説明

トナー充填方法、トナー充填装置およびトナー容器

【課題】トナー充填時間を短縮しながら容器内に高い充填密度でトナーを充填することができるトナー充填方法、トナー充填装置およびトナー容器を提供すること。
【解決手段】トナー充填口3および空気排出口4を有する容器本体1と、空気を通過させるがトナー粒子を通過させない空気排出口4を覆うトナー遮蔽フィルター2とを備えたトナー容器の内部に、空気と攪拌混合したトナーTを容器本体1の上部のトナー充填口3から充填し、かつ外部からトナー遮蔽フィルター2を介して吸引して容器本体1内の空気を排出することを特徴とするトナー充填方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナーをトナー容器に充填するトナー充填方法、トナー充填装置およびトナー容器に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置は、高品質かつ保存性の高い画像がその場ですぐに得られることなどから、複写機、プリンター、ファクシミリなどとして広く用いられている。電子写真方式の画像形成装置は、一般に、表面に感光層を有する感光体と、感光体表面を均一に帯電させる帯電手段と、帯電状態の感光体表面を露光して画像情報に対応する静電潜像を形成する露光手段と、感光体表面の静電潜像にトナーを供給して静電潜像をトナー像に現像する現像手段と、感光体表面のトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体上のトナー像を記録媒体に定着させる定着手段と、トナー像の記録媒体への転写後に感光体表面に残留するトナーを除去するクリーニング手段とを含んで構成される。
【0003】
このような電子写真方式の画像形成装置において、静電潜像を現像して画像化するために用いられるトナーは、結着樹脂(熱可塑性樹脂)、着色剤である顔料、ワックス、電荷制御剤などが混合した平均粒径3〜10μm程度の微細粒子であり、トナー容器に充填されて画像形成装置に装着される。
トナーをトナー容器に充填する方法としては、オーガー式、ロータリー式、ローター駆動スラリーポンプ式等が一般に使用される。しかしながら、これらのトナー供給方法では、供給時にトナー粒子間に空気が混入することによって充填密度(かさ比重)が低下し、トナー容器内に実質容量の1/3程度しかトナーを充填することができないという問題があった。
【0004】
充填密度を高くするトナー充填方法として、特許文献1には、トナー容器のトナー充填口にロートを装着すると共に、ロート内を通して空気吸引管をトナー容器内に挿入し、ロートに供給したトナーをロートと空気吸引管の間の空隙からトナー容器に充填しながら空気吸引管にてトナー容器内の空気を吸引する方法が提案されている。
また、別のトナー充填方法として、特許文献2には、トナー容器におけるトナー充填口と同じ側の端部に吸引管挿入口を設け、フィルターにて覆われたエアー吸引口を先端に有するエアー吸引管を前記吸引管挿入口に挿入し、エアー吸引管からトナー容器内の空気を吸引しながらトナー充填口からトナー容器内へトナーを充填する方法が提案されている。
【特許文献1】特開2005−75372号公報
【特許文献2】特開平8−334968号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のトナー充填方法では、トナー容器内のトナーの一部が沈降する前に空気吸引管で吸引されるため充填時間が長くなるという問題、および、空気吸引管の吸引口や管内面にトナーが付着して詰まりが生じた場合は吸引力が低下してしまい、トナー容器内の空気を十分吸引することができなくなるため充填密度を十分に高めることができなくなるという問題がある。
また、特許文献2のトナー充填方法では、次の(1)〜(5)のような事態が考えられる。(1)エアー吸引後にトナー容器内から引き抜いたトナー吸引管にトナーが付着しているため、トナー粒子が作業現場内に飛散する。(2)エアー吸引管にゴミや塵等の異物が付着しないよう清浄化を維持する必要がある。(3)エアー吸引管の挿入と引き抜きの動作を要すると共に、トナー充填後にエアー吸引口を封止する必要があり、トナー充填効率が低くなる。(4)トナー容器内に充填されたトナーの高さが高くなるに伴ってエアー吸引管のエアー吸引口を徐々に引き上げる必要があるため、エアー吸引管の引き上げを自動化する場合はその引き上げ装置が必要であり、エアー吸引管の引き上げを人力で行う場合は作業者の負担となり、かつ各作業者およびトナー充填毎に引き上げ速度が異なるためトナーの充填密度にばらつきが生じる。(5)トナー充填時において、エアー吸引管のフィルターがトナー界面付近に位置するため、フィルター周辺でトナーが固まり易く、吸引力でトナーが凝集し、凝集したトナーがトナー容器内に残存すると共に、トナーの凝集によりフィルターが目詰まりし易くなる。
【0006】
本発明は、前記課題に鑑みなされたものであり、トナー充填時間を短縮しながら容器内に高い充填密度でトナーを充填することができるトナー充填方法、トナー充填装置およびトナー容器を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かくして、本発明によれば、トナー充填口および空気排出口を有する容器本体と、空気を通過させるがトナー粒子を通過させない前記空気排出口を覆うトナー遮蔽フィルターとを備えたトナー容器の内部に、空気と攪拌混合したトナーを前記容器本体の上部のトナー充填口から充填し、かつ外部から前記トナー遮蔽フィルターを介して吸引して容器本体内の空気を排出するトナー充填方法が提供される。
また、本発明の別の観点によれば、トナー充填口および空気排出口を有する容器本体と、空気を通過させるがトナー粒子を通過させない前記空気排出口を覆うトナー遮蔽フィルターとを備えたトナー容器の内部に、空気と攪拌混合したトナーを前記容器本体の上部のトナー充填口から充填するためのトナー充填手段と、前記容器本体の前記空気排出口に前記トナー遮蔽フィルターを介して外部から接続されて容器本体内の空気を吸引して排出する空気吸引手段とを備えたトナー充填装置が提供される。
また、本発明のさらに別の観点によれば、トナー充填口および空気排出口を有する容器本体と、空気を通過させるがトナー粒子を通過させない前記空気排出口を覆うトナー遮蔽フィルターとを備えたトナー容器が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、トナーを空気と攪拌混合することによって、トナーは流動しやすいエアロゾル状態となり、エアロゾル状態のトナーをトナー容器内に充填しながら、トナー容器内の空気(容器内の空間部の空気およびエアロゾル状態のトナー中の空気)のみを空気排出口から外部ヘ排気することができる。このとき、気流によって空気排出口へ運ばれたトナー粒子はトナー遮蔽フィルターによって外部ヘ排出されずトナー容器内に留まる。したがって、トナーの充填時間を短縮しながらトナー収容器内にトナーを高い充填密度で充填することができる。
また、トナー容器の容器本体のトナー充填口と空気排出口とは個別の開口であるため、容器本体内の空気の吸引時間とトナーの充填時間とをそれぞれ独立して管理することができる。そのため、容器本体内へトナーを充填している間に加え、その前後においても空気の吸引時間を長めに取ることによって、作業場においてトナー飛散を防ぐことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明のトナー充填方法は、トナー充填口および空気排出口を有する容器本体と、空気を通過させるがトナー粒子を通過させない前記空気排出口を覆うトナー遮蔽フィルターとを備えたトナー容器の内部に、空気と攪拌混合したトナーを前記容器本体の上部のトナー充填口から充填し、かつ外部から前記トナー遮蔽フィルターを介して吸引して容器本体内の空気を排出することを特徴とする。
このトナー充填方法は、上述のトナー容器に、後述するトナー充填装置を用いてトナーを高いトナー充填密度で収容することを可能とする充填方法である。
まず、本発明に係るトナー容器について説明する。
【0010】
このトナー容器は、複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真式の画像形成装置用トナーを収容するものであり、前記容器本体がホルダに回転可能に保持されたカートリッジタイプと、容器本体を保持する前記ホルダを有さないボトルタイプの両方に適用することができる。ボトルタイプは、プリンター、ファクシミリ等の小型の画像形成装置に好適である。カートリッジタイプは複写機、複写機能およびそれ以外の機能も有する複合機といった大型の画像形成装置に好適である。
また、これらの各タイプに適用可能な本発明のトナー容器は、トナー充填口を施蓋するキャップを備えていてもよい。
【0011】
(実施形態1:ボトルタイプのトナー容器)
図1は本発明のトナー容器の実施形態1を示す一部断面正面図である。
実施形態1のトナー容器はボトルタイプであり、容器本体1Aは、上部にテーパ縮径部1Aaを有する有底円筒形の胴部1A1と、テーパ縮径部1Aaの上部に連設された小径筒部1A2とを有してなり、小径筒部1A2の開口部が前記トナー充填口兼トナー排出口1A3となる。トナー排出口とは、画像形成装置のトナー容器装着部に装着された容器本体からトナーを現像部へ供給するための開口である。容器本体1Aの容積としては300〜1000ccが適当である。
【0012】
前記小径筒部1A2の外周面には前記キャップ1A6の内周面に形成された雌ネジ部と螺合する雄ネジ部が形成されていてもよく、さらに、テーパ縮径部1Aaの外面に、画像形成装置のトナー容器装着部の回転駆動部と係合して容器本体を長手方向の軸心廻りに回転させるための係合部1Abが形成されていてもよい。また、胴部1A1の内周面には、回転する容器本体1A内のトナーをトナー排出口1A3の方へ集めるための連続的または断続的な螺旋突条1Acが形成されていてもよい。
【0013】
また、ボトルタイプのトナー容器は、前記雌ネジ部を有するキャップ(外側キャップ)1A6に加えて、トナー充填口1A3に嵌め込まれる内側キャップ(中蓋)1A7をさらに備えてもよい。この内側キャップ1A7は、トナーが充填された容器本体1Aを横に倒して画像形成装置のトナー容器装着部に装着するとき、および、トナー容器装着部から容器本体1Aを取り外すときにトナー充填口1A3を施蓋してトナーが外部に飛散しないようにする役割と、トナーが充填された使用前の容器本体1A(以下、トナーボトルと称する場合がある)の内部に湿気が流入しないようにする役割を有する。また、トナーボトル1Aをトナー容器装着部へ装着する装着操作によって内側キャップ1A7が容器本体1Aから外れてトナー排出口1A3が開くようにするために、内側キャップ1A7の外面軸心位置に突起状の被掴持部が形成されていてもよい。
【0014】
このボトルタイプのトナー容器において、上部のトナー充填口1A3から容器本体1A内にトナーを充填すると、トナーは下方の底から堆積していくため、空気排出口1A4は容器本体1Aの胴部1A1の上部に配置されることが好ましい。空気排出口1A4の形状および大きさは特に限定されるものではなく、後述するトナー充填装置およびトナー充填方法によって所望の吸引力が得られるように設定されればよい。空気排出口1A4の開口面積は例えば100〜300mm2程度とすることができる。
【0015】
空気排出口1A4を覆うトナー遮蔽フィルター1A5は、空気は通過させるがトナー粒子は通過させないものであれば特に限定されず、例えば、細孔が多数形成された多孔性樹脂フィルムを用いることができる。トナーは、一般的に粒径の異なるトナー粒子の混合体であり、その粒径分布としては例えば4〜10μm程度である。したがって、前記多孔性樹脂フィルムの細孔の大きさは最も小径のトナー粒子よりも小さい必要があり、例えば
2μm以下が好ましく、通気性を考慮すれば0.3〜2μm程度がさらに好ましい。このような多孔性樹脂フィルムとしては、強度が高く、空気抵抗が小さいW.L.ゴア社製のゴアテックス(登録商標)が好適である。また、多孔性樹脂フィルムをフィルターとして使用する際には、強度を高めるためにナイロン繊維等からなるシートに多孔性樹脂フィルムを貼り付けて積層フィルムとして使用してもよく、この積層フィルムの厚みとしては0.5〜2mm程度が適当である。多孔性樹脂フィルムは、容器本体1Aの外面における空気排出口1A4の周囲に接着剤を介して隙間無く貼り付けられる。
【0016】
(実施形態1の変形例)
図示省略するが、図1に示したボトルタイプのトナー容器の場合、容器本体1Aのテーパ縮径部1Aaにおける係合部1Abが無い位置に空気排出口1A4を形成しトナー遮蔽フィルター1A5にて覆うようにしてもよい。
【0017】
(実施形態2:カートリッジタイプのトナー容器)
図2は本発明のトナー容器の実施形態2を示す正面図である。
実施形態2のトナー容器はカートリッジタイプであり、上述のように、容器本体1Bと、容器本体1Bを回転可能に保持するホルダ1Cとを備えてなる。
容器本体1Bは、長手軸心方向の一端に配置されたトナー充填口および長手軸心方向の他端に配置された底を有する円筒形に形成されており、トナー充填後にはトナー充填口にキャップ1Dが嵌め込まれる。
【0018】
また、容器本体1Bは、長手軸心方向の略中間位置に形成されたトナー排出口と、トナー充填口側(キャップ1D側)の端部の外周壁に形成された空気排出口1Eと、容器本体1Bの外周面に接着されて空気排出口1Eを外側から覆うトナー遮蔽フィルター1Fとを有している。容器本体1Bの容積としては300〜1000が適当である。
空気排出口1Eの形状および大きさは特に限定されず、後述するトナー充填装置およびトナー充填方法によって所望の吸引力が得られるように設定されればよい。空気排出口1Eの開口面積は例えば100〜300mm2程度とすることができる。
また、トナー遮蔽フィルター1Fは、ボトルタイプと同じものを用いることができ、接着剤にて容器本体1Bの外面に貼り付けられる。なお、トナー排出口1Eは、容器本体1B内にトナーが充填される前からホルダ1Cに組み付けられるまでの間は、トナーが外部に漏れでないよう外側から仮蓋または剥離可能なシートにて塞がれる。
また、容器本体1Bの内周面には、容器本体が回転することによって内部のトナーをトナー排出口側へ集めるための連続的または断続的な螺旋突条が形成されていてもよく、さらに、容器本体1Bの外面における軸心方向の一端側には、画像形成装置側のトナー容器装着部の回転駆動部と係合して容器本体1Bを軸心廻りに回転させるための係合部1Baが形成されていてもよい。
【0019】
ホルダ1Cは、画像形成装置のトナー容器装着部において容器本体1Bを水平軸心廻りに回転可能に保持する役割と、容器本体1Bのトナー排出口を開閉するシャッターの役割を有する。
このホルダ1Cは、容器本体1Bのトナー排出口を含む軸心方向中間部を回転可能に保持する筒形部1C1と、筒形部1C1に形成されて容器本体1Bのトナー排出口と連通可能な開口部1Caと、トナー容器装着部への装着または取外しの際に前記開口部1Caを開閉する筒形部1C1に設けられたシャッター部1C2とを有する。なお、筒形部1C1の軸心方向両側と容器本体1Bとの間にはシール部材が設けられており、ホルダ1Cと容器本体1Bの間の隙間からトナーが漏れでないようにしている。
【0020】
また、本発明において、カートリッジタイプのトナー容器は、画像形成装置の感光体表面から除去された廃トナーを回収する廃トナーボックス(図示省略)を備えていてもよい。この場合、容器本体1Bのトナー充填口側の端部に前記係合部1Baを配置し、容器本体1Bの底側に廃トナーボックスを配置することができる。また、この廃トナーボックスに容器本体1Bの底側(トナー充填口と反対側)を回転可能に保持する凹部を形成してもよく、さらに、廃トナーボックスとホルダ1Cの筒形部1C1との双方にネジにて連結可能な連結片を形成してもよい。なお、廃トナーボックスは、画像形成装置の廃トナー搬送路の出口と連通可能な開口部を有し、さらに、トナー容器装着部への装着または取外しの際にこの開口部を開閉するシャッター部を有していてもよい。
なお、本発明におけるカートリッジタイプのトナー容器は、容器本体1Bに空気排出口1Eを形成しトナー遮蔽フィルター1Fにて覆う構成とすること以外は、例えば、特開2004−354638号公報、特開2006−201717号公報に記載のカートリッジタイプのトナー容器と同様に構成することができる。
【0021】
(実施形態2の変形例)
図3は実施形態2のトナー容器の変形例を示す正面図である。なお、図3において、図2中の構成要素と同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
このトナー容器は、容器本体1Bのトナー充填口側(キャップ1D側)の端部の平坦な壁部に空気排出口1Eが形成され、かつ空気排出口1Eを外側から覆うように容器本体1Bの端部外面にトナー遮蔽フィルター1Fが接着されたこと以外は、図2に示すトナー容器と同様の構成である。
【0022】
(トナー充填装置およびトナー充填方法)
次に、図面を参照しながらトナー充填装置およびトナー充填方法について説明する。
図4は本発明のトナー容器にトナーを充填する装置および方法の一例を示す概略図である。なお、図4中、符号1は上述のボトルタイプまたはカートリッジタイプのトナー容器の容器本体(概略構成)を示している。
【0023】
トナー充填装置は、空気と攪拌混合したトナーTを容器本体1のトナー充填口3から充填するためのトナー充填手段10と、容器本体1の空気排出口4にトナー遮蔽フィルター2を介して外部から接続されて容器本体1内の空気を吸引して排出する空気吸引手段20とを備え、さらに、トナー遮蔽フィルター2を振動させることによってトナー遮蔽フィルター2の内面に付着したトナー粒子を落とすフィルター振動手段30を備えてもよい。
【0024】
〔トナー充填手段〕
トナー充填手段10は、例えば、トナーTを貯蔵するトナー貯蔵タンク110と、トナー貯蔵タンク110内のトナーT中に圧縮空気を供給する圧縮空気供給部120と、トナー貯蔵タンク110と容器本体1のトナー充填口3とを接続してトナー貯蔵タンク110内のトナーTを空気と共に容器本体1内へ導入するトナー導入管130とを備えた構成とすることができる。
このトナー充填手段10は、圧縮空気をトナー貯蔵タンク110内に導入してトナーTと空気を攪拌混合し、それによってトナーTに流動性を付与したエアロゾル状態にして自重で容器本体1内に充填可能とする。
【0025】
トナー貯蔵タンク110は、逆円錐形の下部を有するタンク本体110aと、タンク本体110aの上部に配置された開閉可能なトナー補給口110bと、タンク本体110aの上部に配置された排気口110cと、排気口110cに取り付けられた排気フィルター110dとを有する。
さらに詳しく説明すると、タンク本体110aは、トナー導入管130と接続される下部は下方に向かって縮径する逆円錐形に形成され、上部は上壁を有する略一定径の円筒形に形成されており、図示しない固定部材によって固定されて容器本体設置箇所の上方に配置される。タンク本体110aの容積としては、特に限定されないが、例えば50〜100リットルとすることができる。
【0026】
また、タンク本体110aの上壁に、前記トナー補給口110bおよび排気口110cが形成されており、トナー補給口110bは補給管シャッター113を有するトナー補給管111と接続され、排気口110は前記排気フィルター110dを有する空気排出管112と接続されている。トナー補給管111は図示しないトナー補給タンクと接続されている。排気フィルター114は、トナー粒子を遮蔽するものが好ましく、トナー容器に用いられるトナー遮蔽フィルターと同じものを用いてもよい。
また、タンク本体110aの下端にはトナー排出口が設けられており、このトナー排出口は導入管シャッター114を有する前記トナー導入管130と接続されている。
【0027】
圧縮空気供給部120としては、例えば、圧縮空気発生器(コンプレッサー)121と、圧縮空気発生器121にて発生させた圧縮空気をトナー貯蔵タンク110に供給する送風管122とを備え、さらに、送風管122の途中に水抜き器を備えてもよい。また、圧縮空気発生器121の代りに、不活性ガスボンベ(例えば窒素ガスボンベ)を用いることもできる。
トナー貯蔵タンク110内に供給した圧縮空気によってトナー貯蔵タンク110内のトナーTを攪拌して空気と混合させるために、送風管122はトナー貯蔵タンク110の逆円錐形の下部に接続されることが好ましい。このとき、トナー貯蔵タンク110の下部壁面に対して送風管122を接線方向に接続することにより、圧縮空気発生器121から導入された圧縮空気がトナー貯蔵タンク110の壁面に沿って回転する渦を形成させることができ、トナーTと空気とを均一かつ効率よく攪拌混合することができる。
【0028】
トナー導入管130は、容器本体1のトナー充填口3の径とほぼ同じ外径を有し、トナー充填口3から容器本体1内に挿入される。トナー導入管130の下端から吐出するトナーTが空気排出口4の方へ吸い寄せられ難くするために、トナー導入管130の下端を空気排出口4の下端よりも低い位置まで挿入する、あるいはトナー導入管130の下端を空気排出口4と反対側に若干傾けるようにしてもよい。また、トナー導入管130とトナー充填口3との間にシール部材を設けて気密性を高め、それによって空気吸引手段20の吸引力を高めて、トナーTの外部への飛散を確実に防止するようにしてもよい。また、トナー充填口の口径が異なる複数種類の容器本体に対応できるよう、トナー導入管130の下端には外径の異なる複数種類のノズルを着脱可能に取り付けてもよい。あるいは、前記ノズルをその最大径がトナー導入管130の外径よりも太い逆円錐形に形成すれば、ノズルのテーパ外周面に容器本体1のトナー充填口3の開口縁を隙間無く当接させることができ、かつ1つのノズルで異なるサイズのトナー充填口3に対応することができる。
【0029】
なお、トナー充填手段10は空気と攪拌混合したトナーTをトナー充填口3から容器本体1内へ充填することができる構成であれば上述の構成に限定されず、例えば、圧縮空気供給部120および送風管122を省略すると共に、タンク本体110a内のトナーTを攪拌する攪拌羽根およびその回転駆動部を設け、外部から排気フィルター110dを通過してタンク本体110a内へ取り入れた空気とトナーTを攪拌混合することも可能である。しかしながら、攪拌羽根とトナーTとの摩擦によって摩擦熱が発生し、摩擦熱によってトナーTが凝集する場合があるため、圧縮空気にてトナーTを攪拌して空気と混合させる上述の構成の方が好ましい。
【0030】
〔空気吸引手段〕
空気吸引手段20は、吸引ポンプ(真空ポンプ)21と、吸引ポンプ21と容器本体1の空気排出口4とを接続する空気吸引管22とを有する。吸引ポンプ21としては、特に限定されるものではないが、空気吸引速度5〜30リットル/分の範囲で吸引可能なものが好ましく、例えば、ロータリーポンプ、拡散ポンプ等が好適である。
空気吸引管22は容器本体1の空気排出口4と気密に接続されることが好ましく、そのため空気吸引管22の容器本体側の開口端縁に沿ってゴムシール部材を設けてもよい。ゴムシール部材を容器本体1の外面における空気排出口4の周囲に密着させた状態で吸引することにより、容器本体1と空気吸引管22とが相対的に引き寄せられて密着状態が維持される。
【0031】
〔フィルター振動手段〕
フィルター振動手段30は、例えば、断続的に振動用圧縮空気を発生させるエアーポンプ31と、該エアーポンプ31と接続される細管32とを有し、細管32の先端は空気吸引管22内に配置されてトナー遮蔽フィルター2の外面近傍で開口しており、エアーポンプ31にて断続的に発生した振動用圧縮空気が細管32を通ってトナー遮蔽フィルター2に噴射するように構成されている。
エアーポンプ31としては、特に限定されず、ダイヤフラム式、ベローズ式、電磁式、ピストン式等のエアーポンプを用いることができ、2〜7MPa程度の圧縮空気を1分間に30〜200回程度噴出可能なものが好ましい。
【0032】
細管32は、剛性を有する材料からなり、その先端側はほぼ直角に折れ曲っている。細管32の空気吸入管22への取り付けは、例えば、空気吸引管22の空気吸入口の近傍位置に小孔を形成し、その小孔に細管32の先端を挿入して空気吸入口側に向け、細管32と小孔との間の隙間を樹脂にて封止して固定することにより取り付けることができる。細管32は、空気吸入管22内の気流の抵抗とならないよう、例えば、外径5〜30mm程度のものが用いられる。
【0033】
なお、フィルター振動手段30は、エアーポンプ31および細管32を用いた構成に限定されるものではなく、例えば、空気吸引管22の空気吸入口の端縁に糸で錘を吊るし、空気吸引時に錘が揺れてトナー遮蔽フィルター2に当たり、それによってトナー遮蔽フィルター2が振動して付着したトナーTを落とすというような構成も可能である。しかしながら、振動強さおよび振動回数の調整ができないため、トナー遮蔽フィルター2に付着したトナー粒子を振動によって落とすことの確実性が得られないため、エアーポンプ31および細管32を用いた構成を採用することが好ましい。また、トナー遮蔽フィルター2は、トナーTが充填されたトナー容器を画像形成装置へ装着して使用される間に破れることなく内部のトナーTの流出を阻止する役割を担うため、トナー遮蔽フィルター2に傷をつけることは極力避けなければならず、よって錘を当てるような振動方法は好ましくない。
【0034】
〔その他の部材〕
図4では図示されていないが、トナー充填装置は、容器本体1を設置する設置台および設置台に設置した容器本体1を固定する保持具を備え、さらに、圧縮空気発生器21およびエアーポンプ31を搭載し、かつ設置台に対して接近離間する方向へ移動可能な移動台を具備してもよい。
【0035】
このようなトナー充填装置を用いるトナー充填方法は、空気と攪拌混合したトナーTを容器本体1のトナー充填口3から充填し、かつトナー遮蔽フィルター2を通して容器本体1内の空気を外部から吸引して排出するものであり、さらに、トナー遮蔽フィルター2を振動させることによってトナー遮蔽フィルター2の内面に付着したトナー粒子を落とし、フィルターの目詰まりを防止することが好ましい。
【0036】
以下、図4を参照しながら、ボトルタイプおよびカートリッジタイプのトナー容器に適用できる具体的なトナー充填操作および条件について説明する。なお、ここでは体積平均粒径3〜10μmのトナーTを充填する場合について例示する。
まず、トナー容器の容器本体1をトナー充填装置に設置し、トナー充填手段10のトナー導入管130を容器本体1のトナー充填口3に挿入すると共に、空気吸引手段20の空気吸引管22を容器本体1の空気排出口4に接続する。
次に、圧縮空気発生器121にて1.1〜5MPa程度の圧縮空気を発生させ、予めトナーTが貯蔵されたトナー貯蔵タンク110内に圧縮空気を導入する。この際、タンク本体110aの容積に応じて空気流量を調節するのが好ましい。導入する空気としては、0〜30℃の乾燥している空気が好ましい。湿気を多く含んでいる空気や、冷たすぎる空気は、トナー粒子表面に水滴が結露する場合があるため注意する必要があり、送風管122の途中に水抜き器を設けて定期的に溜まった水を抜くことが望ましい。なお、空気の代わりに窒素ガスのような不活性ガスを使用してもよい。
【0037】
トナー貯蔵タンク110内に圧縮空気を導入することにより、圧縮空気はトナー貯蔵タンク110の下部の逆円錐形の壁面に沿って回転してトナーTと共に渦流を発生し、トナーTは空気と混合してエアロゾル状態となる。
エアロゾル状態におけるトナーTの見かけ密度としては、低いほど流動性が高くなり、トナー導入管130が細い場合であっても供給能力の低下がほとんどない。一方、トナーTの見かけ密度が低いほど、容器本体1への空気(エアロゾル)投入量が増えて充填時間が長くなるため、トナーの見かけ密度については、トナー導入管130の太さなどの諸条件を考慮して適宜調整することが好ましい。具体的には、トナーの見かけ密度としては例えば0.35g/cc未満とすることができ、0.1〜0.3g/ccの範囲が好ましい。
【0038】
一方、空気吸引手段20の吸引ポンプ21を作動させて容器本体1内の空気を空気排出口4から排気し、容器本体1内を負圧にする。そして、吸引ポンプ21による真空引きを継続したまま導入管シャッター114を開くことにより、トナー貯蔵タンク110内のエアロゾル状態のトナーTがトナー導入管130を通って容器本体1内に連続的に充填されながら、容器本体1のエアロゾル状態のトナーT中の空気が空気排出口4から外部ヘ連続的に排出される。エアロゾル状態のトナーTは流動性が極めて高いため、導入管シャッター114を開くことにより、容器本体1内に容易にトナーTを導くことができる。
なお、容器本体1の空気の排出よりも先に容器本体1へのトナーTの充填を開始してもよいが、この場合、トナー充填口3とトナー導入管130との間に僅かでも隙間があると、容器本体1内に充填されたトナーTが隙間から外部ヘ飛散するおそれがあるため、先に容器本体1内の排気を開始して容器内部を負圧にしておく方が好ましい。
【0039】
このように容器本体1へトナーTを充填している間、容器本体1内で浮遊するトナー粒子は気流によって空気排出口4へ移動するが、トナー遮蔽フィルター2は空気のみを通過させトナー粒子を通過させないため、浮遊する一部のトナー粒子はトナー遮蔽フィルター2の内面に付着する。トナー遮蔽フィルター2へのトナー粒子の付着面積が増加すると空気排出口4から排出される空気に対するトナー遮蔽フィルター2の通気抵抗が増加し、容器本体1内の空気排出速度が低下する。その結果、容器本体1内のエアロゾル状態のトナーT中から空気が排出され難くなるため、トナーTの充填密度が徐々に低下していく。
さらに、容器本体1内から空気が排出し難くなるため、トナー導入管130からトナーTが流入し難くなっていく。この場合、トナー充填量を充填時間によって定量化する方法を採用していると、容器本体1内に充填されるトナーTの重量は設定量よりも少なくなってしまう。
【0040】
したがって、できるだけ高い充填密度でより多くのトナーTを容器本体1内に充填するには、容器本体1へトナーTを充填している間は、フィルター振動手段30のエアーポンプ31を作動させて細管32からトナー遮蔽フィルター2の外面に圧縮空気を断続的に噴射し、それによってトナー遮蔽フィルター2を振動させて内面に付着したトナー粒子を落とし、フィルター目詰まりを生じさせないようにすることが好ましい。この際、細管32から噴出する圧縮空気の圧力および噴出頻度は特に限定されるものではなく、例えば、圧力は2〜7MPa程度、噴出頻度は30〜200回/分程度が適当である。なお、圧縮空気の圧力は、高いほどトナー遮蔽フィルター2を強く振動させることができるが、トナー遮蔽フィルター2の強度を考慮して適宜調整することが好ましい。
【0041】
このようにして容器本体1内にトナーTを充填し、トナー充填開始(例えば、導入管シャッター114を開いた時点)から所定時間経過した後、導入管シャッター114を閉じてトナー充填を終了する。なお、充填時間は、容器本体1内に堆積したトナーTの高さがトナー導入管130の下端開口の位置に達する前に設定することが好ましい。
充填終了後、トナーTが充填された容器本体1をトナー充填装置から取り外し、次の空の容器本体1をトナー充填装置にセットして上述と同様にトナーTを充填する。複数個の容器本体1に継続してトナー充填作業を行う場合、圧縮空気発生器121、吸引ポンプ21およびエアーポンプ31の駆動は停止せず連続運転させる方が効率的であり、かつ各容器本体1内のトナーTの充填密度を均一化することができる。なお、トナー貯蔵タンク110内のトナーTの量が、例えば充填回数を目安にして所定量以下となれば、補給管シャッター113を開いて図示しないトナー補給タンクからトナー貯蔵タンク110内へトナーTを補給すればよい。
【0042】
図5は別のトナー充填装置および充填方法を示す概略図である。なお、図5において、図4と同じ構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0043】
図5で示すトナー充填装置は、図4で示したトナー充填装置と基本構成は同じであるが、トナー貯蔵タンク110とトナー導入管130を連通状態と遮断状態に切り替える導入管シャッター114の位置が、容器本体1のトナー充填口3の位置よりも低くされた点が異なる。
図4の充填装置および充填方法の場合、トナー貯蔵タンク110内のトナーTは自重および容器本体1内が負圧であることにより容器本体1内に充填されるが、図5の充填装置および充填方法の場合、トナー貯蔵タンク110内のトナーTは、自重により容器本体1内に入ることがなく、吸引ポンプ21によって容器本体1内の空気が排出され負圧が生じることによって容器本体1内に充填されるようになっている。
したがって、トナー導入管130とトナー充填口3に隙間が生じていても、吸引ポンプ21による吸引が開始されてからでないとトナーTが容器本体1内に充填されないので、トナーTが隙間から漏れて飛散することを防止できる。
【実施例】
【0044】
(実施例1)
図1に示したボトルタイプのトナー容器の容器本体内に、図4に示したトナー充填装置を用いて、以下の条件でトナーTを充填した。
容器本体は容積1リットルのものを用いた。
トナーは、体積平均粒径が5.5μm、真比重が1.1g/ccであり、このトナー2kgを容積10リットルのトナー貯蔵タンク内へ投入した。
圧縮空気発生器121から2MPaの圧縮空気を1分間に10リットルの割合でトナー貯蔵タンク内に導入してトナーを攪拌し、トナーのエアロゾル状態(見かけ密度0.2g/cc)を形成した。
導入管シャッターを開放した後、容器本体内の空気を吸引ポンプによって1分間に1.5リットルの割合で吸引した。空気吸引開始から1分後、導入管シャッターを閉じてトナー充填を終了した。
容器本体内に充填されたトナーの重量を測定したところ約290gであり、容器本体内に高い充填密度(0.29g/cc)でトナーが充填されていることが確認された。
【0045】
(比較例1)
空気排出口およびトナー遮蔽フィルターを有さない容器本体を用いたこと以外は、実施例1と同じ条件でトナーを充填した。但し、空気吸引手段は、容器本体内から外部ヘ飛散したトナーを回収するために容器本体周辺の空気を吸引することに使用した。
導入管シャッターを開放してから1分後、導入管シャッターを閉じて、トナー充填を終了した。
容器本体内に充填されたトナーの重量を測定したところ約130gであり、トナーの充填密度(0.13g/cc)は低いことが確認された。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明のトナー容器の実施形態1を示す一部断面正面図である。
【図2】本発明のトナー容器の実施形態2を示す正面図である。
【図3】実施形態2のトナー容器の変形例を示す左側面図である。
【図4】本発明のトナー充填装置および充填方法を示す概略図である。
【図5】本発明の別のトナー充填装置および充填方法を示す概略図である。
【符号の説明】
【0047】
1、1A、1B トナー容器の容器本体
1A4、1E、4 空気排出口
1A5、1F、2 トナー遮蔽フィルター
1A3、3 トナー充填口
1A6、1A7、1D キャップ
1C ホルダ
10 トナー充填手段
20 空気吸引手段
21 吸引ポンプ
22 空気吸引管
30 フィルター振動手段
31 エアーポンプ
32 細管
110 トナー貯蔵タンク
111 トナー補給管
112 空気排出管
113 補給管シャッター
114 導入管シャッター
115 排気フィルター
120 圧縮空気供給部
121 圧縮空気発生器
122 送風管
130 トナー導入管
T トナー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー充填口および空気排出口を有する容器本体と、空気を通過させるがトナー粒子を通過させない前記空気排出口を覆うトナー遮蔽フィルターとを備えたトナー容器に、空気と攪拌混合したトナーを前記容器本体の上部のトナー充填口から充填し、かつ外部から前記トナー遮蔽フィルターを介して吸引して容器本体内の空気を排出することを特徴とするトナー充填方法。
【請求項2】
前記トナー遮蔽フィルターを振動させることによってトナー遮蔽フィルターの内面に付着したトナー粒子を落とす請求項1に記載のトナー充填方法。
【請求項3】
前記トナー遮蔽フィルターの外面に圧縮空気を断続的に衝突させることにより振動させる請求項2に記載のトナー充填方法。
【請求項4】
前記空気と攪拌混合したトナーの容器本体内への充填が、前記トナー遮蔽フィルターを通して容器本体内の空気を外部から吸引する吸引力によって行われる請求項1〜3のいずれか1つに記載のトナー充填方法。
【請求項5】
前記トナー充填口に気密に挿入したトナー導入管を通して空気と攪拌混合したトナーを前記容器本体内に充填する請求項1〜4のいずれか1つに記載のトナー充填方法。
【請求項6】
トナー充填口および空気排出口を有する容器本体と、空気を通過させるがトナー粒子を通過させない前記空気排出口を覆うトナー遮蔽フィルターとを備えたトナー容器の内部に、空気と攪拌混合したトナーを前記容器本体の上部のトナー充填口から充填するためのトナー充填手段と、
前記容器本体の前記空気排出口に前記トナー遮蔽フィルターを介して外部から接続されて容器本体内の空気を吸引して排出する空気吸引手段とを備えたことを特徴とするトナー充填装置。
【請求項7】
前記トナー遮蔽フィルターを振動させることによってトナー遮蔽フィルターの内面に付着したトナー粒子を落とすフィルター振動手段をさらに備えた請求項6に記載のトナー充填装置。
【請求項8】
前記トナー充填手段が、トナーを貯蔵するトナー貯蔵タンクと、該トナー貯蔵タンク内のトナー中に圧縮空気を供給する圧縮空気供給部と、前記トナー貯蔵タンクと前記容器本体のトナー充填口とを接続してトナー貯蔵タンク内のトナーを空気と共に容器本体内へ導入するトナー導入管とを有し、
前記空気吸引手段が、吸引ポンプと、該吸引ポンプと容器本体の前記空気排出口とを接続する空気吸引管とを有する請求項6または7に記載のトナー充填装置。
【請求項9】
前記トナー貯蔵タンクは、逆円錐形の下部を有するタンク本体と、該タンク本体の上部に配置された開閉可能なトナー補給口と、タンク本体の上部に配置された排気口と、該排気口に取り付けられた排気フィルターとを有し、
前記圧縮空気供給部が、圧縮空気発生器と、該圧縮空気発生器と接続される一端およびトナー貯蔵タンクの下部に接続される他端を有する送風管とを有し、
前記圧縮空気発生器から前記送風管を通してトナー貯蔵タンク内に圧縮空気が供給されることによって、トナー貯蔵タンク内でトナーが攪拌され空気と混合するように構成された請求項8に記載のトナー充填装置。
【請求項10】
前記フィルター振動手段が、断続的に振動用圧縮空気を発生させるエアーポンプと、該エアーポンプと接続される細管とを有し、該細管の先端は前記空気吸引管内に配置されて前記トナー遮蔽フィルターの外面近傍で開口しており、エアーポンプにて断続的に発生した振動用圧縮空気が細管を通ってトナー遮蔽フィルターに噴射する請求項8または9のいずれか1つに記載のトナー充填装置。
【請求項11】
トナー充填口および空気排出口を有する容器本体と、空気を通過させるがトナー粒子を通過させない前記空気排出口を覆うトナー遮蔽フィルターとを備えたことを特徴とするトナー容器。
【請求項12】
前記トナー容器は、前記容器本体の前記トナー充填口がトナー排出口を兼ねるボトルタイプである請求項11に記載のトナー容器。
【請求項13】
前記トナー容器は、容器本体を回転可能に保持するホルダをさらに具備するカートリッジタイプであり、前記容器本体がトナー排出口をさらに有している請求項11に記載のトナー容器。
【請求項14】
前記トナー容器は、前記容器本体の前記トナー充填口を施蓋するキャップをさらに備えた請求項11〜13のいずれか1つに記載のトナー容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−169271(P2009−169271A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−9398(P2008−9398)
【出願日】平成20年1月18日(2008.1.18)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】