説明

ヒドロキシアルキルデンプン誘導体の製造方法

【課題】官能基としてチオ基、アルデヒド基、ケト基、ヘミアセタール基、またはアセタール基を含むさらなる化合物と化学結合を形成することができるヒドロキシアルキルデンプン誘導体の製造方法の提供。
【解決手段】次式(I)で示されるヒドロキシアルキルデンプン


と、ヒドロキシアルキルデンプンと反応可能な少なくとも1つのアミノ基、ヒドラジル基等から選ばれる官能基Z1及び更なる特定の化合物と反応可能なフタルイミド基、ハロアセチル基等から選ばれる官能基Xとを有する特定の化合物(L)とを反応させる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒドロキシアルキルデンプンと化合物(L)とさらなる化合物(M)を反応させて得られるヒドロキシアルキルデンプン誘導体の製造方法であって、前記ヒドロキシアルキルデンプンが、下記式(I)
【化1】

(上式中、R1、R2およびR3は、独立して、水素または直鎖もしくは分岐状ヒドロキシアルキル基である。)
の構造を有し、
式(I)のヒドロキシアルキルデンプンの必要に応じて酸化された還元末端を化合物(L)と反応させるステップを含み、
前記化合物(L)が、前記ヒドロキシアルキルデンプンと反応可能な少なくとも1つの官能基Z1と、さらなる化合物(M)の官能基Yと反応可能な少なくとも1つの官能基Xを含み、
前記官能基Yが、チオ基であり、
前記官能基Xが、
【化2】

(上式中、Halは、Cl、Br、またはIである。)
からなる群から選択され、
化合物(L)と前記ヒドロキシアルキルデンプンとの結合の形成が、前記官能基Z1と前記ヒドロキシアルキルデンプンの必要に応じて酸化された還元末端との反応によってなされ、前記官能基Z1が、
【化3】

(上式中、GはOまたはSであり、Gが2つ存在する場合には、独立してOまたはSであり、R'はメチルである。)
からなる群から選択されるヒドロキシアルキルデンプン誘導体の製造方法。
【請求項2】
1、R2およびR3が、独立して、水素または2−ヒドロキシエチル基である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ヒドロキシアルキルデンプンが、ヒドロキシエチルデンプンである請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ヒドロキシアルキルデンプンの還元末端が、化合物(L)との反応前に酸化されておらず、前記ヒドロキシアルキルデンプンが、下記式(I):
【化4】

の構造を有する請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記ヒドロキシアルキルデンプンの還元末端が、化合物(L)との反応前に酸化されており、前記ヒドロキシアルキルデンプンが、下記式(IIa):
【化5】

および/または下記式(IIb):
【化6】

の構造を有する請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記還元末端が、アルカリヨウ素溶液によって酸化されている請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ヒドロキシアルキルデンプンを、官能基Z1と前記ヒドロキシアルキルデンプンの必要に応じて酸化された還元末端との反応を介して化合物(L)と反応させ、
得られた反応生成物を、化合物(L)中に含まれる官能基Xと、さらなる化合物(M)中に含まれる官能基Yとの反応を介してさらなる化合物(M)と反応させる、
請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記ヒドロキシアルキルデンプンを、官能基Z1と前記ヒドロキシアルキルデンプンの必要に応じて酸化された還元末端との反応を介して化合物(L)と反応させるが、
ここで、化合物(L)を、前記ヒドロキシアルキルデンプンとの反応前に、化合物(L)中に含まれる官能基Xと、さらなる化合物(M)中に含まれる官能基Yとの反応を介してさらなる化合物(M)と反応させる、
請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つのさらなる化合物(M)が、ポリペプチドである請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記ポリペプチドが、エリスロポエチンである請求項9に記載の方法。
【請求項11】
ヒドロキシアルキルデンプン誘導体の製造方法によって得ることができる、ヒドロキシアルキルデンプンと化合物(L)とさらなる化合物(M)を反応させて得られるヒドロキシアルキルデンプン誘導体であって、前記ヒドロキシアルキルデンプンが、下記式(I)
【化7】

(上式中、R1、R2およびR3は、独立して、水素または直鎖もしくは分岐状ヒドロキシアルキル基である。)
の構造を有し、該製造方法が、
式(I)のヒドロキシアルキルデンプンの必要に応じて酸化された還元末端を化合物(L)と反応させるステップを含み、
前記化合物(L)が、前記ヒドロキシアルキルデンプンと反応可能な少なくとも1つの官能基Z1と、さらなる化合物(M)の官能基Yと反応可能な少なくとも1つの官能基Xを含み
前記官能基Yが、チオ基であり、
前記官能基Xが、
【化8】

(上式中、Halは、Cl、Br、またはIである。)
からなる群から選択され、
化合物(L)と前記ヒドロキシアルキルデンプンとの結合の形成が、前記官能基Z1と前記ヒドロキシアルキルデンプンの必要に応じて酸化された還元末端との反応によってなされ、
前記官能基Z1が、
【化9】

(上式中、GはOまたはSであり、Gが2つ存在する場合には、独立してOまたはSであり、R'はメチルである。)
からなる群から選択されるヒドロキシアルキルデンプン誘導体。
【請求項12】
1、R2およびR3が、独立して、水素または2−ヒドロキシエチル基である請求項11に記載のヒドロキシアルキルデンプン誘導体。
【請求項13】
前記ヒドロキシアルキルデンプンが、ヒドロキシエチルデンプンである請求項11または請求項12に記載のヒドロキシアルキルデンプン誘導体。
【請求項14】
前記ヒドロキシアルキルデンプンの還元末端が、化合物(L)との反応前に酸化されておらず、前記ヒドロキシアルキルデンプンが、下記式(I):
【化10】

の構造を有する請求項11〜13のいずれかに記載のヒドロキシアルキルデンプン誘導体。
【請求項15】
前記ヒドロキシアルキルデンプンの還元末端が、化合物(L)との反応前に酸化されており、前記ヒドロキシアルキルデンプンが、下記式(IIa):
【化11】

および/または下記式(IIb):
【化12】

の構造を有する請求項11〜13のいずれかに記載のヒドロキシアルキルデンプン誘導体。
【請求項16】
前記還元末端が、アルカリヨウ素溶液によって酸化されている請求項15に記載のヒドロキシアルキルデンプン誘導体。
【請求項17】
前記ヒドロキシアルキルデンプンを、官能基Z1と前記ヒドロキシアルキルデンプンの必要に応じて酸化された還元末端との反応を介して化合物(L)と反応させ、
得られた反応生成物を、化合物(L)中に含まれる官能基Xと、さらなる化合物(M)中に含まれる官能基Yとの反応を介してさらなる化合物(M)と反応させる、
請求項11〜16のいずれかに記載のヒドロキシアルキルデンプン誘導体。
【請求項18】
前記ヒドロキシアルキルデンプンを、官能基Z1と前記ヒドロキシアルキルデンプンの必要に応じて酸化された還元末端との反応を介して化合物(L)と反応させるが、
ここで、化合物(L)を、前記ヒドロキシアルキルデンプンとの反応前に、化合物(L)中に含まれる官能基Xと、さらなる化合物(M)中に含まれる官能基Yとの反応を介してさらなる化合物(M)と反応させる、
請求項11〜17のいずれかに記載のヒドロキシアルキルデンプン誘導体。
【請求項19】
前記少なくとも1つのさらなる化合物が、ポリペプチドである請求項11〜18のいずれかに記載のヒドロキシアルキルデンプン誘導体。
【請求項20】
前記ポリペプチドが、エリスロポエチンである請求項11〜19のいずれかに記載のヒドロキシアルキルデンプン誘導体。
【請求項21】
ヒドロキシアルキルデンプン誘導体の製造方法によって得ることができる、ヒドロキシアルキルデンプンと化合物(L)とさらなる化合物(M)を反応させて得られるヒドロキシアルキルデンプン誘導体を治療有効量含む薬学的組成物であって、ヒドロキシアルキルデンプンが、下記式(I):
【化13】

(上式中、R1、R2およびR3は、独立して、水素または直鎖もしくは分岐状ヒドロキシアルキル基である。)
の構造を有し、該製造方法が、
式(I)のヒドロキシアルキルデンプンの必要に応じて酸化された還元末端を化合物(L)と反応させるステップを含み、
前記化合物(L)が、前記ヒドロキシアルキルデンプンと反応可能な少なくとも1つの官能基Z1と、さらなる化合物(M)の官能基Yと反応可能な少なくとも1つの官能基Xを含み、
前記官能基Yが、チオ基であり、
前記官能基Xが、
【化14】

(上式中、Halは、Cl、Br、またはIである。)
からなる群から選択され、
化合物(L)と前記ヒドロキシアルキルデンプンとの結合の形成が、前記官能基Z1と前記ヒドロキシアルキルデンプンの必要に応じて酸化された還元末端との反応によってなされ、
前記官能基Z1が、
【化15】

(上式中、GはOまたはSであり、Gが2つ存在する場合には、独立してOまたはSであり、R'はメチルである。)
からなる群から選択される薬学的組成物。
【請求項22】
前記ポリペプチドが、AT IIIである請求項21に記載の薬学的組成物。
【請求項23】
前記ポリペプチドが、エリスロポエチンである請求項21に記載の薬学的組成物。
【請求項24】
前記官能基Yが、−SHであり、前記化合物(L)が、一般式Z1−L'−Xの化合物であり、L'はZ1およびXと架橋する有機鎖であるか、またはL'は存在しない、請求項21〜23のいずれかに記載の薬学的組成物。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図14a】
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【図14b】
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【公開番号】特開2010−265464(P2010−265464A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−153808(P2010−153808)
【出願日】平成22年7月6日(2010.7.6)
【分割の表示】特願2004−535070(P2004−535070)の分割
【原出願日】平成15年8月8日(2003.8.8)
【出願人】(505090698)フレセニウス・カビ・ドイッチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (6)
【Fターム(参考)】