説明

ヒトサイトカイン受容体

【課題】“Zcytor 16”と称する新規受容体、Zcytor 16ポリペプチド及びZcytor 16融合タンパク質、並びにそのようなポリペプチド及びタンパク質をコードする核酸分子、及びそれらの核酸分子及びアミノ酸配列の使用方法の提供。
【解決手段】ヒト由来の特定のアミノ酸配列を有するタンパク質、並びにそのようなポリペプチド及びタンパク質をコードする核酸分子、及びそれらの核酸分子及びアミノ酸配列の使用方法。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)アミノ酸残基28〜127;
(b)アミノ酸残基132〜231;
(c)アミノ酸残基28〜231;
(d)アミノ酸残基23〜230;
(e)アミノ酸残基23〜231;及び
(f)アミノ酸残基22〜230;
から成る群からのアミノ酸配列を含んで成る単離されたポリペプチド。
【請求項2】
前記ポリペプチドが、
(a)アミノ酸残基28〜127;
(b)アミノ酸残基132〜231;
(c)アミノ酸残基28〜231;
(d)アミノ酸残基23〜230;
(e)アミノ酸残基23〜231;及び
(f)アミノ酸残基22〜230;
から成る群からのアミノ酸配列から成る請求項1記載の単離されたポリペプチド。
【請求項3】
前記単離されたポリペプチドが、配列番号2のいずれかのアミノ酸残基28〜231を含んで成る請求項1記載の単離されたポリペプチド。
【請求項4】
(a)配列番号3のヌクレオチド配列を含んで成る核酸分子、あるいは(b)配列番号1のヌクレオチド64、67,82もしくは94〜693のヌクレオチド配列を含んで成る核酸分子にストリンジェントな洗浄条件の後にハイブリダイズして残る核酸分子、又は配列番号1のヌクレオチド64、67、82もしくは94〜694のヌクレオチド配列の相補体から成る核酸分子、あるいは(c)配列番号1もしくは37、又は配列番号1もしくは37のヌクレオチド配列の相補体のいずれかである単離された核酸分子。
【請求項5】
前記核酸分子によりコードされるアミノ酸配列と、配列番号3のその対応するアミノ酸配列との間のいずれかの差異が、保存性アミノ酸置換による請求項4記載の単離された核酸分子。
【請求項6】
配列番号1のヌクレオチド64〜693もしくは82〜693のヌクレオチド配列を含んで成る請求項4記載の単離された核酸分子。
【請求項7】
請求項6記載の単離された核酸分子を含んで成るベクター。
【請求項8】
請求項6記載の単離された核酸分子、転写プロモーター及び転写ターミネーターを含んで成る発現ベクターであって、前記プロモーターが前記核酸分子により作用可能に連結され、そして前記核酸分子が前記転写ターミネーターにより作用可能に連結される発現ベクター。
【請求項9】
細菌、酵母細胞、菌類細胞、昆虫細胞、哺乳類細胞及び植物細胞の群から選択された、請求項8記載の発現ベクターを含んで成る組換え宿主細胞。
【請求項10】
タンパク質の生成方法であって、請求項8記載の発現ベクターを含んで成り、そして前記タンパク質を生成する組換え宿主細胞を培養することを含んで成る方法。
【請求項11】
前記培養された組換え宿主細胞から前記タンパク質を単離することをさらに含んで成る請求項10記載の方法。
【請求項12】
請求項2記載のポリペプチドと特異的に結合する抗体又は抗体フラグメント。
【請求項13】
前記抗体が、(a)ポリクローナル抗体、(b)ネズミモノクローナル抗体、(c)前記(b)に由来するヒト型化抗体、(d)抗体フラグメント、及び(e)ヒトモノクローナル抗体から成る群からである請求項12記載の抗体。
【請求項14】
請求項12記載の抗体と特異的に結合する抗−イディオタイプ抗体。
【請求項15】
請求項2記載のポリペプチドを含んで成る融合タンパク質。
【請求項16】
前記融合タンパク質が、免疫グロブリン成分をさらに含んで成る請求項15記載の融合タンパク質。
【請求項17】
アミノ酸28〜231からの配列番号2に示されるようなアミノ酸残基の配列を含んで成る可溶性サイトカイン受容体ポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドであって、前記ポリヌクレオチドによりコードされる可溶性サイトカイン受容体ポリペプチドがホモダイマー、ヘテロダイマー又はマルチマー受容体複合体を形成し、そして前記ポリヌクレオチド配列によりコードされる可溶性サイトカイン受容体ポリペプチドがIL−TIFと結合するか、又はIL−TIF活性と拮抗することを特徴とする単離されたポリヌクレオチド。
【請求項18】
前記ポリヌクレオチドによりコードされる可溶性サイトカイン受容体ポリペプチドが、可溶性クラスI又はクラスIIサイトカイン受容体をさらに含んで成る請求項17記載の単離されたポリヌクレオチド。
【請求項19】
前記ポリヌクレオチドによりコードされる可溶性サイトカイン受容体ポリペプチドが、可溶性CRF2−4受容体ポリペプチド(配列番号35)、可溶性IL−10受容体ポリペプチド(配列番号36)、又は可溶性zcytor11受容体ポリペプチド(配列番号34)をさらに含んで成るヘテロダイマー又はマルチマー受容体複合体を形成する請求項17記載の単離されたポリヌクレオチド。
【請求項20】
前記可溶性サイトカイン受容体ポリペプチドがさらに、細胞内ドメインをコードする請求項17記載の単離されたポリヌクレオチド。
【請求項21】
前記可溶性サイトカイン受容体ポリペプチドがさらに、親和性標識を含んで成る請求項17記載の単離されたポリヌクレオチド。
【請求項22】
次の作用可能に連結された要素:
(a)転写プロモーター;アミノ酸28〜231からの配列番号2に示されるようなアミノ酸配列を有する可溶性サイトカイン受容体ポリペプチドをコードする第1DNAセグメント;及び転写ターミネーター;並びに
(b)第2転写プロモーター;可溶性クラスI又はクラスIIサイトカイン受容体ポリペプチドをコードする第2DNAセグメント;及び転写ターミネーターを含んで成り、
ここで前記第1及び第2DNAセグメントが単一の発現のベクター内に含まれるか、又は独立した発現ベクター内に含まれることを特徴とする発現ベクター。
【請求項23】
前記第1及び第2DNAセグメントに作用可能に連結された分泌シグナル配列をさらに含んで成る請求項22記載の発現ベクター。
【請求項24】
前記第2DNAセグメントが、可溶性CRF2−4受容体ポリペプチド(配列番号35)、可溶性IL−10受容体ポリペプチド(配列番号36)、又は可溶性zcytor11受容体ポリペプチド(配列番号34)を含んで成るポリペプチドをコードする請求項22記載の発現ベクター。
【請求項25】
請求項22記載の発現ベクターを含んで成る培養された細胞であって、前記DNAセグメントによりコードされるポリペプチドを発現する培養された細胞。
【請求項26】
請求項22記載の発現ベクターを含んで成る培養された細胞であって、前記第1及び第2DNAセグメントが独立した発現ベクター上に位置し、そして細胞中に同時トランスフェクトされ、そして細胞が前記DNAセグメントによりコードされるポリペプチドを発現する培養された細胞。
【請求項27】
請求項22記載の発現ベクターを導入されている培養された細胞であって、前記DNAセグメントによりコードされるヘテロダイマー又はマルチマー可溶性受容体ポリペプチドを発現する培養された細胞。
【請求項28】
前記細胞が、可溶性サイトカイン受容体ポリペプチドヘテロダイマー又はマルチマー複合体を分泌する請求項25記載の細胞。
【請求項29】
前記細胞が、IL−TIFを結合し、又はIL−TIF活性を拮抗する可溶性サイトカイン受容体ポリペプチドヘテロダイマー又はマルチマー複合体を分泌する請求項25記載の細胞。
【請求項30】
下記成分:
アミノ酸28〜231からの配列番号2に示されるようなアミノ酸残基の配列を有するポリペプチドをコードする第1DNAセグメント;及び
可溶性クラスI又はクラスIIサイトカイン受容体ポリペプチドをコードする少なくとも1つの他のDNAセグメントを含んで成る融合タンパク質をコードするDNA構造体であって、
前記第1及び他のDNAセグメントが読み取り枠を整合して連結され;そして
前記第1及び他のDNAセグメントが前記融合タンパク質をコードすることを特徴とするDNA構造体。
【請求項31】
少なくとも1つの他のDNAセグメントが、可溶性CRF2−4受容体ポリペプチド(配列番号35)、可溶性IL−10受容体ポリペプチド(配列番号36)又は可溶性zcytor11受容体ポリペプチド(配列番号34)を含んで成るポリペプチドをコードする請求項30記載のDNA構造体。
【請求項32】
次の作用可能に連結された要素:
転写プロモーター:
請求項30記載の融合タンパク質をコードするDNA構造体:及び
転写ターミネーター;
を含んで成る発現ベクターであって、前記プロモーターが前記DNA構造体に作用可能に連結され、そして前記DNA構造体が前記転写ターミネーターに作用可能に連結されることを特徴とする発現ベクター。
【請求項33】
請求項32記載の発現ベクターを含んで成る培養された細胞であって、前記DNA構造体によりコードされるポリペプチドを発現する細胞。
【請求項34】
融合タンパク質の生成方法であって、
請求項33記載の細胞を培養し;そして
前記細胞により生成されるポリペプチドを単離することを含んで成る方法。
【請求項35】
アミノ酸28〜231からの配列番号2に示されるようなアミノ酸残基の配列を含んで成る単離された可溶性サイトカイン受容体ポリペプチドであって、前記可溶性サイトカイン受容体ポリペプチドがホモダイマー、ヘテロダイマー又はマルチマー受容体複合体を形成し、そして前記ポリヌクレオチド配列によりコードされる可溶性サイトカイン受容体ポリペプチドがIL−TIFを結合するか、又はIL−TIF活性を拮抗することを特徴とする単離されたポリヌクレオチド。
【請求項36】
前記可溶性サイトカイン受容体ポリペプチドが、可溶性クラスI又はクラスIIサイトカイン受容体をさらに含んで成るヘテロダイマー又はマルチマー受容体複合体を形成する請求項35記載の単離されたポリペプチド。
【請求項37】
前記可溶性サイトカイン受容体ポリペプチドが、可溶性CRF2−4受容体ポリペプチド(配列番号35)、可溶性IL−10受容体ポリペプチド(配列番号36)、又は可溶性zcytor11受容体ポリペプチド(配列番号34)を含んで成るヘテロダイマー又はマルチマー受容体複合体を形成する請求項35記載の単離されたポリペプチド。
【請求項38】
前記可溶性サイトカイン受容体ポリペプチドが、親和性標識、化学的成分、毒素又はラベルをさらに含んで成る請求項35記載の単離されたポリペプチド。
【請求項39】
可溶性受容体サブユニットを含んで成り、ここで前記可溶性受容体サブユニットの少なくとも1つが、アミノ酸28〜231からの配列番号2に示されるようなアミノ酸残基の配列を含んで成る可溶性サイトカイン受容体ポリペプチドを含んで成る単離されたヘテロダイマー又はマルチマー可溶性受容体複合体。
【請求項40】
可溶性クラスI又はクラスIIサイトカイン受容体ポリペプチドをさらに含んで成る請求項39記載の単離されたヘテロダイマー又はマルチマー可溶性受容体複合体。
【請求項41】
可溶性CRF2−4受容体ポリペプチド(配列番号35)、可溶性IL−10受容体ポリペプチド(配列番号36)、又は可溶性zcytorII受容体ポリペプチド(配列番号34)をさらに含んで成る請求項39記載の単離されたヘテロダイマー又はマルチマー可溶性受容体複合体。
【請求項42】
ヘテロダイマー又はマルチマー複合体を形成する可溶性サイトカイン受容体ポリペプチドの生成方法であって、
請求項25記載の細胞を培養し;そして
前記細胞により生成される可溶性受容体ポリペプチドを単離する;
ことを含んで成る方法。
【請求項43】
可溶性サイトカイン受容体ポリペプチドに対する抗体を生成するための方法であって、
下記群:
(a)アミノ酸28〜231からの配列番号2に示されるようなポリペプチドを含んで成るモノマー又はホモダイマー可溶性受容体を含んで成るポリペプチド;
(b)可溶性クラスI又はクラスIIサイトカイン受容体ポリペプチドを含んで成る可溶性サイトカイン受容体へテロダイマー又はマルチマー受容体複合体をさらに含んで成る(a)のポリペプチド;
(c)可溶性CRF2−4受容体ポリペプチド(配列番号35)を含んで成る可溶性サイトカイン受容体ヘテロダイマー又はマルチマー受容体複合体をさらに含んで成る(a)のポリペプチド;及び
(d)可溶性IL−10受容体ポリペプチド(配列番号36)を含んで成る可溶性サイトカイン受容体へテロダイマー又はマルチマー受容体複合体をさらに含んで成る(a)のポリペプチドからの可溶性サイトカイン受容体ポリペプチドにより動物を接種し;ここで前記ポリペプチドが、抗体を生成するために前記動物において免疫応答を誘発し;そして
前記動物から抗体を単離することを含んで成る方法。
【請求項44】
アミノ酸28〜231からの配列番号2に示されるようなポリペプチドを含んで成るホモダイマー、ヘテロダイマー又はマルチマー受容体複合体に対して特異的に結合する、請求項43記載の方法により生成される抗体。
【請求項45】
前記抗体がモノクローナル抗体である請求項44記載の抗体。
【請求項46】
請求項39記載のホモダイマー、ヘテロダイマー又はマルチマー受容体複合体に対して特異的に結合する抗体。
【請求項47】
造血細胞及び造血細胞前駆体のIL−TIF−誘発された増殖又は分化を阻害するための方法であって、可溶性サイトカイン受容体の不在下で培養される骨髄又は末梢血液細胞に比較して、骨髄又は末梢血液細胞における造血細胞の増殖又は分化を低めるのに十分な量の、アミノ酸28〜231からの配列番号2に示されるような可溶性サイトカイン受容体ポリペプチドを含んで成る組成物と共に骨髄又は末梢血液細胞を培養することを含んで成る方法。
【請求項48】
前記造血細胞及び造血前駆体細胞が、リンパ球である請求項47記載の方法。
【請求項49】
前記リンパ球が、マクロファージ又はT細胞である請求項48記載の方法。
【請求項50】
IL−TIF−誘発された又はIL−9誘発された炎症を低めるための方法であって、炎症を低めるために十分な量の、アミノ酸28〜231からの配列番号2に示されるようなポリペプチドの組成物を、炎症を有する哺乳類に投与することを含んで成る方法。
【請求項51】
炎症を有する哺乳類において炎症応答を抑制するための方法であって、
(1)血清アミロイドAタンパク質のレベルを決定し;
(2)医薬的に許容できるビークル中、請求項35記載の可溶性サイトカイン受容体ポリペプチドを含んで成る組成物を投与し;
(3)血清アミロイドAタンパク質の後−投与レベルを決定し;
(4)段階(3)における血清アミロイドAタンパク質のレベルに、段階(1)における血清アミロイドAタンパク質のレベルを比較することを含んで成り、ここで血清アミロイドAタンパク質レベルの上昇又は下降の欠失が炎症応答の抑制の表示である方法。
【請求項52】
患者における癌を検出するための方法であって、
患者から組織又は生物学的サンプルを得;
前記組織又は生物学的サンプルを、請求項12記載の抗体と共に、前記抗体が前記組織又は生物学的サンプルにおけるその相補的ポリペプチドに結合する条件下でインキュベートし;
前記組織又は生物学的サンプルにおいて結合される抗体を可視化し;そして
正常な対照組織又は生物学的サンプルに、前記患者からの組織又は生物学的サンプルにおける結合される抗体のレベルを比較し、ここで前記正常な対照組織又は生物学的サンプルに対する、前記患者組織又は生物学的サンプルに結合される抗体のレベルの上昇が前記患者における癌の表示である方法。
【請求項53】
IL−TIF又は血清アミロイドAが役割を演じる炎症性疾患を有する哺乳類の処理方法であって、
炎症が減じられるよう、前記哺乳類にIl−TIF又は血清アミロイドAのアンタゴニストを投与することを含んで成り、ここで前記アンタゴニストが、
(a)配列番号2のポリペプチド又はサイトカイン結合ドメインフラグメント;
(b)配列番号34のポリペプチド又はサイトカイン結合ドメインフラグメントを含んで成る可溶性受容体;
(c)配列番号2のポリペプチド又はサイトカイン結合ドメインフラグメントを特異的に結合する抗体;及び
(d)IL−TIFのポリペプチド又はポリペプチドフラグメント(配列番号15)を特異的に結合する抗体又は結合ポリペプチドから成る群からである方法。
【請求項54】
前記疾患が慢性炎症性疾患である請求項53記載の方法。
【請求項55】
前記疾患が、
(a)炎症性腸疾患:
(b)潰瘍性大腸炎;
(c)クローン病;
(d)関節炎;及び
(e)乾癬から成る群からの慢性炎症性疾患である請求項54記載の方法。
【請求項56】
前記疾患が急性炎症性疾患である請求項53記載の方法。
【請求項57】
前記疾患が、
(a)内毒素血症;
(b)敗血症;
(c)毒性ショック症候群;及び
(d)感染性疾患から成る群からの急性炎症性疾患である請求項56記載の方法。
【請求項58】
zcytor11のポリペプチド又はサイトカイン結合ドメインフラグメント(配列番号34)を含んで成る前記アンタゴニスト可溶性受容体がさらに、CRF2−4のポリペプチド又はサイトカイン結合ドメインフラグメント(配列番号35)を含んで成る請求項53記載の方法。

【公開番号】特開2009−183289(P2009−183289A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−61340(P2009−61340)
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【分割の表示】特願2002−576617(P2002−576617)の分割
【原出願日】平成14年3月22日(2002.3.22)
【出願人】(500049831)ザイモジェネティクス,インコーポレイティド (37)
【Fターム(参考)】