説明

パケット中継装置およびシステム、障害検出方法

【課題】 パケット送信・受信機能を実現する全てまたは特定のソフトウェアモジュールおよび全てまたは特定のハードウェアデバイスが自律的に検知できない障害を検出し、なおかつ障害部位を特定すること。
【解決手段】 パケット中継装置は、複数のソフトウェアモジュールおよび複数のハードウェアデバイスを経由してパケット送信・受信機能を実現する。メモリ空間105、受信統計131、133、135、および送信統計132、134、136を備え、装置内の障害検出をする障害監視パケットによる動作確認対象となる全てまたは特定のソフトウェアモジュールおよび全てのハードウェアデバイスに、障害監視パケットの通過情報を収集する。異常を検出した際に障害監視パケットの通過情報により障害部位を特定する障害部位特定部118を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パケット中継装置およびシステム、障害検出方法に係り、特に、パケット中継装置のパケット送信機能またはパケット受信機能またはパケット転送機能等の各機能および/または各機能を実行するモジュールで故障が発生した際に故障部位を特定するパケット中継装置およびシステム、障害検出方法に関する。

【背景技術】
【0002】
近年のネットワークではネットワークサービスの多様化により、パケット中継装置は多機能化および高機能化が著しい。サポートするネットワークプロトコル、ネットワーク保守機能およびネットワーク運用機能も増加傾向にある。
まず、パケット中継装置のソフトウェアは、ネットワークプロトコルによる経路制御、ネットワーク保守機能およびネットワーク運用機能を実現する。
ネットワークプロトコルによる経路制御、ネットワーク保守機能およびネットワーク運用機能では、制御に必要なパケットの自装置から送信する機能および自装置宛のパケットとして受信する機能を有する。従来は上述したソフトウェアは機能毎にパケットの送受信機能を備えていたが、ソフトウェア機能の多機能化により、パケット送受信機能を有する各ソフトウェア機能から独立させたレイヤ構造にするソフトウェアモジュール構造が一般的である。この結果、パケット送信機能およびパケット受信機能を実現するソフトウェアを障害検出単位として見た場合、通過するモジュール数は増加してきている。
また、パケット中継装置のハードウェアは、多機能化および高機能化を実現するため装置を構成するハードウェアデバイスが増加している。またハードウェアは価格競争の面から市販品のハードウェアデバイスを用いる場合が多い。

【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−229477号公報
【特許文献2】特開2011−151470号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
パケット中継装置は、自装置からのパケット送信および自装置宛のパケットの受信において、上述したソフトウェアのモジュールとハードウェアの各デバイスで連携してパケット送信機能およびパケット受信機能を実現する。しかしながら上述した様に、ソフトウェアモジュールの増加およびハードウェア構成の複雑化により、パケット送信機能およびパケット受信機能を実現するソフトウェアモジュールおよびハードウェアデバイスで想定外の障害が発生する場合がある。また、ハードウェアデバイスが汎用部品の場合、全ての障害をデバイス自身で検出できない場合がある。このようにパケット送信機能およびパケット受信機能を実現する全てのソフトウェアモジュールおよびハードウェアデバイスで全ての障害を自律的に検出ができない場合、以下のような課題がある。
【0005】
パケット中継装置では、パケット送信機能またはパケット受信機能を実現する部位にて装置が自律的な検出が出来ない障害によりパケット送信機能またはパケット受信機能が停止した場合、パケットの送信または受信が正常に動作しなくなる。この結果、例えばネットワークプロトコルを制御するプロトコル制御パケットの送信または受信が正常に動作しないことでネットワーク装置間の隣接関係の維持が出来なくなる場合があり、当該装置の影響のみならず当該装置が加入するネットワーク全体に影響を及ぼすことが想定される。
また、パケット送信機能またはパケット受信機能を実現する部位にて装置が自律的な検出が出来ない障害によりパケットの送信または受信が正常に動作しない現象が発生した場合、障害部位の特定は非常に困難であり復旧に時間を要すことが想定される。このような状況からパケット中継装置は高信頼化が必須である。高信頼化技術として多数のハードウェアデバイスを分散したボード上に実装する構造とし、一部のハードウェアデバイスが故障した場合は故障したボードのみを停止させる縮退運転をすることで、当該装置の正常な部位の運用を継続させることが一般的であるが、この場合においても全ての障害を確実に検出し、かつ障害部位を特定することは必要である。
【0006】
近年のパケット中継装置においては、上述した課題を解決するため、以下に示すような3つの方式によりパケット送信機能およびパケット受信機能の動作の正常性を確認できる機能を装備することが一般的である。
まず一つは、特開2006-229477号公報で示されるような、自装置において自装置のパケット送信機能およびパケット受信機能の動作の正常性を確認できる機能技術である。
ただし、特開2006-229477号公報では、自装置からのパケット送信および自装置宛のパケットの受信において、複数のソフトウェアモジュールおよび複数のハードウェアデバイスを経由してパケット送信およびパケット受信を実現している場合、パケット送信機能およびパケット受信機能の一連の動作の正常性は確認できるが、パケット送信機能およびパケット受信機能を形成するいずれの部位による障害であるかを特定することは困難である。

【0007】
次に、特開2011-151470号公報で示されるような、他装置から自装置のパケット送信機能および受信機能の動作の正常性を確認できる機能である。ただし、特開2011-151470号公報では、パケット受信機能およびパケット送信機能にてパケットの廃棄を制御する場合は廃棄部位を特定可能であるが、予期しない障害による廃棄または疎通不可能となった場合、パケット中継の停止要因となった部位を特定することは困難である。

最後に、監視パケットによる自装置内機能監視の従来の技術による例を、図3〜図4を参照して説明する。
以下、パケット中継装置が、CPU301、パケット送信機能を有するハードウェア パケット送信部302、パケットの中継経路を決定する転送先決定部303、パケットの受信機能を有するパケット受信部304、ソフトウェアが情報を記憶できるメモリ空間305を備えたパケット中継装置を例とする。
ソフトウェアの各モジュールは1つのCPU上でそれぞれのモジュールが独立したタスクとして動作可能とした場合を例とする。またソフトウェアで、パケット送受信をするソフトウェア間インタフェースはキュー、パケット送受信をしないソフトウェア間モジュール間のインタフェースは関数コールによる起動とした場合を例とし、CPUおよび各ハードウェアのパケット通信インタフェースはキューを用いる場合を例とし、送信側は送信先のキューへの積み込み完了で送信成功と見なす場合を例とし、受信側はパケット受信検出を一定周期で確認することでパケットを受信する場合を例とし、メモリ空間はソフトウェアが自由にアクセス出来ることを前提とした記載とする。
【0008】
まず図3、図4、図5にて従来技術の基本原理を説明する。
図3は、パケット中継装置の機能ブロック図である。
図4は、ヘルスチェック監視機能による障害部位特定までの流れ図である。
図5は、監視パケット構造を示す図である。

CPU301上で動作するソフトウェアは、監視パケット341の送信間隔を決定するタイマ部311、監視パケット341を作成するヘルスチェック起動部312、監視パケット341をハードウェアへ送信するパケット送信起動部313、監視パケット341の受信を監視するヘルスチェック監視部314、監視パケット341をハードウェアから受信するパケット受信部315、受信した監視パケット341を他のパケットと識別するパケット判定部316、ヘルスチェック監視結果を決定するヘルスチェック結果判定部317を備える。
メモリ空間305は、監視パケット341の送信数をカウントするヘルスチェック送信数321、監視パケット141の受信数をカウントするヘルスチェック受信数322を含む。
【0009】
ソフトウェアのタイマ部311は、ヘルスチェック間隔毎にタイムアウトしソフトウェアのヘルスチェック起動部312を起動する。(401)(なお、かっこ内の数字は、図4に示す数字に対応する。以下、同様。)

ソフトウェアのヘルスチェック起動部312は、監視パケット341を作成する。この際、図5のように、装置内パケット管理情報502の装置内折り返し要否フラグ503を折り返す設定504とする。また装置内パケット管理情報502の監視パケットフラグ505を監視パケット設定506とする。
ソフトウェアのヘルスチェック起動部312は、次にソフトウェアのパケット送信起動部313へ、監視パケット341を送信する。ソフトウェアのヘルスチェック起動部312は、次にメモリ空間305のヘルスチェック送信数321をカウントアップする。ソフトウェアのヘルスチェック起動部312は、次にソフトウェアのヘルスチェック監視部314を起動し、ヘルスチェック監視フレーム341の受信を監視する。(402)
【0010】
ソフトウェアのパケット送信起動部313は、ハードウェアのパケット送信部302に監視パケット341を送信する。(404)

ハードウェアのパケット送信部302は、監視パケット341を受信したら、ハードウェアの転送先決定部303へ、監視パケット341を送信する。(405)

ハードウェアの転送先決定部303は、監視パケット341を受信したら、監視パケット341の装置内パケット管理情報502の装置内折り返し要否フラグ503を識別する。監視パケット501は、折り返し設定504であるため、ハードウェアの転送先決定部303は、ハードウェアのパケット受信部304へ、監視パケット341を送信する。(406)
【0011】
ハードウェアのパケット受信部304は、監視パケット341を受信したら、CPU301へ、監視パケット341を送信する。(407)

ソフトウェアのパケット受信処理部315は、監視パケット341を受信したら、監視パケット341をソフトウェアのパケット判定部316へ監視パケット341を送信する。(408)

ソフトウェアのパケット判定部316は、監視パケット341を受信したら、受信したパケットの装置内パケット管理情報502の監視パケットフラグ505が監視パケット設定506であるため、ヘルスチェック監視フレーム341と判断し、メモリ空間105のヘルスチェック受信数322をカウントアップする。ソフトウェアのパケット判定部316は、次にソフトウェアのヘルスチェック監視部314を停止する。ソフトウェアのパケット判定部316は、次にソフトウェアのヘルスチェック結果判定部317を起動する。(409)
【0012】
ソフトウェアのヘルスチェック監視部314は、監視パケット341が一定周期毎に割り込み起動され規定時間の経過を監視する機能を有することで、時間内にソフトウェアのパケット判定部316で受信されるか監視する。ソフトウェアのヘルスチェック監視部314は、ソフトウェアのパケット判定部316が監視パケット341を一定時間以内に受信した場合、ソフトウェアのパケット判定部316から停止される。一方、ソフトウェアのパケット判定部316が監視パケット341を一定時間以内に受信しなかった場合、ヘルスチェック監視部114では規定に監視時間を経過することで、監視パケット監視タイムアウトと認識する。ヘルスチェック監視部114は監視パケット監視タイムアウトが発生するとソフトウェアのヘルスチェック結果判定部317を起動する。(403)
【0013】
ソフトウェアのヘルスチェック結果判定部317は、メモリ空間105のヘルスチェック送信数321とヘルスチェック受信数322を比較する。ソフトウェアのヘルスチェック結果判定部317はこの比較の結果、両方の数が同一であれば正常とみなす。一方、この比較の結果、両方の数が不一致であれば異常と見なす。(410)

上述のように、従来例では、いずれにおいても予期しない障害による廃棄または疎通不可能な状態が発生した場合、異常であると見なすことは可能であっても、パケット中継の停止要因となった部位を特定することは困難である。

【0014】
以上のように、従来技術では、複数のソフトウェアモジュールと複数のハードウェアデバイスを経由してパケット送信機能およびパケット受信機能を実現するパケット中継装置において障害部位を特定することは、通常困難である。

本発明では、以上の点に鑑み、パケット中継装置においてパケット送信機能およびパケット受信機能等の各機能を実現する全てまたは特定のソフトウェアモジュールおよび全てまたは特定のハードウェアデバイスが自律的に検知できない障害を装置として検出し、なおかつ障害部位を特定することが出来る高信頼のパケット中継装置およびシステム、障害検出方法を実現することを目的とする。

【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するため、本発明では、特に、パケット中継装置にて監視パケットの送受信による障害検出方式にて監視パケットによる動作確認対象となる全てまたは特定のソフトウェアモジュールおよびハードウェアデバイスに、監視パケットの通過情報を記録する手段を設け、さらに障害監視にて異常を検出した際に、全てまたは特定のソフトウェアモジュールおよびハードウェアデバイスの通過状況を確認することで障害部位を特定する障害部位特定部を設ける。
これにより、本発明は、ソフトウェアモジュールおよびハードウェアデバイスの各部位が自律的に検知できない障害を装置として検出し、なおかつ障害部位を特定することが出来る高信頼のパケット中継装置およびシステム、障害検出方法を実現できる。
【0016】
本発明のひとつの態様によると、ソフトウェアを実装可能なCPUを有し、パケット送信機能、パケット中継経路の決定機能、パケット受信機能を有し、CPU上のソフトウェアが情報を記憶できるメモリ空間を有し、周期的に自装置のパケット送信機能およびパケット受信機能の障害を検出する監視パケットの送信機能と受信機能によるパケット送信機能およびパケット受信機能の障害を検出する手段を備え、複数のソフトウェアモジュールまたは複数のハードウェアデバイスにてパケットの送信および中継および受信を実現するパケット中継装置において、メモリ空間上にソフトウェアモジュール毎のパケットの通過情報を記録する手段を包含し、ハードウェアのパケット転送に関わるデバイス毎にパケットの通過情報を記録する手段を包含し、監視パケットの送信数と受信数が一致しなかった場合にソフトウェアおよびハードウェアのパケット通過情報により障害部位を特定する機能を包含することを特徴とするパケット中継装置が提供される。
【0017】
本発明の第1の解決手段によると、
ヘルスチェック起動部、パケット送信起動部、ヘルスチェック監視部、パケット受信処理部、パケット判定部、ヘルスチェック結果判定部、障害部位特定部をソフトウェアとして含むCPUと、
前記ヘルスチェック起動部による前記監視パケットの送信数をカウントするヘルスチェック送信数、前記パケット判定部による前記監視パケットの受信数をカウントするヘルスチェック受信数、前記ヘルスチェック起動部にて前記監視パケットの送信数をカウントするヘルスチェック起動部送信統計、前記パケット送信起動部で前記監視パケットの受信数をカウントするパケット送信起動部受信統計、前記パケット送信起動部で前記監視パケットの送信数をカウントするパケット送信起動部送信統計、前記パケット受信処理部で前記監視パケットの受信数をカウントするパケット受信部受信統計、前記パケット受信処理部で前記監視パケットの送信数をカウントするパケット受信部送信統計、前記パケット判定部で前記監視パケットの受信数をカウントするパケット判定部受信統計を含むメモリと、
前記監視パケットの受信数をカウントする転送受信統計と前記監視パケットの送信数をカウントする転送送信統計を有する、ハードウェアとしての転送先決定部と、
を備え、

前記ヘルスチェック起動部は、前記パケット送信起動部へ前記監視パケットを送信し、前記ヘルスチェック送信数および前記ヘルスチェック起動部送信統計をカウントアップし、
前記パケット送信起動部は、前記監視パケットを受信したら、前記パケット送信起動部受信統計をカウントアップし、前記パケット転送部に向けて前記監視パケットを送信し、前記パケット送信起動部送信統計をカウントアップし、
前記転送先決定部は、前記監視パケットを受信したら、前記転送受信統計をカウントアップし、前記パケット受信処理部へ向けて、前記監視パケットを送信し、前記転送送信統計をカウントアップし、
前記パケット受信処理部は、前記監視パケットを受信したら、前記パケット受信部受信統計をカウントアップし、前記監視パケットを前記パケット判定部へ送信し、前記パケット受信部送信統計をカウントアップし、
前記パケット判定部は、前記監視パケットを受信したら、前記パケット判定部受信統計をおよび前記ヘルスチェック受信数をカウントアップし、
前記ヘルスチェック監視部は、前記パケット判定部が前記監視パケットを一定時間以内に受信しなかった場合、前記ヘルスチェック結果判定部を起動し、
前記ヘルスチェック結果判定部は、前記ヘルスチェック送信数と前記ヘルスチェック受信数を比較し、両方の数が不一致であれば異常と判断し、前記障害部位特定部を起動し、
前記障害部位特定部は、監視パケットの伝送経路に従い予め設定された判定順序で、どの送信数若しくは送信統計と、どの受信数若しくは受信統計とを比較して一致又は不一致を判定するかを予め定めた判定内容と、該判定内容に対応する障害部位とに従い、該当する判定内容に対応する障害部位を判定し、該障害部位を含む障害情報を表示部に表示又は出力部に出力する
パケット中継装置が提供される。
【0018】
本発明の第2の解決手段によると、
ヘルスチェック起動部、パケット送信起動部、ヘルスチェック監視部、パケット受信処理部、パケット判定部、ヘルスチェック結果判定部、障害部位特定部をソフトウェアとして含むCPUと、
前記ヘルスチェック起動部による前記監視パケットの送信数をカウントするヘルスチェック送信数、前記パケット判定部による前記監視パケットの受信数をカウントするヘルスチェック受信数、前記ヘルスチェック起動部にて前記監視パケットの送信数をカウントするヘルスチェック起動部送信統計、前記パケット送信起動部で前記監視パケットの受信数をカウントするパケット送信起動部受信統計、前記パケット送信起動部で前記監視パケットの送信数をカウントするパケット送信起動部送信統計、前記パケット受信処理部で前記監視パケットの受信数をカウントするパケット受信部受信統計、前記パケット受信処理部で前記監視パケットの送信数をカウントするパケット受信部送信統計、前記パケット判定部で前記監視パケットの受信数をカウントするパケット判定部受信統計を含むメモリと、
前記監視パケットの受信数をカウントする転送受信統計と前記監視パケットの送信数をカウントする転送送信統計を有する、ハードウェアとしての転送先決定部と、
を備えたパケット中継装置における障害検出方法であって、

前記ヘルスチェック起動部は、前記パケット送信起動部へ前記監視パケットを送信し、前記ヘルスチェック送信数および前記ヘルスチェック起動部送信統計をカウントアップし、
前記パケット送信起動部は、前記監視パケットを受信したら、前記パケット送信起動部受信統計をカウントアップし、前記パケット転送部に向けて前記監視パケットを送信し、前記パケット送信起動部送信統計をカウントアップし、
前記転送先決定部は、前記監視パケットを受信したら、前記転送受信統計をカウントアップし、前記パケット受信処理部へ向けて、前記監視パケットを送信し、前記転送送信統計をカウントアップし、
前記パケット受信処理部は、前記監視パケットを受信したら、前記パケット受信部受信統計をカウントアップし、前記監視パケットを前記パケット判定部へ送信し、前記パケット受信部送信統計をカウントアップし、
前記パケット判定部は、前記監視パケットを受信したら、前記パケット判定部受信統計をおよび前記ヘルスチェック受信数をカウントアップし、
前記ヘルスチェック監視部は、前記パケット判定部が前記監視パケットを一定時間以内に受信しなかった場合、前記ヘルスチェック結果判定部を起動し、
前記ヘルスチェック結果判定部は、前記ヘルスチェック送信数と前記ヘルスチェック受信数を比較し、両方の数が不一致であれば異常と判断し、前記障害部位特定部を起動し、
前記障害部位特定部は、監視パケットの伝送経路に従い予め設定された判定順序で、どの送信数若しくは送信統計と、どの受信数若しくは受信統計とを比較して一致又は不一致を判定するかを予め定めた判定内容と、該判定内容に対応する障害部位とに従い、該当する判定内容に対応する障害部位を判定し、該障害部位を含む障害情報を表示部に表示又は出力部に出力する
障害検出方法が提供される。
【0019】
本発明の第3の解決手段によると、
ヘルスチェック起動部、パケット送信起動部、ヘルスチェック監視部、パケット受信処理部、パケット判定部、ヘルスチェック結果判定部、障害部位特定部をソフトウェアとして含むCPUと、
前記ヘルスチェック起動部による前記監視パケットの送信数をカウントするヘルスチェック送信数、前記パケット判定部による前記監視パケットの受信数をカウントするヘルスチェック受信数、前記ヘルスチェック起動部にて前記監視パケットの送信数をカウントするヘルスチェック起動部送信統計、前記パケット送信起動部で前記監視パケットの受信数をカウントするパケット送信起動部受信統計、前記パケット送信起動部で前記監視パケットの送信数をカウントするパケット送信起動部送信統計、前記パケット受信処理部で前記監視パケットの受信数をカウントするパケット受信部受信統計、前記パケット受信処理部で前記監視パケットの送信数をカウントするパケット受信部送信統計、前記パケット判定部で前記監視パケットの受信数をカウントするパケット判定部受信統計を含むメモリと、
前記監視パケットの受信数をカウントする転送受信統計と前記監視パケットの送信数をカウントする転送送信統計を有する、ハードウェアとしての転送先決定装置と、
を備えたパケット中継システムにおいて、
前記ヘルスチェック起動部は、前記パケット送信起動部へ前記監視パケットを送信し、前記ヘルスチェック送信数および前記ヘルスチェック起動部送信統計をカウントアップし、
前記パケット送信起動部は、前記監視パケットを受信したら、前記パケット送信起動部受信統計をカウントアップし、前記パケット転送部に向けて前記監視パケットを送信し、前記パケット送信起動部送信統計をカウントアップし、
前記転送先決定装置は、前記監視パケットを受信したら、前記転送受信統計をカウントアップし、前記パケット受信処理部へ向けて、前記監視パケットを送信し、前記転送送信統計をカウントアップし、
前記CPUは、前記転送先決定装置の前記転送受信統計及び前記転送送信統計を取得し、
前記パケット受信処理部は、前記監視パケットを受信したら、前記パケット受信部受信統計をカウントアップし、前記監視パケットを前記パケット判定部へ送信し、前記パケット受信部送信統計をカウントアップし、
前記パケット判定部は、前記監視パケットを受信したら、前記パケット判定部受信統計をおよび前記ヘルスチェック受信数をカウントアップし、
前記ヘルスチェック監視部は、前記パケット判定部が前記監視パケットを一定時間以内に受信しなかった場合、前記ヘルスチェック結果判定部を起動し、
前記ヘルスチェック結果判定部は、前記ヘルスチェック送信数と前記ヘルスチェック受信数を比較し、両方の数が不一致であれば異常と判断し、前記障害部位特定部を起動し、
前記障害部位特定部は、監視パケットの伝送経路に従い予め設定された判定順序で、どの送信数若しくは送信統計と、どの受信数若しくは受信統計とを比較して一致又は不一致を判定するかを予め定めた判定内容と、該判定内容に対応する障害部位とに従い、該当する判定内容に対応する障害部位を判定し、該障害部位を含む障害情報を表示部に表示又は出力部に出力する
パケット中継システムが提供される。

【発明の効果】
【0020】
本発明により、当該装置自身でパケット送信機能およびパケット受信機能および、パケット受信機能等の各機能に関わる障害を検出するとともに、ソフトウェアの各モジュールおよび各ハードウェアデバイスが自律的に検知できない障害を装置として検出し、かつ障害部位を特定することが出来る高信頼のパケット中継装置およびシステム、障害検出方法を実現できる。


【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本実施の形態のパケット中継装置における監視パケットによる障害監視および部位特定するための機能ブロック図である。
【図2−1】本実施の形態のパケット中継装置における監視パケットによる障害検出および部位特定の流れ図(1/2)である。
【図2−2】本実施の形態のパケット中継装置における監視パケットによる障害検出および部位特定の流れ図(2/2)である。
【図3】従来のパケット中継装置における監視パケットによる障害監視を実現するための機能ブロック図である。
【図4−1】従来のパケット中継装置における監視パケットによる障害検出の流れ図(1/2)である。
【図4−2】従来のパケット中継装置における監視パケットによる障害検出の流れ図(2/2)である。
【図5】監視パケット構造を示す図である。
【図6】本実施の形態の特定例1(ハードウェアのパケット送信部で監視パケットが途絶えた場合)のパケット中継装置の動作図である。
【図7】本実施の形態の特定例2(ソフトウェアのパケット受信処理部で監視パケットが途絶えた場合)のパケット中継装置の動作図である。
【図8】本実施の形態の特定例1(ハードウェアのパケット送信部で監視パケットが途絶えた場合)の流れ図である。
【図9−1】本実施の形態の特定例2(ソフトウェアのパケット受信処理部で監視パケットが途絶えた場合)の流れ図(1/2)である。
【図9−2】本実施の形態の特定例2(ソフトウェアのパケット受信処理部で監視パケットが途絶えた場合)の流れ図(2/2)である。
【図10】本実施の形態の障害部位特定部で実施する障害部位特定の決定を示す図である。
【図11】本実施の形態の特定例1(ハードウェアのパケット送信部で監視パケットが途絶えた場合)の障害部位特定部の障害部位特定を示す図である。
【図12】本実施の形態の特定例2(ソフトウェアのパケット受信部で監視パケットが途絶えた場合)の障害部位特定部の障害部位特定を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】

本発明の実施の形態を図1〜図2、図5〜図12を参照して説明する。

以下、パケット中継装置が、ハードウェアとして、CPU、パケット送信機能を有する パケット送信部、パケットの中継経路を決定する転送先決定部、パケットの受信機能を有するパケット受信部、ソフトウェアが情報を記憶できるメモリ空間を備えたパケット中継装置を例とする。
ソフトウェアの各モジュールは1つのCPU上でそれぞれのモジュールが独立したタスクとして動作可能とした場合を例とする。またソフトウェアで、パケット送受信をするソフトウェア間インタフェースはキュー、パケット送受信をしないソフトウェア間モジュール間のインタフェースは関数コールによる起動とした場合を例とし、CPUおよび各ハードウェアのパケット通信インタフェースはキューを用いる場合を例とし、送信側は送信先のキューへの積み込み完了で送信成功と見なす場合を例とし、受信側はパケット受信検出を一定周期で確認することでパケットを受信する場合を例とし、メモリ空間はソフトウェアが自由にアクセス出来ることを前提とした記載とする。
【0023】
まず図1、図2、図5、図10にて本実施の形態の基本原理を説明する。
図1は、パケット中継装置の機能ブロック図である。
図2は、ヘルスチェック監視機能による障害部位特定までの流れ図である。
図5は、監視パケット構造を示す図である。
図10は、ソフトウェアの障害部位特定部における障害部位特定方法を示す図である。ソフトウェアの障害部位特定部618が、図10のような判定テーブルを有するようにしてもよいし、又は、これらの情報を他のメモリに含めて、ソフトウェアの障害部位特定部618がそれを参照するようにしてもよい。
【0024】
CPU101上で動作するソフトウェアは、監視パケット141の送信間隔を決定するタイマ部111、監視パケット141を作成するヘルスチェック起動部112、監視パケット141をハードウェアへ送信するパケット送信起動部113、監視パケット141の受信を監視するヘルスチェック監視部114、監視パケット141をハードウェアから受信するパケット受信処理部115、受信した監視パケット141を他のパケットと識別するパケット判定部116、ヘルスチェック監視結果を決定するヘルスチェック結果判定部117、ヘルスチェック監視で障害を検出した場合に障害部位を特定する障害部位特定部118を備える。
ハードウェアのパケット送信部102は、監視パケット141の受信数をカウントする受信統計131と、監視パケット141の送信数をカウントする送信統計132を備える。
ハードウェアの転送先決定部103は、監視パケット141の受信数をカウントする受信統計133と、監視パケット141の送信数をカウントする送信統計134を備える。
ハードウェアのパケット受信部104は、監視パケット141の受信数をカウントする受信統計135と、監視パケット141の送信数をカウントする送信統計136を備える。
メモリ空間105は、監視パケット141の送信数をカウントするヘルスチェック送信数121、監視パケット141の受信数をカウントするヘルスチェック受信数122、ソフトウェアのヘルスチェック起動部112にて監視パケット141の送信数をカウントするヘルスチェック起動部送信統計123、パケット送信起動部113で監視パケット141の受信数をカウントするパケット送信起動部受信統計124、パケット送信起動部113で監視パケット141の送信数をカウントするパケット送信起動部送信統計125、パケット受信処理部115で監視パケット141の受信数をカウントするパケット受信部受信統計126、パケット受信処理部115で監視パケット141の送信数をカウントするパケット受信部送信統計127、パケット判定部116で監視パケット141の受信数をカウントするパケット判定部受信統計128を含む。
【0025】
以下、動作を説明する。
ソフトウェアのタイマ部111は、ヘルスチェック間隔毎にタイムアウトしソフトウェアのヘルスチェック起動部112を起動する。(201)(なお、かっこ内の数字は、図2に示す数字に対応する。以下、同様。)
ソフトウェアのヘルスチェック起動部112は、監視パケット141を作成する。この際、装置内パケット管理情報502の装置内折り返し要否フラグ503を折り返す設定504とする。また装置内パケット管理情報502の監視パケットフラグ505を監視パケット設定506とする。
ソフトウェアのヘルスチェック起動部112は、次にソフトウェアのパケット送信起動部113へ、監視パケット141を送信する。
ソフトウェアのヘルスチェック起動部112は、次にメモリ空間105のヘルスチェック送信数121およびヘルスチェック起動部送信統計123をカウントアップする。
ソフトウェアのヘルスチェック起動部112は、次にソフトウェアのヘルスチェック監視部114を起動し、監視パケット141の受信を監視する。(202)
【0026】
ソフトウェアのパケット送信起動部113は、まず監視パケット141を受信した場合、メモリ空間105のパケット送信起動部受信統計124をカウントアップする。ソフトウェアのパケット送信起動部113は、次にハードウェアのパケット送信部102に監視パケット141を送信する。ソフトウェアのパケット送信起動部113は、次にメモリ空間105のパケット送信起動部送信統計125をカウントアップする。(204)

なお、ソフトウェアモジュールやハードウェアデバイスの各部において、監視パケットであることの判別は、図5の監視パケットフラグ505が監視パケット506に設定されていることにより行うことができる。
【0027】
ハードウェアのパケット送信部102は、監視パケット141を受信したら自身の受信統計131をカウントアップする。ハードウェアのパケット送信部102は、次にハードウェアの転送先決定部103へ、監視パケット141を送信する。
ハードウェアのパケット送信部102は、次に自身の送信統計132をカウントアップする。(205)

ハードウェアの転送先決定部103は、監視パケット141を受信したら自身の受信統計133をカウントアップする。ハードウェアの転送先決定部103は次に監視パケット141の装置内パケット管理情報502の装置内折り返し要否フラグ503を識別する。監視パケット501は折り返し設定504であるため、ハードウェアのパケット受信部104へ、監視パケット141を送信する。ハードウェアの転送先決定部103は、次に自身の送信統計134をカウントアップする。(206)なお、装置内折り返し(要否フラグ503が折り返さない設定の場合、転送先決定部103は、受信パケットをパケット受信部104へ送信せず、適宜の転送先を設定して、受信パケットをその転送先に転送する。)
【0028】
ハードウェアのパケット受信部104は、監視パケット141を受信したら自身の受信統計135をカウントアップする。ハードウェアのパケット受信部104は、次にCPU101へ、監視パケット141を送信する。ハードウェアのパケット受信部104は、次に自身の送信統計136をカウントアップする。(207)

ソフトウェアのパケット受信処理部115は、監視パケット141を受信したらメモリ空間105のパケット受信部受信統計126をカウントアップする。ソフトウェアのパケット受信処理部115は、次に監視パケット141をソフトウェアのパケット判定部116へ送信する。ソフトウェアのパケット受信処理部115は次にメモリ空間105のパケット受信部送信統計127をカウントアップする。(208)
【0029】
ソフトウェアのパケット判定部116は、監視パケット141を受信したら、監視パケット141であればメモリ空間105のパケット判定部受信統計128およびヘルスチェック受信数122をカウントアップする。ソフトウェアのパケット判定部116は、次にソフトウェアのヘルスチェック監視部114を停止する。ソフトウェアのパケット判定部116は、次にソフトウェアのヘルスチェック結果判定部117を起動する。(209)

ソフトウェアのヘルスチェック監視部114は、ハードウェアクロックにより一定周期毎に割り込み起動され規定時間の経過を監視する機能を有することで、監視パケット141が一定時間内にソフトウェアのパケット判定部116で受信されるか監視する。ソフトウェアのヘルスチェック監視部114は、ソフトウェアのパケット判定部116が監視パケット141を一定時間以内に受信した場合、ソフトウェアのパケット判定部116から停止される。ソフトウェアのパケット判定部116が監視パケット141を一定時間以内に受信しなかった場合、ヘルスチェック監視部114では規定に監視時間を経過することで、監視パケット監視タイムアウトと認識する。ヘルスチェック監視部114は、監視パケット監視タイムアウトが発生するとソフトウェアのヘルスチェック結果判定部117を起動する。(203)
【0030】
ソフトウェアのヘルスチェック結果判定部117は、ソフトウェアのパケット判定部116(監視パケットを受信した場合)またはヘルスチェック監視部114(監視パケットの監視がタイムアウトした場合)により起動されると、メモリ空間105のヘルスチェック送信数121とヘルスチェック受信数122を比較する。
ソフトウェアのヘルスチェック結果判定部117は、この比較の結果、両者の数が同一であれば正常とみなす。一方、この比較の結果、両者の数が不一致であれば、異常と見なし障害部位特定部118を起動する。(210)

ソフトウェアの障害部位特定部118は、図10で示す判定順序1001の順番に判定内容1002に該当するか否かを判定する。判定の結果、判定内容に該当した場合、ソフトウェアの障害部位特定部118は、同列の障害部位1003で示す部位を障害部位とみなす。(211)
なお、ソフトウェアの障害部位特定部118は、障害部位を含む判定結果を、適宜の表示装置に表示したり、出力装置に出力することができる。
【0031】
(特定例1)
次に、図5、図6、図8、図11にて障害部位の特定例1として監視パケット641がハードウェアのパケット送信部602が受信後、処理が停止する障害を例として説明する。
図5は、監視パケット構造を示す図である。
図6は、パケット中継装置の機能ブロック図である。
図8は、監視パケット641がハードウェアのパケット送信部602が受信後、送信できなかった障害が発生した場合の障害部位特定までの流れ図である。
図11は、ソフトウェアの障害部位特定部にてハードウェアのパケット送信部602が障害部位と特定する方法を示す説明図である。
【0032】
以下、動作を説明する。
ソフトウェアのタイマ部611は、ヘルスチェック間隔毎にタイムアウト801し、ソフトウェアのヘルスチェック起動部612を起動する。(801)(なお、かっこ内の数字は、図8に示す数字に対応する。以下、同様。)
ソフトウェアのヘルスチェック起動部612は、監視パケット641を作成する。この際、装置内パケット管理情報502の装置内折り返し要否フラグ503を折り返す設定504とする。
ソフトウェアのヘルスチェック起動部612は、次にソフトウェアのパケット送信起動部613へ、監視パケット641を送信する。ソフトウェアのヘルスチェック起動部612は、次にメモリ空間605のヘルスチェック送信数621およびヘルスチェック起動部送信統計623をカウントアップする。ソフトウェアのヘルスチェック起動部612は、次にソフトウェアのヘルスチェック監視部614を起動し、ヘルスチェック監視フレーム641の受信を監視する。(802)
【0033】
ソフトウェアのパケット送信起動部613は、まずヘルスチェック監視フレーム641を受信した場合、受信したパケットの装置内パケット管理情報502の監視パケットフラグ505が監視パケット設定506であるため、ヘルスチェック監視フレーム641と判断し、メモリ空間605のパケット送信起動部受信統計624をカウントアップする。ソフトウェアのパケット送信起動部613は、次にハードウェアのパケット送信部602に監視パケット641を送信する。ソフトウェアのパケット送信起動部613は、次にメモリ空間605のパケット送信起動部送信統計625をカウントアップする。(804)
【0034】
ハードウェアのパケット送信部602は、監視パケット641を受信したら、自身の受信統計631をカウントアップする。ハードウェアのパケット送信部602は、障害が発生しており、監視パケット641の転送は以降全て停止する。
このため、ハードウェアのパケット送信部602の送信統計632、ハードウェアの転送先決定部603の受信統計633、ハードウェアの転送先決定部603の送信統計634、
ハードウェアのパケット受信部604の受信統計635、ハードウェアのパケット受信部604の送信統計636、メモリ空間605のパケット受信部受信統計626、メモリ空間605のパケット受信部送信統計627、メモリ空間605のパケット判定部受信統計628、メモリ空間605のヘルスチェック受信数622はカウントアップされない。
【0035】
ソフトウェアのヘルスチェック監視部614は、監視パケット641が一定時間内にソフトウェアのパケット判定部616で受信されないため、監視パケット監視タイムアウトし、ソフトウェアのヘルスチェック結果判定部617を起動する。(803)

ソフトウェアのヘルスチェック結果判定部617は、ヘルスチェック監視部614により起動され、メモリ空間605のヘルスチェック送信数621とヘルスチェック受信数622を比較する。ソフトウェアのヘルスチェック結果判定部617は、この比較の結果、不一致であるため異常と見なし障害部位特定部618を起動する。(810)

ソフトウェアの障害部位特定部618は、図11で示す判定順序1101の順番に判定内容1102に該当するか否かを判定する。まず障害部位特定部618は、判定順序1101の1の判定内容1102を実施する。
判定順序1101の1の判定内容1102を実施の結果、非該当であるため、次に障害部位特定部618は、判定順序1101の2の判定内容1102を実施する。判定順序1101の2の判定内容1102を実施の結果、非該当であるため、次に障害部位特定部618は、判定順序1101の3の判定内容1102を実施する。判定順序1101の3の判定内容1102を実施の結果、非該当であるため、次に障害部位特定部618は、判定順序1101の4の判定内容1102を実施する。判定順序1101の4の判定内容1102を実施の結果、該当であるため、障害部位特定部618は、障害部位1103で示すハードウェアのパケット送信部を障害部位と特定する。(811)
【0036】
(特定例2)
次に、図5、図7、図9、図12にて障害部位の特定例2として監視パケット741がソフトウェアのパケット受信処理部715が監視パケット741を受信できない障害を例として説明する。
図5は、監視パケット構造を示す図である。
図7は、パケット中継装置の機能ブロック図である。
図9は、監視パケット741がソフトウェアのパケット受信処理部715が受信できない障害が発生した場合の障害部位特定までの流れ図である。
図12は、ソフトウェアの障害部位特定部にてソフトウェアのパケット受信処理部715が障害部位と特定する方法を示す説明図である。
【0037】
以下、動作を説明する。
ソフトウェアのタイマ部711は、ヘルスチェック間隔毎にタイムアウト901し、ソフトウェアのヘルスチェック起動部712を起動する。(901)(なお、かっこ内の数字は、図9に示す数字に対応する。以下、同様。)
ソフトウェアのヘルスチェック起動部712は、監視パケット741を作成する。この際、装置内パケット管理情報502の装置内折り返し要否フラグ503を折り返す設定504とする。
ソフトウェアのヘルスチェック起動部712は、次にソフトウェアのパケット送信起動部713へ、監視パケット741を送信する。ソフトウェアのヘルスチェック起動部712は、次にメモリ空間705のヘルスチェック送信数721およびヘルスチェック起動部送信統計723をカウントアップする。ソフトウェアのヘルスチェック起動部712は、次にソフトウェアのヘルスチェック監視部714を起動し、ヘルスチェック監視フレーム741の受信を監視する。(902)
【0038】
ソフトウェアのパケット送信起動部713は、まずヘルスチェック監視フレーム741を受信した場合、メモリ空間705のパケット送信起動部受信統計724をカウントアップする。ソフトウェアのパケット送信起動部713は、次にハードウェアのパケット送信部702に監視パケット741を送信する。ソフトウェアのパケット送信起動部713は、次にメモリ空間705のパケット送信起動部送信統計725をカウントアップする。(904)

ハードウェアのパケット送信部702は、監視パケット741を受信したら自身の受信統計731をカウントアップする。ハードウェアのパケット送信部702は、次にハードウェアの転送先決定部703へ、監視パケット741を送信する。
ハードウェアのパケット送信部702は、次に自身の送信統計732をカウントアップする。(905)
【0039】
ハードウェアの転送先決定部703は、監視パケット741を受信したら、自身の受信統計733をカウントアップする。ハードウェアの転送先決定部703は、次に監視パケット741の装置内パケット管理情報502の装置内折り返し要否フラグ503を識別する。監視パケット501は、折り返し設定504であるため、ハードウェアのパケット受信部704へ、監視パケット741を送信する。ハードウェアの転送先決定部703は、次に自身の送信統計734をカウントアップする。(906)

ハードウェアのパケット受信部704は、監視パケット741を受信したら自身の受信統計735をカウントアップする。ハードウェアのパケット受信部704は、次にCPU701へ、監視パケット741を送信する。ハードウェアのパケット受信部704は、次に自身の送信統計736をカウントアップする。(907)
【0040】
ソフトウェアのパケット受信処理部715は、監視パケット741の受信が出来ない障害が発生しており、監視パケット741の転送は以降全て停止する。
このため、メモリ空間705のパケット受信部受信統計726、メモリ空間705のパケット受信部送信統計727、メモリ空間705のパケット判定部受信統計728、メモリ空間705のヘルスチェック受信数722はカウントアップされない。

ソフトウェアのヘルスチェック監視部714は、監視パケット741が一定時間内にソフトウェアのパケット判定部716で受信されないため、監視パケット監視タイムアウトし、ソフトウェアのヘルスチェック結果判定部717を起動する。(903)

ソフトウェアのヘルスチェック結果判定部717は、ソフトウェアのヘルスチェック監視部614により起動され、メモリ空間705のヘルスチェック送信数721とヘルスチェック受信数722を比較する。ソフトウェアのヘルスチェック結果判定部717は、この比較の結果、不一致であるため異常と見なし障害部位特定部718を起動する。
【0041】
ソフトウェアの障害部位特定部718は、図12で示す判定順序1201の順番に判定内容1202に設定するか否かを判定する。まず、ソフトウェアの障害部位特定部718は、判定順序1201の1の判定内容1202を実施する。
判定順序1201の1の判定内容1202を実施の結果、非該当であるため、次にソフトウェアの障害部位特定部718は、判定順序1201の2の判定内容1202を実施する。判定順序1201の2の判定内容1202を実施の結果、非該当であるため、次にソフトウェアの障害部位特定部718は、判定順序1201の3の判定内容1202を実施する。判定順序1201の3の判定内容1202を実施の結果、非該当であるため、次にソフトウェアの障害部位特定部718は、判定順序1201の4の判定内容1202を実施する。判定順序1201の4の判定内容1202を実施の結果、非該当であるため、次にソフトウェアの障害部位特定部718は、判定順序1201の5の判定内容1202を実施する。判定順序1201の5の判定内容1202を実施の結果、非該当であるため、次にソフトウェアの障害部位特定部718は、判定順序1201の6の判定内容1202を実施する。判定順序1201の6の判定内容1202を実施の結果、非該当であるため、次にソフトウェアの障害部位特定部718は、判定順序1201の7の判定内容1202を実施する。判定順序1201の7の判定内容1202を実施の結果、非該当であるため、次にソフトウェアの障害部位特定部718は、判定順序1201の8の判定内容1202を実施する。判定順序1201の8の判定内容1202を実施の結果、非該当であるため、次にソフトウェアの障害部位特定部718は、判定順序1201の9の判定内容1202を実施する。判定順序1201の9の判定内容1202を実施の結果、該当であるため、ソフトウェアの障害部位特定部718は、障害部位1203で示すソフトウェアのパケット受信部を障害部位と特定する。

【産業上の利用可能性】
【0042】
以上の説明では、全てのCPU内のソフトウェアモジュールについて送信数/受信数を示すメモリ空間を設け、全てのハードウェアデバイスについて送信数/受信数を示す統計を設けるようにしたが、これらを全てに限らず、特定のソフトウェアモジュールおよびハードウェアデバイスについて設けるようにしてもよい。また、ハードウェアデバイスの、パケット送信部102、転送先決定部103および/またはパケット受信部104は、CPU101と同一装置内に備えられている場合に限らず、別の装置として構成してもよい。例えば、その場合、各装置の受信統計および送信統計の情報を、CPUは、適宜のネットワークを経て適宜のタイミングで取得し、メモリ空間に保存し、これを障害部位特定部が参照するように構成すればよい。さらに、CPU内の各モジュールの種類および数や、ハードウェアの各部の種類および数についても、適宜定めることができる。


【符号の説明】
【0043】
101、301、601、701…CPU
102、302、602、702…ハードウェアのパケット送信部
103、303、603、703…ハードウェアの転送先決定部
104、304、604、704…ハードウェアのパケット受信部
105、305、605、705…メモリ空間
111、311、611、711…ソフトウェアのタイマ部
112、312、612、712…ソフトウェアのヘルスチェック起動部
113、313、613、713…ソフトウェアのパケット送信起動部
114、314、614、714…ソフトウェアのヘルスチェック監視部
115、315、615、715…ソフトウェアのパケット受信処理部
116、316、616、716…ソフトウェアのパケット判定部
117、317、617、717…ソフトウェアのヘルスチェック結果判定部
121、321、621、721…メモリ空間内ヘルスチェック送信数
122、322、622、722…メモリ空間内ヘルスチェック受信数
141、341、641、741…監視パケット
118、618、718…ソフトウェアの障害部位特定部
123、623、723…メモリ空間内ヘルスチェック起動部送信統計
124、624、724…メモリ空間内パケット送信起動部受信統計
125、625、725…メモリ空間内パケット送信起動部送信統計
126、626、726…メモリ空間内パケット受信部受信統計
127、627、727…メモリ空間内パケット受信部送信統計
128、628、728…メモリ空間内パケット判定部受信統計
131、631、731…ハードウェアのパケット送信部受信統計
132、632、732…ハードウェアのパケット送信部送信統計
133、633、733…ハードウェアの転送先決定部受信統計
134、634、734…ハードウェアの転送先決定部送信統計
135、635、735…ハードウェアのパケット受信部受信統計
136、636、736…ハードウェアのパケット受信部送信統計
201、401、801、901…ソフトウェアのタイマ部処理
202、402、802、902…ソフトウェアのヘルスチェック起動部処理
203、403、803、903…ソフトウェアのヘルスチェック監視部処理
204、404、804、904…ソフトウェアのパケット送信起動部処理
205、405、805、905…ハードウェアのパケット送信部処理
206、406、906…ハードウェアの転送先決定部処理
207、407、907…ハードウェアのパケット受信部処理
208、408…ソフトウェアのパケット受信部処理
209、409…ソフトウェアのパケット判定部処理
210、410、810、910…ソフトウェアのヘルスチェック結果判定部処理
211、811、911…ソフトウェアの障害部位特定部
501…監視パケットフォーマット
502…監視パケットの装置内パケット管理情報
503…監視パケットの装置内パケット管理情報内装置内折り返し要否フラグ
504…監視パケットの装置内パケット管理情報内装置内折り返し要否フラグの折り返し情報
505…監視パケットの装置内パケット管理情報内監視パケットフラグ
506…監視パケットの装置内パケット管理情報内監視パケットフラグの監視パケット情報
1001、1101、1201…ソフトウェアの障害部位特定部における判定順序
1002、1102、1202…ソフトウェアの障害部位特定部における判定内容
1003、1103、1203…ソフトウェアの障害部位特定部が特定する障害部位

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘルスチェック起動部、パケット送信起動部、ヘルスチェック監視部、パケット受信処理部、パケット判定部、ヘルスチェック結果判定部、障害部位特定部をソフトウェアとして含むCPUと、
前記ヘルスチェック起動部による前記監視パケットの送信数をカウントするヘルスチェック送信数、前記パケット判定部による前記監視パケットの受信数をカウントするヘルスチェック受信数、前記ヘルスチェック起動部にて前記監視パケットの送信数をカウントするヘルスチェック起動部送信統計、前記パケット送信起動部で前記監視パケットの受信数をカウントするパケット送信起動部受信統計、前記パケット送信起動部で前記監視パケットの送信数をカウントするパケット送信起動部送信統計、前記パケット受信処理部で前記監視パケットの受信数をカウントするパケット受信部受信統計、前記パケット受信処理部で前記監視パケットの送信数をカウントするパケット受信部送信統計、前記パケット判定部で前記監視パケットの受信数をカウントするパケット判定部受信統計を含むメモリと、
前記監視パケットの受信数をカウントする転送受信統計と前記監視パケットの送信数をカウントする転送送信統計を有する、ハードウェアとしての転送先決定部と、
を備え、

前記ヘルスチェック起動部は、前記パケット送信起動部へ前記監視パケットを送信し、前記ヘルスチェック送信数および前記ヘルスチェック起動部送信統計をカウントアップし、
前記パケット送信起動部は、前記監視パケットを受信したら、前記パケット送信起動部受信統計をカウントアップし、前記パケット転送部に向けて前記監視パケットを送信し、前記パケット送信起動部送信統計をカウントアップし、
前記転送先決定部は、前記監視パケットを受信したら、前記転送受信統計をカウントアップし、前記パケット受信処理部へ向けて、前記監視パケットを送信し、前記転送送信統計をカウントアップし、
前記パケット受信処理部は、前記監視パケットを受信したら、前記パケット受信部受信統計をカウントアップし、前記監視パケットを前記パケット判定部へ送信し、前記パケット受信部送信統計をカウントアップし、
前記パケット判定部は、前記監視パケットを受信したら、前記パケット判定部受信統計をおよび前記ヘルスチェック受信数をカウントアップし、
前記ヘルスチェック監視部は、前記パケット判定部が前記監視パケットを一定時間以内に受信しなかった場合、前記ヘルスチェック結果判定部を起動し、
前記ヘルスチェック結果判定部は、前記ヘルスチェック送信数と前記ヘルスチェック受信数を比較し、両方の数が不一致であれば異常と判断し、前記障害部位特定部を起動し、
前記障害部位特定部は、監視パケットの伝送経路に従い予め設定された判定順序で、どの送信数若しくは送信統計と、どの受信数若しくは受信統計とを比較して一致又は不一致を判定するかを予め定めた判定内容と、該判定内容に対応する障害部位とに従い、該当する判定内容に対応する障害部位を判定し、該障害部位を含む障害情報を表示部に表示又は出力部に出力する
パケット中継装置。

【請求項2】
請求項1に記載のパケット中継装置において、
予め設定された判定順序により、判定内容として、前記ヘルスチェック起動部から監視パケットが送信されて前記パケット判定部で受信される経路の順序に従って、第1の部位からの送信統計と第2の部位での受信統計とを比較する内容、又は、第1の部位からの送信統計と第1の部位での受信統計とを比較する内容が定義され、該判定内容が不一致の場合の障害部位として前記第1の部位が定義されている、判定テーブルを備え、
前記障害部位特定部は、前記判定テーブルを参照し、障害部位を判定する
ことを特徴とするパケット中継装置。

【請求項3】
請求項1又は2に記載のパケット中継装置において、
予め定められたチェック間隔毎に前記ヘルスチェック起動部を起動し、前記監視パケットの送信間隔を決定するタイマ部をさらに備えたことを特徴とするパケット中継装置。

【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載のパケット中継装置において、
前記監視パケットは、折り返す設定とした折り返し要否フラグと、監視パケットとして設定した監視パケットフラグを含み、
前記転送決定部は、折り返し要否フラグが折り返す設定であれば、受信パケットを監視パケットであるとして折り返し、一方、前記転送決定部は、折り返し要否フラグが折り返さない設定であれば、受信パケットを転送先へ転送し、
前記パケット判定部は、監視パケットフラグが監視パケット設定であれば、監視パケットを受信したと判断する
ことを特徴とするパケット中継装置。

【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載のパケット中継装置において、
前記監視パケットの受信数をカウントする第1の受信統計と前記監視パケットの送信数をカウントする第1の送信統計を備え、前記監視パケットを、前記パケット送信起動部から受信し、前記転送先決定部に送信する第1のハードウェア部位
をさらに備え、
前記パケット送信起動部は、前記第1のハードウェア部位に前記監視パケットを送信し、
前記第1のハードウェア部位は、前記監視パケットを受信したら前記第1の受信統計をカウントアップし、前記転送先決定部へ、前記監視パケットを送信し、前記第1の送信統計をカウントアップし、
前記障害部位特定部は、前記第1の受信統計及び前記第1の送信統計を参照して、障害部位を判定することができるようにした
ことを特徴とするパケット中継装置。

【請求項6】
請求項1乃至4のいずれかに記載のパケット中継装置において、
前記監視パケットの受信数をカウントする第2の受信統計と前記監視パケットの送信数をカウントする第2の送信統計を備え、前記監視パケットを、前記転送先決定部から受信し、前記パケット受信処理部へ送信する第2のハードウェア部位
をさらに備え、
前記転送先決定部は、前記第2のハードウェア部位へ、前記監視パケットを送信し、
前記第2のハードウェア部位は、前記監視パケットを受信したら、前記第2の受信統計をカウントアップし、前記第2のハードウェア部位は前記パケット受信処理部へ前記監視パケットを送信し、前記第2のハードウェア部位は前記第2の送信統計をカウントアップし、
前記障害部位特定部は、前記第2の受信統計及び前記第2の送信統計を参照して、障害部位を判定することができるようにした
ことを特徴とするパケット中継装置。

【請求項7】
請求項1乃至4のいずれかに記載のパケット中継装置において、
前記監視パケットの受信数をカウントする第1の受信統計と前記監視パケットの送信数をカウントする第1の送信統計を備え、前記監視パケットを、前記パケット送信起動部から受信し、前記転送先決定部に送信する第1のハードウェア部位と、
前記監視パケットの受信数をカウントする第2の受信統計と前記監視パケットの送信数をカウントする第2の送信統計を備え、前記監視パケットを、前記転送先決定部から受信し、前記パケット受信処理部へ送信する第2のハードウェア部位と
をさらに備え、
前記パケット送信起動部は、前記第1のハードウェア部位に前記監視パケットを送信し、
前記第1のハードウェア部位は、前記監視パケットを受信したら前記第1の受信統計をカウントアップし、前記転送先決定部へ、前記監視パケットを送信し、前記第1の送信統計をカウントアップし、
前記転送先決定部は、前記第2のハードウェア部位へ、前記監視パケットを送信し、
前記第2のハードウェア部位は、前記監視パケットを受信したら、前記第2の受信統計をカウントアップし、前記第2のハードウェア部位は前記パケット受信処理部へ前記監視パケットを送信し、前記第2のハードウェア部位は前記第2の送信統計をカウントアップし、
前記障害部位特定部は、前記第1及び第2の受信統計及び前記第1及び第2の送信統計を参照して、障害部位を判定することができるようにした
ことを特徴とするパケット中継装置。

【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載のパケット中継装置において、
前記パケット判定部は、
前記監視パケットを受信したら、前記ヘルスチェック監視部を停止し、前記パケット判定部はヘルスチェック結果判定部を起動し、
前記パケット判定部が前記監視パケットを一定時間以内に受信した場合、前記ヘルスチェック監視部を停止する
ことを特徴とするパケット中継装置。

【請求項9】
ヘルスチェック起動部、パケット送信起動部、ヘルスチェック監視部、パケット受信処理部、パケット判定部、ヘルスチェック結果判定部、障害部位特定部をソフトウェアとして含むCPUと、
前記ヘルスチェック起動部による前記監視パケットの送信数をカウントするヘルスチェック送信数、前記パケット判定部による前記監視パケットの受信数をカウントするヘルスチェック受信数、前記ヘルスチェック起動部にて前記監視パケットの送信数をカウントするヘルスチェック起動部送信統計、前記パケット送信起動部で前記監視パケットの受信数をカウントするパケット送信起動部受信統計、前記パケット送信起動部で前記監視パケットの送信数をカウントするパケット送信起動部送信統計、前記パケット受信処理部で前記監視パケットの受信数をカウントするパケット受信部受信統計、前記パケット受信処理部で前記監視パケットの送信数をカウントするパケット受信部送信統計、前記パケット判定部で前記監視パケットの受信数をカウントするパケット判定部受信統計を含むメモリと、
前記監視パケットの受信数をカウントする転送受信統計と前記監視パケットの送信数をカウントする転送送信統計を有する、ハードウェアとしての転送先決定部と、
を備えたパケット中継装置における障害検出方法であって、

前記ヘルスチェック起動部は、前記パケット送信起動部へ前記監視パケットを送信し、前記ヘルスチェック送信数および前記ヘルスチェック起動部送信統計をカウントアップし、
前記パケット送信起動部は、前記監視パケットを受信したら、前記パケット送信起動部受信統計をカウントアップし、前記パケット転送部に向けて前記監視パケットを送信し、前記パケット送信起動部送信統計をカウントアップし、
前記転送先決定部は、前記監視パケットを受信したら、前記転送受信統計をカウントアップし、前記パケット受信処理部へ向けて、前記監視パケットを送信し、前記転送送信統計をカウントアップし、
前記パケット受信処理部は、前記監視パケットを受信したら、前記パケット受信部受信統計をカウントアップし、前記監視パケットを前記パケット判定部へ送信し、前記パケット受信部送信統計をカウントアップし、
前記パケット判定部は、前記監視パケットを受信したら、前記パケット判定部受信統計をおよび前記ヘルスチェック受信数をカウントアップし、
前記ヘルスチェック監視部は、前記パケット判定部が前記監視パケットを一定時間以内に受信しなかった場合、前記ヘルスチェック結果判定部を起動し、
前記ヘルスチェック結果判定部は、前記ヘルスチェック送信数と前記ヘルスチェック受信数を比較し、両方の数が不一致であれば異常と判断し、前記障害部位特定部を起動し、
前記障害部位特定部は、監視パケットの伝送経路に従い予め設定された判定順序で、どの送信数若しくは送信統計と、どの受信数若しくは受信統計とを比較して一致又は不一致を判定するかを予め定めた判定内容と、該判定内容に対応する障害部位とに従い、該当する判定内容に対応する障害部位を判定し、該障害部位を含む障害情報を表示部に表示又は出力部に出力する
障害検出方法。

【請求項10】
ヘルスチェック起動部、パケット送信起動部、ヘルスチェック監視部、パケット受信処理部、パケット判定部、ヘルスチェック結果判定部、障害部位特定部をソフトウェアとして含むCPUと、
前記ヘルスチェック起動部による前記監視パケットの送信数をカウントするヘルスチェック送信数、前記パケット判定部による前記監視パケットの受信数をカウントするヘルスチェック受信数、前記ヘルスチェック起動部にて前記監視パケットの送信数をカウントするヘルスチェック起動部送信統計、前記パケット送信起動部で前記監視パケットの受信数をカウントするパケット送信起動部受信統計、前記パケット送信起動部で前記監視パケットの送信数をカウントするパケット送信起動部送信統計、前記パケット受信処理部で前記監視パケットの受信数をカウントするパケット受信部受信統計、前記パケット受信処理部で前記監視パケットの送信数をカウントするパケット受信部送信統計、前記パケット判定部で前記監視パケットの受信数をカウントするパケット判定部受信統計を含むメモリと、
前記監視パケットの受信数をカウントする転送受信統計と前記監視パケットの送信数をカウントする転送送信統計を有する、ハードウェアとしての転送先決定装置と、
を備えたパケット中継システムにおいて、
前記ヘルスチェック起動部は、前記パケット送信起動部へ前記監視パケットを送信し、前記ヘルスチェック送信数および前記ヘルスチェック起動部送信統計をカウントアップし、
前記パケット送信起動部は、前記監視パケットを受信したら、前記パケット送信起動部受信統計をカウントアップし、前記パケット転送部に向けて前記監視パケットを送信し、前記パケット送信起動部送信統計をカウントアップし、
前記転送先決定装置は、前記監視パケットを受信したら、前記転送受信統計をカウントアップし、前記パケット受信処理部へ向けて、前記監視パケットを送信し、前記転送送信統計をカウントアップし、
前記CPUは、前記転送先決定装置の前記転送受信統計及び前記転送送信統計を取得し、前記メモリに保存し、
前記パケット受信処理部は、前記監視パケットを受信したら、前記パケット受信部受信統計をカウントアップし、前記監視パケットを前記パケット判定部へ送信し、前記パケット受信部送信統計をカウントアップし、
前記パケット判定部は、前記監視パケットを受信したら、前記パケット判定部受信統計をおよび前記ヘルスチェック受信数をカウントアップし、
前記ヘルスチェック監視部は、前記パケット判定部が前記監視パケットを一定時間以内に受信しなかった場合、前記ヘルスチェック結果判定部を起動し、
前記ヘルスチェック結果判定部は、前記ヘルスチェック送信数と前記ヘルスチェック受信数を比較し、両方の数が不一致であれば異常と判断し、前記障害部位特定部を起動し、
前記障害部位特定部は、監視パケットの伝送経路に従い予め設定された判定順序で、どの送信数若しくは送信統計と、どの受信数若しくは受信統計とを比較して一致又は不一致を判定するかを予め定めた判定内容と、該判定内容に対応する障害部位とに従い、該当する判定内容に対応する障害部位を判定し、該障害部位を含む障害情報を表示部に表示又は出力部に出力する
パケット中継システム。


【図1】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図3】
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【図4−1】
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【図4−2】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9−1】
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【図9−2】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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