報のみを出力する構成とすることができる。上述のように、TSパケット保存情報は必ずしもキャッシュ制御部34が出力する必要はない。
【0221】
〔変形例3〕
本発明の第1の実施の形態に係るデータ受信装置におけるキャッシュ制御部34では、
データTSパケットにエラーが含まれていない場合には、TSパケット保存情報を生成する構成としたが、これに限定するものではない。キャッシュ制御部34が、TSパケット保存情報に相当する情報を記憶しておき、データTSパケットのRAM36への保存および削除を行なう際に、これらの情報を更新する構成とすることにより、RAM36へのアクセス時間を短縮することができる。
【0222】
〔変形例4〕
本発明の第1の実施の形態に係るデータ受信装置における削除パケット選択部35では、DSM−CCセクション単位で削除対象パケットを指定する、すなわち、削除対象のDSM−CCセクションに属するすべてのデータTSパケットを削除対象パケットとする構成としたが、これに限定するものではない。削除パケット選択部35が、モジュールに属するすべてのデータTSパケットを削除対象パケットとすることができる。サイズのより大きいデータをRAM36から削除することにより、RAM36における空きを一括して確保することができ、キャッシュ制御部34および削除パケット選択部35による、削除対象となるデータTSパケットの選択および削除が、頻繁に行なわれることによるデータ受信装置の処理負荷の増大を防ぐことができる。
【0223】
〔変形例5〕
本発明の第1の実施の形態に係るデータ受信装置における削除パケット選択部35では、DSM−CCセクション単位で削除対象パケットを指定する構成としたが、これに限定するものではない。削除パケット選択部35が、削除対象としてDSM−CCセクションまたはモジュールを選択した場合でも、これらに属する1個または複数個のデータTSパケットを削除対象として指定することができる。サイズのより小さいデータをRAM36から削除することにより、すでに正常受信することができたデータTSパケットを、再度正常受信しなければならないという無駄を防ぎ、効率よくDSM−CCセクションおよびモジュールを生成することができる。
【0224】
〔変形例6〕
本発明の第1の実施の形態に係るデータ受信装置における配列情報分離部32では、データTSパケットをキャッシュ制御部34へ送り、キャッシュ制御部34は、データTSパケットをRAM36に保存する構成としたが、これに限定されるものではない。配列情報分離部32が、データTSパケットからペイロード部分のみを取り出し、これをキャッシュ制御部34へ送る。また、配列情報分離部32または配列情報解析部33において、データTSパケットのパケットヘッダのトランスポートエラーインジケータにもとづいて、そのデータTSパケットにエラーが含まれているか否かを判断し、その結果をキャッシュ制御部34へ通知する構成とすることができる。あるいは、配列情報分離部32においてデータTSパケットにエラーが含まれているか否かを判断し、データTSパケットにエラーが含まれている場合には、これを廃棄する構成とすることができる。このような構成とすることにより、キャッシュ制御部34が、データTSパケットのペイロード部分のみをRAM36に保存することにより、RAM36の必要容量を軽減することができる。
【0225】
〔変形例7〕
本発明の第1の実施の形態に係るデータ受信装置における削除パケット選択部35では、モジュールパケットサイズが最小であるモジュールを削除対象のモジュールとして選択する構成としたが、これに限定するものではない。削除パケット選択部35が、モジュールパケットサイズが最大であるモジュールを削除対象のモジュールとして選択する構成とすることができる。サイズの小さいモジュールは、すべてのデータTSパケットが揃う確率が、サイズの大きいモジュールに比べて高いため、RAM36の空きを確保しやすくなり、RAM36をより効率的に使用することができる。
【0226】
〔変形例8〕
本発明の第1の実施の形態に係るデータ受信装置における削除パケット選択部35では、モジュールパケットサイズ、すなわち、モジュールに含まれるTSパケット数を基準として、削除対象のモジュールを選択する構成としたが、これに限定するものではない。配列情報に、モジュールに含まれるTSパケットの数が含まれていない場合でも、モジュールのデータ量が最大または最小であるモジュールを、削除対象のモジュールとして選択することができる。
【0227】
〔変形例9〕
本発明の第1の実施の形態に係るデータ受信装置における削除パケット選択部35では、モジュールの再送周期が最も長いモジュールを削除対象のモジュールとして選択する構成としたが、これに限定するものではない。削除パケット選択部35が、モジュールの再送周期が最も短いモジュールを削除対象のモジュールとして選択する構成とすることができる。図7に示す場合において、モジュール#0の再送周期は10であり、モジュール#1の再送周期は20であり、モジュール#2の再送周期は30である。したがって、削除パケット選択部35は、モジュールの再送周期が最も短いモジュール#0を、削除対象のモジュールとして選択する。
【0228】
再送周期が短いモジュールは、再送周期が長いモジュールと比べて、一定期間内に同じデータTSパケットを受信する回数が多く、データTSパケットが揃う可能性が高い。したがって、一定期間内にデータTSパケットが揃う可能性の低い、再送周期の長いモジュールを優先的に保存しておくことにより、再送周期の長いモジュールのデータTSパケットが長期間揃わない事態を防ぐことができる。
【0229】
〔変形例10〕
上述のように、配列情報には、TSパケットを特定するために必要な1個または複数個の情報が少なくとも含まれていればよく、必ずしもすべての情報が配列情報に含まれている必要はない。配列情報に含まれている必要がある最低限の情報は、削除パケット選択部35が、削除対象パケットを選択する際に何を判断基準とするかによって異なる。
【0230】
削除パケット選択部35が、モジュールパケットサイズを判断基準とする場合には、配列情報に含まれている必要がある最低限の情報は、モジュールに含まれるTSパケット数である。
【0231】
但し、上述のように、配列情報にモジュールに含まれるTSパケット数が含まれていない場合には、削除パケット選択部35は、データTSパケットが属するDSM−CCセクションにおける最後のデータTSパケットの番号およびデータTSパケットが属するモジュールを構成する最後のDSM−CCセクションの番号を用いてモジュールパケットサイズを概算する構成となる。このような場合には、配列情報に含まれている必要がある最低限の情報は、データTSパケットが属するDSM−CCセクションにおける最後のデータTSパケットの番号およびデータTSパケットが属するモジュールを構成する最後のDSM−CCセクションの番号となる。
【0232】
また、変形例8で説明したような場合には、配列情報に含まれている必要がある最低限の情報は、モジュールのデータ量となる。
【0233】
削除パケット選択部35が、モジュールの充足率を判断基準とする場合には、配列情報に含まれている必要がある最低限の情報は、TSパケットが属するモジュールの番号およびモジュールに含まれるTSパケットの数である。なお、正常受信したデータTSパケットのうち、特定のモジュールに対応するデータTSパケットが何個あるかは、例えば、モジュール#0では、正常受信した各データTSパケットの属性情報のうち、データTSパケットが属するモジュールの番号が0であるものが何個あるかを数えることにより求めることができる。
【0234】
但し、上述のように、配列情報にモジュールに含まれるTSパケット数が含まれていない場合には、削除パケット選択部35は、データTSパケットが属するDSM−CCセクションにおける最後のデータTSパケットの番号およびデータTSパケットが属するモジュールを構成する最後のDSM−CCセクションの番号を用いてモジュールパケットサイズを概算する構成となる。このような場合には、配列情報に含まれている必要がある最低限の情報は、データTSパケットが属するモジュールの番号、データTSパケットが属するDSM−CCセクションにおける最後のデータTSパケットの番号およびデータTSパケットが属するモジュールを構成する最後のDSM−CCセクションの番号となる。
【0235】
削除パケット選択部35が、データTSパケット#0が未受信であるDSM−CCセクションを、削除対象とする場合には、配列情報に含まれている必要がある最低限の情報は、TSパケットが属するDSM−CCセクションの番号およびTSパケットが属するDSM−CCセクションにおけるTSパケットの番号である。
【0236】
削除パケット選択部35が、モジュールの再送周期を判断基準とする場合には、配列情報に含まれている必要がある最低限の情報は、モジュールの再送周期である。
【0237】
削除パケット選択部35が、優先受信モジュール指定を判断基準とする場合には、配列情報に含まれている必要がある最低限の情報は、TSパケットが属するモジュールの番号である。この場合は、配列情報に含まれる情報の他に、コンポーネント番号が必要である。
【0238】
削除パケット選択部35が、DSM−CCセクションの充足率を判断基準とする場合には、配列情報に含まれている必要がある最低限の情報は、TSパケットが属するDSM−CCセクションの番号およびTSパケットが属するDSM−CCセクションにおける最後のTSパケットの番号である。なお、正常受信したデータTSパケットのうち、特定のDSM−CCセクションに対応するデータTSパケットが何個あるかは、例えば、DSM−CCセクション#0では、正常受信した各データTSパケットの属性情報のうち、TSパケットが属するDSM−CCセクションの番号が0であるものが何個あるかを数えることにより求めることができる。
【0239】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0240】
【図1】第1の実施の形態に係るデータ受信装置の機能ブロック図である。
【図2】第1の実施の形態に係るTSデコード処理部3の機能ブロック図である。
【図3】第1の実施の形態に係るカルーセル受信処理部22の機能ブロック図である。
【図4】カルーセル受信処理部22における各機能ブロックの動作手順を定めたフローチャートである。
【図5】コンポーネントを構成する各モジュールの一例を示す図である。
【図6】DSM−CCセクションの伝送順序を示す図である。
【図7】データTSパケットの受信結果を示す図である。
【図8】コンポーネントを構成する各モジュールの一例を示す図である。
【図9】DSM−CCセクションの伝送順序を示す図である。
【図10】データTSパケットの受信結果を示す図である。
【図11】DSM−CCデータカルーセル伝送方式で使用されるデータ構造を示す図である。
【図12】DSM−CCデータカルーセル伝送方式で行なわれるデータ伝送の概念図である。
【図13】TSパケットの詳細な構造を示す図である。
【符号の説明】
【0241】
1 チューナ、2 復調部、3 TSデコード処理部、4 音声デコード処理部、5 映像デコード処理部、6 提示処理部、7 ブラウザ要求処理部、8 ブラウザ、9 RAM、10 CPU、21 PIDフィルタ部、22 カルーセル受信処理部、31 カルーセル識別部、32 配列情報分離部、33 配列情報解析部、34 キャッシュ制御部、35 削除パケット選択部、36 RAM、37 データ再構成部、38 RAM。
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ受信装置、データ受信方法およびデータ受信プログラムに関し、特に、複数のパケットに分割して送信されたデータの再構成を行なうデータ受信技術に関する。
【背景技術】
【0002】
地上デジタル放送のデータ放送サービスのコンテンツは、BML(Broadcast Markup Language)文書や画像データ等で構成されており、1または複数のモジュールで伝送される。このモジュールを伝送するための方式として、DSM−CC(Digital Storage Media Command and Control)データカルーセル伝送方式が採用されている。
【0003】
図11にDSM−CCデータカルーセル伝送方式で使用されるデータ構造を示す。モジュールはブロックと呼ばれる共通の大きさのデータに分割される。1または複数に分割されたブロックは、それぞれブロックヘッダが付加される。この分割され、ブロックヘッダの付加されたデータは、さらにセクションヘッダおよび誤り検出用データCRC(Cyclic Redundancy Check)が付加されて、DSM−CCセクションと呼ばれる単位を構成する。DSM−CCセクションは、MPEG(Moving Picture Coding Experts Group)2 Systems(ISO/IEC 13818−1)規格で規定されるトランスポートストリームに多重するために、共通の大きさのデータに分割される。この分割されたデータが、TS(トランスポートストリーム)パケットのペイロード(Payload)となる。
【0004】
TSパケットは、188バイトの固定長であり、4バイトのパケットヘッダ、ストリームに関する付加情報を伝送するためのアダプテーションフィールドおよびペイロードにより構成される。また、アダプテーションフィールドおよびペイロードは、いずれか一方だけがTSパケットの構成要素となる場合もある。
【0005】
このTSパケットが多重されたトランスポートストリームによって、映像、音声及びデータ等の各種情報が伝送される。
【0006】
DSM−CCデータカルーセル伝送方式は、TSパケット単位で分割されたモジュールを、カルーセルと呼ばれる仮想的な回転体に配置して、カルーセルの回転にもとづいて繰り返し伝送するというものである。このため、データ放送サービスを途中から視聴開始しても、今回受信したコンテンツの一部と、次回伝送されるコンテンツの一部とを結合することにより、コンテンツの全部を取得することができ、データ放送サービスを、最初から最後まで視聴することができる。
【0007】
また、DSM−CCデータカルーセル伝送方式では、複数のモジュールが周期的に伝送され、1個のカルーセルを構成する。モジュールごとに繰り返し伝送される周期(以下、再送周期という。)は通常異なる。また、データ放送サービスのコンテンツは、カルーセルを複数含む場合がある。カルーセルは、放送番組の構成要素という側面から、コンポーネントとも呼ばれる。
【0008】
図12にDSM−CCデータカルーセル伝送方式で行なわれるデータ伝送の概念図を示す。カルーセル1では、モジュール0およびモジュール1が伝送される。
【0009】
ここで、カルーセルXで伝送されるモジュールYに属するZ番目のDSM−CCセクションをDSM−CCセクションX・YZとする。
【0010】
モジュール0は、DSM−CCセクション1・00、DSM−CCセクション1・01およびDSM−CCセクション1・02で構成される。
【0011】
モジュール1は、DSM−CCセクション1・10、DSM−CCセクション1・11、DSM−CCセクション1・12およびDSM−CCセクション1・13で構成される。
【0012】
また、モジュール0の再送周期はモジュール1より短い。
【0013】
次に、カルーセル2では、モジュール0のみが伝送される。
【0014】
モジュール0は、DSM−CCセクション2・00およびDSM−CCセクション2・01で構成される。
【0015】
図13にMPEG2 Systems(ISO/IEC 13818−1)規格で規定される、TSパケットの詳細な構造を示す。
【0016】
TSパケットは、パケットの先頭を示す同期バイト(8ビット)と、パケット中のエラーの有無を示すトランスポートエラーインジケータ(1ビット)と、新たなトランスポートパケットのペイロードから始まることを示すペイロードユニット開始インジケータ(1ビット)と、このパケットの重要度を示すトランスポート優先度(1ビット)と、このパケットを識別するためのパケット識別子(13ビット)と、ペイロードのスクランブルの有無を示すトランスポートスクランブル制御(2ビット)と、アダプテーションフィールドの有無およびペイロードの有無を示すアダプテーションフィールド制御(2ビット)と、パケットが途中で一部棄却されたかどうかを受信カウントの連続性で検出するための連続性指標(4ビット)とからなるパケットヘッダと、上述のアダプテーションフィールドおよび/またはペイロードとからなる。
【0017】
ここで、映像、音声およびデータは、異なるパケット識別子が割り当てられる。また、DSM−CCデータカルーセル伝送方式では、カルーセルごとにも、異なるパケット識別子が割り当てられる。したがって、受信装置は、このパケット識別子にもとづいて、映像データおよび音声データの分離を行ない、さらに、カルーセルの分離を行なうことができる。
【0018】
また、地上デジタル放送の携帯端末向けサービスでは、移動受信を行なうため、受信環境が不安定であり、受信したTSパケットにエラーが含まれることが多い。
【0019】
一般的に、DSM−CCデータカルーセル伝送方式で伝送されるコンテンツを受信する受信装置では、コンポーネントやモジュールの単位では、他のコンポーネントやモジュールと結合することにより、コンテンツを生成することが可能である。しかしながら、これより小さい単位であるDSM−CCセクション等を生成する過程でTSパケットについてエラーを検出した場合は、受信した複数のTSパケットからDSM−CCセクション等を生成する動作を中止して、DSM−CCセクション等を生成するために、保存していたTSパケットを廃棄する。そして、受信装置は、その後に再送される同一のDSM−CCセクション等に属するTSパケットを用いて、DSM−CCセクション等の生成を、最初からやり直す。
【0020】
これに対して、特許文献1記載のデータ送信装置、データ受信装置、データ送信方法、データ受信方法並びにデータ送信及びデータ受信プログラムでは、TSパケットが属するモジュールの番号、TSパケットの番号およびTSパケットの属するモジュールの最終TSパケット番号等を示す配列情報を、アダプテーションフィールド(図13(B))におけるオプションフィールド(図13(C))内の、トランスポートプライベートデータの領域に挿入している。そして、エラーが含まれていなかったTSパケットを一時保存しておき、エラーが含まれていたTSパケットに対応するTSパケットを再度受信し、モジュールに対応するすべてのTSパケットを受信した後、モジュールの再構成を行なう。このような構成により、受信データの取得時間を短縮し、伝送路又は記録媒体の効率的利用を図ることができる。
【特許文献1】特開2004−23379号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
ところで、特許文献1記載のデータ送信装置、データ受信装置、データ送信方法、データ受信方法並びにデータ送信及びデータ受信プログラムでは、正常受信した、すなわち、エラーが含まれていないTSパケットを一時保存するためのメモリ等が必要となる。
【0022】
ここで、多数のTSパケットを保存することにより、メモリの空き容量が不足し、新たなTSパケットを保存することができない場合が考えられる。すなわち、メモリの空き容量が不足した状態で、さらに保存すべきTSパケットを受信すると、その受信したTSパケットまたはメモリに保存しているTSパケットのうちのいずれかを廃棄しなければならない。
【0023】
しかしながら、特許文献1記載のデータ送信装置、データ受信装置、データ送信方法、データ受信方法並びにデータ送信及びデータ受信プログラムでは、廃棄すべきTSパケットを適切に選択し、受信したTSパケットを一時保存するためのメモリを効率良く使用する構成を備えていないという欠点があった。
【0024】
そこで、本発明は、廃棄すべきTSパケットを適切に選択し、受信したTSパケットを一時保存するためのメモリを効率よく使用するデータ受信装置、データ受信方法およびデータ受信プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0025】
上記課題を解決するために、この発明に係わるデータ受信装置は、コンテンツが複数個のパケットに分割され、分割されたパケットを含み、繰り返し送信される送信データを受信し、送信データから1個または複数個のパケットを抽出し、出力する受信部と、一時保存用の第1のメモリと、パケットを受けて、パケットを正常受信したか否かを判断し、パケットを正常受信した場合において、正常受信したパケットが属するグループのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、正常受信したパケットを第1のメモリに保存するキャッシュ制御部と、削除対象となるパケットを選択する削除パケット選択部とを備え、キャッシュ制御部は、正常受信したパケットを第1のメモリに保存する際に、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、削除対象選択命令を出力し、削除パケット選択部は、削除対象選択命令を受けて、第1のメモリに保存されている1個または複数個のパケットおよび正常受信したパケットである受信完了パケットの中から、所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択し、削除対象となるパケットを示す削除対象パケット情報をキャッシュ制御部へ出力し、キャッシュ制御部は、削除対象パケット情報にもとづいてパケットを削除する。
【0026】
好ましくは、コンテンツが1個または複数個のモジュールに分割され、モジュールが1個または複数個のセクションに分割され、セクションが1個または複数個のパケットに分割され、送信データは1個または複数個のパケットで構成され、パケットにはパケットを特定するためのパケット特定情報が含まれ、グループはセクションであって、キャッシュ制御部は、パケットを正常受信した場合において、正常受信したパケットが属するセクションのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、正常受信したパケットを第1のメモリに保存し、キャッシュ制御部は、正常受信したパケットを第1のメモリに保存する際に、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、受信完了パケットに含まれている、パケット特定情報を削除対象選択命令として出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報にもとづいて、受信完了パケットの中から所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択する。
【0027】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるパケットの数であって、キャッシュ制御部は、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報にもとづいて、パケットの数が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0028】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号および受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるパケットの数であって、キャッシュ制御部は、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報にもとづいて、モジュールに含まれるパケットの数と、受信完了パケットのうちのモジュールに対応するパケットの数とからモジュールのパケット充足率を算出し、パケット充足率が最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0029】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号およびセクションにおける受信完了パケットの番号であって、キャッシュ制御部は、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報にもとづいて、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの中で最初のパケットを正常受信していないセクションに属するパケットを選択する。
【0030】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの再送周期であって、キャッシュ制御部は、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報にもとづいて、再送周期が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0031】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数および受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるセクションの数であって、キャッシュ制御部は、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報にもとづいて、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションのうち、あるモジュールに属する1個または複数個のセクションに含まれるパケットの数およびモジュールに含まれるセクションの数から、モジュールに含まれるパケットの数を算出し、算出したパケットの数が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0032】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数および受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるセクションの数であって、キャッシュ制御部は、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報にもとづいて、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションのうち、あるモジュールに属する1個または複数個のセクションに含まれるパケットの数およびモジュールに含まれるセクションの数から、モジュールに含まれるパケットの数を算出し、算出したパケットの数と、受信完了パケットのうちのモジュールに対応するパケットの数とからモジュールのパケット充足率を算出し、パケット充足率が最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0033】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールのデータ量であって、キャッシュ制御部は、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報にもとづいて、データ量が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0034】
好ましくは、コンテンツが1個または複数個のモジュールに分割され、モジュールが1個または複数個のセクションに分割され、セクションが1個または複数個のパケットに分割され、送信データは1個または複数個のパケットで構成され、パケットにはパケットを特定するためのパケット特定情報が含まれ、グループはセクションであって、キャッシュ制御部は、パケットを正常受信した場合において、正常受信したパケットが属するセクションのすべてのパケットを正常受信したときには、セクションを生成して出力し、第1のメモリに保存されているパケットのうち、セクションに対応するすべてのパケットを削除し、一時保存用の第2のメモリと、キャッシュ制御部からセクションを受けた場合において、モジュールを構成するセクションのうち、少なくとも1個のセクションを受けていないときには、キャッシュ制御部から受けたセクションに含まれるパケットを第2のメモリに保存し、モジュールを構成するすべてのセクションを受けたときには、モジュールを生成して出力し、第2のメモリに保存されているパケットのうち、モジュールに対応するすべてのパケットを削除するデータ再構成部と、指定された閲覧データを含むモジュールを要求するブラウザと、ブラウザから要求されたモジュールにもとづいて、優先的に受信すべきモジュールを示す優先受信モジュール指定を生成して出力し、データ再構成部から受けたモジュールのうち、ブラウザから要求されたモジュールを出力するブラウザ要求処理部とをさらに含み、ブラウザは、ブラウザ要求処理部からモジュールを受けて、指定された閲覧データをモジュールから抽出してレイアウトを行ない、レイアウトされた閲覧データを出力し、キャッシュ制御部は、パケットを正常受信した場合において、正常受信したパケットが属するセクションのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、正常受信したパケットを第1のメモリに保存し、キャッシュ制御部は、正常受信したパケットを第1のメモリに保存する際に、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、受信完了パケットに含まれている、パケット特定情報を削除対象選択命令として出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報および優先受信モジュール指定にもとづいて、受信完了パケットの中から所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択する。
【0035】
より好ましくは、パケット特定情報は受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、キャッシュ制御部は、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、ブラウザ要求処理部は、ブラウザの起動直後に提示すべき閲覧データであるスタートアップ文書を含むモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報および優先受信モジュール指定にもとづいて、優先受信モジュール指定が示すモジュール以外のモジュールに属するパケットを優先的に削除対象として選択する。
【0036】
より好ましくは、パケット特定情報は受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、キャッシュ制御部は、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、ブラウザ要求処理部は、指定された閲覧データを含むモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報および優先受信モジュール指定にもとづいて、優先受信モジュール指定が示すモジュール以外のモジュールに属するパケットを優先的に削除対象として選択する。
【0037】
より好ましくは、コンテンツが1個または複数個のコンポーネントに分割され、コンポーネントが1個または複数個のモジュールに分割され、受信部から受けたパケットのヘッダに含まれるパケット識別子にもとづいて、パケットが属するコンポーネントの番号を取得し、キャッシュ制御部へ出力するカルーセル識別部をさらに含み、キャッシュ制御部は、正常受信したパケットを第1のメモリに保存する際に、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、受信完了パケットがそれぞれ属するコンポーネントの番号を削除パケット選択部へさらに出力し、パケット特定情報は受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、ブラウザ要求処理部は、指定された閲覧データを含むモジュールの属するコンポーネントに含まれるモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報、コンポーネントの番号および優先受信モジュール指定にもとづいて、優先受信モジュール指定が示すコンポーネント以外のコンポーネントに属するモジュールに含まれるパケットを優先的に削除対象として選択する。
【0038】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号および受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数をさらに含み、キャッシュ制御部は、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報にもとづいて、選択されたモジュールに属するセクションに含まれるパケットの数と、受信完了パケットのうちのセクションに対応するパケットの数とからセクションのパケット充足率を算出し、パケット充足率が最小であるセクションに属するパケットを選択する。
【0039】
より好ましくは、キャッシュ制御部は、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択部は、パケット特定情報にもとづいて、選択されたモジュールに属するセクションに含まれるパケットの数と、受信完了パケットのうちのセクションに対応するパケットの数とからセクションのパケット充足率を算出し、パケット充足率が最小であるセクションに属するパケットを選択する。
【0040】
また、この発明は、第1のメモリを備えたデータ受信装置におけるデータ受信方法であって、コンテンツが複数個のパケットに分割され、分割されたパケットを含み、繰り返し送信される送信データを受信し、送信データから1個または複数個のパケットを抽出し、出力する受信ステップと、パケットを受けて、パケットを正常受信したか否かを判断し、パケットを正常受信した場合において、正常受信したパケットが属するグループのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、正常受信したパケットを第1のメモリに保存するキャッシュ制御ステップと、削除対象となるパケットを選択する削除パケット選択ステップとを含み、キャッシュ制御ステップは、正常受信したパケットを第1のメモリに保存する際に、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、削除対象選択命令を出力し、削除パケット選択ステップは、削除対象選択命令を受けて、第1のメモリに保存されている1個または複数個のパケットおよび正常受信したパケットである受信完了パケットの中から、所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択し、削除対象となるパケットを示す削除対象パケット情報を出力し、キャッシュ制御ステップは、削除対象パケット情報にもとづいてパケットを削除する。
【0041】
好ましくは、コンテンツが1個または複数個のモジュールに分割され、モジュールが1個または複数個のセクションに分割され、セクションが1個または複数個のパケットに分割され、送信データは1個または複数個のパケットで構成され、パケットにはパケットを特定するためのパケット特定情報が含まれ、グループはセクションであって、キャッシュ制御ステップは、パケットを正常受信した場合において、正常受信したパケットが属するセクションのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、正常受信したパケットを第1のメモリに保存し、キャッシュ制御ステップは、正常受信したパケットを第1のメモリに保存する際に、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、受信完了パケットに含まれている、パケット特定情報を削除対象選択命令として出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、受信完了パケットの中から所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択する。
【0042】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるパケットの数であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、パケットの数が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0043】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号および受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるパケットの数であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、モジュールに含まれるパケットの数と、受信完了パケットのうちのモジュールに対応するパケットの数とからモジュールのパケット充足率を算出し、パケット充足率が最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0044】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号およびセクションにおける受信完了パケットの番号であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの中で最初のパケットを正常受信していないセクションに属するパケットを選択する。
【0045】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの再送周期であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、再送周期が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0046】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数および受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるセクションの数であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションのうち、あるモジュールに属する1個または複数個のセクションに含まれるパケットの数およびモジュールに含まれるセクションの数から、モジュールに含まれるパケットの数を算出し、算出したパケットの数が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0047】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数および受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるセクションの数であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションのうち、あるモジュールに属する1個または複数個のセクションに含まれるパケットの数およびモジュールに含まれるセクションの数から、モジュールに含まれるパケットの数を算出し、算出したパケットの数と、受信完了パケットのうちのモジュールに対応するパケットの数とからモジュールのパケット充足率を算出し、パケット充足率が最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0048】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールのデータ量であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、データ量が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0049】
好ましくは、データ受信装置は、第2のメモリをさらに備え、コンテンツが1個または複数個のモジュールに分割され、モジュールが1個または複数個のセクションに分割され、セクションが1個または複数個のパケットに分割され、送信データは1個または複数個のパケットで構成され、パケットにはパケットを特定するためのパケット特定情報が含まれ、グループはセクションであって、キャッシュ制御ステップは、パケットを正常受信した場合において、正常受信したパケットが属するセクションのすべてのパケットを正常受信したときには、セクションを生成して出力し、第1のメモリに保存されているパケットのうち、セクションに対応するすべてのパケットを削除し、データ受信方法は、キャッシュ制御ステップにおいて出力されたセクションを受けた場合において、モジュールを構成するセクションのうち、少なくとも1個のセクションを受けていないときには、キャッシュ制御ステップにおいて出力されたセクションに含まれるパケットを第2のメモリに保存し、モジュールを構成するすべてのセクションを受けたときには、モジュールを生成して出力し、第2のメモリに保存されているパケットのうち、モジュールに対応するすべてのパケットを削除するデータ再構成ステップと、指定された閲覧データを含むモジュールを要求するブラウザステップと、ブラウザステップにおいて要求されたモジュールにもとづいて、優先的に受信すべきモジュールを示す優先受信モジュール指定を生成して出力し、データ再構成ステップにおいて出力されたモジュールのうち、ブラウザ制御ステップにおいて要求されたモジュールを出力するブラウザ要求処理ステップとをさらに含み、ブラウザステップは、ブラウザ要求処理ステップにおいて出力されたモジュールを受けて、指定された閲覧データをモジュールから抽出してレイアウトを行ない、レイアウトされた閲覧データを出力し、キャッシュ制御ステップは、パケットを正常受信した場合において、正常受信したパケットが属するセクションのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、正常受信したパケットを第1のメモリに保存し、キャッシュ制御ステップは、正常受信したパケットを第1のメモリに保存する際に、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、受信完了パケットに含まれている、パケット特定情報を削除対象選択命令として出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報および優先受信モジュール指定にもとづいて、受信完了パケットの中から所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択する。
【0050】
より好ましくは、パケット特定情報は受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、ブラウザ要求処理ステップは、ブラウザ制御ステップの開始直後に提示すべき閲覧データであるスタートアップ文書を含むモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報および優先受信モジュール指定にもとづいて、優先受信モジュール指定が示すモジュール以外のモジュールに属するパケットを優先的に削除対象として選択する。
【0051】
より好ましくは、パケット特定情報は受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、ブラウザ要求処理ステップは、指定された閲覧データを含むモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報および優先受信モジュール指定にもとづいて、優先受信モジュール指定が示すモジュール以外のモジュールに属するパケットを優先的に削除対象として選択する。
【0052】
より好ましくは、コンテンツが1個または複数個のコンポーネントに分割され、コンポーネントが1個または複数個のモジュールに分割され、データ受信方法は、受信ステップにおいて出力されたパケットのヘッダに含まれるパケット識別子にもとづいて、パケットが属するコンポーネントの番号を取得し、出力するカルーセル識別ステップをさらに含み、キャッシュ制御ステップは、正常受信したパケットを第1のメモリに保存する際に、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、受信完了パケットがそれぞれ属するコンポーネントの番号をさらに出力し、パケット特定情報は受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、ブラウザ要求処理ステップは、指定された閲覧データを含むモジュールの属するコンポーネントに含まれるモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報、コンポーネントの番号および優先受信モジュール指定にもとづいて、優先受信モジュール指定が示すコンポーネント以外のコンポーネントに属するモジュールに含まれるパケットを優先的に削除対象として選択する。
【0053】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号および受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数をさらに含み、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、選択されたモジュールに属するセクションに含まれるパケットの数と、受信完了パケットのうちのセクションに対応するパケットの数とからセクションのパケット充足率を算出し、パケット充足率が最小であるセクションに属するパケットを選択する。
【0054】
より好ましくは、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、選択されたモジュールに属するセクションに含まれるパケットの数と、受信完了パケットのうちのセクションに対応するパケットの数とからセクションのパケット充足率を算出し、パケット充足率が最小であるセクションに属するパケットを選択する。
【0055】
また、この発明は、第1のメモリを備えたデータ受信装置におけるデータ受信プログラムであって、コンピュータに、コンテンツが複数個のパケットに分割され、分割されたパケットを含み、繰り返し送信される送信データを受信し、送信データから1個または複数個のパケットを抽出し、出力する受信ステップと、一時保存用の第1のメモリと、パケットを受けて、パケットを正常受信したか否かを判断し、パケットを正常受信した場合において、正常受信したパケットが属するグループのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、正常受信したパケットを第1のメモリに保存するキャッシュ制御ステップと、削除対象となるパケットを選択する削除パケット選択ステップとを実行させ、キャッシュ制御ステップは、正常受信したパケットを第1のメモリに保存する際に、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、削除対象選択命令を出力し、削除パケット選択ステップは、削除対象選択命令を受けて、第1のメモリに保存されている1個または複数個のパケットおよび正常受信したパケットである受信完了パケットの中から、所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択し、削除対象となるパケットを示す削除対象パケット情報を出力し、キャッシュ制御ステップは、削除対象パケット情報にもとづいてパケットを削除する。
【0056】
より好ましくは、コンテンツが1個または複数個のモジュールに分割され、モジュールが1個または複数個のセクションに分割され、セクションが1個または複数個のパケットに分割され、送信データは1個または複数個のパケットで構成され、パケットにはパケットを特定するためのパケット特定情報が含まれ、グループはセクションであって、キャッシュ制御ステップは、パケットを正常受信した場合において、正常受信したパケットが属するセクションのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、正常受信したパケットを第1のメモリに保存し、キャッシュ制御ステップは、正常受信したパケットを第1のメモリに保存する際に、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、受信完了パケットに含まれている、パケット特定情報を削除対象選択命令として出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、受信完了パケットの中から所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択する。
【0057】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるパケットの数であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、パケットの数が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0058】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号および受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるパケットの数であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、モジュールに含まれるパケットの数と、受信完了パケットのうちのモジュールに対応するパケットの数とからモジュールのパケット充足率を算出し、パケット充足率が最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0059】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号およびセクションにおける受信完了パケットの番号であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの中で最初のパケットを正常受信していないセクションに属するパケットを選択する。
【0060】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの再送周期であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、再送周期が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0061】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数および受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるセクションの数であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションのうち、あるモジュールに属する1個または複数個のセクションに含まれるパケットの数およびモジュールに含まれるセクションの数から、モジュールに含まれるパケットの数を算出し、算出したパケットの数が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0062】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数および受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるセクションの数であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションのうち、あるモジュールに属する1個または複数個のセクションに含まれるパケットの数およびモジュールに含まれるセクションの数から、モジュールに含まれるパケットの数を算出し、算出したパケットの数と、受信完了パケットのうちのモジュールに対応するパケットの数とからモジュールのパケット充足率を算出し、パケット充足率が最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0063】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールのデータ量であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、データ量が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する。
【0064】
好ましくは、データ受信装置は、第2のメモリをさらに備え、コンテンツが1個または複数個のモジュールに分割され、モジュールが1個または複数個のセクションに分割され、セクションが1個または複数個のパケットに分割され、送信データは1個または複数個のパケットで構成され、パケットにはパケットを特定するためのパケット特定情報が含まれ、グループはセクションであって、キャッシュ制御ステップは、パケットを正常受信した場合において、正常受信したパケットが属するセクションのすべてのパケットを正常受信したときには、セクションを生成して出力し、第1のメモリに保存されているパケットのうち、セクションに対応するすべてのパケットを削除し、データ受信プログラムは、さらに、コンピュータに、キャッシュ制御ステップにおいて出力されたセクションを受けた場合において、モジュールを構成するセクションのうち、少なくとも1個のセクションを受けていないときには、キャッシュ制御ステップにおいて出力されたセクションに含まれるパケットを第2のメモリに保存し、モジュールを構成するすべてのセクションを受けたときには、モジュールを生成して出力し、第2のメモリに保存されているパケットのうち、モジュールに対応するすべてのパケットを削除するデータ再構成ステップと、指定された閲覧データを含むモジュールを要求するブラウザステップと、ブラウザ制御ステップにおいて要求されたモジュールにもとづいて、優先的に受信すべきモジュールを示す優先受信モジュール指定を生成して出力し、データ再構成ステップにおいて出力されたモジュールのうち、ブラウザ制御ステップにおいて要求されたモジュールを出力するブラウザ要求処理ステップとを実行させ、ブラウザステップは、ブラウザ要求処理ステップにおいて出力されたモジュールを受けて、指定された閲覧データをモジュールから抽出してレイアウトを行ない、レイアウトされた閲覧データを出力し、キャッシュ制御ステップは、パケットを正常受信した場合において、正常受信したパケットが属するセクションのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、正常受信したパケットを第1のメモリに保存し、キャッシュ制御ステップは、正常受信したパケットを第1のメモリに保存する際に、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、受信完了パケットに含まれている、パケット特定情報を削除対象選択命令として出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報および優先受信モジュール指定にもとづいて、受信完了パケットの中から所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択する。
【0065】
より好ましくは、パケット特定情報は受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、ブラウザ要求処理ステップは、ブラウザ制御ステップの開始直後に提示すべき閲覧データであるスタートアップ文書を含むモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報および優先受信モジュール指定にもとづいて、優先受信モジュール指定が示すモジュール以外のモジュールに属するパケットを優先的に削除対象として選択する。
【0066】
より好ましくは、パケット特定情報は受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、ブラウザ要求処理ステップは、指定された閲覧データを含むモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報および優先受信モジュール指定にもとづいて、優先受信モジュール指定が示すモジュール以外のモジュールに属するパケットを優先的に削除対象として選択する。
【0067】
より好ましくは、コンテンツが1個または複数個のコンポーネントに分割され、コンポーネントが1個または複数個のモジュールに分割され、データ受信プログラムは、さらに、コンピュータに、受信ステップにおいて出力されたパケットのヘッダに含まれるパケット識別子にもとづいて、パケットが属するコンポーネントの番号を取得し、出力するカルーセル識別ステップを実行させ、キャッシュ制御ステップは、正常受信したパケットを第1のメモリに保存する際に、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、受信完了パケットがそれぞれ属するコンポーネントの番号をさらに出力し、パケット特定情報は受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、ブラウザ要求処理ステップは、指定された閲覧データを含むモジュールの属するコンポーネントに含まれるモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報、コンポーネントの番号および優先受信モジュール指定にもとづいて、優先受信モジュール指定が示すコンポーネント以外のコンポーネントに属するモジュールに含まれるパケットを優先的に削除対象として選択する。
【0068】
より好ましくは、パケット特定情報は、受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号および受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数をさらに含み、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、選択されたモジュールに属するセクションに含まれるパケットの数と、受信完了パケットのうちのセクションに対応するパケットの数とからセクションのパケット充足率を算出し、パケット充足率が最小であるセクションに属するパケットを選択する。
【0069】
より好ましくは、キャッシュ制御ステップは、第1のメモリの空き容量が不足する場合には、パケット特定情報を出力し、削除パケット選択ステップは、パケット特定情報にもとづいて、選択されたモジュールに属するセクションに含まれるパケットの数と、受信完了パケットのうちのセクションに対応するパケットの数とからセクションのパケット充足率を算出し、パケット充足率が最小であるセクションに属するパケットを選択する。
【発明の効果】
【0070】
本発明に係わるデータ受信装置、データ受信方法およびデータ受信プログラムによれば、廃棄すべきTSパケットを適切に選択し、受信したTSパケットを一時保存するためのメモリを効率よく使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0071】
本発明の実施の形態における、DSM−CCデータカルーセル伝送方式で使用されるデータ構造は図11に示すものと同様であり、DSM−CCデータカルーセル伝送方式で行なわれるデータ伝送の概念は図12に示すものと同様であり、TSパケットの詳細な構造は図13に示すものと同様である。
【0072】
<第1の実施の形態>
本発明の実施の形態に係るデータ受信装置について、図面を用いて説明する。
【0073】
[構成]
〔データ受信装置の構成〕
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るデータ受信装置の機能ブロック図を示す。同図を参照して、このデータ受信装置は、チューナ1と、復調部2と、TSデコード処理部3と、音声デコード処理部4と、映像デコード処理部5と、提示処理部6と、ブラウザ要求処理部7と、ブラウザ8と、RAM(Random Access Memory)9と、CPU(Central Processing Unit)10とを含む。
【0074】
チューナ1は、デジタル放送信号を受信して、RF(Radio Frequency)帯からベースバンド帯への周波数変換を行ない、ベースバンド信号を復調部2へ出力する。
【0075】
復調部2は、ベースバンド信号を受けて、これを復調して得られた復調信号から1個または複数個のTSパケットを抽出する。そして、復調部2は、TSパケットに対してエラー検出処理を行ない、エラーを検出した場合には、パケットヘッダのトランスポートエラーインジケータにエラーを示すフラグを立てる。
【0076】
TSデコード処理部3は、TSパケットを受けて、パケットヘッダのパケット識別子に基づいて、音声信号に対応するTSパケット(以下、音声TSパケットという。)、映像信号に対応するTSパケット(以下、映像TSパケットという。)およびデータに対応するTSパケット(以下、データTSパケットという。)を識別する。そして、TSデコード処理部3は、音声TSパケットを音声デコード処理部4へ出力し、映像TSパケットを映像デコード処理部5へ出力する。また、TSデコード処理部3は、複数個のデータTSパケットから、モジュールを生成し、ブラウザ要求処理部7へ出力する。
【0077】
音声デコード処理部4は、音声TSパケットを受けて、圧縮された音声データの伸張処理を行ない、音声データを生成し、外部へ出力する。
【0078】
映像デコード処理部5は、映像TSパケットを受けて、圧縮された映像データの伸張処理を行ない、映像データを生成し、提示処理部6へ出力する。
【0079】
ブラウザ要求処理部7は、TSデコード処理部3からモジュールを受けて、ブラウザ8から要求されたモジュールを出力する。また、ブラウザ要求処理部7は、ブラウザ8から要求されたモジュールの番号にもとづいて、優先的に受信すべきモジュールを示す優先受信モジュール指定を生成し、システムバスを介してTSデコード処理部3におけるカルーセル受信処理部22へ出力する。
【0080】
ブラウザ8は、ブラウザ要求処理部7からモジュールを受けて、モジュールからBML文書や画像データ等の閲覧データを抽出する。そして、ブラウザ8は、閲覧データのレイアウトを行ない、提示処理部6へ出力する。また、ブラウザ8は、システムバスを介してブラウザ要求処理部7へ制御信号を出力することにより、ユーザ等から指定された閲覧データを含むモジュールを、ブラウザ要求処理部7に要求する。
【0081】
提示処理部6は、レイアウトされた閲覧データおよび映像デコード処理部5から受けた映像データを合成した提示画面を生成し、外部へ出力する。
【0082】
RAM9は、CPU10が行なう制御に必要なデータを保存する。
【0083】
CPU10は、システムバスを介して、各機能ブロックに対して種々の制御を行なう。
【0084】
〔TSデコード処理部3の構成〕
図2は、本実施の形態に係るデータ受信装置におけるTSデコード処理部3の機能ブロック図を示す。同図を参照して、TSデコード処理部3は、PID(パケット識別子:Packet Identification)フィルタ部21と、カルーセル受信処理部22とを含む。
【0085】
PIDフィルタ部21は、TSパケットを受けて、パケットヘッダのパケット識別子にもとづいて、音声TSパケット、映像TSパケットおよびデータTSパケットを識別する。ここで、PIDフィルタ部21は、CPU10からシステムバスを介して、PID情報を受ける。PIDフィルタ部21は、PID情報を参照することにより、音声TSパケット、映像TSパケットおよびデータTSパケットに対応するパケット識別子を認識することができる。そして、PIDフィルタ部21は、音声TSパケットを音声デコード処理部4へ出力し、映像TSパケットを映像デコード処理部5へ出力する。また、PIDフィルタ部21は、データTSパケットをカルーセル受信処理部22へ出力する。
【0086】
カルーセル受信処理部22は、複数個のデータTSパケットから、モジュールを生成し、ブラウザ要求処理部7へ出力する。カルーセル受信処理部22は、ブラウザ要求処理部7からシステムバスを介して、優先受信モジュール指定を受ける。これにもとづく動作については、後述する。
【0087】
〔カルーセル受信処理部22の構成〕
図3は、本実施の形態に係るTSデコード処理部3におけるカルーセル受信処理部22の機能ブロック図を示す。
【0088】
同図を参照して、カルーセル受信処理部22は、カルーセル識別部31と、配列情報分離部32と、配列情報解析部33と、キャッシュ制御部34と、削除パケット選択部35と、RAM36と、データ再構成部37と、RAM38とを含む。
【0089】
なお、上記各機能ブロックの基本的な動作については、図4に示すフローチャートと対応付けて説明する。カルーセル識別部31、配列情報分離部32、配列情報解析部33、キャッシュ制御部34、削除パケット選択部35およびデータ再構成部37は、フローチャートの各ステップを備えるプログラムを図示しないメモリから読み出して実行する。このプログラムは、外部からインストールすることができる。
【0090】
カルーセル識別部31は、データTSパケットを受けて、パケットヘッダのパケット識別子にもとづいて、このデータTSパケットが属するコンポーネント(カルーセル)番号を取得する。そして、カルーセル識別部31は、このコンポーネント番号をキャッシュ制御部34へ出力する。また、カルーセル識別部31は、データTSパケットを配列情報分離部32へ出力する(S1およびS2)。
【0091】
配列情報分離部32は、データTSパケットを受けて、データTSパケットから配列情報を抽出し、配列情報解析部33へ出力する。また、配列情報分離部32は、データTSパケットをキャッシュ制御部34へ出力する(S3)。
【0092】
ここで、本発明の実施の形態においても、特許文献1記載の発明と同様に、配列情報は、アダプテーションフィールド(図13(B))におけるオプションフィールド(図13(C))内の、トランスポートプライベートデータの領域に挿入されている。
【0093】
また、配列情報には、TSパケットを特定するための情報が含まれている。すなわち、配列情報には、TSパケットが属するモジュールの番号、TSパケットが属するモジュールのバージョン番号、TSパケットが属するDSM−CCセクションの番号、TSパケットが属するモジュールを構成する最後のDSM−CCセクションの番号、TSパケットが属するDSM−CCセクションにおけるTSパケットの番号およびTSパケットが属するDSM−CCセクションにおける最後のTSパケットの番号が含まれる。なお、TSパケットが属するモジュールを構成する最後のDSM−CCセクションの番号によって、モジュールに含まれるDSM−CCセクション数が分かる。また、TSパケットが属するDSM−CCセクションにおける最後のTSパケットの番号によって、DSM−CCセクションに含まれるTSパケット数が分かる。
【0094】
さらに、配列情報には、TSパケットを特定するための情報として、TSパケットが属するモジュールに含まれるTSパケットの数、TSパケットが属するモジュールのデータ量(バイト数)およびTSパケットが属するモジュールの再送周期が含まれる。
【0095】
なお、配列情報には、これらの情報のうち、本実施の形態に係るデータ受信装置が、TSパケットを特定するために必要な1個または複数個の情報が少なくとも含まれていればよく、必ずしもすべての情報が配列情報に含まれている必要はない。
【0096】
ここで、通常、モジュールに含まれるTSパケットの数、モジュールのデータ量およびモジュールの再送周期は、モジュール単位の情報であるが、これらは、モジュールに属するすべてのTSパケットの配列情報に含まれている。これは、データ受信装置において、どのTSパケットを正常受信できるかが不明であるため、どのTSパケットを正常受信しても、そのTSパケットの属するモジュールの情報を、データ受信装置が認識できるようにするためである。
【0097】
配列情報解析部33は、配列情報を受けて、配列情報に含まれるTSパケットを特定するための情報を、キャッシュ制御部34等が処理しやすいデータ形式やフォーマットに変換したTSパケット属性情報を生成し、キャッシュ制御部34へ出力する(S4)。
【0098】
キャッシュ制御部34は、データTSパケットを受けて、パケットヘッダのトランスポートエラーインジケータにもとづいて、そのデータTSパケットにエラーが含まれているか否かを判断する(S5)。キャッシュ制御部34は、データTSパケットにエラーが含まれている場合には、これを廃棄する(S6)。
【0099】
一方、キャッシュ制御部34は、データTSパケットにエラーが含まれていない場合には(S5)、RAM36に保存されている、各データTSパケットに対応するTSパケット属性情報を取得し、これらのTSパケット属性情報にもとづいて、現在RAM36には、何番のコンポーネントに属する何番目のモジュールの、何番目のDSM−CCセクションの、何番目のデータTSパケットが保存されているのかを示す情報(以下、TSパケット保存情報という。)を生成する(S7)。
【0100】
キャッシュ制御部34は、TSパケット保存情報から判断して、今回正常受信したデータTSパケットによって、あるDSM−CCセクションに属するすべてのデータTSパケットが揃わない場合で(S8)、かつ、RAM36に空きがある場合には(S9)、カルーセル識別部31から受けたコンポーネント番号および配列情報解析部33から受けたTSパケット属性情報にもとづいて、データTSパケットをRAM36に保存する。また、キャッシュ制御部34は、保存するデータTSパケットに対応するTSパケット属性情報もRAM36に保存する(S11)。
【0101】
但し、キャッシュ制御部34は、TSパケット保存情報から判断して、すでに同一番号のコンポーネントに属する同一番号のDSM−CCセクションにおける同一番号のデータTSパケットがRAM36に保存されている場合には(S10)、今回正常受信したデータTSパケットおよびTSパケット属性情報は、RAM36に上書き保存せずに、これを廃棄する(S6)。
【0102】
一方、キャッシュ制御部34は、TSパケット保存情報から判断して、今回正常受信したデータTSパケットによって、あるDSM−CCセクションに属するすべてのデータTSパケットが揃わない場合で、かつ、RAM36の空き容量が不足している場合には(S9)、RAM36に保存しているTSパケット属性情報、今回正常受信したデータTSパケットに対応するTSパケット属性情報およびTSパケット保存情報を削除パケット選択部35へ出力し、正常受信したデータTSパケットを保持する(S12)。
【0103】
削除パケット選択部35は、TSパケット保存情報、TSパケット属性情報およびブラウザ要求処理部7から受けた優先受信モジュール指定にもとづいて、RAM36に保存されているデータTSパケットの中から、削除対象として最適な1個または複数個のデータTSパケット(以下、削除対象パケットという。)を選択して、削除対象パケット情報をキャッシュ制御部34へ出力する(S13)。
【0104】
キャッシュ制御部34は、削除対象パケット情報を受けて、これに対応するデータTSパケットを、RAM36から削除する(S14)。また、キャッシュ制御部34は、保持しているデータTSパケットが削除対象となっていない場合には(S15)、これをRAM36に保存する(S16)。
【0105】
なお、RAM36に保存されているデータTSパケットを削除するとは、データTSパケットのデータの全ビットを論理ハイレベルとする処理等を意味する。
【0106】
一方、キャッシュ制御部34は、受信したデータTSパケットによって、あるDSM−CCセクションに属するすべてのデータTSパケットが揃うと判断した場合には、そのDSM−CCセクションに属するすべてのデータTSパケットを、これらの属するセクション番号、モジュール番号およびコンポーネント番号とともに、データ再構成部37へ出力する(S17)。
【0107】
そして、キャッシュ制御部34は、RAM36に保存されているデータTSパケットのうち、データ再構成部37へ出力したDSM−CCセクションに対応する、すべてのデータTSパケットを削除する(S17)。
【0108】
データ再構成部37は、今回受けたDSM−CCセクションによって、あるモジュールに属するすべてのDSM−CCセクションが揃わない場合には(S18)、キャッシュ制御部34から受けたセクション番号、モジュール番号およびコンポーネント番号にもとづいて、キャッシュ制御部34から受けた、DSM−CCセクションを構成するデータTSパケットを、RAM38に保存する(S19)。
【0109】
一方、データ再構成部37は、今回受けたDSM−CCセクションによって、あるモジュールに属するすべてのDSM−CCセクションが揃う場合には(S18)、これらのDSM−CCセクションからモジュールを生成し、コンポーネント番号およびモジュール番号とともに、図1に示すデータ受信装置におけるブラウザ要求処理部7へ出力する(S20)。
【0110】
そして、データ再構成部37は、RAM38に保存されているデータTSパケットのうち、ブラウザ要求処理部7へ出力したモジュールに対応する、すべてのデータTSパケットを削除する(S20)。
【0111】
[動作]
削除パケット選択部35が、RAM36に保存されているデータTSパケットの中から、削除対象として最適な1個または複数個のデータTSパケットを選択するに至るまでの、本実施の形態に係るデータ受信装置の各機能ブロックの動作について説明する。
【0112】
図5にコンポーネントの番号が80であるコンポーネント#80を構成する各モジュールの再送周期、セクション数およびモジュールの最後のDSM−CCセクション(以下、最終セクションという。)のTSパケット数の一例を示す。
【0113】
同図を参照して、コンポーネント#80は、モジュール#0、モジュール#1およびモジュール#2から構成される。モジュール#0は、再送周期が10であり、2個のDSM−CCセクションから構成され、最終セクションは4個のデータTSパケットを含む。モジュール#1は、再送周期が20であり、4個のDSM−CCセクションから構成され、最終セクションは2個のデータTSパケットを含む。モジュール#2は、再送周期が30であり、3個のDSM−CCセクションから構成され、最終セクションは1個のデータTSパケットを含む。なお、最終セクション以外のDSM−CCセクションは4個のデータTSパケットを含んでいるものと仮定する。
【0114】
図6は、コンポーネント#80を構成するDSM−CCセクションの伝送順序を示す概念図である。
【0115】
図12と同様に、コンポーネント(カルーセル)Xで伝送されるモジュールYに属するZ番目のDSM−CCセクションがDSM−CCセクションX・YZで表わされている。
【0116】
まず、モジュール#0を構成するDSM−CCセクション80・00およびDSM−CCセクション80・01が伝送される。次に、モジュール#1を構成するDSM−CCセクション80・10、DSM−CCセクション80・11、DSM−CCセクション80・12およびDSM−CCセクション80・13が伝送される。次に、モジュール#2を構成するDSM−CCセクション80・20、DSM−CCセクション80・21およびDSM−CCセクション80・22が伝送される。
【0117】
図5および図6の内容を前提として、コンポーネント#80に属するデータTSパケットの受信結果が、図7に示すようになる場合について説明する。なお、RAM36の容量は、TSパケット14個分と仮定する。
【0118】
まず、送信側の装置が、DSM−CCセクション80・00に属する1番目のデータTSパケットに対応するデジタル放送信号を、本実施の形態に係るデータ受信装置へ送信する。以下、DSM−CCセクションに属する1番目〜4番目のデータTSパケットを、それぞれデータTSパケット#0〜データTSパケット#3とする。
【0119】
チューナ1および復調部2は、デジタル放送信号からTSパケットを抽出し、TSデコード処理部3へ出力する。なお、このTSパケットにはエラーが含まれていないため、復調部2は、パケットヘッダのトランスポートエラーインジケータにエラーを示すフラグを立てない。
【0120】
TSデコード処理部3におけるPIDフィルタ部21は、TSパケットを受けて、パケットヘッダのパケット識別子およびPID情報にもとづいて、このTSパケットが、データTSパケットであることを認識する。そして、PIDフィルタ部21は、データTSパケットをカルーセル受信処理部22へ出力する。
【0121】
カルーセル受信処理部22におけるカルーセル識別部31は、データTSパケットを受けて、パケットヘッダのパケット識別子にもとづいて、データTSパケットが属するコンポーネントのコンポーネント番号#80を取得する。そして、カルーセル識別部31は、コンポーネント番号#80をキャッシュ制御部34へ出力する。また、カルーセル識別部31は、データTSパケットを、配列情報分離部32へ出力する。
【0122】
配列情報分離部32は、データTSパケットを受けて、データTSパケットから配列情報を抽出し、配列情報解析部33へ出力する。また、配列情報分離部32は、データTSパケットを、キャッシュ制御部34へ出力する。
【0123】
配列情報解析部33は、配列情報を受けてこれを解析し、配列情報に含まれる、各情報を示すTSパケット属性情報を、キャッシュ制御部34へ出力する。
【0124】
ここで、図5および図6より、このデータTSパケットの配列情報、すなわちTSパケット属性情報は、TSパケットが属するモジュールの番号が0、TSパケットが属するDSM−CCセクションの番号が0、TSパケットが属するモジュールを構成する最後のDSM−CCセクションの番号が1、TSパケットが属するDSM−CCセクションにおけるTSパケットの番号が0、TSパケットが属するDSM−CCセクションにおける最後のTSパケットの番号が3、モジュールを構成するTSパケットの数が8、モジュールの再送周期が10である。
【0125】
キャッシュ制御部34は、データTSパケットを受けて、パケットヘッダのトランスポートエラーインジケータにエラーを示すフラグが立っていないため、このデータTSパケットにはエラーが含まれていないと判断する。
【0126】
そして、キャッシュ制御部34は、カルーセル識別部31から受けたコンポーネント番号から、このデータTSパケットは、コンポーネント#80に属することを認識する。さらに、キャッシュ制御部34は、配列情報解析部33から受けたTSパケット属性情報により、このデータTSパケットは、モジュール#0のDSM−CCセクション#0に属するデータTSパケット#0であることを認識する。
【0127】
そして、キャッシュ制御部34は、このデータTSパケットをRAM36に保存する。
【0128】
また、キャッシュ制御部34は、配列情報解析部33から受けたTSパケット属性情報により、このデータTSパケットの属するモジュール#0の、最後のDSM−CCセクションはDSM−CCセクション#1であること、すなわち、モジュール#0におけるDSM−CCセクション数は2であることを認識する。また、キャッシュ制御部34は、このデータTSパケットの属するモジュール#0の、DSM−CCセクション#0の最後のデータTSパケットは、データTSパケット#3であること、すなわち、DSM−CCセクション#0におけるTSパケット数は4であることを認識する。
【0129】
次に、送信側の装置が、DSM−CCセクション80・00に属するデータTSパケット#1に対応するデジタル放送信号を、本実施の形態に係るデータ受信装置へ送信する。
【0130】
上述したDSM−CCセクション80・00に属するデータTSパケット#0の場合と同様に、キャッシュ制御部34は、データTSパケット#1を受ける。そして、キャッシュ制御部34は、パケットヘッダのトランスポートエラーインジケータにエラーを示すフラグが立っているため、このデータTSパケットにはエラーが含まれていると判断し、これを廃棄する。
【0131】
次に、送信側の装置が、DSM−CCセクション80・00に属するデータTSパケット#2に対応するデジタル放送信号を、本実施の形態に係るデータ受信装置へ送信する。
【0132】
上述したDSM−CCセクション80・00に属するデータTSパケット#0の場合と同様に、キャッシュ制御部34は、データTSパケット#2を受ける。そして、キャッシュ制御部34は、パケットヘッダのトランスポートエラーインジケータにエラーを示すフラグが立っていないため、このデータTSパケットにはエラーが含まれていないと判断する。
【0133】
そして、キャッシュ制御部34は、カルーセル識別部31から受けたコンポーネント番号から、このデータTSパケットは、コンポーネント#80に属することを認識する。さらに、キャッシュ制御部34は、配列情報解析部33から受けたTSパケット属性情報により、このデータTSパケットは、モジュール#0のDSM−CCセクション#0に属するデータTSパケット#2であることを認識する。
【0134】
そして、キャッシュ制御部34は、このデータTSパケットをRAM36に保存する。
【0135】
次に、送信側の装置が、DSM−CCセクション80・00に属するデータTSパケット#3に対応するデジタル放送信号を、本実施の形態に係るデータ受信装置へ送信する。
【0136】
上述したDSM−CCセクション80・00に属するデータTSパケット#0の場合と同様に、キャッシュ制御部34は、データTSパケット#3を受ける。そして、キャッシュ制御部34は、パケットヘッダのトランスポートエラーインジケータにエラーを示すフラグが立っていないため、このデータTSパケットにはエラーが含まれていないと判断する。
【0137】
そして、キャッシュ制御部34は、カルーセル識別部31から受けたコンポーネント番号から、このデータTSパケットは、コンポーネント#80に属することを認識する。さらに、キャッシュ制御部34は、配列情報解析部33から受けたTSパケット属性情報により、このデータTSパケットは、モジュール#0のDSM−CCセクション#0に属するデータTSパケット#3であることを認識する。
【0138】
そして、キャッシュ制御部34は、このデータTSパケットをRAM36に保存する。
【0139】
ここで、キャッシュ制御部34は、上述のように、TSパケット属性情報により、このデータTSパケットの属するDSM−CCセクション80・00の最後のデータTSパケットは、データTSパケット#3であることを認識している。したがって、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・00に属するデータTSパケットが全て揃っているか否かを、TSパケット保存情報を参照して判断する。そうすると、DSM−CCセクション80・00のデータTSパケット#1が未受信、すなわち、RAM36に保存されていないため、DSM−CCセクション80・00に属するデータTSパケット#0、データTSパケット#2およびデータTSパケット#3はRAM36に保存されたままとなる。
【0140】
次に、送信側の装置が、DSM−CCセクション80・01に対応するデジタル放送信号を、本実施の形態に係るデータ受信装置へ送信する。
【0141】
DSM−CCセクション80・00の場合と同様に、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・01に属するデータTSパケット#0およびデータTSパケット#1にはエラーが含まれていないため、RAM36に保存する。また、データTSパケット#2およびデータTSパケット#3にはエラーが含まれているため、これを廃棄する。この場合、データTSパケット#2およびデータTSパケット#3が未受信となるため、DSM−CCセクション80・01に属するデータTSパケット#2およびデータTSパケット#3はRAM36に保存されたままとなる。
【0142】
次に、送信側の装置が、DSM−CCセクション80・10に対応するデジタル放送信号を、本実施の形態に係るデータ受信装置へ送信する。
【0143】
上記と同様に、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・10に属するデータTSパケット#3にはエラーが含まれていないため、RAM36に保存する。また、データTSパケット#0、データTSパケット#1およびデータTSパケット#2にはエラーが含まれているため、これを廃棄する。この場合、データTSパケット#0、データTSパケット#1およびデータTSパケット#2が未受信となるため、DSM−CCセクション80・10に属するデータTSパケット#3はRAM36に保存されたままとなる。
【0144】
次に、送信側の装置が、DSM−CCセクション80・11に対応するデジタル放送信号を、本実施の形態に係るデータ受信装置へ送信する。
【0145】
上記と同様に、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・11に属するデータTSパケット#0〜データTSパケット#2にエラーが含まれていないため、RAM36に保存する。
【0146】
次に、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・11に属するデータTSパケット#3にエラーが含まれていないと判断する。
【0147】
ここで、キャッシュ制御部34は、上述のように、TSパケット属性情報により、このデータTSパケットの属するDSM−CCセクション80・11の最後のデータTSパケットは、データTSパケット#3であることを認識している。したがって、キャッシュ制御部34は、TSパケット保存情報から、受信したデータTSパケット#3によって、DSM−CCセクション80・11に属するデータTSパケットが全て揃うと判断する。
【0148】
そうすると、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・11に属するデータTSパケット#0〜データTSパケット#3を、データ再構成部37へ出力する。
【0149】
そして、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・11に属するデータTSパケット#0〜データTSパケット#2を、RAM36から削除する。
【0150】
次に、送信側の装置が、DSM−CCセクション80・12に対応するデジタル放送信号を、本実施の形態に係るデータ受信装置へ送信する。
【0151】
上記と同様に、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・12に属するデータTSパケット#0およびデータTSパケット#1にはエラーが含まれていないため、RAM36に保存する。また、データTSパケット#2およびデータTSパケット#3にはエラーが含まれているため、これを廃棄する。この場合、データTSパケット#2およびデータTSパケット#3が未受信となるため、DSM−CCセクション80・12に属するデータTSパケット#0およびデータTSパケット#1はRAM36に保存されたままとなる。
【0152】
次に、送信側の装置が、DSM−CCセクション80・13に対応するデジタル放送信号を、本実施の形態に係るデータ受信装置へ送信する。
【0153】
上記と同様に、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・13に属するデータTSパケット#0にはエラーが含まれていないため、RAM36に保存する。また、データTSパケット#1にはエラーが含まれているため、これを廃棄する。
【0154】
ここで、キャッシュ制御部34は、上述のように、TSパケット属性情報により、このデータTSパケットの属するDSM−CCセクション80・13の最後のデータTSパケットは、データTSパケット#1であることを認識している。したがって、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・13に属するデータTSパケットが全て揃っているか否かを、TSパケット保存情報を参照して判断する。そうすると、DSM−CCセクション80・13のデータTSパケット#1が未受信となるため、DSM−CCセクション80・13に属するデータTSパケット#0はRAM36に保存されたままとなる。
【0155】
次に、送信側の装置が、DSM−CCセクション80・20に対応するデジタル放送信号を、本実施の形態に係るデータ受信装置へ送信する。
【0156】
上記と同様に、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・20に属するデータTSパケット#0、データTSパケット#1およびデータTSパケット#2にはエラーが含まれていないため、RAM36に保存する。また、データTSパケット#3にはエラーが含まれているため、これを廃棄する。この場合、データTSパケット#3が未受信となるため、DSM−CCセクション80・20に属する、データTSパケット#0、データTSパケット#1およびデータTSパケット#2はRAM36に保存されたままとなる。
【0157】
次に、送信側の装置が、DSM−CCセクション80・21に対応するデジタル放送信号を、本実施の形態に係るデータ受信装置へ送信する。
【0158】
上記と同様に、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・21に属するデータTSパケット#0およびデータTSパケット#1にはエラーが含まれていないため、RAM36に保存する。
【0159】
次に、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・21に属するデータTSパケット#2にはエラーが含まれていないため、TSパケット保存情報を生成する。そして、キャッシュ制御部34は、このTSパケット保存情報から、今回正常受信したデータTSパケット#2によっても、DSM−CCセクション80・21に属するすべてのデータTSパケットが揃わず、かつ、RAM36には、データTSパケットが14個保存されており、RAM36の空き容量が不足していることを認識する。この場合、今回正常受信したデータTSパケット#2またはRAM36に保存している各データTSパケットのうちのいずれかを廃棄しなければならない。そこで、キャッシュ制御部34は、現在のRAM36のTSパケット保存情報を削除パケット選択部35へ出力し、今回正常受信したデータTSパケット#2を保持する。また、キャッシュ制御部34は、今回正常受信したデータTSパケット#2のTSパケット属性情報およびRAM36に保存しているTSパケット属性情報を、TSパケット保存情報とともに、削除パケット選択部35へ出力する。
【0160】
〔削除パケット選択部35の動作〕
次に、削除パケット選択部35が、RAM36に保存されているデータTSパケットの中から、削除対象パケットを選択する動作について説明する。
【0161】
なお、下記の方法1〜方法4では、削除パケット選択部35は、キャッシュ制御部34から受けた、TSパケット保存情報およびTSパケット属性情報にもとづいて、削除対象パケットの選択を行なう。
【0162】
〔方法1〕
削除パケット選択部35は、モジュールに含まれるTSパケット数(以下、モジュールパケットサイズという。)を基準として、削除対象のモジュールを選択する。また、削除パケット選択部35は、DSM−CCセクションのTSパケットの充足率(以下、パケット充足率という。)を算出し、これを基準として、削除対象のモジュールに属するDSM−CCセクションの中から、削除対象のDSM−CCセクションを選択する。そして、削除パケット選択部35は、DSM−CCセクション単位で削除対象パケットを指定する、すなわち、削除対象のDSM−CCセクションに属するすべてのデータTSパケットを削除対象パケットとする。
【0163】
図7に示す場合において、モジュール#0のモジュールパケットサイズは、TSパケット8個であり、モジュール#1のモジュールパケットサイズは、TSパケット14個であり、モジュール#2のモジュールパケットサイズは、TSパケット9個である。したがって、削除パケット選択部35は、コンポーネント#80に属するモジュール#0〜モジュール#2のうち、モジュールパケットサイズが最小であるモジュール#0を削除対象のモジュールとして選択する。
【0164】
ここで、モジュール#0に属するDSM−CCセクション#0のパケット充足率は、3/4であり、DSM−CCセクション#1のパケット充足率は、2/4である。したがって、削除パケット選択部35は、パケット充足率が最小である、DSM−CCセクション#1を削除対象のDSM−CCセクションとして選択する。
【0165】
そして、削除パケット選択部35は、削除対象のモジュール#0のDSM−CCセクション#1に属するすべてのデータTSパケットを削除対象パケットとすることを示す削除対象パケット情報を、キャッシュ制御部34へ出力する。
【0166】
サイズの大きいモジュールは、構成するデータTSパケットの数が多いため、モジュールが完成する、すなわち、すべてのデータTSパケットが揃うまでの時間が、サイズの小さいモジュールに比べて長くなりやすい。したがって、サイズの大きいモジュールを優先的にRAM36に残すことにより、サイズの大きいモジュールが頻繁に削除され、完成するまでに長時間を要することを防ぐことができる。
【0167】
また、パケット充足率の高いDSM−CCセクションは、パケット充足率の低いDSM−CCセクションに比べて、完成するまでの時間が短くなる可能性が高い。したがって、充足率の高いDSM−CCセクションを優先的にRAM36に保存することにより、RAM36の空きを確保しやすくなり、RAM36を効率的に使用することができる。
【0168】
次に、配列情報、すなわちTSパケット属性情報にモジュールパケットサイズが含まれておらず、削除パケット選択部35が、モジュールパケットサイズを認識することができない場合について説明する。
【0169】
この場合、上述のように、削除パケット選択部35は、データTSパケットが属するDSM−CCセクションにおける最後のデータTSパケットの番号によって、DSM−CCセクションに含まれるTSパケット数が分かる。したがって、あるモジュールに属するすべてのDSM−CCセクションについて、DSM−CCセクションに属する少なくとも1個のデータTSパケットを正常受信している場合には、削除パケット選択部35は、各DSM−CCセクションに含まれるTSパケット数を合計することにより、各モジュールパケットサイズを認識することができる。
【0170】
しかしながら、図7に示す場合においては、データ受信装置は、モジュール#2のDSM−CCセクション#2に属するデータTSパケットを受信していないため、削除パケット選択部35は、DSM−CCセクション#2に含まれるTSパケット数が分からない。
【0171】
この場合、DSM−CCセクション#0またはDSM−CCセクション#1については、これらに含まれる少なくとも1つのデータTSパケットを正常受信しているために、DSM−CCセクションに含まれるTSパケット数が明らかになっている。また、削除パケット選択部35は、上述のように、データTSパケットが属するモジュールを構成する最後のDSM−CCセクションの番号によって、モジュールに含まれるDSM−CCセクション数が分かる。
【0172】
したがって、削除パケット選択部35は、これらの値を用いてモジュールパケットサイズを概算することができる。すなわち、削除パケット選択部35は、モジュールに含まれるDSM−CCセクション数は2個であることから、モジュール#2で未受信であるDSM−CCセクションは、DSM−CCセクション#2のみであることを認識する。そして、削除パケット選択部35は、DSM−CCセクション#2に含まれるTSパケット数を、DSM−CCセクション#0およびDSM−CCセクション#1と同じ4個とみなし、モジュール#2のモジュールパケットサイズを、TSパケット12個と概算する。
【0173】
なお、あるモジュールに属する複数個のDSM−CCセクションを正常受信しており、かつ、これらに含まれるTSパケット数が異なる場合は、いずれか1個のDSM−CCセクションに含まれるTSパケット数を、未受信のDSM−CCセクションに含まれるTSパケット数とみなしてもよい。あるいは、複数個のDSM−CCセクションに含まれるTSパケット数の平均値を、未受信のDSM−CCセクションに含まれるTSパケット数とみなしてもよい。
【0174】
このように、配列情報にモジュールパケットサイズが含まれていない場合でも、削除パケット選択部35は、モジュールパケットサイズを概算することが可能であるが、モジュールパケットサイズを正確に把握するためには、配列情報およびTSパケット属性情報には、モジュールに含まれるTSパケット数が含まれている方が望ましい。
【0175】
〔方法2〕
削除パケット選択部35は、モジュールの充足率を算出し、これを基準として、削除対象のモジュールを選択する。また、削除パケット選択部35は、パケット充足率を算出し、これを基準として、削除対象のモジュールに属するDSM−CCセクションの中から、削除対象のDSM−CCセクションを選択する。そして、削除パケット選択部35は、DSM−CCセクション単位でデータTSパケットを削除対象パケットを指定する。
【0176】
ここで、複数のDSM−CCセクションの、パケット充足率が同じ場合において、現在受信中のDSM−CCセクションが、パケット充足率が同じである複数のDSM−CCセクションのうちの1つであり、かつ、キャッシュ制御部34において保持しているデータTSパケットが、そのDSM−CCセクションの最後のデータTSパケットでない場合には、現在受信中のDSM−CCセクションは、削除対象から除外する。これは、現在受信中のDSM−CCセクションは、さらに充足率が高くなる可能性があり、さらには、DSM−CCセクションのデータTSパケットがすべて揃う可能性があるからである。
【0177】
図7に示す場合において、モジュール#0のパケット充足率は、5/8であり、モジュール#1のパケット充足率は、8/14であり、モジュール#2のパケット充足率は、6/9である。したがって、削除パケット選択部35は、パケット充足率が最小であるモジュール#1を削除対象のモジュールとして選択する。
【0178】
ここで、モジュール#1に属するDSM−CCセクション#0のパケット充足率は、1/4であり、DSM−CCセクション#1のパケット充足率は、4/4であり、DSM−CCセクション#2のパケット充足率は、2/4であり、DSM−CCセクション#3のパケット充足率は、1/2である。したがって、削除パケット選択部35は、パケット充足率が最小である、DSM−CCセクション#0を削除対象のDSM−CCセクションとして選択する。
【0179】
そして、削除パケット選択部35は、削除対象のモジュール#1のDSM−CCセクション#0に属するすべてのデータTSパケットを削除対象パケットとすることを示す削除対象パケット情報を、キャッシュ制御部34へ出力する。
【0180】
次に、配列情報、すなわちTSパケット属性情報にモジュールパケットサイズが含まれておらず、削除パケット選択部35が、モジュールパケットサイズを認識することができず、モジュールの充足率を算出することができない場合について説明する。
【0181】
この場合、削除パケット選択部35は、方法1で説明したように、モジュールの各DSM−CCセクションに含まれるTSパケット数を合計することにより、各モジュールパケットサイズを認識することができ、モジュールの充足率を算出することができる。
【0182】
しかしながら、図7に示す場合においては、データ受信装置は、モジュール#2のDSM−CCセクション#2に属するデータTSパケットを受信していないため、削除パケット選択部35は、DSM−CCセクション#2に含まれるTSパケット数が分からない。
【0183】
この場合、方法1で説明したように、削除パケット選択部35は、モジュール#2で未受信であるDSM−CCセクションは、DSM−CCセクション#2のみであることを認識する。そして、削除パケット選択部35は、DSM−CCセクション#2に含まれるTSパケット数を、他のDSM−CCセクションと同じ4個とみなし、モジュール#2のモジュールパケットサイズを、TSパケット12個と概算する。
【0184】
そうすると、モジュール#2のパケット充足率は、6/12となる。また、上述のように、モジュール#0のパケット充足率は、5/8であり、モジュール#1のパケット充足率は、8/14である。したがって、削除パケット選択部35は、パケット充足率が最小であるモジュール#2を削除対象のモジュールとして選択する。
【0185】
ここで、モジュール#2に属するDSM−CCセクション#0のパケット充足率は、3/4であり、DSM−CCセクション#1のパケット充足率は、現在保持しているデータTSパケット#2を含めて、3/4である。ここで、DSM−CCセクション#0およびDSM−CCセクション#1のパケット充足率は、同じであるが、削除パケット選択部35は、現在受信中であるDSM−CCセクション#1を削除対象とはせず、DSM−CCセクション#0を、削除対象のDSM−CCセクションとして選択する。これは、上述のように、DSM−CCセクション#1は、データTSパケット#3を正常受信することにより、データTSパケットがすべて揃う可能性があるからである。
【0186】
〔方法3〕
削除パケット選択部35は、データTSパケット#0が未受信であるDSM−CCセクションを、削除対象のDSM−CCセクションとして選択する。
【0187】
そして、削除パケット選択部35は、削除対象のDSM−CCセクションが複数ある場合には、モジュールの充足率を算出し、これを基準として、削除対象のモジュールに属するDSM−CCセクションを選択する。また、削除パケット選択部35は、モジュールの充足率を基準としても、削除対象のDSM−CCセクションが複数ある場合には、さらに、パケット充足率を算出し、これを基準として、削除対象のDSM−CCセクションを選択する。
【0188】
図7に示す場合において、削除パケット選択部35は、データTSパケット#0が未受信である、モジュール#1のDSM−CCセクション#0を、削除対象のDSM−CCセクションとして選択する。
【0189】
そして、削除パケット選択部35は、削除対象のモジュール#1のDSM−CCセクション#0に属するすべてのデータTSパケットを削除対象パケットとすることを示す削除対象パケット情報を、キャッシュ制御部34へ出力する。
【0190】
図11より、データTSパケット#0には、DSM−CCセクションのセクションヘッダが含まれている。そして、セクションヘッダには、データTSパケットのパケットヘッダにはない情報が含まれている場合がある。例えば、セクションヘッダに含まれている情報によって、あるDSM−CCセクションは、データ受信装置において現在受信する必要がないことがデータ受信装置において判断できる場合には、データTSパケット#0を受信しており、必要であると判明しているDSM−CCセクションを、優先的にRAM36に保存することにより、RAM36を効率的に使用することができる。
【0191】
〔方法4〕
削除パケット選択部35は、モジュールの再送周期を基準として、削除対象のモジュールを選択する。また、削除パケット選択部35は、パケット充足率を算出し、これを基準として、削除対象のモジュールに属するDSM−CCセクションの中から、削除対象のDSM−CCセクションを選択する。
【0192】
図7に示す場合において、モジュール#0の再送周期は10であり、モジュール#1の再送周期は20であり、モジュール#2の再送周期は30である。したがって、削除パケット選択部35は、モジュールの再送周期が最も長いモジュール#2を、削除対象のモジュールとして選択する。
【0193】
次に、削除パケット選択部35は、上述の方法2の場合と同様に、DSM−CCセクション#0を、削除対象のDSM−CCセクションとして選択する。
【0194】
ここで、再送周期が短いモジュールは、再送周期が長いモジュールと比べて、一定期間内にすべてのデータTSパケットが揃う可能性が高い。一定期間内にデータTSパケットが揃う可能性の高いモジュールを優先的に保存しておくことにより、DSM−CCセクションの完成によってRAM36に空きが生じる可能性が高くなる。また、再送周期が長ければ、モジュールが再送される時には、受信環境が改善されている可能性も考えられる。したがって、再送周期が長いモジュールを削除対象とすることにより、再送周期の長いモジュールが、長時間RAM36を占有することを避けることができる。
【0195】
〔方法5〕
方法5では、削除パケット選択部35は、キャッシュ制御部34から受けた、TSパケット保存情報およびTSパケット属性情報ならびにブラウザ要求処理部7から受けた、優先受信モジュール指定にもとづいて、削除対象パケットの選択を行なう。
【0196】
ブラウザ要求処理部7からの優先受信モジュール指定は、コンテンツを閲覧しているユーザの操作等に起因するものである。すなわち、ユーザが他のBML文書を参照する操作を行なうと、BML文書の遷移が発生し、ブラウザ8は、遷移先のBML文書を含むモジュールをブラウザ要求処理部7に対して要求する。ここで、遷移先のBML文書を含むモジュールが属するコンポーネントを視聴中コンポーネントという。
【0197】
また、地上デジタル放送のデータ放送サービスでは、ブラウザ8の起動直後に、エントリーコンポーネントである、コンポーネント番号が80のコンポーネントに属するモジュール#0に含まれるBML文書(以下、スタートアップ文書という。)を提示する、すなわち、BML文書の提示画面を、提示処理部6から出力する必要がある。したがって、ブラウザ8の起動直後は、コンポーネント#80のモジュール#0が、ブラウザ8の要求するモジュールとなる。そして、コンポーネント#80のモジュール#0に属するデータTSパケットが優先的にRAM36に保存される。
【0198】
スタートアップ文書の提示画面出力後は、モジュールの優先順位、すなわち、優先的にRAM36に保存するモジュールの順序は、第1にブラウザ8が要求するモジュール、第2にブラウザ8が要求するモジュール以外の視聴中コンポーネントに属するモジュール、第3に視聴中コンポーネント以外のコンポーネントに属するモジュール、となる。ブラウザ要求処理部7は、この優先順位を示す優先受信モジュール指定を生成し、削除パケット選択部35へ出力する。
【0199】
ここで、削除パケット選択部35は、データTSパケットが属するコンポーネントの番号を認識する必要があるが、この場合は、キャッシュ制御部34が、RAM36にデータTSパケットに対応するTSパケット属性情報を保存する際に、そのデータTSパケットが属するコンポーネントの番号もあわせてTSパケット保存情報として保存する。
【0200】
また、削除パケット選択部35は、削除対象のモジュールが複数ある場合は、モジュールの充足率を算出し、これを基準として、削除対象のモジュールを選択する。そして、削除パケット選択部35は、パケット充足率を算出し、これを基準として、削除対象のモジュールに属するDSM−CCセクションの中から、削除対象のDSM−CCセクションを選択する。そして、削除パケット選択部35は、DSM−CCセクション単位で削除対象パケットを指定する。
【0201】
ここでは、上述した、図5および図6に示すようなコンポーネント#80に加えて、図8および図9に示すようなコンポーネント#8Bを、データ受信装置が受信する場合について説明する。
【0202】
図8にコンポーネント#8Bを構成する各モジュールの再送周期、セクション数および最終セクションのTSパケット数の一例を示す。
【0203】
同図を参照して、コンポーネント#8Bは、モジュール#0およびモジュール#1から構成される。モジュール#0は、再送周期が20であり、3個のDSM−CCセクションから構成され、最終セクションは2個のデータTSパケットを含む。モジュール#1は、再送周期が25であり、2個のDSM−CCセクションから構成され、最終セクションは3個のデータTSパケットを含む。なお、最終セクション以外のDSM−CCセクションは4個のデータTSパケットを含んでいるものと仮定する。
【0204】
図9は、コンポーネント#8Bを構成するDSM−CCセクションの伝送順序を示す概念図である。
【0205】
図12と同様に、コンポーネント(カルーセル)Xで伝送されるモジュールYに属するZ番目のDSM−CCセクションがDSM−CCセクションX・YZで表わされている。
【0206】
まず、モジュール#0を構成するDSM−CCセクション8B・00、DSM−CCセクション8B・01およびDSM−CCセクション8B・02が伝送される。次に、モジュール#1を構成するDSM−CCセクション8B・10およびDSM−CCセクション8B・11が伝送される。
【0207】
図5、図6、図8および図9の内容を前提として、コンポーネント#80およびコンポーネント#8Bに属するデータTSパケットの受信結果が、図10に示すようになる場合について説明する。これらのデータTSパケットをRAM36に保存する際の、データ受信装置における各機能ブロックの動作については、図7についての説明と基本的には同様であるため、ここでは、RAM36の空き容量が不足する時点からの説明を行なう。なお、RAM36の容量は、TSパケット20個分と仮定する。
【0208】
送信側の装置が、DSM−CCセクション80・21に対応するデジタル放送信号を、本実施の形態に係るデータ受信装置へ送信する。
【0209】
キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・21に属するデータTSパケット#0およびデータTSパケット#1にはエラーが含まれていないため、RAM36に保存する。
【0210】
次に、キャッシュ制御部34は、DSM−CCセクション80・21に属するデータTSパケット#2にはエラーが含まれていないため、TSパケット保存情報を生成する。そして、キャッシュ制御部34は、このTSパケット保存情報から、今回正常受信したデータTSパケット#2によっても、DSM−CCセクション80・21に属するすべてのデータTSパケットが揃わず、かつ、RAM36には、データTSパケットが20個保存されており、RAM36の空き容量が不足していることを認識する。この場合、今回正常受信したデータTSパケット#2またはRAM36に保存している各データTSパケットのうちのいずれかを廃棄しなければならない。そこで、キャッシュ制御部34は、現在のRAM36のTSパケット保存情報を削除パケット選択部35へ出力し、今回正常受信したデータTSパケット#2を保持する。また、キャッシュ制御部34は、今回正常受信したデータTSパケット#2のTSパケット属性情報およびRAM36に保存しているTSパケット属性情報を、TSパケット保存情報とともに、削除パケット選択部35へ出力する。
【0211】
また、このとき、ブラウザ8は、コンポーネント#8Bのモジュール#0を要求していると仮定する。そうすると、視聴中コンポーネントはコンポーネント#8Bとなる。そして、ブラウザ要求処理部7は、モジュールの優先順位として、第1にブラウザ8が要求する視聴中コンポーネント#8Bに属するモジュール#0、第2に視聴中コンポーネント#8Bに属するモジュール#1、第3に視聴中コンポーネント以外のコンポーネントに属するモジュールであるコンポーネント#80のモジュール#1およびモジュール#2を示す優先受信モジュール指定を削除パケット選択部35へ出力する。ここで、コンポーネント#80のモジュール#0は、これに属するすべてのデータTSパケットが正常受信されており、ブラウザ要求処理部7へ出力されているため、優先受信モジュール指定から除外されている。
【0212】
削除パケット選択部35は、TSパケット保存情報、TSパケット属性情報および優先受信モジュール指定から判断して、コンポーネント#80のモジュール#1およびモジュール#2の2つのモジュールが削除対象の候補となるので、これらのパケット充足率を算出する。そして、モジュール#1のパケット充足率は、8/14であり、モジュール#2のパケット充足率は、4/9である。したがって、削除パケット選択部35は、パケット充足率が最小であるモジュール#2を削除対象のモジュールとして選択する。
【0213】
次に、モジュール#2に属するDSM−CCセクション#0のパケット充足率は、2/4であり、DSM−CCセクション#1のパケット充足率は、3/4であり、DSM−CCセクション#2は、未だデータTSパケットを受信しておらず、RAM36に保存されていないため、削除対象とならない。したがって、削除パケット選択部35は、パケット充足率が最小である、DSM−CCセクション#0を削除対象のDSM−CCセクションとして選択する。
【0214】
そして、削除パケット選択部35は、削除対象のコンポーネント#80のモジュール#2のDSM−CCセクション#0に属するすべてのデータTSパケットを削除対象パケットとすることを示す削除対象パケット情報を、キャッシュ制御部34へ出力する。
【0215】
このように、方法5においては、ブラウザ8が要求するモジュールを、RAM36に優先的に保存することにより、提示画面が表示されるまでの、ユーザの待ち時間の軽減を図ることができる。
【0216】
ところで、特許文献1記載のデータ送信装置、データ受信装置、データ送信方法、データ受信方法並びにデータ送信及びデータ受信プログラムでは、廃棄すべきTSパケットを適切に選択し、受信したTSパケットを一時保存するためのメモリを効率良く使用する構成を備えていないという欠点があった。
【0217】
しかしながら、本実施の形態に係るデータ受信装置では、メモリの空き容量が不足する場合には、TSパケット属性情報、TSパケット保存情報およびブラウザからの要求にもとづいて、削除対象として最適なTSパケットを選択し、削除することにより、廃棄すべきTSパケットを適切に選択し、受信したTSパケットを一時保存するためのメモリを効率よく使用することができる。
【0218】
[変形例]
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、たとえば以下の変形例も含まれる。
【0219】
〔変形例1〕
本発明の第1の実施の形態に係るデータ受信装置におけるキャッシュ制御部34では、RAM36に保存しているTSパケット属性情報、今回正常受信したデータTSパケットに対応するTSパケット属性情報およびTSパケット保存情報を削除パケット選択部35へ出力する構成としたが、これに限定するものではない。キャッシュ制御部34は、今回正常受信したデータTSパケットに対応するTSパケット属性情報およびRAM36に保存している、各データTSパケットに対応するTSパケット属性情報のみを、削除パケット選択部35へ出力し、削除パケット選択部35が、TSパケット属性情報にもとづいて、TSパケット保存情報を生成し、TSパケット属性情報に含まれる他の情報とあわせて、削除対象とすべきデータTSパケットを選択することができる。
【0220】
〔変形例2〕
本発明の第1の実施の形態に係るデータ受信装置におけるキャッシュ制御部34では、TSパケット保存情報およびTSパケット属性情報を削除パケット選択部35へ出力する構成としたが、これに限定するものではない。キャッシュ制御部34が、削除パケット選択部35が必要とする情報のみを出力する構成とすることができる。上述のように、TSパケット保存情報は必ずしもキャッシュ制御部34が出力する必要はない。
【0221】
〔変形例3〕
本発明の第1の実施の形態に係るデータ受信装置におけるキャッシュ制御部34では、
データTSパケットにエラーが含まれていない場合には、TSパケット保存情報を生成する構成としたが、これに限定するものではない。キャッシュ制御部34が、TSパケット保存情報に相当する情報を記憶しておき、データTSパケットのRAM36への保存および削除を行なう際に、これらの情報を更新する構成とすることにより、RAM36へのアクセス時間を短縮することができる。
【0222】
〔変形例4〕
本発明の第1の実施の形態に係るデータ受信装置における削除パケット選択部35では、DSM−CCセクション単位で削除対象パケットを指定する、すなわち、削除対象のDSM−CCセクションに属するすべてのデータTSパケットを削除対象パケットとする構成としたが、これに限定するものではない。削除パケット選択部35が、モジュールに属するすべてのデータTSパケットを削除対象パケットとすることができる。サイズのより大きいデータをRAM36から削除することにより、RAM36における空きを一括して確保することができ、キャッシュ制御部34および削除パケット選択部35による、削除対象となるデータTSパケットの選択および削除が、頻繁に行なわれることによるデータ受信装置の処理負荷の増大を防ぐことができる。
【0223】
〔変形例5〕
本発明の第1の実施の形態に係るデータ受信装置における削除パケット選択部35では、DSM−CCセクション単位で削除対象パケットを指定する構成としたが、これに限定するものではない。削除パケット選択部35が、削除対象としてDSM−CCセクションまたはモジュールを選択した場合でも、これらに属する1個または複数個のデータTSパケットを削除対象として指定することができる。サイズのより小さいデータをRAM36から削除することにより、すでに正常受信することができたデータTSパケットを、再度正常受信しなければならないという無駄を防ぎ、効率よくDSM−CCセクションおよびモジュールを生成することができる。
【0224】
〔変形例6〕
本発明の第1の実施の形態に係るデータ受信装置における配列情報分離部32では、データTSパケットをキャッシュ制御部34へ送り、キャッシュ制御部34は、データTSパケットをRAM36に保存する構成としたが、これに限定されるものではない。配列情報分離部32が、データTSパケットからペイロード部分のみを取り出し、これをキャッシュ制御部34へ送る。また、配列情報分離部32または配列情報解析部33において、データTSパケットのパケットヘッダのトランスポートエラーインジケータにもとづいて、そのデータTSパケットにエラーが含まれているか否かを判断し、その結果をキャッシュ制御部34へ通知する構成とすることができる。あるいは、配列情報分離部32においてデータTSパケットにエラーが含まれているか否かを判断し、データTSパケットにエラーが含まれている場合には、これを廃棄する構成とすることができる。このような構成とすることにより、キャッシュ制御部34が、データTSパケットのペイロード部分のみをRAM36に保存することにより、RAM36の必要容量を軽減することができる。
【0225】
〔変形例7〕
本発明の第1の実施の形態に係るデータ受信装置における削除パケット選択部35では、モジュールパケットサイズが最小であるモジュールを削除対象のモジュールとして選択する構成としたが、これに限定するものではない。削除パケット選択部35が、モジュールパケットサイズが最大であるモジュールを削除対象のモジュールとして選択する構成とすることができる。サイズの小さいモジュールは、すべてのデータTSパケットが揃う確率が、サイズの大きいモジュールに比べて高いため、RAM36の空きを確保しやすくなり、RAM36をより効率的に使用することができる。
【0226】
〔変形例8〕
本発明の第1の実施の形態に係るデータ受信装置における削除パケット選択部35では、モジュールパケットサイズ、すなわち、モジュールに含まれるTSパケット数を基準として、削除対象のモジュールを選択する構成としたが、これに限定するものではない。配列情報に、モジュールに含まれるTSパケットの数が含まれていない場合でも、モジュールのデータ量が最大または最小であるモジュールを、削除対象のモジュールとして選択することができる。
【0227】
〔変形例9〕
本発明の第1の実施の形態に係るデータ受信装置における削除パケット選択部35では、モジュールの再送周期が最も長いモジュールを削除対象のモジュールとして選択する構成としたが、これに限定するものではない。削除パケット選択部35が、モジュールの再送周期が最も短いモジュールを削除対象のモジュールとして選択する構成とすることができる。図7に示す場合において、モジュール#0の再送周期は10であり、モジュール#1の再送周期は20であり、モジュール#2の再送周期は30である。したがって、削除パケット選択部35は、モジュールの再送周期が最も短いモジュール#0を、削除対象のモジュールとして選択する。
【0228】
再送周期が短いモジュールは、再送周期が長いモジュールと比べて、一定期間内に同じデータTSパケットを受信する回数が多く、データTSパケットが揃う可能性が高い。したがって、一定期間内にデータTSパケットが揃う可能性の低い、再送周期の長いモジュールを優先的に保存しておくことにより、再送周期の長いモジュールのデータTSパケットが長期間揃わない事態を防ぐことができる。
【0229】
〔変形例10〕
上述のように、配列情報には、TSパケットを特定するために必要な1個または複数個の情報が少なくとも含まれていればよく、必ずしもすべての情報が配列情報に含まれている必要はない。配列情報に含まれている必要がある最低限の情報は、削除パケット選択部35が、削除対象パケットを選択する際に何を判断基準とするかによって異なる。
【0230】
削除パケット選択部35が、モジュールパケットサイズを判断基準とする場合には、配列情報に含まれている必要がある最低限の情報は、モジュールに含まれるTSパケット数である。
【0231】
但し、上述のように、配列情報にモジュールに含まれるTSパケット数が含まれていない場合には、削除パケット選択部35は、データTSパケットが属するDSM−CCセクションにおける最後のデータTSパケットの番号およびデータTSパケットが属するモジュールを構成する最後のDSM−CCセクションの番号を用いてモジュールパケットサイズを概算する構成となる。このような場合には、配列情報に含まれている必要がある最低限の情報は、データTSパケットが属するDSM−CCセクションにおける最後のデータTSパケットの番号およびデータTSパケットが属するモジュールを構成する最後のDSM−CCセクションの番号となる。
【0232】
また、変形例8で説明したような場合には、配列情報に含まれている必要がある最低限の情報は、モジュールのデータ量となる。
【0233】
削除パケット選択部35が、モジュールの充足率を判断基準とする場合には、配列情報に含まれている必要がある最低限の情報は、TSパケットが属するモジュールの番号およびモジュールに含まれるTSパケットの数である。なお、正常受信したデータTSパケットのうち、特定のモジュールに対応するデータTSパケットが何個あるかは、例えば、モジュール#0では、正常受信した各データTSパケットの属性情報のうち、データTSパケットが属するモジュールの番号が0であるものが何個あるかを数えることにより求めることができる。
【0234】
但し、上述のように、配列情報にモジュールに含まれるTSパケット数が含まれていない場合には、削除パケット選択部35は、データTSパケットが属するDSM−CCセクションにおける最後のデータTSパケットの番号およびデータTSパケットが属するモジュールを構成する最後のDSM−CCセクションの番号を用いてモジュールパケットサイズを概算する構成となる。このような場合には、配列情報に含まれている必要がある最低限の情報は、データTSパケットが属するモジュールの番号、データTSパケットが属するDSM−CCセクションにおける最後のデータTSパケットの番号およびデータTSパケットが属するモジュールを構成する最後のDSM−CCセクションの番号となる。
【0235】
削除パケット選択部35が、データTSパケット#0が未受信であるDSM−CCセクションを、削除対象とする場合には、配列情報に含まれている必要がある最低限の情報は、TSパケットが属するDSM−CCセクションの番号およびTSパケットが属するDSM−CCセクションにおけるTSパケットの番号である。
【0236】
削除パケット選択部35が、モジュールの再送周期を判断基準とする場合には、配列情報に含まれている必要がある最低限の情報は、モジュールの再送周期である。
【0237】
削除パケット選択部35が、優先受信モジュール指定を判断基準とする場合には、配列情報に含まれている必要がある最低限の情報は、TSパケットが属するモジュールの番号である。この場合は、配列情報に含まれる情報の他に、コンポーネント番号が必要である。
【0238】
削除パケット選択部35が、DSM−CCセクションの充足率を判断基準とする場合には、配列情報に含まれている必要がある最低限の情報は、TSパケットが属するDSM−CCセクションの番号およびTSパケットが属するDSM−CCセクションにおける最後のTSパケットの番号である。なお、正常受信したデータTSパケットのうち、特定のDSM−CCセクションに対応するデータTSパケットが何個あるかは、例えば、DSM−CCセクション#0では、正常受信した各データTSパケットの属性情報のうち、TSパケットが属するDSM−CCセクションの番号が0であるものが何個あるかを数えることにより求めることができる。
【0239】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0240】
【図1】第1の実施の形態に係るデータ受信装置の機能ブロック図である。
【図2】第1の実施の形態に係るTSデコード処理部3の機能ブロック図である。
【図3】第1の実施の形態に係るカルーセル受信処理部22の機能ブロック図である。
【図4】カルーセル受信処理部22における各機能ブロックの動作手順を定めたフローチャートである。
【図5】コンポーネントを構成する各モジュールの一例を示す図である。
【図6】DSM−CCセクションの伝送順序を示す図である。
【図7】データTSパケットの受信結果を示す図である。
【図8】コンポーネントを構成する各モジュールの一例を示す図である。
【図9】DSM−CCセクションの伝送順序を示す図である。
【図10】データTSパケットの受信結果を示す図である。
【図11】DSM−CCデータカルーセル伝送方式で使用されるデータ構造を示す図である。
【図12】DSM−CCデータカルーセル伝送方式で行なわれるデータ伝送の概念図である。
【図13】TSパケットの詳細な構造を示す図である。
【符号の説明】
【0241】
1 チューナ、2 復調部、3 TSデコード処理部、4 音声デコード処理部、5 映像デコード処理部、6 提示処理部、7 ブラウザ要求処理部、8 ブラウザ、9 RAM、10 CPU、21 PIDフィルタ部、22 カルーセル受信処理部、31 カルーセル識別部、32 配列情報分離部、33 配列情報解析部、34 キャッシュ制御部、35 削除パケット選択部、36 RAM、37 データ再構成部、38 RAM。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツが複数個のパケットに分割され、前記分割されたパケットを含み、繰り返し送信される送信データを受信し、前記送信データから1個または複数個のパケットを抽出し、出力する受信部と、
一時保存用の第1のメモリと、
前記パケットを受けて、前記パケットを正常受信したか否かを判断し、前記パケットを正常受信した場合において、前記正常受信したパケットが属するグループのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存するキャッシュ制御部と、
削除対象となるパケットを選択する削除パケット選択部とを備え、
前記キャッシュ制御部は、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存する際に、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、削除対象選択命令を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記削除対象選択命令を受けて、前記第1のメモリに保存されている1個または複数個のパケットおよび前記正常受信したパケットである受信完了パケットの中から、所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択し、前記削除対象となるパケットを示す削除対象パケット情報を前記キャッシュ制御部へ出力し、
前記キャッシュ制御部は、前記削除対象パケット情報にもとづいてパケットを削除するデータ受信装置。
【請求項2】
前記コンテンツが1個または複数個のモジュールに分割され、前記モジュールが1個または複数個のセクションに分割され、前記セクションが1個または複数個のパケットに分割され、
前記送信データは前記1個または複数個のパケットで構成され、
前記パケットには前記パケットを特定するためのパケット特定情報が含まれ、
前記グループは前記セクションであって、
前記キャッシュ制御部は、前記パケットを正常受信した場合において、前記正常受信したパケットが属するセクションのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存し、
前記キャッシュ制御部は、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存する際に、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記受信完了パケットに含まれている、前記パケット特定情報を前記削除対象選択命令として出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報にもとづいて、前記受信完了パケットの中から所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択する請求項1記載のデータ受信装置。
【請求項3】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるパケットの数であって、
前記キャッシュ制御部は、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報にもとづいて、前記パケットの数が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項2記載のデータ受信装置。
【請求項4】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号および前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるパケットの数であって、
前記キャッシュ制御部は、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報にもとづいて、前記モジュールに含まれるパケットの数と、前記受信完了パケットのうちの前記モジュールに対応するパケットの数とから前記モジュールのパケット充足率を算出し、前記パケット充足率が最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項2記載のデータ受信装置。
【請求項5】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号および前記セクションにおける前記受信完了パケットの番号であって、
前記キャッシュ制御部は、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報にもとづいて、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの中で最初のパケットを正常受信していないセクションに属するパケットを選択する請求項2記載のデータ受信装置。
【請求項6】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属する前記モジュールの再送周期であって、
前記キャッシュ制御部は、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報にもとづいて、前記再送周期が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項2記載のデータ受信装置。
【請求項7】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数および前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるセクションの数であって、
前記キャッシュ制御部は、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報にもとづいて、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションのうち、あるモジュールに属する1個または複数個のセクションに含まれるパケットの数および前記モジュールに含まれるセクションの数から、前記モジュールに含まれるパケットの数を算出し、前記算出したパケットの数が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項2記載のデータ受信装置。
【請求項8】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数および前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるセクションの数であって、
前記キャッシュ制御部は、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報にもとづいて、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションのうち、あるモジュールに属する1個または複数個のセクションに含まれるパケットの数および前記モジュールに含まれるセクションの数から、前記モジュールに含まれるパケットの数を算出し、前記算出したパケットの数と、前記受信完了パケットのうちの前記モジュールに対応するパケットの数とから前記モジュールのパケット充足率を算出し、前記パケット充足率が最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項2記載のデータ受信装置。
【請求項9】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールのデータ量であって、
前記キャッシュ制御部は、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報にもとづいて、前記データ量が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項2記載のデータ受信装置。
【請求項10】
前記コンテンツが1個または複数個のモジュールに分割され、前記モジュールが1個または複数個のセクションに分割され、前記セクションが1個または複数個のパケットに分割され、
前記送信データは前記1個または複数個のパケットで構成され、
前記パケットには前記パケットを特定するためのパケット特定情報が含まれ、
前記グループは前記セクションであって、
前記キャッシュ制御部は、前記パケットを正常受信した場合において、前記正常受信したパケットが属するセクションのすべてのパケットを正常受信したときには、前記セクションを生成して出力し、前記第1のメモリに保存されているパケットのうち、前記セクションに対応するすべてのパケットを削除し、
一時保存用の第2のメモリと、
前記キャッシュ制御部からセクションを受けた場合において、前記モジュールを構成するセクションのうち、少なくとも1個のセクションを受けていないときには、前記キャッシュ制御部から受けたセクションに含まれるパケットを前記第2のメモリに保存し、前記モジュールを構成するすべてのセクションを受けたときには、前記モジュールを生成して出力し、前記第2のメモリに保存されているパケットのうち、前記モジュールに対応するすべてのパケットを削除するデータ再構成部と、
指定された閲覧データを含むモジュールを要求するブラウザと、
前記ブラウザから要求されたモジュールにもとづいて、優先的に受信すべきモジュールを示す優先受信モジュール指定を生成して出力し、前記データ再構成部から受けたモジュールのうち、前記ブラウザから要求されたモジュールを出力するブラウザ要求処理部とをさらに含み、
前記ブラウザは、前記ブラウザ要求処理部からモジュールを受けて、前記指定された閲覧データを前記モジュールから抽出してレイアウトを行ない、前記レイアウトされた閲覧データを出力し、
前記キャッシュ制御部は、前記パケットを正常受信した場合において、前記正常受信したパケットが属するセクションのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存し、
前記キャッシュ制御部は、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存する際に、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記受信完了パケットに含まれている、前記パケット特定情報を前記削除対象選択命令として出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報および前記優先受信モジュール指定にもとづいて、前記受信完了パケットの中から所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択する請求項1記載のデータ受信装置。
【請求項11】
前記パケット特定情報は前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、
前記キャッシュ制御部は、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記ブラウザ要求処理部は、前記ブラウザの起動直後に提示すべき閲覧データであるスタートアップ文書を含むモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報および前記優先受信モジュール指定にもとづいて、前記優先受信モジュール指定が示すモジュール以外のモジュールに属するパケットを優先的に削除対象として選択する請求項10記載のデータ受信装置。
【請求項12】
前記パケット特定情報は前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、
前記キャッシュ制御部は、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記ブラウザ要求処理部は、前記指定された閲覧データを含むモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報および前記優先受信モジュール指定にもとづいて、前記優先受信モジュール指定が示すモジュール以外のモジュールに属するパケットを優先的に削除対象として選択する請求項10記載のデータ受信装置。
【請求項13】
前記コンテンツが1個または複数個のコンポーネントに分割され、前記コンポーネントが1個または複数個のモジュールに分割され、
前記受信部から受けたパケットのヘッダに含まれるパケット識別子にもとづいて、前記パケットが属するコンポーネントの番号を取得し、前記キャッシュ制御部へ出力するカルーセル識別部をさらに含み、
前記キャッシュ制御部は、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存する際に、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記受信完了パケットがそれぞれ属するコンポーネントの番号を前記削除パケット選択部へさらに出力し、
前記パケット特定情報は前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、
前記ブラウザ要求処理部は、前記指定された閲覧データを含むモジュールの属するコンポーネントに含まれるモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報、前記コンポーネントの番号および前記優先受信モジュール指定にもとづいて、前記優先受信モジュール指定が示すコンポーネント以外のコンポーネントに属するモジュールに含まれるパケットを優先的に削除対象として選択する請求項10記載のデータ受信装置。
【請求項14】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号および前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数をさらに含み、
前記キャッシュ制御部は、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報にもとづいて、前記選択されたモジュールに属するセクションに含まれるパケットの数と、前記受信完了パケットのうちの前記セクションに対応するパケットの数とから前記セクションのパケット充足率を算出し、前記パケット充足率が最小であるセクションに属するパケットを選択する請求項3、請求項4、請求項6、請求項9、請求項11、請求項12または請求項13記載のデータ受信装置。
【請求項15】
前記キャッシュ制御部は、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報にもとづいて、前記選択されたモジュールに属するセクションに含まれるパケットの数と、前記受信完了パケットのうちの前記セクションに対応するパケットの数とから前記セクションのパケット充足率を算出し、前記パケット充足率が最小であるセクションに属するパケットを選択する請求項7または請求項8記載のデータ受信装置。
【請求項16】
第1のメモリを備えたデータ受信装置におけるデータ受信方法であって、
コンテンツが複数個のパケットに分割され、前記分割されたパケットを含み、繰り返し送信される送信データを受信し、前記送信データから1個または複数個のパケットを抽出し、出力する受信ステップと、
前記パケットを受けて、前記パケットを正常受信したか否かを判断し、前記パケットを正常受信した場合において、前記正常受信したパケットが属するグループのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存するキャッシュ制御ステップと、
削除対象となるパケットを選択する削除パケット選択ステップとを含み、
前記キャッシュ制御ステップは、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存する際に、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、削除対象選択命令を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記削除対象選択命令を受けて、前記第1のメモリに保存されている1個または複数個のパケットおよび前記正常受信したパケットである受信完了パケットの中から、所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択し、前記削除対象となるパケットを示す削除対象パケット情報を出力し、
前記キャッシュ制御ステップは、前記削除対象パケット情報にもとづいてパケットを削除するデータ受信方法。
【請求項17】
前記コンテンツが1個または複数個のモジュールに分割され、前記モジュールが1個または複数個のセクションに分割され、前記セクションが1個または複数個のパケットに分割され、
前記送信データは前記1個または複数個のパケットで構成され、
前記パケットには前記パケットを特定するためのパケット特定情報が含まれ、
前記グループは前記セクションであって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記パケットを正常受信した場合において、前記正常受信したパケットが属するセクションのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存し、
前記キャッシュ制御ステップは、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存する際に、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記受信完了パケットに含まれている、前記パケット特定情報を前記削除対象選択命令として出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記受信完了パケットの中から所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択する請求項16記載のデータ受信方法。
【請求項18】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるパケットの数であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記パケットの数が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項17記載のデータ受信方法。
【請求項19】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号および前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるパケットの数であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記モジュールに含まれるパケットの数と、前記受信完了パケットのうちの前記モジュールに対応するパケットの数とから前記モジュールのパケット充足率を算出し、前記パケット充足率が最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項17記載のデータ受信方法。
【請求項20】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号および前記セクションにおける前記受信完了パケットの番号であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの中で最初のパケットを正常受信していないセクションに属するパケットを選択する請求項17記載のデータ受信方法。
【請求項21】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属する前記モジュールの再送周期であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記再送周期が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項17記載のデータ受信方法。
【請求項22】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数および前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるセクションの数であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションのうち、あるモジュールに属する1個または複数個のセクションに含まれるパケットの数および前記モジュールに含まれるセクションの数から、前記モジュールに含まれるパケットの数を算出し、前記算出したパケットの数が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項17記載のデータ受信方法。
【請求項23】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数および前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるセクションの数であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションのうち、あるモジュールに属する1個または複数個のセクションに含まれるパケットの数および前記モジュールに含まれるセクションの数から、前記モジュールに含まれるパケットの数を算出し、前記算出したパケットの数と、前記受信完了パケットのうちの前記モジュールに対応するパケットの数とから前記モジュールのパケット充足率を算出し、前記パケット充足率が最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項17記載のデータ受信方法。
【請求項24】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールのデータ量であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記データ量が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項17記載のデータ受信方法。
【請求項25】
前記データ受信装置は、第2のメモリをさらに備え、
前記コンテンツが1個または複数個のモジュールに分割され、前記モジュールが1個または複数個のセクションに分割され、前記セクションが1個または複数個のパケットに分割され、
前記送信データは前記1個または複数個のパケットで構成され、
前記パケットには前記パケットを特定するためのパケット特定情報が含まれ、
前記グループは前記セクションであって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記パケットを正常受信した場合において、前記正常受信したパケットが属するセクションのすべてのパケットを正常受信したときには、前記セクションを生成して出力し、前記第1のメモリに保存されているパケットのうち、前記セクションに対応するすべてのパケットを削除し、
前記データ受信方法は、前記キャッシュ制御ステップにおいて出力されたセクションを受けた場合において、前記モジュールを構成するセクションのうち、少なくとも1個のセクションを受けていないときには、前記キャッシュ制御ステップにおいて出力されたセクションに含まれるパケットを前記第2のメモリに保存し、前記モジュールを構成するすべてのセクションを受けたときには、前記モジュールを生成して出力し、前記第2のメモリに保存されているパケットのうち、前記モジュールに対応するすべてのパケットを削除するデータ再構成ステップと、
指定された閲覧データを含むモジュールを要求するブラウザステップと、
前記ブラウザステップにおいて要求されたモジュールにもとづいて、優先的に受信すべきモジュールを示す優先受信モジュール指定を生成して出力し、前記データ再構成ステップにおいて出力されたモジュールのうち、前記ブラウザ制御ステップにおいて要求されたモジュールを出力するブラウザ要求処理ステップとをさらに含み、
前記ブラウザステップは、前記ブラウザ要求処理ステップにおいて出力されたモジュールを受けて、前記指定された閲覧データを前記モジュールから抽出してレイアウトを行ない、前記レイアウトされた閲覧データを出力し、
前記キャッシュ制御ステップは、前記パケットを正常受信した場合において、前記正常受信したパケットが属するセクションのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存し、
前記キャッシュ制御ステップは、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存する際に、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記受信完了パケットに含まれている、前記パケット特定情報を前記削除対象選択命令として出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報および前記優先受信モジュール指定にもとづいて、前記受信完了パケットの中から所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択する請求項16記載のデータ受信方法。
【請求項26】
前記パケット特定情報は前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記ブラウザ要求処理ステップは、前記ブラウザ制御ステップの開始直後に提示すべき閲覧データであるスタートアップ文書を含むモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報および前記優先受信モジュール指定にもとづいて、前記優先受信モジュール指定が示すモジュール以外のモジュールに属するパケットを優先的に削除対象として選択する請求項25記載のデータ受信方法。
【請求項27】
前記パケット特定情報は前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記ブラウザ要求処理ステップは、前記指定された閲覧データを含むモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報および前記優先受信モジュール指定にもとづいて、前記優先受信モジュール指定が示すモジュール以外のモジュールに属するパケットを優先的に削除対象として選択する請求項25記載のデータ受信方法。
【請求項28】
前記コンテンツが1個または複数個のコンポーネントに分割され、前記コンポーネントが1個または複数個のモジュールに分割され、
前記データ受信方法は、前記受信ステップにおいて出力されたパケットのヘッダに含まれるパケット識別子にもとづいて、前記パケットが属するコンポーネントの番号を取得し、出力するカルーセル識別ステップをさらに含み、
前記キャッシュ制御ステップは、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存する際に、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記受信完了パケットがそれぞれ属するコンポーネントの番号をさらに出力し、
前記パケット特定情報は前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、
前記ブラウザ要求処理ステップは、前記指定された閲覧データを含むモジュールの属するコンポーネントに含まれるモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報、前記コンポーネントの番号および前記優先受信モジュール指定にもとづいて、前記優先受信モジュール指定が示すコンポーネント以外のコンポーネントに属するモジュールに含まれるパケットを優先的に削除対象として選択する請求項25記載のデータ受信方法。
【請求項29】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号および前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数をさらに含み、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記選択されたモジュールに属するセクションに含まれるパケットの数と、前記受信完了パケットのうちの前記セクションに対応するパケットの数とから前記セクションのパケット充足率を算出し、前記パケット充足率が最小であるセクションに属するパケットを選択する請求項18、請求項19、請求項21、請求項24、請求項26、請求項27または請求項28記載のデータ受信方法。
【請求項30】
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記選択されたモジュールに属するセクションに含まれるパケットの数と、前記受信完了パケットのうちの前記セクションに対応するパケットの数とから前記セクションのパケット充足率を算出し、前記パケット充足率が最小であるセクションに属するパケットを選択する請求項22または請求項23記載のデータ受信方法。
【請求項31】
第1のメモリを備えたデータ受信装置におけるデータ受信プログラムであって、コンピュータに、
コンテンツが複数個のパケットに分割され、前記分割されたパケットを含み、繰り返し送信される送信データを受信し、前記送信データから1個または複数個のパケットを抽出し、出力する受信ステップと、
一時保存用の第1のメモリと、
前記パケットを受けて、前記パケットを正常受信したか否かを判断し、前記パケットを正常受信した場合において、前記正常受信したパケットが属するグループのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存するキャッシュ制御ステップと、
削除対象となるパケットを選択する削除パケット選択ステップとを実行させ、
前記キャッシュ制御ステップは、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存する際に、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、削除対象選択命令を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記削除対象選択命令を受けて、前記第1のメモリに保存されている1個または複数個のパケットおよび前記正常受信したパケットである受信完了パケットの中から、所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択し、前記削除対象となるパケットを示す削除対象パケット情報を出力し、
前記キャッシュ制御ステップは、前記削除対象パケット情報にもとづいてパケットを削除するデータ受信プログラム。
【請求項32】
前記コンテンツが1個または複数個のモジュールに分割され、前記モジュールが1個または複数個のセクションに分割され、前記セクションが1個または複数個のパケットに分割され、
前記送信データは前記1個または複数個のパケットで構成され、
前記パケットには前記パケットを特定するためのパケット特定情報が含まれ、
前記グループは前記セクションであって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記パケットを正常受信した場合において、前記正常受信したパケットが属するセクションのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存し、
前記キャッシュ制御ステップは、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存する際に、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記受信完了パケットに含まれている、前記パケット特定情報を前記削除対象選択命令として出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記受信完了パケットの中から所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択する請求項31記載のデータ受信プログラム。
【請求項33】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるパケットの数であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記パケットの数が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項32記載のデータ受信プログラム。
【請求項34】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号および前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるパケットの数であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記モジュールに含まれるパケットの数と、前記受信完了パケットのうちの前記モジュールに対応するパケットの数とから前記モジュールのパケット充足率を算出し、前記パケット充足率が最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項32記載のデータ受信プログラム。
【請求項35】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号および前記セクションにおける前記受信完了パケットの番号であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの中で最初のパケットを正常受信していないセクションに属するパケットを選択する請求項32記載のデータ受信プログラム。
【請求項36】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属する前記モジュールの再送周期であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記再送周期が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項32記載のデータ受信プログラム。
【請求項37】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数および前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるセクションの数であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションのうち、あるモジュールに属する1個または複数個のセクションに含まれるパケットの数および前記モジュールに含まれるセクションの数から、前記モジュールに含まれるパケットの数を算出し、前記算出したパケットの数が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項32記載のデータ受信プログラム。
【請求項38】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数および前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるセクションの数であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションのうち、あるモジュールに属する1個または複数個のセクションに含まれるパケットの数および前記モジュールに含まれるセクションの数から、前記モジュールに含まれるパケットの数を算出し、前記算出したパケットの数と、前記受信完了パケットのうちの前記モジュールに対応するパケットの数とから前記モジュールのパケット充足率を算出し、前記パケット充足率が最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項32記載のデータ受信プログラム。
【請求項39】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールのデータ量であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記データ量が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項32記載のデータ受信プログラム。
【請求項40】
前記データ受信装置は、第2のメモリをさらに備え、
前記コンテンツが1個または複数個のモジュールに分割され、前記モジュールが1個または複数個のセクションに分割され、前記セクションが1個または複数個のパケットに分割され、
前記送信データは前記1個または複数個のパケットで構成され、
前記パケットには前記パケットを特定するためのパケット特定情報が含まれ、
前記グループは前記セクションであって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記パケットを正常受信した場合において、前記正常受信したパケットが属するセクションのすべてのパケットを正常受信したときには、前記セクションを生成して出力し、前記第1のメモリに保存されているパケットのうち、前記セクションに対応するすべてのパケットを削除し、
前記データ受信プログラムは、さらに、コンピュータに、
前記キャッシュ制御ステップにおいて出力されたセクションを受けた場合において、前記モジュールを構成するセクションのうち、少なくとも1個のセクションを受けていないときには、前記キャッシュ制御ステップにおいて出力されたセクションに含まれるパケットを前記第2のメモリに保存し、前記モジュールを構成するすべてのセクションを受けたときには、前記モジュールを生成して出力し、前記第2のメモリに保存されているパケットのうち、前記モジュールに対応するすべてのパケットを削除するデータ再構成ステップと、
指定された閲覧データを含むモジュールを要求するブラウザステップと、
前記ブラウザ制御ステップにおいて要求されたモジュールにもとづいて、優先的に受信すべきモジュールを示す優先受信モジュール指定を生成して出力し、前記データ再構成ステップにおいて出力されたモジュールのうち、前記ブラウザ制御ステップにおいて要求されたモジュールを出力するブラウザ要求処理ステップとを実行させ、
前記ブラウザステップは、前記ブラウザ要求処理ステップにおいて出力されたモジュールを受けて、前記指定された閲覧データを前記モジュールから抽出してレイアウトを行ない、前記レイアウトされた閲覧データを出力し、
前記キャッシュ制御ステップは、前記パケットを正常受信した場合において、前記正常受信したパケットが属するセクションのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存し、
前記キャッシュ制御ステップは、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存する際に、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記受信完了パケットに含まれている、前記パケット特定情報を前記削除対象選択命令として出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報および前記優先受信モジュール指定にもとづいて、前記受信完了パケットの中から所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択する請求項31記載のデータ受信プログラム。
【請求項41】
前記パケット特定情報は前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記ブラウザ要求処理ステップは、前記ブラウザ制御ステップの開始直後に提示すべき閲覧データであるスタートアップ文書を含むモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報および前記優先受信モジュール指定にもとづいて、前記優先受信モジュール指定が示すモジュール以外のモジュールに属するパケットを優先的に削除対象として選択する請求項40記載のデータ受信プログラム。
【請求項42】
前記パケット特定情報は前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記ブラウザ要求処理ステップは、前記指定された閲覧データを含むモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報および前記優先受信モジュール指定にもとづいて、前記優先受信モジュール指定が示すモジュール以外のモジュールに属するパケットを優先的に削除対象として選択する請求項40記載のデータ受信プログラム。
【請求項43】
前記コンテンツが1個または複数個のコンポーネントに分割され、前記コンポーネントが1個または複数個のモジュールに分割され、
前記データ受信プログラムは、さらに、コンピュータに、前記受信ステップにおいて出力されたパケットのヘッダに含まれるパケット識別子にもとづいて、前記パケットが属するコンポーネントの番号を取得し、出力するカルーセル識別ステップを実行させ、
前記キャッシュ制御ステップは、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存する際に、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記受信完了パケットがそれぞれ属するコンポーネントの番号をさらに出力し、
前記パケット特定情報は前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、
前記ブラウザ要求処理ステップは、前記指定された閲覧データを含むモジュールの属するコンポーネントに含まれるモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報、前記コンポーネントの番号および前記優先受信モジュール指定にもとづいて、前記優先受信モジュール指定が示すコンポーネント以外のコンポーネントに属するモジュールに含まれるパケットを優先的に削除対象として選択する請求項40記載のデータ受信プログラム。
【請求項44】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号および前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数をさらに含み、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記選択されたモジュールに属するセクションに含まれるパケットの数と、前記受信完了パケットのうちの前記セクションに対応するパケットの数とから前記セクションのパケット充足率を算出し、前記パケット充足率が最小であるセクションに属するパケットを選択する請求項33、請求項34、請求項36、請求項39、請求項41、請求項42または請求項43記載のデータ受信プログラム。
【請求項45】
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記選択されたモジュールに属するセクションに含まれるパケットの数と、前記受信完了パケットのうちの前記セクションに対応するパケットの数とから前記セクションのパケット充足率を算出し、前記パケット充足率が最小であるセクションに属するパケットを選択する請求項37または請求項38記載のデータ受信プログラム。
【請求項1】
コンテンツが複数個のパケットに分割され、前記分割されたパケットを含み、繰り返し送信される送信データを受信し、前記送信データから1個または複数個のパケットを抽出し、出力する受信部と、
一時保存用の第1のメモリと、
前記パケットを受けて、前記パケットを正常受信したか否かを判断し、前記パケットを正常受信した場合において、前記正常受信したパケットが属するグループのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存するキャッシュ制御部と、
削除対象となるパケットを選択する削除パケット選択部とを備え、
前記キャッシュ制御部は、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存する際に、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、削除対象選択命令を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記削除対象選択命令を受けて、前記第1のメモリに保存されている1個または複数個のパケットおよび前記正常受信したパケットである受信完了パケットの中から、所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択し、前記削除対象となるパケットを示す削除対象パケット情報を前記キャッシュ制御部へ出力し、
前記キャッシュ制御部は、前記削除対象パケット情報にもとづいてパケットを削除するデータ受信装置。
【請求項2】
前記コンテンツが1個または複数個のモジュールに分割され、前記モジュールが1個または複数個のセクションに分割され、前記セクションが1個または複数個のパケットに分割され、
前記送信データは前記1個または複数個のパケットで構成され、
前記パケットには前記パケットを特定するためのパケット特定情報が含まれ、
前記グループは前記セクションであって、
前記キャッシュ制御部は、前記パケットを正常受信した場合において、前記正常受信したパケットが属するセクションのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存し、
前記キャッシュ制御部は、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存する際に、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記受信完了パケットに含まれている、前記パケット特定情報を前記削除対象選択命令として出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報にもとづいて、前記受信完了パケットの中から所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択する請求項1記載のデータ受信装置。
【請求項3】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるパケットの数であって、
前記キャッシュ制御部は、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報にもとづいて、前記パケットの数が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項2記載のデータ受信装置。
【請求項4】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号および前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるパケットの数であって、
前記キャッシュ制御部は、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報にもとづいて、前記モジュールに含まれるパケットの数と、前記受信完了パケットのうちの前記モジュールに対応するパケットの数とから前記モジュールのパケット充足率を算出し、前記パケット充足率が最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項2記載のデータ受信装置。
【請求項5】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号および前記セクションにおける前記受信完了パケットの番号であって、
前記キャッシュ制御部は、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報にもとづいて、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの中で最初のパケットを正常受信していないセクションに属するパケットを選択する請求項2記載のデータ受信装置。
【請求項6】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属する前記モジュールの再送周期であって、
前記キャッシュ制御部は、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報にもとづいて、前記再送周期が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項2記載のデータ受信装置。
【請求項7】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数および前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるセクションの数であって、
前記キャッシュ制御部は、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報にもとづいて、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションのうち、あるモジュールに属する1個または複数個のセクションに含まれるパケットの数および前記モジュールに含まれるセクションの数から、前記モジュールに含まれるパケットの数を算出し、前記算出したパケットの数が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項2記載のデータ受信装置。
【請求項8】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数および前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるセクションの数であって、
前記キャッシュ制御部は、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報にもとづいて、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションのうち、あるモジュールに属する1個または複数個のセクションに含まれるパケットの数および前記モジュールに含まれるセクションの数から、前記モジュールに含まれるパケットの数を算出し、前記算出したパケットの数と、前記受信完了パケットのうちの前記モジュールに対応するパケットの数とから前記モジュールのパケット充足率を算出し、前記パケット充足率が最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項2記載のデータ受信装置。
【請求項9】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールのデータ量であって、
前記キャッシュ制御部は、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報にもとづいて、前記データ量が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項2記載のデータ受信装置。
【請求項10】
前記コンテンツが1個または複数個のモジュールに分割され、前記モジュールが1個または複数個のセクションに分割され、前記セクションが1個または複数個のパケットに分割され、
前記送信データは前記1個または複数個のパケットで構成され、
前記パケットには前記パケットを特定するためのパケット特定情報が含まれ、
前記グループは前記セクションであって、
前記キャッシュ制御部は、前記パケットを正常受信した場合において、前記正常受信したパケットが属するセクションのすべてのパケットを正常受信したときには、前記セクションを生成して出力し、前記第1のメモリに保存されているパケットのうち、前記セクションに対応するすべてのパケットを削除し、
一時保存用の第2のメモリと、
前記キャッシュ制御部からセクションを受けた場合において、前記モジュールを構成するセクションのうち、少なくとも1個のセクションを受けていないときには、前記キャッシュ制御部から受けたセクションに含まれるパケットを前記第2のメモリに保存し、前記モジュールを構成するすべてのセクションを受けたときには、前記モジュールを生成して出力し、前記第2のメモリに保存されているパケットのうち、前記モジュールに対応するすべてのパケットを削除するデータ再構成部と、
指定された閲覧データを含むモジュールを要求するブラウザと、
前記ブラウザから要求されたモジュールにもとづいて、優先的に受信すべきモジュールを示す優先受信モジュール指定を生成して出力し、前記データ再構成部から受けたモジュールのうち、前記ブラウザから要求されたモジュールを出力するブラウザ要求処理部とをさらに含み、
前記ブラウザは、前記ブラウザ要求処理部からモジュールを受けて、前記指定された閲覧データを前記モジュールから抽出してレイアウトを行ない、前記レイアウトされた閲覧データを出力し、
前記キャッシュ制御部は、前記パケットを正常受信した場合において、前記正常受信したパケットが属するセクションのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存し、
前記キャッシュ制御部は、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存する際に、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記受信完了パケットに含まれている、前記パケット特定情報を前記削除対象選択命令として出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報および前記優先受信モジュール指定にもとづいて、前記受信完了パケットの中から所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択する請求項1記載のデータ受信装置。
【請求項11】
前記パケット特定情報は前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、
前記キャッシュ制御部は、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記ブラウザ要求処理部は、前記ブラウザの起動直後に提示すべき閲覧データであるスタートアップ文書を含むモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報および前記優先受信モジュール指定にもとづいて、前記優先受信モジュール指定が示すモジュール以外のモジュールに属するパケットを優先的に削除対象として選択する請求項10記載のデータ受信装置。
【請求項12】
前記パケット特定情報は前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、
前記キャッシュ制御部は、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記ブラウザ要求処理部は、前記指定された閲覧データを含むモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報および前記優先受信モジュール指定にもとづいて、前記優先受信モジュール指定が示すモジュール以外のモジュールに属するパケットを優先的に削除対象として選択する請求項10記載のデータ受信装置。
【請求項13】
前記コンテンツが1個または複数個のコンポーネントに分割され、前記コンポーネントが1個または複数個のモジュールに分割され、
前記受信部から受けたパケットのヘッダに含まれるパケット識別子にもとづいて、前記パケットが属するコンポーネントの番号を取得し、前記キャッシュ制御部へ出力するカルーセル識別部をさらに含み、
前記キャッシュ制御部は、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存する際に、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記受信完了パケットがそれぞれ属するコンポーネントの番号を前記削除パケット選択部へさらに出力し、
前記パケット特定情報は前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、
前記ブラウザ要求処理部は、前記指定された閲覧データを含むモジュールの属するコンポーネントに含まれるモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報、前記コンポーネントの番号および前記優先受信モジュール指定にもとづいて、前記優先受信モジュール指定が示すコンポーネント以外のコンポーネントに属するモジュールに含まれるパケットを優先的に削除対象として選択する請求項10記載のデータ受信装置。
【請求項14】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号および前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数をさらに含み、
前記キャッシュ制御部は、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報にもとづいて、前記選択されたモジュールに属するセクションに含まれるパケットの数と、前記受信完了パケットのうちの前記セクションに対応するパケットの数とから前記セクションのパケット充足率を算出し、前記パケット充足率が最小であるセクションに属するパケットを選択する請求項3、請求項4、請求項6、請求項9、請求項11、請求項12または請求項13記載のデータ受信装置。
【請求項15】
前記キャッシュ制御部は、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択部は、前記パケット特定情報にもとづいて、前記選択されたモジュールに属するセクションに含まれるパケットの数と、前記受信完了パケットのうちの前記セクションに対応するパケットの数とから前記セクションのパケット充足率を算出し、前記パケット充足率が最小であるセクションに属するパケットを選択する請求項7または請求項8記載のデータ受信装置。
【請求項16】
第1のメモリを備えたデータ受信装置におけるデータ受信方法であって、
コンテンツが複数個のパケットに分割され、前記分割されたパケットを含み、繰り返し送信される送信データを受信し、前記送信データから1個または複数個のパケットを抽出し、出力する受信ステップと、
前記パケットを受けて、前記パケットを正常受信したか否かを判断し、前記パケットを正常受信した場合において、前記正常受信したパケットが属するグループのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存するキャッシュ制御ステップと、
削除対象となるパケットを選択する削除パケット選択ステップとを含み、
前記キャッシュ制御ステップは、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存する際に、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、削除対象選択命令を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記削除対象選択命令を受けて、前記第1のメモリに保存されている1個または複数個のパケットおよび前記正常受信したパケットである受信完了パケットの中から、所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択し、前記削除対象となるパケットを示す削除対象パケット情報を出力し、
前記キャッシュ制御ステップは、前記削除対象パケット情報にもとづいてパケットを削除するデータ受信方法。
【請求項17】
前記コンテンツが1個または複数個のモジュールに分割され、前記モジュールが1個または複数個のセクションに分割され、前記セクションが1個または複数個のパケットに分割され、
前記送信データは前記1個または複数個のパケットで構成され、
前記パケットには前記パケットを特定するためのパケット特定情報が含まれ、
前記グループは前記セクションであって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記パケットを正常受信した場合において、前記正常受信したパケットが属するセクションのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存し、
前記キャッシュ制御ステップは、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存する際に、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記受信完了パケットに含まれている、前記パケット特定情報を前記削除対象選択命令として出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記受信完了パケットの中から所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択する請求項16記載のデータ受信方法。
【請求項18】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるパケットの数であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記パケットの数が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項17記載のデータ受信方法。
【請求項19】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号および前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるパケットの数であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記モジュールに含まれるパケットの数と、前記受信完了パケットのうちの前記モジュールに対応するパケットの数とから前記モジュールのパケット充足率を算出し、前記パケット充足率が最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項17記載のデータ受信方法。
【請求項20】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号および前記セクションにおける前記受信完了パケットの番号であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの中で最初のパケットを正常受信していないセクションに属するパケットを選択する請求項17記載のデータ受信方法。
【請求項21】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属する前記モジュールの再送周期であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記再送周期が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項17記載のデータ受信方法。
【請求項22】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数および前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるセクションの数であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションのうち、あるモジュールに属する1個または複数個のセクションに含まれるパケットの数および前記モジュールに含まれるセクションの数から、前記モジュールに含まれるパケットの数を算出し、前記算出したパケットの数が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項17記載のデータ受信方法。
【請求項23】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数および前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるセクションの数であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションのうち、あるモジュールに属する1個または複数個のセクションに含まれるパケットの数および前記モジュールに含まれるセクションの数から、前記モジュールに含まれるパケットの数を算出し、前記算出したパケットの数と、前記受信完了パケットのうちの前記モジュールに対応するパケットの数とから前記モジュールのパケット充足率を算出し、前記パケット充足率が最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項17記載のデータ受信方法。
【請求項24】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールのデータ量であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記データ量が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項17記載のデータ受信方法。
【請求項25】
前記データ受信装置は、第2のメモリをさらに備え、
前記コンテンツが1個または複数個のモジュールに分割され、前記モジュールが1個または複数個のセクションに分割され、前記セクションが1個または複数個のパケットに分割され、
前記送信データは前記1個または複数個のパケットで構成され、
前記パケットには前記パケットを特定するためのパケット特定情報が含まれ、
前記グループは前記セクションであって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記パケットを正常受信した場合において、前記正常受信したパケットが属するセクションのすべてのパケットを正常受信したときには、前記セクションを生成して出力し、前記第1のメモリに保存されているパケットのうち、前記セクションに対応するすべてのパケットを削除し、
前記データ受信方法は、前記キャッシュ制御ステップにおいて出力されたセクションを受けた場合において、前記モジュールを構成するセクションのうち、少なくとも1個のセクションを受けていないときには、前記キャッシュ制御ステップにおいて出力されたセクションに含まれるパケットを前記第2のメモリに保存し、前記モジュールを構成するすべてのセクションを受けたときには、前記モジュールを生成して出力し、前記第2のメモリに保存されているパケットのうち、前記モジュールに対応するすべてのパケットを削除するデータ再構成ステップと、
指定された閲覧データを含むモジュールを要求するブラウザステップと、
前記ブラウザステップにおいて要求されたモジュールにもとづいて、優先的に受信すべきモジュールを示す優先受信モジュール指定を生成して出力し、前記データ再構成ステップにおいて出力されたモジュールのうち、前記ブラウザ制御ステップにおいて要求されたモジュールを出力するブラウザ要求処理ステップとをさらに含み、
前記ブラウザステップは、前記ブラウザ要求処理ステップにおいて出力されたモジュールを受けて、前記指定された閲覧データを前記モジュールから抽出してレイアウトを行ない、前記レイアウトされた閲覧データを出力し、
前記キャッシュ制御ステップは、前記パケットを正常受信した場合において、前記正常受信したパケットが属するセクションのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存し、
前記キャッシュ制御ステップは、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存する際に、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記受信完了パケットに含まれている、前記パケット特定情報を前記削除対象選択命令として出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報および前記優先受信モジュール指定にもとづいて、前記受信完了パケットの中から所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択する請求項16記載のデータ受信方法。
【請求項26】
前記パケット特定情報は前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記ブラウザ要求処理ステップは、前記ブラウザ制御ステップの開始直後に提示すべき閲覧データであるスタートアップ文書を含むモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報および前記優先受信モジュール指定にもとづいて、前記優先受信モジュール指定が示すモジュール以外のモジュールに属するパケットを優先的に削除対象として選択する請求項25記載のデータ受信方法。
【請求項27】
前記パケット特定情報は前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記ブラウザ要求処理ステップは、前記指定された閲覧データを含むモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報および前記優先受信モジュール指定にもとづいて、前記優先受信モジュール指定が示すモジュール以外のモジュールに属するパケットを優先的に削除対象として選択する請求項25記載のデータ受信方法。
【請求項28】
前記コンテンツが1個または複数個のコンポーネントに分割され、前記コンポーネントが1個または複数個のモジュールに分割され、
前記データ受信方法は、前記受信ステップにおいて出力されたパケットのヘッダに含まれるパケット識別子にもとづいて、前記パケットが属するコンポーネントの番号を取得し、出力するカルーセル識別ステップをさらに含み、
前記キャッシュ制御ステップは、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存する際に、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記受信完了パケットがそれぞれ属するコンポーネントの番号をさらに出力し、
前記パケット特定情報は前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、
前記ブラウザ要求処理ステップは、前記指定された閲覧データを含むモジュールの属するコンポーネントに含まれるモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報、前記コンポーネントの番号および前記優先受信モジュール指定にもとづいて、前記優先受信モジュール指定が示すコンポーネント以外のコンポーネントに属するモジュールに含まれるパケットを優先的に削除対象として選択する請求項25記載のデータ受信方法。
【請求項29】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号および前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数をさらに含み、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記選択されたモジュールに属するセクションに含まれるパケットの数と、前記受信完了パケットのうちの前記セクションに対応するパケットの数とから前記セクションのパケット充足率を算出し、前記パケット充足率が最小であるセクションに属するパケットを選択する請求項18、請求項19、請求項21、請求項24、請求項26、請求項27または請求項28記載のデータ受信方法。
【請求項30】
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記選択されたモジュールに属するセクションに含まれるパケットの数と、前記受信完了パケットのうちの前記セクションに対応するパケットの数とから前記セクションのパケット充足率を算出し、前記パケット充足率が最小であるセクションに属するパケットを選択する請求項22または請求項23記載のデータ受信方法。
【請求項31】
第1のメモリを備えたデータ受信装置におけるデータ受信プログラムであって、コンピュータに、
コンテンツが複数個のパケットに分割され、前記分割されたパケットを含み、繰り返し送信される送信データを受信し、前記送信データから1個または複数個のパケットを抽出し、出力する受信ステップと、
一時保存用の第1のメモリと、
前記パケットを受けて、前記パケットを正常受信したか否かを判断し、前記パケットを正常受信した場合において、前記正常受信したパケットが属するグループのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存するキャッシュ制御ステップと、
削除対象となるパケットを選択する削除パケット選択ステップとを実行させ、
前記キャッシュ制御ステップは、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存する際に、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、削除対象選択命令を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記削除対象選択命令を受けて、前記第1のメモリに保存されている1個または複数個のパケットおよび前記正常受信したパケットである受信完了パケットの中から、所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択し、前記削除対象となるパケットを示す削除対象パケット情報を出力し、
前記キャッシュ制御ステップは、前記削除対象パケット情報にもとづいてパケットを削除するデータ受信プログラム。
【請求項32】
前記コンテンツが1個または複数個のモジュールに分割され、前記モジュールが1個または複数個のセクションに分割され、前記セクションが1個または複数個のパケットに分割され、
前記送信データは前記1個または複数個のパケットで構成され、
前記パケットには前記パケットを特定するためのパケット特定情報が含まれ、
前記グループは前記セクションであって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記パケットを正常受信した場合において、前記正常受信したパケットが属するセクションのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存し、
前記キャッシュ制御ステップは、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存する際に、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記受信完了パケットに含まれている、前記パケット特定情報を前記削除対象選択命令として出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記受信完了パケットの中から所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択する請求項31記載のデータ受信プログラム。
【請求項33】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるパケットの数であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記パケットの数が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項32記載のデータ受信プログラム。
【請求項34】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号および前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるパケットの数であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記モジュールに含まれるパケットの数と、前記受信完了パケットのうちの前記モジュールに対応するパケットの数とから前記モジュールのパケット充足率を算出し、前記パケット充足率が最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項32記載のデータ受信プログラム。
【請求項35】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号および前記セクションにおける前記受信完了パケットの番号であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの中で最初のパケットを正常受信していないセクションに属するパケットを選択する請求項32記載のデータ受信プログラム。
【請求項36】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属する前記モジュールの再送周期であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記再送周期が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項32記載のデータ受信プログラム。
【請求項37】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数および前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるセクションの数であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションのうち、あるモジュールに属する1個または複数個のセクションに含まれるパケットの数および前記モジュールに含まれるセクションの数から、前記モジュールに含まれるパケットの数を算出し、前記算出したパケットの数が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項32記載のデータ受信プログラム。
【請求項38】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数および前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールに含まれるセクションの数であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションのうち、あるモジュールに属する1個または複数個のセクションに含まれるパケットの数および前記モジュールに含まれるセクションの数から、前記モジュールに含まれるパケットの数を算出し、前記算出したパケットの数と、前記受信完了パケットのうちの前記モジュールに対応するパケットの数とから前記モジュールのパケット充足率を算出し、前記パケット充足率が最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項32記載のデータ受信プログラム。
【請求項39】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールのデータ量であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記データ量が最大または最小であるモジュールに属するパケットを選択する請求項32記載のデータ受信プログラム。
【請求項40】
前記データ受信装置は、第2のメモリをさらに備え、
前記コンテンツが1個または複数個のモジュールに分割され、前記モジュールが1個または複数個のセクションに分割され、前記セクションが1個または複数個のパケットに分割され、
前記送信データは前記1個または複数個のパケットで構成され、
前記パケットには前記パケットを特定するためのパケット特定情報が含まれ、
前記グループは前記セクションであって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記パケットを正常受信した場合において、前記正常受信したパケットが属するセクションのすべてのパケットを正常受信したときには、前記セクションを生成して出力し、前記第1のメモリに保存されているパケットのうち、前記セクションに対応するすべてのパケットを削除し、
前記データ受信プログラムは、さらに、コンピュータに、
前記キャッシュ制御ステップにおいて出力されたセクションを受けた場合において、前記モジュールを構成するセクションのうち、少なくとも1個のセクションを受けていないときには、前記キャッシュ制御ステップにおいて出力されたセクションに含まれるパケットを前記第2のメモリに保存し、前記モジュールを構成するすべてのセクションを受けたときには、前記モジュールを生成して出力し、前記第2のメモリに保存されているパケットのうち、前記モジュールに対応するすべてのパケットを削除するデータ再構成ステップと、
指定された閲覧データを含むモジュールを要求するブラウザステップと、
前記ブラウザ制御ステップにおいて要求されたモジュールにもとづいて、優先的に受信すべきモジュールを示す優先受信モジュール指定を生成して出力し、前記データ再構成ステップにおいて出力されたモジュールのうち、前記ブラウザ制御ステップにおいて要求されたモジュールを出力するブラウザ要求処理ステップとを実行させ、
前記ブラウザステップは、前記ブラウザ要求処理ステップにおいて出力されたモジュールを受けて、前記指定された閲覧データを前記モジュールから抽出してレイアウトを行ない、前記レイアウトされた閲覧データを出力し、
前記キャッシュ制御ステップは、前記パケットを正常受信した場合において、前記正常受信したパケットが属するセクションのパケットのうち、少なくとも1個が正常受信されていないときには、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存し、
前記キャッシュ制御ステップは、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存する際に、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記受信完了パケットに含まれている、前記パケット特定情報を前記削除対象選択命令として出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報および前記優先受信モジュール指定にもとづいて、前記受信完了パケットの中から所定の条件にしたがって1個または複数個のパケットを選択する請求項31記載のデータ受信プログラム。
【請求項41】
前記パケット特定情報は前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記ブラウザ要求処理ステップは、前記ブラウザ制御ステップの開始直後に提示すべき閲覧データであるスタートアップ文書を含むモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報および前記優先受信モジュール指定にもとづいて、前記優先受信モジュール指定が示すモジュール以外のモジュールに属するパケットを優先的に削除対象として選択する請求項40記載のデータ受信プログラム。
【請求項42】
前記パケット特定情報は前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記ブラウザ要求処理ステップは、前記指定された閲覧データを含むモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報および前記優先受信モジュール指定にもとづいて、前記優先受信モジュール指定が示すモジュール以外のモジュールに属するパケットを優先的に削除対象として選択する請求項40記載のデータ受信プログラム。
【請求項43】
前記コンテンツが1個または複数個のコンポーネントに分割され、前記コンポーネントが1個または複数個のモジュールに分割され、
前記データ受信プログラムは、さらに、コンピュータに、前記受信ステップにおいて出力されたパケットのヘッダに含まれるパケット識別子にもとづいて、前記パケットが属するコンポーネントの番号を取得し、出力するカルーセル識別ステップを実行させ、
前記キャッシュ制御ステップは、前記正常受信したパケットを前記第1のメモリに保存する際に、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記受信完了パケットがそれぞれ属するコンポーネントの番号をさらに出力し、
前記パケット特定情報は前記受信完了パケットがそれぞれ属するモジュールの番号であって、
前記ブラウザ要求処理ステップは、前記指定された閲覧データを含むモジュールの属するコンポーネントに含まれるモジュールを示す優先受信モジュール指定を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報、前記コンポーネントの番号および前記優先受信モジュール指定にもとづいて、前記優先受信モジュール指定が示すコンポーネント以外のコンポーネントに属するモジュールに含まれるパケットを優先的に削除対象として選択する請求項40記載のデータ受信プログラム。
【請求項44】
前記パケット特定情報は、前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションの番号および前記受信完了パケットがそれぞれ属するセクションに含まれるパケットの数をさらに含み、
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記選択されたモジュールに属するセクションに含まれるパケットの数と、前記受信完了パケットのうちの前記セクションに対応するパケットの数とから前記セクションのパケット充足率を算出し、前記パケット充足率が最小であるセクションに属するパケットを選択する請求項33、請求項34、請求項36、請求項39、請求項41、請求項42または請求項43記載のデータ受信プログラム。
【請求項45】
前記キャッシュ制御ステップは、前記第1のメモリの空き容量が不足する場合には、前記パケット特定情報を出力し、
前記削除パケット選択ステップは、前記パケット特定情報にもとづいて、前記選択されたモジュールに属するセクションに含まれるパケットの数と、前記受信完了パケットのうちの前記セクションに対応するパケットの数とから前記セクションのパケット充足率を算出し、前記パケット充足率が最小であるセクションに属するパケットを選択する請求項37または請求項38記載のデータ受信プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−86993(P2006−86993A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−271954(P2004−271954)
【出願日】平成16年9月17日(2004.9.17)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000004352)日本放送協会 (2,206)
【出願人】(591053926)財団法人エヌエイチケイエンジニアリングサービス (169)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月17日(2004.9.17)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000004352)日本放送協会 (2,206)
【出願人】(591053926)財団法人エヌエイチケイエンジニアリングサービス (169)
【Fターム(参考)】
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