ネットワーク端末
【課題】時計手段を有するネットワーク端末において、ネットワークを介して接続されたタイムサーバから精度よく現在時刻情報を取得する。
【解決手段】タイムサーバ設定部104は、ネットワーク250に対してブロードキャスト送信でタイムサーバの検索を行い、応答が早いタイムサーバを優先的に時計手段112を調整するための現在時刻情報の取得先のタイムサーバとして設定する。エラー記憶部132は、エラーが生じたタイムサーバを識別する識別情報を記憶する。タイムサーバ設定部104は、タイムサーバを設定する際に、エラー記憶部132を参照し、エラーが記憶されたタイムサーバ以外から応答があった場合に、当該タイムサーバを取得先として設定する。
【解決手段】タイムサーバ設定部104は、ネットワーク250に対してブロードキャスト送信でタイムサーバの検索を行い、応答が早いタイムサーバを優先的に時計手段112を調整するための現在時刻情報の取得先のタイムサーバとして設定する。エラー記憶部132は、エラーが生じたタイムサーバを識別する識別情報を記憶する。タイムサーバ設定部104は、タイムサーバを設定する際に、エラー記憶部132を参照し、エラーが記憶されたタイムサーバ以外から応答があった場合に、当該タイムサーバを取得先として設定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ネットワーク端末に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワーク技術の普及に伴い、PC等の端末がインターネット等のネットワークに常時接続可能となっている。また、たとえばファクシミリ機能を有する複合機もネットワークに接続されるようになっている。このようなPCや複合機等は、通常、時計回路を内蔵している。複合機では、内蔵している時計回路から出力される時間情報に基づき、通信管理を行う。また、たとえばスキャナ装置においても、スキャナで読み取ったデータと、読み取ったときの時間情報とを対応づけて記憶することがある。そのため、このような複合機において、時計回路の時間を正確に保つことは重要である。
【0003】
特許文献1には、起動時、または内蔵しているソフトウェアのアップデート時などの初期化動作時に、上位のntpサーバより、NTPを用いて現在時刻を取得して、内蔵の時計手段へセットするネットワークファクシミリ装置が開示されている。これにより、時計手段から出力される現在時刻情報が正確な値となり、その結果、ネットワークファクシミリ装置は、適切な時刻に基づいた動作を行うことができる、とされている。
【0004】
特許文献1に記載のネットワークファクシミリ装置においては、いずれかのntpサーバが実行中でない場合等にも時刻合わせを行うことができるように、複数のntpサーバを登録したntpサーバテーブルを記憶し、優先順位に従ってntpサーバを選択し、選択したntpサーバへ時刻合わせ要求を行うようにしている。しかし、このように、複数のntpサーバを予め登録したり、優先順位を設定するのは、ユーザにとって手間になる。また、ネットワーク環境の変化により、新たなntpサーバが追加されたり、ntpサーバテーブルに登録されていたntpサーバが取り外された場合に、不具合が生じる可能性がある。
【0005】
また、複合機等のネットワーク端末の時計手段の時刻を補正するために、NTP(Network Time Protocol)サーバやSNTP(Simple Network Time Protocol)サーバを検索して自動的に設定する技術もある。この場合、自動設定をオンとしておくと、NTPサーバおよびSNTPサーバを検索してNTPサーバが設定される。ネットワーク端末は、設定されたNTPサーバと定期的に通信してNTPサーバと時刻の同期をとり、自動的に自装置の時計手段の時刻を補正する。
【0006】
このような自動設定が行われる場合、通常、ネットワーク端末が接続されたネットワークにブロードキャストで検索を行い、一番早くレスポンスを返してきたNTPサーバが通信対象として設定される。
【特許文献1】特開2000−50004号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、何らかの原因で設定されたNTPサーバと通信ができなくなったりまたはNTPサーバ自身の故障によって時刻の同期がとれない等のエラーが生じ、再度NTPサーバの自動設定を行ったとしても、エラーが生じたNTPサーバからのレスポンスが最初にあると、そのNTPサーバが再び取得先として設定されていまい、エラーが解消されないという問題があった。
【0008】
本発明はこうした点に鑑みてなされたもので、その目的は、時計手段を有するネットワーク端末において、ネットワークを介して接続されたタイムサーバから精度よく現在時刻情報を取得する技術の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、
時計手段を有するとともに、ネットワークに接続されたネットワーク端末であって、
前記時計手段を調整するための現在時刻情報の取得先のタイムサーバを設定するために、前記ネットワークに対してブロードキャスト送信でタイムサーバの検索を行い、応答が早いタイムサーバを優先的に前記取得先のタイムサーバとして設定するタイムサーバ設定部と、
前記タイムサーバ設定部が設定した前記タイムサーバから現在時刻情報を取得する時刻情報取得部と、
前記時刻情報取得部が取得した前記現在時刻情報に基づき、前記時計手段の現在時刻を調整する調整部と、
エラーが生じたタイムサーバを識別する識別情報を記憶するエラー記憶部と、
を含み、
前記タイムサーバ設定部は、前記取得先として設定した前記タイムサーバにエラーが生じたときに、当該タイムサーバの設定をクリアするとともに、前記エラー記憶部に当該タイムサーバを識別する識別情報を記憶し、次いで前記タイムサーバの検索を行い、前記タイムサーバから応答があると前記エラー記憶部を参照し、前記エラー記憶部にエラーが記憶された前記タイムサーバ以外から応答があった場合に、当該タイムサーバを前記取得先として設定するネットワーク端末が提供される。
【0010】
このようにすれば、エラーが発生した後に、タイムサーバの設定を再度行う際に、過去にエラーが発生したタイムサーバが再度設定されるのを防ぐことができる。これにより、時刻の自動補正を精度よく行うことができる。
【0011】
ここで、前記タイムサーバ設定部は、前記タイムサーバのドメイン名またはIPアドレスを当該タイムサーバの前記識別情報として前記エラー記憶部に記憶することができる。
【0012】
前記タイムサーバ設定部および前記時刻情報取得部は、SNTP(Simple Network Time Protocol)により、前記タイムサーバと通信することができる。
【0013】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、時計手段を有するネットワーク端末において、ネットワークを介して接続されたタイムサーバから精度よく現在時刻情報を取得することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下の実施の形態において、ネットワーク端末がネットワーク複合機である場合を例として説明する。
【0016】
図1は、本実施の形態におけるネットワーク複合機の構成を示すブロック図である。
ネットワーク複合機100の各構成要素は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされた本図の構成要素を実現するプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶ユニット、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウェアとソフトウェアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。以下説明する各図は、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
【0017】
ネットワーク複合機100は、通信制御部102、タイムサーバ設定部104、時刻情報取得部106、調整部108、時計手段112、設定記憶部114、エラー通知部130、およびエラー記憶部132を含む。時計手段112は、内部クロックにより時刻を計時し、日時を出力する。時計手段112は、たとえばネットワーク複合機100のネットワーク基板上に設けられてもよい。
【0018】
ネットワーク複合機100は、たとえば、ファクシミリ送受信機能、スキャナ機能、およびプリンタ機能等を有するネットワークファクシミリ装置やMFP(Multi Functional Peripheral)等とすることができる。また、ネットワーク複合機100は、これらのすべての機能を有する必要はなく、たとえばファクシミリ送受信機能を有しない構成とすることもできる。なお、図1において、本発明の本質に関わらない部分の構成については省略してあり、たとえば、ファクシミリ送受信機能やスキャナ機能を有するネットワーク複合機100の構成である原稿読み取り部、画像処理部、および記録部等は図示していない。
【0019】
通信制御部102は、ネットワーク250に接続された他の端末との通信を制御する。ネットワーク複合機100は、通信制御部102を介してネットワーク250に接続される。本実施の形態において、ネットワーク250にタイムサーバ200、タイムサーバ202、およびタイムサーバ204等が接続されている場合を例として示す。タイムサーバ200、タイムサーバ202、およびタイムサーバ204は、SNTP(Simple Network Time Protocol)やNTP(Network Time Protocol)により、現在時刻情報をクライアント端末に提供するNTPサーバやSNTPサーバとすることができる。
【0020】
ここで、ネットワーク250は、たとえばLAN等のローカルネットワークとすることができる。タイムサーバ200、タイムサーバ202、およびタイムサーバ204は、ネットワーク250やインターネット等他のネットワークを介して、上位のタイムサーバに接続し、精度の高い現在時刻情報を取得する構成とすることができる。タイムサーバ200、タイムサーバ202、およびタイムサーバ204は、たとえばハブ等に内蔵された構成とすることができる。
【0021】
設定記憶部114は、タイムサーバから現在時刻情報を取得する際の各種設定を記憶する。たとえば、設定記憶部114は、ネットワーク複合機100において、時刻の自動補正を行うか否かの設定を記憶する。また、たとえば、設定記憶部114は、現在時刻情報を取得する取得先のタイムサーバを自動取得するか否かの設定を記憶する。現在時刻情報を取得する取得先のタイムサーバを自動取得しない設定となっている場合、設定記憶部114は、取得先のタイムサーバのIPアドレス等の情報も記憶することができる。設定記憶部114の設定は、ネットワーク複合機100の操作部(不図示)や、ネットワーク複合機100とネットワークを介して接続されたPC端末の画面から行うことができる。
【0022】
タイムサーバ設定部104は、時計手段112を調整するための現在時刻情報の取得先のタイムサーバを設定する。タイムサーバ設定部104が取得先のタイムサーバを設定する手順は後述する。タイムサーバ設定部104は、取得先として設定したタイムサーバの識別情報を設定記憶部114に記憶する。ここで、タイムサーバの識別情報は、タイムサーバのドメイン名またはIPアドレスとすることができる。
【0023】
時刻情報取得部106は、設定記憶部114を参照して、タイムサーバ設定部104により設定されたタイムサーバと通信を開始し、現在時刻情報を取得する。時刻情報取得部106は、たとえばSNTPにより、ネットワーク250に接続されたタイムサーバに接続して現在時刻情報を取得することができる。
【0024】
本実施の形態において、時刻情報取得部106は、たとえば、タイムサーバから、現在時刻情報を含むUDPパケットを受信する。また、時刻情報取得部106は、タイムサーバから受信したデータが適正であるか否かを判断することができる。具体的には、時刻情報取得部106は、タイムサーバから受信したデータがSNTPフォーマットであるか、SNTPフレームに誤差がないか等を判断する。
【0025】
時刻情報取得部106は、タイムサーバから受信したデータが適正でないと判断した場合、または設定されたタイムサーバから現在時刻情報が取得できない等のエラーが生じると、その旨をタイムサーバ設定部104に通知する。
【0026】
タイムサーバ設定部104は、時刻情報取得部106からエラー発生の通知を受けると、設定記憶部114に設定された当該タイムサーバの設定をクリアするとともに、エラー記憶部132に当該タイムサーバを識別する識別情報を記憶する。
【0027】
次に、タイムサーバ設定部104が、取得先のタイムサーバを設定する手順を説明する。本実施の形態において、タイムサーバ設定部104は、設定記憶部114を参照して、時刻の自動補正を行うことが設定されている場合に、タイムサーバの設定を行う。タイムサーバ設定部104は、設定記憶部114を参照して、現在時刻情報を取得する取得先のタイムサーバを自動取得する設定となっている場合に、以下の手順で取得先のタイムサーバを設定する。
【0028】
まず、ネットワーク250に対してブロードキャスト送信でタイムサーバの検索を行う。タイムサーバ設定部104は、たとえば、ネットワーク250に対して、ポート123のUDP(User Datagram Protocol)のブロードキャスト送信でタイムサーバの検索を行うことができる。
【0029】
タイムサーバ設定部104は、応答が早いタイムサーバを優先的に取得先のタイムサーバとして設定する。ただし、本実施の形態において、タイムサーバ設定部104は、エラー記憶部132を参照して、過去にエラーが生じたタイムサーバから先に応答があっても、当該タイムサーバを取得先として設定しないようにする。タイムサーバ設定部104は、いずれかのタイムサーバから応答があると、エラー記憶部132を参照し、当該タイムサーバの識別情報がエラーがあったタイムサーバとしてエラー記憶部132に記憶されていないかを確認する。タイムサーバ設定部104は、エラー記憶部132に識別情報が記憶されていないタイムサーバから応答があると、当該タイムサーバを現在時刻情報の取得先のタイムサーバとして設定する。なお、エラー記憶部132には、直前にエラーがあった一つのタイムサーバのエラーのみを記憶することにしてもよく、所定期間の間にエラーがあったタイムサーバのエラーを記憶するようにしてもよく、種々に設定することができる。
【0030】
すなわち、本実施の形態において、ネットワーク複合機100は、たとえばNTPサーバ(タイムサーバ)の同期が取れない等、エラーが発生した場合に、タイムサーバの再検索を行う。このとき、エラーが発生したNTPサーバからのレスポンスがあっても無視し、他のNTPサーバのレスポンスがあるまで待ち、他のNTPサーバがあれば、そのNTPサーバを設定する。これにより、同期がとれなくなったNTPサーバを再度設定することを回避することができる。
【0031】
なお、タイムサーバ設定部104は、設定記憶部114を参照して、現在時刻情報を取得する取得先のタイムサーバを自動取得する設定となっていない場合、設定記憶部114に記憶された取得先のタイムサーバのIPアドレスにユニキャスト送信し、当該タイムサーバの検索を行う。タイムサーバから応答があると、そのタイムサーバを取得先のタイムサーバとして確定して設定する。
【0032】
調整部108は、時刻情報取得部106が取得した現在時刻情報に基づき、時計手段112の現在時刻を調整する。これにより、時計手段112が出力する日時が正確に保たれる。
【0033】
エラー通知部130は、いずれのタイムサーバからも応答がない場合等のエラーが生じたときに、当該エラーを通知する。エラー通知部130は、ネットワーク複合機100の図示しないディスプレイにエラーを表示してもよく、ネットワーク250等を介して接続された他の端末にエラーを送信してもよい。
【0034】
図2は、本実施の形態におけるネットワーク複合機100により、現在時刻情報を取得し、時計手段112を調整する手順を示すフローチャートである。
時計手段112の時刻を自動補正する設定となっており、タイムサーバ(NTPサーバ)の自動取得が設定されている場合、ネットワーク複合機100において、時刻情報取得部106は、タイムサーバ設定部104により設定されたタイムサーバから現在時刻情報を取得する処理を行う。調整部108は、時刻情報取得部106が取得した現在時刻情報に基づき、時計手段112を調整する。
【0035】
このような状態で、タイムサーバ設定部104により設定されたタイムサーバから現在時刻情報が取得できない場合や、取得した現在時刻情報が正確でない、または設定されたタイムサーバと同期が取れない等のエラーが発生すると(S100のYES)、タイムサーバ設定部104は、エラーが生じたタイムサーバのエラー記録をエラー記憶部132に記憶する(S102)。また、タイムサーバ設定部104は、当該タイムサーバの設定をクリアする(S104)。次いで、タイムサーバ設定部104は、ネットワーク250に対してブロードキャスト送信でタイムサーバの検索を行う(S106)。いずれかのタイムサーバから返信があると(S108のYES)、タイムサーバ設定部104は、エラー記憶部132を参照して、当該タイムサーバがエラー記憶部132に記録された前回エラーが生じたタイムサーバか否かを判断する(S110)。ここで、返信があったタイムサーバがエラーが生じたタイムサーバである場合(S110のYES)、タイムサーバ設定部104は、次のタイムサーバからの返信があるまで待機する(S116)。
【0036】
ステップS110で、返信があったタイムサーバが前回エラーが生じたタイムサーバでない場合、またはステップS116で次のタイムサーバから返信があった場合(S118のYES)、タイムサーバ設定部104は、当該タイムサーバを現在時刻情報の取得先のタイムサーバとして設定する(S112)。この後、時刻情報取得部106は、設定されたタイムサーバと通信を開始し、現在時刻情報を取得する処理を行う。この間、時刻情報取得部106は、設定されたタイムサーバと同期がとれているかを検出する(S114)。設定されたタイムサーバと同期が取れない場合(S114のNO)、ステップS100に戻り、同様の処理を行う。
【0037】
一方、ステップS108でタイムサーバからの返信がない場合(S108のNO)、またステップS118で、次のタイムサーバからの返信がない場合(S118のNO)、エラー通知部130は、エラー通知を行う(S120)。エラー通知部130は、たとえばネットワーク複合機100の表示部(不図示)や、ネットワーク複合機100とネットワークで接続されたPC端末の画面に表示することができる。
なお、エラー記憶部132には過去のたとえば所定の期間の間にエラーが生じた複数のタイムサーバを記憶しておくこともでき、ステップS118でタイムサーバからのレスポンスがあった場合、その後にエラー記憶部132を参照してレスポンスがあったタイムサーバがエラー記憶部132に記憶されているか否かを判断することができる。レスポンスがあったタイムサーバがエラー記憶部132に記憶されている場合、ステップS116に戻り、再度次のタイムサーバのレスポンスを待つようにすることができる。また、レスポンスがあったタイムサーバがエラー記憶部132に記憶されていない場合は、ステップS112に進むようにすることができる。
【0038】
以上説明したように、本実施の形態におけるネットワーク複合機100によれば、ネットワーク複合機100の時計手段112が出力する時刻情報を正確に保つことができる。これにより、たとえばネットワーク複合機100で取り扱うデータに正確なタイムスタンプを付して、当該データを記憶しておくことができる。ネットワーク複合機100は、データにタイムスタンプとともに、その直前に現在時刻情報を送信してきたタイムサーバのIPアドレス等、そのタイムサーバを識別する情報も対応づけて記憶することができる。これにより、各データに付されたタイムスタンプが、どのタイムサーバからの情報に基づき調整されたものかを把握することができ、タイムスタンプの信頼性を判断することもできる。
【0039】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施の形態におけるネットワーク複合機の構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるネットワーク複合機の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0041】
100 ネットワーク複合機
102 通信制御部
104 タイムサーバ設定部
106 時刻情報取得部
108 調整部
112 時計手段
114 設定記憶部
130 エラー通知部
132 エラー記憶部
200 タイムサーバ
202 タイムサーバ
204 タイムサーバ
250 ネットワーク
【技術分野】
【0001】
この発明は、ネットワーク端末に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワーク技術の普及に伴い、PC等の端末がインターネット等のネットワークに常時接続可能となっている。また、たとえばファクシミリ機能を有する複合機もネットワークに接続されるようになっている。このようなPCや複合機等は、通常、時計回路を内蔵している。複合機では、内蔵している時計回路から出力される時間情報に基づき、通信管理を行う。また、たとえばスキャナ装置においても、スキャナで読み取ったデータと、読み取ったときの時間情報とを対応づけて記憶することがある。そのため、このような複合機において、時計回路の時間を正確に保つことは重要である。
【0003】
特許文献1には、起動時、または内蔵しているソフトウェアのアップデート時などの初期化動作時に、上位のntpサーバより、NTPを用いて現在時刻を取得して、内蔵の時計手段へセットするネットワークファクシミリ装置が開示されている。これにより、時計手段から出力される現在時刻情報が正確な値となり、その結果、ネットワークファクシミリ装置は、適切な時刻に基づいた動作を行うことができる、とされている。
【0004】
特許文献1に記載のネットワークファクシミリ装置においては、いずれかのntpサーバが実行中でない場合等にも時刻合わせを行うことができるように、複数のntpサーバを登録したntpサーバテーブルを記憶し、優先順位に従ってntpサーバを選択し、選択したntpサーバへ時刻合わせ要求を行うようにしている。しかし、このように、複数のntpサーバを予め登録したり、優先順位を設定するのは、ユーザにとって手間になる。また、ネットワーク環境の変化により、新たなntpサーバが追加されたり、ntpサーバテーブルに登録されていたntpサーバが取り外された場合に、不具合が生じる可能性がある。
【0005】
また、複合機等のネットワーク端末の時計手段の時刻を補正するために、NTP(Network Time Protocol)サーバやSNTP(Simple Network Time Protocol)サーバを検索して自動的に設定する技術もある。この場合、自動設定をオンとしておくと、NTPサーバおよびSNTPサーバを検索してNTPサーバが設定される。ネットワーク端末は、設定されたNTPサーバと定期的に通信してNTPサーバと時刻の同期をとり、自動的に自装置の時計手段の時刻を補正する。
【0006】
このような自動設定が行われる場合、通常、ネットワーク端末が接続されたネットワークにブロードキャストで検索を行い、一番早くレスポンスを返してきたNTPサーバが通信対象として設定される。
【特許文献1】特開2000−50004号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、何らかの原因で設定されたNTPサーバと通信ができなくなったりまたはNTPサーバ自身の故障によって時刻の同期がとれない等のエラーが生じ、再度NTPサーバの自動設定を行ったとしても、エラーが生じたNTPサーバからのレスポンスが最初にあると、そのNTPサーバが再び取得先として設定されていまい、エラーが解消されないという問題があった。
【0008】
本発明はこうした点に鑑みてなされたもので、その目的は、時計手段を有するネットワーク端末において、ネットワークを介して接続されたタイムサーバから精度よく現在時刻情報を取得する技術の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、
時計手段を有するとともに、ネットワークに接続されたネットワーク端末であって、
前記時計手段を調整するための現在時刻情報の取得先のタイムサーバを設定するために、前記ネットワークに対してブロードキャスト送信でタイムサーバの検索を行い、応答が早いタイムサーバを優先的に前記取得先のタイムサーバとして設定するタイムサーバ設定部と、
前記タイムサーバ設定部が設定した前記タイムサーバから現在時刻情報を取得する時刻情報取得部と、
前記時刻情報取得部が取得した前記現在時刻情報に基づき、前記時計手段の現在時刻を調整する調整部と、
エラーが生じたタイムサーバを識別する識別情報を記憶するエラー記憶部と、
を含み、
前記タイムサーバ設定部は、前記取得先として設定した前記タイムサーバにエラーが生じたときに、当該タイムサーバの設定をクリアするとともに、前記エラー記憶部に当該タイムサーバを識別する識別情報を記憶し、次いで前記タイムサーバの検索を行い、前記タイムサーバから応答があると前記エラー記憶部を参照し、前記エラー記憶部にエラーが記憶された前記タイムサーバ以外から応答があった場合に、当該タイムサーバを前記取得先として設定するネットワーク端末が提供される。
【0010】
このようにすれば、エラーが発生した後に、タイムサーバの設定を再度行う際に、過去にエラーが発生したタイムサーバが再度設定されるのを防ぐことができる。これにより、時刻の自動補正を精度よく行うことができる。
【0011】
ここで、前記タイムサーバ設定部は、前記タイムサーバのドメイン名またはIPアドレスを当該タイムサーバの前記識別情報として前記エラー記憶部に記憶することができる。
【0012】
前記タイムサーバ設定部および前記時刻情報取得部は、SNTP(Simple Network Time Protocol)により、前記タイムサーバと通信することができる。
【0013】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、時計手段を有するネットワーク端末において、ネットワークを介して接続されたタイムサーバから精度よく現在時刻情報を取得することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下の実施の形態において、ネットワーク端末がネットワーク複合機である場合を例として説明する。
【0016】
図1は、本実施の形態におけるネットワーク複合機の構成を示すブロック図である。
ネットワーク複合機100の各構成要素は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされた本図の構成要素を実現するプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶ユニット、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウェアとソフトウェアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。以下説明する各図は、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
【0017】
ネットワーク複合機100は、通信制御部102、タイムサーバ設定部104、時刻情報取得部106、調整部108、時計手段112、設定記憶部114、エラー通知部130、およびエラー記憶部132を含む。時計手段112は、内部クロックにより時刻を計時し、日時を出力する。時計手段112は、たとえばネットワーク複合機100のネットワーク基板上に設けられてもよい。
【0018】
ネットワーク複合機100は、たとえば、ファクシミリ送受信機能、スキャナ機能、およびプリンタ機能等を有するネットワークファクシミリ装置やMFP(Multi Functional Peripheral)等とすることができる。また、ネットワーク複合機100は、これらのすべての機能を有する必要はなく、たとえばファクシミリ送受信機能を有しない構成とすることもできる。なお、図1において、本発明の本質に関わらない部分の構成については省略してあり、たとえば、ファクシミリ送受信機能やスキャナ機能を有するネットワーク複合機100の構成である原稿読み取り部、画像処理部、および記録部等は図示していない。
【0019】
通信制御部102は、ネットワーク250に接続された他の端末との通信を制御する。ネットワーク複合機100は、通信制御部102を介してネットワーク250に接続される。本実施の形態において、ネットワーク250にタイムサーバ200、タイムサーバ202、およびタイムサーバ204等が接続されている場合を例として示す。タイムサーバ200、タイムサーバ202、およびタイムサーバ204は、SNTP(Simple Network Time Protocol)やNTP(Network Time Protocol)により、現在時刻情報をクライアント端末に提供するNTPサーバやSNTPサーバとすることができる。
【0020】
ここで、ネットワーク250は、たとえばLAN等のローカルネットワークとすることができる。タイムサーバ200、タイムサーバ202、およびタイムサーバ204は、ネットワーク250やインターネット等他のネットワークを介して、上位のタイムサーバに接続し、精度の高い現在時刻情報を取得する構成とすることができる。タイムサーバ200、タイムサーバ202、およびタイムサーバ204は、たとえばハブ等に内蔵された構成とすることができる。
【0021】
設定記憶部114は、タイムサーバから現在時刻情報を取得する際の各種設定を記憶する。たとえば、設定記憶部114は、ネットワーク複合機100において、時刻の自動補正を行うか否かの設定を記憶する。また、たとえば、設定記憶部114は、現在時刻情報を取得する取得先のタイムサーバを自動取得するか否かの設定を記憶する。現在時刻情報を取得する取得先のタイムサーバを自動取得しない設定となっている場合、設定記憶部114は、取得先のタイムサーバのIPアドレス等の情報も記憶することができる。設定記憶部114の設定は、ネットワーク複合機100の操作部(不図示)や、ネットワーク複合機100とネットワークを介して接続されたPC端末の画面から行うことができる。
【0022】
タイムサーバ設定部104は、時計手段112を調整するための現在時刻情報の取得先のタイムサーバを設定する。タイムサーバ設定部104が取得先のタイムサーバを設定する手順は後述する。タイムサーバ設定部104は、取得先として設定したタイムサーバの識別情報を設定記憶部114に記憶する。ここで、タイムサーバの識別情報は、タイムサーバのドメイン名またはIPアドレスとすることができる。
【0023】
時刻情報取得部106は、設定記憶部114を参照して、タイムサーバ設定部104により設定されたタイムサーバと通信を開始し、現在時刻情報を取得する。時刻情報取得部106は、たとえばSNTPにより、ネットワーク250に接続されたタイムサーバに接続して現在時刻情報を取得することができる。
【0024】
本実施の形態において、時刻情報取得部106は、たとえば、タイムサーバから、現在時刻情報を含むUDPパケットを受信する。また、時刻情報取得部106は、タイムサーバから受信したデータが適正であるか否かを判断することができる。具体的には、時刻情報取得部106は、タイムサーバから受信したデータがSNTPフォーマットであるか、SNTPフレームに誤差がないか等を判断する。
【0025】
時刻情報取得部106は、タイムサーバから受信したデータが適正でないと判断した場合、または設定されたタイムサーバから現在時刻情報が取得できない等のエラーが生じると、その旨をタイムサーバ設定部104に通知する。
【0026】
タイムサーバ設定部104は、時刻情報取得部106からエラー発生の通知を受けると、設定記憶部114に設定された当該タイムサーバの設定をクリアするとともに、エラー記憶部132に当該タイムサーバを識別する識別情報を記憶する。
【0027】
次に、タイムサーバ設定部104が、取得先のタイムサーバを設定する手順を説明する。本実施の形態において、タイムサーバ設定部104は、設定記憶部114を参照して、時刻の自動補正を行うことが設定されている場合に、タイムサーバの設定を行う。タイムサーバ設定部104は、設定記憶部114を参照して、現在時刻情報を取得する取得先のタイムサーバを自動取得する設定となっている場合に、以下の手順で取得先のタイムサーバを設定する。
【0028】
まず、ネットワーク250に対してブロードキャスト送信でタイムサーバの検索を行う。タイムサーバ設定部104は、たとえば、ネットワーク250に対して、ポート123のUDP(User Datagram Protocol)のブロードキャスト送信でタイムサーバの検索を行うことができる。
【0029】
タイムサーバ設定部104は、応答が早いタイムサーバを優先的に取得先のタイムサーバとして設定する。ただし、本実施の形態において、タイムサーバ設定部104は、エラー記憶部132を参照して、過去にエラーが生じたタイムサーバから先に応答があっても、当該タイムサーバを取得先として設定しないようにする。タイムサーバ設定部104は、いずれかのタイムサーバから応答があると、エラー記憶部132を参照し、当該タイムサーバの識別情報がエラーがあったタイムサーバとしてエラー記憶部132に記憶されていないかを確認する。タイムサーバ設定部104は、エラー記憶部132に識別情報が記憶されていないタイムサーバから応答があると、当該タイムサーバを現在時刻情報の取得先のタイムサーバとして設定する。なお、エラー記憶部132には、直前にエラーがあった一つのタイムサーバのエラーのみを記憶することにしてもよく、所定期間の間にエラーがあったタイムサーバのエラーを記憶するようにしてもよく、種々に設定することができる。
【0030】
すなわち、本実施の形態において、ネットワーク複合機100は、たとえばNTPサーバ(タイムサーバ)の同期が取れない等、エラーが発生した場合に、タイムサーバの再検索を行う。このとき、エラーが発生したNTPサーバからのレスポンスがあっても無視し、他のNTPサーバのレスポンスがあるまで待ち、他のNTPサーバがあれば、そのNTPサーバを設定する。これにより、同期がとれなくなったNTPサーバを再度設定することを回避することができる。
【0031】
なお、タイムサーバ設定部104は、設定記憶部114を参照して、現在時刻情報を取得する取得先のタイムサーバを自動取得する設定となっていない場合、設定記憶部114に記憶された取得先のタイムサーバのIPアドレスにユニキャスト送信し、当該タイムサーバの検索を行う。タイムサーバから応答があると、そのタイムサーバを取得先のタイムサーバとして確定して設定する。
【0032】
調整部108は、時刻情報取得部106が取得した現在時刻情報に基づき、時計手段112の現在時刻を調整する。これにより、時計手段112が出力する日時が正確に保たれる。
【0033】
エラー通知部130は、いずれのタイムサーバからも応答がない場合等のエラーが生じたときに、当該エラーを通知する。エラー通知部130は、ネットワーク複合機100の図示しないディスプレイにエラーを表示してもよく、ネットワーク250等を介して接続された他の端末にエラーを送信してもよい。
【0034】
図2は、本実施の形態におけるネットワーク複合機100により、現在時刻情報を取得し、時計手段112を調整する手順を示すフローチャートである。
時計手段112の時刻を自動補正する設定となっており、タイムサーバ(NTPサーバ)の自動取得が設定されている場合、ネットワーク複合機100において、時刻情報取得部106は、タイムサーバ設定部104により設定されたタイムサーバから現在時刻情報を取得する処理を行う。調整部108は、時刻情報取得部106が取得した現在時刻情報に基づき、時計手段112を調整する。
【0035】
このような状態で、タイムサーバ設定部104により設定されたタイムサーバから現在時刻情報が取得できない場合や、取得した現在時刻情報が正確でない、または設定されたタイムサーバと同期が取れない等のエラーが発生すると(S100のYES)、タイムサーバ設定部104は、エラーが生じたタイムサーバのエラー記録をエラー記憶部132に記憶する(S102)。また、タイムサーバ設定部104は、当該タイムサーバの設定をクリアする(S104)。次いで、タイムサーバ設定部104は、ネットワーク250に対してブロードキャスト送信でタイムサーバの検索を行う(S106)。いずれかのタイムサーバから返信があると(S108のYES)、タイムサーバ設定部104は、エラー記憶部132を参照して、当該タイムサーバがエラー記憶部132に記録された前回エラーが生じたタイムサーバか否かを判断する(S110)。ここで、返信があったタイムサーバがエラーが生じたタイムサーバである場合(S110のYES)、タイムサーバ設定部104は、次のタイムサーバからの返信があるまで待機する(S116)。
【0036】
ステップS110で、返信があったタイムサーバが前回エラーが生じたタイムサーバでない場合、またはステップS116で次のタイムサーバから返信があった場合(S118のYES)、タイムサーバ設定部104は、当該タイムサーバを現在時刻情報の取得先のタイムサーバとして設定する(S112)。この後、時刻情報取得部106は、設定されたタイムサーバと通信を開始し、現在時刻情報を取得する処理を行う。この間、時刻情報取得部106は、設定されたタイムサーバと同期がとれているかを検出する(S114)。設定されたタイムサーバと同期が取れない場合(S114のNO)、ステップS100に戻り、同様の処理を行う。
【0037】
一方、ステップS108でタイムサーバからの返信がない場合(S108のNO)、またステップS118で、次のタイムサーバからの返信がない場合(S118のNO)、エラー通知部130は、エラー通知を行う(S120)。エラー通知部130は、たとえばネットワーク複合機100の表示部(不図示)や、ネットワーク複合機100とネットワークで接続されたPC端末の画面に表示することができる。
なお、エラー記憶部132には過去のたとえば所定の期間の間にエラーが生じた複数のタイムサーバを記憶しておくこともでき、ステップS118でタイムサーバからのレスポンスがあった場合、その後にエラー記憶部132を参照してレスポンスがあったタイムサーバがエラー記憶部132に記憶されているか否かを判断することができる。レスポンスがあったタイムサーバがエラー記憶部132に記憶されている場合、ステップS116に戻り、再度次のタイムサーバのレスポンスを待つようにすることができる。また、レスポンスがあったタイムサーバがエラー記憶部132に記憶されていない場合は、ステップS112に進むようにすることができる。
【0038】
以上説明したように、本実施の形態におけるネットワーク複合機100によれば、ネットワーク複合機100の時計手段112が出力する時刻情報を正確に保つことができる。これにより、たとえばネットワーク複合機100で取り扱うデータに正確なタイムスタンプを付して、当該データを記憶しておくことができる。ネットワーク複合機100は、データにタイムスタンプとともに、その直前に現在時刻情報を送信してきたタイムサーバのIPアドレス等、そのタイムサーバを識別する情報も対応づけて記憶することができる。これにより、各データに付されたタイムスタンプが、どのタイムサーバからの情報に基づき調整されたものかを把握することができ、タイムスタンプの信頼性を判断することもできる。
【0039】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施の形態におけるネットワーク複合機の構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるネットワーク複合機の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0041】
100 ネットワーク複合機
102 通信制御部
104 タイムサーバ設定部
106 時刻情報取得部
108 調整部
112 時計手段
114 設定記憶部
130 エラー通知部
132 エラー記憶部
200 タイムサーバ
202 タイムサーバ
204 タイムサーバ
250 ネットワーク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
時計手段を有するとともに、ネットワークに接続されたネットワーク端末であって、
前記時計手段を調整するための現在時刻情報の取得先のタイムサーバを設定するために、前記ネットワークに対してブロードキャスト送信でタイムサーバの検索を行い、応答が早いタイムサーバを優先的に前記取得先のタイムサーバとして設定するタイムサーバ設定部と、
前記タイムサーバ設定部が設定した前記タイムサーバから現在時刻情報を取得する時刻情報取得部と、
前記時刻情報取得部が取得した前記現在時刻情報に基づき、前記時計手段の現在時刻を調整する調整部と、
エラーが生じたタイムサーバを識別する識別情報を記憶するエラー記憶部と、
を含み、
前記タイムサーバ設定部は、前記取得先として設定した前記タイムサーバにエラーが生じたときに、当該タイムサーバの設定をクリアするとともに、前記エラー記憶部に当該タイムサーバを識別する識別情報を記憶し、次いで前記タイムサーバの検索を行い、前記タイムサーバから応答があると前記エラー記憶部を参照し、前記エラー記憶部にエラーが記憶された前記タイムサーバ以外から応答があった場合に、当該タイムサーバを前記取得先として設定するネットワーク端末。
【請求項2】
請求項1に記載のネットワーク端末において、
前記タイムサーバ設定部は、前記タイムサーバのドメイン名またはIPアドレスを当該タイムサーバの前記識別情報として前記エラー記憶部に記憶するネットワーク端末。
【請求項3】
請求項1または2に記載のネットワーク端末において、
前記タイムサーバ設定部および前記時刻情報取得部は、SNTP(Simple Network Time Protocol)により、前記タイムサーバと通信するネットワーク端末。
【請求項4】
コンピュータを、
ネットワークに接続する手段、
時計手段を調整するための現在時刻情報の取得先のタイムサーバを設定するために、前記ネットワークに対してブロードキャスト送信でタイムサーバの検索を行い、応答が早いタイムサーバを優先的に前記取得先のタイムサーバとして設定するタイムサーバ設定手段、
前記タイムサーバ設定手段が設定した前記タイムサーバから現在時刻情報を取得する時刻情報取得手段、
前記時刻情報取得手段が取得した前記現在時刻情報に基づき、前記時計手段の現在時刻を調整する調整手段、
エラーが生じたタイムサーバを識別する識別情報を記憶するエラー記憶手段、
として機能させるプログラムであって、
前記タイムサーバ設定手段を、前記取得先として設定した前記タイムサーバにエラーが生じたときに、当該タイムサーバの設定をクリアするとともに、前記エラー記憶手段に当該タイムサーバを識別する識別情報を記憶し、次いで前記タイムサーバの検索を行い、前記タイムサーバから応答があると前記エラー記憶手段を参照し、前記エラー記憶手段にエラーが記憶された前記タイムサーバ以外から応答があった場合に、当該タイムサーバを前記取得先として設定するよう機能させるプログラム。
【請求項1】
時計手段を有するとともに、ネットワークに接続されたネットワーク端末であって、
前記時計手段を調整するための現在時刻情報の取得先のタイムサーバを設定するために、前記ネットワークに対してブロードキャスト送信でタイムサーバの検索を行い、応答が早いタイムサーバを優先的に前記取得先のタイムサーバとして設定するタイムサーバ設定部と、
前記タイムサーバ設定部が設定した前記タイムサーバから現在時刻情報を取得する時刻情報取得部と、
前記時刻情報取得部が取得した前記現在時刻情報に基づき、前記時計手段の現在時刻を調整する調整部と、
エラーが生じたタイムサーバを識別する識別情報を記憶するエラー記憶部と、
を含み、
前記タイムサーバ設定部は、前記取得先として設定した前記タイムサーバにエラーが生じたときに、当該タイムサーバの設定をクリアするとともに、前記エラー記憶部に当該タイムサーバを識別する識別情報を記憶し、次いで前記タイムサーバの検索を行い、前記タイムサーバから応答があると前記エラー記憶部を参照し、前記エラー記憶部にエラーが記憶された前記タイムサーバ以外から応答があった場合に、当該タイムサーバを前記取得先として設定するネットワーク端末。
【請求項2】
請求項1に記載のネットワーク端末において、
前記タイムサーバ設定部は、前記タイムサーバのドメイン名またはIPアドレスを当該タイムサーバの前記識別情報として前記エラー記憶部に記憶するネットワーク端末。
【請求項3】
請求項1または2に記載のネットワーク端末において、
前記タイムサーバ設定部および前記時刻情報取得部は、SNTP(Simple Network Time Protocol)により、前記タイムサーバと通信するネットワーク端末。
【請求項4】
コンピュータを、
ネットワークに接続する手段、
時計手段を調整するための現在時刻情報の取得先のタイムサーバを設定するために、前記ネットワークに対してブロードキャスト送信でタイムサーバの検索を行い、応答が早いタイムサーバを優先的に前記取得先のタイムサーバとして設定するタイムサーバ設定手段、
前記タイムサーバ設定手段が設定した前記タイムサーバから現在時刻情報を取得する時刻情報取得手段、
前記時刻情報取得手段が取得した前記現在時刻情報に基づき、前記時計手段の現在時刻を調整する調整手段、
エラーが生じたタイムサーバを識別する識別情報を記憶するエラー記憶手段、
として機能させるプログラムであって、
前記タイムサーバ設定手段を、前記取得先として設定した前記タイムサーバにエラーが生じたときに、当該タイムサーバの設定をクリアするとともに、前記エラー記憶手段に当該タイムサーバを識別する識別情報を記憶し、次いで前記タイムサーバの検索を行い、前記タイムサーバから応答があると前記エラー記憶手段を参照し、前記エラー記憶手段にエラーが記憶された前記タイムサーバ以外から応答があった場合に、当該タイムサーバを前記取得先として設定するよう機能させるプログラム。
【図1】
【図2】
【図2】
【公開番号】特開2008−79008(P2008−79008A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−255898(P2006−255898)
【出願日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]