説明

ドレン排出装置

【課題】ドレン凍結によるドレン排出ポンプの破損を防止できる、省エネルギー化および省ランニングコスト化に適したドレン排出装置を提供する。
【解決手段】ドレンタンク1は給湯器20で発生したドレンを貯留し、水位電極2はドレンタンク1内におけるドレンの水位を検知する。排出管3は、ドレンタンク1からドレンを排出するためのものであり、ドレンタンク1に接続されている。ドレン排出ポンプ4は、排出管3の途中に接続されている。ドレン排出装置10は、ドレンタンク1内のドレンの排出により水位電極2がドレンの水位が最低水位であることを検知してから、ドレン排出ポンプ4の駆動を所定時間継続し、ドレン排出ポンプ4内に空気が侵入してから、ドレン排出ポンプの駆動を停止するよう制御されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドレン排出装置に関し、特に、給湯器で発生したドレンを排出するためのドレン排出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
給湯装置の一例として、熱効率を高めるために、燃焼排気ガスの顕熱および潜熱(燃焼排気ガス中の水蒸気が保有している潜熱)を回収する熱交換器を備えたものが実用化されている。この潜熱回収可能な熱交換器を用いた場合、燃焼排気ガス中の水蒸気は潜熱を奪われることにより凝縮して結露するため、熱交換器に多量のドレン(結露水)が発生する。このドレンは、ドレン回路により機器外部に排出され、あるいはタンクに溜められた後にポンプにより強制排出される。
【0003】
ドレンタンクなどに溜められたドレンは適時に排出されるが、ドレンタンク内のドレンが凍結すると、ドレンの排出が滞り、給湯器の運転が妨げられるおそれがある。このようなドレンの凍結を防止する技術が、たとえば特開2003−343925号公報(特許文献1)、特開2006−112763号公報(特許文献2)などに記載されている。
【0004】
特開2003−343925号公報には、タンクに溜められたドレンを保温する保温手段としてヒータが設置されている。凍結が予想される低温時には、このヒータに通電することによりタンク内のドレンが加熱される。
【0005】
また特開2006−112763号公報には、ドレン温度に関係する部位の温度を検出する温度検出手段が所定温度以下を検出し、ドレンタンクの水位を検出する水位検出手段が所定水位以上であることを検出している場合に、ポンプを駆動してドレンタンクのドレンをドレン回路に強制排水することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−343925号公報
【特許文献2】特開2006−112763号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら上記特許文献1では、凍結防止のためにヒータに給電する必要があるため、エネルギーの消費量が多くなり、本来の潜熱回収給湯器の特長であるところの省エネルギー、省ランニングコストのメリットがほとんど得られなくなるという問題がある。
【0008】
また上記特許文献1および2のいずれにおいても、ドレンタンク内のドレンの凍結を防止することはできるが、ドレンタンクから排出されてドレン回路などに残留しているドレンは依然として凍結のおそれがある。このドレンが凍結した場合には、ドレン排出ポンプなどが破損するという問題がある。
【0009】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ドレン凍結によるドレン排出ポンプの破損を防止できる、省エネルギー化および省ランニングコスト化に適したドレン排出装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のドレン排出装置は、ドレンタンクと、水位電極と、排出管と、ドレン排出ポンプとを備えている。ドレンタンクは、給湯器で発生したドレンを貯留するためのものである。水位電極は、ドレンタンク内におけるドレンの水位が少なくとも低位にある場合を検知するためのものである。排出管は、ドレンをドレンタンクから排出するためのものである。ドレン排出ポンプは、排出管の途中に接続されている。ドレンタンク内のドレンの排出により水位電極がドレンの水位が低位であることを検知してから、ドレン排出ポンプの駆動が所定時間継続され、ドレン排出ポンプ内に空気が侵入してから、ドレン排出ポンプの駆動が停止される。
【0011】
本発明のドレン排出装置によれば、ドレン排出ポンプの駆動が停止された状態では、ドレン排出ポンプ内に空気が侵入している。このため、この状態でドレンが凍結しても、ドレン排出ポンプの破損は防止される。
【0012】
また上記のようにドレン凍結によるドレン排出ポンプの破損をヒータを用いることなく防止できるため、省エネルギー化および省ランニングコスト化に適したドレン排出装置を得ることができる。
【0013】
上記のドレン排出装置においては、ドレン排出ポンプは、回転方向を正逆可変にできるよう構成されている。ドレンタンク内のドレンの排出により水位電極がドレンの水位が低位であることを検知してから、ドレン排出ポンプが所定時間逆回転され、排出管内のドレンがドレンタンク内に回収される。
【0014】
上記構成によれば、ドレン排出ポンプを逆回転させることで排出管内のドレンがドレンタンクに回収されるため、排出管のドレンの凍結による閉塞および破損を抑制することができる。
【0015】
上記のドレン排出装置においては、ドレン排出ポンプの下流側の排出管の途中に接続された切り替え弁がさらに備えられている。その切り替え弁は、切り替え弁の下流側の排出管へドレンを排出する第1の経路と、切り替え弁の下流側の排出管内のドレンをドレンタンクに戻す第2の経路とを切り替え可能に構成されている。切り替え弁が第1の経路にある状態でドレン排出ポンプが正回転されてドレンタンク内のドレンが排出され、水位電極がドレンの水位が低位であることを検知してから、切り替え弁が第2の経路に切り替えられてドレン排出ポンプが所定時間正回転されて、ドレン排出ポンプの下流側における排出管内のドレンがドレンタンク内に回収される。
【0016】
上記構成によれば、切り替え弁による経路の切り替えで排出管内のドレンがドレンタンクに回収されるため、排出管のドレンの凍結による閉塞および破損を抑制することができる。
【0017】
上記のドレン排出装置においては、給湯器の運転が終了したときのみ、水位電極の検出値に基づいてドレン排出ポンプ内に空気が侵入するまでドレン排出ポンプの駆動が継続される。
【0018】
上記構成によれば、給湯器の運転終了に応じて効率的に凍結による破損を防止することができる。
【0019】
上記のドレン排出装置においては、気温測定装置がさらに備えられている。その気温測定装置がドレンの凍結温度を検出したときのみ、ドレン排出ポンプ内に空気が侵入するまでドレン排出ポンプの駆動が継続される。
【0020】
上記構成によれば、気温測定装置が検出した温度が排出管内のドレンが凍結する可能性のある温度であるときのみに凍結予防ドレン排出動作を実施することができる。このため、凍結予防ドレン排出動作のためのドレン排出ポンプの運転回数を少なくすることができ、製品寿命の向上を図ることが可能となる。
【0021】
上記のドレン排出装置においては、制御部と、第1の筐体と、第2の筐体とがさらに備えられている。制御部は、ドレン排出ポンプの駆動を制御する。第1の筐体は、給湯器を収納する。第2の筐体は、ドレンタンク、ドレン排出ポンプ、水位電極、および制御部を収納することでユニット化し、かつ第1の筐体とは異なる筐体よりなっている。
【0022】
上記構成によれば、給湯器として様々な種類を用いることができる。
上記のドレン排出装置においては、ドレン排出ポンプに電気を供給するための電源として蓄電池がさらに備えられている。
【0023】
上記構成によれば、電源として外部から商用電源をとれない場合においても、蓄電池により電源を確保することができる。このため、震災時などにおいて商用電源の供給が絶たれたときにおいても凍結によるドレン排出ポンプの破損を抑制することができる。
【発明の効果】
【0024】
以上説明したように本発明によれば、ドレン凍結によるドレン排出ポンプの破損を防止でき、かつ省エネルギー化および省ランニングコスト化に適したドレン排出装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施の形態1におけるドレン排出装置の構成を概略的に示す概略図である。
【図2】本発明の実施の形態1におけるドレン排出装置のポンプ作動開始時の様子を概略的に示す概略図である。
【図3】本発明の実施の形態1におけるドレン排出装置の通常ポンプ停止時の様子を概略的に示す概略図である。
【図4】本発明の実施の形態1におけるドレン排出装置の凍結予防ポンプ停止時の様子を概略的に示す概略図である。
【図5】本発明の実施の形態1におけるドレン排出装置の凍結予防ドレン排出動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態2におけるドレン排出装置の構成を概略的に示す概略図である。
【図7】本発明の実施の形態2におけるドレン排出装置のポンプ作動開始時の様子を概略的に示す概略図である。
【図8】本発明の実施の形態2におけるドレン排出装置の通常ポンプ停止時の様子を概略的に示す概略図である。
【図9】本発明の実施の形態2におけるドレン排出装置の凍結予防ポンプ停止時の様子を概略的に示す概略図である。
【図10】本発明の実施の形態2におけるドレン排出装置の凍結予防ドレン排出動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態3におけるドレン排出装置の構成を概略的に示す概略図である。
【図12】本発明の実施の形態3におけるドレン排出装置のポンプ作動時の様子を概略的に示す概略図である。
【図13】本発明の実施の形態3におけるドレン排出装置のL水位まで排水時の様子を概略的に示す概略図である。
【図14】本発明の実施の形態3におけるドレン排出装置の凍結予防ポンプ停止時の様子を概略的に示す概略図である。
【図15】比較例におけるドレン排出装置の構成を概略的に示す概略図である。
【図16】本発明の実施の形態4におけるドレン排出装置の構成を概略的に示す概略図である。
【図17】本発明の実施の形態4におけるドレン排出装置のポンプ作動時の様子を概略的に示す概略図である。
【図18】本発明の実施の形態4におけるドレン排出装置のL水位まで排水時の様子を概略的に示す概略図である。
【図19】本発明の実施の形態4におけるドレン排出装置の凍結予防ポンプ停止時の様子を概略的に示す概略図である。
【図20】本発明の実施の形態5におけるドレン排出装置の構成を概略的に示す概略図である。
【図21】本発明の実施の形態5におけるドレン排出装置のポンプ作動時の様子を概略的に示す概略図である。
【図22】本発明の実施の形態5におけるドレン排出装置のL水位まで排水時の様子を概略的に示す概略図である。
【図23】本発明の実施の形態5におけるドレン排出装置の凍結予防ポンプ停止時の様子を概略的に示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
まず本実施の形態のドレン排出装置の構成を図1を用いて説明する。
【0027】
図1を参照して、本実施の形態のドレン排出装置(ドレン排出ポンプユニット)10は、給湯器20から発生したドレンを回収し、排出するためのものである。このドレン排出装置10は、ドレンタンク1と、水位電極2と、排出管3と、ドレン排出ポンプ4と、制御部5とを主に有している。
【0028】
ドレンタンク1は、給湯器20で発生したドレンを貯留するためのものである。水位電極2は、ドレンタンク1内におけるドレンの水位を検知するためのものである。この水位電極2は、ドレンタンク1内の最低水位(L:低位)を検出するための電極部2aと、最高水位(H:高位)を検出するための電極部2bと、接地電極部2cとを有している。
【0029】
排出管3は、ドレンタンク1からドレンを排出するためのものであり、ドレンタンク1に接続されている。ドレン排出ポンプ4は、排出管3の途中に接続されている。これにより、排出管3は、ドレンタンク1からドレン排出ポンプ4までを繋ぐ排出管部分3aと、ドレン排出ポンプ4の下流側に接続された排出管部分3bとに分けられている。
【0030】
このドレン排出装置10は、ドレンタンク1内のドレンの排出により水位電極2(電極部2a)がドレンの水位が最低水位(低位)であることを検知してから、ドレン排出ポンプ4の駆動を所定時間継続し、ドレン排出ポンプ4内に空気が侵入してから、ドレン排出ポンプ4の駆動を停止できるよう構成されている。
【0031】
具体的には、本実施の形態においては、制御部5が水位電極2およびドレン排出ポンプ4の各々に電気的に接続されており、水位電極2からの最低水位(低位)であることの信号に基づいてドレン排出ポンプ4を所定時間継続して駆動できるよう構成されている。
【0032】
なおドレン排出ポンプ4の下流側に接続された排出管部分3bの途中には逆止弁6が接続されていてもよい。この逆止弁6は、逆止弁6の上流側から下流側へのドレンの流れを許容し、下流側から上流側へのドレンの流れを許容しないよう構成されている。
【0033】
またドレンの排出先は、たとえば排出管3が接続されている浴室防水パンなどの排出部などである。
【0034】
また給湯器20は、たとえば熱交換器11と、ドレン受け12と、ドレン中和器13と、燃焼バーナ14と、送風機(ファン)15と、制御部16とを主に有している。熱交換器11は、燃焼バーナ14で発生する燃焼ガスとの間で熱交換を行なうものである。この熱交換器11は、燃焼ガスから主として顕熱を回収する1次熱交換器と、主として潜熱を回収する2次熱交換器とからなっているが、説明の便宜上、簡略化して示されている。ドレン受け12は、熱交換器11で生じたドレンを受けるためのものである。ドレン中和器13は、熱交換器11で生じた強酸性のドレンを中和させた後に、ドレン排出装置10のドレンタンク1内にドレンを供給するためのものである。送風機15は、燃焼バーナ14に対し、燃焼に必要な空気を供給するためのものである。制御部16は、リモコン運転スイッチ30のスイッチ操作に基づいて、燃焼バーナ14、送風機15、ドレン排出装置10の制御部5などを制御するためのものである。
【0035】
次に、本実施の形態のドレン排出動作について図1〜図5を用いて説明する。
図1および図5を参照して、まず給湯器20の運転スイッチがONか否かが判別される(ステップS1:図5)。そして運転スイッチがONで給湯器20が運転している場合には、水位電極2により検出されるドレンタンク1内の水位が最高水位(H)以上か否かが判別される(ステップS2)。最高水位(H)未満の場合には、引き続き、水位電極2により検出されるドレンタンク1内の水位が最高水位(H)以上か否かが判別される(ステップS2)。そして最高水位(H)以上になった場合には、ドレン排出ポンプ4がONされて(ステップS3)、ドレンタンク1内のドレンが排出される。ドレンタンク1内の水位が最高水位(H)以上になった様子を図2に示す。
【0036】
このドレンの排出後、水位電極2により検出されるドレンタンク1内の水位が最低水位(L)未満か否かが判別される(ステップS4)。最低水位(L)以上の場合には、引き続き、水位電極2により検出されるドレンタンク1内の水位が最低水位(L)未満か否かが判別される(ステップS4)。そして最低水位(L)未満になった場合には、ドレン排出ポンプ4がOFFされて(ステップS5)、ドレンタンク1内のドレンの排出が停止される。ドレンタンク1内の水位が最低水位(L)未満になった様子を図3に示す。
【0037】
この後、上記のステップS1〜S5が繰り返されることにより、通常の給湯器の運転時におけるドレンタンク1内の水位が最低水位(L)以上、最高水位(H)未満に制御される。
【0038】
一方、上記ステップS1において給湯器20の運転スイッチがOFFと判別された場合には、水位電極2により検出されるドレンタンク1内の水位が最低水位(L)以上か否かが判別される(ステップS11)。最低水位(L)以上の場合には、ドレン排出ポンプ4がONされて(ステップS12)、ドレンタンク1内のドレンが排出される。このドレンの排出後、水位電極2により検出されるドレンタンク1内の水位が最低水位(L)未満か否かが判別される(ステップS13)。最低水位(L)以上の場合には、引き続き、水位電極2により検出されるドレンタンク1内の水位が最低水位(L)未満か否かが判別される(ステップS13)。
【0039】
そして最低水位(L)未満(図3に示す状態)になった場合、タイマカウントがスタートし(ステップS14)、たとえば30秒後にタイマカウントがアップする(ステップS15)。このタイマカウントがスタートしてからアップするまでの間、ドレン排出ポンプ4はONのままとされて、ドレンタンク1内のドレンが排出され続ける。そのタイマカウントのアップと同時にドレン排出ポンプ4がOFFされて(ステップS16)、ドレンタンク1内のドレンの排出が停止される。このドレン排出ポンプ4がOFFされたときには、図4に示すように排出管部分3a内のドレンは完全に排出されるとともに、ドレン排出ポンプ4内に空気が侵入した状態となる。
【0040】
また上記ステップS11において水位電極2により検出されるドレンタンク1内の水位が最低水位(L)未満であるとの判別がなされた場合(ステップS11)、ドレン排出ポンプ4がONされて(ステップS21)、ドレンタンク1内のドレンが排出される。この場合にも上記と同様、ステップS14〜S16が行なわれる。
【0041】
なおタイマカウントがスタートしてからアップするまでの時間(タイマカウント時間)は、ドレン排出ポンプ4内に少なくとも空気が侵入するような時間に設定される。このタイマカウント時間はなるべく長くしてドレン排出ポンプ4内のドレンを可能な限り排出することが好ましい。しかし、タイマカウント時間が長すぎるとドレン排出ポンプ4内の軸受が乾燥して破損のおそれもあるため、タイマカウント時間は適切な時間に設定されるべきである。また図4においてはドレン排出ポンプ4内の一部に空気が侵入した様子を示しているが、ドレン排出ポンプ4内から完全にドレンが排出され、ドレン排出ポンプ4内の全体に空気が侵入していてもよい。
【0042】
またステップS1においては、給湯器運転スイッチのONか否かに代えて、給湯器20の電源がONか否かにより判別がなされてもよい。またドレン排出ポンプ4内に空気が侵入したか否かは、たとえばドレン排出ポンプ4の電流値などにより検出することもできる。
【0043】
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態によれば、図4に示すようにドレン排出ポンプ4の駆動が停止された状態では、ドレン排出ポンプ4内に空気が侵入している。このため、この状態でドレンが凍結しても、ドレン排出ポンプ4の破損は防止される。
【0044】
また図4に示すようにドレンタンク1とドレン排出ポンプ4とを繋ぐ排出管部分3aからドレンを完全に排出することもできる。このため、ドレンの凍結による排出管部分3aの閉塞および破損を防止することができる。
【0045】
また上記のようにドレン凍結によるドレン排出ポンプ4の破損をヒータを用いることなく防止できるため、省エネルギー化および省ランニングコスト化に適したドレン排出装置10を得ることができる。
【0046】
このように本実施の形態においては、給湯器20のOFF状態(電源停止状態)においても、凍結による破損、閉塞を防止できるため、住宅への未入居時や震災などの緊急時などにおいても凍結による破損、閉塞を防止することができる。
【0047】
また本実施の形態のドレン排出装置10においては、図1に示すように、ドレン排出装置10の筐体(第2の筐体)8と、給湯器20の筐体(第1の筐体)18とは互いに異なる筐体よりなっていてもよい。つまり筐体8は、ドレンタンク1、水位電極2、排出管3、ドレン排出ポンプ4、および制御部5を収納することで、これらをユニット化し、かつ給湯器の各要素11〜16を収納する筐体18とは異なる筐体よりなっていてもよい。これにより、給湯器20は従来と同じものを用いることができ、様々な種類の給湯器20を用いることができる。なおドレン排出装置10は給湯器20の筐体18内に内蔵されていてもよい。
【0048】
また本実施の形態のドレン排出装置10においては、給湯器20の運転が終了したときのみ、水位電極2の検出値に基づいてドレン排出ポンプ4内に空気が侵入するまでドレン排出ポンプ4の駆動が継続されてもよい。この場合、給湯器20の運転終了に応じて効率的に凍結による破損を防止することが可能となる。
【0049】
上記において給湯器20の運転が終了したときとは、給湯器20の燃焼バーナ14の燃焼が停止した後にドレン中和器13内のドレンがリニアに減り始めたときを意味する。熱交換器11で生じたドレンはドレン中和器13を通るため、燃焼バーナ14の燃焼終了してからドレンタンク1内に落ちるまでにタイムラグがある。このタイムラグを考慮して、ドレン中和器13内のドレンがリニアに減り始めたときを給湯器20の運転が終了したときとみなして、凍結予防ドレン排出動作が開始される。
【0050】
給湯器20の運転終了後に比較的短時間で運転が再開されるような場合もあるが、そのような場合に対応するため、所定時間だけ凍結予防ドレン排出動作の開始を遅延させるような制御を行なってもよい。これにより、ドレン排出ポンプ4の不要な運転を抑制することができる。
【0051】
(実施の形態2)
図6を参照して、本実施の形態の構成は、ドレン排出装置10が蓄電池7をさらに有している点において、図1に示す実施の形態1の構成と異なっている。この蓄電池7は、制御部5に電気的に接続されている。この蓄電池7により制御部5、16、水位電極2、ドレン排出ポンプ4などに電気が供給されるよう構成されている。蓄電池7は、筐体8の内部に収納されていてもよい。
【0052】
なお、これ以外の本実施の形態の構成は、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
【0053】
次に、本実施の形態のドレン排出動作について図6〜図10を用いて説明する。
図6および図10を参照して、まずドレン排出装置10に商用電源の供給があるか否かの判別がなされる(ステップS101:図10)。ドレン排出装置10に商用電源の供給がなされている場合には、給湯器20の商用電源の供給がなされているか否かの判別がなされる(ステップS102)。給湯器20に商用電源の供給がなされている場合には、水位電極2により検出されるドレンタンク1内の水位が最高水位(H)以上か否かが判別される(ステップS103)。最高水位(H)未満の場合には、引き続き、水位電極2により検出されるドレンタンク1内の水位が最高水位(H)以上か否かが判別される(ステップS103)。そしてドレンタンク1内の水位が最高水位(H)以上になった場合には、ドレン排出ポンプ4がONされて(ステップS104)、ドレンタンク1内のドレンが排出される。ドレンタンク1内の水位が最高水位(H)以上になった様子を図7に示す。
【0054】
このドレンの排出後、水位電極2により検出されるドレンタンク1内の水位が最低水位(L)未満か否かが判別される(ステップS105)。最低水位(L)以上の場合には、引き続き、水位電極2により検出されるドレンタンク1内の水位が最低水位(L)未満か否かが判別される(ステップS105)。そして最低水位(L)未満になった場合には、ドレン排出ポンプ4がOFFされて(ステップS106)、ドレンタンク1内のドレンの排出が停止される。ドレンタンク1内の水位が最低水位(L)未満になった様子を図8に示す。
【0055】
この後、上記のステップS101〜S106が繰り返されることにより、通常の給湯器の運転時におけるドレンタンク1内の水位が最低水位(L)以上、最高水位(H)未満に制御される。
【0056】
一方、ステップS101においてドレン排出装置10に商用電源の供給がなされていないと判別された場合には、ドレン排出装置10への電源供給は商用電源から蓄電池7へ切り替えられる(ステップS110)。そして、蓄電池7へ切り替えられた後、またはステップS102において給湯器20の商用電源の供給がなされていないと判別された場合には、水位電極2により検出されるドレンタンク1内の水位が最低水位(L)以上か否かが判別される(ステップS111)。最低水位(L)以上の場合には、ドレン排出ポンプ4がONされて(ステップS112)、ドレンタンク1内のドレンが排出される。このドレンの排出後、水位電極2により検出されるドレンタンク1内の水位が最低水位(L)未満か否かが判別される(ステップS113)。最低水位(L)以上の場合には、引き続き、水位電極2により検出されるドレンタンク1内の水位が最低水位(L)未満か否かが判別される(ステップS113)。
【0057】
そして最低水位(L)未満(図8に示す状態)になった場合、タイマカウントがスタートし(ステップS114)、たとえば30秒後にタイマカウントがアップする(ステップS115)。このタイマカウントがスタートしてからアップするまでの間、ドレン排出ポンプ4はONのままとされて、ドレンタンク1内のドレンが排出され続ける。そのタイマカウントのアップと同時にドレン排出ポンプ4がOFFされて(ステップS116)、ドレンタンク1内のドレンの排出が停止される。このドレン排出ポンプ4がOFFされたときには、図9に示すように排出管部分3a内のドレンは完全に排出されるとともに、ドレン排出ポンプ4内に空気が侵入した状態となる。
【0058】
この後、ドレン排出装置10に商用電源による電源の供給があるか否かが判別される(ステップS117)。ドレン排出装置10に商用電源による電源の供給がない場合には、引き続き、ドレン排出装置10に商用電源による電源の供給があるか否かが判別される(ステップS117)。そして、ドレン排出装置10に商用電源による電源の供給が認められた時点で、ドレン排出装置10への電源供給は蓄電池7から商用電源へ切り替えられる(ステップS118)。
【0059】
またステップS111において水位電極2により検出されるドレンタンク1内の水位が最低水位(L)未満であるとの判別がなされ、ドレン排出ポンプ4がONされた(ステップS121)場合にも上記と同様、ステップS114〜S118が行なわれる。
【0060】
なおタイマカウント時間については実施の形態1と同様、適切な時間に設定されるべきである。また図9においてはドレン排出ポンプ4内の一部に空気が侵入した様子を示しているが、ドレン排出ポンプ4内から完全にドレンが排出され、ドレン排出ポンプ4内の全体に空気が侵入していてもよい。
【0061】
本実施の形態においては、実施の形態1と同様の作用効果を得ることができる。
また本実施の形態においては、ドレン排出装置10が蓄電池7を有しているため、震災などにより商用電源の供給が絶たれた場合においても、凍結予防ドレン排出動作(ステップS110〜S118、S121)を実施することができる。
【0062】
(実施の形態3)
図11を参照して、本実施の形態の構成は、ドレン排出ポンプ4が順方向および逆方向の両方に圧送できる(つまり回転方向を正逆可変にできる)点において、図1に示す実施の形態1の構成と異なっている。このドレン排出ポンプ4は、回転矢印Aの方向に正回転することでドレンタンク1内のドレンを排出し、その排出により水位電極2が最低水位(L)を検知してから、回転矢印Bの方向に所定時間逆回転されて、ドレン排出ポンプ4の下流側の排出管部分3b内のドレンをドレンタンク1内へ回収できるよう構成され、かつ制御部5により制御されている。
【0063】
なお、これ以外の本実施の形態の構成は、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
【0064】
次に、本実施の形態のドレン排出動作について図11〜図14を用いて説明する。
図11を参照して、水位電極2によりドレンタンク1内の水位が最高水位(H)であることが検知されると、ドレン排出ポンプ4が回転矢印Aの方向(順方向)に正回転して、ドレンタンク1内のドレンが排出される。ドレンタンク1内のドレンが最高水位(H)から排出される様子を図12に示す。
【0065】
このドレンタンク1内からのドレンの排出は、ドレンタンク1内の水位が最低水位(L)になるまで行なわれる。ドレンタンク1内の水位が最低水位(L)になるまでドレンが排水された様子を図13に示す。
【0066】
ドレンタンク1内の水位が最低水位(L)になるまでドレンが排水されると、ドレン排出ポンプ4の回転方向が逆転され、ドレン排出ポンプ4は図11中の回転矢印Bの方向(逆方向)に逆回転する。これにより、ドレン排出ポンプ4の下流側(排出側)の排出管部分3b内のドレンがドレンタンク1内に回収される。これにより、図14に示すように排出管部分3b内のドレンは完全にドレンタンク1内に回収されるとともに、ドレン排出ポンプ4内に空気が侵入した状態となり、ドレン排出動作が完了する。
【0067】
次に、本実施の形態の作用効果について、図15に示す比較例と対比して説明する。
図15を参照して、ドレン排出ポンプ4によりドレンタンク1内のドレンを排出しても、ドレン排出ポンプ4の下流側の排出管部分3b内にドレンが残留していると、そのドレンが凍結した場合にドレンが排出できなくなって、給湯器20が使用できない場合が生じ得る。特に、この排出管部分3bが屋外に配置された場合には、この排出管部分3bに残存したドレンは凍結しやすくなり、上記問題が顕著となる。
【0068】
これに対して本実施の形態では、ドレン排出ポンプ4を逆方向に回転させることにより、図14に示すように排出管部分3b内のドレンをドレンタンク1内に全て回収することが可能となる。このため、排出管部分3b内のドレンが凍結することが防止され、ドレンの排出ができなくなることもない。
【0069】
またドレン排出ポンプ4内に空気が侵入するため、上述した実施の形態1と同様の作用効果を得ることもできる。
【0070】
(実施の形態4)
図16を参照して、本実施の形態の構成は、ドレン排出装置10が外気温測定用の外気温測定センサ(気温測定装置)40をさらに有している点において、図11に示す実施の形態3の構成と異なっている。この外気温測定センサ40は、制御部5に接続されている。外気温測定センサ40は、屋外に設置されていることが好ましい。
【0071】
この外気温測定センサ40がドレンの凍結温度を検出したときのみ、ドレン排出ポンプ4内に空気が侵入するまでドレン排出ポンプ4の駆動を継続するよう制御部5により制御されている。
【0072】
なお、これ以外の本実施の形態の構成は、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
【0073】
次に、本実施の形態のドレン排出動作について図16〜図19を用いて説明する。
図16を参照して、水位電極2によりドレンタンク1内の水位が最高水位(H)であることが検知されると、ドレン排出ポンプ4が回転矢印Aの方向(順方向)に回転して、ドレンタンク1内のドレンが排出される。ドレンタンク1内のドレンが最高水位(H)から排出される様子を図17に示す。
【0074】
このドレンタンク1内からのドレンの排出は、ドレンタンク1内の水位が最低水位(L)になるまで行なわれる。ドレンタンク1内の水位が最低水位(L)になるまでドレンが排水された様子を図18に示す。
【0075】
外気温測定センサ40が排出管3内のドレンが凍結する可能性のある温度を検知したときに、ドレン排出ポンプ4は図16中の回転矢印Aの方向(順方向)に正回転してドレンタンク1内の水位が最低水位(L)になるまでドレンを排水すると、ドレン排出ポンプ4の回転方向が逆転され、ドレン排出ポンプ4は図16中の回転矢印Bの方向(逆方向)に逆回転する。これにより、ドレン排出ポンプ4の下流側(排出側)の排出管部分3b内のドレンがドレンタンク1内に回収される。これにより、図19に示すように排出管部分3b内のドレンは完全にドレンタンク1内に回収されるとともに、ドレン排出ポンプ4内に空気が侵入した状態となり、ドレン排出動作が完了する。
【0076】
なお外気温測定センサ40が検出した温度が排出管3内のドレンが凍結する可能性のない温度であるときは、ドレン排出ポンプ4の回転方向が逆転されずに、水位電極2によるドレンタンク1内の水位の検知と、その水位が最高水位(H)に達した場合のドレンタンク1内からのドレンの最低水位(L)までの排出とが繰り返される。
【0077】
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
上述した実施の形態3では、ドレン排出動作において、ドレンタンク1内のドレンが最高水位(H)から最低水位(L)まで排出された後、必ずドレン排出ポンプ4が逆回転されて排出管部分3b内のドレンがドレンタンク1内に回収される。このため、実質的に1回動作あたりの排出容積が本来のドレンタンク1内の最高水位(H)から最低水位(L)までの容積よりも、排出管部分3bから回収した容積分だけ少なくなる動作になっている。その結果、ドレン排出ポンプ4の運転回数が多くなり、製品寿命が短くなることも考えられる。
【0078】
これに対して本実施の形態においては、外気温測定センサ40が検出した温度が排出管3内のドレンが凍結する可能性のある温度であるときのみにドレン排出ポンプ4が逆回転される。このため、凍結予防ドレン排出動作のためのドレン排出ポンプ4の運転回数を少なくすることができ、製品寿命の向上を図ることが可能となる。
【0079】
またドレン排出ポンプ4内に空気が侵入するため、上述した実施の形態1と同様の作用効果を得ることもできる。
【0080】
(実施の形態5)
図20を参照して、本実施の形態の構成は、ドレンタンク1とドレン排出ポンプ4との間の排出管部分3aおよびドレン排出ポンプ4の下流側の排出管部分3bの各々の途中に接続された電動四方弁(切り替え弁)106をさらに有する点において、図1に示す実施の形態1の構成と異なっている。
【0081】
ドレンタンク1とドレン排出ポンプ4との間の排出管部分3aは、ドレンタンク1と電動四方弁106との間を繋ぐ排出管部分3a1と、電動四方弁106とドレン排出ポンプ4との間を繋ぐ排出管部分3a2とを有している。またドレン排出ポンプ4の下流側の排出管部分3bは、ドレン排出ポンプ4と電動四方弁106との間を繋ぐ排出管部分3b1と、電動四方弁106よりも下流側の排出管部分3b2とを有している。
【0082】
この電動四方弁106は弁体106aを有しており、この弁体106aの回転状態により、電動四方弁106の下流側の排出管部分3b2へドレンを排出する第1の経路と、電動四方弁106の下流側の排出管部分3b2内のドレンをドレンタンク1に戻す第2の経路とを切り替え可能に構成されている。
【0083】
電動四方弁106は、上記第1の経路でドレンタンク1内のドレンを排出し、水位電極2がドレンの水位が最低水位(L)であることを検知してから上記第2の経路に切り替えられて、排出管部分3b2内のドレンをドレンタンク1内に回収するよう制御部5に制御されている。
【0084】
なお、これ以外の本実施の形態の構成は、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
【0085】
次に、本実施の形態のドレン排出動作について図20〜図23を用いて説明する。
図20を参照して、水位電極2によりドレンタンク1内の水位が最高水位(H)であることが検知されると、ドレン排出ポンプ4が正方向に回転駆動して、ドレンタンク1内のドレンが排出される。この際、電動四方弁106は上記第1の経路に制御されている。ドレンタンク1内のドレンが最高水位(H)から排出される様子を図21に示す。
【0086】
このドレンタンク1内からのドレンの排出は、ドレンタンク1内の水位が最低水位(L)になるまで行なわれる。ドレンタンク1内の水位が最低水位(L)になるまでドレンが排水された様子を図22に示す。
【0087】
ドレンタンク1内の水位が最低水位(L)になるまでドレンが排水されると、電動四方弁106の弁体106aが回転して上記第1の経路から上記第2の経路に経路が切り替えられる。この際、ドレン排出ポンプ4は正方向に回転駆動し続けている。これにより、電動四方弁106の下流側の排出管部分3b2内のドレンがドレンタンク1内に回収される。これにより、図23に示すように排出管部分3b2内のドレンは完全にドレンタンク1内に回収されるとともに、ドレン排出ポンプ4内に空気が侵入した状態となる。
【0088】
電動四方弁106が上記第2の経路に切り替えられてからタイマで一定時間経過後にドレン排出ポンプ4が停止される。このドレン排出ポンプ4が停止した後、電動四方弁106の弁体106aが回転して、電動四方弁106は上記第2の経路から上記第1の経路に切り替えられる。
【0089】
本実施の形態においても、ドレン排出ポンプ4内に空気が侵入するため、上述した実施の形態1と同様の作用効果を得ることもできる。
【0090】
また排出管部分3b2内のドレンは完全にドレンタンク1内に回収されるため、凍結による排出管部分3b2の破損、閉塞を防止することができる。
【0091】
なお本実施の形態においても、上述した実施の形態4と同様に、外気温測定センサ40が追加されてもよい。この外気温測定センサ40が検出した温度が排出管3内のドレンが凍結する可能性のある温度であるときのみに電動四方弁106が上記第1の経路から上記第2の経路に切り替えられることで、凍結予防ドレン排出動作のためのドレン排出ポンプ4の運転回数を少なくすることができ、製品寿命の向上を図ることが可能となる。
【0092】
また回転方向を正逆可変にできるポンプとして、たとえばカスケードポンプ(渦流ポンプ)を用いることができる。カスケードポンプとは、羽根車がケーシング内を高速回転し渦流を起こし吸い上げ、押し上げするポンプ形式である。
【0093】
また図6に示した実施の形態2の蓄電池7は実施の形態3〜5に組み合わされてもよい。また図16に示した実施の形態4の外気温測定センサ40は実施の形態1〜3に組み合わされてもよい。またこれ以外に実施の形態1〜5は適宜組み合わされてもよい。
【0094】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明は、給湯器で発生したドレンを排出するためのドレン排出装置に有利に適用され得る。
【符号の説明】
【0096】
1 ドレンタンク、2c 接地電極部、2 水位電極、2a 電極部、2b 電極部、3 排出管、3a,3b,3a1,3a2,3b1,3b2 排出管部分、4 ドレン排出ポンプ、5 制御部、6 逆止弁、7 蓄電池、8 筐体、10 ドレン排出装置、11 熱交換器、12 ドレン受け、13 ドレン中和器、14 燃焼バーナ、15 送風機、16 制御部、18 筐体、20 給湯器、30 リモコン運転スイッチ、40 外気温測定センサ、106 電動四方弁、106a 弁体。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給湯器で発生したドレンを貯留するためのドレンタンクと、
前記ドレンタンク内における前記ドレンの水位が少なくとも低位にある場合を検知するための水位電極と、
前記ドレンを前記ドレンタンクから排出するための排出管と、
前記排出管の途中に接続されたドレン排出ポンプとを備え、
前記ドレンタンク内の前記ドレンの排出により前記水位電極が前記ドレンの水位が低位であることを検知してから、前記ドレン排出ポンプの駆動を所定時間継続し、前記ドレン排出ポンプ内に空気が侵入してから、前記ドレン排出ポンプの駆動を停止する、ドレン排出装置。
【請求項2】
前記ドレン排出ポンプは、回転方向を正逆可変にできるよう構成されており、
前記ドレンタンク内の前記ドレンの排出により前記水位電極が前記ドレンの水位が低位であることを検知してから、前記ドレン排出ポンプを所定時間逆回転させて、前記排出管内の前記ドレンを前記ドレンタンク内に回収する、請求項1に記載のドレン排出装置。
【請求項3】
前記ドレン排出ポンプの下流側の前記排出管の途中に接続された切り替え弁をさらに備え、
前記切り替え弁は、前記切り替え弁の下流側の前記排出管へ前記ドレンを排出する第1の経路と、前記切り替え弁の下流側の前記排出管内の前記ドレンを前記ドレンタンクに戻す第2の経路とを切り替え可能に構成されており、
前記切り替え弁が前記第1の経路にある状態で前記ドレン排出ポンプを正回転させて前記ドレンタンク内の前記ドレンを排出し、前記水位電極が前記ドレンの水位が低位であることを検知してから、前記切り替え弁を前記第2の経路に切り替えて前記ドレン排出ポンプを所定時間正回転させて、前記ドレン排出ポンプの下流側における前記排出管内の前記ドレンを前記ドレンタンク内に回収する、請求項1に記載のドレン排出装置。
【請求項4】
前記給湯器の運転が終了したときのみ、前記水位電極の検出値に基づいて前記ドレン排出ポンプ内に空気が侵入するまで前記ドレン排出ポンプの駆動を継続する、請求項1〜3のいずれかに記載のドレン排出装置。
【請求項5】
気温測定装置をさらに備え、
前記気温測定装置が前記ドレンの凍結温度を検出したときのみ、前記ドレン排出ポンプ内に空気が侵入するまで前記ドレン排出ポンプの駆動を継続する、請求項1〜4のいずれかに記載のドレン排出装置。
【請求項6】
前記ドレン排出ポンプの駆動を制御する制御部と、
前記給湯器を収納する第1の筐体と、
前記ドレンタンク、前記ドレン排出ポンプ、前記水位電極、および前記制御部を収納することでユニット化し、かつ前記第1の筐体とは異なる筐体よりなる第2の筐体とをさらに備えた、請求項1〜5のいずれかに記載のドレン排出装置。
【請求項7】
前記ドレン排出ポンプに電気を供給するための電源として蓄電池をさらに備えた、請求項1〜6のいずれかに記載のドレン排出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2012−241959(P2012−241959A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−111394(P2011−111394)
【出願日】平成23年5月18日(2011.5.18)
【出願人】(000004709)株式会社ノーリツ (1,293)
【Fターム(参考)】