説明

トンネル施工におけるコンクリート打設方法

【課題】妻型枠のリングの周方向で互いに隣り合うコンクリート打設孔とコンクリート打設孔との間の中間位置となる妻型枠の型枠面の近傍位置での変色コンクリートの発生を防止する。
【解決手段】妻型枠7に設けられた複数の貫通孔のうちの幾つかを複数のコンクリート打設孔9として使用し、ポンプ52の吸込口53とコンクリート打設孔以外の貫通孔のうちの少なくとも1つ(ポンプ接続孔51)とを連結管54で繋ぐとともにポンプ52の吐出口53とコンクリート打設孔以外の貫通孔のうちの少なくとも1つ(ポンプ接続孔51)とを連結管54で繋ぎ、複数のコンクリート打設孔を介して覆工部形成空間に未固結状態のコンクリートを打設するとともにポンプ52を駆動することによって、妻型枠のリングの周方向で互いに隣り合うコンクリート打設孔とコンクリート打設孔との間の中間位置となる妻型枠の型枠面近傍に位置される未固結状態のコンクリートを流動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、トンネル施工におけるコンクリート打設方法において、妻型枠の型枠面付近でかつ妻型枠の周方向で互いに隣り合うコンクリート打設孔とコンクリート打設孔との間の中間位置で発生しやすい変色コンクリートと呼ばれる不良コンクリートの発生防止に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、シールド掘削機で地山を掘削して掘進するとともに、シールド掘削機の後部(坑口側)において掘削孔により形成されたトンネル空洞部の内周面とトンネル空洞部の内周面に沿って設置される内型枠との間に未固結状態のコンクリート(以下、生コンクリートと呼ぶ)を流し込んで覆工部としての一次覆工コンクリートを構築するECL工法と呼ばれるトンネル施工方法が知られている(例えば、特許文献1等参照)。
図7;8に示すように、生コンクリートの打設は、トンネル空洞部21の内周面33に沿ったリング筒形状の妻型枠7を用いて行う。妻型枠7は、坑口側のリング形状面により形成された型枠面7aと、切羽側のリング形状面により形成されてプレスジャッキ5により押圧される受圧面7bと、型枠面7aと受圧面7bとに貫通して妻型枠のリングの周方向に間隔を隔てて設けられた複数個のコンクリート打設孔9とを備える。
そして、複数個のコンクリート打設孔9を介して内型枠30の型枠面34と妻型枠7の型枠面7aとトンネル空洞部21の内周面33とで囲まれた覆工部形成空間100に生コンクリートを打設し、生コンクリートが固結することで覆工部としての一次覆工コンクリート90が形成される。
内型枠30は、複数個の型枠ピース40がトンネル空洞部21の内周面33に沿って1周するように設置されて形成される1リングを、掘削が進む毎に、掘削進行方向に向けて組み立てていくことにより形成される。
例えば、1リング分の内型枠30の組み立てが終了する毎に、妻型枠7の複数個のコンクリート打設孔9を介して覆工部形成空間100に生コンクリートを打設していくことによって、1リング分の内型枠30の型枠面34とトンネル空洞部21の内周面33との間に一次覆工コンクリート90を形成していく。
【特許文献1】特開2005−188099号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述したように、掘削が進む毎に、妻型枠7の複数個のコンクリート打設孔9を介して覆工部形成空間100に生コンクリートを打設して一次覆工コンクリート90を形成していく場合、図7;8に示すように、妻型枠7のリングの周方向で互いに隣り合うコンクリート打設孔9とコンクリート打設孔9との間の中間位置となる妻型枠7の型枠面7aの近傍位置(以下、特定位置と呼ぶ)においては、変色コンクリート60と呼ばれる不良コンクリートが発生しやすい。変色コンクリート60は、上記特定位置において流れが無く澱んだ生コンクリートが固結する際に妻型枠7の型枠面7aに付着して次第に大きくなったものと考えられ、その大きさに耐えられなくなって妻型枠7の型枠面7aから剥がれ落ちる。変色コンクリート60の発生は、土砂を伴った出水の原因となるだけでなく、一次覆工コンクリート90のクラック(亀裂)と同様に湧水の残る場合があり、このため、トンネルから発生する排水量も増加するという問題点があった。
そこで、本発明は、特定位置での変色コンクリートの発生を防止可能なトンネル施工におけるコンクリート打設方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明に係るトンネル施工におけるコンクリート打設方法は、型枠面が地山を掘削した掘削孔により形成されたトンネル空洞部の内周面に沿って内周面と所定間隔隔てて対向するように設置された内型枠と、内型枠の切羽側に設置されてトンネル空洞部の内周面に沿ったリング筒形状の妻型枠と、妻型枠の坑口側の面により形成された型枠面と妻型枠の切羽側の面により形成されてジャッキにより押圧される受圧面とに貫通して妻型枠のリングの周方向に間隔を隔てて設けられた複数の貫通孔と、ポンプとを備え、複数の貫通孔のうちの幾つかを内型枠の型枠面と妻型枠の型枠面とトンネル空洞部の内周面とで囲まれた覆工部形成空間にコンクリートを打設するための複数のコンクリート打設孔として使用し、ポンプの吸込口とコンクリート打設孔以外の貫通孔のうちの少なくとも1つとを連結管で繋ぐとともにポンプの吐出口とコンクリート打設孔以外の貫通孔のうちの少なくとも1つとを連結管で繋ぎ、複数のコンクリート打設孔を介して覆工部形成空間に未固結状態のコンクリートを打設するとともにポンプを駆動することによって、特定位置(妻型枠のリングの周方向で互いに隣り合うコンクリート打設孔とコンクリート打設孔との間の中間位置となる妻型枠の型枠面近傍)に位置される未固結状態のコンクリートを流動させたことを特徴とする。
妻型枠のリングの周方向で互いに隣り合うコンクリート打設孔とコンクリート打設孔との間の中間位置にある貫通孔であって、任意の1つのコンクリート打設孔を挟む2個の貫通孔の一方とポンプの吸込口とを接続し、2個の貫通孔の他方とポンプの吐出口とを接続したことも特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、特定位置の生コンクリートをポンプで吸引して循環させることで特定位置の生コンクリートを流動させることができるので、特定位置での変色コンクリートの発生を防止できる。
特定位置に近い貫通孔にポンプを接続したので、特定位置の生コンクリートを効率的に流動させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
最良の形態1.
図1乃至図4は最良の形態1を示し、図1はトンネル施工における妻型枠に対するポンプの配置を示し、図2はポンプを装備した妻型枠と内型枠との関係を示し、図3は妻型枠に形成されたコンクリート打設孔とポンプとの関係を示し、図4は妻型枠を用いた密閉型のシールド掘削機によるトンネル施工におけるコンクリート打設方法を示す。
【0007】
妻型枠を用いた密閉型のシールド掘削機によるトンネル施工におけるコンクリート打設方法、及び、シールド掘削機の構造を説明する。
まず、シールド掘削機1の構造を説明する。図4に示すように、シールド掘削機1は、前端に回転切削部2を有し、回転切削部2の後部には後方に延長する円筒状のテールプレート3を備える。テールプレート3の内側には複数の推進ジャッキ4とプレスジャッキ5と妻型枠7とが設けられる。妻型枠7は、プレスジャッキ5の後端5aに取付けられてテールプレート3の内周面3aに沿って前後に移動可能なようにリング筒状に形成されたプレス型枠である。つまり、妻型枠7は、テールプレート3の内周面3aと内型枠30の外周面34との間を塞いだ状態でプレスジャッキ5の伸縮で前後に移動可能な型枠であり、後述する覆工部形成空間100を形成するとともに覆工部形成空間100に流入した生コンクリート80を加圧するものである。8はシールド掘削機1の推進に伴って図外の牽引手段で牽引されるコンクリート供給装置である。このコンクリート供給装置8は例えば生コンクリート80を生成する1台のレミキサー81とこのレミキサー81に接続管82で繋がれた6台のコンクリートポンプ83とで構成される。
【0008】
妻型枠7としては、図2に示すように、坑口側のリング形状面により形成された型枠面7aと、切羽側のリング形状面により形成されてプレスジャッキ5により押圧される受圧面7bと、型枠面7aと受圧面7bとに貫通して妻型枠7のリングの周方向に間隔を隔てて設けられた複数個の貫通孔を備える。そして、妻型枠7のリングの周方向に等間隔隔てて形成された複数個の貫通孔がコンクリート打設孔9として利用され、妻型枠7のリングの周方向に互いに隣り合うコンクリート打設孔9とコンクリート打設孔9との間の中間位置に形成された貫通孔が複数個のポンプ接続孔51として利用される。つまり、図1に示すように、ある任意の1つのコンクリート打設孔9と妻型枠7のリングの周方向に互いに隣り合う一対のポンプ接続孔51;51とポンプ52とが接続される。具体的には、一対のポンプ接続孔51;51のうちの一方のポンプ接続孔51の受圧面7b側とポンプ52の吸込口53とを連結管54で繋ぐとともに、一対のポンプ接続孔51;51のうちの他方のポンプ接続孔51の受圧面7b側とポンプ52の吐出口55とを連結管54で繋ぐ。
【0009】
例えば、図3に示すように、妻型枠7の周方向に等間隔隔てて形成された12個のコンクリート打設孔9と、周方向に互いに隣り合うコンクリート打設孔9とコンクリート打設孔9との間の中間位置に形成された12個のポンプ接続孔51とを備えた妻型枠7を用いる。つまり、12個のコンクリート打設孔9、12個のポンプ接続孔51は、妻型枠7の周方向において妻型枠7の中心から見て30°毎に設けられる。上記任意の1つのコンクリート打設孔9は、妻型枠7の周方向に等間隔隔てて形成された12個のコンクリート打設孔9のうち、妻型枠7の周方向において妻型枠7の中心から見て60°毎に設けられた6個のコンクリート打設孔9である。
【0010】
図4に示すように、各コンクリートポンプ83のコンクリート排出口10には第1コンクリート供給ホース11が接続され、このホース11の終端には二方切替弁12が接続され、この二方切替弁12の2つの排出口13;13とそれぞれ1つのコンクリート打設孔9とが第2コンクリート供給ホース14;14で接続される。第2コンクリート供給ホース14における終端側には油圧シリンダピストン等による塞止弁装置15が設けられる。塞止弁装置15の塞止弁15aが第2コンクリート供給ホース14と打設口9とを繋ぐ接続配管14a内に進退移動して接続配管14aを開閉する。接続配管14aに近い第2コンクリート供給ホース14の終端側にはこの第2コンクリート供給ホース14内の管内圧力を計測する管内圧力計16が設けられる。また、妻型枠7の型枠面7aにおける12箇所のそれぞれ打設口9の近傍、あるいは12箇所のうちの少なくとも1つの打設口9の近傍には、覆工部形成空間100に充填された生コンクリートの圧力を計測するためのコンクリート圧力計17が設けられる。
【0011】
次に、型枠ピース40を用いたトンネル施工方法を説明する。まず、図外の反力受けで推進ジャッキ4の反力を取って推進ジャッキ4のピストンを伸ばしながら回転切削部2を回転させてシールド掘削機1を一定距離だけ掘進させて地山(地盤/岩盤)20にトンネル空洞部21を掘る。一定距離は例えば内型枠30の1リング分の筒長31(例えば1m〜2m程度)の長さ+シールド掘削機1の前後長さ32である。シールド掘削機1を一定距離だけ掘進させた後にシールド掘削機1の推進ジャッキ4のピストンを縮めて、推進ジャッキ4の後端4aに、図外の内型枠組立装置によって1リング分の内型枠30を組み立てる。1リング分の内型枠30は、1リング分の内型枠30の円筒の円弧の一部分を形成する複数個の型枠ピース40を用いて円筒形状に組み立てられる。型枠ピース40の型枠面44がトンネル空洞部21の円形の内周面33との間に空間を隔てて内周面33に沿うように図外の内型枠組立装置により保持されて、トンネル空洞部21の内側にトンネル空洞部21の中心軸と同軸の円筒形状の内型枠30が形成されるように、円筒形の円周上で互いに隣り合う型枠ピース40同士が図外のボルト及びナットにより締結される。この隣り合う型枠ピース40同士を連結するボルトをピース間継手ボルトと呼ぶ。具体的には、型枠ピース40のピース継手面47a同士が接触するように、型枠ピース40同士を互いに隣接させて設置し、互いに隣接する型枠ピース40のピース継手面47aの貫通孔43aに図外のボルトが通されてこのボルトの先端部にナットが締結されることによって、ピース継手面47a同士が密接状態となるように型枠ピース40同士が繋がれる(図2参照)。以上により、トンネル空洞部21の内側に円筒形状の1リング分の内型枠30が形成されるとともに、トンネル空洞部21の円形の内周面33と1リング分の内型枠30の円形の外周面34との間の円筒形状の覆工部形成空間100が形成される。
【0012】
この覆工部形成空間100の坑口22側を図外の塞板などで閉塞して、妻型枠7の型枠面7aを覆工部形成空間100の先端側に移動させ、妻型枠7の型枠面7aの周囲の12箇所のコンクリート打設孔9を介してコンクリートポンプ83で加圧された生コンクリート80を流し込みながらプレスジャッキ5で妻型枠7を押圧して生コンクリート80を加圧するとともに、ポンプ52を駆動する。そして、人がコンクリート圧力計17から送信されてくる圧力値をモニタ等で監視しながら覆工部形成空間100に流し込まれた生コンクリート80の圧力が予め決められた所定値になったら人が塞止弁15aの操作部を操作して塞止弁15aで接続通路14aを塞いで、覆工部形成空間100内の高流動性生コンクリート80を固化させる。
【0013】
以上によれば、ポンプ52の駆動により、特定位置に位置される生コンクリートがポンプ52により吸引され、生コンクリートがポンプ52と特定位置との間を循環して流動するので、特定位置での変色コンクリート60の発生を防止できる。
また、特定位置に近い貫通孔をポンプ接続孔51として利用し、このポンプ接続孔51にポンプ52を接続してポンプ52を駆動するので、特定位置の生コンクリートを効率的に流動させることできる。
【0014】
次に、覆工コンクリート90の内側に残された内型枠30を反力受けとして利用して推進ジャッキ4の反力を取って推進ジャッキ4のピストンを伸ばしながら回転切削部2を回転させてシールド掘削機1を一定距離だけ掘進させる。そして、坑口22側に形成された内型枠30に連続するよう掘削進行方向A側に次の1リング分の内型枠30を形成し、このように掘削進行進方向Aに沿って前後に隣り合う内型枠30同士が図外のボルト及びナットにより締結される。掘削進行方向Aに沿って前後に隣り合う内型枠30同士を連結する図外のボルトをリング間継手ボルトと呼ぶ。具体的には、型枠ピース40のリング継手面47b同士が接触するように、型枠ピース40同士を互いに隣接させて設置し、互いに隣接する型枠ピース40のリング継手面47bのボルト孔43bに嵌め込まれたボルト孔形成部品50の筒孔62により形成されたボルト孔64に図外のボルトが通されてボルト63の先端部63bにナット72が締結されることによって、リング継手面47b同士が密接状態となるように型枠ピース40同士が繋がれる。そして、新しく形成した覆工部形成空間100内に妻型枠7を用いて上記と同様の方法によって一次覆工コンクリート90を形成する。
【0015】
以後、上記と同様にしてシールド掘削機1を一定距離だけ掘進させて、1リング分の内型枠30を形成し、形成した内型枠30の1つ前に形成した内型枠30とを連結し、新しく形成した覆工部形成空間100内に妻型枠7を用いて上記と同様の方法によって一次覆工コンクリート90を形成する。
【0016】
一般に、トンネル長さは長距離であるため、型枠ピース40は、所定数のリング分の内型枠30を形成できる数分だけ用いられ、所定数のリング分の内型枠30を設置した後は、坑口22側に組み立てられた内型枠30の掘削進行方向A後部に位置する1リング分の型枠ピース40を図外の内型枠脱型装置を用いて解体して取り外した後に、シールド掘削機1を進行させ、取り外した1リング分の型枠ピース40を内型枠30の掘削進行方向A先頭位置に盛り替えて使う。即ち、所定数のリング分の内型枠30を設置した後は、掘削が進む毎に、型枠ピース40を後方(坑口側)から前方(切羽側)に盛り替えて繰り返して使用する。
【0017】
最良の形態1によれば、ポンプ52を駆動し、特定位置に位置される生コンクリートをポンプ52により吸引することによって、生コンクリートがポンプ52と特定位置との間を循環して流動するので、特定位置での変色コンクリートの発生を防止できるようになり、出水や漏水の少ない一次覆工コンクリート9を形成できる。
また、特定位置に近い貫通孔をポンプ接続孔51として利用したので、特定位置の生コンクリートを効率的に流動させることできる。
【0018】
最良の形態2.
図5に示すように、妻型枠7のリングの周方向に互いに隣り合うコンクリート打設孔9とコンクリート打設孔9との間の中間位置の両側に一対のポンプ接続孔51;51を設けてもよい。
【0019】
最良の形態3.
図6に示すように、妻型枠7のリングの周方向に互いに隣り合う1つ1つのコンクリート打設孔9の両側にポンプ接続孔51を設けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0020】
本発明では、上記特定位置に打設される生コンクリートを流動させることができるように、妻型枠7にポンプ接続孔51を設ければよい。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】トンネル施工における妻型枠に対するポンプの配置を示す図(最良の形態1)。
【図2】ポンプを装備した妻型枠と内型枠との関係を示す図(最良の形態1)。
【図3】妻型枠に形成されたコンクリート打設孔とポンプとの関係を示す図(最良の形態1)。
【図4】妻型枠を用いた密閉型のシールド掘削機によるトンネル施工におけるコンクリート打設方法を示す図(最良の形態1)。
【図5】妻型枠に形成されたコンクリート打設孔とポンプとの関係を示す図(最良の形態2)。
【図6】妻型枠に形成されたコンクリート打設孔とポンプとの関係を示す図(最良の形態2)。
【図7】変色コンクリートを示す斜視図(従来)。
【図8】変色コンクリートを示す断面図(従来)。
【符号の説明】
【0022】
5 ジャッキ(プレスジャッキ)、7 妻型枠、7a 型枠面、7b 受圧面、
9 コンクリート打設孔(貫通孔)、21 トンネル空洞部、33 内周面、
34 型枠面、51 ポンプ接続孔(貫通孔)、52 ポンプ、
53 ポンプの吸込口、55 ポンプの吐出口。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
型枠面が地山を掘削した掘削孔により形成されたトンネル空洞部の内周面に沿って内周面と所定間隔隔てて対向するように設置された内型枠と、内型枠の切羽側に設置されてトンネル空洞部の内周面に沿ったリング筒形状の妻型枠と、妻型枠の坑口側の面により形成された型枠面と妻型枠の切羽側の面により形成されてジャッキにより押圧される受圧面とに貫通して妻型枠のリングの周方向に間隔を隔てて設けられた複数の貫通孔と、ポンプとを備え、複数の貫通孔のうちの幾つかを内型枠の型枠面と妻型枠の型枠面とトンネル空洞部の内周面とで囲まれた覆工部形成空間にコンクリートを打設するための複数のコンクリート打設孔として使用し、ポンプの吸込口とコンクリート打設孔以外の貫通孔のうちの少なくとも1つとを連結管で繋ぐとともにポンプの吐出口とコンクリート打設孔以外の貫通孔のうちの少なくとも1つとを連結管で繋ぎ、複数のコンクリート打設孔を介して覆工部形成空間に未固結状態のコンクリートを打設するとともにポンプを駆動することによって、妻型枠のリングの周方向で互いに隣り合うコンクリート打設孔とコンクリート打設孔との間の中間位置となる妻型枠の型枠面近傍に位置される未固結状態のコンクリートを流動させたことを特徴とするトンネル施工におけるコンクリート打設方法。
【請求項2】
妻型枠のリングの周方向で互いに隣り合うコンクリート打設孔とコンクリート打設孔との間の中間位置にある貫通孔であって、任意の1つのコンクリート打設孔を挟む2個の貫通孔の一方とポンプの吸込口とを接続し、2個の貫通孔の他方とポンプの吐出口とを接続したことを特徴とする請求項1に記載のトンネル施工におけるコンクリート打設方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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