説明

ネットワーク・モニタリング・システム、コンピュータ読み出し可能記録媒体及びネットワークのトポロジを特定する方法

【課題】ネットワークのトポロジーを自動的に特定する。
【解決手段】1つ以上のモニタリング・プローブは、ネットワーク・インタフェースからデータ・パケットを捕捉する。物理ポート、物理リンク、ネットワーク・ノード、論理リンク及びSCTP接続のようなネットワーク要素は、捕捉されたデータ・パケットから特定される。物理ポート、物理リンク、ネットワーク・ノード、論理リンク及びSCTP接続を含むネットワーク要素を記憶するため、データ・モデルが生成される。また、データ・モデルは、ネットワーク要素間の接続も記憶する。モニタリング・プローブは、ネットワーク要素データをモニタリング・サーバに渡す。各モニタリング・プローブ中のトポロジ・エージェントは、プローブ内で先に検出されたネットワーク要素の重複を特定する。モニタリング・システム・サーバ中のトポロジ・エージェントは、モニタリング・システム・サーバ内で先に検出されたネットワーク要素の重複を特定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気通信ネットワーク中のネットワーク・ノード及びインタフェースを特定することに関し、より具体的には、システム、記録媒体及びネットワーク・トポロジを自動的に検出する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワーク・トポロジ(形態)は、通信ネットワーク中のノード及び相互接続のマッピングを提供する。ネットワークのトポロジの知識は、ネットワークの動作をモニタし、ネットワーク中で生じる問題を特定及び解決するのに必要である。典型的には、ネットワーク・トポロジは、どのネットワーク要素がサービスに加えられたかの知識に基づいて、手作業で作成されてきた。しかし、ネットワークが大きくなり、複雑化し、地理的に分散するようになると、アクティブなネットワーク・ノード及びインタフェースを追跡するのは困難なものとなる。ネットワーク運営者には、そのネットワークの現在の状態及び構造の完全な見取り図(View:全体図)が必要である。既存のネットワーク・トポロジのトラッキングは、ユーザがネットワークをどのように感じているかを判定していないかもしれない。ネットワーク・トポロジを手作業で作成及び更新するには、膨大な時間と努力が必要となる。
【0003】
電気通信ネットワークでは、ネットワークが成長し、更新されるときに、新しいノード及びノード間リンクがしばしば追加される。例えば、ネットワークのカバー・エリア及びサポートする加入者数を増加させるために、ノードが追加されるかもしれいない。サービス・プロバイダ及びネットワーク運営者は、典型的には、動作状態を評価し、ネットワークの問題を特定及び修正するために、彼らのネットワークをモニタする。この目的に使用されるモニタリング・システムは、正しく正確な測定値を提供するのに加えて、測定値をノード及びリンクに関連させる(例えば、そうしたイベントで影響されるネットワーク・エンティティにアラームを関連させる)ために、新しく観測されるノード及びリンクを含めて、観察対象の最新のネットワーク・トポロジを知る必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−228382
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ネットワーク・モニタリング・システムで使われるネットワーク・トポロジは、新しい各ノード及び他のノードへの関連する全ての新しい相互接続を手作業で加えることによって更新されるようにしても良い。しかし、ネットワーク・トポロジの手作業による設定は、労力が大きく、エラーを生じがちなので、望ましくない。加えて、そうした手作業でのトポロジの更新(アップデート)では、ネットワークの実際の物理的な更新の後、ある程度の期間の遅延が生じる。ネットワークの更新と手作業のトポロジ更新の間の期間においては、ネットワーク・モニタリング・システムは、ネットワークを適切に分析できないということになる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願で開示するネットワーク・トポロジをモニタリングする方法及びシステムの実施形態は、ネットワークの現在の状態及び構造の完全な見取り図を提供する。ネットワーク・トポロジは、ネットワーク・モニタリング・システムによって自動的に生成され、そのため、ネットワークが発展しても、手作業でトポロジを調整する必要が排除される。ネットワーク運営者は、ネットワーク・トポロジの補正、変更、又は強制的な検出も可能である。
【0007】
モニタリング・システムは、予め定めたトポロジ・データ・モデルを利用し、これは、ネットワーク・ノード、ポート、物理リンク、論理リンク及びSCTP接続(association)の検出及び更新を可能にするやり方で、複数のネットワーク要素を相互に関係づける。ネットワーク要素は、ユーザのアプリケーション及び分析をサポートするように、個別に又はグループとして扱うことができる。
【0008】
トポロジ検出システムの実施形態は、IPベースのプロトコルで利用可能な
一般的なデータ・モデル・フレームワークを使用する。典型的には、ネットワーク中の複数のモニタリング・プローブは、同じネットワーク要素からのトラフィックを調べる。各プローブからのトポロジ情報は、重複検出を特定し、1つのネットワーク・トポロジの見取り図を生成するように、調整されなければならない。1つ実施形態では、モニタリング・プローブは最初にネットワーク・ノードを特定し、次にノード間のリンクを特定し、最後にSCTP接続を特定する。モニタリング・プローブは、捕捉したPDU中のデータを検出し、このデータを用いてトポロジ・データ・モデルを追加する。
【0009】
本発明の第1概念は、ネットワーク・モニタリング・システムであって、
ネットワーク・インタフェースに結合され、該ネットワーク・インタフェースからのデータ・パケットを捕捉できる1つ以上のモニタリング・プローブであって、
上記モニタリング・プローブは、捕捉された上記データ・パケットを受けて、捕捉された上記データ・パケットを既知ネットワーク要素リストと比較することができ、上記既知ネットワーク要素リストにない新しいネットワーク要素を特定できる1つ以上のトポロジ・アナライザを更に有し、
上記モニタリング・プローブは、上記新しいネットワーク要素に関するデータを上記トポロジ・アナライザから受けて、異なるトポロジ・アナライザからの同じ新しいネットワーク要素の重複検出を解決できるプローブ・トポロジ・エージェントを更に有する上記モニタリング・プローブと、
1つ以上のプローブに結合されるモニタリング・システム・サーバと、
上記モニタリング・システムが、1つ以上の上記プローブ上のプローブ・トポロジ・エージェントに結合され、上記プローブ・トポロジ・エージェントから上記新しいネットワーク要素に関するデータを受け、異なるプローブ・トポロジ・エージェントからの上記同じ新しいネットワークの重複検出を解決できるサーバ・トポロジ・エージェントとを具え、
上記モニタリング・システム・サーバが、現在のネットワーク・トポロジ情報をメンテナンスでき、アップデートされたネットワーク要素リストを上記プローブ・トポロジ・アナライザに提供できるトポロジ・メンテナンス・エージェントを更に有している。
【0010】
本発明の第2概念は、第1概念のネットワーク・モニタリング・システムであって、上記既知ネットワーク要素リストが、上記ネットワーク中の物理ポートを有している。
【0011】
本発明の第3概念は、第1概念のネットワーク・モニタリング・システムであって、上記既知ネットワーク要素リストが、上記ネットワーク中の物理リンクを有している。
【0012】
本発明の第4概念は、第1概念のネットワーク・モニタリング・システムであって、上記既知ネットワーク要素リストが、上記ネットワーク中のネットワーク・ノードを有している。
【0013】
本発明の第5概念は、第1概念のネットワーク・モニタリング・システムであって、上記既知ネットワーク要素リストが、上記ネットワーク中の論理リンクを有している。
【0014】
本発明の第6概念は、第1概念のネットワーク・モニタリング・システムであって、
捕捉された上記データ・パケットを受けて、既知SCTP接続リストに対して捕捉された上記データ・パケットを比較し、上記既知SCTP接続リスト上にない新しいSCTP接続を特定できる1つ以上のSCTPトラッキング・モジュールを更に具えている。
【0015】
本発明の第7概念は、ネットワーク・インタフェースから捕捉されたデータ・パケットに基いて、ネットワーク・トポロジを特定するモニタリング・システムを制御する命令を含むコンピュータ読み出し可能記録媒体であって、上記命令は、実行されたときに、プロセッサが、
複数のモニタリング・プローブからのデータ・パケットを受け、
上記データ・パケットに関連するネットワーク要素を特定し、
上記ネットワーク要素が既に特定され、既知のネットワーク要素のリスト中にあるか判断する動作を実行する。
【0016】
本発明の第8概念は、第7概念のコンピュータ読み出し可能記録媒体であって、上記ネットワーク要素が、通信ネットワーク中の物理ポートを含んでいる。
【0017】
本発明の第9概念は、第7概念のコンピュータ読み出し可能記録媒体であって、上記ネットワーク要素が、通信ネットワーク中の物理リンクを含んでいる。
【0018】
本発明の第10概念は、第7概念のコンピュータ読み出し可能記録媒体であって、上記ネットワーク要素が、通信ネットワーク中のネットワーク・ノードを含んでいる。
【0019】
本発明の第11概念は、第7概念のコンピュータ読み出し可能記録媒体であって、上記命令は、実行されたとき、プロセッサが、
ネットワーク・トポロジをマッピングするように適合させたデータ・モデル中の上記ネットワーク要素を記憶する動作を更に実行し、
上記データ・モデルは1つ以上の物理ポートと、1つ以上の物理リンクとを更に含み、各物理リンクは1つ以上の上記物理ポートと関連し、上記データ・モデルは更にネットワーク・ノードを含み、各ネットワーク・ノードが1つの物理リンクと関連している。
【0020】
本発明の第12概念は、第7概念のコンピュータ読み出し可能記録媒体であって、上記命令は、実行されたとき、プロセッサが、
通信ネットワーク内の2つの以上のネットワーク・ノードと関連する論理リンクを特定する動作を実行する。
【0021】
本発明の第13概念は、第12概念のコンピュータ読み出し可能記録媒体であって、上記命令は、実行されたとき、プロセッサが、
通信ネットワーク内の論理リンクと対をなすSCTP接続を特定する動作を実行する。
【0022】
本発明の第14概念は、ネットワークのトポロジを特定する方法であって、
1つ以上のモニタリング・プローブを介して、ネットワーク・インタフェースからのデータ・パケットを捕捉すること、
上記データ・パケットから上記ネットワーク中の1つ以上の物理ポートを特定すること、
トポロジ・データ・モデル中の各物理ポートに関するデータを記録すること、
上記データ・パケットから上記ネットワーク中の1つ以上の物理リンクを特定すること、
上記トポロジ・データ・モデル中の1つ以上の物理ポートに夫々関連する上記トポロジ・データ・モデル中の各物理リンクに関するデータを記録すること、
上記トポロジ・データ・モデル中の1つ以上の物理リンクと関連する上記トポロジ・データ・モデル中の1つ以上のネットワーク・ノード夫々に関するデータを記録すること、
上記データ・パケットから上記ネットワーク中の1つ以上の論理リンクを特定すること、
上記トポロジ・データ・モデル中の2つの以上のネットワーク・ノードに関連する1つ以上の論理リンクの夫々に関するデータを記憶すること、
上記データ・パケットから上記ネットワーク中の1つ以上のSCTP接続を特定すること、
上記トポロジ・データ・モデル中の上記論理リンクの1つと対になる1つ以上のSCTP接続夫々に関するデータを記憶すること
とを具えている。
【0023】
本発明の第15概念は、第14概念の方法であって、
複数の物理ポートが1つの同じモニタリング・プローブに関連しているかもしれないところ、各物理ポートを特定の1つのモニタリング・プローブに関連づけることを更に具えている。
【0024】
本発明の第16概念は、第14概念の方法であって、
2つ以上の物理リンクを1つの物理リンク・グループとして特定することを更に具えている。
【0025】
本発明の第17概念は、第14概念の方法であって、
2つ以上のネットワーク・ノードを1つのネットワーク・ノード・グループとして特定することを更に具えている。
【0026】
本発明の第18概念は、第14概念の方法であって、
2つ以上の論理リンクを1つの論理リンク・グループとして特定することを更に具えている。
【0027】
本発明の第目的、効果及び他の新規な点は、以下の詳細な説明を添付の特許請求の範囲及び図面とともに読むことによって明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】図1は、本発明によるモニタリング・システムを有する通信ネットワークのハイレベル・ブロック図である。
【図2】図2は、本発明による1つの実施形態で使われるトポロジ・データ・モデルの一例を示している。
【図3】図3は、本発明による1つの実施形態のモニタリング・システム・サーバ及びプローブの機能的動作を描いたブロック図である。
【図4】図4は、本発明によるモニタリング・システムをどのようにトポロジ・データが伝播するか描いたフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
これから本発明について、添付の図面を参照しながら、より詳しく説明する。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で実施しても良く、ここで説明する実施形態に限定されると解釈すべきではない。むしろ、これら実施形態は、ここでの開示が完璧で完全となり、当業者に本発明の範囲を完全に伝えるように提供される。当業者であれば、本発明の種々の実施形態を利用できるであろう。
【0030】
図1は、モニタリング・システムを有する通信ネットワークのハイレベル・ブロック図である。ネットワーク・ノード101〜104は、ノード101〜104上のポート109間に結合された論理リンク105〜108を渡って互いに通信を行う。また、1つ以上の論理リンク(図示せず)をノード101〜104間に設置しても良い。モニタリング・システムは、例えば、モニタリング・プローブ110、111並びにモニタリング・システム・サーバ又はコントローラ112を含み、インタフェース105〜108に結合される。モニタリング・プローブ110、111は、インタフェースからパケット・データ・ユニット(PDU)及びセッション・データを収集する。サービス・プロバイダ又はネットワーク運営者は、ユーザ・インタフェース・ステーション113を介してモニタリング・システムからのデータにアクセスできる。モニタリング・システムは、捕捉したデータ・パケット、ユーザ・セッション・データ、コール・レコード設定情報、ソフトウェア・アプリケーション命令及びネットワーク・トポロジ・データを記憶するために、内部又は外部メモリ114を更に具えていても良い。
【0031】
モニタリング・システムは、サーバ又は機器ラック(Rack:収納棚)のような1つの場所に設置されても良く、プローブ110、111は、サーバ又は機器ラック中の別々のブレード上で動作しても良い。これに代えて、プローブ110及び111は、モニタリング・システム・サーバ/コントローラ112から離れて、1つ以上のノード101〜104の近くに配置されても良い。プローブ110、111及びモニタリング・システム・サーバ/コントローラ112は、1つ以上のソフトウェア・アプリケーションを実行する1つ以上のプロセッサを有していても良い。
【0032】
モニタリング・プローブ110、111及びモニタリング・システム・サーバ112は、プロトコル・アナライザ、セッション・アナライザ又はトラフィック・アナライザ機能を含んでいても良く、これは、ネットワーク上のリンク、ノード、アプリケーション又はサ―バによってIPトラフィックの特性を定めることによって、OSI(Open System Interconnection)の第2層から第7層の問題を解決する。こうした機能は、テクトロニクス社製のIrisアナライザ・ツールセット・アプリケーションを含むGeoProbe G10型プラットフォームによって提供される。図1に示されるモニタリング・システムは、単純化した例であり、任意の個数の相互接続されたモニタリング・プローブをネットワーク内の1つ以上のインタフェースに結合しても良いことが理解されよう。1つのモニタリング・プローブで、特定の1つのインタフェースからデ―タを捕捉するようにして良いし、2つ以上のプローブが1つのインタフェースに結合されても良い。
【0033】
モニタリング・プローブ110、111は、高帯域幅IPトラフィックを扱うのに最適化された高速高密度プローブのようなパケット捕捉装置を介してネットワーク・インタフェースに結合されるようにしても良い。モニタリング・システムは、ネットワークの動作に干渉することなく、インタフェースからメッセージ・トラフィックを受動的に捕捉する。モニタリング・システムは、ネットワーク・インタフェース上の特定のデータ・セッションに関係するパケットを捕捉し、関連づける。関係する複数のパケットは、ネットワーク上の特定の1つのフロー、セッション又はコールに関する1つのレコードに一体化しても良い。
【0034】
別の実施形態では、モニタリング・システムは、ソフトウェア・エージェントのような能動的なコンポーネントでも良く、これは、例えば、1つ以上のノード101〜104に駐在し、ノードに出入りするデータ・パケットを捕捉する。
【0035】
モニタされるネットワークのトポロジの知識は、ネットワーク・モニタリング・ソリューション(問題解決)の核となる部分である。どの受動的モニタリング又はプロービング・システムにとっても、究極の目標は、全てのネットワーク・ノード、論理及び物理リンク、SCTP接続、無線セルなどを含めて、全てのネットワーク・トポロジを自動検出することである。こうした機能は、据え付けと整備の費用を大幅に低減し、ネットワーク運営者の介入を必要とせずに、ネットワークの進化にネットワークを対応させることを可能にする。
【0036】
トポロジ検出手法の1実施形態では、以下の要件を満たしている。
1.トポロジ・データ・モデル及び処理モデルは、分散型モニタリング・システム中の複数のプロービング・エージェントの動作を把握しており、このとき、同じネットワーク要素がいくつかのプロービング・エージェントによって検出及びモニタされるようにしても良い。
2.トポロジ検出は、オン・デマンド(要求に応じて)又はキャンペーン(目的を持って動作を起こす)に基づく検出に限定されず、継続的なトポロジの変化を検出するために、連続的(つまり、24時間/週7日:年中無休)に実行される。
3.モニタリング・プローブ中のトポロジ検出ソフトウェアは、既に検出された要素からのトラフィックについては、最小で動作を実行するか又は動作を実行しない。
4.検出手法は、物理ポート、ネットワーク・ノード、サーバ、物理リンク、論理リンク、SCTP(Stream Control Transmission protocol:ストリーム制御伝送プロトコル)接続の検出をサポートする。
5.検出手法は、マルチ・ホーム及びロード・シェア(MH)接続、ペイロード・プロトコル識別子(PPID)マップ検出、接続再確立の緩やかな処理を含む、SCTP接続の検出をフルに実行する。
6.トポロジ検出についての中央制御エンティティは、複数プローブによる複数要素の同時検出を処理でき、調停(mediation)機能を実行できなければならない。
7.トポロジ・モデルは、ネットワークは、ほぼIP転送だけを向いて進展しているので、IP中心でなければならない。
【0037】
既存のデータ・モデル及び処理モデルは、以下の1つ以上の欠点で苦しんでいる。
1.1つのモニタリング・ボックスの据え付けに制限される。
2.トポロジ検出が、常時又は24時間/週7日のソリューションでなく、オン・デマンドかキャンペーン・ベースである。
3.トポロジ検出手法が、リアルタイムでのモニタリングでなく、繰延ストリーム及び分析アーキテクチャを用いている。
4.そのトポロジ検出では、常時自動検出環境において、容認できる程度にSCTP検出状況(シナリオ)を処理できない
5.検出は、どのような技術にも応用可能な一般的な処理及びデータ・モデルを提供するのに対して、1つの技術的に限定的なもの又は規格(例えば、UTRANやSIGTRAN)に限定される。
6.トポロジ検出は、強制的機器設定方法又は自動発見方法のどちらかにおいては提供されるが、両方同時にではない。
【0038】
本願の対象として開示する一体化データ及び処理モデルは、上述した要件を完全に満たし、既存のソリューションの欠点を解決するものである。本願で開示するようなトポロジ検出システムを用いれば、運営費用(OpEx)が大きく節約されると共に、ネットワーク・モニタリングの供給者とネットワーク運営者の双方に高品質な体験が提供される。
トポロジ・データ・モデル
【0039】
図2は、トポロジ・データ・モデルの一例を示している。このトポロジは、自動検出された又は用意された要素から構成される。トポロジ要素は、モニタリング・システム・サーバ上に記憶されても良く、このため、ネットワーク・トポロジに関するデータは、顧客が接するアプリケーション及び内部プローブ・アプリケーションで利用可能である。データ・モデルに見られるオブジェクトの形式は、それらの特性、関係、自動検出の観点に関して、以下で説明する。各トポロジ要素には、制御モニタリング・システム・サーバ内において、ユニーク(夫々1つしかない)な識別子(ID)が割り当てられる。他のモニタリング・システム又はサーバ集合と共に使用するためのグローバルにユニークなIDは、モニタリング・システム・サーバIDを要素IDに加えることで構成できる。トポロジ要素は、新しい属性や関係を加えることで拡張できる。
【0040】
ドメイン要素201は、リージョン/サブ・リージョンやマーケット/サブ・マーケットのような、モニタ対象のネットワークの異なるセグメントを表すために用いても良い。定義したドメインを用いることで、独立した分析やレビューのために、ユーザは、ネットワークの異なる部分を分離できる。例えば、ドメイン要素は、異なるエリアにおけるデータ・センターに対して、1つのエリアにおけるコア・ネットワークを分離して特定するために利用できる。ドメインは、ネットワークの異なるセグメントにおいてIPアドレスのプールが再利用された場合において、モニタ対象オブジェクト間での衝突を避けるためにも利用できる。全てのモニタリング・プローブが1つのドメインに割り当てられても良い。ドメイン間のトポロジ情報は、独立としても良い。例えば、もしプローブがドメインAでIPアドレス「IP1」でノードを検出し、次に同じ「IP1」アドレスをドメインBで検出したら、実際は異なるノードとして参照する。
【0041】
プローブ要素202は、1つの物理的なモニタリング・プローブと等価である。1つの実施形態では、データ・モデルにおけるプローブ要素202は、表1に示す特性及び属性を有する。
【0042】
【表1】

【0043】
各プローブ要素は、1つ以上の物理ポート要素(203)と関係している。一時的に物理ポート要素(203)を通って、各プローブ要素は1つ以上の物理リンク(204)と関係する。
【0044】
新しいプローブがモニタリング・システム・サーバと連絡を取ったときに、プローブ要素202は自動的に検出される。新しいプローブは、表1を完成するに必要な全ての特性をモニタリング・システム・サーバに送り、トポロジ上に新しいプローブ要素が生成される。特にプローブは、その種別、名前、プライマリIPアドレスを送る。
【0045】
物理ポート要素203は、プローブ・インタフェース・カード上の1つのモニタ対象ポートに等価である。典型的なプローブ・インタフェース・カードは4又は8個のポートを有するが、将来は1つのプローブ・インタフェース・カードにもっと多数のポートがあるかもしれない。1つの実施形態では、データ・モデルにおける物理ポート要素203は、表2に示す特性及び属性を有する。
【0046】
【表2】

【0047】
各物理ポート要素203は、ぴったり1つのプローブ要素202と関係している。各物理ポート要素203は、1つの物理リンク要素204の1メンバー(a member:構成要素)である。1つの実施形態では、物理ポート要素203は、ポートのモニタリングの観点における重要な評価指標(KPI)として、モニタリング・システムのトラフィック・アナライザやプロトコル・アナライザによって利用される。
【0048】
物理ポートは、新しいプローブがモニタリング・システム・サーバと連絡を取ったときに、自動的に検出される。そのプローブは、既知の全物理ポートのリストを全ての特性と共に送信する。モニタリング・システム・サーバは、ユニーク・ポートIDを各物理ポートに割り当てる。ポートの方法を検出するのはとても難しいので、物理リンクについての方向及びマッピングは、手作業による構造設定ステップとして残しておいても良い。従って、新しいポートにおける方向については、UNKNOWN(未知)値を初期値として使用しても良い。モニタリング・プローブは、ポートがまるでRX/TXポートであるかのように、ポートを方向がUNKNOWN(未知)に設定されているとして扱っても良い。
【0049】
物理リンク要素204は、双方イーサネット(登録商標)・リンクであり、1つ以上の物理ポートから構成される。物理リンクは論理リンクから区別されるが、これについては以下で更に説明する。1つの実施形態では、データ・モデルにおける物理リンク要素204は、表3に示す特性及び属性を有している。
【0050】
【表3】

【0051】
各物理リンク要素204は、ぴったり1つのプローブ要素202と関係している。各物理リンク要素204は、1つ以上の物理ポート要素203と関係している。例えば、物理リンクは、1つの双方向タップ(SPAN)の場合には1つのポートを有しても良く、また、単方向ロードシェア・タップの場合には、1つのポートを有しても良い。複数の物理リンクは、複数のVLANを定義することによって、更に分かれても良く、このため、1つの物理リンクは、1つ以上のイーサネット(登録商標)・レベルの仮想リンクに対応することもある。1つの実施形態では、物理リンク要素204は、モニタリング・システムのトラフィック・アナライザやプロトコル・アナライザによって、モニタ対象の要素の選択の観点において重要な評価指標(KPI)として利用される。
【0052】
1つの実施形態では、複数のポートを複数の物理リンクに分解することは、一般に解決が難しい問題であるので、物理リンクは自動的には検出されない。物理リンク要素204の追加と、物理リンク要素204へのポートのマッピングは、手作業による構造設定ステップとして残しておいても良い。こうした構造設定は、物理ポートの配線が変わる場合に調整が必要となる1回だけのステップである。
【0053】
物理リンク・グループ要素205は、1つ以上の物理リンク要素204を1つのグループにまとめるのに利用される。物理リンク・グループ要素205は、ユーザ・インタフェース(UI)アプリケーションによって利用される。例えば、一度に1リンクを表示するのに対比して、物理リンク・グループ要素205は、トラフィック・アナライザによって、選択されたセット(又はグループ)についてのKPIを表示するのに利用しても良い。物理リンク・グループ要素205は、トポロジ情報の一部であっても良いが、これらは典型的にはユーザ・インタフェースの生成物(artifact:人工的生成物)であり、このため、モニタリング・プローブは、物理リンク・グループ205とは関わりがない。1つの実施形態では、データ・モデルにおける物理リンク・グループ要素205は、表4に示す特性及び属性を有する。
【0054】
【表4】

【0055】
1つ以上の物理リンク要素204が、1つの物理リンク・グループ205に属する。ある1つのリンクは、複数のグループのメンバーかもしれない。1つの実施形態では、物理リンク・グループ要素205は、ユーザによって用意され、自動的には検出されない。
【0056】
ネットワーク・ノード要素206は、IPアドレスを有する種々のアクティブなネットワーク要素の1つを表し、これは、サーバ、サービングGPRSサポート・ノード、ゲートウェアGPRSサポート・ノード(GGSN)、MME(Mobility Management Entity:移動管理エンティティ)、eNodeB(発展型ノードB:発展型基地局)、AAA(認証、認可及び課金)サーバなどである。IPアドレスは、本願で説明するトポロジ・モデルを使用するなかで、ノード定義対する鍵となるものである。従って、IPアドレスは、2以上のノードに属することはできない。ネットワーク・ノード206を特定するのに利用されるIPアドレスは、複数のIPアドレスのリスト又はIPアドレスの範囲であっても良い。ルータは、1つの実施形態では、ネットワーク・ノードと考えても良く、シンプル・ネットワーク・マネージメント・プロトコル(SNMP)モニタリングが好ましいなら、ネットワーク・トポロジによって追跡しても良い。1つの実施形態では、データ・モデルにおけるネットワーク・ノード要素206は、表5に示す特性及び属性を有する。
【0057】
【表5】

【0058】
一般に、ネットワーク・ノード要素は、属性/特性を追加に関して柔軟でなければならない。属性は、2つのカテゴリにわけることができる。1つのカテゴリは、基本的な属性を含み、これらは明確でプローブに知らされなければならない。他方のカテゴリは、プローブには必要ないが、もっぱらUI及びアプリケーションのために使用される属性を含む。このような属性の例は、地理的な位置、マップの座標、カスタム・アイコンなどである。無線ネットワーク制御装置識別子(RNC ID)、移動管理エンティティID(MME ID)、ポイント・コード、ネットワーク指標などのような他のプロトコル固有の属性をノードに加えても良い。必要であれば、地理的位置のような視覚属性を加えても良い。
【0059】
各ネットワーク・ノード要素206は、ゼロ以上のプローブ要素202と関連があり、これらは、ネットワーク・ノードが観測された場所に存在する。強制検出された又はインポートされたネットワーク・ノードには、割り当てられたプローブがないかもしれない。モニタリング・プローブが、ネットワーク・ノードへ向かう又はネットワーク・ノードからのトラフィックを検出すると、モニタリング・サーバのトポロジ情報は更新される。ネットワーク・ノード要素206は、論理リンク要素207のエンドポイントを表す。ネットワーク・ノード間の論理リンクは、ゼロかそれ以上あるかもしれない。
【0060】
一般には、ネットワーク・ノード要素206は、モニタリング・プローブによって自動的に検出される。いくつかの種別のノード/プロトコルについては、自動検出は実用的ではないかもしれない。例えば、数千のHTTP、DNS、POP3、SMTPサーバがある場合である。1つの実施形態では、モニタリング・プローブは、これらノードを自動検出せず、もし望むなら、ユーザが手作業でこれらサーバをトポロジに加えても良い。別の実施形態では、モニタリング・プローブは、ユーザが予め用意したIPアドレスの範囲においてのみ、これらサーバを検出する。
【0061】
ネットワーク・ノード・グループ要素208は、1つ以上のネットワーク・ノード要素206を1つのグループにまとめるに利用される。1つの実施形態では、ネットワーク・ノード・グループ要素208は、もっぱらUIアプリケーションによって利用される。1ノードを一度に表示するのに対比して、例えば、トランザクション分析アプリケーションは、複数ノードの1グループ全体に関するKPIを表示するのに、ネットワーク・ノード・グループ要素208を利用できる。ネットワーク・ノード・グループ要素208はトポロジ情報の一部ではあるが、これはUIアプリケーションだけのために作られたものなので、モニタリング・プローブは、ネットワーク・ノード・グループ要素208の生成及び更新には関係がない。1つの実施形態では、データ・モデルにおけるネットワーク・ノード・グループ要素208は、表6に示す特性及び属性を有する。
【0062】
【表6】

【0063】
1つ以上のネットワーク・ノード要素206は、ネットワーク・ノード・グループ要素208に属する。ある1つのノードは、複数のネットワーク・ノード・グループのメンバーかもしれない。
【0064】
ネットワーク・ノード・グループ要素208は、常にユーザによって用意されるもので、自動的には検出されない。
【0065】
論理リンク要素207は、ネットワークにおける論理レベル接続の抽象概念である。論理リンクの典型的な例は、IPパス及びSCTP接続である。論理リンク要素207は、顧客に関する集団のレベルを提供するために、UIレベルでグループ分けされる。2つのノード間には2つ以上の論理リンクがあり、それらリンクはL4(OSI参照モデル第4層)特性で区別される。従って、論理リンク要素は次のようなものとすることが可能である:

−L4情報が省略されたときの2つのノード間接続のフル・セット
−2つのノード間の特定のL4プロトコル接続(例えば、全TCPトラフィック又は全UDPトラフィック)
−2つのノード間の特定のポート対ポート接続(例えば、ポートX及びY間の全UDPトラフィック)
−2つのノード間の固定ポート対一過性ポート接続(例えば、一方が固定のSCTPポートで、他方が一過性のポート).

この手法は、論理リンク要素207を定義する上で最高の柔軟性を有し、永続的及び一時的SCTP接続を完全に追従することを可能にする。L4特性は、重複することはできない(例えば、同じノード間で重複するポートのある2つのSCTP接続は許されない)
【0066】
SCTP接続は、いつでもセットアップ及び切断が可能で、潜在的には一時的なものであり、その論理リンク要素207は、KPI及び状態モニタの観点から使用される。論理リンク要素207に関連する2つのノードは、サーバ及びクライアントとして指定される。その指定のやり方は、プロトコルに固有のものである。典型的には、アップリンク・ノ−ドは、サーバとして指定され、ダウンリンク・ノードはクライアントとして指定される(例えば、LTEでは:MME−サーバ/eNB−クライアント;Gnインタフェース上では:GGSN−サーバ/SGSN−クライアント)。リンク上のパケットの方向は、サーバ・ノードに対して設定される(RXはアップリンク、TXはダウンリンク)。
【0067】
1つの実施形態では、データ・モデルにおける論理リンク要素207は、表7に示す特性及び属性を有する。
【0068】
【表7】

【0069】
別の実施形態では、論理リンク要素207は、イネーブル/ディスエーブルKPI又は論理リンクに関するセッション・アナライザのようなものについての「イネーブルされた」フラグを含むとしても良い。
【0070】
論理リンク要素207は、ぴったりネットワーク・ノード要素206の2つのエンドポイントを有する。2つのネットワーク・ノード206間には2つ以上の論理リンク207があるかもしれない。ネットワーク・ノード206を通して、論理リンク要素207は、2つのネットワーク・ノード要素206の特性の共通部分を介して、プローブ要素202とも関係を持てる。
【0071】
一般に、論理リンク207は、モニタリング・プローブによって、自動的に検出される。モニタリング・プローブで扱える典型的なリンク種別の多くは、SCTP接続トラッキングを通して検出される。
【0072】
論理リンク・グループ要素209は、1つ以上の論理リンク要素207を1つのグループにまとめるのに利用される。1つのリンクを一度に表示するの対比して、論理リンク・グループ要素209は、もっぱらUIアプリケーションによって利用されるもので、例えば、トランザクション・アナライザによって複数リンクの1グループに関するKPIを表示するために利用される。論理リンク・グループ要素209は、ネットワーク・ノード・グループ208及び物理リンク・グループ205のように、トポロジ情報の一部である。しかし、グループ209は、ユーザ・インタフェースの生成物であり、モニタリング・プローブは、論理リンク・グループ要素209の生成又は更新には関係がない。1つの実施形態では、データ・モデルにおける論理リンク・グループ要素209は、表8に示す特性及び属性を有する。
【0073】
【表8】

【0074】
1つ以上の論理リンク要素207は、各論理リンク・グループ要素209に属する。ある1つのリンクは、複数の論理リンク・グループのメンバーかもしれない。
【0075】
論理リンク・グループ要素は、ユーザによって用意され、モニタリング・プローブによって自動的には検出されない。
【0076】
SCTP接続要素210は、一般に、2つのネットワーク・ノード要素206間のマルチホーム・ロードシェアSCTP接続である。SCTPセッションの相関を可能とするために、SCTP接続要素が検出されトラッキング(追跡)されなければならない。1つの実施形態では、SCTPトラッキングの性質並びに一過性ポート及びSCTP接続の再確立に係る問題のために、SCTP接続は、プローブ・インタフェース・ハードウェアで内部的にリアルタイムでトラッキングされ、モニタリング・サーバ上のトポロジ・データベース中には残存しない。この場合、論理リンク要素207だけが存続し、実際のSCTP接続及び論理リンクの間に1対1の関係がある。
【0077】
SCTP接続の状態及びリアルタイム情報に関して使用した場合に満足させるために、モニタリング・プローブは、トラッキングしているSCTP接続及びそれらの状態について、詳細な最新情報をオン・デマンドで読み出すインタフェースを提供する。1つの実施形態では、データ・モデルにおけるSCTP接続要素210は、表9に示す特性及び属性を有する。
【0078】
【表9】

【0079】
これら属性は、UIアプリケーションやトポロジ・アナライザのような、SCTP接続情報の外部ユーザにとっては重要である。接続のトラッキングに必要であれば、プローブ・インタフェース・ハードウェアによって、他の属性を追加しても良い。
【0080】
各SCTP接続要素210は、ゼロ又は1つの論理リンク要素207に属する。論理リンク要素207は、自動検出の最初の段階では利用できないかもしれない。
【0081】
SCTP接続要素は、プローブ・インタフェース・ハードウェアによって内部的に検出され、管理される。
トポロジ検出処理モデル
【0082】
分散型モニタリング・システムにおいてトポロジ情報を検出し調停するのに利用可能な2つのアプローチは、公表−予約アプローチと通知−予約アプローチである。公表−予約アプローチでは、新しいトポロジ要素が検出されると、モニタリング・プローブは、そのオブジェクトを生成し、モニタリング・システム・サーバ及び他の全てのプローブに対してそれを公表する。その検出しているプローブは、KPIを収集するなど、直ちに新しいトポロジ要素のモニタリングを開始する。このアプローチの利点は、検出後に直ちにモニタリングを開始するので、多くの場合、データを失わないことである。このアプローチの欠点は、複数のプローブで同じ要素を検出すると複雑になり、そうした重複検出について調停を実行しなければならないことである。また、このアプローチは、同じ要素である複数プローブについてのユニーク識別子か、又は、新しく検出されたネットワーク要素にモニタリング・システム・サーバがグローバルにユニークなIDを割当てた後、収集されたデータを部分修正するかのどちらが必要となる。ダブル・コミット及び競合状態を含む問題は、同じ1つのトポロジ・オブジェクトがプローブの公表メカニズム及び予約メカニズムによって同時に変更されても生じる。
【0083】
通知−予約アプローチでは、「マスター」トポロジ情報という独占的な1つのオーナーがいる。オーナーは、複数のプローブからアップデート通知を受け、それらアップデート(更新)を調停し、トポロジの変更に責任を持つ(コミット)。続いて、そのコミットされたアップデートは、プローブに伝えられる。このアプローチの利点は、単純で、確定的に一つに決まり、公表−予約アプローチに関する問題がないことである。公表−予約アプローチの欠点は、要素の検出とモニタリング・システムから分散したプローブへのコミットされたアップデートの伝播との間の時間遅延(Time Lag)である。プローブは、マスター・トポロジの更新をサーバから受けるまで要素のモニタリングを開始しないので、結果としていくらかのデータが初期において失われる。
【0084】
本願で説明する実施形態では、トポロジ検出及びモニタリングに、通知−予約アプローチを選択している。実際の展開においては、検出と及びモニタリングの開始との間が比較的小さな遅延であれば、あまり重要でないと考えられる。従って、通知−予約アプローチの利点は、この遅延の欠点を上回る。
【0085】
図3は、本発明による1つの実施形態のモニタリング・システム・サーバ301及びプローブ302の機能的動作を描いたブロック図である。プローブ302は、デコードした後の入ってくるPDUを受けるトポロジ・アナライザ303を含む。トポロジ・アナライザ303は、例えば、トラフィック・プロセッサ・スレッドに存在するモジュールでも良い。トポロジ・アナライザ303は、入ってくるPDU及びそれらの記述語を調べ、新しいトポロジ情報がそのデータから得られるかどうか判断する。また、トポロジ・アナライザ303は、制御信号伝達に基づいて、ネットワーク・ノード、論理リンク、それらの属性を検出する。トポロジ・アナライザ303は、例えば、パケット・デコーディング・ヒューリスティック(heuristics)を用いて、SCTP接続PPIDマッピンングを更に検出してもよい。トポロジ・アナライザ303は、トポロジ・アップデートをトポロジ・エージェント304に送る。
【0086】
プローブ・トポロジ・エージェント304は、スレッド又はプロセスでも良く、プローブ・トポロジ・アナライザ303からトポロジ・アップデートを受ける責任がある。トポロジ・エージェント304は、アップデートを調停し、重複通知及びアップデートの氾濫を防ぐために、必要に応じてアップデートを抑制する。トポロジ・エージェント304は、プローブの通信インタフェースを維持し、調停されたトポロジ・アップデートをサーバ・トポロジ・エージェント305へ転送する。
【0087】
サーバ・トポロジ・エージェント305は、プローブ302からのトポロジ・アップデートを受ける責任のあるサーバ301上のプロセスである。また、サーバ・トポロジ・エージェント305は、同じ要素が複数回検出された場合において、複数のプローブ302間のトポロジ・アップデートを調停する。サーバ・トポロジ・エージェント305は、インポート又は強制検出の状況においてコミット・ポイントとして、グローバルにユニークなIDを新しいトポロジ要素及びサーバに割り当てる責任がある。サーバ・トポロジ・エージェント305は、モニタリング・システムの動作、運営及び管理(operations, administration and management:OA&M)トポロジ・データベース306に対してインタフェースを提供し、これは新しいトポロジ情報でそれをアップデートする。
【0088】
モニタリング・システムは、サーバOA&Mサブシステム307を含んでいる。OA&Mサブシステム307は、最新の持続性ネットワーク・トポロジ情報306を維持することを含むトポロジに関連するサービスを提供する。また、OA&Mサブシステム307は、APIを介してトポロジを読み出し、質問するためのインタフェースをサーバ・アプリケーション及びクライアントに提供する。OA&Mサブシステム307は、OA&Mトポロジ・サービス308と一緒に動作し、プローブ302を持続性トポロジ情報でリアルタイムにアップデートする。効率を維持するため、トポロジの全てのセットは、プローブ302に提供されない。その代わり、プローブは、各プローブに関連するトポロジのサブセット(部分的なセット)のみを受ける。また、OA&Mサブシステム307は、変更されたトポロジ要素だけを含む差分トポロジ情報でプローブをリアルタイムにアップデートする責任がある。最後に、OA&Mサブシステム307は、サーバ・トポロジ及びプローブ・トポロジがいつでも同期し続けるようにする。
【0089】
プローブ302は、更に論理回路を有するSCTPトラッキング・モジュール309を含み、これはSCTP接続の検出及び検査、SCTPパケットの再構築及び分割(debundling)、そして、トポロジ・エージェント304に対する追加/削除/変更のようなSCTP接続イベントの送信を提供する。
自動ネットワーク・ノード検出ロジック
【0090】
図4は、トポロジ・データがモニタリング・システムを通ってどのように伝播するかを示したフローチャートである。トラフィック・プロセッサ・スレッド401は、ネットワーク・インタフェース・ハードウェアから制御プレーンPDUを受けて、これをデコードする。次に、トラフィック・プロセッサ401は、PDUを、同じスレッドに在駐するトポロジ・アナライザ・モジュール402に渡す。プロトコル固有の検出ルール及びインタフェース・ハードウェアからの有効なサーバIDの有無に基づき、トポロジ・アナライザ402は、新しいネットワーク・ノードを生成すべきか判断する。この場合、もしサーバIDが存在しなければ、ノードが強制検出されることも自動検出されることもなく、OA&Mに存在しないので、トポロジ・アナライザ402は、OA&Mに質問する必要はない。
【0091】
トポロジ・アナライザ402は、新しいネットワーク・ノードを作くるようプローブ・トポロジ・エージェント403にメッセージを送る。新しいネットワーク・ノードに関して検出される特性には、種別、IPアドレス、物理リンク、アプリケーションIDが含まれる。プローブ・トポロジ・エージェント403は、新しい要素の追加を抑制すべきか判断するが、これは1度に1つの要素追加要求のみ保留にできる。もしこのIPアドレスについての抑制がアクティブでないなら、プローブ・トポロジ・エージェント403は、サーバ・トポロジ・エージェント404に新しいネットワーク・ノードを作るようメッセージを送る。サーバ・トポロジ・エージェント404は、既存のトポロジ・データベースに対して新しいノードを照合し、次に、もしノードが既に存在するならそのデータを調停及び統合(マージ)し、でなければ、新しいオブジェクトを生成する。
【0092】
ネットワーク・ノード要素に対する変更は、サーバOA&M405に転送されて、トポロジ・データベースに記憶される。新しい要素情報は、プローブOA&M406を介してプローブの予約者にも公表される。するとプローブは、新しいネットワーク・ノードのモニタリングを始める。新しいノードが検出され、プローブ上でそのサーバIDが利用可能になった後も、まだノード・オブジェクトをアップデートする必要があることがある。例えば、物理リンクのリスト、プローブ及び観測されたアプリケーションIDは、アップデートする必要があるかもしれない。入ってくる全PDUのOA&M処理について質問するのを避けるために、ネットワーク・ノードのアップデートをトランザクション分析KPI又は何らかの他のルーチン・タスクと結びつけても良い。
トポロジ検出システム
【0093】
以下では、本願で開示したトポロジ検出システムを用いたモニタリング・システムの例を、3G及びロングターム・エボリューション(LTE)ネットワークのために説明する。LTEネットワークでは、ノード間のSCTP接続は持続し、その接続の一方は一時的なポートと仮定する。簡単のため、一時的なSCTP接続については、最初は扱わない。1つの実施形態では、40個のプローブがネットワークをモニタするのに使われ、これは、1プローブ当たり約1000個のeNodeB及びMME、そして、1プローブ当たり20,0004個のパス接続に対応する。
【0094】
次の処理ロジックは、1つの実施形態においては、Gn/Giノードの検出に利用される。トラフィック・プロセッサは、GTPv1制御PDUを受け、上手にこれをデコードする。デコードに失敗したPDUは、破棄される。同じトラフィック・プロセッサ・スレッドで動いているトポロジ・アナライザは、そのPDUを受けて、既知のIDに対して、そのエンドポイント・アドレスを照合する。もしどちらのIDも既知なら、検出は完了である。1方又は両方のIDがゼロなら、そのPDUは、この例では、GTPv1プロセッサのようなプロトコル固有の処理モジュールに渡される。プロトコル固有の検出ロジックに基づいて、GGSN及びSGSNノードが検出される。トポロジ・アナライザは、その内部の一時的なテーブル(表)を調べ、これらIPアドレスを有するノードが既にトポロジ・エージェントに送られたか確かめる。もしそうならば、検出は完了である。もしそのノードが新しいなら、トポロジ・アナライザは、その一時的テーブルに新しいネットワーク・ノードを生成し、既知の属性を設定し、トポロジ・エージェントにアップデートを送る。この時点で、トポロジ・アナライザは終了である。
【0095】
トポロジ・エージェントは、そのアップデートを受けて、その内部のアップデート・テーブルを調べ、それらIPアドレスを有するノードが既に存在するか確かめる。1つの実施形態では、トポロジ・エージェント・テーブルは、OA&Mトポロジ情報とは同じではない。もしそれらノードがトポロジ・エージェント・アップデート・テーブル中に既にあるなら、検出は完了である。もしそれらノードが新しいなら、それらはアップデート・テーブルに加えられる。新しいノードについての情報は、OA&Mデータベースに統合され、重複が検出される。トポロジ・エージェント及びトポロジ・アナライザは、OA&Mインタフェースからアップデートされたノードを受け、それらをアクティブなトポロジ・セットに加える。アップデートされたネットワーク・ノードのリストは、全プローブに送られ、新しいノード対IDのマッピングがプローブ・テーブルに加えられる。これらIPアドレスから又はこれらIPアドレスに対して後から検出された全PDUは、正しいIDを持つことになる。
【0096】
1つの実施形態では、最初のS1APインタフェース検出は、次のように実行される。初期検出シナリオでは、プローブがきれいな石板(スレート)から始まる、つまり、そのシステム中に、ノード、論理リンク、又はインタフェースがない状態から始まると仮定する。更に、IPアドレスAのMMEと、IPアドレスBのeNodeB(発展型ノードB:発展型基地局)との間にシングル・ホーム接続があると仮定する。MME側は、固定ポートP1を利用し、eNodeBは一時的なポートP2を使用する。モニタリング・プローブ・インタフェース・ハードウェアは、A−P1及びB−P2間の新しいSCTP接続を検出し、その接続にユニークな内部識別子を割り当てる。プローブ・インタフェース・ハードウェアは、SCTP接続についての情報をトポロジ・アナライザ及びトポロジ・エージェントに広める。この情報は、論理リンクを検出し、正しいL4特性を設定することが要求される。トポロジ・エージェント及びトポロジ・アナライザは、接続識別子でハッシュ(照合)される接続情報を受けて、キャッシュする(キャッシュ(高速バッファ)メモリに入れる)。
【0097】
このSCTP接続に関するS1APプロトコルPDUがうまく処理されると、それは必要に応じて分解/再構築され、S1APプロトコルIDでスタンプが押され、トラフィック・プロセッサ・スレッドに転送される。トラフィック・プロセッサは、S1AP PDUを受けて、上手にこれをデコードする。トポロジ・アナライザは、PDUを受けて、プロトコル固有のS1AP処理モジュールに渡す。もしトポロジ・アナライザがPDUについてのサーバID及び論理リンクIDの両方がゼロに設定されているのを観測したら、その時点でeNodeB及びMMEの検出は終了する。トポロジ・アナライザは、拡張パケット記述語内でパスした接続IDに基いて、そのテーブル内にSCTP接続を見つけ、SCTP接続からのIP情報を新しいノードに統合する。
【0098】
トポロジ・アナライザは、そのアップデート・テーブルに新しいノードを入れて、その2つの新しい要素で、トポロジ・エージェントにメッセージを送る。トポロジ・エージェントは、アップデートを受けて、その内部アップデート・テーブルを調べて、これらIPアドレスを有するノード及びこれら特性を有する論理リンクが既に存在しているか確かめる。もし新しければ、それら要素はアップデート・テーブルに入れられ、ノードのプローブ側の検出は完了する。
【0099】
一度、ノードがサーバで受け入れられ、ユニーク・ノードIDが割り当てられると、プローブは論理リンクを検出できる状態になる。トポロジ・アナライザは、A及びB間に次のPDUを見つけると、A−P1及びB−ワイルドカード間の論理リンクを検出する。論理リンク・データは、テーブルに入れられ、トポロジ・エージェントに送られ、続いてサーバに送られる。論理リンクの検出は、両方のノードが既に有効なノードIDを有する場合にのみ行われる。
【0100】
1つの実施形態では、システムは、プローブ毎にトポロジを分割する。サーバOA&Mは、ネットワーク・ノード及びモニタリング・プローブ間の関係を追跡(トラッキング)する。これらは、2つの目的に役立つ。第1に、セッション・アナライザやプロトコル・アナライザのようなアプリケーションに、全プローブに公知することなく、ノード・フィルタを適用する手段を与える。第2に、OA&Mを介してプローブにダウンロードされるノード・アップデートの個数を制限する。
【0101】
別の実施形態では、もっとシンプルにして失敗を防ぐために、eNodeBを除く全てのノードを全プローブにダウンロードしても良い。1ネットワーク中のeNodeBの個数は数千個となるかもしれないが、他のノードの個数は比較的少なく、1プローブ当たり10〜50個の範囲である。eNodeBは、その特性中に割り当てられたプローブがある場合にのみ、プローブに行くようにする。一度、全ノード及び適切なeNodeBがプローブ上に設定されたら、処理ロジックは次のようなものである:
−プローブでモニタされていないノードについては、プローブがそれらを観測しないし、プローブによってノードIDがスタンプされることもない。
−プローブでモニタされているノードについては、アップデートされたノード・リストを受けると、プローブ上の全アプリケーションが正しく直ちに動作する。
−プローブでモニタされているeNodeBは、ダウンロードされないが、自動的に検出される。
−プローブは、トラフィック中に観測されたノードを、OA&Mリストからのノード対プローブ関係に対して照合し、もし新しい関係が検出されると、サーバをアップデートする。
−プローブIDは検出アップデート・メッセージの一部なので、新しく検出されたノードに関するノード対プローブ関係は自動的に設定される。
【0102】
本願で用いるトポロジ検出モデルは、プロトコル固有のメッセージを必要とせずに、ネットワーク運営者がIPベースのネットワーク中のノード及びリンクを検出するのを可能にする。ネットワーク全体に渡る複数のモニタリング・プローブは、データ・トラフィックを捕捉し、そのデータ・パケット中のIPアドレスを検出する。モニタリング・プローブは、ネットワーク全体に分散配置され、個々のデータ・パケットが、複数のプローブで検出されるようになる。加えて、同じIPアドレスが、異なるモニタリング・プローブで特定されることがある。トポロジ検出システムは、それらのIPアドレスを集め、ネットワーク・ノードを特定する。また、トポロジ検出システムは、分散型モニタリング・ネットワークからのデータ・パケット及びIPアドレスの重複検出を解決する。また、トポロジ検出システムは、各ノードの種別を特定しても良い。ノード種別情報によって、システムは、ネットワークの動作に対してノードの不具合が与える影響のような各ノードの関連性を評価できる。
【0103】
本発明に関係する当業者であれば、上述の説明及び関連する図面で与えられた技術的な利点を有する本発明の多くの変更及び他の実施形態を考えつくであろう。従って、本発明は、開示された具体的な実施形態に限定されるものではないと理解すべきである。本願では、具体的な用語を用いているが、これらは一般的及び説明する意味で使われ、限定を目的としたものではない。
【符号の説明】
【0104】
101〜104 ネットワーク・ノード
105〜108 インタフェース
109 ポート
110 モニタリング・プローブ
111 モニタリング・プローブ
112 モニタリング・システム・サーバ
113 ユーザ・インタフェース・ステーション
114 メモリ
201 ドメイン要素
202 プローブ要素
203 物理ポート要素
204 物理リンク
205 物理リンク・グループ要素
206 ネットワーク・ノード要素
207 論理リンク要素
208 ネットワーク・ノード・グループ要素
209 論理リンク・グループ要素
210 SCTP接続要素
301 モニタリング・システム・サーバ
302 プローブ
303 トポロジ・アナライザ
304 プローブ・トポロジ・エージェント
305 サーバ・トポロジ・エージェント
306 持続性ネットワーク・トポロジ情報
307 サーバOA&Mサブシステム
308 OA&Mトポロジ・サービス
309 SCTPトラッキング・モジュール
401 トラフィック・プロセッサ・スレッド
402 トポロジ・アナライザ・モジュール
403 プローブ・トポロジ・エージェント
404 サーバ・トポロジ・エージェント
405 サーバOA&M
406 プローブOA&M

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク・インタフェースに結合され、該ネットワーク・インタフェースからのデータ・パケットを捕捉できる1つ以上のモニタリング・プローブであって、
上記モニタリング・プローブは、捕捉された上記データ・パケットを受けて、捕捉された上記データ・パケットを既知ネットワーク要素リストと比較することができ、上記既知ネットワーク要素リストにない新しいネットワーク要素を特定できる1つ以上のトポロジ・アナライザを更に有し、
上記モニタリング・プローブは、上記新しいネットワーク要素に関するデータを上記トポロジ・アナライザから受けて、異なるトポロジ・アナライザからの同じ新しいネットワーク要素の重複検出を解決できるプローブ・トポロジ・エージェントを更に有する上記モニタリング・プローブと、
1つ以上のプローブに結合されるモニタリング・システム・サーバと、
上記モニタリング・システムが、1つ以上の上記プローブ上のプローブ・トポロジ・エージェントに結合され、上記プローブ・トポロジ・エージェントから上記新しいネットワーク要素に関するデータを受け、異なるプローブ・トポロジ・エージェントからの上記同じ新しいネットワークの重複検出を解決できるサーバ・トポロジ・エージェントとを具え、
上記モニタリング・システム・サーバが、現在のネットワーク・トポロジ情報をメンテナンスでき、アップデートされたネットワーク要素リストを上記プローブ・トポロジ・アナライザに提供できるトポロジ・メンテナンス・エージェントを更に有することを特徴とするネットワーク・モニタリング・システム。
【請求項2】
捕捉された上記データ・パケットを受けて、既知SCTP接続リストに対して捕捉された上記データ・パケットを比較し、上記既知SCTP接続リスト上にない新しいSCTP接続を特定できる1つ以上のSCTPトラッキング・モジュールを更に具える請求項1のネットワーク・モニタリング・システム
【請求項3】
ネットワーク・インタフェースから捕捉されたデータ・パケットに基いて、ネットワーク・トポロジを特定するモニタリング・システムを制御する命令を含むコンピュータ読み出し可能記録媒体であって、上記命令は、実行されたときに、プロセッサが、
複数のモニタリング・プローブからのデータ・パケットを受け、
上記データ・パケットに関連するネットワーク要素を特定し、
上記ネットワーク要素が既に特定され、既知のネットワーク要素のリスト中にあるか判断する動作を実行することを特徴とするコンピュータ読み出し可能記録媒体。
【請求項4】
上記命令は、実行されたとき、プロセッサが、
ネットワーク・トポロジをマッピングするように適合させたデータ・モデル中の上記ネットワーク要素を記憶する動作を更に実行し、
上記データ・モデルは1つ以上の物理ポートと、1つ以上の物理リンクとを更に含み、各物理リンクは1つ以上の上記物理ポートと関連し、上記データ・モデルは更にネットワーク・ノードを含み、各ネットワーク・ノードが1つの物理リンクと関連することを特徴とする請求項3のコンピュータ読み出し可能記録媒体。
【請求項5】
1つ以上のモニタリング・プローブを介して、ネットワーク・インタフェースからのデータ・パケットを捕捉すること、
上記データ・パケットから上記ネットワーク中の1つ以上の物理ポートを特定すること、
トポロジ・データ・モデル中の各物理ポートに関するデータを記録すること、
上記データ・パケットから上記ネットワーク中の1つ以上の物理リンクを特定すること、
上記トポロジ・データ・モデル中の1つ以上の物理ポートに夫々関連する上記トポロジ・データ・モデル中の各物理リンクに関するデータを記録すること、
上記トポロジ・データ・モデル中の1つ以上の物理リンクと関連する上記トポロジ・データ・モデル中の1つ以上のネットワーク・ノード夫々に関するデータを記録すること、
上記データ・パケットから上記ネットワーク中の1つ以上の論理リンクを特定すること、
上記トポロジ・データ・モデル中の2つの以上のネットワーク・ノードに関連する1つ以上の論理リンクの夫々に関するデータを記憶すること、
上記データ・パケットから上記ネットワーク中の1つ以上のSCTP接続を特定すること、
上記トポロジ・データ・モデル中の上記論理リンクの1つと対になる1つ以上のSCTP接続夫々に関するデータを記憶すること
とを具えるネットワークのトポロジを特定する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−235461(P2012−235461A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−100864(P2012−100864)
【出願日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【出願人】(391002340)テクトロニクス・インコーポレイテッド (234)
【氏名又は名称原語表記】TEKTRONIX,INC.
【Fターム(参考)】