説明

ヒューズ内蔵型コネクタ

【課題】コネクタを取り外すだけで、サービスカバーを取り外す手間が無く、サービスカバーとサービスカバー用のインターロック回路等の部品の削減が可能なヒューズ内蔵型コネクタを提供する。
【解決手段】ヒューズ内蔵型コネクタ21のハウジング36は、メスコネクタ22に接続するオス極側に開口部35を有し、開口部35にヒューズ26と、インバータ接続端子25aと25bと、オスコネクタの取り外しを検出して通電を遮断するためのインターロック端子29と、を有している。また、ハウジング36は、バッテリに接続されている正極バッテリケーブル23a及び負極バッテリケーブル23bと、バッテリケーブルから分岐して電動エアコンに接続されている正極A/Cケーブル24a及び負極A/Cケーブル24bと、を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒューズ内蔵型コネクタに関し、特に、電気回路の一部を導通状態又は非導通状態とするためのヒューズ内蔵型コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、モータとエンジンとを組み合わせたハイブリッド自動車やモータ単体で車両を駆動する電気自動車が知られるようになった。このような電気自動車には、モータに電力を供給するための電池と、電池が出力する電力を制御してモータを駆動するインバータを含む電力制御装置と、電池の電力により駆動される電動エアコンと、を備えているものがある。
【0003】
電力制御装置と電動エアコンとを接続する装置として、特許文献1に示すような端子台が開示されており、インバータケースに取り付けられた端子台に車両駆動用のインバータとエアコン用のインバータとが接続され、さらに、端子台内部にヒューズを組み込むためのヒューズボックスを有している。特許文献1では、ヒューズをヒューズボックスに収容してから端子台に取り付けているため、ヒューズを取り出す場合にはヒューズボックスを取り外す必要があった。そこで、特許文献2には、ヒューズボックスの代わりにコネクタ本体を利用してコネクタ内部に複数のヒューズをコンパクトに組み込んだヒューズ内蔵型コネクタが開示されている。
【0004】
図8は従来のヒューズ内蔵型コネクタC1とこれに嵌合する相手側コネクタC2との断面図を示している。ヒューズ内蔵型コネクタC1は、ハウジング本体102及びカバー103によって形成されるハウジング101と、電線104の末端部に設けられた第1の端子105と、ヒューズとして機能するワイヤ107aと、を有している。
【0005】
ハウジング本体102には、その前後方向の中間部に上向きの開口とカバー103によって形成される空洞110と、後端部から空洞110に達する第1の端子保持孔111と、前端部から空洞110に達する第2の端子保持孔112と、この各端子保持孔111,112に保持された端子105,106と、を有している。この端子106と相手側コネクタC2の端子108とが嵌り合うことでヒューズ内蔵型コネクタC1と相手側コネクタC2とが接続される。さらに、ハウジング本体102の各端子保持孔111,112の下側には弾性的に揺動可能な端子係止部113,114が設けられ、この端子係止部113,114により端子105,106が係止されている。このような構造を有することにより、コンパクトなヒューズ内蔵型コネクタを形成することが可能となるものの、大きな電流を流すコネクタには不向きであり、さらに、防水対策を施す必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−33845号公報
【特許文献2】特開平9−139256号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献1と特許文献2に開示されたコネクタでは、不用意にカバーを外すことできる構造となってしまう。そこで、不用意にカバーを外しても安全な作業が確保可能なヒューズ内蔵型コネクタC5を図7に示す。図7(a)は参考となるヒューズ内蔵型コネクタC5の上面図であり、図7(b)はA−A断面を示す。図7のヒューズ内蔵型コネクタC5(メスコネクタ)は、高圧バッテリから伸びる電源ケーブルに防水用のOリング134が取り付けられた高電圧バッテリコネクタ(オスコネクタ)C4と、同様にエアコン(A/C)から延びるA/Cケーブルに防水用のOリング134が取り付けられたエアコン(A/C)コネクタ(オスコネクタ)C3と、電力制御装置120のメスコネクタ内にヒューズ127を配置すると共にエアコン(A/C)への分岐のための電極123,124,125と、電極と電極とを接続する接続ネジ132,133と、ヒューズ交換用のサービスカバー131及びそのサービスカバー131に設けられたインターロック電極と端子台126上のインターロックソケット128とで構成されるインターロック回路とを設けることで、不用意にカバーを開けてもインターロック回路により電源が切れる構造となる。
【0008】
しかしながら、図7のヒューズ内蔵型コネクタC5には、ヒューズ交換用のサービスカバー131とそのサービスカバー131に設けられたインターロック電極と端子台126上のインターロックソケット128とで構成されるインターロック回路を設ける必要がある。また、コネクタは、エアコン(A/C)コネクタC3と高電圧バッテリコネクタC4を取り付けるため、4本の固定用ネジを用いて接続する必要があり、コネクタのサイズが大きくなる。さらに、ヒューズ交換をするにはサービスカバー131を取り外す必要があり、ヒューズ内蔵型コネクタの部品点数削減と、さらなる小型化の障害となっていた。
【0009】
そこで、本発明はコネクタを取り外すだけで、サービスカバーを取り外す手間が無く、サービスカバーとサービスカバー用のインターロック回路等の部品の削減が可能なヒューズ内蔵型コネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以上のような目的を達成するために、本発明に係るヒューズ内蔵型コネクタは、正極と負極とを有する電力ケーブルを第1のインバータに接続すると共に、第2のインバータへ伸びるケーブルに電力ケーブルを接続するコネクタのハウジングと、電力ケーブルの一方の電極に接続された第1の端子と、一端が第1の端子に接続され、第2のインバータへ伸びるケーブルが接続された接続端子に他端が接続されたヒューズと、一端が電力ケーブルの他方の電極に接続され、第2のインバータへ伸びるケーブルに他端が接続された第2の端子と、を備え、コネクタのハウジングは第1のインバータの相手コネクタ側に開口部を有し、第1の端子と第2の端子が第1のインバータの相手コネクタに嵌合することにより、開口部に配置されたヒューズがハウジングによって覆われることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係るヒューズ内蔵型コネクタにおいて、ヒューズは第1の端子と接続端子とに着脱可能に取り付けられ、ハウジングを取り外してヒューズ交換を行うことを特徴とする。このようにハウジングにサービスカバーの機能を持たせることでコネクタを外す動作によりヒューズを容易にアクセスすることが可能となる。
【0012】
また、本発明に係るヒューズ内蔵型コネクタにおいて、コネクタのハウジングは制御装置に接続されたインターロックスイッチを有し、そのハウジングが第1のインバータの相手コネクタから取り外された場合には、制御装置が電力ケーブルへの電力の供給を遮断させることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係るヒューズ内蔵型コネクタにおいて、第1のインバータと第2のインバータとは、空調用インバータ又は補機バッテリを充電するDC/DCコンバータ又はモータ駆動用インバータの少なくとも一つであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るヒューズ内蔵型コネクタを用いることにより、従来必要であったサービスカバーとサービスカバー用のインターロック回路等の部品やそれらを取り付ける作業工数を低減でき、小型化とコスト低減が可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態に係るヒューズ内蔵型コネクタの外観図である。
【図2】図1のヒューズ内蔵型コネクタが取り付けられたパワーコントロールユニットとトランスアクスルとを示す概要図である。
【図3】図1のヒューズ内蔵型コネクタを含む電源システムの回路構成図である。
【図4】図1に示したヒューズ内蔵型コネクタ内部の接続状態を説明する説明図である。
【図5】図1に示したヒューズ内蔵型コネクタの内部電極の斜視図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係るヒューズ内蔵型コネクタ内の接続状況を説明する説明図である。
【図7】本発明を理解する上で参考となるヒューズ内蔵型コネクタC5の概要図である。
【図8】従来のヒューズ内蔵型コネクタC1とこれに嵌合する相手側コネクタC2との断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下実施形態という)を、図面に従って説明する。
【0017】
図1はヒューズ内蔵型コネクタ21の外観を示し、図1(A)は正面、図1(B)は上面及び図1(C)はA−A断面を示している。図2は、図1のヒューズ内蔵型コネクタ21の設置場所を示す図であり、ヒューズ内蔵型コネクタ21が取り付けられたパワーコントロールユニット10(PCU)と、パワーコントロールユニット10が取り付けられているトランスアクスル30と、を示している。以下、図1と図2を用いて概説する。
【0018】
図2のパワーコントロールユニット10は車両後方側にパワーコネクタ20を有し、ヒューズ内蔵型コネクタ21はパワーコントロールユニット10の車両後方側に配置されたメスコネクタ22に接続されている。このヒューズ内蔵型コネクタ21は、バッテリからの高電圧をパワーコントロールユニット10に供給すると共に、図示しない電動エアコンへの電力を供給するケーブルが接続されている。また、バッテリケーブルと電動エアコン用のケーブルとが接続され、ヒューズ内蔵型コネクタ21はメスコネクタ22に嵌り込み、ヒューズ内蔵型コネクタ21は脱落防止のためにパワーコントロールユニット10にネジ止めされている。
【0019】
図2のパワーコントロールユニット10には、制御を司る制御基板11と、電力の制御を行うパワーモジュール12と、発熱するパワーモジュール12を冷却水によって冷却するウォータジャケット15と、ウォータジャケット15の裏面に取り付けられたDC/DCコンバータ16及びコンデンサ18と、これらの下に取り付けられたリアクトル17と、が配置されている。このように構成することで、小型化を実現することが可能となる。
また、トランスアクスル30は、第1のモータジェネレータ31と、第2のモータジェネレータ32と、デフギア33と、を有しており、電力制御装置であるパワーコントロールユニット10によって各モータジェネレータが制御されている。次に、ヒューズ内蔵型コネクタ21について詳説する。
【0020】
図1(A)のヒューズ内蔵型コネクタ21のハウジング36は、メスコネクタ22に接続するオス極側に開口部35を有し、開口部35にヒューズ26と、インバータ接続端子25a,25bと、オスコネクタの取り外しを検出して通電を遮断するためのインターロック端子29と、を有している。また、図1(A)のハウジング36は、バッテリに接続されている正極バッテリケーブル23a及び負極バッテリケーブル23bと、バッテリケーブルから分岐して電動エアコンに接続されている正極A/Cケーブル24a及び負極A/Cケーブル24bと、を有している。これらのケーブルは、パワーコントロールユニット後方に一列に配置され、図1(C)のA−A断面には、ヒューズ26の断面、正極インバータ接続端子25aの断面、軸電線37の断面が示されており、ハウジング36は2枚の金属製の保護シェル27a,27cにて前後方向から挟み込まれている。また、図1(B)に示すように、この2つの保護シェル27a,27cは固定ネジ28によって結合され、保護シェル27aにはパワーコントロールユニットにヒューズ内蔵型コネクタ21を固定するための止め具27bが設けられている。このような構成により、パワーコントロールユニット内にヒューズと電動エアコン用の分岐とを設ける必要がなく小型化が可能となる。なお、ヒューズ内蔵型コネクタ21に外力が作用しても、保護シェル27a,27cから止め具27を通じてケースに外力を逃がすことができる。
【0021】
図1(C)のヒューズ内蔵型コネクタ21がメスコネクタに接続された場合には、ハウジング36が開口部35を覆い、Oリング34がメスコネクタの内壁に当接して開口部35を密閉する。このように、ヒューズ内蔵型コネクタ21(ハウジング36)の開口部にヒューズ26を配置することにより、ヒューズ内蔵型コネクタ21をメスコネクタに取り付けることで、ハウジング36が開口部を覆うことになる。従って、本実施形態に示すヒューズ内蔵型コネクタ21を用いることにより、ヒューズ26を覆うサービスカバーを設ける必要がない。このことから、従来、バッテリケーブルとA/Cケーブルとの複数のコネクタをケースに個別に締結していた構造に対し、本実施形態に係る構造では、複数のコネクタをまとめて一つのコネクタとして締結したことで、固定部品省略によるコスト削減と、コネクタ一体化による小型化が可能となる。次に、本実施形態の電源システムの回路構成について概説する。
【0022】
図3は図1のヒューズ内蔵型コネクタ21を含む電源システム50の回路構成図である。電源システム50は、プラグモジュール55と、バッテリモジュール51と、システムメインリレーモジュール(SMRB)56と、モータジェネレータ63を駆動するインバータ62と、電動エアコンのA/Cインバータ59へ分岐させるヒューズ内蔵型コネクタ21と、HVコントロールコンピュータ61と、で構成されている。次に、各モジュールについて説明する。
【0023】
図3のバッテリモジュール51は二つのサブモジュール51a,51bに分かれており、二つのサブモジュール51a,51bはプラグモジュール55に接続されている。プラグモジュール55はヒューズ52とサービスプラグ53で構成されており、必要に応じてバッテリモジュール51の回路を遮断することが可能である。また、システムメインリレーモジュール56は、正極バッテリケーブル23aに接続されたSMRBと、負極バッテリケーブル23bに接続されたSMRGと、コンデンサにプリチャージするためのSMRP及び抵抗58と、を有しており、電源システムのオン・オフを制御するものである。また、ヒューズ内蔵型コネクタ21は、正極バッテリケーブル23aから分岐した正極A/Cケーブル24aに接続されたヒューズ26と、負極バッテリケーブル23bから分岐した負極A/Cケーブル24bと、インターロックを構成するインターロック端子29と、を有している。このように構成することで、インバータ内にヒューズ26を配置する必要が無い。また、HVコントロールコンピュータ61は、電流センサ54からの電流値を読み取り、インバータ62,A/Cインバータ59と、システムメインリレーモジュール56と、を制御する。
【0024】
図3の電源システム50で特徴的な事項の一つは、大きな電力を消費するインバータ62のヒューズとしてプラグモジュール55のヒューズ52を配置し、A/Cインバータ59のヒューズとしてヒューズ内蔵型コネクタ21のヒューズ26を配置することで、従来インバータ62内に配置されたヒューズを省略し、ヒューズ内蔵型コネクタ21にヒューズを移し、ヒューズを覆うサービスカバーを削減したことである。
【0025】
次に、インターロック端子29について説明する。サービスマンによる保守点検では、電源システムのサービスプラグ53を外して作業するため、インターロック端子29によるシステムメインリレーをオフにする処理は実行されることはない。しかし、サービスプラグ53が接続された状態で、かつ、ヒューズ内蔵型コネクタ21が外された場合には、通電状態においてインターロック端子29が開放状態となり、開放状態であることをインバータ62がHVコントロールコンピュータ61に送信することにより、HVコントロールコンピュータ61はシステムメインリレーモジュール56のSMRB,SMRGをオフにする。この処理により、ヒューズ内蔵型コネクタ21への通電が遮断されることになる。次に、ヒューズ内蔵型コネクタ21のハウジング内の接続状態を説明する。
【0026】
図4は、図1に示したヒューズ内蔵型コネクタ21内部の接続状態を示し、ハウジング36を破線で示したものである。また、図5はヒューズ内蔵型コネクタ内部の接続状態を斜視図で示している。ヒューズ内蔵型コネクタ21は、インサート成形と呼ばれる金型内に挿入した金属部品の周りに樹脂を注入して金属と樹脂を一体化する成形方法にて形成されており、図4,5で示すものは金型内に挿入・配置された金属部品である。
【0027】
図4のヒューズ内蔵型コネクタ21は、正極と負極とを有するバッテリケーブル23a,23bをインバータ接続端子25a,25bによってパワーコントロールユニットに接続すると共に、電動エアコンへ伸びる正極と負極とを有するA/Cケーブル24a,24bにバッテリケーブル23a,23bを接続するものである。ヒューズ26は、正極バッテリケーブル23aに接続された正極バッテリ端子41aと、一端が正極バッテリ端子41aに接続され電動エアコンへ伸びる正極A/Cケーブル24aが接続された正極A/C端子41bと、に接続されている。なお、正極A/Cケーブル24aに接続されているヒューズ26は金型の外側、つまり、ハウジング36の開口部に設けられている。
【0028】
図5のヒューズ内蔵型コネクタ21で特徴的な事項の一つは、パワーコントロールユニットに接続するインバータ接続端子25a,25bを中心にしてコネクタ端子を形成したことである。特に、正極バッテリケーブル23aに接続された正極インバータ接続端子25aと、正極A/C端子41bと、がヒューズ26の取付け台として機能することで、接続ネジ45と接続ナット44にてヒューズ26を固定することができる。また、負極バッテリケーブル23bに接続された負極インバータ接続端子25bは正極バッテリ端子43aと負極A/C端子43bと一体に成型することで、負極バッテリケーブル23bと負極A/Cケーブル24bとの接続を実現していることである。
【0029】
図6は他の実施形態に係るヒューズ内蔵型コネクタ70内部の接続状況を示し、バッテリケーブル23をA/Cケーブル24とDC/DCコンバータケーブル71に分岐するコネクタを示している。この実施形態もインサート成形によるものである。本実施形態で特徴的な事項の一つは、DC/DCコンバータがパワーコントロールユニットから分離された構成において、DC/DCコンバータ用のヒューズ72をヒューズ内蔵型コネクタ70の内部に配置することで、それぞれのヒューズ用のサービスカバーを省略可能にすることである。
【0030】
図6の正極バッテリ端子41aにはA/Cインバータ用のヒューズ26とDC/DCコンバータ用のヒューズ66が並列に配置され、それぞれの正極ケーブルに分岐して接続されている。また、負極ケーブルも負極インバータ接続端子25bにそれぞれ接続されている。コネクタのハウジング開口部にヒューズを配置することにより、コネクタ接続時には通電が確保できると共に、ハウジングによりヒューズが覆われることになり、ヒューズ用のサービスカバーが不要になる。
【0031】
以上、上述したように、本実施形態に係るヒューズ内蔵型コネクタを用いることにより、配線の分岐が実現できると共に、従来必要であったサービスカバーやサービスカバー用のインターロック回路等の部品やそれらを取り付ける作業工数を低減でき、小型化とコスト低減が可能になる。
【0032】
なお、本実施形態では、バッテリから延びるバッテリケーブルに関する実施形態を説明したが、これに限定するものではなく、例えば、キャパシタ、燃料電池から延びるケーブルに本実施形態に係るコネクタを用いても良く、電力ケーブルであれば良い。
【0033】
なお、本実施形態では図3のバッテリケーブル23aとA/Cケーブル24aとの間にヒューズ26を設けたが、これに限定するものではなく、例えば、バッテリケーブルの負極23bと、A/Cケーブルの負極24bと、の間にヒューズ26を設けても良い。また、ヒューズ内蔵型コネクタ21をA/Cインバータ59へのコネクタ、図2のDC/DCコンバータ16へのコネクタとして設けても良い。
【符号の説明】
【0034】
10 パワーコントロールユニット、11 制御基板、12 パワーモジュール、15 ウォータジャケット、16 DC/DCコンバータ、17 リアクトル、18 コンデンサ、20 パワーコネクタ、21,70,C1,C5 ヒューズ内蔵型コネクタ、22 メスコネクタ、23 バッテリケーブル、23a 正極バッテリケーブル、23b 負極バッテリケーブル、24a 正極A/Cケーブル、24b 負極A/Cケーブル、25a 正極インバータ接続端子、25b 負極インバータ接続端子、26,52,66,127 ヒューズ、27a,27c 保護シェル、27b 止め具、28 固定ネジ、29 インターロック端子、30 トランスアクスル、31,32 モータジェネレータ、33 デフギア、34,134 Oリング、35 開口部、36 ハウジング、37 軸電線、41a 正極バッテリ端子、41b 正極A/C端子、43a 正極バッテリ端子、43b 負極A/C端子、44 接続ナット、45,132,133 接続ネジ、50 電源システム、51 バッテリモジュール、51a,51b サブモジュール、53 サービスプラグ、54 電流センサ、55 プラグモジュール、56 システムメインリレーモジュール、58 抵抗、59 A/Cインバータ、61 HVコントロールコンピュータ、62 インバータ、63,MG1,MG2 モータジェネレータ、71 DC/DCコンバータケーブル、101 ハウジング、102 ハウジング本体、103 カバー、104 電線、105,106,108 端子、107a ワイヤ、110 空洞、111,112 端子保持孔、113,114 端子係止部、120 電力制御装置、123,124,125 電極、126 端子台、128 インターロックソケット、131 サービスカバー、132,133 接続ネジ、C2 相手側コネクタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極と負極とを有する電力ケーブルを第1のインバータに接続すると共に、第2のインバータへ伸びるケーブルに電力ケーブルを接続するコネクタのハウジングと、
電力ケーブルの一方の電極に接続された第1の端子と、
一端が第1の端子に接続され、第2のインバータへ伸びるケーブルが接続された接続端子に他端が接続されたヒューズと、
一端が電力ケーブルの他方の電極に接続され、第2のインバータへ伸びるケーブルに他端が接続された第2の端子と、
を備え、
コネクタのハウジングは第1のインバータの相手コネクタ側に開口部を有し、
第1の端子と第2の端子が第1のインバータの相手コネクタに嵌合することにより、開口部に配置されたヒューズがハウジングによって覆われることを特徴とするヒューズ内蔵型コネクタ。
【請求項2】
請求項1に記載のヒューズ内蔵型コネクタにおいて、
ヒューズは第1の端子と接続端子とに着脱可能に取り付けられ、ハウジングを取り外してヒューズ交換を行うことを特徴とするヒューズ内蔵型コネクタ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のヒューズ内蔵型コネクタにおいて、
コネクタのハウジングは制御装置に接続されたインターロックスイッチを有し、そのハウジングが第1のインバータの相手コネクタから取り外された場合には、制御装置が電力ケーブルへの電力の供給を遮断させることを特徴とするヒューズ内蔵型コネクタ。
【請求項4】
請求項1に記載のヒューズ内蔵型コネクタにおいて、
第1のインバータと第2のインバータとは、空調用インバータ又は補機バッテリを充電するDC/DCコンバータ又はモータ駆動用インバータの少なくとも一つであることを特徴とするヒューズ内蔵型コネクタ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−155943(P2012−155943A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−12896(P2011−12896)
【出願日】平成23年1月25日(2011.1.25)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】