データ管理装置及び方法
【課題】複数の蓄積装置間で、データの再生・蓄積に影響しないようにデータの移動を行う。
【解決手段】少なくともデータの書き込み動作と読み出し動作とを実行可能な2以上の蓄積装置と、蓄積装置の動作状況を管理する蓄積装置動作管理部と、蓄積装置動作管理部から入力される前記蓄積装置の動作状況に基づいて1つの前記蓄積装置に対して同時に書き込まれ又は読み出されるデータの単位時間あたりの容量を示す帯域を計算する制御部とを有するデータ管理装置において、制御部が、蓄積装置に対する動作の要求があったときに、要求された動作を実行するときに必要な帯域が蓄積装置の動作に使用可能な帯域を超えているかどうかを判断する。
【解決手段】少なくともデータの書き込み動作と読み出し動作とを実行可能な2以上の蓄積装置と、蓄積装置の動作状況を管理する蓄積装置動作管理部と、蓄積装置動作管理部から入力される前記蓄積装置の動作状況に基づいて1つの前記蓄積装置に対して同時に書き込まれ又は読み出されるデータの単位時間あたりの容量を示す帯域を計算する制御部とを有するデータ管理装置において、制御部が、蓄積装置に対する動作の要求があったときに、要求された動作を実行するときに必要な帯域が蓄積装置の動作に使用可能な帯域を超えているかどうかを判断する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄積装置に記録されたデータを、蓄積装置に記録された他のデータに対する読み出しまたは書き込みに影響を与えないような蓄積装置間での転送を可能とするデータ管理装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタル放送機器の普及とともに受信機の高機能化が進んできている。特に受信機が受信した番組を記録するのに、複数の蓄積装置(例えばハードディスクドライブ)を用いることで、大量のデータの記録を可能にすることが考えられている。
【0003】
ところで、複数の蓄積装置を持つ受信機では、記録された番組が複数ある蓄積装置の一部に偏ってしまい、効率的な記録ができない問題があった。そこで、特許文献1に示される例では、データを蓄積装置間で移動させることにより効率的な記録を実現している。
【0004】
【特許文献1】特開2005−149566号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、映像等を記録する蓄積装置へ書き込みや読み出しを行うアクセス速度は有限であり、デジタル放送の録画データのような大量のデータを授受するときには、同時に授受できる他のデータの量が制限される。
【0006】
このため、複数の蓄積装置に記録されたデータの蓄積装置間での移動を、別データの記録中、例えば番組録画の進行中に行なった場合、録画が正常に動作せず不正なデータを録画、もしくは、録画そのものの実行が困難になるという問題があった。
【0007】
また、データの移動を、別のデータの読み出し中、例えば録画番組の再生中に行った場合も、同様に読み出しが正常に動作しないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1のデータ管理装置は、少なくともデータの書き込み動作と読み出し動作とを実行可能な2以上の蓄積装置と、前記蓄積装置の動作状況を管理する蓄積装置動作管理部と、前記蓄積装置動作管理部から入力される前記蓄積装置の動作状況に基づいて1つの前記蓄積装置に対して同時に書き込まれ又は読み出されるデータの単位時間あたりの容量を示す帯域を計算する制御部とを有し、前記制御部は、前記蓄積装置に対する動作の要求があったときに、要求された動作を実行するときに必要な帯域が前記蓄積装置の動作に使用可能な帯域を超えているかどうかを判断することを特徴とする。
【0009】
本発明の第2のデータ管理装置は、少なくともデータの書き込みと動作と読み出し動作とを実行可能な2以上の蓄積装置と、前記蓄積装置に対して所定の時刻に所定の動作をさせるための予約情報を管理する予約情報管理部と、前記蓄積装置に対して動作を要求する制御部とを有し、前記制御部は、前記予約管理情報から取得したデータの読み出し動作を実行すべき蓄積装置の予約情報と前記データの書き込み動作を実行すべき蓄積装置の予約情報とに基づいて、前記読み出し動作と前記書き込み動作とを実行すべき時刻を決定することを特徴とする。
【0010】
本発明の第3のデータ管理装置は、少なくともデータの書き込みと動作と読み出し動作とを実行可能な2以上の蓄積装置と、前記蓄積装置に対して所定の時刻に所定の動作をさせるための予約情報を管理する予約情報管理部と、前記蓄積装置に対して動作を要求する制御部とを有し、前記制御部は、データの読み出し動作を実行すべき蓄積装置の予約情報をその蓄積装置の予約情報を管理する前記予約情報管理部から取得し、前記データの書き込み動作を実行すべき蓄積装置の予約情報をその蓄積装置の予約情報を管理する前記予約情報管理部から取得し、前記読み出し動作の予約情報と前記書き込み動作の予約情報とに基づいて、前記読み出し動作と前記書き込み動作とを実行すべき時刻を決定することを特徴とする。
【0011】
本発明の第1のデータ管理方法は、制御部が、少なくともデータの書き込み動作と読み出し動作とを実行可能な2以上の蓄積装置の動作状況を、前記蓄積装置の動作状況を管理する蓄積装置動作管理部から入力される第1のステップと、前記制御部が、前記第1のステップで入力された前記蓄積装置の動作状況に基づいて1つの前記蓄積装置に対して同時に書き込まれ又は読み出されるデータの単位時間あたりの容量を示す帯域を計算する第2のステップと、前記制御部が、前記蓄積装置に対する動作の要求があったときに、要求された動作を実行するときに必要な帯域が前記蓄積装置の動作に使用可能な帯域を超えているかどうかを判断する第3のステップとを有する。
【0012】
本発明の第2のデータ管理方法は、制御部が、少なくともデータの書き込み動作と読み出し動作とを実行可能な2以上の蓄積装置に対して所定の時刻に所定の動作をさせるための予約情報を、前記蓄積装置の予約情報を管理する予約情報管理部から入力される第1のステップと、前記制御部が、前記読み出し動作の予約情報と前記書き込み動作の予約情報とに基づいて、前記読み出し動作と前記書き込み動作とを実行すべき時刻を決定する第2のステップとを有する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、複数の蓄積装置の間で、蓄積装置への書き込みや読み出しに影響を与えないで、蓄積装置に記録されたデータを移動することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。まず、図1および図2を参照して、本発明の第1の実施の形態の情報処理装置10の構成について説明する。図1は、本実施の形態の情報処理装置10の構成を説明するためのブロック図である。
【0015】
図1を参照すると、情報処理装置10は、複数の映像信号をまとめて配信される配信信号、例えば地上アナログ放送信号の入力を受け、映像信号を蓄積するとともに、図示しない出力部を介してユーザに映像信号を視聴せしめるものである。情報処理装置10は、受信ユニット20と受信ユニット30とを有し、受信ユニット20と受信ユニット30との構成は同一である。
【0016】
受信ユニット20は、映像信号を蓄積するとともに、蓄積した画像信号および音声信号を出力する。受信ユニット20は、受信部21、蓄積装置22、通信部23及び制御部24を有する。
【0017】
受信部21は、例えば地上アナログ放送のチューナであり、入力された配信信号から指定した映像信号を出力する。蓄積装置22は、例えばハードディスク装置であり、受信部21に接続され、受信部が出力する映像信号を蓄積する。
【0018】
通信部23は、例えばバスコントローラであり、受信部21及び蓄積装置22に接続されるとともに、受信ユニット30及び図示しない制御ユニットに接続される。ここで、制御ユニットは、情報処理装置10における録画、再生、移動などの処理全般を制御するものであり、例えばCPUとメモリから構成される。通信部23は、受信ユニット30または図示しない制御ユニットからの要求を受け付け、受信部21または蓄積装置22から映像信号を受信し、受信ユニット30または図示しない制御ユニットに送信する。
【0019】
制御部24は、例えばマイクロコントローラであり、受信部21、蓄積装置22及び通信部23に接続され、通信部23が受け付けた受信ユニット30または図示しない制御ユニットからの要求を受信して、受信部21、蓄積装置22及び通信部23を制御する。
【0020】
次に、図2を参照して、制御部24の構成について説明する。図2は、制御部24の構成を説明するためのブロック図であり、例えばマイクロコントローラで実行されるプログラムによって構成される。制御部24は、受信制御部241、コマンド処理部242、蓄積装置アクセス管理部243及び帯域情報記憶部244を有する。
【0021】
受信制御部241は、受信ユニット30または図示しない制御ユニットからの要求に基づき、受信部21を制御し、例えば所望の時間に所望の映像信号を蓄積装置22または通信部23に出力させる。コマンド処理部242は、受信ユニット30または図示しない制御ユニットからの要求を受信し、その要求の実行可否、実行時間、実行方法等を決定する。
【0022】
蓄積装置アクセス管理部243は、蓄積装置22に対するアクセス状況を管理する。帯域情報記憶部244は、蓄積装置22へのアクセスに使用可能な帯域及び蓄積装置22へのアクセス状況ごとに必要な帯域の情報を記憶するものであり、例えば図3のように録画及び再生に必要な帯域の情報を記憶する。
【0023】
次に、図4ないし図6を参照して、制御部24の動作について説明する。図4は、本実施の形態の受信ユニット20が受信ユニット30から再生要求を受け付けたときの制御部24の動作を説明するための流れ図である。
【0024】
図4を参照すると、蓄積装置アクセス管理部243は、受信ユニット30から通信部23を介して再生要求を受け付けたコマンド処理部242の制御により、現在の蓄積装置22に対するアクセス状況を取得する(ステップS101)。
【0025】
次に、コマンド処理部242は、蓄積装置アクセス管理部243が取得した現在の蓄積装置22に対するアクセス状況および帯域情報記憶部244が記憶するアクセス状況ごとに必要な帯域情報に基づき、要求コマンドの実行により使用される帯域を計算する(ステップS102)。続いて、コマンド処理部242は、要求コマンドの実行により使用される帯域と帯域情報記憶部244が記憶する使用可能帯域とを比較する(ステップS103)。
【0026】
ステップS103において、要求コマンドの実行により使用される帯域よりも使用可能帯域が大きいか等しいとき、蓄積装置アクセス管理部243は、コマンド処理部242からの制御により蓄積装置22のアクセス状況を更新し(ステップS104)、コマンド処理部242は、蓄積装置22に再生開始を指示する(ステップS105)。再生が終了すると、コマンド処理部242は蓄積装置22から通知を受け(ステップS106)、蓄積装置アクセス管理部243は、コマンド処理部242からの制御により蓄積装置22のアクセス状況を更新し(ステップS107)、処理を終了する。ステップS103において、要求コマンドの実行により使用される帯域よりも使用可能帯域が小さいときは、再生は行わずそのまま処理を終了する。
【0027】
次に、図5を参照して、本実施の形態の受信ユニット20が受信ユニット30からデータ移動要求を受け付けたときの制御部24の動作を説明する。蓄積装置アクセス管理部243は、受信ユニット30から通信部23を介してデータ移動要求を受け付けたコマンド処理部242の制御により、現在の蓄積装置22に対するアクセス状況を取得する(ステップS111)。
【0028】
次に、コマンド処理部242は、蓄積装置アクセス管理部243が取得した現在の蓄積装置22に対するアクセス状況および帯域情報記憶部244が記憶するアクセス状況ごとに必要な帯域情報に基づき、要求コマンドの実行により使用される帯域を計算する(ステップS112)。続いて、コマンド処理部242は、要求コマンドの実行により使用される帯域と帯域情報記憶部244が記憶する使用可能帯域とを比較する(ステップS113)。
【0029】
ステップS113において、要求コマンドの実行により使用される帯域よりも使用可能帯域が大きいか等しいとき、蓄積装置アクセス管理部243は、コマンド処理部242からの制御により蓄積装置22のアクセス状況を更新し(ステップS114)、コマンド処理部242は、蓄積装置22に移動開始を指示する(ステップS115)。移動が終了すると、コマンド処理部242は蓄積装置22から通知を受け(ステップS116)、蓄積装置アクセス管理部243は、コマンド処理部242からの制御により蓄積装置22のアクセス状況を更新し(ステップS117)、処理を終了する。
【0030】
ステップS113において、要求コマンドの実行により使用される帯域よりも使用可能帯域が小さいときは、コマンド処理部242は、帯域情報記憶部244が記憶するアクセス状況ごとに必要な帯域情報を参照して、より小さな帯域を使用した移動が可能かどうか判断する(ステップS118)。
【0031】
ステップS118において、より小さな帯域を使用した移動が可能でないときは、処理を終了する。より小さな帯域を使用した移動が可能なときは、移動に使用する帯域を減少させ(ステップS119)、ステップS112を実行する。
【0032】
図4を参照して再生を、図5を参照して移動を開始するときの制御部24の動作を説明したが、図6では蓄積装置22のアクセス状態の変更に動的に対応して移動処理の帯域を確保する制御部24の動作を説明する。
【0033】
まず、コマンド処理部242は、受け付けたコマンドが蓄積装置22のアクセスに使用する帯域を増加させるものであるかどうかを判断する(ステップS121)。帯域を増加させないコマンドであったときは、そのコマンドを実行させ(ステップS122)、終了する。
【0034】
ステップS121において、コマンドが帯域を増加させるものであったときは、蓄積装置アクセス管理部243は、受信ユニット30から通信部23を介してデータ移動要求を受け付けたコマンド処理部242の制御により、現在の蓄積装置22に対するアクセス状況を取得する(ステップS123)。
【0035】
次に、コマンド処理部242は、蓄積装置アクセス管理部243が取得した現在の蓄積装置22に対するアクセス状況および帯域情報記憶部244が記憶するアクセス状況ごとに必要な帯域情報に基づき、要求コマンドの実行により使用される帯域を計算する(ステップS124)。続いて、コマンド処理部242は、要求コマンドの実行により使用される帯域と帯域情報記憶部244が記憶する使用可能帯域とを比較する(ステップS125)。
【0036】
ステップS125において、要求コマンドの実行により使用される帯域よりも使用可能帯域が大きいか等しいとき、蓄積装置アクセス管理部243は、コマンド処理部242からの制御により蓄積装置22のアクセス状況を更新し(ステップS126)、コマンド処理部242は、蓄積装置22に移動開始を指示する(ステップS127)。移動が終了すると、コマンド処理部242は蓄積装置22から通知を受け(ステップS128)、蓄積装置アクセス管理部243は、コマンド処理部242からの制御により蓄積装置22のアクセス状況を更新し(ステップS129)、処理を終了する。
【0037】
ステップS125において、要求コマンドの実行により使用される帯域よりも使用可能帯域が小さいときは、コマンド処理部242は、帯域情報記憶部244が記憶するアクセス状況ごとに必要な帯域情報を参照して、より小さな帯域を使用した移動が可能かどうか判断する(ステップS130)。
【0038】
ステップS130において、より小さな帯域を使用した移動が可能でないときは、処理を終了する。より小さな帯域を使用した移動が可能なときは、移動に使用する帯域を減少させ(ステップS131)、ステップS124を実行する。
【0039】
上述した第1の実施の形態により、移動中に再生を開始して帯域が不十分のために正常に再生できないことや、録画中に移動を開始して録画に失敗するといったことを回避することができる。
【0040】
なお、制御部24及び制御部34がそれぞれ受信ユニット20及び受信ユニット30に置かれた構成を説明したが、情報処理装置10内であって受信ユニット20と受信ユニット30から独立したところに制御部を置く構成とすることも可能である。また、制御部24が受信ユニット30を制御するなど、受信ユニット20と受信ユニット30の構成を異ならせてもよい。
【0041】
続いて、本発明の第2の実施の形態の情報処理装置40について説明する。図7は、本実施の形態の情報処理装置40の構成を説明するためのブロック図である。
【0042】
図7を参照すると、情報処理装置40は、情報処理装置10と同様、複数の映像信号をまとめて配信される配信信号、例えば地上アナログ放送信号の入力を受け、映像信号を蓄積するとともに、図示しない出力部を介してユーザに映像信号を視聴せしめるものである。情報処理装置40は、受信ユニット50と受信ユニット60とを有し、受信ユニット50と受信ユニット60との構成は同一である。
【0043】
受信ユニット50は、受信ユニット20と同様、映像信号を蓄積するとともに、蓄積した画像信号および音声信号を出力する。受信ユニット50は、受信部51、蓄積装置52、通信部53及び制御部54を有する。
【0044】
受信部51は、受信部21と同様、例えば地上アナログ放送のチューナであり、入力された配信信号から指定した映像信号を出力する。蓄積装置52は、蓄積装置22と同様、例えばハードディスク装置であり、受信部51に接続され、受信部が出力する映像信号を蓄積する。
【0045】
通信部53は、通信部23と同様、例えばバスコントローラであり、受信部51及び蓄積装置52に接続されるとともに、受信ユニット60及び図示しない制御ユニットに接続され、受信ユニット60または図示しない制御ユニットからの要求を受け付け、受信部51または蓄積装置52から映像信号を受信し、受信ユニット60または図示しない制御ユニットに送信する。
【0046】
制御部54は、制御部24と同様、例えばマイクロコントローラであり、受信部51、蓄積装置52及び通信部53に接続され、通信部53が受け付けた受信ユニット60または図示しない制御ユニットからの要求を受信して、受信部51、蓄積装置52及び通信部53を制御する。
【0047】
次に、図8を参照して、制御部54の構成について説明する。図8は、制御部54の構成を説明するためのブロック図であり、例えばマイクロコントローラで実行されるプログラムによって構成される。制御部54は、受信制御部541、コマンド処理部542、録画予約管理部543、帯域情報記憶部544、移動時間算出部545及び移動時刻決定部546を有する。
【0048】
受信制御部541は、録画予約管理部543からの要求に基づき、受信部51を制御し、予約時間に所望の映像信号を蓄積装置52に出力させる。
【0049】
コマンド処理部542は、コマンドの処理を行い、移動時刻決定部546に移動処理時刻を決定させ、移動処理を実行する。録画予約管理部543は、受信ユニット50で実行すべき録画処理の開始及び終了時刻とその処理内容とを管理する。
【0050】
帯域情報記憶部544は、帯域情報記憶部244と同様、蓄積装置52へアクセスに使用可能な帯域及び蓄積装置52へのアクセス状況ごとに必要な帯域の情報を記憶するものである。
【0051】
移動時間算出部545は、移動時刻決定部546からの要求を受け、移動対象となるデータの移動に必要な時間を、例えば移動対象データの大きさと最大転送レートとに基づいて、算出する。移動時刻決定部546は、録画予約管理部543および受信ユニット60から取得する録画予約情報に基づき、移動処理を開始すべき時刻を決定する。
【0052】
次に、制御部54の動作について説明する。図9は、本実施の形態の受信ユニット50が図示しない制御ユニットより、受信ユニット50の蓄積装置52に蓄積されたデータの受信ユニット60への移動予約要求を受け付けたときの制御部54の動作を説明するための流れ図である。
【0053】
図9を参照すると、コマンド処理部542は、録画情報管理部543より、転送元である受信ユニット50の録画予約情報を取得する(ステップS201)。続いて、コマンド処理部542は、通信部53を介して転送先である受信ユニット60の録画予約情報を取得する(ステップS202)。
【0054】
次に、移動時間算出部545は、コマンド処理部542の要求により、移動対象となるデータの移動に必要な時間を算出する(ステップS203)。続いて、移動時刻決定部546は、コマンド処理部542の要求により、受信ユニット50の録画予約情報、受信ユニット60の録画予約情報及び移動に必要な時間から、移動処理開始時刻を決定する(ステップS204)。
【0055】
次に、コマンド処理部542は、通信部53を介して転送先である受信ユニット60に対し、移動処理開始時刻からの移動処理の開始を予約する(ステップS205)。続いて、コマンド処理部542は、録画情報管理部543に対し、移動処理開始時刻からの移動処理の開始を予約し(ステップS206)、移動予約処理が終了する。
【0056】
ここで、ステップS204における移動開始時刻の決定処理について図面を用いて説明する。図10は、ステップS201で取得された受信ユニット50の録画予約情報及びステップS202で取得された受信ユニット60の録画予約情報を表している。ここで、n分はステップS203で算出された移動に必要な時間である。この録画予約情報から、時刻2からn分間は、移動元及び移動先の双方で録画予約が入っておらず、移動可能であることがわかる。時刻2からn分間にわたり、移動処理を予約したときの受信ユニット50及び受信ユニット60の録画予約情報を表しているのが図11である。
【0057】
なお、制御部54及び制御部64がそれぞれ受信ユニット50及び受信ユニット60に置かれた構成を説明したが、情報処理装置40内であって受信ユニット50と受信ユニット60から独立したところに制御部を置く構成とすることも可能である。また、制御部54が受信ユニット60を制御するなど、受信ユニット50と受信ユニット60の構成を異ならせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】第1の実施の形態の情報処理装置の構成を説明するためのブロック図である。
【図2】第1の実施の形態の制御部の構成を説明するためのブロック図である。
【図3】第1の実施の形態の必要帯域情報の記憶内容を説明するための図である。
【図4】第1の実施の形態の制御部の動作の詳細を説明するための流れ図である。
【図5】第1の実施の形態の制御部の動作の詳細を説明するための流れ図である。
【図6】第1の実施の形態の制御部の動作の詳細を説明するための流れ図である。
【図7】第2の実施の形態の情報処理装置の構成を説明するためのブロック図である。
【図8】第2の実施の形態の制御部の構成を説明するためのブロック図である。
【図9】第2の実施の形態の制御部の動作の詳細を説明するための流れ図である。
【図10】第2の実施の形態における予約状況を説明するための図である。
【図11】第2の実施の形態における予約状況を説明するための図である。
【符号の説明】
【0059】
l 情報処理装置
2 受信ユニット
3 受信ユニット
4 情報処理装置
5 受信ユニット
6 受信ユニット
21 受信部
22 通信部
23 蓄積装置
24 制御部
241 受信制御部
242 コマンド処理部
243 蓄積装置アクセス管理部
244 帯域情報記憶部
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄積装置に記録されたデータを、蓄積装置に記録された他のデータに対する読み出しまたは書き込みに影響を与えないような蓄積装置間での転送を可能とするデータ管理装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタル放送機器の普及とともに受信機の高機能化が進んできている。特に受信機が受信した番組を記録するのに、複数の蓄積装置(例えばハードディスクドライブ)を用いることで、大量のデータの記録を可能にすることが考えられている。
【0003】
ところで、複数の蓄積装置を持つ受信機では、記録された番組が複数ある蓄積装置の一部に偏ってしまい、効率的な記録ができない問題があった。そこで、特許文献1に示される例では、データを蓄積装置間で移動させることにより効率的な記録を実現している。
【0004】
【特許文献1】特開2005−149566号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、映像等を記録する蓄積装置へ書き込みや読み出しを行うアクセス速度は有限であり、デジタル放送の録画データのような大量のデータを授受するときには、同時に授受できる他のデータの量が制限される。
【0006】
このため、複数の蓄積装置に記録されたデータの蓄積装置間での移動を、別データの記録中、例えば番組録画の進行中に行なった場合、録画が正常に動作せず不正なデータを録画、もしくは、録画そのものの実行が困難になるという問題があった。
【0007】
また、データの移動を、別のデータの読み出し中、例えば録画番組の再生中に行った場合も、同様に読み出しが正常に動作しないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1のデータ管理装置は、少なくともデータの書き込み動作と読み出し動作とを実行可能な2以上の蓄積装置と、前記蓄積装置の動作状況を管理する蓄積装置動作管理部と、前記蓄積装置動作管理部から入力される前記蓄積装置の動作状況に基づいて1つの前記蓄積装置に対して同時に書き込まれ又は読み出されるデータの単位時間あたりの容量を示す帯域を計算する制御部とを有し、前記制御部は、前記蓄積装置に対する動作の要求があったときに、要求された動作を実行するときに必要な帯域が前記蓄積装置の動作に使用可能な帯域を超えているかどうかを判断することを特徴とする。
【0009】
本発明の第2のデータ管理装置は、少なくともデータの書き込みと動作と読み出し動作とを実行可能な2以上の蓄積装置と、前記蓄積装置に対して所定の時刻に所定の動作をさせるための予約情報を管理する予約情報管理部と、前記蓄積装置に対して動作を要求する制御部とを有し、前記制御部は、前記予約管理情報から取得したデータの読み出し動作を実行すべき蓄積装置の予約情報と前記データの書き込み動作を実行すべき蓄積装置の予約情報とに基づいて、前記読み出し動作と前記書き込み動作とを実行すべき時刻を決定することを特徴とする。
【0010】
本発明の第3のデータ管理装置は、少なくともデータの書き込みと動作と読み出し動作とを実行可能な2以上の蓄積装置と、前記蓄積装置に対して所定の時刻に所定の動作をさせるための予約情報を管理する予約情報管理部と、前記蓄積装置に対して動作を要求する制御部とを有し、前記制御部は、データの読み出し動作を実行すべき蓄積装置の予約情報をその蓄積装置の予約情報を管理する前記予約情報管理部から取得し、前記データの書き込み動作を実行すべき蓄積装置の予約情報をその蓄積装置の予約情報を管理する前記予約情報管理部から取得し、前記読み出し動作の予約情報と前記書き込み動作の予約情報とに基づいて、前記読み出し動作と前記書き込み動作とを実行すべき時刻を決定することを特徴とする。
【0011】
本発明の第1のデータ管理方法は、制御部が、少なくともデータの書き込み動作と読み出し動作とを実行可能な2以上の蓄積装置の動作状況を、前記蓄積装置の動作状況を管理する蓄積装置動作管理部から入力される第1のステップと、前記制御部が、前記第1のステップで入力された前記蓄積装置の動作状況に基づいて1つの前記蓄積装置に対して同時に書き込まれ又は読み出されるデータの単位時間あたりの容量を示す帯域を計算する第2のステップと、前記制御部が、前記蓄積装置に対する動作の要求があったときに、要求された動作を実行するときに必要な帯域が前記蓄積装置の動作に使用可能な帯域を超えているかどうかを判断する第3のステップとを有する。
【0012】
本発明の第2のデータ管理方法は、制御部が、少なくともデータの書き込み動作と読み出し動作とを実行可能な2以上の蓄積装置に対して所定の時刻に所定の動作をさせるための予約情報を、前記蓄積装置の予約情報を管理する予約情報管理部から入力される第1のステップと、前記制御部が、前記読み出し動作の予約情報と前記書き込み動作の予約情報とに基づいて、前記読み出し動作と前記書き込み動作とを実行すべき時刻を決定する第2のステップとを有する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、複数の蓄積装置の間で、蓄積装置への書き込みや読み出しに影響を与えないで、蓄積装置に記録されたデータを移動することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。まず、図1および図2を参照して、本発明の第1の実施の形態の情報処理装置10の構成について説明する。図1は、本実施の形態の情報処理装置10の構成を説明するためのブロック図である。
【0015】
図1を参照すると、情報処理装置10は、複数の映像信号をまとめて配信される配信信号、例えば地上アナログ放送信号の入力を受け、映像信号を蓄積するとともに、図示しない出力部を介してユーザに映像信号を視聴せしめるものである。情報処理装置10は、受信ユニット20と受信ユニット30とを有し、受信ユニット20と受信ユニット30との構成は同一である。
【0016】
受信ユニット20は、映像信号を蓄積するとともに、蓄積した画像信号および音声信号を出力する。受信ユニット20は、受信部21、蓄積装置22、通信部23及び制御部24を有する。
【0017】
受信部21は、例えば地上アナログ放送のチューナであり、入力された配信信号から指定した映像信号を出力する。蓄積装置22は、例えばハードディスク装置であり、受信部21に接続され、受信部が出力する映像信号を蓄積する。
【0018】
通信部23は、例えばバスコントローラであり、受信部21及び蓄積装置22に接続されるとともに、受信ユニット30及び図示しない制御ユニットに接続される。ここで、制御ユニットは、情報処理装置10における録画、再生、移動などの処理全般を制御するものであり、例えばCPUとメモリから構成される。通信部23は、受信ユニット30または図示しない制御ユニットからの要求を受け付け、受信部21または蓄積装置22から映像信号を受信し、受信ユニット30または図示しない制御ユニットに送信する。
【0019】
制御部24は、例えばマイクロコントローラであり、受信部21、蓄積装置22及び通信部23に接続され、通信部23が受け付けた受信ユニット30または図示しない制御ユニットからの要求を受信して、受信部21、蓄積装置22及び通信部23を制御する。
【0020】
次に、図2を参照して、制御部24の構成について説明する。図2は、制御部24の構成を説明するためのブロック図であり、例えばマイクロコントローラで実行されるプログラムによって構成される。制御部24は、受信制御部241、コマンド処理部242、蓄積装置アクセス管理部243及び帯域情報記憶部244を有する。
【0021】
受信制御部241は、受信ユニット30または図示しない制御ユニットからの要求に基づき、受信部21を制御し、例えば所望の時間に所望の映像信号を蓄積装置22または通信部23に出力させる。コマンド処理部242は、受信ユニット30または図示しない制御ユニットからの要求を受信し、その要求の実行可否、実行時間、実行方法等を決定する。
【0022】
蓄積装置アクセス管理部243は、蓄積装置22に対するアクセス状況を管理する。帯域情報記憶部244は、蓄積装置22へのアクセスに使用可能な帯域及び蓄積装置22へのアクセス状況ごとに必要な帯域の情報を記憶するものであり、例えば図3のように録画及び再生に必要な帯域の情報を記憶する。
【0023】
次に、図4ないし図6を参照して、制御部24の動作について説明する。図4は、本実施の形態の受信ユニット20が受信ユニット30から再生要求を受け付けたときの制御部24の動作を説明するための流れ図である。
【0024】
図4を参照すると、蓄積装置アクセス管理部243は、受信ユニット30から通信部23を介して再生要求を受け付けたコマンド処理部242の制御により、現在の蓄積装置22に対するアクセス状況を取得する(ステップS101)。
【0025】
次に、コマンド処理部242は、蓄積装置アクセス管理部243が取得した現在の蓄積装置22に対するアクセス状況および帯域情報記憶部244が記憶するアクセス状況ごとに必要な帯域情報に基づき、要求コマンドの実行により使用される帯域を計算する(ステップS102)。続いて、コマンド処理部242は、要求コマンドの実行により使用される帯域と帯域情報記憶部244が記憶する使用可能帯域とを比較する(ステップS103)。
【0026】
ステップS103において、要求コマンドの実行により使用される帯域よりも使用可能帯域が大きいか等しいとき、蓄積装置アクセス管理部243は、コマンド処理部242からの制御により蓄積装置22のアクセス状況を更新し(ステップS104)、コマンド処理部242は、蓄積装置22に再生開始を指示する(ステップS105)。再生が終了すると、コマンド処理部242は蓄積装置22から通知を受け(ステップS106)、蓄積装置アクセス管理部243は、コマンド処理部242からの制御により蓄積装置22のアクセス状況を更新し(ステップS107)、処理を終了する。ステップS103において、要求コマンドの実行により使用される帯域よりも使用可能帯域が小さいときは、再生は行わずそのまま処理を終了する。
【0027】
次に、図5を参照して、本実施の形態の受信ユニット20が受信ユニット30からデータ移動要求を受け付けたときの制御部24の動作を説明する。蓄積装置アクセス管理部243は、受信ユニット30から通信部23を介してデータ移動要求を受け付けたコマンド処理部242の制御により、現在の蓄積装置22に対するアクセス状況を取得する(ステップS111)。
【0028】
次に、コマンド処理部242は、蓄積装置アクセス管理部243が取得した現在の蓄積装置22に対するアクセス状況および帯域情報記憶部244が記憶するアクセス状況ごとに必要な帯域情報に基づき、要求コマンドの実行により使用される帯域を計算する(ステップS112)。続いて、コマンド処理部242は、要求コマンドの実行により使用される帯域と帯域情報記憶部244が記憶する使用可能帯域とを比較する(ステップS113)。
【0029】
ステップS113において、要求コマンドの実行により使用される帯域よりも使用可能帯域が大きいか等しいとき、蓄積装置アクセス管理部243は、コマンド処理部242からの制御により蓄積装置22のアクセス状況を更新し(ステップS114)、コマンド処理部242は、蓄積装置22に移動開始を指示する(ステップS115)。移動が終了すると、コマンド処理部242は蓄積装置22から通知を受け(ステップS116)、蓄積装置アクセス管理部243は、コマンド処理部242からの制御により蓄積装置22のアクセス状況を更新し(ステップS117)、処理を終了する。
【0030】
ステップS113において、要求コマンドの実行により使用される帯域よりも使用可能帯域が小さいときは、コマンド処理部242は、帯域情報記憶部244が記憶するアクセス状況ごとに必要な帯域情報を参照して、より小さな帯域を使用した移動が可能かどうか判断する(ステップS118)。
【0031】
ステップS118において、より小さな帯域を使用した移動が可能でないときは、処理を終了する。より小さな帯域を使用した移動が可能なときは、移動に使用する帯域を減少させ(ステップS119)、ステップS112を実行する。
【0032】
図4を参照して再生を、図5を参照して移動を開始するときの制御部24の動作を説明したが、図6では蓄積装置22のアクセス状態の変更に動的に対応して移動処理の帯域を確保する制御部24の動作を説明する。
【0033】
まず、コマンド処理部242は、受け付けたコマンドが蓄積装置22のアクセスに使用する帯域を増加させるものであるかどうかを判断する(ステップS121)。帯域を増加させないコマンドであったときは、そのコマンドを実行させ(ステップS122)、終了する。
【0034】
ステップS121において、コマンドが帯域を増加させるものであったときは、蓄積装置アクセス管理部243は、受信ユニット30から通信部23を介してデータ移動要求を受け付けたコマンド処理部242の制御により、現在の蓄積装置22に対するアクセス状況を取得する(ステップS123)。
【0035】
次に、コマンド処理部242は、蓄積装置アクセス管理部243が取得した現在の蓄積装置22に対するアクセス状況および帯域情報記憶部244が記憶するアクセス状況ごとに必要な帯域情報に基づき、要求コマンドの実行により使用される帯域を計算する(ステップS124)。続いて、コマンド処理部242は、要求コマンドの実行により使用される帯域と帯域情報記憶部244が記憶する使用可能帯域とを比較する(ステップS125)。
【0036】
ステップS125において、要求コマンドの実行により使用される帯域よりも使用可能帯域が大きいか等しいとき、蓄積装置アクセス管理部243は、コマンド処理部242からの制御により蓄積装置22のアクセス状況を更新し(ステップS126)、コマンド処理部242は、蓄積装置22に移動開始を指示する(ステップS127)。移動が終了すると、コマンド処理部242は蓄積装置22から通知を受け(ステップS128)、蓄積装置アクセス管理部243は、コマンド処理部242からの制御により蓄積装置22のアクセス状況を更新し(ステップS129)、処理を終了する。
【0037】
ステップS125において、要求コマンドの実行により使用される帯域よりも使用可能帯域が小さいときは、コマンド処理部242は、帯域情報記憶部244が記憶するアクセス状況ごとに必要な帯域情報を参照して、より小さな帯域を使用した移動が可能かどうか判断する(ステップS130)。
【0038】
ステップS130において、より小さな帯域を使用した移動が可能でないときは、処理を終了する。より小さな帯域を使用した移動が可能なときは、移動に使用する帯域を減少させ(ステップS131)、ステップS124を実行する。
【0039】
上述した第1の実施の形態により、移動中に再生を開始して帯域が不十分のために正常に再生できないことや、録画中に移動を開始して録画に失敗するといったことを回避することができる。
【0040】
なお、制御部24及び制御部34がそれぞれ受信ユニット20及び受信ユニット30に置かれた構成を説明したが、情報処理装置10内であって受信ユニット20と受信ユニット30から独立したところに制御部を置く構成とすることも可能である。また、制御部24が受信ユニット30を制御するなど、受信ユニット20と受信ユニット30の構成を異ならせてもよい。
【0041】
続いて、本発明の第2の実施の形態の情報処理装置40について説明する。図7は、本実施の形態の情報処理装置40の構成を説明するためのブロック図である。
【0042】
図7を参照すると、情報処理装置40は、情報処理装置10と同様、複数の映像信号をまとめて配信される配信信号、例えば地上アナログ放送信号の入力を受け、映像信号を蓄積するとともに、図示しない出力部を介してユーザに映像信号を視聴せしめるものである。情報処理装置40は、受信ユニット50と受信ユニット60とを有し、受信ユニット50と受信ユニット60との構成は同一である。
【0043】
受信ユニット50は、受信ユニット20と同様、映像信号を蓄積するとともに、蓄積した画像信号および音声信号を出力する。受信ユニット50は、受信部51、蓄積装置52、通信部53及び制御部54を有する。
【0044】
受信部51は、受信部21と同様、例えば地上アナログ放送のチューナであり、入力された配信信号から指定した映像信号を出力する。蓄積装置52は、蓄積装置22と同様、例えばハードディスク装置であり、受信部51に接続され、受信部が出力する映像信号を蓄積する。
【0045】
通信部53は、通信部23と同様、例えばバスコントローラであり、受信部51及び蓄積装置52に接続されるとともに、受信ユニット60及び図示しない制御ユニットに接続され、受信ユニット60または図示しない制御ユニットからの要求を受け付け、受信部51または蓄積装置52から映像信号を受信し、受信ユニット60または図示しない制御ユニットに送信する。
【0046】
制御部54は、制御部24と同様、例えばマイクロコントローラであり、受信部51、蓄積装置52及び通信部53に接続され、通信部53が受け付けた受信ユニット60または図示しない制御ユニットからの要求を受信して、受信部51、蓄積装置52及び通信部53を制御する。
【0047】
次に、図8を参照して、制御部54の構成について説明する。図8は、制御部54の構成を説明するためのブロック図であり、例えばマイクロコントローラで実行されるプログラムによって構成される。制御部54は、受信制御部541、コマンド処理部542、録画予約管理部543、帯域情報記憶部544、移動時間算出部545及び移動時刻決定部546を有する。
【0048】
受信制御部541は、録画予約管理部543からの要求に基づき、受信部51を制御し、予約時間に所望の映像信号を蓄積装置52に出力させる。
【0049】
コマンド処理部542は、コマンドの処理を行い、移動時刻決定部546に移動処理時刻を決定させ、移動処理を実行する。録画予約管理部543は、受信ユニット50で実行すべき録画処理の開始及び終了時刻とその処理内容とを管理する。
【0050】
帯域情報記憶部544は、帯域情報記憶部244と同様、蓄積装置52へアクセスに使用可能な帯域及び蓄積装置52へのアクセス状況ごとに必要な帯域の情報を記憶するものである。
【0051】
移動時間算出部545は、移動時刻決定部546からの要求を受け、移動対象となるデータの移動に必要な時間を、例えば移動対象データの大きさと最大転送レートとに基づいて、算出する。移動時刻決定部546は、録画予約管理部543および受信ユニット60から取得する録画予約情報に基づき、移動処理を開始すべき時刻を決定する。
【0052】
次に、制御部54の動作について説明する。図9は、本実施の形態の受信ユニット50が図示しない制御ユニットより、受信ユニット50の蓄積装置52に蓄積されたデータの受信ユニット60への移動予約要求を受け付けたときの制御部54の動作を説明するための流れ図である。
【0053】
図9を参照すると、コマンド処理部542は、録画情報管理部543より、転送元である受信ユニット50の録画予約情報を取得する(ステップS201)。続いて、コマンド処理部542は、通信部53を介して転送先である受信ユニット60の録画予約情報を取得する(ステップS202)。
【0054】
次に、移動時間算出部545は、コマンド処理部542の要求により、移動対象となるデータの移動に必要な時間を算出する(ステップS203)。続いて、移動時刻決定部546は、コマンド処理部542の要求により、受信ユニット50の録画予約情報、受信ユニット60の録画予約情報及び移動に必要な時間から、移動処理開始時刻を決定する(ステップS204)。
【0055】
次に、コマンド処理部542は、通信部53を介して転送先である受信ユニット60に対し、移動処理開始時刻からの移動処理の開始を予約する(ステップS205)。続いて、コマンド処理部542は、録画情報管理部543に対し、移動処理開始時刻からの移動処理の開始を予約し(ステップS206)、移動予約処理が終了する。
【0056】
ここで、ステップS204における移動開始時刻の決定処理について図面を用いて説明する。図10は、ステップS201で取得された受信ユニット50の録画予約情報及びステップS202で取得された受信ユニット60の録画予約情報を表している。ここで、n分はステップS203で算出された移動に必要な時間である。この録画予約情報から、時刻2からn分間は、移動元及び移動先の双方で録画予約が入っておらず、移動可能であることがわかる。時刻2からn分間にわたり、移動処理を予約したときの受信ユニット50及び受信ユニット60の録画予約情報を表しているのが図11である。
【0057】
なお、制御部54及び制御部64がそれぞれ受信ユニット50及び受信ユニット60に置かれた構成を説明したが、情報処理装置40内であって受信ユニット50と受信ユニット60から独立したところに制御部を置く構成とすることも可能である。また、制御部54が受信ユニット60を制御するなど、受信ユニット50と受信ユニット60の構成を異ならせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】第1の実施の形態の情報処理装置の構成を説明するためのブロック図である。
【図2】第1の実施の形態の制御部の構成を説明するためのブロック図である。
【図3】第1の実施の形態の必要帯域情報の記憶内容を説明するための図である。
【図4】第1の実施の形態の制御部の動作の詳細を説明するための流れ図である。
【図5】第1の実施の形態の制御部の動作の詳細を説明するための流れ図である。
【図6】第1の実施の形態の制御部の動作の詳細を説明するための流れ図である。
【図7】第2の実施の形態の情報処理装置の構成を説明するためのブロック図である。
【図8】第2の実施の形態の制御部の構成を説明するためのブロック図である。
【図9】第2の実施の形態の制御部の動作の詳細を説明するための流れ図である。
【図10】第2の実施の形態における予約状況を説明するための図である。
【図11】第2の実施の形態における予約状況を説明するための図である。
【符号の説明】
【0059】
l 情報処理装置
2 受信ユニット
3 受信ユニット
4 情報処理装置
5 受信ユニット
6 受信ユニット
21 受信部
22 通信部
23 蓄積装置
24 制御部
241 受信制御部
242 コマンド処理部
243 蓄積装置アクセス管理部
244 帯域情報記憶部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともデータの書き込み動作と読み出し動作とを実行可能な2以上の蓄積装置と、
前記蓄積装置の動作状況を管理する蓄積装置動作管理部と、
前記蓄積装置動作管理部から入力される前記蓄積装置の動作状況に基づいて1つの前記蓄積装置に対して同時に書き込まれ又は読み出されるデータの単位時間あたりの容量を示す帯域を計算する制御部とを有し、
前記制御部は、前記蓄積装置に対する動作の要求があったときに、要求された動作を実行するときに必要な帯域が前記蓄積装置の動作に使用可能な帯域を超えているかどうかを判断することを特徴とする、データ管理装置。
【請求項2】
前記制御部が、前記必要な帯域が前記使用可能な帯域を超えていないときに、前記蓄積装置に要求された動作を実行させることを特徴とする、請求項1記載のデータ管理装置。
【請求項3】
前記制御部が、前記必要な帯域が前記使用可能な帯域を超えているときに、前記蓄積装置に要求された動作を実行させないことを特徴とする、請求項1または2のいずれか1に記載のデータ管理装置。
【請求項4】
少なくともデータの書き込みと動作と読み出し動作とを実行可能な2以上の蓄積装置と、
前記蓄積装置に対して所定の時刻に所定の動作をさせるための予約情報を管理する予約情報管理部と、
前記蓄積装置に対して動作を要求する制御部とを有し、
前記制御部は、前記予約管理情報から取得したデータの読み出し動作を実行すべき蓄積装置の予約情報と前記データの書き込み動作を実行すべき蓄積装置の予約情報とに基づいて、前記読み出し動作と前記書き込み動作とを実行すべき時刻を決定することを特徴とする、データ管理装置。
【請求項5】
少なくともデータの書き込みと動作と読み出し動作とを実行可能な2以上の蓄積装置と、
前記蓄積装置に対して所定の時刻に所定の動作をさせるための予約情報を管理する予約情報管理部と、
前記蓄積装置に対して動作を要求する制御部とを有し、
前記制御部は、データの読み出し動作を実行すべき蓄積装置の予約情報をその蓄積装置の予約情報を管理する前記予約情報管理部から取得し、前記データの書き込み動作を実行すべき蓄積装置の予約情報をその蓄積装置の予約情報を管理する前記予約情報管理部から取得し、前記読み出し動作の予約情報と前記書き込み動作の予約情報とに基づいて、前記読み出し動作と前記書き込み動作とを実行すべき時刻を決定することを特徴とする、データ管理装置。
【請求項6】
前記制御部が、決定された前記読み出し動作と前記書き込み動作とを実行すべき時刻を含む予約情報を前記予約情報管理部に管理させることを特徴とする、請求項5または6のいずれか1に記載のデータ管理装置。
【請求項7】
少なくともデータの書き込み動作と読み出し動作とを実行可能な2以上の蓄積装置の動作状況を管理する蓄積装置動作管理部が、前記蓄積装置の動作状況を制御部に入力する第1のステップと、
前記制御部が、前記第1のステップで入力された前記蓄積装置の動作状況に基づいて1つの前記蓄積装置に対して同時に書き込まれ又は読み出されるデータの単位時間あたりの容量を示す帯域を計算する第2のステップと、
前記制御部が、前記蓄積装置に対する動作の要求があったときに、要求された動作を実行するときに必要な帯域が前記蓄積装置の動作に使用可能な帯域を超えているかどうかを判断する第3のステップとを有するデータ管理方法。
【請求項8】
少なくともデータの書き込み動作と読み出し動作とを実行可能な2以上の蓄積装置に対して所定の時刻に所定の動作をさせるための予約情報を管理する予約情報管理部が、前記蓄積装置の予約情報を制御部に入力する第1のステップと、
前記制御部が、前記読み出し動作の予約情報と前記書き込み動作の予約情報とに基づいて、前記読み出し動作と前記書き込み動作とを実行すべき時刻を決定する第2のステップとを有するデータ管理方法。
【請求項1】
少なくともデータの書き込み動作と読み出し動作とを実行可能な2以上の蓄積装置と、
前記蓄積装置の動作状況を管理する蓄積装置動作管理部と、
前記蓄積装置動作管理部から入力される前記蓄積装置の動作状況に基づいて1つの前記蓄積装置に対して同時に書き込まれ又は読み出されるデータの単位時間あたりの容量を示す帯域を計算する制御部とを有し、
前記制御部は、前記蓄積装置に対する動作の要求があったときに、要求された動作を実行するときに必要な帯域が前記蓄積装置の動作に使用可能な帯域を超えているかどうかを判断することを特徴とする、データ管理装置。
【請求項2】
前記制御部が、前記必要な帯域が前記使用可能な帯域を超えていないときに、前記蓄積装置に要求された動作を実行させることを特徴とする、請求項1記載のデータ管理装置。
【請求項3】
前記制御部が、前記必要な帯域が前記使用可能な帯域を超えているときに、前記蓄積装置に要求された動作を実行させないことを特徴とする、請求項1または2のいずれか1に記載のデータ管理装置。
【請求項4】
少なくともデータの書き込みと動作と読み出し動作とを実行可能な2以上の蓄積装置と、
前記蓄積装置に対して所定の時刻に所定の動作をさせるための予約情報を管理する予約情報管理部と、
前記蓄積装置に対して動作を要求する制御部とを有し、
前記制御部は、前記予約管理情報から取得したデータの読み出し動作を実行すべき蓄積装置の予約情報と前記データの書き込み動作を実行すべき蓄積装置の予約情報とに基づいて、前記読み出し動作と前記書き込み動作とを実行すべき時刻を決定することを特徴とする、データ管理装置。
【請求項5】
少なくともデータの書き込みと動作と読み出し動作とを実行可能な2以上の蓄積装置と、
前記蓄積装置に対して所定の時刻に所定の動作をさせるための予約情報を管理する予約情報管理部と、
前記蓄積装置に対して動作を要求する制御部とを有し、
前記制御部は、データの読み出し動作を実行すべき蓄積装置の予約情報をその蓄積装置の予約情報を管理する前記予約情報管理部から取得し、前記データの書き込み動作を実行すべき蓄積装置の予約情報をその蓄積装置の予約情報を管理する前記予約情報管理部から取得し、前記読み出し動作の予約情報と前記書き込み動作の予約情報とに基づいて、前記読み出し動作と前記書き込み動作とを実行すべき時刻を決定することを特徴とする、データ管理装置。
【請求項6】
前記制御部が、決定された前記読み出し動作と前記書き込み動作とを実行すべき時刻を含む予約情報を前記予約情報管理部に管理させることを特徴とする、請求項5または6のいずれか1に記載のデータ管理装置。
【請求項7】
少なくともデータの書き込み動作と読み出し動作とを実行可能な2以上の蓄積装置の動作状況を管理する蓄積装置動作管理部が、前記蓄積装置の動作状況を制御部に入力する第1のステップと、
前記制御部が、前記第1のステップで入力された前記蓄積装置の動作状況に基づいて1つの前記蓄積装置に対して同時に書き込まれ又は読み出されるデータの単位時間あたりの容量を示す帯域を計算する第2のステップと、
前記制御部が、前記蓄積装置に対する動作の要求があったときに、要求された動作を実行するときに必要な帯域が前記蓄積装置の動作に使用可能な帯域を超えているかどうかを判断する第3のステップとを有するデータ管理方法。
【請求項8】
少なくともデータの書き込み動作と読み出し動作とを実行可能な2以上の蓄積装置に対して所定の時刻に所定の動作をさせるための予約情報を管理する予約情報管理部が、前記蓄積装置の予約情報を制御部に入力する第1のステップと、
前記制御部が、前記読み出し動作の予約情報と前記書き込み動作の予約情報とに基づいて、前記読み出し動作と前記書き込み動作とを実行すべき時刻を決定する第2のステップとを有するデータ管理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−244944(P2008−244944A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−83482(P2007−83482)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(302069930)NECパーソナルプロダクツ株式会社 (738)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(302069930)NECパーソナルプロダクツ株式会社 (738)
【Fターム(参考)】
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