説明

ネットワーク対応表示装置およびネットワーク対応プロジェクタ

【課題】ネットワーク対応表示装置やネットワークの負荷増大を招くことなく、ネットワーク接続された複数の端末機器における表示画面を、ネットワーク対応表示装置の表示画面上に多画面表示することを可能にする技術を提供する。
【解決手段】画面キャプチャ機能を有する各端末機器から縮少変換処理および色変換処理済のキャプチャ画像データを通信部28で受信する。そして、表示制御部22において、画像合成部42によりその各キャプチャ画像データを画面分割により1画面の画像データに合成する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワーク上に接続された複数の端末機器の画面を表示装置の1つの画面上に多画面表示するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
図25は、従来の表示システムの一例を示す構成図である。
図25において、ネットワーク210には、ネットワーク対応表示装置としての例えばプロジェクタ220、ノートパソコン230、デスクトップパソコン251、252、253、254がそれぞれ接続され、更に、プロジェクタ220には、プロジェクタ220に直接図画等を入力して投射させたり、投射されているデータへの線図の挿入等が可能なタブレット261、262、263、264が直接接続されている。なお、ノートパソコン230およびデスクトップパソコン251、252、253、254には画面キャプチャソフトウェアがインストールされている。
【0003】
このように構成された従来の表示システムでは、例えばノートパソコン230上の画面の内容を画面キャプチャソフトウェアによりキャプチャし、キャプチャされたそのキャプチャ画像データをネットワーク210を介してプロジェクタ220に送信することにより、ノートパソコン230上に表示されている画面をプロジェクタ220で投写表示することが可能となっている。そして、プロジェクタ付属のリモコンなどで切替操作を行うことにより、プロジェクタ220の投写画像を、ノートパソコン230の画面から別の例えばデスクトップパソコン251の画面の画像に切り換えることが可能となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の表示システムでは、上述したようにプロジェクタ220で表示することのできる画像は、プロジェクタ220に接続されているノートパソコン230、デスクトップパソコン251、252、253、254のうちの何れか1つのパソコンの画像となっている。このため、ノートパソコン230、デスクトップパソコン251、252、253、254の各表示画面の内容を見比べて議論したい場合など、1画面ずつ切り替えて行わなければならず、このようなことから、近年、複数パソコンの画面を1画面で同時に表示することのできる機能が強く要望されている。
【0005】
この要望に応えるべく、近年、開発が進められているが、現状では未だ存在せず、また、このような表示システムを実現するに際し、プロジェクタ(ネットワーク対応表示装置)で行うべき処理量が増加してネットワーク対応表示装置に多大な処理能力が要求されたり、ネットワークの負荷増大を招いたのでは問題があるという一面もある。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、ネットワーク対応表示装置やネットワークの負荷増大を招くことなく、ネットワーク接続された複数の端末機器における表示画面を、ネットワーク対応表示装置の表示画面上に多画面表示することが可能な表示システム、ネットワーク対応表示装置、表示制御プログラム、ネットワーク対応プロジェクタ、ネットワーク対応プラズマディスプレイ、ネットワーク対応液晶モニタ、端末機器、制御プログラムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明に係る表示システムは、画面キャプチャ機能を有し、画面キャプチャ機能によって取得したキャプチャ画像データをネットワークを介して送信する複数の端末機器と、表示部を有し、端末機器から送信されたキャプチャ画像データをネットワークを介して受信し、画面分割により1画面の画像データに合成して表示部の表示画面に表示させる多画面表示機能を有するネットワーク対応表示装置とを備え、ネットワーク対応表示装置の表示画面への多画面表示のために必要な処理である、画面キャプチャ機能により取得されたキャプチャ画像データの画像サイズのサイズ変換処理を端末機器側で行うようにし、ネットワーク対応表示装置側では、そのサイズ変換後のキャプチャ画像データを端末機器から取得して合成を行うようにしたものである。
【0008】
本発明によれば、多画面表示機能を実現するに際して必要なサイズ変換処理を端末機器側で行うようにしているため、ネットワーク対応表示装置やネットワークの負荷増大を招くことなく、ネットワーク接続された複数の端末機器における表示画面をネットワーク対応表示装置上に多画面表示することが可能な表示システムを得ることができる。
【0009】
(2)本発明に係る表示システムは、上記(1)において、ネットワーク対応表示装置が、表示部の表示画面を、表示すべき端末機器台数分に分割し、その表示すべき端末機器に割り当てる分割画面の表示サイズを決定して該当端末機器に送信し、その表示サイズを受信した端末機器は、サイズ変換処理の際、キャプチャ画像データの画像サイズを、受信した表示サイズにサイズ変換するものである。
【0010】
本発明によれば、ネットワーク対応表示装置側で決定した表示サイズに基づいて端末機器側でサイズ変換処理を行うことができる。
【0011】
(3)本発明に係る表示システムは、上記(1)又は(2)において、端末機器が、画面キャプチャ機能によって取得したキャプチャ画像データを、サイズ変換処理に加え、更にネットワーク対応表示装置の表示部の表示色数への色変換処理を行ってからネットワーク対応表示装置に送信するものである。
【0012】
本発明によれば、端末機器側で更に色変換処理を行ってからネットワーク対応表示装置側にキャプチャ画像データを送信するため、更にネットワーク対応表示装置の負荷を軽減することが可能となる。
【0013】
(4)本発明に係る表示システムは、上記(3)において、ネットワーク対応表示装置が、端末機器に表示サイズを送信する際に、自身の表示部の表示色数も送信し、端末機器が、ネットワーク対応表示装置から受信した表示色数に基づいて色変換処理を行うものである。
【0014】
本発明によれば、ネットワーク対応表示装置側が指定した、ネットワーク対応表示装置の表示部の表示色数に基づいて端末機器側で色変換処理を行うことができる。
【0015】
(5)本発明に係る表示システムは、上記(1)〜(4)の何れかにおいて、ネットワーク対応表示装置がプロジェクタであるものである。
【0016】
本発明によれば、ネットワーク対応表示装置としてプロジェクタを使用できる。
【0017】
(6)本発明に係る表示システムは、上記(1)〜(4)の何れかにおいて、ネットワーク対応表示装置がプラズマディスプレイであるものである。
【0018】
本発明によれば、ネットワーク対応表示装置としてプラズマディスプレイを使用できる。
【0019】
(7)本発明に係る表示システムは、上記(1)〜(4)の何れかにおいて、ネットワーク対応表示装置が液晶モニタであるものである。
【0020】
本発明によれば、ネットワーク対応表示装置として液晶モニタを使用できる。
【0021】
(8)本発明に係る表示システムは、上記(1)〜(4)の何れかにおいて、ネットワーク対応表示装置が有機ELディスプレイであるものである。
【0022】
本発明によれば、ネットワーク対応表示装置として有機ELディスプレイを使用できる。
【0023】
(9)本発明に係る表示システムは、上記(1)〜(8)の何れかにおいて、端末機器がパソコンまたはPDAであるものである。
【0024】
本発明によれば、端末機器にパソコンまたはPDAを使用できる。
【0025】
(10)本発明に係るネットワーク対応表示装置は、画面キャプチャ機能をそれぞれ備えた複数の端末機器とネットワークを介して接続されるネットワーク対応表示装置であって、表示部と、各端末機器との双方向通信が可能な通信部と、表示制御部とを備え、各端末機器それぞれで画面キャプチャ機能により取得され所定の画像サイズにサイズ変換されたキャプチャ画像データを通信部で受信し、表示制御部は、通信部で受信した各キャプチャ画像データを画面分割により1画面の画像データに合成して表示部の表示画面に表示させる多画面表示機能を有するものである。
【0026】
本発明によれば、サイズ変換済のキャプチャ画像データを端末機器側から取得して合成表示するので、多画面表示のための処理の負荷を軽減することが可能なネットワーク対応表示装置を得ることができる。
【0027】
(11)本発明に係るネットワーク対応表示装置は、上記(10)において、表示制御部が、現在の表示画面に新たな画面を割り込ませて表示させる割り込み機能を有するものである。
【0028】
本発明によれば、割り込み機能を有するネットワーク対応表示装置を得ることができる。
【0029】
(12)本発明に係るネットワーク対応表示装置は、上記(10)又は(11)において、ネットワーク対応表示装置に接続されている複数の端末機器の中から、表示画面にキャプチャ画像データを表示させる端末機器をユーザが任意に選択できるようにしたものである。
【0030】
本発明によれば、複数の端末機器の中から、キャプチャ画像データをネットワーク対応表示装置上に表示させる端末機器をユーザが選択することが可能なネットワーク対応表示装置を得ることができる。
【0031】
(13)本発明に係るネットワーク対応表示装置は、上記(10)〜(12)の何れかにおいて、表示画面にキャプチャ画像データを表示させる端末機器の選択を、通信部の双方向通信によってネットワーク対応表示装置側からも、端末機器側からも可能としたものである。
【0032】
本発明によれば、ネットワーク対応表示装置上にキャプチャ画像データを表示させる端末機器をネットワーク対応表示装置側からも、端末機器側からも指定することが可能なネットワーク対応表示装置を得ることができる。
【0033】
(14)本発明に係るネットワーク対応表示装置は、上記(10)〜(13)の何れかにおいて、表示制御部が、表示画面に表示されている多画面を構成する複数の分割画面の中から、所定の分割画面を拡大表示させる拡大表示機能を有するものである。
【0034】
本発明によれば、所定の分割画面を拡大表示させる拡大表示機能を有するネットワーク対応表示装置を得ることができる。
【0035】
(15)本発明に係るネットワーク対応表示装置は、上記(10)〜(13)の何れかにおいて、表示制御部が、表示画面に表示されている多画面を構成する複数の分割画面の中から、所定の分割画面を表示画面全体の表示に切り替える単画面切替機能を有するものである。
【0036】
本発明によれば、所定の分割画面を表示画面全体の表示に切り替える単画面切替機能を有するネットワーク対応表示装置を得ることができる。
【0037】
(16)本発明に係るネットワーク対応表示装置は、上記(10)〜(13)の何れかにおいて、表示制御部が、表示画面に表示されている多画面を構成する複数の分割画面の中から、所定の分割画面を消去させる消去機能を有するものである。
【0038】
本発明によれば、所定の分割画面を消去させる消去機能を有するネットワーク対応表示装置を得ることができる。
【0039】
(17)本発明に係るネットワーク対応表示装置は、上記(14)〜(16)の何れかにおいて、所定の分割画面が、ユーザ操作に基づいて選択されたものである。
【0040】
本発明によれば、拡大表示させる分割画面、単画面表示させる分割画面、消去させる分割画面をユーザが選択することが可能なネットワーク対応表示装置を得ることができる。
【0041】
(18)本発明に係るネットワーク対応表示装置は、上記(17)において、所定の分割画面が、通信部の双方向通信によってネットワーク対応表示装置側からも、端末機器側からも選択可能としたものである。
【0042】
本発明によれば、拡大表示させる分割画面、単画面表示させる分割画面、消去させる分割画面をネットワーク対応表示装置側からも、端末機器側からも指定することが可能なネットワーク対応表示装置を得ることができる。
【0043】
(19)本発明に係るネットワーク対応表示装置は、上記(10)〜(18)の何れかにおいて、端末機器から受信したキャプチャ画像データが、端末機器の表示画面の全部または一部範囲を指定してキャプチャして得られた画像データであるものである。
【0044】
本発明によれば、表示部の表示画面上に表示するキャプチャ画像データは、全画面キャプチャにより得られたキャプチャ画像データ、部分キャプチャにより得られたキャプチャ画像データのどちらも表示することが可能なネットワーク対応表示装置を得ることができる。
【0045】
(20)本発明に係るネットワーク対応表示装置は、上記(10)〜(18)の何れかにおいて、端末機器から取得するキャプチャデータが、端末機器の表示画面上の変化を検出し、画面上の変化分のみをキャプチャして得られた画像データであるものである。
【0046】
本発明によれば、端末機器の表示画面上の変化部分のみをキャプチャすることによりネットワークへの負荷が軽減され、これを既存のキャプチャデータと合成した画像データを表示することが可能なネットワーク対応表示装置を得ることができる。
【0047】
(21)本発明に係るネットワーク対応表示装置は、上記(10)〜(20)の何れかにおいて、表示部の表示画面を、表示すべき端末機器台数分に分割し、その表示すべき端末機器に割り当てる分割画面の表示サイズを決定する表示サイズ決定部と、表示サイズ決定部で決定された表示サイズを通信部により該当の各端末機器にそれぞれ送信する制御部とを備え、制御部は、表示サイズを送信した各端末機器から、その端末機器に割り当てた分割画面の表示サイズにサイズ変換されたキャプチャ画像データを通信部で受信し、受信した各キャプチャ画像データを1画面の画像データに合成して表示部に表示するように表示制御部を制御するものである。
【0048】
本発明によれば、端末機器側でサイズ変換処理するときの表示サイズを、表示サイズ決定部で決定した表示サイズとすることができる。
【0049】
(22)本発明に係るネットワーク対応表示装置は、上記(21)において、表示すべき端末機器に割り当てる分割画面のアスペクト比を、その端末機器の表示部の表示画面のアスペクト比と同じとしたものである。
【0050】
本発明によれば、違和感のない表示画面を構成することが可能なネットワーク対応表示装置を得ることができる。
【0051】
(23)本発明に係るネットワーク対応表示装置は、上記(10)〜(22)の何れかにおいて、制御部が、端末機器に表示サイズを送信する際に、表示部の表示色数も送信し、表示サイズおよび表示色数を送信した端末機器から、その端末機器に割り当てた分割画面の表示サイズにサイズ変換され、且つ表示色数に変換されたキャプチャ画像データを通信部で受信し、受信した各キャプチャ画像データを1画面の画像データに合成して表示部に表示するように表示制御部を制御するものである。
【0052】
本発明によれば、端末機器側で縮少変換に加えて更に色変換も施されたキャプチャ画像データを受信して合成表示するので、多画面表示のための処理の負荷を更に軽減することが可能なネットワーク対応表示装置を得ることができる。
【0053】
(24)本発明に係るネットワーク対応表示装置は、上記(10)〜(23)の何れかにおいて、通信部の通信プロトコルがTCP/IPであるものである。
【0054】
本発明によれば、通信部の通信プロトコルとして、一般的なTCP/IPを利用できる。
【0055】
(25)本発明に係るネットワーク対応表示装置は、上記(10)〜(24)の何れかにおいて、ネットワークが、LAN、無線LAN、近距離無線LANのうちの何れかであるものである。
【0056】
本発明によれば、ネットワークとして、LAN、無線LAN、近距離無線LANを利用できる。
【0057】
(26)本発明に係るネットワーク対応プロジェクタは、上記(10)〜(25)の何れかのネットワーク対応表示装置を搭載したものである。
【0058】
本発明によれば、上記効果を備えたプロジェクタを得ることが可能となる。
【0059】
(27)本発明に係るネットワーク対応プロジェクタは、上記(26)において、表示部が液晶ライトバルブ、LCOSライトバルブ、DMDの何れかであるものである。
【0060】
本発明によれば、表示部に液晶ライトバルブ、LCOSライトバルブ、DMDを使用したプロジェクタにおいて上記効果を奏することが可能となる。
【0061】
(28)本発明に係るネットワーク対応プラズマディスプレイは、上記(10)〜(25)の何れかのネットワーク対応表示装置を搭載し、表示部をプラズマディスプレイパネルとしたものである。
【0062】
本発明によれば、上記効果を備えたプラズマディスプレイを得ることが可能となる。
【0063】
(29)本発明に係るネットワーク対応液晶モニタは、上記(10)〜(25)の何れかのネットワーク対応表示装置を搭載し、表示部を液晶パネルとしたものである。
【0064】
本発明によれば、上記効果を備えた液晶モニタを得ることが可能となる。
【0065】
(30)本発明に係るネットワーク対応有機ELディスプレイは、上記(10)〜(25)の何れかのネットワーク対応表示装置を搭載し、表示部を有機ELパネルとしたものである。
【0066】
本発明によれば、上記効果を備えたネットワーク対応有機ELディスプレイを得ることが可能となる。
【0067】
(31)本発明に係る表示制御プログラムは、上記(10)〜(25)の何れかのネットワーク表示装置の表示制御部をCPUにより実現させるものである。
【0068】
本発明によれば、上記の効果を表示装置に提供することのできる表示制御プログラムを得ることが可能となる。
【0069】
(32)本発明に係る端末機器は、上記(10)〜(25)の何れかのネットワーク対応表示装置にネットワークを介して接続される端末機器であって、表示部と、ネットワーク対応表示装置との双方向通信が可能な通信部と、表示部の表示画面に表示された内容をキャプチャする画面キャプチャ処理部と、画面キャプチャ処理部でキャプチャしたキャプチャ画像データを所定の画像サイズにサイズ変換する画像変換部と、画像変換部でサイズ変換されたキャプチャ画像データを通信部からネットワーク対応表示装置に送信させる制御部とを備え、ネットワーク対応表示装置の表示画面に表示される多画面のうちの1分割画面に表示されるキャプチャ画像データを生成するものである。
【0070】
本発明によれば、ネットワーク対応表示装置の表示画面に表示される多画面のうちの1分割画面に表示されるキャプチャ画像データを生成するに際し、多画面表示に必要な処理の一部、具体的にはサイズ変換処理を担うことで、ネットワーク対応表示装置の負荷低減に貢献できる端末機器を得ることが可能となる。
【0071】
(33)本発明に係る端末機器は、上記(32)において、ネットワーク対応表示装置の表示画面が、表示すべき端末機器台数分に分割され、その表示すべき端末機器に割り当てられる分割画面の表示サイズが決められており、画像変換部は、画面キャプチャ処理部で取得したキャプチャ画像データを、自端末機器に割り当てられた表示サイズにサイズ変換するものである。
【0072】
本発明によれば、ネットワーク対応表示装置側で決定された表示サイズに基づいてサイズ変換処理を行うことができる。
【0073】
(34)本発明に係る端末機器は、上記(32)又は(33)において、画像変換部が、サイズ変換に加えて、更に、ネットワーク対応表示装置の表示部の表示色数に色変換を行い、制御部は、サイズ変換処理および色変換処理を施したキャプチャ画像データを通信部からネットワーク対応表示装置に送信するものである。
【0074】
本発明によれば、サイズ変換処理に加えて更に色変換処理も行うことで、ネットワーク対応表示装置の更なる負荷軽減に貢献できる。
【0075】
(35)本発明に係る制御プログラムは、上記(32)〜(34)の何れかの端末機器の各処理部をCPUにより実現させるものである。
【0076】
本発明によれば、上記の効果を端末機器に提供することのできる制御プログラムを得ることが可能となる。
【0077】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施の形態のネットワーク対応表示装置を備えた表示システムのネットワーク構成を示す図である。
この表示システム100は、複数の端末機器1(図1では1a,1b,1c,1dの4台のみを図示)と、本発明の主要機能である多画面表示機能を有するネットワーク対応表示装置2(図にはプロジェクタの例を図示)(以下、略して表示装置2という)とを備え、複数の端末機器1と表示装置2とがネットワーク3を介してTCP/IP等の通信プロトコルを用いて双方向通信可能に接続されている。各端末機器1にはそれぞれ固有の名前(以下、端末名という)が予め与えられている。なお、ネットワーク3には、LAN、無線LAN、近距離無線LANのBluetooth(Bluetoodh SIG Inc., U.S.Aの登録商標)などの各種ネットワークが利用できる。
【0078】
この表示システム100は、複数の端末機器1でそれぞれ表示されている画面を、表示装置2の表示画面上に画面分割により同時に表示させることを可能とするシステムであり、例えば会議やプレゼンテーションなどの際に用いて有効なシステムである。以下、端末機器1、表示装置2それぞれの構成について詳細に説明する。
【0079】
図2は端末機器の構成を示すブロック図である。
端末機器1は、例えばパソコンやPDA(Personal Digital Assistant)などで構成されるもので、プレゼンテーション用の資料などの各種情報を表示するための表示部11、該表示部11に表示される内容を記憶するビデオメモリ12、例えばタブレット、マウス、操作キーで構成される入力部13、該入力部13からの操作入力を検出して入力情報を後述の制御部16に出力するユーザインタフェース部14、本発明に係る処理を行なうためのアプリケーション(制御プログラム)や各種データを格納する記憶部15、制御部(CPU)16、通信部17を備えている。
【0080】
記憶部15に格納されている制御プログラムは、表示装置2での多画面機能を実現するための端末機器側制御機能と、表示部11の画面の全部又は一部をキャプチャすることのできる画面キャプチャ機能と、画面キャプチャ機能によって取得されたキャプチャ画像データを表示装置2の表示部21の形式に変換する画像変換機能と、表示部11の画面上の変化を検出する機能を実現するためのもので、該制御プログラムとCPUとによって制御部16、画面キャプチャ処理部18、画像変換部19、画面比較処理部20が構成されている。
【0081】
制御部16は、接続要求、表示要求、拡大表示要求、単画面切替要求、消去要求などの各種要求をユーザインタフェース部14または通信部17を介して受け取り、その要求内容に応じた処理を行うとともに、画面キャプチャ処理部18で取得されたキャプチャ画像データを画像変換部19で変換させ、変換後のキャプチャ画像データを通信部17から表示装置2に送信させる処理などを行う。
【0082】
通信部17は、表示装置2との双方向通信を行う部分で、ここでは通信プロトコルがTCP/IPで、このTCP/IP接続に必要なARP,ICMP,IP,TCP,UDP等のプロトコル処理機能を有するものである。なお、この機能はOSによって実現される。
【0083】
なお、画像変換部19で行われる変換処理は、以下に詳述するが表示装置2で多画面表示を行うに際し必要な処理であり、具体的には自端末機器1に割り当てられた分割画面の表示サイズへのサイズ変換処理と、表示装置2の表示部21の表示色数への色変換処理である。このように、端末機器1では、画面キャプチャ処理部18で取得されたキャプチャ画像データに対し、表示装置2での多画面表示に必要な変換処理を行ってから表示装置2に送信するように構成される。
【0084】
図3は表示装置の構成を示すブロック図である。
表示装置2は、表示部21、本発明の多画面表示機能、拡大表示機能、単画面切替機能、割り込み機能および消去機能を有し、表示部21に表示させる表示画面の制御を行う表示制御部22、例えばリモコン、マウス、操作キーで構成される入力部23、入力部23からの操作入力を検出して入力内容を後述の制御部27に出力するユーザインタフェース部24、本発明の多画面表示機能を提供する表示制御プログラムを格納するプログラム記憶部25、この表示制御プログラムの実行に際して必要となる各種ファイルや各種データが記憶されるデータ記憶部26、表示装置2全体の動作制御を行う制御部(CPU)27、端末機器1との双方向通信を行う通信部28を備えている。
【0085】
通信部28は、端末機器1との双方向通信を行う部分で、ここでは通信プロトコルがTCP/IPで、このTCP/IP接続に必要なARPICMP,IP,TCP,UDP等のプロトコル処理機能を有するものである。
【0086】
なお、この表示装置2は、具体的には、図1に例示したプロジェクタの他に、例えばプラズマディスプレイ、液晶モニタなどで構成される。図3には、本発明の趣旨と関連のある主要部のみを図示し、プロジェクタ、プラズマディスプレイ、液晶モニタにおいてそれぞれ特有の他の機構については本発明の趣旨とは関連性がないので省略しているが、既存のプロジェクタ、プラズマディスプレイ、液晶モニタにそれぞれ図3に示す各処理部を備えることにより、ネットワーク対応プロジェクタ、ネットワーク対応プラズマディスプレイ、ネットワーク対応液晶モニタを実現することができる。また、表示部21はこれら表示装置2の種類によって異なる表示要素で、具体的には、プロジェクタであれば液晶ライトバルブ、LCOSライトバルブ、DMD(Digital Micromirror Device)(テキサスインスツルメンツ社の商標)となり、この場合、表示部21の表示画面は投射面となる。また、例えばプラズマディスプレイであれば、表示部21はプラズマディスプレイパネルとなり、液晶モニタであれば液晶パネルとなり、有機ELディスプレイであれば、有機ELパネルとなる。
【0087】
次に、図4を参照してデータ記憶部に格納されている各種ファイル等について説明する。
データ記憶部26には、表示部仕様管理ファイル30、接続許可管理ファイル31、表示許可管理ファイル32、接続状況管理ファイル33、表示状況管理ファイル34、仮・分割エリア設定ファイル35、分割エリア情報ファイル36が格納され、また、各端末機器1から送信されてきたキャプチャ画像データを記憶するためのキャプチャ画像データ記憶部37を備えている。
【0088】
表示部仕様管理ファイル30は、表示部21の表示画面の横・縦のピクセル数を示す画面サイズと、表示部21の表示色数を示す色数情報とが登録されたファイルである。なお、本例では、画面サイズが1280×1024(SXGA)、色数が1677万7216色であるとする。
【0089】
接続許可管理ファイル31は、接続が許可されている端末機器1の端末名が登録されているファイル、表示許可管理ファイル32は、画面表示が許可されている端末機器1の端末名が登録されているファイルである。
【0090】
接続状況管理ファイル33は、現在、表示装置2に接続されている端末機器1の端末名が登録されるファイルである。
【0091】
表示状況管理ファイル34は、現在の表示部21の表示状況を管理するファイルで、現在の表示部21の表示画面に表示されているキャプチャ画像データ発信元の端末機器1に関する端末機器情報をテーブル形式で管理する。この表示状況管理ファイル34は、表示部21の表示画面が変更される毎に更新され、例えば、4分割画面から3分割画面に変更された場合、消去された分割画面に対応する端末機器1の端末機器情報は当該テーブルから消去され、逆に4分割画面から5分割画面に変更された場合、その追加された画面に対応する端末機器1の端末情報が新たに登録されるようになっている。
【0092】
図5は、表示状況管理ファイルで管理される端末機器情報の各項目を示す図である。
表示状況管理ファイル34は、「端末名」、「IPアドレス」、「画面サイズ」、「色数情報」、「優先度」、「キャプチャ範囲管理フラグ」、「差分キャプチャ管理フラグ」、「キャプチャ画像サイズ」、「差分キャプチャ画像サイズ1」、「差分キャプチャ画像サイズ2」、「差分キャプチャ原点1」、「差分キャプチャ原点2」の項目で構成されている。
【0093】
「端末名」は、端末機器1に予め与えられた名前、「画面サイズ」は表示部11の表示画面の横・縦のピクセル数で、例えば、解像度がSXGAの端末機器であれば1280×1024、XGAであれば1024×768である。「色数情報」は、表示部11の表示色数で、例えば256色、1677万7216色などである。以上の「端末名」、「IPアドレス」、「画面サイズ」、「色数情報」は、この表示状況管理ファイル34への登録時には必ず格納されるデータであり、その他の項目は、ユーザ操作等に応じて適宜設定(更新)されるデータである。
【0094】
「優先度」は、「端末名」で特定される端末機器1に割り当てる分割画面の表示サイズの大きさを左右するもので、「最高」、「高」、「なし」などの値をとり、以下に詳述するが、本例では優先度が高いと割り当てられる表示サイズが大きくなるように構成されている。「キャプチャ範囲管理フラグ」は「端末名」で特定される端末機器1での画面キャプチャが全画面キャプチャか部分キャプチャかを管理するフラグで、通常は全画面キャプチャを示す「0」を示し、部分キャプチャである場合に「1」に設定される。
【0095】
「差分キャプチャ管理フラグ」は「端末名」で特定される端末機器1での画面キャプチャが、通常のキャプチャか画面上の変化分のみのキャプチャ(以後、差分キャプチャと呼ぶ)かを管理するフラグで、通常キャプチャである場合は「0」を示し、差分キャプチャである場合は「1」に設定される。
【0096】
「キャプチャ画像サイズ」は「キャプチャ範囲管理フラグ」が「1」の場合すなわち部分キャプチャの場合のキャプチャ画像データのサイズ(縦横のピクセル数)である。
【0097】
「差分キャプチャ画像サイズ1」と「差分キャプチャ画像サイズ2」は「差分キャプチャ管理フラグ」が「1」の場合の、差分キャプチャにおいて取得される2つの異なる範囲のエリアのサイズである。「差分キャプチャ原点1」と「差分キャプチャ原点2」は、差分キャプチャにおいて取得される2つの異なる範囲のエリアの原点であり、「キャプチャ画像サイズ」で規定されるエリア内での絶対座標で示す。
【0098】
仮・分割エリア設定ファイル35は、各端末機器1に割り当てる仮の分割エリアを特定するための情報が予め設定されているファイルで、端末台数毎に準備された複数のテーブルから構成される。このテーブルは後述の図11(a)、図16(a)に示すような構成となっており、その詳細については以下の該当箇所で説明することにする。なお、分割エリア情報ファイル36についても以下で詳述することにする。
【0099】
以上の各ファイル30,31,32,33,34,35,36は、入力部23で所定の操作を行うと、ファイルの内容が表示部21に表示され、表示画面上で確認、データ変更が自由に行えるようになっている。
【0100】
ここで、図4の説明に戻る。
表示制御部22は、表示サイズ決定部としての分割エリア情報作成部41、画像合成部42および画像処理部43とを備え、制御部27でユーザインタフェース部24あるいは通信部28を介して受け取ったユーザからの接続要求、表示要求、割り込み表示要求、消去要求などの各種要求内容に応じて、必要な処理を各処理部41,42,43にデータ記憶部26内の必要ファイルを適宜アクセスさせながら実施させ、表示部21の表示制御を行う。表示制御部22は、プログラム記憶部25に格納された多画面機能を提供する表示制御プログラムと制御部(CPU)27とによって実現される。
【0101】
分割エリア情報作成部41は、表示状況管理ファイル34に基づいて表示対象の端末機器1の台数を把握するとともに、表示対象の各端末機器1それぞれの優先度および画面サイズを取得する。そして、これら表示対象の端末機器1の台数、表示対象の端末機器1それぞれの優先度および画面サイズに応じて表示部21の表示画面サイズの分割を行い、表示対象の各端末機器1それぞれに割り当てる表示部21上の分割画面の表示サイズ(以下、分割エリアサイズという)、およびその分割画面の表示位置を特定する情報(表示画面に対する分割画面の左上の絶対座標で、以下、原点という)とを含む分割エリア情報を作成し、分割エリア情報ファイル36としてデータ記憶部26に格納する動作を行う。
【0102】
分割エリア情報作成部41で作成された分割エリア情報ファイル36において、表示対象の各端末機器1それぞれに割り当てた分割画面の分割エリアサイズは、表示部仕様管理ファイル30に格納された表示部21の表示色数と共に、制御部27により通信部28から、表示対象の各端末機器1それぞれに送信され、これを受信した各端末機器1から返信されてくるキャプチャ画像データすなわち送信した分割エリアサイズおよび表示色に基づいて前述のサイズ変換処理および色変換処理が施されたキャプチャ画像データがキャプチャ画像データ記憶部37に書き込まれる。なお、いま分割エリアサイズと呼ばれている情報は、以下で真の分割エリアサイズと呼ばれているものと同一である。
【0103】
画像合成部42は、キャプチャ画像データ記憶部37に格納された各端末機器1からのサイズ変換処理および色変換処理済のキャプチャ画像データを、分割エリア情報作成部41で作成された分割エリア情報ファイル36に基づいて合成し、合成画像データを生成する。
【0104】
画像処理部43は、画像合成部42で生成された合成画像データや、OSD(オン・スクリーン・ディスプレイ)機能等を用いて参照されたデータ記憶部26の表示状況管理ファイル34などの各種画像データに対し走査周波数変換処理を行って表示画像データを生成し、表示部21に出力する部分で、例えばスキャンコンバータで構成される。
【0105】
以下、本実施の形態の動作を説明する。図6、図7は本実施の形態の動作を示すフロチャートである。
まず、表示装置2側では、多画面表示を行うための準備段階として入力部23から所定の操作入力が行われ、制御部27はその操作入力をユーザインタフェース部24を介して検知すると、通信部28およびネットワーク3を介して端末名およびIPアドレスの返信要求を表示装置2のIPアドレスと共に一斉同報する。この一斉同報された端末名およびIPアドレスの返信要求は、ネットワーク3上の各端末機器1に受信され、各端末機器1のそれぞれは、自身の端末名およびIPアドレスを表示装置2に返信する。
【0106】
表示装置2は、通信部28を介して各端末機器1からの返信(端末名およびIPアドレス)を受信し、接続許可端末であるか否かを判定する。具体的には、返信された端末名が、接続許可管理ファイル31に登録されてる端末名と一致するかをチェックし、一致すれば接続許可端末と判定する。
【0107】
接続許可端末と判定した端末機器1からの端末名およびIPアドレスを順次、接続状況管理ファイル33に登録する。この接続状況管理ファイル33により、表示装置2側で、今現在、何台の端末機器1が接続されているのかを把握することができる。また、端末名に基づいて接続許可・不許可を判断するようにしているので、例えばDHCPによって端末機器1にIPアドレスが与えられ、その与えられるIPアドレスが接続の度に異なる場合などにおいても、対応できるようになっている。
【0108】
以上の準備作業が終了したところで、表示装置2は、各種要求待ちの状態で待機する。いま、各会議出席者が操作する各端末機器1のうち、次の図に示すように端末機器1a〜1dの4台の表示画面を表示装置2の表示画面50に多画面表示させたい場合を考える。ここでそれぞれの端末機器1の解像度を、端末機器1aはSXGA(1280×1024ピクセル)、端末機器1bはSVGA(800×600ピクセル)、端末機器1cはXGA(1024×768ピクセル)、端末機器1dは480×640ピクセルとした例として説明していく。
【0109】
<多画面表示機能>
図8は端末機器1a〜1dの4台の表示画面を表示装置の表示画面に多画面表示させた状態を示す模式図である。
まず、入力部23の例えばリモコンを操作して端末機器1a〜1dの多画面表示の意図を入力する。すると、この入力情報、すなわち端末機器1a〜1dそれぞれの識別情報を含む表示要求がユーザインタフェース部24を介して制御部27に通知される(S1)。なお、この表示要求の際に、優先度や、部分キャプチャや、差分キャプチャの指定も可能であるが、ここでは何れの指定もしないこととする。
【0110】
表示要求を受信した表示装置2の制御部27は、表示対象の各端末機器1a〜1dそれぞれについて以下のステップS3〜ステップS9の処理を行う(S2)。すなわち、接続許可端末であるか、表示許可端末であるかを、表示要求に含まれる識別情報により特定される端末名に基づいて接続許可管理ファイル31、表示許可管理ファイル32を参照してそれぞれ判定し(S3)、接続・表示共に許可した場合には(S4)、その端末機器に通信部28を介して端末機器情報(端末名、IPアドレス、画面サイズ、色数情報)を要求する(S5)。そして、この要求に応答して返信されてきた端末機器情報を受信し(S6)、表示状況管理ファイル34に登録する(S7)。なお、この表示要求の際に、優先度や、部分キャプチャの指定、差分キャプチャの指定が行われていた場合には、このステップS7の登録の際に、「優先度」、「キャプチャ範囲管理フラグ」、「差分キャプチャ管理フラグ」も同様に登録される。
【0111】
そして、接続・表示共に許可した端末機器1に対し、表示状況管理ファイル34とともに画面キャプチャ開始指示を送信する(S8)。なお、接続・表示を許可しない端末機器1に対しては、その旨を通信部28を介して通知する(S9)。
【0112】
ここでは、端末機器1a〜1dの全てが接続・表示共に許可する端末機器1とすると、ステップS2〜ステップS9の処理により、各端末機器1a〜1dからの端末機器情報が表示状況管理ファイル34に登録されるとともに、各端末機器1a〜1dに対し、表示状況管理ファイル34とともに画面キャプチャ開始指示が通信部28を介して送信されることになる。
【0113】
以上の処理が終了すると、制御部27は、表示制御部22の分割エリア情報作成部41にエリア分割要求を通知する。これにより表示装置2は分割エリア情報作成処理に入る(S10)。画面キャプチャ開始指示を受け取った端末機器1側の動作は後述することにして、以下、エリア分割要求を受信した分割エリア情報作成部41での分割エリア情報作成処理について説明する。
【0114】
図9は、分割エリア情報作成処理の流れを示すフロチャートである。ここでは、表示状況管理ファイル34が図10のように構成されているものとし、以下に分割エリア情報作成部41の動作を具体的に説明する。なお、図10において端末名がPC−1,PC−2,PC−3,PDA−1がそれぞれ端末機器1a,1b,1c,1dに対応しているものとする。
【0115】
分割エリア情報作成部41は、制御部27からエリア分割要求を受信すると、表示状況管理ファイル34を参照して表示対象の端末機器1の台数(ここでは4台)を把握するとともに、各端末機器1a,1b,1c,1dそれぞれの優先度を取得する(S21)。そして、これら端末機器1の台数と、各端末機器1a〜1dそれぞれの優先度とに基づいて仮・分割エリア設定ファイル35を参照し、各端末機器1a,1b,1c,1dそれぞれに割り当てるべき仮の分割エリアの仮のサイズと、仮の原点とを取得する(S22)。なお、「仮」とした理由については以下の説明で明らかになるが、ここで割り当てられる分割エリアは、後のステップにおいてキャプチャ画像データをサイズ変換する際に変更されることになるからである。
【0116】
ここでは、図10に示すように表示対象の端末機器台数が4台で、その全てに優先度の設定がないため、この場合に仮・分割エリア設定ファイル35で参照される該当の仮・分割エリア設定テーブルは例えば図11(a)のように構成されている。なお、本例では表示部21の表示画面の画面サイズを1280×1024(SXGA)としており、図11(a)の仮・分割エリア設定テーブルはこの場合の一例である。また、図11(b)は(a)の仮・分割エリア設定テーブルに基づく仮の分割エリアを図示したものである。
【0117】
ここで、図11(a)の優先順位とは、表示状況管理ファイル34の「優先度」の項目に基づいて順位付けが決定されるもので、優先度の高いものから順に1台目、2台目、3台目、4台目とされる。そして、そのそれぞれには、その下のテーブルに示される「仮サイズ」、「仮原点」で特定される領域が仮の分割エリアとして割り当てられる。ここでは表示対象の全端末機器1a,1b,1c,1dの全てにおいて「なし」であるため(図10参照)、実質上、優先順位は無い。このように優先度の設定が無い場合の割り当て順は予め決められた所定の順序としてもよいし、表示状況管理ファイル34への登録順とするなど任意であるが、本例では、各端末機器1a,1b,1c,1d(以下、適宜、端末名のPC−1,PC−2,PC−3,PDA−1と呼ぶことにする)に、それぞれ順に仮の分割エリア50A,50B,50C,50Dが割り当てられるとして以下に説明を続けることにする。
【0118】
分割エリア情報作成部41は、さらに表示状況管理ファイル34(図10参照)から各PC−1,PC−2,PC−3,PDA−1それぞれの画面サイズを取得し、これら取得した情報に基づいて、それぞれに割り当てる真の分割エリアサイズと、真の原点を決定する(S23)。
【0119】
図12は、真の分割エリアの説明図である。なお、図12において51A,51B,51C,51Dは、それぞれPC−1,PC−2,PC−3,PDA−1にそれぞれ割り当てられた真の分割エリアを示している。真の分割エリアとは、仮の分割エリア内に、その仮の分割エリア内に表示させるべきキャプチャ画像データを、アスペクト比を維持したままサイズ変換し、なおかつその変換後の画像を、仮の分割エリア50A,50B,50C,50Dそれぞれの中心部に表示させるための表示領域のことである。ここで、この真の分割エリアを特定するための真の分割エリアサイズについて具体的にPC−2の例で説明すると、PC−2は画面サイズが1024×768ピクセル(図10参照)であり、このサイズの画像データを、当該PC−2に割り当てられた640×512ピクセルの仮の分割エリア50B内に表示させるために、元の画像のアスペクト比(すなわち表示部11の表示画面のアスペクト比に相当)を維持したまま縮小したときのサイズである。また、真の原点とは、図12に示すように、そのサイズの分割画面を仮の分割エリア50Bの中心部に位置させるためのもので、分割画面の左上のピクセルの座標(表示画面全体に対する絶対座標)である。
【0120】
分割エリア情報作成部41は、以上のような真の分割エリアサイズと真の原点とをPC−1,PC−2,PC−3,PDA−1それぞれについて決定し、端末名、分割エリア、原点の項目からなる図13に示すような内容の分割エリア情報を作成して分割エリア情報ファイル36としてデータ記憶部26に記憶させる(S24)。これにより分割エリア情報作成処理が終了する。なお、この分割エリア情報ファイル36には作成日時(2002年5月21日 17:00:32)が付されるようになっている。
【0121】
ここで、図6に戻る。
表示装置2の制御部27は、分割エリア情報作成部41での分割エリア情報作成処理(S10)が終了すると、表示対象の各端末機器1a,1b,1c,1dに対し、ステップS12〜ステップS14の処理を行う(S11)。すなわち、キャプチャ画像データ送信要求を送信する(S12)。このキャプチャ画像データ送信要求には、分割エリア情報ファイル36に格納されている、当該要求の送信先の端末機器1に割り当てた真の分割エリアサイズと、表示部仕様管理ファイル30に格納されている自表示装置2の表示部21の表示色数とが含めて送信される。すなわち、例えば端末機器1a(PC−1)に対しては、真の分割エリアサイズ640×512(図13参照)と、表示装置2の表示色数1677万7216色とを含むキャプチャ画像データ送信要求が送信されることになる。
【0122】
ところで、端末機器1側ではステップS8で表示装置2から送信されたキャプチャ開始要求を受信後、画面キャプチャを開始しており、端末機器1で行われた画面キャプチャが全画面キャプチャであれば、このステップS12のキャプチャ画像データ送信要求に対し、後述するように該キャプチャ画像データ送信要求に含まれる真の分割エリアサイズおよび表示色数に基づきサイズ変換処理・色数変換処理が施されたキャプチャ画像データが表示装置2に返信され、部分キャプチャであれば部分キャプチャ画像の画像サイズが返信されてくる。
【0123】
表示装置2は、端末機器1からの返信を受信し(S13)、返信内容がキャプチャ画像データであるときは、端末機器1で行われた画面キャプチャが全画面キャプチャであると判断し(S14)、その受信したキャプチャ画像データをキャプチャ画像データ記憶部37に書き込む(S18)。
【0124】
一方、ステップS13で受信した端末機器1からの返信が画像サイズであるときは当該端末機器1で行われた画面キャプチャが部分キャプチャであると判断し(S14)、受信した画像サイズで表示状況管理ファイル34の「キャプチャ画像サイズ」を更新するとともに、受信した画像サイズに基づいて分割エリア情報(真の分割エリアサイズ及び真の原点)を上記と同様の処理により再作成して(S15)分割エリア情報ファイル36の該当箇所を更新し、再作成した真の分割エリアサイズと表示部21の表示色数とを含む再・キャプチャ画像データ送信要求を送信する(S16)。この再・キャプチャ画像データ送信要求は後述するように端末機器1に受信され、再・キャプチャ画像データ送信要求に含まれる真の分割エリアサイズおよび表示装置2の表示色数に基づきサイズ変換処理・色数変換処理が施されたキャプチャ画像データが表示装置2に返信され、表示装置2は端末機器1からの返信を受信し(S17)、キャプチャ画像データ記憶部37に書き込む(S18)。
【0125】
以上の処理を表示対象の各端末機器1a〜1dそれぞれについて行い、表示対象の端末機器1a,1b,1c,1dからのキャプチャ画像データが全て揃うと、制御部27は画像合成部42に画像合成指示を通知する。これにより表示装置2は画像合成処理に入る(S19)。
【0126】
画像合成部42は、画像合成指示を受け取ると、キャプチャ画像データ記憶部37に格納されたサイズ変換処理済・色変換処理済の各キャプチャ画像データのそれぞれを、分割エリア情報ファイル36の分割エリア情報の真の原点に基づいて合成箇所を特定して1画面の画像データに合成して合成画像データを生成し、生成した合成画像データを画像処理部43に出力する。
【0127】
画像処理部43は、画像合成部42からの合成画像データを、表示部21の走査周波数にコンバートして表示画像データを生成し、表示部21に出力する。これにより、図8に示したように、真の分割エリア(以下、分割画面ということがある)51A,51B,51C,51Dに、それぞれ端末機器1a,1b,1c,1dのキャプチャ画像データ(表示画面)がそれぞれ表示された多画面が表示画面50に表示される(S20)。
【0128】
次に、表示装置2からキャプチャ開始指示および表示状況管理ファイル34を受け取った端末機器1側の動作について説明する。
図14は、表示装置からキャプチャ開始指示および表示状況管理ファイルを受け取った端末機器側の動作を示すフローチャートである。ここでは、端末機器1a(PC−1)の動作として説明する。
【0129】
端末機器1aの制御部16は、表示装置2から送信されてくるキャプチャ開始指示と表示状況管理ファイル34とを通信部17を介して受信し(S31)、表示状況管理ファイル34の自端末機器1aのキャプチャ範囲指定フラグを参照する(S32)。ここでは「0」であるので(S33)、全画面キャプチャと判断して画面キャプチャ処理部18に全画面キャプチャを指示する。全画面キャプチャの指示を受けた画面キャプチャ処理部18は、ビデオメモリ12の内容(すなわち、現在、表示部11の表示画面に表示されている内容)を例えばビットマップなどの形式で記憶部15に格納する(全画面キャプチャ処理)(S34)。
【0130】
そして、表示装置2からキャプチャ画像データ送信要求を受信すると(S35)、ステップS34の全画面キャプチャ処理で取得したキャプチャ画像データをキャプチャ画像データ送信要求に含まれる真の分割エリアサイズに基づいてサイズ変換を行うとともに、キャプチャ画像データ送信要求に含まれる表示色数に基づいて色変換を行う(S36)。ここでは、端末機器1a(PC−1)の画面サイズが1280×1024(図10参照)であるため、このサイズのキャプチャ画像データを、割り当てられた真の分割エリアサイズ640×512(図13参照)にサイズ変換(縮小変換)する。なお、表示色数は、表示装置2と同様の1677万216色であるため実際には色変換は行われないが、表示装置2の表示色数よりも多い場合には、表示装置2の表示色数に合わせてダウンコンバートされることになる。このようにサイズ変換処理・色変換処理が施されたキャプチャ画像データを通信部17を介して送信する(S37)。
【0131】
一方、ステップS33において、キャプチャ範囲管理フラグが「1」である場合には、部分キャプチャと判断して例えば「キャプチャ範囲を指定してください」などのメッセージを示すキャプチャ範囲指定指示画面が表示部11に表示される(S38)とともに、画面キャプチャ処理部18に部分キャプチャが指示される。そして、キャプチャ範囲指定指示画面を確認したユーザによってウィンドウの選択や、所望の領域を囲む操作などが入力部13を介して行われると、画面キャプチャ処理部18は、ユーザインタフェース部14を介してユーザ操作を認識し、指定された領域に対応するビデオメモリ12上の画像データとその画像サイズを記憶部15に格納する(部分キャプチャ処理)(S39)。
【0132】
そして、表示装置2からキャプチャ画像データ送信要求を受信すると(S40)、ステップS39の部分キャプチャ処理で取得した部分キャプチャ画像の画像サイズを返信する(S41)。この返信は上述したように表示装置2で受信され、表示装置2によって部分キャプチャでの画像サイズに基づき真の分割エリアサイズが再作成され、この再作成された真の分割エリアサイズと表示装置2の表示部21の表示色数とを含む再・キャプチャ画像データ送信要求が端末機器1に送信される。端末機器1はこれを受信し、ステップS39で記憶部15に格納した部分キャプチャ画像データを、再・キャプチャ画像データ送信要求に含まれる真の分割エリアサイズに基づいてサイズ変換するとともに、キャプチャ画像データ送信要求に含まれる表示色数に基づいて色変換を行い(S36)、このようにサイズ変換処理・色変換処理を行ったキャプチャ画像データを通信部17を介して送信する(S37)。
【0133】
以上の処理が端末機器1a以外の端末機器1b,1c,1dでも同様に行われる。その結果、上述したように、表示装置2には、各端末機器1a,1b,1c,1dそれぞれから、それぞれに割り当てた真の分割エリアサイズにサイズ変換され、また、表示装置2の表示部21の表示色数に色変換されたキャプチャ画像データが送信されてくることになる。
【0134】
ところで、各端末機器1には、表示装置2から表示状況管理ファイル34が送信されてくるが、この表示状況管理ファイル34は、上述したように自端末機器1のキャプチャ範囲指定フラグの設定状態をチェックする際に利用される以外に、入力部13で所定の操作を行うことによりファイルの内容を表示部11に表示させることができるようになっている。また、接続許可管理ファイル31、表示許可管理ファイル32、接続状況管理ファイル33についても適宜表示装置2から取得して同様に表示部11に表示させることができるようになっており、これにより、ユーザが、自身が操作する端末機器1以外にどの端末機器が表示されているのか、また、自身の端末機器1に与えられた権限などを知ることができるようになっている。
【0135】
<拡大表示機能>
以下、現在表示されている複数分割画面のうち、任意の分割画面を拡大表示させる拡大表示機能について説明する。この拡大表示機能は、上記の構成において、優先度を変更することで対応できる。
【0136】
図15は、拡大表示機能を説明するための模式図である。ここでは端末機器1aの優先度を高めて拡大表示させた場合の例を示している。
この場合、例えばリモコンを操作して端末機器1aの画面を指定する。この指定は、リモコンに端末機器1が割り当てられている場合はそのキーを押下することにより指定でき、また、割り当てられていない場合は、リモコンを操作して表示部21に表示させたメニュー画面から選択したり、リモコンで表示画面上にポインタを表示させてそのポインタで端末機器1aの画面を指し示してクリックするなどにより指定することができる。
【0137】
このようにして指定されたその指定情報、すなわち端末機器1aの識別情報を含む拡大表示要求は、ユーザインタフェース部24を介して制御部27に通知され、制御部27は拡大表示要求に含まれる識別情報に基づいて端末機器1aを特定し、表示状況管理ファイル34の端末機器1a(PC−1)の「優先度」の項目を「高」に設定し、分割エリア情報作成部41にエリア分割要求を通知する。
【0138】
分割エリア情報作成部41では、上記と同様にして分割エリア情報ファイル36を作成する。この作成に際し、参照される仮・分割エリア設定テーブルは、例えば図16(a)のように構成されており、図16(b)はその仮・分割エリア設定テーブルに基づく仮の分割エリアを図示したものである。ここで、図16(b)中の優先順位は、上述したように表示状況管理ファイル34の「優先度」の項目に基づいて順位付けが決定されるもので、ここでは端末機器1aの優先度が「高」で他の端末機器1b,1c,1dよりも高いため、優先順位が1番目すなわち図16(b)の仮の分割エリア(1台目用分割エリア)52Aが割り当てられる。その他の優先度の設定のない端末機器1b,1c,1dに対しての分割エリアの割り当ては、上述したように任意であり、ここでは、端末機器1b,1c,1dに、それぞれ順に仮の分割エリア52B,52C,52Dが割り当てられるとする。そして、上記と同様にして各端末機器1a,1b,1c,1dに割り当てられる真の分割エリアを決定する。
【0139】
図17は、この場合の真の分割エリアを示す図で、分割エリア53A,53B,53C,53Dは、それぞれ端末機器1a,1b,1c,1dにそれぞれ割り当てられた真の分割エリアで、このときの分割エリア情報ファイル36は図18に示すような内容に構成される。
【0140】
そして、上記と同様の動作が行われ、その結果、図15に示したように、真の分割エリア53A,53B,53C,53Dに、各端末機器1a,1b,1c,1dのキャプチャ画像データ(表示画面)がそれぞれ表示され、各分割画面53A,53B,53C,53Dのうち、指定された分割画面51Aが拡大された状態の多画面が表示画面50に表示される。
【0141】
<単画面切替機能>
また、図19に示すように、複数分割画面のうちの何れか1つを単画面表示させることも可能である。この場合、例えばリモコンを操作してその旨の入力操作を行う。その入力情報、すなわち単画面表示させたい分割画面51Cに対応する端末機器1cの識別情報を含む単画面表示要求がユーザインタフェース部24を介して制御部27に通知され、制御部27は単画面表示要求に含まれる識別情報に基づいて端末機器1cを特定し、表示状況管理ファイル34の端末機器1c(PC−3)の「優先度」の項目を「最高」に設定し、分割エリア情報作成部41にエリア分割要求を通知する。
【0142】
そして、上記と同様の動作が行われ、その結果、図19に示すように多画面から単画面に変更される。また、例えばリモコンによって所定の操作を行うことによって「優先度」の項目を「なし」に戻すことにより、元の多画面に戻ることのできる構成とする。
【0143】
このような単画面切替機能により、縮小されていて細部が見えない分割画面の細部を確認することが可能となり、また所定の操作によって多画面に戻ることができ使い勝手が良い。
【0144】
<割り込み機能>
また、図20に示すように、現在、表示されている多画面に対し、新たな画面を割り込ませることも可能である。この割り込みは、多画面が表示された後の表示要求に相当し、上記の表示要求の際と同様の処理によって割り込みが可能である。
【0145】
<消去機能>
また、図21に示すように、現在、表示されている複数分割画面のうち、任意の分割画面を消去することも可能である。この場合、リモコンを操作してその旨の入力操作を行う。その入力情報、すなわち消去したい分割画面51Dに対応する端末機器1dの識別情報を含む消去要求がユーザインタフェース部24を介して制御部27に通知され、制御部27は消去要求に含まれる識別情報に基づいて端末機器1dを特定し、該端末機器1dの端末機器情報を表示状況管理ファイル34から削除し、分割エリア情報作成部41にエリア分割要求を通知する。その後の動作は上記と同様であり、これにより、図21に示すように消去指定された分割画面50Dが削除され、消去後の台数分の複数分割画面に再構成された多画面が表示される。なお、単純に、消去指定された分割画面51Dだけ削除する構成を採用してもよい。
【0146】
このように、本実施の形態によれば、ネットワーク3に接続されている複数の端末機器1で表示されている画面を、表示装置2の表示画面に、画面分割により1画面に表示する多画面表示機能を備えた表示システム100を得ることができ、且つこの多画面表示機能を実現するに際して必要な処理、すなわち前述のサイズ変換処理および色変換処理を端末機器1側で行うようにしているため、仮に表示装置2側で各端末機器1からのキャプチャ画像データそれぞれに対して同様の変換処理を行うこととした場合に比べて表示装置2側の負荷を格段に軽減することができる。また、このように各端末機器側でサイズ変換処理および色変換処理を行うことにより、表示システム100において、端末機器1の接続台数が増加しても、表示装置2側で行う処理への影響を最小減とすることができる。
【0147】
また、このように端末機器1側でキャプチャ画像データのサイズ変換を行ってからネットワーク3を介して表示装置2に送信するようにしているため、ネットワーク3の負荷も軽減することができる。
【0148】
また、多画面表示機能に加え、拡大表示機能、単画面切替機能、割り込み機能、消去機能を備えており、非常に使い勝手がよい。
【0149】
また、各端末機器1で取得されたキャプチャ画像データは、そのアスペクト比を維持したまま表示画面上の対応する分割画面に表示されるため、違和感のない表示画面を構成することができる。
【0150】
なお、表示要求を会議出席者(ユーザ)が入力部23を介して都度行うのではなく、表示装置2主導で例えば3秒に1回毎に、表示画面を更新していくような方法でもよい。この場合は、表示装置2の制御部27が時間を管理し、一定時間毎にその後の動作を上記と同様に行えばよく、常に最新の端末機器1の表示画面を得ることができる。
【0151】
<差分キャプチャ機能>
ここまでは全画面キャプチャ(または部分のキャプチャ)による方法を説明してきたが、以下、端末機器の表示画面上の変化を検出し、変化分のみをキャプチャして得られた画像データを送信する方法について説明する。
【0152】
まず、入力部23の例えばリモコンを操作して、端末機器1a〜1dに対する差分キャプチャを行いたい意図を入力する。すなわち表示状況管理ファイル34の差分キャプチャ管理フラグを「1」に設定する。
【0153】
差分キャプチャ管理フラグが「1」に設定された初回は、通常通り上記ステップS1〜S20の処理を行って、多画面表示を行う。
【0154】
多画面表示が完了した後、表示装置2は、差分キャプチャ管理フラグが「1」となっている端末機器1に対して、制御部27から通信部28、ネットワーク3を介して、表示状況管理ファイル34とともに差分キャプチャ開始指示を送信する。
【0155】
次に、表示装置2から差分キャプチャ開始指示および表示状況管理ファイルを受け取った端末機器1側の動作について説明する。
図22は、表示装置2から差分キャプチャ開始指示および表示状況管理ファイルを受け取った端末機器1側の動作を示すフローチャートである。ここでは、端末機器1a(PC−1)の動作として説明する。
【0156】
端末機器1aのデータ管理処理部18は、表示装置2から送信されてくる差分キャプチャ開始指示と表示状況管理ファイル34とを通信部17を介して受信する(S41)。これを受けて以後の全画面キャプチャ処理を実行する。すなわち画面キャプチャ処理部19はビデオメモリ12の内容を記憶部15に格納する(S42)。ここで得た画像データを、前・全画面データと呼ぶ。
【0157】
画面比較処理部20は、データ管理処理部18が受信した表示状況管理ファイル34の差分キャプチャ管理フラグを一定時間毎(例えば0.5秒に1回などで、設定は任意)に参照し(S43)、差分キャプチャ管理フラグ「1」であるならば(S44)、以後の差分キャプチャ動作を行う。
また、例えばユーザ差分キャプチャ動作を停止するよう指示するには、表示状況管理ファイル34を変更する方法で差分キャプチャ管理フラグを、「0」に書き換えればよい。これを画面比較処理部20が参照することで、キャプチャ動作停止を判断する。
【0158】
全画面キャプチャ処理を実行し、画面キャプチャ処理19はビデオメモリ12の内容を記憶部15に格納する(S45)。ここで得た画像データを、後・全画面データと呼ぶ。次に、演算部16の画面比較処理部20は、前・全画面データと後・全画面データの比較を行う(S46)。
【0159】
この画面比較処理の一例として、マウスポインタを動かしたときの例(図23)で説明する。この図では、前・全画面データ60と、後・全画面データ61でマウスポインタの位置が変化している。すなわち図24のように、2つの領域(70,71)が変化した領域として認識される。これを画面比較処理部20は検出するが、ここで画面の変化があったと判断できた場合(S47)、画面比較処理部20は変化のあった領域の画像データと、画像データのサイズ(縦×横ピクセル)と、画像データの原点座標(表示状況管理ファイル34の「キャプチャ画像サイズ」で規定されるエリア内での絶対座標)を取得する。
【0160】
この例の場合は、領域70に関して、該領域70部分のキャプチャ画像データ(以下、差分キャプチャ画像データ1という)、差分キャプチャ画像サイズ1、差分キャプチャ原点1が、領域71に関しては、該領域71部分のキャプチャ画像データ(以下、差分キャプチャ画像データ2という)、差分キャプチャ画像サイズ2、差分キャプチャ原点2が取得され、これらの情報を記憶部15に格納すると同時に差分キャプチャ画像データ等を取得したことをデータ管理処理部18に通知する(S48)。なお、差分キャプチャ画像サイズ1、差分キャプチャ画像サイズ2、差分キャプチャ原点1、差分キャプチャ原点2は、表示状況管理ファイル34の該当部分に書き込むことになる。
【0161】
これらのデータを通信部17とネットワーク3を介して、ネットワーク管理部18は表示装置2へ送信する(S49)。なお、この差分キャプチャ機能では、上記全画面キャプチャ(または部分キャプチャ)による方法とは異なり、表示装置2側から送信要求を都度受けるのではなく、画面比較処理部20で画面上の変換が検知されたこと場合、これが要因となって送信動作を行う。
次回の画面比較処理のために、後・全画面データを前・全画面データとする(S50)。
【0162】
次に、端末機器1aから差分キャプチャ画像データ1、差分キャプチャ画像データ2および表示状況管理ファイル34を受け取った表示装置2側の動作について説明する。
【0163】
表示装置2は、端末機器1aから差分キャプチャ画像データ1、差分キャプチャ画像データ2および表示状況管理ファイル34を通信部28で受信すると、制御部27は画像合成部42に画像合成指示を通知する。これにより表示装置2は差分キャプチャ機能による画像合成処理に入る。
【0164】
画像合成部42は、画像合成指示を受け取ると、現在表示部21で表示されている画像に該当する分離エリア情報ファイル36と、端末機器1aから受け取った表示状況管理ファイル34(差分キャプチャ画像サイズ1、差分キャプチャ画像サイズ2、差分キャプチャ原点1、差分キャプチャ原点2)に基づいて、キャプチャ画像データ記憶部37に格納されたキャプチャ画像データのうち、差分キャプチャ画像データ1、差分キャプチャ画像データ2に該当する部分を書き換える。この後の動作は上記のステップ19、ステップ20と同様である。
【0165】
この方法は、上記の全画面キャプチャ(または部分キャプチャ)による方法よりも、ネットワーク3で送信する画像データの量が少なくなるので、ネットワークへの負荷を低減できる。また、常に最新の端末機器1の表示画像を得ることができる。
【0166】
なお、上記の説明では差分検出の際、端末機器1に導入された専用のプログラムでキャプチャして処理することを想定しているが、これをビデオメモリの内容の差分を直接検出することができるようなドライバがOS上で利用できる場合は、これを利用してもよい。
【0167】
なお、上記画像データは、圧縮画像形式(たとえばJPEG形式など)で端末機器1と表示装置2の間で送受信を行うことにして、ネットワークへの負荷を軽減させてもよい。
【0168】
なお、上記では、表示要求や単画面表示要求などの各種要求を表示装置2側の入力部23を操作することによって行う場合、すなわち表示装置2側主導で表示画面の構成を決定する場合を例に説明してきたが、各端末機器1側からも可能である。その場合、会議出席者(ユーザ)が、自身が操作する端末機器1から、その意図を入力部13を操作して入力する。この入力情報は、ユーザインタフェース部14を介して制御部16に通知され、該制御部16は、表示装置2に対し、通信部17およびネットワーク3を介して自端末機器1の端末名とIPアドレスとを含む前記入力情報に応じた要求を送信する。この要求が、ネットワーク3を介して表示装置2の通信部28で受信され、制御部27に通知される。その後の動作は上記と同様であり、このように、各端末機器1側からも各種要求が可能となっている。
【0169】
なお、前記各種要求に全画面キャプチャか部分キャプチャかを指定する情報を含めることにより、キャプチャ範囲の指定も端末機器1側から可能である。
【0170】
また、優先度は、上述したようにユーザ操作により適宜指定できるようにしてもよいし、表示装置2に接続されることが予定される複数の端末機器1に対して予め与えられたものであってもよい。予め与えられている場合は、表示状況管理ファイル34に端末機器情報を登録する際に、その端末機器1に与えられた優先度が自動的に表示状況管理ファイル34の優先度の項目に設定されるような構成とされる。
【0171】
なお、本実施の形態では、仮・分割エリアを仮・分割エリア設定ファイル35に基づき決定するとして説明してきたが、毎回、計算によって決定するようにしてもよい。
【0172】
また、部分キャプチャの場合、端末機器1から表示装置2に画像サイズを返信し、返信された画像サイズに基づいて表示装置2側で真の分割エリアの再作成を行う場合を例示したが、この再作成の処理も端末機器1側で行うようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のネットワーク対応表示装置を備えた表示システムのネットワーク構成を示す図である。
【図2】端末機器の構成を示すブロック図である。
【図3】ネットワーク対応表示装置の構成を示すブロック図である。
【図4】ネットワーク対応表示装置の機能的な構成を示す図である。
【図5】表示状況管理ファイルで管理される端末機器情報の各項目を示す図である。
【図6】本実施の形態の動作の流れを示すフロチャート(1/2)である。
【図7】本実施の形態の動作の流れを示すフロチャート(2/2)である。
【図8】端末機器1a〜1dの4台の表示画面を表示装置の表示画面に多画面表示させた状態を示す模式図である。
【図9】分割エリア情報作成処理の流れを示すフロチャートである。
【図10】表示状況管理ファイルの具体的構成の一例を示す図である。
【図11】(a)は仮・分割エリア設定ファイルに格納されたテーブルの具体的構成の一例を示す図、(b)は(a)のテーブルに基づく仮の分割エリアを示す図である。
【図12】真の分割エリアサイズと真の原点の説明図である。
【図13】分割エリア情報ファイルの一例を示す図である。
【図14】表示装置からキャプチャ開始指示および表示状況管理ファイルを受け取った端末機器側の動作を示すフローチャートである。
【図15】拡大表示機能を説明するための模式図である。
【図16】(a)は優先度を変更した場合に参照される仮・分割エリア設定テーブルの一例を示す図、(b)は(a)のテーブルに基づく仮の分割エリアを示す図である。
【図17】優先度を変更した場合の真の分割エリアの一例を示す図である。
【図18】優先度を変更した場合に作成される分割エリア情報ファイルの一例を示す図である。
【図19】単画面表示機能を説明するための模式図である。
【図20】割り込み機能を説明するための模式図である。
【図21】画面消去機能を説明するための模式図である。
【図22】表示装置から差分キャプチャ開始指示および表示状況管理ファイルを受け取った端末機器側の動作を示すフローチャートである。
【図23】画面比較処理の一例として、マウスポインタを動かしたときの例を示す図である。
【図24】図23の画面比較処理の説明図である。
【図25】従来の表示システムの一例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 端末機器
2 表示装置
3 ネットワーク
11 表示部
16 制御部
17 通信部
18 画面キャプチャ処理部
19 画像変換部
21 表示部
22 表示制御部
23 入力部
27 制御部
28 通信部
41 分割エリア情報作成部(表示サイズ決定部)
42 画像合成部
43 画像処理部
100 表示システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面キャプチャ機能を有し、該画面キャプチャ機能によって取得したキャプチャ画像データをネットワークを介して送信する複数の端末機器と、表示部を有し、前記端末機器から送信された前記キャプチャ画像データをネットワークを介して受信し、画面分割により1画面の画像データに合成して前記表示部の表示画面に表示させる多画面表示機能を有するネットワーク対応表示装置とを備え、
前記ネットワーク対応表示装置の前記表示画面への多画面表示のために必要な処理である、前記画面キャプチャ機能により取得された前記キャプチャ画像データの画像サイズのサイズ変換処理を前記端末機器側で行うようにし、前記ネットワーク対応表示装置側では、そのサイズ変換後のキャプチャ画像データを前記端末機器から取得して前記合成を行うようにしたことを特徴とする表示システム。
【請求項2】
前記ネットワーク対応表示装置は、前記表示部の表示画面を、表示すべき端末機器台数分に分割し、その表示すべき端末機器に割り当てる分割画面の表示サイズを決定して該当端末機器に送信し、その表示サイズを受信した端末機器は、前記サイズ変換処理の際、前記キャプチャ画像データの画像サイズを、前記受信した前記表示サイズにサイズ変換することを特徴とする請求項1記載の表示システム。
【請求項3】
前記端末機器は、前記画面キャプチャ機能によって取得したキャプチャ画像データを、前記サイズ変換処理に加え、更に前記ネットワーク対応表示装置の前記表示部の表示色数への色変換処理を行ってから前記ネットワーク対応表示装置に送信することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の表示システム。
【請求項4】
前記ネットワーク対応表示装置は、前記端末機器に表示サイズを送信する際に、自身の前記表示部の表示色数も送信し、前記端末機器は、前記ネットワーク対応表示装置から受信した前記表示色数に基づいて前記色変換処理を行うことを特徴とする請求項3記載の表示システム。
【請求項5】
前記ネットワーク対応表示装置がプロジェクタであることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の表示システム。
【請求項6】
前記ネットワーク対応表示装置がプラズマディスプレイであることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の表示システム。
【請求項7】
前記ネットワーク対応表示装置が液晶モニタであることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の表示システム。
【請求項8】
前記ネットワーク対応表示装置が有機ELディスプレイであることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載のネットワーク対応表示装置。
【請求項9】
前記端末機器がパソコンまたはPDAであることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れかに記載の表示システム。
【請求項10】
画面キャプチャ機能をそれぞれ備えた複数の端末機器とネットワークを介して接続されるネットワーク対応表示装置であって、
表示部と、
前記各端末機器との双方向通信が可能な通信部と、
表示制御部とを備え、
前記各端末機器それぞれで前記画面キャプチャ機能により取得され所定の画像サイズにサイズ変換されたキャプチャ画像データを前記通信部で受信し、前記表示制御部は、前記通信部で受信した前記各キャプチャ画像データを画面分割により1画面の画像データに合成して前記表示部の表示画面に表示させる多画面表示機能を有することを特徴とするネットワーク対応表示装置。
【請求項11】
前記表示制御部は、現在の表示画面に新たな画面を割り込ませて表示させる割り込み機能を有することを特徴とする請求項10記載のネットワーク対応表示装置。
【請求項12】
前記ネットワーク対応表示装置に接続されている複数の端末機器の中から、前記表示画面にキャプチャ画像データを表示させる端末機器をユーザが任意に選択できるようにしたことを特徴とする請求項10又は請求項11記載のネットワーク対応表示装置。
【請求項13】
前記表示画面にキャプチャ画像データを表示させる端末機器の選択を、前記通信部の双方向通信によってネットワーク対応表示装置側からも、端末機器側からも可能とすることを特徴とする請求項10乃至請求項12の何れかに記載のネットワーク対応表示装置。
【請求項14】
前記表示制御部は、前記表示画面に表示されている多画面を構成する複数の分割画面の中から、所定の分割画面を拡大表示させる拡大表示機能を有することを特徴とする請求項10乃至請求項13の何れかに記載のネットワーク対応表示装置。
【請求項15】
前記表示制御部は、前記表示画面に表示されている多画面を構成する複数の分割画面の中から、所定の分割画面を前記表示画面全体の表示に切り替える単画面切替機能を有することを特徴とする請求項10乃至請求項13の何れかに記載のネットワーク対応表示装置。
【請求項16】
前記表示制御部は、前記表示画面に表示されている多画面を構成する複数の分割画面の中から、所定の分割画面を消去させる消去機能を有することを特徴とする請求項10乃至請求項13の何れかに記載のネットワーク対応表示装置。
【請求項17】
前記所定の分割画面は、ユーザ操作に基づいて選択されたものであることを特徴とする請求項14乃至請求項16の何れかに記載のネットワーク対応表示装置。
【請求項18】
前記所定の分割画面は、前記通信部の双方向通信によってネットワーク対応表示装置側からも、端末機器側からも選択可能であることを特徴とする請求項17記載のネットワーク対応表示装置。
【請求項19】
前記端末機器から受信した前記キャプチャ画像データが、前記端末機器の表示画面の全部または一部範囲を指定してキャプチャして得られた画像データであることを特徴とする請求項10乃至請求項18の何れかに記載のネットワーク対応表示装置。
【請求項20】
前記端末機器から取得するキャプチャデータが、端末機器の表示画面上の変化を検出し、画面上の変化分のみをキャプチャして得られた画像データであることを特徴とする請求項10乃至請求項18の何れかに記載のネットワーク対応表示装置。
【請求項21】
前記表示部の表示画面を、表示すべき端末機器台数分に分割し、その表示すべき端末機器に割り当てる分割画面の表示サイズを決定する表示サイズ決定部と、該表示サイズ決定部で決定された表示サイズを前記通信部により該当の各端末機器にそれぞれ送信する制御部とを備え、該制御部は、前記表示サイズを送信した各端末機器から、その端末機器に割り当てた分割画面の表示サイズにサイズ変換されたキャプチャ画像データを前記通信部で受信し、受信した各キャプチャ画像データを1画面の画像データに合成して前記表示部に表示するように前記表示制御部を制御することを特徴とする請求項10乃至請求項20の何れかに記載のネットワーク対応表示装置。
【請求項22】
表示すべき端末機器に割り当てる分割画面のアスペクト比を、その端末機器の表示部の表示画面のアスペクト比と同じとしたことを特徴とする請求項21記載のネットワーク対応表示装置。
【請求項23】
前記制御部は、端末機器に表示サイズを送信する際に、前記表示部の表示色数も送信し、前記表示サイズおよび前記表示色数を送信した端末機器から、その端末機器に割り当てた分割画面の表示サイズにサイズ変換され、且つ前記表示色数に変換されたキャプチャ画像データを前記通信部で受信し、受信した各キャプチャ画像データを1画面の画像データに合成して前記表示部に表示するように前記表示制御部を制御することを特徴とする請求項10乃至請求項22の何れかに記載のネットワーク対応表示装置。
【請求項24】
前記通信部の通信プロトコルがTCP/IPであることを特徴とする請求項10乃至請求項23の何れかに記載のネットワーク対応表示装置。
【請求項25】
前記ネットワークが、LAN、無線LAN、近距離無線LANのうちの何れかであることを特徴とする請求項10乃至請求項24の何れかに記載のネットワーク対応表示装置。
【請求項26】
請求項10乃至請求項25の何れかに記載のネットワーク対応表示装置を搭載したことを特徴とするネットワーク対応プロジェクタ。
【請求項27】
前記表示部が液晶ライトバルブ、LCOSライトバルブ、DMDの何れかであることを特徴とする請求項26記載のネットワーク対応プロジェクタ。
【請求項28】
請求項10乃至請求項25の何れかに記載のネットワーク対応表示装置を搭載し、前記表示部がプラズマディスプレイパネルであることを特徴とするネットワーク対応プラズマディスプレイ。
【請求項29】
請求項10乃至請求項25の何れかに記載のネットワーク対応表示装置を搭載し、前記表示部が液晶パネルであることを特徴とするネットワーク対応液晶モニタ。
【請求項30】
請求項10乃至請求項25の何れかに記載のネットワーク対応表示装置を搭載し、前記表示部が有機ELパネルであることを特徴とするネットワーク対応有機ELディスプレイ。
【請求項31】
請求項10乃至請求項25の何れかに記載のネットワーク対応表示装置の前記表示制御部をCPUにより実現させることを特徴とする表示制御プログラム。
【請求項32】
請求項10乃至請求項25の何れかに記載のネットワーク対応表示装置にネットワークを介して接続される端末機器であって、
表示部と、
前記ネットワーク対応表示装置との双方向通信が可能な通信部と、
前記表示部の表示画面に表示された内容をキャプチャする画面キャプチャ処理部と、
前記画面キャプチャ処理部でキャプチャしたキャプチャ画像データを所定の画像サイズにサイズ変換する画像変換部と、
該画像変換部でサイズ変換されたキャプチャ画像データを前記通信部から前記ネットワーク対応表示装置に送信させる制御部とを備え、
前記ネットワーク対応表示装置の前記表示画面に表示される多画面のうちの1分割画面に表示されるキャプチャ画像データを生成するものであることを特徴とする端末機器。
【請求項33】
前記ネットワーク対応表示装置の前記表示画面は、表示すべき端末機器台数分に分割され、その表示すべき端末機器に割り当てられる分割画面の表示サイズが決められており、前記画像変換部は、前記画面キャプチャ処理部で取得したキャプチャ画像データを、自端末機器に割り当てられた表示サイズにサイズ変換することを特徴とする請求項32記載の端末機器。
【請求項34】
前記画像変換部は、前記サイズ変換に加えて、更に、前記ネットワーク対応表示装置の前記表示部の表示色数に色変換を行い、前記制御部は、前記サイズ変換処理および前記色変換処理を施したキャプチャ画像データを前記通信部から前記ネットワーク対応表示装置に送信することを特徴とする請求項32又は請求項33記載の端末機器。
【請求項35】
請求項32乃至請求項34の何れかに記載の端末機器の各処理部をCPUにより実現させることを特徴とする制御プログラム。

【図1】
image rotate



【図2】
image rotate



【図3】
image rotate



【図4】
image rotate



【図5】
image rotate



【図6】
image rotate



【図7】
image rotate



【図8】
image rotate



【図9】
image rotate



【図10】
image rotate



【図11】
image rotate



【図12】
image rotate



【図13】
image rotate



【図14】
image rotate



【図15】
image rotate



【図16】
image rotate



【図17】
image rotate



【図18】
image rotate



【図19】
image rotate



【図20】
image rotate



【図21】
image rotate



【図22】
image rotate



【図23】
image rotate



【図24】
image rotate



【図25】
image rotate


【公開番号】特開2004−54783(P2004−54783A)
【公開日】平成16年2月19日(2004.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−214406(P2002−214406)
【出願日】平成14年7月23日(2002.7.23)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】