説明

ハンデイプラニメーター

【課題】 本発明は図形の面積を計測するプラニメーターの測定範囲の制限を解除する事。曲線の長さを測るキルビメーターの斜目視追随を廃止し直上から照準する事。片手持ちの測定機の手ぶれ、方位誤差を防止する事。取得した図形データーを次工程で使用する為に通信の手段を有する事。よって軽便で必要精度を保有する手の掌の大きさの可搬性のある図形の計測装置を開発する事を課題としている。
【解決手段】 匡体に十字マークの入った照準機構を装備し、匡体内に設置した交叉2方向のX方向、Y方向に接触回転する基準尺の測輪によって、照準機構によって目標線に沿って移動する匡体の移動距離を、XY2方向の分けて計測し計算機構によって要求する線の長さ、または面積を算出するものである。片手持に起因する匡体の変位誤差は内蔵する方位計によって検出修正して精度を維持している。計算結果はデジタル表示板に表示されるが要すれば計測中の原始データーを含め発信機構等によって次工程に通信される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は手の掌の大きさの匡体に交叉位置に配置した2方向の接触して回転する基準尺の測輪および方位計によって図形の線の長さ、面積、交叉線の角度、または形状を3要素のデーターの計算機構による計算から求め、表示板に表示し、各種データーを次工程へ通信する機構を有する可搬性のプラニメーターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図形の面積の計測には、従来からプラニメーターが開発され実用されてきたが測悍の先端に追随照準点があり測定範囲に制限があった。自由な形状の線の長さの計測に関してはキルビメーターがあるが測定線の追随は測輪を斜から目視して行っていて精度に心配があった。図形の数値化読み取りにはXY座標読み取り装置やタブロイド等があるが何れも大形な装置である。手の掌の大きさで正確簡便なものは無かった。
【特許文献1】特開平9−159435号公報
【特許文献2】特開2000−310503号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は図形の面積を計測するプラニメーターの測悍を廃止して測定範囲の制限を解除する事。曲線の長さを測るキルビメーターの斜目視追随照準を廃止し直上から照準する事。片手持ちの測定機の手ぶれ、方位誤差を防止する事。取得した図形データーを次工程で使用する為にデーター通信の手段を有する事。よって軽便で必要精度を保有する可搬性のある図形の計測装置を開発する事を課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
匡体に照準機構を設け、照準機構が追随する移動を匡体内に設けたXY2方向の寸法測定機構によってXY直角2方向に逐次分解計測し計算機構によって実長または面積を計算して表示する。計測中は匡体が測定線に従った移動による手ぶれ等を生ずるので匡体内に設けた方位計によって逐次計算上の方位誤差修正を行う。
【実施例】
【0005】
本発明の実施例を図1に基付いて説明する。匡体1は手の掌に入る大きさであり先頭部に十字マーク入りレンズの照準機構2がある。匡体1の上面にはデジタル表示板3、リセットスイッチ4a、機能選択スイッチ4b、縮尺選択スイッチ4c、尺度単位スイッチ4d信号スイッチ4eがある。照準機構2の照準点の対してX方向測輪5x、Y方向測輪5yは直交等距離に置かれている。
【0006】
図2は断面図である。Y方向測輪5yには基準尺の円周に相当するスリット6が設けられている。Y方向の移動量を検出するY方向フオトインタラプター7yとY方向正逆検出フオトインタラプター8yがある。X方向測輪5xに関わるスリット、フオトインタラプターはY方向のそれと同様である。
【0007】
各測輪5x5y上に置されたフオトインタラプター7x、8x、7y、8y、 及び方位計9から発生された、X方向、Y方向、方位の3要素の信号は計算機構10に導入され機能選択スイッチ4b、縮尺選択スイッチ4c、尺度単位スイッチ4dによる指示に従った計算を行い計算結果を測定結果としてデジタル表示板3に表示する。
【0008】
図形の線の長さの計測は計測線上に照準機構2の中心を合わせ、リセットスイッチ4aを押して図形線に沿って匡体1を移動する、既定の細分化プログラムに従って線分に対してX方向測輪5xは、Y方向には辷って回転せずに、X方向成分だけ回転してX方向に分解され移動距離pxを計測する、Y方向も同様にしてpyを計測する、計算機構10ではpxとpyの二乗の和の平方根を計算して図形の線分の長さの真値を求める、匡体1の移動に合わせて逐次計算され線分長が積分される。終点で再度リセットスイッチ4aを押せば作業は終了し積分された線の長さが縮尺選択スイッチ4c、尺度単位スイッチ4dの指示に従ってデジタル表示板3に表示される。
【0009】
図形の面積の計測は作業は線の長さの計測と同様であるが、匡体1の方位ぶれを方位計9の方位センサーによって逐次計算修正する。面積の計測は当該面積の周囲の線ガ出発点に回帰して来るので測輪が往復を運動する、計算上は加算、減算をするので各々の回転方向に対してX方向正逆検出フオトインタラプター8x、Y方向正逆検出フオトインタラプター8yを設置している。
【0010】
発信機構11及び接続子12は計測結果のみならず図形の原始データーを信号スイッチ4eによって後工程のP/Cに送信する、表示版のデーターを記録、転記するの手間が排除される。
【0011】
匡体1の図形面に対する支持は各測輪5x、5y加えてスリッパー6の3点であるが、各測輪5x、5yは匡体1に対して前後左右には剛に上下にはスプリングで軟に接続されていて、測輪5x、5yは適切な圧力で計測面を圧している。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】平面図
【図2】断面図
【符号の説明】
【0013】
1 匡体
2 照準機構
3 デジタル表示板
4a リセットスイッチ
4b 機能選択スイッチ
4c 縮尺選択スイッチ
4d 尺度単位スイッチ
4e 信号スイッチ
5x X方向測輪
5y Y方向測輪
6 スリット
7x X方向フオトインタラプター
7y Y方向フオトインタラプター
8x X方向正逆検出フオトインタラプター
8y Y方向正逆検出フオトインタラプター
9 方位計
10 計算機構
11 発信機構
12 接続子
13 スリッパー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
図形の線に沿って照準点を移動させて図形を計測する機械において、移動を匡体内の交叉座標X軸Y軸の2方向または極座標の半径r挾角θの2要素に分解するセンサーを有し、さらに匡体に方位センサーを具備して匡体の方位誤差を修正する機構を有し、図形の任意形状の線の長さ、任意形状の面積、交叉線の角度、図形の数値化を3要素のセンサーのデーターを計算機構によって行う事を特徴とするハンデイプラニメーター。
【請求項2】
図形の線の長さ、及び面積の計測を照準点を移動させて専用的にを実施する機械において、移動を匡体内の交叉座標X軸Y軸の2方向の2要素に分解するセンサーを有する事を特徴とするハンデイプラニメーター。
【請求項3】
図形の交叉座標X軸Y軸方向または極座標の半径r挾角θ点の移動距離の計測を図面に直接に接触して回転する基準尺の測輪の回転から得る事を特徴とするハンデイプラニメーター。
【請求項4】
図形の計測における移動距離および匡体の方位等の原始データーまたは合成された情報を通信する為の発信機構または接続子を備えた事を特徴とするハンデイプラニメーター。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate