説明

ネットワークノード装置、管理装置及びネットワーク接続方法

【課題】 分散して配置されている各ユーザー宅のHGW等のネットワークノード装置の経路を互いに使えるようにする。
【解決手段】 管理サーバにそれぞれ接続され、互いに独立した接続経路を介してネットワークにそれぞれ接続可能であり、接続経路以外の経路を介して互いに接続された複数のネットワークノード装置に対して管理サーバが緊急状態を通知する。緊急状態の通知に応じて各ネットワークノード装置が自身の接続経路を介したネットワークへの接続の可否を判定して管理サーバに通知する。不可ネットワークノード装置に対し、可ネットワークノード装置を管理サーバが通知する。不可ネットワークノード装置またはその配下の端末を、通知された可ネットワークノード装置を介してネットワークに接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配下に接続された端末機器に対して、インターネットやPSTN(Public Switched Telephone Network)等のネットワークへの接続経路を提供するネットワーク装置に関する。特に、本発明は、あるネットワーク装置にて接続経路として用いる回線が不通状態に陥ったとき、そのネットワーク装置の配下の端末機器に対して代替の接続経路を提供する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電話回線とインターネット接続回線との両方に接続される一方、配下に接続した電話機、コンピュータ、デジタル家電等の端末機器に対して、PSTN(Public Switched Telephone Network)への接続経路や、インターネットへの接続経路を提供するネットワーク装置として、ホームゲートウェイ(Home Gateway, HGW)、ブロードバンドルータ等が用いられている。
【0003】
この種のネットワーク装置には、平時のネットワーク接続に用いる回線が不通状態に陥ると、平時とは異なる回線を介した接続経路を配下の端末機器に提供するものがある。例えば図8のHGWは、平時には電話経路885を介して電話機852をPSTN81に接続する一方、電話経路885にて障害が発生して不通状態に陥ったときには、エッジルータ83、インターネット82、PSTNゲートウェイ84を経由する予備経路を介して電話機852をPSTN81に接続する。
【0004】
本発明に関連する発明が記載されている文献として特許文献1を挙げる。特許文献1には、VoIP電話制御端末での通話障害の発生を検出している状況下で、そのVoIP電話制御端末宛の通話の接続要求を受けると、公衆交換電話網を介してそのVoIP電話制御端末にその通話を転送するVoIP交換機が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−14071
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
第1の問題点は、従来の予備経路によるPSTNへの接続では、安定した接続の確保ができないことにある。図8のように、インターネット82のVoIP網に接続されたPSTNゲートウェイ84を経由した接続も考えられるが、VoIP網を経由した接続は、特に緊急時において安定した接続ができない。
【0007】
第2の問題点は、専用の予備経路を設置する場合、予備経路確保の為のPSTNゲートウェイの設置が必要になり、コスト、管理の負担があることである。
【0008】
第3の問題点は、ネット経路871が不通となった場合に、予備経路の確保ができなくなることである。
【0009】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、分散して配置されている各ユーザー宅のHGW等のネットワークノード装置の経路を互いに使えるようにした、ネットワークノード装置、管理装置(管理サーバ)及びネットワーク接続方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の課題を解決するため、本発明は、その一態様として、他のネットワークノード装置と独立した接続経路を介してネットワークに接続するための手段と、前記接続経路以外の経路を介して前記他のネットワークノード装置と接続するための手段と、管理サーバから緊急状態の通知を受信するための手段と、前記緊急状態の通知に応じて前記接続経路を介した前記ネットワークへの接続の可否を判定するための手段と、前記判定の結果を前記管理サーバに通知するための手段とを備え、更に、前記判定にて前記ネットワークに接続不可である場合、前記ネットワークに接続可能であると前記管理サーバから通知された他のネットワークノード装置を介して、当該ネットワークノード装置または当該ネットワーク装置の配下にある端末を前記ネットワークに接続するための手段、及び、前記判定にて前記ネットワークに接続可能である場合、前記接続経路を介して他のネットワーク装置または当該他のネットワークノード装置の配下に接続された端末を、前記ネットワークに中継するための手段のうち、少なくとも一方を備えることを特徴とするネットワークノード装置を提供する。
【0011】
また、本発明は、他の一態様として、当該管理装置にそれぞれ接続され、かつ、互いに独立した接続経路を介してネットワークにそれぞれ接続可能であって、かつ、前記接続経路以外の経路を介して互いに接続された複数のネットワークノード装置に対して、緊急状態を通知する手段と、前記緊急状態の通知に応じて、前記複数のネットワークノード装置のそれぞれが行なった、前記接続経路を介した前記ネットワークへの接続可否の判定の結果を受信する手段と、前記判定にて前記ネットワークに接続不可であった不可ネットワークノード装置に対して、前記判定にて前記ネットワークに接続可能であった可ネットワークノード装置を少なくともひとつ含み、可ネットワークノード装置毎に優先度を有するリストを生成する手段と、前記リストを前記不可ネットワークノード装置に対して送信する手段とを備え、前記不可ネットワークノード装置または前記不可ネットワークノード装置の配下に接続された端末は、前記リストに記載された前記可ネットワークノード装置の中から、前記優先度に従って選択された可ネットワークノード装置を介して前記ネットワークに接続することを特徴とする管理装置を提供する。
【0012】
また、本発明は、他の一態様として、管理サーバにそれぞれ接続され、かつ、互いに独立した接続経路を介してネットワークにそれぞれ接続可能であって、かつ、前記接続経路以外の経路を介して互いに接続された複数のネットワークノード装置に対して、前記管理サーバが緊急状態を通知する段階と、前記緊急状態の通知に応じて、前記複数のネットワークノード装置のそれぞれが、前記接続経路を介した前記ネットワークへの接続の可否を判定し、その結果を前記管理サーバに通知する段階と、前記判定にて前記ネットワークに接続不可であった不可ネットワークノード装置に対して、前記判定にて前記ネットワークに接続可能であった可ネットワークノード装置を少なくともひとつ前記管理サーバが通知する段階と、前記不可ネットワークノード装置または前記不可ネットワークノード装置の配下に接続された端末を、通知された前記可ネットワークノード装置のいずれかを介して前記ネットワークに接続する段階とを含むことを特徴とするネットワーク接続方法を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、同じ管理サーバ配下にある近隣のネットワークノード装置を経由してネットワークに接続するので、品質の高い予備通話環境を確保することができる。
【0014】
また、多数、多地点に存在するネットワークノード装置の接続経路を使用しているので、より多くの予備経路を確保することができる。
【0015】
また、ネットワークノード装置の接続経路を使用しているので、例えばPSTNゲートウェイのような専用のゲートウェイを設置する必要が無い。
【0016】
また、管理サーバが情報を管理することにより、複数の予備回線の経路制御ができ、負荷を分散することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施の形態であるネットワークシステム1のブロック図である。
【図2】本発明の一実施例であるネットワークシステム30のブロック図である。
【図3】ネットワークシステム30のHGW及び管理サーバの動作について説明するためのフローチャートである。
【図4】ネットワークシステム30のHGWの動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】ネットワークシステム30において、他のHGWからPSTNへの中継を依頼されたときの動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の一実施例であるネットワークシステム70のブロック図である。
【図7】ネットワークシステム70の動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】従来のネットワークシステムを説明するためのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の一実施の形態であるネットワークシステム1について図1を参照して説明する。例えばインターネットサービスプロバイダ等がユーザー宅を収容するためのエッジルータ2に、ネット経路3を介して、ユーザー宅4に設置されたホームゲートウェイ(HGW)5が接続され、HGW5には電話機6が接続されている。同様に、エッジルータ2は、ネット経路7を介して、ユーザー宅8に設置されたHGW9に接続され、HGW9には電話機10が接続されている。HGW5、9はそれぞれ電話経路11、12を介してPSTN(Public Switched Telephone Network)13に接続される。
【0019】
エッジルータ2はネット経路14を介してインターネット15に接続されている。また、エッジルータ2には管理サーバ16が接続されている。管理サーバ16にはHGW5、HGW9を予め登録しておく。HGW5、HGW9の検知は、例えばPPP(Point-to-Point Protocol)のユーザーID、パスワードによる認証により行なうことが考えられる。
【0020】
ここで大規模災害等により電話経路11が不通となった場合を想定する。管理サーバ16は、大規模災害等の緊急状態を検知すると、配下のHGW5、HGW9に緊急状態であることを伝える。緊急状態を検知するには、管理サーバ16が震度計等のセンサを備え、このセンサの出力に基づいて管理サーバ16のCPU(Central Processing Unit)が判定することとしてもよいし、インターネット15経由で受信する緊急状態を通知する信号に基づいてCPUが判定することとしてもよいし、或いは、管理サーバ16のキーボード等から管理サーバ16のオペレータが直接に入力してもよい。
【0021】
管理サーバ16から緊急状態の通知を受けると、HGW5、9はそれぞれ電話経路11、12を介してPSTN13に接続可能であるか否かを試験して、その結果を接続状態情報として管理サーバ16に返信する。ここでは、電話経路11が切断されて不通であり、電話経路12は導通可能であるとすると、HGW5は電話経路11が不通であることを示す接続状態情報を管理サーバ16に返信し、HGW9は電話経路12が導通状態であることを示す接続状態情報を管理サーバ16に返信する。
【0022】
受信した接続状態情報に基づいて、管理サーバ16は、各HGWにおける電話経路の導通の可否を判別し、電話経路が不通状態にあるHGWに対して、電話経路が導通可能な状態にあるHGWを通知する。ここでは、管理サーバ16は、導通不可能な状態にあるHGW5に対して、HGW9が導通可能な状態にあることを通知することになる。
【0023】
HGW9が導通可能な状態であると通知を受けたHGW5は、HGW9に対してPSTN13への接続を要求し、この要求を受けて、HGW9は、HGW5からの接続を電話経路12に繋ぐ。このようにして、HGW5とPSTN13とを直接に繋ぐ電話経路11が導通不可能な状態であっても、HGW5配下にある電話端末6は、HGW5、ネット経路3、エッジルータ2、ネット経路7、HGW9、電話経路12を介したPSTN13への接続経路を確保することができる。
【実施例1】
【0024】
次に、実施例1としてネットワークシステム30を挙げて説明する。図2を参照すると、ネットワークシステム30は、PSTN31と、インターネット32と、エッジルータ33と、管理サーバ34と、ユーザー宅35からユーザー宅3nで示す複数のユーザー宅(以降、各ユーザー宅)と、ネット経路372、374と、ネット経路375から37nで示す複数のネット経路と、電話経路385から38nで示す複数の電話経路から構成されている。
【0025】
PSTN31は一般的なPSTNである。本実施例においては、電話経路385によりユーザー宅35と接続される。同様に、電話経路386によりユーザー宅36と、電話経路38xによりユーザー宅3xと接続される。
【0026】
インターネット32は一般的なインターネットである。本実施例においては、ネット経路372により、エッジルータ33と接続される。
【0027】
エッジルータ33は一般的なエッジルータである。本実施例においては、ネット経路372によりインターネット32と、ネット経路374により管理サーバ34と、ネット経路375によりユーザー宅35と、ネット経路37xによりユーザー宅3xと接続される。
【0028】
管理サーバ34は、各ユーザー宅からの登録通知に応じて、各ユーザー宅のHGWの情報を管理する。これは、各ユーザー宅の存在を管理サーバ34が把握できれば良いので、通常のインターネットサービスプロバイダ(ISP)の顧客管理の方法を使用しても良い。管理サーバ34は、管理者の操作や、震度計システム等により、緊急状態を検知すると緊急状態モードに移行し、各ユーザー宅に緊急状態であることを通知すると共に、PSTN31への接続状態を問い合わせる。管理サーバ34は、緊急状態モードの時に、HGW3x1からHGW登録通知を受けた場合にも、緊急状態であることを通知すると共に、PSTN31への接続状態の問い合わせを行う。管理サーバ34は、各ユーザー宅からのPSTN接続状態の通知を受信し、管理する。管理サーバ34は、各ユーザー宅から、接続可能なPSTN経路の問い合わせを受けると、接続可能なHGWの一覧のリストを各ユーザー宅に配布する。管理サーバ34は、各ユーザー宅からPSTN接続状態の通知を受信する度にリストを更新し、PSTN経路の問い合わせを受けた際は、最新のリストを配布する。或いは、PSTN接続状態通知の受信に応じて更新する代わりに、事前に決めた特定の周期でリストを更新するようにしても良い。
【0029】
後述するように、PSTN31への直接の接続経路となる電話経路が接続不可能な状態にあるHGWは、管理サーバ34が配布した最新のリストを参照して、PSTN31への中継の要求先となるHGWを選択する。リストの中からHGWを選択する方法としては、管理サーバがリストを生成する際にリスト内の各HGWに対して優先度を付与し、リストを受け取ったHGWは、優先度に従ってリスト内からHGWを選択することが考えられる。例えばリストへの記載順序を優先度として用いることができる。
【0030】
管理サーバ34が配布するリストは、宛先となるHGWに関係なく同一であってもよいが、宛先となるHGW毎に異なるリストを配布することとしてもよい。例えば、宛先となるHGWに応じて構成するHGWが異なるようなリストを配布することや、リストを構成するHGWは同じであっても、各HGWに付与する優先度が異なるリストを配布することが考えられる。同一のリストを配布する場合は、PSTN31に接続不可能な状態にある複数のHGWが、優先度の高い同一のHGWに対して中継を要求する結果、特定のHGWに負荷が集中する恐れがあるが、宛先となるHGWに応じて異なるリストを配布すれば、接続不可能な状態にあるHGWが複数存在しても、特定のHGWに中継依頼が集中するのを避けることができ、負荷分散を実現することができる。
【0031】
このような負荷分散の一例としては、リストの記載順序を優先度として用いる場合に、接続可能なHGWをリストに記載する順序を、宛先となるHGW毎にランダムに定めることが考えられる。リストの記載順序とは別に優先度を定める場合であっても、宛先HGW毎にリスト内の各HGWに対してランダムに優先度を付与することが考えられる。
【0032】
他の例としては、ネットワークにおける距離、即ち、あるノードから他のノードに至るまでの間に経由するノードの数に応じて優先度を付与することが考えられる。ネットワークにおける距離が近いHGWを予備接続回線として用いることとすれば、品質の高い予備通話環境を提供することができると考えられる。
【0033】
他の例としては、各HGWの位置情報に基づいてリスト内からHGWを選択することが考えられる。予め所得した各HGWの位置情報を管理サーバ34の記憶装置に格納し、管理サーバ34は、リストを構成する各HGWに対して、その位置情報と、宛先HGWの位置情報とに基づいて付与した優先度を記載したリストを生成する。位置情報の取得は各HGWのユーザーがパーソナルコンピュータ等を用いて管理サーバ34に登録することとしてもよいし、HGWがGPS(Global Positioning System)受信機を備えることとし、このGPS受信機により測位した位置情報をHGWが管理サーバ34に通知することにより登録してもよい。ネットワークにおける距離が近い場合と同様に、地理的な距離が近いHGWを予備接続回線として用いることとすれば、品質の高い予備通話環境が提供出来ると考えられる。
【0034】
更に、上述の例では管理サーバ34が優先度を管理しているが、各HGWが優先度を管理することとしてもよい。例えば、各HGWが優先度に対し、接続不可能な状態になったときに中継を依頼するHGWの優先度を予め設定してもよい。
【0035】
管理サーバ34は、管理者の操作等により、通常状態モードに戻り、通常状態であることを各HGWに通知する。
【0036】
ユーザー宅35は、HGW351と、電話352から構成される。ユーザー宅35を構成する各部について詳細に説明をする。
【0037】
HGW351は、電話経路385によりPSTN31へ接続される。HGW351は、ネット経路375によりエッジルータ33に接続される。HGW351は、装置起動時やネットワーク接続時に、管理サーバ34に自己の登録をする。HGW351は、電話352からのPSTN31への接続要求を受信すると、電話経路385を使いPSTN31へ接続する。HGW351は、管理サーバ34から緊急状態である通知を受信すると、緊急状態モードとして動作をする。HGW351は、管理サーバ34から緊急状態である通知を受信すると、ダイヤルトーンを確認する等して電話経路385のPSTN31への接続状態を確認する。PSTN31への接続可否を管理サーバ34へ通知する。HGW351は、緊急状態モードにおいて、電話352からのPSTN31への接続要求を受信し、電話経路385を使いPSTN31へ接続しようとした際に電話経路385が不通であった場合、管理サーバ34へPSTN経路の問い合わせを行う。HGW351は、管理サーバ34からPSTN経路の情報を受信すると、受信した経路情報に記載されたHGWを経由したPSTN31への接続を行う。HGW351は、管理サーバ34から通常状態である通知を受信すると、通常状態モードに戻る。
【0038】
電話352は、一般的な電話機を表す。本実施例においては、HGW351と接続され、HGW351を経由してPSTN31へ接続される。
【0039】
ユーザー宅36から3nを構成する各部については、ユーザー宅35と同等である。
【0040】
ユーザー宅3x、HGW3x1、電話3x2、ネット経路37x、電話経路38xは、任意のユーザー宅、HGW、電話、ネット経路、電話経路を表す。
【0041】
次に、緊急状態にあるネットワークシステム30において、PSTNと直接に接続する電話経路が接続不可能な状態にあるHGWの配下にある電話機を、接続可能な状態にあるHGWを介してPSTNに接続する方法について図3、図4、図5を参照して説明する。
【0042】
HGW351から3n1(以降、各HGW)は、事前に管理サーバ34に対し各HGWの存在を登録する(S400)。ここでは、管理サーバ34が配下に各HGWが存在することを登録した後、大規模災害等により、電話経路385が不通となったとする。
【0043】
管理サーバ34は、管理者の操作や、震度計システム等により、大規模災害等の緊急状態を検知すると緊急状態モードとなり(S401)、配下の各HGWに対し緊急状態であることの通知を行うと共に、PSTN31への接続状態の問い合わせを行う(S402)。
【0044】
HGW351は、通知を受けて緊急状態モードに移行すると共に、ダイヤルトーンを確認する等して、PSTN31への接続状態を確認し(S403)、管理サーバ34へ、PSTN31への経路情報を通知する(S404)。各HGWは、通知を受けて緊急状態モードに移行すると共に、PSTN31への接続状態を確認し(S403)、各HGWの持つ電話経路38xの接続可否を、管理サーバ34へ通知する(S404)。各HGWは、PSTN31への発信依頼待ち(S51,S61)状態となる。管理サーバ34は、PSTN31への接続状態を各HGWから受信すると、PSTN31へ接続可能なHGWのリストを作成する(S405)。
【0045】
ここで、電話352による、PSTN31への接続要求が発生した場合の動作について説明する。電話352は、通常と同じ操作で電話をかける。HGW351は、電話352からのPSTN31への発信要求(S52)を受け、PSTN31への接続を試みる(S53)。
【0046】
HGW351は、電話経路385が不通である為(S53:NG)、管理サーバ34にPSTN31への経路を問い合わせる(S406, S54)。管理サーバ34は、PSTN31へ接続可能なHGWのリストをHGW351へ通知(S407)する。管理サーバ34は、各HGWへ通知するリストの内容を変えることにより、特定の予備回線に負荷が集中しないように経路制御をする事ができる。
【0047】
HGW351は、通知を基に、例えばHGW361へPSTN31への接続要求をかける。HGW361は、HGW351からのPSTN接続要求を受ける(S62)と、PSTN31に接続をする(S63)。HGW361は、PSTN31に接続する(S63:OK)とHGW351とPSTN31の接続をブリッジする(S64)。HGW351は、HGW361を経由しPSTN31と接続される(S56)。HGW351は、通話が終了(S57)すると、PSTN発信依頼待ち(S51)に戻る。HGW361は、HGW351の通話が終了する(S65)と、PSTN発信依頼待ち(S62)に戻る。
【0048】
HGW361は、PSTN31に接続できなかった場合(S63:NG)、ビジートーンや特定のフレームを送るなどして、接続できないことをHGW351に通知する。HGW351は、管理サーバ34から取得済みのリストに従い、次の候補のHGWに対し、PSTN31への接続要求をかける。
【0049】
管理サーバ34は、管理者の操作等により通常状態に戻ったことを認識すると通常状態モードへ移行し(S409)、各HGWに通常状態であることを通知する(S410)。各HGWは、通知を受けて、通常状態モードへ移行する(S411)。
【実施例2】
【0050】
本発明の他の実施例として、その基本的構成は上記の通りであるが、インターネット接続の予備経路についても応用できる。その構成をネットワークシステム70として図6に示す。本図において、任意の各地点に予備経路装置を設置することにより、予備経路781から78nが、ネット経路791の予備経路として動作をする。緊急状態におけるインターネットへの接続方法について、図6に示すブロック図と、図7に示すシーケンスチャートを使用して説明する。
【0051】
図6において、ネット経路791が切断され、エッジルータ72からインターネット71へ接続できなくなった場合の動作を説明する。尚、ネット経路791は、エッジルータ72からインターネット71への通常の経路に加え、一般的に保持するインターネット71への予備経路も含む。
【0052】
予備経路装置751から予備経路装置75n(以降、各予備経路装置)は、事前に管理サーバ73に自己の登録をしておく(S80)。
【0053】
管理サーバ73は、定期的にインターネット71へのアクセスを試みる等し、エッジルータ72とインターネット71間の接続状態を確認する。管理サーバ73は、切断されているのがネット経路791であると判別する為に、インターネット71の複数のホストに対し接続状態の確認をするのが望ましい。
【0054】
管理サーバ73は、ネット経路791の切断を検知(S81)すると緊急状態と判断し、各予備経路装置に、緊急状態であることの通知と、インターネット接続状態の問い合わせを行う(S82)。各予備経路装置は、管理サーバ73からの緊急状態の通知を受けると、インターネット71への接続状態を確認する(S83)。
【0055】
各予備経路装置は、エッジルータ72経由のインターネット71への経路以外に、無線LANや、WiMAXや、携帯電話回線等による、インターネット71への経路を持っている。各予備経路装置は、エッジルータ72以外のインターネット71への経路で接続可能な経路がある場合は、その事を管理サーバ73に通知する(S84)。各予備経路装置は、これと同時に、緊急状態モードに入り、ネット経路77xと予備経路78xの通信をルーティングするようにする。
【0056】
管理サーバ73は、各予備経路装置からの返答を基に、インターネット71へ接続可能な経路情報のリストを生成する(S85)。管理サーバ73は、経路情報をHGW741からHGW74n(以降、各HGW)に通知をする(S86)。
【0057】
各HGWは、通知された経路情報に従い動作をする(S87)。
【0058】
管理サーバ73は、新しく送られてくる予備経路装置からの情報を基に、随時経路情報のリストを更新し、各HGWに通知をする(S89)。管理サーバ73は、ネット経路791の復旧を確認すると、通常状態モードに戻ると共に、経路をネット経路791に戻す為の経路情報を各HGWに通知する。管理サーバ73は、通常状態であることを各予備経路装置に通知する。
【0059】
各予備経路装置は、通知を受け、通常状態モードに戻る。
【0060】
このように、本実施例では、予備経路装置によりインターネットへの予備経路を各所に設けることができるようにしているので、エッジルータ72自身が持つ予備経路以外に、分散して予備経路を持つことができるという効果が得られる。
【0061】
上述の実施形態及び実施例は例示でありこれに限定されるものではない。主回線が不通のときに予備回線に切り替えるものについて説明したが、予備回線が使用出来ない場合に更に別回線を用いるような構成としてもよい。例えば、自HGWに接続された電話回線が不通であって、その通話がIP電話でも可能な相手との場合、エッジルータ及びインターネットを介したVoIP電話として通話を試みて、VoIP電話ができない場合に限り他HGWに接続された電話回線を経由することとしてもよい。この場合、例えばHGWはVoIPゲートウェイを備える。
【0062】
各HGWの位置情報に基づいてリスト内からHGWを選択する場合は、逆に、地理的な距離が離れたHGWを優先的に選択することも考えられる。大規模震災が発生したとき、接続不可能な状態にあるHGWと地理的に近い位置に設置されたHGWは、同様に接続不可能な状態にある可能性が高いと考えられる。このため、接続可能なHGWに付与する優先度を、宛先HGWから地理的に遠隔にあるHGWの優先度を高く、近隣にあるHGWの優先度を低くすれば、他HGWを介したネットワーク接続をより確実に確立することができる。
【0063】
上記の実施形態及び実施例の一部又は全部は以下の付記のようにも記載されうるが、これらに限定されるものではない。
【0064】
(付記1)
他のネットワークノード装置と独立した接続経路を介してネットワークに接続するための手段と、
前記接続経路以外の経路を介して前記他のネットワークノード装置と接続するための手段と、
管理サーバから緊急状態の通知を受信するための手段と、
前記緊急状態の通知に応じて前記接続経路を介した前記ネットワークへの接続の可否を判定するための手段と、
前記判定の結果を前記管理サーバに通知するための手段
とを備え、更に、
前記判定にて前記ネットワークに接続不可である場合、前記ネットワークに接続可能であると前記管理サーバから通知された他のネットワークノード装置を介して、当該ネットワークノード装置または当該ネットワーク装置の配下にある端末を前記ネットワークに接続するための手段、及び、
前記判定にて前記ネットワークに接続可能である場合、前記接続経路を介して他のネットワーク装置または当該他のネットワークノード装置の配下に接続された端末を、前記ネットワークに中継するための手段
のうち、少なくとも一方を備える
ことを特徴とするネットワークノード装置。
【0065】
(付記2)
前記端末は電話端末であり、前記ネットワークは公衆電話回線網である付記1に記載のネットワークノード装置。
【0066】
(付記3)
前記端末はデータ通信端末であり、前記ネットワークはインターネットである付記1に記載のネットワークノード装置。
【0067】
(付記4)
前記ネットワークに接続可能な他のネットワークノード装置のリストを前記管理サーバから受信するための手段を備えることを特徴とする付記1乃至付記3のいずれかに記載のネットワークノード装置。
【0068】
(付記5)
前記リストはネットワークノード装置毎に優先度を有し、前記判定にて前記ネットワークに接続不可である場合、前記優先度に従って接続を試行する他のネットワークノード装置を選択することを特徴とする付記4に記載のネットワークノード装置。
【0069】
(付記6)
当該管理装置にそれぞれ接続され、かつ、互いに独立した接続経路を介してネットワークにそれぞれ接続可能であって、かつ、前記接続経路以外の経路を介して互いに接続された複数のネットワークノード装置に対して、緊急状態を通知する手段と、
前記緊急状態の通知に応じて、前記複数のネットワークノード装置のそれぞれが行なった、前記接続経路を介した前記ネットワークへの接続可否の判定の結果を受信する手段と、
前記判定にて前記ネットワークに接続不可であった不可ネットワークノード装置に対して、前記判定にて前記ネットワークに接続可能であった可ネットワークノード装置を少なくともひとつ通知する手段とを備え、
前記不可ネットワークノード装置または前記不可ネットワークノード装置の配下に接続された端末を、通知された前記可ネットワークノード装置のいずれかを介して前記ネットワークに接続させる
ことを特徴とする管理装置。
【0070】
(付記7)
前記端末は電話端末であり、前記ネットワークは公衆電話回線網である付記6に記載の管理装置。
【0071】
(付記8)
前記端末はデータ通信端末であり、前記ネットワークはインターネットである付記6に記載の管理装置。
【0072】
(付記9)
可ネットワークノード装置のリストを生成する手段と、
前記リストを前記不可ネットワークノード装置に対して送信する手段と
を更に備えることを特徴とする付記6乃至付記8のいずれかに記載の管理装置。
【0073】
(付記10)
前記リストは可ネットワークノード装置毎に優先度を有し、前記不可ネットワークノード装置は前記優先度に従って接続を試行する可ネットワークノード装置を選択することを特徴とする付記9に記載の管理装置。
【0074】
(付記11)
前記リストを通知する不可ネットワークノード装置毎に前記優先度をランダムに定めることを特徴とする付記10に記載の管理装置。
【0075】
(付記12)
前記リストを通知する不可ネットワークノード装置と可ネットワークノード装置との間の距離に応じて当該可ネットワークノード装置の優先度を定めることを特徴とする付記10に記載の管理装置。
【0076】
(付記13)
前記リストを通知する不可ネットワークノード装置の位置情報と、可ネットワークノード装置の位置情報とに応じて、当該可ネットワークノード装置の優先度を定めることを特徴とする付記10に記載の管理装置。
【0077】
(付記14)
管理サーバと、
前記管理サーバにそれぞれ接続され、かつ、互いに独立した接続経路を介してネットワークにそれぞれ接続可能であって、かつ、前記接続経路以外の経路を介して互いに接続された複数のネットワークノード装置と、
前記管理サーバから前記複数のネットワークノード装置のそれぞれに緊急状態を通知する手段と、
前記緊急状態の通知に応じて、前記複数のネットワークノード装置のそれぞれが、前記接続経路を介した前記ネットワークへの接続の可否を判定し、その結果を前記管理サーバに通知する手段と、
前記判定にて前記ネットワークに接続不可であった不可ネットワークノード装置に対して、前記判定にて前記ネットワークに接続可能であった可ネットワークノード装置を少なくともひとつ前記管理サーバが通知する手段と、
前記不可ネットワークノード装置または前記不可ネットワークノード装置の配下に接続された端末を、通知された前記可ネットワークノード装置のいずれかを介して前記ネットワークに接続する手段と
を備えることを特徴とするネットワークシステム。
【0078】
(付記15)
前記端末は電話端末であり、前記ネットワークは公衆電話回線網である付記14に記載のネットワークシステム。
【0079】
(付記16)
前記端末はデータ通信端末であり、前記ネットワークはインターネットである付記14に記載のネットワークシステム。
【0080】
(付記17)
管理サーバから不可ネットワークノード装置に対し、可ネットワークノード装置のリストを送信することを特徴とする付記14乃至付記16のいずれかに記載のネットワークシステム。
【0081】
(付記18)
前記リスト内に記載された可ネットワークノード装置はそれぞれ優先度を有し、不可ネットワークノード装置は優先度に従って接続を試行する可ネットワークノード装置を選択することを特徴とする付記17に記載のネットワークシステム。
【0082】
(付記19)
前記リストを通知する不可ネットワークノード装置毎に前記優先度をランダムに定めることを特徴とする付記18に記載のネットワークシステム。
【0083】
(付記20)
前記リストを通知する不可ネットワークノード装置と可ネットワークノード装置との間の距離に応じて当該可ネットワークノード装置の優先度を定めることを特徴とする付記18に記載のネットワークシステム。
【0084】
(付記21)
前記リストを通知する不可ネットワークノード装置の位置情報と、可ネットワークノード装置の位置情報とに応じて、当該可ネットワークノード装置の優先度を定めることを特徴とする付記18に記載のネットワークシステム。
【0085】
(付記22)
管理サーバにそれぞれ接続され、かつ、互いに独立した接続経路を介してネットワークにそれぞれ接続可能であって、かつ、前記接続経路以外の経路を介して互いに接続された複数のネットワークノード装置に対して、前記管理サーバが緊急状態を通知する段階と、
前記緊急状態の通知に応じて、前記複数のネットワークノード装置のそれぞれが、前記接続経路を介した前記ネットワークへの接続の可否を判定し、その結果を前記管理サーバに通知する段階と、
前記判定にて前記ネットワークに接続不可であった不可ネットワークノード装置に対して、前記判定にて前記ネットワークに接続可能であった可ネットワークノード装置を少なくともひとつ前記管理サーバが通知する段階と、
前記不可ネットワークノード装置または前記不可ネットワークノード装置の配下に接続された端末を、通知された前記可ネットワークノード装置のいずれかを介して前記ネットワークに接続する段階と
を含むことを特徴とするネットワーク接続方法。
【0086】
(付記23)
前記端末は電話端末であり、前記ネットワークは公衆電話回線網である付記22に記載のネットワーク接続方法。
【0087】
(付記24)
前記端末はデータ通信端末であり、前記ネットワークはインターネットである付記22に記載のネットワーク接続方法。
【0088】
(付記25)
管理サーバから不可ネットワークノード装置に対し、可ネットワークノード装置のリストを送信することを特徴とする付記22乃至付記24のいずれかに記載のネットワーク接続方法。
【0089】
(付記26)
前記リスト内に記載された可ネットワークノード装置はそれぞれ優先度を有し、不可ネットワークノード装置は優先度に従って接続を試行する可ネットワークノード装置を選択することを特徴とする付記25に記載のネットワーク接続方法。
【0090】
(付記27)
前記リストを通知する不可ネットワークノード装置毎に前記優先度をランダムに定めることを特徴とする付記26に記載のネットワーク接続方法。
【0091】
(付記28)
前記リストを通知する不可ネットワークノード装置と可ネットワークノード装置との間の距離に応じて当該可ネットワークノード装置の優先度を定めることを特徴とする付記26に記載のネットワーク接続方法。
【0092】
(付記29)
前記リストを通知する不可ネットワークノード装置の位置情報と、可ネットワークノード装置の位置情報とに応じて、当該可ネットワークノード装置の優先度を定めることを特徴とする付記26に記載のネットワーク接続方法。
【0093】
(付記30)
他のネットワークノード装置と独立した接続経路を介してネットワークに接続するための手順と、
前記接続経路以外の経路を介して前記他のネットワークノード装置と接続するための手順と、
管理サーバから緊急状態の通知を受信するための手順と、
前記緊急状態の通知に応じて前記接続経路を介した前記ネットワークへの接続の可否を判定するための手順と、
前記判定の結果を前記管理サーバに通知するための手順
とをコンピュータに実行させるプログラムであって、更に、
前記判定にて前記ネットワークに接続不可である場合、前記ネットワークに接続可能であると前記管理サーバから通知された他のネットワークノード装置を介して、当該ネットワークノード装置または当該ネットワーク装置の配下にある端末を前記ネットワークに接続するための手順、及び、
前記判定にて前記ネットワークに接続可能である場合、前記接続経路を介して他のネットワーク装置または当該他のネットワークノード装置の配下に接続された端末を、前記ネットワークに中継するための手順
のうち、少なくとも一方を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【0094】
(付記31)
前記端末は電話端末であり、前記ネットワークは公衆電話回線網である付記30に記載のプログラム。
【0095】
(付記32)
前記端末はデータ通信端末であり、前記ネットワークはインターネットである付記30に記載のプログラム。
【0096】
(付記33)
前記ネットワークに接続可能な他のネットワークノード装置のリストを前記管理サーバから受信するための手順を備えることを特徴とする付記30乃至付記32のいずれかに記載のプログラム。
【0097】
(付記34)
前記リストはネットワークノード装置毎に優先度を有し、前記判定にて前記ネットワークに接続不可である場合、前記優先度に従って接続を試行する他のネットワークノード装置を選択することを特徴とする付記33に記載のプログラム。
【0098】
(付記35)
コンピュータにそれぞれ接続され、かつ、互いに独立した接続経路を介してネットワークにそれぞれ接続可能であって、かつ、前記接続経路以外の経路を介して互いに接続された複数のネットワークノード装置に対して、緊急状態を通知する手順と、
前記緊急状態の通知に応じて、前記複数のネットワークノード装置のそれぞれが行なった、前記接続経路を介した前記ネットワークへの接続可否の判定の結果を受信する手順と、
前記判定にて前記ネットワークに接続不可であった不可ネットワークノード装置に対して、前記判定にて前記ネットワークに接続可能であった可ネットワークノード装置を少なくともひとつ通知する手順と
をコンピュータに実行させることにより、前記不可ネットワークノード装置または前記不可ネットワークノード装置の配下に接続された端末を、通知された前記可ネットワークノード装置のいずれかを介して前記ネットワークに接続させることを特徴とするプログラム。
【0099】
(付記36)
前記端末は電話端末であり、前記ネットワークは公衆電話回線網である付記35に記載のプログラム。
【0100】
(付記37)
前記端末はデータ通信端末であり、前記ネットワークはインターネットである付記35に記載のプログラム。
【0101】
(付記38)
可ネットワークノード装置のリストを生成する手順と、
前記リストを前記不可ネットワークノード装置に対して送信する手順と
を更に前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記35乃至付記37のいずれかに記載のプログラム。
【0102】
(付記39)
前記リストは可ネットワークノード装置毎に優先度を有し、前記不可ネットワークノード装置は前記優先度に従って接続を試行する可ネットワークノード装置を選択することを特徴とする付記38に記載のプログラム。
【0103】
(付記40)
前記リストを通知する不可ネットワークノード装置毎に前記優先度をランダムに定めることを特徴とする付記39に記載のプログラム。
【0104】
(付記41)
前記リストを通知する不可ネットワークノード装置と可ネットワークノード装置との間の距離に応じて当該可ネットワークノード装置の優先度を定めることを特徴とする付記39に記載のプログラム。
【0105】
(付記42)
前記リストを通知する不可ネットワークノード装置の位置情報と、可ネットワークノード装置の位置情報とに応じて、当該可ネットワークノード装置の優先度を定めることを特徴とする付記39に記載のプログラム。
【符号の説明】
【0106】
1、30、70 ネットワークシステム
2、33 エッジルータ
3、7、14、372〜37n ネット経路
4、8、35〜3n ユーザー宅
5、9 ホームゲートウェイ(HGW)
6、10 電話機
11、12、385〜38n 電話経路
13、31 PSTN(Public Switched Telephone Network)
15、32 インターネット
16、34 管理サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
他のネットワークノード装置と独立した接続経路を介してネットワークに接続するための手段と、
前記接続経路以外の経路を介して前記他のネットワークノード装置と接続するための手段と、
管理サーバから緊急状態の通知を受信するための手段と、
前記緊急状態の通知に応じて前記接続経路を介した前記ネットワークへの接続の可否を判定するための手段と、
前記判定の結果を前記管理サーバに通知するための手段
とを備え、更に、
前記判定にて前記ネットワークに接続不可である場合、前記ネットワークに接続可能であると前記管理サーバから通知された他のネットワークノード装置を介して、当該ネットワークノード装置または当該ネットワーク装置の配下にある端末を前記ネットワークに接続するための手段、及び、
前記判定にて前記ネットワークに接続可能である場合、前記接続経路を介して他のネットワーク装置または当該他のネットワークノード装置の配下に接続された端末を、前記ネットワークに中継するための手段
のうち、少なくとも一方を備える
ことを特徴とするネットワークノード装置。
【請求項2】
前記端末は電話端末であり、前記ネットワークは公衆電話回線網である請求項1に記載のネットワークノード装置。
【請求項3】
前記端末はデータ通信端末であり、前記ネットワークはインターネットである請求項1に記載のネットワークノード装置。
【請求項4】
前記ネットワークに接続可能な他のネットワークノード装置のリストを前記管理サーバから受信するための手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のネットワークノード装置。
【請求項5】
前記リストはネットワークノード装置毎に優先度を有し、前記判定にて前記ネットワークに接続不可である場合、前記優先度に従って接続を試行する他のネットワークノード装置を選択することを特徴とする請求項4に記載のネットワークノード装置。
【請求項6】
当該管理装置にそれぞれ接続され、かつ、互いに独立した接続経路を介してネットワークにそれぞれ接続可能であって、かつ、前記接続経路以外の経路を介して互いに接続された複数のネットワークノード装置に対して、緊急状態を通知する手段と、
前記緊急状態の通知に応じて、前記複数のネットワークノード装置のそれぞれが行なった、前記接続経路を介した前記ネットワークへの接続可否の判定の結果を受信する手段と、
前記判定にて前記ネットワークに接続不可であった不可ネットワークノード装置に対して、前記判定にて前記ネットワークに接続可能であった可ネットワークノード装置を少なくともひとつ含み、可ネットワークノード装置毎に優先度を有するリストを生成する手段と、
前記リストを前記不可ネットワークノード装置に対して送信する手段と
を備え、
前記不可ネットワークノード装置または前記不可ネットワークノード装置の配下に接続された端末は、前記リストに記載された前記可ネットワークノード装置の中から、前記優先度に従って選択された可ネットワークノード装置を介して前記ネットワークに接続する
ことを特徴とする管理装置。
【請求項7】
前記リストを通知する不可ネットワークノード装置毎に前記優先度をランダムに定めることを特徴とする請求項6に記載の管理装置。
【請求項8】
前記リストを通知する不可ネットワークノード装置と可ネットワークノード装置との間の距離に応じて当該可ネットワークノード装置の優先度を定めることを特徴とする請求項6に記載の管理装置。
【請求項9】
前記リストを通知する不可ネットワークノード装置の位置情報と、可ネットワークノード装置の位置情報とに応じて、当該可ネットワークノード装置の優先度を定めることを特徴とする請求項6に記載の管理装置。
【請求項10】
管理サーバにそれぞれ接続され、かつ、互いに独立した接続経路を介してネットワークにそれぞれ接続可能であって、かつ、前記接続経路以外の経路を介して互いに接続された複数のネットワークノード装置に対して、前記管理サーバが緊急状態を通知する段階と、
前記緊急状態の通知に応じて、前記複数のネットワークノード装置のそれぞれが、前記接続経路を介した前記ネットワークへの接続の可否を判定し、その結果を前記管理サーバに通知する段階と、
前記判定にて前記ネットワークに接続不可であった不可ネットワークノード装置に対して、前記判定にて前記ネットワークに接続可能であった可ネットワークノード装置を少なくともひとつ前記管理サーバが通知する段階と、
前記不可ネットワークノード装置または前記不可ネットワークノード装置の配下に接続された端末を、通知された前記可ネットワークノード装置のいずれかを介して前記ネットワークに接続する段階と
を含むことを特徴とするネットワーク接続方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−80453(P2012−80453A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−225801(P2010−225801)
【出願日】平成22年10月5日(2010.10.5)
【出願人】(000197366)NECアクセステクニカ株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】