説明

バラスト混入フロキュレーションおよび沈降によって水を処理する方法およびプラント

プラントの水処理の方法であって、フロック生成のためにフロキュレーション区域にて水とバラストと凝集剤とを接触させるステップと、生成混合物を沈降区域に導くステップと、処理水を分離するステップと、沈降区域下部でスラッジ及びバラストの混合物を抽出し、混合物を攪拌式中間混合区域に送給するステップと、中間混合区域のスラッジ及びバラストの混合物を抽出し、混合物に液体サイクロンによるスラッジ/バラスト分離処置を施すステップと、アンダーフローをフロキュレーション区域に再循環するステップと、オーバフローからスラッジの一部を抽出し、スラッジの他の一部を中間区域に再循環するステップと、水のフロキュレーション区域への流入前又は流入中に水内の不純物の濃度を表す少なくとも1つのパラメータを連続で測定するステップと、測定結果により所定品質の処理水を得るべく必要なブラスト量を連続で導き出すステップとを含む方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水処理の分野に関するものである。
【背景技術】
【0002】
水処理、主に、水の飲料化、および汚濁除去する必要のある都市廃水または工業廃水の処理は、多くは三価の金属塩から構成される凝結剤によって、処理する不純物を含む水を凝結させ、一般的に有機ポリマーから構成される凝集剤(フロキュレーション処理剤)によって、凝結した水を凝集させ、生成したフロック(floc)を沈降タンクに沈降させ、次いで、スラッジ(sludge)を沈降タンクの下部から部分的に抽出し、処理水を沈降タンクの上部から抽出する方法をよく用いている。
【0003】
このような技術によって、処理水から、特に、有機物と微量汚染物質と微生物とから構成される溶解不純物または懸濁コロイド状不純物を除去できる。
【0004】
本発明は、さらに詳細には、「バラスト混入フロックによるフロキュレーション−沈降」と呼ばれる技術に関連している。この技術は、例えば、微粒砂のような微細な高密度の粒状材料から構成されたバラストをフロキュレーション区域に注入し、凝集開始剤として機能させることによって、フロック生成の速度を増加させ、またフロキュレーション行程中に生成したフロックの密度を大きくすることによって、そのフロックの沈降速度を増加させることとなり、これによって、構造体を小型化可能にするものである。
【0005】
実際には、凝結した水は、ポリマーのような凝集剤およびバラストと接触するように、反応器内に供給され、攪拌手段によって、これらの凝集剤およびバラストと密に混合されることとなる。水が凝集剤およびバラストと接触する時間は、凝集剤によってバラストの周囲に凝集した不純物から構成されるフロックの生成およびそのフロックの大きさの拡大を可能にするために、十分なものでなければならない。
【0006】
入手可能性およびコストの理由から、約20μm〜約400μm、通常、80μm〜300μmの平均直径を有する微細砂が、最も頻繁に利用されるバラストである。
【0007】
バラスト混入フロキュレーション−沈降技術は、特に、以下の特許文献:
−1989年9月1日に公開された仏国特許出願公開第2627704号明細書(特許文献1)、および
−1995年11月3日に公開された仏国特許出願公開第2719234号明細書(特許文献2)
に記載されている。
【0008】
これらの技術では、バラストは、再循環手段によってプロセス内に再循環されることを可能にするために、一般的に、沈降機構から抽出されたスラッジから分離される構成となっている。
【0009】
再循環中、バラストのわずかな部分がスラッジに付随して流出することとなる。そのため、バラストの損失を補うことを目的として、新しいバラストを周期的に注入する必要がある。
【0010】
この新しいバラストの消費量を最小限に抑えるために、スラッジによってバラストの損失を制御することが重要となる。なお、過剰な再循環によって、抽出されるスラッジの品質が劣化する場合がある。すなわち、過剰な再循環によって過剰に希釈された抽出スラッジが生じ、これよって、「水損失(water losses)」を招くことがある。
【0011】
これらの損失を最小限に抑えるために、前記バラストをプロセス内に再循環させるために行なわれるスラッジからのバラストの分離は、一般的に、スラッジ/バラスト混合物の液体サイクロン分離によって行われている。
【0012】
しかしながら、アンダーフロー内における固形分が所定値(多くの場合、約40体積%の固形分)を超えると、液体サイクロンの機能不良の可能性が急激に大きくなる。
【0013】
最終的には、液体サイクロンのアンダーフローが詰まって、バラストがオーバフローに流出するときに、著しいバラスト損失が生じることになる。
【0014】
これらの問題を解消する試みとして、先行技術、すなわち、2003年7月3日に公開された国際出願公開第03053862号パンフレット(特許文献3)は、スラッジおよびバラストの混合物をポンプによって沈降タンクの下部から抽出し、抽出した混合物を攪拌式中間混合区域に送り、前記中間混合区域内のスラッジとバラストとの混合物を抽出し、抽出した混合物に液体サイクロン分離によってスラッジ/バラスト分離の処置を施し、スラッジの一部をその流量を調節しながら再循環させる方法を示唆している。
【0015】
しかしながら、最も汚れの少ないバラストをフロキュレーション区域に再循環可能にする条件下では、バラストとスラッジとを分離する行程を実施することが望まれる場合、この技術を実施することによって、処理水の品質が急激に劣化することになる。実際に、追加の固形物を流入させることは、処理水の品質を汚染させる傾向にある。
【0016】
いずれにしても、特許文献1および特許文献2に記載されている方法のみならず、特許文献3に記載されているこの方法も、被処理水から凝縮されるべき材料の負荷に応じて投入されるバラストの量を最適化することができない。このバラストの最適化は、
−フロックを生成するために必要なエネルギーおよびスラッジの再循環に必要なエネルギーを著しく増加させることなく、
−除去されるべき不純物の凝縮(フロキュレーション)を行い、
−バラスト損失を最小限に抑え、
−水損失を減少させ、かつ
−高品質の処理水を得る
ことを同時に可能とするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】仏国特許出願公開第2627704号明細書
【特許文献2】仏国特許出願公開第2719234号明細書
【特許文献3】国際出願公開第03053862号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明の目的は、このような最適化を提案または達成可能にする技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の目的は、
プラントにて溶解不純物または懸濁コロイド不純物を含む水を処理する方法であって、
−前記水と、水よりも重い少なくとも一種の不溶性粒状材料から構成された少なくとも一種のバラストと、フロックの生成を可能にする少なくとも一種の凝集剤とをフロキュレーション区域にて接触させるステップと、
−このようにして生成した水およびフロックの混合物を沈降区域内に導くステップと、
−前記沈降区域の上部にて、処理された水を前記沈降区域の下部におけるスラッジおよびバラストの混合物から分離して、スラッジおよびバラストの混合物を攪拌式混合区域に送るステップと、
−前記中間混合区域内のスラッジおよびバラストの混合物を抽出して、抽出した混合物に液体サイクロン分離によるスラッジ/バラスト分離の処置を施すステップと、
−液体サイクロン分離処置におけるアンダーフローを前記フロキュレーション区域に再循環するステップと、
−液体サイクロン分離処置におけるオーバフローからスラッジの一部を抽出し、前記スラッジの他の一部を前記攪拌式中間混合区域内に再循環するステップと
を含む方法であって、
−水が前記フロキュレーション区域に入る前または入る際に、水内の不純物の濃度を表す少なくとも1つのパラメータを連続的に測定するステップと、
−このようにして得られた前記測定の結果を用いて、所定の品質の処理水を得るために投入する必要のあるブラストの量を連続的に推測するステップと
を含む方法に関連する本発明によって、達成されることになる。
【0020】
このような方法によって、あらゆる時点で、バラスト損失を最小限に抑えながら、汚染物質の負荷に応じて必要とされるバラストの量を知ることができ、これによって、汚染物質の総負荷を凝集させることができる。
【0021】
本発明による方法は、好ましくは、
−前記沈降区域から抽出された混合物内または前記フロキュレーション区域における混合物内におけるバラストの濃度を連続的に測定するステップと、
−前記沈降区域から抽出された混合物の濃度の連続的な測定から、前記プラント内に実際に存在するバラストの濃度を推測するステップと、
−前記プラント内に実際に存在するバラストの前記濃度が所定の閾値よりも低い場合に、フロキュレーション区域にバラストを補充するステップと
を含んでいる。
【0022】
有利な代替例によれば、前記プラントに実際に存在するバラストの前記濃度が所定の閾値よりも低い場合に、前記フロキュレーション区域にバラストを補充する前記ステップが自動的に行われる。
【0023】
本方法は、有利には、前記所定の品質を有する処理水を得るためにフロキュレーション区域内に定量供給される必要のある前記凝集剤の量を推測することにも、水内の不純物の濃度を表す前記少なくとも1つのパラメータの前記測定の結果を用いるステップも含んでいる。
【0024】
代替例によれば、本方法は、前記水がフロキュレーション区域に入る前に、所定量の少なくとも一種類の凝結剤と、場合によっては、所定量のpHを調節するように構成される少なくとも一種類の反応剤とを、前記水内に連続的に注入する予備ステップも含んでいる。凝集剤およびpHを調節する反応剤を注入するこのステップは、一般的に、非常に多くの場合に必要とされる。しかしながら、このステップが絶対的に不可欠とされない場合もある。特に、被処理水が殆ど有機物を含んでいない場合、このステップは、必ずしも必要とされない。
【0025】
この提案されている方法を実施するために用いられる水内の不純物の濃度を表す前記パラメータは、好ましくは、水内のいわゆる「全SS(Suspended Solid、浮遊物質)」の濃度(X)である。このいわゆる「全SS」濃度は、以下のパラメータ、
−前記水内の懸濁物の濃度と、
−前記水内の有機物の濃度と、
−原水内の微生物の濃度と、
−原水内の微量汚染物質の濃度と、
−凝結剤の前記所定量と、
−pHを調節するように意図されている反応剤の前記所定量と
の全てまたは一部を考慮して、計算される。
【0026】
開示されている方法の代替例によれば、前記所定の品質の処理水を得るためにフロキュレーションタンク内に懸濁される必要のあるバラストの量は、式(I):Y=aX+c(a=0.4〜1、b=0.3〜1、c=0〜2)によって計算される前記いわゆる「全SS」濃度Xに必要なバラストの濃度Yと、前記プラントにおける水の近似的な体積とに基づいて、決定される。
【0027】
提案されている方法は、好ましくは、所定の品質の処理水を得るために投入される必要のあるバラストの前記濃度に従って、前記フロキュレーション区域内に定量供給される前記凝集剤の量を連続的に調節するステップも含んでいる。
【0028】
スラッジおよびバラストの混合物を前記沈降区域の下部から抽出し、抽出した混合物を中間混合区域に送る前記ステップは、好ましくは、少なくとも1つのエンドレススクリューを用いて行われる。このようなエンドレススクリューによって、沈降タンクの下部からのスラッジおよびバラストの混合物を中間区域により一層規則的に送ることができる。ポンプを備える単純なパイプラインを用いる場合、混合物をこのように規則的に送ることはできない。
【0029】
有利な代替例によれば、本方法は、前記中間混合区域内のスラッジおよびバラストの所定のレベル(level)を維持するために、液体サイクロン分離処置におけるオーバフローから前記中間混合区域に再循環されるスラッジの流量を調節するステップも含んでいる。
【0030】
このような場合、本方法は、好ましくは、液体サイクロン分離処置におけるオーバフローからのスラッジをオーバフローパイプを有するタンク内に蓄え、中間混合区域内のスラッジとバラストとの混合物のレベルを測定し、測定値が所定の閾値よりも低い場合に、前記タンクに蓄えられた少なくとも一部のスラッジを前記中間混合区域内に放出するステップも含んでいる。
【0031】
開示されている技術の好ましい態様によれば、前記沈降区域からのスラッジおよびバラストの混合物を液体サイクロン分離する前記処置は、追加の液体を前記スラッジに対して接線方向に(tangentially)注入することによって、行われる。
【0032】
前記追加の液体は、液体サイクロン分離処置にて導入されるスラッジおよびバラストの混合物における体積の5体積%〜100体積%、典型的には、5体積%〜20体積%に対応する量だけ注入される。
【0033】
このような追加の液体を用いることによって、液体サイクロンに入る際に、実質的に不純物によって覆われていない汚れの少ないバラストを、液体サイクロンのアンダーフロー内にて得ることができる。
【0034】
記載されている方法の代替例によれば、前記水と、水よりも重い少なくとも一種の不溶性粒状材料から構成された少なくとも一種のバラストと、フロックの生成を可能にするための少なくとも一種の凝集剤とをフロキュレーション区域にて接触させる前記ステップは、
−被処理水とバラストと凝集剤との混合物の軸方向の乱流を攪拌によって前記流れ案内構造の軸方向に生じさせる内部区域を、完全に水中に沈む流れ案内構造によって、フロキュレーション区域内に画成するステップと、
−流体分配装置によって、前記凝集剤を前記軸方向の乱流に注入するステップと、
−前記流れの回転と向き合って、前記流れ案内構造の出口に配置された静止式装置によって、前記流れを分配するステップと、
−前記混合物が、前記流れ案内構造を囲む周辺区域を、前記内部区域の入口まで反対方向に循環することを可能するステップと、
−前記混合物を前記沈降区域に移動させるステップと
を含む。
【0035】
流れ案内構造によって画成された内部区域に設けられた攪拌手段を用いることによって、バラストを凝集剤および懸濁物と密に混合することができ、これによって、周辺区域において良好なフロックを生成することができる。凝集区域を内部区域と周辺区域とに仕切ることによって、攪拌手段によるこのフロックの機械的な崩壊を防ぐことができる。すなわち、フロックは、流れ案内構造によって保護されることになる。
【0036】
この方法は、好ましくは、流れを分配する静止式装置によって、前記流れ案内構造を出た流れを軸方向の流れに変換するステップを含んでいる。この装置は、流れ案内構造から離れて、例えば、フロキュレーション区域の基部に取り付けられてもよい。しかしながら、この流れを分配する静止式装置は、好ましくは、流れ案内構造そのものの内側に設けられているとよい。
【0037】
記載されている方法は、前記フロキュレーション区域における被処理水と、凝縮剤と、バラストとの接触時間を1分〜数分にすることができる。
【0038】
前記バラストは、好ましくは、約20μm〜約400μmの平均直径を有する微細砂であるとよい。
【0039】
本方法の代替例によれば、活性炭のような吸収特性を有する粒状材料、または樹脂のようなイオン交換または分子交換特性を有する粒状材料が、前記材料と被処理水との十分な接触時間を得るために、フロキュレーション区域またはフロキュレーション区域の下流に導かれる。
【0040】
適切であれば、この材料によって、前記バラストまたは第2のバラストが構成されてもよい。
【0041】
本方法の沈降ステップは、好ましくは、層状沈降ステップである。
【0042】
本発明は、
このような方法を実施するプラントであって、
−少なくとも1つの攪拌器を有する少なくとも1つのフロキュレーションタンクと、
−被処理水を前記フロキュレーションタンクに供給するパイプラインと、
−沈降タンクであって、その下部に処理水の排出口を有する沈降タンクと、
−沈降タンクの下部を少なくとも1つの攪拌器を有する中間タンクに接続するパイプラインと、
−前記中間タンクを液体サイクロンに接続するパイプラインと、
−液体サイクロンのオーバフローの一部を前記中間タンクに再循環するパイプラインと、
を備えているプラントであって、
前記プラントに入る水内の不純物の濃度を表す少なくとも1つのパラメータを連続的に測定するように構成される少なくとも1つの第1のセンサと、
前記第1のセンサによって検出された測定値から、所定の品質の処理水を得るために投入する必要のあるバラストの量を連続的に推測可能にする計算器と
をさらに備えているプラントに関連している。
【0043】
このようなプラントは、好ましくは、前記フロキュレーションタンクに設けられるか、前記中間タンクに設けられるか、または前記中間タンクを前記液体サイクロンに接続する前記パイプラインのレベルに設けられるかして、前記フロキュレーションと前記中間タンクと前記パイプラインとのうちの1つを通る混合物内におけるバラスト濃度を連続的に測定可能な少なくとも1つの第2のセンサを備え、前記計算機が、前記第2のセンサによって検出された測定値から、前記プラントに実際に存在するバラストの量を連続的に推測できるように構成されている。
【0044】
このようなプラントは、有利には、自動バラスト補充装置を備えている。
【0045】
前記計算機は、好ましくは、前記第1のセンサによって検出された測定値から、前記所定の品質の処理水を得るために投入する必要のある凝集剤の量を連続的に推測するように、構成されている。
【0046】
代替例によれば、本プラントは、前記計算機に接続された自動凝集剤ディスペンサーも備えている。
【0047】
前記第1のセンサは、好ましくは、原水内の懸濁物の濃度および/または原水内の有機物の濃度、例えば、前記水内の全有機炭素の濃度を測定するセンサである。
【0048】
代替例によれば、本プラントは、前記プラントによって処理された水の品質を連続的に測定するように構成される少なくとも1つのセンサを備えている。他の代替例では、この測定は、時々しか行われなくてもよいし、場合によっては、手動によって行われてもよい。
【0049】
水を前記フロキュレーションタンクに供給する前記パイプラインは、好ましくは、被処理水を凝結剤と混合する静止式混合器を備えている。
【0050】
処理水を前記沈降タンクから排出する前記排出口は、有利には、少なくとも1つの越流路または孔付きチューブを備えている。
【0051】
前記沈降タンクは、好ましくは、該沈降タンクの入口にサイフォン状仕切り板を備えている。
【0052】
また、好ましくは、前記沈降タンクは、該沈降タンクの入口に分配用構造を備えている。この分配用構造は、有利には、フロキュレーションタンクおよび沈降タンクの間に設けられ、かつ水中越流路の両側に配置された互いに平行の少なくとも2つの第1の横断板と、前記越流路を覆ってこれらの第1の横断板間に互いに平行に配置された複数の第2の横断板とを備え、前記複数の第2の横断板が、前記少なくとも2つの第1の横断板とともに、フロキュレーションタンクおよび沈降タンクの間に、前記第2の横断板の枚数と同じ数の流れ通路を構成している。
【0053】
有利な代替例によれば、沈降タンクの下部を前記中間タンクに接続する前記パイプラインは、エンドレススクリューを備えている。
【0054】
他の代替例によれば、本プラントは、オーバフローパイプを有するタンクを備え、前記タンクは、液体サイクロンのオーバフローの一部を前記中間タンクに再循環する前記パイプラインに設けられている。また、好ましくは、本プラントは、液体サイクロンのオーバフローの一部を前記中間タンクに再循環する前記パイプラインに設けられた弁を備え、前記弁は前記タンクの下流に設けられている。
【0055】
また、好ましくは、本プラントは、前記中間タンクにおけるスラッジおよびバラストの混合物のレベルを検出するセンサを備えている。
【0056】
代替例によれば、記載されているプラントに用いられる液体サイクロンは、処理されるスラッジおよびバラストの混合物を供給する少なくとも1つの接線供給部(tangentially supply)を有する円筒部と、円錐部と、円錐部の出口に設けられるとともに追加の液体を供給する接線供給部を有した追加の液体用注入チャンバとを備えている。
【0057】
代替例によれば、提案されているプラントは、イオン交換または分子交換特性若しくは吸着特性を有する材料を、前記フロキュレーションタンクに定量供給する少なくとも1つのディスペンサーを備えている。
【0058】
前記沈降タンクは、好ましくは、層状沈降タンクであり、1つの代替例によれば、前記層状沈降タンクは、垂直方向薄板を備えている。
【0059】
有利な特徴によれば、前記フロキュレーションタンクは、好ましくは、自らの両端に開口を有し、前記タンクの基部から離れて配置され、かつ前記攪拌器を有する中央区域および周辺区域を画成する流れ案内構造と、前記流れ案内構造から出た流れを分配する静止式装置とを備えている。この流れ案内構造は、好ましくは、前記フロキュレーションタンクの基部から垂直方向に離れて配置された円断面を有するチューブとなっている。
【0060】
有利な代替例によれば、このような静止式装置は、流れ案内構造の下部内に、好ましくは、攪拌器から下方に少なくとも200mm離れた位置で一体化されている。前記装置は、有利には、少なくとも2つの区画を画成し、かつ高さhとする少なくとも1つの直径板(diametral plate、直径に沿って延びる板)によって構成されている。前記少なくとも1つの横断板によって形成された前記区画は、好ましくは、互いにほぼ等しく形成された表面を有し、各区画の理論上の幅Bは、前記少なくとも1つの横断板の高さHと前記理論上の幅Bとの比率H/Bが、約1〜約2、典型的には、約1.5に等しくなるように選ばれている。
【0061】
本発明および本発明が有する種々の利点は、図面を参照して述べる2つの好ましい実施形態の以下の詳細の説明から、より容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明によるプラントの第1の実施形態の略断面図である。
【図2】図1に示されるプラントの流れ案内チューブの出口に設けられた流れ分配装置の上斜視図である。
【図3】図1に示されているプラントのフロキュレーションタンクと沈降タンクとの間の水中越流路に設けられた分配用構造の下透過斜視図である。
【図4】このプラントの液体サイクロンの断面図である。
【図5】本発明によるプラントの第2の実施形態の略断面図である。
【図6】図5に示されるプラントの流れ案内チューブおよび該流れ案内チューブに一体化された流れ分配装置の断面図である。
【図7】前記流れ分配装置のA−A’断面図である。
【図8】流れ分配装置の他の実施形態の断面図である。
【図9】流れ分配装置の他の実施形態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0063】
図1を参照すると、ここに記載されている実施形態は、機械的な攪拌器2を備えるフロキュレーションタンク1を有している。この機械的な攪拌器2は、回転可能に取り付けられた垂直軸を備えている。この垂直軸は、タンク内に入り込み、その端にブレードを備えている。
【0064】
ここに記載されている好ましい実施形態におけるフロキュレーションタンク1は、本質的に平行四辺形の形状を有しているが、他の実施形態では、他の形状、特に、円形状を有していてもよい。
【0065】
このフロキュレーションタンク1は、その中心部に、攪拌器2を受け入れた円筒状の流れ案内チューブ3によって構成される流れ案内構造を備えている。前記流れ案内チューブ3は、タンクの基部から離れて設けられ、流れ案内チューブ3の孔によって構成された中心内部区域1aを内部に画成すると共に、前記流れ案内チューブ3の外壁とフロキュレーションタンク1の横壁1cとの間に周辺区域1bを画成している。
【0066】
このフロキュレーションタンク1は、流れ案内チューブ3の出口に、その出口から離れて、タンクの底壁1dに取り付けられた静止式流れ分配装置4も備えている。
【0067】
この静止式装置4は、図2に斜視図で示されている。図から分かるように、静止式装置4は、1つの交差部を形成するように連結された2つの板4a,4bによって構成されている。
【0068】
他の実施形態では、この静止式装置は、流れ案内チューブの出口に、その出口から離れて設けられる代わりに、その出口に一体化されて、タンクの基部に取り付けられていてもよいことに留意されたい。
【0069】
図1に記載されているプラントは、被処理水を上述したフロキュレーションタンクに供給するパイプライン5も備えている。前記パイプライン5は、前記タンクの下部に接合されている。
【0070】
このパイプライン5は、凝結剤(例えば、塩化鉄)を注入する手段6(例えば、インジェクター6)と、pHを調節可能な反応物(例えば、石灰)を注入する手段7(例えば、インジェクター7)と、フロキュレーションタンクの入口にて所定のpHを有する凝結水が得られるように、手段6,7によってパイプラインに運ばれた反応剤を原水と混合可能な静止式混合器8とを備えている。
【0071】
図1に記載されているプラントは、バラストを構成する粒状材料(例えば、微細砂)をフロキュレーションタンク1内に定量供給する手段9(例えば、ディスペンサー9)と、凝集剤(フロキュレーション処理剤)(例えば、ポリマー)をこの同じフロキュレーションタンク内に定量供給する手段10(例えば、ディスペンサー10)とも備えている。
【0072】
さらに具体的に、手段10は、凝集剤を流れ案内チューブ3の内側に攪拌器2のブレードの下方の部分から定量供給できる。
【0073】
このプラントは、フロキュレーションタンクの下流に設けられた層状沈降タンク11も備えている。この好ましい実施形態の文脈では、プラントの小型化を促進するために、沈降タンクは、フロキュレーションタンクと共有された壁1cを有している。前記共有された壁は、分配用構造17を有する水中越流路16を備えている。沈降タンク11は、サイフォン状仕切り18を備えている。この仕切り18は、前記水中越流路16および前記分配用構造と共に、フロキュレーションタンク1および沈降タンク11の間に通路18aを形成している。
【0074】
この通路18aについて、図3を参照して、さらに詳細に説明する。
【0075】
図3から分かるように、フロキュレーションタンク1および沈降タンク11によって共有される壁1cは、その上部に水中越流路9を備えている。前記水中越流路9は、分配用構造17を備えている。さらに具体的に、この構造は、水中越流路16の両側に配置された2つの平行板(第1の横断板)17a、および水中越流路16を覆って他方の平行板17a間に配置された複数の平行板(第2の横断板)17bによって構成されている。これらの第2の横断板17bは、第1の横断板17aとともに、フロキュレーションタンク1と凝結タンク11との間に、横断板17bの数と同数の流れ通路を構成することになる。これらの通路は、沈降タンク11内に設けられたサイフォン状仕切りによって画成された通路18aと連通している。
【0076】
図1を参照すると、プラントの沈降タンク11は、その下部に、スラッジを掻き落とす回転装置12を備え、その上部に、水平方向薄板13を備えている。
【0077】
先行技術には、バラスト混入フロックを用いた水処理プラントに用いられる層状沈降タンクにて、フロックの沈降を促進するために、薄板を傾斜させることを提案しているものがある。しかしながら、本発明者らは、垂直方向薄板が凝結タンク内に設けられているという特徴が、フロックの沈降に悪影響を与えることなく、これらの薄板の取扱いを容易にする利点を有することを見出している。しかしながら、他の実施形態では、沈降タンクが、傾斜した薄板を有していてもよいし、または薄板を有していなくてもよいことに留意されたい。
【0078】
沈降タンク11は、その下部(底部)に、沈降したスラッジの排出通路14を有し、その上部に、処理水の排出口15を有している。排出口15は、この実施形態では、単純な越流路から構成されている。この越流路からの処理水は、パイプライン15aに取り出され、パイプライン15aには、処理水の品質に関連する2つ以上のパラメータの連続的な測定値、または周期的な測定値を検出できるセンサ44が設けられている。本発明の他の実施形態では、処理水の品質に関連するこのような測定値が手動によって得られてもよいことに留意されたい。
【0079】
さらに図1を参照すると、本発明によるプラントは、ブレードを取り付けた回転軸によって構成される攪拌器20を有するいわゆる「中間タンク(intermediate tank)」も備えている。
【0080】
この実施形態では、小型化の理由から、この中間タンク19は、フロキュレーションタンク1に取り付けられている。しかしながら、この中間タンク19の基部は、フロキュレーションタンク1よりも低いレベルに位置している。
【0081】
図1に示されているプラントは、沈降タンク11の通路14を中間タンク19の内側に接続するパイプライン21も備えている。このパイプライン21は、エンドレススクリュー22を備え、このエンドレススクリュー22の回転は、モータ23によって制御される。
【0082】
このプラントは、ポンプ28を有するパイプライン25も備えている。パイプライン25は、中間タンク19を液体サイクロン26に接続するものである。液体サイクロン26のアンダーフロー部27は、フロキュレーションタンク1の上方に設けられている。
【0083】
液体サイクロン26のオーバフロー部29は、中間タンク19の上方に繋がっている再循環パイプライン30に接続されている。タンク31は、この再循環パイプライン30に設けられるとともに、オーバフローパイプ32と、このオーバフローパイプ用の排出パイプライン33とを備えている。このタンク31の下流に設けられたパイプライン30の部分は、弁34を備えている。
【0084】
中間タンク19は、タンク19内におけるスラッジおよびバラストの混合物のレベルを検知するセンサ43も備えている。このセンサ43は、弁34に接続されている。
【0085】
この好ましい実施形態によれば、このプラントは、給水35を液体サイクロンのアンダーフロー部27に供給するパイプラインも備えている。このパイプラインは、凝集剤を供給する手段10aを備え、これによって、凝集剤およびバラストの混合物を最適化することが可能になる。この液体サイクロンは、図4の断面図にさらに詳細に示されている。
【0086】
図4を参照すると、液体サイクロン26は、円筒部50を備えている。円筒部50は、その上部に、被処理懸濁液の接線供給部を備えている。この接線供給部は、再循環パイプライン25に接続されている。
【0087】
液体サイクロン26は、円筒部50から延在する円錐部52も備えている。円錐部52は、円筒チャンバ53と連通している。円筒チャンバ53は、上述した給水パイプライン35に連通する接線供給部54を有している。円筒チャンバ53は、液体サイクロンのアンダーフロー部27と連通している。液体サイクロンのオーバフロー部29は、円筒部50の上部に設けられている。
【0088】
図1を参照すると、記載されているプラントは、フロキュレーションタンク1に入る被処理原水の不純物の濃度を表すパラメータを連続的に測定するように構成されるセンサ40,40aを備えている。これらの不純物は、異なる種類および/または異なる形態(懸濁物、コロイド物質、溶解物質、微生物、微量汚染物質など)であってもよい。測定されるパラメータは、例えば、原水内の懸濁物の濃度であってもよいし、TOC(全有機炭素)、254nmにおけるUV吸収性、COD(化学的酸素要求量)、若しくは過マンガン酸塩(KmnO)酸素消費量として測定される前記原水内の有機物の濃度であってもよいし、または(粒子状または溶解している)OM(有機物)を正確に評価できる他の測定値であってもよい。
【0089】
以下にさらに詳細に説明するように、センサ40,40によって検出されたこれらのパラメータの測定値は、フロキュレーションタンク1に入る水のいわゆる「全SS」濃度を推測するために、用いられることになる。
【0090】
図1に記載されている実施形態では、このセンサ40は、被処理水をフロキュレーションタンク1に供給するパイプライン5に設けられた静止式混合器8の下流に設けられていることに留意されたい。従って、センサ40による測定は、原水に対してなされることになる。しかし、他の実施形態では、凝結水の測定値を検出すること、従って、対応するセンサを水凝結手段の下流に配置することが考えられてもよい。
【0091】
記載されているプラントは、中間タンク19を液体サイクロン26に接続するパイプライン25のレベルで設けられたセンサ41も備えている。このセンサ41は、このパイプライン25を通過するバラストおよびスラッジの混合物のバラスト濃度(この実施形態の文脈では、微細砂の濃度)を連続的に測定できる。このようなバラスト濃度は、中間タンク19のバラスト濃度に対応し、フロキュレーションタンク1内における水とバラストとポリマーとの混合物のバラスト濃度に比例している。
【0092】
他の実施形態では、このバラスト濃度センサは、中間タンク19内またはフロキュレーションタンク1内のいずれに設けられてもよいことにも留意されたい。
【0093】
このプラントは、センサ40,40a,41によって検出された測定値を収集可能にする計算機42も備えている。
【0094】
図1〜図4を参照して上述したプラントの運転は、以下の通りである。
【0095】
被処理原水がパイプライン5に到達する。この原水に、凝結剤(例えば、塩化鉄)およびpHを調節するように構成される反応剤(例えば、石灰)の所定量が、それぞれ、手段6,7によって注入され、次いで、静止式混合器8によって原水と混合され、これによって、フロキュレーションタンク1に達する水が、凝結され、選択された凝結剤の種類に応じて、最適なpHを有することになる。
【0096】
フロキュレーションタンク1の下部に達した凝結水は、(フロキュレーションタンク1内の上方を指す矢印によって、図1に示されているように)、フロキュレーションタンク1の横壁1bと、流れ案内チューブ3の外壁によって画成された周辺区域1b内とを上昇経路に沿って移動し、この後、前記流れ案内チューブ3内に上側開口内を通って進入し、(流れ案内チューブ3d内の下方を指す矢印によって、図1に示されているように)、前記流れ案内チューブ3の孔によって画成された中心内部区域1a内を下方に移動することになる。
【0097】
他の実施形態では、凝結水がフロキュレーションタンクの上部に達し、この流れが周辺区域内を下方に移動し、次いで、内部区域内を上方に移動する構成であってもよいことに留意されたい。
【0098】
凝結水が流れ案内チューブ3内を下方に移動するとき、この凝結水の下降移動は、攪拌器2のブレードの作動による水平の半径方向成分を伴っている。
【0099】
流れ案内チューブ3の下側出口から出ると、流れは、静止式流れ分配装置4に達することになる。この静止式流れ分布装置4は、その構成によって、流れ案内チューブ3からの流れの半径方向成分を著しく減衰できるとともに、この流れをフロキュレーションタンク1の周辺区域1bの全体に実質的に均一に分配できる。
【0100】
定量供給手段9によって、以下に述べるように計算される量のバラストが、フロキュレーションタンク1の水内に定量供給されることになる。
【0101】
定量供給手段10によって、以下に述べるように計算される量の凝集剤が、流れ案内チューブ3の内側の水に連続的に定量供給されることになる。
【0102】
流れ案内チューブ3および攪拌器2によって、前記ポリマーおよび微細砂と水との混合物が最適化されることになる。
【0103】
フロキュレーションタンク1では、水に含まれる不純物が凝集剤によってバラストの周囲に凝集し、フロック(綿毛状凝集物)が形成されることになる。この水とバラストおよび凝集剤との混合物を改良することによって、フロックの生成を最適化できる。
【0104】
センサ40,40aによって、原水における懸濁物の含有量および有機物(OM)の濃度が、それぞれ連続的に測定される。
【0105】
対応する測定値が、計算機42に送信され、この計算機42は、凝結剤および使用されるpHを調節する反応剤におけるそれぞれの所定量と、原水における微細藻類の濃度とに関するこれらの測定データを組合せ、前記水に含まれている除去されるべき汚染物質の濃度を表す、フロキュレーションタンク1に入る凝結水内のいわゆる「全SS」の濃度を推測する。
【0106】
次いで、計算機42は、
−パイプライン5を通ってプラントに達する被処理原水の流量と、
−フロキュレーションタンク1内に達する原水の前記いわゆる「全SS」濃度と、
−バラストを構成する粒状材料の粒子径と
に従って、手段9によってプラント内に投入される必要のある凝集剤の量を計算する。
【0107】
計算機42は、所定の品質の処理水を得るためにプラント内に投入される必要のあるバラストの量を計算するものであり、前記バラストの量は、フロキュレーションタンク内の最少バラスト濃度に対応している。
【0108】
この実施形態の文脈では、前記バラスト濃度Yは、以下の式、
Y=0.42−8×X0.3667
を用いて、計算機42によって計算される。ここで、Xは、「全SS」濃度に対応している。
【0109】
他の実施形態では、このバラスト濃度を計算する他の方法が考えられてもよい。
【0110】
フロキュレーションタンク1を通過した後、水およびフロックによって形成された混合物は、水中越流路16を通過し、沈降タンク11に流入する。
【0111】
この通過中、前記混合物は、図3を参照して述べた分配用構造の板17,17aによって画成された通路内を通過する。
【0112】
この分配用構造によって、前記通路の出口にて、水中越流路16の長さ全体にわたって良好に分配された水およびフロックの混合物の流れを得ることができる。
【0113】
次いで、この混合物は、水中越流路16およびサイフォン状仕切り18によって画成された通路18aを通過し、沈降タンク11内に到達する。
【0114】
沈降タンク11では、バラストの周りに凝集した物質によって形成されたフロックが沈降し、沈降タンク11の下壁に堆積し、スラッジおよびバラストの混合物を形成する。この沈降は、沈降タンク11の上部に設けられた薄板13によって改良される。
【0115】
回転掻き出し装置12によって、このスラッジおよび砂の混合物を沈降タンク11の通路14内に導くことができる。
【0116】
不純物を含まない処理水は、沈降タンク11の上部の排出口15から排出されることになる。
【0117】
沈降タンク11の通路14内のスラッジおよびバラストの混合物は、パイプライン21内に設けられたエンドレススクリュー22によって、前記通路14からパイプライン21内に抽出されることになる。なお、このエンドレススクリューは、モータ23によって作動するように構成されている。
【0118】
このスラッジおよびバラストの混合物は、ほぼ一定速度で、中間タンク19内に送られる。タンク19の基部がフロキュレーションタンク1よりも低いレベルに設けられ、これによって、パイプライン21がタンク1の下方を通ることが可能であるという事実によって、この転送が助長されることになる。
【0119】
スラッジおよびバラストの混合物は、タンク19内に設けられた攪拌手段20によって混合される。タンク19内において、(上方および下方を指す矢印によって示されているように)、スラッジおよびバラストの混合物は、上方に移動し、かつ下方に移動することになる。
【0120】
このスラッジおよびバラストの混合物は、ポンプ28によって、中間タンク19からパイプライン25内に連続的に抽出され、前記混合物内に含まれているスラッジからバラストを分離するように構成された液体サイクロン26に送られる。
【0121】
このバラストの分離は、パイプライン25を介して、給水を液体サイクロン内に注入することによって改良される。この給水の注入によって、有機物を実質的に含まないバラストを前記液体サイクロン26のアンダーフロー部27内に得ることができる。液体サイクロンのアンダーフロー部27内に回収されたバラストは、フロキュレーションタンク1内に再分配される。
【0122】
希釈されたスラッジによって占められる液体サイクロン26のオーバフロー部29は、パイプライン30を介して、液体サイクロン26の上に設けられたタンク31に通じている。前記希釈されたスラッジは、前記タンク31内に堆積される。前記希釈されたスラッジの一部が、前記タンク内に設けられたオーバフローパイプ32に接続されたパイプライン33を通して排出される一方、前記希釈されたスラッジの他の一部は、パイプライン30を経由して中間タンク19に再循環されることになる。しかしながら、この再循環は、センサ43によって検出されたタンク19内の混合物のレベルが所定値よりも低い場合にのみ行われる。この場合、パイプライン30に設けられた弁34が開き、タンク31の内容物の一部をタンク19内に排出し、前記タンク19内の混合物のレベルが所定値に達したことについてセンサ43が検出したとき、この弁34が閉じられることになる。
【0123】
この機構によって、タンク19内のバラスト濃度を実質的に一定に維持できる。
【0124】
センサ41は、この濃度を連続的に測定し、その測定値を計算機42に伝達し、この計算機42が、プラント内に実際に存在するバラストの量を推測する。
【0125】
もしこの量が、所定の水品質を得るのに必要なバラストの量(バラスト濃度Yから上述したように計算された量)よりも低いかまたは過度に低い場合、言い換えれば、もしこの量が所定値未満に低下した場合、計算機42は、前記必要な量を得るために追加的な量のバラストをプラントに自動的に補充するように、定量供給手段9に指令を送信する。
【0126】
第2の実施形態が、図5〜図7に示されている。
【0127】
図5に示されているプラントは、
−フロキュレーションタンク1が、流れ分配装置4aを有する流れ案内チューブ3aを備えていること、および
−第2の粒状材料(吸着特性またはイオン交換または分子交換特性を有する材料)のディスペンサー9aをフロキュレーションタンク1内に備えていること
を除けば、図1に示されているプラントと完全に同じである。
【0128】
図6を参照すると、チューブ内に含まれる流れ分配装置は、攪拌器2から下方に200mmを超える距離だけ離れて配置されている。この流れ分配装置は、複数の交差部を形成するように連結された8枚の板50によって構成され、チューブ3を出た流体が通る25本の通路51を画成している。
【0129】
図8および図9を参照すると、この流れ分配装置は、8枚以外の数、例えば、4枚(図8)または9枚(図9)の板によって構成されてもよい。
【0130】
板50の高さと最大幅Bとの間の比率は、好ましくは、1.5〜2となっている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラントにて溶解不純物または懸濁コロイド不純物を含む水を処理する方法であって、
前記水と、水よりも重い少なくとも一種類の不溶性粒状材料から構成された少なくとも一種のバラストと、フロックを生成可能にするための少なくとも一種類の凝集剤とを一緒にフロキュレーション区域内に投入するステップと、
前記投入するステップにより生成した前記水およびフロックの混合物を沈降区域に導くステップと、
前記沈降区域の上部にて処理された前記水を、前記フロックの沈降によって得られたスラッジおよびバラストの混合物から分離するステップと、
前記沈降区域の下部にて前記スラッジおよびバラストの混合物を抽出して、前記抽出した混合物を攪拌式中間混合区域に送るステップと、
前記中間混合区域における前記スラッジおよびバラストの混合物を抽出して、前記抽出した混合物に液体サイクロン分離によるスラッジ/バラスト分離の処置を施すステップと、
前記液体サイクロン分離処置におけるアンダーフローを前記フロキュレーション区域に再循環するステップと、
前記液体サイクロン分離処置におけるオーバフローからスラッジの一部を抽出して、前記スラッジの他の一部を前記攪拌式中間混合区域に再循環するステップと
を含む方法において、
前記水が前記フロキュレーション区域に入る前または入る際に、前記水内の不純物の濃度を表す少なくとも1つのパラメータを連続的に測定するステップと、
前記測定するステップにより得られた測定結果を用いて、所定の品質の処理水を得るために投入する必要のあるブラストの量を連続的に推測するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記沈降区域から抽出された前記混合物内、または前記フロキュレーション区域の混合物内におけるバラストの濃度を連続的に測定するステップと、
前記沈降区域から抽出された前記混合物の濃度の連続的な測定から、前記プラントに実際に存在するバラストの濃度を推測するステップと、
前記プラントに実際に存在するバラストの前記濃度が所定の閾値よりも低い場合に、前記フロキュレーション区域にバラストを補充するステップと
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記プラントに実際に存在するバラストの量が所定の閾値よりも低い場合に、前記フロキュレーション区域にバラストを補充する前記ステップが自動的に行われる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
さらに、前記所定の品質を有する処理水を得るために前記フロキュレーション区域内に定量供給される必要のある前記凝集剤の量を推測することに、前記水内の不純物の濃度を表す前記少なくとも1つのパラメータの前記測定結果を用いるステップを含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
さらに、前記水が前記フロキュレーション区域に入る前に、所定量の少なくとも一種類の凝結剤と、場合によっては、所定量のpHを調節するように構成される少なくとも一種類の反応剤とを、前記水内に連続的に注入する予備ステップを含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記水内の不純物の濃度を表す前記パラメータは、前記水内の全SSの濃度(X)であり、前記全SSの濃度が、以下のパラメータ、
前記水内の懸濁物の濃度と、
前記水内の有機物の濃度と、
前記原水内の微生物の濃度と、
前記原水内の微量汚染物質の濃度と、
凝結剤の前記所定量と、
pHを調節するように構成される反応剤の前記所定量と
の全てまたは一部を考慮して計算される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記所定の品質の処理水を得るために前記フロキュレーションタンクにて懸濁する必要のあるバラストの量は、式(I)、
Y=aX+c
(a=0.4〜1、b=0.3〜1、c=0〜2とする)
によって計算される前記全SSの濃度(X)に必要なバラストの濃度(Y)と、
前記プラントにおける水の近似的な体積と
によって決定される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
さらに、所定の品質の処理水を得るために投入される必要のあるバラストの前記濃度に従って、前記フロキュレーション区域に定量供給される前記凝集剤の量を連続的に調節するステップを含む請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記スラッジおよびバラストの混合物を前記沈降区域の下部から抽出して、前記抽出した混合物を中間混合区域に送る前記ステップは、少なくとも1つのエンドレススクリューを用いて行われる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法に記載の方法。
【請求項10】
さらに、前記中間混合区域におけるスラッジおよびバラストの所定のレベルを維持するために、前記液体サイクロン分離処置における前記オーバフローから前記中間混合区域に再循環されるスラッジの流量を調節するステップを含む請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
さらに、オーバフローパイプを有するタンクに、前記液体サイクロン分離処置におけるオーバフローからのスラッジを蓄え、前記中間混合区域におけるスラッジおよびバラストの混合物のレベルを測定して、前記測定値が所定の閾値よりも低い場合に、前記タンクに蓄えられた少なくとも一部のスラッジを前記中間混合区域に放出するステップを含む請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記沈降区域からの前記スラッジおよびバラストの混合物を液体サイクロン分離する前記処置は、追加の液体を前記スラッジに対して接線方向に注入することによって行われる、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記追加の液体は、前記液体サイクロン分離処置にて導入される前記スラッジおよびバラストの混合物における体積の5体積%〜100体積%、典型的には、5体積%〜20体積%に対応する量だけ注入される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記水と、水よりも重い少なくとも一種類の不溶性粒状材料から構成された少なくとも一種類のバラストと、フロックを生成可能にするための少なくとも一種類の凝集剤とをフロキュレーション区域にて接触させる前記ステップは、
前記被処理水と前記バラストと前記凝集剤との混合物における軸方向乱流を攪拌により前記流れ案内構造の軸方向に生じさせるように構成された内部区域を、完全に水中に沈んだ流れ案内構造によって、前記フロキュレーション区域に画成するステップと、
流体分配装置によって、前記凝集剤を前記軸方向乱流に注入するステップと、
前記流れの回転と向き合って、前記流れ案内構造の出口に配置された静止式装置によって、前記流れを分配するステップと、
前記混合物が、前記流れ案内構造を囲む周辺区域を、前記内部区域の前記入口まで反対方向に循環することを可能にする、ステップと、
前記混合物を前記沈降区域に移動させるステップと
を含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
さらに、流れを分配させる静止式装置によって、前記流れ案内構造を出た前記流れを軸方向の流れに変換するステップを含む請求項14に記載の方法。
【請求項16】
流れを分配させる静止式装置によって、前記流れ案内構造を出た前記流れを軸方向の流れに変換する前記ステップは、前記流れ案内構造の内部にて行われる、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
さらに、前記フロキュレーション区域における前記被処理水と前記凝集剤と前記バラストとの接触時間を1分〜数分とすることを含む請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記バラストが微粒砂となっている、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
吸着特性を有する粒状材料またはイオン交換若しくは分子交換特性を有する粒状材料が、前記材料と前記処理水との十分な接触時間を得るために、前記フロキュレーション区域または前記フロキュレーションの上流に導かれる、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
イオン交換または分子交換特性を有する前記材料が樹脂となっている、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
吸着特性を有する前記材料が活性炭素粉となっている、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
吸着特性またはイオン交換若しくは分子交換特性を有する前記粒状材料が、前記バラストを構成している、請求項19または20に記載の方法。
【請求項23】
吸着特性またはイオン交換若しくは分子交換特性を有する前記粒状材料が、第2のバラストを構成している、請求項19または20に記載の方法。
【請求項24】
前記沈降ステップが層状沈降ステップである、請求項1〜23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
請求項1〜24のいずれか一項に記載の方法を実施するプラントであって、
少なくとも1つの攪拌器(2)を有する少なくとも1つのフロキュレーションタンク(1)と、
被処理水を前記フロキュレーションタンク(1)に供給するパイプライン(5)と、
自らの下部に処理水の排出口(15)を有する沈降タンク(11)と、
少なくとも1つの攪拌器(20)を有する中間タンク(19)に、前記沈降タンクの下部を接続するパイプライン(21)と、
前記中間タンク(19)を液体サイクロン(26)に接続するパイプライン(25)と、
前記液体サイクロン(26)のオーバフローの一部を前記中間タンク(19)に再循環するパイプライン(30)と
を備えているプラントにおいて、
前記プラントに入る水内の不純物の濃度を表す少なくとも1つのパラメータを連続的に測定するように構成される少なくとも1つの第1のセンサ(40,40a)と、
前記第1のセンサによって検出された測定値から、所定の品質の処理水を得るために投入する必要のあるバラストの量を連続的に推測可能とする計算器(42)と
を備えているプラント。
【請求項26】
さらに、前記フロキュレーションタンクに設けられるか、前記中間タンクに設けられるか、または前記中間タンクを前記液体サイクロンに接続する前記パイプライン(25)のレベルに設けられるかして、かつ前記フロキュレーションタンクと前記中間タンクと前記パイプラインとのうちの1つを通る前記混合物内におけるバラスト濃度を連続的に測定可能とする少なくとも1つの第2のセンサ(41)を備え、
前記計算機(42)が、前記第2のセンサ(41)によって検出された前記測定値から、プラントに実際に存在するバラストの量を連続的に推測可能に構成されている、請求項25に記載のプラント。
【請求項27】
さらに、自動バラスト補充装置(9)を備えている請求項25または26に記載のプラント。
【請求項28】
前記計算機(42)が、前記第1のセンサ(40,40a)によって検出された測定値から、前記所定の品質の処理水を得るために投入する必要のある凝集剤の量を連続的に推測するように構成されている、請求項27に記載のプラント。
【請求項29】
さらに、前記計算機に接続された自動凝集剤ディスペンサー(10)を備えている請求項28に記載のプラント。
【請求項30】
前記第1のセンサ(40,40a)が、原水内における懸濁物の濃度および/または原水内における有機物の濃度、例えば、前記水内の全有機炭素の濃度を測定するセンサとなっている、請求項25〜29のいずれか一項に記載のプラント。
【請求項31】
さらに、前記プラントによって処理された前記水の品質を連続的に測定するように構成された少なくとも1つのセンサ(44)を備えている請求項25〜30のいずれか一項に記載のプラント。
【請求項32】
水を前記フロキュレーションタンク(1)に供給する前記パイプライン(5)が、前記被処理水を凝結剤と混合する静止式混合器(8)を備えている、請求項25〜31のいずれか一項に記載のプラント。
【請求項33】
前記処理水を前記沈降タンクから排出する前記排出口(15)が、少なくとも1つの水中越流路または孔付きチューブを備えている、請求項25〜32のいずれか一項に記載のプラント。
【請求項34】
前記沈降タンク(11)は、該沈降タンク(11)の入口に、サイフォン状仕切り板(18)を備えている、請求項25〜33のいずれか一項に記載のプラント。
【請求項35】
前記沈降タンク(11)は、該沈降タンク(11)の入口に、分配用構造(17)を備えている、請求項25〜34のいずれか一項に記載のプラント。
【請求項36】
前記分配用構造(17)が、前記フロキュレーションタンク(1)および前記沈降タンク(11)の間に設けられた水中越流路(16)の両側に配置され、かつ互いに平行に構成される少なくとも2つの第1の横断板(17a)と、前記越流路(16)を覆って前記板(17a)間に互いに平行に配置された複数の第2の横断板(17b)とを備え、
前記複数の第2の横断板(17b)が、前記少なくとも2つの第1の横断板(17a)とともに、前記フロキュレーションタンク(1)と前記沈降タンク(11)との間に、前記第2の横断板(17b)の枚数と同じ数の流れ通路を構成している、請求項35に記載のプラント。
【請求項37】
前記沈降タンクの下部を前記中間タンクに接続する前記パイプライン(21)が、エンドレススクリュー(22)を備えている、請求項25〜36のいずれか一項に記載のプラント。
【請求項38】
さらに、オーバフローパイプ(32)を有するタンク(31)を備え、
前記液体サイクロン(26)のオーバフローの一部を前記中間タンク(19)に再循環するように構成された前記パイプライン(30)に、前記タンク(31)が設けられている、請求項25〜37のいずれか一項に記載のプラント。
【請求項39】
さらに、前記液体サイクロン(26)のオーバフローの一部を前記中間タンク(19)に再循環するように構成された前記パイプライン(30)に設けられた弁(34)を備え、
前記弁(34)が前記タンク(31)の下流に設けられている、請求項38に記載のプラント。
【請求項40】
さらに、前記中間タンク(19)における前記スラッジおよびバラストの混合物のレベルを検出するセンサ(43)を備えている、請求項38または39に記載のプラント。
【請求項41】
前記液体サイクロン(26)が、処理される前記スラッジおよびバラストの混合物を供給する少なくとも1つの接線供給部を備える円筒部(50)と、円錐部(52)と、前記円錐部の出口に設けられ、かつ追加の液体を供給する接線供給部(54)を有する付加的な液体の注入チャンバ(53)とを備えている、請求項25〜40のいずれか一項に記載のプラント。
【請求項42】
さらに、イオン交換または分子交換特性若しくは吸着特性を有する材料を前記フロキュレーションタンクに定量供給する少なくとも1つのディスペンサー(9a)を備えている、請求項25〜41のいずれか一項に記載のプラント。
【請求項43】
前記沈降タンク(11)が層状沈降タンクとなっている、請求項25〜42のいずれか一項に記載のプラント。
【請求項44】
前記層状沈降タンク(11)が垂直方向薄板(13)を備えている、請求項43に記載のプラント。
【請求項45】
前記フロキュレーションタンク(1)が、自らの両端に開口を有し、前記タンク(1)の基部から離れて配置され、かつ前記攪拌器(2)を有する中央区域(1a)および周辺区域(1b)を画成する流れ案内構造と、前記流れ案内構造から出た前記流れを分配する静止式装置(4,4a)とを備えている、請求項25〜44のいずれか一項に記載のプラント。
【請求項46】
前記流れ案内構造が、前記フロキュレーションタンク(1)の基部から垂直方向に離れて配置された円断面を有するチューブ(3)となっている、請求項45に記載のプラント。
【請求項47】
前記静止式装置(4a)が前記流れ案内構造の下部に設けられている、請求項45または46に記載のプラント。
【請求項48】
前記流れ案内チューブ(3)に含まれる前記静止式流れ分配装置(4a)が、少なくとも2つの区画を画成し、かつ高さhとする少なくとも1つの直径板から構成されている、請求項46または47に記載のプラント。
【請求項49】
前記静止式流れ案内分配装置(4a)が、前記攪拌器の下方から少なくとも200mm離れて設けられている、請求項47または48に記載のプラント。
【請求項50】
前記少なくとも1つの直径板によって形成された前記区画が、互いにほぼ等しく形成された表面を有し、前記区画の各々における理論上の幅Bが、前記少なくとも1つの直径板の高さHと前記理論上の幅Bとの比率H/Bが、約1〜約2、典型的には、約1.5と等しくなるように選ばれている、請求項48または49に記載のプラント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2010−514554(P2010−514554A)
【公表日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−543464(P2009−543464)
【出願日】平成19年12月26日(2007.12.26)
【国際出願番号】PCT/EP2007/064547
【国際公開番号】WO2008/083923
【国際公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【出願人】(503289595)オテヴェ・ソシエテ・アノニム (25)
【Fターム(参考)】