説明

パターン化磁気記録ディスクの製作方法

【課題】インプリントレジスト特徴寸法の拡大を可能にするパターン化磁気記録ディスクの製作方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、インプリントレジストがNILによりパターン化された後インプリントレジスト特徴部の寸法を拡大する。インプリントレジスト材料の層は、ブランクディスク上に堆積される。インプリントレジスト層はNILによりパターン化され、上部から基部まで傾斜した側壁を有する複数の離間されたレジスト柱を生じる。被覆層が、傾斜したレジスト柱側壁の上を含むパターン化されたレジスト層の上に堆積される。被覆層は次に、レジスト柱間の空間部内にブランクディスクを露出する一方で傾斜したレジスト柱側壁上に被覆層を残すためにエッチングされる。レジスト柱は次に、ブランクディスクをエッチングするためのマスクとして使用され、ブランクディスク上に複数の個別のアイランドを残す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的にはビットパターン媒体(BPM:bit−patterned media)磁気記録ディスクに関し、具体的にはナノインプリントリソグラフィ(NIL:nanoimprint lithography)を使用してディスクを製作する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ビットパターン媒体(BPM)とも呼ばれるパターン化磁気記憶媒体(patterned magnetic recording media)を有する磁気記録ハードディスク駆動装置はデータ密度を増加するために提案された。BPMでは、ディスク上の磁気記録層は同心データトラック内に配置される小さな隔離されたデータアイランドにパターン化される。BPMディスクは、磁化領域の磁化方向が記録層に対し垂直またはその面外である垂直磁気記録ディスクであってもよい。パターン化データアイランドの必要な磁気絶縁を実現するために、アイランド間の空間部の磁気モーメントはこれらの空間部を本質的に非磁性にするために破壊または大幅に低減されなければならない。
【0003】
ナノインプリントリソグラフィ(NIL)はBPMディスク上に所望のパターンのアイランドを形成するために提案された。NILは、所望のナノスケールパターンを有するマスタテンプレートまたは成形型によりインプリントレジスト層を変形させることに基づく。マスタテンプレートは電子ビームツール等の高解像度リソグラフィツールにより製作される。パターン化される基板は、石英、ガラス、またはシリコンのようなエッチング可能材料で形成されたブランクディスク、あるいは連続層としてその上に形成された磁気記録層を有するブランクディスクであってもよい。次に、基板はポリメチルメタクリレート(PMMA)のような熱可塑性ポリマ等のインプリントレジストでスピンコートされる。ポリマは次に、そのガラス遷移温度より高い温度で加熱される。この温度では、熱可塑性レジストは粘着性になり、比較的高い圧力でテンプレートからインプリントすることによりナノスケールパターンがインプリントレジスト上に複製される。ポリマが冷却されると、テンプレートは、インプリントレジスト上にテンプレートとは逆のナノスケールパターンの凹部と空間部を残してインプリントレジストから除去される。熱可塑性ポリマの熱的硬化の代替として、紫外線(UV)光により硬化可能なポリマをインプリントレジストとして使用することができる。
【0004】
インプリントレジストが基板上にパターン化された後、基板はパターン化インプリントレジストをマスクとして使用することによりエッチングされ、レジストは除去される。基板がその上に既に形成された磁気記録層(および任意の下層またはシード層)を有するブランクディスクであれば、インプリントレジストマスクによるエッチングは所望のパターンのデータアイランドと非磁性空間部を残して記録層の一部を除去する。基板が単なるブランクディスクであれば、インプリントレジストマスクによるエッチングは柱と凹部のパターンを残してブランクディスクの一部を除去する。次に、任意の下層またはシード層の材料と記録層の磁性材料とが柱と凹部の上にスパッタ蒸着される。この結果、所望パターンの磁気データアイランド(柱上に)および非磁性空間部(凹部内に)を生じる。凹部は、読み取りまたは書き込みに悪影響を及ぼさないように読み取り/書き込みヘッドから十分に遠くまで凹まされてもよいし、あるいは凹部を非磁性にするために添加材料で「非活性化(poisoned)」されてもよい。
【0005】
BPMディスクのナノインプリンティングは非特許文献1と非特許文献2に記載されている。
【0006】
テラバイト/平方インチ(Tb/in)の面記憶密度を実現するために、アイランドの横方向寸法とアイランド間の非磁性空間部は極めて小さいこと(例えば、約10〜30nm)が要求される限界寸法である。さらに、これらの横方向寸法は小さな公差範囲内で制御されなければならない。これはNIL処理の極めて精密な制御を必要とする。
【0007】
NILをこれらの小さな寸法と公差で難しくする問題の1つは、インプリントレジスト特徴寸法が通常、エッチングされた基板内の所望寸法を有する特徴部を製作するのに必要な理想寸法より小さいということである。これはマスタテンプレート内の凹部を互いに余り接近させることができないためである。したがって特徴寸法を小さくする凹部間必要最小間隔が必要となる。さらに、インプリントレジストは通常、硬化されると体積が縮小し、その結果インプリントされたレジスト特徴寸法はテンプレート内の凹部の寸法より小さくなる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Bandic et al.,“Patterned magnetic media:impact of nanoscale patterning on hard disk drives“,Solid State Technology S7+Suppl.S,SEP 2006
【非特許文献2】Yang et al.,“Toward 1Tdot/in2 nanoimprint lithography for magnetic bit−patterned media:Opportunities and challenges“,J.Vac.Sci.Technol.B26(6),Nov/Dec 2008),pp.2604−2610
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
必要とされるのは、NILを使用するがインプリントレジスト特徴寸法の拡大を可能にするBPMディスクの製作方法である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、NILを使用することによりBPMディスクを製作する方法であって、インプリントレジストがNILによりパターン化された後にインプリントレジスト特徴部の寸法を拡大する方法に関する。インプリントレジスト材料の層はほぼ平坦な表面を有する基板上に堆積される。インプリントレジスト層は次に、NILによりパターン化され、その結果複数の離間されたレジスト柱を生じる。レジスト柱のそれぞれは、基板表面の面と平行な横方向寸法を有する上部と、上部の横方向寸法より大きな基板表面の面と平行な横方向寸法を有する基部と、上部から基部まで概して傾斜した側壁と、を有する。フルオロカーボンポリマのような材料の被覆層が次に、傾斜したレジスト柱側壁の上を含むパターン化されたレジスト層の上に堆積される。これによりレジスト柱の横方向寸法を拡大する。被覆層は次に、レジスト柱間の空間部内の基板を露出させる一方で傾斜したレジスト柱側壁上に被覆層を残すために、基板表面にほぼ垂直な方向にエッチングされる。こうして傾斜したレジスト柱側壁上に被覆層を有するレジスト柱は横方向寸法が広げられ、次に基板のエッチングのマスクとして使用され、複数の離間された基板柱を残す。基板柱は、拡大されたレジスト柱の横方向寸法とほぼ等しい横方向寸法を有する上部を有する。
【0011】
基板はその上に既に形成された磁気記録層(および任意の下層またはシード層)を有するブランクディスクであってもよいので、マスクによるエッチングは所望のパターンのデータアイランドおよび非磁性空間部を残して記録層の一部を除去する。あるいは基板は単にブランクディスクであってもよいので、マスクによるエッチングは離散したアイランドと凹部のパターンを残してブランクディスクの一部を除去する。エッチングされたブランクディスクからインプリントレジスト材料を除去した後、任意の下層またはシード層の材料と記録層の磁性材料とがアイランドと凹部の上にスパッタ蒸着される。
【0012】
本発明の性質と利点をより十分に理解するためには、添付図面と併せて以下の詳細な説明を参照しなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】ビットパターン媒体(BPM)磁気記録ディスクを有する磁気記録ディスク駆動装置の平面図である。
【図2】データアイランドの詳細な配置を示すBPMディスクの拡大された部分の平面図である。
【図3A】BPMディスクを製作するためのナノインプリントリソグラフィ(NIL)の先行技術方法を示す。
【図3B】BPMディスクを製作するためのナノインプリントリソグラフィ(NIL)の先行技術方法を示す。
【図3C】BPMディスクを製作するためのナノインプリントリソグラフィ(NIL)の先行技術方法を示す。
【図4A】NILにより形成されるインプリントレジスト柱の特徴寸法を増加するための本発明による方法の実施形態を示す。
【図4B】NILにより形成されるインプリントレジスト柱の特徴寸法を増加するための本発明による方法の実施形態を示す。
【図4C】NILにより形成されるインプリントレジスト柱の特徴寸法を増加するための本発明による方法の実施形態を示す。
【図5A】基板上のパターン化インプリントレジスト層の平面視の走査電子顕微鏡(SEM)像であり、図4Aに図式的に示された構造に対応する。
【図5B】フルオロカーボンポリマ被覆層の堆積後の図5Aのパターン化インプリントレジスト層の平面視のSEM像であり、図4Bに図式的に示された構造に対応する。
【図6A】NILにより形成されるインプリントレジスト柱の特徴寸法を増加させるための本発明による方法の別の実施形態を示す。
【図6B】NILにより形成されるインプリントレジスト柱の特徴寸法を増加させるための本発明による方法の別の実施形態を示す。
【図6C】NILにより形成されるインプリントレジスト柱の特徴寸法を増加させるための本発明による方法の別の実施形態を示す。
【図6D】NILにより形成されるインプリントレジスト柱の特徴寸法を増加させるための本発明による方法の別の実施形態を示す。
【図7】本発明に従って製作されたインプリントレジストマスクを使用してエッチングされたブランクディスクの断面図を示す。
【図8A】本発明に従って製作されたインプリントレジストマスクを使用してエッチングする前にその上に形成された垂直磁気記録層(RL)を有するブランクディスクを含む基板の断面図である。
【図8B】本発明に従って製作されたインプリントレジストマスクを使用してエッチングされた後の図8Aの基板を有する完成したBPMディスクの断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、パターン化媒体磁気記録ディスク102を有するパターン化媒体磁気記録ディスク駆動装置100の平面図である。駆動装置100は、アクチュエータ130を支持する筐体または基部112と、磁気記録ディスク102を回転させるための駆動モータと、を有する。アクチュエータ130は、硬質アーム131を有し矢印133により示すようにピボット132を中心として回転するボイスコイルモータ(VCM)回転アクチュエータであってもよい。ヘッドサスペンションアセンブリは、アクチュエータアーム131の端に取り付けられた一端を有するサスペンション135と、サスペンション135の他端に取り付けられた空気軸受スライダ120などのヘッドキャリヤと、を含む。サスペンション135は、スライダ120がディスク102の表面の極近傍に維持されるようにし、ディスク102が矢印20の方向に回転するにつれてディスク102により生成される空気軸受上でのスライダ120の「上下動」と「転がり」を可能にする。当該技術領域では周知のように、磁気抵抗読み取りヘッド(図示せず)と誘導性書き込みヘッド(図示せず)は通常、スライダ120の後端部上の一連の薄膜および構造体としてパターン化された一体化読み取り/書き込みヘッドとして形成される。スライダ120は通常、アルミナ/炭化チタン(Al/TiC)の化合物等の複合材料で形成される。関連するスライダと読み取り/書き込みヘッドと共に1つのディスク面だけが図1に示されるが、通常は、スピンドルモータにより回転されるハブ上に積層された複数のディスクが存在し、各ディスクの各表面に関連する個別のスライダおよび読み取り/書き込みヘッドを有する。
【0015】
パターン化媒体磁気記録ディスク102は、ディスク基板と、ディスク基板上の磁化可能材料の離散データアイランド30と、を含む。データアイランド30は半径方向に離間された円形トラック118内に配置されるが、図1ではディスク102の内径と外径近くのいくつかのアイランド30と代表的なトラック118だけを示す。アイランド30は円形状を有するものとして描かれているが、アイランドは他の形状(例えば、ほぼ矩形または楕円形)を有してもよい。ディスク102が矢印20の方向に回転すると、アクチュエータ130の動きにより、スライダ120の後端部の読み取り/書き込みヘッドはディスク102上の異なるデータトラック118にアクセスできるようになる。
【0016】
図2は、先行技術による1つのタイプのパターンにおけるディスク基板の表面上のデータアイランド30の詳細な配置を示すディスク102の拡大部分の上面図である。アイランド30は磁化可能記録材料を含み、トラック118a〜118eにより示すように半径方向またはトラック横断方向に離間された円形トラック内に配置される。トラックは通常、固定のトラック間隔TSにより均等に離間される。トラック内のデータアイランド間の間隔はトラック118a内のデータアイランド30aと30b間の距離ISにより示される。トラック118aと118bにより示すように隣接トラックは距離IS/2だけ互いにずらされている。各アイランドはディスク102の面と平行な横方向寸法Wを有し、アイランドが円形の形状を有する場合Wは直径である。アイランドは他の形状(例えば、ほぼ矩形、長円形または楕円形)を有してもよく、この場合、寸法Wは非円形アイランドの最小寸法(例えば、矩形アイランドの小さい側の辺)と考えてもよい。隣接アイランドは横方向寸法Dの間隔で非磁性空間部により分離される。Dの値はWの値より大きくてもよい。
【0017】
図2に示すようなBPMディスクは、アイランド30内の磁化可能記録材料内の磁化方向がアイランド内の記録層に対して平行またはその面内である水平磁気記録ディスク、あるいは磁化方向がアイランド内の記録層に対して垂直またはその面外である直磁気記録ディスクであってもよい。パターン化データアイランド30の必要な磁気絶縁を実現するために、アイランド30間の領域または空間部の磁気モーメントはこれらの空間部を実質的に非磁性にするために除去または大幅に低減されなければならない。用語「非磁性」は、アイランド30間の空間部が誘電体等の非強磁性の材料、あるいは印加磁界が存在しない場合に実質的に残留モーメントを有しない材料、あるいは読み取りまたは書き込みに悪影響を及ぼさないようにアイランド30より下方に十分に遠くまで凹まされたトレンチ内の磁性材料、で形成されていることを意味する。非磁性空間部はまた、磁性材料が無いこと(例えば、磁気記録層またはディスク基板内のトレンチまたは凹部)であってもよい。
【0018】
図3A−3Cには、BPMディスクを製作するためのナノインプリントリソグラフィ(NIL)の先行技術方法を示す。図3Aでは、連続インプリントレジスト層208が基板200のほぼ平坦な表面200a上に堆積される。インプリントレジスト層208は、ポリ−メタクリル酸メチル(PMMA)等の任意の好適な熱可塑性高分子材料またはMolecular Imprints,Inc.から入手可能なMonoMat等のUV硬化性ポリマで形成されてもよい。マスタディスクまたはテンプレート230はレジスト層208上に押し付けられる。マスタテンプレート230は横方向寸法Wを有する離間ピット231のパターンを有し、ピット同士は距離Dで離間される。図3Bは、テンプレート230を硬化させ除去した後のインプリントレジスト層208を示す。パターン化インプリントレジスト層208は下の基板内に複製されることになる柱211と凹部210のパターンを有する。NIL処理の結果、レジスト層208は凹部210の下に残留レジスト材の領域212を有することになる。レジスト柱211は、上部211aと、基部211bと、概ね傾斜した側壁を211cと、を有する。レジスト柱211はその基部211bにおいてWにほぼ等しい横方向寸法(すなわち、基板表面200aと平行方向寸法)を有し、その基部211bにおいてDにほぼ等しい横方向寸法だけ離間される。パターン化されたレジスト層208は次に、ブランクディスクあるいはその上に形成された記録層と下層を有するブランクディスクであってもよい下の基板200をエッチングするためにマスクとして使用される。エッチングされた基板200を図3Cに示す。基板200はWにほぼ等しい横方向寸法の上部240aを有する基板柱240を有し、基板柱240はほぼ距離Dだけ離間される。基板柱上部240aは基板表面200aの一部である(図3B)。
【0019】
NIL製作法における問題の1つは、データアイランドとそれらの間隔の極小の限界寸法を精密に制御する必要性の結果として発生する。例えばテラバイト/平方インチ(Tb/in)の面記憶密度を実現するために、アイランドの横方向寸法W(すなわち円形状アイランド30(図2)の直径)は10〜30nm、アイランド間の間隔の横方向寸法Dは5〜30nmであってもよく、可能性の高いWとDの値は5〜20nmである。より重要なことは、完成したパターン化ディスクにおいて、小さな公差範囲内でデータアイランドのすべては同じWの値を有しかつアイランド間のすべての間隔は同じDの値を有しなければならない。
【0020】
NILでは、所望の理想寸法より概して小さいインプリントレジスト特徴寸法(すなわち、レジスト柱の寸法)となるいくつかの要因が存在する。マスタテンプレート230内の孔または凹部231(図3A)は互いに余り接近させることができない、すなわちこれらはテンプレートの製作中に連結される可能性がある。したがってテンプレート内の2つの隣接する凹部間の最少必要間隔があり、これにより特徴寸法が低減される。さらに、インプリントレジストは通常は硬化されると体積が縮小し、その結果インプリントされたレジスト特徴寸法はテンプレート内の凹部の寸法より小さくなる。また、レジスト柱211は傾斜した側壁211cしたがってほぼ台形の断面(図3B)を有する。基板をパターン化するエッチング工程中、パターン化インプリントレジスト層をマスクとして使用することによりレジスト柱の高さは低減されレジスト柱側壁の一部は除去され、その結果特徴寸法が低減される可能性がある。
【0021】
本発明では、WとDの所望値を有するデータアイランドを有する完成したBPMディスクは、インプリントレジストがNILによりパターン化された後のレジスト柱の特徴寸法を増加することにより得られる。本発明による方法の実施形態を図4A〜4Cに示す。図4Aは、マスタテンプレートを硬化させ除去した後の基板200の表面200a上のインプリントレジスト層308を示す。パターン化インプリントレジスト層308は、凹部310下の残留レジスト材の領域312を有する柱311と凹部310とのパターンを有する。インプリントレジスト層308は、約5〜10nmの残留レジスト領域312の厚さを含め20〜30nmの合計厚を有してもよい。レジスト柱311は上部311aと基部311bと概ね傾斜した側壁を311cとを有する。レジスト柱311は、その基部311bにおいてWにほぼ等しい横方向寸法(すなわち、基板表面200aと平行方向寸法)を有し、その基部311bにおいてDにほぼ等しい横方向寸法だけ離間される。ここで、WとDは、マスタテンプレート内の同様な寸法に由来するこれらの寸法の初期値である。
【0022】
図4Bでは、被覆層350が、レジスト柱側壁を311c含むレジスト柱311の上におよび残留レジスト材312上の凹部310内に堆積される。被覆層350は、CまたはCのようなフルオロカーボン(C)ガスのプラズマ化学気相成長法(PECVD)により堆積されてもよいフルオロカーボンポリマであってもよい。被覆層はまたPECVDにより堆積される炭素または炭化水素ポリマであってもよい。被覆層350はレジスト柱上部311a上におよび凹部310の残留レジスト領域312上に厚さTまで堆積される。厚さTは5〜10nmであってもよい。しかしながらレジスト柱311側壁c上の被覆層350の厚さtは通常、PECVD処理と側壁311cの傾斜の結果としてTより薄い。
【0023】
図4Cでは、基板表面210aに直角の指向性エッチが、凹部310内の被覆層および残留レジスト領域と、レジスト柱の上部から被覆層と、レジスト柱311の上部からレジストの一部と、を除去し凹部310内の基板表面200aを露光させた。エッチングは酸素(O)プラズマ中のリアクティブイオンエッチング(RIE)によって行われてもよい。RIEはまたCOまたは水素/アルゴン混合物のような酸素以外のガスで行われてもよい。RIE中、大きな電圧差が2つの電極(そのうちの1つは基板200を支持するプラテン)間に発生し、その結果基板に向かうイオンが生じ被覆層材料とレジスト材料と反応する。インプリントレジスト材料と被覆層材料は著しく異なるエッチング速度を有してはならない。それらのエッチング速度は約50%の範囲内にあることが望ましい。すなわち、速いエッチング速度を有する材料のエッチング速度は遅いエッチング速度を有する材料の1.5倍以下でなければならない。これにより柱の上面が適度に平坦であるということを保証する。インプリントレジスト材料が被覆層材料よりはるかに速くエッチングされると、得られたレジスト柱はその周辺部にリング状柵を有することになる。被覆層材料がインプリントレジスト材料より速くエッチングされると、得られた柱は中心に高い部分を有する2段の断面形状を有することになる。
【0024】
しかしながらエッチングは基板表面200aに対して直角であるので、被覆層の一部だけがレジスト柱側壁311cから除去されており、側壁上の残りの被覆層は約αtの壁厚を有する。ここでαはエッチング後に残るtのある割合である。したがってレジスト柱311は、基部311bにおいて被覆層壁厚の約2倍だけ横方向寸法が広げられ、すなわち拡大され、基部311bにおいて横方向寸法Wを有する。ここでWはW+2αtにほぼ等しい。レジスト柱は今やその基部311bにおいてDにほぼ等しい横方向寸法だけ離間される。tとαの値は、実験的に決定することができる。これらの値は、WとDの所望値を有するマスタテンプレートを設計しレジスト柱311の最適拡大寸法を実現するために使用することができる。元のインプリントレジスト柱の寸法Wはインプリントテンプレート制限とレジスト収縮により決定される。最終のインプリントレジスト柱の寸法Wは、所望データ密度を提供する柱の最適横方向寸法があるので、所望磁気記録性能から決定される。堆積条件を調整することにより被覆層の厚さtを調整することができる。W=W+2αtであるので、t=(W−W)/(2α)となるようにtを選択することができる。補正係数αは、実験的に決定することができる。あるいは、一連の実験を異なる被覆層厚さ(例えばt1、t2、t3等)で実行することができ、Wの所望値を与える最良の厚さが選択される。図4Cに示す得られたパターン化レジスト308は基板200のエッチング用マスクである。したがって基板200のエッチング後、基板柱の上部(図3Cの先行技術における柱240のような)は、基板表面200aに対しほぼ同一平面上となり、拡大されたレジスト柱311の基部311bの横方向寸法Wにほぼ等しい横方向寸法を有することになる。
【0025】
図5Aは、基板上のパターン化インプリントレジスト層の平面視の走査電子顕微鏡(SEM)像であり、図4Aに図式的に描かれた構造体に対応する。白点はレジスト柱であり、基部において13〜16nmの横方向寸法Wと20〜23nmの間隔Dとを有する。図5Bは、フルオロカーボンポリマ被覆層の堆積後の図5Aのパターン化インプリントレジスト層の平面視のSEM像であり、図4Bに図式的に描かれた構造体に対応する。被覆層はCのPECVDにより約40秒間堆積された。白点は上部に被覆層を有するレジスト柱であり、基部において約W+2t(19〜23nmの横方向寸法)と4〜17nmの間隔Dとを有する。
【0026】
図6A−6Dは、NILにより形成されるインプリントレジスト柱の特徴寸法を増加させるための本発明による方法の別の実施形態を示す。図6Aは図4Aと同一であり、マスタテンプレートを硬化させ除去した後のインプリントレジスト層308を示す。図6Bは、残留レジスト領域312と柱311の上部のレジスト材料の一部とを除去して基板表面200aを露出させるための酸素プラズマ中の指向性RIE後のパターン化されたレジストを示す。図6Cでは、被覆層350は、レジスト柱側壁311cを含むレジスト柱311の上に、および凹部310内の基板表面上に堆積される。図6Dでは、基板表面210aに直角の指向性エッチは、レジスト柱の上部からおよび凹部310から被覆層を除去し凹部310内の基板表面200aを露出させる。しかしながら図4Cのように、エッチングは基板表面200aに対して直角であるので、被覆層の一部だけがレジスト柱側壁311cから除去された。したがってレジスト柱311は基部311bにおける横方向寸法が広げられた、すなわち拡大された。図6Dに示す得られたパターン化レジスト308は基板200のエッチング用マスクである。したがって基板200のエッチング後、基板柱の上部(図3Cの先行技術における柱240のような)は、基板表面200aに対しほぼ同一平面上となり、拡大されたレジスト柱311の基部311bの横方向寸法Wにほぼ等しい横方向寸法を有することになる。
【0027】
上述の本発明の方法は、全体のディスク製作工程時間にほとんど影響を与えること無く実行することができ、このことはパターン化媒体ディスクの大量生産にとって重要である。被覆層を堆積させ1分未満でエッチングを行なう能力は重要である。好ましい製作工程は、ディスクを運搬すること無く堆積とエッチングが両方とも同じチャンバ内で行なわれる製作工程である。あるいは製作工程は、堆積が1つのチャンバ内で行われエッチングが第2のチャンバ内で行われ、真空を破ること無くディスクは第2のチャンバに運搬される一連のチャンバを使用することができる。
【0028】
前述のように、パターン化される基板200は石英、ガラス、またはシリコンのようなエッチング可能材料で形成されたブランクディスク、あるいは連続層としてその上に形成された磁気記録層を有するブランクディスクであってもよい。図7は、柱400と凹部401のパターンを作成するために図4Cまたは図6Dに描かれるように本発明に従って製作されたインプリントレジストマスクを使用してエッチングされたブランクディスク200の断面図を示す。ブランクディスク200は石英、ガラス、またはシリコンで形成されたものなど任意の従来のブランクディスクであってもよい。磁性体層402(例えば、垂直磁気異方性を有するCoPtCr合金)は、柱400の上の基板表面200a上のエッチングされたブランクディスク200上および凹部401内に堆積される。1つまたは複数のシード層または下層(図示せず)が磁性体層402の堆積前のブランクディスク200上に堆積されてもよい。磁性体層は約10〜50nmの範囲の典型的な厚さを有する。非晶質炭素保護膜等の保護膜412が磁性体層402の上に堆積される。次に凹部401はディスク面を平坦化するためにSiOのような充填材410で充填されてもよい。このとき液体の潤滑材層414が、平坦化されたディスク面の上に塗布されてもよい。
【0029】
図8Aは、図4Cまたは図6Dに示すインプリントレジストマスクを使用するエッチングの前にその上に形成された垂直磁気記録層(RL:recording layer)を有するブランクディスクを含む基板200の断面図である。ディスク駆動装置書き込みヘッドからの書き込み磁場の磁束戻り経路として機能するように任意の軟磁性下層(SUL:soft magnetic underlayer)をRLの下に配置してもよい。SULの堆積前に、SULの成長のための粘着層またはオンセット層(OL:onset layer)をブランクディスク上に堆積してもよい。交換遮断層(EBL:exchange−break layer)が通常、SULの透磁性膜とRLとの間の磁気交換結合を遮断するとともにRLのエピタキシャル成長を容易にするためにSULの上に配置される。図8Bには、図8Aの基板200を有する完成したBPMディスクの断面図を示す。インプリントレジストをマスクとして使用する図8Aの基板200のエッチングは、上面200aと共にRL材料の柱400を残し凹部401を形成した。凹部401は平坦化材料410で充填される。非晶質炭素保護膜等の保護膜412が平坦化表面の上に堆積され、次に液体潤滑材層414がディスク保護膜412の上に塗布されてもよい。
【0030】
本発明は好ましい実施形態を参照し具体的に示され説明されたが、形式と詳細の様々な変更が本発明の精神および範囲を逸脱することなくなされ得ることは当業者により理解されるだろう。したがって開示された発明は、単に例示的であり、そして添付の特許請求範囲に規定される範囲内においてのみ限定されるものと考えるべきである。
【符号の説明】
【0031】
D 間隔
初期間隔
最終間隔
EBL 交換遮断層
IS データアイランド間距離
OL オンセット層
RL 記録層
SUL 軟磁性下層
t、T 厚さ
TS トラック間隔
W 横方向寸法
初期横方向寸法
最終横方向寸法
20、133 矢印
30、30a、30b データアイランド
100 パターン化媒体磁気記録ディスク駆動装置
102 パターン化媒体磁気記録ディスク
112 基部
118、118a、118b、118c、118d、118e トラック
120 空気軸受スライダ
130 アクチュエータ
131 アクチュエータアーム
132 ピボット
135 サスペンション
200 基板
200a 上面
208 インプリントレジスト層
210 凹部
211 柱
211b 上部
211b 基部
211c 側壁
212 残留レジスト材領域
230 テンプレート
231 凹部
240 基板柱
240a 基板柱上部
308 パターン化レジスト
310 凹部
311 レジスト柱
311a レジスト柱上部
311b レジスト柱基部
311c レジスト柱側壁
312 残留レジスト領域
350 被覆層
400 柱
401 凹部
402 磁性体層
410 平坦化材料
412 保護膜
414 液体潤滑材層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パターン化磁気記録ディスクの製作方法であって、
ほぼ平坦な表面を有する硬質基板を設ける工程と、
前記基板表面にポリマレジスト層を堆積する工程と、
複数の離間されたレジスト柱を有するためにインプリントリソグラフィにより前記レジスト層をパターン化する工程であって、前記レジスト柱のそれぞれは前記基板表面の面と平行な横方向寸法を有する上部と、前記上部の前記横方向寸法より大きな前記基板表面の前記面と平行な横方向寸法を有する基部と、前記上部から前記基部まで概して傾斜した側壁と、を有する工程と、
前記傾斜したレジスト柱側壁の上を含む前記パターン化されたレジスト層の上に被覆層を堆積する工程と、
前記基板表面に対しほぼ垂直な方向に前記被覆層をエッチングして、前記レジスト柱と前記レジスト柱の傾斜した側壁上の前記被覆層の一部との間の前記空間部内の前記被覆層を除去し、露出された基板表面を前記レジスト柱間の空間部内に残し、被覆層堆積前の前記基部の横方向寸法より大きな横方向寸法を有する前記基板表面上の基部を有する前記レジスト柱を残す工程と、を含むパターン化磁気記録ディスクの製作方法。
【請求項2】
前記パターン化されたレジスト層は前記レジスト柱間の前記基板表面上に残留レジストを有し、
前記被覆層を堆積する工程は前記残留レジストの上に前記被覆層を堆積することを含み、
前記被覆層をエッチングする工程は前記被覆層と前記下の残留レジストとをエッチングすることを含む、請求項1に記載のパターン化磁気記録ディスクの製作方法。
【請求項3】
前記被覆層を堆積する工程の前に、前記基板表面に対しほぼ垂直な前記パターン化されたレジスト層をエッチングして前記レジスト柱間の前記空間部内の前記レジスト層を除去し前記レジスト柱間の前記空間部内の前記基板を露出する工程をさらに含む請求項1に記載のパターン化磁気記録ディスクの製作方法であって、
前記被覆層を堆積する工程は前記レジスト柱間の前記空間部内の前記基板上に前記被覆層を堆積することを含む、パターン化磁気記録ディスクの製作方法。
【請求項4】
前記基板表面の前記面に平行な横方向寸法Wを有するデータアイランドを有するパターン化磁気ディスクを製作する工程をさらに含む請求項1に記載のパターン化磁気記録ディスクの製作方法であって、
前記レジスト層をパターン化する工程は、W未満の基部の横方向寸法Wを有するためにレジスト柱をパターン化することを含み、
前記被覆層をエッチングする工程は、前記傾斜したレジスト柱側壁上に壁厚を有する被覆層を残すために前記被覆層をエッチングすることを含み、前記被覆層壁厚は約(W−W)/2である、パターン化磁気記録ディスクの製作方法。
【請求項5】
被覆層を堆積する工程はフロン系ガスのプラズマ化学気相成長法(PECVD)によりフルオロカーボンポリマを堆積することを含む、請求項1に記載のパターン化磁気記録ディスクの製作方法。
【請求項6】
被覆層を堆積する工程は、炭素と炭化水素ポリマから選択される材料を炭化水素系ガスのプラズマ化学気相成長法(PECVD)により堆積することを含む、請求項1に記載のパターン化磁気記録ディスクの製作方法。
【請求項7】
前記被覆層をエッチングする工程は酸素含有プラズマ中で前記被覆層をリアクティブイオンエッチング(RIE)することを含む、請求項1に記載のパターン化磁気記録ディスクの製作方法。
【請求項8】
前記ポリマレジスト材料と前記被覆層材料はそれぞれエッチング速度を有し、速いエッチング速度を有する前記材料の前記エッチング速度は遅いエッチング速度を有する前記材料の前記エッチング速度の1.5倍以下である、請求項1に記載のパターン化磁気記録ディスクの製作方法。
【請求項9】
前記傾斜したレジスト柱側壁上に被覆層を有する前記レジスト柱をマスクとして使用して前記基板の露出空間部をエッチングして、前記基板表面とほぼ同一平面上の上部を有するとともに被覆層エッチング後の前記レジスト柱の前記基部の横方向寸法にほぼ等しい横方向寸法を有する複数の離間された基板柱を残す工程をさらに含む請求項1に記載のパターン化磁気記録ディスクの製作方法。
【請求項10】
硬質基板を設ける工程はブランクディスクを設けることを含み、
前記基板の前記露出空間部をエッチング後、前記ブランクディスクから前記レジスト柱を除去し、その後前記ブランクディスク上の柱の上に磁気記録材料の層を堆積する工程をさらに含む、請求項9に記載のパターン化磁気記録ディスクの製作方法。
【請求項11】
硬質基板を設ける工程は磁気記録材料の連続層を有するブランクディスクを設けることを含み、
前記基板の前記露出空間部をエッチングする工程は、前記磁気記録材料の層をエッチングすることを含み、その後前記磁気記録材料の層から前記レジスト柱を除去することをさらに含む、請求項9に記載のパターン化磁気記録ディスクの製作方法。
【請求項12】
ほぼ同心トラックに配置された個別のアイランドを有するパターン化磁気記録ディスクの製作方法であって
ほぼ平坦な表面を有する硬質ブランクディスクを設ける工程と、
前記ブランクディスク表面の上にポリマレジスト層を堆積する工程と、
複数の離間されたレジスト柱を有するためにインプリントリソグラフィにより前記レジスト層をパターン化する工程であって、前記レジスト柱のそれぞれは、前記ブランクディスク表面の面と平行な横方向寸法を有する上部と、前記上部の前記横方向寸法より大きな前記ブランクディスク表面の前記面と平行な横方向寸法を有する基部と、前記上部から前記基部まで概して傾斜した側壁と、を有する工程と、
前記傾斜したレジスト柱側壁の上を含む前記パターン化されたレジスト層の上に被覆層を堆積する工程と、
前記レジスト柱間の前記空間部内に前記ブランクディスクを露出する一方で前記傾斜したレジスト柱側壁上に被覆層を残すために、ブランクディスク表面に対しほぼ垂直な方向に前記被覆層をエッチングする工程であって、被覆層エッチング後の前記レジスト柱は被覆層堆積前の前記基部の横方向寸法より大きな横方向寸法を有する基部を前記ブランクディスク表面に有する工程と、
前記傾斜したレジスト柱側壁上に被覆層を有する前記レジスト柱をマスクとして使用して前記ブランクディスクの前記露出空間部をエッチングして、被覆層エッチング後の前記レジスト柱の前記基部の横方向寸法にほぼ等しい横方向寸法を有する上部を有する前記ブランクディスク上に複数の個別のアイランドを残す工程と、を含むパターン化磁気記録ディスクの製作方法。
【請求項13】
前記パターン化されたレジスト層は前記レジスト柱間の前記ブランクディスク上に残留レジストを有し、
前記被覆層を堆積する工程は前記残留レジストの上に前記被覆層を堆積することを含み、
前記被覆層をエッチングする工程は前記被覆層と前記下の残留レジストとをエッチングすることを含む、請求項12に記載のパターン化磁気記録ディスクの製作方法。
【請求項14】
前記被覆層を堆積する工程の前に、前記レジスト柱間の前記空間部内のレジスト層を除去し前記レジスト柱間の前記空間部内の前記ブランクディスクを露出するために前記ブランクディスク表面に対しほぼ垂直な前記パターン化されたレジスト層をエッチングする工程をさらに含む請求項12に記載のパターン化磁気記録ディスクの製作方法であって、
前記被覆層を堆積する工程は前記レジスト柱間の前記空間部内のブランクディスク上に前記被覆層を堆積することを含む、パターン化磁気記録ディスクの製作方法。
【請求項15】
前記ブランクディスク上のアイランドは前記ブランクディスク表面の面に平行な横方向寸法Wを有し、
前記レジスト層をパターン化する工程はW未満の基部の横方向寸法Wを有するために前記レジスト柱をパターン化することを含み、
前記被覆層をエッチングする工程は前記傾斜したレジスト柱側壁上に壁厚を有する被覆層を残すために前記被覆層をエッチングすることを含み、前記被覆層壁厚は約(W−W)/2である、請求項12に記載のパターン化磁気記録ディスクの製作方法。
【請求項16】
被覆層を堆積する工程はフルオロカーボンガスのプラズマ化学気相成長法(PECVD)によりフルオロカーボンポリマを堆積することを含む、請求項12に記載のパターン化磁気記録ディスクの製作方法。
【請求項17】
被覆層を堆積する工程は、炭素と炭化水素ポリマから選択される材料を炭化水素系ガスのプラズマ化学気相成長法(PECVD)により堆積することを含む、請求項12に記載のパターン化磁気記録ディスクの製作方法。
【請求項18】
前記被覆層をエッチングする工程は酸素含有プラズマ中で前記被覆層をリアクティブイオンエッチング(RIE)することを含む、請求項12に記載のパターン化磁気記録ディスクの製作方法。
【請求項19】
前記ポリマレジスト材料と前記被覆層材料はそれぞれエッチング速度を有し、速いエッチング速度を有する前記材料の前記エッチング速度は遅いエッチング速度を有する前記材料の前記エッチング速度の1.5倍以下である、請求項12に記載のパターン化磁気記録ディスクの製作方法。
【請求項20】
前記ブランクディスクの前記露出した空間部をエッチング後、前記ブランクディスクから前記レジスト柱を除去し、その後前記ブランクディスク上の前記アイランドの上に磁気記録材料の層を堆積する工程、をさらに含む請求項12に記載のパターン化磁気記録ディスクの製作方法。
【請求項21】
前記ブランクディスク表面の上にポリマレジスト層を堆積する工程の前に、前記ブランクディスク表面の上に磁気記録材料の連続層を堆積する工程を、さらに含む請求項12に記載のパターン化磁気記録ディスクの製作方法であって、
前記ブランクディスクの前記露出した空間部をエッチングする工程は磁気記録材料の前記層の前記露出した空間部をエッチングすることを含み、その後、磁気記録材料の前記層から前記レジスト柱を除去して、前記ブランクディスク上に磁気記録材料の層を有する複数の個別のアイランドを残す工程を、さらに含むパターン化磁気記録ディスクの製作方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【公開番号】特開2012−119051(P2012−119051A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−253022(P2011−253022)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(503116280)ヒタチグローバルストレージテクノロジーズネザーランドビーブイ (1,121)
【Fターム(参考)】