トレイフィーダ
【課題】電子部品を収容したトレイを装着のために供給するトレイフィーダで、トレイに対する収納効率をよく、簡易な構造でコストを抑えて、能率よくトレイを供給する。
【解決手段】ベース上のガイドに上に、トレイをパレットに搭載して移動する左側(作業者側から見て)の移動ユニットおよび右側の移動ユニットを有しており、ガイド上を駆動機構により駆動されて移動し、左側の移動ユニットと右側の移動ユニットは、電子部品装着装置側と作業者側を交互に往復運動する。左側の移動ユニットと右側の移動ユニットは、往復運動する際に、左側の移動ユニットのパレットと右側の移動ユニットのパレットは、衝突しない異なった高さになっており、左側の移動ユニットの昇降機構は、トレイに収容した電子部品を取出す位置に来たときに、パレットの位置を右側の移動ユニットのパレットの高さになるように上昇させる。
【解決手段】ベース上のガイドに上に、トレイをパレットに搭載して移動する左側(作業者側から見て)の移動ユニットおよび右側の移動ユニットを有しており、ガイド上を駆動機構により駆動されて移動し、左側の移動ユニットと右側の移動ユニットは、電子部品装着装置側と作業者側を交互に往復運動する。左側の移動ユニットと右側の移動ユニットは、往復運動する際に、左側の移動ユニットのパレットと右側の移動ユニットのパレットは、衝突しない異なった高さになっており、左側の移動ユニットの昇降機構は、トレイに収容した電子部品を取出す位置に来たときに、パレットの位置を右側の移動ユニットのパレットの高さになるように上昇させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トレイフィーダに係り、電子部品装着装置により自動的にプリント基板に電子部品を装着するときに、電子部品を収容したトレイを供給するトレイフィーダであって、簡易な構造で能率よくトレイを供給するのに好適なトレイフィーダに関する。
【背景技術】
【0002】
電子部品装着装置が、半導体チップなどの電子部品をプリント基板に装着するときに、平面上に仕切られたトレイに複数の電子部品を収納し、そこから装着ヘッドが部品をピックアップし、プリント基板の方向に搬送する技法が知られている。
【0003】
トレイフィーダは、このような電子部品が収納されたトレイを装置側に供給する付加装置である。
【0004】
特許文献1には、このようなトレイフィーダで、他のテープフィーダまたはバルクフィーダなどの他の形態のフィーダと交換可能な装置が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、トレイを載せるためパレットが多段に形成されたトレイフィーダが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−147330号公報
【特許文献2】特開2001−7594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
トレイフィーダでは、電子部品の供給の能率を向上させるために、電子部品装着装置を停止させず連続して電子部品の収容されたトレイを電子部品装着装置側に供給することが必要になる。
【0008】
トレイフィーダでトレイを載せるためのパレットが一つであると、電子部品装着装置がトレイに収容された電子部品を搬入し終わると、トレイ交換時には、電子部品装着装置を停止しなければならず、作業効率が悪くなる。
【0009】
特許文献2に示されたような多段パレット型のトレイフィーダでは、電子部品装着装置にトレイを供給する効率はよいが、トレイを収納するマガジンの昇降機構を備えねばならず、機構が複雑になるという問題点がある。また、コストが高くなるという問題点がある。
【0010】
また、トレイのサイズ、電子部品装着装置の大きさも制約があるため、トレイフィーダの収容効率も重要なファクターとなる。
【0011】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、その目的は、電子部品を収容したトレイを装着のために供給するトレイフィーダであって、簡易な構造でコストを抑え、能率よくトレイを供給でき、しかも、トレイに対する収納効率のよいトレイフィーダを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の電子部品を基板に搭載する電子部品装着装置にトレイに収容された電子部品を供給するトレイフィーダは、電子部品装着装置に装着するベースと、トレイをパレットに搭載して移動する左側(作業者側から見て)の移動ユニットおよび右側の移動ユニットと、左側の移動ユニットと右側の移動ユニットを、電子部品装着装置により前記トレイに収容した電子部品を取出す側(以下、「電子部品装着装置側」という)と、作業者がトレイを交換する側(以下、「作業者側」という)との間を往復運動させる駆動機構とを有している。
【0013】
この駆動機構は、ベルトとプーリとプーリの一つを回転させるモータからなり、移動ユニットの移動ベースは、ベルトにベルト固定金具により取り付けられている。
【0014】
そして、左側の移動ユニットと右側の移動ユニットは、ベース上に電子部品装着装置側と作業者側の間に各々平行になるように設けられたガイド上を駆動機構により駆動されて移動し、左側の移動ユニットと右側の移動ユニットは、電子部品装着装置側と作業者側を交互に往復運動する。
【0015】
このとき、左側の移動ユニットは、シリンダによりピストンを動かせて、トレイを搭載するパレットを昇降させる昇降機構を有しており、左側の移動ユニットと右側の移動ユニットは、電子部品装着装置側と作業者側を往復運動する際に、左側の移動ユニットのパレットと右側の移動ユニットのパレットは、衝突しない異なった高さになっており、左側の移動ユニットの昇降機構は、電子部品装着装置側の電子部品装着装置によりトレイに収容した電子部品を取出す位置に来たときに、パレットの位置を右側の移動ユニットのパレットの高さになるように上昇させる。
【0016】
また、逆の場合に移動ユニットを移動させるときには、左側の移動ユニットの昇降機構は、右側の移動ユニットのパレットは、衝突しない異なった高さになるまで、左側の移動ユニットのパレットを下降させる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、電子部品を収容したトレイを装着のために供給するトレイフィーダであって、簡易な構造でコストを抑え、能率よくトレイを供給でき、しかも、トレイに対する収納効率のよいトレイフィーダを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダを搭載する電子部品装着装置の上面図である。
【図2】本発明の第一の実施形態に係る電子部品装着装置のブロック図である。
【図3A】本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの上面図である(その一)。
【図3B】本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの上面図である(その二)。
【図4A】本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの側面図である(その一)。
【図4B】本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの側面図である(その二)。
【図5A】本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの正面図である(その一)。
【図5B】本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの正面図である(その二)。
【図6】本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダのブロック図である。
【図7】本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第二の実施形態に係るトレイフィーダの上面図である。
【図9】本発明の第二の実施形態に係るトレイフィーダの側面図である。
【図10】本発明の第二の実施形態に係るトレイフィーダの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図1ないし図10を用いて本発明の各実施形態に係るトレイフィーダについて説明する。
【0020】
〔実施形態1〕
以下、図1ないし図6を用いて本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダについて説明する。
先ず、図1および図2を用いて本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダを搭載する電子部品装着装置の構造について説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダを搭載する電子部品装着装置の上面図である。
図2は、本発明の第一の実施形態に係る電子部品装着装置のブロック図である。
【0021】
電子部品装着装置1は、搬送装置2と、トレイフィーダ5と、部品供給装置3と、一対のビーム7と、装着ヘッド10とが設けられている。
【0022】
搬送装置2は、プリント基板PをX方向に搬送する装置である。
【0023】
トレイフィーダ5は、電子部品を収納したトレイ4を電子部品装着装置1の外側から内側に供給し、装着ヘッドにより部品を装着する位置まで動かす装置であり、この例では、この搬送装置2の一方の側、すなわち手前側(図1においては下)に設けられている。
【0024】
部品供給装置3は、電子部品を供給する装置であり、例えば複数の部品供給ユニットを着脱自在に並べたカートなどであり、この例では、搬送装置2の他方の側、すなわち奥側(図1においては上)に設けられている。
【0025】
一対のビーム7は、装着ヘッド10が駆動源により一方向に移動可能にした機構であり、各々の装着ヘッド10に複数の吸着ノズル11を備えている。
【0026】
トレイフィーダ5は、電子部品を供給する例えば多数個の電子部品を整列配置したトレイ4が載置された左方向のパレット38Lと右方向(作業者から見て)のパレット38Rとを交互に、収納部と部品供給位置との間で入れ換えるようにした部品供給装置である。このトレイフィーダ5の構造については、後に詳説する。
【0027】
搬送装置2は、電子部品装着装置1の中間部に配設されており、基板供給部と、位置決め部と、排出部とから構成される。
【0028】
基板供給部により、上流側装置から供給されてくるプリント基板Pは、位置決め部に送られ、位置決め部により、各装着ヘッド10の各吸着ノズル11に吸着保持された電子部品を装着するために基板供給部から供給されたプリント基板Pが位置決め固定される。そして、この位置決め部で電子部品が装着されたプリント基板Pを受け継いで、排出部により、プリント基板Pを下流側装置に搬送する。
【0029】
また、部品供給装置3はフィーダベース12を備え、このフィーダベース12上に複数の部品供給ユニットである部品供給ユニット13が着脱自在に並べられており、種々の電子部品を、それぞれその部品取出し部(部品吸着位置)に1個ずつ供給する。
【0030】
X方向に長い前後一対の一方の側(トレイフィーダ5側)のビーム7と、他方の側(部品供給装置3側)のビーム8は、各Y方向駆動モータ9(図2参照)の駆動により左右一対の前後に延びたガイドに沿って、各ビームに固定されたスライダが摺動して個別にY方向に移動する。Y方向駆動モータ9は、左右一対の基体1A、1Bに沿って固定された上下一対の固定子と、ビーム7の両端部に設けられた取付板の下部に固定された可動子6とから構成される。
【0031】
また、これらのビーム7にはその長手方向(X方向)にX方向駆動モータ23(図2参照)によりガイドに沿って移動する装着ヘッド10がそれぞれ内側に設けられており、X方向駆動モータ23は、各ビーム7に固定された前後一対の固定子と、各固定子の間に位置して装着ヘッド10に設けられた可動子とから構成される。
【0032】
したがって、各装着ヘッド10は向き合うように各ビーム7の内側に設けられ、搬送装置2の位置決め部上のプリント基板Pや部品供給ユニット13やトレイ4の部品取出し位置上方を、各工程の動作に応じて移動する。
【0033】
そして、各装着ヘッド10には、例えば4本の各バネにより下方へ付勢されている吸着ノズル11が円周上に所定間隔を存して配設されており、各装着ヘッド10の3時と9時の位置に位置する吸着ノズル11により並設された複数の部品供給ユニット13から電子部品を同時に取出しすることも可能である。この吸着ノズル11は上下軸モータ25(図2参照)により昇降可能であり、またθ軸モータ26(図2参照)により装着ヘッド10を鉛直軸周りに回転させることにより、結果として各装着ヘッド10の各吸着ノズル11はX方向及びY方向に移動可能であり、垂直線回りに回転可能で、かつ上下動可能となっている。
【0034】
また、各装着ヘッド10には基板認識カメラ14が設けられ、位置決めされているプリント基板Pに付された位置決めマークを撮像する。また、部品認識カメラ15で、各吸着ノズル11に吸着保持された電子部品を一括して撮像する。
【0035】
次に、図2を用いて電子部品装着装置1の電子部品装着に係る制御のための制御ブロックを説明する。
【0036】
電子部品装着装置1の各要素は、CPU(Central Processing Unit)16が統括制御しており、この制御に係るプログラムを格納するROM(Read Only Memory)27および各種データを格納するRAM(ランダム・アクセス・メモリ)17がバスライン18を介して接続されている。また、CPU16には操作画面等を表示するモニタ20およびこのモニタ20の表示画面に形成された入力手段としてのタッチパネルスイッチ21がインターフェース22を介して接続されている。また、Y方向駆動モータ9、X方向駆動モータ23、上下軸モータ25、θ軸モータ26が駆動回路24と、インターフェース22を介して、CPU16に接続されている。
【0037】
さらに、電子部品装着装置は、インターフェース22を介して、トレイフィーダインタフェース73(後述)に接続されている。
【0038】
次に、図3Aないし図6を用いて本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの構造と機能について説明する。
図3Aおよび図3Bは、本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの上面図である。
図4Aおよび図4Bは、本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの側面図である。
図5Aおよび図5Bは、本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの正面図である。
図6は、本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダのブロック図である。
【0039】
本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダ5は、図3Aおよび図4Aに示されるように、トレイを搭載するパレットを二つ有し、パレットごと移動させる移動ユニットを左右に一対有する構成である。
【0040】
以下、トレイフィーダ5において、左右に一対ある要素について、作業者側(図3AのUSIDE)から見て、例えば、トレイ4を、左の要素をトレイ4L、右の要素をトレイRなどと記載する。
【0041】
トレイフィーダ5は、図4Aに示されるように、ベース66のガイドレール64L、64Rに、スライダ31L、31Rが移動可能な状態で、移動ユニット30L、30Rが載せられている。移動ユニット30Rは、パレット38R、パレット38Rを支える固定柱35、移動ベース36R、ベルト固定金具32Rを有し、移動ユニット30Lは、パレット38L、パレット昇降シリンダ33、ピストン34、移動ベース36L、ベルト固定金具32Lを有している。
【0042】
移動ユニット30R、移動ユニット30Lの各々は、ベルト61に各々ベルト固定金具32R、ベルト固定金具32Lにより固定されている。一方、ベルト61は、ベース66上で、作業者側USIDEの駆動プーリ67aと、電子部品装着装置側MSIDE側の従動プーリ67bに巻きつけられている。そして、モータ65により、駆動プーリ67aを回転させることにより、ベルト61を動かし、もって、移動ユニット30R、移動ユニット30Lを電子部品装着装置側MSIDEと作業者側USIDE間で往復運動させるものである。また、電子部品装着装置側MSIDEと作業者側USIDEの端には、それぞれの移動ユニットの移動ベース36L、36Rが衝突するときに、移動の際の衝撃を和らげるクッションが取り付けられたショックアブソーバ68L、R(図5A参照)が設けられている。
【0043】
トレイフィーダ5のベース66の下部面の電子部品装着装置側MSIDEには、リニアスライダ62が取り付けられており、フィーダベース71上のリニアガイド72と噛み合わせて固定するようになっている。
【0044】
一方、トレイフィーダ5のベース66の下部面の作業者側USIDEには、左右一対の基板ボックス60R、60Lを備えており、各々の基板ボックス60R、60Lの電子部品装着装置側MSIDEに向いたコネクタ凸63を、フィーダベース71の下のブロック74のコネクタ凹73に差込み固定するようになっている。
【0045】
移動ユニット30Rのパレット高さは、固定であるが、移動ユニット30Lのパレット高さは、パレット昇降シリンダ33が、ピストン34を上下させることにより可変になっている。パレットの昇降機構にシリンダを用いて、空気圧でパレットを上下運動をするようにさせてもよいし、昇降機構にモータを用いてもよい。
【0046】
図3Aと図4Aに示される状態が、移動ユニット30Rが電子部品装着装置側MSIDE側に行き、電子部品装着装置の装着ヘッド10がパレット38Rより電子部品を搬出する状態であり、逆に、図3Bと図4Bに示される状態が、移動ユニット30Lが電子部品装着装置側MSIDE側に行き、電子部品装着装置の装着ヘッド10がパレット38Lより電子部品を搬出する状態である。
【0047】
移動ユニット30Lのパレット38Lの高さは、図5Bに示されるように、ベース66の上面からαの高さにあるが、移動ユニット30Lが電子部品装着装置側MSIDE側の最端まで来たとき、パレット昇降シリンダ33が、ピストン34を上昇させ、パレット38Lの高さをベース66の上面からβの高さになるようにする。
【0048】
このβの高さは、移動ユニット30Rのパレット38Rの高さと同一であり、これにより、電子部品装着装置の装着ヘッド10は、左右どちらのパレットにおいても同一の高さに置かれたトレイより電子部品を取り出すことができる。
【0049】
そして、図3Bと図4Bに示される状態から図3Aと図4Aに示される状態に移行するときには、パレット昇降シリンダ33が、ピストン34を下降させ、パレット38Lの高さをベース66の上面からαの高さになるようにする。
【0050】
これにより、図5Bに示されるように、左右のパレットが違う高さになり、衝突せずに、円滑に往復運動をすることができる。
【0051】
また、トレイの大きさから見ても、パレット38Lに搭載されるトレイ4Lと、パレット38Rに搭載されるトレイ4Rは、図5Bに示されるように、移動ユニット30R、30Lの移動する方向に直交する方向の上下に、各々対向する側の一部の部分が重なっている。
【0052】
なお、本実施形態では、右がパレットの高さが固定で、左がパレットの高さが可変にしたが、この左右を逆にしてもよい。
【0053】
また、本実施形態では、一方のみ、パレットの高さが可変としたが、両者のパレットの高さを可変にしてもよい。本実施形態では、作業者にとって、トレイを交換する場合の高さには、違いがあるが、パレットの上下の可動機構が一つだけですむので、コスト的に有利である。逆に、両者のパレットの高さを可変にすると、パレットの上下の可動機構が二つ必要なので、コストは若干かかるが、トレイを交換する場合の高さも同一にすることができるというメリットがある。
【0054】
なお、移動ユニット30Lが電子部品装着装置側MSIDE側の最端まで来たことは、図3Aに示される位置検出センサ69により、検出することができる。位置検出センサ69は、例えば、発行素子と受光素子とを備えたフォトセンサであり、移動ユニット30Lからの反射光を検出する。また、モータ65にサーボモータなどの位置制御機能を有するモータを使用して、移動ユニットの動作を制御するようにしてもよい。
【0055】
また、作業者側USIDEから見て、ベース66の右手前に、操作盤80が取り付けられており(図3A、図3B参照)、準備完了ボタン81と状態表示ランプ82が設けられている。これらについては、後に詳述する。
【0056】
次に、図6を用いてトレイフィーダ5の電子部品装着に係る制御のための制御ブロックを説明する。
【0057】
トレイフィーダ5の各要素は、CPU(Central Processing Unit)90が統括制御しており、この制御に係るプログラムを格納するROM(Read Only Memory)91および各種データを格納するRAM(ランダム・アクセス・メモリ)92がバスライン98を介して接続されている。
【0058】
また、CPU90には、操作盤に設けられた準備完了ボタン81、状態表示ランプ82がインターフェース22を介して接続されている。
【0059】
また、パレット昇降シリンダ33、ベルト駆動モータ65がインターフェース93を介して、CPU90に接続されており、これらの制御をおこなうようになっている。
【0060】
また、位置確認センサ69がインターフェース93を介して、CPU90に接続されており、検出した情報をCPU90に伝えるようになっている。
【0061】
さらに、トレイフィーダ5は、インターフェース93を介して、電子部品装着装置のインタフェース22に接続されており、トレイフィーダ5の動作を電子部品装着装置のCPU16から制御できるようにもなっている。
【0062】
次に、上記の図3Aないし図5Bと、図7を用いて本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの動作と作業員の作業手順について説明する。
【0063】
図7は、本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの動作を示すフローチャートである。
【0064】
図3Aに示された状態表示ランプ82は、例えば、LED電球などが用いられ、色により状態の表示を示せるものとする。ここでは、本実施形態のトレイフィーダ5は、四つのモードを持ち、1)部品切れ予告モード(部品が切れる前の状態であり、トレイに残っている部品が所定の数以下になった状態):青、2)部品切れモード(部品が切れ、トレイに部品が無い状態):赤、3)移動中モード(トレイを搭載したパレットの移動ユニットが移動中の状態):橙、4)搬出OKモード(トレイから電子部品装着装置が、電子部品を搬出し、プリント基板に電子部品を供給できる状態):緑のように状態表示ランプ82が点灯するようにする。
【0065】
なお、以下の動作は、図6に示したCPU90が、ROM92またはRAM91に格納された制御プログラムを実行することによりおこなれる。
【0066】
先ず、作業者は、状態に従って、左側のトレイ4Lのトレイを交換するか、右側のトレイ4Rのトレイを交換する。
【0067】
ここでは、説明の都合上、最初に左側のトレイ4Lのトレイを交換するものとする。
【0068】
次に、作業者が、準備完了ボタン81を押下しており(S101)、かつ、電子部品装着装置側MSIDEのトレイ4Rが部品切れの状態になったとき(S102)に、S103に行き、それ以外の状態では待機する。
【0069】
ここで、電子部品装着装置が電子部品装着装置側MSIDEにあるトレイ4Rの部品切れを検知したときに、電子部品装着装置のCPU16が、トレイフィーダ側に指示を与えて、電子部品装着装置側MSIDEの移動ユニット30Rと作業者側USIDEの移動ユニット30Lの位置を交換する制御が開始される。
【0070】
これにより、状態表示ランプ82は、移動中モード:橙を示すように点灯する(S103)。
【0071】
そして、左側にある移動ユニット30Lが、作業者側USIDEから電子部品装着装置側MSIDEに移動し、右側にある移動ユニット30Rが、電子部品装着装置側MSIDEから作業者側USIDEに移動する(図3A、図4Aの状態→図3B、図4Bの状態)(S104)。
【0072】
ここで、移動時に、パレット38L、38Rの高さが異なっているので、各々のパレット38L、38Rの重なっている部分が衝突することはない。
【0073】
次に、左側のパレット38Lが上昇する(S105)。
【0074】
次に、状態表示ランプ82が、搬出OKモード:緑を示すように点灯する(S106)。
【0075】
そして、電子部品装着装置の装着ヘッド10が左側のトレイ4Lからプリント基板方向に収納された電子部品を搬出する(S107)。
【0076】
電子部品装着装置は、トレイ4Lから搬出された電子部品の数をカウントしているので、残り部品が少なくなると、電子部品装着装置のCPU16は、インターフェース22、インターフェース93を介して、トレイフィーダのCPU90に通告する。
【0077】
そして、トレイ4Lの部品数が少なくなったり空になると、トレイフィーダのCPU90は、状態に従い、部品切れ予告モード:青か、部品切れモード:赤を示すように点灯する(S108)。
【0078】
次に、作業者が、準備完了ボタン81を押下しており(S201)、かつ、電子部品装着装置側MSIDEのトレイ4Lが部品切れの状態になったとき(S202)に、S203に行き、それ以外の状態では待機する。
【0079】
ここで、電子部品装着装置が電子部品装着装置側MSIDEにあるトレイ4Lの部品切れを検知したときに、電子部品装着装置のCPU16が、トレイフィーダ側に指示を与えて、電子部品装着装置側MSIDEの移動ユニット30Lと作業者側USIDEの移動ユニット30Rの位置を交換する制御が開始される。
【0080】
これにより、状態表示ランプ82は、移動中モード:橙を示すように点灯する(S203)。
【0081】
そして、左側のパレット38Lが下降する(S204)。
【0082】
次に、右側にある移動ユニット30Rが、作業者側USIDEから電子部品装着装置側MSIDEに移動し、左側にある移動ユニット30Lが、電子部品装着装置側MSIDEから作業者側USIDEに移動する(図3B、図4Bの状態→図3A、図4Aの状態)(S205)。
【0083】
次に、状態表示ランプ82が、搬出OKモード:緑を示すように点灯する(S206)。
【0084】
そして、電子部品装着装置の装着ヘッド10が右側のトレイ4Rからプリント基板方向に収納された電子部品を搬出する(S207)。
【0085】
電子部品装着装置は、トレイ4Rから搬出された電子部品の数をカウントしているので、残り部品が少なくなると、電子部品装着装置のCPU16は、インターフェース93、インターフェース94を介して、トレイフィーダのCPU90に通告する。
【0086】
そして、トレイ4Rの部品数が少なくなったり空になると、トレイフィーダ5のCPU90は、状態に従い、部品切れ予告モード:青か、部品切れモード:赤を示すように点灯する(S208)。
【0087】
そして、S101に行き、以下、このループを繰り返す。
【0088】
この一連の動作において、各々のトレイを載せたパレット38L、パレット38Rが、作業者側USIDEに来たときに、作業者が、各々のトレイ4L、トレイ4Rを交換できる状態になる。
【0089】
ここで、電子部品装着装置MSIDE側にあって、電子部品装着装置に部品を供給しているトレイが、部品切れになると電子部品装着装置が停止してしまうので、作業者は、少なくとも、部品切れ予告モードの段階で、早めにトレイを交換しておくことが望ましい。
【0090】
なお、図には示さなかったが、作業終了時の電子部品装着装置の動作の停止は、作業者が、タッチパネルスイッチ21より、動作停止の指示をしたときにおこなわれる。
【0091】
また、上の説明では、トレイフィーダ5が電子部品装着装置と別のCPUを持つように記述したが、電子部品装着装置のCPU16の指示に従って、動作するようにしてもよい。
【0092】
また、トレイフィーダ5の各状態を、状態表示モードランプ62で表示するようにしたが、電子部品装着装置のモニタ20に表示するようにしてもよい。
【0093】
さらに、トレイフィーダ5の動作の指示を、準備完了ボタン81によりおこなったが、電子部品装着装置のタッチパネルスイッチ21により入力するようにしてもよい。
【0094】
以上説明したきたように、本実施形態のトレイフィーダによれば、左側の移動ユニット30Lと右側の移動ユニット30Rにより、電子部品の収納されたトレイを交互に電子部品装着装置に対して、供給できるので、電子部品装着装置を停止させることなく、連続的にプリント基板への部品の装着が可能となる。
【0095】
また、一方の移動ユニットのパレットの高さを自在に調整できる機能を持たせることにより、それぞれの移動ユニットの交差時であっても衝突することがないので、横幅が大きく、それぞれに載せたとき重なるようなトレイであっても使用することができ、電子部品の収納効率のよいトレイを用いることができる。
【0096】
〔実施形態2〕
次に、図8ないし図10を用いて本発明の第二の実施形態に係るトレイフィーダを搭載する電子部品装着装置の構造について説明する。
図8は、本発明の第二の実施形態に係るトレイフィーダの上面図である。
図9は、本発明の第二の実施形態に係るトレイフィーダの側面図である。
図10は、本発明の第二の実施形態に係るトレイフィーダの正面図である。
【0097】
本実施形態は、第一の実施形態のトレイフィーダ5にアクリルのカバー100を設けたものである。
【0098】
カバー100は、カバー基部101に、蝶つがい102により固定されており、作業者は、トレイを交換する前に、図9に示されるように、取手103をつかんで、カバー100を開けることができる、そして、トレイを交換し終わると、カバー100を閉めるようにする。
【0099】
このカバー100は、部品装着時の防塵の点で効果がある。
【符号の説明】
【0100】
4…トレイ、5…トレイフィーダ、
30…移動ユニット、31…スライダ、32…ベルト固定金具、33…パレット昇降シリンダ、34…ピストン、35…固定柱、38…パレット、
60…基板ボックス、61…ベルト、62…リニアスライダ、63…コネクタ凸、64…ガイドレール、65…モータ、66…ベース、67a…駆動プーリ、67b…従動プーリ、68…ショックアブソーバ、69…位置確認センサ、
71…フィーダベース、72…リニアガイド、73…コネクタ凹、74…ブロック、
80…操作盤、81…準備完了ボタン、82…状態表示ランプ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、トレイフィーダに係り、電子部品装着装置により自動的にプリント基板に電子部品を装着するときに、電子部品を収容したトレイを供給するトレイフィーダであって、簡易な構造で能率よくトレイを供給するのに好適なトレイフィーダに関する。
【背景技術】
【0002】
電子部品装着装置が、半導体チップなどの電子部品をプリント基板に装着するときに、平面上に仕切られたトレイに複数の電子部品を収納し、そこから装着ヘッドが部品をピックアップし、プリント基板の方向に搬送する技法が知られている。
【0003】
トレイフィーダは、このような電子部品が収納されたトレイを装置側に供給する付加装置である。
【0004】
特許文献1には、このようなトレイフィーダで、他のテープフィーダまたはバルクフィーダなどの他の形態のフィーダと交換可能な装置が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、トレイを載せるためパレットが多段に形成されたトレイフィーダが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−147330号公報
【特許文献2】特開2001−7594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
トレイフィーダでは、電子部品の供給の能率を向上させるために、電子部品装着装置を停止させず連続して電子部品の収容されたトレイを電子部品装着装置側に供給することが必要になる。
【0008】
トレイフィーダでトレイを載せるためのパレットが一つであると、電子部品装着装置がトレイに収容された電子部品を搬入し終わると、トレイ交換時には、電子部品装着装置を停止しなければならず、作業効率が悪くなる。
【0009】
特許文献2に示されたような多段パレット型のトレイフィーダでは、電子部品装着装置にトレイを供給する効率はよいが、トレイを収納するマガジンの昇降機構を備えねばならず、機構が複雑になるという問題点がある。また、コストが高くなるという問題点がある。
【0010】
また、トレイのサイズ、電子部品装着装置の大きさも制約があるため、トレイフィーダの収容効率も重要なファクターとなる。
【0011】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、その目的は、電子部品を収容したトレイを装着のために供給するトレイフィーダであって、簡易な構造でコストを抑え、能率よくトレイを供給でき、しかも、トレイに対する収納効率のよいトレイフィーダを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の電子部品を基板に搭載する電子部品装着装置にトレイに収容された電子部品を供給するトレイフィーダは、電子部品装着装置に装着するベースと、トレイをパレットに搭載して移動する左側(作業者側から見て)の移動ユニットおよび右側の移動ユニットと、左側の移動ユニットと右側の移動ユニットを、電子部品装着装置により前記トレイに収容した電子部品を取出す側(以下、「電子部品装着装置側」という)と、作業者がトレイを交換する側(以下、「作業者側」という)との間を往復運動させる駆動機構とを有している。
【0013】
この駆動機構は、ベルトとプーリとプーリの一つを回転させるモータからなり、移動ユニットの移動ベースは、ベルトにベルト固定金具により取り付けられている。
【0014】
そして、左側の移動ユニットと右側の移動ユニットは、ベース上に電子部品装着装置側と作業者側の間に各々平行になるように設けられたガイド上を駆動機構により駆動されて移動し、左側の移動ユニットと右側の移動ユニットは、電子部品装着装置側と作業者側を交互に往復運動する。
【0015】
このとき、左側の移動ユニットは、シリンダによりピストンを動かせて、トレイを搭載するパレットを昇降させる昇降機構を有しており、左側の移動ユニットと右側の移動ユニットは、電子部品装着装置側と作業者側を往復運動する際に、左側の移動ユニットのパレットと右側の移動ユニットのパレットは、衝突しない異なった高さになっており、左側の移動ユニットの昇降機構は、電子部品装着装置側の電子部品装着装置によりトレイに収容した電子部品を取出す位置に来たときに、パレットの位置を右側の移動ユニットのパレットの高さになるように上昇させる。
【0016】
また、逆の場合に移動ユニットを移動させるときには、左側の移動ユニットの昇降機構は、右側の移動ユニットのパレットは、衝突しない異なった高さになるまで、左側の移動ユニットのパレットを下降させる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、電子部品を収容したトレイを装着のために供給するトレイフィーダであって、簡易な構造でコストを抑え、能率よくトレイを供給でき、しかも、トレイに対する収納効率のよいトレイフィーダを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダを搭載する電子部品装着装置の上面図である。
【図2】本発明の第一の実施形態に係る電子部品装着装置のブロック図である。
【図3A】本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの上面図である(その一)。
【図3B】本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの上面図である(その二)。
【図4A】本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの側面図である(その一)。
【図4B】本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの側面図である(その二)。
【図5A】本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの正面図である(その一)。
【図5B】本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの正面図である(その二)。
【図6】本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダのブロック図である。
【図7】本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第二の実施形態に係るトレイフィーダの上面図である。
【図9】本発明の第二の実施形態に係るトレイフィーダの側面図である。
【図10】本発明の第二の実施形態に係るトレイフィーダの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図1ないし図10を用いて本発明の各実施形態に係るトレイフィーダについて説明する。
【0020】
〔実施形態1〕
以下、図1ないし図6を用いて本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダについて説明する。
先ず、図1および図2を用いて本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダを搭載する電子部品装着装置の構造について説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダを搭載する電子部品装着装置の上面図である。
図2は、本発明の第一の実施形態に係る電子部品装着装置のブロック図である。
【0021】
電子部品装着装置1は、搬送装置2と、トレイフィーダ5と、部品供給装置3と、一対のビーム7と、装着ヘッド10とが設けられている。
【0022】
搬送装置2は、プリント基板PをX方向に搬送する装置である。
【0023】
トレイフィーダ5は、電子部品を収納したトレイ4を電子部品装着装置1の外側から内側に供給し、装着ヘッドにより部品を装着する位置まで動かす装置であり、この例では、この搬送装置2の一方の側、すなわち手前側(図1においては下)に設けられている。
【0024】
部品供給装置3は、電子部品を供給する装置であり、例えば複数の部品供給ユニットを着脱自在に並べたカートなどであり、この例では、搬送装置2の他方の側、すなわち奥側(図1においては上)に設けられている。
【0025】
一対のビーム7は、装着ヘッド10が駆動源により一方向に移動可能にした機構であり、各々の装着ヘッド10に複数の吸着ノズル11を備えている。
【0026】
トレイフィーダ5は、電子部品を供給する例えば多数個の電子部品を整列配置したトレイ4が載置された左方向のパレット38Lと右方向(作業者から見て)のパレット38Rとを交互に、収納部と部品供給位置との間で入れ換えるようにした部品供給装置である。このトレイフィーダ5の構造については、後に詳説する。
【0027】
搬送装置2は、電子部品装着装置1の中間部に配設されており、基板供給部と、位置決め部と、排出部とから構成される。
【0028】
基板供給部により、上流側装置から供給されてくるプリント基板Pは、位置決め部に送られ、位置決め部により、各装着ヘッド10の各吸着ノズル11に吸着保持された電子部品を装着するために基板供給部から供給されたプリント基板Pが位置決め固定される。そして、この位置決め部で電子部品が装着されたプリント基板Pを受け継いで、排出部により、プリント基板Pを下流側装置に搬送する。
【0029】
また、部品供給装置3はフィーダベース12を備え、このフィーダベース12上に複数の部品供給ユニットである部品供給ユニット13が着脱自在に並べられており、種々の電子部品を、それぞれその部品取出し部(部品吸着位置)に1個ずつ供給する。
【0030】
X方向に長い前後一対の一方の側(トレイフィーダ5側)のビーム7と、他方の側(部品供給装置3側)のビーム8は、各Y方向駆動モータ9(図2参照)の駆動により左右一対の前後に延びたガイドに沿って、各ビームに固定されたスライダが摺動して個別にY方向に移動する。Y方向駆動モータ9は、左右一対の基体1A、1Bに沿って固定された上下一対の固定子と、ビーム7の両端部に設けられた取付板の下部に固定された可動子6とから構成される。
【0031】
また、これらのビーム7にはその長手方向(X方向)にX方向駆動モータ23(図2参照)によりガイドに沿って移動する装着ヘッド10がそれぞれ内側に設けられており、X方向駆動モータ23は、各ビーム7に固定された前後一対の固定子と、各固定子の間に位置して装着ヘッド10に設けられた可動子とから構成される。
【0032】
したがって、各装着ヘッド10は向き合うように各ビーム7の内側に設けられ、搬送装置2の位置決め部上のプリント基板Pや部品供給ユニット13やトレイ4の部品取出し位置上方を、各工程の動作に応じて移動する。
【0033】
そして、各装着ヘッド10には、例えば4本の各バネにより下方へ付勢されている吸着ノズル11が円周上に所定間隔を存して配設されており、各装着ヘッド10の3時と9時の位置に位置する吸着ノズル11により並設された複数の部品供給ユニット13から電子部品を同時に取出しすることも可能である。この吸着ノズル11は上下軸モータ25(図2参照)により昇降可能であり、またθ軸モータ26(図2参照)により装着ヘッド10を鉛直軸周りに回転させることにより、結果として各装着ヘッド10の各吸着ノズル11はX方向及びY方向に移動可能であり、垂直線回りに回転可能で、かつ上下動可能となっている。
【0034】
また、各装着ヘッド10には基板認識カメラ14が設けられ、位置決めされているプリント基板Pに付された位置決めマークを撮像する。また、部品認識カメラ15で、各吸着ノズル11に吸着保持された電子部品を一括して撮像する。
【0035】
次に、図2を用いて電子部品装着装置1の電子部品装着に係る制御のための制御ブロックを説明する。
【0036】
電子部品装着装置1の各要素は、CPU(Central Processing Unit)16が統括制御しており、この制御に係るプログラムを格納するROM(Read Only Memory)27および各種データを格納するRAM(ランダム・アクセス・メモリ)17がバスライン18を介して接続されている。また、CPU16には操作画面等を表示するモニタ20およびこのモニタ20の表示画面に形成された入力手段としてのタッチパネルスイッチ21がインターフェース22を介して接続されている。また、Y方向駆動モータ9、X方向駆動モータ23、上下軸モータ25、θ軸モータ26が駆動回路24と、インターフェース22を介して、CPU16に接続されている。
【0037】
さらに、電子部品装着装置は、インターフェース22を介して、トレイフィーダインタフェース73(後述)に接続されている。
【0038】
次に、図3Aないし図6を用いて本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの構造と機能について説明する。
図3Aおよび図3Bは、本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの上面図である。
図4Aおよび図4Bは、本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの側面図である。
図5Aおよび図5Bは、本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの正面図である。
図6は、本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダのブロック図である。
【0039】
本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダ5は、図3Aおよび図4Aに示されるように、トレイを搭載するパレットを二つ有し、パレットごと移動させる移動ユニットを左右に一対有する構成である。
【0040】
以下、トレイフィーダ5において、左右に一対ある要素について、作業者側(図3AのUSIDE)から見て、例えば、トレイ4を、左の要素をトレイ4L、右の要素をトレイRなどと記載する。
【0041】
トレイフィーダ5は、図4Aに示されるように、ベース66のガイドレール64L、64Rに、スライダ31L、31Rが移動可能な状態で、移動ユニット30L、30Rが載せられている。移動ユニット30Rは、パレット38R、パレット38Rを支える固定柱35、移動ベース36R、ベルト固定金具32Rを有し、移動ユニット30Lは、パレット38L、パレット昇降シリンダ33、ピストン34、移動ベース36L、ベルト固定金具32Lを有している。
【0042】
移動ユニット30R、移動ユニット30Lの各々は、ベルト61に各々ベルト固定金具32R、ベルト固定金具32Lにより固定されている。一方、ベルト61は、ベース66上で、作業者側USIDEの駆動プーリ67aと、電子部品装着装置側MSIDE側の従動プーリ67bに巻きつけられている。そして、モータ65により、駆動プーリ67aを回転させることにより、ベルト61を動かし、もって、移動ユニット30R、移動ユニット30Lを電子部品装着装置側MSIDEと作業者側USIDE間で往復運動させるものである。また、電子部品装着装置側MSIDEと作業者側USIDEの端には、それぞれの移動ユニットの移動ベース36L、36Rが衝突するときに、移動の際の衝撃を和らげるクッションが取り付けられたショックアブソーバ68L、R(図5A参照)が設けられている。
【0043】
トレイフィーダ5のベース66の下部面の電子部品装着装置側MSIDEには、リニアスライダ62が取り付けられており、フィーダベース71上のリニアガイド72と噛み合わせて固定するようになっている。
【0044】
一方、トレイフィーダ5のベース66の下部面の作業者側USIDEには、左右一対の基板ボックス60R、60Lを備えており、各々の基板ボックス60R、60Lの電子部品装着装置側MSIDEに向いたコネクタ凸63を、フィーダベース71の下のブロック74のコネクタ凹73に差込み固定するようになっている。
【0045】
移動ユニット30Rのパレット高さは、固定であるが、移動ユニット30Lのパレット高さは、パレット昇降シリンダ33が、ピストン34を上下させることにより可変になっている。パレットの昇降機構にシリンダを用いて、空気圧でパレットを上下運動をするようにさせてもよいし、昇降機構にモータを用いてもよい。
【0046】
図3Aと図4Aに示される状態が、移動ユニット30Rが電子部品装着装置側MSIDE側に行き、電子部品装着装置の装着ヘッド10がパレット38Rより電子部品を搬出する状態であり、逆に、図3Bと図4Bに示される状態が、移動ユニット30Lが電子部品装着装置側MSIDE側に行き、電子部品装着装置の装着ヘッド10がパレット38Lより電子部品を搬出する状態である。
【0047】
移動ユニット30Lのパレット38Lの高さは、図5Bに示されるように、ベース66の上面からαの高さにあるが、移動ユニット30Lが電子部品装着装置側MSIDE側の最端まで来たとき、パレット昇降シリンダ33が、ピストン34を上昇させ、パレット38Lの高さをベース66の上面からβの高さになるようにする。
【0048】
このβの高さは、移動ユニット30Rのパレット38Rの高さと同一であり、これにより、電子部品装着装置の装着ヘッド10は、左右どちらのパレットにおいても同一の高さに置かれたトレイより電子部品を取り出すことができる。
【0049】
そして、図3Bと図4Bに示される状態から図3Aと図4Aに示される状態に移行するときには、パレット昇降シリンダ33が、ピストン34を下降させ、パレット38Lの高さをベース66の上面からαの高さになるようにする。
【0050】
これにより、図5Bに示されるように、左右のパレットが違う高さになり、衝突せずに、円滑に往復運動をすることができる。
【0051】
また、トレイの大きさから見ても、パレット38Lに搭載されるトレイ4Lと、パレット38Rに搭載されるトレイ4Rは、図5Bに示されるように、移動ユニット30R、30Lの移動する方向に直交する方向の上下に、各々対向する側の一部の部分が重なっている。
【0052】
なお、本実施形態では、右がパレットの高さが固定で、左がパレットの高さが可変にしたが、この左右を逆にしてもよい。
【0053】
また、本実施形態では、一方のみ、パレットの高さが可変としたが、両者のパレットの高さを可変にしてもよい。本実施形態では、作業者にとって、トレイを交換する場合の高さには、違いがあるが、パレットの上下の可動機構が一つだけですむので、コスト的に有利である。逆に、両者のパレットの高さを可変にすると、パレットの上下の可動機構が二つ必要なので、コストは若干かかるが、トレイを交換する場合の高さも同一にすることができるというメリットがある。
【0054】
なお、移動ユニット30Lが電子部品装着装置側MSIDE側の最端まで来たことは、図3Aに示される位置検出センサ69により、検出することができる。位置検出センサ69は、例えば、発行素子と受光素子とを備えたフォトセンサであり、移動ユニット30Lからの反射光を検出する。また、モータ65にサーボモータなどの位置制御機能を有するモータを使用して、移動ユニットの動作を制御するようにしてもよい。
【0055】
また、作業者側USIDEから見て、ベース66の右手前に、操作盤80が取り付けられており(図3A、図3B参照)、準備完了ボタン81と状態表示ランプ82が設けられている。これらについては、後に詳述する。
【0056】
次に、図6を用いてトレイフィーダ5の電子部品装着に係る制御のための制御ブロックを説明する。
【0057】
トレイフィーダ5の各要素は、CPU(Central Processing Unit)90が統括制御しており、この制御に係るプログラムを格納するROM(Read Only Memory)91および各種データを格納するRAM(ランダム・アクセス・メモリ)92がバスライン98を介して接続されている。
【0058】
また、CPU90には、操作盤に設けられた準備完了ボタン81、状態表示ランプ82がインターフェース22を介して接続されている。
【0059】
また、パレット昇降シリンダ33、ベルト駆動モータ65がインターフェース93を介して、CPU90に接続されており、これらの制御をおこなうようになっている。
【0060】
また、位置確認センサ69がインターフェース93を介して、CPU90に接続されており、検出した情報をCPU90に伝えるようになっている。
【0061】
さらに、トレイフィーダ5は、インターフェース93を介して、電子部品装着装置のインタフェース22に接続されており、トレイフィーダ5の動作を電子部品装着装置のCPU16から制御できるようにもなっている。
【0062】
次に、上記の図3Aないし図5Bと、図7を用いて本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの動作と作業員の作業手順について説明する。
【0063】
図7は、本発明の第一の実施形態に係るトレイフィーダの動作を示すフローチャートである。
【0064】
図3Aに示された状態表示ランプ82は、例えば、LED電球などが用いられ、色により状態の表示を示せるものとする。ここでは、本実施形態のトレイフィーダ5は、四つのモードを持ち、1)部品切れ予告モード(部品が切れる前の状態であり、トレイに残っている部品が所定の数以下になった状態):青、2)部品切れモード(部品が切れ、トレイに部品が無い状態):赤、3)移動中モード(トレイを搭載したパレットの移動ユニットが移動中の状態):橙、4)搬出OKモード(トレイから電子部品装着装置が、電子部品を搬出し、プリント基板に電子部品を供給できる状態):緑のように状態表示ランプ82が点灯するようにする。
【0065】
なお、以下の動作は、図6に示したCPU90が、ROM92またはRAM91に格納された制御プログラムを実行することによりおこなれる。
【0066】
先ず、作業者は、状態に従って、左側のトレイ4Lのトレイを交換するか、右側のトレイ4Rのトレイを交換する。
【0067】
ここでは、説明の都合上、最初に左側のトレイ4Lのトレイを交換するものとする。
【0068】
次に、作業者が、準備完了ボタン81を押下しており(S101)、かつ、電子部品装着装置側MSIDEのトレイ4Rが部品切れの状態になったとき(S102)に、S103に行き、それ以外の状態では待機する。
【0069】
ここで、電子部品装着装置が電子部品装着装置側MSIDEにあるトレイ4Rの部品切れを検知したときに、電子部品装着装置のCPU16が、トレイフィーダ側に指示を与えて、電子部品装着装置側MSIDEの移動ユニット30Rと作業者側USIDEの移動ユニット30Lの位置を交換する制御が開始される。
【0070】
これにより、状態表示ランプ82は、移動中モード:橙を示すように点灯する(S103)。
【0071】
そして、左側にある移動ユニット30Lが、作業者側USIDEから電子部品装着装置側MSIDEに移動し、右側にある移動ユニット30Rが、電子部品装着装置側MSIDEから作業者側USIDEに移動する(図3A、図4Aの状態→図3B、図4Bの状態)(S104)。
【0072】
ここで、移動時に、パレット38L、38Rの高さが異なっているので、各々のパレット38L、38Rの重なっている部分が衝突することはない。
【0073】
次に、左側のパレット38Lが上昇する(S105)。
【0074】
次に、状態表示ランプ82が、搬出OKモード:緑を示すように点灯する(S106)。
【0075】
そして、電子部品装着装置の装着ヘッド10が左側のトレイ4Lからプリント基板方向に収納された電子部品を搬出する(S107)。
【0076】
電子部品装着装置は、トレイ4Lから搬出された電子部品の数をカウントしているので、残り部品が少なくなると、電子部品装着装置のCPU16は、インターフェース22、インターフェース93を介して、トレイフィーダのCPU90に通告する。
【0077】
そして、トレイ4Lの部品数が少なくなったり空になると、トレイフィーダのCPU90は、状態に従い、部品切れ予告モード:青か、部品切れモード:赤を示すように点灯する(S108)。
【0078】
次に、作業者が、準備完了ボタン81を押下しており(S201)、かつ、電子部品装着装置側MSIDEのトレイ4Lが部品切れの状態になったとき(S202)に、S203に行き、それ以外の状態では待機する。
【0079】
ここで、電子部品装着装置が電子部品装着装置側MSIDEにあるトレイ4Lの部品切れを検知したときに、電子部品装着装置のCPU16が、トレイフィーダ側に指示を与えて、電子部品装着装置側MSIDEの移動ユニット30Lと作業者側USIDEの移動ユニット30Rの位置を交換する制御が開始される。
【0080】
これにより、状態表示ランプ82は、移動中モード:橙を示すように点灯する(S203)。
【0081】
そして、左側のパレット38Lが下降する(S204)。
【0082】
次に、右側にある移動ユニット30Rが、作業者側USIDEから電子部品装着装置側MSIDEに移動し、左側にある移動ユニット30Lが、電子部品装着装置側MSIDEから作業者側USIDEに移動する(図3B、図4Bの状態→図3A、図4Aの状態)(S205)。
【0083】
次に、状態表示ランプ82が、搬出OKモード:緑を示すように点灯する(S206)。
【0084】
そして、電子部品装着装置の装着ヘッド10が右側のトレイ4Rからプリント基板方向に収納された電子部品を搬出する(S207)。
【0085】
電子部品装着装置は、トレイ4Rから搬出された電子部品の数をカウントしているので、残り部品が少なくなると、電子部品装着装置のCPU16は、インターフェース93、インターフェース94を介して、トレイフィーダのCPU90に通告する。
【0086】
そして、トレイ4Rの部品数が少なくなったり空になると、トレイフィーダ5のCPU90は、状態に従い、部品切れ予告モード:青か、部品切れモード:赤を示すように点灯する(S208)。
【0087】
そして、S101に行き、以下、このループを繰り返す。
【0088】
この一連の動作において、各々のトレイを載せたパレット38L、パレット38Rが、作業者側USIDEに来たときに、作業者が、各々のトレイ4L、トレイ4Rを交換できる状態になる。
【0089】
ここで、電子部品装着装置MSIDE側にあって、電子部品装着装置に部品を供給しているトレイが、部品切れになると電子部品装着装置が停止してしまうので、作業者は、少なくとも、部品切れ予告モードの段階で、早めにトレイを交換しておくことが望ましい。
【0090】
なお、図には示さなかったが、作業終了時の電子部品装着装置の動作の停止は、作業者が、タッチパネルスイッチ21より、動作停止の指示をしたときにおこなわれる。
【0091】
また、上の説明では、トレイフィーダ5が電子部品装着装置と別のCPUを持つように記述したが、電子部品装着装置のCPU16の指示に従って、動作するようにしてもよい。
【0092】
また、トレイフィーダ5の各状態を、状態表示モードランプ62で表示するようにしたが、電子部品装着装置のモニタ20に表示するようにしてもよい。
【0093】
さらに、トレイフィーダ5の動作の指示を、準備完了ボタン81によりおこなったが、電子部品装着装置のタッチパネルスイッチ21により入力するようにしてもよい。
【0094】
以上説明したきたように、本実施形態のトレイフィーダによれば、左側の移動ユニット30Lと右側の移動ユニット30Rにより、電子部品の収納されたトレイを交互に電子部品装着装置に対して、供給できるので、電子部品装着装置を停止させることなく、連続的にプリント基板への部品の装着が可能となる。
【0095】
また、一方の移動ユニットのパレットの高さを自在に調整できる機能を持たせることにより、それぞれの移動ユニットの交差時であっても衝突することがないので、横幅が大きく、それぞれに載せたとき重なるようなトレイであっても使用することができ、電子部品の収納効率のよいトレイを用いることができる。
【0096】
〔実施形態2〕
次に、図8ないし図10を用いて本発明の第二の実施形態に係るトレイフィーダを搭載する電子部品装着装置の構造について説明する。
図8は、本発明の第二の実施形態に係るトレイフィーダの上面図である。
図9は、本発明の第二の実施形態に係るトレイフィーダの側面図である。
図10は、本発明の第二の実施形態に係るトレイフィーダの正面図である。
【0097】
本実施形態は、第一の実施形態のトレイフィーダ5にアクリルのカバー100を設けたものである。
【0098】
カバー100は、カバー基部101に、蝶つがい102により固定されており、作業者は、トレイを交換する前に、図9に示されるように、取手103をつかんで、カバー100を開けることができる、そして、トレイを交換し終わると、カバー100を閉めるようにする。
【0099】
このカバー100は、部品装着時の防塵の点で効果がある。
【符号の説明】
【0100】
4…トレイ、5…トレイフィーダ、
30…移動ユニット、31…スライダ、32…ベルト固定金具、33…パレット昇降シリンダ、34…ピストン、35…固定柱、38…パレット、
60…基板ボックス、61…ベルト、62…リニアスライダ、63…コネクタ凸、64…ガイドレール、65…モータ、66…ベース、67a…駆動プーリ、67b…従動プーリ、68…ショックアブソーバ、69…位置確認センサ、
71…フィーダベース、72…リニアガイド、73…コネクタ凹、74…ブロック、
80…操作盤、81…準備完了ボタン、82…状態表示ランプ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品を基板に搭載する電子部品装着装置にトレイに収容された電子部品を供給するトレイフィーダにおいて、
前記電子部品装着装置に装着するベースと、
前記トレイをパレットに搭載して移動する第一の移動ユニットおよび第二の移動ユニットと、
前記第一の移動ユニットと前記第二の移動ユニットを、前記電子部品装着装置により前記トレイに収容した電子部品を取出す側(以下、「電子部品装着装置側」という)と、作業者が前記トレイを交換する側(以下、「作業者側」という)との間を往復運動させる駆動機構とを有し、
前記第一の移動ユニットと前記第二の移動ユニットは、前記ベース上に前記電子部品装着装置側と前記作業者側の間に各々平行になるように設けられたガイド上を前記駆動機構により駆動されて移動し、
前記第一の移動ユニットと前記第二の移動ユニットは、前記電子部品装着装置側と前記作業者側を交互に往復運動することを特徴とするトレイフィーダ。
【請求項2】
前記第一の移動ユニットのパレットに搭載されるトレイと、前記第二の移動ユニットのパレットに搭載されるトレイとは、前記第一の移動ユニットと前記第二の移動ユニットとが移動する方向と直交する方向に、各々対向する側の一部の部分が重なっており、
前記第一の移動ユニットは、前記トレイを搭載するパレットを昇降させる昇降機構を有し、
前記第一の移動ユニットと前記第二の移動ユニットは、前記電子部品装着装置側と前記作業者側を往復運動する際に、前記第一の移動ユニットのパレットと前記第二の移動ユニットのパレットは、衝突しない異なった高さになっており、前記第一の移動ユニットの昇降機構は、前記電子部品装着装置側の前記電子部品装着装置により前記トレイに収容した電子部品を取出す位置に来たときに、前記第一の移動ユニットのパレットの位置を前記第二の移動ユニットのパレットの高さになるように変化させることを特徴とする請求項1記載のトレイフィーダ。
【請求項3】
準備完了ボタンを有し、作業者から前記準備完了ボタンを押下されるまでは、前記電子部品装着装置側と前記作業者側の間の前記第一の移動ユニットと前記第二の移動ユニットの往復運動を開始しないようにしたことを特徴とする請求項1記載のトレイフィーダ。
【請求項4】
前記電子部品装着装置が前記電子部品装着装置側にあるトレイの部品切れを検知したときに、前記電子部品装着装置側と前記作業者側の間の前記第一の移動ユニットと前記第二の移動ユニットの往復運動を開始するように、前記電子部品装着装置から制御されることを特徴とする請求項1記載のトレイフィーダ。
【請求項1】
電子部品を基板に搭載する電子部品装着装置にトレイに収容された電子部品を供給するトレイフィーダにおいて、
前記電子部品装着装置に装着するベースと、
前記トレイをパレットに搭載して移動する第一の移動ユニットおよび第二の移動ユニットと、
前記第一の移動ユニットと前記第二の移動ユニットを、前記電子部品装着装置により前記トレイに収容した電子部品を取出す側(以下、「電子部品装着装置側」という)と、作業者が前記トレイを交換する側(以下、「作業者側」という)との間を往復運動させる駆動機構とを有し、
前記第一の移動ユニットと前記第二の移動ユニットは、前記ベース上に前記電子部品装着装置側と前記作業者側の間に各々平行になるように設けられたガイド上を前記駆動機構により駆動されて移動し、
前記第一の移動ユニットと前記第二の移動ユニットは、前記電子部品装着装置側と前記作業者側を交互に往復運動することを特徴とするトレイフィーダ。
【請求項2】
前記第一の移動ユニットのパレットに搭載されるトレイと、前記第二の移動ユニットのパレットに搭載されるトレイとは、前記第一の移動ユニットと前記第二の移動ユニットとが移動する方向と直交する方向に、各々対向する側の一部の部分が重なっており、
前記第一の移動ユニットは、前記トレイを搭載するパレットを昇降させる昇降機構を有し、
前記第一の移動ユニットと前記第二の移動ユニットは、前記電子部品装着装置側と前記作業者側を往復運動する際に、前記第一の移動ユニットのパレットと前記第二の移動ユニットのパレットは、衝突しない異なった高さになっており、前記第一の移動ユニットの昇降機構は、前記電子部品装着装置側の前記電子部品装着装置により前記トレイに収容した電子部品を取出す位置に来たときに、前記第一の移動ユニットのパレットの位置を前記第二の移動ユニットのパレットの高さになるように変化させることを特徴とする請求項1記載のトレイフィーダ。
【請求項3】
準備完了ボタンを有し、作業者から前記準備完了ボタンを押下されるまでは、前記電子部品装着装置側と前記作業者側の間の前記第一の移動ユニットと前記第二の移動ユニットの往復運動を開始しないようにしたことを特徴とする請求項1記載のトレイフィーダ。
【請求項4】
前記電子部品装着装置が前記電子部品装着装置側にあるトレイの部品切れを検知したときに、前記電子部品装着装置側と前記作業者側の間の前記第一の移動ユニットと前記第二の移動ユニットの往復運動を開始するように、前記電子部品装着装置から制御されることを特徴とする請求項1記載のトレイフィーダ。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2012−199296(P2012−199296A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−61008(P2011−61008)
【出願日】平成23年3月18日(2011.3.18)
【出願人】(300022504)株式会社日立ハイテクインスツルメンツ (607)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月18日(2011.3.18)
【出願人】(300022504)株式会社日立ハイテクインスツルメンツ (607)
【Fターム(参考)】
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