説明

データ記録装置、およびそれを用いたデータ記録システム

【課題】低コストに実現することができるデータ記録装置、およびそれを用いた記録システムを提供する。
【解決手段】外部機器から転送される複数チャンネルの本データにアドレスデータを付加したデータをチャンネル毎に蓄積するバッファメモリ2a〜2cと、バッファメモリ2a〜2cに蓄積されているデータを読み出すデータセレクタ3と、データセレクタ3で読み出されたデータを磁気テープに記録するテープドライブ4とを備え、データセレクタ3は、バッファメモリ2a〜2c蓄積されているデータを選択的に読み出し、テープドライブ4において磁気テープに記録する順序で出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気テープなどの磁気記録媒体にデータ信号を記録することができるデータ記録装置に関する。また、そのようなデータ記録装置を用いたデータ記録システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の防犯カメラシステムに代表されるマルチチャンネル録画システムは、カメラと、そのカメラを動作制御するコントローラーと、カメラで撮影された画像を表示可能なモニタとを、それぞれ複数組備えている。カメラで撮影された画像は、ハードディスクに記録される。このようなシステムにおいて接続可能なカメラの台数は、データ転送速度によって決定される。例えば、ハードディスクを用いたシステムの場合は、14Mbps程度が限界であり、1つのシステムに接続可能なカメラは16台(16チャンネル)が限界である。
【0003】
特許文献1には、カメラで撮影された画像データをハードディスクに記録する構成が開示されている。特許文献1に記載の構成は、撮影された画像データをハードディスクドライブに記録し、その後テープライブラリーに保存する構成である。つまり、テープライブラリーは、バックアップ用途で用いられている。
【特許文献1】特開2003−339042号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のように画像データをハードディスクドライブに記録する構成では、コストアップにつながってしまうという問題があった。
【0005】
すなわち、上記構成では、システムに接続可能なカメラが16台に限られているため、カメラの増設を行うためにはシステムを追加しなければならず、大幅にコストが増大してしまう。
【0006】
また、ハードディスクドライブの残容量が無くなった場合は、ハードディスクドライブを追加しなければならないが、ハードディスクドライブは1台当たり100万円程度であり、1本当たり数万円程度のテープメディアに比べて高価である。したがって、ハードディスクドライブを追加する毎に、大幅にコストが増大してしまう。
【0007】
本発明の目的は、低コストに実現することができるデータ記録装置、およびそれを用いた記録システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のデータ記録装置は、外部機器から転送される複数チャンネルの本データにアドレスデータを付加したデータをチャンネル毎に蓄積する蓄積部と、前記蓄積部に蓄積されている前記データを読み出す選択部と、前記選択部で読み出されたデータを磁気テープに記録する記録部とを備え、前記記録部は、サーボヘッドと複数のデータ記録・再生ヘッドを有し、前記選択部は、前記蓄積部に蓄積されている前記データを選択的に読み出し、前記データを前記複数のデータ記録・再生ヘッドに出力するものである。
【0009】
本発明のデータ記録システムは、本データを出力可能な複数の外部機器と、前記外部機器から出力される本データを取得可能なデータ記録装置とを備えたデータ記録システムであって、前記データ記録装置は、外部機器から転送される複数チャンネルの前記本データにアドレスデータを付加したデータをチャンネル毎に蓄積する蓄積部と、前記蓄積部に蓄積されている前記データを読み出す選択部と、前記選択部で読み出されたデータを磁気テープに記録する記録部とを備え、前記記録部は、サーボヘッドと複数のデータ記録・再生ヘッドを有し、前記選択部は、前記蓄積部に蓄積されている前記データを選択的に読み出し、前記データを前記複数のデータ記録・再生ヘッド出力する構成としたものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数チャンネルのデータを、ハードディスクドライブよりもデータ転送速度が速い磁気テープに記録する構成であるため、データ記録装置におけるチャンネル数を増やすことができる。よって、データ記録装置に接続する外部機器の数を増やす場合に、従来のようにシステムの追加が不要であるため、低コストに実現することができる。
【0011】
また、磁気テープは、容量当たりの単価がハードディスクドライブよりも安価であるため、低いコストでデータ記録装置における記録可能容量を増やすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
(実施の形態)
本実施の形態のデータ記録装置およびデータ記録システムは、データを記録するための記録媒体として、従来のようなハードディスクドライブに代えて、磁気テープを用いたことを主な特徴としている。現在、ハードディスクドライブは、その最大容量が750Gバイトであるのに対して、LTO(Liner Tape Open)規格のデータ記録用磁気テープは、高密度記録技術が進歩し、1巻当たり1.6Tバイトの記憶容量のものが商品化されている。また、ハードディスクドライブのデータ転送速度(平均値)は、14Mbpsであるのに対して、LTO規格のテープドライブのデータ転送速度(平均値)は、現在最低でも20Mbpsであり、さらなる高速化技術の開発が進んでいる。このように磁気テープは、ハードディスクドライブに比べて、記録容量およびデータ転送速度の点で有利である。本実施の形態は、このような磁気テープに、多チャンネルの画像データなどの各種データを記録可能なデータ記録装置およびデータ記録システムを実現するものである。
【0013】
図1は、本実施の形態のデータ記録システムの構成を示す。本実施の形態では、データ記録システムの一例として、複数のカメラを動作制御し、当該カメラから得られる画像データを記録媒体に記録する防犯カメラシステムを挙げて説明する。
【0014】
図1において、データ記録装置10は、バッファメモリ2a〜2c、データセレクタ3、テープドライブ4、および制御部5を備えている。
【0015】
第1のカメラ1a、第2のカメラ1b、および第3のカメラ1cは、データ記録装置10に接続可能で、それぞれ外部から入射する光学的画像を電気的画像に変換して出力するものである。具体的には、カメラ1a〜1cは、CCDイメージセンサーやCMOSイメージセンサーなどで構成されている撮像素子と、撮像素子で光電変換処理されて得られた画像信号に対してノイズ除去処理などの処理を行う画像処理部と、画像処理手段から出力される画像信号をデジタルデータ(画像データ)に変換するA/D変換部と、A/D変換部から出力される画像データを所定の符号化手法にて圧縮する画像圧縮部などを備えている。したがって、各カメラ1a〜1cからは、デジタル化された画像データが出力される。なお、カメラ1a〜1cにおいて、A/D変換部や画像処理部や画像圧縮部は必須の構成ではなく、少なくとも画像データを出力する構成であればよい。また、カメラ1a〜1cから出力される画像データは、デジタルデータに限らず、アナログデータであってもよく、その場合はデータ記録装置10においてアナログデータをデジタルデータに変換する。また、本実施の形態では、データ記録装置10には3台のカメラを接続する構成としたが、4台以上のカメラを接続することもできる。また、データ記録装置10のチャンネル数(接続可能な機器の台数)は、テープドライブ4(後述)に対するデータ転送速度や、各カメラから出力される画像データのフレームレートや解像度によって任意の値に設定可能であるが、従来構成の16チャンネル以上は勿論、現行の技術では100チャンネル程度に対応することができる。当然ながら、データ転送速度を向上させ、画像データのフレームレートや解像度を下げれば、さらなる多チャンネル化を実現することができる。また、カメラ1a〜1cは外部機器の一例であり、少なくともデータを出力可能な機器であればカメラに限らない。
【0016】
バッファメモリ2a〜2cは、カメラ1a〜1cから出力される画像データを一時的に蓄積するものである。なお、本実施の形態では、カメラ1a〜1cのそれぞれに対応するように複数のバッファメモリ2a〜2cを備えたが、必ずしもカメラの数に合わせる必要はなく、例えば1つのバッファメモリを複数のカメラに接続する構成でもよい。その場合は、1つのバッファメモリ内でチャンネル毎にデータ管理を行う構成とすればよい。また、バッファメモリ2a〜2cは、蓄積部の一例であり、少なくとも外部機器(本実施の形態ではカメラ1a〜1c)から転送されるデータを一時的に蓄積可能な手段であればよい。
【0017】
データセレクタ3は、バッファメモリ2a〜2cに蓄積されている画像データを、所定のタイミング(例えば1秒毎)に基づいて選択的に読み出し、所定の順序でテープドライブ4に出力するものである。なお、データセレクタ3は、選択部の一例である。
【0018】
テープドライブ4は、データセレクタ3から出力される画像データを磁気テープに記録する手段である。具体的には、テープドライブ4には、磁気テープにデータを記録する磁気ヘッドや、磁気テープを所定の速度で走行させるテープ駆動機構などを備えている。本実施の形態では、LTO規格に準拠した磁気テープを装填し、その磁気テープにデータを記録可能なドライブで構成した。なお、テープドライブ4は、記録部の一例である。
【0019】
制御部5は、データセレクタ3の動作を制御するものである。具体的には、データセレクタ3において、バッファメモリ2a〜2cのいずれか一つを順次選択するためのタイミング信号を出力している。
【0020】
以下、動作について説明する。
【0021】
本実施の形態における防犯カメラシステムが撮影モードに入ると、第1のカメラ1a、第2のカメラ1b、および第3のカメラ1cがそれぞれ動画撮影を開始し、各カメラ1a〜1cからは画像データ(動画)が出力される。カメラ1a〜1cから出力される画像データは、バッファメモリ2a〜2cに蓄積される。
【0022】
次に、データセレクタ3は、制御部5から出力されるタイミング信号に基づいて、バッファメモリ2a〜2cに蓄積されている画像データを、順次選択して読み出す。読み出された画像データは、テープドライブ4に出力される。
【0023】
次に、テープドライブ4は、データセレクタ3から出力される画像データを、磁気テープに記録する。なお、データセレクタ3から出力される画像データの構造は図2を参照して後述し、磁気テープに対する記録動作については図4を参照して後述する。
【0024】
図2は、データセレクタ3における動作を説明するための模式図である。図2(a)〜(c)は、それぞれバッファメモリ2a〜2cに蓄積されている画像データを示す。図2(d)は、データセレクタ3から出力される画像データを示す。図2において、a1,a2,…は、第1のカメラ1aから出力される画像データであり、実際は連続的な画像データ(動画)であるが、説明の便宜上、データセレクタ3により選択的に読み出される単位(所定時間毎)に区切って図示している。b1,b2,…は、同様に第2のカメラ1bから出力される画像データを示す。c1,c2,…は、同様に第3のカメラ1cから出力される画像データを示す。
【0025】
まず、各バッファメモリ2a〜2cには、図2(a)〜(c)に示す画像データが順次蓄積される。データセレクタ3は、所定時間毎(例えば1秒)にバッファメモリ2a、バッファメモリ2b、…のように順次選択して画像データを読み出す。具体的には、まず最初の1秒間はバッファメモリ2aに蓄積されている画像データa1(図2(a))を読み出し、次の1秒間はバッファメモリ2bに蓄積されている画像データb1(図2(b))を読み出し、次の1秒間はバッファメモリ2cに蓄積されている画像データc1(図2(c))を読み出す。結果的に、データセレクタ3からは、図2(d)に示すように、a1,b1,c1,a2,b2,c2,a3…の順番で画像データが読み出されることになる。
【0026】
図3は、画像データのデータ構造の一例を示す。図3に示すように、1つの画像データ(例えば画像データa1)は、アドレスデータ31と本データ32とから構成されている。本データ32には、第1のカメラ1aで撮影されて生成された動画のデータa1が含まれている。
【0027】
図4(a)は、テープドライブ4による磁気テープへのデータ記録動作を説明するための模式図であり、磁気テープ41及び磁気ヘッド44の位置関係を示している。図4に示す磁気テープ41は、そのスペックがLTO規格に準拠しており、カートリッジ(不図示)に収容されている。磁気テープ41は、ベースフィルムの表面に下地層を挟んで磁性層が形成され、ベースフィルムの裏面にバックコート層が形成されている。また、磁気テープ41は、その長手方向に沿って、4本のデータバンド2と5本のサーボバンド3が形成されている。データバンド42とサーボバンド43とは、磁気テープ41の幅方向に交互に配されている。データバンド42は、磁気テープ1の磁性層に形成され、データ(本実施の形態では画像データ)を記録することができる領域である。サーボバンド43は、磁気テープに対する磁気ヘッドのトラッキングサーボを行うためのサーボ信号が、予め記録されている領域である。
【0028】
図4(b)は、図4(a)のZ部を拡大した模式図である。磁気ヘッド44は、図4(b)に示すように1つのデータバンド42及び2つのサーボバンド43を同時に走査可能な幅寸法を有している。磁気ヘッド44は、データを記録または再生可能な第1のヘッド44a及び第2のヘッド44bで構成される組が、磁気テープ41の幅方向に8組並んで配されているとともに、サーボバンド43に記録されているサーボ信号を再生可能な2個のサーボヘッド44cを備えている。なお、第1のヘッド44a及び第2のヘッド44bで構成される組を8組配した構成は、LTO1規格に準拠したものであって、一例である。磁気テープ41が矢印A方向に走行する場合、第1のヘッド44aはデータバンド42にデータを記録可能なデータ記録用ヘッドとなり、第2のヘッド44bはデータバンド42に記録されているデータを再生可能なデータ再生用ヘッドとなる。また、磁気テープ41が図中A方向と逆に走行する場合、第2のヘッド44bがデータ記録用ヘッドとなり、第1のヘッド44aがデータ再生用ヘッドとなる。なお、第1のヘッド44a、第2のヘッド44b、サーボヘッド44cの個数は一例である。
【0029】
次に、磁気テープ1にデータを記録する際の動作について説明する。図4(b)に示すように、磁気テープ41にデータを記録する際、磁気テープ41を矢印A方向へ走行させ、第1のヘッド44aを通電することによって、1つのデータバンド42に同時に8本のデータトラック45を形成することができる。
【0030】
1つのデータバンド42の始端から終端までデータを記録すれば、磁気ヘッド44は、位置を磁気テープ41の幅方向に少しずらし、第2のヘッド44bを通電する。次に、磁気テープ41を矢印Aの反対方向へ走行させることにより、第2のヘッド44bによってデータバンド42の終端から始端に向かってデータを記録することができる。すなわち、磁気テープ41を長手方向に往復走行させながら、データを記録する。このような往復動作を数回繰り返すことで、1つのデータバンド42に高密度にデータを記録することができる。この時、磁気ヘッド44をテープ幅方向に少しずらしたため、最初に記録したデータ(トラック)を上書きしないように記録することができる。磁気テープ41を所定回数往復走行させて1つのデータバンド42にデータを記録した後は、他のデータバンド42に対して、上記と同様の制御を行うことにより、データを記録することができる。
【0031】
以上のように本実施の形態によれば、カメラ1a〜1cで撮影された画像をデータ記録用の磁気テープに記録する構成としたことにより、記録媒体の容量当たりのコストを抑え、低コストな防犯カメラシステムを実現することができる。すなわち、従来、データ記録用に用いられていたハードディスクドライブは、1台(最大750Gバイト)当たり100万円程度するのに対し、データ記録用の磁気テープは、1本(最大1.6Tバイト)当たり2万円程度で済む。したがって、記録媒体の容量当たりのコストを抑えることができる。
【0032】
また、データ記録用のテープドライブは、ハードディスクドライブに比べてデータ転送速度が速いため、実時間での記録が可能になる。すなわち、ハードディスクドライブのデータ転送速度は、インターフェース等の問題で14Mbpsであるが、データ記録用のテープドライブのデータ転送速度は、最低で20Mbpsである。このようにテープドライブはデータ転送速度が速いため、ハードディスクドライブを用いた防犯カメラシステムのように間欠記録ではなく、実時間での録画が可能となる。
【0033】
また、データ記録用のテープドライブは、ハードディスクドライブに比べてデータ転送速度が速いため、画像データのフレームレートおよび解像度を向上させることができる。よって、高画質な画像データを記録することができる。
【0034】
また、現在、防犯カメラシステムは、データ転送速度が遅いため、ハードディスクレコーダー1台に接続可能なカメラは16台(16チャンネル)が限界である。しかし、本実施の形態のように磁気テープを用いる構成では、データ転送速度が速いため、テープドライブ1台で17台以上(17チャンネル以上)の防犯カメラを接続して、マルチチャンネル記録を行うことも可能である。
【0035】
また、システム全体として記録容量を増やす場合、ハードディスクドライブを用いたシステムでは、ハードディスクドライブを何台も増設する必要があり、コストが増大してしまう。本実施の形態では、ハードディスクドライブよりも格段に安価な磁気テープを用いたので、コストを大幅に低減させることができる。なお、本実施の形態のシステムにおいて、システム構築時にテープドライブを準備する必要があるが、テープドライブは50万円程度であり、テープドライブを含めたコストはハードディスクドライブを用いるシステムに比べて低コストである。
【0036】
また、本実施の形態では、複数の磁気テープ(カートリッジ)を1つのテープドライブで扱うことができるため、磁気テープの管理が容易になる。
【0037】
なお、本実施の形態では、磁気テープに画像データを記録する構成としたが、画像データに限らず様々なデータを記録する構成に応用が可能である。記録可能なデータは、例えば音声データ、テキストデータなどがある。
【0038】
また、本実施の形態では、カメラ1a〜1cなどの外部機器から出力されるデータは、デジタルデータとしたが、アナログデータを出力する構成としてもよい。その場合は、データ記録装置10においてアナログデータをデジタルデータに変換することで、本発明の構成を実現することができる。
【0039】
また、本実施の形態では、図4(b)に示すように8チャンネルの磁気ヘッド44(LTO1規格)を用いたが、磁気ヘッド44のチャンネル数を増やせば、磁気テープに記録可能なデータ量をさらに増やすことができる。例えば、LTO3規格、およびLTO4規格では16チャンネルの磁気ヘッドを用いているため、テープ速度が同じとした場合、LTO1規格の磁気ヘッドに比べて約2倍のデータを記録することができる。
【0040】
また、本実施の形態では、防犯カメラシステムを一例として挙げたが、少なくとも複数のデータを入力して磁気テープに記録可能なシステムであれば、他のシステムにも応用が可能である。また、データ記録装置10に接続可能な機器は、本実施の形態のようにカメラに限らず、少なくともデータをデータ記録装置10に転送可能な機器に応用が可能である。応用例として、例えばマルチチューナーシステムがある。
【0041】
図5は、データ記録システムの一例であるマルチチューナーシステムの構成を示すブロック図である。図5において、図1と同様の構成要素については同一番号を付与して、詳しい説明は省略する。マルチチューナー装置11は、受信周波数が互いに異なる複数のチューナー11a〜11cを備えている。本構成では、3個のチューナー11a〜11cを備えたが、勿論4個以上であってもよい。チューナー11a〜11cは、予め設定されている周波数の放送波を受信し、映像音声信号に復調し、データに変換して出力するものである。マルチチューナー装置11において、適宜、画像圧縮処理あるいは音声圧縮処理を行ってもよい。チューナー11a〜11cから出力されるデータは、バッファメモリ2a〜2cに蓄積される。以降の動作は、前述の防犯カメラシステムと同様であるため、説明は省略する。
【0042】
このように、本実施の形態のデータ記録システムをマルチチューナーシステムに適用することで、複数のチューナー11a〜11cで受信した複数のチャンネルの放送番組を、テープドライブ4において磁気テープに記録することができる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、複数チャンネルのデータを磁気テープに記録する機器に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】実施の形態1における防犯カメラシステムの構成を示すブロック図
【図2】データセレクタで扱うデータの構成を示す模式図
【図3】データ構造を示す模式図
【図4】磁気テープへの記録状態を示す模式図
【図5】実施の形態1におけるマルチチューナーシステムの構成を示すブロック図
【符号の説明】
【0045】
1a,1b,1c カメラ
2a,2b,2c バッファメモリ
3 データセレクタ
4 テープドライブ
10 データ記録装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部機器から転送される複数チャンネルの本データにアドレスデータを付加したデータをチャンネル毎に蓄積する蓄積部と、
前記蓄積部に蓄積されている前記データを読み出す選択部と、
前記選択部で読み出されたデータを磁気テープに記録する記録部とを備え、
前記記録部は、サーボヘッドと複数のデータ記録・再生ヘッドを有し、
前記選択部は、前記蓄積部に蓄積されている前記データを選択的に読み出し、前記データを前記複数のデータ記録・再生ヘッドに出力する、データ記録装置。
【請求項2】
本データを出力可能な複数の外部機器と、
前記外部機器から出力される本データを取得可能なデータ記録装置とを備えたデータ記録システムであって、
前記データ記録装置は、
外部機器から転送される複数チャンネルの前記本データにアドレスデータを付加したデータをチャンネル毎に蓄積する蓄積部と、
前記蓄積部に蓄積されている前記データを読み出す選択部と、
前記選択部で読み出されたデータを磁気テープに記録する記録部とを備え、
前記記録部は、サーボヘッドと複数のデータ記録・再生ヘッドを有し、
前記選択部は、前記蓄積部に蓄積されている前記データを選択的に読み出し、前記データを前記複数のデータ記録・再生ヘッドに出力する構成とした、データ記録システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−310945(P2008−310945A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−81165(P2008−81165)
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【分割の表示】特願2007−158737(P2007−158737)の分割
【原出願日】平成19年6月15日(2007.6.15)
【出願人】(000005810)日立マクセル株式会社 (2,366)
【Fターム(参考)】