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トリグリセリド合成の防止において使用するための、少なくとも1種のタンパク質分解酵素と少なくとも1種の脂肪分解酵素との組み合わせを含む組成物
説明

トリグリセリド合成の防止において使用するための、少なくとも1種のタンパク質分解酵素と少なくとも1種の脂肪分解酵素との組み合わせを含む組成物

本発明は、有利には腸における2-モノアシルグリセロールの分解によってトリグリセリド合成を防止するのに使用するための、スブチリシンなどの少なくとも1種のタンパク質分解酵素と少なくとも1種の脂肪分解酵素との組み合わせを含む組成物に関する。薬物、化粧料、医療機器、食品組成物、栄養補助食品、または機能性食品として使用するための、特に、肥満、アテローム性動脈硬化症、2型糖尿病の予防もしくは処置において使用するための、または体重過多の防止もしくは低減において使用するための、そのような組成物も、本発明の主題である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有利には腸における2-モノアシルグリセロールの分解によってトリグリセリド合成を防止するのに使用するための、スブチリシンなどの少なくとも1種のタンパク質分解酵素と少なくとも1種の脂肪分解酵素との組み合わせを含む組成物に関する。有利には、本発明の組成物は数種のリパーゼを含む。本発明は、薬物、化粧料、医療機器、食品組成物、栄養補助食品、もしくは機能性食品として使用するための、特に、肥満、アテローム性動脈硬化症、2型糖尿病の予防もしくは処置において使用するための、または体重過多の防止もしくは低減において使用するための、そのような組成物にも関する。
【背景技術】
【0002】
先進国の多くの人々における体重過多および肥満、2型糖尿病、心血管疾患、ならびに活力低下の頻度の増加は、高脂肪であることが多い、我々が消費する製品に含有されているカロリーの不十分な使用によることは、現在、一般に認められている。この代謝不全またはメタボリックシンドロームは、ほぼ5000万人のアメリカ人(アメリカの成人のほぼ4人に1人)およびおよそ3000万人のヨーロッパ人に影響を与えている。20〜30歳成人のおよそ7%、そして40歳を超えた成人の40%が、この症候群の発症の基準を満たす。
【0003】
メタボリックシンドロームとは、同時に発生し、心血管疾患、発作、および2型糖尿病のリスクを増加させる1セットの要因を表す。これらの要因(血圧の増加、高いインスリンレベル、ウエスト周りの過剰の脂肪、または異常なコレステロールレベル)のうちの一つのみを有していても、重篤な疾病に罹患するリスクが増加し;数種の要因が組み合わさると、リスクはさらに大きくなる。
【0004】
脂肪は、物理的特性、化学的特性、および生理学的特性により、人間の栄養において重要な役割を果たす。食物の形態で人間により摂取される脂肪に加えて、身体自体も脂質を製造する。
【0005】
食事脂肪、および脂肪組織の脂肪は、トリグリセリドから主として構成される。トリグリセリドとは、グリセロール分子に3個の脂肪酸が結合したものである。トリグリセリドは、脂質(脂肪)として分類されるが、グリセロールはむしろ炭水化物のクラスに属するポリオールであるため、3個の脂肪酸のみが脂肪である。例えば、グリセロールは水溶性であって、油溶性ではなく;従って、グリセロールは脂肪ではない。
【0006】
グリセロールに結合した脂肪酸の構造の違いによって、これらの脂肪は異なり、粘性の状態が影響を受ける。従って、オリーブ油、ヒマワリ油、大豆油、バター、牛脂、豚脂、マーガリン等のような食物には、極めて多様なトリグリセリドが存在する。
【0007】
これらの脂肪酸は、それ自体は同化可能でない全てのトリグリセリドに共通の過程を介して、腸内で同化される。
【0008】
それらは、消化管内のリパーゼの作用により、ジグリセリド、モノグリセリド、および遊離脂肪酸へと分解されなければならず;トリグリセリドは同化可能でないため、これらの様々な生成物のみが同化可能である。
【0009】
脂肪分解性のリパーゼまたは酵素は、同化可能であるよう十分に小さな分子へとトリグリセリド(TAG)を切断する、口、胃、および膵臓において分泌される酵素である。残念ながら、リパーゼは、グリセロールの1位および3位においてのみトリグリセリド(TAG)を攻撃し、遊離脂肪酸、および2-モノアシルグリセロール(2位に結合した1個の脂肪酸を含むグリセロール分子)の形成をもたらす。
【0010】
リパーゼ活性がより大きければ、遊離脂肪酸およびグリセロールすら入手され得る。これらの分子は、全て、身体によって同化可能である。
【0011】
しかし、複雑な問題が存在する:これらの生成物が同化されるや否や、身体は、膵リパーゼのようなリパーゼによって遊離脂肪酸および2-モノアシルグリセロールへと著しく分解されたトリグリセリドを、腸の上皮細胞(エンテロサイト)において再合成(再形成)する(リパーゼによるトリグリセリド(トリアシルグリセロール、TAG)の分解、次いで、腸細胞におけるトリグリセリド再形成を表す図1を参照のこと)。
【0012】
このトリグリセリド(TAG)再形成は、特に、合成のいくつかの段階として作用する4種の酵素(アシルCoA合成酵素、モノグリセリドアシル基転移酵素、ジグリセリドアシル基転移酵素、およびジグリセリド合成酵素)の活性によって達成される。
【0013】
次いで、遊離脂肪酸が、1位および3位において2-モノアシルグリセロールに結合し、トリグリセリドが再形成されるであろう。血液に可溶性でない、これらのトリグリセリドは、VLDL、LDL、およびHDLへと進化し、トリグリセリド(TAG)、コレステロール、およびリン脂質を全身に輸送するであろうカイロミクロンに取り込まれなければならない。
【0014】
従って、これらの新たなトリグリセリドは、リポタンパク質に結合し、アディポサイト(脂肪細胞)に貯蔵されるであろう。より小さな脂肪に分解された後、身体によって同化されたトリグリセリドは、再びトリグリセリドとして貯蔵される。従って、それらはアディポサイトに貯蔵されているため、身体はそれらのエネルギーを直ちには使用しない。トリグリセリドの場合のように、脂肪酸がグリセロールに結合している時、身体は脂肪酸を代謝することができない。代謝されるためには、脂肪酸は遊離でなければならない。
【0015】
トリグリセリドの再構築および貯蔵を構成する、肥満遺伝子とも呼ばれる、この代謝不全(James V.Neel-Diabetes Mellitus:a "thrifty" genotype rendered detrimental by "progress"-American Journal of Human Genetics-vol.14-pages 353-362(非特許文献1))は、数千年前の最初期の人間にとっては利点であった。実際、脂肪を貯蔵する能力は生存に不可欠であった。狩猟によって獲物を捕らえることが可能な順調な期間に、人間は多く食べ、脂肪を備蓄しておいた。従って、人間は、このようにして脂肪を貯蔵することにより、蓄えておいた脂肪を困難な時期に消費することにより、長い飢きんの期間を生き延びることができた。
【0016】
これは、最も多くの脂肪備蓄を有する人々が、長い食料不足の期間を最もよく生き延びたことを説明している書籍「The survival of the fattest」(The Key to Human Brain Evolution,World Scientific Publishing Co,New Jersey,United States,2005,www.worldscibooks.com)(非特許文献2)において、Stephen Cunnaneによって、全てよく説明されている。
【0017】
ω3脂肪酸が脳に濃縮され、同胞より知的になり、より進歩したのは、これらの同じ人々である。従って、この時期には、代謝不全は進化上の利点であり、自然淘汰に関しても利点であった。これは、特に、ホモ・サピエンスが原始的なホモ種より発生した例である。
【0018】
メラネシア人の例は明らかである。これらの人々はアウトリガーで台湾を出発し、次いで、全ての太平洋諸島を植民地化した。航海を乗り越えた者は、最も多くの脂肪備蓄を有する者であった。
【0019】
自然淘汰は、最も大型の者の生存を促進し、次いで、彼らは、肥満遺伝子を有する子供を有した。従って、メラネシア人の60〜70%は2型糖尿病患者である。
【0020】
しかし、現在、空腹がおそらく過剰に満たされている先進国において、この貯蔵能力は厄介なものとなっている。実際、エンテロサイトまたは腸細胞におけるトリグリセリドの再合成は、ヒトの健康にとって悲惨な結果を有する。特に、このトリグリセリド再形成は以下のことを誘導する:
−血中のトリグリセリド、コレステロール、およびリン脂質を輸送するカイロミクロンのサイズおよび数の増加、
−トリグリセリド内に捕捉され、身体によって代謝されない全ての脂肪酸による、動脈粥腫、そしてしばしば動脈血栓の形成を容易にする、アテローム性動脈硬化症のリスクの増加、
−循環血中の悪玉コレステロールのレベルの増加、
−脂肪細胞の数およびサイズの増加、従って、体重増加または肥満の発症。
【0021】
さらに、血中の過剰のトリグリセリドは、代謝可能な遊離脂肪酸の量を低減させ;従って、エネルギー不足をもたらす。
【0022】
従って、肥満遺伝子が顕著である、ある種の重篤な症例においては、食事の後ですら、血中に利用可能な栄養素を有していないという感覚が存在する。この不快な感覚は、気分がよくなるよう、食物および飲料の消費を招く、軽食を摂りたいという欲望、絶え間ない空腹感を作出する。
【0023】
この代謝不全、即ち、同化されるが、トリグリセリドの形態では、トリグリセリド内に補足されているため使用可能でない脂肪酸に含有されているカロリーを使用することができないという事実は、ReavenがX症候群と呼び、Kaplanが「死の四重奏」と呼ぶ、1セットの合併症をもたらす。
−G.M.Reaven-Stanford University School of Medicine-Division of Endocrinology,Gerontology and Metabolism,Department of Veterans Affairs Medical Center.Palo Alto,CA,USA-Syndrome X:6 years later-Journal of Internal Medicine 1994;236(Supplement 736):13-22(非特許文献3);
−G.M.Reaven-Simon & Schuster-Rockefeller Center,1230 Avenue of the Americas-New York,NY 10020-Syndrome X-Overcoming the silent killer that can give you a heart attack-Copyright 2000 G.M.Raven,T.Strom and B.Fox(非特許文献4);
−Norman M.Kaplan MD-The Deadly Quartet-Arch Inter.Med-vol 149,July 1989:1514-1520(非特許文献5)。
【0024】
必要とするエネルギーを見出すため、代謝可能な脂肪酸が欠乏している身体は、体中に遍在するグルコースを使用するであろう。これが、ヒトはハイブリッド車であると言われる所以である。しかし、グルコースは、脂肪酸とは対照的に、多くの短所を有する:
−燃焼時、脂肪酸が1グラム当たり9カロリーを放出するのに対し、グルコースは1グラム当たり4カロリーしか放出しない。
−とりわけ、グルコースは、使用され、細胞に浸透するためには、ホルモンであるインスリンを必要とする。また、グルコースが全細胞に浸透するためには、身体はその能力を越えて、極度の条件の下で、さらにインスリンを分泌しなければならない。従って、ある点で、身体、特に、膵臓は、もはやインスリンを多くは分泌し得なくなり、インスリン抵抗性の現象が起こる;グルコースは血中に蓄積され、もはや細胞に浸透し得ない。これはグルコース不耐性と呼ばれ;身体はインスリン抵抗性になる。
【0025】
この高インスリン血症は不都合な効果を有する;過剰のインスリンは、脂肪分解と呼ばれる、脂肪細胞からの脂肪酸の排出を妨げる。従って、使用可能な脂肪酸の欠損がさらに大きくなる;もはや脂肪酸が脂肪細胞を去らないため、特に、肥満に罹患している者については、減量の可能性がなくなる。従って、利用可能な脂肪酸の欠損がさらに大きくなり、グルコースが代謝においてさらに集中的に使用されるようになり、そのことから、トリグリセリド血症およびコレステロール血症の増加のような、さらなる他の合併症が発生する。
【0026】
グルコースが細胞に十分に浸透せず、血中に蓄積され、高血糖を引き起こすため、これらの代謝障害は、全て、異脂肪血症、高血圧、高尿酸血症、および正常値を超えたグルコースレベルをもたらす。
【0027】
次いで、これらの代謝的合併症は、全て、長期間定着する2型糖尿病をもたらし得る。脂肪細胞における脂肪の蓄積も、特に、男性については腹部およびウエスト周り、女性については臀部において、長期間定着するであろう。
【0028】
これらの代謝的問題は、全て、しばしば最低である個体の精神に対して間接的影響を有し、特に、大きな不満足感および絶え間ない空腹感と共に、これらの代謝障害に罹患している個体において、情緒不安定または神経衰弱をもたらし得る。
【0029】
さらに、従って、脳への供給が不十分になる。過剰のインスリンは、多数の血中パラメーターを混乱させ:アディポサイトカイン、TNPβ、IL-6、PAI 1、アディポシン(adiposin)、アンジオテンシノーゲン、レプチン、アディポネクチン、レジスチン、MCSF、TGFL等が血中で増加する。これらの炎症性生成物は、全て、生物学的不平衡を強調し、個体の脂質および炭水化物の代謝を不安定にする。
【0030】
従来の研究は、トリグリセリド合成を避け、この代謝不全を克服するための新たな方式を求めた。
【0031】
従って、脂肪細胞の貯蔵量を減らし、これらの脂肪細胞に貯蔵された脂肪酸を利用可能にするため、様々な方法が見出された。
【0032】
その目的のために特に使用される物質には、アドレナリンを破壊する酵素O'-メチルトランスフェラーゼを阻止するためのフラボノイドに富む茶抽出物、またはフラバン-3-オールに富むブドウ種子抽出物およびビオフラボノイドに富むマツ樹皮が含まれる(後者は、いずれも、熱産生を増加させる、即ち、脂肪細胞から脂肪酸を放出させる); 同様に、ココアから抽出されたポリフェノールも同一の効果を有する。
【0033】
アンフェタミンおよびその他のイソメリド(isomerides)またはメディエーター(Mediator)が重用されたのは、脂肪細胞によって拘束された脂肪を放出するのを助けるためであった。しかし、これらの生成物は、極めて危険であったため、現在は全て禁止されている。
【0034】
トリアシルグリセロール(TAG)合成サイクルに入らない共役リノール酸(CLA)、および脂肪細胞を通過せずに燃焼する中鎖油により、脂肪細胞を避ける試みもなされた。
【0035】
出願人は、全て、脂肪沈着物の形成を促進することなく、メタボリックシンドロームと対決し、肥満遺伝子に対抗し、脂肪のエネルギーを使用するための、より良好な手段を見出すことに努めた。
【0036】
出願人は、多くの実験室が、TAGの分解および再形成を防止するため、リパーゼ阻止剤の使用を提唱していることに注目した。
【0037】
しかし、驚くべきことに、出願人は、抗リパーゼ生成物が減量において必ずしも効果的ではなく、実際、腸に残存するTAGの量を増加させることにより、身体に対して有害な作用を有することを発見した。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0038】
【非特許文献1】James V.Neel-Diabetes Mellitus:a "thrifty" genotype rendered detrimental by "progress"-American Journal of Human Genetics-vol.14-pages 353-362
【非特許文献2】「The survival of the fattest」(The Key to Human Brain Evolution,World Scientific Publishing Co,New Jersey,United States,2005,www.worldscibooks.com)
【非特許文献3】G.M.Reaven-Stanford University School of Medicine-Division of Endocrinology,Gerontology and Metabolism,Department of Veterans Affairs Medical Center.Palo Alto,CA,USA-Syndrome X:6 years later-Journal of Internal Medicine 1994;236(Supplement 736):13-22
【非特許文献4】G.M.Reaven-Simon & Schuster-Rockefeller Center,1230 Avenue of the Americas-New York,NY 10020-Syndrome X-Overcoming the silent killer that can give you a heart attack-Copyright 2000 G.M.Raven,T.Strom and B.Fox
【非特許文献5】Norman M.Kaplan MD-The Deadly Quartet-Arch Inter.Med-vol 149,July 1989:1514-1520
【発明の概要】
【0039】
本発明により提唱された解決法は、タンパク質分解酵素またはプロテアーゼと、少なくとも1種の脂肪分解酵素またはリパーゼとの組み合わせの使用により、身体のエンテロサイトまたは腸細胞におけるトリグリセリドの再形成を阻害し、低減させ、かつ/または防止することである。
【0040】
そのようなタンパク質分解酵素、特に、リパーゼを投与することにより、トリグリセリド再合成は、的確に、身体にとっての危険なしに回避される。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【発明を実施するための形態】
【0042】
従って、出願人は以下のことを発見した:
・タンパク質分解酵素は、トリグリセリド再合成を助ける、エンテロサイト内の4種の酵素(アシルCoA合成酵素、モノグリセリドアシル基転移酵素、ジグリセリドアシル基転移酵素、およびジグリセリド合成酵素)の活性を破壊し、
・特に、腸のトリグリセリドの2位において有利に作用する特定のリパーゼが使用された場合、トリグリセリド再合成の枢軸である2-モノアシルグリセロール生成が低減される。この代謝経路は、トリグリセリドの80%の合成経路であることが、全ての生化学者に公知である;他の比較的低効率の経路は、グリセロール-3-リン酸からの再合成であり、トリグリセリドの20%のみを生成する。
【0043】
従って、本発明は、有利には2-モノアシルグリセロールの分解によって、特にエンテロサイトまたは腸細胞におけるトリグリセリドの合成または再形成を防止するのに使用するための、少なくとも1種のタンパク質分解酵素またはプロテアーゼと少なくとも1種の脂肪分解酵素またはリパーゼとの組み合わせを含む組成物を目的として有する。
【0044】
本発明によると、タンパク質分解酵素は、有利には、スブチリシン、ナガーゼ、ナットウキナーゼ、キモトリプシン、トリプシン、エラスターゼ、サーモリシン、セラペプターゼ、およびそれらの混合物を含む群より選択される。
【0045】
本発明によると、タンパク質分解酵素は、特に有利には、スブチリシン、またはナットウキナーゼ、またはスブチリシンもしくはナットウキナーゼと1種もしくは複数種の他のタンパク質分解酵素との混合物である。
【0046】
本発明の特定の特徴によると、タンパク質分解酵素は、組成物の全重量に対して5〜30重量%、典型的には、10〜20重量%の割合で存在する。
【0047】
本発明の別の特定の特徴によると、脂肪分解酵素は、組成物の全重量に対して70〜95重量%、典型的には、80〜90重量%の割合で存在する。
【0048】
本発明によると、有利には、組成物は、10mg〜200mg、より具体的には10mg〜100mg、典型的には20mg〜100mg、例えば50mg〜100mgの範囲の、1日用量のタンパク質分解酵素の投与を可能にする。
【0049】
本発明によると、有利には、組成物は、100mg〜400mg、より具体的には100mg〜300mg、典型的には100mg〜200mgまたは200mg〜300mgの範囲の、1日用量の脂肪分解酵素の投与を可能にする。
【0050】
本発明の特定の態様において、組成物は経口投与用に製剤化される。
【0051】
本発明によると、組成物は、有利には、硬カプセル剤、軟カプセル剤、錠剤、顆粒剤、散剤、または経口液剤の形態で提供される。
【0052】
本発明の特定の特徴によると、組成物は、硬カプセル、軟カプセル、または胃耐性錠剤の形態で提供される。
【0053】
組成物がタンパク質分解酵素および脂肪分解酵素を腸内で放出するよう、組成物は有利には胃耐性である。
【0054】
本発明によると、組成物は、有利には、薬学的組成物、化粧用組成物、機能性食品組成物、食品組成物、栄養補助食品、または医療機器であり、薬学、化粧、食品、または機能性食品の観点から許容される担体または適当な賦形剤、および当業者に公知の従来の添加剤を含んでいてもよい。
【0055】
本発明によると、組成物は、有利には、サーモミセス・ラヌギノサス(Thermomyces lanuginosus)、リゾプス・ニベウス(Rhizopus niveus)、ペニシリウム・ロックフォルティ(Penicillium roqueforti)、ペニシリウム・カマンベルティ(Penicillium camemberti)、ゲオトリクム・カンジダム(Geotrichum candidum)、カンジダ・ルゴサ(Candida rugosa)、カンジダ・リポリチカ(Candida lipolytica)、カンジダ・パラプローシス(Candida parapsilosis)、クロコウジカビ(Aspergillus niger)、リゾプス・オリゼ(Rhizopus oryzae)、ムコール・ジャバニカス(Mucor javanicus)から抽出されたリパーゼ、またはカンジダ・アンタルチカ(Candida anthartica)、ゲオトリクム・カンジダムに由来するリパーゼ、またはカラスムギから抽出されたリパーゼ、およびそれらの混合物などの少なくとも1種のリパーゼを含む。
【0056】
特に有利には、組成物は数種のリパーゼを含む。
【0057】
本発明に関して使用されるリパーゼは、有利には、トリグリセリドの2位において活性であり、トリグリセリドの80%を生成する経路である2-モノアシルグリセロールを低減させ、トリグリセリドの再形成を防止するであろう。
【0058】
本発明の特定の特徴によると、組成物は、カンジダ・アンタルチカのCal AまたはCal Bリパーゼ、ゲオトリクム・カンジダム、カンジダ・ルゴサ、およびこれらのリパーゼの2種または3種の混合物を含む群より選択される少なくとも1種のリパーゼを含む。典型的には、組成物は、カンジダ・アンタルチカのCal AまたはCal B、ゲオトリクム・カンジダム、およびカンジダ・ルゴサの混合物を含む。
【0059】
特定の態様において、本発明の組成物は、体重過多、脂肪生成、もしくはコレステロール過多の防止もしくは低減において使用するため、または抗セルライト剤として使用するため、典型的には、化粧用組成物または医療機器において使用するためのものである。
【0060】
別の特定の態様において、本発明の組成物または生成物は、肥満遺伝子に対抗するため、肥満もしくはアテローム性動脈硬化症、または心血管障害、または2型糖尿病、および一般にメタボリックシンドロームと呼ばれるものの予防または処置において使用するためのものである。
【0061】
本発明は、有利には、腸における2-モノアシルグリセロールの分解により、トリグリセリドの合成を防止するための、
−スブチリシンなどの少なくとも1種のタンパク質分解酵素と、
−カンジダ・アンタルチカのリパーゼCal AもしくはCal B、ゲオトリクム・カンジダムのリパーゼ、カンジダ・ルゴサリパーゼのリパーゼ、またはこれらのリパーゼの2種もしくは3種の混合物などの少なくとも1種の脂肪分解酵素と
を含有する、同時に、別々に、または時間差で使用するための組み合わせ生成物としての、組成物または生成物も、目的として有する。
【0062】
本発明によると、タンパク質分解酵素は、有利には、スブチリシン、ナガーゼ、ナットウキナーゼ、キモトリプシン、トリプシン、エラスターゼ、サーモリシン、セラペプターゼ、およびそれらの混合物を含む群より選択される。
【0063】
本発明によると、リパーゼは、有利には、サーモミセス・ラヌギノサス、リゾプス・ニベウス、ペニシリウム・ロックフォルティ、ペニシリウム・カマンベルティ、ゲオトリクム・カンジダム、カンジダ・ルゴサ、カンジダ・リポリチカ、カンジダ・パラプローシス、クロコウジカビ、リゾプス・オリゼ、ムコール・ジャバニカスから抽出されるか、またはカンジダ・アンタルチカ、ゲオトリクム・カンジダム、もしくはカラスムギから抽出される。
【0064】
プロテアーゼは、典型的には、ゼラチンカプセルの形態で投与される。プロテアーゼは、有利には、1日2〜3回、各食事と共に、1ゼラチンカプセル、投与される。
【0065】
典型的には、生成物は、カンジダ・アンタルチカのリパーゼCal AもしくはCal Bなどのカンジダ・アンタルチカの少なくとも1種のリパーゼ、ゲオトリクム・カンジダムのリパーゼ、カンジダ・ルゴサのリパーゼ、および/またはオートムギから抽出されたリパーゼを含む。これらのリパーゼは、トリグリセリドの2位において作用し、従って、2-モノアシルグリセロールを分解し、体内のトリグリセリド再形成のプロテアーゼによる防止を助けるため、これは特に有利である。2-モノアシルグリセロールが存在しない場合、TAG再合成ははるかに困難となる(この経路が体内のTAGの80%を生成することを想起すること)。
【0066】
リパーゼは、典型的には、ゼラチンカプセルの形態で投与される。リパーゼは、有利には、1日3回、各食事と共に、1ゼラチンカプセル、投与される。
【0067】
特定の態様において、本発明の組成物または生成物は、薬物、化粧料、医療機器、食品組成物、機能性食品、または栄養補助食品として使用するためのものである。
【0068】
特定の態様において、本発明の組成物または生成物は、体重過多、脂肪生成、もしくはコレステロール過多の防止もしくは低減において使用するため、または抗セルライト剤として使用するためのものである。
【0069】
別の特定の態様において、本発明の組成物または生成物は、肥満遺伝子に抵抗するため、肥満、アテローム性動脈硬化症、心血管障害、または2型糖尿病、および一般にメタボリックシンドロームと呼ばれるものの予防または処置において使用するためのものである。
【0070】
以下の実施例は、本発明を例示するためのものであって、本発明の範囲を限定するものでは決してない。
【実施例】
【0071】
実施例1:トリグリセリド合成を防止するための、スブチリシンなどのタンパク質分解酵素と、カンジダ・アンタルチカのCal A、ゲオトリクム・カンジダムリパーゼ、およびカンジダ・ルゴサリパーゼなどの脂肪分解酵素との組み合わせの投与により誘導される活性の研究:
ラットを使用して活性および試験用量の研究を実施した。これらのラットを、10匹ずつの三つの群(試験条件)に分割した。
【0072】
第1の条件、対照群は、活性生成物を受容しなかった。
【0073】
各々10匹のラットの群を含む他の二つの条件は、群1については、スブチリシン50mgとカンジダ・アンタルチカのCal Aリパーゼ100mgとの混合物、群2については、スブチリシン50mgとゲオトリクム・カンジダムリパーゼ50mgとカンジダ・ルゴサリパーゼ50mgとの混合物を、それぞれ、8日間(1日1回)受容した。
【0074】
8日後、対照群を含む全てのラットが、人間における大さじ1杯(15ml)と等価な用量のオリーブ油を受容した。
【0075】
この全てのラットへのオリーブ油の投与の後、オリーブ油投与の1時間後、2.5時間後、5時間後に、全ての動物から血液を採取した。次いで、採取された血液からトリグリセリドレベルを計算した。
【0076】
対照ラットにおいては、三つの試料(1h、2.5h、および5h)について、血中に多量のTAGが見出された。
【0077】
群1および2は、血中にTAGを有していなかった。
【0078】
次いで、1週間間隔で、2回、オリーブ油を再び投与した。その間、条件1および2は、上述のリパーゼと組み合わせられたスブチリシンを受容し続けた。
【0079】
これらの2回も、結果は同一であった。
【0080】
群1および2においてはTAGは再形成されなかったが、対照群は、三つの試料について、血中に高濃度のTAGを有していた。
【0081】
従って、スブチリシンとリパーゼとの組み合わせは、トリグリセリド(TAG)の形成を防止すると結論付けることができた。
【0082】
実施例2:10匹のミニブタの研究
10匹のミニブタで研究を実施した。
【0083】
これらのブタを四つの群に分離した:
−1匹の対照ブタ
−群1に3匹のブタ
−群2に3匹のブタ
−群3に3匹のブタ
【0084】
対照ブタは酵素を受容しなかった。
【0085】
他の三つの条件は、酵素の3種の処方を受容した。
【0086】
処方1は、スブチリシン10mgとCal Aリパーゼ300mgとパンクレアチンとから構成された。それは、20mg/kgの用量で群1のブタに投与された。
【0087】
処方2は、スブチリシン10mgとカンジダ・ルゴサリパーゼ300mgとパンクレアチンとから構成された。それは、40mg/kgの用量で群2のブタに投与された。
【0088】
処方3は、スブチリシン10mgとゲオトリクム・カンジダムリパーゼ300mgとパンクレアチンとから構成された。それは、40mg/kgの用量で群3のブタに投与された。
【0089】
処方は、8日間、1日1回、与えられた。
【0090】
2日間、2時間毎に採取された血液試料において、結果(トリグリセリドレベル)を測定した。
【0091】
研究の結果は、対照ブタは多量のトリグリセリドを生成するが、他の三つの条件のブタは比較的少ないトリグリセリドを生成することを示した(図2を参照のこと)。
【0092】
上述の各条件からの1匹のブタ(群1からの1匹のブタ、群2からの1匹のブタ、および群3からの1匹のブタ)を今度は対照動物として使用して、8日後に、第2の研究を実施した。
【0093】
各ロット2匹の残りのブタは、上述と同一の酵素処方を受容した。
【0094】
次いで、対照ブタを含む、全てのブタが、トリグリセリドを多くは生成していないことが認められた。従って、8日前に与えられた酵素が、依然として血中で活性を有し、遅発効果を有していたこと、そして8日前に酵素を受容した対照動物において、リポタンパク質が減少していたことが、結論付けられ得る。
【図1】

【図2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
有利には腸における2-モノアシルグリセロールの分解によってトリグリセリド合成を防止するのに使用するための、少なくとも1種のタンパク質分解酵素と少なくとも1種の脂肪分解酵素との組み合わせを含む組成物。
【請求項2】
タンパク質分解酵素が、スブチリシン、ナガーゼ、ナットウキナーゼ、キモトリプシン、トリプシン、エラスターゼ、サーモリシン、セラペプターゼ、およびそれらの混合物を含む群より選択され、好ましくは、スブチリシンまたはナットウキナーゼである、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
薬物、化粧料、医療機器、食品組成物、機能性食品、または栄養補助食品として使用するための、請求項1または請求項2記載の組成物。
【請求項4】
体重過多、脂肪生成、もしくはコレステロール過多の防止もしくは低減において使用するため、または抗セルライト剤として使用するための、請求項1〜3のいずれか一項記載の組成物。
【請求項5】
肥満、アテローム性動脈硬化症、または2型糖尿病の予防または処置において使用するための、請求項1〜3のいずれか一項記載の組成物。
【請求項6】
経口投与用に製剤化された、請求項1〜5のいずれか一項記載の組成物。
【請求項7】
硬カプセル剤もしくは軟カプセル剤、錠剤、顆粒剤、散剤、または経口液剤の形態で提供される、請求項1〜6のいずれか一項記載の組成物。
【請求項8】
ゼラチンカプセルまたは胃耐性錠剤の形態で提供される、請求項7記載の組成物。
【請求項9】
1日用量のタンパク質分解酵素50〜100mgの投与を可能にする、請求項1〜8のいずれか一項記載の組成物。
【請求項10】
1日用量の脂肪分解酵素200〜300mgの投与を可能にする、請求項1〜9のいずれか一項記載の組成物。
【請求項11】
リパーゼが、サーモミセス・ラヌギノサス(Thermomyces lanuginosus)、リゾプス・ニベウス(Rhizopus niveus)、ペニシリウム・ロックフォルティ(Penicillium roqueforti)、ペニシリウム・カマンベルティ(Penicillium camemberti)、ゲオトリクム・カンジダム(Geotrichum candidum)、カンジダ・ルゴサ(Candida rugosa)、カンジダ・リポリチカ(Candida lipolytica)、カンジダ・パラプローシス(Candida parapsilosis)、クロコウジカビ(Aspergillus niger)、リゾプス・オリゼ(Rhizopus oryzae)、ムコール・ジャバニカス(Mucor javanicus)から抽出されたリパーゼ、またはカンジダ・アンタルチカ(Candida anthartica)、ゲオトリクム・カンジダムのリパーゼ、またはカラスムギから抽出されたリパーゼ、およびそれらの混合物を含む群より選択される、請求項1〜10のいずれか一項記載の組成物。
【請求項12】
リパーゼが、カンジダ・アンタルチカのリパーゼCal AもしくはCal B、ゲオトリクム・カンジダムのリパーゼ、カンジダ・ルゴサのリパーゼ、またはこれらのリパーゼの混合物である、請求項11記載の組成物。
【請求項13】
有利には腸における2-モノアシルグリセロールの分解によってトリグリセリド合成を防止するための、
−スブチリシンなどの少なくとも1種のタンパク質分解酵素と、
−カンジダ・アンタルチカのリパーゼCal AもしくはCal B、ゲオトリクム・カンジダムのリパーゼ、カンジダ・ルゴサのリパーゼ、またはこれらのリパーゼの混合物などの少なくとも1種のリパーゼと
を含有する、同時に、別々に、または時間差で使用する組み合わせ生成物としての生成物。

【公表番号】特表2013−521262(P2013−521262A)
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−555449(P2012−555449)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【国際出願番号】PCT/EP2011/069045
【国際公開番号】WO2012/056024
【国際公開日】平成24年5月3日(2012.5.3)
【出願人】(512169501)イマルコ リサーチ ソシエテアノニム (1)
【Fターム(参考)】