説明

トイレ装置

【課題】安心かつ快適に使用できるとともに、バクテリアの働きを確実に発揮させることができるトイレ装置を提供する。
【解決手段】汚物を排出口1aから排出可能な便器1と、排出口1aと連通する発酵室11を有して便器1の下方に設けられ、発酵室11内で汚物を堆肥化可能な発酵槽10とを備えたトイレ装置である。便器1は、排出口1aを開閉可能なフラッパ2を有している。また、発酵室11は、発酵室11に給気を行うための給気口5aを一端にもつ給気管5と、発酵室11から排気を行うための排気口7aを一端にもつ排気管7とに連通されている。さらに、給気口5a発酵室11及び排気口7aの順で気流を生じさせる給気バルブ6及びファン用モータ8aを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はトイレ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1の図1に示すように、汚物を排出口から排出可能な便器と、排出口と連通する発酵室を有して便器の下方に設けられ、発酵室内で汚物を堆肥化可能な発酵槽とを備えたトイレ装置が知られている。
【0003】
このトイレ装置では、発酵槽の発酵室内において、汚物をバクテリアにより無公害の堆肥とすることができる。そのため、このトイレ装置を用いれば、汚物を河川へ流出させて河川を汚染することはなく、かつ河川の汚染を防止するための下水処理場も必要としない。また、このトイレ装置によれば、汚物によって堆肥を得、これによって有機栽培を実現することもできる。
【0004】
【特許文献1】特開2002−161572号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記従来のトイレ装置は、汚物が便器の排出口から直接、発酵槽に落下する構造になっている。そのため、幼児にとっては危険である上、コイン等の貴重品を発酵室に落下させてしまうことも起こり得る。また、発酵室内の臭気が排出口を通してトイレ室に入り込んだり、乾燥した場合、発酵物(おが屑を含む)が逆流飛散するむおそれもある。
【0006】
また、このトイレ装置は、発酵室内に気流を生じさせることについての検討が十分なされていないものであるため、発酵室内の余分な水分の除去や酸素の供給が十分でない場合には、バクテリアの働きを十分に発揮させることができず、汚物の堆肥化が不十分になるおそれがある。
【0007】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、安心かつ快適に使用できるとともに、汚物の堆肥化をより十分に行い得るトイレ装置を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のトイレ装置は、汚物を排出口から排出可能な便器と、該排出口と連通する発酵室を有して該便器の下方に設けられ、該発酵室内で該汚物を堆肥化可能な発酵槽とを備えたトイレ装置において、
前記便器は、前記排出口を開閉可能なフラッパを有するものであり、
前記発酵室は、該発酵室に給気を行うための給気口を一端にもつ給気管と、該発酵室から排気を行うための排気口を一端にもつ排気管とに連通され、
該給気口、該発酵室及び該排気口の順で気流を生じさせる気流発生手段を備えていることを特徴とする。
【0009】
本発明のトイレ装置では、人が例えば用便を足す際、便器のフラッパを閉じることができる。そのため、フラッパを閉じて幼児に用便を足ささせれば、その幼児は安心して用便を足すことができる。なお、用便後、フラッパを開ければ、汚物は排出口から発酵槽の発酵室内に排出される。また、用便中は、フラッパを閉じていれば、コイン等の貴重品を発酵室に落下させてしまうこともない。また、フラッパが閉じていれば、発酵室内の臭気がトイレ室に入り込むことを防止することもできる。
【0010】
また、このトイレ装置は発酵室に給気管と排気管とが接続されている。給気管は発酵室に給気を行うための給気口を一端にもち、排気管は発酵室から排気を行うための排気口を一端にもつ。そして、このトイレ室において、気流発生手段が給気口、発酵室及び排気口の順で気流を生じさせれば、排出口とは異なる給気口から発酵室への給気が行われることから、仮にフラッパが開いていても、発酵室から排出口への気流を抑制することができ、発酵室内の臭気がトイレ室に入り込むことを防止することもできる。
【0011】
さらに、このトイレ装置は、排出口とは異なる給気口から給気が行われるため、仮にフラッパが閉じていても、フラッパの水封を切ることなく、発酵槽内のバクテリアへの酸素の供給を十分に行うことができる。また、この際、発酵室内の余分な水分を気流に乗せて排気口から排気することで除去できる。こうして、このトイレ装置では、発酵室内の余分な水分の除去や酸素の供給を十分に行い、バクテリアの働きを十分に発揮させて汚物の堆肥化を十分に行うことができる。
【0012】
したがって、本発明のトイレ装置によれば、安心かつ快適に使用できるとともに、汚物の堆肥化をより十分に行うことが可能になる。こうして、このトイレ装置は、環境保全と有機栽培との普及により一層貢献することができる。
【0013】
また、本発明のトイレ装置は、排出口と発酵室とが排出管によって接続され、給気管の他端が排出管に接続されていることが好ましい。この場合、給気管の他端が排出管に接続されていることから、気流発生手段が気流を生じさせれば、排出管から発酵室への気流が生じることとなり、発酵室から排出口への気流をより低下させることができる。このため、発酵室の臭気がトイレ室でより一層臭い難い。
【0014】
発酵室は、給気管と排気管とに直接的に連通されていてもよく、給気管と排気管とに間接的に連通されていてもよい。
【0015】
本発明のトイレ装置は、フラッパ及び気流発生手段を互いに連動させる制御手段を備えていることが好ましい。これにより、フラッパを開いた時、気流発生手段をONしたり、強力にしたりすることによって、発酵室から排出口への気流をより低下させることができる。このため、発酵室の臭気がトイレ室でより一層臭い難い。また、フラッパを閉じている時には、気流発生手段をOFFしたり、弱力にしたりすることによって、省電力を実現できる。
【0016】
また、本発明のトイレ装置は、発酵槽は、発酵室内を攪拌可能なスクリューと、スクリューを駆動させる駆動手段とを有し、制御手段は駆動手段も互いに連動させるものであることが好ましい。これにより、一つの制御手段によりフラッパ、気流発生手段及び駆動手段が制御されることとなる。そのため、発酵室内の汚物の堆肥化の程度によって汚物を適度に攪拌する制御手段を別に設ける必要がない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を具体化した実施例1、2を図面を参照しつつ説明する。
【実施例1】
【0018】
実施例のトイレ装置は、図1に示すように、汚物を排出口1aから排出可能な便器1と、排出口1aと連通する発酵室11を有して便器1の下方に設けられ、発酵室11内で汚物を堆肥化可能な発酵槽10とを備えている。便器1は、トイレ室90の床91に固定されている。なお、便座、便蓋等は図示を省略している。
【0019】
便器1にはフラッパ2が設けられており、このフラッパ2はピン3を中心に上下に揺動することにより排出口1aを開閉可能になっている。また、便器1には、フラッパ2を揺動可能なフラッパ用ソレノイド2aが設けられている。
【0020】
また、排出口1aと発酵室11とは排出管4によって接続されている。そして、排出口1aの近辺の排出管4には給気管5の他端が接続され、給気管5の一端はトイレ室90外に開口して発酵室11に給気を行うための給気口5aとされている。この給気管5には給気バルブ6が設けられており、給気バルブ6により給気管5が開閉可能にされている。
【0021】
また、発酵室11には排気管7の他端が接続されており、排気管7の一端はトイレ室90外の高い位置において発酵室11から排気を行うための排気口7aとされている。また、排気管7の一端には、気流を生じさせるファン8と、ファン8を回転させるファン用モータ8aとが設けられている。ここで、給気バルブ6及びファン用モータ8aが気流発生手段である。この気流発生手段により、給気口5a、給気管5、排出管4、発酵室11、排気管7及び排気口7aの順で気流を生じさせることができる。そして、ファン用モータ8aは、気流の強さを調整することができるように、強ON、弱ON及びOFFの3段階で動作可能にされている。
【0022】
発酵槽10の発酵室11内には、おが屑15が収納されている。また、この発酵槽10は、発酵室11内を攪拌可能なスクリュー12と、スクリュー12を駆動させるスクリュー用モータ13とを有している。スクリュー用モータ13が駆動手段である。
【0023】
また、トイレ室90には、制御手段としてのマイクロコンピュータ(以下「マイコン」と省略する。)20、人体を検知する人体検知センサ21、堆肥化が完了したことを示すLED23、再スタートをマイコン20に要求するスタートスイッチ22が設けられている。
【0024】
このトイレ装置の電気的な接続を示すブロック図を図2に示す。ただし、モータ駆動回路等のインターフェイスは省略する。マイコン20には、人体検知センサ21及びスタートスイッチ22からの入力信号が入力されるようになっている。また、マイコン20から、フラッパ用ソレノイド2a、給気バルブ6、スクリュー用モータ13、ファン用モータ8a及びLED23へ出力信号が出力されるようになっている。
【0025】
以上の構成をしたトイレ装置の処理手順を、図3〜5に示すフローチャートにより説明する。
【0026】
トイレ室90のスタートスイッチ22が押されると、図3に示すメインプログラムが起動する。メインプログラムでは、まず、ステップS1により初期設定が行われる。具体的には、フラッパ用ソレノイド2aをOFFにする。これにより、図示しないバネの付勢力により、フラッパ2が閉じ、排出口1aが閉じられる。また、給気バルブ6をONにし、給気管5を開ける。さらに、ファン用モータ8aを弱ONにし、ファン8を低速で回転させる。こうして、給気口5a、給気管5、排出管4、発酵室11、排気管7及び排気口7aの順で気流を生じさせることができる。また、スクリュー用モータ13をOFFにし、スクリュー12の回転を停止させる。さらに、LED23を消灯する。
【0027】
ステップS2では、人体が検知されたか否かをチェックする。人体検知センサ21からの検知信号がマイコン20に入力された場合(YES)、人が用便を足そうとしていると判断して、ステップS3に進む。人体検知センサ21からの検知信号がマイコン20に入力されない場合(NO)、人が用便を足そうとしていないと判断して、ステップS2を再度実行する。
【0028】
ステップS3では、図6に示すように、便器1に所定量の洗浄水Wを注入する。これにより、フラッパ2と排出口1aとの隙間は洗浄水Wによって封水される。
【0029】
ステップS4では、人体が検知されたか否かをチェックする。人体検知センサ21からの検知信号がマイコン20に入力された場合(YES)、人が用便中であると判断して、ステップS4を再度実行する。人体検知センサ21からの検知信号がマイコン20に入力されない場合(NO)、人が用便を終えたと判断して、ステップS5に進む。
【0030】
ステップS5では、図7の矢印に示すように、汚物を洗浄水Wとともに便器1より排出する。具体的には、フラッパ用ソレノイド2aをONにする。これにより、フラッパ2が開き、排出口1aが開けられる。こうして、汚物は洗浄水Wとともに排出管4を通り発酵室11内のおが屑15に混入される。また、給気バルブ6をOFFにし、給気管5を閉じる。さらに、ファン用モータ8aを強ONにし、ファン8を高速で回転させる。これにより、トイレ室90内の空気が排出口1a、排出管4を通り発酵室11内に強力に吸引されるため、発酵室11の臭気がトイレ室90に侵入することを防止できる。なお、汚物を洗浄水Wとともに便器1より排出する際、図示しないタンクより便器1内に少量の洗浄水を放出し、便器1を洗浄することもできる。
【0031】
ステップS6では、トイレ装置の使用準備を行う。具体的には、フラッパ用ソレノイド2aをOFFにする。これにより、フラッパ2が閉じ、排出口1aが閉じられる。また、給気バルブ6をONにし、給気管5を開ける。さらに、ファン用モータ8aを弱ONにし、ファン8を低速で回転させる。こうして、給気口5a、給気管5、排出管4、発酵室11、排気管7及び排気口7aの順で気流を生じさせることができる。このように、排出口1aが閉じられている間、ファン用モータ8aを弱ONにしているため、省電力を実現できる。ステップS6を実行後、ステップS2に戻る。
【0032】
次に、図4に示す撹拌プログラムを説明する。この撹拌プログラムは、ソフトウェアによるタイマ割込みにより実行される。すなわち、図3に示すメインプログラムの実行中において、タイマ割込みが生じる毎に撹拌プログラムが実行される。ただし、この撹拌プログラムの実行時間は非常に短いため、メインプログラムの実行に支障をきたすことはない。
【0033】
ソフトウェアによるタイマ割込みが発生すると、メインプログラムの実行が中断され、ステップS11が実行される。ステップS11では、一定時間ごとに、所定の時間だけスクリュー用モータ13をONにする。これにより、スクリュー12が間欠回転し、発酵室11内を攪拌する。こうして、バクテリアに酸素を供給することができる。ステップS11を実行後、メインプログラムに戻り、メインプログラムが続行される。このように、タイマ割込みを利用して撹拌プログラムを実行しているため、一つのマイコン20によりフラッパ用ソレノイド2a、給気バルブ6、スクリュー用モータ13、ファン用モータ8a等が制御されることとなる。そのため、発酵室11内を攪拌する制御手段を別に設ける必要がない。
【0034】
次に、図5に示す堆肥化終了プログラムを説明する。この堆肥化終了プログラムもソフトウェアによるタイマ割込みにより実行される。ただし、撹拌プログラムに使用するタイマ割込みとは別のタイマ割込みを使用する。この堆肥化終了プログラムの実行時間も非常に短いため、メインプログラムの実行に支障をきたすことはない。
【0035】
ソフトウェアによるタイマ割込みが発生すると、メインプログラムの実行が中断され、ステップS21が実行される。ステップS21では、所定の時間が経過したか否かをチェックする。所定の時間がまだ経過しない場合(NO)、メインプログラムに戻り、メインプログラムが続行される。また、所定の時間が経過した場合(YES)、ステップS22に進む。
【0036】
ステップS22では、人が便器1を使用中でなく、かつスクリュー12が停止しているか否かをチェックする。人体検知センサ21からの入力信号がマイコン20に入力されず、かつスクリュー用モータ13をOFFにしている場合(YES)、人が便器1を使用中でなく、かつスクリュー12が停止していると判断して、ステップS23に進む。それ以外の場合(NO)、人が便器1を使用中、又はスクリュー12が回転していると判断して、メインプログラムに戻り、メインプログラムが続行される。
【0037】
ステップS23では堆肥化終了処理を行う。すなわち、給気バルブ6をOFFにし、給気管5を閉じる。また、ファン用モータ8aをOFFにし、ファン8の回転を停止させる。さらに、LED23を点灯する。その後、マイコン20は処理を中止し、スタートスイッチ22が押されるまで待機する。
【0038】
こうして、人は、LED23の点灯により、堆肥化が終了したことを知ることができる。そして、この場合、発酵室11内から堆肥を取り出し、新たなおが屑15を投入する。その後、スタートスイッチ22を押せば、図3に示すメインプログラムが再度起動することになる。
【0039】
実施例1のトイレ装置では、人が用便を足す際、便器1のフラッパ2を閉じることができる。そのため、フラッパ2を閉じて幼児に用便を足ささせれば、その幼児は安心して用便を足すことができる。また、フラッパ2を閉じていれば、コイン等の貴重品を発酵室11に落下させてしまうことがない上、発酵室11内の臭気がトイレ室90に入り込むことを防止することもできる。
【0040】
また、このトイレ装置は発酵室11に給気管5と排気管7とが接続されている。そのため、給気バルブ6及びファン8が給気口5a、発酵室11及び排気口7aの順で気流を生じさせれば、排出口1aとは異なる給気口5aから発酵室11への給気が行われることから、フラッパ2が開いていても、発酵室11から排出口1aへの気流を抑制することができ、発酵室11内の臭気がトイレ室90に入り込むことを防止することもできる。
【0041】
さらに、このトイレ装置は、排出口1aとは異なる給気口5aから給気が行われるため、フラッパ2が閉じていても、フラッパ2の水封を切ることなく、発酵槽10内のバクテリアへの酸素の供給を十分に行うことができる。また、この際、発酵室11内の余分な水分を気流に乗せて排気口7aから排気することで除去できる。こうして、このトイレ装置では、発酵室11内の余分な水分の除去や酸素の供給を十分に行い、バクテリアの働きを十分に発揮させて汚物の堆肥化を十分に行うことができる。
【0042】
したがって、実施例1のトイレ装置によれば、安心かつ快適に使用できるとともに、汚物の堆肥化をより十分に行うことが可能になる。こうして、このトイレ装置は、環境保全と有機栽培との普及により一層貢献することができる。
【実施例2】
【0043】
実施例2のトイレ装置は、実施例1と同様、図1、2に示す構成をしている。ただし、実施例2のトイレ装置では、実施例1のトイレ装置で使用したフラッパ用ソレノイド2aの代わりにフラッパ用ソレノイド2bを使用する。フラッパ用ソレノイド2bはOFF、弱ON、強ONの3段階で制御でき、これに対応してフラッパ2は閉じ、小開き、全開の3つの状態になる。
【0044】
また、トイレ装置の処理手順は、図4、5、8に示すフローチャートのように行われる。図8において、図3と全く同様の処理をする部分は、図3と同様の記号を用い、その動作の説明を省略する。以下、図3と異なるステップのみ説明する。
【0045】
ステップS33では、フラッパ用ソレノイド2bを弱ONにし、図9に示すように、フラッパ2を小開きの状態にする。また、給気バルブ6をOFFにし、給気管5を閉じる。これにより、トイレ室90内の空気が排出口1a、排出管4を通り発酵室11内に吸引されるため、発酵室11の臭気がトイレ室90に侵入することを防止できる。この際、ファン用モータ8aを弱ONにしているため、トイレ室90内の空気は発酵室11内に弱い力で吸引される。これにより、便器1の周辺に大きな気流が生じることがなく、冬季であっても体が冷え難く、快適に用便を足すことができる。
【0046】
ステップS35では、汚物を便器1より排出する。具体的には、少量の洗浄水を便器1内に放出しつつ、フラッパ用ソレノイド2bを強ONにし、フラッパ2を全開の状態にする。これにより、便器1を洗浄しつつ、汚物は洗浄水とともに排出管4を通り発酵室11内のおが屑15に混入される。また、給気バルブ6をONにし、給気管5を開ける。さらに、ファン用モータ8aを強ONにし、ファン8を高速で回転させる。これにより、トイレ室90内の空気が排出口1a、排出管4を通り発酵室11内に強力に吸引されるため、発酵室11の臭気がトイレ室90に侵入することを防止できる。その他の作用、効果は実施例1のトイレ装置と同様である。
【0047】
したがって、実施例2のトイレ装置によっても、安心かつ快適に使用できるとともに、汚物の堆肥化をより十分に行うことが可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は、汚物をバクテリアにより無公害の堆肥とするトイレ装置に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】実施例1のトイレ装置の断面図である。
【図2】実施例1のトイレ装置のブロック図である。
【図3】実施例1のトイレ装置に係り、メインプログラムのフローチャートである。
【図4】実施例1のトイレ装置に係り、撹拌プログラムのフローチャートである。
【図5】実施例1のトイレ装置に係り、堆肥化終了プログラムのフローチャートである。
【図6】実施例1のトイレ装置の一部拡大断面図である。
【図7】実施例1のトイレ装置の一部拡大断面図である
【図8】実施例2のトイレ装置に係り、メインプログラムのフローチャートである。
【図9】実施例2のトイレ装置の一部拡大断面図である。
【符号の説明】
【0050】
1…便器
1a…排出口
2…フラッパ
4…排出管
5…給気管
5a…給気口
6、8a…気流発生手段(6…給気バルブ、8a…ファン用モータ)
7…排気管
7a…排気口5a
10…発酵槽
11…発酵室
12…スクリュー
13…駆動手段(スクリュー用モータ)
20…制御手段(マイコン)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
汚物を排出口から排出可能な便器と、該排出口と連通する発酵室を有して該便器の下方に設けられ、該発酵室内で該汚物を堆肥化可能な発酵槽とを備えたトイレ装置において、
前記便器は、前記排出口を開閉可能なフラッパを有するものであり、
前記発酵室は、該発酵室に給気を行うための給気口を一端にもつ給気管と、該発酵室から排気を行うための排気口を一端にもつ排気管とに連通され、
該給気口、該発酵室及び該排気口の順で気流を生じさせる気流発生手段を備えていることを特徴とするトイレ装置。
【請求項2】
前記排出口と前記発酵室とが排出管によって接続され、前記給気管の他端が該排出管に接続されていることを特徴とする請求項1記載のトイレ装置。
【請求項3】
前記フラッパ及び前記気流発生手段を互いに連動させる制御手段を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載のトイレ装置。
【請求項4】
前記発酵槽は、前記発酵室内を攪拌可能なスクリューと、該スクリューを駆動させる駆動手段とを有し、前記制御手段は該駆動手段も互いに連動させるものであることを特徴とする請求項3記載のトイレ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−112093(P2006−112093A)
【公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−299496(P2004−299496)
【出願日】平成16年10月14日(2004.10.14)
【出願人】(000000479)株式会社INAX (1,429)
【出願人】(000005979)三菱商事株式会社 (56)
【Fターム(参考)】