データ通信システム、データ通信プログラム及びデータを転送する方法
【課題】GPS機能を利用することができない場所であっても、赤外線通信機能やBluetooth(登録商標)機能を利用せずにデータ通信を行うことを可能とするデータ通信システム等を提供する。
【解決手段】第1通信端末から受信した、第1通信端末においてユーザにより入力された入力情報と、第1通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報と、通信対象のデータと、を対応付けて記憶しておき、第2通信端末から入力情報及び、第2通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報を受信した場合に、これらの情報に基づいて、記憶しておいたデータを検索し第2通信端末に送信する。
【解決手段】第1通信端末から受信した、第1通信端末においてユーザにより入力された入力情報と、第1通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報と、通信対象のデータと、を対応付けて記憶しておき、第2通信端末から入力情報及び、第2通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報を受信した場合に、これらの情報に基づいて、記憶しておいたデータを検索し第2通信端末に送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ通信の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯端末同士で通信を行う場合、前もって通信相手の電話番号やメールアドレスを知っていなければならなかった。そうした中、特許文献1には、ユーザのプロファイルを示すプロファイル情報が適合する二者に対して、互いの端末の識別情報を通知し通話を開始することができる紹介システムが開示されている。また、特許文献2には、ユーザのプロファイルを示すプロファイル情報と共に、ユーザが所持する端末の位置情報を送信し、位置が近い端末の情報を提示する紹介システムが開示されている。更に、特許文献3には、任意に入力および変更が可能な機器固有情報を他の無線通信装置から受信し、機器固有情報を表示し、表示された機器固有情報から通信相手となる無線通信装置を選択する無線通信装置について開示されている。
【0003】
一方で、携帯端末の高機能化に伴い、赤外線通信機能や、Bluetooth(登録商標)機能を用いて、近くにある携帯端末同士でメッセージやデータのやりとりができるようになっている。また、近年急速に普及したスマートフォン同士でデータを交換する場合には、データ交換用のアプリケーションプログラム(「データ交換アプリ」)が利用されるようになっている。データ交換アプリの中は、GPS(Global Positioning System)で取得した現在位置情報と、加速度センサーで取得した加速度とに基づいてデータ交換を行うものもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表平4−507158号公報
【特許文献2】特開2001−175718号公報
【特許文献3】特開2003−244012号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、赤外線通信機能やBluetooth(登録商標)機能を利用する場合、双方の携帯端末が赤外線通信機能やBluetooth(登録商標)機能を有していなければならないという問題があった。特に、スマートフォンの中には赤外線通信機能を備えていないものがあり、赤外線通信機能を備えた携帯電話機と赤外線による通信ができなくなっている。また、GPS機能を利用したデータ交換アプリの場合も、GPS機能を利用することができない屋内などの場所では、使用することができないという問題があった。
【0006】
本発明は、このような問題等に鑑みて為されたものであり、GPS機能を利用することができない場所であっても、赤外線通信機能やBluetooth(登録商標)機能を利用せずにデータ通信を行うことを可能とするデータ通信システム等を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、サーバ装置と、前記サーバ装置にネットワークを介して接続する第1通信端末及び第2通信端末と、を有するデータ通信システムであって、前記第1通信端末は、第1通信端末においてユーザにより入力された入力情報を取得する第1入力情報取得手段と、第1通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報、を取得する第1識別情報取得手段と、前記ユーザにより選択されたデータと、前記第1入力情報取得手段により取得された入力情報と、前記第1識別情報取得手段により取得された識別情報と、を前記サーバ装置に送信するアップロード手段と、を備え、前記第2通信端末は、第2通信端末においてユーザにより入力された入力情報を取得する第2入力情報取得手段と、第2通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報、を取得する第2識別情報取得手段と、前記第2入力情報取得手段により取得された入力情報と、前記第2識別情報取得手段により取得された識別情報と、を前記サーバ装置に送信するダウンロード要求手段と、前記サーバ装置から送信されたデータを受信するダウンロード手段と、を備え、前記サーバ装置は、前記第1通信端末から受信した入力情報と、識別情報と、データと、を対応付けて記憶するデータ記憶手段と、前記第2通信端末から受信した入力情報と、識別情報と、に基づいてダウンロード対象となるデータを前記データ記憶手段から取得する取得手段と、前記取得したデータを、前記第2通信端末に送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、第1通信端末は、ユーザにより入力された入力情報と、第1通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報と、ユーザにより選択されたデータと、をサーバ装置に送信し、サーバ装置は当該入力情報と、識別情報と、データと、を対応付けて記憶する。第2通信端末は、ユーザにより入力された入力情報と、第2通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報と、をサーバ装置に送信し、サーバ装置は当該入力情報と、識別情報と対応付けられているデータを、第2通信端末にダウンロードさせる。
【0009】
したがって、第2通信端末のユーザは、第1通信端末がデータをアップロードした位置と近い位置で、第1通信端末のユーザが入力した入力情報と同じ入力情報を第2通信端末に入力することで、第1通信端末が送信したデータを受信することができる。すなわち、第1通信端末と第2通信端末は、GPS機能、赤外線通信機能及びBluetooth(登録商標)機能を利用せずにデータ通信を行うことができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のデータ通信システムであって、前記入力情報は、一定の長さの文字または記号の列で表わされる情報であることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のデータ通信システムであって、前記識別情報は、前記ネットワークアクセスポイントのMACアドレスであることを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、第1通信端末から受信した入力情報と、識別情報と、データと、を対応付けて記憶するデータ記憶手段と、第2通信端末から受信した入力情報と、識別情報と、に基づいてダウンロード対象となるデータを前記データ記憶手段から取得する取得手段と、前記取得したデータを、前記第2通信端末に送信する送信手段と、を備えるサーバ装置に接続する第1通信端末に含まれるコンピュータを、第1通信端末においてユーザにより入力された入力情報を取得する第1入力情報取得手段、第1通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報、を取得する第1識別情報取得手段、前記ユーザにより選択されたデータと、前記第1入力情報取得手段により取得された入力情報と、前記第1識別情報取得手段により取得された識別情報と、を前記サーバ装置に送信するアップロード手段、として機能させることを特徴とするデータ通信プログラムである。
【0013】
請求項5に記載の発明は、第1通信端末から受信した入力情報と、識別情報と、データと、を対応付けて記憶するデータ記憶手段と、第2通信端末から受信した入力情報と、識別情報と、に基づいてダウンロード対象となるデータを前記データ記憶手段から取得する取得手段と、前記取得したデータを、前記第2通信端末に送信する送信手段と、を備えるサーバ装置に接続する第2通信端末に含まれるコンピュータを、第2通信端末においてユーザにより入力された入力情報を取得する第2入力情報取得手段、第2通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報、を取得する第2識別情報取得手段、前記第2入力情報取得手段により取得された入力情報と、前記第2識別情報取得手段により取得された識別情報と、を前記サーバ装置に送信するダウンロード要求手段、前記サーバ装置から送信されたデータを受信するダウンロード手段、として機能させることを特徴とするデータ通信プログラムである。
【0014】
請求項6に記載の発明は、入力部、表示部、記憶部、制御部を備えた第1通信端末から、ネットワークアクセスポイント、中継サーバを介して、入力部、表示部、記憶部、制御部を備えた第2通信端末にデータを転送する方法であって、第1通信端末の操作者が入力部を操作して一定の長さの文字または記号の列で表わされる入力情報を設定する段階、第1通信端末の操作者が、入力部を操作して、転送するべきデータを指定する段階、第1通信端末の操作者が、入力部を操作して、転送実行を指示する段階、第1通信端末が、ネットワークアクセスポイントの識別情報を取得する段階、第1通信端末が、前記入力情報、前記識別情報を付加して前記中継サーバへ、指定したデータを、前記ネットワークアクセスポイントを介して送信する段階、中継サーバが送信されたデータとデータに付加された前記入力情報、前記識別情報を対応付けて中継サーバの記憶部へ記録する段階、第2通信端末の操作者が、第2通信端末の入力部を操作して、第1通信端末の操作者が与えた入力情報を入力する段階、第2通信端末の操作者が、入力部を操作して、中継サーバに対してデータダウンロードを指示する段階、第2通信端末が、ネットワークアクセスポイントの識別情報を取得する段階、第2通信端末が、前記入力情報、前記識別情報を付加したダウンロード要求を中継サーバに送信する段階、中継サーバが、ダウンロード要求に含まれる入力情報、識別情報に基づいて中継サーバの記録部を検索し、対応するデータを第2通信端末に返信する段階、第2通信端末が、中継サーバから前記データを受信する段階、の各段階により第1通信端末から第2通信端末へ所望のデータを転送する方法である。
【0015】
請求項7に記載の発明は、入力部、表示部、記憶部、制御部を備えた第1通信端末から、ネットワークアクセスポイント、中継サーバを介して、入力部、表示部、記憶部、制御部を備えた第2通信端末にデータを転送する方法であって、第1通信端末が、操作者の第1通信端末の入力部に対する操作により入力された一定の長さの文字または記号の列で表わされる入力情報を設定する段階、第1通信端末が、操作者の第1通信端末の入力部に対する操作により指定された、転送するべきデータを設定する段階、第1通信端末が、ネットワークアクセスポイントの識別情報を取得する段階、第1通信端末が、操作者の第1通信端末の入力部に対する転送実行を指示する操作を検出する段階、第1通信端末が、前記転送実行を指示する操作を検出したことにより、前記設定した入力情報、前記取得した識別情報を付加して前記中継サーバへ、指定したデータを、前記ネットワークアクセスポイントを介して送信する段階、中継サーバが送信されたデータとデータに付加された前記入力情報、前記識別情報を対応付けて中継サーバの記憶部へ記録する段階、第2通信端末が、操作者の第2通信端末の入力部に対する操作により入力された前記入力情報を設定する段階、第2通信端末が、ネットワークアクセスポイントの識別情報を取得する段階、第2通信端末が、操作者の第2通信端末の入力部に対するダウンロード実行を指示する操作を検出する段階、第2通信端末が、前記ダウンロード実行を指示する操作を検出したことにより、前記第2通信端末が設定した入力情報、前記第2通信端末が取得した識別情報を付加したダウンロード要求を中継サーバに送信する段階、中継サーバが、ダウンロード要求に含まれる入力情報、識別情報に基づいて中継サーバの記憶部を検索し、対応するデータを第2通信端末に返信する段階、第2通信端末が、中継サーバから前記データを受信する段階、の各段階を含む、第1通信端末から第2通信端末にデータを転送する方法である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、第2通信端末のユーザは、第1通信端末がデータをアップロードした位置と近い位置で、第1通信端末のユーザが入力した入力情報と同じ入力情報を第2通信端末に入力することで、第1通信端末が送信したデータを受信することができる。すなわち、第1通信端末と第2通信端末は、GPS機能、赤外線通信機能及びBluetooth(登録商標)機能を利用せずにデータ通信を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1実施形態に係るデータ通信システムSの概略構成を示す図である。
【図2】第1実施形態に係るコンテンツサーバ1の概要構成を示すブロック図である。
【図3】第1実施形態に係るコンテンツDB121に登録される内容の一例を示す図である。
【図4】第1実施形態に係る携帯端末Mの概要構成を示すブロック図である。
【図5】第1実施形態に係るコンテンツデータをコンテンツDB121に登録する際の処理例を示すシーケンス図である。
【図6】第1実施形態に係るコンテンツ選択画面510の一例を示す図である。
【図7】第1実施形態に係る入力パターン登録画面520の画面例を示す図である。
【図8】第1実施形態に係る入力パターン登録画面520において入力パターンを入力中の様子を示す例図である。
【図9】第1実施形態に係る入力パターン登録画面520において入力パターンを入力中の様子を示す例図である。
【図10】第1実施形態に係る入力パターン入力領域521を説明するための例図である。
【図11】第1実施形態に係る登録完了画面530の一例を示す図である。
【図12】第1実施形態に係るコンテンツデータをダウンロードする際の処理例を示すシーケンス図である。
【図13】第1実施形態に係る入力パターン入力画面610の一例を示す図である。
【図14】第1実施形態に係るダウンロード完了画面620の一例を示す図である。
【図15】タッチパネル34を備えていない携帯端末Mの外観の一例を示す図である。
【図16】第2実施形態に係るデータ通信システムSAの概略構成を示す図である。
【図17】第2実施形態に係るコンテンツサーバ1の概要構成を示すブロック図である。
【図18】第2実施形態に係るコンテンツDB121Aに登録される内容の一例を示す図である。
【図19】第2実施形態に係る認証サーバ2の概要構成を示すブロック図である。
【図20】第2実施形態に係る認証DB221に登録される内容の一例を示す図である。
【図21】第2実施形態に係るコンテンツデータをコンテンツDB121Aに登録する際の処理例を示すシーケンス図である。
【図22】第2実施形態に係るコンテンツデータをダウンロードする際の処理例を示すシーケンス図である。
【図23】第3実施形態に係るデータ配信システムSBの概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[1.第1実施形態]
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態について説明する。なお、以下に説明する第1実施形態は、データ通信システムに対して本発明を適用した場合の実施形態である。
【0019】
[1.1.データ通信システムの構成及び機能概要]
先ず、図1を用いて第1実施形態に係るデータ通信システムSの構成及び概要機能について説明する。
【0020】
図1に示すように、データ通信システムSは、コンテンツサーバ1、アクセスポイントAP、ユーザU(U1、U2、…Un)がそれぞれ所持するスマートフォンなどの携帯端末M(M1、M2、…Mn)を含んで構成されている。また、コンテンツサーバ1、アクセスポイントAP、携帯端末Mは、インターネットなどのネットワークNWを介して、相互にデータの送受信が可能になっている。なお、図1では便宜上、アクセスポイントAPを一台図示しているが複数存在するものとする。
【0021】
アクセスポイントAPは、駅や空港、ホテル、喫茶店やファストフード店などの飲食店、大学、病院、美術館、図書館などに設置される、いわゆる公衆無線LAN(Local Area Network)を利用可能とする機器である。また、アクセスポイントAPにはそれぞれMAC(Media Access Control)アドレスが割り当てられている。MACアドレスは、携帯端末Mから取得可能となっている。
【0022】
データ通信システムSは、例えば、ユーザU1が所持する携帯端末M1に記憶されているコンテンツデータを、コンテンツサーバ1を介してユーザU2が所持する携帯端末M2に送信できるようになっている。このとき、コンテンツサーバ1は、コンテンツデータを識別するために、アクセスポイントAPに割り当てられているMACアドレスと、携帯端末Mにて入力された後述する入力パターン(「入力情報」の一例)とを用いる。すなわち、データ通信システムSでは、コンテンツデータを識別するために、当該コンテンツデータを送信した携帯端末Mの位置情報ではなく、アクセスポイントAPのMACアドレスと入力パターンを利用する。したがって、GPSを使用することのできない場所であっても、携帯端末M同士で、コンテンツデータの送受信をすることができる。なお、本実施形態では、同じアクセスポイントAPの電波を検出可能なエリアに、通信を行う携帯端末M同士が存在しているものとする。
【0023】
[1.2.コンテンツサーバ1の構成]
次に、コンテンツサーバ1の構成について、図2及び図3を用いて説明する。
【0024】
図2に示すように、コンテンツサーバ1は、制御部11と、記憶部12と、通信部13とを備えている。通信部13は、携帯端末Mとの通信を制御するようになっている。
【0025】
記憶部12は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されており、オペレーティングシステムや、サーバ用のプログラム等の各種プログラムを記憶する。なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしても良いし、記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしても良い。
【0026】
また、記憶部12は、コンテンツDB(database)121が設けられており、携帯端末Mから登録要求のあったコンテンツデータを記憶するとともに、図3に示すように、携帯端末Mから受信したMACアドレスと、入力パターンと、コンテンツデータの記憶場所を示すコンテンツURL(Uniform Resource Locator)と、を対応付けて記憶するようになっている。これにより、MACアドレス及び入力パターンからコンテンツURLを特定し、コンテンツデータを取得できるようになっている。なお、記憶部12は、「データ記憶手段」の一例である。
【0027】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成されている。そして、CPUが、ROMや記憶部12に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより各種機能を実現する。なお、制御部11は、「取得手段」、「送信手段」の一例である。
【0028】
[1.3.携帯端末Mの構成]
次に、携帯端末Mの構成について、図4を用いて説明する。
【0029】
図4に示すように、携帯端末Mは、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、タッチパネル34と、ボタン操作部35と、を備えている。また、携帯端末Mは、アクセスポイントAPを介してネットワークNWに接続しデータの送受信を行う機能を有している。通信部33は、コンテンツサーバ1との通信を制御するようになっている。
【0030】
記憶部32は、例えば、不揮発性メモリ等により構成されており、オペレーティングシステムや、アプリケーションプログラム等の各種プログラムを記憶する。特に、本実施形態の記憶部32には、データ通信用のアプリケーションプログラム(「データ通信アプリ」。「データ通信プログラム」の一例)がインストールされている。データ通信アプリは、携帯端末Mに記憶されているコンテンツデータを、コンテンツサーバ1に登録する機能を実現する。また、データ通信アプリは、コンテンツサーバ1に登録されているコンテンツデータを取得する機能を実現するようになっている。なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしても良いし、記録媒体に記録されて外付けドライブ装置を介して読み込まれるようにしても良い。
【0031】
また、記憶部32は、テキストデータ、画像データ、動画データ、アドレス帳データなど、様々な形式のコンテンツデータを記憶するようになっている。
【0032】
タッチパネル34は、例えば、静電容量方式のタッチセンサと表示装置とからなり、入力装置及び表示装置として機能する。例えば、表示装置により表示された画面においてオブジェクトが表示された領域をユーザUがタッチすることによって、当該オブジェクトが選択されるようになっている。また、ボタン操作部35は、ユーザUが押下することによりボタン押下信号が制御部31に送信され、例えば、表示装置により表示されている画面が閉じられるようになっている。つまり、ユーザUは、タッチパネル34とボタン操作部35に対する入力操作により、携帯端末Mに情報を入力することができるようになっている。
【0033】
制御部31は、CPU、RAM等により構成されている。そして、CPUが、記憶部32に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより各種機能を実現する。なお、制御部31は、「第1入力情報取得手段」、「第1識別情報取得手段」、「アップロード手段」、「第2入力情報取得手段」、「第2識別情報取得手段」、「ダウンロード要求手段」、「ダウンロード手段」の一例である。
【0034】
[1.4.データ通信システムSの動作:コンテンツ登録時]
次に、図5〜図11を用いてデータ通信システムSにおけるコンテンツ登録時の動作について説明する。図5は、ユーザU1が携帯端末M1の記憶部32に記憶されているコンテンツデータを、コンテンツサーバ1のコンテンツDB121に登録する際の処理例を示すシーケンス図である。図6〜図11は、コンテンツデータを登録する際に、携帯端末M1のタッチパネル34に表示される画面例を示す図である。なお、図5に示す処理は、携帯端末M1においてデータ通信アプリが起動され、コンテンツデータの登録処理を開始するための操作がユーザU1により入力された場合に行われる。また、コンテンツDB121に登録されるコンテンツデータを、アップロード対象のコンテンツデータという場合がある。
【0035】
図5に示すように、まず、携帯端末M1の制御部31は、MACアドレス取得処理を行う(ステップS1)。具体的には、制御部31は、アクセスポイントAPから出力されている電波を検出し、当該アクセスポイントAPのMACアドレスを取得する。制御部31は、複数の電波が検出された場合には、電波強度が最も強いアクセスポイントAPのMACアドレスを取得する。
【0036】
次に、制御部31は、コンテンツDB121に登録するコンテンツデータをユーザU1に選択させるコンテンツ選択処理を行う(ステップS2)。ここでコンテンツ選択処理における具体的な流れについて説明する。まず、制御部31は、図6に示すコンテンツ選択画面510をタッチパネル34(具体的にはタッチパネル34を構成する表示装置)に表示させる。コンテンツ選択画面510が表示されると、ユーザU1は、フォルダ選択部511より、アップロード対象のコンテンツデータが記憶されているフォルダを選択する。これに対して制御部31は、フォルダ選択部511で選択されたフォルダに記憶されているコンテンツデータをデータ一覧表示部512に表示させる。次いで、ユーザU1は、データ一覧表示部512より、アップロード対象のコンテンツデータを選択する。これに対して制御部11は、データ一覧表示部512でユーザU1により選択されたコンテンツデータの名称を選択データ表示部513に表示させる。次いで、ユーザU1は、アップロード対象のコンテンツデータを、選択データ表示部513に表示されているコンテンツデータに決定する場合に、開くボタン514にタッチする。一方、ユーザU1は、コンテンツデータの選択を中止する場合にはキャンセルボタン515にタッチする。制御部31は、開くボタン514がタッチされると、このとき選択データ表示部513に表示されている名称のコンテンツデータを、アップロード対象のコンテンツデータとして特定する。一方、キャンセルボタン515がタッチされた場合には、処理を終了する。
【0037】
図5に戻り、次いで、制御部31は、アップロード対象のコンテンツデータを識別するために用いる入力パターンをユーザU1に入力させる入力パターン取得処理を行う(ステップS3)。ここで入力パターン取得処理における具体的な流れについて説明する。まず、制御部31は、図7に示す入力パターン登録画面520をタッチパネル34(具体的にはタッチパネル34を構成する表示装置)に表示させる。入力パターン登録画面520において、ユーザU1は、入力パターン入力領域521内の、「1」〜「9」にそれぞれ対応するマーカー522A〜522I(「オブジェクト」の一例)を任意に順次選択することにより、入力パターンを入力することができる。マーカー522を順次選択するにあたり、ユーザU1は、図8に示すように、選択対象のマーカー522が表示されている部分を、指Fをすべらせつつ選択することもできるし、選択対象のマーカー522が表示されている部分をひとつずつ指でタッチすることにより選択することもできる。なお、指Fをすべらせつつマーカー522を選択する場合、図9に示すように、「1」、「2」、「3」と選択した後、指Fを一旦離して再度、「7」、「8」と選択することもできる。
【0038】
ユーザU1が入力パターンを入力する際、制御部31は、図10に示すように、入力パターン入力領域521を分割することにより得られる、各マーカー522に対応する領域521A〜521Iにおける何れの領域に指Fがタッチされているかを、タッチパネル34を介して連続的に検出する。これにより、制御部31は、何れのマーカー522が選択されたかを判定することができる。また、制御部31は、図8や図9に示すように、ユーザU1がマーカー522を選択した順序(指Fを移動させた順序)を示す軌跡526を表示させる。さらに、制御部31は、入力パターン入力領域521にて入力された入力パターン(すなわち、ユーザU1が各マーカー522を選択した順序)を入力パターン表示部523に表示させる。これにより、ユーザU1は自分の入力した入力パターンを確認できる。
【0039】
ユーザU1は、入力パターンの入力を終え、登録する入力パターンを、入力パターン表示部523に表示されている入力パターンに決定する場合には、決定ボタン524にタッチする。一方、ユーザU1は、入力パターンの入力をやり直す場合にはやり直しボタン525にタッチする。制御部31は、決定ボタン524がタッチされると、入力パターン表示部523に表示されている入力パターンを、アップロード対象のコンテンツデータを識別する際に用いる入力パターンとして特定する。一方、やり直しボタン525がタッチされた場合には、入力パターン表示部523をクリアし、再度、入力パターン入力領域521より入力パターンが入力されるのを待機する。
【0040】
図5に戻り、次いで、制御部31は、コンテンツ登録要求データをコンテンツサーバ1に送信する(ステップS4)。コンテンツ登録要求データには、ステップS1の処理で取得したMACアドレス、ステップ3の処理で特定した入力パターン、及びステップS2で特定したコンテンツデータが含まれる。
【0041】
一方、コンテンツサーバ1の制御部11は、携帯端末M1からコンテンツ登録要求データを受信すると、コンテンツDB登録処理を行う(ステップS5)。具体的には、制御部11は、コンテンツ登録要求データに含まれるコンテンツデータをコンテンツDB121に記憶させ、また、コンテンツ登録要求データに含まれているMACアドレスと、入力パターンと、当該コンテンツデータの記憶場所を示すコンテンツURLと、を対応付けてコンテンツDB121に登録する。
【0042】
制御部11は、コンテンツDB登録処理が完了すると、コンテンツ登録完了通知データを携帯端末M1に送信する(ステップS6)。
【0043】
携帯端末M1の制御部31は、コンテンツサーバ1からコンテンツ登録完了通知データを受信すると、図11に示すような登録完了画面530をタッチパネル34(具体的にはタッチパネル34を構成する表示装置)に表示させる(ステップS7)。登録完了画面530には、コンテンツデータが無事登録されたことを示すメッセージが表示されるとともに、登録済み入力パターン確認領域531と、登録済み入力パターン表示部532に、ユーザU1が登録した入力パターンが表示される。特に、登録済み入力パターン確認領域531には、ユーザU1が入力パターン登録画面520にて入力パターンを入力する際に、マーカー522を選択した順序を示す軌跡533が表示される。これにより、ユーザU1は自分の入力した入力パターンを確認でき、また、後述するようにユーザU2がコンテンツデータをダウンロードする際に入力すべき入力パターンをユーザU2に提示することができる。
【0044】
[1.5.データ通信システムSの動作:コンテンツダウンロード時]
次に、図12〜図14を用いてデータ通信システムSのコンテンツダウンロード時における動作について説明する。図12は、ユーザU1がアップロードしたコンテンツデータを、ユーザU2が携帯端末M2の記憶部32にダウンロードする際の処理例を示すシーケンス図である。図13、図14は、コンテンツデータをダウンロードする際に、携帯端末M2のタッチパネル34に表示される画面例を示す図である。なお、図12に示す処理は、携帯端末M2においてデータ通信アプリが起動され、コンテンツデータダウンロード処理を開始するための操作がユーザU2により入力された場合に行われる。
【0045】
図12に示すように、まず、携帯端末M2の制御部31は、MACアドレス取得処理を行う(ステップS31)。具体的には、制御部31は、アクセスポイントAPから出力されている電波を検出し、当該アクセスポイントAPのMACアドレスのリストを取得する。制御部31は、複数の電波が検出された場合に、電波強度が強い順にMACアドレスのリストを作成する。
【0046】
次に、制御部31は、ダウンロード対象のコンテンツデータを識別するために用いる入力パターンをユーザU2に入力させる入力パターン取得処理を行う(ステップS32)。ここで入力パターン取得処理における具体的な流れについて説明する。まず、制御部31は、図13に示す入力パターン入力画面610をタッチパネル34(具体的にはタッチパネル34を構成する表示装置)に表示させる。入力パターン入力画面610において、ユーザU2は、入力パターン入力領域611内の、「1」〜「9」にそれぞれ対応するマーカー612A〜612I(「オブジェクト」の一例)を順次選択することにより、入力パターンを入力することができる。このとき、ユーザU2は、ユーザU1からコンテンツデータをアップロードした際に入力した入力パターンを教えてもらい、同一の入力パターンを入力する。なお、ユーザU2は、ユーザU1がコンテンツデータをアップロードした際に携帯端末M1のタッチパネル34に表示された登録完了画面530(図11参照)を見ながら入力パターンを入力すれば誤入力を防ぐことができる。また、制御部31が、ユーザU2により選択されたマーカー612を判定する方法の説明については、図5のステップS3の処理において図10を用いて説明した内容と同様なので省略する。
【0047】
また、携帯端末M2の制御部31は、入力パターン入力領域611にて入力された入力パターンを入力パターン表示部613に表示させる。これにより、ユーザU2は自分の入力した入力パターンを確認できる。ユーザU2は、入力する入力パターンを、入力パターン表示部613に表示されている入力パターンに決定する場合には、決定ボタン614にタッチする。一方、ユーザU2は、入力パターンの入力をやり直す場合にはやり直しボタン615にタッチする。制御部31は、決定ボタン614がタッチされると、入力パターン表示部613に表示されている入力パターンを、ダウンロード対象のコンテンツデータを識別する際に用いる入力パターンとして特定する。一方、やり直しボタン615がタッチされた場合には、入力パターン表示部613をクリアし、再度、入力パターン入力領域611より入力パターンが入力されるのを待機する。
【0048】
図12に戻り、次に、制御部31は、コンテンツダウンロード要求データをコンテンツサーバ1に送信する(ステップS33)。コンテンツダウンロード要求データには、ステップS31の処理で取得したMACアドレスのリストと、ステップ32の処理で特定した入力パターンが含まれる。
【0049】
一方、コンテンツサーバ1の制御部11は、携帯端末M2からコンテンツダウンロード要求データを受信すると、コンテンツ検索処理を行う(ステップS34)。具体的には、制御部21は、コンテンツダウンロード要求データに含まれるMACアドレスのリストに記述されている各MACアドレスと入力パターンとに基づいて、コンテンツDB121から該当するコンテンツURLを検索する。このとき、制御部11は、上位にリストされているMACアドレスから順に検索する。次いで、制御部21は、コンテンツ取得処理を行う(ステップS35)。具体的には、制御部21は、ステップS34の処理で検索したコンテンツURLに基づいて、コンテンツデータを取得する。次に、制御部21は、ステップS35の処理で取得したコンテンツデータを携帯端末M1に送信する(ステップS36)。
【0050】
他方、携帯端末M2の制御部31は、コンテンツサーバ1からコンテンツデータを受信すると、図14に示すようなダウンロード完了画面620をタッチパネル34(具体的にはタッチパネル34を構成する表示装置)に表示させる。ダウンロード完了画面620には、コンテンツデータがダウンロードされたことを示すメッセージが表示されるとともに、ダウンロードされたコンテンツデータを開くための開くボタン621が表示される。制御部31は、ユーザU2により開くボタン621がタッチされたことを検出すると、ダウンロードしたコンテンツデータをタッチパネル34(具体的にはタッチパネル34を構成する表示装置)に表示させる。
【0051】
以上説明したように、第1実施形態におけるデータ通信システムSは、コンテンツサーバ1(「サーバ装置」、「中継サーバ」の一例)と、コンテンツサーバ1にネットワークNWを介して接続する携帯端末M1(「第1通信端末」の一例)及び携帯端末M2(「第2通信端末」の一例)と、を有す。また、携帯端末M1の制御部31(「第1入力情報取得手段」、「第1識別情報取得手段」、「アップロード手段」の一例)は、携帯端末M1においてユーザU1により入力された入力パターン(「入力情報」の一例)を取得し、アクセスポイントAPを識別するためのMACアドレス(「第1通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報」の一例)を取得し、ユーザU1により選択されたコンテンツデータ(「データ」の一例)と、当該取得した入力パターンと、当該取得したMACアドレスと、を対応付けてコンテンツサーバ1に送信する。また、携帯端末M2の制御部31(「第2入力情報取得手段」、「第2識別情報取得手段」、「ダウンロード要求手段」、「ダウンロード手段」の一例)は、携帯端末M2においてユーザU2により入力された入力パターンを取得し、アクセスポイントAPを識別するためのMACアドレス(「第2通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報」の一例)を取得し、当該取得した入力パターンと、当該取得したMACアドレスと、を対応付けてコンテンツサーバ1に送信し、コンテンツサーバ1から送信されたコンテンツデータを受信する。また、コンテンツサーバ1は、記憶部12(「データ記憶手段」の一例)が、携帯端末M1から受信した入力パターンと、MACアドレスと、コンテンツデータと、を対応付けて記憶し、制御部11(「取得手段」、「送信手段」の一例)が、携帯端末M2から受信した入力パターンと、MACアドレスと、に基づいてコンテンツデータを記憶部12から取得し、取得したコンテンツデータを、携帯端末M2に送信する。
【0052】
これにより、携帯端末M1は、ユーザU1により入力された入力パターンと、携帯端末M1周辺に設置されているアクセスポイントAPのMACアドレスと、ユーザにより選択されたコンテンツデータと、をコンテンツサーバ1に送信し、コンテンツサーバ1は当該入力パターンと、MACアドレスと、コンテンツデータと、を対応付けて記憶する。携帯端末M2は、ユーザU2により入力された入力パターンと、携帯端末M2周辺に設置されているアクセスポイントAPのMACアドレスと、をコンテンツサーバ1に送信し、コンテンツサーバ1は当該入力パターンと、MACアドレスと対応付けられているコンテンツデータを、携帯端末M2にダウンロードさせる。
【0053】
したがって、第1実施形態によれば、携帯端末M2のユーザU2は、携帯端末M1がコンテンツデータをアップロードした位置と近い位置で、携帯端末M1のユーザU1が入力した入力パターンと同じ入力パターンを携帯端末M2に入力することで、携帯端末M1が送信したコンテンツデータを受信することができる。すなわち、携帯端末M1と携帯端末M2は、GPS機能、赤外線通信機能及びBluetooth(登録商標)機能を利用せずにデータ通信を行うことができる。
【0054】
また、入力パターンがユーザU1、U2により手入力される一方で、アクセスポイントAPのMACアドレスはデータ通信アプリの機能により自動取得されることから、ユーザU1、U2は入力パターンを手入力するだけでコンテンツデータを送受信することができる。
【0055】
また、第1実施形態における携帯端末M1及び携帯端末M2は、タッチパネル34を有しており、入力パターンはユーザU1、U2がタッチパネル34から入力した入力パターンである。したがって、携帯端末M2のユーザU2は、携帯端末M1のユーザU1が携帯端末M1のタッチパネル34から入力した入力パターンと同じ入力パターンを、携帯端末M2のタッチパネル34から入力することで、携帯端末M1が送信したコンテンツデータを受信することができる。
【0056】
また、第1実施形態において、入力パターンは、ユーザU1、U2がタッチパネル34上に描いた軌跡から得られる入力パターンとすることができる。したがって、携帯端末M2のユーザU2は、携帯端末M1のユーザU1が携帯端末M1のタッチパネル34上に描いた軌跡と同じ軌跡を、携帯端末M2のタッチパネル34上に描くことで、携帯端末M1が送信したコンテンツデータを受信することができる。
【0057】
また、第1実施形態において、携帯端末Mがコンテンツサーバ1とデータを送受信する際、アクセスポイントAPを介して通信を行う。したがって、携帯端末Mは、携帯電話の基地局を介してではなく、MACアドレスを取得したアクセスポイントAPを介して高速データ通信を利用することができる。
【0058】
また、第1実施形態において、コンテンツデータを識別するためにアクセスポイントAPのMACアドレスを利用している。したがって、識別情報として基本的にユニークなMACアドレスを利用することができ、新たな識別情報をアクセスポイントAPに設定せずにすむ。
【0059】
なお、本実施形態においては、携帯端末Mによるデータの送受信を行う際アクセスポイントAPを利用すると説明したが、アクセスポイントAPからMACアドレスを取得した後、データの送受信を行う際に移動体通信網を利用することとしてもよい。
【0060】
また、本実施形態においては、コンテンツデータを識別するためにアクセスポイントAPのMACアドレスを用いることとしたが、アクセスポイントAPのMACアドレスの代わりに、例えば、リーダライタに記憶させたユニークなリーダライタIDを用いることとしてもよい。この場合、リーダライタからリーダライタIDを読取可能な携帯端末Mにより、リーダライタIDを読み取り、ユーザUに入力させた入力パターンとともに、携帯電話回線を利用してコンテンツサーバ1に送信することとなる。
【0061】
[1.6.変形例]
上述した第1実施形態では、送信側の携帯端末M1及び受信側の携帯端末M2がタッチパネル34を有している場合について説明したが、変形例では、携帯端末M1及び携帯端末M2の少なくとも何れか一方がタッチパネル34を有しておらず、代わりに図15に示すようなキーボードKBを有している場合について説明する。第1実施形態と変形例との主な差異点は、入力パターンの入力方法にあるので、この点について説明する。
【0062】
まず、タッチパネル34を有していない携帯端末Mの制御部11は、ユーザUに入力パターンを入力させる場合に、図15に示すように、例えば、入力パターン登録画面520(図7等)を、携帯端末Mの表示部に表示させる。そして、制御部11は、キーボードKBの「1」〜「9」に対応するキーが押下された場合に、何れの種別のキーが押下されたかを判定し、入力パターンを特定する。例えば、「1」に対応するキー、「4」に対応するキー、「7」に対応するキーと順番に押下されたら、入力パターンとして「1」、「4」、「7」を特定する。このとき、制御部11は、キーに対する押下操作を検出する都度、そのキーに対応する数字を入力パターン表示部523に表示させる。このように、ユーザUはタッチパネル34を有していない携帯端末Mであっても、入力パターンを入力することができる。なお、ここでは、入力パターンの入力方法の一例として、入力パターン登録画面520(図7等)を用いて説明したが、入力パターン入力画面610(図13)を用いて入力パターンを入力させることもできる。
【0063】
[1.6.1.ケース1(携帯端末M1:タッチパネル、携帯端末M2:キーボード)]
携帯端末M1がタッチパネル34を有し、携帯端末M2がタッチパネル34以外のキーボードKB(「入力装置」の一例)を有している場合、携帯端末M1の制御部31(「オブジェクト表示手段」、「第1入力情報取得手段」の一例)は、タッチパネル34に、キーボードKBにより選択可能な数字(「文字又は記号」の一例)を示すマーカー522(「オブジェクト」の一例)を複数表示させ、タッチパネル34により複数のマーカー522が選択された際の順序に基づいて、数字が選択された順序を示す入力パターンを取得する。一方、携帯端末M2の制御部31(「第2入力情報取得手段」の一例)は、例えば、表示部に入力パターン入力画面610を表示させるなどして、キーボードKBにより数字が選択された順序を示す入力パターンを取得する。これにより、携帯端末M2のユーザU2は、携帯端末M1のユーザU1が携帯端末M1のタッチパネル34でマーカー522(「オブジェクト」の一例)を介して数字を選択した順序と同じ順序で、キーボードKBより数字を選択することで、携帯端末M1が送信したコンテンツデータを受信することができる。
【0064】
[1.6.2.ケース2(携帯端末M1:キーボード、携帯端末M2:タッチパネル)]
携帯端末M1がタッチパネル34以外のキーボードKB(「入力装置」の一例)を有し、携帯端末M2がタッチパネル34を有している場合、携帯端末M1の制御部31(「第1入力情報取得手段」の一例)は、例えば、表示部に入力パターン登録画面520を表示させるなどして、キーボードKBにより数字が選択された順序を示す入力パターンを取得する。一方、携帯端末M2の制御部31(「オブジェクト表示手段」、「第2入力情報取得手段」の一例)は、タッチパネル34に、キーボードKBにより選択可能な数字(「文字又は記号」の一例)を示すマーカー612(「オブジェクト」の一例)を複数表示させ、タッチパネル34によりマーカー612が選択された際の順序に基づいて、数字が選択された順序を示す入力パターンを取得することとなる。これにより、携帯端末M2のユーザU2は、携帯端末M1のユーザU1が携帯端末M1のキーボードKBでマーカー522(「オブジェクト」の一例)を介して数字を選択した順序と同じ順序で、タッチパネル34より数字を選択することで、携帯端末M1が送信したコンテンツデータを受信することができる。
【0065】
[1.6.3.ケース3(携帯端末M1:キーボード、携帯端末M2:キーボード)]
携帯端末M1及び携帯端末M2はタッチパネル34以外のキーボードKB(「入力装置」の一例)を有しており、それぞれの制御部31は、表示部に入力パターン登録画面520或いは入力パターン入力画面610を表示させるなどして、キーボードKBにより数字(「文字又は記号」の一例)が選択された順序を示す入力パターンを取得する。これにより、携帯端末M2のユーザU2は、携帯端末M1のユーザU1が携帯端末M1のキーボードKBより数字を選択した順序と同じ順序で、キーボードKBより数字を選択することで、携帯端末M1が送信したコンテンツデータを受信することができる。
【0066】
[2.第2実施形態]
次に、図16〜図22を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。図16に示すように、第2実施形態におけるデータ通信システムSAは、第1実施形態におけるデータ通信システムSに認証サーバ2を加えた点で第1実施形態と異なる。以下、第2実施形態の説明では、第1実施形態と異なる部分を中心に説明し、第1実施形態と同様の部材や処理については同じ符号を用いて説明を一部省略する。
[2.1.コンテンツサーバ1の構成]
まず、図17及び図18を用いて第2実施形態におけるコンテンツサーバ1の構成について説明する。
【0067】
図17に示すように、第2実施形態におけるコンテンツサーバ1は、第1実施形態におけるコンテンツサーバ1と同様に制御部11と、記憶部12と、通信部13とを備えているが、記憶部12に記憶するデータの内容の一部が異なる。
【0068】
第2実施形態における記憶部12は、コンテンツDB121Aが設けられており、認証サーバ2から登録要求のあったコンテンツデータを記憶するとともに、図18に示すように、認証サーバ2が生成した認証キーコードと、コンテンツデータの記憶場所を示すコンテンツURLとを対応付けて記憶するようになっている。
【0069】
[2.2.認証サーバ2の構成]
次に、認証サーバ2の構成について、図19及び図20を用いて説明する。
【0070】
図19に示すように、認証サーバ2は、制御部21と、記憶部22と、通信部23とを備えている。通信部23は、コンテンツサーバ1や携帯端末Mとの通信を制御するようになっている。
【0071】
記憶部22は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されており、オペレーティングシステムや、サーバ用のプログラム等の各種プログラムを記憶する。なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしても良いし、記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしても良い。
【0072】
また、記憶部22は、認証DB221が設けられており、図20に示すように、携帯端末Mから受信した認証登録要求に含まれるアクセスポイントAPのMACアドレス及び入力パターンと、認証登録要求があった際に生成される認証キーコードと、コンテンツDB121に登録されたコンテンツデータのコンテンツURLと、を対応付けて記憶するようになっている。
【0073】
制御部21は、CPU、ROM、RAM等により構成されている。そして、CPUが、ROMや記憶部22に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより各種機能を実現する。
【0074】
[2.3.データ通信システムSAの動作:コンテンツ登録時]
次に、図11と図21を用いて、第2実施形態におけるデータ通信システムSAのコンテンツ登録時の動作について説明する。図21は、ユーザU1が携帯端末M1の記憶部32に記憶されているコンテンツデータを、コンテンツサーバ1のコンテンツDB121Aに登録する際の処理例を示すシーケンス図である。図11は、コンテンツデータを登録する際に、携帯端末M1のタッチパネル34に表示される画面例を示す図である。なお、図21に示す処理は、携帯端末M1においてデータ通信アプリが起動され、コンテンツデータの登録処理を開始するための操作がユーザU1により入力された場合に行われる。
【0075】
図21に示すように、まず、携帯端末M1の制御部31は、MACアドレス取得処理(ステップS1)、コンテンツ選択処理(ステップS2)、入力パターン取得処理を行う(ステップS3)。次に、制御部31は、コンテンツ登録要求データを認証サーバ2に送信する(ステップS4)。ステップS1からステップS4の処理については、ステップS4の処理におけるコンテンツ登録要求データの送信先がコンテンツサーバ1ではなく認証サーバ2である点を除き、第1実施形態と同様である。
【0076】
一方、認証サーバ2の制御部21は、携帯端末M1からコンテンツ登録要求データを受信すると、認証キーコードを生成する(ステップS51)。認証キーコードの生成方法は任意であり、例えば、認証登録要求に含まれる情報からハッシュ関数を用いて生成することができる。次に、制御部21は、DB登録要求データをコンテンツサーバ1に送信する(ステップS52)。DB登録要求には、ステップS51の処理で生成した認証キーコード、コンテンツ登録要求データに含まれていたコンテンツデータが含まれる。このとき、制御部21は、携帯端末M1から受信したコンテンツ登録要求データと、生成した認証キーコードを、一旦、記憶部22に記憶させておく。
【0077】
他方、コンテンツサーバ1の制御部11は、認証サーバ2からDB登録要求データを受信すると、コンテンツDB登録処理を行う(ステップS53)。具体的には、制御部11は、DB登録要求データに含まれるコンテンツデータをコンテンツDB121Aに記憶させるとともに、DB登録要求データに含まれる認証キーコードと、当該コンテンツデータの記憶場所を示すコンテンツURLとを対応付けてコンテンツDB121Aに登録する。制御部11は、コンテンツデータの登録が完了すると、コンテンツデータの記憶場所を示すコンテンツURLを含むDB登録完了通知データを認証サーバ2に送信する(ステップS54)。
【0078】
一方、認証サーバ2の制御部21は、コンテンツサーバ1からDB登録完了通知データを受信すると、認証DB登録処理を行う(ステップS55)。具体的には、制御部21は、記憶部22に一旦記憶させておいたコンテンツ登録要求データに含まれるMACアドレスと、入力パターンと、認証キーコードと、DB登録完了通知データに含まれるコンテンツURLとを対応付けて認証DB221に登録する。制御部21は、認証DB221への登録が完了すると、コンテンツ登録完了通知データを携帯端末M1に送信する(ステップS56)。
【0079】
他方、携帯端末M1の制御部31は、認証サーバ2からコンテンツ登録完了通知データを受信すると、図11に示すような登録完了画面530をタッチパネル34(具体的にはタッチパネル34を構成する表示装置)に表示させる(ステップS7)。
【0080】
[2.4.データ通信システムSAの動作:コンテンツダウンロード時]
次に、図14、図22を用いて、第2実施形態におけるデータ通信システムSAのコンテンツダウンロード時の動作について説明する。図22は、ユーザU1がアップロードしたコンテンツデータを、ユーザU2が携帯端末M2の記憶部32にダウンロードする際の処理例を示すシーケンス図である。図14は、コンテンツデータをダウンロードする際に、携帯端末M2のタッチパネル34に表示される画面例を示す図である。なお、図22に示す処理は、携帯端末M2においてデータ通信アプリが起動され、コンテンツデータダウンロード処理を開始するための操作がユーザU2により入力された場合に行われる。
【0081】
図22に示すように、まず、携帯端末M2の制御部31は、MACアドレス取得処理(ステップS31)、入力パターン取得処理(ステップS32)を行う。ステップS31とステップS32の処理については、第1実施形態と同様である。
【0082】
次に、制御部31は、コンテンツ認証要求データを認証サーバ2に送信する(ステップS71)。コンテンツ認証要求データには、ステップS31の処理で取得したMACアドレスのリストと、ステップ32の処理で特定した入力パターンが含まれる。
【0083】
一方、認証サーバ2の制御部21は、携帯端末M2からコンテンツ認証要求データを受信すると、コンテンツ検索処理を行う(ステップS72)。具体的には、制御部21は、コンテンツ認証要求データに含まれるMACアドレスのリストに記述されている各MACアドレスと入力パターンとに基づいて、認証DB221を検索し、該当するコンテンツURL及び認証キーコードを取得する。制御部21は、コンテンツURL及び認証キーコードを取得すると、これらを含むコンテンツ配信情報データを携帯端末M2に送信する(ステップS73)。
【0084】
他方、携帯端末M2の制御部31は、認証サーバ2からコンテンツ配信情報データを受信すると、コンテンツダウンロード要求データをコンテンツサーバ1に送信する(ステップS74)。コンテンツダウンロード要求データには、受信したコンテンツ配信情報データに含まれているコンテンツURL及び認証キーコードが含まれる。
【0085】
一方、コンテンツサーバ1の制御部11は、携帯端末M2からコンテンツダウンロード要求データを受信すると、コンテンツ取得処理を行う(ステップS75)。具体的には、制御部11は、コンテンツダウンロード要求データに含まれるコンテンツURL及び認証キーコードに基づいて、コンテンツDB121を検索し、該当するコンテンツデータを取得する。制御部11は、コンテンツデータを取得すると、当該取得したコンテンツデータを携帯端末M2に送信する(ステップS76)。
【0086】
他方、携帯端末M2の制御部31は、コンテンツサーバ1からコンテンツデータを受信すると、図14に示すようなダウンロード完了画面620をタッチパネル34(具体的にはタッチパネル34を構成する表示装置)に表示させる(ステップS37)。
【0087】
上述したように、第2実施形態によれば、コンテンツサーバ1と認証サーバ2とを分けて設けたことにより、認証サービスのAPI(Application Programming Interface)提供が可能となる。
【0088】
[3.第3実施形態]
次に、図5、図12、図23を参照して本発明の第3実施形態について説明する。なお、以下に説明する第3実施形態は、データ配信システムに対して本発明を適用した場合の実施形態である。なお、第3実施形態の説明では、第1実施形態又は第2実施形態で説明した部分と異なる部分を中心に説明し、第1実施形態又は第2実施形態と同様の部材や処理については同じ符号を用いて説明を一部省略する。
【0089】
[3.1.データ配信システムの構成及び機能概要]
先ず、図23を用いて第3実施形態に係るデータ配信システムSBの構成及び概要機能について説明する。
【0090】
図23に示すように、データ配信システムSBは、コンテンツサーバ1、アクセスポイントAP、ユーザU(U1、U2、…Un)がそれぞれ所持する携帯端末M(M1、M2、…Mn)、コンテンツ登録端末4を含んで構成されている。なお、図1では便宜上、アクセスポイントAPを一台図示しているが複数存在するものとする。
【0091】
アクセスポイントAPの電波が届く範囲にはポスター5が掲示されており、ポスター5の一部には入力パターンを示す入力パターン提示部51A、51Bが設けられている。入力パターン提示部51Aが示す入力パターンと、入力パターン提示部51Bが示す入力パターンは異なり、それぞれ異なるコンテンツデータがコンテンツサーバ1において対応付けられている。データ配信システムSBでは、ユーザUは携帯端末Mにおいて入力パターン提示部51Aに示された入力パターンを入力するか、或いは入力パターン提示部51Bに示された入力パターンを入力するかによって、それぞれ、コンテンツ登録端末4により登録された異なるコンテンツデータを取得することができるようになっている。
【0092】
データ配信システムSBは、ユーザUが所持する携帯端末Mにより、コンテンツ登録端末4がコンテンツサーバ1に登録したコンテンツデータを取得できるようになっている。また、データ配信システムSBでは、コンテンツサーバ1に登録されているコンテンツデータを識別するために、アクセスポイントAPのMACアドレスと入力パターンとを利用する。
【0093】
[3.2.コンテンツサーバ1の構成]
第3実施形態におけるコンテンツサーバ1は、第1実施形態におけるコンテンツサーバ1と同様に、制御部11と、記憶部12と、通信部13とを備えている。
【0094】
第3実施形態では、記憶部12に設けられたコンテンツDB121は、コンテンツ登録端末4から登録要求のあったコンテンツデータを記憶するとともに、コンテンツ登録端末4から受信したMACアドレスと、入力パターンと、コンテンツデータの記憶場所を示すコンテンツURLと、を対応付けて記憶するようになっている。
【0095】
[3.3.コンテンツ登録端末4の構成]
図示しないが、コンテンツ登録端末4は、PC(Personal Computer)等により構成され、制御部と、記憶部と、通信部と、表示部と、操作部とを備えている。コンテンツ登録端末4は、コンテンツサーバ1にコンテンツデータを登録するための端末である。すなわち、第1実施形態におけるコンテンツ登録時の携帯端末Mの役割を担う。
【0096】
また、コンテンツ登録端末4の操作部はキーボードやマウス等により構成されており、コンテンツ登録端末4のオペレータが入力パターンを入力できるようになっている。具体的には、例えば、オペレータは、「1」〜「9」に対応するキーを順番に押下することにより入力パターンを入力する。または、コンテンツ登録端末4の表示部に表示される「1」〜「9」に対応するマーカーをマウスで順番に選択することにより入力パターンを入力することとしてもよい。
【0097】
また、コンテンツ登録端末4の操作部は、コンテンツ登録端末4のオペレータがアクセスポイントAPのMACアドレスを入力できるようになっている。
【0098】
コンテンツ登録端末4の制御部は、コンテンツ登録端末4のオペレータにより選択されたコンテンツデータと、オペレータにより入力された入力パターン、及び、ポスターを掲示する場所近辺に設けられているアクセスポイントAPのMACアドレスと、を含むコンテンツ登録要求データをコンテンツサーバ1に送信する。
【0099】
[3.4.データ配信システムSBの動作:コンテンツ登録時]
データ配信システムSBにおけるコンテンツ登録時の動作の流れは、図5に示した第1実施形態における動作の流れとほぼ同様である。主な差異点は、携帯端末Mの代わりにコンテンツ登録端末4がコンテンツデータの登録要求を行う点と、ステップS1〜ステップ3の処理内容が一部異なる点である。以下、図5を参照しつつ、後者の点について具体的に説明する。
【0100】
第3実施形態のステップS1の処理(MACアドレス取得処理)では、コンテンツ登録端末4の制御部は、オペレータにより入力されたMACアドレスを取得する。具体的には、コンテンツ登録端末4の制御部は、オペレータにより入力される、ポスター5が掲示される場所近辺に設置されるアクセスポイントAPのMACアドレスを取得する。
【0101】
次いで、第3実施形態のステップS2の処理(コンテンツ選択処理)では、コンテンツ登録端末4の制御部は、オペレータにより選択されたコンテンツを特定する。オペレータにコンテンツデータを選択させる方法は任意であり、図6に示したようなコンテンツ選択画面を、コンテンツ登録端末4の表示部に表示させ、マウスやキーボードにより選択させることとしてもよい。
【0102】
次いで、第3実施形態のステップS3の処理(入力パターン取得処理)では、コンテンツ登録端末4の制御部は、オペレータにより入力された入力パターンを特定する。
【0103】
なお、データ配信システムSBにおけるコンテンツダウンロード時の動作の流れは、図12に示した第1実施形態における動作の流れと同様なので、説明を省略する。
【0104】
以上説明したように、第3実施形態のデータ配信システムSBは、コンテンツサーバ1(「サーバ装置」の一例)と、コンテンツサーバ1にネットワークNWを介して接続するコンテンツ登録端末4(「第1通信端末」の一例)及び携帯端末M(「第2通信端末」の一例)と、を有する。また、コンテンツ登録端末4の制御部(「第1入力情報取得手段」、「第1識別情報取得手段」、「アップロード手段」の一例)は、コンテンツ登録端末4においてオペレータにより入力された入力パターン(「入力情報」の一例)を取得し、アクセスポイントAPのMACアドレス(「第1通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報」の一例)を取得し、オペレータにより選択されたコンテンツデータ(「データ」の一例)と、当該取得した入力パターンと、当該取得したMACアドレスと、を対応付けてコンテンツサーバ1に送信する。また、携帯端末Mの制御部31(「第2入力情報取得手段」、「第2識別情報取得手段」、「ダウンロード要求手段」、「ダウンロード手段」の一例)は、携帯端末MにおいてユーザUにより入力された入力パターンを取得し、アクセスポイントAPのMACアドレス(「第2通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報」の一例)を取得し、当該取得した入力パターンと、当該取得したMACアドレスと、を対応付けてコンテンツサーバ1に送信し、コンテンツサーバ1から送信されたコンテンツデータを受信する。また、コンテンツサーバ1は、記憶部12(「データ記憶手段」の一例)が、コンテンツ登録端末4から受信した入力パターンと、MACアドレスと、コンテンツデータと、を対応付けて記憶し、コンテンツ登録端末4の制御部(「取得手段」、「送信手段」の一例)が、携帯端末Mから受信した入力パターンと、MACアドレスと、に基づいてコンテンツデータを記憶部12から取得し、取得したコンテンツデータを、携帯端末Mに送信する。
【0105】
これにより、コンテンツ登録端末4は、ユーザU1により入力された入力パターンと、アクセスポイントAPのMACアドレスと、オペレータにより選択されたコンテンツデータと、をコンテンツサーバ1に送信し、コンテンツサーバ1は当該入力パターンと、MACアドレスと、コンテンツデータと、を対応付けて記憶する。携帯端末Mは、ユーザUにより入力された入力パターンと、携帯端末M周辺に設置されているアクセスポイントAPのMACアドレスと、をコンテンツサーバ1に送信し、コンテンツサーバ1は当該入力パターンと、MACアドレスと対応付けられているコンテンツデータを、携帯端末Mにダウンロードさせる。
【0106】
したがって、第3実施形態によれば、携帯端末MのユーザUは、アクセスポイントAPに近い位置で、コンテンツ登録端末4のオペレータが入力した入力パターンと同じ入力パターンを携帯端末Mに入力することで、コンテンツ登録端末4が送信したコンテンツデータを受信することができる。すなわち、コンテンツ登録端末4と携帯端末M2は、GPS機能、赤外線通信機能及びBluetooth(登録商標)機能を利用せずにデータ通信を行うことができる。
【0107】
なお、特定のコンテンツデータについてコンテンツサーバ1からダウンロードさせる回数を制限することとしてもよい。具体的には、コンテンツ登録端末4がコンテンツサーバ1に送信するコンテンツ登録要求データに、ダウンロード数を制限するか否かを示す制限情報と、ダウンロード数を制限する場合の上限値を示す上限値情報とを含ませることとする。また、制限情報及び上限値情報の内容は、コンテンツ登録端末4のオペレータが設定する。コンテンツサーバ1の制御部11は、受信したコンテンツ登録要求データに含まれる制限情報がダウンロード数を制限することを示している場合には、対象のコンテンツデータを携帯端末Mに送信する都度、ダウンロード数カウンタの値に「1」を加算することとし、ダウンロード数カウンタの値が上限値情報の示す上限値に達した場合には、対象のコンテンツデータのダウンロードを制限することとする。これにより、コンテンツ登録端末4のオペレータは、コンテンツデータを例えば限定100名のみにダウンロードさせることなどができる。
【0108】
[3.5.変形例]
上述した第3実施形態では、携帯端末Mがタッチパネル34を有している場合について説明したが、第1実施形態の変形例でも説明したように、携帯端末Mがタッチパネル34を有しておらず、代わりに図15に示すようなキーボードKBを有していてもよい。携帯端末Mがタッチパネル34を有しておらず、キーボードKBを有している場合には、第1実施形態の変形例と同様に、ユーザUにキーボードKBより入力パターンを入力させることとする。これにより、タッチパネル34を有していない携帯端末Mでも、コンテンツ登録端末4がアップロードしたコンテンツデータを受信することができる。
【符号の説明】
【0109】
S、SA データ通信システム
SB データ配信システム
1 コンテンツサーバ
11 制御部
12 記憶部
121、121A コンテンツDB
13 通信部
M 携帯端末
31 制御部
32 記憶部
33 通信部
34 タッチパネル
35 ボタン操作部
2 認証サーバ
21 制御部
22 記憶部
221 認証DB
23 通信部
4 コンテンツ登録端末
510 コンテンツ選択画面
520 入力パターン登録画面
530 登録完了画面
610 入力パターン入力画面
620 ダウンロード完了画面
5 ポスター
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ通信の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯端末同士で通信を行う場合、前もって通信相手の電話番号やメールアドレスを知っていなければならなかった。そうした中、特許文献1には、ユーザのプロファイルを示すプロファイル情報が適合する二者に対して、互いの端末の識別情報を通知し通話を開始することができる紹介システムが開示されている。また、特許文献2には、ユーザのプロファイルを示すプロファイル情報と共に、ユーザが所持する端末の位置情報を送信し、位置が近い端末の情報を提示する紹介システムが開示されている。更に、特許文献3には、任意に入力および変更が可能な機器固有情報を他の無線通信装置から受信し、機器固有情報を表示し、表示された機器固有情報から通信相手となる無線通信装置を選択する無線通信装置について開示されている。
【0003】
一方で、携帯端末の高機能化に伴い、赤外線通信機能や、Bluetooth(登録商標)機能を用いて、近くにある携帯端末同士でメッセージやデータのやりとりができるようになっている。また、近年急速に普及したスマートフォン同士でデータを交換する場合には、データ交換用のアプリケーションプログラム(「データ交換アプリ」)が利用されるようになっている。データ交換アプリの中は、GPS(Global Positioning System)で取得した現在位置情報と、加速度センサーで取得した加速度とに基づいてデータ交換を行うものもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表平4−507158号公報
【特許文献2】特開2001−175718号公報
【特許文献3】特開2003−244012号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、赤外線通信機能やBluetooth(登録商標)機能を利用する場合、双方の携帯端末が赤外線通信機能やBluetooth(登録商標)機能を有していなければならないという問題があった。特に、スマートフォンの中には赤外線通信機能を備えていないものがあり、赤外線通信機能を備えた携帯電話機と赤外線による通信ができなくなっている。また、GPS機能を利用したデータ交換アプリの場合も、GPS機能を利用することができない屋内などの場所では、使用することができないという問題があった。
【0006】
本発明は、このような問題等に鑑みて為されたものであり、GPS機能を利用することができない場所であっても、赤外線通信機能やBluetooth(登録商標)機能を利用せずにデータ通信を行うことを可能とするデータ通信システム等を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、サーバ装置と、前記サーバ装置にネットワークを介して接続する第1通信端末及び第2通信端末と、を有するデータ通信システムであって、前記第1通信端末は、第1通信端末においてユーザにより入力された入力情報を取得する第1入力情報取得手段と、第1通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報、を取得する第1識別情報取得手段と、前記ユーザにより選択されたデータと、前記第1入力情報取得手段により取得された入力情報と、前記第1識別情報取得手段により取得された識別情報と、を前記サーバ装置に送信するアップロード手段と、を備え、前記第2通信端末は、第2通信端末においてユーザにより入力された入力情報を取得する第2入力情報取得手段と、第2通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報、を取得する第2識別情報取得手段と、前記第2入力情報取得手段により取得された入力情報と、前記第2識別情報取得手段により取得された識別情報と、を前記サーバ装置に送信するダウンロード要求手段と、前記サーバ装置から送信されたデータを受信するダウンロード手段と、を備え、前記サーバ装置は、前記第1通信端末から受信した入力情報と、識別情報と、データと、を対応付けて記憶するデータ記憶手段と、前記第2通信端末から受信した入力情報と、識別情報と、に基づいてダウンロード対象となるデータを前記データ記憶手段から取得する取得手段と、前記取得したデータを、前記第2通信端末に送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、第1通信端末は、ユーザにより入力された入力情報と、第1通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報と、ユーザにより選択されたデータと、をサーバ装置に送信し、サーバ装置は当該入力情報と、識別情報と、データと、を対応付けて記憶する。第2通信端末は、ユーザにより入力された入力情報と、第2通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報と、をサーバ装置に送信し、サーバ装置は当該入力情報と、識別情報と対応付けられているデータを、第2通信端末にダウンロードさせる。
【0009】
したがって、第2通信端末のユーザは、第1通信端末がデータをアップロードした位置と近い位置で、第1通信端末のユーザが入力した入力情報と同じ入力情報を第2通信端末に入力することで、第1通信端末が送信したデータを受信することができる。すなわち、第1通信端末と第2通信端末は、GPS機能、赤外線通信機能及びBluetooth(登録商標)機能を利用せずにデータ通信を行うことができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のデータ通信システムであって、前記入力情報は、一定の長さの文字または記号の列で表わされる情報であることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のデータ通信システムであって、前記識別情報は、前記ネットワークアクセスポイントのMACアドレスであることを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、第1通信端末から受信した入力情報と、識別情報と、データと、を対応付けて記憶するデータ記憶手段と、第2通信端末から受信した入力情報と、識別情報と、に基づいてダウンロード対象となるデータを前記データ記憶手段から取得する取得手段と、前記取得したデータを、前記第2通信端末に送信する送信手段と、を備えるサーバ装置に接続する第1通信端末に含まれるコンピュータを、第1通信端末においてユーザにより入力された入力情報を取得する第1入力情報取得手段、第1通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報、を取得する第1識別情報取得手段、前記ユーザにより選択されたデータと、前記第1入力情報取得手段により取得された入力情報と、前記第1識別情報取得手段により取得された識別情報と、を前記サーバ装置に送信するアップロード手段、として機能させることを特徴とするデータ通信プログラムである。
【0013】
請求項5に記載の発明は、第1通信端末から受信した入力情報と、識別情報と、データと、を対応付けて記憶するデータ記憶手段と、第2通信端末から受信した入力情報と、識別情報と、に基づいてダウンロード対象となるデータを前記データ記憶手段から取得する取得手段と、前記取得したデータを、前記第2通信端末に送信する送信手段と、を備えるサーバ装置に接続する第2通信端末に含まれるコンピュータを、第2通信端末においてユーザにより入力された入力情報を取得する第2入力情報取得手段、第2通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報、を取得する第2識別情報取得手段、前記第2入力情報取得手段により取得された入力情報と、前記第2識別情報取得手段により取得された識別情報と、を前記サーバ装置に送信するダウンロード要求手段、前記サーバ装置から送信されたデータを受信するダウンロード手段、として機能させることを特徴とするデータ通信プログラムである。
【0014】
請求項6に記載の発明は、入力部、表示部、記憶部、制御部を備えた第1通信端末から、ネットワークアクセスポイント、中継サーバを介して、入力部、表示部、記憶部、制御部を備えた第2通信端末にデータを転送する方法であって、第1通信端末の操作者が入力部を操作して一定の長さの文字または記号の列で表わされる入力情報を設定する段階、第1通信端末の操作者が、入力部を操作して、転送するべきデータを指定する段階、第1通信端末の操作者が、入力部を操作して、転送実行を指示する段階、第1通信端末が、ネットワークアクセスポイントの識別情報を取得する段階、第1通信端末が、前記入力情報、前記識別情報を付加して前記中継サーバへ、指定したデータを、前記ネットワークアクセスポイントを介して送信する段階、中継サーバが送信されたデータとデータに付加された前記入力情報、前記識別情報を対応付けて中継サーバの記憶部へ記録する段階、第2通信端末の操作者が、第2通信端末の入力部を操作して、第1通信端末の操作者が与えた入力情報を入力する段階、第2通信端末の操作者が、入力部を操作して、中継サーバに対してデータダウンロードを指示する段階、第2通信端末が、ネットワークアクセスポイントの識別情報を取得する段階、第2通信端末が、前記入力情報、前記識別情報を付加したダウンロード要求を中継サーバに送信する段階、中継サーバが、ダウンロード要求に含まれる入力情報、識別情報に基づいて中継サーバの記録部を検索し、対応するデータを第2通信端末に返信する段階、第2通信端末が、中継サーバから前記データを受信する段階、の各段階により第1通信端末から第2通信端末へ所望のデータを転送する方法である。
【0015】
請求項7に記載の発明は、入力部、表示部、記憶部、制御部を備えた第1通信端末から、ネットワークアクセスポイント、中継サーバを介して、入力部、表示部、記憶部、制御部を備えた第2通信端末にデータを転送する方法であって、第1通信端末が、操作者の第1通信端末の入力部に対する操作により入力された一定の長さの文字または記号の列で表わされる入力情報を設定する段階、第1通信端末が、操作者の第1通信端末の入力部に対する操作により指定された、転送するべきデータを設定する段階、第1通信端末が、ネットワークアクセスポイントの識別情報を取得する段階、第1通信端末が、操作者の第1通信端末の入力部に対する転送実行を指示する操作を検出する段階、第1通信端末が、前記転送実行を指示する操作を検出したことにより、前記設定した入力情報、前記取得した識別情報を付加して前記中継サーバへ、指定したデータを、前記ネットワークアクセスポイントを介して送信する段階、中継サーバが送信されたデータとデータに付加された前記入力情報、前記識別情報を対応付けて中継サーバの記憶部へ記録する段階、第2通信端末が、操作者の第2通信端末の入力部に対する操作により入力された前記入力情報を設定する段階、第2通信端末が、ネットワークアクセスポイントの識別情報を取得する段階、第2通信端末が、操作者の第2通信端末の入力部に対するダウンロード実行を指示する操作を検出する段階、第2通信端末が、前記ダウンロード実行を指示する操作を検出したことにより、前記第2通信端末が設定した入力情報、前記第2通信端末が取得した識別情報を付加したダウンロード要求を中継サーバに送信する段階、中継サーバが、ダウンロード要求に含まれる入力情報、識別情報に基づいて中継サーバの記憶部を検索し、対応するデータを第2通信端末に返信する段階、第2通信端末が、中継サーバから前記データを受信する段階、の各段階を含む、第1通信端末から第2通信端末にデータを転送する方法である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、第2通信端末のユーザは、第1通信端末がデータをアップロードした位置と近い位置で、第1通信端末のユーザが入力した入力情報と同じ入力情報を第2通信端末に入力することで、第1通信端末が送信したデータを受信することができる。すなわち、第1通信端末と第2通信端末は、GPS機能、赤外線通信機能及びBluetooth(登録商標)機能を利用せずにデータ通信を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1実施形態に係るデータ通信システムSの概略構成を示す図である。
【図2】第1実施形態に係るコンテンツサーバ1の概要構成を示すブロック図である。
【図3】第1実施形態に係るコンテンツDB121に登録される内容の一例を示す図である。
【図4】第1実施形態に係る携帯端末Mの概要構成を示すブロック図である。
【図5】第1実施形態に係るコンテンツデータをコンテンツDB121に登録する際の処理例を示すシーケンス図である。
【図6】第1実施形態に係るコンテンツ選択画面510の一例を示す図である。
【図7】第1実施形態に係る入力パターン登録画面520の画面例を示す図である。
【図8】第1実施形態に係る入力パターン登録画面520において入力パターンを入力中の様子を示す例図である。
【図9】第1実施形態に係る入力パターン登録画面520において入力パターンを入力中の様子を示す例図である。
【図10】第1実施形態に係る入力パターン入力領域521を説明するための例図である。
【図11】第1実施形態に係る登録完了画面530の一例を示す図である。
【図12】第1実施形態に係るコンテンツデータをダウンロードする際の処理例を示すシーケンス図である。
【図13】第1実施形態に係る入力パターン入力画面610の一例を示す図である。
【図14】第1実施形態に係るダウンロード完了画面620の一例を示す図である。
【図15】タッチパネル34を備えていない携帯端末Mの外観の一例を示す図である。
【図16】第2実施形態に係るデータ通信システムSAの概略構成を示す図である。
【図17】第2実施形態に係るコンテンツサーバ1の概要構成を示すブロック図である。
【図18】第2実施形態に係るコンテンツDB121Aに登録される内容の一例を示す図である。
【図19】第2実施形態に係る認証サーバ2の概要構成を示すブロック図である。
【図20】第2実施形態に係る認証DB221に登録される内容の一例を示す図である。
【図21】第2実施形態に係るコンテンツデータをコンテンツDB121Aに登録する際の処理例を示すシーケンス図である。
【図22】第2実施形態に係るコンテンツデータをダウンロードする際の処理例を示すシーケンス図である。
【図23】第3実施形態に係るデータ配信システムSBの概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[1.第1実施形態]
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態について説明する。なお、以下に説明する第1実施形態は、データ通信システムに対して本発明を適用した場合の実施形態である。
【0019】
[1.1.データ通信システムの構成及び機能概要]
先ず、図1を用いて第1実施形態に係るデータ通信システムSの構成及び概要機能について説明する。
【0020】
図1に示すように、データ通信システムSは、コンテンツサーバ1、アクセスポイントAP、ユーザU(U1、U2、…Un)がそれぞれ所持するスマートフォンなどの携帯端末M(M1、M2、…Mn)を含んで構成されている。また、コンテンツサーバ1、アクセスポイントAP、携帯端末Mは、インターネットなどのネットワークNWを介して、相互にデータの送受信が可能になっている。なお、図1では便宜上、アクセスポイントAPを一台図示しているが複数存在するものとする。
【0021】
アクセスポイントAPは、駅や空港、ホテル、喫茶店やファストフード店などの飲食店、大学、病院、美術館、図書館などに設置される、いわゆる公衆無線LAN(Local Area Network)を利用可能とする機器である。また、アクセスポイントAPにはそれぞれMAC(Media Access Control)アドレスが割り当てられている。MACアドレスは、携帯端末Mから取得可能となっている。
【0022】
データ通信システムSは、例えば、ユーザU1が所持する携帯端末M1に記憶されているコンテンツデータを、コンテンツサーバ1を介してユーザU2が所持する携帯端末M2に送信できるようになっている。このとき、コンテンツサーバ1は、コンテンツデータを識別するために、アクセスポイントAPに割り当てられているMACアドレスと、携帯端末Mにて入力された後述する入力パターン(「入力情報」の一例)とを用いる。すなわち、データ通信システムSでは、コンテンツデータを識別するために、当該コンテンツデータを送信した携帯端末Mの位置情報ではなく、アクセスポイントAPのMACアドレスと入力パターンを利用する。したがって、GPSを使用することのできない場所であっても、携帯端末M同士で、コンテンツデータの送受信をすることができる。なお、本実施形態では、同じアクセスポイントAPの電波を検出可能なエリアに、通信を行う携帯端末M同士が存在しているものとする。
【0023】
[1.2.コンテンツサーバ1の構成]
次に、コンテンツサーバ1の構成について、図2及び図3を用いて説明する。
【0024】
図2に示すように、コンテンツサーバ1は、制御部11と、記憶部12と、通信部13とを備えている。通信部13は、携帯端末Mとの通信を制御するようになっている。
【0025】
記憶部12は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されており、オペレーティングシステムや、サーバ用のプログラム等の各種プログラムを記憶する。なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしても良いし、記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしても良い。
【0026】
また、記憶部12は、コンテンツDB(database)121が設けられており、携帯端末Mから登録要求のあったコンテンツデータを記憶するとともに、図3に示すように、携帯端末Mから受信したMACアドレスと、入力パターンと、コンテンツデータの記憶場所を示すコンテンツURL(Uniform Resource Locator)と、を対応付けて記憶するようになっている。これにより、MACアドレス及び入力パターンからコンテンツURLを特定し、コンテンツデータを取得できるようになっている。なお、記憶部12は、「データ記憶手段」の一例である。
【0027】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成されている。そして、CPUが、ROMや記憶部12に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより各種機能を実現する。なお、制御部11は、「取得手段」、「送信手段」の一例である。
【0028】
[1.3.携帯端末Mの構成]
次に、携帯端末Mの構成について、図4を用いて説明する。
【0029】
図4に示すように、携帯端末Mは、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、タッチパネル34と、ボタン操作部35と、を備えている。また、携帯端末Mは、アクセスポイントAPを介してネットワークNWに接続しデータの送受信を行う機能を有している。通信部33は、コンテンツサーバ1との通信を制御するようになっている。
【0030】
記憶部32は、例えば、不揮発性メモリ等により構成されており、オペレーティングシステムや、アプリケーションプログラム等の各種プログラムを記憶する。特に、本実施形態の記憶部32には、データ通信用のアプリケーションプログラム(「データ通信アプリ」。「データ通信プログラム」の一例)がインストールされている。データ通信アプリは、携帯端末Mに記憶されているコンテンツデータを、コンテンツサーバ1に登録する機能を実現する。また、データ通信アプリは、コンテンツサーバ1に登録されているコンテンツデータを取得する機能を実現するようになっている。なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしても良いし、記録媒体に記録されて外付けドライブ装置を介して読み込まれるようにしても良い。
【0031】
また、記憶部32は、テキストデータ、画像データ、動画データ、アドレス帳データなど、様々な形式のコンテンツデータを記憶するようになっている。
【0032】
タッチパネル34は、例えば、静電容量方式のタッチセンサと表示装置とからなり、入力装置及び表示装置として機能する。例えば、表示装置により表示された画面においてオブジェクトが表示された領域をユーザUがタッチすることによって、当該オブジェクトが選択されるようになっている。また、ボタン操作部35は、ユーザUが押下することによりボタン押下信号が制御部31に送信され、例えば、表示装置により表示されている画面が閉じられるようになっている。つまり、ユーザUは、タッチパネル34とボタン操作部35に対する入力操作により、携帯端末Mに情報を入力することができるようになっている。
【0033】
制御部31は、CPU、RAM等により構成されている。そして、CPUが、記憶部32に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより各種機能を実現する。なお、制御部31は、「第1入力情報取得手段」、「第1識別情報取得手段」、「アップロード手段」、「第2入力情報取得手段」、「第2識別情報取得手段」、「ダウンロード要求手段」、「ダウンロード手段」の一例である。
【0034】
[1.4.データ通信システムSの動作:コンテンツ登録時]
次に、図5〜図11を用いてデータ通信システムSにおけるコンテンツ登録時の動作について説明する。図5は、ユーザU1が携帯端末M1の記憶部32に記憶されているコンテンツデータを、コンテンツサーバ1のコンテンツDB121に登録する際の処理例を示すシーケンス図である。図6〜図11は、コンテンツデータを登録する際に、携帯端末M1のタッチパネル34に表示される画面例を示す図である。なお、図5に示す処理は、携帯端末M1においてデータ通信アプリが起動され、コンテンツデータの登録処理を開始するための操作がユーザU1により入力された場合に行われる。また、コンテンツDB121に登録されるコンテンツデータを、アップロード対象のコンテンツデータという場合がある。
【0035】
図5に示すように、まず、携帯端末M1の制御部31は、MACアドレス取得処理を行う(ステップS1)。具体的には、制御部31は、アクセスポイントAPから出力されている電波を検出し、当該アクセスポイントAPのMACアドレスを取得する。制御部31は、複数の電波が検出された場合には、電波強度が最も強いアクセスポイントAPのMACアドレスを取得する。
【0036】
次に、制御部31は、コンテンツDB121に登録するコンテンツデータをユーザU1に選択させるコンテンツ選択処理を行う(ステップS2)。ここでコンテンツ選択処理における具体的な流れについて説明する。まず、制御部31は、図6に示すコンテンツ選択画面510をタッチパネル34(具体的にはタッチパネル34を構成する表示装置)に表示させる。コンテンツ選択画面510が表示されると、ユーザU1は、フォルダ選択部511より、アップロード対象のコンテンツデータが記憶されているフォルダを選択する。これに対して制御部31は、フォルダ選択部511で選択されたフォルダに記憶されているコンテンツデータをデータ一覧表示部512に表示させる。次いで、ユーザU1は、データ一覧表示部512より、アップロード対象のコンテンツデータを選択する。これに対して制御部11は、データ一覧表示部512でユーザU1により選択されたコンテンツデータの名称を選択データ表示部513に表示させる。次いで、ユーザU1は、アップロード対象のコンテンツデータを、選択データ表示部513に表示されているコンテンツデータに決定する場合に、開くボタン514にタッチする。一方、ユーザU1は、コンテンツデータの選択を中止する場合にはキャンセルボタン515にタッチする。制御部31は、開くボタン514がタッチされると、このとき選択データ表示部513に表示されている名称のコンテンツデータを、アップロード対象のコンテンツデータとして特定する。一方、キャンセルボタン515がタッチされた場合には、処理を終了する。
【0037】
図5に戻り、次いで、制御部31は、アップロード対象のコンテンツデータを識別するために用いる入力パターンをユーザU1に入力させる入力パターン取得処理を行う(ステップS3)。ここで入力パターン取得処理における具体的な流れについて説明する。まず、制御部31は、図7に示す入力パターン登録画面520をタッチパネル34(具体的にはタッチパネル34を構成する表示装置)に表示させる。入力パターン登録画面520において、ユーザU1は、入力パターン入力領域521内の、「1」〜「9」にそれぞれ対応するマーカー522A〜522I(「オブジェクト」の一例)を任意に順次選択することにより、入力パターンを入力することができる。マーカー522を順次選択するにあたり、ユーザU1は、図8に示すように、選択対象のマーカー522が表示されている部分を、指Fをすべらせつつ選択することもできるし、選択対象のマーカー522が表示されている部分をひとつずつ指でタッチすることにより選択することもできる。なお、指Fをすべらせつつマーカー522を選択する場合、図9に示すように、「1」、「2」、「3」と選択した後、指Fを一旦離して再度、「7」、「8」と選択することもできる。
【0038】
ユーザU1が入力パターンを入力する際、制御部31は、図10に示すように、入力パターン入力領域521を分割することにより得られる、各マーカー522に対応する領域521A〜521Iにおける何れの領域に指Fがタッチされているかを、タッチパネル34を介して連続的に検出する。これにより、制御部31は、何れのマーカー522が選択されたかを判定することができる。また、制御部31は、図8や図9に示すように、ユーザU1がマーカー522を選択した順序(指Fを移動させた順序)を示す軌跡526を表示させる。さらに、制御部31は、入力パターン入力領域521にて入力された入力パターン(すなわち、ユーザU1が各マーカー522を選択した順序)を入力パターン表示部523に表示させる。これにより、ユーザU1は自分の入力した入力パターンを確認できる。
【0039】
ユーザU1は、入力パターンの入力を終え、登録する入力パターンを、入力パターン表示部523に表示されている入力パターンに決定する場合には、決定ボタン524にタッチする。一方、ユーザU1は、入力パターンの入力をやり直す場合にはやり直しボタン525にタッチする。制御部31は、決定ボタン524がタッチされると、入力パターン表示部523に表示されている入力パターンを、アップロード対象のコンテンツデータを識別する際に用いる入力パターンとして特定する。一方、やり直しボタン525がタッチされた場合には、入力パターン表示部523をクリアし、再度、入力パターン入力領域521より入力パターンが入力されるのを待機する。
【0040】
図5に戻り、次いで、制御部31は、コンテンツ登録要求データをコンテンツサーバ1に送信する(ステップS4)。コンテンツ登録要求データには、ステップS1の処理で取得したMACアドレス、ステップ3の処理で特定した入力パターン、及びステップS2で特定したコンテンツデータが含まれる。
【0041】
一方、コンテンツサーバ1の制御部11は、携帯端末M1からコンテンツ登録要求データを受信すると、コンテンツDB登録処理を行う(ステップS5)。具体的には、制御部11は、コンテンツ登録要求データに含まれるコンテンツデータをコンテンツDB121に記憶させ、また、コンテンツ登録要求データに含まれているMACアドレスと、入力パターンと、当該コンテンツデータの記憶場所を示すコンテンツURLと、を対応付けてコンテンツDB121に登録する。
【0042】
制御部11は、コンテンツDB登録処理が完了すると、コンテンツ登録完了通知データを携帯端末M1に送信する(ステップS6)。
【0043】
携帯端末M1の制御部31は、コンテンツサーバ1からコンテンツ登録完了通知データを受信すると、図11に示すような登録完了画面530をタッチパネル34(具体的にはタッチパネル34を構成する表示装置)に表示させる(ステップS7)。登録完了画面530には、コンテンツデータが無事登録されたことを示すメッセージが表示されるとともに、登録済み入力パターン確認領域531と、登録済み入力パターン表示部532に、ユーザU1が登録した入力パターンが表示される。特に、登録済み入力パターン確認領域531には、ユーザU1が入力パターン登録画面520にて入力パターンを入力する際に、マーカー522を選択した順序を示す軌跡533が表示される。これにより、ユーザU1は自分の入力した入力パターンを確認でき、また、後述するようにユーザU2がコンテンツデータをダウンロードする際に入力すべき入力パターンをユーザU2に提示することができる。
【0044】
[1.5.データ通信システムSの動作:コンテンツダウンロード時]
次に、図12〜図14を用いてデータ通信システムSのコンテンツダウンロード時における動作について説明する。図12は、ユーザU1がアップロードしたコンテンツデータを、ユーザU2が携帯端末M2の記憶部32にダウンロードする際の処理例を示すシーケンス図である。図13、図14は、コンテンツデータをダウンロードする際に、携帯端末M2のタッチパネル34に表示される画面例を示す図である。なお、図12に示す処理は、携帯端末M2においてデータ通信アプリが起動され、コンテンツデータダウンロード処理を開始するための操作がユーザU2により入力された場合に行われる。
【0045】
図12に示すように、まず、携帯端末M2の制御部31は、MACアドレス取得処理を行う(ステップS31)。具体的には、制御部31は、アクセスポイントAPから出力されている電波を検出し、当該アクセスポイントAPのMACアドレスのリストを取得する。制御部31は、複数の電波が検出された場合に、電波強度が強い順にMACアドレスのリストを作成する。
【0046】
次に、制御部31は、ダウンロード対象のコンテンツデータを識別するために用いる入力パターンをユーザU2に入力させる入力パターン取得処理を行う(ステップS32)。ここで入力パターン取得処理における具体的な流れについて説明する。まず、制御部31は、図13に示す入力パターン入力画面610をタッチパネル34(具体的にはタッチパネル34を構成する表示装置)に表示させる。入力パターン入力画面610において、ユーザU2は、入力パターン入力領域611内の、「1」〜「9」にそれぞれ対応するマーカー612A〜612I(「オブジェクト」の一例)を順次選択することにより、入力パターンを入力することができる。このとき、ユーザU2は、ユーザU1からコンテンツデータをアップロードした際に入力した入力パターンを教えてもらい、同一の入力パターンを入力する。なお、ユーザU2は、ユーザU1がコンテンツデータをアップロードした際に携帯端末M1のタッチパネル34に表示された登録完了画面530(図11参照)を見ながら入力パターンを入力すれば誤入力を防ぐことができる。また、制御部31が、ユーザU2により選択されたマーカー612を判定する方法の説明については、図5のステップS3の処理において図10を用いて説明した内容と同様なので省略する。
【0047】
また、携帯端末M2の制御部31は、入力パターン入力領域611にて入力された入力パターンを入力パターン表示部613に表示させる。これにより、ユーザU2は自分の入力した入力パターンを確認できる。ユーザU2は、入力する入力パターンを、入力パターン表示部613に表示されている入力パターンに決定する場合には、決定ボタン614にタッチする。一方、ユーザU2は、入力パターンの入力をやり直す場合にはやり直しボタン615にタッチする。制御部31は、決定ボタン614がタッチされると、入力パターン表示部613に表示されている入力パターンを、ダウンロード対象のコンテンツデータを識別する際に用いる入力パターンとして特定する。一方、やり直しボタン615がタッチされた場合には、入力パターン表示部613をクリアし、再度、入力パターン入力領域611より入力パターンが入力されるのを待機する。
【0048】
図12に戻り、次に、制御部31は、コンテンツダウンロード要求データをコンテンツサーバ1に送信する(ステップS33)。コンテンツダウンロード要求データには、ステップS31の処理で取得したMACアドレスのリストと、ステップ32の処理で特定した入力パターンが含まれる。
【0049】
一方、コンテンツサーバ1の制御部11は、携帯端末M2からコンテンツダウンロード要求データを受信すると、コンテンツ検索処理を行う(ステップS34)。具体的には、制御部21は、コンテンツダウンロード要求データに含まれるMACアドレスのリストに記述されている各MACアドレスと入力パターンとに基づいて、コンテンツDB121から該当するコンテンツURLを検索する。このとき、制御部11は、上位にリストされているMACアドレスから順に検索する。次いで、制御部21は、コンテンツ取得処理を行う(ステップS35)。具体的には、制御部21は、ステップS34の処理で検索したコンテンツURLに基づいて、コンテンツデータを取得する。次に、制御部21は、ステップS35の処理で取得したコンテンツデータを携帯端末M1に送信する(ステップS36)。
【0050】
他方、携帯端末M2の制御部31は、コンテンツサーバ1からコンテンツデータを受信すると、図14に示すようなダウンロード完了画面620をタッチパネル34(具体的にはタッチパネル34を構成する表示装置)に表示させる。ダウンロード完了画面620には、コンテンツデータがダウンロードされたことを示すメッセージが表示されるとともに、ダウンロードされたコンテンツデータを開くための開くボタン621が表示される。制御部31は、ユーザU2により開くボタン621がタッチされたことを検出すると、ダウンロードしたコンテンツデータをタッチパネル34(具体的にはタッチパネル34を構成する表示装置)に表示させる。
【0051】
以上説明したように、第1実施形態におけるデータ通信システムSは、コンテンツサーバ1(「サーバ装置」、「中継サーバ」の一例)と、コンテンツサーバ1にネットワークNWを介して接続する携帯端末M1(「第1通信端末」の一例)及び携帯端末M2(「第2通信端末」の一例)と、を有す。また、携帯端末M1の制御部31(「第1入力情報取得手段」、「第1識別情報取得手段」、「アップロード手段」の一例)は、携帯端末M1においてユーザU1により入力された入力パターン(「入力情報」の一例)を取得し、アクセスポイントAPを識別するためのMACアドレス(「第1通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報」の一例)を取得し、ユーザU1により選択されたコンテンツデータ(「データ」の一例)と、当該取得した入力パターンと、当該取得したMACアドレスと、を対応付けてコンテンツサーバ1に送信する。また、携帯端末M2の制御部31(「第2入力情報取得手段」、「第2識別情報取得手段」、「ダウンロード要求手段」、「ダウンロード手段」の一例)は、携帯端末M2においてユーザU2により入力された入力パターンを取得し、アクセスポイントAPを識別するためのMACアドレス(「第2通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報」の一例)を取得し、当該取得した入力パターンと、当該取得したMACアドレスと、を対応付けてコンテンツサーバ1に送信し、コンテンツサーバ1から送信されたコンテンツデータを受信する。また、コンテンツサーバ1は、記憶部12(「データ記憶手段」の一例)が、携帯端末M1から受信した入力パターンと、MACアドレスと、コンテンツデータと、を対応付けて記憶し、制御部11(「取得手段」、「送信手段」の一例)が、携帯端末M2から受信した入力パターンと、MACアドレスと、に基づいてコンテンツデータを記憶部12から取得し、取得したコンテンツデータを、携帯端末M2に送信する。
【0052】
これにより、携帯端末M1は、ユーザU1により入力された入力パターンと、携帯端末M1周辺に設置されているアクセスポイントAPのMACアドレスと、ユーザにより選択されたコンテンツデータと、をコンテンツサーバ1に送信し、コンテンツサーバ1は当該入力パターンと、MACアドレスと、コンテンツデータと、を対応付けて記憶する。携帯端末M2は、ユーザU2により入力された入力パターンと、携帯端末M2周辺に設置されているアクセスポイントAPのMACアドレスと、をコンテンツサーバ1に送信し、コンテンツサーバ1は当該入力パターンと、MACアドレスと対応付けられているコンテンツデータを、携帯端末M2にダウンロードさせる。
【0053】
したがって、第1実施形態によれば、携帯端末M2のユーザU2は、携帯端末M1がコンテンツデータをアップロードした位置と近い位置で、携帯端末M1のユーザU1が入力した入力パターンと同じ入力パターンを携帯端末M2に入力することで、携帯端末M1が送信したコンテンツデータを受信することができる。すなわち、携帯端末M1と携帯端末M2は、GPS機能、赤外線通信機能及びBluetooth(登録商標)機能を利用せずにデータ通信を行うことができる。
【0054】
また、入力パターンがユーザU1、U2により手入力される一方で、アクセスポイントAPのMACアドレスはデータ通信アプリの機能により自動取得されることから、ユーザU1、U2は入力パターンを手入力するだけでコンテンツデータを送受信することができる。
【0055】
また、第1実施形態における携帯端末M1及び携帯端末M2は、タッチパネル34を有しており、入力パターンはユーザU1、U2がタッチパネル34から入力した入力パターンである。したがって、携帯端末M2のユーザU2は、携帯端末M1のユーザU1が携帯端末M1のタッチパネル34から入力した入力パターンと同じ入力パターンを、携帯端末M2のタッチパネル34から入力することで、携帯端末M1が送信したコンテンツデータを受信することができる。
【0056】
また、第1実施形態において、入力パターンは、ユーザU1、U2がタッチパネル34上に描いた軌跡から得られる入力パターンとすることができる。したがって、携帯端末M2のユーザU2は、携帯端末M1のユーザU1が携帯端末M1のタッチパネル34上に描いた軌跡と同じ軌跡を、携帯端末M2のタッチパネル34上に描くことで、携帯端末M1が送信したコンテンツデータを受信することができる。
【0057】
また、第1実施形態において、携帯端末Mがコンテンツサーバ1とデータを送受信する際、アクセスポイントAPを介して通信を行う。したがって、携帯端末Mは、携帯電話の基地局を介してではなく、MACアドレスを取得したアクセスポイントAPを介して高速データ通信を利用することができる。
【0058】
また、第1実施形態において、コンテンツデータを識別するためにアクセスポイントAPのMACアドレスを利用している。したがって、識別情報として基本的にユニークなMACアドレスを利用することができ、新たな識別情報をアクセスポイントAPに設定せずにすむ。
【0059】
なお、本実施形態においては、携帯端末Mによるデータの送受信を行う際アクセスポイントAPを利用すると説明したが、アクセスポイントAPからMACアドレスを取得した後、データの送受信を行う際に移動体通信網を利用することとしてもよい。
【0060】
また、本実施形態においては、コンテンツデータを識別するためにアクセスポイントAPのMACアドレスを用いることとしたが、アクセスポイントAPのMACアドレスの代わりに、例えば、リーダライタに記憶させたユニークなリーダライタIDを用いることとしてもよい。この場合、リーダライタからリーダライタIDを読取可能な携帯端末Mにより、リーダライタIDを読み取り、ユーザUに入力させた入力パターンとともに、携帯電話回線を利用してコンテンツサーバ1に送信することとなる。
【0061】
[1.6.変形例]
上述した第1実施形態では、送信側の携帯端末M1及び受信側の携帯端末M2がタッチパネル34を有している場合について説明したが、変形例では、携帯端末M1及び携帯端末M2の少なくとも何れか一方がタッチパネル34を有しておらず、代わりに図15に示すようなキーボードKBを有している場合について説明する。第1実施形態と変形例との主な差異点は、入力パターンの入力方法にあるので、この点について説明する。
【0062】
まず、タッチパネル34を有していない携帯端末Mの制御部11は、ユーザUに入力パターンを入力させる場合に、図15に示すように、例えば、入力パターン登録画面520(図7等)を、携帯端末Mの表示部に表示させる。そして、制御部11は、キーボードKBの「1」〜「9」に対応するキーが押下された場合に、何れの種別のキーが押下されたかを判定し、入力パターンを特定する。例えば、「1」に対応するキー、「4」に対応するキー、「7」に対応するキーと順番に押下されたら、入力パターンとして「1」、「4」、「7」を特定する。このとき、制御部11は、キーに対する押下操作を検出する都度、そのキーに対応する数字を入力パターン表示部523に表示させる。このように、ユーザUはタッチパネル34を有していない携帯端末Mであっても、入力パターンを入力することができる。なお、ここでは、入力パターンの入力方法の一例として、入力パターン登録画面520(図7等)を用いて説明したが、入力パターン入力画面610(図13)を用いて入力パターンを入力させることもできる。
【0063】
[1.6.1.ケース1(携帯端末M1:タッチパネル、携帯端末M2:キーボード)]
携帯端末M1がタッチパネル34を有し、携帯端末M2がタッチパネル34以外のキーボードKB(「入力装置」の一例)を有している場合、携帯端末M1の制御部31(「オブジェクト表示手段」、「第1入力情報取得手段」の一例)は、タッチパネル34に、キーボードKBにより選択可能な数字(「文字又は記号」の一例)を示すマーカー522(「オブジェクト」の一例)を複数表示させ、タッチパネル34により複数のマーカー522が選択された際の順序に基づいて、数字が選択された順序を示す入力パターンを取得する。一方、携帯端末M2の制御部31(「第2入力情報取得手段」の一例)は、例えば、表示部に入力パターン入力画面610を表示させるなどして、キーボードKBにより数字が選択された順序を示す入力パターンを取得する。これにより、携帯端末M2のユーザU2は、携帯端末M1のユーザU1が携帯端末M1のタッチパネル34でマーカー522(「オブジェクト」の一例)を介して数字を選択した順序と同じ順序で、キーボードKBより数字を選択することで、携帯端末M1が送信したコンテンツデータを受信することができる。
【0064】
[1.6.2.ケース2(携帯端末M1:キーボード、携帯端末M2:タッチパネル)]
携帯端末M1がタッチパネル34以外のキーボードKB(「入力装置」の一例)を有し、携帯端末M2がタッチパネル34を有している場合、携帯端末M1の制御部31(「第1入力情報取得手段」の一例)は、例えば、表示部に入力パターン登録画面520を表示させるなどして、キーボードKBにより数字が選択された順序を示す入力パターンを取得する。一方、携帯端末M2の制御部31(「オブジェクト表示手段」、「第2入力情報取得手段」の一例)は、タッチパネル34に、キーボードKBにより選択可能な数字(「文字又は記号」の一例)を示すマーカー612(「オブジェクト」の一例)を複数表示させ、タッチパネル34によりマーカー612が選択された際の順序に基づいて、数字が選択された順序を示す入力パターンを取得することとなる。これにより、携帯端末M2のユーザU2は、携帯端末M1のユーザU1が携帯端末M1のキーボードKBでマーカー522(「オブジェクト」の一例)を介して数字を選択した順序と同じ順序で、タッチパネル34より数字を選択することで、携帯端末M1が送信したコンテンツデータを受信することができる。
【0065】
[1.6.3.ケース3(携帯端末M1:キーボード、携帯端末M2:キーボード)]
携帯端末M1及び携帯端末M2はタッチパネル34以外のキーボードKB(「入力装置」の一例)を有しており、それぞれの制御部31は、表示部に入力パターン登録画面520或いは入力パターン入力画面610を表示させるなどして、キーボードKBにより数字(「文字又は記号」の一例)が選択された順序を示す入力パターンを取得する。これにより、携帯端末M2のユーザU2は、携帯端末M1のユーザU1が携帯端末M1のキーボードKBより数字を選択した順序と同じ順序で、キーボードKBより数字を選択することで、携帯端末M1が送信したコンテンツデータを受信することができる。
【0066】
[2.第2実施形態]
次に、図16〜図22を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。図16に示すように、第2実施形態におけるデータ通信システムSAは、第1実施形態におけるデータ通信システムSに認証サーバ2を加えた点で第1実施形態と異なる。以下、第2実施形態の説明では、第1実施形態と異なる部分を中心に説明し、第1実施形態と同様の部材や処理については同じ符号を用いて説明を一部省略する。
[2.1.コンテンツサーバ1の構成]
まず、図17及び図18を用いて第2実施形態におけるコンテンツサーバ1の構成について説明する。
【0067】
図17に示すように、第2実施形態におけるコンテンツサーバ1は、第1実施形態におけるコンテンツサーバ1と同様に制御部11と、記憶部12と、通信部13とを備えているが、記憶部12に記憶するデータの内容の一部が異なる。
【0068】
第2実施形態における記憶部12は、コンテンツDB121Aが設けられており、認証サーバ2から登録要求のあったコンテンツデータを記憶するとともに、図18に示すように、認証サーバ2が生成した認証キーコードと、コンテンツデータの記憶場所を示すコンテンツURLとを対応付けて記憶するようになっている。
【0069】
[2.2.認証サーバ2の構成]
次に、認証サーバ2の構成について、図19及び図20を用いて説明する。
【0070】
図19に示すように、認証サーバ2は、制御部21と、記憶部22と、通信部23とを備えている。通信部23は、コンテンツサーバ1や携帯端末Mとの通信を制御するようになっている。
【0071】
記憶部22は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されており、オペレーティングシステムや、サーバ用のプログラム等の各種プログラムを記憶する。なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしても良いし、記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしても良い。
【0072】
また、記憶部22は、認証DB221が設けられており、図20に示すように、携帯端末Mから受信した認証登録要求に含まれるアクセスポイントAPのMACアドレス及び入力パターンと、認証登録要求があった際に生成される認証キーコードと、コンテンツDB121に登録されたコンテンツデータのコンテンツURLと、を対応付けて記憶するようになっている。
【0073】
制御部21は、CPU、ROM、RAM等により構成されている。そして、CPUが、ROMや記憶部22に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより各種機能を実現する。
【0074】
[2.3.データ通信システムSAの動作:コンテンツ登録時]
次に、図11と図21を用いて、第2実施形態におけるデータ通信システムSAのコンテンツ登録時の動作について説明する。図21は、ユーザU1が携帯端末M1の記憶部32に記憶されているコンテンツデータを、コンテンツサーバ1のコンテンツDB121Aに登録する際の処理例を示すシーケンス図である。図11は、コンテンツデータを登録する際に、携帯端末M1のタッチパネル34に表示される画面例を示す図である。なお、図21に示す処理は、携帯端末M1においてデータ通信アプリが起動され、コンテンツデータの登録処理を開始するための操作がユーザU1により入力された場合に行われる。
【0075】
図21に示すように、まず、携帯端末M1の制御部31は、MACアドレス取得処理(ステップS1)、コンテンツ選択処理(ステップS2)、入力パターン取得処理を行う(ステップS3)。次に、制御部31は、コンテンツ登録要求データを認証サーバ2に送信する(ステップS4)。ステップS1からステップS4の処理については、ステップS4の処理におけるコンテンツ登録要求データの送信先がコンテンツサーバ1ではなく認証サーバ2である点を除き、第1実施形態と同様である。
【0076】
一方、認証サーバ2の制御部21は、携帯端末M1からコンテンツ登録要求データを受信すると、認証キーコードを生成する(ステップS51)。認証キーコードの生成方法は任意であり、例えば、認証登録要求に含まれる情報からハッシュ関数を用いて生成することができる。次に、制御部21は、DB登録要求データをコンテンツサーバ1に送信する(ステップS52)。DB登録要求には、ステップS51の処理で生成した認証キーコード、コンテンツ登録要求データに含まれていたコンテンツデータが含まれる。このとき、制御部21は、携帯端末M1から受信したコンテンツ登録要求データと、生成した認証キーコードを、一旦、記憶部22に記憶させておく。
【0077】
他方、コンテンツサーバ1の制御部11は、認証サーバ2からDB登録要求データを受信すると、コンテンツDB登録処理を行う(ステップS53)。具体的には、制御部11は、DB登録要求データに含まれるコンテンツデータをコンテンツDB121Aに記憶させるとともに、DB登録要求データに含まれる認証キーコードと、当該コンテンツデータの記憶場所を示すコンテンツURLとを対応付けてコンテンツDB121Aに登録する。制御部11は、コンテンツデータの登録が完了すると、コンテンツデータの記憶場所を示すコンテンツURLを含むDB登録完了通知データを認証サーバ2に送信する(ステップS54)。
【0078】
一方、認証サーバ2の制御部21は、コンテンツサーバ1からDB登録完了通知データを受信すると、認証DB登録処理を行う(ステップS55)。具体的には、制御部21は、記憶部22に一旦記憶させておいたコンテンツ登録要求データに含まれるMACアドレスと、入力パターンと、認証キーコードと、DB登録完了通知データに含まれるコンテンツURLとを対応付けて認証DB221に登録する。制御部21は、認証DB221への登録が完了すると、コンテンツ登録完了通知データを携帯端末M1に送信する(ステップS56)。
【0079】
他方、携帯端末M1の制御部31は、認証サーバ2からコンテンツ登録完了通知データを受信すると、図11に示すような登録完了画面530をタッチパネル34(具体的にはタッチパネル34を構成する表示装置)に表示させる(ステップS7)。
【0080】
[2.4.データ通信システムSAの動作:コンテンツダウンロード時]
次に、図14、図22を用いて、第2実施形態におけるデータ通信システムSAのコンテンツダウンロード時の動作について説明する。図22は、ユーザU1がアップロードしたコンテンツデータを、ユーザU2が携帯端末M2の記憶部32にダウンロードする際の処理例を示すシーケンス図である。図14は、コンテンツデータをダウンロードする際に、携帯端末M2のタッチパネル34に表示される画面例を示す図である。なお、図22に示す処理は、携帯端末M2においてデータ通信アプリが起動され、コンテンツデータダウンロード処理を開始するための操作がユーザU2により入力された場合に行われる。
【0081】
図22に示すように、まず、携帯端末M2の制御部31は、MACアドレス取得処理(ステップS31)、入力パターン取得処理(ステップS32)を行う。ステップS31とステップS32の処理については、第1実施形態と同様である。
【0082】
次に、制御部31は、コンテンツ認証要求データを認証サーバ2に送信する(ステップS71)。コンテンツ認証要求データには、ステップS31の処理で取得したMACアドレスのリストと、ステップ32の処理で特定した入力パターンが含まれる。
【0083】
一方、認証サーバ2の制御部21は、携帯端末M2からコンテンツ認証要求データを受信すると、コンテンツ検索処理を行う(ステップS72)。具体的には、制御部21は、コンテンツ認証要求データに含まれるMACアドレスのリストに記述されている各MACアドレスと入力パターンとに基づいて、認証DB221を検索し、該当するコンテンツURL及び認証キーコードを取得する。制御部21は、コンテンツURL及び認証キーコードを取得すると、これらを含むコンテンツ配信情報データを携帯端末M2に送信する(ステップS73)。
【0084】
他方、携帯端末M2の制御部31は、認証サーバ2からコンテンツ配信情報データを受信すると、コンテンツダウンロード要求データをコンテンツサーバ1に送信する(ステップS74)。コンテンツダウンロード要求データには、受信したコンテンツ配信情報データに含まれているコンテンツURL及び認証キーコードが含まれる。
【0085】
一方、コンテンツサーバ1の制御部11は、携帯端末M2からコンテンツダウンロード要求データを受信すると、コンテンツ取得処理を行う(ステップS75)。具体的には、制御部11は、コンテンツダウンロード要求データに含まれるコンテンツURL及び認証キーコードに基づいて、コンテンツDB121を検索し、該当するコンテンツデータを取得する。制御部11は、コンテンツデータを取得すると、当該取得したコンテンツデータを携帯端末M2に送信する(ステップS76)。
【0086】
他方、携帯端末M2の制御部31は、コンテンツサーバ1からコンテンツデータを受信すると、図14に示すようなダウンロード完了画面620をタッチパネル34(具体的にはタッチパネル34を構成する表示装置)に表示させる(ステップS37)。
【0087】
上述したように、第2実施形態によれば、コンテンツサーバ1と認証サーバ2とを分けて設けたことにより、認証サービスのAPI(Application Programming Interface)提供が可能となる。
【0088】
[3.第3実施形態]
次に、図5、図12、図23を参照して本発明の第3実施形態について説明する。なお、以下に説明する第3実施形態は、データ配信システムに対して本発明を適用した場合の実施形態である。なお、第3実施形態の説明では、第1実施形態又は第2実施形態で説明した部分と異なる部分を中心に説明し、第1実施形態又は第2実施形態と同様の部材や処理については同じ符号を用いて説明を一部省略する。
【0089】
[3.1.データ配信システムの構成及び機能概要]
先ず、図23を用いて第3実施形態に係るデータ配信システムSBの構成及び概要機能について説明する。
【0090】
図23に示すように、データ配信システムSBは、コンテンツサーバ1、アクセスポイントAP、ユーザU(U1、U2、…Un)がそれぞれ所持する携帯端末M(M1、M2、…Mn)、コンテンツ登録端末4を含んで構成されている。なお、図1では便宜上、アクセスポイントAPを一台図示しているが複数存在するものとする。
【0091】
アクセスポイントAPの電波が届く範囲にはポスター5が掲示されており、ポスター5の一部には入力パターンを示す入力パターン提示部51A、51Bが設けられている。入力パターン提示部51Aが示す入力パターンと、入力パターン提示部51Bが示す入力パターンは異なり、それぞれ異なるコンテンツデータがコンテンツサーバ1において対応付けられている。データ配信システムSBでは、ユーザUは携帯端末Mにおいて入力パターン提示部51Aに示された入力パターンを入力するか、或いは入力パターン提示部51Bに示された入力パターンを入力するかによって、それぞれ、コンテンツ登録端末4により登録された異なるコンテンツデータを取得することができるようになっている。
【0092】
データ配信システムSBは、ユーザUが所持する携帯端末Mにより、コンテンツ登録端末4がコンテンツサーバ1に登録したコンテンツデータを取得できるようになっている。また、データ配信システムSBでは、コンテンツサーバ1に登録されているコンテンツデータを識別するために、アクセスポイントAPのMACアドレスと入力パターンとを利用する。
【0093】
[3.2.コンテンツサーバ1の構成]
第3実施形態におけるコンテンツサーバ1は、第1実施形態におけるコンテンツサーバ1と同様に、制御部11と、記憶部12と、通信部13とを備えている。
【0094】
第3実施形態では、記憶部12に設けられたコンテンツDB121は、コンテンツ登録端末4から登録要求のあったコンテンツデータを記憶するとともに、コンテンツ登録端末4から受信したMACアドレスと、入力パターンと、コンテンツデータの記憶場所を示すコンテンツURLと、を対応付けて記憶するようになっている。
【0095】
[3.3.コンテンツ登録端末4の構成]
図示しないが、コンテンツ登録端末4は、PC(Personal Computer)等により構成され、制御部と、記憶部と、通信部と、表示部と、操作部とを備えている。コンテンツ登録端末4は、コンテンツサーバ1にコンテンツデータを登録するための端末である。すなわち、第1実施形態におけるコンテンツ登録時の携帯端末Mの役割を担う。
【0096】
また、コンテンツ登録端末4の操作部はキーボードやマウス等により構成されており、コンテンツ登録端末4のオペレータが入力パターンを入力できるようになっている。具体的には、例えば、オペレータは、「1」〜「9」に対応するキーを順番に押下することにより入力パターンを入力する。または、コンテンツ登録端末4の表示部に表示される「1」〜「9」に対応するマーカーをマウスで順番に選択することにより入力パターンを入力することとしてもよい。
【0097】
また、コンテンツ登録端末4の操作部は、コンテンツ登録端末4のオペレータがアクセスポイントAPのMACアドレスを入力できるようになっている。
【0098】
コンテンツ登録端末4の制御部は、コンテンツ登録端末4のオペレータにより選択されたコンテンツデータと、オペレータにより入力された入力パターン、及び、ポスターを掲示する場所近辺に設けられているアクセスポイントAPのMACアドレスと、を含むコンテンツ登録要求データをコンテンツサーバ1に送信する。
【0099】
[3.4.データ配信システムSBの動作:コンテンツ登録時]
データ配信システムSBにおけるコンテンツ登録時の動作の流れは、図5に示した第1実施形態における動作の流れとほぼ同様である。主な差異点は、携帯端末Mの代わりにコンテンツ登録端末4がコンテンツデータの登録要求を行う点と、ステップS1〜ステップ3の処理内容が一部異なる点である。以下、図5を参照しつつ、後者の点について具体的に説明する。
【0100】
第3実施形態のステップS1の処理(MACアドレス取得処理)では、コンテンツ登録端末4の制御部は、オペレータにより入力されたMACアドレスを取得する。具体的には、コンテンツ登録端末4の制御部は、オペレータにより入力される、ポスター5が掲示される場所近辺に設置されるアクセスポイントAPのMACアドレスを取得する。
【0101】
次いで、第3実施形態のステップS2の処理(コンテンツ選択処理)では、コンテンツ登録端末4の制御部は、オペレータにより選択されたコンテンツを特定する。オペレータにコンテンツデータを選択させる方法は任意であり、図6に示したようなコンテンツ選択画面を、コンテンツ登録端末4の表示部に表示させ、マウスやキーボードにより選択させることとしてもよい。
【0102】
次いで、第3実施形態のステップS3の処理(入力パターン取得処理)では、コンテンツ登録端末4の制御部は、オペレータにより入力された入力パターンを特定する。
【0103】
なお、データ配信システムSBにおけるコンテンツダウンロード時の動作の流れは、図12に示した第1実施形態における動作の流れと同様なので、説明を省略する。
【0104】
以上説明したように、第3実施形態のデータ配信システムSBは、コンテンツサーバ1(「サーバ装置」の一例)と、コンテンツサーバ1にネットワークNWを介して接続するコンテンツ登録端末4(「第1通信端末」の一例)及び携帯端末M(「第2通信端末」の一例)と、を有する。また、コンテンツ登録端末4の制御部(「第1入力情報取得手段」、「第1識別情報取得手段」、「アップロード手段」の一例)は、コンテンツ登録端末4においてオペレータにより入力された入力パターン(「入力情報」の一例)を取得し、アクセスポイントAPのMACアドレス(「第1通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報」の一例)を取得し、オペレータにより選択されたコンテンツデータ(「データ」の一例)と、当該取得した入力パターンと、当該取得したMACアドレスと、を対応付けてコンテンツサーバ1に送信する。また、携帯端末Mの制御部31(「第2入力情報取得手段」、「第2識別情報取得手段」、「ダウンロード要求手段」、「ダウンロード手段」の一例)は、携帯端末MにおいてユーザUにより入力された入力パターンを取得し、アクセスポイントAPのMACアドレス(「第2通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報」の一例)を取得し、当該取得した入力パターンと、当該取得したMACアドレスと、を対応付けてコンテンツサーバ1に送信し、コンテンツサーバ1から送信されたコンテンツデータを受信する。また、コンテンツサーバ1は、記憶部12(「データ記憶手段」の一例)が、コンテンツ登録端末4から受信した入力パターンと、MACアドレスと、コンテンツデータと、を対応付けて記憶し、コンテンツ登録端末4の制御部(「取得手段」、「送信手段」の一例)が、携帯端末Mから受信した入力パターンと、MACアドレスと、に基づいてコンテンツデータを記憶部12から取得し、取得したコンテンツデータを、携帯端末Mに送信する。
【0105】
これにより、コンテンツ登録端末4は、ユーザU1により入力された入力パターンと、アクセスポイントAPのMACアドレスと、オペレータにより選択されたコンテンツデータと、をコンテンツサーバ1に送信し、コンテンツサーバ1は当該入力パターンと、MACアドレスと、コンテンツデータと、を対応付けて記憶する。携帯端末Mは、ユーザUにより入力された入力パターンと、携帯端末M周辺に設置されているアクセスポイントAPのMACアドレスと、をコンテンツサーバ1に送信し、コンテンツサーバ1は当該入力パターンと、MACアドレスと対応付けられているコンテンツデータを、携帯端末Mにダウンロードさせる。
【0106】
したがって、第3実施形態によれば、携帯端末MのユーザUは、アクセスポイントAPに近い位置で、コンテンツ登録端末4のオペレータが入力した入力パターンと同じ入力パターンを携帯端末Mに入力することで、コンテンツ登録端末4が送信したコンテンツデータを受信することができる。すなわち、コンテンツ登録端末4と携帯端末M2は、GPS機能、赤外線通信機能及びBluetooth(登録商標)機能を利用せずにデータ通信を行うことができる。
【0107】
なお、特定のコンテンツデータについてコンテンツサーバ1からダウンロードさせる回数を制限することとしてもよい。具体的には、コンテンツ登録端末4がコンテンツサーバ1に送信するコンテンツ登録要求データに、ダウンロード数を制限するか否かを示す制限情報と、ダウンロード数を制限する場合の上限値を示す上限値情報とを含ませることとする。また、制限情報及び上限値情報の内容は、コンテンツ登録端末4のオペレータが設定する。コンテンツサーバ1の制御部11は、受信したコンテンツ登録要求データに含まれる制限情報がダウンロード数を制限することを示している場合には、対象のコンテンツデータを携帯端末Mに送信する都度、ダウンロード数カウンタの値に「1」を加算することとし、ダウンロード数カウンタの値が上限値情報の示す上限値に達した場合には、対象のコンテンツデータのダウンロードを制限することとする。これにより、コンテンツ登録端末4のオペレータは、コンテンツデータを例えば限定100名のみにダウンロードさせることなどができる。
【0108】
[3.5.変形例]
上述した第3実施形態では、携帯端末Mがタッチパネル34を有している場合について説明したが、第1実施形態の変形例でも説明したように、携帯端末Mがタッチパネル34を有しておらず、代わりに図15に示すようなキーボードKBを有していてもよい。携帯端末Mがタッチパネル34を有しておらず、キーボードKBを有している場合には、第1実施形態の変形例と同様に、ユーザUにキーボードKBより入力パターンを入力させることとする。これにより、タッチパネル34を有していない携帯端末Mでも、コンテンツ登録端末4がアップロードしたコンテンツデータを受信することができる。
【符号の説明】
【0109】
S、SA データ通信システム
SB データ配信システム
1 コンテンツサーバ
11 制御部
12 記憶部
121、121A コンテンツDB
13 通信部
M 携帯端末
31 制御部
32 記憶部
33 通信部
34 タッチパネル
35 ボタン操作部
2 認証サーバ
21 制御部
22 記憶部
221 認証DB
23 通信部
4 コンテンツ登録端末
510 コンテンツ選択画面
520 入力パターン登録画面
530 登録完了画面
610 入力パターン入力画面
620 ダウンロード完了画面
5 ポスター
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置と、前記サーバ装置にネットワークを介して接続する第1通信端末及び第2通信端末と、を有するデータ通信システムであって、
前記第1通信端末は、
第1通信端末においてユーザにより入力された入力情報を取得する第1入力情報取得手段と、
第1通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報、を取得する第1識別情報取得手段と、
前記ユーザにより選択されたデータと、前記第1入力情報取得手段により取得された入力情報と、前記第1識別情報取得手段により取得された識別情報と、を前記サーバ装置に送信するアップロード手段と、
を備え、
前記第2通信端末は、
第2通信端末においてユーザにより入力された入力情報を取得する第2入力情報取得手段と、
第2通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報、を取得する第2識別情報取得手段と、
前記第2入力情報取得手段により取得された入力情報と、前記第2識別情報取得手段により取得された識別情報と、を前記サーバ装置に送信するダウンロード要求手段と、
前記サーバ装置から送信されたデータを受信するダウンロード手段と、
を備え、
前記サーバ装置は、
前記第1通信端末から受信した入力情報と、識別情報と、データと、を対応付けて記憶するデータ記憶手段と、
前記第2通信端末から受信した入力情報と、識別情報と、に基づいてダウンロード対象となるデータを前記データ記憶手段から取得する取得手段と、
前記取得したデータを、前記第2通信端末に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とするデータ通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載のデータ通信システムであって、
前記入力情報は、一定の長さの文字または記号の列で表わされる情報であることを特徴とするデータ通信システム。
【請求項3】
請求項1に記載のデータ通信システムであって、
前記識別情報は、前記ネットワークアクセスポイントのMACアドレスであることを特徴とするデータ通信システム。
【請求項4】
第1通信端末から受信した入力情報と、識別情報と、データと、を対応付けて記憶するデータ記憶手段と、
第2通信端末から受信した入力情報と、識別情報と、に基づいてダウンロード対象となるデータを前記データ記憶手段から取得する取得手段と、
前記取得したデータを、前記第2通信端末に送信する送信手段と、
を備えるサーバ装置に接続する第1通信端末に含まれるコンピュータを、
第1通信端末においてユーザにより入力された入力情報を取得する第1入力情報取得手段、
第1通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報、を取得する第1識別情報取得手段、
前記ユーザにより選択されたデータと、前記第1入力情報取得手段により取得された入力情報と、前記第1識別情報取得手段により取得された識別情報と、を前記サーバ装置に送信するアップロード手段、
として機能させることを特徴とするデータ通信プログラム。
【請求項5】
第1通信端末から受信した入力情報と、識別情報と、データと、を対応付けて記憶するデータ記憶手段と、
第2通信端末から受信した入力情報と、識別情報と、に基づいてダウンロード対象となるデータを前記データ記憶手段から取得する取得手段と、
前記取得したデータを、前記第2通信端末に送信する送信手段と、
を備えるサーバ装置に接続する第2通信端末に含まれるコンピュータを、
第2通信端末においてユーザにより入力された入力情報を取得する第2入力情報取得手段、
第2通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報、を取得する第2識別情報取得手段、
前記第2入力情報取得手段により取得された入力情報と、前記第2識別情報取得手段により取得された識別情報と、を前記サーバ装置に送信するダウンロード要求手段、
前記サーバ装置から送信されたデータを受信するダウンロード手段、
として機能させることを特徴とするデータ通信プログラム。
【請求項6】
入力部、表示部、記憶部、制御部を備えた第1通信端末から、ネットワークアクセスポイント、中継サーバを介して、入力部、表示部、記憶部、制御部を備えた第2通信端末にデータを転送する方法であって、
第1通信端末の操作者が入力部を操作して一定の長さの文字または記号の列で表わされる入力情報を設定する段階、
第1通信端末の操作者が、入力部を操作して、転送するべきデータを指定する段階、
第1通信端末の操作者が、入力部を操作して、転送実行を指示する段階、
第1通信端末が、ネットワークアクセスポイントの識別情報を取得する段階、
第1通信端末が、前記入力情報、前記識別情報を付加して前記中継サーバへ、指定したデータを、前記ネットワークアクセスポイントを介して送信する段階、
中継サーバが送信されたデータとデータに付加された前記入力情報、前記識別情報を対応付けて中継サーバの記憶部へ記録する段階、
第2通信端末の操作者が、第2通信端末の入力部を操作して、第1通信端末の操作者が与えた入力情報を入力する段階、
第2通信端末の操作者が、入力部を操作して、中継サーバに対してデータダウンロードを指示する段階、
第2通信端末が、ネットワークアクセスポイントの識別情報を取得する段階、
第2通信端末が、前記入力情報、前記識別情報を付加したダウンロード要求を中継サーバに送信する段階、
中継サーバが、ダウンロード要求に含まれる入力情報、識別情報に基づいて中継サーバの記録部を検索し、対応するデータを第2通信端末に返信する段階、
第2通信端末が、中継サーバから前記データを受信する段階、
の各段階により
第1通信端末から第2通信端末へ所望のデータを転送する方法。
【請求項7】
入力部、表示部、記憶部、制御部を備えた第1通信端末から、ネットワークアクセスポイント、中継サーバを介して、入力部、表示部、記憶部、制御部を備えた第2通信端末にデータを転送する方法であって、
第1通信端末が、操作者の第1通信端末の入力部に対する操作により入力された一定の長さの文字または記号の列で表わされる入力情報を設定する段階、
第1通信端末が、操作者の第1通信端末の入力部に対する操作により指定された、転送するべきデータを設定する段階、
第1通信端末が、ネットワークアクセスポイントの識別情報を取得する段階、
第1通信端末が、操作者の第1通信端末の入力部に対する転送実行を指示する操作を検出する段階、
第1通信端末が、前記転送実行を指示する操作を検出したことにより、前記設定した入力情報、前記取得した識別情報を付加して前記中継サーバへ、指定したデータを、前記ネットワークアクセスポイントを介して送信する段階、
中継サーバが送信されたデータとデータに付加された前記入力情報、前記識別情報を対応付けて中継サーバの記憶部へ記録する段階、
第2通信端末が、操作者の第2通信端末の入力部に対する操作により入力された前記入力情報を設定する段階、
第2通信端末が、ネットワークアクセスポイントの識別情報を取得する段階、
第2通信端末が、操作者の第2通信端末の入力部に対するダウンロード実行を指示する操作を検出する段階、
第2通信端末が、前記ダウンロード実行を指示する操作を検出したことにより、前記第2通信端末が設定した入力情報、前記第2通信端末が取得した識別情報を付加したダウンロード要求を中継サーバに送信する段階、
中継サーバが、ダウンロード要求に含まれる入力情報、識別情報に基づいて中継サーバの記憶部を検索し、対応するデータを第2通信端末に返信する段階、
第2通信端末が、中継サーバから前記データを受信する段階、
の各段階を含む、第1通信端末から第2通信端末にデータを転送する方法。
【請求項1】
サーバ装置と、前記サーバ装置にネットワークを介して接続する第1通信端末及び第2通信端末と、を有するデータ通信システムであって、
前記第1通信端末は、
第1通信端末においてユーザにより入力された入力情報を取得する第1入力情報取得手段と、
第1通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報、を取得する第1識別情報取得手段と、
前記ユーザにより選択されたデータと、前記第1入力情報取得手段により取得された入力情報と、前記第1識別情報取得手段により取得された識別情報と、を前記サーバ装置に送信するアップロード手段と、
を備え、
前記第2通信端末は、
第2通信端末においてユーザにより入力された入力情報を取得する第2入力情報取得手段と、
第2通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報、を取得する第2識別情報取得手段と、
前記第2入力情報取得手段により取得された入力情報と、前記第2識別情報取得手段により取得された識別情報と、を前記サーバ装置に送信するダウンロード要求手段と、
前記サーバ装置から送信されたデータを受信するダウンロード手段と、
を備え、
前記サーバ装置は、
前記第1通信端末から受信した入力情報と、識別情報と、データと、を対応付けて記憶するデータ記憶手段と、
前記第2通信端末から受信した入力情報と、識別情報と、に基づいてダウンロード対象となるデータを前記データ記憶手段から取得する取得手段と、
前記取得したデータを、前記第2通信端末に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とするデータ通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載のデータ通信システムであって、
前記入力情報は、一定の長さの文字または記号の列で表わされる情報であることを特徴とするデータ通信システム。
【請求項3】
請求項1に記載のデータ通信システムであって、
前記識別情報は、前記ネットワークアクセスポイントのMACアドレスであることを特徴とするデータ通信システム。
【請求項4】
第1通信端末から受信した入力情報と、識別情報と、データと、を対応付けて記憶するデータ記憶手段と、
第2通信端末から受信した入力情報と、識別情報と、に基づいてダウンロード対象となるデータを前記データ記憶手段から取得する取得手段と、
前記取得したデータを、前記第2通信端末に送信する送信手段と、
を備えるサーバ装置に接続する第1通信端末に含まれるコンピュータを、
第1通信端末においてユーザにより入力された入力情報を取得する第1入力情報取得手段、
第1通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報、を取得する第1識別情報取得手段、
前記ユーザにより選択されたデータと、前記第1入力情報取得手段により取得された入力情報と、前記第1識別情報取得手段により取得された識別情報と、を前記サーバ装置に送信するアップロード手段、
として機能させることを特徴とするデータ通信プログラム。
【請求項5】
第1通信端末から受信した入力情報と、識別情報と、データと、を対応付けて記憶するデータ記憶手段と、
第2通信端末から受信した入力情報と、識別情報と、に基づいてダウンロード対象となるデータを前記データ記憶手段から取得する取得手段と、
前記取得したデータを、前記第2通信端末に送信する送信手段と、
を備えるサーバ装置に接続する第2通信端末に含まれるコンピュータを、
第2通信端末においてユーザにより入力された入力情報を取得する第2入力情報取得手段、
第2通信端末周辺に設置されている機器の識別情報または同端末をネットワークに接続するネットワークアクセスポイントの識別情報、を取得する第2識別情報取得手段、
前記第2入力情報取得手段により取得された入力情報と、前記第2識別情報取得手段により取得された識別情報と、を前記サーバ装置に送信するダウンロード要求手段、
前記サーバ装置から送信されたデータを受信するダウンロード手段、
として機能させることを特徴とするデータ通信プログラム。
【請求項6】
入力部、表示部、記憶部、制御部を備えた第1通信端末から、ネットワークアクセスポイント、中継サーバを介して、入力部、表示部、記憶部、制御部を備えた第2通信端末にデータを転送する方法であって、
第1通信端末の操作者が入力部を操作して一定の長さの文字または記号の列で表わされる入力情報を設定する段階、
第1通信端末の操作者が、入力部を操作して、転送するべきデータを指定する段階、
第1通信端末の操作者が、入力部を操作して、転送実行を指示する段階、
第1通信端末が、ネットワークアクセスポイントの識別情報を取得する段階、
第1通信端末が、前記入力情報、前記識別情報を付加して前記中継サーバへ、指定したデータを、前記ネットワークアクセスポイントを介して送信する段階、
中継サーバが送信されたデータとデータに付加された前記入力情報、前記識別情報を対応付けて中継サーバの記憶部へ記録する段階、
第2通信端末の操作者が、第2通信端末の入力部を操作して、第1通信端末の操作者が与えた入力情報を入力する段階、
第2通信端末の操作者が、入力部を操作して、中継サーバに対してデータダウンロードを指示する段階、
第2通信端末が、ネットワークアクセスポイントの識別情報を取得する段階、
第2通信端末が、前記入力情報、前記識別情報を付加したダウンロード要求を中継サーバに送信する段階、
中継サーバが、ダウンロード要求に含まれる入力情報、識別情報に基づいて中継サーバの記録部を検索し、対応するデータを第2通信端末に返信する段階、
第2通信端末が、中継サーバから前記データを受信する段階、
の各段階により
第1通信端末から第2通信端末へ所望のデータを転送する方法。
【請求項7】
入力部、表示部、記憶部、制御部を備えた第1通信端末から、ネットワークアクセスポイント、中継サーバを介して、入力部、表示部、記憶部、制御部を備えた第2通信端末にデータを転送する方法であって、
第1通信端末が、操作者の第1通信端末の入力部に対する操作により入力された一定の長さの文字または記号の列で表わされる入力情報を設定する段階、
第1通信端末が、操作者の第1通信端末の入力部に対する操作により指定された、転送するべきデータを設定する段階、
第1通信端末が、ネットワークアクセスポイントの識別情報を取得する段階、
第1通信端末が、操作者の第1通信端末の入力部に対する転送実行を指示する操作を検出する段階、
第1通信端末が、前記転送実行を指示する操作を検出したことにより、前記設定した入力情報、前記取得した識別情報を付加して前記中継サーバへ、指定したデータを、前記ネットワークアクセスポイントを介して送信する段階、
中継サーバが送信されたデータとデータに付加された前記入力情報、前記識別情報を対応付けて中継サーバの記憶部へ記録する段階、
第2通信端末が、操作者の第2通信端末の入力部に対する操作により入力された前記入力情報を設定する段階、
第2通信端末が、ネットワークアクセスポイントの識別情報を取得する段階、
第2通信端末が、操作者の第2通信端末の入力部に対するダウンロード実行を指示する操作を検出する段階、
第2通信端末が、前記ダウンロード実行を指示する操作を検出したことにより、前記第2通信端末が設定した入力情報、前記第2通信端末が取得した識別情報を付加したダウンロード要求を中継サーバに送信する段階、
中継サーバが、ダウンロード要求に含まれる入力情報、識別情報に基づいて中継サーバの記憶部を検索し、対応するデータを第2通信端末に返信する段階、
第2通信端末が、中継サーバから前記データを受信する段階、
の各段階を含む、第1通信端末から第2通信端末にデータを転送する方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2012−174059(P2012−174059A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−36280(P2011−36280)
【出願日】平成23年2月22日(2011.2.22)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月22日(2011.2.22)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
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