説明

ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、およびナビゲーション用プログラム

【課題】 探索のコストをできる限り抑えるとともに、通過点付近において最適な経路を選択することが可能なナビゲーション装置を提供すること。
【解決手段】 地図を表示して目的地までの経路を案内するナビゲーション装置10において、通過点を設定する通過点設定手段(入力装置20)と、通過点を通過して目的地まで到達する経路を探索する経路探索手段(CPU11およびHDD13)と、経路探索手段によって得られた経路を案内中に、経路を再探索する再探索手段(CPU11およびHDD13)と、を有し、再探索手段は、次の通過点を通過する前に再探索の要求がなされた場合には、状況に応じて、次の通過点までの経路を再探索するか、または、目的地もしくはその次の通過点までの経路を再探索する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、およびナビゲーション用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
車載用のナビゲーション装置は、複数のGPS(Global Positioning Systems)衛星から送信される信号を受信して自車の現在位置を検出するとともに、各種センサにより検出される自車に関する情報およびナビゲーション装置の記録装置に記録されている地図情報に基づいて、自車の現在位置と地図上の道路とをマッチング(マップマッチング)させ、表示部に表示された地図上に自車の現在位置を表示する。そして、目的地が設定された場合には、当該目的地までの案内(ナビゲーション)を実行する。
【0003】
ところで、目的地に到達するまでの経路において、所望の通過点を設定可能とする技術が開示されている。例えば、特許文献1に開示される技術では、入力部から通過点(経由地)を入力し、通過点を経由して目的地に到達するための経路を地図情報から探索して誘導路を設定し、自車位置と通過点とを比較して、通過点を通過したと判定した場合には、通過点から目的地までの案内を実行する。
【0004】
また、特許文献2に開示される技術では、通過点においてUターンすることを防止するために、出発点から通過点までの経路と、通過点から目的地までの経路との接続点における接続角度を求め、角度が小さい経路には大きな重みを付して選択されないようにして経路探索を行うようにしている。また、一方通行等の道路状況も考慮して探索を行うようにしている。
【特許文献1】特開平06−66587号公報(要約書、特許請求の範囲)
【特許文献2】特開平08−320237号公報(要約書、特許請求の範囲)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載の技術では、現在地から経由地までの経路と、通過点から目的地までの経路とをそれぞれ独立した経路として別々に探索している。このため、経路探索または再探索がなされた場合には、通過点への進入方向が不適切となる可能性がある。具体的には、例えば、右折禁止の道路に右折で進入してしまう等である。
【0006】
一方、特許文献2に記載の技術では、前述のように接続点における経路の接続角度を求めるとともに、一方通行等の道路状況も考慮しているので、特許文献1の有する前述の問題は解決される。しかしながら、走行中に何らかの原因で、経路の再探索がなされた場合には、全経路に対する前述の探索処理を行う必要が生じる。このように全経路を対象とする探索処理には、処理コストがかかるという問題点がある。また、このような探索処理には時間を要することから、探索が開始されて経路が確定するまでの間は案内が行われず、進行方向を誤る可能性があるという問題点がある。
【0007】
本発明は、上記の事情に基づきなされたもので、その目的とするところは、探索のコストをできる限り抑えるとともに、通過点付近において最適な経路を選択することが可能なナビゲーション装置、ナビゲーション方法、および、ナビゲーション用プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するため、本発明のナビゲーション装置は、地図を表示して目的地までの経路を案内するナビゲーション装置において、通過点を設定する通過点設定手段と、通過点を通過して目的地まで到達する経路を探索する経路探索手段と、経路探索手段によって得られた経路を案内中に、経路を再探索する再探索手段と、を有し、再探索手段は、次の通過点を通過する前に再探索の要求がなされた場合には、状況に応じて、次の通過点までの経路を再探索するか、または、目的地もしくはその次の通過点までの経路を再探索するようにしている。
【0009】
また、他の発明のナビゲーション装置は、上述の発明に加えて、再探索手段が、目的地もしくはその次の通過点までの経路であって、次の通過点を通過する経路を再探索するようにしている。
【0010】
また、他の発明のナビゲーション装置は、上述の各発明に加えて、再探索手段が、自車から次の通過点までの距離が所定の閾値未満である場合には、目的地もしくはその次の通過点までの経路を再探索し、それ以外の場合には次の通過点までの経路を再探索するようにしている。
【0011】
また、他の発明のナビゲーション装置は、上述の各発明に加えて、再探索手段が、自車から次の通過点までの距離が所定の閾値以上である場合であっても、次の通過点に至るまでに、現在案内中の経路に戻れない場合には、目的地もしくはその次の通過点までの経路を再度探索するようにしている。
【0012】
また、他の発明のナビゲーション装置は、上述の各発明に加えて、再探索手段は、自車の車速が速い場合には閾値を大きくし、遅い場合には閾値を小さくするようにしている。
【0013】
また、本発明の発明のナビゲーション方法は、地図を表示して目的地までの経路を案内するナビゲーション方法において、通過点を設定し、通過点を通過して目的地まで到達する経路を探索し、次の通過点を通過する前に再探索の要求がなされた場合には、状況に応じて、次の通過点までの経路を再探索するか、または、目的地もしくはその次の通過点までの経路を再探索するようにしている。
【0014】
また、本発明の発明のナビゲーション用プログラムは、地図を表示して目的地までの経路を案内するナビゲーション用プログラムにおいて、コンピュータを、通過点を設定する通過点設定手段、通過点を通過して目的地まで到達する経路を探索する経路探索手段、経路探索手段によって得られた経路を案内中に、経路を再探索する再探索手段、として機能させ、再探索手段は、次の通過点を通過する前に再探索の要求がなされた場合には、状況に応じて、次の通過点までの経路を再探索するか、または、目的地もしくはその次の通過点までの経路を再探索するようにしている。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、探索のコストをできる限り抑えるとともに、通過点付近において最適な経路を選択することが可能なナビゲーション装置、ナビゲーション方法、および、ナビゲーション用プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の一実施の形態について図に基づいて説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施の形態に係るナビゲーション装置の構成例を示すブロック図である。この図に示すように、本発明の実施の形態に係るナビゲーション装置10は、CPU(Central Processing Unit)11、グラフィックプロセッサ12、HDD(Hard Disk Drive)13、メモリ14、ビデオメモリ15、LCD(Liquid Crystal Display)16、GPSレシーバ17、ジャイロ装置18、センサ群19、入力装置20、および、VICS(Vehicle Information and Communication System)レシーバ21を有している。なお、ナビゲーション装置10は、移動体としての自動車等に搭載される。
【0018】
ここで、経路探索手段の一部であり再探索手段の一部であるCPU11は、HDD13またはメモリ14に格納されているプログラムに応じて、各種演算処理を実行するとともに、装置の各部を制御する中央処理装置である。
【0019】
グラフィックプロセッサ12は、HDD13から読み出され、ビデオメモリ15に展開されたコマンドリストに応じて描画処理を実行し、得られた画像を映像信号に変換してLCD16に供給して表示させる描画処理装置である。
【0020】
経路探索手段の一部であり再探索手段の一部であるHDD13は、地図情報DB13aおよび制御プログラム13bを有する記憶装置である。ここで、地図情報DB13aは、地図のシンボルを表示するための情報および道路を表示するための情報等を有している。制御プログラム13bは、ナビゲーション装置10の各部を制御するとともに、GPSレシーバ17から供給される自車位置と、地図情報DB13aに格納された地図情報に基づいて地図を表示する処理を実行する。また、必要に応じて目的地までの経路案内処理を実行する。
【0021】
メモリ14は、ROM(Read Only Memory)またはRAM(Random Access Memory)等の半導体記憶装置によって構成され、CPU11が実行するプログラム等を格納するとともに、CPU11が実行する対象となるプログラムまたはデータを一時的に記憶する。
【0022】
ビデオメモリ15は、グラフィックプロセッサ12の処理対象となるコマンドリストが一時的に格納される半導体記憶装置である。
【0023】
LCD16は、グラフィックプロセッサ12によって生成された映像信号を入力して、対応する画像を表示出力する。
【0024】
GPSレシーバ17は、複数のGSP衛星(不図示)からの電波をアンテナ17aで受信し、当該電波に重畳されている時刻情報を抽出し、それぞれの電波の到達時間差から現在位置を特定し、位置情報(例えば、緯度情報および経度情報)としてCPU11に供給する。
【0025】
ジャイロ装置18は、車両が方向転換した場合等において、各制御軸に対する車両の角速度を検出して、CPU11に供給する。
【0026】
センサ群19は、例えば、車速を検出するための車速センサ、サイドブレーキが操作されたことを検出するサイドブレーキセンサ等を有している。
【0027】
入力装置20は、例えば、LCD16の表示部に設けられたタッチパネル、LCD16の表示部の周辺部に設けられた操作ボタン、および、リモートコントローラ等である。
【0028】
VICSレシーバ21は、アンテナ21aによって捕捉されたFM(Frequency Modulation)多重放送の電波に重畳されている渋滞または交通規制を示すVICS情報を取り出して、CPU11に供給する。
【0029】
つぎに、本発明の動作について説明する。
【0030】
図2〜5は、本発明の実施の形態に係るナビゲーション装置10の動作を説明するためのフローチャートである。これらのフローチャートに示す処理は、図1に示す制御プログラム13bに基づいて実行される。なお、図2は、メインのフローチャートであり、図3〜5はステップS21、ステップS23およびステップS25の処理(サブルーチン処理)の詳細を示すフローチャートである。図2に示すメインのフローチャートが開始されると、以下のステップが実行される。
【0031】
ステップS10:CPU11は、入力装置20から目的地に関する情報の入力を受ける。なお、目的地に関する情報としては、例えば、目的地の名称、住所、電話番号、および、郵便番号等がある。CPU11は、目的地に関するこれらの情報の入力を受け、地図情報DB13aを検索して、目的地の緯度および経度を特定する。
【0032】
ステップS11:CPU11は、通過点に関する情報の入力を受ける。ここで、通過点とは、目的地までの経路上において、車両がその近傍を通過するか、または、立ち寄る場所を示し、必ずしもその場所に停車することを要しない。なお、通過点に関する情報としては、前述の目的地と同様に、例えば、通過点の名称、住所、電話番号、および、郵便番号等がある。CPU11は、通過点に関するこれらの情報の入力を受け、地図情報DB13aを検索して、通過点の緯度および経度を特定する。
【0033】
ステップS12:CPU11は、現在地を特定する。すなわち、CPU11は、GPSレシーバ17の出力を参照して自車の現在地の緯度および経度を特定する。
【0034】
ステップS13:CPU11は、現在地から通過点までの経路を探索する。すなわち、CPU11は、ステップS12で特定された現在地からステップS11で入力された通過点までの経路を地図情報DB13aを参照して探索する。探索の結果として、CPU11は、現在地から目的地に至る複数の経路を得る。なお、このとき、CPU11は、得られた経路のそれぞれについて地図情報DB13aを参照して走行距離を求めるとともに、VICS情報を参照して渋滞状況を取得し、これらに基づいて予想走行時間を計算する。
【0035】
ステップS14:CPU11は、通過点から目的地までの経路を探索する。すなわち、CPU11は、ステップS11で入力された通過点からステップS10で入力された目的地までの経路を地図情報DB13aを参照して探索する。探索の結果として、CPU11は、通過点から目的地に至る複数の経路を得る。なお、このとき、CPU11は、前述の場合と同様に、得られた経路のそれぞれについて地図情報DB13aを参照して走行距離を求めるとともに、VICS情報を参照して渋滞状況を取得し、これらに基づいて予想走行時間を計算する。
【0036】
ステップS15:CPU11は、道路状況を考慮して経路を絞り込む。すなわち、CPU11は、ステップS13で探索して得られた現在地から通過点までの経路の候補と、ステップS14で探索して得られた通過点から目的地までの経路の候補のすべての組み合わせについて、通過点の交通状況(例えば、一方通行、右折禁止、左折禁止等)を考慮して、組み合わせ不能な経路については除外して、候補の絞り込みを行う。例えば、図6において、通過点をPとし、この通過点Pに接続される道路がa〜fであるとし、車両が図の下から上に向かう場合を考える。このとき、例えば、道路cから道路eおよび道路cから道路fには交通規制等により進入することができないとすると、道路cから道路eおよび道路cから道路fへ進入する経路は候補から除外されることになる。
【0037】
ステップS16:CPU11は、ステップS15において絞り込まれた経路の候補をLCD16に一覧表示する。このとき、それぞれの経路についての走行距離と、予想走行時間とを併せて表示する。なお、走行距離または予想走行距離が少ない順に経路をソートして表示してもよい。
【0038】
ステップS17:CPU11は、ユーザが入力装置20を操作して、ステップS16で一覧表示された経路のいずれかを選択したか否かを判定し、選択した場合にはステップS18に進み、それ以外の場合には同様の処理を繰り返す。
【0039】
ステップS18:CPU11は、ステップS17において選択された経路の案内を開始する。すなわち、CPU11は、GPSレシーバ17からの出力により自車位置を特定し、ステップS17において選択された経路上に自車位置を重ねて表示し、自車が経路に沿って走行するように音声および表示画面により案内を行う。
【0040】
ステップS19:CPU11は、経路の再探索の必要が生じたか否かを判定し、再探索の必要が生じたと判断した場合にはステップS20に進み、それ以外の場合には同様の処理を繰り返す。すなわち、CPU11は、後述するように、自動再探索、手動再探索、迂回再探索の必要が生じた場合にはステップS20に進む。
【0041】
ステップS20:CPU11は、自動再探索の必要が生じたか否かを判定し、自動再探索の必要が生じた場合にはステップS21に進み、それ以外の場合にはステップS22に進む。ここで、自動再探索とは、自車がステップS17において選択された経路を外れた場合に、もとの経路に戻るために自動的に実行される探索処理をいう。
【0042】
ステップS21:CPU11は、自動再探索処理を実行する。なお、この処理の詳細については図3を参照して後述する。
【0043】
ステップS22:CPU11は、手動再探索の必要が生じたか否かを判定し、手動再探索の必要が生じた場合にはステップS23に進み、それ以外の場合にはステップS24に進む。ここで、手動再探索とは、ユーザが入力装置20を操作して経路を再度探索することを要求した場合に実行される探索処理をいう。
【0044】
ステップS23:CPU11は、手動再探索処理を実行する。なお、この処理の詳細については図4を参照して後述する。
【0045】
ステップS24:CPU11は、迂回再探索の必要が生じたか否かを判定し、迂回再探索の必要が生じた場合にはステップS25に進み、それ以外の場合にはステップS26に進む。ここで、迂回再探索とは、現在案内中の経路において交通渋滞が発生したり、交通規制がなされたりした場合に、当該部分を迂回するために実行される経路の探索処理をいう。
【0046】
ステップS25:CPU11は、迂回再探索処理を実行する。なお、この処理の詳細については図5を参照して後述する。
【0047】
ステップS26:CPU11は、処理を完了するか否かを判定し、完了しないと判定した場合にはステップS18に戻って同様の処理を繰り返し、それ以外の場合には処理を完了する。
【0048】
つぎに、図3を参照して、図2に示すステップS21の処理の詳細について説明する。このフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが実行される。
【0049】
ステップS30:CPU11は、GPSレシーバ17の出力を参照して自車位置を取得する。
【0050】
ステップS31:CPU11は、ステップS30で取得した自車位置と、現在案内中の経路上の通過点とを比較し、自車が通過点をすでに通過したか否かを判定し、通過したと判断した場合にはステップS37に進み、それ以外の場合にはステップS32に進む。なお、通過点を通過したか否かは、通過点またはその近傍を自車が通過したか否かによって判断し、必ずしも停車したことを条件としなくてもよい。
【0051】
ステップS32:CPU11は、自車位置から通過点までの距離Lを計算する。すなわち、CPU11は、ステップS30で取得した自車の緯度および経度と、通過点の緯度および経度とからこれらの間の直線距離Lを算出する。
【0052】
ステップS33:CPU11は、変数Th1に所定の閾値を代入する。例えば、CPU11は、閾値として“300m”を変数Th1に代入する。
【0053】
ステップS34:CPU11は、距離Lが閾値Th1以上である場合にはステップS35に進み、それ以外の場合にはステップS37に進む。
【0054】
ステップS35:CPU11は、通過点までの経路を再探索する。具体的には、自車が案内中の経路から外れた状態であるので、CPU11は、もとの経路に復帰するための経路を探索する。
【0055】
ステップS36:CPU11は、ステップS35の探索処理の結果、自車が案内中の経路(ステップS17で選択された経路)に、通過点に至るまでに復帰できるか否かを判定し、復帰できる場合にはステップS38に進み、それ以外の場合にはステップS37に進む。
【0056】
ステップS37:CPU11は、通過点に至るまでに、案内中の経路に復帰できないことから、当該通過点を通過して目的地に至るまでの経路を再度探索する。具体的には、案内中の経路に、通過点に至るまでに復帰できない場合には、通過点への進入経路が当初の想定とは異なってしまうため、通過点の進入経路を考慮して、当該通過点を通過して目的地に至るまでの経路を再度探索しなおす。なお、目的地までの経路を探索する処理としては、図2に示すステップS12〜S15までの処理を実行してそれぞれの経路についてコスト計算を行い、最もコストが低い経路を選択する。
【0057】
ステップS38:CPU11は、ステップS35またはステップS37の探索によって得られた経路をLCD16に表示し、もとの処理に復帰する。
【0058】
以上の処理によれば、自車が案内中の経路を外れてしまった場合において、自車から通過点までの距離Lが閾値Th1未満である場合には、通過点までに案内中の経路に復帰できる可能性が低いことから、通過点の交通状況を考慮して、当該通過点を通過して目的地に至るまでの経路が再探索され、Th1以上である場合には、現在案内中の経路に復帰できる可能性が高いことから通過点までの経路が探索される。なお、距離LがTh1以上である場合であっても、経路探索の結果、現在案内中の経路に戻れない場合には、当該通過点を通過して目的地に至るまでの経路が再度探索されることになる。この結果、距離LがTh1以上である場合には通過点までの経路検索が行われるので、常に目的地までの探索が行われる従来技術に比較して、探索のコストを削減することができる。
【0059】
具体的には、図7(A)において、自車がyであり、通過点がPであり、ハッチングが施された経路(経路a−c−P−i)が現在案内中の経路であり、通過点Pへgから進入した場合には右折禁止であるとする。この場合に、図7(B)に示すように、自車yが案内中の経路を外れてしまったことを考えると、通過点Pから自車までの距離Lが閾値Th1よりも小さい場合には、通過点における交通状況を考慮しつつ当該通過点を通過して目的地に至るまでの経路の再探索が実行され、図7(B)にハッチングを施した経路が選択されることになる。この例では、通過点Pは右折禁止であることから、通過点Pを直進する経路(経路d−g−P−e−h)が選択されることになる。
【0060】
一方、通過点Pから自車までの距離Lが閾値Th1以上である場合には、案内中の経路に復帰できる可能性が高いので、通過点Pまでの経路を再探索する。その結果、例えば、図8(A)にハッチングを施して示す経路(経路b−d−c−P−i)が選択されることになる。なお、この例では、経路d−cを経由してもとの経路に復帰しているが、場合によってはL≧Th1を満たしていても、もとの経路に復帰できない場合がある。その場合には、通過点の交通状況を考慮しつつ、当該通過点を通過して目的地に至るまでの経路を再度探索する。これにより、通過点Pにおける進入方向が不適切になることを防止できる。
【0061】
つぎに、図4を参照して、図2に示すステップS23の処理の詳細について説明する。このフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが実行される。
【0062】
ステップS50:CPU11は、GPSレシーバ17の出力を参照して自車位置を取得する。
【0063】
ステップS51:CPU11は、ステップS50で取得した自車位置と、現在案内中の経路上の通過点とを比較し、自車が通過点をすでに通過したか否かを判定し、通過したと判断した場合にはステップS59に進み、それ以外の場合にはステップS52に進む。なお、通過点を通過したか否かは、前述の場合と同様に、通過点またはその近傍を自車が通過したか否かによって判断し、必ずしも停車したことを条件としなくてもよい。
【0064】
ステップS52:CPU11は、自車位置から通過点までの距離Lを計算する。すなわち、CPU11は、ステップS50で取得した自車の緯度および経度と、通過点の緯度および経度とからこれらの間の直線距離Lを算出する。
【0065】
ステップS53:CPU11は、変数Th2に所定の閾値を代入する。例えば、CPU11は、閾値として“500m”を変数Th2に代入する。なお、閾値Th2と閾値Th1とは、例えば、Th2>Th1となるように設定することができる。すなわち、手動探索の場合には、現在案内中の経路を一旦外れることを前提としているので、一旦それてから案内中の経路に再度戻るためには、より多くの距離(または時間)を要するので、自動探索の場合よりも閾値を大きく設定する。
【0066】
ステップS54:CPU11は、距離Lが閾値Th2以上である場合にはステップS55に進み、それ以外の場合にはステップS59に進む。
【0067】
ステップS55:CPU11は、通過点までの他の経路を再探索する。具体的には、ユーザから現在案内中の経路以外の他の経路を探索する指示がなされているので、CPU11は、現在案内中の経路以外の他の経路を探索する。
【0068】
ステップS56:CPU11は、ステップS55における探索によって得られた経路のそれぞれについてコスト計算を行う。すなわち、CPU11は、各経路の走行距離を計算するとともに、VICSレシーバ21から渋滞情報を取得し、得られたこれらの情報に基づいて重み付けを行い、各経路のコスト(例えば、予想走行時間)を計算する。
【0069】
ステップS57:CPU11は、ステップS56において計算されたコストに基づいて、最小のコストの経路を選択する。
【0070】
ステップS58:CPU11は、ステップS57の処理において選択された経路を走行した場合に、通過点に至るまでに案内中の経路に復帰できるか否かを判定し、復帰できる場合にはステップS60に進み、それ以外の場合にはステップS59に進む。
【0071】
ステップS59:CPU11は、案内中の経路に復帰できないことから、通過点の交通状況を考慮しつつ、当該通過点を通過して目的地に至るまでの経路を再探索する。具体的には、案内中の経路に復帰できない場合には、通過点への進入経路が当初の想定とは異なってしまうため、これを防止するために、当該通過点を通過して目的地に至るまでの経路を再度探索しなおす処理を実行する。
【0072】
ステップS60:CPU11は、ステップS57またはステップS59において探索された経路をLCD16に表示し、もとの処理に復帰する。
【0073】
以上の処理によれば、手動による再探索の要求がなされた場合において、自車から通過点までの距離Lが閾値Th2未満である場合には、当該通過点を通過して目的地に至るまでの経路が再探索され、Th2以上である場合には通過点までの経路が探索される。
【0074】
具体的には、図8(B)に示す状態において、再探索の要求が手動によりなされた場合に、L≧Th2であるときは、通過点までの経路が再度探索され、例えば、図8(B)に示すハッチングを施した経路(経路a−j−k−d−c−P−i)が選択されることになる。なお、図8(B)の例では、経路d−cを経由して、現在案内中の経路に復帰できるが、探索の結果、現在案内中の経路に復帰できないことが判明した場合(例えば、経路d−cが存在しない場合)には、当該通過点を通過して目的地に至るまでの経路が再度探索されることになる。
【0075】
一方、図9(A)に示すように、L<Th2である場合に手動による要求がなされたとすると、目的地までの経路が再度探索されることになる。すなわち、このような場合には、現在案内中の経路に戻れる可能性が低く、通過点Pへの進入方向が当初予想されたものとは異なることになることから、通過点における交通状況を考慮しつつ、当該通過点を通過して目的地に至るまでの経路が再探索されることになる。
【0076】
なお、以上の実施の形態では、ステップS57で選択された経路のみについて、現在案内中の経路に復帰可能か否かを判断し、復帰できない場合には目的地までの経路を再探索するようにしたが、ステップS57で選択された経路以外の他の経路についても復帰可能か否かを判断し、それでも復帰できない場合に限って、当該通過点を通過して目的地に至るまでの経路を探索するようにしてもよい。
【0077】
つぎに、図5を参照して、図2に示すステップS25の処理の詳細について説明する。このフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが実行される。
【0078】
ステップS70:CPU11は、GPSレシーバ17の出力を参照して自車位置を取得する。
【0079】
ステップS71:CPU11は、ステップS70で取得した自車位置と、現在案内中の経路上の通過点とを比較し、自車が通過点をすでに通過したか否かを判定し、通過したと判断した場合にはステップS79に進み、それ以外の場合にはステップS72に進む。なお、通過点を通過したか否かは、前述の場合と同様に、通過点またはその近傍を自車が通過したか否かによって判断し、必ずしも停車したことを条件としなくてもよい。
【0080】
ステップS72:CPU11は、自車位置から通過点までの距離Lを計算する。すなわち、CPU11は、ステップS70で取得した自車の緯度および経度と、通過点の緯度および経度とからこれらの間の直線距離Lを算出する。
【0081】
ステップS73:CPU11は、変数Th3に所定の閾値を代入する。例えば、CPU11は、閾値として“500m”を変数Th3に代入する。なお、閾値Th3と閾値Th1とは、前述のTh2の場合と同様に、例えば、Th3>Th1となるように設定することができる。すなわち、迂回探索の場合には、現在案内中の経路を一旦外れて、案内中の経路に再度戻るためには、より多くの距離(または時間)を要するので、自動探索の場合よりも閾値を大きく設定する。
【0082】
ステップS74:CPU11は、距離Lが閾値Th3以上である場合にはステップS75に進み、それ以外の場合にはステップS79に進む。
【0083】
ステップS75:CPU11は、通過点までの経路を再探索する。このとき、CPU11は、現在案内中の経路についても探索の対象に含めて再探索処理を実行する。すなわち、現在走行中の経路の通過点に至るまでに渋滞等が発生している場合には、これを迂回することが望ましいが、現在案内中の経路の方が予想走行時間が短い場合には、これを選択肢とすることも可能であるため、現在案内中の経路も候補に含めて探索処理を実行する。
【0084】
ステップS76:CPU11は、ステップS75における探索によって得られた経路のそれぞれについてコスト計算を行う。すなわち、CPU11は、各経路の走行距離を計算するとともに、渋滞情報を取得し、得られたこれらに基づいて重み付けを行って各経路のコスト(例えば、予想走行時間)を計算する。ここで、コスト計算を行う対象としては、前述のように、現在案内中の経路についても含めるものとする。渋滞が発生していても、現在案内中の経路が最もコストが低い場合には、迂回しないためである。
【0085】
ステップS77:CPU11は、ステップS76において計算されたコストに基づいて、最小のコストの経路を選択する。なお、前述のように、現在案内中の経路が最もコストが低い場合には、現在案内中の経路が選択される。なお、経路を自動的に選択するのではなく、候補の一覧を表示してユーザに選択させることも可能である。
【0086】
ステップS78:CPU11は、ステップS77の処理において選択された経路を走行した場合に、通過点に至るまでに案内中の経路に復帰できるか否かを判定し、復帰できる場合にはステップS80に進み、それ以外の場合にはステップS79に進む。
【0087】
ステップS79:CPU11は、現在案内中の経路に復帰できないことから、通過点の交通状況を考慮しつつ、当該通過点を通過して目的地に至るまでの経路を再探索する。具体的には、案内中の経路に復帰できない場合には、通過点への進入方向が適正でなくなる可能性があるため、これを防止するために当該通過点を通過して目的地に至るまでの経路を再度探索しなおす処理を実行する。
【0088】
ステップS80:CPU11は、ステップS77またはステップS79において探索された経路をLCD16に表示し、もとの処理に復帰する。
【0089】
以上の処理によれば、通過点に至るまでの経路上において渋滞等が発生し、迂回のための再探索の必要性が生じた場合で、自車から通過点までの距離Lが閾値Th3未満であるときには、通過点の交通状況等を考慮しつつ当該通過点を通過して目的地に至るまでの経路が再探索され、Th3以上である場合には通過点までの経路が探索される。なお、距離LがTh3以上である場合であっても、現在案内中の経路に復帰できない場合には、当該通過点を通過して目的地に至るまでの経路が再度探索される。
【0090】
具体的には、図9(B)に示す状態において、迂回再探索の要求がなされた場合に、L≧Th3であるとすると、通過点までの経路が再度探索され、例えば、図9(B)に示すハッチングを施した経路(交通渋滞を迂回する経路)が選択されることになる。なお、この場合において、探索の結果、現在案内中の経路に復帰できないことが判明した場合には、当該通過点を通過して目的地に至るまでの経路が再度探索されることになる。
【0091】
また、図10(A)に示す状態において、迂回再探索の要求がなされた場合に、L<Th3であるとすると、当該通過点を通過して目的地に至るまでの経路が再度探索されることになる。すなわち、このような場合には、もとの経路に戻れる可能性が低いことから、当該通過点を通過して目的地に至るまでの経路が再探索されることになる。この例では、新たな案内経路として経路(c−d−g−P−e−h)が選択されている。なお、この例では、渋滞を回避するルートが表示されているが、例えば、渋滞を回避する経路よりも他の経路の方がコストが低い場合には、例えば、図10(B)においてハッチングを施した経路(c−P−i)が選択されることになる。
【0092】
なお、以上の実施の形態では、ステップS77で選択された経路(コストが最小の経路)のみについて、現在案内中の経路に復帰可能か否かを判断し、復帰できない場合には目的地までの経路を再探索するようにしたが、ステップS77で選択された経路以外の他の経路についても復帰可能か否かを判断し、それでも復帰できない場合に限って、目的地までの経路を探索するようにしてもよい。
【0093】
以上に説明したように、本発明の実施の形態に係るナビゲーション装置によれば、再探索の要求がなされた場合であって、通過点までの距離Lが所定の閾値以上である場合には、現在案内中の経路に復帰できる可能性が高いので、通過点までの経路探索を実行する。また、それ以外の場合には、現在案内中の経路に復帰できる可能性が低く、通過点への進入方向が適正でなくなる可能性があることから、通過点の交通状況を考慮しつつ、当該通過点を通過して目的地に至るまでの経路を再探索する。このため、再探索の要求がなされた場合に、常に目的地までの経路探索を行う従来技術に比較して、探索処理のコストを減少させることが可能になる。
【0094】
なお、上述の実施の形態は、本発明の好適な例であるが、本発明は、これらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。
【0095】
例えば、以上の実施の形態では、通過点を1カ所設定する場合を例に挙げて説明したが、2カ所以上設定してもよい。その場合、現在地と通過点の間の経路を走行中である場合には、「通過点を通過して目的地に至るまでの探索処理」は、「次の通過点を通過してその次の通過点に至るまでの探索処理」とすればよい。
【0096】
また、「通過点を通過して目的地に至るまでの探索処理」および「次の通過点を通過してその次の通過点に至るまでの探索処理」において、交通状況または交通規制等によって、通過点(または次の通過点)を通過する経路が存在しない場合には、通過点(または次の通過点)の近傍を通過する経路を探索するようにしてもよい。例えば、通過点から100m以内に存在する経路を探索の対象とすることも可能である。なお、そのような場合には、ユーザが予め通過点として設定した地点を通過することができなくなることから、LCD16にその旨を表示し、確認を行った後で、探索を行うようにすることができる。
【0097】
また、上述の実施の形態では、図3〜5の処理における閾値Th1〜Th3としてそれぞれ異なる値を用いるようにしたが、これらを同じ値とすることも可能である。
【0098】
また、上述の実施の形態では、図3〜5の処理における閾値Th1〜Th3として、固定値を用いるようにしたが、これらを車速に応じて増減するようにしてもよい。例えば、車速が速い場合には閾値を大きくする。このようにすれば、現在案内中の経路に復帰できる経路が存在する場合であっても、車速が速い場合には通過点に到達するまでに、方向転換をすることが困難であることがあるので、閾値を大きく設定してそのような事態を回避する。
【0099】
また、地図情報DB13aおよび制御プログラム13bをHDD13に格納するようにしたが、これらの双方または一方を他の記録媒体(例えば、DVD(Digital Versatile Disk)等)に格納するようにしてもよい。
【0100】
なお、上記の処理機能は、例えば、図1に示すようなコンピュータによって実現される。その場合、ナビゲーション装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記録装置には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープなどがある。光ディスクには、DVD、DVD−RAM(Random Access Memory)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical Disk)などがある。
【0101】
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROMなどの可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0102】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送される毎に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0103】
本発明は、地図を表示して目的地までの経路を案内するナビゲーション装置に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明の実施の形態に係るナビゲーション装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1に示す実施の形態に係るナビゲーション装置おいて実行される処理の流れの一例を説明するフローチャートである。
【図3】図2に示す自動再探索処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
【図4】図2に示す手動再探索処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
【図5】図2に示す迂回再探索処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
【図6】図2に示す処理において、経路の候補を絞り込むための処理の概要を説明するための図である。
【図7】再探索の結果選択される経路の一例を示す図であり、(A)は現在案内中の経路を示す図であり、(B)は図3に示す処理においてL<Th1である場合に再探索がなされた場合の経路を示す図である。
【図8】再探索の結果選択される経路の一例を示す図であり、(A)は図3に示す処理においてL≧Th1である場合に再探索がなされた場合の経路を示す図であり、(B)は図4に示す処理においてL≧Th2である場合に再探索がなされた場合の経路を示す図である。
【図9】再探索の結果選択される経路の一例を示す図であり、(A)は図4に示す処理においてL<Th2である場合に再探索がなされた場合の経路を示す図であり、(B)は図5に示す処理においてL≧Th3である場合に再探索がなされた場合の経路を示す図である。
【図10】再探索の結果選択される経路の一例を示す図であり、(A)は図5に示す処理においてL≧Th3である場合に再探索がなされた場合の経路を示す図であり、(B)は図5に示す処理においてL≧Th3である場合に再探索がなされた場合の他の経路を示す図である。
【符号の説明】
【0105】
10 ナビゲーション装置
11 CPU(経路探索手段の一部、再探索手段の一部)
13 HDD(経路探索手段の一部、再探索手段の一部)
20 入力装置(通過点設定手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図を表示して目的地までの経路を案内するナビゲーション装置において、
通過点を設定する通過点設定手段と、
上記通過点を通過して上記目的地まで到達する経路を探索する経路探索手段と、
上記経路探索手段によって得られた経路を案内中に、経路を再探索する再探索手段と、を有し、
上記再探索手段は、次の通過点を通過する前に再探索の要求がなされた場合には、状況に応じて、次の通過点までの経路を再探索するか、または、目的地もしくはその次の通過点までの経路を再探索することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
上記再探索手段は、目的地もしくはその次の通過点までの経路であって、次の通過点を通過する経路を再探索することを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記再探索手段は、前記自車から前記次の通過点までの距離が所定の閾値未満である場合には、目的地もしくはその次の通過点までの経路を再探索し、それ以外の場合には次の通過点までの経路を再探索することを特徴とする請求項1または2項記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記再探索手段は、前記自車から前記次の通過点までの距離が所定の閾値以上である場合であっても、前記次の通過点に至るまでに、現在案内中の経路に戻れない場合には、目的地もしくはその次の通過点までの経路を再度探索することを特徴とする請求項3記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記再探索手段は、自車の車速が速い場合には前記閾値を大きくし、遅い場合には前記閾値を小さくすることを特徴とする請求項3記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
地図を表示して目的地までの経路を案内するナビゲーション方法において、
通過点を設定し、
上記通過点を通過して目的地まで到達する経路を探索し、
次の通過点を通過する前に再探索の要求がなされた場合には、状況に応じて、次の通過点までの経路を再探索するか、または、目的地もしくはその次の通過点までの経路を再探索する
ことを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項7】
地図を表示して目的地までの経路を案内するナビゲーション用プログラムにおいて、
コンピュータを、
通過点を設定する通過点設定手段、
上記通過点を通過して上記目的地まで到達する経路を探索する経路探索手段、
上記経路探索手段によって得られた経路を案内中に、経路を再探索する再探索手段、として機能させ、
上記再探索手段は、次の通過点を通過する前に再探索の要求がなされた場合には、状況に応じて、次の通過点までの経路を再探索するか、または、目的地もしくはその次の通過点までの経路を再探索することを特徴とするコンピュータ読み取り可能なナビゲーション用プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−125851(P2006−125851A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−310437(P2004−310437)
【出願日】平成16年10月26日(2004.10.26)
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】