説明

ネットワーク機器、その制御方法、および制御プログラム

【課題】管理端末で使用するソフトウェアが異なっても管理端末がネットワーク機器から機器情報を容易に取得してその管理を行うことができるようにする。
【解決手段】ネットワーク機器であるMFP100は、LAN160を介して管理端末であるPC161および162に接続されている。MFPは機器情報取得要求を管理端末から受信すると、当該機器情報取得要求に複数の同一のオブジェクト識別子が含まれているか否かを判定する。そして、複数の同一のオブジェクト識別子が含まれていると判定すると、MFPは同一のオブジェクト識別子の各々に対応づけて異なる機器情報を返信するか否かを決定し、当該決定に応じて機器情報を含むレスポンスを管理端末に返信する返信手段とを有することを特徴とするネットワーク機器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークに接続されたネットワーク機器、その制御方法、および制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ネットワークに直接接続されたネットワーク機器(以下ネットワークデバイスともいい、例えば、MFPなどの画像形成装置をいう)を、SNMP(Simple Network Management Protocol)などのデバイス管理プロトコルを用いて管理することが知られている。さらに、パソコンなどの情報処理装置がネットワークに接続され、情報処理装置に接続されたデバイスと上記のネットワークデバイスとを区別可能として一元管理するようにしたシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載のデバイスの管理手法では、ネットワークデバイスが直接ネットワーク接続されているか否かを事前に区別するとともに、ネットワークデバイスである場合には、情報処理装置はSNMPを用いてネットワークデバイスに関するデバイス情報を取得する必要がある。
【0004】
一方、ネットワークに接続された情報処理装置にUSBなどで接続されたデバイスについては、接続先のデバイスに適したプロトコルでデバイス情報を取得するための要求コマンド送出して管理を行っている。つまり、情報処理装置においてデバイス情報の取得の要求を行う際に、予めデバイスの種別を認識して要求コマンドを変更するようにしている。
【0005】
さらに、別のデバイス管理手法として、例えば、ネットワークデバイスに固有に割り当てられたシステム名称等を、情報処理装置が管理プロトコルを用いて取得するようにしたものがある。ここでは、情報処理装置は、取得したシステム名称などの識別情報に応じてネットワークデバイスに問い合わせを行うためのコマンドに切り替えて、ネットワークデバイスからデバイス情報を取得するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−27128号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、情報処理装置においてネットワークデバイスが当該情報処理装置に直接接続されているか又は他の情報処理装置を介してネットワークに接続されているかについて事前に判定することは困難である。そして、事前に上記の接続形態が判定できないと、情報処理装置は要求コマンドの変更を行うことができず、必要なデバイス情報の収集に支障をきたす可能性がある。
【0008】
また、SNMPにおいて取得可能なMIB(Management Information Base)情報には、例えば、スカラー型およびテーブル型の2種類のMIB変数が存在している。そして、スカラー型は単一の値を有しており、例えば、sysDescr(図2の203)というMIB値は、読み出し専用(Read Only)の情報である。このMIB値はネットワークデバイスに関する説明を示す文字列としてデバイスに一つしか存在しない情報である。
【0009】
一方、テーブル型の場合には、類似の情報をテーブル情報として複数示すことが可能である。例えば、消耗品であるトナーの情報を、prtMarkerSuppliesDescription(図3の310)というMIB値を用いて、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、およびブラック(K)の4色のトナー情報として個別に列挙することが可能である。
【0010】
一般的な情報処理装置では、ネットワークデバイスに一つしか存在せず、かつRead Onlyのスカラー型の情報を用いてデバイスの識別を行って、詳細な管理情報を取得するためのロジックを切り替えるなどして最適化を行っている。
【0011】
このため、異なるソフトウェアを用いた情報処理装置において、デバイス識別の可/不可が異なるようなケースが存在する。この場合、デバイス識別が可能なソフトウェアを用いた情報処理装置でのみネットワークデバイスの詳細な情報および状態の管理が行えることになって、使用するソフトウェアが異なるとデバイスの管理が行えず、利便性が低下してしまう。
【0012】
従って、本発明の目的は、情報処理装置で使用するソフトウェアが異なっても情報処理装置が機器情報を容易に取得して管理を行うことのできるネットワーク機器、その制御方法、および制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の目的を達成するため、本発明によるネットワーク機器は、ネットワークを介して管理端末に接続可能で、当該管理端末からの機器情報取得要求に応じて機器情報を含むレスポンスを返信するネットワーク機器であって、前記機器情報取得要求を前記管理端末から受信すると、当該機器情報取得要求に複数の同一のオブジェクト識別子が含まれているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって複数の同一のオブジェクト識別子が含まれていると判定されると、前記同一のオブジェクト識別子の各々に対応づけて異なる機器情報を返信するか否かを決定する決定手段と、前記決定手段による決定に応じて前記機器情報を含むレスポンスを前記管理端末に返信する返信手段とを有することを特徴とする。
【0014】
本発明による制御方法は、ネットワークを介して管理端末に接続可能で、当該管理端末からの機器情報取得要求に応じて機器情報を含むレスポンスを返信するネットワーク機器の制御方法であって、前記機器情報取得要求を前記管理端末から受信すると、当該機器情報取得要求に複数の同一のオブジェクト識別子が含まれているか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップで複数の同一のオブジェクト識別子が含まれていると判定されると、前記同一のオブジェクト識別子の各々に対応づけて異なる機器情報を返信するか否かを決定する決定ステップと、前記決定ステップによる決定に応じて前記機器情報を含むレスポンスを前記管理端末に返信する返信ステップとを有することを特徴とする。
【0015】
本発明による制御プログラムは、ネットワークを介して管理端末に接続可能で、当該管理端末からの機器情報取得要求に応じて機器情報を含むレスポンスを返信するネットワーク機器で用いられる制御プログラムであって、前記ネットワーク機器が備えるコンピュータに、前記機器情報取得要求を前記管理端末から受信すると、当該機器情報取得要求に複数の同一のオブジェクト識別子が含まれているか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップで複数の同一のオブジェクト識別子が含まれていると判定されると、前記同一のオブジェクト識別子の各々に対応づけて異なる機器情報を返信するか否かを決定する決定ステップと、前記決定ステップによる決定に応じて前記機器情報を含むレスポンスを前記管理端末に返信する返信ステップとを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、管理端末である情報処理装置がネットワーク機器からその機器情報を取得する際に、管理端末で使用するソフトウェアが異なっても、特別な設定を行う必要なく容易に機器情報を取得してネットワーク機器の管理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施形態によるネットワーク機器が用いられたネットワークシステムの一例を示す図である。
【図2】mib−tree上のMIBオブジェクトの配置の一例を示す図である。
【図3】mib−tree上のMIBオブジェクトの配置の他のを示す図である。
【図4】図1に示すMFPに備えられた制御部の構成の一例を示すブロック図である。
【図5】図1に示すMFPにおいてパケットデータを受信した際の返信処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【図6】図1に示すMFPに予め記録されたレスポンステーブルの一例を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態によるMFP100の返信処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施形態による返信値テーブルの更新の一例を説明するための図である。
【図9】本発明の第2の実施形態による返信値テーブルの更新の他の例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態によるネットワーク機器の一例について図面を参照して説明する。
【0019】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態によるネットワーク機器が用いられたネットワークシステムの一例を示す図である。なお、図1においては、ネットワーク機器の一例として、例えば、MFP(複合機)などの画像形成装置が示されており、ここでは、MFPを例に挙げて説明する。ただし、本発明のネットワーク機器は、MFP等の画像形成装置に限るものではない。
【0020】
図示のネットワークシステムは、MFP(画像形成装置)100を有しており、このMFP100はLAN160などのネットワークに接続されている。さらに、図示の例では、LAN160には情報処理装置であるPC161および162が接続されている。つまり、MFP100はネットワークを介してPC161および162に接続可能となっている。なお、図1には示されていないが、LAN160には他のPCが接続されるとともに、別のMFPおよびプリンタなどが接続されることがある。また、PC161および162にはプリンタなどの画像形成装置が接続されることがある。
【0021】
<画像形成装置の構成>
図示のMFP100はコピー機能およびプリンタ機能等の複数の機能を有している。なお、画像形成装置として、コピー機能又はプリンタ機能のみを有するSFP(Single Function Peripheral)を用いるようにしてもよい。
【0022】
MFP100は制御部(コントローラ部)110を有している。制御部110はリーダ部120およびプリンタ部130に接続されている。制御部110はリーダ部120およびプリンタ部130から各種データを受信する。また、制御部110はリーダ部120およびプリンタ部130に対して各種コマンドを送信する。さらに、制御部110はLAN160を介してPC161又は162と接続されており、PC161又は162から画像データおよび制御コマンドを受信する。なお、LAN160は、例えば、イーサネット(登録商標)で構築される。PC161および162の各々は管理端末とも呼ばれ、MFP100についてその機器構成および現在のステータスの監視等も行う。
【0023】
リーダ部120は原稿上の画像を光学的に読み取って画像データを得る。リーダ部120はスキャナユニット121および原稿給紙ユニット(DFユニット)122を備えている。DFユニット122によって原稿はスキャナユニット121によって読み取り可能な位置まで搬送される。そして、スキャナユニット121によって原稿上の画像が読み取られる。スキャナユニット121はスキャナコントローラ123を備えており、このスキャナコントローラ123は制御部110からの指示に基づいてスキャナユニット121および原稿給紙ユニット122を制御する。
【0024】
プリンタ部130は給紙ユニット131、マーキングユニット132、および排紙ユニット134を備えている。マーキングユニット132にはプリンタコントローラ135が備えられており、プリンタコントローラ135は制御部110の制御下で給紙ユニット131、マーキングユニット132、および排紙ユニット134を制御する。
【0025】
給紙ユニット131には印刷用紙が収納され、給紙ユニット131からマーキングユニット132に用紙が搬送される。マーキングユニット132は、例えば、電子写真プロセスによって画像データに応じた画像を用紙に形成する。そして、画像形成(印刷)が行われた後、用紙は排紙ユニット134によって排紙される。なお、排紙ユニット134では印刷後の用紙に対して、ソートおよびステイプル等の処理を行うことができる。
【0026】
給紙ユニット131には複数の給紙部が備えられている。給紙部には、例えば、普通紙および光沢紙などの複数種類の用紙を収納することができる。また、給紙部には、プリンタ部130において印刷された用紙を再び収納することもできる。給紙部の例として、給紙カセット、給紙デッキ、又は手差用紙レイなどがある。
【0027】
操作部140は、例えば、ハードキー、液晶表示部、および当該液晶表示部の表面上に貼り付けられたタッチパネル部を備えており、操作部140によってユーザの指示が受け付けられる。さらに、操作部140の液晶表示部にはソフトキーが表示されるとともに、MFP100の機能および状態が表示される。操作部140で受け付けたユーザの指示に対応するコマンドは制御部110に送られる。図示の例では、MFP100にはHDD(Hard Disk Drive)150が備えられ、このHDDには、MFP100に係る各種設定および画像データなどが記憶される。
【0028】
図示のMFP100は、コピー機能、画像データ送信機能、およびプリンタ機能などの複数の機能を有している。コピー機能を用いる際には、前述のように、制御部110はリーダ部120を制御して原稿上の画像データを読み込み、プリンタ部130を制御して画像データに応じた印刷を行う。
【0029】
画像データ送信機能を用いる際には、制御部110はリーダ部120による読み取りの結果得られた画像データをコードデータに変換して、当該コードデータを、LAN160を介してPC161又は162に送信する。プリンタ機能を用いる際には、制御部110はPC161又は162からLAN160を介して受信したコードデータ(印刷データ)を画像データに変換して、プリンタ部130に送信する。そして、プリンタ部130は、受信した画像データを応じて用紙に印刷を行う。なお、制御部110の構成については後述する。
【0030】
続いて、PC161又は162がネットワーク機器であるMFP100からその構成情報を取得する際に用いられる一般的な手法(以下標準技術と呼ぶ)について説明する。
【0031】
<標準技術の説明>
ここでは、IETF(Internet Engineering Task Force)がインターネットで用いられる技術の標準化を目的として発行するRFC(Request for Comments)に基づいたネットワーク機器からの情報取得について説明する。
【0032】
一般的に、ネットワーク機器における情報管理プロトコルとしてSNMPが用いられている。SNMPで管理されるネットワーク機器には、MIB情報が格納されている。そして、管理端末(図1に示すPC161又は162)から送られるSNMPリクエストに対してネットワーク機器がレスポンス(MIB情報)を返信し、これによって、管理端末がネットワーク機器の管理を行う。なお、MIB情報の構造についてもIEFTにおいて標準化されている。
【0033】
SNMPにおいて取得可能なMIB情報にはスカラー型およびテーブル型の2種類のMIB変数が存在している。ここで、スカラー型の例として、sysDescrについて説明する。
【0034】
図2は、mib−tree上のMIBオブジェクトの配置の一例を示す図である。
【0035】
図2において、sysDescr203はRFCによって規定されたオブジェクト識別子を有している。RFCによると、system OBJECT IDENTIFIER::={mib−2 1 }となる。つまり、system202のOID(オブジェクト識別子)はmib−2(201)配下の一番目のエントリーに配置されていることを示している。
【0036】
一方、sysDescr203のRFCにおける定義は、
sysDescr OBJECT−TYPE
SYNTAX DisplayString (SIZE(0..255))
ACCESS read−only
STATUS mandatory
DESCRIPTION
”A textual description of the entity. This value should include the full name and version identification of the system’s hardware type, software operating−system, and networking software. It is mandatory that this only contain printable ASCII characters.”
::= {system 1}
である。これによって、前述のsystem202の一番目のエントリーに配置されていることが示される。
【0037】
system202のsub−treeはテーブル型の構造にはなっていない(テーブルのエントリーが存在していない)。このため、例えば、sysDescr203のOIDは(1.3.6.1.2.1.1.1)であるが、SNMPプロトコル上においてはスカラー型を示すsysDescr.0(1.3.6.1.2.1.1.1.0)で表現される。実際の取得値としては、SNMPv2−MIB::sysDescr.0=STRING: AAA printerという値(文字列で「AAA printer」)の取得が可能である。
【0038】
図3は、mib−tree上のMIBオブジェクトの配置の他の一例を示す図である。
【0039】
図3を参照して、テーブル型の例であるprtMarker Life Count305とprtMarker Supplies Description310について説明する。
【0040】
prtMarker Life Count305はRFCによって規定されたオブジェクト識別子を有しており、mib−treeの配置は図3で示すようになる。
【0041】
RFCによると、
prtMarkerEntry OBJECT−TYPE
SYNTAX
PrtMarker Entry
ACCESS
not−accessible
STATUS
current
DESCRIPTION
”Entries may exist in the table for each device index who’s device type is `printer’.”
INDEX
{hrDeviceIndex, prtMarkerIndex}
::={prtMarkerTable 1 }
prtMarkerLifeCount OBJECT−TYPE
SYNTAX
Counter 32
ACCESS
read−only
STATUS
current
DESCRIPTION
”The count of the number of units of measure counted during the life of printer using units of measure as specified by Counter Unit.”
::={prtMarkerEntry 4}
である。これによって、prtMarker Life Count305の定義はprt Marker Entry303の4番目として定義されていることが分かる。また、図3からに分かるように、prtMarker Entry303は、prtMarker Table302の配下に位置し、prtMarker Table302はprtMarker301の配下に位置している。prtMarker Entry303はINDEX情報としてhrDevice IndexおよびprtMarker Index304を有するテーブル型の定義となっている。
【0042】
管理しているネットワーク機器が複数のサブユニットデバイスに分割されて管理されている際に、hrDevice Indexはサブユニットデバイスが何番目のデバイス情報であるかを識別するためのIndex番号である。また、プリンタが複数のマーキング装置を有している際、prtMarker Index304はマーキング装置が何番目のマーキング装置であるかを識別するためのIndex番号である。
【0043】
prtMarker Life Count305のOIDは(1.3.6.1.2.1.43.10.2.1.4)であるが、テーブル型であるため、一番目のデバイスの一番目のマーキング装置のprtMarkerLifeCount(305)を示す場合には、prtMarker Life Count.1.1(1.3.6.1.2.1.43.10.2.1.4.1.1)で表現される。
【0044】
実際の取得値は、Printer−MIB::prtMarker Life Count.1.1=Counter32:643という値(カウンタ値で643)の取得が可能である。
【0045】
続いて、同様なテーブル型の例として、prtMarker Supplies Description310について説明する。prtMarker Supplies Description301において、mib−treeの配置は図3で示すように。
【0046】
RFCによると、
prtMarker Supplies Entry OBJECT−TYPE
SYNTAX
PrtMarker Supplies Entry
ACCESS
not−accessible
STATUS
current
DESCRIPTION
”Attributes of a marker supply.
Entries may exist in the table for each device index who’s device type is `printer’.”
INDEX
{hrDeviceIndex, prtMarkerSuppliesIndex}
::={prtMarkerSuppliesTable 1 }
prtMarker Supplies Description OBJECT−TYPE
SYNTAX
OCTET STRING (SIZE(0..255))
ACCESS
read−only
STATUS
current
DESCRIPTION
”The description of this supply container/receptacle in the localization specified by prtGeneralCurrentLocalization.”
::={prtMarkerSuppliesEntry 6 }
である。これによって、prtMarker Supplies Description310の定義は、prtMarker Supplies Entry308の6番目として定義されていることが分かる。
【0047】
また、図3から分かるように、prtMarker Supplies Entry308は、prtMarker Supplies Table307の配下に位置している。prtMarker Supplies Table307は、prtMarkerSupplies306の配下に位置している。
【0048】
prtMarker Supplies Entry308はINDEX情報としてhrDevice Index, prtMarker Supplies Index309を有するテーブル型の定義となっている。管理しているネットワーク機器が複数のサブユニットデバイスに分割されて管理されている場合には、hrDevice Indexは何番目のサブユニットデバイスに係る情報であるかを識別するためのIndex番号である。プリンタが複数のマーカーサプライ(例:トナーなどの消耗品)を有している際、prtMarker Supplies Index309は何番目のマーカーサプライに係る情報であるかを識別するためのIndex番号である。
【0049】
prtMarker Supplies Description310のOIDは(1.3.6.1.2.1.43.11.1.1.6)であるが、テーブル型であるため、一番目のデバイスのn番目のマーカーサプライのprtMarker Supplies Description310を示す場合にはprtMarker Supplies Description.1.n(1.3.6.1.2.1.43.11.1.1.6.1.n)で表現される。
【0050】
実際の取得値は、
Printer−MIB::prtMarker Supplies Description.1.1=STRING:”Canon Black Toner”
Printer−MIB::prtMarker Supplies Description.1.2=STRING:”Canon Cyan Toner”
Printer−MIB::prtMarker Supplies Description.1.3=STRING:”Canon Magenta Toner”
Printer−MIB::prtMarker Supplies Description.1.4=STRING:”Canon Yellow Toner”
という値(文字列)の取得が可能である。
【0051】
このように、RFCの標準規格として定義がされているMIB情報については、ネットワークの相互運用性を確立するために独自の拡張を行うことはできない。
【0052】
<制御部110の構成>
図4は、図1に示すMFP100に備えられた制御部110の一例を示すブロック図である。
【0053】
図4において、制御部110はメインコントローラ411を有している。そして、メインコントローラ411はCPU412およびバスコントローラ413を備えるとともに、各種のI/F(インタフェース)コントローラ回路(図示せず)を備えている。CPU412およびバスコントローラ413は、制御部110全体の動作を統括的に制御する。CPU412は、ROM414からROMI/F415を介して読み込んだプログラムに基づいて各種の動作を実行する。例えば、CPU412は、読み込んだプログラムに基づいて、図1に示すPC161又はPC162から受信したコードデータ(例えば、PDL(ページ記述言語))を解釈する。バスコントローラ413は各I/Fを介してデータ転送に関する制御、例えば、バスの調停およびDMAデータ転送の制御を行う。
【0054】
DRAM416は、DRAMI/F417を介してメインコントローラ411と接続され、CPU412が動作するためのワーク領域および画像データを蓄積するための領域として用いられる。
【0055】
コーディック(Codec)418は、例えば、DRAM416に蓄積されたラスタイメージデータをMH/MR/MMR/JBIG/JPEG等の方式で圧縮する。また、Codec418は圧縮された状態で蓄積されたコードデータをラスタイメージデータに伸長する処理を行う。SRAM419は、Codec418の一時的なワーク領域として用いられる。Codec418は、I/F420を介してメインコントローラ411と接続される。
【0056】
SRAM419とDRAM416との間のデータの転送は、バスコントローラ413によって制御され、DMA転送よってデータ転送が行われる。
【0057】
グラフィックプロセッサ(Graphic Processor)435は、DRAM416に蓄積されたラスタイメージデータに対して、画像回転、画像変倍、色空間変換、又は二値化等の処理を行う。SRAM436は、Graphic Processor435の一時的なワーク領域として用いられる。Graphic Processor435は、I/F437を介してメインコントローラ411と接続されている。Graphic Processor435とDRAM416との間のデータの転送は、バスコントローラ413によって制御され、DMA転送によってデータ転送が行われる。
【0058】
ネットワークコントローラ( Network Contorller)421は、I/F423によってメインコントローラ411と接続され、コネクタ422を介して外部ネットワーク(例えば、LAN160)と接続される。
【0059】
汎用高速バス425には、拡張ボードを接続するための拡張コネクタ424とI/O制御部426とが接続される。汎用高速バス425は、例えば、PCIバスである。I/O制御部426は、リーダ部120およびプリンタ部130の各CPU(つまり、スキャナコントローラ123およびプリンタコントローラ135)との間で制御コマンドを送受信するための調歩同期式のシリアル通信部コントローラ427を2チャンネル備えている。
【0060】
I/O制御部426は、I/Oバス428を介してスキャナI/F440およびプリンタI/F445と接続されている。パネルI/F432は、操作部140との間でデータの送受信を行うためのI/Fである。パネルI/F432は、LCDコントローラ431から転送されてきた画像データを操作部140に転送する。また、パネルI/F432は、操作部140が備えるハードキー又はタッチパネルを介して入力されるキー入力信号を、キー入力I/F430を介してI/O制御部426に転送する。
【0061】
リアルタイムクロックモジュール433は、バックアップ用電池434によって電力を供給され、MFP100で管理する日付及び時刻を更新/保存する。E−IDE I/F461は、HDD150を接続するI/Fである。CPU412は、E−IDE I/F461を介してHDD150に画像データを記憶させ、又はHDD150から画像データを読み込む。
【0062】
コネクタ442および447には、それぞれリーダ部120およびプリンタ部130が接続される。コネクタ442および447は、同調歩同期シリアルI/F443および448とビデオI/F444および449を介してスキャナI/F440およびプリンタI/F445に接続されている。
【0063】
スキャナI/F440は、コネクタ442を介してリーダ部120と接続され、スキャナバス441を介してメインコントローラ411と接続されている。スキャナI/F440は、リーダ部120から受信した画像データに対して所定の処理を施す。また、スキャナI/F440は、リーダ部120から受信したビデオ制御信号に基づいて生成した制御信号を、スキャナバス441に出力する。スキャナバス441からDRAM416へのデータ転送は、バスコントローラ413によって制御される。
【0064】
プリンタI/F445は、コネクタ447を介してプリンタ部130と接続され、プリンタバス446を介してメインコントローラ411と接続されている。プリンタI/F445は、メインコントローラ411から出力された画像データに所定の処理を施して、プリンタ部130へ出力する。DRAM416上に展開されたラスタイメージデータをプリンタ部130に転送する際には、バスコントローラ413による制御が行われる。当該ラスタイメージデータはプリンタバス446、プリンタI/F445、およびビデオI/F449を介してプリンタ部130にDMA転送される。
【0065】
SRAM451は、バックアップ用の電池から供給される電力によって、MFP100の電源が遮断された状態でも記憶内容を保持し続けることが可能なメモリである。SRAM451は、バス450を介してI/O制御部426と接続されている。また、EEPROM452も同様に、バス450を介してI/O制御部426と接続されたメモリである。
【0066】
図5は、図1に示すMFP100においてパケットデータ(SNMPパケット)を受信した際の返信処理の一例を説明するためのフローチャートである。また、図6は図1に示すMFP100に予め記録されたレスポンステーブルの一例を示す図である。なお、例えば、CPU412はROM414に格納されたプログラムを読み出して図5に示すフローチャートの各ステップを実行する。
【0067】
MFP100は図6に示すレスポンステーブルを有している。そして、CPU412は後述するようにしてこのレスポンステーブルを参照して、受信パケットデータに対する返信を行う。図示のように、レスポンステーブルは複数の返信値と当該返信値に対する優先度(優先順位ともいう)が規定されている。さらに、レスポンステーブルには返信値に対応する返信識別名が規定されている。そして、後述するように、CPU412は返信識別名を用いてNetwork Contorller421を制御して、SNMPパケットとしてLAN160に送出する。
【0068】
なお、レスポンステーブルに規定された優先度はユーザが操作部140を用いて変更することができる。
【0069】
いま、SNMPパケットの送信・受信処理が開始されると、CPU412は、例えば、PC161から送信されたSNMPパケット(機器情報取得要求)を受信する(ステップS602)。ステップS602では、PC161はMFP100からその機器情報を取得するためにSNMPパケットを送出したものとする。つまり、ここでは、SNMPパケットはリクエスト・パケットである。このリクエスト・パケットは単一のパケットデータに2つのアイテム(item)が含まれており、sysDescr情報を複数取得する際に用いられる。
【0070】
続いて、CPU412はSNMPパケットに含まれる複数のOID(オブジェクト識別子)が互いに一致するか否かを判定する(ステップS603)。
【0071】
いま、ステップS602において、符号6001で示すように、複数のOIDが互いに一致するSNMPパケットを受信したとすると、CPU412はSNMPパケットに含まれる複数のOIDが互いに一致すると判定することになる。複数のOIDが互いに一致すると判定すると(ステップS603において、YES)、CPU412は、予め設定された返信条件に基づいて同一のOID(オブジェクト識別子)に対して互いに異なる返信値を選択(採用)するか否かについて判定する(ステップS604)。なお、上記の返信条件は、ユーザによって予め操作部140から設定されているものとする。
【0072】
いま、互いに異なる返信値を採用しないと判定すると(ステップS604において、NO)、CPU412は図6に示すレスポンステーブルを参照して、優先度が最も高い返信値(つまり、最高順位の返信値)に係る返信識別名を採用して、SNMPパケットによって返信処理を行う(ステップS605)。そして、CPU412は処理を終了する。
【0073】
一方、互いに異なる返信値を採用すると判定すると(ステップS604において、YES)、CPU412はレスポンステーブルを参照して、優先度の高い順で返信値の並び替えを行う。そして、CPU412は同一のOIDの並び順と返信値の並び順とに応じて返信値とOIDとを突き合わせて送信バッファに返信識別名を格納する(ステップS607)。続いて、CPU412は送信バッファに格納された送信識別名(値)の順でSNMPパケットによる返信を行って(ステップS608)、処理を終了する。
【0074】
ステップS602において、符号6002で示すように、リクエスト・パケットとして単一のパケットデータに2つのアイテムが含まれ、sysDescr情報およびifNumber情報とを取得するためのパケットを受信したとする。このように、複数のOIDが互いに一致しないSNMPパケットを受信したとすると、CPU412はSNMPパケットに含まれる複数のOIDが互いに一致しないと判定することになる。
【0075】
複数のOIDが互いに一致しないと判定すると(ステップS603において、NO)、CPU412は各OIDについての個別の返信値を採用して、返信識別名を用いてSNMPパケットによって返信を行う(ステップS610)。そして、CPU412は処理を終了する。そして、管理端末であるPC161又は162はMFP100から返信されたレスポンス(SNMPパケット)に含まれる返信識別名に応じて処理の切替を行うことになる。
【0076】
このように、第1の実施形態では、管理端末であるPC161又はPC162が予めネットワーク機器であるMFP100を見分ける必要がなく、リクエスト・パケットに対するMFP100からのレスポンスを受けて、当該レスポンスにMFP100を識別可能な情報が含まれているか否かによって処理の切り替えを行うことができる。つまり、情報処理装置で使用するソフトウェアが異なってもMFP100の管理を容易に行うことができる。
【0077】
なお、単一のパケットに情報識別子(OID)が複数指定されていない場合には、返信値(返信識別名)については従来と同様にしてSNMPパケットの返信が行われる結果、既存のネットワークシステムに導入した場合においても悪影響を及ぼすことはない。
【0078】
[第2の実施形態]
続いて、本発明の第2の実施形態によるMFP100の一例について説明する。ここでは、単一のSNMPパケットに情報識別子(OID)が複数指定されている際に、予め設定された返信値(返信識別名)を用いることなく、返信値に関する履歴情報を記憶して、前回のレスポンスの返信が行われた際に返信した返信値又はMFP100において所定の時間毎に更新した返信値を用いる。なお、ネットワークシステムの構成およびMFP100の構成は図1および図4と同様であるので説明を省略する。
【0079】
図7は、本発明の第2の実施形態によるMFP100の処理を説明するためのフローチャートである。CPU412はROM414に格納されたプログラムを読み出して図7に示すフローチャートの各ステップを実行する。
【0080】
図1、図4、および図7を参照して、SNMPパケットの送信・受信処理が開始されると、CPU412は、例えば、PC161から送信されたSNMPパケットを受信する(ステップS702)。ステップS702では、PC161はMFP100からその機器情報を取得するためにSNMPパケットを送出したものとする。つまり、ここでは、SNMPパケットはリクエスト・パケットである。このリクエスト・パケットは単一のパケットデータに2つのアイテム(item)が含まれており、prtMarker Life Count.1.1情報を複数取得する際に用いられる。
【0081】
続いて、CPU412はSNMPパケットに含まれる複数のOID(オブジェクト識別子)が互いに一致するか否かに判定する(ステップS703)。複数のOIDが互いに一致すると判定すると(ステップS703において、YES)、CPU412は、予め設定された返信条件に基づいて同一のOID(識別子)に対して互いに異なる返信値を採用するか否かについて判定する(ステップS704)。上記の返信条件は、前述のようにユーザによって予め操作部140から設定されている。
【0082】
互いに異なる返信値を選択(採用)しないと判定すると(ステップS704において、NO)、CPU412は、現在のprtMarker Life Count.1.1の返信値(図示の例では”57”)を各OIDの返信値として採用する。そして、当該返信値をSNMPパケットによってPC161に返信して(ステップS705)、処理を終了する。
【0083】
一方、互いに異なる返信値を採用すると判定すると(ステップS704において、YES)、CPU412はレスポンステーブル(返信値テーブル)を更新する(ステップS707)。
【0084】
図8は本発明の第2の実施形態による返信値テーブルの更新の一例を説明するための図である。
【0085】
図8において、返信値テーブルは複数のバッファに関連付けられており、ここでは、バッファ”1”〜”3”に関連付けられている。そして、バッファ”1”〜”3”に格納された情報がそれぞれ第1〜第3の返信値とされる。ここでは、バッファ”1”は第1のバッファであり、バッファ”2”および”3”はそれぞれ付加バッファである。
【0086】
再び、図1、図4、および図7を参照して、CPU412は返信値テーブルを更新する際には、前回第1の返信値として用いた返信値を第2の返信値として用いるために、バッファ”1”に格納された第1の返信値を第2の返信値としてバッファ”2”に格納する。さらに、CPU412は前回第2の返信値として用いた返信値を第3の返信値として用いるために、バッファ”2”に格納された第2の返信値を第3の返信値としてバッファ”3”に格納する。
【0087】
図8に示す例では、前回の返信際に用いた第1〜第3の返信値はそれぞれ1回目802で示す返信値となる。そして、CPU412は今回の返信の際に、バッファ”2”の返信値をバッファ”3”にコピーし、バッファ”1”の返信値をバッファ”2”にコピーする。つまり、CPU412はバッファ”1”〜”3”に格納された返信値を順次シフトする処理を行う。
【0088】
続いて、CPU412は現在のprtMarkerLifeCount.1.1の返信値(図7に示す例では”57”)を、図8に示す2回目803の返信値(つまり、第1の返信値)としてバッファ”1”に格納する。2回目以降におけるバッファ”1”〜”3”の更新について、同様にして、CPU412は処理する結果、例えば、図8に示す3回目804に示すようになる。つまり、CPU412は現在の印刷カウント値(ここでは、”123”)をプリンタ部130から取得して第1の返信値としてバッファ”1”に格納する(ステップS708)。つまり、CPU412は最新の印刷カウント値を機器情報として第1のバッファに格納することになる。
【0089】
このようにして、返信値テーブルの更新(つまり、バッファ更新)を完了した後、CPU412はバッファ”1”および”2”に格納された返信値に応じてSNMPパケットを生成して、当該SNMPパケット(つまり、レスポンス)をPC161に返信する(ステップS709)。そして、CPU412は処理を終了する。
【0090】
つまり、CPU412はバッファ”1”に格納された返信値をOIDの1つに対応づけ、バッファ”2”に格納された返信値をOIDの残りに順次対応づけてSNMPパケット(このSNMPパケットはレスポンスである)を生成することになる。
【0091】
ステップS703において、複数のOIDが互いに一致しないと判定すると(ステップS703において、NO)、CPU412は各OIDについての個別の返信値を用いてSNMPパケットよって返信を行う(ステップS710)。そして、CPU412は処理を終了する。そして、管理端末であるPC161又は162はMFP100から返信されたレスポンス(SNMPパケット)に含まれる返信値に応じて処理の切替を行うことになる。
【0092】
図9は、本発明の第2の実施形態による返信値テーブルの更新の他の例を説明するための図である。
【0093】
図9において、CPU412はバッファ”1”に格納する返信値を、MFP100(例えば、プリンタ部)の現在の印刷カウント値を格納する。そして、CPU412は予め定められた時間間隔でバッファ”2”以降に格納された返信値を、図8で説明したようにして更新する。図9に示す例では、prtMarker Life Count.1.1に関する返信値について、1回目902の返信値と2回目903の返信値が示されている。ここでは、バッファ”1”には現在の印刷カウント値が格納され、バッファ”2”以降においては1時間の時間間隔で返信値が更新されている。
【0094】
なお、この時間間隔はユーザが操作部140を用いて設定するようにしてもよい。
【0095】
このように、第2の実施形態では、管理端末であるPC161又は162はMFP100における現在の印刷カウント値に加えて、その前(過去)の印刷カウント値を履歴情報データとしても参照することができる。このため、所定の時間間隔でMFP100の状態を確認することができるばかりでなく、さらには印刷枚数の差分(つまり、所定の時間毎の印刷枚数)を容易に確認することができる。
【0096】
上述の説明から明らかなように、図1において、制御部110は判定手段、決定手段、および返信手段の一例である。また、制御部110および操作部140は設定手段の一例である。
【0097】
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
【0098】
例えば、上記の実施の形態の機能を制御方法として、この制御方法を、ネットワーク機器であるMFP100に実行させるようにすればよい。また、上記の実施の形態の各機能を、ネットワーク機器単体で実行するのではなく、ネットワーク上の複数の装置で分散して実行するようにしてもよい。即ち、図5や図7に示すフローチャートの一部のステップを、MFP100ではないネットワーク上の外部装置に実行させるようにしてもよい。また、上述の実施の形態の機能を有するプログラムを制御プログラムとして、この制御プログラムをネットワーク機器であるMFP100が備えるコンピュータに実行させるようにしてもよい。なお、制御プログラムは、例えば、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録される。
【0099】
この際、制御方法および制御プログラムは、少なくとも判定ステップ、設定ステップ、決定ステップ、および返信ステップを有することになる。
【0100】
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記録媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【0101】
100 画像形成装置(MFP)
110 制御部(コントローラ部)
120 リーダ部
130 プリンタ部
131 給紙ユニット
132 マーキングユニット
134 排紙ユニット
140 操作部
160 ネットワーク(LAN)
161,162 管理端末(PC)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して管理端末に接続可能で、当該管理端末からの機器情報取得要求に応じて機器情報を含むレスポンスを返信するネットワーク機器であって、
前記機器情報取得要求を前記管理端末から受信すると、当該機器情報取得要求に複数の同一のオブジェクト識別子が含まれているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって複数の同一のオブジェクト識別子が含まれていると判定されると、前記同一のオブジェクト識別子の各々に対応づけて異なる機器情報を返信するか否かを決定する決定手段と、
前記決定手段による決定に応じて前記機器情報を含むレスポンスを前記管理端末に返信する返信手段とを有することを特徴とするネットワーク機器。
【請求項2】
複数の機器情報について優先順位を規定するレスポンステーブルを有し、
前記決定手段は前記レスポンステーブルで規定された優先順位に応じて前記オブジェクト識別子を選択することを特徴とする請求項1に記載のネットワーク機器。
【請求項3】
前記同一のオブジェクト識別子の各々に対応づけて異なる機器情報を返信するか否かを規定する返信条件を設定する設定手段を更に有し、
前記返信条件が同一のオブジェクト識別子の各々に同一の機器情報を対応づけることを示していると、前記決定手段は前記レスポンステーブルで規定された最高順位の機器情報を選択することを特徴とする請求項2に記載のネットワーク機器。
【請求項4】
前記返信条件が同一のオブジェクト識別子の各々に互いに異なる機器情報を対応づけることを示していると、前記決定手段は前記レスポンステーブルで規定された優先順位の順で機器情報を選択することを特徴とする請求項3に記載のネットワーク機器。
【請求項5】
前記ネットワーク機器の現在の機器情報を格納する第1のバッファと、
前記現在の機器情報よりも過去の機器情報が前回の機器情報として格納される少なくとも1つの付加バッファとを有し、
前記返信条件が同一のオブジェクト識別子の各々に互いに異なる機器情報を対応づけることを示していると、前記決定手段は前記第1のバッファに格納された機器情報を前記付加バッファに順次シフトするとともに、前記第1のバッファに最新の機器情報を格納してバッファ更新を行った後、前記第1のバッファに格納された機器情報を前記オブジェクト識別子の1つに対応づけ、前記付加バッファに格納された機器情報を前記オブジェクト識別子の残りに順次対応づけることを特徴とする請求項3に記載のネットワーク機器。
【請求項6】
前記決定手段は予め規定された時間間隔で前記バッファの更新を行うことを特徴とする請求項5に記載のネットワーク機器。
【請求項7】
前記ネットワーク機器は、画像データに応じて画像形成を行う画像形成装置であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のネットワーク機器。
【請求項8】
ネットワークを介して管理端末に接続可能で、当該管理端末からの機器情報取得要求に応じて機器情報を含むレスポンスを返信するネットワーク機器の制御方法であって、
前記機器情報取得要求を前記管理端末から受信すると、当該機器情報取得要求に複数の同一のオブジェクト識別子が含まれているか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップで複数の同一のオブジェクト識別子が含まれていると判定されると、前記同一のオブジェクト識別子の各々に対応づけて異なる機器情報を返信するか否かを決定する決定ステップと、
前記決定ステップによる決定に応じて前記機器情報を含むレスポンスを前記管理端末に返信する返信ステップとを有することを特徴とする制御方法。
【請求項9】
ネットワークを介して管理端末に接続可能で、当該管理端末からの機器情報取得要求に応じて機器情報を含むレスポンスを返信するネットワーク機器で用いられる制御プログラムであって、
前記ネットワーク機器が備えるコンピュータに、
前記機器情報取得要求を前記管理端末から受信すると、当該機器情報取得要求に複数の同一のオブジェクト識別子が含まれているか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップで複数の同一のオブジェクト識別子が含まれていると判定されると、前記同一のオブジェクト識別子の各々に対応づけて異なる機器情報を返信するか否かを決定する決定ステップと、
前記決定ステップによる決定に応じて前記機器情報を含むレスポンスを前記管理端末に返信する返信ステップとを実行させることを特徴とする制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−30080(P2013−30080A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−167040(P2011−167040)
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】