パネルの接続部材
第1のパネル(3)に固定されることができる少なくとも1つのプレート(2)と、前記プレート(2)に接続され、前記第1のパネル(3)に第2のパネル(5)を接続するように、前記第2のパネル(5)のキャビティ(6)中に挿入されることができる接続本体(4)と、を具備する、複数のパネルの接続部材であって、前記接続本体(4)は、ほぼV形の横断面を有し、また、前記キャビティ(6)中に完全に挿入されることができる上縁部(9)を有することを特徴とする接続部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パネルの接続部材に関する。
【0002】
特に、本発明は、木造建築物の建築の分野において、木製パネルの接続に効果的に適用される。
【0003】
本発明はまた、例えば、マルチレイヤ素材、コンクリート又は他の素材でできたパネルのような、他の素材でできたパネルの接続にも効果的に適用される。
【背景技術】
【0004】
金属素材でできたプレートからなるパネルの、先行技術の接続部材があり、この接続部材は、L形又はT形の構造体を形成するようにして曲げられている。
【0005】
このような接続部材は、第1のパネルへの接続の第1の部分と、第2のパネルに固定される第2の部分とを有する。
【0006】
T形の接続部材は、パネルの建築中、パネルに適切に形成されたノッチ中に挿入されることができる少なくとも1つの部分を有する。このようにして、パネルは、接続部材が少なくとも部分的に隠されるようにして接続される。
【0007】
代わって、平らな第1の部分及び平らで互いに平行に配置された2つの第2の部分を備えた、先行技術の接続部材がある。この場合、第1の部分が第1のパネルにいったん固定されると、第2のパネルは、2つの平行な第2の部分によって形成されたスペース中に挿入される。適切な固定手段が、第2のパネルと接続部材との間の接続を安定させるために使用される。
【0008】
これらのタイプの接続部材は、パネルの所定の角度での接続のために使用される。言い換えれば、これら部材は、互いに直角をなすようにして2つのパネルを接続するために使用される。特に、前記タイプの接続は、建物の支持壁又は間仕切壁を少なくとも部分的に形成するパネルに、建物の床と天井とのを少なくとも一方を形成するパネルを接続するために使用される。
【0009】
好ましくないことに、先行技術の接続部材は、構造上の特性、特に、剛性に関して、乏しい。
【0010】
この欠点は、建物を建築するためのパネルの組立の間、特に明らかである。
【0011】
先行技術の接続部材の使用は、床と天井との少なくとも一方を形成する際、壁を形成するパネルの連続した装着を必要とする。
【0012】
言い換えれば、先行技術の接続部材は、一時的にでさえも、隔てられたパネルを支持することができないので、パネルを隣接したパネルに直接装着することが必要不可欠である。
【0013】
さらに、これは、パネルの数を減らし、取り付けを容易にするように、オペレータに大きなパネルを使用させる。
【0014】
しかし、これをする際に、パネルの処理に関連する問題が生じ、また、例えば、大きなパネルの「帆の影響」(“sail effect”)によるオペレータの安全の問題も生じる。
【発明の概要】
【0015】
本内容において、本発明の技術的目的は、上述の欠点のない、パネルの接続部材を提案することである。
【0016】
特に、本発明は、所定の目的のために、構造上の特徴を顕著に改良したパネルの接続部材を提案しなければならない。
【0017】
さらに、本発明は、所定の目的のために、建物を建築するためのパネルの容易で、迅速で、安全な組立を可能にする、パネルの接続部材を提案しなければならない。
【0018】
本発明に従って、述べられた技術的な目的及び挙げられた目的は、特許請求の範囲の少なくとも1つでここに規定された技術的特徴を有するパネルの接続部材によって達成される。
【0019】
本発明のさらなる特徴並びに効果は、添付図面に示される、パネルの接続部材の、好ましく、限定的でない実施の形態を参照して、以下の詳細な説明でより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、本発明に従うパネルの接続部材の第1の実施の形態の斜視図である。
【図2】図2は、動作形態における図1のパネルの接続部材の断面図である。
【図3】図3は、本発明に従うパネルの接続部材の第2の実施の形態の斜視図である。
【図4】図4は、図3のパネルの接続部材の正面図である。
【図5】図5は、図4のV−V線による図3の接続部材の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
添付図面を参照して、参照符号1は、パネルの接続部材全体を示している。
【0022】
この説明は、木製パネルを参照している。しかし、本発明は、他の素材でできたパネルに効果的に適用されることができることが理解されるであろう。
【0023】
接続部材1は、第1の木製パネル3に固定されることができ、好ましくは平らな、少なくとも1つのプレート2と、プレート2に接続され、第2の木製パネル5内に挿入されることができる接続本体4とを有する。
【0024】
特に、接続本体4は、この接続本体と適合するように第2のパネル5中に成形されたキャビティ6内に挿入されることができる(図2)。
【0025】
好ましくは、この特徴は、パネルを中心に置いた組立を可能にする。言い換えれば、第2のパネル5に形成されたキャビティ6の位置は、第1のパネル3に対する位置を入念に決める。
【0026】
接続本体4は、プレート2がある平面に垂直な延伸方向に沿って主に延びていることが気付かれるであろう。
【0027】
図1並びに図2に示される実施の形態では、接続部材1は、同一平面上の(coplanar)2つのフラットプレート2を有し、これらフラットプレートの各々が、接続本体4に接続される。
【0028】
各プレート2は、第1のパネル3にプレート2を固定するために必要とされるアンカー部材8を収容するための少なくとも1つの孔7を有する。
【0029】
より詳細には、プレート2は、ほぼ整列され、等距離間隔にある複数の孔7を有し、実際には、対応したアンカー部材8を収容している。
【0030】
アンカー部材8は、例えば、爪、タッピンねじ又は他の部材であることができる。
【0031】
好ましくは、接続本体4は、ほぼV形の横断面を有し、また、キャビティ6中に完全に挿入されることができる上縁部9を有する。
【0032】
接続本体4は、好ましくは平らで、互いに所定の角度をなすように設定され、上縁部9に向かって収束している2つのさらなるプレート10を有する。さらなるプレート10の各々は、それぞれのプレート2に接続されている。
【0033】
接続本体4のさらなるプレート10は、上縁部9を形成するように、互いに関連しており、キャビティ6中に完全に挿入されることができる複数の第1の端部10aと、プレート2に接続され、第1の端部に対向している複数の第2の端部10bとを有する。
【0034】
この実施の形態では、さらなるプレート10の前記複数の第1の端部10aは、互いに一体的である。
【0035】
接続本体4には、第2のパネル5に接続本体を固定するための手段12を収容するための少なくとも1つの貫通孔11がある。
【0036】
特に、接続本体4は、それぞれの固定手段12を収容するための複数の貫通孔11を有する。
【0037】
図1並びに図2に示される形態によると、複数のプレート2は、さらなるプレート10の第2の端部10bから互いに離れて延びるようにして位置している。代わりの実施の形態(図示されない)では、複数のプレート2は、接続本体4のさらなるプレート10の下にあるようにして、互いに向かって延びるようにして位置している。
【0038】
より詳細には、これら貫通孔11は、これらの第1の端部10aに近接しているさらなるプレート10を通っている。言い換えれば、これら貫通孔11は、接続本体4の上縁部9に接近している。
【0039】
実際には、特に図2を参照すると、接続本体4が第2のパネル5中に挿入されたとき、これら貫通孔11が、第2のパネル5に形成されたそれぞれの孔13と整列され、キャビティ6を横切るようにして位置している。
【0040】
説明される実施の形態では、固定手段12は、スリーブ15に接続されたねじ14を有し、これらは、両方とも貫通孔11中に挿入される。
【0041】
図3、図4並びに図5に示される実施の形態を参照すると、接続部材1は、第1のパネル3への接続のための単一のプレート2を有する。
【0042】
このプレート2は、上縁部9に対向して位置しているようにして、接続本体4に接続されている。
【0043】
より詳細には、このプレート2は、接続本体4のさらなるプレート10の第2の端部10bに接続されている。言い換えれば、このプレート2は、さらなるプレート10よりも下に位置している。
【0044】
この実施の形態では、さらなるプレート10の複数の第1の端部10aは、上縁部9を形成するように、互いに近くに引き延ばされている。しかし、これら第1の端部10aは、離れており、互いに固定されないことが気付かれるであろう。
【0045】
再び、この実施の形態では、プレート2は、第1のパネル3にプレート2を固定するためのそれぞれのアンカー部材8を収容するための複数の孔7を有する。
【0046】
プレート2へのアクセスを可能にするために、また、アンカー部材8の適用を可能にするために、接続本体4のさらなるプレート10の各々は、それぞれ、上縁部9のところに形成されたV形状のノッチ16を有する。
【0047】
さらなるプレート10の第1の端部10aのところに形成された複数のノッチ16は、プレート2へアクセスを可能にする開口17を形成するように、互いに対向して配置されている。
【0048】
さらに、プレート2へのアクセスを容易にするために、接続本体4のさらなるプレート10の各々は、さらなるプレート10の一側縁部10cのところに、それぞれ、カットアウト18を有する。
【0049】
詳細には、カットアウト18は、さらなるプレート10の対向している側縁部10cに沿って形成されている。このようにして、接続部材1の側からのプレート2へのアクセスのための作業エリアが効果的に大きくなり、アンカー部材8を適合することをより簡単にする。
【0050】
図5を参照すると、プレート2は、対で整列された4つの孔7を有する。言い換えれば、これら孔7は、プレート2の長軸Aに対して交互にオフセットして所定の位置に配置されている(図5)。この特徴は、第1のパネル3に接続部材1を固定するために、これら孔7へのより容易なアクセスを可能にする。
【0051】
効果的には、接続部材1は、金属素材でできた単一のシートを曲げることによって作られている。シートは、好ましくは鋼でできている。
【0052】
本発明は、当初の目的を達成し、重要な利点をもたらす。
【0053】
接続部材の特別な形状によって、この接続部材がよい構造上の特徴を達成することが気付かれるであろう。
【0054】
この接続本体のV形の横断面は、この接続本体の構造上の剛性を顕著に増加させる。
【0055】
これは、パネルの組立を簡単で、迅速で、安全にする。
【0056】
接続本体が第2のパネルのキャビティ中にいったん位置すれば、後者は、より安定するようにして直ちに固定される必要なく、接続部材の剛性のおかげでその位置を少なくとも一時的に維持することができる。
【0057】
さらに、このようにして、より小さなパネルが、より簡単で、より安全に組み立てられることができる。
【0058】
気付かれるであろう第2の重要な効果は、耐震建物の分野における接続部材の適用に関する。
【0059】
開示された接続部材は、剛性と弾性との間の相当な折衷を特徴とする。
【0060】
接続本体の形状は、接続部材のわずかな弾性変形を可能にする。
【0061】
この特徴は、よい耐震特徴が与えられる建物を与える。強い振動に晒される接続部材を使用して接続された2つのパネルは、建物の構造上の完全性の維持を可能にする相対的な振動に耐えることができる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、パネルの接続部材に関する。
【0002】
特に、本発明は、木造建築物の建築の分野において、木製パネルの接続に効果的に適用される。
【0003】
本発明はまた、例えば、マルチレイヤ素材、コンクリート又は他の素材でできたパネルのような、他の素材でできたパネルの接続にも効果的に適用される。
【背景技術】
【0004】
金属素材でできたプレートからなるパネルの、先行技術の接続部材があり、この接続部材は、L形又はT形の構造体を形成するようにして曲げられている。
【0005】
このような接続部材は、第1のパネルへの接続の第1の部分と、第2のパネルに固定される第2の部分とを有する。
【0006】
T形の接続部材は、パネルの建築中、パネルに適切に形成されたノッチ中に挿入されることができる少なくとも1つの部分を有する。このようにして、パネルは、接続部材が少なくとも部分的に隠されるようにして接続される。
【0007】
代わって、平らな第1の部分及び平らで互いに平行に配置された2つの第2の部分を備えた、先行技術の接続部材がある。この場合、第1の部分が第1のパネルにいったん固定されると、第2のパネルは、2つの平行な第2の部分によって形成されたスペース中に挿入される。適切な固定手段が、第2のパネルと接続部材との間の接続を安定させるために使用される。
【0008】
これらのタイプの接続部材は、パネルの所定の角度での接続のために使用される。言い換えれば、これら部材は、互いに直角をなすようにして2つのパネルを接続するために使用される。特に、前記タイプの接続は、建物の支持壁又は間仕切壁を少なくとも部分的に形成するパネルに、建物の床と天井とのを少なくとも一方を形成するパネルを接続するために使用される。
【0009】
好ましくないことに、先行技術の接続部材は、構造上の特性、特に、剛性に関して、乏しい。
【0010】
この欠点は、建物を建築するためのパネルの組立の間、特に明らかである。
【0011】
先行技術の接続部材の使用は、床と天井との少なくとも一方を形成する際、壁を形成するパネルの連続した装着を必要とする。
【0012】
言い換えれば、先行技術の接続部材は、一時的にでさえも、隔てられたパネルを支持することができないので、パネルを隣接したパネルに直接装着することが必要不可欠である。
【0013】
さらに、これは、パネルの数を減らし、取り付けを容易にするように、オペレータに大きなパネルを使用させる。
【0014】
しかし、これをする際に、パネルの処理に関連する問題が生じ、また、例えば、大きなパネルの「帆の影響」(“sail effect”)によるオペレータの安全の問題も生じる。
【発明の概要】
【0015】
本内容において、本発明の技術的目的は、上述の欠点のない、パネルの接続部材を提案することである。
【0016】
特に、本発明は、所定の目的のために、構造上の特徴を顕著に改良したパネルの接続部材を提案しなければならない。
【0017】
さらに、本発明は、所定の目的のために、建物を建築するためのパネルの容易で、迅速で、安全な組立を可能にする、パネルの接続部材を提案しなければならない。
【0018】
本発明に従って、述べられた技術的な目的及び挙げられた目的は、特許請求の範囲の少なくとも1つでここに規定された技術的特徴を有するパネルの接続部材によって達成される。
【0019】
本発明のさらなる特徴並びに効果は、添付図面に示される、パネルの接続部材の、好ましく、限定的でない実施の形態を参照して、以下の詳細な説明でより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、本発明に従うパネルの接続部材の第1の実施の形態の斜視図である。
【図2】図2は、動作形態における図1のパネルの接続部材の断面図である。
【図3】図3は、本発明に従うパネルの接続部材の第2の実施の形態の斜視図である。
【図4】図4は、図3のパネルの接続部材の正面図である。
【図5】図5は、図4のV−V線による図3の接続部材の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
添付図面を参照して、参照符号1は、パネルの接続部材全体を示している。
【0022】
この説明は、木製パネルを参照している。しかし、本発明は、他の素材でできたパネルに効果的に適用されることができることが理解されるであろう。
【0023】
接続部材1は、第1の木製パネル3に固定されることができ、好ましくは平らな、少なくとも1つのプレート2と、プレート2に接続され、第2の木製パネル5内に挿入されることができる接続本体4とを有する。
【0024】
特に、接続本体4は、この接続本体と適合するように第2のパネル5中に成形されたキャビティ6内に挿入されることができる(図2)。
【0025】
好ましくは、この特徴は、パネルを中心に置いた組立を可能にする。言い換えれば、第2のパネル5に形成されたキャビティ6の位置は、第1のパネル3に対する位置を入念に決める。
【0026】
接続本体4は、プレート2がある平面に垂直な延伸方向に沿って主に延びていることが気付かれるであろう。
【0027】
図1並びに図2に示される実施の形態では、接続部材1は、同一平面上の(coplanar)2つのフラットプレート2を有し、これらフラットプレートの各々が、接続本体4に接続される。
【0028】
各プレート2は、第1のパネル3にプレート2を固定するために必要とされるアンカー部材8を収容するための少なくとも1つの孔7を有する。
【0029】
より詳細には、プレート2は、ほぼ整列され、等距離間隔にある複数の孔7を有し、実際には、対応したアンカー部材8を収容している。
【0030】
アンカー部材8は、例えば、爪、タッピンねじ又は他の部材であることができる。
【0031】
好ましくは、接続本体4は、ほぼV形の横断面を有し、また、キャビティ6中に完全に挿入されることができる上縁部9を有する。
【0032】
接続本体4は、好ましくは平らで、互いに所定の角度をなすように設定され、上縁部9に向かって収束している2つのさらなるプレート10を有する。さらなるプレート10の各々は、それぞれのプレート2に接続されている。
【0033】
接続本体4のさらなるプレート10は、上縁部9を形成するように、互いに関連しており、キャビティ6中に完全に挿入されることができる複数の第1の端部10aと、プレート2に接続され、第1の端部に対向している複数の第2の端部10bとを有する。
【0034】
この実施の形態では、さらなるプレート10の前記複数の第1の端部10aは、互いに一体的である。
【0035】
接続本体4には、第2のパネル5に接続本体を固定するための手段12を収容するための少なくとも1つの貫通孔11がある。
【0036】
特に、接続本体4は、それぞれの固定手段12を収容するための複数の貫通孔11を有する。
【0037】
図1並びに図2に示される形態によると、複数のプレート2は、さらなるプレート10の第2の端部10bから互いに離れて延びるようにして位置している。代わりの実施の形態(図示されない)では、複数のプレート2は、接続本体4のさらなるプレート10の下にあるようにして、互いに向かって延びるようにして位置している。
【0038】
より詳細には、これら貫通孔11は、これらの第1の端部10aに近接しているさらなるプレート10を通っている。言い換えれば、これら貫通孔11は、接続本体4の上縁部9に接近している。
【0039】
実際には、特に図2を参照すると、接続本体4が第2のパネル5中に挿入されたとき、これら貫通孔11が、第2のパネル5に形成されたそれぞれの孔13と整列され、キャビティ6を横切るようにして位置している。
【0040】
説明される実施の形態では、固定手段12は、スリーブ15に接続されたねじ14を有し、これらは、両方とも貫通孔11中に挿入される。
【0041】
図3、図4並びに図5に示される実施の形態を参照すると、接続部材1は、第1のパネル3への接続のための単一のプレート2を有する。
【0042】
このプレート2は、上縁部9に対向して位置しているようにして、接続本体4に接続されている。
【0043】
より詳細には、このプレート2は、接続本体4のさらなるプレート10の第2の端部10bに接続されている。言い換えれば、このプレート2は、さらなるプレート10よりも下に位置している。
【0044】
この実施の形態では、さらなるプレート10の複数の第1の端部10aは、上縁部9を形成するように、互いに近くに引き延ばされている。しかし、これら第1の端部10aは、離れており、互いに固定されないことが気付かれるであろう。
【0045】
再び、この実施の形態では、プレート2は、第1のパネル3にプレート2を固定するためのそれぞれのアンカー部材8を収容するための複数の孔7を有する。
【0046】
プレート2へのアクセスを可能にするために、また、アンカー部材8の適用を可能にするために、接続本体4のさらなるプレート10の各々は、それぞれ、上縁部9のところに形成されたV形状のノッチ16を有する。
【0047】
さらなるプレート10の第1の端部10aのところに形成された複数のノッチ16は、プレート2へアクセスを可能にする開口17を形成するように、互いに対向して配置されている。
【0048】
さらに、プレート2へのアクセスを容易にするために、接続本体4のさらなるプレート10の各々は、さらなるプレート10の一側縁部10cのところに、それぞれ、カットアウト18を有する。
【0049】
詳細には、カットアウト18は、さらなるプレート10の対向している側縁部10cに沿って形成されている。このようにして、接続部材1の側からのプレート2へのアクセスのための作業エリアが効果的に大きくなり、アンカー部材8を適合することをより簡単にする。
【0050】
図5を参照すると、プレート2は、対で整列された4つの孔7を有する。言い換えれば、これら孔7は、プレート2の長軸Aに対して交互にオフセットして所定の位置に配置されている(図5)。この特徴は、第1のパネル3に接続部材1を固定するために、これら孔7へのより容易なアクセスを可能にする。
【0051】
効果的には、接続部材1は、金属素材でできた単一のシートを曲げることによって作られている。シートは、好ましくは鋼でできている。
【0052】
本発明は、当初の目的を達成し、重要な利点をもたらす。
【0053】
接続部材の特別な形状によって、この接続部材がよい構造上の特徴を達成することが気付かれるであろう。
【0054】
この接続本体のV形の横断面は、この接続本体の構造上の剛性を顕著に増加させる。
【0055】
これは、パネルの組立を簡単で、迅速で、安全にする。
【0056】
接続本体が第2のパネルのキャビティ中にいったん位置すれば、後者は、より安定するようにして直ちに固定される必要なく、接続部材の剛性のおかげでその位置を少なくとも一時的に維持することができる。
【0057】
さらに、このようにして、より小さなパネルが、より簡単で、より安全に組み立てられることができる。
【0058】
気付かれるであろう第2の重要な効果は、耐震建物の分野における接続部材の適用に関する。
【0059】
開示された接続部材は、剛性と弾性との間の相当な折衷を特徴とする。
【0060】
接続本体の形状は、接続部材のわずかな弾性変形を可能にする。
【0061】
この特徴は、よい耐震特徴が与えられる建物を与える。強い振動に晒される接続部材を使用して接続された2つのパネルは、建物の構造上の完全性の維持を可能にする相対的な振動に耐えることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のパネル(3)に固定されることができる少なくとも1つのプレート(2)と、
前記プレート(2)に接続され、前記第1のパネル(3)に第2のパネル(5)を接続するように、前記第2のパネル(5)のキャビティ(6)中に挿入されることができる接続本体(4)と、を具備する、複数のパネルの接続部材であって、
前記接続本体(4)は、ほぼV形の横断面を有し、また、
前記キャビティ(6)中に完全に挿入されることができる上縁部(9)を有することを特徴とする接続部材。
【請求項2】
前記接続本体(4)は、2つのさらなるプレート(10)を有し、
これらさらなるプレートの少なくとも一方が、前記プレート(2)に接続されており、前記上縁部(6)に向かって収束していることを特徴とする請求項1の接続部材。
【請求項3】
前記さらなるプレート(10)は、それぞれ、
前記上縁部(9)を形成するように、互いに連結された第1の端部(10a)と、
少なくとも一方が前記プレート(2)に接続され、前記第1の端部に対向している第2の端部(10b)と、を有することを特徴とする請求項2の接続部材。
【請求項4】
前記接続本体(4)は、この接続部材を前記第2のパネル(5)に固定するための手段(12)を収容するための少なくとも1つの貫通孔(11)を有することを特徴とする請求項2又は3の接続部材。
【請求項5】
前記貫通孔(11)は、前記第1の端部(10a)に近接した前記さらなるプレート(10)に形成されていることを特徴とする請求項3又は4の接続部材。
【請求項6】
前記プレート(2)は、前記第1のパネル(3)に前記プレート(2)を固定するためのアンカー部材(8)を収容するための少なくとも1つの孔(7)を有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1の接続部材。
【請求項7】
前記第1のパネル(3)に接続されることができる2つのプレート(2)を有し、
これら2つのプレートの各々が前記接続本体(4)に接続され、
各プレート(2)が、前記さらなるプレート(10)のそれぞれの第2の端部(10b)に接続されていることを特徴とする請求項3ないし6のいずれか1の接続部材。
【請求項8】
前記さらなるプレート(10)の前記第1の端部(10a)は、互いに接続されていることを特徴とする請求項7の接続部材。
【請求項9】
前記プレート(2)は、これらプレートが前記さらなるプレート(10)のそれぞれの前記第2の端部(10b)から互いに離れるように延びるようにして位置していることを特徴とする請求項7又は8の接続部材。
【請求項10】
前記プレート(2)は、これらプレートが前記さらなるプレート(10)のそれぞれの前記第2の端部(10b)から互いに向かって延びるようにして位置していることを特徴とする請求項7又は8の接続部材。
【請求項11】
前記プレート(2)は、前記さらなるプレート(10)の前記第2の端部(10b)に接続されており、前記上縁部(9)の対向側にあることを特徴とする請求項3ないし6のいずれか1の接続部材。
【請求項12】
前記さらなるプレート(10)の前記第1の端部(10a)は、互いに近くに延ばされていることを特徴とする請求項11の接続部材。
【請求項13】
前記さらなるプレート(10)の各々が、前記プレート(2)へのアクセスを可能にするように、前記上縁部(9)のところにそれぞれ形成されたV形のノッチ(16)を有することを特徴とする請求項11又は12の接続部材。
【請求項14】
前記ノッチ(16)は、互いに対向していることを特徴とする請求項13の接続部材。
【請求項15】
さらなるプレート(10)の各々が、前記プレート(2)へのアクセスを可能にするように、さらなるプレート(10c)の各々の少なくとも1つの側縁部(10c)のところに、それぞれカットアウト(18)を有することを特徴とする請求項11ないし14のいずれか1の接続部材。
【請求項16】
前記カットアウト(18)は、前記さらなるプレート(10)の各々の対向している側縁部(10c)に沿って形成されていることを特徴とする請求項15の接続部材。
【請求項17】
単一のシートを曲げることによって形成されていることを特徴とする請求項1ないし16のいずれか1の接続部材。
【請求項18】
前記シートは、鋼でできていることを特徴とする請求項17の接続部材。
【請求項1】
第1のパネル(3)に固定されることができる少なくとも1つのプレート(2)と、
前記プレート(2)に接続され、前記第1のパネル(3)に第2のパネル(5)を接続するように、前記第2のパネル(5)のキャビティ(6)中に挿入されることができる接続本体(4)と、を具備する、複数のパネルの接続部材であって、
前記接続本体(4)は、ほぼV形の横断面を有し、また、
前記キャビティ(6)中に完全に挿入されることができる上縁部(9)を有することを特徴とする接続部材。
【請求項2】
前記接続本体(4)は、2つのさらなるプレート(10)を有し、
これらさらなるプレートの少なくとも一方が、前記プレート(2)に接続されており、前記上縁部(6)に向かって収束していることを特徴とする請求項1の接続部材。
【請求項3】
前記さらなるプレート(10)は、それぞれ、
前記上縁部(9)を形成するように、互いに連結された第1の端部(10a)と、
少なくとも一方が前記プレート(2)に接続され、前記第1の端部に対向している第2の端部(10b)と、を有することを特徴とする請求項2の接続部材。
【請求項4】
前記接続本体(4)は、この接続部材を前記第2のパネル(5)に固定するための手段(12)を収容するための少なくとも1つの貫通孔(11)を有することを特徴とする請求項2又は3の接続部材。
【請求項5】
前記貫通孔(11)は、前記第1の端部(10a)に近接した前記さらなるプレート(10)に形成されていることを特徴とする請求項3又は4の接続部材。
【請求項6】
前記プレート(2)は、前記第1のパネル(3)に前記プレート(2)を固定するためのアンカー部材(8)を収容するための少なくとも1つの孔(7)を有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1の接続部材。
【請求項7】
前記第1のパネル(3)に接続されることができる2つのプレート(2)を有し、
これら2つのプレートの各々が前記接続本体(4)に接続され、
各プレート(2)が、前記さらなるプレート(10)のそれぞれの第2の端部(10b)に接続されていることを特徴とする請求項3ないし6のいずれか1の接続部材。
【請求項8】
前記さらなるプレート(10)の前記第1の端部(10a)は、互いに接続されていることを特徴とする請求項7の接続部材。
【請求項9】
前記プレート(2)は、これらプレートが前記さらなるプレート(10)のそれぞれの前記第2の端部(10b)から互いに離れるように延びるようにして位置していることを特徴とする請求項7又は8の接続部材。
【請求項10】
前記プレート(2)は、これらプレートが前記さらなるプレート(10)のそれぞれの前記第2の端部(10b)から互いに向かって延びるようにして位置していることを特徴とする請求項7又は8の接続部材。
【請求項11】
前記プレート(2)は、前記さらなるプレート(10)の前記第2の端部(10b)に接続されており、前記上縁部(9)の対向側にあることを特徴とする請求項3ないし6のいずれか1の接続部材。
【請求項12】
前記さらなるプレート(10)の前記第1の端部(10a)は、互いに近くに延ばされていることを特徴とする請求項11の接続部材。
【請求項13】
前記さらなるプレート(10)の各々が、前記プレート(2)へのアクセスを可能にするように、前記上縁部(9)のところにそれぞれ形成されたV形のノッチ(16)を有することを特徴とする請求項11又は12の接続部材。
【請求項14】
前記ノッチ(16)は、互いに対向していることを特徴とする請求項13の接続部材。
【請求項15】
さらなるプレート(10)の各々が、前記プレート(2)へのアクセスを可能にするように、さらなるプレート(10c)の各々の少なくとも1つの側縁部(10c)のところに、それぞれカットアウト(18)を有することを特徴とする請求項11ないし14のいずれか1の接続部材。
【請求項16】
前記カットアウト(18)は、前記さらなるプレート(10)の各々の対向している側縁部(10c)に沿って形成されていることを特徴とする請求項15の接続部材。
【請求項17】
単一のシートを曲げることによって形成されていることを特徴とする請求項1ないし16のいずれか1の接続部材。
【請求項18】
前記シートは、鋼でできていることを特徴とする請求項17の接続部材。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【公表番号】特表2011−510198(P2011−510198A)
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−543633(P2010−543633)
【出願日】平成20年1月23日(2008.1.23)
【国際出願番号】PCT/IT2008/000036
【国際公開番号】WO2009/093273
【国際公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【出願人】(510200819)
【氏名又は名称原語表記】TRENTINO SVILUPPO S.P.A.
【住所又は居所原語表記】Via Fortunato Zeni 8, 38068 ROVERETO(Trento), Italy
【出願人】(510201089)
【氏名又は名称原語表記】CNR CONSIGLIO NAZIONALE DELLE RICERCHE
【住所又は居所原語表記】P.LE ALDO MORO 7, 00187 ROMA, Italy
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年1月23日(2008.1.23)
【国際出願番号】PCT/IT2008/000036
【国際公開番号】WO2009/093273
【国際公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【出願人】(510200819)
【氏名又は名称原語表記】TRENTINO SVILUPPO S.P.A.
【住所又は居所原語表記】Via Fortunato Zeni 8, 38068 ROVERETO(Trento), Italy
【出願人】(510201089)
【氏名又は名称原語表記】CNR CONSIGLIO NAZIONALE DELLE RICERCHE
【住所又は居所原語表記】P.LE ALDO MORO 7, 00187 ROMA, Italy
【Fターム(参考)】
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