説明

ハイブリダイゼーションおよびSPR検出のための装置および方法

ハイブリダイゼーションのための装置および方法であって、ハイブリダイゼーション・チャンバが提供される。ハイブリダイゼーション・チャンバは、ハイブリダイゼーション・フレームおよび検出フレームを有している。ハイブリダイゼーション・チャンバを、ハイブリダイゼーション・チャンバを囲うべく解除可能に組み合わされるハウジング内に収容することができる。さまざまな実施の形態によれば、ハイブリダイゼーションのための装置が、ベースとカバーとを含むハウジングを含むことができ、マイクロアレイを含んでいる基板がベース内に配置され、ハイブリダイゼーション・チャンバが、フレームと前記基板の一部分とを含んでなり、このハイブリダイゼーション・チャンバを密封するためカバーがバースに解除可能に組み合わされ、カバーが、注入装置がマイクロアレイに接触しないようにするための導入ポートを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(分野)
この教示は、ハイブリダイゼーションによる検定など、固体表面上で生物学的試料による反応を実行するための装置および方法に関係しうる。この装置は、ハイブリダイゼーションおよび検出のプロセスに関係する。
【背景技術】
【0002】
(背景)
生物学的分野において、固体表面での反応を、ハイブリダイゼーションによる検定のために使用することができる。結合ペアのうちの固体表面上に位置する公知のメンバーが、前記結合ペアのうちの生物学的試料からのターゲット・メンバーとハイブリダイズでき、ハイブリダイゼーション流体中で二本鎖が形成される。固体表面上の二本鎖結合ペアのパターンが、前記生物学的試料についての情報をもたらす。固体表面上のパターンを検出し、この情報を、固体表面上の結合ペアの公知のメンバーに関してマッピングすることができる。ハイブリダイゼーションの際には、固体表面上の体積を制御することが望まれ、検出の際には、固体表面上へのアクセスの提供が望まれる。
【0003】
処理の際にハイブリダイゼーション流体の漏れや蒸発を少なくし、反応温度、所要時間、混合、および他のハイブリダイゼーションのパラメータについて正確な管理を維持するため、密封されたハイブリダイゼーション・チャンバを提供することが望ましいかもしれない。ハイブリダイゼーションのパラメータには、例えば55℃などの高温で、400rpmで攪拌しつつ、18〜24時間などがありうる。ハイブリダイゼーション・チャンバを密封するハウジングが、周囲からの密封が可能なハイブリダイゼーション・チャンバの輸送用容器をもたらすことができると、望ましいかもしれない。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
(要旨)
さまざまな実施の形態によれば、ハイブリダイゼーションのための装置が、基板、ならびに検出フレームと、ハイブリダイゼーション・フレームと、前記基板の一部分とを含むハイブリダイゼーション・チャンバを含むことができ、検出フレームが基板上に位置し、ハイブリダイゼーション・フレームがハイブリダイゼーション・チャンバを形成すべく検出フレームに近接して位置している。さまざまな実施の形態によれば、ハイブリダイゼーションのための装置が、ベースとカバーとを含むハウジングを含むことができ、マイクロアレイを含んでいる基板がベース内に配置され、ハイブリダイゼーション・チャンバが、フレームと前記基板の一部分とを含んでなり、このハイブリダイゼーション・チャンバを密封するためカバーがバースに解除可能に組み合わされ、カバーが、注入装置がマイクロアレイに接触しないようにするための導入ポートを備えている。
【0005】
さまざまな実施の形態によれば、ハイブリダイズのための方法が、ベースとカバーとを含むハウジングを提供すること、マイクロアレイを含む基板を提供すること、フレームと前記基板の一部分とを含むハイブリダイゼーション・チャンバを提供すること、およびハイブリダイゼーション・チャンバを密封しフレームを圧縮するため、カバーをベースへと解除可能に組み合わせること、を含むことができる。
【0006】
さまざまな実施の形態によれば、ハイブリダイゼーションのための装置が、ベースとカバーとを含み、ベースおよびカバーが解除可能に組み合わされるハウジング、マイクロアレイを含み、ハウジングに収容されるように構成されている基板、基板上に位置し、基板とともに検出用体積を形成する検出フレーム、ならびに基板およびカバーとともにハイブリダイゼーション用体積を形成するハイブリダイゼーション・フレームを含むことができ、ハイブリダイゼーション用体積および検出用体積が、流体でマイクロアレイと接触する。さまざまな実施の形態によれば、ハイブリダイゼーションのための装置が、結合層および支持体を含み、マイクロアレイを含んでいる基板、およびフレームと前記基板の一部分とを含み、該フレームが結合層を貫いて支持体上に位置しているハイブリダイゼーション・チャンバを含むことができ、結合層が、吸収のための黒化剤を含んでいる。
【0007】
さまざまな実施の形態によれば、ハイブリダイゼーションのための装置が、基板ならびに検出フレームと、カバーと、前記基板の一部分とを含んでいるハイブリダイゼーション・チャンバを含むことができ、カバーが、ハイブリダイゼーション流体を前記基板の一部分にわたって分散させるための空洞を備えており、検出フレームが基板上に位置しており、基板がSPR検出に合わせて構成されている。さまざまな実施の形態によれば、ハイブリダイゼーションのための装置が、カバーを含むハウジング、マイクロアレイを含む基板、およびフレームと前記基板の一部分とを含むハイブリダイゼーション・チャンバを含むことができ、カバーが、ハイブリダイゼーション流体をマイクロアレイにわたって分散させるための空洞を備えており、カバーが、ハイブリダイゼーション・チャンバを密封すべくフレームに組み合わされ、カバーが導入ポートを備えており、基板がSPR検出に合わせて構成されている。
【0008】
さまざまな実施の形態によれば、ハイブリダイズの方法が、カバーを含むハウジングを提供すること、マイクロアレイを含む基板を提供すること、フレームと前記基板の一部分とを含むハイブリダイゼーション・チャンバを提供すること、ハイブリダイゼーション流体をマイクロアレイにわたって分散させること、およびSPRによってハイブリダイゼーションを検出すること、を含むことができる。
【0009】
以上の包括的な説明および以下のさまざまな実施の形態についての説明の両者が、種々さまざまであって、あくまで説明のためのものであり、これらに限られるわけではないことを、理解すべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(種々の実施形態の説明)
以下では、さまざまな実施の形態を参照するが、それらの例が、添付の図面に示されている。図面および明細書においては、可能な場合は常に、同一または同様の部分を指し示すために同一の参照番号を使用している。
【0011】
ここで使用される場合、用語「ハイブリダイゼーション」は、特定の結合ペアの2つのメンバー間の二本鎖の形成のプロセスを指している。特定の結合ペアとは、相補的または部分的に相補的であるポリヌクレオチドのストランドであることが多い。ここで使用される用語「ポリヌクレオチド」が、自然に生じるポリヌクレオチドの類似物を含んでおり、ポリヌクレオチドの長さについて何らの制限も含んでいないことを、分子生物学の分野の当業者であれば理解できるであろう。ポリヌクレオチドのストランドの一方を、固体基板上に不動化することができる。
【0012】
ハイブリダイゼーションに使用されるポリヌクレオチドのストランドは、二本鎖の検出を容易にするため、検出可能なマーカでラベル付けすることができる。検出可能なマーカの例としては、これらに限られるわけではないが、蛍光染料、放射性元素、酵素、または他のマーカ類がありうる。種々の実施の形態によれば、検出を検出可能マーカを検出するCCDカメラによってもたらすことができる。ハイブリダイゼーションに使用されるポリヌクレオチドのストランドは、ラベル付けされていなくてもよい。ラベル無しの結合ペアのハイブリダイゼーションは、表面プラズモン共鳴(SPR)によって検出することができる。
【0013】
ハイブリダイゼーションは、種々の物質の間の構造−活性相関の理解、単一ヌクレオチド多型(SNPs)の検出およびスクリーニング、および未知の物質の解読など、さまざまな目的で使用することができる。用語「特定の結合ペア」は、非特定の分子の相互作用のバックグラウンド・レベルを超えて検出可能な特異性を有し、互いに結合している分子のペアを指している。特定の結合ペアの例としては、これらに限られるわけではないが、抗体−抗原(または、ハプテン)のペア、リガンド−レセプターのペア、ビオチン−アビジンのペア、相補的な塩基対を有するポリヌクレオチド、核酸結合たんぱく質および同族の核酸配列、多たんぱく質複合体のメンバー、などがありうる。特定の結合ペアはそれぞれ、2つのメンバーを含むことができ、あるいはさらなる化合物が、所与の特定の結合ペアのいずれかのメンバーに特定的に結合することができる。
【0014】
さまざまな実施の形態によれば、ハイブリダイゼーションのための装置は、ポリヌクレオチドを液相で有し、あるいは基板に拘束して有するハイブリダイゼーション・チャンバを提供することができる。説明の目的のため、図面では、基板へと拘束されてマイクロアレイを形成しているポリヌクレオチドが記載されている。マイクロアレイの密度は、平方ミリメートル当たり4つの結合サイト、または平方ミリメートル当たり最大10の結合サイトであってよい。結合サイトは、ピン・スポット形成、インクジェット、フォトリソグラフィ、および高密度堆積の技術分野において公知である他の方法によって、基板上に配置することができる。図面に記載した特徴は、液相のヌクレオチドとのハイブリダイゼーションのための装置に、容易に適用することが可能である。
【0015】
さまざまな実施の形態によれば、「SPR」は、ここで使用されるとき、ハイブリダイゼーションおよび他のたんぱく質−核酸結合の監視に使用することができる表面の検出が可能な光学的検出法を指している。SPRは、厚さおよび自由電子金属(例えば、金、銀、銅、カドミウム、アルミニウム)と空気や水などのバルク媒体との界面における物質の屈折率について感受性を有することができる。マイクロアレイは、金属製の基板上に堆積させることができる。SPRは、実質的に単色であって非コヒーレントな近赤外の光源である例えばレーザ・ビームや発光ダイオード(LED)などの光源によって生成されるエバネッセント波を使用することができる。この波を、金属へと衝突する入射の表面と平行に、直線的に偏光させることができる。金属は、基板の薄膜部分を形成するよう、ガラスまたはポリカーボネートなどのプラスチックを含む支持体上へと塗布することができる。基板の全体を金属で構成してもよい。
【0016】
さまざまな実施の形態によれば、図19に示されているとおり、基板をプリズムに組み合わせる(クレッチェマン(Kretschmann)プリズム結合)ことができ、あるいは基板を格子に組み合わせる(格子結合)ことができる。SPRは、屈折率、入射光の波長、および図19にθで示される入射の角度の適切な組み合わせにおいて、入射光ビームからの光子が金属内で表面プラズモン・モードとなって吸収されるときに、プリズム−金属界面(クレッチェマン・プリズム結合)または格子−金属界面(格子結合)から反射される光の強度の減少として観測することができる。さまざまな実施の形態によれば、光子の吸収が最大となる入射角度、すなわち反射される光の強度が最小となる入射角度を、割り出すことができる。基板の金属表面上でのハイブリダイゼーションは、屈折率を変化させうるため、これによって反射光の強度が最小となる入射角度が変化する。この入射角度の変化を、ハイブリダイゼーション流体と接している金属表面上への物質の付着または減少を検出するために使用することができる。
【0017】
さまざまな実施の形態によれば、特定の結合ペアを結合させることによって、マイクロアレイの厚さが増加する可能性があり、その結果マイクロアレイが、入射角度の変化をもたらして、結合の存在を知らせることができる。入射の角度の位置、または入射の角度の付近の一定の角度における屈折率のいずれかを監視することによって、結合サイトにおける結合の有無を検出することができる。SPRは比較的高速であり、ラベル付け無しで実行できる。検出は、定められた角度にあるCCDカメラによって、もたらすことができる。SPR画像が、種々の結合サイトからの反射光強度のばらつきから生み出される。透明なカバーを備えるハイブリダイゼーション・チャンバを、SPRにより検出に使用することができる。
【0018】
さまざまな実施の形態によれば、格子を組み合わせたSPRは、CCDカメラ検出器によって、少なくとも1.0cm×1.0cmの表面積を有するマイクロアレイから観測できる。CCDカメラは、マイクロアレイ上の結合サイトの全マトリックスの同時検出をもたらすことができる。
【0019】
さまざまな実施の形態によれば、図1A〜1Cがハイブリダイゼーションのための装置を説明しており、検出フレームおよびハイブリダイゼーション・フレームの相対位置を示している。これらの実施の形態は、ハウジングまたは器具に関係しうる。さまざまな実施の形態によれば、そのような器具は、ハイブリダイゼーション・チャンバを形成すべく互いに抱き合うことができる顎のように構成されたリッドおよびホルダを提供できる。図1A〜1Cにおいては、ハウジングまたは器具の全体は示されていない。検出フレーム14を、マイクロアレイ12を拘束してなる基板10上に配置できる。ハイブリダイゼーション・フレーム16を、カバー/リッド18(ハウジングの実施の形態におけるカバー、および器具の実施の形態におけるリッド)を備えて密封を形成できるよう、前記検出フレームの近傍に配置することができる。さまざまな実施の形態によれば、ハイブリダイゼーション・フレーム16は、そのような密封をより良好に形成するため、圧縮可能であってよい。圧縮可能な材料は、材料科学の技術分野において公知である。さまざまな実施の形態によれば、ハイブリダイゼーション・フレームおよび/または検出フレームを、シリコーンゴム、FDA承認のシリコーンゴム、EPDMゴム、ネオプレン(CR)ゴム、SBRゴム、ニトリル(NBR)ゴム、ブチルゴム、ハイパロン(CSM)ゴム、ポリウレタン(PU)ゴム、バイトンゴム、およびポリジメチルシロキサン(ダウ・コーニング社(Dow Corning)のシルガード(Slygard:商標)エラストマー)から選択された少なくとも1つの弾性材料で構成できる。
【0020】
ここで使用されるとき、用語「フレーム」は、ガスケット類、リング類、またはシール類を指している。フレームは、全体形状および/または断面について、角形であってよく、円形であってもよい。フレームは、圧縮可能な弾性材料で構成できる。フレームは、ポート類などの流れを導く内的な手段を有しておらず、あるいはフレーム内の反応用凹所など、そのような導かれた流れを混合するための手段を有していない。フレームは、ハイブリダイゼーション・チャンバへの汚染物質の浸入を許さない。フレームは単一であって、複数の部材を含まない。フレームは、格子板などの複数のフレームへと分割されることはない。ここで使用されるとき、用語「検出フレーム」は、基板に付着し検出チャンバを形成するフレームを指している。ここで使用されるとき、用語「ハイブリダイゼーション・フレーム」は、検出フレーム上に位置することによって検出フレームとともにハイブリダイゼーション・チャンバを形成し、検出フレームに隣接または近接して位置することによって検出フレームの外側にハイブリダイゼーション・フレームを形成し、あるいは検出フレーム無しでハイブリダイゼーション・フレームを形成するフレームを指している。
【0021】
ここで使用されるとき、用語「近接」は、検出およびハイブリダイゼーション・フレームの位置を指し、それぞれが同じ幅を有し、あるいはいずれか一方がより幅広い状態で、一方が他方の上に位置するように重なり合った配置、それぞれが同じ中心を有し、あるいはいずれか一方が中心から外れた状態で、側面で互いに接するように互いに隣接した配置、またはいずれか一方が他方を囲んだ状態で、互いに接触しないが短い離間であるように互いの近くに位置した配置を含んでいる。
【0022】
さまざまな実施の形態によれば、図1Aは、検出フレーム14上に位置できるハイブリダイゼーション・フレーム16を示している。さまざまな実施の形態によれば、検出フレーム14は、検出の際にさらなる安定性をもたらすため、ハイブリダイゼーション・フレーム16よりも硬質であってよい。ハイブリダイゼーション・フレーム16は、密封されたハイブリダイゼーション・チャンバを形成するため、検出フレーム14とカバー/リッド18との間で圧縮できる。図1Bは、検出フレーム14に隣接して位置できるハイブリダイゼーション・フレーム16を示している。ハイブリダイゼーション・フレーム16は、密封されたハイブリダイゼーション・チャンバを形成するため、基板10とカバー/リッド18との間で圧縮できる。図1Cは、検出フレーム14の近くに位置できるハイブリダイゼーション・フレーム16を示している。ハイブリダイゼーション・フレーム16は、密封されたハイブリダイゼーション・チャンバを形成するため、基板10とカバー/リッド18との間で圧縮できる。図1A〜1Cに示した検出およびハイブリダイゼーション・フレームは、直線的であるが、検出およびハイブリダイゼーション・フレームは、円形、楕円形、およびそれらの組み合わせを含む任意の形状であってよい。後述するとおり、ハイブリダイゼーション・チャンバは、ハイブリダイゼーション用の体積と検出用の体積とを重なり合わせて備えてもよい。
【0023】
さまざまな実施の形態によれば、検出フレームおよびハイブリダイゼーション・フレームは、ハイブリダイゼーション・チャンバおよび検出チャンバの両者を形成する1つのフレームで置き換えることができる。SPR検出の実施の形態においては、ハイブリダイゼーション・チャンバが同時に検出チャンバであってもよい。2つのフレームからなる実施の形態において説明した特徴が、1つのフレームからなる実施の形態にも同様に利益をもたらすことができることを、当業者にとって明らかである。
【0024】
さまざまな実施の形態によれば、ハイブリダイゼーションのための装置は、ハウジングまたは器具を含むことができる。図1A〜1Cに示されているとおり、ハイブリダイゼーションのための装置は、ハウジングまたはハウジング無しの器具のいずれかに関係しうる。カートリッジにおいて、ハウジングのカバーおよびベースが、器具のリッドおよびホルダと同様のやり方で機能することができる。さまざまな実施の形態によれば、図2〜11および図14〜16が、ハウジングに関係しうる。さまざまな実施の形態によれば、ハウジングが、処理(注入、結合反応、洗浄、乾燥、などを含む)のために器具内に位置することができ、図2〜11および図14〜16に示した特徴から利益を受けることができる。ハウジングを、検出のために器具から取り出すことができ、あるいは器具内で検出を行なうことができる。
【0025】
さまざまな実施の形態によれば、図2A〜2Cは、種々のカバーを有するハウジングを使用するハイブリダイゼーション用装置を示している。図2A〜2Cは、マイクロアレイ12を拘束してなる基板10上に配置できる検出フレーム14、および検出フレーム14上に配置できるハイブリダイゼーション・フレーム16を示している。ハイブリダイゼーション・フレーム16は、ハイブリダイゼーション・チャンバを囲むべくカバー18とともに密封を形成するよう、圧縮可能であってよい。さまざまな実施の形態によれば、すでに述べたとおり、検出フレームおよびハイブリダイゼーション・フレームが、互いに近接できる。図2A〜2Cは、カバー18が、持ち上げられた部位22および導入ポート20を有してよいことを示している。図2Aに示されているとおり、持ち上げられた部位22は、カバー18が基板10上のマイクロアレイ12に対して事実上平行であるよう、カバー18の上面から突き出すことができる。図2Bおよび2Cに示されているとおり、持ち上げられた部位22は、前記カバーの一部であってよく、ドーム状またはヴォールト状であって、カバー18が基板10上のマイクロアレイ12に対して事実上平行でなくてもよい。図2Bは、半球形のドームを有することができる持ち上げられた部位22を示している。図2Cは、直線状または角形のヴォールトを有することができる持ち上げられた部位22を示している。ドームまたはヴォールトの他のあらゆる変形または組み合わせを、ハイブリダイゼーション・チャンバのハイブリダイゼーション用体積を増やすべく使用することができる。図2Cに示されているとおり、ポート20は、持ち上げられた部位22の側方に移動できる。ポートは、必ずしも中心になくてよく、持ち上げられた部位またはカバーの他の部位の任意のどこかにあってよい。持ち上げられた部位は、カバーへと取り付けられるカバー以外の別の構成部品であってもよい。
【0026】
さまざまな実施の形態によれば、ハイブリダイゼーション・チャンバは、300マイクロリットル未満のハイブリダイゼーション用体積を提供する。ハイブリダイゼーション流体の量は、1.0〜50マイクロリットルであってよい。
【0027】
さまざまな実施の形態によれば、図2〜11および図14〜16は、カバーおよびベースを備えたハウジングを含んでいるハイブリダイゼーションのための装置を示している。さまざまな実施の形態によれば、ハウジングは、係止された位置へと組み立てることができ、解き放たれた位置へと分解することができる。ハウジングは、カバーを備えることができ、カバーそのものが、上部および圧縮プレートを備えることができる。圧縮プレートは、持ち上げられた部位、導入ポート、およびハイブリダイゼーション液体によって置き換えられたガスが大気へと逃げることができるようにするための排出ポートを備えることができる。導入ポートおよび排出ポートは、ハイブリダイゼーション流体がハイブリダイゼーション・チャンバから逃げ出すことがないよう、キャップで塞ぐことができる。さまざまな実施の形態によれば、キャップは、導入ポートの上部のシールテープであってよく、持ち上げられた部位を囲んでもよく(例えば、図3および4)、あるいは導入ポートに栓をしてもよい(例えば、図5D)。カバーおよびベースは、係止位置において、下方の基板の一部を露出する窓を形成することができる。バーコードを基板上に配置でき、この窓を通じてアクセスおよび/または読み取りを行なうことができる。上部は、圧縮プレートの持ち上げられた部位が突き出すことができるよう、開口をもたらすことができる。上部およびベースは、妥当に対になる機構を備えることができる。圧縮プレートは、ハイブリダイゼーション・フレームと係合するため、持ち上げられた部位と反対側に、隆起部分を有することができる。カバーを上部と圧縮プレートとに分割することによって、上部を押し下げ、スライドさせ、回転させ、さらに/あるいは反転させることによって係止位置へと動かすことができる解除可能に対になる機構をもたらすことができる。押し下げによって、圧縮プレートをハイブリダイゼーション・フレームに係合させることができる。スライド、回転、および/または反転により、上部が圧縮プレートを動かすことなく係止位置へと配置される。上部は、反対方向へとスライド、回転、および/または反転させることによって、解放することができる。さまざまな実施の形態によれば、ハイブリダイゼーションのための方法が、前記装置を提供し、これらの操作に従ってカバーおよびベースを解除可能に組み合わせることを含んでいる。
【0028】
さまざまな実施の形態によれば、基板上にバーコードを配置することができる。用語「バーコード」は、マイクロアレイおよび/またはハイブリダイゼーションを含む基板を特定することができるあらゆるマーキングを指している。バーコードは、一次元(例えば、バー)であってよく、二次元(例えば、点のマトリクス)であってよく、あるいは三次元(例えば、ホログラム)であってよい。基板上へのバーコードの配置には、バーコードが印刷されてなる粘着ラベルの配置、対照的な色の多層不透明コーティングの配置、または後述するとおり基板への直接マーキングが含まれうる。さまざまな実施の形態によれば、バーコードを、ハウジングまたはフレームに配置することができる。
【0029】
さまざまな実施の形態によれば、バーコードを、マーキングによって金属製の基板上に直接配置することができる。バーコードは、レーザまたはLEDからの光ビームで金属製の基板上にマークすることができる。バーコードは、基板が読み取り装置からの光ビームにさらされた後に基板から屈折されたレーザ光を読み取ることができる読み取り装置で読み取ることができるよう、基板内の或る深さまでマークすることができる。バーコードは、基板から屈折された入射光が白色の背景上の黒色として、あるいは黒色の背景上の白色としてバーコードを呈することができるよう、基板内へとある深さまで、基板上へとマークすることができる。さまざまな実施の形態によれば、バーコードは、1つのステップまたは複数のステップで配置することができる。基板の表面を、表面上の金属残留物を除去することによって変化させることができる。除去は、バーコードを配置するための均一な表面をもたらし、戻される光のパターンに一定した屈折角度を確立できる。基板の表面を、バーコードでマークすることができる。マークされたバーコードは、バーコードを読み取り装置からの光ビームにさらすことによって読み取ることができる。読み取り器は、マークされているバーコードが読み取り装置によって読み取ることができるよう背景に対して充分なコントラストをもたらしているか否かを判断すべく、配置することができる。さまざまな実施の形態によれば、バーコードは、基板上へと、1.27×10−5メートルと2.54×10−5メートルとの間の深さまでマークすることができる。
【0030】
さまざまな実施の形態によれば、ハウジングは、カバーおよびベースを含み、射出成型プラスチックで製造することができる。射出成型によって、ハウジングの製造コストを減らすことができ、ハイブリダイゼーション処理の後に破棄することができる使い捨ての容器を提供することができる。ハウジングは、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン・プラスチック、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリエチレン、テフロン(登録商標)、ポリスチレン、カルレッツ(商標)、または消耗品製造の技術分野において公知の他の材料で構成できる。
【0031】
ここで使用されるとき、「解除可能に対になる」または「解除可能に組み合わされる」という用語は、カバーおよびベースが、ハイブリダイゼーションの間は係止位置にあって、その後に検出のため基板へのアクセスを提供すべく解放することができるように、組み合わされることを指している。ベースおよびカバーは、解除可能な組み合わせ機構によって、解除可能に組み合わせることができる。解除可能な組み合わせ機構のさまざまな実施の形態が、本明細書に記載される。さまざまな実施の形態によれば、係止位置を、いくつかの種類の攪拌にさらすことができ、そのような攪拌のもとでも、カバーおよびベースは組み合わされたままである。そのような種類の攪拌には、ハウジングの傾斜、ハウジングの回転、ハウジングの往復運動、円形パターンでのハウジングの移動、および或る軸を中心とするハウジングの回転が含まれる。
【0032】
図3は、組み立てられて係止位置にあるハウジングの実施の形態を示している。図4は、分解された図3のハウジングを示している。ハウジングは、カバー18およびベース32を含んでおり、これらが解除可能な組み合わせ機構40によって係止位置に保持されている。解除可能な組み合わせ機構40により、カバー18を押し下げて押し付けることによって、係止位置へと動かすことができる。解除可能な組み合わせ機構40の拘束を解除して、引っ張り上げることによって、カバー18を解放することができる。カバー18の凹みによって、窓38を形成することができる。基板10上に配置されたバーコード(図示されていない)を、窓38を通じて読み取ることができる。キャップ36によって、ハイブリダイゼーション流体がハイブリダイゼーション・チャンバから逃げないように阻止できる。図6は、分解されたハウジングを示している。キャップ36を、索60によってハイブリダイゼーション・フレーム16に接続できる。検出のために基板10へのアクセスを提供するため、キャップ36およびハイブリダイゼーション・フレーム16の両者を取り去ることができる。
【0033】
さまざまな実施の形態によれば、図6は、組み立てられて係止位置にあるハウジングを示している。図7Aは、分解された図6のハウジングを示している。ハウジングは、ベース32およびカバー18を含むことができる。カバー18は、上部30および圧縮プレート34を含むことができる。上部30およびベース32は、解除可能な組み合わせ機構40を含むことができる。上部30は、上部30を手で扱うためのハンドル80、および基板10上に位置するバーコード(図示されていない)へとアクセスするための窓38を備えることができる。上部30は、圧縮プレート34の持ち上げられた部位22が突き出すことができるよう、開口を有することができる。解除可能な組み合わせ機構40は、上部30を回転させることによって、係止位置へと動かすことができる。カバー18を上部30と圧縮プレート34とに分割することによって、上部を回転させることによって圧縮プレート34を回転させることなく係止位置へと動かすことができる解除可能な組み合わせ機構40をもたらすことができる。上部30を回転させることによって、圧縮プレート34を、ハイブリダイゼーション・フレーム16と係合するように押し下げることができる。上部34は、反対方向に回転させて引っ張り上げることで、解放することができる。ベース32の下面には、ハウジングを重ね合わせて積層できるようにする凹所を備えることができる。さまざまな実施の形態によれば、図7Cが、2つ以上のハウジングの積層を可能にするため、ハンドル80、持ち上げられた部位22、およびキャップ36を凹所90に納められることを示している。図7Bは、重ね合わされて積層されたハウジングを示している。さまざまな実施の形態によれば、圧縮プレート34は、ハイブリダイゼーション・フレーム16の圧縮をもたらすため、不均一な厚さを有することができる。図7Dが、不均一な厚さを有する圧縮プレート34’を示している。
【0034】
さまざまな実施の形態によれば、図8は、組み立てられているが係止位置にはないハウジングを示している。圧縮プレート34を、ベース32に配置することができる。上部30を、ベース32にヒンジ付けすることができる。上部30を、ベース32の対向する各側にヒンジ付けされる2つの部位に分割することができる。さまざまな実施の形態によれば、上部30を、ベース32の片側にヒンジ付けしてもよく、あるいは上部を2つの部位よりも多数に分割してもよい。上部30は、カバーが係止位置へと動かされたときに圧縮プレート34を圧縮するため、リブ100を備えることができる。上部30の2つの部位は、カバーが係止位置にあるときに圧縮プレート34の持ち上げられた部位22が上部30を貫いて突き出すことができるよう、開口を形成することができる。上部30およびベース32は、解除可能な組み合わせ機構40を備えることができる。解除可能な組み合わせ機構40は、上部30がヒンジ付け部位に沿って係止位置へと反転されたときに、上部30をベース32へと拘束することができる。上部30をベース32へと拘束することによって、ハイブリダイゼーション・フレーム(図示されていない)と係合させるべく圧縮プレート34を押し下げるため、リブ100を押すことができる。上部30は、解除可能な組み合わせ機構40の拘束を解除することによって解放することができる。
【0035】
さまざまな実施の形態によれば、図9Aおよび9Bは、それぞれ未組み立ておよび組み立て済みのハウジングを示している。図9Aは、組み立てられていない状態のハウジングを示しており、上部30と圧縮プレート34とを含むカバー18を備えている。圧縮プレート34は、持ち上げられた部位22および導入ポート20を備えることができる。上部30は、一端が閉鎖された「マッチ箱」と同様の5つの面を有することができる。ベース32は、ベース32を上部30内へと押し、上部30から引き出すためのハンドル80を備えることができる。上部30は、リブ100を備えることができる。圧縮プレート34は、ベース32内へと配置されてベース32が上部30内へと係止位置まで押し込まれたときに圧縮プレート34を圧縮するため、傾斜リブを備えることができる。図9Bは、組み立てられたハウジングの側面図を示している。破線が、ベース32、圧縮プレート34、およびリブ100を含むハウジングの内部を示している。上部30は、持ち上げられた部位22が上部30の上方へと突き出すことができるよう、開口を備えることができる。ハンドル80は、上部30の開放端から突き出すことができる。リブ100および圧縮プレート34の傾斜リブによって、解除可能な組み合わせ機構をもたらすことができ、圧縮プレート34を圧縮することができる。ベース32を上部30へと押し込むことによって、ハイブリダイゼーション・フレーム(図示されていない)と係合させるべく圧縮プレート34を押し下げるため、リブ100を押すことができる。ベース34は、上部30から離れるようにハンドル80を水平に引くことによって、解放することができる。
【0036】
さまざまな実施の形態によれば、図10は、分解されかつ組み立てられるハウジングを示している。図10は、カバー18が取り外されたハウジングを示しており、カバー18は、上部30および圧縮プレート34を含むことができる。上部30は、上部30を係止位置へと回転させるためのハンドル80を備えることができる。キャップ36によって、ハイブリダイゼーション流体が圧縮プレート34の持ち上げられた部位22の導入ポート20を通ってハイブリダイゼーション・チャンバから逃げないように阻止できる。上部30は、圧縮プレート34の持ち上げられた部位22が上部30の上方へと突き出すことができるよう、開口を備えることができる。ベース32および上部30は、解除可能な組み合わせ機構40を含むことができる。解除可能な組み合わせ機構40は、上部30を係止位置へと動かすべく上部30を回転させたときにガイドに沿って移動する突起を備えることができる。カバー18を上部30と圧縮プレート34とに分割することによって、上部30を回転させることによって圧縮プレート34を回転させることなく係止位置へと動かすことができる解除可能な組み合わせ機構40をもたらすことができる。上部30を回転させることによって、圧縮プレート34を、ハイブリダイゼーション・フレーム16と係合するように押し下げることができる。上部34は、反対方向に回転させて引っ張り上げることで、解放することができる。ベース32は、基板10の下面へのアクセスを提供する窓120を備えることができる。バーコードを基板10の下面に配置することができ、窓120を通してアクセスすることができる。
【0037】
さまざまな実施の形態によれば、図11は、図6に示したハウジングと類似する組み立て済みのハウジングの底面視を示しているが、別の解除可能な組み合わせ機構を備えている。ベース32が、基板10への視覚的なアクセスを提供する開口を備えることができる。解除可能な組み合わせ機構40によって、上部30およびベース32を係止位置に保つことができる。図10は、解除可能な組み合わせ機構40を示しており、上部30を係止位置へと動かすべく上部30を回転させたときにガイドに沿って移動できる突起を備えることができる。図11は、解除可能な組み合わせ機構40を示しており、上部30を係止位置へと動かすべく上部30を回転させたときにガイドに沿って移動できる突起を備えることができ、ガイドは、突起の挿入時および/または回転時に上部30とベース32との間に或る程度の柔軟性をもたらす柔軟なタブを備えることができる。
【0038】
さまざまな実施の形態によれば、ハウジングは、バッチ処理のハイブリダイゼーションまたは連続処理のハイブリダイゼーションに関係できる。バッチ処理のハイブリダイゼーションの特徴を、排出ポートを追加することによって連続処理のハイブリダイゼーションに適用できることを、当業者であれば理解できるであろう。さらに、連続処理のハイブリダイゼーションの特徴を、排出ポートを取り除くことによってバッチ処理のハイブリダイゼーションに適用できることも、当業者であれば理解できるであろう。さらに、バッチ処理のハイブリダイゼーションと連続処理のハイブリダイゼーションとの組み合わせにおいて、両者の特徴を適用できることも、当業者であれば理解できるであろう。
【0039】
さまざまな実施の形態によれば、図14〜16は、ハイブリダイゼーションのための装置を示しており、カバーが基板であるベースに直接組み合わせられるハウジングを有している。基板がベース内に配置されるハウジングの特徴を、基板がベースであるハウジングに適用できることを、当業者であれば理解できるであろう。さらに、基板がベースであるハウジングの特徴を、基板がベース内に配置されるハウジングに適用できることも、当業者であれば理解できるであろう。
【0040】
さまざまな実施の形態によれば、図14は、カバー18と基板10とを含むハウジングを示しており、ここでは基板がベースである。カバー18は、窓150を備えることができる。窓150は、カバー18の一部分であってよく、あるいはカバー18の表面を形成する透明な材料であってよい。カバー18は、導入ポート20および排出ポート160を備えることができる。検出フレーム14(ハイブリダイゼーション・フレームでもある)を、カバー18と基板10との間に配置することができる。基板10は、SPRに合わせて構成できる。基板10は、自由電子金属を含むことができる。基板10は、金属で構成でき、あるいは薄い金属膜でコートされた支持体を備えることができる。さまざまな実施の形態によれば、図19(a)に示されているとおり、基板10を格子190に組み合わせることができる。さまざまな実施の形態によれば、図19(b)に示されているとおり、基板10をプリズム192に組み合わせることができる。図19は、入射角θを示しており、格子またはプリズム内の矢印が、表面プラズモンの伝播方向を示している。さまざまな実施の形態によれば、図14に示されているとおり、光源から検出器へと向かう光のためにアクセスを提供するため、ハイブリダイゼーション・チャンバ内のマイクロアレイ、格子またはプリズムを、窓150に整列させることができる。
【0041】
さまざまな実施の形態によれば、図16は、カバー18の底部を示している。カバー18は、それぞれハイブリダイゼーション流体を導入ポート20から分散させ、あるいは排出ポート160へと集めることができる空洞72を備えることができる。さまざまな実施の形態によれば、カバー18は、空洞72を有する導入ポート20を備えることができる。空洞72は、均一な広がりを備えることができ、あるいは累進的に広がる断面を備えることができる。空洞72は、基板のマイクロアレイを含んでいる部位にわたって、ハイブリダイゼーション流体を分散させることができる。ハイブリダイゼーション流体を分散させることによって、ハイブリダイゼーション流体とマイクロアレイとの間に一様な接触をもたらすことができる。カバー18を、検出フレーム14およびカバー18の両者と相性のよい接着剤で、検出フレーム14に組み合わせることができる。接着剤は、解除可能な組み合わせまたは恒久的な組み合わせのいずれかをもたらす。
【0042】
さまざまな実施の形態によれば、図15は、基板がベースでありうるハウジングを示している。さまざまな実施の形態によれば、すでに説明した任意のベースを、図15に示したカバーとともに使用することができる。図15は、カバー18が上部30と圧縮プレート34とを備えうることを示している。上部30は、持ち上げられた部位22を2つ備えることができる。持ち上げられた部位22の1つは、導入ポート20を備えており、他方の持ち上げられた部位は、排出ポート160を備えている。上部30が基板10に接触するとき、圧縮プレート34が、ハイブリダイゼーション・フレーム16を、基板10へと取り付け可能な検出フレーム14へと圧縮する。図16は、上部30の底面視を示している。上部30は、導入ポート20に隣接して分散用空洞72を備えることができる。分散用空洞72は、ハイブリダイゼーション・フレーム16の内側に配置でき、ハイブリダイゼーション液体を基板10のハイブリダイゼーション・チャンバ内の部位にわたって分散させるため、漸増的な幅をもたらすことができる。ハイブリダイゼーション・チャンバからのハイブリダイゼーション液体を集めるため、同様の構造が排出ポート160に隣接して存在できる。
【0043】
さまざまな実施の形態によれば、解除可能な組み合わせ機構には、ひとたび所望の圧縮が達成されるとカバーを係止位置へと動かすばねタブ、突起およびガイド、柔軟なタブが含まれうる。これらに加え、梱包の技術分野において公知の種々ある任意の解除可能なファスナを、解除可能な組み合わせ機構として実装することができる。
【0044】
ハウジングについての種々の実施の形態の特徴の組み合わせまたは選択を、ハイブリダイゼーションのための特定の用途および処理環境向けのハウジングに適用できることを、当業者であれば理解できるであろう。したがって、すでに説明した特徴の多数の順列組み合わせに、この明細書において想到することができる。
【0045】
さまざまな実施の形態によれば、図5A〜5Dは、カバーの導入ポートおよび持ち上げられた部位を示している。図5A〜5Dは、図2Aに類似している持ち上げられた部位を示しており、ここで持ち上げられた部位は、カバーの上面から突き出してよい。図5A〜5Dに関連して説明される特徴は、持ち上げられた部位がカバーの一部であってよい図2Bおよび2Cに示されている持ち上げられた部位にも適用できる。図5A〜5Dに関連して説明される特徴は、カバーとは別個の構成部品である持ち上げられた部位にも適用可能である。図5A〜5Dに関連して説明される特徴は、持ち上げられた部位がなくカバーに直接位置している導入ポートにも適用可能である。図5Aは、持ち上げられた部位22の断面を示しており、導入ポート20、注入用空洞70、および分散用空洞72を備えている。注入用空洞70および分散用空洞72は、垂直方向の重なりおよび水平方向のわずかな重なりを有して連通できる。水平方向の重なりによって、注入装置のためのストッパを提供できる。注入装置は、ハイブリダイゼーション・チャンバへとハイブリダイゼーション流体を供給することができるが、ストッパが、注入装置が分散用空洞72およびハイブリダイゼーション・チャンバの下方に基板に接触することがないように防止できる。
【0046】
用語「注入装置」は、ここで使用されるとき、ハイブリダイゼーション流体をハイブリダイゼーション・チャンバへと供給する任意の装置を指す。注入装置には、これらに限られるわけではないが、ピペット、シリンジ、筒、および研究室用または製造用流体の処置の技術分野において公知の他の任意の装置が含まれうる。注入装置は、自動化されてもよく、手動で操作されてもよい。
【0047】
図5Bは、持ち上げられた部位22の導入ポート20内に配置された注入装置74の断面を示している。注入装置74が下方の基板に接触することがないよう、導入ポート20を、注入装置74を抑止するように構成できる。ハイブリダイゼーション流体によって置き換えられたガスが周囲の環境へと逃げ出すことができるよう、導入ポート20を、注入装置74の周囲に開口をもたらすように構成できる。注入装置74を抑止した状態で、ハイブリダイゼーション流体をオーバヘッド空洞76へと取り出すことができる。ハイブリダイゼーション流体は、邪魔されることなくオーバヘッド空洞76を離れ、ハイブリダイゼーション用体積の一部のみを満たす。図5Cは、持ち上げられた部位22の導入ポート20内に配置された注入装置74の断面を示している。持ち上げられた部位22は、ハイブリダイゼーション流体によって置き換えられたガスが周囲の環境へと逃げ出すことができるよう、排出ポート78を備えることができる。排出ポート78は、ハイブリダイゼーションの際にハイブリダイゼーション流体が逃げ出すことが事実上無いよう、充分小さい幅を有するように構成でき、あるいは導入ポート20とともにキャップ36で覆うことができる。図5Dは、持ち上げられた部位22の導入ポート20内に配置された注入装置74の断面を示している。導入ポート20を、栓によって塞ぐことができ、あるいはキャップ36の一部によって塞ぐことができる。塞がれた導入ポート20は、注入装置74を抑止するように構成されている。栓および/またはキャップは、ハイブリダイゼーション手順の際のハイブリダイゼーション流体の蒸発を抑えつつ、ハイブリダイゼーション流体によって置き換えられたガスが逃げ出すことができるよう、ガス透過性の材料で構成できる。持ち上げられた部位22は、注入装置74が下方の基板に接触することがないようにするため、オーバヘッド空洞76への注入装置74の挿入のための奥行きをもたらすことができる。導入ポート20の長さおよび/または幅は、注入装置74が基板に接触することがないように構成することができる。さまざまな実施の形態によれば、カバーの他の部分に、導入ポートが注入装置によって占められた状態でハイブリダイゼーション流体によって置き換えられたガスが逃げ出すことができるようにするための排出ポートを備えることができる。
【0048】
さまざまな実施の形態によれば、導入ポートを、円柱形または円錐形に構成できる。導入ポートは、自動液体供給装置から注入装置先端または注入装置の先細りの先端を受け入れるため、先細りの穴であってよい。導入ポート(または、排出ポート)には、自動注入のためにバルブ類、ルアー(Luer)類、棘、Oリングなどの液体用フィッティング類を受け入れるため、ねじ山を設けてもよい。導入ポートを、隔膜、先細りの栓、ねじ付きの栓、またはキャップの一部であってよくキャップとは別であってもよい同様の装置で密封してもよい。
【0049】
さまざまな実施の形態によれば、ハイブリダイゼーション流体の添加は、ハイブリダイゼーションの技術分野において公知のとおり、基板に数回の洗浄および試薬添加ステップを加えること、および攪拌を含んでいる。次いで、基板を、手動またはロボットでハウジングから取り出すことができる。検出を容易にするとともに、検出を妨げうる気泡を検出チャンバから取り除くため、検出チャンバをオーバーレイ流体で満たすことができる。検出のため平坦な光学的表面をもたらすため、カバースリップまたはオーバーレイが、検出フレーム上に配置される。
【0050】
さまざまな実施の形態によれば、図12および13は、基板および検出チャンバを示している。図12は、マイクロアレイ12が拘束されてなる基板10を、検出フレーム14とともに示している。マイクロアレイ12は、図12のように単一であってよく、あるいは複数のセクションに分割されていてもよい。検出フレーム14は、ハイブリダイゼーション・フレームの材料よりも硬い材料で作ることができる。検出フレーム14は、カバースリップ130をマイクロアレイ12に対して事実上平行に保持するように構成され、検出チャンバ内の検出用体積のハイブリダイゼーション流体を囲んでいる。カバースリップ130は、検出のために透明であってよく、ガラスまたはプラスチックで構成できる。一実施の形態においては、検出チャンバが、2.0〜3.0ミリリットルの検出用体積を保持できる。図13は、仕切り140によって隔てられたマイクロアレイ142のアレイが拘束されてなる基板10を、検出フレーム14とともに示している。仕切り140が、カバースリップを検出フレーム14上に配置することによって、流通不能に絶縁され検出器によって個々に取り調べることができるチャンバのアレイがもたらされるよう、検出チャンバをチャンバのアレイに分割している。
【0051】
さまざまな実施の形態によれば、図18A〜18Fは、基板および検出フレームの断面を示している、図18A〜18Fは、基板10が支持体180、接着層182、および結合層184を備えうることを示している。マイクロアレイ12は、結合層184に結合する。結合層184は、ナイロン、セルロース、ニトロセルロース、ゲル、重合体、または高分子化学の技術分野において公知の他の多孔膜であってよい。結合層184は、基板の支持体180および接着層182へと、噴霧することができ、積層させることができ、化学気相成長法によって堆積させることができ、あるいは静電的な堆積によって堆積させることができる。支持体180は、吸収性でなくてよい。支持体180は、ガラス、溶融石英、シリコン、プラスチック、金属、セラミック、または重合体であってよい。接着層182は、感圧性のアクリル系接着剤など、ハイブリダイゼーション・チャンバを密封するため疎水性であってよい。検出フレーム14を、マイクロアレイ、基板10の層のうちの任意の1つ、またはそれらの層の界面に貼り付けることができる。検出フレーム14は、これらのそれぞれに、自身の固有の接着剤によって貼り付けることができ、あるいはこれらの層の粘着特性を利用して貼り付けることができる。図18Aには、マイクロアレイ12に貼り付けられた検出フレーム14が示されている。図18Bには、結合層184とマイクロアレイ12との界面に貼り付けられた検出フレーム14が示されている。図18Cには、結合層184に貼り付けられた検出フレーム14が示されている。図18Dには、結合層184と接着層182との界面に貼り付けられた検出フレーム14が示されている。図18Eには、接着層182に貼り付けられた検出フレーム14が示されている。図18Fには、接着層182と支持体180との界面に貼り付けられた検出フレーム14が示されている。これら接着性の接触がそれぞれ、ハイブリダイゼーション・チャンバの底部の密封をもたらしている。さまざまな実施の形態によれば、検出フレーム14を、結合層184を貫いて接着層182に貼り付けることができる。支持体180を、接着層182および結合層184でコートすることができる。検出フレーム14の輪郭を、結合層184から取り除くことができる。検出フレーム14を、結合層が取り除かれてなる接着層182上に配置することができる。
【0052】
さまざまな実施の形態によれば、結合層184は透明であってよく、あるいは不透明であってもよい。結合層184を不透明にして検出時の光の吸収を大きくするため、黒化することができる。吸収を大きくすることによって、結合層184によって屈折される光が少なくなり、検出器に雑音信号を生じさせる光が少なくなる。結合層184は、その組成にカーボンブラックを添加することによって、黒化することができる。結合層184が、透明または不透明な性質の複数の層を備えてもよい。
【0053】
さまざまな実施の形態によれば、ハイブリダイズのための方法が、カバーを備えるハウジングを提供すること、マイクロアレイを備える基板を提供すること、フレームと基板の一部分とを含むハイブリダイゼーション・チャンバを提供すること、ハイブリダイゼーション流体をマイクロアレイにわたって分散させること、およびSPRによってハイブリダイゼーションを検出すること、を含むことができる。基板を提供することは、基板に格子を組み合わせることを含むことができる。基板を提供することは、基板にプリズムを組み合わせることを含むことができる。
【0054】
さまざまな実施の形態によれば、ハイブリダイズのための方法が、ベースとカバーとを備えるハウジングを提供すること、マイクロアレイを備える基板を提供すること、フレームと基板の一部分とを含むハイブリダイゼーション・チャンバを提供すること、およびハイブリダイゼーション・チャンバを密封しフレームを圧縮するため、カバーをベースへと解除可能に組み合わせること、を含むことができる。解除可能に組み合わせることは、カバーを押し下げて係止位置までスライドさせること、カバーを押し下げて係止位置に拘束すること、カバーを係止位置まで回転させること、ならびにベースを係止位置までスライドさせること、を含むことができる。カバーは、ヒンジ付けされた部位を備えてもよく、解除可能に組み合わせることが、ヒンジ付けされた部位を反転させて係止位置に拘束することを含むことができる。
【0055】
さまざまな実施の形態によれば、ハイブリダイゼーション方法が、ハイブリダイゼーション流体をハイブリダイゼーション用体積に供給すること、流体をマイクロアレイとハイブリダイズさせること、カバーとベースとを解放すること、ハイブリダイゼーション・フレームを取り除くこと、検出フレーム上にカバースリップを配置して検出用体積を密封すること、およびマイクロアレイ上のハイブリダイゼーションの結果を検出すること、を含むことができる。この方法は、基板をベース内に配置すること、ハイブリダイゼーション・フレームを検出フレームに近接配置すること、およびカバーとベースを解除可能に組み合わせること、を含むことができる。
【0056】
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的において、そのようでないと特記されない限りは、量、割合、ならびに明細書および特許請求の範囲で使用される他の数値を表現するすべての数は、あらゆる場合において用語「約」によって修飾されていると理解すべきである。したがって、そうではないと特記されない限りは、明細書および添付の特許請求の範囲に記載の数値パラメータは、本発明によって得ようと望む所望の特性に応じて変化しうるおおよその値である。請求項の技術的範囲への均等論の適用を制限しようとするものではないが、最低限でも、数値パラメータのそれぞれは、少なくとも報告された有効数字の桁数に照らして解釈されるべきであり、通常の切り上げ切り捨ての技法を適用して解釈されるべきである。
【0057】
本発明の幅広い技術的範囲を示している数値範囲およびパラメータが、おおよその値であるにもかかわらず、特定の例において記載された数値は、可能な限り精密に報告されている。しかしながら、あらゆる数値には、それらのそれぞれの検査測定において見られる標準偏差から必然的にもたらされる或る程度の誤差がつきものである。さらに、本明細書に開示した範囲はすべて、その範囲に包含されるあらゆるすべての部分的範囲を含むものと理解すべきである。例えば、「1〜10」という範囲は、1という最小値と10という最大値との間(1および10を含む)のあらゆるすべての部分的範囲を含み、すなわち、例えば5.5〜10など、1以上の最小値と10以下の最小値とを有するあらゆるすべての部分的範囲を含んでいる。
【0058】
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用されるとき、「a」、「an」、および「the」といった単数形が、明白かつ明確に1つの対象物に限定されていない限り複数の対象物を含むことに、注意すべきである。すなわち、「基板(a substrate)」と言及した場合には、基板が2つ以上である場合が含まれる。本明細書にて使用されるとき、「含む(include)」およびその文法的変種は、何かを限定しようと意図するものではなく、リストその他における物品への言及は、リストに挙げられた物品の代替となることができあるいはリストに挙げられた物品に加えることができる他の同様の物品を排除するものではない。
【0059】
以上説明したさまざまな実施の形態について、本発明の教示の技術的思想および技術的範囲から離れることなくさまざまな変更および変形が可能であることは、当業者にとって明らかであろう。したがって、ここに説明したさまざまな実施の形態は、添付の特許請求の範囲の技術的範囲にある他の変更および変形ならびにそれらの均等物を包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【0060】
添付の図面は、本明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成するが、さまざまな実施の形態を示している。
【図1】図1A〜1Cは、近接する検出およびハイブリダイゼーション・フレームの種々の実施の形態を示している。
【図2】図2A〜2Cは、カバーの種々の実施の形態を示している。
【図3】図3は、組み立てられ分解された装置の種々の実施の形態を示している。
【図4】図4は、組み立てられ分解された装置の種々の実施の形態を示している。
【図5】図5A〜5Dは、導入ポートおよび持ち上げられた部位について、種々の実施の形態を示している。
【図6】図6は、組み立てられ分解された装置の種々の実施の形態を示している。
【図7】図7は、組み立てられ分解された装置の種々の実施の形態を示している。
【図8】図9は、組み立てられ分解された装置の種々の実施の形態を示している。
【図9】図9は、組み立てられ分解された装置の種々の実施の形態を示している。
【図10】図10は、組み立てられ分解された装置の種々の実施の形態を示している。
【図11】図11は、組み立てられ分解された装置の種々の実施の形態を示している。
【図12】図12は、基板および検出フレームの種々の実施の形態を示しており、検出のためカバースリップを備えている。
【図13】図13は、基板および検出フレームの種々の実施の形態を示しており、チャンバおよびマイクロアレイのアレイを形成する複数の仕切りを備えている。
【図14】図14は、基板および検出フレームの種々の実施の形態を示しており、SPR検出のためのカバーを備えている。
【図15】図15は、ハイブリダイゼーション流体の流通のため導入ポートおよび排出ポートを備えるカバーについて、種々の実施の形態を示している。
【図16】図16は、導入ポートおよび排出ポートを備えるカバーについて、種々の実施の形態を示している。
【図17】図17A〜17Fは、基板の種々の実施の形態を示しており、検出フレームの支持体、接着層、結合層、およびマイクロアレイへの取り付けを示すために拡大されている。
【図18】図18は、キャップの種々の実施の形態を示している。
【図19】図19は、SPRのための組み合わせの種々の実施の形態を示している。
【図1A】

【図1B】

【図1C】

【図2A】

【図2B】

【図2C】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイブリダイゼーションのための装置であって、
基板、および
検出フレーム、ハイブリダイゼーション・フレーム、および該基板の一部分からなるハイブリダイゼーション・チャンバ
を含んでおり、
該検出フレームが、該基板上に位置し、該ハイブリダイゼーション・フレームが、該ハイブリダイゼーション・チャンバを形成すべく該検出フレームに近接して位置している装置。
【請求項2】
さらに、前記基板およびハイブリダイゼーション・チャンバのためのハウジングを有しており、該ハウジングが、ベースおよびカバーからなる請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ベースおよび前記カバーが、前記ハイブリダイゼーション・チャンバを密封すべく解除可能に組み合わされる請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記ハイブリダイゼーション・フレームが、圧縮可能であって前記カバーと封止を形成することができる請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記カバーが、圧縮プレートを有している請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記カバーが持ち上げられた部位を有している請求項2に記載の装置。
【請求項7】
前記持ち上げられた部位が、導入ポートを有している請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記導入ポートが、注入装置の前記基板への接触を防止している請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記持ち上げられた部位が、前記カバーの上面から突き出している請求項6に記載の装置。
【請求項10】
前記持ち上げられた部位が、前記カバーの一部分である請求項6に記載の装置。
【請求項11】
前記ハウジングが、さらに窓を有しており、該窓が、前記基板に添えられたバーコードへのアクセスを提供している請求項2に記載の装置。
【請求項12】
前記カバーが、ハイブリダイゼーション流体の流通のため、導入ポートおよび排出ポートを有している請求項2に記載の装置。
【請求項13】
さらに器具を含んでおり、該器具が、ホルダおよびリッドを有している請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記ホルダおよびリッドが、前記ハイブリダイゼーション・チャンバを密封すべく閉じられる請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記基板の前記一部分が、マイクロアレイを有している請求項1に記載の装置。
【請求項16】
ハイブリダイゼーション・フレームが、前記検出フレーム上に位置している請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記検出フレームが、前記ハイブリダイゼーション・フレームよりも硬い弾性材料で構成されており、検出チャンバを形成している請求項1に記載の装置。
【請求項18】
前記検出チャンバが、複数の仕切りを含んでおり、該複数の仕切りが、チャンバのアレイを形成しており、該チャンバのアレイが、マイクロアレイのアレイと流体で接触する請求項17に記載の装置。
【請求項19】
ハイブリダイゼーションのための装置であって、
ベースとカバーとを有するハウジング、
該ベース内に配置され、マイクロアレイを有している基板、および
フレームと該基板の一部分とからなるハイブリダイゼーション・チャンバ
を有しており、
該カバーが、該ハイブリダイゼーション・チャンバを密封すべく該ベースに解除可能に組み合わされ、
該カバーが、注入装置が該マイクロアレイに接触しないようにするための導入ポートを有している装置。
【請求項20】
前記カバーが、持ち上げられた部位を、前記ハイブリダイゼーション・チャンバの上方に位置させて有している請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記持ち上げられた部位が、前記導入ポートを有している請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記持ち上げられた部位が、注入用空洞および分散用空洞を有しており、該注入用空洞および分散用空洞が、前記注入装置が前記基板の前記一部分に接触することがないようにすべく配置されている請求項21に記載の装置。
【請求項23】
導入ポートが、前記注入装置が前記基板に接触することがないようにするため前記注入装置を抑止するように構成されている請求項19に記載の装置。
【請求項24】
ハイブリダイズのための方法であって、
ベースとカバーとを有するハウジングを提供すること、
マイクロアレイを有する基板を提供すること、
フレームと該基板の一部分とを含むハイブリダイゼーション・チャンバを提供すること、および
該ハイブリダイゼーション・チャンバを密封し該フレームを圧縮するため、該カバーを該ベースへと解除可能に組み合わせること
を含んでいる方法。
【請求項25】
解除可能に組み合わせることが、
前記カバーを押し下げて係止位置までスライドさせること
を含んでいる請求項24に記載の方法。
【請求項26】
解除可能に組み合わせることが、
前記カバーを押し下げて係止位置に拘束すること
を含んでいる請求項24に記載の方法。
【請求項27】
解除可能に組み合わせることが、
前記カバーを係止位置まで回転させること
を含んでいる請求項24に記載の方法。
【請求項28】
解除可能に組み合わせることが、
前記ベースを係止位置までスライドさせること
を含んでいる請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記カバーが、ヒンジ付けされた部位を有しており、
解除可能に係止することが、
前記ヒンジ付けされた部位を反転させて係止位置に拘束すること
を含んでいる請求項24に記載の方法。
【請求項30】
ハイブリダイゼーションのための装置であって、
ベースとカバーとを有し、該ベースおよび該カバーが解除可能に組み合わされるハウジング、
マイクロアレイを有し、該ハウジングに収容されるように構成されている基板、
該基板上に位置し、該基板とともに検出用体積を形成する検出フレーム、ならびに
該基板および該カバーとともにハイブリダイゼーション用体積を形成するハイブリダイゼーション・フレーム
を有しており、
該ハイブリダイゼーション用体積および該検出用体積が、流体で該マイクロアレイと接触する装置。
【請求項31】
請求項30に記載の装置を使用するハイブリダイゼーションの方法であって、
ハイブリダイゼーション流体を前記ハイブリダイゼーション用体積に供給すること、
該流体を前記マイクロアレイとハイブリダイズさせること、
前記カバーおよび前記ベースを解放すること、
前記ハイブリダイゼーション・フレームを取り除くこと、
前記検出フレーム上にカバースリップを配置して前記検出用体積を密封すること、および
該マイクロアレイ上の該ハイブリダイズの結果を検出すること
を含んでいる方法。
【請求項32】
請求項30に記載の装置を組み立てるための方法であって、
前記基板を前記ベース内に配置すること、
前記ハイブリダイゼーション・フレームを前記検出フレームに近接配置すること、および
前記カバーおよび前記ベースを解除可能に組み合わせること
を含んでいる方法。
【請求項33】
ハイブリダイゼーションのための装置であって、
結合層および支持体からなり、マイクロアレイを有している基板、および
フレームと該基板の一部分とからなり、該フレームが該結合層を貫いて該支持体上に位置しているハイブリダイゼーション・チャンバ
を有しており、
該結合層が、吸収のための黒化剤を含んでいる装置。
【請求項34】
前記基板およびハイブリダイゼーション・チャンバのためのハウジングをさらに有しており、該ハウジングが、ベースおよびカバーを有している請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記ベースおよび前記カバーが、前記ハイブリダイゼーション・チャンバを密封すべく解除可能に組み合わされる請求項34に記載の装置。

【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【図17D】
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【図17E】
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【図17F】
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【図18】
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【図19】
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【公表番号】特表2007−502435(P2007−502435A)
【公表日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−533492(P2006−533492)
【出願日】平成16年5月28日(2004.5.28)
【国際出願番号】PCT/US2004/016907
【国際公開番号】WO2004/108268
【国際公開日】平成16年12月16日(2004.12.16)
【出願人】(500069057)アプレラ コーポレイション (120)
【住所又は居所原語表記】850 Lincoln Centre Drive Foster City CALIFORNIA 94404 U.S.A.
【Fターム(参考)】