説明

トイレ装置

【課題】汚物を細かく破砕する。
【解決手段】便器本体20の溜まり部18内に破砕手段40が設けられる。破砕手段は、固定刃40Aと回転刃40Bからなる。固定刃にはその固定円盤170上に複数の櫛歯部182が設けられる。固定円盤には破砕物の流下孔が設けられる。櫛歯部は複数の櫛歯182を有する。回転刃40Bにも複数の櫛歯部160が設けられており、これらの櫛歯部同士が互いに噛合する。破砕手段を駆動すると、汚物は上下の櫛歯部によって破砕される。したがって汚物に豆類などの固形物が含まれているときは、この櫛歯部の作用で固形物も同時に細かく破砕されて溜まり部18の底部側に落下する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、室内で使用できる可搬型簡易トイレを使用したトイレシステムに適用できるトイレ装置に関する。詳しくは、回転刃と固定刃からなる破砕手段を便器内に設け、この破砕手段によって汚物に含まれている固形物などでも細かく破砕できるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
介護を必要とする老人や、身体が不自由で室内の既設トイレまで出向くことが困難な人のために、可搬型の簡易トイレ装置が開発されている(例えば特許文献1、特許文献2)。
【0003】
この可搬型簡易トイレ装置は、室内に設置できるように椅子型に構成され、椅子に座って用便を足すことができる。可搬型簡易トイレ装置には便器に洗浄水を流すための給水ホースと、汚物を排出する排出用の排出ホースおよび汚物を圧送する手段が設けられている。そしてその給水および排出は既設トイレを利用して行うようにしている。
【0004】
このように既設トイレを利用して可搬型簡易トイレ装置の汚物を処理するトイレシステムは、例えば図15のように構成することができる。
【0005】
図15に示すトイレシステムは、家屋1の廊下2に面して既設トイレ3が設置された例である。既設トイレ3内には便器4と洗浄用注水タンク5が設置されている。廊下2に沿ってこの例では寝室としての部屋6が位置し、部屋6内には例えばベッド7が置かれている。部屋6の一部に可搬型簡易トイレ装置10が置かれ、既設トイレ3に出向かずに、この簡易トイレ装置10によって用便を足すことができる。
【0006】
可搬型簡易トイレ装置10は、水洗トイレである。そのため、給水手段と排出手段が設けられ、給水手段としての給水ホース12は上水道に連結され、排出手段としての排出ホース14は既設便器4に導かれる。
【0007】
排出ホース14は下水道管に連結することもできるが、そうすると配管工事を行う必要があり、コストが嵩む。既設便器4に排出ホース14用の連結部を設ける場合も、便器を改造したり、新たな便器を用意しなければならないので、同じくコストが嵩む。図16は、既設便器4をそのまま利用できるようにしたものである。
【0008】
既設便器4をそのまま利用する場合には、排出ホース14の先端部は例えば図16のように連結されることになる。この例では、便座118の下面に設けられた台座118aによって得られる既設便器4との間の空間を利用して、排出ホース14が挿通される。既設便器4には簡単なホース抑え120が便座118に取り付けられる。排出ホース14の先端は、既設便器4の溜まり部へ導かれている。
【0009】
【特許文献1】特開2001−275885号公報
【特許文献2】特開2000−8442号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、図16のように既設便器4をそのまま利用して排出ホース14を設置すると、洗浄水の水圧のみでは排出ホース14内に汚物が滞留するおそれがあるので、可搬型簡易トイレ装置10としては、圧送型の水洗トイレであるのが望ましい。
【0011】
水洗トイレであるので、汚物やトイレットペーパーなどはそのまま排出ホース14内を流下して既設便器4内に排出される。排出ホース14内での汚物等の詰まりをなくすためには、排出ホース14としてある程度太いホースを使用する必要がある。
【0012】
ここで、排出ホース14は図15のように室内や廊下などを這わせて既設トイレ3まで設置しなければならないので、排出ホース14としてはできるだけ細いホースである方が好ましい。
【0013】
細い排出ホースを使用するためには、汚物などは細かくして流下させる必要がある。そのため、特許文献1や特許文献2などでは攪拌手段を採用している。攪拌手段によって汚物やトイレットペーパーなどを細かくしてから排出ホース14側に排出するようにしている。
【0014】
しかし、特許文献1や特許文献2に開示されているような攪拌手段では、汚物を粗くしか砕くことができない。豆類などの固形物や繊維質野菜のカスなどが汚物の中に含まれているようなときには、固形物などまでも細かく砕くことができないので、この攪拌手段による場合では固形物などの原型がそのまま残ってしまうおそれがある。そうすると、これら固形物が排出ホース14を通過するとき、排出ホース14内に滞留して、流状物の流れを妨げるおそれがあり、詰まりの原因となり易く、細い排水ホースを用いることが困難である。
【0015】
排出ホース14内の滞留をなくすには、排出ホース14内の送圧を強くしなければならず、そうすると流状物圧送用のエアコンプレッサを大きくしなければならないなどと言った問題が発生する。細い排出ホースを使用できるようにするには、その一手段として汚物を細かく裁断(破砕)できるようにすればよい。
【0016】
そこで、この発明はこのような従来の課題を解決したものであって、破砕手段によって汚物を破砕してからその流状物を排出するようにしたトイレ装置を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上述の課題を解決するため、請求項1に記載したこの発明に係るトイレ装置は、便器の開口部の近傍から洗浄水が給水される給水口と、該開口部の奥底に設けられた溜まり部と、該溜まり部と連通する排出口とを備え、この排出口に排出ホースが連結されるようになされた便器本体と、
上記溜まり部に配設された汚物の破砕手段と、
上記溜まり部の上方側に設けられると共に、上記汚物の破砕物を圧送する破砕物圧送手段と、
上記破砕物圧送手段の上方側に配設されると共に、上記溜まり部を密閉する開閉蓋と、排出口の下流側に設けられた開閉弁機構を備え、
上記破砕手段は、固定刃と、この固定刃の上面に配された回転刃とで構成され、上記回転刃と固定刃とを互いに噛合させることで、上記汚物を破砕することを特徴とする。
【0018】
この発明に係るトイレ装置は、特に可搬型の簡易トイレ装置に適用して好適である。可搬型簡易トイレ装置は、圧送式の水洗トイレである。簡易トイレ装置は、便器の開口部の近傍から洗浄水が給水される給水口と、該開口部の奥底に設けられた溜まり部と、該溜まり部と連通する排出口とを備えた便器本体を有する。
【0019】
溜まり部内には汚物の破砕手段が取り付けられる。溜まり部の上方には汚物の破砕物を圧送する破砕物圧送手段が設けられ、さらにこの破砕物圧送手段の上方側に溜まり部を密閉する開閉蓋が設けられる。便器本体の排出口側には開閉弁(排出用電磁弁)を備える。排出口には排出ホースが接続される。
【0020】
破砕手段は、固定刃と回転刃からなる。固定刃にはその固定円盤上に複数の櫛歯部が設けられる。固定円盤には破砕物の流下孔が設けられる。櫛歯部は複数の櫛歯を有する。回転刃も放射状に延びる複数の櫛歯部が設けられており、これらの櫛歯部と、固定刃側の櫛歯部とが互いに噛合する。
【0021】
汚物などが開閉蓋に落下すると、その重みで開閉蓋の先端部が開き、汚物はその自重によって自動的に溜まり部内に落下する。排便後は開閉蓋が自動的に閉まるので、溜まり部が再び自動的に密閉される。汚物からの防臭と破砕手段の隠蔽ができる。
【0022】
破砕手段を駆動すると、汚物は上下の櫛歯部によって破砕される。したがって汚物に豆類などの固形物が含まれているときは、この櫛歯部の作用で固形物も同時に細かく破砕される。
【0023】
汚物の破砕処理中溜まり部内に圧縮空気を送って溜まり部内を加圧(2気圧程度)する。その後、排出用電磁弁を開くことで、破砕した流状物(粒状物)が排出ホースを介して既設便器側に圧送される。この圧送処理によって流状物を排出ホース内に滞留させることなく既設便器に排出できる。破砕手段によって汚物などは細かく破砕された流状物となるため、排出ホースとしてはその管径が5〜10mm程度のビニルホールなどを使用できる。
【発明の効果】
【0024】
この発明では、互いに噛合する回転刃と固定刃とで構成された破砕手段によって汚物を破砕処理するようにしたものである。
【0025】
これによれば、破砕手段を駆動することで汚物は回転刃と固定刃との噛合によって破砕される。とりわけ、回転刃に設けた櫛歯部と、固定刃に設けた櫛歯部とを噛合させることで良好に破砕される。このため、汚物に豆類などの固形物などが含まれているときでも、この櫛歯部の作用で固形物も同時に細かく破砕することができ、排出ホース内での流状物の詰まりがなくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
続いて、この発明に係るトイレ装置の好ましい実施例を図面を参照して詳細に説明する。この発明は、特に上述したトイレシステムに使用される可搬型簡易トイレ装置が好適である。この簡易トイレ装置は特にお尻洗浄機能の付いた、いわゆる温水洗浄便座付きの簡易トイレ装置が好適である。以下の説明はこの温水洗浄便座の設備についての説明は省いてある。可搬型簡易トイレ装置は洋式水洗トイレに適用した場合である。
【実施例1】
【0027】
この発明に係るトイレシステムは、図15に示すように既設トイレ3と可搬型簡易トイレ装置10と、これらの間を連結する給水ホース12と排出ホース14とで構築される。図15の構成は既に説明したので、その詳細は割愛する。既設トイレ3も洋式の水洗トイレである。可搬型簡易トイレ装置10は、圧送式の水洗トイレである。
【0028】
図1はこの発明に適用できる圧送式の可搬型簡易トイレ装置10の一例を示す要部断面図である。この可搬型簡易トイレ装置10は便器本体20を有する。便器本体20は通常の水洗式トイレ(洋式トイレ)とほぼ同じ漏斗状の断面形状をなすが、その全体形状は箱型として構成される。なお、近年はインテリア要素も求められるので、必ずしも箱形だけではなく、例えば肘掛けのある椅子型のものも利用されている。
【0029】
便器本体20を軽量化するため、この例では便器本体20はプラスチックによる成型品であるが陶器等の他の素材を使用して成形してもよい。便器本体20の上部開口部側には便座21が位置すると共に、この便座21および上部開口部を閉塞するような便蓋23が設けられている。
【0030】
便器本体20の底部がトラップ水(溜まり水)や汚物の溜まり部18となる。
溜まり部18に連通して断面が略「へ」の字状をなす排出部22が設けられ、排出口27に排出ホース14が連結される。
【0031】
断面が略「へ」の字状の部位は、一般にS字トラップと呼称されることが多い。この例では便器本体20の背面部20bに連結部26が設けられると共に、便器本体20の内部であって、開閉弁として機能する電磁弁24が連結部26に近接して設けられている。溜まり部18に連通する排出部22の略「へ」の字状の形状は、図示の形状の他にP型、U型、椀型などが考えられる。これらの形状はいずれも同様な作用効果が得られる。
【0032】
電磁弁24は、溜まり部18内のトラップ水(汚物を含んだ水)を便器外に排出するときだけ開くように制御され、トイレを使用していないときは閉じられている。漏水を防止するためである。この電磁弁24は漏水防止の他に、圧送手段を構成するエアコンプレッサ(後述する)を使用して溜まり部18内を加圧(2気圧程度)するときの圧縮空気の漏止を防止する機能もある。
【0033】
便器本体20の上部近辺で、排出部側の壁面18aには洗浄水の給水口28が設けられている。本体背面部20bに設けられた連結部34とこの給水口28との間には連結管30が配される。連結管30は分岐管が使用され、給水口28に向かう連結管30に洗浄水を制御するための電磁弁32が取り付けられている。連結部34に連結される給水ホース12からの給水をこの電磁弁32によって制御できるようにするためである。
【0034】
分岐された連結管30にも電磁弁33を介して洗浄ホース(洗浄管)240が連結されている。洗浄ホース240の先端部は溜まり部18のトラップ水の水面よりも上側に突出するように設けられている。この洗浄ホース240による注水(実際には噴射)によって、後述するように溜まり部18内と開閉蓋212の裏面の洗浄が行われる。
【0035】
給水口28と壁面18aとの間にはゴム状の漏水防止管29が介挿され、さらに洗浄ホース240が貫通する溜まり部18にも漏水防止管242が介挿され、外部への漏水の防止を図っている。
【0036】
溜まり部18の底部には排泄物等の破砕手段40が設けられる。破砕手段40は溜まり部18内に溜まった汚物(排泄物など)やトイレットペーパー(以下汚物と総称する)を砕くためのもので、破砕した流状物はトラップ水と混合して排出される。
【0037】
破砕手段40は固定刃40A、回転刃40Bおよびモータ(電磁モータ)42とで構成される。固定刃40Aと回転刃40Bとは互いに噛合しあう複数の櫛歯部を有する。詳細は後述する。
【0038】
固定刃40Aと回転刃40Bのみが溜まり部18内に臨むように取り付けられる。そのため、モータ42は溜まり部18の底壁19の外側に配置され、ボルトやナットによる支持具46によって便器本体20に取り付け固定される。モータ42の回転軸は溜まり部18の底壁19を水密的に回転可能に貫通している。モータ42は溜まり部18の底壁19の外側ではなく、便器本体20の底面板20cに固定するようにしてもよい。
【0039】
底面板20cの内側にはCPUなどで構成された制御部50が配される。上述した排出用電磁弁24、給水用電磁弁32、33、モータ42などの各駆動が、制御部50によって所定のタイミングで所定の時間だけ制御される。制御部50用の電源スイッチ52は本体背面部20bに設けられ、本体上面部であって、便蓋23の下面には開閉スイッチ55(後述する)が設けられている。
【0040】
可搬型簡易トイレ装置10はさらに以下の構造を有する。図1に示すように、便器本体20における溜まり部18の上部であって、給水口28よりも下側の所定位置には、溜まり部18に所定の圧縮空気を送給するための破砕物用圧送手段200が設けられる。この溜まり部18の上部であって、圧送手段200の取り付け位置よりも若干上部側に縮径部230が設けられる。そしてこの縮径部230を閉塞し、溜まり部18を密閉できるように、縮径部230の下面には開閉蓋機構210が設けられる。
【0041】
圧送手段200はエアコンプレッサで構成することができ、このエアコンプレッサ200の送給管204が取り付け手段206を介して溜まり部18側に導出される。取り付け手段206は溜まり部18のトラップ水の水面より上部に設けられる。エアコンプレッサ200は便器本体20の背面空間部20a内に設けられた取り付け板202に固定される。
【0042】
便器本体20にエアコンプレッサ200を備えるのではなく、可搬型簡易トイレ装置本体の外部より圧縮空気を取り入れるような機構であっても、同様の作用を期待できる。
【0043】
縮径部230は環状フランジ部として構成され、溜まり部18の内面に向かうように所定長だけ突出している。上述した送給管204は溜まり部18のトラップ水と縮径部230との間に位置している。
【0044】
縮径部230は図1からも明らかなように、その全体が多少排出部22側に傾斜するように設けられている。縮径部230の下面側には、この縮径部230を閉塞できるような開閉蓋機構210が設けられている。開閉蓋機構210としては、回動式とスライド式が考えられる。図1の例は回動式である。
【0045】
この例では、回動式であるため、開閉蓋機構210を構成する蓋本体212を有する。蓋本体212の一端、図の例では右端部が回動軸部214となされ、この回動軸部214が縮径部230の下面部232に位置するように、便器本体20に対して回動自在に軸支される。この軸支部は便器本体20に対して水密的に軸支されている。
【0046】
蓋本体212は、その周面が縮径部230の下面縁部234と当接した状態となるように付勢される。蓋本体212は下面縁部234に沿った形状をなすと共に、通常はこの下面縁部234に接触して溜まり部18内を密閉できるように、回動軸部214と下面部232の壁面との間には付勢用のバネ216が巻き付けられている。
【0047】
上述したように縮径部230は排出部22側に多少傾斜するように設けられているので、開閉蓋機構210を構成する蓋本体212自体も、排出部22側に傾いて取り付けられる。このように蓋本体212を傾けて取り付けるようにすれば、蓋本体212の上面に落下した排泄物を残らず、溜まり部18内に落とし込むことができる(図2参照)。
【0048】
上述した洗浄ホース240は、蓋本体212の裏面側と溜まり部18の周面の一部の双方に、洗浄水を噴射できるような角度をもってその先端部が溜まり部18内に取り付けられる。この例では図1に示すように、蓋本体212の回動軸部214の近傍であって、その下部側に水密的に取り付け固定される。
【0049】
このように構成された便器本体20には給水ホース12と排出ホース14とが連結されると共に、それらは既設トイレ3に導かれる。
【0050】
図3は既設トイレ3の概要を示す。
図3は温水洗浄便座80を備えた既設便器4を例示する。この場合には水道管(上水道管)82に分岐管84が連結され、この分岐管84のうち水道管82側に第1の分岐口86が設けられ、ここに温水洗浄便座用のホース87が連結される。そして第1の分岐口86より末端に近い方に第2の分岐口88が設けられ、ここに洗浄水用のホース89が連結される。
【0051】
この例では、このような分岐構成の分岐管84が使用されると共に、第1と第2の分岐口86,88との間に逆止弁90が設置されると共に、分岐管84の末端部に給水ホース12に対する連結部92が設けられる。この連結部92に給水ホース12の先端に設けられた連結部60Aが連結される。
【0052】
このように新たな分岐管84を設け、ここに給水ホース12を取り付けることによって可搬型簡易トイレ装置10に洗浄水を供給できる。なお、第1と第2の分岐口86,88との間に逆止弁90を設置したのは、万が一ホース89や給水ホース12側からの水が逆流して温水洗浄便座側に供給する水と混じり合わないようにするためである。
【0053】
分岐管84の末端部分にはさらに消毒液用の連結部に消毒液を満たしたタンク96が挿着される。消毒液を使用することで、既設トイレ3はもちろんのこと可搬型簡易トイレ装置10の衛生状態を改善できる。更に、排出ホースも同時に洗浄できるものである。なお、タンク96は必ずしも備えられていなくてはならないものではなく、必要に応じて適宜設けることができる。
【0054】
このように既存のトイレの配水系を流用すれば、分岐管84を付設するだけの簡単な増設工事で可搬型簡易トイレ装置10を使用することができる。
【0055】
排出ホース14は、制水筒部(後述する)が既設便器4内に臨むように、既設便器4と便座118との間から差し込まれる。挿通の仕方は図16に示した通りである。
【0056】
図4は給水ホース12の一例を、図5は排出ホース14の一例を示す。給水ホース12の一端部12aを上水道管側に接続される端部とし、他端部12bを可搬型簡易トイレ装置10に接続される端部としたとき、一端部12a及び他端部12bに各々逆止弁付きの連結部60A,60Bが取り付けられている。
【0057】
排出ホース14には一端部14aのみに逆止弁付きの連結部62が付設される。一端部14aは可搬型簡易トイレ装置10側に連結される端部である。
【0058】
給水ホース12は便器本体20に供給される洗浄水用として使用されるものであるから、小径のビニルホースなどを使用することができる。これに対して、排出ホース14は、その管内を汚物などを破砕した流状物(流状物)が流れるものであるから、給水ホース12と同径か僅かに太い径のビニルホースなどを使用することができる。これは固まった汚物ではなく、洗浄水と混合した流状物が取り扱うためである。図5は、給水ホース12よりも大径の排出ホース14を使用した場合である。
【0059】
給水ホース12と排出ホース14とで異なる管径のホースを使用すると、元々太さが違うために、給水ホース12を排出ホースとして使用したり、排出ホース14を給水ホースと間違って連結したりする、初歩的な誤連結作業を確実に防止できる。
【0060】
逆止弁付きの連結部60(62)は、例えば図6のように本体63の中空内部に断面矩形状の弁作動室64が設けられ、ここに弁作用をなす球体65とそれに対する押圧バネ66とが設けられ、水圧が矢印a方向に作用することで弁が開くようになっている。これにより可搬型簡易トイレ装置側と上水道管側からの双方の逆流防止を行っている。
【0061】
一方、他方の連結部60Bにあっては、これを可搬型簡易トイレ装置10側に連結したとき、逆止弁の球体65が押圧バネ66に抗して後退する凸部(図示せず)を、可搬型簡易トイレ装置側に設けることで、連結部60を連結したときには内部の弁が開放されて連通状態となり、連結を外したときには内部の弁が閉じ、ホース内の液体が外部に漏れ出さないように構成されている。
【0062】
さて、図1に示す溜まり部18内には汚物を破砕する破砕手段40のうち、固定刃40Aと回転刃40Bとが臨むように取り付けられる。図7はその要部の拡大図である。便器20のうち、溜まり部18内に埋没した側壁が一部平坦部150となされる。
【0063】
この平坦部150と、同じく溜まり部18の他方の側壁を構成する尖端部152との空間内に、固定刃40Aと回転刃40Bとで構成された回転破砕部が位置し、この空間を塞ぐように取り付け固定される。そのため、この例では平坦部150は固定刃40Aの載置端面として利用される。
【0064】
回転破砕部は、固定刃40Aが下面に位置し、回転刃40Bが上面に位置する。図7〜図10を参照して説明する。回転刃40Bから説明すると、図8に示すようにこの回転刃40Bは中心にモータ42の回転軸42aが挿着されるタブ158を有する。タブ158には放射状に延びる複数の櫛歯部160が一体成形される。この例ではほぼ120°の間隔で3本の櫛歯部160A〜160Cが設けられた場合である。
【0065】
櫛歯部160は何れも下面を向くようにほぼ台形状をなす複数の櫛歯162が形成されている(図10参照)。なお、櫛歯162はカッタ刃のように機能させるため、それぞれの端面は鋭利な尖端面となされるのが好ましい。しかしながら、後述する如く、汚物は、櫛歯162と櫛歯182とで挟み込まれることでも破砕されるので、必ずしも鋭利である必要はない。
【0066】
櫛歯部160A〜160Cの上面の所定位置には攪拌片164(164a〜164c)が取り付け固定される。攪拌片164は薄い金属片であって、図のように櫛歯部160の幅に収まる程度の大きさであって、さらに上方に向かって折り曲げられており、汚物などを攪拌し易くなっている。攪拌片164の取り付け位置は、図示のように同一円周上となっている。ランダムに取り付けることもできる。
【0067】
一方、固定刃40Aは図7および図8に示すように固定円盤170を有し、この固定円盤170の上面に複数の櫛歯部180が設けられている。この例では図9に示すように回転刃40Bと同じく3つの櫛歯部180(180A〜180C)が放射状に延びるように設けられる。そしてこれら櫛歯部180を構成する複数の櫛歯182が、回転刃40Bの櫛歯部160と丁度噛合し合うように設けられる。
【0068】
固定円盤170の面内であって、櫛歯部180以外の面内には図8および図9に示すように複数の流下孔184が穿設される。これら流下孔184は破砕された汚物を溜まり部18内に落下させるためのもので、流下孔184の大きさ(内径)によって溜まり部18から排出される流状物の粒径が決まり、流下孔184の径よりも大きな粒径の流状物は、落下することなく何度か破砕処理が繰り返された後、排出されることになる。流下孔184の形状は、円孔でもスリット(楕円状を含む)でもよい。図はスリット状の流下孔184を示す。
【0069】
固定刃40Aと回転刃40Bとは図7のように、互いの櫛歯162と182とが適切に噛み合うと共に、回転刃40B側の櫛歯162の端面が固定刃40Aの固定円盤170の上面と少許の間隙を保持して対峙するように組み立てられる。モータ42の回転軸42aは回転刃40Bの軸穴158aのみに係合する。したがって図7に示すように固定円盤170に穿設された透孔170aは回転軸42aよりも大きな内径となされる。これによってモータ42を駆動したとき回転刃40Bのみが所定方向(例えば時計方向)に所定の速度で回転する。回転速度は余り速くする必要はない。なお、回転軸42aの先端部と軸穴158aは角孔とした場合を示す(図10参照)。
【0070】
汚物は回転刃40Bを構成する櫛歯部160の間に落下しているので、回転刃40Bを回転させることで、回転刃40Bと固定刃40Aの協働によって汚物が挟み込まれて破砕される。汚物の中に豆類などの固形物や繊維質のカスなどが混入している場合も、回転刃40Bと固定刃40Aとによって細かく破砕される。回転刃40Bの上に汚物が浮上しているようなときは、攪拌片164によって攪拌されるため、攪拌されながら何れ櫛歯部160の間に落下する。
【0071】
破砕された汚物は固定円盤170の流下孔184より溜まり部18の底部側に落下する。流下孔184の径よりも大きな汚物は、落下することなく何度か破砕処理が繰り返された後、流下孔184を介して落下する。流下孔184によって排出される流状物の粒径がほぼ同じになる。
【0072】
図11は可搬型簡易トイレ装置10の制御系の一例を示す。上述した電源スイッチ52の他に、開閉スイッチ55および水抜きスイッチ244が設けられ、それらのオンオフ信号が制御部50に供給される。
【0073】
電源スイッチ52は可搬型簡易トイレ装置10を設置するときにスイッチが投入される。これに対し、開閉スイッチ55は便座21の上部を閉蓋するための便蓋23の開閉に関連してオンオフするスイッチである。したがって、図1に示すようにこの例では便蓋23と対向するように便蓋23の下面に開閉スイッチ55(開閉検知センサースイッチなど)が取り付けられる。水抜きスイッチ244は例えば便蓋23よりも奥に設けることができる。使用頻度が少ないからである。
【0074】
CPUで構成されたこの制御部50からの制御信号によって上述した排出用電磁弁24、給水用電磁弁32、洗浄用電磁弁33、破砕用モータ42およびエアコンプレッサ200の各駆動状態が制御される。
【0075】
図12はその制御タイミング例を示す。この可搬型簡易トイレ装置10の場合には、トイレが使用されていないときは開閉蓋である蓋本体212は閉じられた状態にあるものとする。
【0076】
可搬型簡易トイレ装置10は便蓋23を開けて使用する。便蓋23の開操作は開閉スイッチ55(開閉検知センサースイッチなど)によって検出される(図12A)。便蓋23を開けているうちに用を足す。排泄物が蓋本体212に落下すると、その自重によって蓋本体212が開いて、排泄物は溜まり部18のトラップ水内に落下する(図2参照)。排泄物が落下すると、蓋本体212は自動的に閉じる。これは蓋本体212が常時縮径部230側に付勢されているからである。
【0077】
排便の用が済んだら便蓋23を閉じる(図12A)。閉蓋と判断されると、期間Taに亘って排泄物に対する破砕処理がなされる(図12B)。なお、便蓋23を閉じる動作を行う代わりに、手動操作によって開閉スイッチ55に相当するような始動スイッチを作動させて破砕処理の開始がなされるようにしても良い。破砕処理時間Taは汚物やトイレットペーパーを充分破砕できる時間に選定される。通常は20秒以下、好ましくは5〜10程度の時間に設定される。
【0078】
破砕処理中の適当なタイミングにエアコンプレッサ200が駆動されて、溜まり部18の内部に圧縮空気が送給されて加圧される(図12E)。加圧処理時間Tbは溜まり部18内の内圧が所定値(例えば2気圧)まで上昇する時間に設定される。内圧の所定値とは、排出ホース14を介して既設便器4内に流状物を確実に圧送して排出できる程度の圧力を言う。実際には内圧の所定値となる時間Tbが予め設定され、この時間Tbがカウントされる。
【0079】
加圧時間Tbが経過すると、エアコンプレッサ200を駆動した状態で、つまり圧縮空気を溜まり部18の内部に送給した状態で、排出用電磁弁24が駆動される(図12D)。排出用電磁弁24が駆動されて排出口27が開けられると、溜まり部18内のトラップ水(流状物)は、圧縮空気によって一気に圧送されて、排出ホース14側へと排出される。排出ホース14は既設便器4に連結されているので、破砕手段40によって破砕された排泄物が既設便器4側に排出される。
【0080】
圧送期間Tcは排出ホース14の設置長によっても相違するが、排出ホース14内に流状物が残留しないようにするため、通常の場合には比較的長めの時間、例えば10〜30秒程度に設定される。
【0081】
圧送期間Tcが経過すると、排出用電磁弁24への通電が解除されると共に、エアコンプレッサ200の駆動を停止する(図12D,E)。これで、排出口27が閉じられる。その後、給水用電磁弁32が作動して溜まり部18内への給水が開始される(図12C)。その給水時間Tdは、溜まり部18内のトラップ水が所定量となる注水時間に設定される。ここに、所定量とは図7に示すようにトラップ水の水面が回転刃40Bの上面を超えるまでの貯水量を言う。溜まり部18への注水が完了することで、待機状態となる。
【0082】
なお、この例では、図12Cに示すように給水用の電磁弁32の作動に同期して洗浄用の電磁弁33も作動させている。この電磁弁33が作動すると、洗浄ホース240を介して溜まり部18内への注水、具体的には蓋本体212の裏面への噴射および溜まり部18の壁面への噴射が行われる。この洗浄水の噴射によって、蓋本体212の裏面、溜まり部18の壁面、破砕手段40などの洗浄が行われるから、蓋本体212と溜まり部18内を常に清潔に保つことができる。
【0083】
溜まり部18内への給水と蓋本体212などに対する洗浄とを同時に行うのではなく、溜まり部18内への給水を行う前、つまり流状物の圧送・排出処理が終了してから洗浄処理を行って、そのときの洗浄水も同時に圧送・排出するようにしてもよい。したがって、溜まり部18内への給水はその後、電磁弁24を閉じてから行うことになる。
【0084】
圧送処理は破砕処理中に行われる。固定円盤170には流下孔184が設けられているので、これによって破砕処理された流状物の落下量や落下タイミングがほぼ一定となるから、排出ホース14を介して排出される量もほぼ一定となる。一度に大量の流状物が排出ホース14側に排出されるおそれもない。汚物が細かく破砕されることに加え、流下量の不均一性が解消されるので、排出ホース14として径の細いホース(例えば5〜10mm径)を使用しても排出ホース14内での詰まりをほぼ解消できる。
【0085】
可搬型の簡易トイレ装置10を移動したり、撤去するときには、溜まり部18内のトラップ水は排出しておいた方が好ましい。この水抜き処理は、上述した排出処理とは独立して行われる。その場合には、図13に示すように水抜きスイッチ244をオンにして、エアコンプレッサ200を作動させる(図13A,C)。エアコンプレッサ200の始動によって溜まり部18内は加圧される(図13C)。期間Tfに亘る加圧処理が終了すると、排出用電磁弁24が作動して所定期間Tgに亘り排出口が開けられる(図13B)。
【0086】
この加圧圧送によってトラップ水を溜まり部18内から排出することができる。そして、エアコンプレッサ200の駆動が停止されてから若干時間ΔTfを置いて排出用電磁弁24を閉じる。こうすることで、トラップ水の排出処理(水抜き処理)が完了する。ここで、期間Tfは上述した時間Tbに、期間Tgは時間Tcにセットすればよい。
【実施例2】
【0087】
図14はこの発明に適用できる破砕手段40における他の例を示す。この破砕手段40は回転刃40Bの構成が実施例1の場合と異なる。
図14では回転刃40Bも円盤166を有する。この円盤166は回転円盤であって、一部が切欠された半円月状をなす。この切欠部167の開口角度は60°〜120°程度が好ましい。開口角度が狭すぎても広すぎても、汚物の破砕処理に時間がかかるので、上述した程度の開口角度が好ましい。図示は120°程度の開口角度に選定した場合である。
【0088】
回転円盤166の下面には上述した複数の櫛歯部160が設けられる。切欠部167の真下を含めて、この例では3本の櫛歯部160A〜160Cがタブ158を基準にして放射状に設けられている。櫛歯部160は切欠部167の各端面に一対設ける構成でもよい。
【0089】
回転円盤166の面上には、複数の攪拌片この例では3つの攪拌片164(164a〜164c)が同一円周上に取り付け固定されると共に、比較的径の大きなスリット状をなす複数の透孔168が穿設されている。
【0090】
このように半円月状の回転円盤166を使用した場合には、汚物は切欠部167によって形成された空間内に落下するとは限らず、回転円盤166上に落下することが考えられるが、回転円盤166の回転と攪拌片によって切欠部167内に落下させることができるから、実施例1の場合と同じく汚物を適切に破砕処理できる。複数の透孔168によっても汚物を固定刃40A側に落下させることができるので、その分破砕処理が速くなる。固形物などが含まれている場合でも、これを細かく破砕できるので特に問題はない。
【0091】
なお、この発明の思想を逸脱することなく、種々の変形変更ができることは明らかである。
【産業上の利用可能性】
【0092】
この発明では、介護施設や在宅介護などの介護補助装置として使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】この発明に係る可搬型簡易トイレ装置の一例を示す要部の断面図である。
【図2】図1に示す可搬型簡易トイレ装置の使用状態を示す断面図である。
【図3】既設トイレ装置に給排出ホースを連結したときの例を示す概念図である。
【図4】給水ホースの構成例を示す図である。
【図5】排出ホースの構成例を示す図である。
【図6】逆止弁の一例を示す要部断面図である。
【図7】この発明に適用できる破砕手段の要部の断面図である。
【図8】固定刃と回転刃の関係を示す斜視図である。
【図9】固定刃の平面図である。
【図10】回転刃をその下面側から見た図(底面図)である。
【図11】この発明に係る可搬型簡易トイレ装置の制御系の一例を示す系統図である。
【図12】その動作説明に供する波形図である。
【図13】水抜きの動作説明に供する波形図である。
【図14】回転刃の他の例を示す斜視図である。
【図15】トイレシステムの一例を示す説明図である。
【図16】既設便器に対する排出ホースの取り付け例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0094】
10・・・可搬型簡易トイレ装置
18・・・溜まり部
20・・・便器本体
24,32・・・電磁弁
22・・・排出部
28・・・給水口
40・・・破砕手段
40A・・・固定刃
40B・・・回転刃
160,180・・・櫛歯部
162,182・・・櫛歯
166・・・回転円盤
170・・・固定円盤
164・・・攪拌片
42・・・モータ
200・・・破砕物圧送手段
210・・・開閉蓋機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
便器の開口部の近傍から洗浄水が給水される給水口と、該開口部の奥底に設けられた溜まり部と、該溜まり部と連通する排出口とを備え、この排出口に排出ホースが連結されるようになされた便器本体と、
上記溜まり部に配設された汚物の破砕手段と、
上記溜まり部の上方側に設けられると共に、上記汚物の破砕物を圧送する破砕物圧送手段と、
上記破砕物圧送手段の上方側に配設されると共に、上記溜まり部を密閉する開閉蓋と、排出口の下流側に設けられた開閉弁機構を備え、
上記破砕手段は、固定刃と、この固定刃の上面に配された回転刃とで構成され、
上記回転刃と固定刃とを互いに噛合させることで、上記汚物を破砕する
ことを特徴とするトイレ装置。
【請求項2】
上記回転刃は、放射状に延びる複数の櫛歯部で構成され、
上記櫛歯部には上記固定刃と噛合する複数の櫛歯が設けられた
ことを特徴とする請求項1記載のトイレ装置。
【請求項3】
上記櫛歯部は、回転中心に位置するタブ部に対してほぼ等間隔に配された3本の櫛歯部で構成される
ことを特徴とする請求項2記載のトイレ装置。
【請求項4】
上記櫛歯部のそれぞれには、攪拌片が取り付けられた
ことを特徴とする請求項2記載のトイレ装置。
【請求項5】
上記回転刃は、一部が切欠されて半月状となされた回転円盤と、この回転円盤の下面に設けられた放射状に延びる複数の櫛歯部とで構成され、
上記櫛歯部には上記固定刃と噛合する複数の櫛歯が設けられた
ことを特徴する請求項1記載のトイレ装置。
【請求項6】
上記回転円盤上には、複数の攪拌片が取り付けられた
ことを特徴とする請求項5記載のトイレ装置。
【請求項7】
上記固定刃は、固定円盤と、
上記回転刃に設けられた櫛歯部とそれぞれ噛合するように、上記固定円盤上に設けられた放射状に延びる複数の櫛歯部と、
上記固定円盤内に複数設けられた上記破砕物の流下孔とで構成される
ことを特徴とする請求項1記載のトイレ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−217995(P2007−217995A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−41129(P2006−41129)
【出願日】平成18年2月17日(2006.2.17)
【出願人】(000006301)マックス株式会社 (1,275)
【Fターム(参考)】