データ記録装置
【課題】複数の記録メディアに振り分けて記録した画像情報が分散しないように記録メディアを管理することができるデータ記録装置を提供することである。
【解決手段】外部装置20は、無線送信機能を有するカメラから送信された複数の画像を、アンテナ22及び通信部46を介して受信する。この外部装置20に、複数のメモリカード(1)32a及び(2)32bが装着部55に装着された状態で、メモリカード(1)32a、(2)32bの組合わせが判定部48で判定される。該組合わせが適正と判定されると、上記受信した画像データは、記憶部47を経てメモリカード(1)32aとメモリカード(2)32bに振り分けて記録される。
【解決手段】外部装置20は、無線送信機能を有するカメラから送信された複数の画像を、アンテナ22及び通信部46を介して受信する。この外部装置20に、複数のメモリカード(1)32a及び(2)32bが装着部55に装着された状態で、メモリカード(1)32a、(2)32bの組合わせが判定部48で判定される。該組合わせが適正と判定されると、上記受信した画像データは、記憶部47を経てメモリカード(1)32aとメモリカード(2)32bに振り分けて記録される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線送信機能を有するカメラから撮影データを受信し、該受信データを記録メディアに対して効率的に記録可能なデータ記録装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
撮影画像データを外部機器に対して無線送信する技術に関しては、これまでも数多く提案されている。例えば、撮影画像データを外部のデータ記録装置に対して無線送信し、データ記録装置側では受信した画像データを着脱自在の記録メディア(メモリカード)に保存する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなシステムに於いては、カメラに内蔵、若しくは装填する画像記憶メモリの量を少なくすることができるので、カメラが小型、且つ簡単になるという利点がある。
【0004】
一方、パーソナルコンピュータ等でデータを保存する際に、そのデータを複数のハードディスクドライブ装置(HDD)に分割して保存することにより、データの書込み時間を短縮して、システムのパフォーマンスを高める技術が採用されている。
【0005】
このデータ転送時間の効率化技術を利用して、上述したデータ記録装置に複数のメモリカードを装填可能とし、カメラから受信した画像データを振り分けて記録すれば、同様にデータ記録速度の向上を期待することができる。
【特許文献1】特開2003−101838号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、カメラで撮影した画像を複数のメモリカードに振り分けて記録させた場合、データ記録装置からそのメモリカードを取り外すと、そのメモリカード同士は何らの関連性ももたずにばらばらになってしまい、以後、画像の管理が困難になる。
【0007】
したがって本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、複数の記録メディアに振り分けて記録した画像情報がばらばらにならないように記録メディアを管理することができるデータ記録装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、請求項1に記載の発明は、画像データを複数の記録メディアに記録可能なデータ記録装置に於いて、無線送信機能を有するカメラから送信された画像データを受信する受信手段と、複数の記録メディアを装着可能な装着手段と、上記装着手段に装着された上記複数の記録メディアの組合わせが適正であるか否かを判定する判定手段と、上記判定手段によって適正であると判定された場合に、上記受信手段で受信した画像データを上記複数の記録メディアに所定の順序で振り分けて記録する記録手段と、を具備することを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記判定手段は、上記複数の記録メディアの組合わせを表す組合わせ識別情報に基づいて、組合わせが適正であるか否かを検出することを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記判定手段によって上記複数の記録メディアの組合わせが適正でないと判定された場合に、警告表示を行う警告手段を更に具備することを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記記録手段は、上記判定手段によって上記複数の記録メディアの組合わせが適正でないと判定された場合には、一方の記録メディアに優先して上記受信手段で受信した画像データを記録し、この記録メディアに空き容量がなくなったときには他の記録メディアに記録することを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのそれぞれに格納されたファィルのファイル名であることを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのそれぞれに格納された特定のファィル内のデータであることを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのボリュームラベル情報であることを特徴とする。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記組合わせ識別情報は、ディレクトリ名若しくはフォルダ名であることを特徴とする。
【0016】
請求項9に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記装着手段に装着された複数の記録メディアの組合わせが正しいか否かを識別する識別手段を更に具備することを特徴とする。
【0017】
請求項10に記載の発明は、請求項3に記載の発明に於いて、上記警告手段は、上記画像データが上記複数の記録メディアのうち少なくとも1つの記録メディアに集約されている場合には、警告を出力しないことを特徴とする。
【0018】
請求項11に記載の発明は、無線送信機能を有する機器から送信された画像データを受信する受信手段と、複数の記録メディアを装着可能な装着手段と、上記装着手段に装着された上記複数の記録メディアの組合わせが適正であるか否かを判定する判定手段と、上記判定手段によって適正であると判定された場合に、上記受信手段で受信した画像データを上記複数の記録メディアに所定の順序で振り分けて記録する記録手段と、を具備することを特徴とする。
【0019】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記判定手段は、上記複数の記録メディアの組合わせを表す組合わせ識別情報に基づいて、組合わせが適正であるか否かを検出することを特徴とする。
【0020】
求項13に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記判定手段によって上記複数の記録メディアの組合わせが適正でないと判定された場合に、警告表示を行う警告手段を更に具備することを特徴とする。
【0021】
請求項14に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記記録手段は、上記判定手段によって上記複数の記録メディアの組合わせが適正でないと判定された場合には、一方の記録メディアに優先して上記受信手段で受信した画像データを記録し、この記録メディアに空き容量がなくなったときには他の記録メディアに記録することを特徴とする。
【0022】
請求項15に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのそれぞれに格納されたファィルのファイル名であることを特徴とする。
【0023】
請求項16に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのそれぞれに格納された特定のファィル内のデータであることを特徴とする。
【0024】
請求項17に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのボリュームラベル情報であることを特徴とする。
【0025】
請求項18に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記組合わせ識別情報は、ディレクトリ名若しくはフォルダ名であることを特徴とする。
【0026】
請求項19に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記装着手段に装着された複数の記録メディアの組合わせが正しいか否かを識別する識別手段を更に具備することを特徴とする。
【0027】
請求項20に記載の発明は、請求項13に記載の発明に於いて、上記警告手段は、上記画像データが上記複数の記録メディアのうち少なくとも1つの記録メディアに集約されている場合には、警告を出力しないことを特徴とする。
【0028】
請求項21に記載の発明は、無線送信機能を有する機器から送信された画像データを受信する受信手段と、上記受信手段で受信された画像データを一時的に記憶する記憶手段と、複数の記録メディアを装着可能な装着手段と、上記装着手段に上記複数の記録メディアが装着されている状態に於いて、上記記憶手段に一時的に記憶された画像データを上記複数の記録メディアに対して振り分けて記録させる制御手段と、上記装着手段に装着された上記複数の記録メディアの組合わせが適正であるか否かを判定する判定手段と、を具備することを特徴とする。
【0029】
請求項22に記載の発明は、請求項21に記載の発明に於いて、上記装着手段に複数の記録メディアが装填されているか否かを検知する検知手段を更に具備することを特徴とする。
【0030】
請求項23に記載の発明は、請求項21に記載の発明に於いて、上記検知手段は、上記データ記録装置の電源投入時に検知動作を実行することを特徴とする。
【0031】
請求項24に記載の発明は、請求項21に記載の発明に於いて、上記判定手段は、上記複数の記録メディアの組合わせを表す組合わせ識別情報に基づいて、組合わせが適正であるか否かを検出することを特徴とする。
【0032】
請求項25に記載の発明は、請求項21に記載の発明に於いて、上記判定手段によって上記複数の記録メディアの組合わせが適正でないと判定された場合に、警告を行う警告手段を更に具備することを特徴とする。
【0033】
請求項26に記載の発明は、請求項21に記載の発明に於いて、上記記録手段は、上記判定手段によって上記複数の記録メディアの組合わせが適正でないと判定された場合には、一方の記録メディアに優先して上記受信手段で受信した画像データを記録し、この記録メディアに空き容量がなくなったときには他の記録メディアに記録することを特徴とする。
【0034】
請求項27に記載の発明は、請求項21に記載の発明に於いて、上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのそれぞれに格納されたファィルのファイル名であることを特徴とする。
【0035】
請求項28に記載の発明は、請求項21に記載の発明に於いて、上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのそれぞれに格納された特定のファィル内のデータであることを特徴とする。
【0036】
請求項29に記載の発明は、請求項21に記載の発明に於いて、上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのボリュームラベル情報であることを特徴とする。
【0037】
請求項30に記載の発明は、請求項21に記載の発明に於いて、上記組合わせ識別情報は、ディレクトリ名若しくはフォルダ名であることを特徴とする。
【0038】
請求項31に記載の発明は、請求項21に記載の発明に於いて、上記装着手段に装着された複数の記録メディアの組合わせが正しいか否かを識別する識別手段を更に具備することを特徴とする。
【0039】
請求項32に記載の発明は、請求項25に記載の発明に於いて、上記警告手段は、上記画像データが上記複数の記録メディアのうち少なくとも1つの記録メディアに集約されている場合には、警告を出力しないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0040】
本発明によれば、複数の記録メディアに振り分けて記録した画像情報がばらばらにならないように記録メディアを管理することができるデータ記録装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0042】
図1は、本発明に係る電子撮像カメラシステムの一実施形態を示すもので、(a)は該電子撮像カメラシステムを構成するカメラ本体を示す外観斜視図、(b)は(a)のカメラ本体とでシステムを構成する外部装置の外観斜視図である。
【0043】
本実施の形態の電子撮像カメラシステムは、デジタルカメラ(以下、単にカメラと略記する)10と、該カメラ10で撮像された電子画像を表示する液晶モニタ等の表示部23を有する外部装置20とにより構成される。
【0044】
図1(a)に於いて、カメラ10は、被写体像をCCD等の撮像素子(不図示)で撮像するデジタルカメラで構成される。このカメラ10の本体部11の前面には撮影レンズ12が取り付けられている。本体部11の一方の側面部には、軸13aを中心にして回動可能なアンテナ13が、回動可能に装着されている。更に、本体部11の背面部には、ユーザが図示されない被写体を観察するためのファインダ14が設けられている。
【0045】
本体部11の上面部には、電源操作部材16が設けられている。この電源操作部材16をオフ(OFF)位置からオン(ON)位置にスライド操作することによって、カメラ本体部11内の図示されない電気回路に電源が供給されて動作状態となる。
【0046】
また、本体部11の上面部には、レリーズ釦17が設けられており、ユーザがファインダ14を覗きながらレリーズ釦17を操作すると、撮影レンズ12を介して被写体像が撮像素子(不図示)で撮像され、デジタル画像データとして内蔵のメモリ(不図示)に一時的に記憶される。その後、この内蔵メモリに記憶されたデジタル画像データは、本体部11に装着されたアンテナ13を介して、無線通信にて、図1(b)に示される外部装置20に転送される。
【0047】
また、本体部11の上面部には、発光ダイオード(LED)18が設けられている。このLED18は、上記アンテナ13を介して行われる無線通信の際に、外部装置20の電源がオフになっていたり、無線通信可能な範囲内に外部装置20が無い、等の理由で無線通信ができない場合等に警告表示を行うものである。
【0048】
図1(b)に於いて、外部装置20は、主に上記カメラ10との間で無線通信を行う通信手段や制御手段及び表示手段等を含んで構成されたカメラ10の補助動作を行うためのデータ記録装置である。
【0049】
外部装置20の本体21の上面部には、液晶モニタ(LCD)等の表示部23及び28が設けられると共に、電源操作部材24、表示釦25、前コマ表示用の画像選択釦26及び後コマ表示用の画像選択釦27が設けられている。上記電源操作部材24は、オフ位置からオン位置にスライド操作することによって、外部装置20内の図示されない電気回路に電源が供給されて動作状態となる。表示部28は、該装置の警告手段としての表示部である。
【0050】
また、外部装置20の側面の端部には、軸22aを中心として回動可能なアンテナ22が装着されている。更に、この側面部分には、記録メディアとしてのメモリカード32a及び32bを着脱可能に装着するスロット(1)30a及びスロット(2)30bが設けられている。
【0051】
このような構成の外部装置20に於いては、アンテナ22を介してカメラ10から送信されたデジタル画像データを受信する。このとき、スロット(1)30a、スロット(2)30bにメモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bが装着されている場合には、受信した画像データはメモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bに順次記憶される。
【0052】
尚、外部装置20内に他の記録メディアを設けて構成し、受信したデジタル画像データを記憶するように構成しても良い。
【0053】
メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bに記録された画像データは、後述する読み出し部50の読出し制御により任意のタイミングにて読み出されることにより、表示部23に表示可能である。この場合、その操作は、上記表示釦25及び画像選択釦26、27が操作されることにより、該外部装置20内の読み出し部50等へ操作指示がなされることになる。また、表示部28には、詳細を後述するように、メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bの組合わせや空き容量等に対する警告の表示がなされる。
【0054】
図2は、図1(a)に示されるカメラ10の電気的回路の概略構成を示すブロック図である。
【0055】
図2に於いて、本実施の形態のカメラの本体部11には、図2に示すように、カメラ全体のシーケンスを制御する制御手段としての制御部35が設けられている。この制御部35は、例えばCPUで構成されたもので、図示されるように、撮像部37、信号処理部38、記憶部39、通信部40、電源供給部41及びレリーズスイッチ42等が、主に電気的に接続されている。
【0056】
上記レリーズスイッチ42は、図1(a)に示されるカメラ10のレリーズ釦17に連動してオンするスイッチであり、ユーザが手動操作に応じてレリーズ信号を制御部35に対して出力するものである。
【0057】
撮像部37は、この撮像部37の前面に配置された撮像レンズ36を介して入射される被写体像をCCD等の撮像素子で撮像する手段である。この撮像部37では、制御部35からのレリーズ指示信号を受けて被写体像が撮像され、アナログ画像信号として信号処理部38に出力される。
【0058】
この信号処理部38は、図示されないがA/D変換回路、デジタル信号処理回路及び圧縮回路等で構成され、供給されたアナログ録画像信号をA/D変換回路(図示せず)にてデジタルデータに変換し、その後、デジタル信号処理回路(図示せず)にて所定の画像処理を施し、更に圧縮回路(図示せず)にて圧縮処理を施すようになっている。
【0059】
尚、この信号処理部38内の圧縮回路による圧縮処理は、公知のJPEG圧縮であり、例えば撮像素子の画素数が35万画素の場合、圧縮前には1メガバイトのデータ量であってもこの処理によって画像品質を落とすことなく100キロバイト程度まで圧縮可能である。
【0060】
信号処理部38で生成されたデジタル画像データは、制御部35による書き込み制御により、記憶部39に一時的に記憶される。尚、この記憶部39は、例えばEEPROM等の不揮発性記憶素子で構成されるものである。
【0061】
画像データが記憶部39に記憶されると、その画像データは、制御部35の読出し制御により通信部40に供給される。この通信部40では、この供給された画像データが無線通信するのに必要な信号に変換されて外部装置20に向けて無線送信される。
【0062】
尚、各主要ブロック群には制御部35によって制御される電源供給部41より電源が供給されるようになっている。図2に於いては、その説明の簡単化のためにそのラインを省略している。
【0063】
そして、このカメラ10に於いて、通信部40により外部装置20からの省エネルギー要求信号が受信された場合には、制御部35では、この省エネルギー要求信号に基づいて電源供給部41の駆動制御がなされる。
【0064】
図3は、図1(b)に示される外部装置20の電気的回路の概略構成を示すブロック図である。
【0065】
外部装置20は、画像記憶機能と画像表示機能を有して構成されたもので、アンテナ22と、制御部45と、通信部46と、記憶部47と、判定部48と、検知部49と、読み出し部50と、警告部51と、表示指示部52と、表示部53と、装着部55とを有して構成される。
【0066】
上記通信部(受信手段)46は、カメラ10側から送信された画像データを、アンテナ22を介して受信して記憶部47に転送する。この記憶部47への画像データの書き込みは、制御部45によって制御される。
【0067】
装着手段である装着部55は、上記画像データを記憶するメモリカード(1)32a及びメモリカード(2)32bが装着されるもので、カメラ10本体部11の内蔵メモリよりも記憶容量が大容量のものである。
【0068】
判定部48は、上記装着部55に装着されたメモリカード(1)32aとメモリカード(2)32bが、所定の組合わせであるか否か判定するための判定手段である。この判定部48での判定結果に従って、詳細を後述するように、適正でないメモリカードの組合わせの場合は警告部51にて警告がなされるようになっている。この警告部51は、図1(b)の表示部28に対応している。
【0069】
また、検知部49は、装着部55内のスロット(1)30a及びスロット(2)30bにメモリカード(1)32a及びメモリカード(2)32bが装着されたか否かを検知するため検知手段である。
【0070】
上記読み出し部50は、メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bからの画像データの読出しを制御するためのものである。表示部53は、読み出し部50により読出された画像データに基づく画像が表示されるもので、液晶モニタ等により構成される。また、表示指示部52は、表示部53による画像データに基づく表示を実行するための表示指示を行うためのものである。
【0071】
制御手段である制御部45は、表示指示部52の表示指示に基づき、省エネルギー要求信号を生成して通信部46を介して送信させる等の通信部46の駆動制御や、上記記憶部47、判定部48、検知部49及び読み出し部50に対する駆動制御や表示制御、更には警告部51への警告表示等を行うものである。また、後述するように、複数のメモリカードの組合わせを識別する識別手段としての機能も有している。
【0072】
例えば、ユーザによって表示指示部52に含まれる表示釦25が操作されて画像表示が所望された場合、制御部45によって、読み出し部50に対しメモリカード(1)32a及びメモリカード(2)32bに記憶された最新画像(一番最後に撮像した画像)が読み出されて、表示部53にて表示されるように制御される。
【0073】
また、その後に画像選択釦27が操作された場合には、制御部45によって、読み出し部50に対し、現在表示されている画像の1つ前のコマの画像がメモリカード(1)32aまたはメモリカード(2)32bから読み出されて、表示部53にて表示されるように制御される。一方、画像選択釦26が操作された場合には、制御部45によって読み出し部50に対し、現在表示されている画像の1つ後のコマの画像がメモリカード(1)32aまたはメモリカード(2)32bから読み出されて、表示部53にて表示されるように制御される。
【0074】
ところで、外部装置20側で上述した表示動作を行っている間、普通はカメラ10側での撮影動作は行われないと考えて良い。したがって、本実施形態では、ユーザにより表示釦25が操作された場合、制御部45では表示指示部52からの操作指示(指示信号)によってこれが認識され、通信部46を介してカメラ10側に低消費電力状態への移行が指示されるようになっている。すなわち、省エネルギー要求信号が生成され、該通信部46を介してカメラ10側へと送信されるように制御される。
【0075】
カメラ10側では、この省エネルギー要求信号(指示信号)が受信された場合には、制御部35によってカメラ10内の不要な電気回路系が非動作状態にされる。これによって、無駄な電力消費を抑えることが可能となる。
【0076】
次に、図4乃至図7のフローチャートを参照して、本実施形態の電子撮像カメラシステムの動作について説明する。
【0077】
先ず、図4のフローチャートを参照して、カメラ10の動作について説明する。尚、この動作は、カメラ10内の制御部35によって行われる。
【0078】
いま、ユーザによってカメラ10の上面部に設けられた電源操作部材16がオフ位置からオン位置にスライド操作されたとする。すると、本ルーチンが起動され、ステップS1にて電源がオンされる。これにより、撮像部37、信号処理部38、記憶部39、通信部40に電源が供給されることになり、カメラ10は動作可能状態となる。
【0079】
次いで、ステップS2にて、レリーズスイッチの状態が判定される。ここでは、レリーズ釦17が操作されたか否か、すなわちレリーズスイッチ42がオンされたか否かが判定される。ここで、オンされたと判定された場合にはステップS3に移行し、オンされていないと判定された場合にはステップS9に移行する。
【0080】
レリーズスイッチ42がオンされたと判定された場合は、ステップS3にて撮像部37が動作されて撮像動作が実行される。次いで、ステップS4にて、撮像されたアナログデータの画像データが、信号処理部38にてデジタルデータに変換されるように制御される。
【0081】
ステップS5では、上記ステップS4にてデジタルデータに変換された画像データが、記憶部39に一時的に記憶される。このとき、前に記憶されていた画像データは上書き消去されることになる。
【0082】
ステップS6では、記憶部39に記憶された画像データが読み出されて通信部40へ供給される。そして、該通信部40が用いられて外部装置20へと転送される。この場合、制御部35では、先ず通信部40が制御されて「通信要求信号」が外部装置20に送信される。次いで、外部装置20から「受領信号」が返信されて受信確認後、上記画像データの送信動作が開始されるように制御される。
【0083】
次に、ステップS7に於いて、外部装置20との通信が正常に行われたか否かが判定される。この場合、通信の際に、外部装置20から「受信完了信号」が返信された場合は通信が正常に行われたと判定されるが、所定時間経過してもこの「受信完了信号」が返信されない場合には、通信が異常であると判定される。したがって、通信が正常に終了すれば、上記ステップS2に移行して以降の撮影動作に備えて待機状態にされる。一方、上記ステップS7にて、通信異常であればステップS8に移行する。
【0084】
ステップS8では、通信が異常であることがユーザに警告されるため、カメラ10の上面部11に設けられたLED18が所定時間点滅される。その後、上記ステップS6に移行する。
【0085】
一方、上記ステップS2にてレリーズ釦17が操作されていないと判定された場合は、ステップS9に移行して、外部装置20から省エネルギー要求信号が送信されたか否かが判定される。この省エネルギー要求信号とは、外部装置20側で画像表示動作が開始される際にカメラ10に向けて出力される信号である。ここで、省エネルギー要求信号が受信されていない場合には上記ステップS2に移行し、省エネルギー要求信号が受信された場合にはステップS10に移行する。
【0086】
ステップS10では、電源供給部41にて電源がオフにされて、撮像関連部位及び通信関連部位(撮像部37、信号処理部38、記憶部39及び通信部40等)が全て停止状態にされる。
【0087】
その後、ステップS11の処理にて制御部35自体が待機状態にされて上記ステップS1に移行する。この待機状態とは、レリーズ釦17(レリーズスイッチ42)の監視機能以外の全ての動作回路がオフにされた状態であり、制御部35そのものも最も消費電力の少ない状態である。そして、レリーズ釦17が操作されて、レリーズスイッチ42がオンされた場合にのみ、この状態が解除される。待機状態から復帰したら、再びステップS1からの所定の処理ルーチンが実行される。
【0088】
次に、図5のフローチャートを参照して、外部装置20の動作について説明する。尚、この動作は、外部装置20内の制御部45によって行われる。
【0089】
いま、ユーザによって外部装置20の上面部に設けられた電源操作部材24がオフ位置からオン位置にスライド操作されたとする。すると、内部の回路系に電源が供給されることで、制御部45によって本ルーチンが起動される。
【0090】
先ず、ステップS21にて、サブルーチン「メディアチェック」が実行されて、メモリカードの状態がチェックされる。尚、このサブルーチン「メディアチェック」の詳細な動作については後述する。次いで、ステップS22にて、集約処理、すなわちメモリカード内のデータの整理が行われる。
【0091】
これは、メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bに記録されている画像データを、優先するメモリカードに順次転送する処理動作である。例えば、メモリカード(2)32bに記録されている画像データが、メモリカード(1)32aに順次転送される。そして、メモリカード(1)32aの記憶領域に空きがなくなったならば、メモリカード(2)32bの記憶領域に順次画像データが記録される。このようにして、メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bにばらばらに記録されていた画像データが、メモリカード(1)32aからメモリカード(2)32bへと連続して記録されるようになっている。
【0092】
ステップS23に於いては、表示釦25の操作に伴い、表示指示部52より表示指示信号が出力されたか否かが判定される。ここで、表示指示部52から表示指示信号が出力された、すなわち表示釦25が操作されたと判定された場合にはステップS24に移行し、出力されてない、すなわち表示釦25が操作されていないと判定された場合にはステップS34に移行する。
【0093】
ステップS24では、表示釦25が操作されたことに応答して、省エネルギー要求信号が生成され、この生成された省エネルギー要求信号が通信部46を介してカメラ10に向けて送信される。この省エネルギー要求信号が受信されたカメラ10の動作は上述した通りである。
【0094】
その後、ステップS25にて、メモリカード(1)32aまたはメモリカード(2)32bに記憶されている複数の画像データのうち、最新のデータ(一番最後に記憶された画像データ)が、読み出し部50によって読み出される。続いて、ステップS26では、上記ステップS25で読み出された画像が表示部53に表示される。
【0095】
そして、ステップS27に於いて、前コマ表示用の画像選択釦26が操作されているか否かが判定される。ここで、画像選択釦26が操作されたと判定された場合はステップS28に移行し、操作されてないと判定された場合にはステップS29に移行する。
【0096】
一方、上記ステップS27にて、前コマ表示用の画像選択釦26が操作されてない場合は、ステップS29に於いて、後コマ表示用の画像選択釦27が操作されているか否かが判定される。ここで、画像選択釦27が操作されたと判定された場合にはステップS30に移行し、操作されてないと判定された場合にはステップ31に移行する。
【0097】
ステップS28では、上記ステップS26で表示された画像の1コマ前の画像が、メモリカード(1)32aまたはメモリカード(2)32bから、読み出し部50によって読み出される。そして、この読出された1コマ前の画像が表示されるべく、上記ステップS26へ移行する。同様に、ステップS30では、上記ステップS26で表示された画像の1コマ後の画像が、メモリカード(1)32aまたはメモリカード(2)32bから、読み出し部50によって読み出される。そして、この読み出された1コマ後の画像が表示されるべく、上記ステップS26へ移行する。
【0098】
上記ステップS39にて後コマ表示用の画像選択釦27が操作されてない場合は、ステップS31に於いて、カメラ10からの通信要求信号が受信されているか否かが判定される。ここで、通信要求信号が受信されたと判定された場合にはステップS32に移行し、受信されてないと判定された場合には上記ステップS27へ移行する。
【0099】
上記ステップS31にて、カメラ10からの通信要求信号が受信された場合は、ステップS32にて、画像が受信されたことを表す受領信号がカメラ10に返信されるように通信部46が制御された後、カメラ10から送られてくる画像データが受信される。この場合、通信部46による受信状態が制御部45によって監視されつつ、画像データの受信が正常に完了したならば、受信完了信号が返信されるように通信部46が制御される。
【0100】
そして、ステップS33にて、上記ステップS32で受信された画像データが、記憶部47を介してメモリカード(1)32aまたはメモリカード(2)32bに記憶される。その後、上記ステップS24へ移行する。
【0101】
一方、上記ステップS23にて表示釦25が操作されなかった場合は、ステップS34にて、通信部46の監視によりカメラ10からの通信要求信号の有無が判定される。ここで、通信要求信号が無ければ上記ステップS22へ移行し、該信号が有る場合にはステップS35へ移行する。
【0102】
ステップS35では、上記ステップS32の処理と同様の処理(画像データ受信処理等)が行われる。そして、続くステップS36の処理にて上記ステップS33の処理と同様の処理(画像データ記憶処理等)が行われる。その後、上記ステップS22に移行する。
【0103】
次に、図6のフローチャートを参照して、図5のフローチャートに於けるステップS21のサブルーチン「メディアチェック」の詳細な動作について説明する。尚、この動作は、外部装置20内の制御部45によって行われる。
【0104】
本サブルーチンに入ると、先ず、ステップS41に於いて、装着部55内のスロット(1)30aにメモリカード(1)が装着されているか否かが判定される。ここで、メモリカード(1)32aがスロット(1)30aに装着されている場合は、ステップS42へ移行して、ファイル名等の管理情報がメモリカード(1)32aから記憶部47に記憶される。また、上記ステップS41にてスロット(1)30aにメモリカード(1)32aが装着されていない場合は、ステップS42をスキップする。
【0105】
次いで、ステップS43に於いて、上述したステップS41と同様にして、装着部55内のスロット(2)30bにメモリカード(2)が装着されているか否かが判定される。ここで、メモリカード(2)32bがスロット(2)30bに装着されている場合は、ステップS44へ移行して、ファイル名等の管理情報がメモリカード(2)32bから記憶部47に記憶される。また、上記ステップS43にてスロット(2)30bにメモリカード(2)32bが装着されていない場合は、ステップS44をスキップする。
【0106】
そして、ステップS45では、メモリカード(1)32a及びメモリカード(2)32b内に組合わせ識別情報があるか否かが調べられる。ここで、組合わせ識別情報とは、スロット(1)30a、スロット(2)30bに装着されるメモリカードの組合わせ等の情報である。例えば、メモリカード(2)32bに記録されているファィル名と同じファイル名のデータが他のメモリカード(例えばメモリカード(3))に存在しても、メモリカード(1)との組合わせに於いては、メモリカード(1)とメモリカード(2)、メモリカード(1)とメモリカード(3)とは別の情報であることを意味している。
【0107】
ステップS45に於いて、メモリカード(1)32a及びメモリカード(2)32b内に組合わせ識別情報がある場合はステップS50へ移行し、組合わせ識別情報がない場合はステップS46へ移行する。
【0108】
このステップS46では、メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32b内に画像データが保存されているか否かが判定される。ここで、メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32b内に画像データが保存されている場合は、誤ったメモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bが使用されている可能性があるので、ステップS47へ移行して、表示部28に警告表示がなされる。続いて、ステップS48に於いて、このまま操作が続行されるか否かの入力を促す指示が、動作表示用のLCD(図示せず)に表示されて、待機状態に入る。
【0109】
ユーザにより操作が中断される場合は、電源操作部材24がオフ位置にされて、メモリカードが入れ替えられて、再度最初から処理が開始される。一方、撮影者により操作が続行される場合、或いは上記ステップS46にてメモリカード(1)32a、メモリカード(2)32b内に画像データが保存されていない場合は、ステップS49に移行して、新規に組合わせ識別情報が生成される。
【0110】
続いて、ステップS50にて、メモリカード(1)32aとメモリカード(2)32bの組合わせ識別情報が比較される。そして、ステップS51に於いて、所定の組合わせ条件になっているか否かが判定される。ここで、所定の組合わせ条件内である場合は上記メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bは使用可能であるので、ステップS52へ移行してペアフラグが“1”とされる。その後、本サブルーチンを抜ける。
【0111】
一方、上記ステップS51にて、所定の組合わせ条件ではない場合は、ステップS53へ移行する。このステップS53では、メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bの何れか一方に画像情報が存在していないかどうかが判定される。その結果、画像情報が存在しない場合は、画像情報が存在しない方のメモリカードの識別情報が書き替えられれば、新たに組み合わされて使用されることが可能となる。したがって、上記ステップS49へ移行する。
【0112】
これに対し、上記ステップS53にて画像情報が存在する場合は、誤った組合わせのメモリカードが使用されていることになる。したがって、ステップS54へ移行して、その旨の警告が表示部28に表示される。そして、ステップS55にて上記メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bは使用できないとして、ペアフラグが“0”とされた後、本サブルーチンを抜ける。
【0113】
図7は、上述した組合せ識別情報の第1の例を示した図である。
【0114】
メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bには、それぞれ制御部45によって振り分けられた画像データ60a、60bと共に、識別専用ファイル61a、61bが格納されている。これらの識別専用ファイル61a、61bには、メモリカード(1)32aとメモリカード(2)32bが所定の組合せであることを示す組合せ識別情報が記載されている。
【0115】
すなわち、識別専用ファイル61a、61bには、図8に示されるように、組合せ識別情報として「年月日+区分コード」が記載されている。すなわち、図8(a)に示される識別専用ファイル61aには、組合せ識別情報として、ファイルが生成された年月日時分に対応する“2003jan251030”と、区分コードに対応する“a”が記載されている。一方、図8(b)に示される識別専用ファイル61bには、組合せ識別情報として、年月日時分に対応する“2003jan251030”と区分コードに対応する“b”が記載されている。したがって、この例では、最後の1桁のみが異なる組合わせ識別情報が格納されたメモリカードは、所定の組合わせに係るものであることが識別できる。
【0116】
図9は、組合せ識別情報の第2の例を示した図である。
【0117】
メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bには、それぞれ制御部45によって振り分けられた画像データ60a、60bと共に、識別専用ファイル62a、62bが格納されている。これらの識別専用ファイル62a、62bのファイル名には、メモリカード(1)32aとメモリカード(2)32bが、所定の組合わせであることを示す組合せ識別情報が使用されている。
【0118】
図9に於いては、識別専用ファイル60a、60bには、組合せ識別情報として「年月日+区分コード」がファイル名として定義されている。すなわち、識別専用ファイル62aのファイル名は、年月日に対応する“YYMMDD”と区分コードに対応する“a”が組合わされた“YYMMDDa”であり、識別専用ファイル62bのファイル名は、年月日に対応する“YYMMDD”と区分コードに対応する“b”が組合わされた“YYMMDDb」である。
【0119】
したがって、この例では、ファイル名のうち、最後の1桁のみが異なるファイル名を有する識別専用ファイルが格納されたメモリカードは、所定の組合せに係るものであることが識別できる。
【0120】
図10は、組合わせ識別情報の第3の例を示した図である。
【0121】
メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bには、それぞれ制御部45によって振り分けられた画像データ60a、60bが格納されると共に、そのボリュームラベル63a、63bが格納されている。これらボリュームラベル63a、63bには、メモリカード(1)32aとメモリカード(2)32bが所定の組合わせであることを示す組合わせ識別情報が記載されている。
【0122】
図10に示されるボリュームラベル63a、63bには、組合わせ識別情報として「年月日+区分コード」がラベル名として定義されている。すなわち、ボリュームラベル63aのファイル名は、図9に示される例と同様に“YYMMDDa”であり、ボリュームラベル63bのファイル名は、図9に示される例と同様に“YYMMDDb”である。したがって、この例ではボリューム名のうち、最後の1桁のみが異なるメモリカード同士は所定の組合わせに係るものであることが識別できる。
【0123】
尚、組合わせ識別情報は、上述した例にある年月日情報に限られず、統一した符号を用いるものであれば適用することができる。例えば、ランダムにコードを発生させ、そのコードを用いてもよい。また、他の方法により生成したコードであっても、そのコードが相互に統一が図られ、実用上ユニークなものであれば組合せ識別情報として使用することができる。
【0124】
また、図11に示されるように、組合せ識別情報はファイル名でなくフォルダ65a、65b内のフォルダ名66a、66bであってもよい。
【0125】
次に、図12及び図13を参照して、警告表示の有無について説明する。
【0126】
図12に示されるメモリカード(1)32aには、画像データ“001”〜“006”までが順次記録されていると共に、識別情報67aが格納されている。一方、メモリカード(2)32bには、画像データ“007”、“008”が記録されていると共に、識別情報67bが格納されている。
【0127】
ここで、識別情報67aと識別情報67bが比較されて(図6のフローチャートのステップS50)、所定の組合わせのものでないと判定された場合(同ステップS51を“NO”)は、メモリカード(2)32bに記録された画像データの番号はメモリカード(1)32aに続く番号となっているが、メモリカード(2)32bとメモリカード(1)32aとは全く別の組合わせで使用された画像データが記録されている(同ステップS53を“NO”)。したがって、警告部51にて警告表示がなされる(同ステップS54)。
【0128】
一方、図13に示される例では、メモリカード(1)32aに画像データ“001”〜“006”までが順次記録されていると共に、識別情報67aが格納されている。そして、メモリカード(2)32bには、画像データは記録されておらず、識別情報67bのみが格納されている。
【0129】
この場合、識別情報67aと識別情報67bが所定の組合わせのものでないと判定され(同ステップS51を“NO”)ても、メモリカード(2)32bには画像データは記録されていない(同ステップS53を“YES”)。したがって、識別情報67bが書き替えられれば(同ステップS49)、このメモリカード(2)32bがメモリカード(1)32aと新たに組み合わされて使用されることが可能となる。それ故、一方のメモリカードに画像データが存在しない場合は警告部51の警告表示はなされない。
【0130】
次に、図14のフローチャートを参照して、図5のフローチャートに於けるステップS33及びS36のサブルーチン「画像記憶」の詳細な動作について説明する。
【0131】
本サブルーチンに入ると、先ずステップS61に於いて、ペアフラグがあるか否かが判定される。ここで、ペアフラグが“1”の場合は、画像がメモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bに交互に転送される。ここでは、例えばステップS62にて、撮影された画像のコマ番号が奇数か否かで記録先のメモリカードが振り分けられる。
【0132】
すなわち、上記ステップS62にコマ番号が奇数の場合は、ステップS63に移行してメモリカード(1)32aに記録される。一方、上記ステップS62にて、撮影された画像のコマ番号が偶数の場合は、ステップS64に移行してメモリカード(2)32bに記録される。上記ステップS63、S64でメモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bに記録された後は、本サブルーチンを抜ける。
【0133】
このように交互に記録されることにより、同時のタイミングでメモリカード(1)32aとメモリカード(2)32bに画像を記録することができる。したがって、データ転送時間を短縮することができる。
【0134】
また、上記ステップS61にて、ペアフラグの判定の結果、ペアフラグが“0”の場合は、2つのうちの何れかのメモリカードに画像が記録される。すなわち、例えばステップS65に於いて、メモリカード(1)32aに空き領域があるか否かが判定される。ここで、メモリカード(1)32aに空き領域がある場合は、ステップS66に移行して、画像がメモリカード(1)32aに転送されて記録される。その後、本サブルーチンを抜ける。
【0135】
一方、上記ステップS65にて、メモリカード(1)32aに空き領域がない場合は、ステップS67へ移行して、メモリカード(2)32bに空き領域があるか否かが判定される。そして、メモリカード(2)32bに空き領域がある場合は、ステップS68に移行して、画像がメモリカード(2)32bに転送されて記録される。その後、本サブルーチンを抜ける。しかし、上記ステップS67にて、メモリカード(2)32bに空き領域がない場合は、ステップS69に移行する。そして、このステップS69にて、画像を記録することができない旨の警告が表示部28に表示される。その後、本サブルーチンを抜ける。
【0136】
尚、上述したメモリカードの空き領域の有無の判定は、実際に撮影された画像のサイズに基づいて行われる。
【0137】
また、図14に示されるメモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bに画像を記録させる処理に於いて、ステップS61〜S64の、メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bに画像を振り分けて記録する処理は、デジタルカメラが連写モードで撮影しているときに実行するようにしても良い。連写モードに於いては、撮影画像が短時間で多く発生するため、メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bに効率的に書き込む必要があるが、連写モードでなければ撮影画像の発生間隔は長いため、メモリカードへの書き込みが問題になることが少ないからである。
【0138】
次に、メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bと記憶部47との間のデータ授受手順について説明する。
【0139】
図15は、メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bと記憶部47との間の信号接続を示す図である。
【0140】
メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bは、装着部55内に含まれるもので、上述したスロット(1)30a及びスロット(2)30bに対応する通信コネクタ56a及び56bに装着されることによって、記憶部47と電気的に接続される。この記憶部47とメモリカード(1)32a側の通信コネクタ56aの間は、アドレス信号(A000〜A009)、データ信号(D000〜D015)、Write信号(WR0)、Wait信号(WAIT0)、Chip_enable信号(CE0)で接続されている。
【0141】
アドレス信号(A000〜A009)は、記憶部47がメモリカード(1)32aに対して画像データを書き込むアドレスを指定するための信号である。データ信号(D000〜D015)は、記憶部47がメモリカード(1)32aに対して転送するデータを表す信号である。
【0142】
Write信号(WR0)は、記憶部47がメモリカード(1)32aに対してデータを読込むタイミングを指定する信号である。Wait信号(WAIT0)は、メモリカード(1)32aが記憶部47に対してデータの転送を一時停止するように求める信号である。更に、Chip_enable信号(CE0)は、記憶部47がメモリカード(1)32aに対してデータの転送先として選択されていることを表す信号である。
【0143】
同様に、記憶部47とメモリカード(2)32b側の通信コネクタ56bの間は、アドレス信号(A100〜A109)、データ信号(D100〜D115)、Write信号(WR1)、Wait信号(WAIT1)、Chip_enable信号(CE1)で接続されている。これらの信号の内容は、上述した通信コネクタ56aの間の信号と同じであるため詳細な説明は省略する。
【0144】
尚、上述した実施形態に於いて、警告部51は、例えばLCD等で構成される表示部28に対応したものとして説明したが、これに限られるものではない。例えば、LEDによる表示や、スピーカ等を有した発音手段による音で警告するものであってもよい。
【0145】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態以外にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0146】
【図1】本発明に係る電子撮像カメラシステムの一実施形態を示すもので、(a)は該電子撮像カメラシステムを構成するカメラ本体を示す外観斜視図、(b)は(a)のカメラ本体とでシステムを構成する外部装置の外観斜視図である。
【図2】図1(a)に示されるカメラ10の電気的回路の概略構成を示すブロック図である。
【図3】図1(b)に示される外部装置20の電気的回路の概略構成を示すブロック図である。
【図4】本実施形態の電子撮像カメラシステムの動作について説明するもので、カメラ10の動作について説明するフローチャートである。
【図5】本実施形態の電子撮像カメラシステムの動作について説明するもので、外部装置20の動作について説明するフローチャートである。
【図6】図5のフローチャートに於けるステップS21のサブルーチン「メディアチェック」の詳細な動作について説明するフローチャートである。
【図7】組合せ識別情報の第1の例を示した図である。
【図8】図7の識別専用ファイルの例を示した図である。
【図9】組合せ識別情報の第2の例を示した図である。
【図10】組合わせ識別情報の第3の例を示した図である。
【図11】組合せ識別情報の更に他の例を示した図である。
【図12】組合わせ識別情報が異なって警告表示されるメモリカードの例を示した図である。
【図13】組合わせ識別情報が異なっても警告表示されないメモリカードの例を示した図である。
【図14】図5のフローチャートに於けるステップS33及びS36のサブルーチン「画像記憶」の詳細な動作について説明するフローチャートである。
【図15】メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bと記憶部47との間の信号接続を示す図である。
【符号の説明】
【0147】
10…デジタルカメラ(カメラ)、11…本体部、12…撮影レンズ、13…アンテナ、16…電源操作部材、17…レリーズ釦、18…発光ダイオード(LED)、20…外部装置、21…本体、22…アンテナ、23、28…表示部、25…表示釦、26…前コマ表示用の画像選択釦、27…後コマ表示用の画像選択釦、30a…スロット(1)、30b…スロット(2)、32a…メモリカード(1)、32b…メモリカード(2)、35…制御部、37…撮像部、38…信号処理部、39…記憶部、40…通信部、41…電源供給部、42…レリーズスイッチ、45…制御部、46…通信部、47…記憶部、48…判定部、49…検知部、50…読み出し部、51…警告部、52…表示指示部、53…表示部、55…装着部、60a、60b…画像データ、61a、61b…識別専用ファイル。
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線送信機能を有するカメラから撮影データを受信し、該受信データを記録メディアに対して効率的に記録可能なデータ記録装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
撮影画像データを外部機器に対して無線送信する技術に関しては、これまでも数多く提案されている。例えば、撮影画像データを外部のデータ記録装置に対して無線送信し、データ記録装置側では受信した画像データを着脱自在の記録メディア(メモリカード)に保存する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなシステムに於いては、カメラに内蔵、若しくは装填する画像記憶メモリの量を少なくすることができるので、カメラが小型、且つ簡単になるという利点がある。
【0004】
一方、パーソナルコンピュータ等でデータを保存する際に、そのデータを複数のハードディスクドライブ装置(HDD)に分割して保存することにより、データの書込み時間を短縮して、システムのパフォーマンスを高める技術が採用されている。
【0005】
このデータ転送時間の効率化技術を利用して、上述したデータ記録装置に複数のメモリカードを装填可能とし、カメラから受信した画像データを振り分けて記録すれば、同様にデータ記録速度の向上を期待することができる。
【特許文献1】特開2003−101838号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、カメラで撮影した画像を複数のメモリカードに振り分けて記録させた場合、データ記録装置からそのメモリカードを取り外すと、そのメモリカード同士は何らの関連性ももたずにばらばらになってしまい、以後、画像の管理が困難になる。
【0007】
したがって本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、複数の記録メディアに振り分けて記録した画像情報がばらばらにならないように記録メディアを管理することができるデータ記録装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、請求項1に記載の発明は、画像データを複数の記録メディアに記録可能なデータ記録装置に於いて、無線送信機能を有するカメラから送信された画像データを受信する受信手段と、複数の記録メディアを装着可能な装着手段と、上記装着手段に装着された上記複数の記録メディアの組合わせが適正であるか否かを判定する判定手段と、上記判定手段によって適正であると判定された場合に、上記受信手段で受信した画像データを上記複数の記録メディアに所定の順序で振り分けて記録する記録手段と、を具備することを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記判定手段は、上記複数の記録メディアの組合わせを表す組合わせ識別情報に基づいて、組合わせが適正であるか否かを検出することを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記判定手段によって上記複数の記録メディアの組合わせが適正でないと判定された場合に、警告表示を行う警告手段を更に具備することを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記記録手段は、上記判定手段によって上記複数の記録メディアの組合わせが適正でないと判定された場合には、一方の記録メディアに優先して上記受信手段で受信した画像データを記録し、この記録メディアに空き容量がなくなったときには他の記録メディアに記録することを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのそれぞれに格納されたファィルのファイル名であることを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのそれぞれに格納された特定のファィル内のデータであることを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのボリュームラベル情報であることを特徴とする。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記組合わせ識別情報は、ディレクトリ名若しくはフォルダ名であることを特徴とする。
【0016】
請求項9に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記装着手段に装着された複数の記録メディアの組合わせが正しいか否かを識別する識別手段を更に具備することを特徴とする。
【0017】
請求項10に記載の発明は、請求項3に記載の発明に於いて、上記警告手段は、上記画像データが上記複数の記録メディアのうち少なくとも1つの記録メディアに集約されている場合には、警告を出力しないことを特徴とする。
【0018】
請求項11に記載の発明は、無線送信機能を有する機器から送信された画像データを受信する受信手段と、複数の記録メディアを装着可能な装着手段と、上記装着手段に装着された上記複数の記録メディアの組合わせが適正であるか否かを判定する判定手段と、上記判定手段によって適正であると判定された場合に、上記受信手段で受信した画像データを上記複数の記録メディアに所定の順序で振り分けて記録する記録手段と、を具備することを特徴とする。
【0019】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記判定手段は、上記複数の記録メディアの組合わせを表す組合わせ識別情報に基づいて、組合わせが適正であるか否かを検出することを特徴とする。
【0020】
求項13に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記判定手段によって上記複数の記録メディアの組合わせが適正でないと判定された場合に、警告表示を行う警告手段を更に具備することを特徴とする。
【0021】
請求項14に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記記録手段は、上記判定手段によって上記複数の記録メディアの組合わせが適正でないと判定された場合には、一方の記録メディアに優先して上記受信手段で受信した画像データを記録し、この記録メディアに空き容量がなくなったときには他の記録メディアに記録することを特徴とする。
【0022】
請求項15に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのそれぞれに格納されたファィルのファイル名であることを特徴とする。
【0023】
請求項16に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのそれぞれに格納された特定のファィル内のデータであることを特徴とする。
【0024】
請求項17に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのボリュームラベル情報であることを特徴とする。
【0025】
請求項18に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記組合わせ識別情報は、ディレクトリ名若しくはフォルダ名であることを特徴とする。
【0026】
請求項19に記載の発明は、請求項11に記載の発明に於いて、上記装着手段に装着された複数の記録メディアの組合わせが正しいか否かを識別する識別手段を更に具備することを特徴とする。
【0027】
請求項20に記載の発明は、請求項13に記載の発明に於いて、上記警告手段は、上記画像データが上記複数の記録メディアのうち少なくとも1つの記録メディアに集約されている場合には、警告を出力しないことを特徴とする。
【0028】
請求項21に記載の発明は、無線送信機能を有する機器から送信された画像データを受信する受信手段と、上記受信手段で受信された画像データを一時的に記憶する記憶手段と、複数の記録メディアを装着可能な装着手段と、上記装着手段に上記複数の記録メディアが装着されている状態に於いて、上記記憶手段に一時的に記憶された画像データを上記複数の記録メディアに対して振り分けて記録させる制御手段と、上記装着手段に装着された上記複数の記録メディアの組合わせが適正であるか否かを判定する判定手段と、を具備することを特徴とする。
【0029】
請求項22に記載の発明は、請求項21に記載の発明に於いて、上記装着手段に複数の記録メディアが装填されているか否かを検知する検知手段を更に具備することを特徴とする。
【0030】
請求項23に記載の発明は、請求項21に記載の発明に於いて、上記検知手段は、上記データ記録装置の電源投入時に検知動作を実行することを特徴とする。
【0031】
請求項24に記載の発明は、請求項21に記載の発明に於いて、上記判定手段は、上記複数の記録メディアの組合わせを表す組合わせ識別情報に基づいて、組合わせが適正であるか否かを検出することを特徴とする。
【0032】
請求項25に記載の発明は、請求項21に記載の発明に於いて、上記判定手段によって上記複数の記録メディアの組合わせが適正でないと判定された場合に、警告を行う警告手段を更に具備することを特徴とする。
【0033】
請求項26に記載の発明は、請求項21に記載の発明に於いて、上記記録手段は、上記判定手段によって上記複数の記録メディアの組合わせが適正でないと判定された場合には、一方の記録メディアに優先して上記受信手段で受信した画像データを記録し、この記録メディアに空き容量がなくなったときには他の記録メディアに記録することを特徴とする。
【0034】
請求項27に記載の発明は、請求項21に記載の発明に於いて、上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのそれぞれに格納されたファィルのファイル名であることを特徴とする。
【0035】
請求項28に記載の発明は、請求項21に記載の発明に於いて、上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのそれぞれに格納された特定のファィル内のデータであることを特徴とする。
【0036】
請求項29に記載の発明は、請求項21に記載の発明に於いて、上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのボリュームラベル情報であることを特徴とする。
【0037】
請求項30に記載の発明は、請求項21に記載の発明に於いて、上記組合わせ識別情報は、ディレクトリ名若しくはフォルダ名であることを特徴とする。
【0038】
請求項31に記載の発明は、請求項21に記載の発明に於いて、上記装着手段に装着された複数の記録メディアの組合わせが正しいか否かを識別する識別手段を更に具備することを特徴とする。
【0039】
請求項32に記載の発明は、請求項25に記載の発明に於いて、上記警告手段は、上記画像データが上記複数の記録メディアのうち少なくとも1つの記録メディアに集約されている場合には、警告を出力しないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0040】
本発明によれば、複数の記録メディアに振り分けて記録した画像情報がばらばらにならないように記録メディアを管理することができるデータ記録装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0042】
図1は、本発明に係る電子撮像カメラシステムの一実施形態を示すもので、(a)は該電子撮像カメラシステムを構成するカメラ本体を示す外観斜視図、(b)は(a)のカメラ本体とでシステムを構成する外部装置の外観斜視図である。
【0043】
本実施の形態の電子撮像カメラシステムは、デジタルカメラ(以下、単にカメラと略記する)10と、該カメラ10で撮像された電子画像を表示する液晶モニタ等の表示部23を有する外部装置20とにより構成される。
【0044】
図1(a)に於いて、カメラ10は、被写体像をCCD等の撮像素子(不図示)で撮像するデジタルカメラで構成される。このカメラ10の本体部11の前面には撮影レンズ12が取り付けられている。本体部11の一方の側面部には、軸13aを中心にして回動可能なアンテナ13が、回動可能に装着されている。更に、本体部11の背面部には、ユーザが図示されない被写体を観察するためのファインダ14が設けられている。
【0045】
本体部11の上面部には、電源操作部材16が設けられている。この電源操作部材16をオフ(OFF)位置からオン(ON)位置にスライド操作することによって、カメラ本体部11内の図示されない電気回路に電源が供給されて動作状態となる。
【0046】
また、本体部11の上面部には、レリーズ釦17が設けられており、ユーザがファインダ14を覗きながらレリーズ釦17を操作すると、撮影レンズ12を介して被写体像が撮像素子(不図示)で撮像され、デジタル画像データとして内蔵のメモリ(不図示)に一時的に記憶される。その後、この内蔵メモリに記憶されたデジタル画像データは、本体部11に装着されたアンテナ13を介して、無線通信にて、図1(b)に示される外部装置20に転送される。
【0047】
また、本体部11の上面部には、発光ダイオード(LED)18が設けられている。このLED18は、上記アンテナ13を介して行われる無線通信の際に、外部装置20の電源がオフになっていたり、無線通信可能な範囲内に外部装置20が無い、等の理由で無線通信ができない場合等に警告表示を行うものである。
【0048】
図1(b)に於いて、外部装置20は、主に上記カメラ10との間で無線通信を行う通信手段や制御手段及び表示手段等を含んで構成されたカメラ10の補助動作を行うためのデータ記録装置である。
【0049】
外部装置20の本体21の上面部には、液晶モニタ(LCD)等の表示部23及び28が設けられると共に、電源操作部材24、表示釦25、前コマ表示用の画像選択釦26及び後コマ表示用の画像選択釦27が設けられている。上記電源操作部材24は、オフ位置からオン位置にスライド操作することによって、外部装置20内の図示されない電気回路に電源が供給されて動作状態となる。表示部28は、該装置の警告手段としての表示部である。
【0050】
また、外部装置20の側面の端部には、軸22aを中心として回動可能なアンテナ22が装着されている。更に、この側面部分には、記録メディアとしてのメモリカード32a及び32bを着脱可能に装着するスロット(1)30a及びスロット(2)30bが設けられている。
【0051】
このような構成の外部装置20に於いては、アンテナ22を介してカメラ10から送信されたデジタル画像データを受信する。このとき、スロット(1)30a、スロット(2)30bにメモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bが装着されている場合には、受信した画像データはメモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bに順次記憶される。
【0052】
尚、外部装置20内に他の記録メディアを設けて構成し、受信したデジタル画像データを記憶するように構成しても良い。
【0053】
メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bに記録された画像データは、後述する読み出し部50の読出し制御により任意のタイミングにて読み出されることにより、表示部23に表示可能である。この場合、その操作は、上記表示釦25及び画像選択釦26、27が操作されることにより、該外部装置20内の読み出し部50等へ操作指示がなされることになる。また、表示部28には、詳細を後述するように、メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bの組合わせや空き容量等に対する警告の表示がなされる。
【0054】
図2は、図1(a)に示されるカメラ10の電気的回路の概略構成を示すブロック図である。
【0055】
図2に於いて、本実施の形態のカメラの本体部11には、図2に示すように、カメラ全体のシーケンスを制御する制御手段としての制御部35が設けられている。この制御部35は、例えばCPUで構成されたもので、図示されるように、撮像部37、信号処理部38、記憶部39、通信部40、電源供給部41及びレリーズスイッチ42等が、主に電気的に接続されている。
【0056】
上記レリーズスイッチ42は、図1(a)に示されるカメラ10のレリーズ釦17に連動してオンするスイッチであり、ユーザが手動操作に応じてレリーズ信号を制御部35に対して出力するものである。
【0057】
撮像部37は、この撮像部37の前面に配置された撮像レンズ36を介して入射される被写体像をCCD等の撮像素子で撮像する手段である。この撮像部37では、制御部35からのレリーズ指示信号を受けて被写体像が撮像され、アナログ画像信号として信号処理部38に出力される。
【0058】
この信号処理部38は、図示されないがA/D変換回路、デジタル信号処理回路及び圧縮回路等で構成され、供給されたアナログ録画像信号をA/D変換回路(図示せず)にてデジタルデータに変換し、その後、デジタル信号処理回路(図示せず)にて所定の画像処理を施し、更に圧縮回路(図示せず)にて圧縮処理を施すようになっている。
【0059】
尚、この信号処理部38内の圧縮回路による圧縮処理は、公知のJPEG圧縮であり、例えば撮像素子の画素数が35万画素の場合、圧縮前には1メガバイトのデータ量であってもこの処理によって画像品質を落とすことなく100キロバイト程度まで圧縮可能である。
【0060】
信号処理部38で生成されたデジタル画像データは、制御部35による書き込み制御により、記憶部39に一時的に記憶される。尚、この記憶部39は、例えばEEPROM等の不揮発性記憶素子で構成されるものである。
【0061】
画像データが記憶部39に記憶されると、その画像データは、制御部35の読出し制御により通信部40に供給される。この通信部40では、この供給された画像データが無線通信するのに必要な信号に変換されて外部装置20に向けて無線送信される。
【0062】
尚、各主要ブロック群には制御部35によって制御される電源供給部41より電源が供給されるようになっている。図2に於いては、その説明の簡単化のためにそのラインを省略している。
【0063】
そして、このカメラ10に於いて、通信部40により外部装置20からの省エネルギー要求信号が受信された場合には、制御部35では、この省エネルギー要求信号に基づいて電源供給部41の駆動制御がなされる。
【0064】
図3は、図1(b)に示される外部装置20の電気的回路の概略構成を示すブロック図である。
【0065】
外部装置20は、画像記憶機能と画像表示機能を有して構成されたもので、アンテナ22と、制御部45と、通信部46と、記憶部47と、判定部48と、検知部49と、読み出し部50と、警告部51と、表示指示部52と、表示部53と、装着部55とを有して構成される。
【0066】
上記通信部(受信手段)46は、カメラ10側から送信された画像データを、アンテナ22を介して受信して記憶部47に転送する。この記憶部47への画像データの書き込みは、制御部45によって制御される。
【0067】
装着手段である装着部55は、上記画像データを記憶するメモリカード(1)32a及びメモリカード(2)32bが装着されるもので、カメラ10本体部11の内蔵メモリよりも記憶容量が大容量のものである。
【0068】
判定部48は、上記装着部55に装着されたメモリカード(1)32aとメモリカード(2)32bが、所定の組合わせであるか否か判定するための判定手段である。この判定部48での判定結果に従って、詳細を後述するように、適正でないメモリカードの組合わせの場合は警告部51にて警告がなされるようになっている。この警告部51は、図1(b)の表示部28に対応している。
【0069】
また、検知部49は、装着部55内のスロット(1)30a及びスロット(2)30bにメモリカード(1)32a及びメモリカード(2)32bが装着されたか否かを検知するため検知手段である。
【0070】
上記読み出し部50は、メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bからの画像データの読出しを制御するためのものである。表示部53は、読み出し部50により読出された画像データに基づく画像が表示されるもので、液晶モニタ等により構成される。また、表示指示部52は、表示部53による画像データに基づく表示を実行するための表示指示を行うためのものである。
【0071】
制御手段である制御部45は、表示指示部52の表示指示に基づき、省エネルギー要求信号を生成して通信部46を介して送信させる等の通信部46の駆動制御や、上記記憶部47、判定部48、検知部49及び読み出し部50に対する駆動制御や表示制御、更には警告部51への警告表示等を行うものである。また、後述するように、複数のメモリカードの組合わせを識別する識別手段としての機能も有している。
【0072】
例えば、ユーザによって表示指示部52に含まれる表示釦25が操作されて画像表示が所望された場合、制御部45によって、読み出し部50に対しメモリカード(1)32a及びメモリカード(2)32bに記憶された最新画像(一番最後に撮像した画像)が読み出されて、表示部53にて表示されるように制御される。
【0073】
また、その後に画像選択釦27が操作された場合には、制御部45によって、読み出し部50に対し、現在表示されている画像の1つ前のコマの画像がメモリカード(1)32aまたはメモリカード(2)32bから読み出されて、表示部53にて表示されるように制御される。一方、画像選択釦26が操作された場合には、制御部45によって読み出し部50に対し、現在表示されている画像の1つ後のコマの画像がメモリカード(1)32aまたはメモリカード(2)32bから読み出されて、表示部53にて表示されるように制御される。
【0074】
ところで、外部装置20側で上述した表示動作を行っている間、普通はカメラ10側での撮影動作は行われないと考えて良い。したがって、本実施形態では、ユーザにより表示釦25が操作された場合、制御部45では表示指示部52からの操作指示(指示信号)によってこれが認識され、通信部46を介してカメラ10側に低消費電力状態への移行が指示されるようになっている。すなわち、省エネルギー要求信号が生成され、該通信部46を介してカメラ10側へと送信されるように制御される。
【0075】
カメラ10側では、この省エネルギー要求信号(指示信号)が受信された場合には、制御部35によってカメラ10内の不要な電気回路系が非動作状態にされる。これによって、無駄な電力消費を抑えることが可能となる。
【0076】
次に、図4乃至図7のフローチャートを参照して、本実施形態の電子撮像カメラシステムの動作について説明する。
【0077】
先ず、図4のフローチャートを参照して、カメラ10の動作について説明する。尚、この動作は、カメラ10内の制御部35によって行われる。
【0078】
いま、ユーザによってカメラ10の上面部に設けられた電源操作部材16がオフ位置からオン位置にスライド操作されたとする。すると、本ルーチンが起動され、ステップS1にて電源がオンされる。これにより、撮像部37、信号処理部38、記憶部39、通信部40に電源が供給されることになり、カメラ10は動作可能状態となる。
【0079】
次いで、ステップS2にて、レリーズスイッチの状態が判定される。ここでは、レリーズ釦17が操作されたか否か、すなわちレリーズスイッチ42がオンされたか否かが判定される。ここで、オンされたと判定された場合にはステップS3に移行し、オンされていないと判定された場合にはステップS9に移行する。
【0080】
レリーズスイッチ42がオンされたと判定された場合は、ステップS3にて撮像部37が動作されて撮像動作が実行される。次いで、ステップS4にて、撮像されたアナログデータの画像データが、信号処理部38にてデジタルデータに変換されるように制御される。
【0081】
ステップS5では、上記ステップS4にてデジタルデータに変換された画像データが、記憶部39に一時的に記憶される。このとき、前に記憶されていた画像データは上書き消去されることになる。
【0082】
ステップS6では、記憶部39に記憶された画像データが読み出されて通信部40へ供給される。そして、該通信部40が用いられて外部装置20へと転送される。この場合、制御部35では、先ず通信部40が制御されて「通信要求信号」が外部装置20に送信される。次いで、外部装置20から「受領信号」が返信されて受信確認後、上記画像データの送信動作が開始されるように制御される。
【0083】
次に、ステップS7に於いて、外部装置20との通信が正常に行われたか否かが判定される。この場合、通信の際に、外部装置20から「受信完了信号」が返信された場合は通信が正常に行われたと判定されるが、所定時間経過してもこの「受信完了信号」が返信されない場合には、通信が異常であると判定される。したがって、通信が正常に終了すれば、上記ステップS2に移行して以降の撮影動作に備えて待機状態にされる。一方、上記ステップS7にて、通信異常であればステップS8に移行する。
【0084】
ステップS8では、通信が異常であることがユーザに警告されるため、カメラ10の上面部11に設けられたLED18が所定時間点滅される。その後、上記ステップS6に移行する。
【0085】
一方、上記ステップS2にてレリーズ釦17が操作されていないと判定された場合は、ステップS9に移行して、外部装置20から省エネルギー要求信号が送信されたか否かが判定される。この省エネルギー要求信号とは、外部装置20側で画像表示動作が開始される際にカメラ10に向けて出力される信号である。ここで、省エネルギー要求信号が受信されていない場合には上記ステップS2に移行し、省エネルギー要求信号が受信された場合にはステップS10に移行する。
【0086】
ステップS10では、電源供給部41にて電源がオフにされて、撮像関連部位及び通信関連部位(撮像部37、信号処理部38、記憶部39及び通信部40等)が全て停止状態にされる。
【0087】
その後、ステップS11の処理にて制御部35自体が待機状態にされて上記ステップS1に移行する。この待機状態とは、レリーズ釦17(レリーズスイッチ42)の監視機能以外の全ての動作回路がオフにされた状態であり、制御部35そのものも最も消費電力の少ない状態である。そして、レリーズ釦17が操作されて、レリーズスイッチ42がオンされた場合にのみ、この状態が解除される。待機状態から復帰したら、再びステップS1からの所定の処理ルーチンが実行される。
【0088】
次に、図5のフローチャートを参照して、外部装置20の動作について説明する。尚、この動作は、外部装置20内の制御部45によって行われる。
【0089】
いま、ユーザによって外部装置20の上面部に設けられた電源操作部材24がオフ位置からオン位置にスライド操作されたとする。すると、内部の回路系に電源が供給されることで、制御部45によって本ルーチンが起動される。
【0090】
先ず、ステップS21にて、サブルーチン「メディアチェック」が実行されて、メモリカードの状態がチェックされる。尚、このサブルーチン「メディアチェック」の詳細な動作については後述する。次いで、ステップS22にて、集約処理、すなわちメモリカード内のデータの整理が行われる。
【0091】
これは、メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bに記録されている画像データを、優先するメモリカードに順次転送する処理動作である。例えば、メモリカード(2)32bに記録されている画像データが、メモリカード(1)32aに順次転送される。そして、メモリカード(1)32aの記憶領域に空きがなくなったならば、メモリカード(2)32bの記憶領域に順次画像データが記録される。このようにして、メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bにばらばらに記録されていた画像データが、メモリカード(1)32aからメモリカード(2)32bへと連続して記録されるようになっている。
【0092】
ステップS23に於いては、表示釦25の操作に伴い、表示指示部52より表示指示信号が出力されたか否かが判定される。ここで、表示指示部52から表示指示信号が出力された、すなわち表示釦25が操作されたと判定された場合にはステップS24に移行し、出力されてない、すなわち表示釦25が操作されていないと判定された場合にはステップS34に移行する。
【0093】
ステップS24では、表示釦25が操作されたことに応答して、省エネルギー要求信号が生成され、この生成された省エネルギー要求信号が通信部46を介してカメラ10に向けて送信される。この省エネルギー要求信号が受信されたカメラ10の動作は上述した通りである。
【0094】
その後、ステップS25にて、メモリカード(1)32aまたはメモリカード(2)32bに記憶されている複数の画像データのうち、最新のデータ(一番最後に記憶された画像データ)が、読み出し部50によって読み出される。続いて、ステップS26では、上記ステップS25で読み出された画像が表示部53に表示される。
【0095】
そして、ステップS27に於いて、前コマ表示用の画像選択釦26が操作されているか否かが判定される。ここで、画像選択釦26が操作されたと判定された場合はステップS28に移行し、操作されてないと判定された場合にはステップS29に移行する。
【0096】
一方、上記ステップS27にて、前コマ表示用の画像選択釦26が操作されてない場合は、ステップS29に於いて、後コマ表示用の画像選択釦27が操作されているか否かが判定される。ここで、画像選択釦27が操作されたと判定された場合にはステップS30に移行し、操作されてないと判定された場合にはステップ31に移行する。
【0097】
ステップS28では、上記ステップS26で表示された画像の1コマ前の画像が、メモリカード(1)32aまたはメモリカード(2)32bから、読み出し部50によって読み出される。そして、この読出された1コマ前の画像が表示されるべく、上記ステップS26へ移行する。同様に、ステップS30では、上記ステップS26で表示された画像の1コマ後の画像が、メモリカード(1)32aまたはメモリカード(2)32bから、読み出し部50によって読み出される。そして、この読み出された1コマ後の画像が表示されるべく、上記ステップS26へ移行する。
【0098】
上記ステップS39にて後コマ表示用の画像選択釦27が操作されてない場合は、ステップS31に於いて、カメラ10からの通信要求信号が受信されているか否かが判定される。ここで、通信要求信号が受信されたと判定された場合にはステップS32に移行し、受信されてないと判定された場合には上記ステップS27へ移行する。
【0099】
上記ステップS31にて、カメラ10からの通信要求信号が受信された場合は、ステップS32にて、画像が受信されたことを表す受領信号がカメラ10に返信されるように通信部46が制御された後、カメラ10から送られてくる画像データが受信される。この場合、通信部46による受信状態が制御部45によって監視されつつ、画像データの受信が正常に完了したならば、受信完了信号が返信されるように通信部46が制御される。
【0100】
そして、ステップS33にて、上記ステップS32で受信された画像データが、記憶部47を介してメモリカード(1)32aまたはメモリカード(2)32bに記憶される。その後、上記ステップS24へ移行する。
【0101】
一方、上記ステップS23にて表示釦25が操作されなかった場合は、ステップS34にて、通信部46の監視によりカメラ10からの通信要求信号の有無が判定される。ここで、通信要求信号が無ければ上記ステップS22へ移行し、該信号が有る場合にはステップS35へ移行する。
【0102】
ステップS35では、上記ステップS32の処理と同様の処理(画像データ受信処理等)が行われる。そして、続くステップS36の処理にて上記ステップS33の処理と同様の処理(画像データ記憶処理等)が行われる。その後、上記ステップS22に移行する。
【0103】
次に、図6のフローチャートを参照して、図5のフローチャートに於けるステップS21のサブルーチン「メディアチェック」の詳細な動作について説明する。尚、この動作は、外部装置20内の制御部45によって行われる。
【0104】
本サブルーチンに入ると、先ず、ステップS41に於いて、装着部55内のスロット(1)30aにメモリカード(1)が装着されているか否かが判定される。ここで、メモリカード(1)32aがスロット(1)30aに装着されている場合は、ステップS42へ移行して、ファイル名等の管理情報がメモリカード(1)32aから記憶部47に記憶される。また、上記ステップS41にてスロット(1)30aにメモリカード(1)32aが装着されていない場合は、ステップS42をスキップする。
【0105】
次いで、ステップS43に於いて、上述したステップS41と同様にして、装着部55内のスロット(2)30bにメモリカード(2)が装着されているか否かが判定される。ここで、メモリカード(2)32bがスロット(2)30bに装着されている場合は、ステップS44へ移行して、ファイル名等の管理情報がメモリカード(2)32bから記憶部47に記憶される。また、上記ステップS43にてスロット(2)30bにメモリカード(2)32bが装着されていない場合は、ステップS44をスキップする。
【0106】
そして、ステップS45では、メモリカード(1)32a及びメモリカード(2)32b内に組合わせ識別情報があるか否かが調べられる。ここで、組合わせ識別情報とは、スロット(1)30a、スロット(2)30bに装着されるメモリカードの組合わせ等の情報である。例えば、メモリカード(2)32bに記録されているファィル名と同じファイル名のデータが他のメモリカード(例えばメモリカード(3))に存在しても、メモリカード(1)との組合わせに於いては、メモリカード(1)とメモリカード(2)、メモリカード(1)とメモリカード(3)とは別の情報であることを意味している。
【0107】
ステップS45に於いて、メモリカード(1)32a及びメモリカード(2)32b内に組合わせ識別情報がある場合はステップS50へ移行し、組合わせ識別情報がない場合はステップS46へ移行する。
【0108】
このステップS46では、メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32b内に画像データが保存されているか否かが判定される。ここで、メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32b内に画像データが保存されている場合は、誤ったメモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bが使用されている可能性があるので、ステップS47へ移行して、表示部28に警告表示がなされる。続いて、ステップS48に於いて、このまま操作が続行されるか否かの入力を促す指示が、動作表示用のLCD(図示せず)に表示されて、待機状態に入る。
【0109】
ユーザにより操作が中断される場合は、電源操作部材24がオフ位置にされて、メモリカードが入れ替えられて、再度最初から処理が開始される。一方、撮影者により操作が続行される場合、或いは上記ステップS46にてメモリカード(1)32a、メモリカード(2)32b内に画像データが保存されていない場合は、ステップS49に移行して、新規に組合わせ識別情報が生成される。
【0110】
続いて、ステップS50にて、メモリカード(1)32aとメモリカード(2)32bの組合わせ識別情報が比較される。そして、ステップS51に於いて、所定の組合わせ条件になっているか否かが判定される。ここで、所定の組合わせ条件内である場合は上記メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bは使用可能であるので、ステップS52へ移行してペアフラグが“1”とされる。その後、本サブルーチンを抜ける。
【0111】
一方、上記ステップS51にて、所定の組合わせ条件ではない場合は、ステップS53へ移行する。このステップS53では、メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bの何れか一方に画像情報が存在していないかどうかが判定される。その結果、画像情報が存在しない場合は、画像情報が存在しない方のメモリカードの識別情報が書き替えられれば、新たに組み合わされて使用されることが可能となる。したがって、上記ステップS49へ移行する。
【0112】
これに対し、上記ステップS53にて画像情報が存在する場合は、誤った組合わせのメモリカードが使用されていることになる。したがって、ステップS54へ移行して、その旨の警告が表示部28に表示される。そして、ステップS55にて上記メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bは使用できないとして、ペアフラグが“0”とされた後、本サブルーチンを抜ける。
【0113】
図7は、上述した組合せ識別情報の第1の例を示した図である。
【0114】
メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bには、それぞれ制御部45によって振り分けられた画像データ60a、60bと共に、識別専用ファイル61a、61bが格納されている。これらの識別専用ファイル61a、61bには、メモリカード(1)32aとメモリカード(2)32bが所定の組合せであることを示す組合せ識別情報が記載されている。
【0115】
すなわち、識別専用ファイル61a、61bには、図8に示されるように、組合せ識別情報として「年月日+区分コード」が記載されている。すなわち、図8(a)に示される識別専用ファイル61aには、組合せ識別情報として、ファイルが生成された年月日時分に対応する“2003jan251030”と、区分コードに対応する“a”が記載されている。一方、図8(b)に示される識別専用ファイル61bには、組合せ識別情報として、年月日時分に対応する“2003jan251030”と区分コードに対応する“b”が記載されている。したがって、この例では、最後の1桁のみが異なる組合わせ識別情報が格納されたメモリカードは、所定の組合わせに係るものであることが識別できる。
【0116】
図9は、組合せ識別情報の第2の例を示した図である。
【0117】
メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bには、それぞれ制御部45によって振り分けられた画像データ60a、60bと共に、識別専用ファイル62a、62bが格納されている。これらの識別専用ファイル62a、62bのファイル名には、メモリカード(1)32aとメモリカード(2)32bが、所定の組合わせであることを示す組合せ識別情報が使用されている。
【0118】
図9に於いては、識別専用ファイル60a、60bには、組合せ識別情報として「年月日+区分コード」がファイル名として定義されている。すなわち、識別専用ファイル62aのファイル名は、年月日に対応する“YYMMDD”と区分コードに対応する“a”が組合わされた“YYMMDDa”であり、識別専用ファイル62bのファイル名は、年月日に対応する“YYMMDD”と区分コードに対応する“b”が組合わされた“YYMMDDb」である。
【0119】
したがって、この例では、ファイル名のうち、最後の1桁のみが異なるファイル名を有する識別専用ファイルが格納されたメモリカードは、所定の組合せに係るものであることが識別できる。
【0120】
図10は、組合わせ識別情報の第3の例を示した図である。
【0121】
メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bには、それぞれ制御部45によって振り分けられた画像データ60a、60bが格納されると共に、そのボリュームラベル63a、63bが格納されている。これらボリュームラベル63a、63bには、メモリカード(1)32aとメモリカード(2)32bが所定の組合わせであることを示す組合わせ識別情報が記載されている。
【0122】
図10に示されるボリュームラベル63a、63bには、組合わせ識別情報として「年月日+区分コード」がラベル名として定義されている。すなわち、ボリュームラベル63aのファイル名は、図9に示される例と同様に“YYMMDDa”であり、ボリュームラベル63bのファイル名は、図9に示される例と同様に“YYMMDDb”である。したがって、この例ではボリューム名のうち、最後の1桁のみが異なるメモリカード同士は所定の組合わせに係るものであることが識別できる。
【0123】
尚、組合わせ識別情報は、上述した例にある年月日情報に限られず、統一した符号を用いるものであれば適用することができる。例えば、ランダムにコードを発生させ、そのコードを用いてもよい。また、他の方法により生成したコードであっても、そのコードが相互に統一が図られ、実用上ユニークなものであれば組合せ識別情報として使用することができる。
【0124】
また、図11に示されるように、組合せ識別情報はファイル名でなくフォルダ65a、65b内のフォルダ名66a、66bであってもよい。
【0125】
次に、図12及び図13を参照して、警告表示の有無について説明する。
【0126】
図12に示されるメモリカード(1)32aには、画像データ“001”〜“006”までが順次記録されていると共に、識別情報67aが格納されている。一方、メモリカード(2)32bには、画像データ“007”、“008”が記録されていると共に、識別情報67bが格納されている。
【0127】
ここで、識別情報67aと識別情報67bが比較されて(図6のフローチャートのステップS50)、所定の組合わせのものでないと判定された場合(同ステップS51を“NO”)は、メモリカード(2)32bに記録された画像データの番号はメモリカード(1)32aに続く番号となっているが、メモリカード(2)32bとメモリカード(1)32aとは全く別の組合わせで使用された画像データが記録されている(同ステップS53を“NO”)。したがって、警告部51にて警告表示がなされる(同ステップS54)。
【0128】
一方、図13に示される例では、メモリカード(1)32aに画像データ“001”〜“006”までが順次記録されていると共に、識別情報67aが格納されている。そして、メモリカード(2)32bには、画像データは記録されておらず、識別情報67bのみが格納されている。
【0129】
この場合、識別情報67aと識別情報67bが所定の組合わせのものでないと判定され(同ステップS51を“NO”)ても、メモリカード(2)32bには画像データは記録されていない(同ステップS53を“YES”)。したがって、識別情報67bが書き替えられれば(同ステップS49)、このメモリカード(2)32bがメモリカード(1)32aと新たに組み合わされて使用されることが可能となる。それ故、一方のメモリカードに画像データが存在しない場合は警告部51の警告表示はなされない。
【0130】
次に、図14のフローチャートを参照して、図5のフローチャートに於けるステップS33及びS36のサブルーチン「画像記憶」の詳細な動作について説明する。
【0131】
本サブルーチンに入ると、先ずステップS61に於いて、ペアフラグがあるか否かが判定される。ここで、ペアフラグが“1”の場合は、画像がメモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bに交互に転送される。ここでは、例えばステップS62にて、撮影された画像のコマ番号が奇数か否かで記録先のメモリカードが振り分けられる。
【0132】
すなわち、上記ステップS62にコマ番号が奇数の場合は、ステップS63に移行してメモリカード(1)32aに記録される。一方、上記ステップS62にて、撮影された画像のコマ番号が偶数の場合は、ステップS64に移行してメモリカード(2)32bに記録される。上記ステップS63、S64でメモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bに記録された後は、本サブルーチンを抜ける。
【0133】
このように交互に記録されることにより、同時のタイミングでメモリカード(1)32aとメモリカード(2)32bに画像を記録することができる。したがって、データ転送時間を短縮することができる。
【0134】
また、上記ステップS61にて、ペアフラグの判定の結果、ペアフラグが“0”の場合は、2つのうちの何れかのメモリカードに画像が記録される。すなわち、例えばステップS65に於いて、メモリカード(1)32aに空き領域があるか否かが判定される。ここで、メモリカード(1)32aに空き領域がある場合は、ステップS66に移行して、画像がメモリカード(1)32aに転送されて記録される。その後、本サブルーチンを抜ける。
【0135】
一方、上記ステップS65にて、メモリカード(1)32aに空き領域がない場合は、ステップS67へ移行して、メモリカード(2)32bに空き領域があるか否かが判定される。そして、メモリカード(2)32bに空き領域がある場合は、ステップS68に移行して、画像がメモリカード(2)32bに転送されて記録される。その後、本サブルーチンを抜ける。しかし、上記ステップS67にて、メモリカード(2)32bに空き領域がない場合は、ステップS69に移行する。そして、このステップS69にて、画像を記録することができない旨の警告が表示部28に表示される。その後、本サブルーチンを抜ける。
【0136】
尚、上述したメモリカードの空き領域の有無の判定は、実際に撮影された画像のサイズに基づいて行われる。
【0137】
また、図14に示されるメモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bに画像を記録させる処理に於いて、ステップS61〜S64の、メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bに画像を振り分けて記録する処理は、デジタルカメラが連写モードで撮影しているときに実行するようにしても良い。連写モードに於いては、撮影画像が短時間で多く発生するため、メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bに効率的に書き込む必要があるが、連写モードでなければ撮影画像の発生間隔は長いため、メモリカードへの書き込みが問題になることが少ないからである。
【0138】
次に、メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bと記憶部47との間のデータ授受手順について説明する。
【0139】
図15は、メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bと記憶部47との間の信号接続を示す図である。
【0140】
メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bは、装着部55内に含まれるもので、上述したスロット(1)30a及びスロット(2)30bに対応する通信コネクタ56a及び56bに装着されることによって、記憶部47と電気的に接続される。この記憶部47とメモリカード(1)32a側の通信コネクタ56aの間は、アドレス信号(A000〜A009)、データ信号(D000〜D015)、Write信号(WR0)、Wait信号(WAIT0)、Chip_enable信号(CE0)で接続されている。
【0141】
アドレス信号(A000〜A009)は、記憶部47がメモリカード(1)32aに対して画像データを書き込むアドレスを指定するための信号である。データ信号(D000〜D015)は、記憶部47がメモリカード(1)32aに対して転送するデータを表す信号である。
【0142】
Write信号(WR0)は、記憶部47がメモリカード(1)32aに対してデータを読込むタイミングを指定する信号である。Wait信号(WAIT0)は、メモリカード(1)32aが記憶部47に対してデータの転送を一時停止するように求める信号である。更に、Chip_enable信号(CE0)は、記憶部47がメモリカード(1)32aに対してデータの転送先として選択されていることを表す信号である。
【0143】
同様に、記憶部47とメモリカード(2)32b側の通信コネクタ56bの間は、アドレス信号(A100〜A109)、データ信号(D100〜D115)、Write信号(WR1)、Wait信号(WAIT1)、Chip_enable信号(CE1)で接続されている。これらの信号の内容は、上述した通信コネクタ56aの間の信号と同じであるため詳細な説明は省略する。
【0144】
尚、上述した実施形態に於いて、警告部51は、例えばLCD等で構成される表示部28に対応したものとして説明したが、これに限られるものではない。例えば、LEDによる表示や、スピーカ等を有した発音手段による音で警告するものであってもよい。
【0145】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態以外にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0146】
【図1】本発明に係る電子撮像カメラシステムの一実施形態を示すもので、(a)は該電子撮像カメラシステムを構成するカメラ本体を示す外観斜視図、(b)は(a)のカメラ本体とでシステムを構成する外部装置の外観斜視図である。
【図2】図1(a)に示されるカメラ10の電気的回路の概略構成を示すブロック図である。
【図3】図1(b)に示される外部装置20の電気的回路の概略構成を示すブロック図である。
【図4】本実施形態の電子撮像カメラシステムの動作について説明するもので、カメラ10の動作について説明するフローチャートである。
【図5】本実施形態の電子撮像カメラシステムの動作について説明するもので、外部装置20の動作について説明するフローチャートである。
【図6】図5のフローチャートに於けるステップS21のサブルーチン「メディアチェック」の詳細な動作について説明するフローチャートである。
【図7】組合せ識別情報の第1の例を示した図である。
【図8】図7の識別専用ファイルの例を示した図である。
【図9】組合せ識別情報の第2の例を示した図である。
【図10】組合わせ識別情報の第3の例を示した図である。
【図11】組合せ識別情報の更に他の例を示した図である。
【図12】組合わせ識別情報が異なって警告表示されるメモリカードの例を示した図である。
【図13】組合わせ識別情報が異なっても警告表示されないメモリカードの例を示した図である。
【図14】図5のフローチャートに於けるステップS33及びS36のサブルーチン「画像記憶」の詳細な動作について説明するフローチャートである。
【図15】メモリカード(1)32a、メモリカード(2)32bと記憶部47との間の信号接続を示す図である。
【符号の説明】
【0147】
10…デジタルカメラ(カメラ)、11…本体部、12…撮影レンズ、13…アンテナ、16…電源操作部材、17…レリーズ釦、18…発光ダイオード(LED)、20…外部装置、21…本体、22…アンテナ、23、28…表示部、25…表示釦、26…前コマ表示用の画像選択釦、27…後コマ表示用の画像選択釦、30a…スロット(1)、30b…スロット(2)、32a…メモリカード(1)、32b…メモリカード(2)、35…制御部、37…撮像部、38…信号処理部、39…記憶部、40…通信部、41…電源供給部、42…レリーズスイッチ、45…制御部、46…通信部、47…記憶部、48…判定部、49…検知部、50…読み出し部、51…警告部、52…表示指示部、53…表示部、55…装着部、60a、60b…画像データ、61a、61b…識別専用ファイル。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを複数の記録メディアに記録可能なデータ記録装置に於いて、
無線送信機能を有するカメラから送信された画像データを受信する受信手段と、
複数の記録メディアを装着可能な装着手段と、
上記装着手段に装着された上記複数の記録メディアの組合わせが適正であるか否かを判定する判定手段と、
上記判定手段によって適正であると判定された場合に、上記受信手段で受信した画像データを上記複数の記録メディアに所定の順序で振り分けて記録する記録手段と、
を具備することを特徴とするデータ記録装置。
【請求項2】
上記判定手段は、上記複数の記録メディアの組合わせを表す組合わせ識別情報に基づいて、組合わせが適正であるか否かを検出することを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。
【請求項3】
上記判定手段によって上記複数の記録メディアの組合わせが適正でないと判定された場合に、警告表示を行う警告手段を更に具備することを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。
【請求項4】
上記記録手段は、上記判定手段によって上記複数の記録メディアの組合わせが適正でないと判定された場合には、一方の記録メディアに優先して上記受信手段で受信した画像データを記録し、この記録メディアに空き容量がなくなったときには他の記録メディアに記録することを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。
【請求項5】
上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのそれぞれに格納されたファィルのファイル名であることを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。
【請求項6】
上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのそれぞれに格納された特定のファィル内のデータであることを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。
【請求項7】
上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのボリュームラベル情報であることを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。
【請求項8】
上記組合わせ識別情報は、ディレクトリ名若しくはフォルダ名であることを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。
【請求項9】
上記装着手段に装着された複数の記録メディアの組合わせが正しいか否かを識別する識別手段を更に具備することを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。
【請求項10】
上記警告手段は、上記画像データが上記複数の記録メディアのうち少なくとも1つの記録メディアに集約されている場合には、警告を出力しないことを特徴とする請求項3に記載のデータ記録装置。
【請求項11】
無線送信機能を有する機器から送信された画像データを受信する受信手段と、
複数の記録メディアを装着可能な装着手段と、
上記装着手段に装着された上記複数の記録メディアの組合わせが適正であるか否かを判定する判定手段と、
上記判定手段によって適正であると判定された場合に、上記受信手段で受信した画像データを上記複数の記録メディアに所定の順序で振り分けて記録する記録手段と、
を具備することを特徴とするデータ記録装置。
【請求項12】
上記判定手段は、上記複数の記録メディアの組合わせを表す組合わせ識別情報に基づいて、組合わせが適正であるか否かを検出することを特徴とする請求項11に記載のデータ記録装置。
【請求項13】
上記判定手段によって上記複数の記録メディアの組合わせが適正でないと判定された場合に、警告表示を行う警告手段を更に具備することを特徴とする請求項11に記載のデータ記録装置。
【請求項14】
上記記録手段は、上記判定手段によって上記複数の記録メディアの組合わせが適正でないと判定された場合には、一方の記録メディアに優先して上記受信手段で受信した画像データを記録し、この記録メディアに空き容量がなくなったときには他の記録メディアに記録することを特徴とする請求項11に記載のデータ記録装置。
【請求項15】
上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのそれぞれに格納されたファィルのファイル名であることを特徴とする請求項11に記載のデータ記録装置。
【請求項16】
上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのそれぞれに格納された特定のファィル内のデータであることを特徴とする請求項11に記載のデータ記録装置。
【請求項17】
上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのボリュームラベル情報であることを特徴とする請求項11に記載のデータ記録装置。
【請求項18】
上記組合わせ識別情報は、ディレクトリ名若しくはフォルダ名であることを特徴とする請求項11に記載のデータ記録装置。
【請求項19】
上記装着手段に装着された複数の記録メディアの組合わせが正しいか否かを識別する識別手段を更に具備することを特徴とする請求項11に記載のデータ記録装置。
【請求項20】
上記警告手段は、上記画像データが上記複数の記録メディアのうち少なくとも1つの記録メディアに集約されている場合には、警告を出力しないことを特徴とする請求項13に記載のデータ記録装置。
【請求項21】
無線送信機能を有する機器から送信された画像データを受信する受信手段と、
上記受信手段で受信された画像データを一時的に記憶する記憶手段と、
複数の記録メディアを装着可能な装着手段と、
上記装着手段に上記複数の記録メディアが装着されている状態に於いて、上記記憶手段に一時的に記憶された画像データを上記複数の記録メディアに対して振り分けて記録させる制御手段と、
上記装着手段に装着された上記複数の記録メディアの組合わせが適正であるか否かを判定する判定手段と、
を具備することを特徴とするデータ記録装置。
【請求項22】
上記装着手段に複数の記録メディアが装填されているか否かを検知する検知手段を更に具備することを特徴とする請求項21に記載のデータ記録装置。
【請求項23】
上記検知手段は、上記データ記録装置の電源投入時に検知動作を実行することを特徴とする請求項21に記載のデータ記録装置。
【請求項24】
上記判定手段は、上記複数の記録メディアの組合わせを表す組合わせ識別情報に基づいて、組合わせが適正であるか否かを検出することを特徴とする請求項21に記載のデータ記録装置。
【請求項25】
上記判定手段によって上記複数の記録メディアの組合わせが適正でないと判定された場合に、警告を行う警告手段を更に具備することを特徴とする請求項21に記載のデータ記録装置。
【請求項26】
上記記録手段は、上記判定手段によって上記複数の記録メディアの組合わせが適正でないと判定された場合には、一方の記録メディアに優先して上記受信手段で受信した画像データを記録し、この記録メディアに空き容量がなくなったときには他の記録メディアに記録することを特徴とする請求項21に記載のデータ記録装置。
【請求項27】
上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのそれぞれに格納されたファィルのファイル名であることを特徴とする請求項21に記載のデータ記録装置。
【請求項28】
上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのそれぞれに格納された特定のファィル内のデータであることを特徴とする請求項21に記載のデータ記録装置。
【請求項29】
上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのボリュームラベル情報であることを特徴とする請求項21に記載のデータ記録装置。
【請求項30】
上記組合わせ識別情報は、ディレクトリ名若しくはフォルダ名であることを特徴とする請求項21に記載のデータ記録装置。
【請求項31】
上記装着手段に装着された複数の記録メディアの組合わせが正しいか否かを識別する識別手段を更に具備することを特徴とする請求項21に記載のデータ記録装置。
【請求項32】
上記警告手段は、上記画像データが上記複数の記録メディアのうち少なくとも1つの記録メディアに集約されている場合には、警告を出力しないことを特徴とする請求項25に記載のデータ記録装置。
【請求項1】
画像データを複数の記録メディアに記録可能なデータ記録装置に於いて、
無線送信機能を有するカメラから送信された画像データを受信する受信手段と、
複数の記録メディアを装着可能な装着手段と、
上記装着手段に装着された上記複数の記録メディアの組合わせが適正であるか否かを判定する判定手段と、
上記判定手段によって適正であると判定された場合に、上記受信手段で受信した画像データを上記複数の記録メディアに所定の順序で振り分けて記録する記録手段と、
を具備することを特徴とするデータ記録装置。
【請求項2】
上記判定手段は、上記複数の記録メディアの組合わせを表す組合わせ識別情報に基づいて、組合わせが適正であるか否かを検出することを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。
【請求項3】
上記判定手段によって上記複数の記録メディアの組合わせが適正でないと判定された場合に、警告表示を行う警告手段を更に具備することを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。
【請求項4】
上記記録手段は、上記判定手段によって上記複数の記録メディアの組合わせが適正でないと判定された場合には、一方の記録メディアに優先して上記受信手段で受信した画像データを記録し、この記録メディアに空き容量がなくなったときには他の記録メディアに記録することを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。
【請求項5】
上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのそれぞれに格納されたファィルのファイル名であることを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。
【請求項6】
上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのそれぞれに格納された特定のファィル内のデータであることを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。
【請求項7】
上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのボリュームラベル情報であることを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。
【請求項8】
上記組合わせ識別情報は、ディレクトリ名若しくはフォルダ名であることを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。
【請求項9】
上記装着手段に装着された複数の記録メディアの組合わせが正しいか否かを識別する識別手段を更に具備することを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。
【請求項10】
上記警告手段は、上記画像データが上記複数の記録メディアのうち少なくとも1つの記録メディアに集約されている場合には、警告を出力しないことを特徴とする請求項3に記載のデータ記録装置。
【請求項11】
無線送信機能を有する機器から送信された画像データを受信する受信手段と、
複数の記録メディアを装着可能な装着手段と、
上記装着手段に装着された上記複数の記録メディアの組合わせが適正であるか否かを判定する判定手段と、
上記判定手段によって適正であると判定された場合に、上記受信手段で受信した画像データを上記複数の記録メディアに所定の順序で振り分けて記録する記録手段と、
を具備することを特徴とするデータ記録装置。
【請求項12】
上記判定手段は、上記複数の記録メディアの組合わせを表す組合わせ識別情報に基づいて、組合わせが適正であるか否かを検出することを特徴とする請求項11に記載のデータ記録装置。
【請求項13】
上記判定手段によって上記複数の記録メディアの組合わせが適正でないと判定された場合に、警告表示を行う警告手段を更に具備することを特徴とする請求項11に記載のデータ記録装置。
【請求項14】
上記記録手段は、上記判定手段によって上記複数の記録メディアの組合わせが適正でないと判定された場合には、一方の記録メディアに優先して上記受信手段で受信した画像データを記録し、この記録メディアに空き容量がなくなったときには他の記録メディアに記録することを特徴とする請求項11に記載のデータ記録装置。
【請求項15】
上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのそれぞれに格納されたファィルのファイル名であることを特徴とする請求項11に記載のデータ記録装置。
【請求項16】
上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのそれぞれに格納された特定のファィル内のデータであることを特徴とする請求項11に記載のデータ記録装置。
【請求項17】
上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのボリュームラベル情報であることを特徴とする請求項11に記載のデータ記録装置。
【請求項18】
上記組合わせ識別情報は、ディレクトリ名若しくはフォルダ名であることを特徴とする請求項11に記載のデータ記録装置。
【請求項19】
上記装着手段に装着された複数の記録メディアの組合わせが正しいか否かを識別する識別手段を更に具備することを特徴とする請求項11に記載のデータ記録装置。
【請求項20】
上記警告手段は、上記画像データが上記複数の記録メディアのうち少なくとも1つの記録メディアに集約されている場合には、警告を出力しないことを特徴とする請求項13に記載のデータ記録装置。
【請求項21】
無線送信機能を有する機器から送信された画像データを受信する受信手段と、
上記受信手段で受信された画像データを一時的に記憶する記憶手段と、
複数の記録メディアを装着可能な装着手段と、
上記装着手段に上記複数の記録メディアが装着されている状態に於いて、上記記憶手段に一時的に記憶された画像データを上記複数の記録メディアに対して振り分けて記録させる制御手段と、
上記装着手段に装着された上記複数の記録メディアの組合わせが適正であるか否かを判定する判定手段と、
を具備することを特徴とするデータ記録装置。
【請求項22】
上記装着手段に複数の記録メディアが装填されているか否かを検知する検知手段を更に具備することを特徴とする請求項21に記載のデータ記録装置。
【請求項23】
上記検知手段は、上記データ記録装置の電源投入時に検知動作を実行することを特徴とする請求項21に記載のデータ記録装置。
【請求項24】
上記判定手段は、上記複数の記録メディアの組合わせを表す組合わせ識別情報に基づいて、組合わせが適正であるか否かを検出することを特徴とする請求項21に記載のデータ記録装置。
【請求項25】
上記判定手段によって上記複数の記録メディアの組合わせが適正でないと判定された場合に、警告を行う警告手段を更に具備することを特徴とする請求項21に記載のデータ記録装置。
【請求項26】
上記記録手段は、上記判定手段によって上記複数の記録メディアの組合わせが適正でないと判定された場合には、一方の記録メディアに優先して上記受信手段で受信した画像データを記録し、この記録メディアに空き容量がなくなったときには他の記録メディアに記録することを特徴とする請求項21に記載のデータ記録装置。
【請求項27】
上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのそれぞれに格納されたファィルのファイル名であることを特徴とする請求項21に記載のデータ記録装置。
【請求項28】
上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのそれぞれに格納された特定のファィル内のデータであることを特徴とする請求項21に記載のデータ記録装置。
【請求項29】
上記組合わせ識別情報は、上記記録メディアのボリュームラベル情報であることを特徴とする請求項21に記載のデータ記録装置。
【請求項30】
上記組合わせ識別情報は、ディレクトリ名若しくはフォルダ名であることを特徴とする請求項21に記載のデータ記録装置。
【請求項31】
上記装着手段に装着された複数の記録メディアの組合わせが正しいか否かを識別する識別手段を更に具備することを特徴とする請求項21に記載のデータ記録装置。
【請求項32】
上記警告手段は、上記画像データが上記複数の記録メディアのうち少なくとも1つの記録メディアに集約されている場合には、警告を出力しないことを特徴とする請求項25に記載のデータ記録装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2006−140612(P2006−140612A)
【公開日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−326713(P2004−326713)
【出願日】平成16年11月10日(2004.11.10)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年11月10日(2004.11.10)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
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