説明

パルス発生装置

【課題】良好な信号レベルのパルス信号を効率よく発生するのに好適なパルス発生装置を
提供する。
【解決手段】パルス発生装置100を、CLK信号の入力に応じて起動開始信号D0と、
D0を反転したXD0とを出力する起動開始信号生成回路20と、起動開始信号の入力に
応じてパルス信号を発生する、各々の信号出力部が独立した第1〜第Nのパルス発生回路
21_1〜21_Nと、第1〜第Nのパルス発生回路21_1〜21_Nのうちパルス信
号を出力する予定の一部の回路の信号出力部を順次選択して、該選択した信号出力部を共
通の信号出力線に接続し、残りのパルス発生回路の信号出力部を共通の信号出力線から電
気的に切断する選択回路22とを含む構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、良好な信号レベルのパルス信号を効率よく発生するのに好適なパルス発生装
置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話や無線LAN等の無線端末装置が著しく普及し、利用する周波数帯もギ
ガヘルツ(GHz)帯に及んできている。そのため、新しい周波数帯を通信に利用するこ
とが困難な状況にある。
そのような中で、パルス幅が極めて狭いインパルス状のパルス列(例えば、パルス幅が
1[ns]近辺のパルス列)を用いる通信方式が周波数資源の新しい利用方法として注目
されるようになってきた。そのようなパルス列を用いる通信方式として、例えば、ウルト
ラワイドバンド(UWB)通信方式が知られている。UWB通信方式については、例えば、
特許文献1に詳しい説明がある。
【0003】
これらのパルス列を用いた通信方式では、通常の連続波を用いた信号伝送とは異なり、
断続的なエネルギーの送受信によって情報の伝送が行われる。
UWB通信は低消費電力であり、且つ送受信機の小型化が可能であるため、携帯電話等
のモバイル機器に適している。
また、従来のパルス発生回路として、例えば、特許文献2に記載のパルス発生器がある

かかるパルス発生器は、遅延段の入力信号の立上がりまたは立下がりの一方でパルス信
号を発生する回路である。
【特許文献1】特表平10−508725号公報
【特許文献2】特開2006−229677号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献2のパルス発生回路は、パルス信号を発生している、発生
していないに関わらず、遅延段の入力信号の立上がり時と立下がり時に電力を消費してお
り、電力の消費効率の点で改善の余地があった。
更に、上記特許文献2のパルス発生回路において、パルス信号の発生周期を高速化する
ためには入力信号の高周波化が必要になるが、入力信号が高周波化されるにつれて電力の
消費効率の悪化が増大するため、パルス信号の発生周期の高速化の面においても改善の余
地があった。
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたも
のであって、良好な信号レベルのパルス信号を効率よく発生するのに好適なパルス発生装
置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
〔形態1〕 上記目的を達成するために、形態1のパルス発生装置は、基準信号に基づ
きパルス信号を発生するN個(Nは2以上の整数)のパルス発生回路と、
前記N個のパルス発生回路の前記パルス信号の発生タイミングに基づき、前記N個のパ
ルス発生回路のうちM(Mは1≦M<Nの整数)個のパルス発生回路の信号出力部を順次
、前記N個のパルス発生回路に共通の信号出力線に電気的に接続すると共に、前記N個の
パルス発生回路のうち残り(N−M)個のパルス発生回路の信号出力部を前記共通の信号
出力線から電気的に切断する出力切替手段と、を備える。
このような構成であれば、出力切替手段によって、各パルス発生回路のパルス信号の発
生タイミングに合わせて、N個のパルス発生回路の信号出力部のうちM個の信号出力部を
順次、共通の信号出力線に電気的に接続し、残りの(N−M)個の信号出力部を順次、共
通の信号出力線から電気的に切断することが可能である。
【0006】
ここで、例えば、N個のパルス発生回路の信号出力部をワイヤード・ORによって共通
の信号出力線に全て接続する構成とした場合に、パルス信号を発生しているパルス発生回
路に対して、残りのパルス発生回路が全て容量負荷となり、パルス信号の振幅レベルを低
下させる。
一方、本形態の構成であれば、各パルス信号発生回路のパルス信号の発生タイミングに
合わせて、N個のパルス発生回路のそれぞれ独立した信号出力部のうちM個の信号出力部
を共通の信号出力線に順次接続し、残りの信号出力部を共通の信号出力線から順次切断す
ることができるので、全てをワイヤード・ORで接続した場合と比較して、容量負荷によ
って低下する振幅のレベルを低減することができるという効果が得られる。
【0007】
特に、各パルス発生回路のパルス信号の発生タイミングに合わせて、パルス信号を発生
するタイミングにある1つのパルス発生回路のみを順次接続し、パルス信号を発生するタ
イミングにない残りのパルス発生回路を順次切断することで、容量負荷による振幅レベル
の低下が発生すること自体を防ぐことができる。
更に、N個のパルス発生回路によってパルス信号を発生することができるので、基準信
号の周波数で、この周波数の周期よりも高速な周期でパルス信号を発生させることができ
る。特に、基準信号の立ち上がり及び立ち下がりの両方のタイミングでパルスを発生させ
るようにすることで、より高速な周期でパルス信号を発生させることができる。
【0008】
例えば、基準信号の立ち上がり又は立ち下がりのいずれか一方のタイミングを契機とし
て、例えば、n個(nは2以上の整数)のパルス発生回路でパルス信号を順次発生させる
ことで、基準信号の周波数のn倍の周期でパルス信号を発生することができる。更に、基
準信号の立ち上がり及び立ち下がりの双方のタイミングを契機として、n個のパルス発生
回路でパルス信号を順次発生させることで、基準信号の周波数の2・n倍の周期でパルス
信号を発生することができる。
ここで、上記「基準信号」は、クロック発振器から一定周期で周期的に発生されるクロ
ック信号などが該当する。
【0009】
〔形態2〕 更に、形態2のパルス発生装置は、形態1のパルス発生装置において、前
記出力切替手段は、前記各パルス発生回路の前記パルス信号の発生タイミングに基づき、
前記N個のパルス発生回路に対する前記信号出力部の切替タイミングを決定する切替タイ
ミング信号を生成する切替タイミング信号生成部と、前記切替タイミング信号で決定され
る切替タイミングで前記M個のパルス発生回路の信号出力部を順次、前記共通の信号出力
線に電気的に接続すると共に、前記残り(N−M)個のパルス発生回路の信号出力部を前
記共通の信号出力線から電気的に切断する出力切替部とを有する。
このような構成であれば、切替タイミング信号発生部において、切替タイミング信号が
生成されると、出力選択部において、生成された切替タイミング信号で決定されるタイミ
ングで、N個のパルス発生回路のうち一部の信号出力部が順次、共通の信号出力線に電気
的に接続され、残りの信号出力部が共通の信号出力線から電気的に切断される。
これにより、切替タイミング信号によって信号出力部の切替を容易に制御することがで
きると共に、形態1のパルス発生装置と同等の効果が得られる。
【0010】
〔形態3〕 更に、形態3のパルス発生装置は、形態2のパルス発生装置において、前
記切替タイミング信号生成部は、前記基準信号に基づき前記切替タイミング信号を生成す
る。
このような構成であれば、パルス発生回路を駆動する信号と同じ信号を用いて切替タイ
ミング信号を生成することができるので、切替制御を行う部分の回路構成を簡素化するこ
とができるという効果が得られる。
【0011】
〔形態4〕 更に、形態4のパルス発生装置は、形態2のパルス発生装置において、前
記基準信号を遅延させる信号遅延手段を備え、
前記各パルス発生回路は、前記信号遅延手段で遅延された基準信号に基づきパルス信号
を発生し、
前記切替タイミング信号生成部は、前記基準信号に基づき前記切替タイミング信号を生
成する。
このような構成であれば、各パルス発生回路が遅延された基準信号に基づきパルス信号
を発生し、切替タイミング信号を遅延前の基準信号に基づき生成することができるので、
各パルス発生回路がパルス信号を発生する前に、容易に各信号出力部を共通の信号出力線
に接続することができるという効果が得られる。
【0012】
〔形態5〕 更に、形態5のパルス発生装置は、形態1乃至4のいずれか1のパルス発
生装置において、前記N個のパルス発生回路は、前記基準信号の立ち上がりのタイミング
に基づきパルス信号を発生する第1のパルス発生回路、及び前記基準信号の立ち下がりの
タイミングに基づきパルス信号を発生する第2のパルス発生回路を組として、その複数組
から構成される。
このような構成であれば、例えば、m組(mは1以上の整数)のパルス発生回路で、N
個のパルス発生回路を構成することで、パルス信号を、簡易に基準信号の周波数の2・m
倍の周波数の周期で発生することができるという効果が得られる。
【0013】
〔形態6〕 更に、形態6のパルス発生装置は、形態1乃至5のいずれか1のパルス発
生装置において、前記Nは3以上の整数であると共に、前記Mは2以上の整数であり、
前記出力切替手段は、前記N個のパルス発生回路のうち、前記パルス信号の発生順番が
連続するM個のパルス発生回路の前記信号出力部を順次、前記パルス信号の発生前に前記
共通の信号出力線に電気的に接続する。
このような構成であれば、パルス信号の発生順番が連続するパルス発生回路がM個ずつ
パルス信号の発生前に選択され、これらの信号出力線が共通の信号出力線に電気的に接続
される。
これにより、接続の切替周期を遅くすることができ、切替速度に余裕を持たせることが
できるという効果が得られる。
【0014】
〔形態7〕 更に、形態7のパルス発生装置は、形態1乃至4のいずれか1のパルス発
生装置において、前記N個のパルス発生回路は、前記基準信号の立ち上がりのタイミング
に基づきパルス信号を発生する第1のパルス発生回路、及び前記基準信号の立ち下がりの
タイミングに基づきパルス信号を発生する第2のパルス発生回路の1組から構成され、
前記出力切替手段は、前記各パルス発生回路の前記パルス信号の発生タイミングに合わ
せて、前記第1のパルス発生回路及び前記第2のパルス発生回路のうち、前記パルス信号
を発生する方の前記信号出力部を順次、前記共通の信号出力線に電気的に接続すると共に
、前記パルス信号を発生しない方の前記信号出力部を前記共通の信号出力線から電気的に
切断する。
【0015】
このような構成であれば、各パルス発生回路のパルス信号の発生タイミングに合わせて
、パルス信号を発生するタイミングにある1つのパルス発生回路の信号出力部が順次、信
号出力線に接続され、パルス信号を発生するタイミングにない1つのパルス発生回路の信
号出力部が順次、信号出力線から切断される。
これにより、第1及び第2のパルス発生回路のうち一方のパルス発生回路に対して他方
のパルス発生回路が容量負荷となるのを防ぐことができるという効果が得られる。
【0016】
〔形態8〕 更に、形態8のパルス発生装置は、形態1乃至7のいずれか1のパルス発
生装置において、入力信号を遅延して出力する複数の遅延素子を縦続接続した構成の遅延
回路を備え、
前記遅延回路を構成する前記複数の遅延素子のうち始端となる遅延素子に前記基準信号
を入力する構成とし、
前記各パルス発生回路を、前記縦続接続した複数の遅延素子における所定の接続部を流
れる遅延信号を入力とし、前記遅延信号の遅延時間に応じた時間幅の単位パルス信号を出
力する複数のパルス生成部を含み、前記基準信号の立ち上がり又は立ち下がりの少なくと
も一方のタイミングに基づき、前記複数のパルス生成部で順次、前記単位パルス信号を生
成すると共に生成した単位パルス信号を出力する構成とした。
このような構成であれば、遅延回路に基準信号が入力されると、縦続接続された複数の
遅延素子の所定の接続部を流れる遅延信号が複数のパルス生成部に入力され、各パルス生
成部において順次、単位パルス信号が生成される。
【0017】
複数のパルス生成部で生成された単位パルス信号は、基準信号の立ち上がり又は立ち下
がりの少なくとも一方のタイミングを契機として、順次出力される。
これにより、各パルス発生回路は、基準信号の立ち上がり又は立ち下がりの少なくとも
一方のタイミングを契機に、複数の単位パルスが連続した構成のパルス信号を発生させる
ことができる。
ここで、上記「所定の接続部」は、単位パルス信号を生成するパルス生成部の構成に応
じた数の接続部であり、パルス生成部毎に異なる複数の接続部の組み合わせなどが該当す
る。
また、上記「パルス生成部」は、遅延された基準信号を入力とし、所定の論理演算によ
ってハイレベル又はローレベルとなる出力信号(単位パルス信号)を生成する論理回路な
どから構成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1〜図5は、本発明に係るパル
ス発生装置の実施の形態を示す図である。
まず、本発明に係るパルス発生装置の構成を図1に基づき説明する。図1は、本発明に
係るパルス発生装置100の構成を示すブロック図である。
パルス発生装置100は、図1に示すように、外部からのCLK信号の入力に応じて起
動開始信号D0と、D0を反転したXD0とを出力する起動開始信号生成回路20と、起
動開始信号の入力に応じてパルス信号を発生する、少なくとも各々の信号出力部が独立し
た第1〜第N(Nは2以上の整数)のパルス発生回路21_1〜21_Nと、第1〜第N
のパルス発生回路21_1〜21_Nのうちパルス信号を出力する予定の一部の回路の信
号出力部を順次選択して、該選択した信号出力部を共通の信号出力線に接続する選択回路
22とを含んで構成される。
【0019】
起動開始信号生成回路20は、バッファ回路とインバータ回路とを含み、CLK信号を
バッファ回路に通した起動開始信号D0と、CLK信号をインバータ回路で反転した起動
開始信号XD0とを生成し、生成したD0又はXD0を第1〜第Nのパルス発生回路21
_1〜21_Nに出力する。
具体的に、CLK信号の立ち上がりエッジを契機にパルス信号を発生するパルス発生回
路にXD0を出力し、CLK信号の立ち下がりエッジを契機にパルス信号を発生するパル
ス発生回路にD0を出力する。
第1〜第Nのパルス発生回路21_1〜21_Nは、起動開始信号XD0の入力に応じ
て、CLK信号の立ち上がりエッジを契機としてパルス信号を発生する第1〜第i(iは
1以上の整数)のUEパルス発生回路21_1〜21_iを含んで構成される。UEは、
Up Edgeの略である。
【0020】
更に、第1〜第Nのパルス発生回路21_1〜21_Nは、起動開始信号D0の入力に
応じて、CLK信号の立ち下がりエッジを契機としてパルス信号を発生する第1〜第j(
jはi=jの整数)のDEパルス発生回路21_(i+1)〜21_(i+j)を含んで
構成される。DEは、Down Edgeの略である。
なお、第1〜第iのUEパルス発生回路21_1〜21_iは、第1〜第iのパルス発
生回路21_1〜21_iに対応し、第1〜第jのDEパルス発生回路21_(i+1)
〜21_(i+j)は、第(i+1)〜第Nのパルス発生回路21_(i+1)〜21_
Nに対応する。つまり、本実施の形態において、第1〜第Nのパルス発生回路21_1〜
21_Nは、「N=i+j且つi=j」となるように、同数のUEパルス発生回路及びD
Eパルス発生回路から構成される。
【0021】
選択回路22は、CLK信号を基準にして生成したスイッチ切替信号SW_Sig1〜
Nによって、内部のスイッチを切り替えて、第1〜第Nのパルス発生回路21_1〜21
_Nのうち、予め設定された順番で且つ予め設定された数の回路の信号出力部を順次選択
して共通の信号出力線に電気的に接続する。
その一方で、スイッチ切替信号SW_Sig1〜SW_SigNによって、内部のスイ
ッチを切り替えて、共通の信号出力線に電気的に接続されている信号出力部を共通の信号
出力線から順次電気的に切断する。
ここで、本実施の形態において、予め設定された順番とは、予め決定している第1〜第
Nのパルス発生回路21_1〜21_Nのパルス信号を発生する順番であり、予め設定さ
れた数とは、当該数をXとすると「1≦X<N」の整数である。
【0022】
次に、図2に基づき、第1〜第Nのパルス発生回路21_1〜21_Nの回路構成を説
明する。
以下、第1〜第Nのパルス発生回路21_1〜21_Nに対して共通の説明を行うとき
は、単にパルス発生回路21と称することとする。
ここで、図2は、パルス発生回路21の回路構成例を示す図である。
パルス発生回路21は、図2に示すように、入力信号を所定時間だけ遅延させると共に
反転して出力するインバータ回路210_1〜210_3と、Pチャンネル型のMOSト
ランジスタであるトランジスタ211及び212と、Nチャンネル型のMOSトランジス
タであるトランジスタ213及び214とを含んで構成される。
インバータ回路210_1〜210_3は、インバータ回路210_1を始端とし、イ
ンバータ回路210_3を終端として、これらの入力端子及び出力端子が電気的に縦続接
続されている。
【0023】
この構成により、始端に入力された信号は、各インバータ回路で遅延且つ反転しながら
各回路を伝わり、インバータ回路が奇数個であることから、終端からは3つのインバータ
回路で遅延され且つ入力信号を反転した信号が出力される。
つまり、例えば、ハイレベルの信号を正論理、ローレベルの信号を否定論理で見た場合
に、インバータ回路210_1の入力端子に入力された信号が正論理の場合は、インバー
タ回路210_3の出力端子から否定論理が、入力された信号が否定論理の場合は、イン
バータ回路210_3の出力端子から正論理が出力される。
なお、インバータ回路を偶数個とした場合は、始端に入力された信号と同じ論理の信号
が終端から出力されることになる。
更に、トランジスタ211のソース端子は電圧V2の電源ノードに電気的に接続され、
ドレイン端子はトランジスタ212のソース端子に電気的に接続されている。
【0024】
更に、トランジスタ212のドレイン端子は、トランジスタ213のドレイン端子と電
気的に接続され、トランジスタ213のソース端子は、トランジスタ214のドレイン端
子に電気的に接続されている。
更に、トランジスタ214のソース端子は、電圧V1(V1<V2)の電源ノードに電
気的に接続されている。
更に、インバータ回路210_1の出力端子とインバータ回路210_2の入力端子と
の接続部は、トランジスタ214のゲート端子と電気的に接続され、インバータ回路21
0_2の出力端子とインバータ回路210_3の入力端子との接続部は、トランジスタ2
12及び214のゲート端子と電気的に接続されている。
更に、インバータ回路210_3の出力端子は、トランジスタ211のゲート端子と電
気的に接続されている。
【0025】
そして、トランジスタ212のドレイン端子とトランジスタ213のドレイン端子との
接続部にパルス信号の出力端子が形成されている。
上記構成によって、パルス発生回路21は、起動開始信号XD0の入力に対して、CL
K信号の立ち上がりエッジを契機として、インバータ回路210_1〜210_3の遅延
時間に応じた時間幅のパルス信号を出力端子から出力する。つまり、UEパルス発生回路
として機能する。
また、パルス発生回路21は、起動開始信号D0の入力に対して、CLK信号の立ち下
がりエッジを契機として、インバータ回路210_1〜210_3の遅延時間に応じた時
間幅のパルス信号を出力端子から出力する。つまり、DEパルス発生回路として機能する

【0026】
なお、図示を省略したが、第1〜第iのUEパルス発生回路21_2〜21_iの前段
には、バッファ回路が接続され、CLK信号の立ち上がりエッジを契機として、第1〜第
iのUEパルス発生回路21_1〜21_iの順で一定の遅延時間毎にパルス信号が順次
選択回路22に出力されるように構成されている。但し、CLK信号がハイレベルの期間
において、第1〜第iのUEパルス発生回路21_1〜21_iのパルス信号が選択回路
22に出力されるように構成する。
同様に、図示を省略したが、第1〜第jのパルス発生回路21_(i+1)〜21_(
i+j)の前段には、バッファ回路が接続され、CLK信号の立ち下がりエッジを契機と
して、第1〜第jのパルス発生回路21_(i+1)〜21_(i+j)の順で一定の遅
延時間毎にパルス信号が順次選択回路22に出力されるように構成されている。但し、C
LK信号がローレベルの期間において全てのパルス信号が選択回路22に出力されるよう
に構成する。
【0027】
次に、図3に基づき、選択回路22の回路構成を説明する。
ここで、図3は、選択回路22の回路構成例を示す図である。
選択回路22は、図3に示すように、第1の切替信号生成部220と、第2の切替信号
生成部221と、Nチャンネル型のMOSトランジスタであるトランジスタ222_1〜
222_iと、Nチャンネル型のMOSトランジスタであるトランジスタ223_1〜2
23_jとを含んで構成される。
第1の切替信号生成部220は、CLK信号及びCtrl信号に基づき、第1〜第iの
UEパルス発生回路21_1〜21_iの信号出力部の接続を切り替える切替スイッチを
構成するトランジスタ222_1〜222_iのスイッチング動作を制御するスイッチ切
替信号SW_Sig1〜SW_Sigiを生成する。そして、生成したスイッチ切替信号
SW_Sig1〜SW_Sigiを信号出力部OUT1〜OUTiからそれぞれ出力する

【0028】
なお、Ctrl信号は、第2の切替信号生成部221との間で送受信される信号であっ
て、両者の動作タイミングを制御するための信号である。
第2の切替信号生成部221は、CLK信号及びCtrl信号に基づき、第(i+1)
〜第(i+j)のDEパルス発生回路21_(i+1)〜21_(i+j)の信号出力部
の接続を切り替える切替スイッチを構成するトランジスタ223_1〜223_jのスイ
ッチング動作を制御するスイッチ切替信号SW_Sig(i+1)〜SW_Sig(i+
j)を生成する。そして、生成したスイッチ切替信号SW_Sig(i+1)〜SW_S
ig(i+j)を信号出力部OUT(i+1)〜OUT(i+j)からそれぞれ出力する

【0029】
本実施の形態では、第1の切替信号生成部220及び第2の切替信号生成部221は、
予め設定したパルス信号の発生順番で、予め設定した数XのUEパルス発生回路及びDE
パルス発生回路の少なくとも一方を選択して、該選択したX個のパルス発生回路の信号出
力部が共通の信号出力線P_Outに電気的に接続されるようにスイッチ切替信号SW_
Sig1〜SW_Sig(i+j)を生成するようになっている。
トランジスタ222_1のソース端子は、第1のUEパルス発生回路21_1の出力端
子と電気的に接続され、トランジスタ222_2のソース端子は、第2のUEパルス発生
回路21_2の出力端子と電気的に接続されている。同様に、トランジスタ222_3〜
222_iのソース端子は、第3〜第iのUEパルス発生回路21_3〜21_iの出力
端子とそれぞれ電気的に接続されている。
【0030】
トランジスタ222_1のゲート端子は、第1の切替信号生成部220の出力端子OU
T1と電気的に接続され、トランジスタ222_2のゲート端子は、第1の切替信号生成
部220の出力端子OUT2と電気的に接続されている。同様に、トランジスタ222_
3〜222_iのゲート端子は、出力端子OUT3〜OUTiとそれぞれ電気的に接続さ
れている。
トランジスタ223_1のソース端子は、第(i+1)のDEパルス発生回路21_(
i+1)の出力端子と電気的に接続され、トランジスタ223_2のソース端子は、第(
i+2)のDEパルス発生回路21_(i+2)の出力端子と電気的に接続されている。
同様に、トランジスタ223_3〜223_jのソース端子は、第(i+3)〜第jのD
Eパルス発生回路21_(i+3)〜21_jの出力端子とそれぞれ電気的に接続されて
いる。
【0031】
トランジスタ223_1のゲート端子は、第2の切替信号生成部221の出力端子OU
T(i+1)と電気的に接続され、トランジスタ223_2のゲート端子は、第2の切替
信号生成部221の出力端子OUT(i+2)と電気的に接続されている。同様に、トラ
ンジスタ223_3〜223_iのゲート端子は、第2の切替信号生成部221の出力端
子OUT(i+3)〜OUT(i+j)とそれぞれ電気的に接続されている。
更に、トランジスタ222_1〜222_iとトランジスタ223_1〜223_jの
ドレイン端子は、ワイヤード・OR接続されて共通の信号出力線P_Outを形成してい
る。
【0032】
上記構成によって、第1の切替信号生成部220からのスイッチ切替信号SW_Sig
1〜SW_Sigiによって、トランジスタ222_1〜222_iのスイッチング動作
が制御され、トランジスタ222_1〜222_iのいずれかがオンのときは、そのドレ
イン端子が共通の信号出力線P_Outと電気的に接続される。一方、トランジスタ22
2_1〜222_iのいずれかがオフのときは、そのドレイン端子が共通の信号出力線P
_Outから電気的に切断される。
同様に、第2の切替信号生成部221からのスイッチ切替信号SW_Sig(i+1)
〜SW_Sig(i+j)によって、トランジスタ223_1〜223_jのスイッチン
グ動作が制御され、トランジスタ223_1〜223_jのいずれかがオンのときは、そ
のドレイン端子が共通の信号出力線P_Outと電気的に接続される。一方、トランジス
タ223_1〜223_jのいずれかがオフのときは、そのドレイン端子が共通の信号出
力線P_Outから電気的に切断される。
【0033】
次に、図4〜図5に基づき、具体的な構成例を挙げて、本実施の形態のパルス発生装置
100の具体的な動作を説明する。
ここで、図4は、「i=3」、「j=3」としたときのパルス発生装置100の構成を
示す図である。また、図5は、図4の回路構成に対する各構成部の入出力信号のタイミン
グチャートの一例を示す図である。
なお、図4では、動作が目視で解りやすいように、トランジスタ222_1〜222_
3及び223_1〜223_3を単純なスイッチとして記載している。
図4に示す構成のパルス発生装置100は、起動開始信号生成回路20と、第1〜第3
のUEパルス発生回路21_1〜21_3と、第1〜第3のDEパルス発生回路21_4
〜21_6と、選択回路22とを含んで構成される。
【0034】
選択回路22は、図示を省略するが、第1の切替信号生成部220と、第2の切替信号
生成部221と、トランジスタ222_1〜222_3と、トランジスタ223_1〜2
23_3とを含んで構成される。
ここで、パルス信号の発生順番を、第1のUEパルス発生回路21_1から開始して、
第2〜第3のUEパルス発生回路21_2〜21_3、次いで第1〜第3のDEパルス発
生回路21_4〜21_6の順とする。そして、第3のDEパルス発生回路21_6の次
は、第1のUEパルス発生回路21_1に順番を戻すこととする。つまり、21_1〜2
1_6〜21_1〜21_6〜・・・といった順番でパルス信号を繰り返し発生する。
また、ここでは、選択数Xを3とする。これによって、次にパルス信号を発生するパル
ス発生回路に加えて、2つの先までのパルス発生回路の信号出力部が共通の信号出力線P
_Outに電気的に接続されるようになる。例えば、Xが2だと1つ先まで、Xが4だと
3つ先までとなる。
【0035】
まず、外部のクロック発生器(不図示)からのCLK信号(例えば、100MHz)が
起動開始信号生成回路20に入力されると、内部のバッファ回路及びインバータ回路にお
いて、CLK信号から起動開始信号D0及びXD0が生成される。そして、生成された起
動開始信号XD0が第1〜第3のUEパルス発生回路21_1〜21_3にそれぞれ出力
され、生成された起動開始信号D0が第1〜第3のDEパルス発生回路21_4〜21_
6にそれぞれ出力される。
これにより、CLK信号の立ち上がりエッジを契機として、第1〜第3のUEパルス発
生回路21_1〜21_3からパルス信号Pu_Out1〜Pu_OUT3が発生する。
更に、CLK信号の立ち下がりエッジを契機として、第1〜第3のDEパルス発生回路
21_4〜21_6からパルス信号Pd_Out1〜Pd_Out3が発生する。
【0036】
パルス信号Pu_Out2〜Pu_OUT3は、前段のバッファ回路において遅延され
、図5に示すように、CLK信号の立ち上がりエッジを契機として、Pu_Out1〜P
u_OUT3の順で、一定の遅延時間毎に順次出力される。
同様に、パルス信号Pd_Out2〜Pd_Out3は、前段のバッファ回路において
遅延され、図5に示すように、CLK信号の立ち下がりエッジを契機として、Pd_Ou
t1〜Pd_Out3の順で、一定の遅延時間毎に順次出力される。
一方、外部のクロック発生器からのCLK信号が選択回路22に入力されると、選択回
路22は、第1の切替信号生成部220及び第2の切替信号生成部221において、図5
に示すタイミングでスイッチ(トランジスタ)をオン・オフするSW_Sig1〜SW_
Sig6を生成し、それぞれをトランジスタ222_1〜222_3,223_1〜22
3_3のうち対応するものに出力する。
【0037】
具体的に、第1〜第3のUEパルス発生回路21_1〜21_3の信号出力部OUT1
〜OUT3及び第1〜第3のDEパルス発生回路21_4〜21_6の信号出力部OUT
4〜OUT6のうち、連続してパルス信号を発生する3つのパルス発生回路の信号出力部
が、パルス信号の発生前に共通の信号出力線P_Outに電気的に接続され、残り3つの
パルス発生回路の信号出力部が共通の信号出力線P_Outから切断されるように、選択
回路22のトランジスタのオン・オフを制御するSW_Sig1〜SW_Sig6を生成
する。
なお、各SW_Sigは、対応するパルス発生回路が発生したパルス信号が共通の信号
出力線P_Outを介して出力されるまでの間、ハイレベルを維持するように生成する。
図5の例では、動作途中の信号の状態を示しているが、まず、CLK信号の立ち上がり
後で且つパルス信号が出力される前に、SW_Sig1〜SW_Sig3がハイレベルと
なり、SW_Sig4〜SW_Sig6がローレベルとなる。
【0038】
これにより、トランジスタ222_1〜222_3がオンとなって、第1〜第3のUE
パルス発生回路21_1〜21_3の信号出力部OUT1〜OUT3がパルス信号の発生
前に共通の信号出力線P_Outに電気的に接続され、トランジスタ223_1〜223
_3がオフとなって、第1〜第3のDEパルス発生回路21_4〜21_6の信号出力部
OUT4〜OUT6が共通の信号出力線P_Outから電気的に切断される。
そして、第1のUEパルス発生回路21_1がパルス信号Pu_Out1を発生し、発
生したパルス信号Pu_Out1が共通の信号出力線P_Outを介して出力されると、
第1の切替信号生成部220は、SW_Sig1をローレベルに変更し、第2の切替信号
生成部221は、SW_Sig4をハイレベルに変更する。
【0039】
これにより、トランジスタ222_2〜222_3に加えて、トランジスタ223_1
がオンとなって、第2〜第3のUEパルス発生回路21_2〜21_3,第1のDEパル
ス発生回路21_4の信号出力部OUT2〜OUT4が共通の信号出力線P_Outに電
気的に接続された状態となる。
一方、トランジスタ223_2〜223_3に加えて、トランジスタ222_1がオフ
となって、第1のUEパルス発生回路21_1,第2〜第3のDEパルス発生回路21_
5〜21_6の信号出力部OUT1,OUT5〜OUT6が共通の信号出力線P_Out
から電気的に切断された状態となる。
引き続き、第2のUEパルス発生回路21_2の発生したパルス信号Pu_Out2(
Pu_Out1に対して遅延回路でΔT1だけ遅延されている)が共通の信号出力線P_
Outを介して出力されると、第1の切替信号生成部220は、SW_Sig2をローレ
ベルに変更し、第2の切替信号生成部221は、SW_Sig5をハイレベルに変更する

【0040】
これにより、信号出力端子OUT3〜OUT5が共通の信号出力線P_Outに電気的
に接続された状態となり、信号出力端子OUT1〜OUT2,OUT6が共通の信号出力
線P_Outから電気的に切断された状態となる。
引き続き、第3のUEパルス発生回路21_3の発生したパルス信号Pu_Out3(
Pu_Out1に対して遅延回路でΔT2(ΔT2=2×ΔT1)だけ遅延されている)
が共通の信号出力線P_Outを介して出力されると、第1の切替信号生成部220は、
SW_Sig3をローレベルに変更し、第2の切替信号生成部221は、SW_Sig6
をハイレベルに変更する。
これにより、信号出力端子OUT4〜OUT6が共通の信号出力線P_Outに電気的
に接続された状態となり、信号出力端子OUT1〜OUT3が共通の信号出力線P_Ou
tから電気的に切断された状態となる。
【0041】
以上より、CLK信号が立ち上がってハイレベルとなっている期間に、第1〜第3のU
Eパルス発生回路21_1〜21_3の発生したパルス信号Pu_Out1〜Pu_Ou
t3が共通の信号出力線P_Outを介して出力される。
また、第3のUEパルス発生回路21_3の発生したパルス信号Pu_Out3が出力
され、SW_Sig3がローレベルになると、CLK信号も立ち下がる。
そして、CLK信号が立ち下がると、これを契機として第1のDEパルス発生回路21
_4がパルス信号Pd_Out1を発生し、発生したパルス信号Pd_Out1が共通の
信号出力線P_Outを介して出力される。
【0042】
パルス信号Pd_Out1が出力されると、第1の切替信号生成部220は、SW_S
ig1をハイレベルに変更し、第2の切替信号生成部221は、SW_Sig4をローレ
ベルに変更する。
これにより、信号出力端子OUT1,OUT5〜OUT6が共通の信号出力線P_Ou
tに電気的に接続された状態となり、信号出力端子OUT2〜OUT4が共通の信号出力
線P_Outから電気的に切断された状態となる。
引き続き、第2のDEパルス発生回路21_5の発生したパルス信号Pd_Out2(
Pd_Out1に対して遅延回路でΔT1だけ遅延されている)が共通の信号出力線P_
Outを介して出力されると、第1の切替信号生成部220は、SW_Sig2をハイレ
ベルに変更し、第2の切替信号生成部221は、SW_Sig5をローレベルに変更する

【0043】
これにより、信号出力端子OUT1〜OUT2,OUT6が共通の信号出力線P_Ou
tに電気的に接続された状態となり、信号出力端子OUT3〜OUT5が共通の信号出力
線P_Outから電気的に切断された状態となる。
引き続き、第3のDEパルス発生回路21_6の発生したパルス信号Pd_Out3(
Pd_Out1に対して遅延回路でΔT2だけ遅延されている)が共通の信号出力線P_
Outを介して出力されると、第1の切替信号生成部220は、SW_Sig3をハイレ
ベルに変更し、第2の切替信号生成部221は、SW_Sig6をローレベルに変更する

これにより、信号出力端子OUT1〜OUT3が共通の信号出力線P_Outに電気的
に接続された状態となり、信号出力端子OUT4〜OUT6が共通の信号出力線P_Ou
tから電気的に切断された状態となる。
【0044】
以上より、CLK信号が立ち下がってローレベルとなっている期間に、第1〜第3のD
Eパルス発生回路21_4〜21_6の発生したパルス信号Pd_Out1〜Pd_Ou
t3が信号出力線P_Outを介して出力される。
以降は、上記一連の動作が繰り返し行われることになる。
以上、本実施の形態のパルス発生装置100は、第1〜第Nのパルス発生回路21_1
〜21_Nの各々を独立に構成し、選択回路22によって、これらの信号出力部OUT1
〜OUTNのうち、予め設定されたパルス信号の発生順番で連続する、予め設定された数
のパルス発生回路の信号出力部を共通の信号出力線P_Outに電気的に接続し、残りの
パルス発生回路の信号出力部を共通の信号出力線P_Outから電気的に切断することが
可能である。
【0045】
これにより、全ての信号出力部がワイヤード・OR接続されないようになるので、他の
パルス発生回路の容量負荷により発生する、パルス信号の振幅レベルの低下度合いを軽減
することができる。
更に、N個のパルス発生回路を用い且つCLK信号の立ち上がりエッジ及び立ち下がり
エッジの双方を用いてパルス信号を発生させるようにしたので、CLK信号の周波数のN
倍の周期のパルス信号を容易に発生させることができる。
上記実施の形態において、CLK信号は、形態1に記載の基準信号に対応し、第1〜第
Nのパルス発生回路21_1〜21_Nは、形態1に記載のN個のパルス発生回路に対応
し、選択回路22は、形態1に記載の出力切替手段に対応し、第1の切替信号生成部22
0及び第2の切替信号生成部221は、形態2に記載の切替タイミング信号生成部に対応
し、トランジスタ222_1〜222_i及びトランジスタ223_1〜223_jは、
形態1に記載の出力切替部に対応し、SW_Sig1〜SW_Sig(i+j)は、形態
2に記載の切替タイミング信号に対応する。
【0046】
〔変形例1〕
次に、上記実施の形態の変形例1を図面に基づき説明する。図6〜図8は、本発明に係
るパルス発生装置の上記実施の形態の変形例1を示す図である。
以下、上記実施の形態と同様の構成部は同じ符号を付して適宜説明を省略し、異なる部
分を詳細に説明する。
まず、本変形例1に係るパルス発生装置の構成を図6に基づき説明する。図6は、本変
形例1に係るパルス発生装置100’の構成を示すブロック図である。
パルス発生装置100’は、図6に示すように、外部からのCLK信号を所定時間だけ
遅延させる遅延回路10と、起動開始信号生成回路20と、第1〜第Nのパルス発生回路
21_1〜21_Nと、選択回路22とを含んで構成される。
つまり、本変形例1のパルス発生装置100’は、上記実施の形態のパルス発生装置1
00に、遅延回路10を付加した構成となる。
【0047】
次に、図7に基づき、遅延回路10の詳細な構成を説明する。
ここで、図7は、遅延回路10の回路構成例を示す図である。
遅延回路10は、図7に示すように、縦続接続されたバッファ回路11及び12とを含
んで構成される。従って、バッファ回路11の入力端子に入力されたCLK信号は、各バ
ッファ回路11及び12で遅延され、遅延CLK信号として、起動開始信号生成回路20
に入力される。なお、図7に示す遅延回路10の構成は一例であり、パルス発生回路の数
に応じて、バッファ回路の数を増加又は減少させたり、全く別の回路構成にしたりするな
ど他の構成としてもよい。
上記構成によって、CLK信号は、遅延回路10において所定時間遅延されて遅延CL
K信号として起動開始信号生成回路20に入力され、選択回路22にはそのまま入力され
る。
【0048】
ここで、所定時間遅延させる理由は、各パルス発生回路の信号出力部をパルス信号の発
生前に、より確実に共通の信号出力線P_Outに電気的に接続するためである。
特に、パルス発生回路の信号出力部をパルス信号を出力するものだけを1つずつ切り替
えて共通の信号出力線P_Outに接続する構成とした場合(X=1の場合)、1つのパ
ルス発生回路がパルス信号を発生後に、次にパルス信号を発生するパルス発生回路に、こ
の回路がパルス信号を発生する前に切り替える必要がある。この切替は、パルス発生回路
の数が増えるほどに高速に行わなければならなくなり、パルスの発生とスイッチの切替と
のタイミングが合わなくなる可能性が出てくる。
本変形例1のパルス発生装置100’であれば、遅延回路10によって、CLK信号を
、切替が十分に間に合う時間だけ遅延させて起動開始信号生成回路20に入力することが
できる。
【0049】
次に、図8に基づき、具体的な構成例を挙げて、本変形例1のパルス発生装置100’
の具体的な動作を説明する。
ここで、図8は、「i=1」、「j=1」としたときのパルス発生装置100’の構成
を示す図である。
図8に示す構成のパルス発生装置100’は、起動開始信号生成回路20と、第1のU
Eパルス発生回路21_1と、第1のDEパルス発生回路21_2と、選択回路22とを
含んで構成される。
選択回路22は、バッファ回路を含んで構成される第1の切替信号生成部220と、イ
ンバータ回路を含んで構成される第2の切替信号生成部221と、トランジスタ222_
1と、トランジスタ223_1とを含んで構成される。
ここで、パルス信号の発生順番は、21_1→21_2→21_1→21_2→・・・
といったように交互にパルス信号を繰り返し発生する順番となる。
【0050】
また、ここでは、選択数Xは1となる。
まず、外部のクロック発生器(不図示)からのCLK信号(例えば、100MHz)が
遅延回路10に入力されると、CLK信号は所定時間だけ遅延され、遅延CLK信号とし
て、起動開始信号生成回路20に入力される。起動開始信号生成回路20は、内部のバッ
ファ回路及びインバータ回路において、遅延CLK信号から起動開始信号D0及びXD0
を生成する。そして、生成した起動開始信号XD0が第1のUEパルス発生回路21_1
に出力され、生成された起動開始信号D0が第1のDEパルス発生回路21_4に出力さ
れる。
これにより、遅延CLK信号の立ち上がりエッジを契機として、第1のUEパルス発生
回路21_1からパルス信号Pu_Out1が発生する。
更に、遅延CLK信号の立ち下がりエッジを契機として、第1のDEパルス発生回路2
1_4からパルス信号Pd_Out1が発生する。
【0051】
本変形例1では、パルス信号Pu_Out2〜Pu_OUT3,Pd_Out2〜Pd
_Out3は発生しないため、上記実施の形態における前段のバッファ回路が不要となる

一方、外部のクロック発生器からのCLK信号が選択回路22に入力されると、選択回
路22は、第1の切替信号生成部220において、バッファ回路を通したCLK信号をス
イッチ切替信号SW_Sig1としてトランジスタ222_1のゲート端子に出力する。
また、選択回路22は、第2の切替信号生成部221において、インバータ回路を通し
て反転したCLK信号をスイッチ切替信号SW_Sig2としてトランジスタ223_1
のゲート端子に出力する。
【0052】
従って、CLK信号がハイレベルのときは、SW_Sig1はハイレベルとなり、SW
_Sig2はローレベルとなる。また、CLK信号がローレベルのときは、SW_Sig
1はローレベルとなり、SW_Sig2はハイレベルとなる。
そして、本変形例1では、遅延回路10においてCLK信号が遅延されるため、CLK
信号の立ち上がり後で且つ第1のUEパルス発生回路21_1がパルス信号を発生する前
に、SW_Sig1がハイレベルとなり、SW_Sig2がローレベルとなる。
これにより、トランジスタ222_1がオンとなって、第1のUEパルス発生回路21
_1の信号出力部OUT1がパルス信号の発生前に共通の信号出力線P_Outに電気的
に接続され、トランジスタ223_1がオフとなって、第1のDEパルス発生回路21_
4の信号出力部OUT4が共通の信号出力線P_Outから電気的に切断される。
【0053】
そして、遅延CLK信号の立ち上がりエッジを契機として、第1のUEパルス発生回路
21_1がパルス信号Pu_Out1を発生し、発生したパルス信号Pu_Out1が共
通の信号出力線P_Outを介して出力される。
引き続き、CLK信号が立ち下がりローレベルになると、第1の切替信号生成部220
からローレベルのSW_Sig1が出力され、第2の切替信号生成部221からハイレベ
ルのSW_Sig2が出力される。
これにより、トランジスタ223_1がオンとなって、第1のDEパルス発生回路21
_2の信号出力部OUT2が、第1のDEパルス発生回路21_2のパルス信号の発生前
に共通の信号出力線P_Outに電気的に接続された状態となる。
【0054】
一方、トランジスタ222_1がオフとなって、第1のUEパルス発生回路21_1の
信号出力部OUT1が、第1のDEパルス発生回路21_2のパルス信号の発生前に共通
の信号出力線P_Outから電気的に切断された状態となる。
CLK信号が立ち下がると、所定の遅延時間を経て遅延CLK信号も立ち下がり、これ
を契機として第1のDEパルス発生回路21_2がパルス信号Pd_Out1を発生し、
発生したパルス信号Pd_Out1が共通の信号出力線P_Outを介して出力される。
以降は、CLK信号がハイレベル及びローレベルに変化する毎に、上記一連の動作が繰
り返し行われることになる。
【0055】
以上、本変形例1のパルス発生装置100’は、起動開始信号生成回路20の前段に遅
延回路10を追加し、CLK信号を遅延回路10で所定時間だけ遅延させ、この遅延CL
K信号を起動開始信号生成回路20に入力するようにした。また、選択回路22には、C
LK信号をそのまま入力するようにした。
これにより、選択回路22において、信号出力部の接続の切替(スイッチの切替)を余
裕を持って行うことができる。
上記変形例1において、第1のUEパルス発生回路21_1は、形態7に記載の第1の
パルス発生回路に対応し、第1のDEパルス発生回路21_2は、形態7に記載の第2の
パルス発生回路に対応し、遅延回路10は、形態4に記載の信号遅延手段に対応する。
【0056】
〔変形例2〕
次に、上記実施の形態の変形例2を図面に基づき説明する。図9は、本発明に係るパル
ス発生装置の上記実施の形態の変形例2を示す図である。
以下、上記実施の形態と同様の構成部は同じ符号を付して適宜説明を省略し、異なる部
分を詳細に説明する。
上記実施の形態及び変形例1においては、CLK信号の立ち上がりエッジ及び立ち下が
りエッジを契機として、各パルス発生回路が単発のパルス信号を出力していた。
これに対して、本変形例2では、各パルス発生回路が、CLK信号の立ち上がりエッジ
及び立ち下がりエッジを契機として、複数の単発パルスが連続したパルス列からなるパル
ス信号を出力する。
【0057】
まず、本変形例2に係るパルス発生装置を構成するパルス発生回路の構成を図9に基づ
き説明する。図9は、本変形例2に係るパルス発生回路21’の回路構成例を示す図であ
る。
パルス発生回路21’は、図9に示すように、インバータ回路210_1〜210_9
と、トランジスタ211_1〜211_4及び212_1〜212_4と、トランジスタ
213_1〜213_4、214_1〜214_4、215及び216とを含んで構成さ
れる。
インバータ回路210_1〜210_9は、インバータ回路210_1を始端とし、イ
ンバータ回路210_9を終端として、これらの入力端子及び出力端子が電気的に縦続接
続されている。
【0058】
この構成により、始端に入力された信号は、各インバータ回路で遅延且つ反転しながら
各回路を伝わり、インバータ回路が奇数個であることから、終端からは9つのインバータ
回路で遅延され且つ入力信号を反転した信号が出力される。
更に、トランジスタ211_1のソース端子は電圧V2の電源ノードに電気的に接続さ
れ、ドレイン端子はトランジスタ212_1のソース端子に電気的に接続されている。
更に、トランジスタ212_1のドレイン端子は、トランジスタ213_1のドレイン
端子と電気的に接続され、トランジスタ213_1のソース端子は、トランジスタ214
_1のドレイン端子に電気的に接続されている。
【0059】
更に、トランジスタ214_1のソース端子は、電圧V1(V1<V2)の電源ノード
に電気的に接続されている。
上記接続構成のトランジスタ211_1、212_1、213_1及び214_1によ
って、第1のパルス発生部が形成されている。
なお、トランジスタ211_2、212_2、213_2及び214_2と、トランジ
スタ211_3、212_3、213_3及び214_3と、トランジスタ211_4、
212_4、213_4及び214_4とについても上記第1のパルス発生部と同様の接
続構成によって、それぞれが第2〜第4のパルス発生部を構成している。
【0060】
更に、インバータ回路210_1の出力端子とインバータ回路210_2の入力端子と
の接続部は、トランジスタ214_1のゲート端子及びトランジスタ216のゲート端子
と電気的に接続され、インバータ回路210_2の出力端子とインバータ回路210_3
の入力端子との接続部は、トランジスタ212_1及び213_1のゲート端子と電気的
に接続されている。
更に、インバータ回路210_3の出力端子とインバータ回路210_4の入力端子と
の接続部は、トランジスタ211_1のゲート端子及びトランジスタ214_2のゲート
端子と電気的に接続され、インバータ回路210_4の出力端子とインバータ回路210
_5の入力端子との接続部は、トランジスタ212_2及び213_2のゲート端子と電
気的に接続されている。
【0061】
更に、インバータ回路210_5の出力端子とインバータ回路210_6の入力端子と
の接続部は、トランジスタ211_2のゲート端子及びトランジスタ214_3のゲート
端子と電気的に接続され、インバータ回路210_6の出力端子とインバータ回路210
_7の入力端子との接続部は、トランジスタ212_3及び213_3のゲート端子と電
気的に接続されている。
更に、インバータ回路210_7の出力端子とインバータ回路210_8の入力端子と
の接続部は、トランジスタ211_3のゲート端子及びトランジスタ214_4のゲート
端子と電気的に接続され、インバータ回路210_8の出力端子とインバータ回路210
_9の入力端子との接続部は、トランジスタ212_4及び213_4のゲート端子と電
気的に接続されている。
【0062】
更に、インバータ回路210_9の出力端子は、トランジスタ211_4のゲート端子
及びトランジスタ215のゲート端子と電気的に接続されている。
そして、トランジスタ212_1〜212_4のドレイン端子とトランジスタ213_
1〜213_4のドレイン端子との接続部が電気的に接続されてパルス信号の出力端子が
形成されている。
上記構成によって、パルス発生回路21’は、起動開始信号XD0の入力に対して、C
LK信号の立ち上がりエッジを契機として、各パルス発生部に入力される信号に応じた時
間幅のパルス信号を、第1〜第4のパルス発生部の順に出力端子から出力する。つまり、
起動開始信号XD0の入力に対して、4つの単発パルスが連続したパルス列からなるパル
ス信号を出力するUEパルス発生回路として機能する。
【0063】
また、パルス発生回路21’は、起動開始信号D0の入力に対して、CLK信号の立ち
下がりエッジを契機として、各パルス発生部に入力される信号に応じた時間幅のパルス信
号を、第1〜第4のパルス発生部の順に出力端子から出力する。つまり、起動開始信号D
0の入力に対して、4つの単発パルスが連続したパルス列からなるパルス信号を出力する
DEパルス発生回路として機能する。
以上、本変形例2のパルス発生装置100は、各パルス発生回路において、4つの単発
パルスが連続したパルス列からなるパルス信号を出力することが可能である。
これにより、スペクトルの中心が周波数の高いところにあるパルス信号を生成すること
ができ、例えば、UWB(Ultra Wide Band)通信のIR(Impulse Radio)方式に適した
パルス信号を発生することができる。
【0064】
上記変形例2において、パルス発生回路21’は、形態8に記載のパルス発生回路に対
応する。
なお、上記変形例1では、2個のパルス発生回路を交互に切り替える例を具体例として
説明したが、この構成に限らず、3個以上のパルス発生回路の信号出力部のうち常に2個
以上の信号出力部が共通の信号出力線に電気的に接続されるように切り替える構成として
もよい。
また、上記実施の形態及び各変形例では、インバータ回路210によって構成される遅
延回路を、パルス発生回路に組み込む構成としたが、この構成に限らず、この遅延回路を
、パルス発生回路とは別体とする構成としてもよい。例えば、複数のパルス発生回路に対
して、別途共通の遅延回路を設ける構成としてもよい。
【0065】
また、上記実施の形態及び各変形例では、CLK信号の立ち上がりエッジと立ち下がり
エッジとの双方を契機として複数のパルス発生回路からパルス信号を発生する構成とした
が、この構成に限らず、CLK信号の立ち上がりエッジ又は立ち下がりエッジのいずれか
一方を契機としてパルス信号を発生する構成としてもよい。
また、上記実施の形態及び上記各変形例において、選択回路22を構成するトランジス
タ222_1〜221_i及び223_1〜223_jをNチャンネル型のMOSトラン
ジスタで構成したが、この構成に限らず、Pチャンネル型のMOSトランジスタや、バイ
ポーラ・トランジスタ、その他、制御信号に応じてスイッチング動作を行うことができる
素子であり、且つ本発明に適用可能な性能を有するものであればどのような素子を適用し
てもよい。
【0066】
また、上記実施の形態及び上記各変形例は、本発明の好適な具体例であり、技術的に好
ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、上記の説明において特に本発明を
限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。また、上記の説明
で用いる図面は、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺は実際のものとは異なる模
式図である。
また、本発明は上記実施の形態及び上記各変形例に限定されるものではなく、本発明の
目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】パルス発生装置100の構成を示すブロック図である。
【図2】パルス発生回路21の回路構成例を示す図である。
【図3】選択回路22の回路構成例を示す図である。
【図4】「i=3」、「j=3」としたときのパルス発生装置100の構成を示す図である。
【図5】図4の回路構成に対する各構成部の入出力信号のタイミングチャートの一例を示す図である。
【図6】パルス発生装置100’の構成を示すブロック図である。
【図7】遅延回路10の回路構成例を示す図である。
【図8】「i=1」、「j=1」としたときのパルス発生装置100’の構成を示す図である。
【図9】パルス発生回路21’の回路構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0068】
100,100’…パルス発生装置、10…遅延回路、20…起動開始信号生成回路、2
1,21’,21_1〜21_N…パルス発生回路、22…選択回路、220…第1の切
替信号生成部、221…第2の切替信号生成部、222_1〜222_i,223_1〜
223_j…Nチャンネル型のMOSトランジスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準信号に基づきパルス信号を発生するN個(Nは2以上の整数)のパルス発生回路と

前記N個のパルス発生回路の前記パルス信号の発生タイミングに基づき、前記N個のパ
ルス発生回路のうちM(Mは1≦M<Nの整数)個のパルス発生回路の信号出力部を順次
、前記N個のパルス発生回路に共通の信号出力線に電気的に接続すると共に、前記N個の
パルス発生回路のうち残り(N−M)個のパルス発生回路の信号出力部を前記共通の信号
出力線から電気的に切断する出力切替手段と、を備えることを特徴とするパルス発生装置

【請求項2】
前記出力切替手段は、前記各パルス発生回路の前記パルス信号の発生タイミングに基づ
き、前記N個のパルス発生回路に対する前記信号出力部の切替タイミングを決定する切替
タイミング信号を生成する切替タイミング信号生成部と、前記切替タイミング信号で決定
される切替タイミングで前記M個のパルス発生回路の信号出力部を順次、前記共通の信号
出力線に電気的に接続すると共に、前記残り(N−M)個のパルス発生回路の信号出力部
を前記共通の信号出力線から電気的に切断する出力切替部とを有することを特徴とする請
求項1に記載のパルス発生装置。
【請求項3】
前記切替タイミング信号生成部は、前記基準信号に基づき前記切替タイミング信号を生
成することを特徴とする請求項2に記載のパルス発生装置。
【請求項4】
前記基準信号を遅延させる信号遅延手段を備え、
前記各パルス発生回路は、前記信号遅延手段で遅延された基準信号に基づきパルス信号
を発生し、
前記切替タイミング信号生成部は、前記基準信号に基づき前記切替タイミング信号を生
成することを特徴とする請求項2に記載のパルス発生装置。
【請求項5】
前記N個のパルス発生回路は、前記基準信号の立ち上がりのタイミングに基づきパルス
信号を発生する第1のパルス発生回路、及び前記基準信号の立ち下がりのタイミングに基
づきパルス信号を発生する第2のパルス発生回路を組として、その複数組から構成される
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のパルス発生装置。
【請求項6】
前記Nは3以上の整数であると共に、前記Mは2以上の整数であり、
前記出力切替手段は、前記N個のパルス発生回路のうち、前記パルス信号の発生順番が
連続するM個のパルス発生回路の前記信号出力部を順次、前記パルス信号の発生前に前記
共通の信号出力線に電気的に接続することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか
1項に記載のパルス発生装置。
【請求項7】
前記N個のパルス発生回路は、前記基準信号の立ち上がりのタイミングに基づきパルス
信号を発生する第1のパルス発生回路、及び前記基準信号の立ち下がりのタイミングに基
づきパルス信号を発生する第2のパルス発生回路の1組から構成され、
前記出力切替手段は、前記各パルス発生回路の前記パルス信号の発生タイミングに合わ
せて、前記第1のパルス発生回路及び前記第2のパルス発生回路のうち、前記パルス信号
を発生する方の前記信号出力部を順次、前記共通の信号出力線に電気的に接続すると共に
、前記パルス信号を発生しない方の前記信号出力部を前記共通の信号出力線から電気的に
切断することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のパルス発生装置

【請求項8】
入力信号を遅延して出力する複数の遅延素子を縦続接続した構成の遅延回路を備え、
前記遅延回路を構成する前記複数の遅延素子のうち始端となる遅延素子に前記基準信号
を入力する構成とし、
前記各パルス発生回路を、前記縦続接続した複数の遅延素子における所定の接続部を流
れる遅延信号を入力とし、前記遅延信号の遅延時間に応じた時間幅の単位パルス信号を出
力する複数のパルス生成部を含み、前記基準信号の立ち上がり又は立ち下がりの少なくと
も一方のタイミングに基づき、前記複数のパルス生成部で順次、前記単位パルス信号を生
成すると共に生成した単位パルス信号を出力する構成としたことを特徴とする請求項1乃
至請求項7のいずれか1項に記載のパルス発生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−147528(P2010−147528A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−319282(P2008−319282)
【出願日】平成20年12月16日(2008.12.16)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】