説明

ネットワーク管理装置及びネットワーク管理方法

【課題】複数のアクセスポイント(AP)を管理するネットワーク管理装置及びその方法が提供される。
【解決手段】ネットワーク管理装置は、複数のアクセスポイントそれぞれにSSIDを動的に割り当て、各アクセスポイント間のデータトラフィックや広告露出量などを調整する。本発明の一実施形態によると、ネットワーク管理装置は、複数のアクセスポイントそれぞれにユーザ端末が識別される接続優先順位レベル情報を含むSSIDを動的に割り当てられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ネットワーク管理装置及びネットワーク管理方法に関し、より詳細には複数のネットワークアクセスポイント(Access Point、以下、「AP」という。)を管理するネットワーク管理装置において各AP間のデータトラフィックのロードバランスを行って、接続優先順位の調整による収益モデルを求めることのできるネットワーク管理装置及びネットワーク管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザ端末にネットワークアクセスを可能にするAPの普及が拡大されることによって、1つの地点で同時に接続可能なAPのリストが増加している。
【0003】
Wi−Fi方式のAPを例にすると、都心のいずれか特定の地点で同時に検索される接続可能なWi−Fi方式のAPのうち、同一のネットワーク管理主体、例えば、同一の通信会社が管理する複数のAPが存在する。
【0004】
このように1つの地点で同時に接続可能な複数のAPを管理することにおいて、ネットワーク管理主体の立場からは、特定APにネットワークの使用量が集中することで障害の発生確率が増加することは好ましくない。
【0005】
しかし、現在までは複数のAPを管理するネットワーク管理装置、例えば、通信会社のルータが管理下にある同一地点で同時に接続することが可能な複数のAP間のロードバランスを直接行うことは困難であった。
【0006】
このような困難は、同時に接続可能な複数のAPのうちどのAPに接続するかの有無をユーザ端末が任意に選択して、APを管理するネットワーク管理装置がユーザ端末のどのAPを選択するかを直接的に制御する方法を提示することができなかったために生じていた。
【0007】
例えば、従来、1つの地点でユーザ端末が検索した複数のAPがある場合、ユーザ端末が既存の接続有無及び/または信号強度などの基準に基づいて特定APを選択して接続したり、ユーザが直接に複数のAPのうち特定APを選択して接続したりしたが、これによってネットワーク管理者の立場におけるロードバランスは考慮されていなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、無線ネットワークを提供する複数のAPを管理するネットワーク管理装置において、管理下にあるAP間の接続優先順位を速く且つ簡単に調整することのできるネットワーク管理装置及びネットワーク管理方法を提供する。
【0009】
本発明の目的は、管理下にある複数のAP間にデータトラフィックや広告露出量などのロードバランスを行ってネットワークの過負荷による障害を防止し、広告提供による課金など別途の収益モデルを求めることのできるネットワーク管理装置及びネットワーク管理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施形態に係るネットワーク管理装置は、複数のアクセスポイントを管理するネットワーク管理装置において、ユーザ端末が認識して前記複数のアクセスポイントのいずれかのアクセスポイントに優先的に接続を試みるかを判断する基準として使用する接続優先順位レベル情報が含まれるSSIDを前記複数のアクセスポイントのそれぞれに動的に割り当てられるSSID割当部を備えることを特徴とする。
【0011】
前記SSIDは、ユーザ端末が認識できる複数のアクセスポイントのそれぞれを識別する固有識別子として、特定のネットワーク方式に限定される用語に制限解釈されてはならない。
【0012】
例えば、本実施形態において、SSIDはWi−Fi方式だけではなく、様々な無線ネットワークアクセスポイントの識別IDを含んでいると理解されなければならない。
【0013】
本発明の一実施形態によると、ネットワーク管理装置、複数のアクセスポイントそれぞれのネットワーク使用量がモニタリングされるモニタリング部をさらに備え、前記SSID割当部は、前記モニタリングした前記複数のアクセスポイントそれぞれのネットワーク使用量に基づいて、前記複数のアクセスポイントそれぞれに前記接続優先順位レベル情報を含むSSIDを前記複数のアクセスポイントのそれぞれに動的に割り当ててもよい。
【0014】
前記ネットワーク使用量は、前記複数のアクセスポイントそれぞれを経由して発生するデータトラフィック量であってもよい。
【0015】
前記SSID割当部は、前記モニタリングした前記複数のアクセスポイントそれぞれを経由して発生するデータトラフィック量に基づいて、前記複数のアクセスポイントそれぞれに対して、データトラフィック量が小さいほど相対的に高い接続優先順位レベル情報を含むSSIDを割り当ててもよい。
【0016】
また、前記ネットワーク使用量は、前記複数のアクセスポイントそれぞれを経由して前記ユーザ端末に提供される広告露出量であってもよい。
【0017】
本発明の一実施形態によると、ネットワーク管理装置は、前記モニタリングした前記複数のアクセスポイントそれぞれのネットワーク使用量に基づいて、既に前記複数のアクセスポイントそれぞれに割り当てられたSSIDのうち少なくとも一部をアップデートするSSID再割当が必要であるかを判断する判断部をさらに備える。
【0018】
前記判断部は、前記モニタリングした前記複数のアクセスポイントそれぞれのネットワーク使用量のうち、第1閾値を超過するネットワーク使用量を有する少なくとも一部のアクセスポイントに割り当てられたSSIDをアップデートするSSID再割当の過程が必要であると判断してもよい。
【0019】
本発明の一実施形態によると、前記SSID割当部は、前記SSID再割当の過程が必要であると判断された少なくとも一部のアクセスポイントのうち、第1アクセスポイントがマルチSSIDをサポートする場合、前記第1アクセスポイントに既に接続されたユーザ端末には既に割り当てられたSSIDをそのまま使用されるようにし、新しく接続されるユーザ端末には既に割り当てられたSSIDの代わりに再度割り当てられたSSIDのみを使用されるようにしてもよい。
【0020】
前記第1アクセスポイントがマルチSSIDをサポートしない場合、前記第1アクセスポイントに既に接続されたユーザ端末が接続を終了するように待機し、接続を終了すると新しく接続するユーザ端末に前記再度割り当てられたSSIDを使用されるようにしてもよい。
【0021】
本発明の一実施形態によると、ネットワーク管理装置は、ユーザ端末に含まれた接続管理プログラムが復号化できる予め指定されたアルゴリズムを用いて前記接続優先順位レベル情報を含むSSIDを暗号化する暗号化部をさらに備えてもよい。
【0022】
ネットワーク管理装置の前記SSID割当部は、前記複数のアクセスポイントそれぞれの設置位置情報を前記接続優先順位レベル情報と共に含むSSIDを前記複数のアクセスポイントのそれぞれに動的に割り当ててもよい。
【0023】
本発明の一実施形態によると、前記SSID割当部が前記複数のアクセスポイントのうち、第1アクセスポイントの前記接続優先順位レベルを調整してSSID再割当を行う場合、前記第1アクセスポイントの前記接続優先順位レベルの調整に対応する課金情報を生成して外部の広告管理サーバに送信してもよい。
【0024】
本発明の他の一実施形態に係るネットワーク管理方法は、複数のアクセスポイントを管理するネットワーク管理方法において、ユーザ端末が認識して前記複数のアクセスポイントのいずれかのアクセスポイントに優先的に接続を試みるかを判断する基準として使用する接続優先順位レベル情報を含むSSIDを、前記複数のアクセスポイントのそれぞれに動的に割り当てるSSID割当ステップを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明によると、ユーザ端末が同時に同一の地域で接続できる複数のAP間の接続優先順位を簡単かつ早く動的に調整するネットワーク管理装置及びネットワーク管理方法を提供することができる。
【0026】
本発明によると、管理下にある複数のAP間にデータトラフィックや広告露出量などのロードバランスを行ってネットワークの過負荷による障害を防止し、広告提供による課金など別途の収益モデルを求めるネットワーク管理装置及びネットワーク管理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施形態に係るネットワーク管理装置及びネットワーク管理下にあるAP間の構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るネットワーク管理装置を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るネットワーク管理方法を示すフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態に係るネットワーク管理装置によってAPの接続優先順位レベルがSSIDに含まれる場合、ユーザ端末がこれを用いて接続するAPを選択することを示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態に係るネットワーク管理装置が特定APの接続優先順位レベルを調整して課金情報を生成して送信することを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の一部実施形態を添付する図面を参照しながら詳細に説明する。しかし、本発明が実施形態によって制限されることや限定されることはない。各図面に提示された同一の参照符号は同一の構成を示す。
【0029】
図1は、本発明の一実施形態に係るネットワーク管理装置及びネットワークの管理下にあるAP間を示す構成図である。
【0030】
以下、ネットワーク管理装置100が管理するAPが802.11方式のWi−FiネットワークAPであることを仮定して説明するが、これは本発明の理解を助けるための一実施形態に過ぎず、本発明はWi−Fi方式のネットワークAPの管理に制限されない。
【0031】
したがって、下記で特に記載されていなくてもネットワーク管理装置100の動作はWi−Fi方式のネットワークAPだけではなく、他の無線通信方式のネットワークAPを管理するものと同一に理解され、本発明の思想を抜け出さない範囲でこのような異なる応用例も本発明の範囲から除外されることはない。
【0032】
ネットワーク管理装置100は、例えば、通信会社がWi−Fi Zone(登録商標)を構成する場合、AP110及びAP120を管理するルータまたはその上位レイヤのネットワーク管理サーバであってもよい。
【0033】
AP110及びAP120は、ネットワーク管理装置100の管理下にある。そして、AP130はネットワーク管理装置100の管理下にはない。
【0034】
ユーザ端末150、例えば、スマートフォンやタブレットPC、ノート型パソコンなどは領域101内のAP110、AP120及びAP130で接続可能な位置にあり、接続権限を有するAP110及びAP120のうち任意のAPに接続してネットワークに参加する。
【0035】
各AP110、AP120及びAP130は、ネットワークに対して認証の要求を行う識別子であるSSID(Service Set Identifier)を少なくとも1つ有し、SSIDは公開されてもよく、公開されなくてもよい。
【0036】
ネットワーク管理装置100の管理下にあるAP110及びAP120はそれぞれ有線方式または無線方式の接続111及び接続121を介してネットワーク管理装置100に接続して、ネットワークを構成する。この構成したネットワークによってユーザ端末150には、Wi−Fi方式などのネットワークの接続を提供してもよい。
【0037】
本発明の一実施形態によると、ネットワーク管理装置100は、管理するAP110及びAP120のSSIDを動的に割り当て、AP110及びAP120のいずれか一方にネットワークの接続が集中してトラフィックのアンバランスが発生することを防止する。
【0038】
また、本発明の他の一実施形態によると、AP110及びAP120において、ユーザ端末150にネットワークの接続をしながら広告を提供する場合、広告のターゲットやその他の広告露出を調整するためにネットワーク管理装置100が管理しているAP110及びAP120のSSIDを動的に割り当ててもよい。
【0039】
このような本実施形態において、ネットワーク管理装置100は、AP110及びAP120それぞれにSSIDを割り当てたり、再び割り当てたりする場合、各SSIDに接続優先順位レベル(priority level of connection)情報を含ませる。
【0040】
本発明の一実施形態によると、このような接続優先順位レベルはSSIDを構成する文字列(character string)の一部として含まれる。
【0041】
SSIDには接続優先順位レベルと共にAP110及びAP120が設置された位置情報を示す他の文字列も含んでもよく、位置情報に関する文字列はネットワーク管理装置100の管理の便宜及び/またはユーザ端末150のネットワーク検索などに活用される。
【0042】
これによって、図1に示すように、ユーザ端末150は、現在の位置で検索されるAP110、AP120、AP130のうち接続可能な権限のあるAP110及びAP120を識別し、AP110及びAP120それぞれのSSIDを通して判断される各接続優先順位レベルを認識し、接続優先順位の高い側に優先的にネットワークの接続を試みる。
【0043】
ネットワーク管理装置100は、SSIDを動的に割り当てたり、または再び割り当てたりするため、ある瞬間にはAP110のSSIDに含まれた接続優先順位レベル情報がAP120のSSIDに含まれた接続優先順位レベル情報よりも高い優先順位に対応し、他の瞬間にはAP110のSSIDに含まれた接続優先順位レベル情報がAP120のSSIDに含まれた接続優先順位レベル情報よりも低い優先順位に対応する。
【0044】
ネットワーク管理装置100が管理下にあるAP110及びAP120に動的に割り当てたり、または再び割り当てたりするSSIDに含まれる接続優先順位レベル情報は数個の量子化されたレベル、例えば、レベル1からレベル7までの7個であってもよい。
【0045】
ユーザ端末150には、アプリケーション形態の接続マネージャソフトウェアがインストールされ、ユーザ端末150がWi−Fi接続を試みる場合、インストールされた接続マネージャソフトウェアが、検索したAP110及びAP120のSSIDに含まれた優先順位情報を判断して優先順位が高い側に優先して接続を試みる。
【0046】
一方、ネットワーク管理装置100は、管理するAP110及びAP120それぞれに動的にSSIDを割り当てる場合、正当な接続権限のあるユーザ端末150が、復号化して認証を実行することのできる暗号化アルゴリズムを用いてSSIDを暗号化し、SSIDを割り当ててもよい。
【0047】
これによって、外部で他のAP130のSSIDをネットワーク管理装置100の管理下にあるAP110及びAP120に割り当てられたSSIDと類似に構成してユーザ端末の接続を誘導しても、ユーザ端末150は、安全なネットワークを提供するAP110及びAP120を識別して接続することができる。
【0048】
これはスマートフォンのようなモバイル機器が次第に普及されている近年にネットワークの安全性を高める方法である。
【0049】
したがって、本発明の実施形態によると、ネットワーク管理装置100は、管理下にあるAP110、AP120間のユーザ端末150の接続によるネットワークトラフィックのロードバランスを容易かつ早く実行することができる。
【0050】
また、AP110及びAP120でネットワークの接続を提供しながらユーザ端末150に広告を提供する場合、接続優先順位レベルを調整することで広告露出量が容易に調整され、場合に応じて広告主にこのような優先順位レベルの代価として課金を行なってもよく、新しい収益モデルを構築してもよい。
【0051】
以上のように、図1を参照して本発明の実施形態の一部を概略的に説明した。次に、図2を参照して、ネットワーク管理装置100の構成及びネットワーク管理装置100の各動作について詳細に説明する。
【0052】
図2は、本発明の一実施形態に係るネットワーク管理装置を示すブロック図である。
【0053】
モニタリング部210は、ネットワーク管理装置100の管理下にある図1に示すAP110及びAP120のネットワーク使用量を連続的または断続的にモニタリングする。断続的なモニタリングの場合、ネットワーク使用量のモニタリングは一定の時間周期をもって繰り返されてもよく、特定イベントがあるときのみ行われてもよい。
【0054】
一方、ネットワーク使用量は、AP110及びAP120を介して提供される全体データトラフィックの大きさ、広告露出の時間や広告データトラフィックの大きさなどを含んでもよい。
【0055】
すなわち、本発明の実施形態においてネットワーク使用量は、AP110及びAP120それぞれを介してユーザ端末150などとネットワーク管理装置100との間で交換される全体データトラフィックの大きさを含む概念であるが、単にデータの全体大きさだけではなく、特定種類のデータ量、例えば、特定広告主との契約関係に応じてAP110及びAP120のうち少なくとも一部に提供される広告データの量や広告の露出時間などを含む概念として解釈してもよい。
【0056】
SSID割当部230は、管理下にあるAP110及びAP120のそれぞれにSSIDを動的に割り当てたり、再び割り当てたりする。
【0057】
本発明の一実施形態に係るSSID割当部230は、AP110のSSIDを「OOO_XXXXXX_01」に割り当ててもよい。「OOO」はネットワーク管理装置100の管理主体である通信会社を識別する任意の文字列であり、「XXXXX」はAP110の設置位置情報及び/またはAP110の固有番号を識別するための文字列であり、「01」はAP110の接続優先順位レベルであってもよい。
【0058】
このような基準に基づいてSSID割当部230は、AP120のSSIDは「OOO_XXXXXX_02」に割り当ててもよい。一例として、AP120の優先順位はユーザ端末150によってAP110の優先順位よりも低い優先順位であると判断される。
【0059】
これによって、ユーザ端末150は予めインストールされた接続マネージャソフトウェアを駆動し、現在の位置で検索された正当な権限のあるAP110及びAP120のうち優先順位が最も高いAP110を優先して接続を試みる。
【0060】
まず、AP110及びAP120それぞれに上述したようなSSIDが割り当てられた後、ユーザ端末150を含む数台のユーザ端末がAP110に集中し、データトラフィックに関するロードバランスが必要であるかの有無は判断部220で判断する。
【0061】
例えば、判断部220は、AP110及びAP120のいずれか一方のデータトラフィックの集中度が第1閾値以上である場合、SSIDの再割当が必要であると判断する。
【0062】
そして、判断部220においてSSID再割当が必要であると判断すると、SSID割当部230は、予め割り当てられたSSIDの優先順位を調整してAP110のSSIDを「OOO_XXXXXX_03」に割り当てたり及び/またはAP120のSSIDを「OOO_XXXXXX_01」に割り当てたり、新しく接続するユーザ端末がAP120に優先して接続するように誘導する。
【0063】
暗号化部240は、正当なユーザ端末150にインストールされた接続マネージャソフトウェアを復号化して認証できる特定の暗号化アルゴリズムによって割り当てられるSSIDを暗号化する。
【0064】
例えば、AP110のSSIDが「OOO_XXXXXX_02」に割り当てられる場合、「OOO_XXXXXX_02」は暗号化アルゴリズムによって復号化して正当なAPのSSIDに認証されるが、権限のないAP130のSSIDが上記と類似の形態である「OOO_XXXXXX_01」に割り当てられてユーザ端末150の接続を誘導しても、「OOO_XXXXXX_01」は暗号化アルゴリズムによって復号化されると、正当なAPのSSIDではないと判断する。
【0065】
このような判断によってユーザ端末は安全なAP110及びAP120を選択して接続することができ、これにより安全性レベルが向上する。
【0066】
判断部220が、モニタリング部210のモニタリング結果を参考にしてSSIDを再び割り当てる必要があると判断し、ここで、SSID割当部230が再割当を行うことについては図3を参照して詳細に後述する。
【0067】
図3は、本発明の一実施形態に係るネットワーク管理方法を示すフローチャートである。
【0068】
まず、図3に示すように、ステップS310において、モニタリング部210は、管理下にあるAP110及びAP120のネットワークの使用量をモニタリングする。
【0069】
次に、ネットワークの使用量をモニタリングすることによって、ステップS320において、判断部220はAP110及びAP120に予め割り当てられたSSIDの再割当が必要であるか、すなわちSSID変更条件が満足されるかの可否を判断する。
【0070】
SSID変更条件は、データトラフィックに関するロードバランスや、広告露出による収益モデルに基づいて様々に設定されるが、以下ではいくつかの例示的な実施形態について説明する。
【0071】
本発明の一実施形態によると、SSID変更条件は、一部のAPに対するデータトラフィックの集中度が第1閾値以上であると設定してもよい。
【0072】
また、本発明の他の一実施形態によると、SSID変更条件は、一部のAPにおける広告露出時間が第2閾値以上であるか、広告データ送信が第3閾値以上であると設定してもよい。
【0073】
さらに、本発明の他の一実施形態によると、SSID変更条件は広告主のリクエストに応じて特定APの接続優先順位レベルを高くしたり低くしたりする命令が受信されると設定してもよい。
【0074】
もちろん、実施形態によるSSIDの変更条件は上述した設定を共に適用してもよい。
【0075】
ステップS320において、判断部がSSIDの変更条件が満足しない(図3に示すステップS320のいいえ)と判断すると、ネットワークモニタリング310を続ける。一方、ステップS320において、判断部がSSIDの変更条件が満足する(図3に示すステップS320のはい)と判断すると、SSID割当部230は次のステップであるステップS330を行う。
【0076】
次に、ステップS330において、SSID割当部230はSSIDの変更条件が満足されたAPがマルチSSIDをサポートするAPであるかを判断する。
【0077】
1つのAPに複数のSSIDが割り当てられてもよい。
【0078】
次に、ステップS330において、SSID変更条件が満足されたAPがマルチSSIDをサポートするAP(図3に示すステップS330のはい)である場合、次のステップであるステップS330において、SSID割当部230はAPのSSIDを直ちに再び割り当て、このとき既に接続しているユーザ端末の接続を強制的に途切ることはなく、新しく接続するユーザ端末に対しては新しく割り当てられたSSIDを提供する。
【0079】
そして、ステップS330において、SSID変更条件が満足されたAPがマルチSSIDをサポートしないAPである場合(図3に示すステップS330のいいえ)には、次のステップであるステップS350において、強制的に接続中であるユーザ端末の接続を切ることなく、ユーザ端末の接続が終了するまで待機し、次のステップであるステップS340において、SSIDの再割当を行ってもよい。
【0080】
図4は、本発明の一実施形態に係るネットワーク管理装置によってAPの接続優先順位レベルがSSIDに含まれる場合、ユーザ端末がこれを用いて接続するAPを選択することを示すフローチャートである。
【0081】
まず、図4に示すように、ステップS410においてユーザ端末150は、ネットワークの接続が必要な場合、予めインストールされた接続マネージャを実行する。
【0082】
次に、ステップS420において、現在の位置で検索されて接続可能なSSIDを識別し、ステップS430において、検索された各SSIDの復号化を実行し、ステップS440において、SSIDを認証して、認証されたユーザ端末のSSIDのみを選別してもよい。
【0083】
次に、ステップS450において、認証されたSSIDのうち優先順位が最も高いSSIDを選択してネットワークの接続を試みる。
【0084】
図5は、本発明の一実施形態に係るネットワーク管理装置が特定APの接続優先順位レベルを調整して課金情報を生成して送信することを示すフローチャートである。
【0085】
本発明の一実施形態によると、前述したように、AP110及びAP120を介してネットワーク接続中であるユーザ端末150に広告主との契約関係に応じて広告を提供してもよい。
【0086】
このような実施形態では、オンライン広告提供業者または通信ネットワーク提供業者には新しい収益モデルになる。
【0087】
まず、ステップS510において、ネットワーク管理装置100が広告主のリクエストに応じて、または予め契約された広告露出量に応じて特定APのSSID優先順位レベルを調整する。SSIDに含まれる接続優先順位の調整については図1〜図4を参照して説明したとおりである。
【0088】
次に、ネットワーク管理装置100は、ステップS520において、SSIDに含まれた接続優先順位レベル調整による代価として課金情報を生成する。
【0089】
次に、ステップS530において、ネットワーク管理装置100は、生成された課金情報を外部の広告サーバ(図示せず)に送信して課金手続が行われるようにする。
【0090】
本発明の一実施形態に係るネットワーク管理方法は、多様なコンピュータ手段を介して様々な処理を実行することができるプログラム命令の形態で実現され、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読取可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などのうちの1つまたはその組合せを含んでもよい。媒体に記録されるプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計されて構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり、使用可能なものであってもよい。コンピュータ読取可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光記録媒体、光ディスクのような光磁気媒体、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれてもよい。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるような機械語コード(machine code)だけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行され得る高級言語コード(higher level code)を含む。上述したハードウェア装置は、本発明の動作を行うために1つ以上のソフトウェアのレイヤで動作するように構成されてもよい。
【0091】
上述したように、本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、このような実施形態から多様な修正及び変形が可能である。
【0092】
したがって、本発明の範囲は、開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲だけではなく特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。
【符号の説明】
【0093】
100 ネットワーク管理装置
110〜130 アクセスポイント
150 ユーザ端末
210 モニタリング部
220 判断部
230 SSID割当部
240 暗号化部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のアクセスポイントが管理されるネットワーク管理装置において、
ユーザ端末が認識して前記複数のアクセスポイントのいずれかのアクセスポイントに優先的に接続を試みるかを判断する基準として使用する接続優先順位レベル情報が含まれるSSIDを、前記複数のアクセスポイントのそれぞれに動的に割り当てられるSSID割当部を備えることを特徴とするネットワーク管理装置。
【請求項2】
前記複数のアクセスポイントそれぞれのネットワーク使用量がモニタリングされるモニタリング部をさらに備え、
前記SSID割当部は、前記モニタリングした前記複数のアクセスポイントそれぞれの前記ネットワーク使用量に基づいて、前記複数のアクセスポイントそれぞれに前記接続優先順位レベル情報を含む前記SSIDを前記複数のアクセスポイントのそれぞれに動的に割り当てることを特徴とする請求項1に記載のネットワーク管理装置。
【請求項3】
前記ネットワーク使用量は、前記複数のアクセスポイントそれぞれを経由して発生するデータトラフィック量であることを特徴とする請求項2に記載のネットワーク管理装置。
【請求項4】
前記SSID割当部は、前記モニタリングした前記複数のアクセスポイントそれぞれを経由して発生する前記データトラフィック量に基づいて、前記複数のアクセスポイントそれぞれに対して、前記データトラフィック量が小さいほど相対的に高い接続優先順位レベル情報を含む前記SSIDを割り当てることを特徴とする請求項3に記載のネットワーク管理装置。
【請求項5】
前記ネットワーク使用量は、前記複数のアクセスポイントそれぞれを経由して前記ユーザ端末に提供される広告露出量であることを特徴とする請求項2に記載のネットワーク管理装置。
【請求項6】
前記モニタリングした前記複数のアクセスポイントそれぞれの前記ネットワーク使用量に基づいて、既に前記複数のアクセスポイントそれぞれに割り当てられた前記SSIDのうち少なくとも一部をアップデートするSSID再割当が必要であるかが判断される判断部をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載のネットワーク管理装置。
【請求項7】
前記判断部は、前記モニタリングした前記複数のアクセスポイントそれぞれの前記ネットワーク使用量のうち、第1閾値を超過する前記ネットワーク使用量を有する少なくとも一部の前記アクセスポイントに割り当てられた前記SSIDをアップデートするSSID再割当が必要であると判断することを特徴とする請求項6に記載のネットワーク管理装置。
【請求項8】
前記SSID割当部は、前記SSID再割当が必要であると判断された少なくとも一部の前記アクセスポイントのうち、第1アクセスポイントがマルチSSIDをサポートする場合、前記第1アクセスポイントに既に接続された前記ユーザ端末には既に割り当てられた前記SSIDをそのまま使用されるようにし、新しく接続する前記ユーザ端末には既に割り当てられた前記SSIDの代わりに再度割り当てられた前記SSIDのみを使用されるようにすることを特徴とする請求項6に記載のネットワーク管理装置。
【請求項9】
前記第1アクセスポイントが前記マルチSSIDをサポートしない場合、前記第1アクセスポイントに既に接続された前記ユーザ端末が接続を終了するように待機し、接続を終了すると新しく接続する前記ユーザ端末に前記再度割り当てられた前記SSIDを使用されるようにすることを特徴とする請求項8に記載のネットワーク管理装置。
【請求項10】
前記ユーザ端末に含まれた接続管理プログラムが復号化できる予め指定されたアルゴリズムを用いて、前記接続優先順位レベル情報を含む前記SSIDが暗号化される暗号化部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のネットワーク管理装置。
【請求項11】
前記SSID割当部は、前記複数のアクセスポイントそれぞれの設置位置情報を前記接続優先順位レベル情報と共に含む前記SSIDを前記複数のアクセスポイントのそれぞれに動的に割り当てることを特徴とする請求項1に記載のネットワーク管理装置。
【請求項12】
前記SSID割当部は、前記複数のアクセスポイントのうち前記第1アクセスポイントの前記接続優先順位レベルを調整して前記SSID再割当を行う場合、前記第1アクセスポイントの前記接続優先順位レベルの調整に対応する課金情報を生成して外部の広告管理サーバに送信することを特徴とする請求項1に記載のネットワーク管理装置。
【請求項13】
複数のアクセスポイントを管理するネットワーク管理方法において、
ユーザ端末が認識して前記複数のアクセスポイントのいずれかのアクセスポイントに優先的に接続を試みるかを判断する基準として使用する接続優先順位レベル情報を含むSSIDを、前記複数のアクセスポイントのそれぞれに動的に割り当てるSSID割当ステップを含むことを特徴とするネットワーク管理方法。
【請求項14】
前記複数のアクセスポイントそれぞれのネットワーク使用量をモニタリングするモニタリングステップをさらに含み、
前記SSID割当ステップは、前記モニタリングした前記複数のアクセスポイントそれぞれの前記ネットワーク使用量に基づいて、前記複数のアクセスポイントそれぞれに前記接続優先順位レベル情報を含む前記SSIDを前記複数のアクセスポイントのそれぞれに動的に割り当てることを特徴とする請求項13に記載のネットワーク管理方法。
【請求項15】
前記ネットワーク使用量は、前記複数のアクセスポイントそれぞれを経由して発生するデータトラフィック量であり、
前記SSID割当ステップは、前記モニタリングした前記複数のアクセスポイントそれぞれを経由して発生する前記データトラフィック量に基づいて、前記複数のアクセスポイントそれぞれに対して前記データトラフィック量が小さいほど相対的に高い前記接続優先順位レベル情報を含む前記SSIDを割り当てることを特徴とする請求項14に記載のネットワーク管理方法。
【請求項16】
前記ネットワーク使用量は、前記複数のアクセスポイントそれぞれを経由して前記ユーザ端末に提供される広告露出量であることを特徴とする請求項14に記載のネットワーク管理方法。
【請求項17】
前記モニタリングした前記複数のアクセスポイントそれぞれの前記ネットワーク使用量に基づいて、既に前記複数のアクセスポイントそれぞれに割り当てられた前記SSIDのうち少なくとも一部をアップデートするSSID再割当が必要であるかを判断する判断ステップをさらに含み、
前記判断ステップは、前記モニタリングした前記複数のアクセスポイントそれぞれのネットワーク使用量のうち、第1閾値を超過する前記ネットワーク使用量を有する少なくとも一部の前記アクセスポイントに割り当てられた前記SSIDをアップデートするSSID再割当が必要であると判断することを特徴とする請求項14に記載のネットワーク管理方法。
【請求項18】
前記SSID割当ステップは、前記SSID再割当が必要であると判断された少なくとも一部の前記アクセスポイントのうち第1アクセスポイントがマルチSSIDをサポートする場合、前記第1アクセスポイントに既に接続されたユーザ端末には既に割り当てられた前記SSIDをそのまま使用できるようにし、新しく接続する前記ユーザ端末には既に割り当てられた前記SSIDの代わりに再び割り当てられた前記SSIDのみを使用できるようにし、
前記第1アクセスポイントが前記マルチSSIDをサポートしない場合、前記第1アクセスポイントに既に接続された前記ユーザ端末が接続を終了するように待機し、接続を終了すると新しく接続する前記ユーザ端末に前記再度割り当てられた前記SSIDを使用することを特徴とする請求項17に記載のネットワーク管理方法。
【請求項19】
前記ユーザ端末に含まれた接続管理プログラムが復号化できる予め指定されたアルゴリズムを用いて前記接続優先順位レベル情報を含む前記SSIDを暗号化する暗号化ステップをさらに含むことを特徴とする請求項13に記載のネットワーク管理方法。
【請求項20】
前記複数のアクセスポイントのうち、前記第1アクセスポイントの前記接続優先順位レベルを調整して前記SSID再割当を行う場合、前記第1アクセスポイントの前記接続優先順位レベルの調整に対応する課金情報を生成して外部の広告管理サーバに送信する課金情報送信ステップをさらに含むことを特徴とする請求項13に記載のネットワーク管理方法。
【請求項21】
請求項13から請求項20いずれか一項のネットワーク管理方法を行うプログラムを収録したコンピュータで読み出し可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−191615(P2012−191615A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−50107(P2012−50107)
【出願日】平成24年3月7日(2012.3.7)
【出願人】(509288208)エヌエイチエヌ ビジネス プラットフォーム コーポレーション (93)
【Fターム(参考)】