トリガスイッチおよびこれを用いた電動工具
【課題】防塵性・防水性を確保しつつ、操作性の良いトリガスイッチおよび電動工具を提供する。
【解決手段】トリガ70をハウジング11内に引き込んで前記ハウジング11内の接点機構を駆動するトリガスイッチであって、前記ハウジング11に設けた通気孔22を、0.1μm〜10μmの微細孔を有し、雨水(100μm〜3000μm)は通過させないが、水蒸気(直径0.0004μm)は通過させるミクロフィルタ107で被覆する。
【解決手段】トリガ70をハウジング11内に引き込んで前記ハウジング11内の接点機構を駆動するトリガスイッチであって、前記ハウジング11に設けた通気孔22を、0.1μm〜10μmの微細孔を有し、雨水(100μm〜3000μm)は通過させないが、水蒸気(直径0.0004μm)は通過させるミクロフィルタ107で被覆する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動工具などに用いられるトリガスイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スイッチに対する塵埃等による悪影響を防止するとともに、内部空気の膨張による悪影響を与えないようにするため、表面に微細溝を設けたケースに、シール材を貼着することが提案されている(特許文献1参照)。しかし、このような防塵構造をトリガスイッチに適用すると、トリガの操作によるポンプ作用により、前記微細溝から内部に塵埃・水が浸入しやすく、接点機構に悪影響を与えるおそれがある。例えば、前記トリガスイッチでは、作業中に雨水等が浸入して短絡するおそれがある。このような悪影響を防止するため、防水性および防塵性を高めるべく、ハウジングを構成するカバーの接合面を超音波溶着でシールすることも考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特公平6−18092号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述のようにシールすると、内部空気が外部に流出しにくくなり、トリガを引き込んだときの空気抵抗が大きくなるので、操作感触が悪いという問題点がある。
本発明は、前記問題点に鑑み、防塵性・防水性を確保しつつ、操作性の良いトリガスイッチを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るトリガスイッチは、前記課題を解決するため、トリガをハウジング内に引き込んで前記ハウジング内の接点機構を駆動するトリガスイッチにおいて、前記ハウジングに設けた通気孔を被覆するフィルタを、前記ハウジングの外面に設けた構成としてある。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、前記フィルタを介して通気性を確保でき、操作性を維持しつつ、防塵性、防水性を確保できる。特に、前記フィルタをハウジングの外面に設けるので、取付作業が容易である。
【0007】
本発明に係る他のトリガスイッチとしては、トリガをハウジング内に引き込んで前記ハウジング内の接点機構を駆動するトリガスイッチにおいて、前記ハウジングに設けた通気孔を被覆するフィルタを、前記ハウジングの内面に設けた構成としてある。
本発明によれば、前記フィルタを介して通気性を確保でき、操作性を維持しつつ、防塵性、防水性を確保できる。特に、前記フィルタをハウジングの内面に設けるので、フィルタが脱落しにくい。
【0008】
本発明の実施形態としては、フィルタが、0.1μm〜10μmの微細孔を有するミクロフィルタであってもよい。
本実施形態によれば、前記フィルタは、雨水(100μm〜3000μm)を通過させないが、水蒸気(直径0.0004μm)を通過させることができるので、通気性を確保でき、所望の操作性を維持しつつ、防水性,防塵性を有するトリガスイッチが得られる。
【0009】
本発明の別の実施形態としては、通気孔を、トリガの往復移動方向に直交するハウジングの側壁に設けておいてもよい。
本実施形態によれば、トリガの往復移動によるピストン作用により、内部空気の抜けが良くなり、より一層、操作感触の良いトリガスイッチが得られる。
【0010】
本発明に係る電動工具としては、トリガをハウジング内に引き込んで前記ハウジング内に設けた接点機構を駆動するトリガスイッチを組み込んだ電動工具において、前記電動工具の内周面に突設したリブに前記トリガスイッチのハウジングを接合し、前記リブに設けた通気孔に前記ハウジングに設けた通気孔を連通させるとともに、前記リブの通気孔をフィルタで被覆した構成としてある。
【0011】
本発明によれば、リブに設けた通気孔を被覆するフィルタを介して内部空気を外部に流出させることができるので、操作感触が良く、かつ、塵埃・水の浸入を防止できるトリガスイッチを有する電動工具が得られる。
【0012】
本発明に係る別のトリガスイッチは、トリガをハウジング内に引き込んで前記ハウジング内の接点機構を駆動するトリガスイッチにおいて、前記ハウジングを構成する第1カバーと第2カバーとの接合面のうち、溶着しない接合面の隙間を内側から被覆するようにフィルタを配置した構成としてある。
【0013】
本発明によれば、接合面の隙間を被覆するフィルタで内部空気を外部に流出させることができるので、操作感触が良くなる一方、外部からの塵埃,水の浸入を防止できるトリガスイッチが得られる。
【0014】
本発明の実施形態としては、フィルタが微多孔質弾性体、特に、軟質ポリウレタンフォームであってもよい。
本実施形態によれば、フィルタが弾性変形しやすいので、組付作業が容易であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1Aは電動ドリルの片方のケーシングを示す斜視図、図1Bは本願発明に係るトリガスイッチの第1実施形態を前記ケーシングに組み付けた状態を示す斜視図である。
【図2】図2Aは図1Bの部分断面斜視図、図2Bは図2Aの部分拡大斜視図である
【図3】図1Bで示したトリガスイッチの分解斜視図である。
【図4】図3で示したトリガスイッチの主要構成部品の拡大分解斜視図である。
【図5】図3で示したトリガスイッチの主要構成部品の異なる角度から視た拡大分解斜視図である。
【図6】図6A,6Bは本願発明に係るトリガスイッチの第2実施形態を示す斜視図である。
【図7】図7Aは図6で示したトリガスイッチの背面図、図7Bは図7AのB−B線断面図である。
【図8】図6で示したトリガスイッチの分解斜視図である。
【図9】図6で示したトリガスイッチの異なる角度から視た分解斜視図である。
【図10】図9で示したトリガスイッチの主要構成部品の拡大分解斜視図である。
【図11】図9で示したトリガスイッチの主要構成部品の異なる角度から視た拡大分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係るトリガスイッチの第1実施形態は、図1ないし図5に図示するように、電動ドリルに適用した場合である。
すなわち、前記トリガスイッチ10は、図1および図2に示すように、電動ドリルの片側のケーシング100の内周面に突設した位置決め用リブ101,102,103,104に組み付けられる。特に、前記リブ103の外向面に設けた浅溝状段部105の奧側に通気孔106が形成されているとともに、前記通気孔106はフィルタ107で覆われている。前記リブ103は前記トリガスイッチ10の側面に面接触し、前記リブ103に設けた前記通気孔106は前記トリガスイッチ10に設けた通気孔22に対応する位置にあり、両者は相互に連通している。
【0017】
前記フィルタ107は、通気性と、防水性・防塵性とを兼ね備えたものであり、例えば、雨水(100μm〜3000μm)は通過できないが、水蒸気(直径0.0004μm)は通過できるミクロフィルタが挙げられる。より具体的には、4フッ化エチレン樹脂多孔質膜からなり、微細孔(0.1μm〜10μm)を有し、優れた耐熱性、耐薬品性、耐候性、電気特性、撥水性を有するミクロフィルタが挙げられる。
【0018】
前記トリガスイッチ10は、図3に示すように、第1カバー20と第2カバー30とを組み合わせて形成されたハウジング11内に、ベース40、プランジャ50、プリント基板60等の内部構成部品を組み込むとともに、トリガ70および操作レバー80を組み付けたものである。
【0019】
第1カバー20は、図4および図5に示すように、その片側の内側面に設けた浅い段部21内に通気孔22を形成する一方、その反対側の側面に、前記トリガ70の操作軸71を支持するための半円形のリブ23、および、後述する操作レバー80を支持するための4分円形のリブ24を設けてある。
【0020】
第2カバー30は、前記第1カバー20に突き合わせ可能な正面形状を有し、前記第1カバー20のリブ23,24に対応する位置にリブ31,32を突設してあるとともに、ガイド片33を側方に突設してある。そして、前記第2カバー30の接合面のうち、後述するトリガ70、操作レバー80およびコネクタ61が取り付けられる部分以外の接合面は前記第1カバー20に超音波溶着される。
【0021】
前記ベース40は、図3に示すように、その側面縁部に空気抜き用段部40aを形成してあるとともに、その上面にクリック感用波形面40bが形成されている。また、前記ベース40は、その一方側から第1,第2固定接点端子41,42および共通端子43が圧入されるとともに、その他方側から切換用接点端子44が組み付けられる。さらに、前記ベース40に圧入される前記共通端子43のうち、前記ベース40から突出する延在部に設けた係合孔43a,43bに、第1,第2可動接点片45,46を挿通し、回動可能に支持してある。そして、前記ベース40に位置決め用コイルバネ47,48を組み付けることにより、前記第1,第2可動接点片が脱落せず、かつ、自動復帰するように付勢してある。このため、第1,第2可動接点片45,46の第1,第2可動接点45a,46aが、前記第1,第2固定接点端子41,42の第1,第2固定接点41a,42aにそれぞれ接離可能に対向する。
【0022】
前記プランジャ50は、前記ベース40内にスライド可能に嵌合し、その外向側面に摺動子51を組み込んである。そして、前記プランジャ50の外向側面に取り付けられた摺動子51が、後述するプリント基板60の図示しない摺動抵抗体に沿って摺動することにより、抵抗値が変化する。
【0023】
前記プリント基板60は、第1,第2カバー20,30内に収納可能な正面形状を有し、コネクタ61を電気接続するとともに、その内向面に図示しない摺動抵抗体をプリントしてある。そして、前記プリント基板60は、前記プランジャ50を収納したベース40に位置決めし、ベース40に組み付けた第1,第2固定接点端子41,42、前記共通端子43および切換用接点端子44を図示しない端子孔に挿入し、ハンダで電気接続することにより、前記ベース40と一体化される。
【0024】
前記トリガ70は、側方に突出する操作軸71を蛇腹状筒体72に挿通し、突出する先端部73近傍に設けた切り欠き溝74をプランジャ50にスライド係合するとともに、その先端部73に復帰用コイルバネ75の一端部を嵌合してある。そして、前記復帰用コイルバネ75の他端部はプランジャ50の貫通孔52から突出してベース40の内側面に当接する。このため、前記復帰用コイルバネ75は、前記トリガ70および前記プランジャ50を前記ハウジング11から外方に押し出すように付勢している。
なお、前記蛇腹状筒体72は、その一端部を前記操作軸71の基部に弾性嵌合する一方、その他端部を第1,第2カバー20,30のリブ23,31を接合して形成される筒状部に弾性嵌合することにより、操作軸71周辺からの水の浸入を防止する。
【0025】
操作レバー80は、その一端部に操作レバー用コイルバネ81を介して鋼玉82を外方に付勢するように組み付けるとともに、その一端側の下面に切換用コイルバネ83を介して切換用可動接点84を組み付けてある。そして、前記操作レバー80の軸部85を前記第1,第2カバー20,30のリブ24,32を突き合わせて形成される軸受け部に嵌合することにより、回動可能に支持される。
【0026】
したがって、前記第1,第2カバー20,30内に前述の内部構成部品を組み込んだ後、両者の接合面を超音波溶着等で一体化することにより、前記トリガ70の操作軸71を挟む。そして、蛇腹状筒体72の他端部を前記第1,第2カバー20,30のリブ23,31に弾性嵌合することにより、トリガスイッチ10の組立作業が完了する。
【0027】
ついで、電動ドリルの片側のケーシング100に突設したリブ101,102,103,104に、前記トリガスイッチ10を組み込んだ後、コネクタ61を介して図示しないモータ等に接続し、残る片側のケーシング(図示せず)を組み付ける。
【0028】
本実施形態によれば、内部空気が、ベース40の側面に設けた空気抜き用段部40aから第1カバー20の通気孔22を介して流出し、さらに、電動ドリルのケーシング100のリブ103に設けた通気孔106からフィルタ107を通過して外部に流出する。前記フィルタ107は通気性を有するとともに、防塵性・防水性を有するので、外部から塵埃・水の浸入を防止でき、操作性を維持しつつ、防塵性・防水性を有する電動工具が得られるという利点がある。
【0029】
次に、トリガスイッチの操作を簡単に説明する。
操作レバー80が中立位置にあるとき、操作レバー80の一端部がトリガ70の中央突部70aに当接することにより、トリガ70を引き込めず、誤操作を防止する。
そして、前記操作レバー80を反時計回りに回転させた後、トリガ70を引き込む直前には、摺動子がプリント基板60の摺動抵抗体(図示せず)に接触して最大抵抗値で接触している。一方、第1,第2可動接点片45,46はコイルバネ47,48に付勢され、第1,第2可動接点45a,46aが第1,第2固定接点41a,42aから開離している。
【0030】
まず、作業者がトリガを僅かに引き込むと、操作軸71に係合するプランジャ50がスライド移動する。このため、第1可動接点片45が回動し、第1可動接点45aが第1固定接点41aに接触する。この結果、小電流が流れて図示しないモータが低速で回転し始める。
【0031】
そして、トリガ70が引き込まれ、前記プランジャ50に組み付けた摺動子51がプリント基板60の摺動抵抗体上を摺動するにつれて抵抗が小さくなり、流れる電流が増加し、モータの回転数が増大する。
【0032】
更に、トリガ70が引き込まれ、操作軸71がベース40の奧側まで押し込まれると、第2可動接点片46が回動し、第2可動接点46aが第2固定接点42aに接触することにより、最大電流が流れてモータの回転数が最大になる。
【0033】
ついで、作業者がトリガ70を引き込む力を緩めると、復帰用コイルバネ75のバネ力によってプランジャ50および操作軸71が押し戻され、元の状態に復帰するので、モータの回転が徐々に遅くなり、停止する。
【0034】
一方、前記操作レバー80を、回転軸85を中心として時計回り方向に回転させ、前記切換用可動接点84で共通端子43と切換用接点端子44とを接続し、前述と同様にトリガ70を操作することにより、モータを逆回転させることができる。
【0035】
本実施形態では、第1カバー20の側壁のうち、プランジャ50の往復移動方向に直交する側壁に通気孔22を配置してあるので、内部空気の抜けが良く、空気抵抗が大きくならないので、操作感触が良いという利点がある。
また、本実施形態では、フィルタ107をトリガスイッチ10の外部に貼着一体化しているので、高い耐熱性,耐薬品性等を有するものである必要はなく、安価なフィルタ107で対応できるという利点がある。
【0036】
本実施形態では、電動ドリルのリブ103に設けた通気孔106を外方からフィルタ107で被覆する場合について説明したが、リブ103の内方から通気孔106をフィルタ107で被覆することにより、リブ103とトリガスイッチ10のハウジング11とで挟むようにしてもよい。
また、トリガスイッチ10にフィルタ107を直接、貼着一体化してもよく、例えば、第1カバー20の通気孔22を外方あるいは内方からフィルタ107で被覆するようにしてもよい。特に、第1カバー20の通気孔22を内方からフィルタ107で被覆すると、前記フィルタ107が第1カバー20とベース40とで挟まれ、脱落しにくいという利点がある。
さらに、前記フィルタ107はリブとの接合面に設けた通気孔を被覆する場合に限らず、リブと接合しない位置に設けた通気孔を、内方あるいは外方から被覆してもよいことは勿論である。
【0037】
本発明に係るトリガスイッチの第2実施形態は、図6ないし図11に図示するように、異なる点は防水構造であり、基本的構造は前述の第1実施形態とほぼ同様であるので、同一部分には同一番号を附して説明を省略する。
【0038】
本実施形態に係るトリガスイッチ10は、図6に図示するように、ベース40の底面に設けた段部40cにフィルタである微多孔質弾性体108を組み付け、第1カバー20と第2カバー30との接合面間の隙間から内部空気を流出させることにより、通気性を確保する。
【0039】
すなわち、本実施形態では、第1カバー20の弾性係合部25と第2カバー30の係合受け部34とを係合し、両者を仮止めする。ついで、第1,第2カバー20,30の接合面を、図11に図示する第1カバー20に設けた溶着用リブ26を超音波溶着あるいはレーザ溶着で溶融させて一体化する。
ただし、前記ベース40の底面に設けた段部40cの近傍に位置する第1カバー20および第2カバー30の接合面は、図7Bに示すように、溶着一体化せず、単に嵌合するだけの構造となっている。
また、溶着一体化しない接合面においては、操作軸71周辺では蛇腹状筒体72、操作レバー80の軸部85周辺ではシールリング86を利用して防水構造としてある。
【0040】
前記微多孔質弾性体108としては、例えば、難燃タイプのポリウレタンフォーム、より具体的には、自然発火温度416℃、相対密度28kg/m3のポリエーテル系軟質ポリウレタンフォームが挙げられる。
【0041】
したがって、図9に図示するように、ベース40の底面に設けた段部40cに微多孔質弾性体108を位置決めすることにより、ハウジング10内の空気は前記微多孔質弾性体108を通過し、溶着していない第1カバー20および第2カバー30の接合面の隙間から外部に流出する。
【0042】
本実施形態にかかるトリガスイッチ10の操作は、前述の第1実施形態とほぼ同様であるので、説明を省略する。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明に係るトリガスイッチは前述の電動ドリルに限らず、他の電動工具に適用してもよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0044】
10:トリガスイッチ
11:ハウジング
20:第1カバー
21:段部
22:通気孔
26:溶着用リブ
30:第2カバー
40:ベース
40a:段部
40c:段部
50:プランジャ
60:プリント基板
70:トリガ
71:操作軸
72:蛇腹状筒体
75:復帰用コイルバネ
80:操作レバー
100:ケーシング
107:フィルタ
108:微多孔質弾性体
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動工具などに用いられるトリガスイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スイッチに対する塵埃等による悪影響を防止するとともに、内部空気の膨張による悪影響を与えないようにするため、表面に微細溝を設けたケースに、シール材を貼着することが提案されている(特許文献1参照)。しかし、このような防塵構造をトリガスイッチに適用すると、トリガの操作によるポンプ作用により、前記微細溝から内部に塵埃・水が浸入しやすく、接点機構に悪影響を与えるおそれがある。例えば、前記トリガスイッチでは、作業中に雨水等が浸入して短絡するおそれがある。このような悪影響を防止するため、防水性および防塵性を高めるべく、ハウジングを構成するカバーの接合面を超音波溶着でシールすることも考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特公平6−18092号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述のようにシールすると、内部空気が外部に流出しにくくなり、トリガを引き込んだときの空気抵抗が大きくなるので、操作感触が悪いという問題点がある。
本発明は、前記問題点に鑑み、防塵性・防水性を確保しつつ、操作性の良いトリガスイッチを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るトリガスイッチは、前記課題を解決するため、トリガをハウジング内に引き込んで前記ハウジング内の接点機構を駆動するトリガスイッチにおいて、前記ハウジングに設けた通気孔を被覆するフィルタを、前記ハウジングの外面に設けた構成としてある。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、前記フィルタを介して通気性を確保でき、操作性を維持しつつ、防塵性、防水性を確保できる。特に、前記フィルタをハウジングの外面に設けるので、取付作業が容易である。
【0007】
本発明に係る他のトリガスイッチとしては、トリガをハウジング内に引き込んで前記ハウジング内の接点機構を駆動するトリガスイッチにおいて、前記ハウジングに設けた通気孔を被覆するフィルタを、前記ハウジングの内面に設けた構成としてある。
本発明によれば、前記フィルタを介して通気性を確保でき、操作性を維持しつつ、防塵性、防水性を確保できる。特に、前記フィルタをハウジングの内面に設けるので、フィルタが脱落しにくい。
【0008】
本発明の実施形態としては、フィルタが、0.1μm〜10μmの微細孔を有するミクロフィルタであってもよい。
本実施形態によれば、前記フィルタは、雨水(100μm〜3000μm)を通過させないが、水蒸気(直径0.0004μm)を通過させることができるので、通気性を確保でき、所望の操作性を維持しつつ、防水性,防塵性を有するトリガスイッチが得られる。
【0009】
本発明の別の実施形態としては、通気孔を、トリガの往復移動方向に直交するハウジングの側壁に設けておいてもよい。
本実施形態によれば、トリガの往復移動によるピストン作用により、内部空気の抜けが良くなり、より一層、操作感触の良いトリガスイッチが得られる。
【0010】
本発明に係る電動工具としては、トリガをハウジング内に引き込んで前記ハウジング内に設けた接点機構を駆動するトリガスイッチを組み込んだ電動工具において、前記電動工具の内周面に突設したリブに前記トリガスイッチのハウジングを接合し、前記リブに設けた通気孔に前記ハウジングに設けた通気孔を連通させるとともに、前記リブの通気孔をフィルタで被覆した構成としてある。
【0011】
本発明によれば、リブに設けた通気孔を被覆するフィルタを介して内部空気を外部に流出させることができるので、操作感触が良く、かつ、塵埃・水の浸入を防止できるトリガスイッチを有する電動工具が得られる。
【0012】
本発明に係る別のトリガスイッチは、トリガをハウジング内に引き込んで前記ハウジング内の接点機構を駆動するトリガスイッチにおいて、前記ハウジングを構成する第1カバーと第2カバーとの接合面のうち、溶着しない接合面の隙間を内側から被覆するようにフィルタを配置した構成としてある。
【0013】
本発明によれば、接合面の隙間を被覆するフィルタで内部空気を外部に流出させることができるので、操作感触が良くなる一方、外部からの塵埃,水の浸入を防止できるトリガスイッチが得られる。
【0014】
本発明の実施形態としては、フィルタが微多孔質弾性体、特に、軟質ポリウレタンフォームであってもよい。
本実施形態によれば、フィルタが弾性変形しやすいので、組付作業が容易であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1Aは電動ドリルの片方のケーシングを示す斜視図、図1Bは本願発明に係るトリガスイッチの第1実施形態を前記ケーシングに組み付けた状態を示す斜視図である。
【図2】図2Aは図1Bの部分断面斜視図、図2Bは図2Aの部分拡大斜視図である
【図3】図1Bで示したトリガスイッチの分解斜視図である。
【図4】図3で示したトリガスイッチの主要構成部品の拡大分解斜視図である。
【図5】図3で示したトリガスイッチの主要構成部品の異なる角度から視た拡大分解斜視図である。
【図6】図6A,6Bは本願発明に係るトリガスイッチの第2実施形態を示す斜視図である。
【図7】図7Aは図6で示したトリガスイッチの背面図、図7Bは図7AのB−B線断面図である。
【図8】図6で示したトリガスイッチの分解斜視図である。
【図9】図6で示したトリガスイッチの異なる角度から視た分解斜視図である。
【図10】図9で示したトリガスイッチの主要構成部品の拡大分解斜視図である。
【図11】図9で示したトリガスイッチの主要構成部品の異なる角度から視た拡大分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係るトリガスイッチの第1実施形態は、図1ないし図5に図示するように、電動ドリルに適用した場合である。
すなわち、前記トリガスイッチ10は、図1および図2に示すように、電動ドリルの片側のケーシング100の内周面に突設した位置決め用リブ101,102,103,104に組み付けられる。特に、前記リブ103の外向面に設けた浅溝状段部105の奧側に通気孔106が形成されているとともに、前記通気孔106はフィルタ107で覆われている。前記リブ103は前記トリガスイッチ10の側面に面接触し、前記リブ103に設けた前記通気孔106は前記トリガスイッチ10に設けた通気孔22に対応する位置にあり、両者は相互に連通している。
【0017】
前記フィルタ107は、通気性と、防水性・防塵性とを兼ね備えたものであり、例えば、雨水(100μm〜3000μm)は通過できないが、水蒸気(直径0.0004μm)は通過できるミクロフィルタが挙げられる。より具体的には、4フッ化エチレン樹脂多孔質膜からなり、微細孔(0.1μm〜10μm)を有し、優れた耐熱性、耐薬品性、耐候性、電気特性、撥水性を有するミクロフィルタが挙げられる。
【0018】
前記トリガスイッチ10は、図3に示すように、第1カバー20と第2カバー30とを組み合わせて形成されたハウジング11内に、ベース40、プランジャ50、プリント基板60等の内部構成部品を組み込むとともに、トリガ70および操作レバー80を組み付けたものである。
【0019】
第1カバー20は、図4および図5に示すように、その片側の内側面に設けた浅い段部21内に通気孔22を形成する一方、その反対側の側面に、前記トリガ70の操作軸71を支持するための半円形のリブ23、および、後述する操作レバー80を支持するための4分円形のリブ24を設けてある。
【0020】
第2カバー30は、前記第1カバー20に突き合わせ可能な正面形状を有し、前記第1カバー20のリブ23,24に対応する位置にリブ31,32を突設してあるとともに、ガイド片33を側方に突設してある。そして、前記第2カバー30の接合面のうち、後述するトリガ70、操作レバー80およびコネクタ61が取り付けられる部分以外の接合面は前記第1カバー20に超音波溶着される。
【0021】
前記ベース40は、図3に示すように、その側面縁部に空気抜き用段部40aを形成してあるとともに、その上面にクリック感用波形面40bが形成されている。また、前記ベース40は、その一方側から第1,第2固定接点端子41,42および共通端子43が圧入されるとともに、その他方側から切換用接点端子44が組み付けられる。さらに、前記ベース40に圧入される前記共通端子43のうち、前記ベース40から突出する延在部に設けた係合孔43a,43bに、第1,第2可動接点片45,46を挿通し、回動可能に支持してある。そして、前記ベース40に位置決め用コイルバネ47,48を組み付けることにより、前記第1,第2可動接点片が脱落せず、かつ、自動復帰するように付勢してある。このため、第1,第2可動接点片45,46の第1,第2可動接点45a,46aが、前記第1,第2固定接点端子41,42の第1,第2固定接点41a,42aにそれぞれ接離可能に対向する。
【0022】
前記プランジャ50は、前記ベース40内にスライド可能に嵌合し、その外向側面に摺動子51を組み込んである。そして、前記プランジャ50の外向側面に取り付けられた摺動子51が、後述するプリント基板60の図示しない摺動抵抗体に沿って摺動することにより、抵抗値が変化する。
【0023】
前記プリント基板60は、第1,第2カバー20,30内に収納可能な正面形状を有し、コネクタ61を電気接続するとともに、その内向面に図示しない摺動抵抗体をプリントしてある。そして、前記プリント基板60は、前記プランジャ50を収納したベース40に位置決めし、ベース40に組み付けた第1,第2固定接点端子41,42、前記共通端子43および切換用接点端子44を図示しない端子孔に挿入し、ハンダで電気接続することにより、前記ベース40と一体化される。
【0024】
前記トリガ70は、側方に突出する操作軸71を蛇腹状筒体72に挿通し、突出する先端部73近傍に設けた切り欠き溝74をプランジャ50にスライド係合するとともに、その先端部73に復帰用コイルバネ75の一端部を嵌合してある。そして、前記復帰用コイルバネ75の他端部はプランジャ50の貫通孔52から突出してベース40の内側面に当接する。このため、前記復帰用コイルバネ75は、前記トリガ70および前記プランジャ50を前記ハウジング11から外方に押し出すように付勢している。
なお、前記蛇腹状筒体72は、その一端部を前記操作軸71の基部に弾性嵌合する一方、その他端部を第1,第2カバー20,30のリブ23,31を接合して形成される筒状部に弾性嵌合することにより、操作軸71周辺からの水の浸入を防止する。
【0025】
操作レバー80は、その一端部に操作レバー用コイルバネ81を介して鋼玉82を外方に付勢するように組み付けるとともに、その一端側の下面に切換用コイルバネ83を介して切換用可動接点84を組み付けてある。そして、前記操作レバー80の軸部85を前記第1,第2カバー20,30のリブ24,32を突き合わせて形成される軸受け部に嵌合することにより、回動可能に支持される。
【0026】
したがって、前記第1,第2カバー20,30内に前述の内部構成部品を組み込んだ後、両者の接合面を超音波溶着等で一体化することにより、前記トリガ70の操作軸71を挟む。そして、蛇腹状筒体72の他端部を前記第1,第2カバー20,30のリブ23,31に弾性嵌合することにより、トリガスイッチ10の組立作業が完了する。
【0027】
ついで、電動ドリルの片側のケーシング100に突設したリブ101,102,103,104に、前記トリガスイッチ10を組み込んだ後、コネクタ61を介して図示しないモータ等に接続し、残る片側のケーシング(図示せず)を組み付ける。
【0028】
本実施形態によれば、内部空気が、ベース40の側面に設けた空気抜き用段部40aから第1カバー20の通気孔22を介して流出し、さらに、電動ドリルのケーシング100のリブ103に設けた通気孔106からフィルタ107を通過して外部に流出する。前記フィルタ107は通気性を有するとともに、防塵性・防水性を有するので、外部から塵埃・水の浸入を防止でき、操作性を維持しつつ、防塵性・防水性を有する電動工具が得られるという利点がある。
【0029】
次に、トリガスイッチの操作を簡単に説明する。
操作レバー80が中立位置にあるとき、操作レバー80の一端部がトリガ70の中央突部70aに当接することにより、トリガ70を引き込めず、誤操作を防止する。
そして、前記操作レバー80を反時計回りに回転させた後、トリガ70を引き込む直前には、摺動子がプリント基板60の摺動抵抗体(図示せず)に接触して最大抵抗値で接触している。一方、第1,第2可動接点片45,46はコイルバネ47,48に付勢され、第1,第2可動接点45a,46aが第1,第2固定接点41a,42aから開離している。
【0030】
まず、作業者がトリガを僅かに引き込むと、操作軸71に係合するプランジャ50がスライド移動する。このため、第1可動接点片45が回動し、第1可動接点45aが第1固定接点41aに接触する。この結果、小電流が流れて図示しないモータが低速で回転し始める。
【0031】
そして、トリガ70が引き込まれ、前記プランジャ50に組み付けた摺動子51がプリント基板60の摺動抵抗体上を摺動するにつれて抵抗が小さくなり、流れる電流が増加し、モータの回転数が増大する。
【0032】
更に、トリガ70が引き込まれ、操作軸71がベース40の奧側まで押し込まれると、第2可動接点片46が回動し、第2可動接点46aが第2固定接点42aに接触することにより、最大電流が流れてモータの回転数が最大になる。
【0033】
ついで、作業者がトリガ70を引き込む力を緩めると、復帰用コイルバネ75のバネ力によってプランジャ50および操作軸71が押し戻され、元の状態に復帰するので、モータの回転が徐々に遅くなり、停止する。
【0034】
一方、前記操作レバー80を、回転軸85を中心として時計回り方向に回転させ、前記切換用可動接点84で共通端子43と切換用接点端子44とを接続し、前述と同様にトリガ70を操作することにより、モータを逆回転させることができる。
【0035】
本実施形態では、第1カバー20の側壁のうち、プランジャ50の往復移動方向に直交する側壁に通気孔22を配置してあるので、内部空気の抜けが良く、空気抵抗が大きくならないので、操作感触が良いという利点がある。
また、本実施形態では、フィルタ107をトリガスイッチ10の外部に貼着一体化しているので、高い耐熱性,耐薬品性等を有するものである必要はなく、安価なフィルタ107で対応できるという利点がある。
【0036】
本実施形態では、電動ドリルのリブ103に設けた通気孔106を外方からフィルタ107で被覆する場合について説明したが、リブ103の内方から通気孔106をフィルタ107で被覆することにより、リブ103とトリガスイッチ10のハウジング11とで挟むようにしてもよい。
また、トリガスイッチ10にフィルタ107を直接、貼着一体化してもよく、例えば、第1カバー20の通気孔22を外方あるいは内方からフィルタ107で被覆するようにしてもよい。特に、第1カバー20の通気孔22を内方からフィルタ107で被覆すると、前記フィルタ107が第1カバー20とベース40とで挟まれ、脱落しにくいという利点がある。
さらに、前記フィルタ107はリブとの接合面に設けた通気孔を被覆する場合に限らず、リブと接合しない位置に設けた通気孔を、内方あるいは外方から被覆してもよいことは勿論である。
【0037】
本発明に係るトリガスイッチの第2実施形態は、図6ないし図11に図示するように、異なる点は防水構造であり、基本的構造は前述の第1実施形態とほぼ同様であるので、同一部分には同一番号を附して説明を省略する。
【0038】
本実施形態に係るトリガスイッチ10は、図6に図示するように、ベース40の底面に設けた段部40cにフィルタである微多孔質弾性体108を組み付け、第1カバー20と第2カバー30との接合面間の隙間から内部空気を流出させることにより、通気性を確保する。
【0039】
すなわち、本実施形態では、第1カバー20の弾性係合部25と第2カバー30の係合受け部34とを係合し、両者を仮止めする。ついで、第1,第2カバー20,30の接合面を、図11に図示する第1カバー20に設けた溶着用リブ26を超音波溶着あるいはレーザ溶着で溶融させて一体化する。
ただし、前記ベース40の底面に設けた段部40cの近傍に位置する第1カバー20および第2カバー30の接合面は、図7Bに示すように、溶着一体化せず、単に嵌合するだけの構造となっている。
また、溶着一体化しない接合面においては、操作軸71周辺では蛇腹状筒体72、操作レバー80の軸部85周辺ではシールリング86を利用して防水構造としてある。
【0040】
前記微多孔質弾性体108としては、例えば、難燃タイプのポリウレタンフォーム、より具体的には、自然発火温度416℃、相対密度28kg/m3のポリエーテル系軟質ポリウレタンフォームが挙げられる。
【0041】
したがって、図9に図示するように、ベース40の底面に設けた段部40cに微多孔質弾性体108を位置決めすることにより、ハウジング10内の空気は前記微多孔質弾性体108を通過し、溶着していない第1カバー20および第2カバー30の接合面の隙間から外部に流出する。
【0042】
本実施形態にかかるトリガスイッチ10の操作は、前述の第1実施形態とほぼ同様であるので、説明を省略する。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明に係るトリガスイッチは前述の電動ドリルに限らず、他の電動工具に適用してもよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0044】
10:トリガスイッチ
11:ハウジング
20:第1カバー
21:段部
22:通気孔
26:溶着用リブ
30:第2カバー
40:ベース
40a:段部
40c:段部
50:プランジャ
60:プリント基板
70:トリガ
71:操作軸
72:蛇腹状筒体
75:復帰用コイルバネ
80:操作レバー
100:ケーシング
107:フィルタ
108:微多孔質弾性体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トリガをハウジング内に引き込んで前記ハウジング内の接点機構を駆動するトリガスイッチにおいて、
前記ハウジングに設けた通気孔を被覆するフィルタを、前記ハウジングの外面に設けたことを特徴とするトリガスイッチ。
【請求項2】
トリガをハウジング内に引き込んで前記ハウジング内の接点機構を駆動するトリガスイッチにおいて、
前記ハウジングに設けた通気孔を被覆するフィルタを、ハウジングの内面に設けたことを特徴とするトリガスイッチ。
【請求項3】
フィルタが、0.1μm〜10μmの微細孔を有し、雨水(100μm〜3000μm)は通過させないが、水蒸気(直径0.0004μm)は通過させるミクロフィルタであることを特徴とする請求項1または2に記載のトリガスイッチ。
【請求項4】
通気孔を、トリガの往復移動方向に直交するハウジングの側壁に設けたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のトリガスイッチ。
【請求項5】
トリガをハウジング内に引き込んで前記ハウジング内に設けた接点機構を駆動するトリガスイッチを組み込んだ電動工具において、前記電動工具の内周面に突設したリブに前記トリガスイッチのハウジングを接合し、前記リブに設けた通気孔に前記ハウジングに設けた通気孔を連通させるとともに、前記リブの通気孔をフィルタで被覆したことを特徴とする電動工具。
【請求項6】
トリガをハウジング内に引き込んで前記ハウジング内の接点機構を駆動するトリガスイッチにおいて、
前記ハウジングを構成する第1カバーと第2カバーとの接合面のうち、溶着しない接合面の隙間を内側から被覆するようにフィルタを配置したことを特徴とするトリガスイッチ。
【請求項7】
フィルタが微多孔質弾性体であることを特徴とする請求項6に記載のトリガスイッチ。
【請求項8】
微多孔質弾性体が軟質ポリウレタンフォームであることを特徴とする請求項7に記載のトリガスイッチ。
【請求項1】
トリガをハウジング内に引き込んで前記ハウジング内の接点機構を駆動するトリガスイッチにおいて、
前記ハウジングに設けた通気孔を被覆するフィルタを、前記ハウジングの外面に設けたことを特徴とするトリガスイッチ。
【請求項2】
トリガをハウジング内に引き込んで前記ハウジング内の接点機構を駆動するトリガスイッチにおいて、
前記ハウジングに設けた通気孔を被覆するフィルタを、ハウジングの内面に設けたことを特徴とするトリガスイッチ。
【請求項3】
フィルタが、0.1μm〜10μmの微細孔を有し、雨水(100μm〜3000μm)は通過させないが、水蒸気(直径0.0004μm)は通過させるミクロフィルタであることを特徴とする請求項1または2に記載のトリガスイッチ。
【請求項4】
通気孔を、トリガの往復移動方向に直交するハウジングの側壁に設けたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のトリガスイッチ。
【請求項5】
トリガをハウジング内に引き込んで前記ハウジング内に設けた接点機構を駆動するトリガスイッチを組み込んだ電動工具において、前記電動工具の内周面に突設したリブに前記トリガスイッチのハウジングを接合し、前記リブに設けた通気孔に前記ハウジングに設けた通気孔を連通させるとともに、前記リブの通気孔をフィルタで被覆したことを特徴とする電動工具。
【請求項6】
トリガをハウジング内に引き込んで前記ハウジング内の接点機構を駆動するトリガスイッチにおいて、
前記ハウジングを構成する第1カバーと第2カバーとの接合面のうち、溶着しない接合面の隙間を内側から被覆するようにフィルタを配置したことを特徴とするトリガスイッチ。
【請求項7】
フィルタが微多孔質弾性体であることを特徴とする請求項6に記載のトリガスイッチ。
【請求項8】
微多孔質弾性体が軟質ポリウレタンフォームであることを特徴とする請求項7に記載のトリガスイッチ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−146197(P2011−146197A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−5034(P2010−5034)
【出願日】平成22年1月13日(2010.1.13)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月13日(2010.1.13)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】
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