説明

パネル装飾フレーム薄膜図案層の製造方法

【課題】パネル装飾フレーム薄膜図案層の製造方法の提供。
【解決手段】パネル装飾フレーム薄膜図案層の製造方法は、平面型の高光透過率基板100を提供し、毛細管塗布装置300により、フォトレジスト液313を、毛細管320から噴出し、基板100上に塗布し、毛細管塗布装置300と基板100との間は、順番に所定の移動軌跡に基づき相対運動を行い、これにより基板100上には所定のフォトレジスト図案を形成し、フォトレジストを固化し、基板100上にフォトレジスト図案薄膜層を形成し、毛細管塗布装置300は、フォトレジスト液313を充填する塗布液ポンプ310を備え、中空管状の毛細管320を下方へと延伸して設置し、フォトレジスト液313を毛細管320中の液出口325から、基板100表面へと連続して送り出し、フォトレジスト液313は、粘度値が2〜10cpsである黒色ネガティブ型フォトレジストで、移動軌跡は螺旋状移動軌跡である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はパネル装飾フレーム薄膜図案層の製造方法に関し、特にフォトレジスト塗布手段を利用し、パネル上に装飾フレーム薄膜図案層を形成する製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
典型的なタッチパネル構造は、タッチセンサー絶縁を、頂点板と基板との間に設置する。次に、スタック板の周縁部位に、信号導線を設置し、タッチセンサー上の信号を、信号処理回路に伝送する。通常は、パネルの辺縁部位に、薄膜図案層を設置し、装飾フレームを形成する。これにより、周縁部位の信号導線を遮蔽し、タッチパネルの平坦で整った外観を確保し、タッチパネル周辺配線を保護する機能をも達成する。現在業界では、薄膜図案層の製造には、主に湿式塗布プロセスが用いられ、回転塗布法(spin coating)、或いはスロット塗布法(slot coating)により、フォトレジストを材料上に均一に塗布して膜状とする。回転塗布法は、必要なフォトレジスト液を基板上に滴らせ、さらに基板を高速で回転させ遠心力を生じさせ、フォトレジスト液を基板外へと放出する。基板の迅速な回転に従い、フォトレジスト液は基板表面を全面的に覆い、均一な厚みの薄膜ができあがる。しかし、製造工程のさまざまな素因が、完成品の品質に深く関わっている。例えば、塗布液種類、及び調合する溶剤の揮発性が、塗布膜の最終的な厚みを決定している。フォトレジスト液は、高速気流の影響で揮発し、組成はこれに従い変化し、多くの欠点を引き起こしやすくなる。基板のサイズが大きくなると、塗布の均一性保持はますます困難になる。また、製造プロセスにおけるフォトレジスト液の供給量は、実際に必要な量よりもはるかに多いが、通常フォトレジスト液は非常に高価であり、よって原料コストの深刻な浪費を招いている。またたとえ、フォトレジスト液の回収設備を設置していたとしても、これが生産コストの増加を招く結果となっている。一方、スロット式塗布法は、フォトレジスト液を、精密定量ポンプにより、搾り出し型の膜ヘッドに送り、基板が膜ヘッド下方へと移動すると、フォトレジスト液は基板に接触し膜が形成される。基板が膜ヘッド下方を離れると、フォトレジスト液と基板との接触が断たれる。これは、フォトレジスト液の利用率が100%に近いという長所を備えるが、機械設備の精密度要求が高いため、製品の生産コストを引き上げてしまっている。本発明は、従来のパネル装飾フレーム薄膜図案層の製造方法の上記した欠点に鑑みてなされたものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、フォトレジストの使用率を大幅に高めることができ、加工プロセスをシンプルにし、材料コストと生産コストを低下させ、しかも塗布加工の図案とサイズは一切の制限を受けず、厚みが均一な薄膜図案層を形成でき、しかもその光学密度は同一性が高く、色差が発生しにくいパネル装飾フレーム薄膜図案層の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するため、本発明は下記のパネル装飾フレーム薄膜図案層の製造方法を提供する。
パネル装飾フレーム薄膜図案層の製造方法は、以下のステップを含み、
(1) 平面方高光透過率基板を提供し、
(2) 毛細管塗布装置により、フォトレジスト液を毛細管液出口から該基板上へと塗布し、該毛細管塗布装置と該基板との間は、順番に所定の移動軌跡に基づき相対運動を行い、これにより該基板上には所定のフォトレジスト図案を形成し、
(3) フォトレジストを固化し、該基板上にフォトレジスト図案薄膜層を形成し、
該基板は平面式薄板で、ガラス、或いはポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、或いはシクロオレフィンコポリマー(COC)などから選択することができるが、実施の材料は、上記に限定せず、各軟性、硬性、或いはフレキシブル性の透明基板を採用することができ、
該毛細管塗布装置は、フォトレジスト液を充填する塗布液ポンプを備え、該塗布液ポンプは、毛細管を下方へと延伸して設置し、しかも該毛細管の液出口と該基板との間は、0.5mm〜5mmの垂直距離を保持し、
該塗布液ポンプは、フォトレジスト液を該毛細管中に押し入れ、これによりフォトレジスト液は、該毛細管の液出口から、該基板表面へと連続して送り出され、
該毛細管の内径は、10μm〜500μmで、
該パネル装飾フレーム薄膜図案層の製造方法はさらに、該毛細管塗布装置は複数の毛細管を備え、しかも該各毛細管は、直線に排列し、或いはアレー型を呈して排列し、塗布効率と塗布の均一度を向上させることができ、
該フォトレジスト液の粘度値は、2〜10cps(Centipoise)で、
該フォトレジスト液は、黒色或いは有色のネガティブ型フォトレジストで、
該移動軌跡は、螺旋状移動軌跡、往復平行式移動軌跡、非直線型の連続移動軌跡、或いは他の各種幾何学線が組成する移動軌跡の内のいずれかであるが、実施の範囲はこれに限定するものではなく、実際の応用においては、上記した各移動軌跡は、パラメーターに基づき最適な設定を行い、形成する必要があるフォトレジスト図案を塗布し、
該フォトレジスト固化は、以下のステップにより達成され、
(1) 表面にネガティブ型フォトレジスト図案を備える基板を提供し、
(2) 基板に対してソフトベークを行う:60℃〜90℃の熱風で該基板上のフォトレジスト図案に約100〜140秒(Sec.)のベーク工程を実施し、次に常温まで徐々に温度を下げ、
(3) 該ネガティブ型フォトレジスト図案に対して露光とリソグラフを行う:エネルギー量150〜250MJ/cm2の紫外線光源を、該ネガティブ型フォトレジスト図案に照射し、全面積に露光を行い、噴射圧約0.5kg/ cm2のリソグラフ剤を、該基板上のフォトレジスト図案に噴射し、
(4) 該基板に対してハードベークを行う:210〜250℃の熱風で、該基板上のフォトレジスト図案に対して25〜35分(Min.)のベークプロセスを実施し、これにより該基板上には、必要な固化フォトレジスト図案薄膜層が形成される。
【0005】
該固化フォトレジストは、以下のステップにより達成され、
(1) 表面にフォトレジスト図案を形成する基盤を提供し、
(2) 該基板に対してソフトベークを行う:60℃〜90℃の熱風で該基板上のフォトレジスト図案に約100〜140秒(Sec.)のベーク工程を実施し、次に常温まで徐々に温度を下げ、
(3) 該フォトレジスト図案に対して露光を行う:エネルギー量150〜250MJ/cm2の紫外線光源を照射し、及び精密図案化されたフォトマスクを、該フォトレジスト図案と光源との間に設置し、該フォトレジスト図案との間で30μm〜80μmの間隙を保持し、該フォトレジスト図案を露光し、こうして該フォトマスク上の所定の図案を該フォトレジスト図案上に移転させ、
(4) 該フォトレジスト図案に対してリソグラフを行い、噴射圧約0.5kg/ cm2のリソグラフ剤を、該フォトレジスト図案に対して噴射し、さらに噴射圧約0.5kg/ cm2の洗浄液を噴射して洗浄し、不要な該フォトレジスト図案のフォトマスク材料部分を除去し、
該基板に対してハードベークを行う:210〜250℃の熱風で、該基板上のフォトレジスト図案に対して25〜35分(Min.)のベークプロセスを実施し、これにより該基板上には、必要な固化フォトレジスト図案薄膜層が形成される。
【発明の効果】
【0006】
本発明のパネル装飾フレーム薄膜図案層の製造方法は、フォトレジストの使用率を大幅に高めることができ、加工プロセスをシンプルにし、材料コストと生産コストを低下させ、しかも塗布加工の図案とサイズは一切の制限を受けず、厚みが均一な薄膜図案層を形成でき、しかもその光学密度は同一性が高く、色差が発生しにくい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の毛細管塗布装置と、被加工基板との間の設置表示図である。
【図2】本発明の毛細管が、フォトレジストを基板に塗布する様子を示す表示図である。
【図3】多数の毛細管が直線に排列し、フォトレジスト塗布を行う様子を示す俯瞰表示図である。
【図4】多数の毛細管が、アレー排列により、フォトレジスト塗布を行う様子を示す俯瞰表示図である。
【図5】本発明の毛細管が、フォトレジストを塗布する際の移動の軌跡を示す表示図である。
【図6】本発明の毛細管が、フォトレジストを塗布する際の別種の移動の軌跡を示す表示図である。
【図7】本発明の毛細管が、フォトレジストを塗布する際のさらに別種の移動の軌跡を示す表示図である。
【図8】本発明が、フォトレジスト図案の露光を行う様子を示す表示図である。
【図9】本発明基板上の固化フォトレジスト図案薄膜層の断面表示図である。
【図10】本発明において、フォトマスクにより、フォトレジスト図案に対して露光を行う様子を示す表示図である。
【図11】本発明のフォトレジスト図案薄膜層完成品の測定サンプル点の平面表示図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に図面を参照しながら、本発明が提供するパネル装飾フレーム薄膜図案層の製造方法の製造ステップについて詳細に説明する。
【実施例】
【0009】
先ず、平面型基板100を提供する。それは、接触角が10度以下の高い光透過率を備える板材で、しかもその表面は清潔に洗浄されていることが好ましく、基板は加工台200上に固定して設置する。本実施例中では、基板100の材料はガラスを選択するが、基板材料は、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、或いはシクロオレフィンコポリマー(COC)などから選択することができる。次に、加工台200を毛細管塗布装置300の下方に移動させ、設定位置を調整する。これにより、塗布装置の液出口325と加工台200上の基板100との間は、約3mmの垂直距離を保持する。図1に示すように、毛細管塗布装置300は、塗布液ポンプ310、毛細管320を備える。塗布液ポンプ310は、ステンレス材質の毛細管320を下方へと延伸して設置する。通常、毛細管は100μmの管内径を備える。塗布液ポンプ310内には、特別に選択したフォトレジスト液313を充填する。本実施例で用いるフォトレジスト液は、ポリイソプレン(polyisoprene)などの粘度値が2〜10cpsの黒色ネガティブ型フォトレジストである。図2に示すように、毛細管塗布装置300は、塗布液ポンプ310が加圧することで、フォトレジスト液313は、毛細管320内管を通過し、液出口325に到達し、基板100表面に塗布される。上記した毛細管塗布装置300には、複数の毛細管を設置することができ、複数の各毛細管は、直線に排列(図3参照)し、或いはアレー型に排列(図4参照)することができ、こうして塗布効率と塗布の均一度を高めることができる。
【0010】
続いて、フォトレジスト塗布を開始する。塗布液ポンプ310に対して加圧を続け、約1Mpaの窒素を充填する。これにより、フォトレジスト液313を毛細管320中に押し入れる。こうして、フォトレジスト液313は、毛細管320の液出口325から連続して基板100表面へと送り出される。同時に、加工台200は、所定の軌跡Tに基づき移動を開始する。こうして、毛細管320が吐き出すフォトレジスト液313は、基板100表面において、必要とするフォトレジスト図案Pを形成する(図2参照)。本実施例では、所定軌跡Tは、時計回り内向きの螺旋状移動軌跡で、これによりフォトレジスト液313は、基板100の枠縁部位に沿って環状に移動することができ、基板表面に向かい、内側へと徐々に塗布することができる。図5に示すように、上記した所定の移動軌跡は、螺旋状移動軌跡に限定するものではなく、他の形式の移動軌跡も実施可能である。例えば、往復平行式移動軌跡(図6参照)、非直線型の連続移動軌跡(図7参照)、或いは他の各種幾何学線が組成する移動軌跡とすることもできる。実際の応用においては、上記した各移動軌跡は、パラメーターに基づき最適な設定を行い、形成する必要があるフォトレジスト図案を塗布する。
【0011】
最後に、フォトレジスト固化手段を利用し、基板100上にフォトレジスト図案薄膜層を形成する。本実施例では、基板100表面には、ネガティブ型フォトレジスト図案を塗布する。よって、そのフォトレジスト固化手段は、以下の3ステップを含む。
(1) ソフトベークを行う:基板100を熱風オーブン中に入れ、約80℃の熱風で基板上のフォトレジスト図案に約120秒(Sec.)のベーク工程を実施する。次に、常温(約25℃)まで徐々に温度を下げ、ネガティブ型フォトレジスト図案の基板表面における付着力を向上させる。
(2) 露光とリソグラフを行う:ソフトベークが完了した基板を露光機に入れ、エネルギー量約200MJ/cm2の紫外線光源Lを、基板上のネガティブ型フォトレジスト図案Pに照射し、全面積に露光を行う(図8参照)。これにより、フォトレジスト図案は重合反応を生じ、阻剤効果を形成する。露光プロセスの後に、噴射圧約0.5kg/ cm2のリソグラフ剤(キシレンなど)を、基板上のフォトレジスト図案に噴射し、基板上に必要とする固化フォトレジスト図案PFを形成する(図9参照)。上記の説明により明らかなように、露光とリソグラフプロセスは、すでに塗布されたフォトレジスト図案に対して一切の修飾を行わない状況で、全面積のフォトレジスト図案に対して露光とリソグラフを直接行う。よって、塗布されたフォトレジスト図案全体は、固化され、フォトレジスト図案薄膜層を形成する。こうして、フォトレジストは100%使用されるばかりか、余分なフォトレジスト図案層の清掃プロセスを省くことができ、生産コストを大幅に圧縮することができる。上記した手段により形成されたフォトレジスト図案薄膜層は、一般のタッチパネルの装飾フレーム薄膜図案層として十分応用することができる。しかし、特別な図案が必要、或いは構図がより複雑、より精密なフォトレジスト図案が求められるなどの特別な状況においては、上記した露光プロセス中に、精密図案化の石英ガラスフォトマスク600を増設することができる。これにより、石英ガラスフォトマスク600を光源Lとフォトレジスト図案Pとの間に設置し、フォトレジスト図案との間で約50μmの間隙を保持する。こうして、各種特殊なニーズのフォトレジスト図案を精密露光することができる。上記したフォトマスクプロセスの後、上記のリソグラフ剤を基板上のフォトレジスト図案に噴射する他、さらに噴射圧約0.5kg/ cm2の洗浄液(小脂肪酸、或いは真水)により、フォトレジスト図案に対して洗浄する。上記したリソグラフプロセスを利用し、未露光のネガティブ型フォトレジスト材料を除去し、こうして基板上には、固化された精密薄膜図案層が形成される。
(3) ハードベーク:露光とリソグラフプロセスが終わった基板を、熱風オーブン中に入れ、約230℃の熱風で、基板上のフォトレジスト図案に対して約30分(Min.)のベークプロセスを実施する。これにより、残余溶剤を除去し、フォトレジストが形成する薄膜図案層の強度を高める。
【0012】
上記した各加工ステップの完成により、基板100の周縁枠範囲には、固化フォトレジスト図案薄膜層PFが形成される。薄膜層PF完成品に対してサンプル実測(測定サンプル点は、図11参照)を行ったところ、その平均膜厚は、1.45±0.01μmで、平均光学密度値(Dynamic Range)は4.5±0.1である(表一参照)。
【表1】

本発明の方法により、基板100表面の周縁枠範囲には、薄膜図案層が形成され、タッチパネルの装飾フレームとされ、これによりその周縁部位の信号導線を遮蔽することができ、タッチパネルの平坦で整った外観を確保することができる。
【0013】
上記したように、本発明はタッチパネル産業への応用に適しており、現在の関連技術と比較すると、以下の長所を備える。
(1) 本発明は、フォトレジストの使用率を100%にまで高めることができ、フォトレジストの材料コストを大幅に節減することができ、さらにフォトマスク露光、及び不要な図案層部分を除去するクリーンプロセスを省くことができ、加工プロセスをシンプルにし、生産コストを引き下げることができる。
(2) 加工基板のサイズ、及び塗布加工の形状(図案)には、制限がない。
(3) 形成された薄膜図案層の厚みは均一で、しかもその光学密度は同一性が高く、色差が発生しにくい。
(4) 本発明は製造工程をシンプルにすることで、生産コストを引き下げられるばかりか、製品の歩留まりを上げることもできる。
【0014】
上記の本発明名称と内容は、本発明技術内容の説明に用いたのみで、本発明を限定するものではない。本発明の精神に基づく等価応用或いは部品(構造)の転換、置換、数量の増減はすべて、本発明の保護範囲に含むものとする。例えば、上記した実施例中では、ネガティブ型フォトレジスト材料を採用しているが、ポジティブ型フォトレジスト材料を使用することもできる。その際には、それに対応するフォトマスク設計、及び製造プロセス中露光位置材料は、残す或いは除去に差異があるが、本発明の実施には影響がない。
【産業上の利用可能性】
【0015】
本発明は特許の要件である新規性を備え、従来の同類製品に比べ十分な進歩を有し、実用性が高く、社会のニーズに合致しており、産業上の利用価値は非常に大きい。
【符号の説明】
【0016】
100 基板
200 加工台
300 毛細管塗布装置
310 塗布液ポンプ
313 フォトレジスト液
320 毛細管
325 液出口
600 石英ガラスフォトマスク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネル装飾フレーム薄膜図案層の製造方法は、以下のステップを含み、
平面型基板を提供し、
毛細管塗布装置により、フォトレジスト液を、毛細管から噴出し、基板上に塗布し、前記毛細管塗布装置と前記基板との間は、順番に所定の移動軌跡に基づき相対運動を行い、これにより前記基板上には所定のフォトレジスト図案を形成し、
フォトレジストを固化し、前記基板上にフォトレジスト図案薄膜層を形成することを特徴とするパネル装飾フレーム薄膜図案層の製造方法。
【請求項2】
前記基板は平面式薄板で、その材料はポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、或いはシクロオレフィンコポリマー(COC)などから選択する軟性、硬性、或いはフレキシブル性の透明薄板材料であることを特徴とする請求項1に記載のパネル装飾フレーム薄膜図案層の製造方法。
【請求項3】
前記毛細管塗布装置は、フォトレジスト液を充填する塗布液ポンプを備え、前記塗布液ポンプは、毛細管を下方へと延伸して設置し、しかも前記毛細管の液出口と前記基板との間は、0.5mm〜5mmの垂直距離を保持し、
前記塗布液ポンプは、フォトレジスト液を前記毛細管中に押し入れ、これによりフォトレジスト液は、前記毛細管の液出口から、前記基板表面へと連続して送り出されることを特徴とする請求項1に記載のパネル装飾フレーム薄膜図案層の製造方法。
【請求項4】
前記毛細管の内径は、10μm〜500μmであることを特徴とする請求項3に記載のパネル装飾フレーム薄膜図案層の製造方法。
【請求項5】
前記パネル装飾フレーム薄膜図案層の製造方法はさらに、前記毛細管塗布装置は複数の毛細管を備え、しかも前記各毛細管は、直線に排列し、或いはアレー型を呈して排列することを特徴とする請求項3に記載のパネル装飾フレーム薄膜図案層の製造方法。
【請求項6】
前記フォトレジスト液の粘度値は、2〜10cpsであることを特徴とする請求項1に記載のパネル装飾フレーム薄膜図案層の製造方法。
【請求項7】
前記フォトレジスト液は、黒色或いは有色のネガティブ型フォトレジストであることを特徴とする請求項1に記載のパネル装飾フレーム薄膜図案層の製造方法。
【請求項8】
前記移動軌跡は、螺旋状移動軌跡、往復平行式移動軌跡、非直線型の連続移動軌跡、或いは他の各種幾何学線が組成する移動軌跡の内のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のパネル装飾フレーム薄膜図案層の製造方法。
【請求項9】
前記フォトレジスト固化は、以下のステップにより達成され、
表面にネガティブ型フォトレジスト図案を備える基板を提供し、
前記基板に対してソフトベークを行う:60℃〜90℃の熱風で前記基板上のフォトレジスト図案に約100〜140秒(Sec.)のベーク工程を実施し、次に常温まで徐々に温度を下げ、
前記ネガティブ型フォトレジスト図案に対して露光とリソグラフを行う:エネルギー量150〜250MJ/cm2の紫外線光源を、前記ネガティブ型フォトレジスト図案に照射し、全面積に露光を行い、噴射圧約0.5kg/ cm2のリソグラフ剤を、前記基板上のフォトレジスト図案に噴射し、
前記基板に対してハードベークを行う:210〜250℃の熱風で、前記基板上のフォトレジスト図案に対して25〜35分(Min.)のベークプロセスを実施し、これにより前記基板上には、必要な固化フォトレジスト図案薄膜層が形成されることを特徴とする請求項1に記載のパネル装飾フレーム薄膜図案層の製造方法。
【請求項10】
前記パネル装飾フレーム薄膜図案層の製造方法において、固化フォトレジストは、以下のステップにより達成され、
表面にフォトレジスト図案を形成する基盤を提供し、
前記基板に対してソフトベークを行う:60℃〜90℃の熱風で前記基板上のフォトレジスト図案に約100〜140秒(Sec.)のベーク工程を実施し、次に常温まで徐々に温度を下げ、
前記フォトレジスト図案に対して露光を行う:エネルギー量150〜250MJ/cm2の紫外線光源を照射し、及び精密図案化されたフォトマスクを、前記フォトレジスト図案と光源との間に設置し、前記フォトレジスト図案との間で30μm〜80μmの間隙を保持し、前記フォトレジスト図案を露光し、こうして前記フォトマスク上の所定の図案を前記フォトレジスト図案上に移転させ、
前記フォトレジスト図案に対してリソグラフを行い、噴射圧約0.5kg/ cm2のリソグラフ剤を、前記フォトレジスト図案に対して噴射し、さらに噴射圧約0.5kg/ cm2の洗浄液を噴射して洗浄し、不要な前記フォトレジスト図案のフォトマスク材料部分を除去し、
前記基板に対してハードベークを行う:210〜250℃の熱風で、前記基板上のフォトレジスト図案に対して25〜35分(Min.)のベークプロセスを実施し、これにより前記基板上には、必要な固化フォトレジスト図案薄膜層が形成されることを特徴とする請求項1に記載のパネル装飾フレーム薄膜図案層の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−91120(P2012−91120A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−241034(P2010−241034)
【出願日】平成22年10月27日(2010.10.27)
【出願人】(508050989)洋華光電股▲ふん▼有限公司 (5)
【Fターム(参考)】