説明

バーコード化情報を認識するための装置、スプレー缶における情報を認識するための装置、医療メンテナンス機器、及び医療機器をメンテナンスするための方法

【課題】特に複雑な形状を有し、望ましくは、医療或いは歯科器具をメンテナンスするための処置剤のコンテナにおけるキャリアオブジェクトにおけるバーコード情報を認識できる可能性を改善させ、同時に安価な解決を規定する。
【解決手段】本発明は、登録区間(110)内のバーコード化情報(200)を登録するように設計された登録手段(100)を備えた、キャリアオブジェクト(300)におけるバーコード化情報(200)を認識するための装置、登録区間(110)を変化させるように設計された適応手段を提示する装置に関連する。本発明のさらなる態様は、スプレー缶(350)におけるバーコード化情報(200)を認識するための装置、医療メンテナンス機器及び、また医療機器をメンテナンスするための方法に指向される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャリアオブジェクトにおけるバーコード化情報を認識するための装置に関する。特に、医療機器、特に、歯科器具のメンテナンス及び/または消毒のための電気機器において、この電気器具によって使用されるべき洗浄剤または処置剤を特定するために、このような種類の装置が動作を始めてもよい。
【0002】
歯科器具は、特に回転可能に取り付けられた駆動エレメントについては、その機能を保つ目的で、時々メンテナンスを必要とする。そのうえ、歯科業におけるより一層厳しい衛生状態の必要条件は、歯科器具の調整が一定時間ごとに保証されなければならないという結果をもたらす。これに関連して、成功した調整及び適切な仕様書(specification)の順守(observation)は、継続的に歯科医によって文書化され(documented)なければならず、スタッフと組織に関して少なからぬ努力を必要とする。
【0003】
その一方で、しかしながら、洗浄機器と消毒機器は、例えば注油を受ける以前に器具が調整される市場に出回っていた。機械的方法のみが、信頼性があり再生可能な(reproducible)洗浄とメンテナンスを可能とするので、機械的調整は、器具の手動の調整と比較して、明白な利点を提供する。いずれの場合にも、メンテナンス手順と、特に処置剤とは、メンテナンスされるべき歯科器具に適応されなければならない。
【0004】
バーコードを用いて様々なマーキングを行うことが可能である。これらのマーキングの評価は、例えば、スーパーマーケットのレジにおける総請求書への所定額の登録、或いは、割り当てられたマーキングが認識された時の時間値のロギング等のマーキングに基づいて、割り当てられたシーケンスを実行する可能性を広げる。
【0005】
通常、バーコード化情報はマークされるべきキャリアオブジェクト(carrier object)において小型の形状にて適用されてきた。多くの場合、そこに捧げられた領域は、キャリアオブジェクトに提供される。しかしながら、もしマークされるべきキャリアオブジェクトの表面が平面領域を主に示さないなら、マーキングの評価は結果的に、特に難しくなる。特に、この困難性は、また、医療器具、特に歯科器具をメンテナンスするための処置剤のコンテナの場合にもしばしば生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
最新技術によれば、バーコードのリーダはバーコード化情報の光を照射された項目の光学的応答を評価する。この目的のために、信号登録ユニットが、登録区間においてバーコード化情報の照射応答を登録及び評価しなければならない。
【0007】
共通のデバイスは、バーコード化情報が読み出される登録区間が光学的励起信号によって全体的に覆われる、というような方法で、所定の周波数のバーコード化情報の領域の上で、励起信号、特にレーザー信号の方向付けを提供する。同期情報と連結した光学的反応の評価(evaluation)の後、バーコード化情報の評価(assessment)がなされうるように、光学的反応の評価(evaluation)が、ある意味では励起との同期をその結果起こす。
【0008】
加えて、画像評価システム(image-evaluating system)は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)センサを用いて所定の登録区間にて特定されたセンサ光学的反応情報の項目を分析し、キャリアオブジェクトにおける登録区間内に配置されるバーコード化情報をこのような方法で登録することが知られている。登録区間の全体の情報の登録がCCDセンサを用いて直接的に可能であるため、時間的に並べられた励起信号は、この場合には、バーコード化情報を評価する目的では必要ではない。その結果として、レーザーによる励起とは対照的に、例えば、局所的にわずかに制限される方法で、全体の登録区間を照射する1つかそれ以上のLEDを用いて励起が達成されうる。
【0009】
すべてのこれらのシステムと共に、例えば、円柱状に成形された処置剤のコンテナにより決定されたような、複雑な方法で成形された表面の場合、そのような種類の表面の歪んだ光学的反応の故に、信号エラーが更に高い程度で引き起こされることが起きるかもしれない。なぜなら、例えば、複雑な配置における間隔やラインの幅のみが困難とともに決定され得る、或いは、一般的に形状の評価は不可能となるからである。
【0010】
それ故本発明の目的は、特に複雑な形状を有し、望ましくは、医療或いは歯科器具をメンテナンスするための処置剤のコンテナにおけるキャリアオブジェクトにおけるバーコード情報を認識できる可能性を改善させ、同時に安価な解決を規定することである。
【0011】
この目的は、請求項1の特徴を活用して達成される。さらなる本発明の発展は、従属請求項の本発明の要旨である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に従って、装置は、キャリアオブジェクトにおけるバーコード化情報を認識するために提供され、登録区間内のバーコード化情報を登録するように設計された登録手段を備える。加えて、装置は登録区間を変化させるように設計された適応手段を含む。
【0013】
バーコード化情報の項目を登録する目的のために、情報の明解な項目を評価(assess)或いは評価(evaluate)し、例えば、バーコードの開始シンボル或いは終了シンボルを認識する必要がある。故に、本発明による登録区間は、少なくともバーコード化情報の評価可能な項目の範囲を示し、本発明に従って、登録区間を変化させるための提供が現在ある。
【0014】
このことは、例えば、キャリアオブジェクトの表面特性、望ましくは医療器具をメンテナンスするための処置剤のコンテナに登録区間を適応させることを可能にする可能性を含む。例えば、登録区間はその場所において変化されてもよいが、その形状において変化されてもよい。
【0015】
本発明の着想のさらなる発展において、登録区間の変化は、例えば、登録手段の空間的配置を変化させるように設計された登録手段によって実現されてもよい。例えば、キャリアオブジェクトに関する距離が変わってもよく、或いは、一般的にと上奥手段の場所が変化されてもよい。加えて、このことは個々の登録手段の多様性において実現されることは、同様に排除されない。
【0016】
登録手段がバーコード化情報の項目の数個の要素を同時に登録するように設計されるならば、特に有利である。例えば、これに関連してバーコードの数個の評価可能な領域の問題があってもよい。特に、エラーの検出を改善するための可能性がそれによって開かれる。このような方法で、例えばエラー訂正の目的のために評価されうる、獲得されるべき冗長な情報のために可能である。
【0017】
同様に冗長な概念を支持する本発明の着想のさらなる発展は、例えば、適応手段を用いて変化の前と後に少なくとも部分的に重ね合わされた登録区間によって実現される。
【0018】
本発明のさらなる望ましい発展において、適応手段は登録手段を角度範囲α内で回転或いは旋回させるように設計される。旋回運動は望ましくは、少なくともセクション内では、キャリアオブジェクトの表面形状、望ましくは医療或いは歯科器具をメンテナンスするための処置剤のコンテナの表面形状に追随する。しかしながら、本発明はこれには制限されない。例えば、リードエラーレートを低減させる目的のために、バーコード化情報の項目の認識するための装置がキャリアオブジェクト、例えば処置剤のコンテナの表面から登録手段の間隔を変化させるように設計されているなら、それは有用であるかもしれない。特に、もしかしたら突起を提示する、キャリアオブジェクトの複雑な表面形状の場合には、この方法によって、異なる角度で歪みを抱えたバーコード化情報を解決或いは評価することが有利である。
【0019】
1の実施形態は、適応手段が登録手段を運動させるように設計されたサーボモーターを含むことを提供する。例えば、モデルの構造において、正確な運動は高い調整電力とともに遂行され得るので、作成済みの組立品として利用可能、或いは、電気モーターと関連した変速機との結合である位置決めモーター、いわゆるサーボモーター、を用いて制御要求を遂行することが標準的である。
【0020】
特に望ましい方法において、登録手段は、特にCCDリードユニットを提示するバーコードスキャナを含む。後者に割り当てられるのは、例えば、CCD工学によりされる登録区間である。バーコードスキャナ或いは登録手段は、望ましくは独立した筐体内に配置される。しかしながら、本発明は決してCCDベースのバーコードスキャナの使用に制限されはしない。例えば、本発明の1の実施形態においては、また全方向形状では、レーザースキャナ、或いは、キャリアオブジェクトにおけるバーコード化情報の評価可能な項目を含む登録区間を備えた異なる本質の登録手段を提供することも同じように考えられる。
【0021】
本発明の着想のさらなる発展において、バーコード化情報の項目の認識するための装置は、2次元バーコード化情報を登録或いは評価するように設計される。これは、望ましくはまず初めに読まれる、或いは登録手段によって登録される1次元バーコード化情報の項目と、2次元バーコード化情報の項目が1次元バーコード化情報の数個の項目から結合され得るというような方法で登録区間を変化させるように設計された適応手段によって、実現される。
【0022】
歯科或いは医療器具をメンテナンスするための処置剤のコンテナは、例えば、スプレー缶によって実現され得る。
【0023】
本発明のさらなる態様は、その結果、特にスプレー缶における、歯科或いは医療器具をメンテナンスするための処置剤のコンテナと、望ましくは、スプレー缶と、そしてバーコード化情報を認識するための本発明による装置と、を備えた歯科或いは医療器具をメンテナンスするための処置剤のコンテナにおける情報を認識するための装置に関する。コンテナの、特にスプレー缶の表面は、この場合は十分に平らではない領域を提示するかもしれない。例えば、バーコード化情報の認識は特に見込まれる歪みのために誤りであるかもしれないので、これはスプレー缶の円周表面の領域内の場合である。
【0024】
スプレー缶において配置されたバーコード化情報は、望ましくは少なくとも部分的に同心円状の輪からなる装置である。特に望ましい方法では、当該輪の共通の中心はスプレー缶の断面の中間点と一致する。
【0025】
本発明の1の実施形態では、コンテナ上或いはスプレー缶において配置されたバーコード化情報は、2次元バーコード化情報の項目である、或いは、情報の冗長な解析を可能とする領域を提示する。2次元バーコード化情報の項目の登録は、その結果、既に示された仮定によってもたらされ得る。冗長な情報の有利な登録は、以下記述する方法にて説明される。
【0026】
本発明のさらなる態様は、歯科或いは医療器具をメンテナンスするための処置剤のコンテナ、特に歯科或いは医療器具をメンテナンスするための処置剤のコンテナにおける情報を認識するための本発明による装置を用いたスプレー缶における情報を認識するための方法に関連し、当該方法は以下のステップを有する。
A)スプレー缶において配置された登録区間内のバーコード化情報の項目の認識及び情報の妥当性の評価;
B)ステップA)において妥当な情報が認識されなかったなら、スプレー缶の登録区間の変化;
C)情報の妥当な項目が認識される、或いは、登録区間の更なる変化が不可能となるまでステップA)及びB)の反復。
【0027】
前記方法のさらなる発展において、コンテナ上、望ましくはスプレー缶における登録区間の変化が登録手段の回転によってもたらされるという提供がある。
【0028】
上記記載において既に示されたように、医療応用のためのバーコード化情報の明白な登録の態様は、患者のための不利益を回避するために特に重要である。それ故、上述の方法は、特に医療工学において有利に採用され得る。このことは、例えば、以下に記述するデバイスを通じて明らかになる。
【0029】
本発明のさらなる態様は、歯科或いは医療器具をメンテナンスするための処置剤のコンテナ、特に歯科或いは医療器具をメンテナンスするための処置剤のコンテナにおける情報を認識するための本発明による装置を備えた、医療機器、特に歯科機器をメンテナンスするための医療メンテナンス機器に関する。これに関連して、バーコード化情報の項目を認識知るための装置により読み出された情報の項目は、医療機器、特に歯科機器のためのメンテナンス手順を実行するための制御情報の項目である。
【0030】
それ故、バーコード化情報を認識するための本発明による装置を備えた情報の登録の改善を通して、医療機器のメンテナンスの改善と、それ故の医療処置の改善と、への大幅な貢献が達成される。特に、これに関連して、医療器具の衛生的な調整における誤りが回避され得る。例えば、以下に記述する方法もまたこれに貢献する。
【0031】
本発明のさらなる態様は、本発明による医療メンテナンス機器を用いた医療機器或いは器具をメンテナンスするための方法に関する。バーコード化情報は医療、特に歯科機器或いは器具のための処理剤を特定し、そして歯科機器或いは器具のための割り当てられたメンテナンスシーケンスは特定された処置剤に基づいて選択される。
【0032】
本発明は添付された図に基づいて以下より詳細に解明される。当該図において、すべての表現において、同一の要素は同じ参照記号が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】キャリアオブジェクトにおけるバーコード化情報を認識するための本発明による装置の実施形態を示す。
【図2】バーコードの登録手段の登録区間の変化の例を示す。
【図3】バーコードスキャナのサーボモーターとの結合を示す。
【図4】スプレー缶におけるバーコード化情報を認識するための本発明による装置の実施形態を示す。
【図5】円筒状のキャリアオブジェクトにおけるバーコードの有利な装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
例えば、医療或いは歯科器具をメンテナンスするための処置剤のコンテナのような、複雑な方法で成形され、また、例えば、カーブや突起を提示する表面におけるバーコード化情報200の項目を確実に認識することは、格別の課題である。特に、こういう事情で、コード化情報200を正確に再生するために間隔とラインの厚さとを評価することが難しいことを証明する。特に、医学的応用については、不正確に認識された情報の項目は、その時、患者に深刻な不利益をもたらすかもしれない。これは、例えば、歯科機器或いは器具の衛生的な調整に関連するかもしれない。
【0035】
本発明は、特に上記された種類の表面におけるバーコード化情報200の改善された読み出し割合のためのコスト的に最適化された解決法を明確に述べる。
【0036】
図1に示すように、バーコード化情報200のための登録手段100が、望ましくは、バーコード化情報200の項目を認識するための装置内の独立ハウジング101内に提供される。
【0037】
例えば、登録手段100は、バーコード化情報の項目を評価することができるために少なくとも範囲を有する登録区間110を提示することを考慮に入れてもよい。登録手段100については、望ましくは明解な(coherent)情報、望ましくは1つやそれ以上のコード、EAN、UPC、IAN、JAN、Zeilkode、Code of the 2/5 family、Code39、Code93、Code128、或いはCodebar、の項目としての標準化されたバーコードを認識するための既知のバーコードリーダの問題となるかもしれない。その上、本発明に従って、バーコード化情報が、少なくとも部分的に、バーコードのさらなる発展におけるコーディングを運ぶ領域、すなわち、例えば、菱形、点状、四角い構造によって情報をコード化する領域を提示することを排除しないことが指摘されるべきである。
【0038】
図1は、CCDバーコードリーダの形式の登録手段100を、バーコード化情報200の項目と部分的に領域が重なった登録区間110とともに示す。バーコード化情報200の項目は、この場合は、少なくとも1次元における登録区間110内のバーコード化情報の項目として全体的に存在し、それ故、情報の評価が可能であるため、この次元においては登録手段100によって論理的かつ完全に登録され得る。バーコード化情報の項目の評価能力について、望ましくは、バーコード化情報が少なくとも互いに異なる2つの要素を含み、このような方法で、登録区間は、例えば、バーコード化情報200の項目の互いに異なる2つの要素を提示すると仮定される。
【0039】
さらなる発展において、登録手段100は評価手段との情報交換手順の方法の登録区間110内に配置されたバーコード化情報200の項目の幾つかの要素について情報を利用可能とするように設計されている。これはまた、すぐに見積もられる、或いは評価されるべきであるバーコード化された情報の1つかそれ以上の項目を読むための手順の成功を可能とする。
【0040】
例えば、キャリアオブジェクト300におけるバーコード化情報200を認識するための装置は、バーコード化情報200の項目の1つかそれ以上の要素を見積もるために設計された評価手段を提示するという提供があってもよい。
【0041】
本発明は、情報200の不十分な認識について登録手段100の登録区間110を変化させるという着想に基づく。このために、望ましくは医療メンテナンス機器に統合される装置が、登録区間110を変化させるように設計された適応手段を提示する。
【0042】
これに関連して、望ましくは登録区間110の局所的な変化の問題があってもよいが、登録区間110の形状或いは領域の範囲でさえ、また、それに関して適応手段によって影響を受け得る。特に、複雑な方法で成形された表面の場合に、バーコード化情報200のキャリアオブジェクト300に関する登録手段100の空間変化が登録区間110のこれらの全てのパラメータの同時変更を生じさせる。しかしながら、登録区間110の変化は、また、例えば、特に、登録区間110内の歯科或いは医療器具をメンテナンスするための処置剤のコンテナの、キャリアオブジェクトの表面の反射方向或いは反射強度等の、変更された反射特性に関連してもよい。
【0043】
これに関連して、登録手段100への割り当ては登録手段100の各自の種類、例えば、長方形、楕円、或いはバー、の特性である登録区間形状を有する区間であり、そこからバーコード化情報200が決定されるべきところである。これに関連して、キャリアオブジェクト300の表面上へのこの登録区間形状の投射が、キャリアオブジェクトの表面の光学的反応、その結果、バーコード化情報200の登録された項目と、また登録区間110の形状及び領域とを決定する。
【0044】
例えば処置剤のコンテナのための、例えば図2に表されたような、円筒状に成形されたキャリアオブジェクト300については、登録手段100の角度αの周りの回転が登録区間110から登録区間110aへの変化を示す。登録区間110aは、この実施形態では登録区間110から局所的に離されている。しかしながら、また、変化の開始より前の装置に割り当てられた登録区間110は、変化の後の登録区間110aと局所的に重なっている。角度αの周りの登録手段100の回転と共に、局所的位置と変化後の登録区間110aの大きさとの両方が変化の開始より前の登録区間110に関連して異なってもよいように、特徴のある登録区間形状のキャリアオブジェクト300或いはコンテナの表面への投影はまた変えられる。
【0045】
登録区間110の関連する前述の登録区間110aの大きさは、望ましくは増大してもよい。
【0046】
この例では、小さい角度αの周りの回転によって、キャリアオブジェクト300或いは処置剤のコンテナの表面と登録手段100との距離を変化させるために、登録手段100が設計されたという利点が証明される。
【0047】
図3及び4に表された本発明の着想のさらなる発展において、キャリアオブジェクト300におけるバーコード化情報200を認識するための装置が、例えば、独立した筐体内の電気モーターと変速機との結合を利用可能とするサーボモーター400を示すというという提供がある。特に、これに関連して、例えば、電気的に制御された機能的モデルの構造内での適用を見出すサーボモーター400の問題があってもよい。モーター/変速機の結合の安価な提供の可能性を登録手段100の動作の所定のコースのための正確な設計と結合させる。例えば、このような方法で、独立した変速機の構造が回避され得る。これらのモーターのさらなる利点は、そのうえ、規定された種類のサーボモーターが限られた角度の範囲内で操作するように望ましくは設計された、という事実に見られる。それゆえ、開始位置と停止位置との間の活動間隔(running-interval)が予め決められている。例えば、加えて、活動間隔内の位置或いは回転の角度が制御の目的で提供された制御電圧の値により設定される事が可能である。
【0048】
或いは、ステッピングモーターを使用するという提供もまたあり得る。
【0049】
加えて、モデルの構造において、様々な締結手段或いは制御機能のためのアーティキュレーション(articulation)手段が標準的であり、本発明による装置の適応手段に容易に統合可能である。例えば、これらの手段については、スワッシュプレート410、アーティキュレーションロッド415、或いは、登録手段100、またはプラグインモジュール或いは登録手段100のホルダに接続可能であるように設計された接続ロッドの問題であってもよい。勿論、これらの手段は、また、サーボモーター400或いは適切なステッピングモーターに接続されていてもよい。
【0050】
登録区間110の、本発明に従って提供された変化は、バーコード化情報200のための登録レートを大幅に増大させるという種々の利点を提供する。
【0051】
全体の情報のエラーのない項目を形成するために、例えば、登録区間110から登録区間110aへの変化は、区間110a内における、登録区間110に含まれる冗長なバーコード化情報200を用いて、エラー或いは欠損を回避する可能性を提示する。これは、望ましくは、以下に記述された、バーコード化情報200の装置のための選択により支援される。
【0052】
加えて、キャリア表面の反射特性が、情報を集める目的で変化した方法で利用され得るので、例えば、登録区間110と登録区間110aとが大きく重なっていることにより付随して起こる、登録区間110から登録区間110aへの僅かな変化は、情報の認識の最適化をもたらす。これに関連して、「登録区間110と登録区間110aとが大きく重なっている」という表現は、登録区間110と110aが、登録区間110の周辺ラインの5分の4未満の寸法の周辺ライン(marginal-line)部分の変化によって互いに変換され得る、というような方法で解釈されるべきである。
【0053】
望ましい実施形態は、また、主に、登録区間110の反射特性が変化するように、
適応手段が登録区間110に関連して登録手段の適応を単に修正することを提供してもよい。多くの場合において、これは既にバーコード化情報200の認識の改善を引き起こす。
【0054】
登録区間110の変化を用いて、そのうえ、2次元バーコード化情報を読み出すように作られている。バーコード化情報を認識するための装置は、望ましくは2次元バーコード化情報を登録或いは評価するように設計されている。例えば、装置は、評価手段を、2次元バーコード化情報の項目を用いてエラー訂正の目的のために設計されることを可能にするように、エラー訂正のための冗長な情報が2次元バーコード形式で与えられ得る。
【0055】
特に、登録手段100が1次元バーコード化情報の項目を登録するように設計されるという提供がなされてもよく、バーコード化情報を登録するための装置は、登録区間110を登録区間110aに変化させることにより、2次元バーコード化情報200の登録を完了するように設計される。特にこの目的では、登録区間110の多数の変化が提供されてもよい。
【0056】
図4は、キャリアオブジェクト300におけるバーコード化情報を認識するための本発明による装置を備えたスプレー缶350における情報を認識する装置を示す。スプレー缶350は、例えば、歯科メンテナンス機器に組み込まれ得る。スプレー缶350は、歯科或いは医療器具をメンテナンスするための1つかそれ以上の処置剤を格納する。バーコード化情報200は、望ましくは冗長領域を備えた最適化装置を提示する。
【0057】
特に、冗長領域はまた、バーコード化情報200が登録区間110の領域よりも大幅に(substantially)大きい空間的範囲を提示するという事実のために設置されてもよい。これに関連して、「大幅に」とは、空間的範囲が、例えば、登録区間110の2倍大きい、望ましくは、100倍大きい、特に望ましくは1000倍大きいことを意味する。
【0058】
とりわけ、例えばスプレー缶350のような複雑な形状については、バーコード化情報200のバーの配置が少なくとも、望ましくは異なる角度から照射された、情報の同一の項目を再生する2つの空間的に分けられた領域を提示するという提供があってもよい。特に、2つの領域のバーコード化情報のバーパターンは、解体され、加えて、例えば、2次元バーコード化情報の項目を表すことが考えられるが、また、バーパターンが明解に構築されていることも考えられる。
【0059】
本発明の着想のさらなる発展において、バーコード化情報200のバーパターンが、キャリアオブジェクト300の表面形状、望ましくは医療或いは歯科器具をメンテナンスするための処置剤のコンテナの表面形状に適応される。例えば、バーの配置は、読み出し手順の方法では、表面形状のために、明白な角度における情報の光学的登録とともに、予期されるべきであるというアカウントの中に歪みを取るという提供があってもよい。例えば、これらはフィールド曲率或いは非点収差歪みの形状である。
【0060】
曲線的形状を備えた、図4に表された実施形態の場合、これは、例えば、バーコード化情報200の項目のバー或いは要素が曲面に沿って配向されることを意味してもよい。特に、キャリアオブジェクト300の円筒形状について示された実施形態に対応して、バーコード化情報200のバーパターンが、円筒の円形かおおよそ楕円状の断面を追随し、そして、特に好適には、バーが実質上(substantially)同心円の形状を取る。「実質上」とは、この場合、少なくとも輪状線の半分、好ましくは少なくとも3分の2、特に好ましくは少なくとも12分の11が、バーコード化情報の項目を持っていることを意味する。
【0061】
キャリアオブジェクト300を経由してスプレー缶350を示す、図4に表された実施形態において、バーコード化情報200はスプレー缶350の円周上の表面に直接印刷される。この場合には、バーコード化情報200の項目のバーパターンは、同心円として構築され、円周上の表面の周辺に追随する。一般的には、スプレー缶350は、円周上の表面の領域において、スプレー缶のケーシングの接合を表す継ぎ目を提示する。表された実施形態では、スプレー缶350は、周辺の方向にバーコード化情報200とともにほとんど完全に刻まれており、それによって、単に接合の継ぎ目は印を示さない。対応する詳細な図面は図5に示す。
【0062】
特に、この実施形態においては、適応手段を用いて、登録区間110の変化が、刻まれていない領域、すなわち、情報の認識に貢献しないバーコード化情報200の領域が、冗長情報の項目が求められる、或いは確かめられるという方法によってスキップされる、というような方法で可能となることを明らかにする。
【0063】
加えて、さらなる発展の範囲内に、バーコード化情報200が、ステッカーを用いてキャリアオブジェクト300の表面上に適用される、という提供がまたあってもよい。例えば、このような方法で、完全に閉じられた同心円内のバーコード化情報200の配置が可能であり、処置剤のコンテナの信頼できる特定が保証されるように、スプレー缶の継ぎ目の領域がバーコード化情報の項目とともにまた提供されてもよい。
【0064】
好適な実施形態において、同心円状に配置されたバーコード化情報200が、同心円の第1の、望ましくは下部の部分がバーコード化情報200の項目を表す一方で、同心円の第2の、望ましくは上部の部分が情報の同一の項目を表し、このような方法で冗長な情報を利用可能とする、という方法で存在する。
【0065】
冗長化情報の利用の着想を支持するために、本発明の着想のさらなる発展において、スプレー缶350におけるバーコード化情報200を認識するための方法が以下のステップを含んでいてもよい。
【0066】
第1のステップにおいて、スプレー缶350において配置された登録区間110内のバーコード化情報200の項目の認識、そしてまた情報の妥当性の評価から開始することが提供される。さらなるステップでは、妥当な情報が認識されていない場合に、スプレー缶350における登録区間110が変化される。最後に、以降のステップにおいて妥当な情報の項目が認識される、或いはさらなる登録区間110の変化が不可能である時間まで前述のステップを繰り返すことが提供される。
【0067】
スプレー缶350におけるバーコード化情報を認識するための方法の更なる発展において、登録区間110の変化は登録手段100の回転(rotating)或いは旋回(swiveling)によってもたらされ得る。
【0068】
図1、2及び4の詳細は、この方法を明確にする。
アーティキュレーションロッド415において配置された登録手段100、この場合にはCCD読み取りユニットを備えたバーコードスキャナ、はサーボモーター400を用いて角度αの周りを旋回されることが可能である。バーコードスキャナの登録区間110は、1次元バーコード化情報200の項目が完全されうるというような方法で、処置剤のコンテナのためのスプレー缶350によって表された、キャリアオブジェクト300において配置される。この情報が評価され得ない、或いは妥当な情報が登録されない、といった場合のために、登録区間110を、角度αの周りを回転させることにより、登録区間110aに変えるという提供がある。バーコード化情報200は、この場合、スプレー缶350の下部領域内の、スプレー缶の周辺をほとんど完全に覆う同心円の形状で配置される。角運動は、望ましくは、バーコード化情報の連続体方向に、すなわち、バーコード化情報、特にバー、の項目が明解に続いている方向にもたらされる。記載された実施形態では、これは水平旋回運動であり、直ちに明らかなように、情報の冗長な項目がそれにより登録区間110aに登録されうる。単に今登録された登録区間110aの情報が同じように妥当でない場合のために、さらなる旋回運動が、2つの以前に評価された登録区間110及び110aとは異なる登録区間を選択し提供される。これは、情報の妥当な項目が登録される、或いは登録区間110のさらなる変化が不可能であるときまで繰り返される。
【0069】
示された実施形態では、旋回運動のために、数個の登録区間110及び110aが次々にスプレー缶の周辺の殆ど4分の1を覆う連続において選択され得る。さらなる発展においては、加えて、線形運動において、例えばスプレー缶350の様々な直径に適応するために、キャリアオブジェクト300に関連した登録手段100の最小の間隔は適応可能である。このことは、例えば、適切に構成されたアーティキュレーションロッド415の線形運動によって実現されてもよい。加えて、サーボモーター400と登録手段100との結合は、例えば、また、明解な成分(component)として線形に運動され得る。
【0070】
表された以下のさらなる実施形態は、これは特に処置剤の供給のメンテナンス機器の簡易化された構成をもたらすので、バーコード化情報200のためのキャリアオブジェクト300について、医療機器、特に歯科機器をメンテナンスするための処置剤のスプレー缶350の問題であるなら、特に利点を証明する。
【0071】
割り当てられたメンテナンス機器は、その結果、望ましくは、バーコード化情報200の項目の認識するための本発明による配列を用いて、医療機器、特に歯科機器のためのメンテナンス手順を実行するための制御情報の項目を獲得するために設計されている。
【0072】
特に、メンテナンス機器が、メンテナンス機器によって望ましくは特定された、維持されるべき医療或いは歯科器具とともに、バーコード化情報により特定された制御情報の間での比較を実行するために設計されているという提供があってもよい。医療機器には不適切な制御情報の項目については、メンテナンス機器は、例えば視覚的或いは音響的に、適切な指示を与えるように設計され得る。
【0073】
本発明の着想のさらなる発展において、スプレー缶350における情報を認識するための本発明による装置を提示するメンテナンス機器を用いた医療機器のメンテナンスのための方法において、バーコード化情報200は医療機器のための処置剤を特徴づけ、割り当てられたメンテナンスシーケンスが特定された処置剤に基づいて選択される、という提供がある。
【0074】
水や望ましくは界面活性剤やリン酸塩を用いた洗浄剤、特に望ましくは10を超えるpH値を提示する洗浄剤は、澄んだすすぎ剤或いは、特にリン酸エステルの形の、3から5のpH値の中和剤と同様に、処置剤のための考慮に入る。加えて、オイルはまた、例えば、発泡剤を用いて泡立てられるように設計されたメンテナンスの目的で提供されてもよい。適切な発泡剤は、望ましくは同様に処置剤のコンテナに含まれる。
【0075】
メンテナンス機器は、望ましくは、バーコード化情報を用いて、医療或いは歯科器具をメンテナンスするための処置剤の1つかそれ以上のコンテナの正しい配置を調べるように設計される。これに関連して、メンテナンス機器が、確かなメンテナンスシーケンスを予め選ぶ医療器具をまず特定するという提供があってもよい。その次に、予め選択されたメンテナンスシーケンスが開始するように、処置剤に関するバーコード化情報を用いて、対応するメンテナンスシーケンスが特定及び選択され得る。医療機器により予め選択されたメンテナンス手順が特定された処置剤により確立されたメンテナンス手順に対応しないならば、適切な支持がユーザに与えられ得る。メンテナンス機器は望ましくはこの場合にはメンテナンス手順を無効にするように設計される。メンテナンス機器の不完全な動作が、それ故に防止される。
【0076】
最後に、本発明によって、バーコード化情報を認識するための装置と対応する方法とが、バーコード化情報の項目の認識の方法ではエラーレートの十分な改善を認めるように生成される。医療の応用においては、特に、例えば、医療機器のための適切なメンテナンス機器および、その応用のための方法によって明らかにされるように、これが最も重要である。
【0077】
結論として、本発明に従った様々な実施形態の特徴、或いは、図に開示される特徴の結合は排除されないことが特に注目されるべきである。
【符号の説明】
【0078】
100・・・登録手段、101・・・独立ハウジング、110・・・登録区間、110a・・・登録区間、200・・・バーコード化情報、300・・・キャリアオブジェクト、350・・・スプレー缶、400・・・サーボモーター、410・・・スワッシュプレート、415・・・アーティキュレーションロッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
登録区間(110)内のバーコード化情報を登録するように設計された登録手段(100)を備えた、キャリアオブジェクト(300)におけるバーコード化情報(200)を認識するための装置において、
前記装置は前記登録区間(110)を変化させるように設計された適応手段を提示する
ことを特徴とするバーコード化情報を認識するための装置。
【請求項2】
前記適応手段は前記登録手段(100)の空間的な装置を変化させるように設計される
ことを特徴とする請求項1に記載のバーコード化情報を認識するための装置。
【請求項3】
前記適応手段は、前記登録手段(100)を角度範囲(α)内で回転或いは旋回させるように設計される
ことを特徴とする先行する請求項の1つに記載のバーコード化情報を認識するための装置。
【請求項4】
前記装置は、前記登録手段(100)を運動させるように設計されたサーボモーター(400)を提示する
ことを特徴とする請求項3に記載のバーコード化情報を認識するための装置。
【請求項5】
前記登録手段(100)はバーコード化情報(200)の項目の数個の要素を同時に登録するように設計される
ことを特徴とする先行する請求項の1つに記載のバーコード化情報を認識するための装置。
【請求項6】
前記登録手段は、特にCCDリードユニットを提示するバーコードスキャナを含む
ことを特徴とする請求項5に記載のバーコード化情報を認識するための装置。
【請求項7】
前記装置は、2次元バーコード化情報(200)を登録或いは評価するように設計される
ことを特徴とする先行する請求項の1つに記載のバーコード化情報を認識するための装置。
【請求項8】
スプレー缶における情報を認識するための装置であって、
スプレー缶(350)と、
先行する請求項の1つに記載のバーコード化情報を認識するための装置と、
を備えたスプレー缶における情報を認識するための装置。
【請求項9】
前記バーコード化情報(200)は少なくとも部分的に同心円状の輪からなる装置である
ことを特徴とする請求項8に記載のスプレー缶における情報を認識するための装置。
【請求項10】
バーコード化情報(200)は2次元バーコード化情報の項目である
ことを特徴とする請求項9に記載のスプレー缶における情報を認識するための装置。
【請求項11】
先行する請求項8から10の1つに記載のスプレー缶(350)における情報を認識するための装置を用いたスプレー缶における情報を認識するための方法であって、以下のステップ、すなわち:
A)スプレー缶(350)において装置された登録区間(110)内のバーコード化情報(200)の項目の認識及び前記情報の妥当性の評価
B)前記ステップA)において妥当な情報が認識されなかったなら、前記スプレー缶(350)における前記登録区間(110)の変化
C)前記情報の妥当な項目が認識される、或いは、前記登録区間(110)の更なる変化が不可能となるまで前記ステップA)及びB)の反復
するステップを有する、情報を認識するための方法。
【請求項12】
前記スプレー缶(350)における前記登録区間(110)の変化は前記登録区間(110)の回転或いは旋回によってもたらされる
ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
先行する請求項8から10の1つに記載のスプレー缶(350)における情報を認識するための前記装置を用いた医療メンテナンス機器において、
前記バーコード化情報(200)の項目を認識するための前記装置によって読み出される情報の項目は、医療機器、特に歯科機器のためのメンテナンス手順を実行するための制御情報の項目である
ことを特徴とする医療メンテナンス機器。
【請求項14】
請求項13に記載の医療メンテナンス機器を備えた医療機器をメンテナンスするための方法において、
前記バーコード化情報(200)は、医療機器、特に歯科機器のための処置剤を特定し、割り当てられたメンテナンスシーケンスは特定された処置剤に基づいて選択される
ことを特徴とする医療機器をメンテナンスするための方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−174280(P2012−174280A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−36685(P2012−36685)
【出願日】平成24年2月22日(2012.2.22)
【出願人】(305039194)カルテンバッハ ウント ホイクト ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (36)
【氏名又は名称原語表記】Kaltenbach & Voigt GmbH
【Fターム(参考)】