説明

ヒートポンプ式給湯装置

【課題】機能部品に停留する水をヒータを用いないで温めて機能部品の凍結を低減するヒートポンプ式給湯装置を提供する。
【解決手段】ヒートポンプ式給湯装置は、高温高圧の冷媒と熱交換させて給湯用水を沸き上げるヒートポンプユニット1と、ヒートポンプユニット1によって加熱された給湯用水を貯える貯湯タンク2と、ヒートポンプユニット1によって加熱された給湯用水が直接または貯湯タンク2内を介して出湯される浴槽などの給湯使用側端末と、給湯用水の流れを制御する働きを有し、貯湯タンク2内または給湯使用側端末に連通するように設けられる混合弁などの機能部品と、を備えており、当該機能部品は、貯湯タンク2の上部表面よりも高い位置に配置されている構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒートポンプユニットによって沸き上げられた給湯用水を用いて給湯使用側端末へ温水を供給するヒートポンプ式給湯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のヒートポンプ式給湯装置は、圧縮機、熱交換器などの部品を環状に接続した冷媒回路内に冷媒を充填して構成された冷凍サイクルと第1貯湯タンクとを配設した第1ユニットと、第2貯湯タンクを配設した第2ユニットの二つのユニットから構成されている。そして、給湯用水の流れを制御するポンプ、混合弁などの機能部品は、ユニットを形成する筐体の内壁面とタンクの外壁面との間の空いているスペースを利用して配置されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−265213号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来のヒートポンプ式給湯装置においては、ポンプ、混合弁などの機能部品を流通する給湯用水が各部品に停留することがあり、外気温度が低温である場合には、この停留した水が凍結するというという問題があった。そして、このような従来のヒートポンプ式給湯装置は、凍結を防止するため、機能部品や配管を暖めるヒータを備えている。
【0004】
そこで、本発明の目的は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、機能部品に停留する水をヒータを用いないで温めて機能部品の凍結を低減するヒートポンプ式給湯装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。すなわち、ヒートポンプ式給湯装置にかかる第1の発明は、高温高圧の冷媒と熱交換させて給湯用水を沸き上げるヒートポンプユニット(1)と、ヒートポンプユニット(1)によって加熱された給湯用水を貯える貯湯タンク(2)と、ヒートポンプユニット(1)によって加熱された給湯用水が直接または貯湯タンク(2)内を介して出湯される給湯使用側端末と、給湯用水の流れを制御する働きを有し、貯湯タンク(2)内または給湯使用側端末に連通するように設けられる機能部品(4、5、13、17、19、23、35、40、41、46、49、57)と、を備えており、当該機能部品(4、5、13、17、19、23、35、40、41、46、49、57)は、貯湯タンク(2)の上部表面よりも高い位置に配置されていることを特徴とする。なお、貯湯タンク(2)の上部表面とは、貯湯タンク(2)を形成する表面部のうち、上方に向いた面であり、例えば、タンクの天井部を構成する天面である。
【0006】
この発明によれば、機能部品を貯湯タンクの上部表面よりも高い位置に配置することにより、貯湯タンク内に貯められた給湯用水のうち、最上部の高温水が放出する熱量や、タンクの天面などから突出し高温水が流れ出る給湯配管から放出される熱量が、機能部品に伝わることになり、機能部品内に停留する水が温められ、機能部品の凍結を低減することができる。また、複数の機能部品を配置した場合には、機能部品間の配管長さ、配管の組み付け工数、および配管の圧損を低減することができる。
【0007】
ヒートポンプ式給湯装置にかかる第2の発明は、高温高圧の冷媒と熱交換させて給湯用水を沸き上げるヒートポンプユニット(1)と、ヒートポンプユニット(1)によって加熱された給湯用水を貯える貯湯タンク(2)と、ヒートポンプユニット(1)によって加熱された給湯用水が直接または前記貯湯タンク(2)内を介して出湯される給湯使用側端末と、給湯用水の流れを制御する働きを有し、貯湯タンク(2)内または給湯使用側端末に連通するように設けられる機能部品(4、5、13、17、19、23、35、40、41、46、49、57)と、を備えており、当該機能部品は、貯湯タンク(2)を平面視したとき、貯湯タンク(2)の外周縁上、または外周縁よりも内側に位置していることを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、タンクや給湯配管などから発生する放熱量を機能部品に確実に与えることができる。また、複数の機能部品を配置した場合には、機能部品は平面視でタンクの中央部に集まるように配置されるので、配管からの放熱をより受熱しやすくなるとともに、機能部品間の配管長さ、配管の組み付け工数、および配管の圧損をより一層低減することができる。
【0009】
さらに上記第1の発明または第2の発明において、機能部品は、貯湯タンク(2)の頂部よりも上方に配置されていることが好ましい。この発明によれば、機能部品は、給湯配管にタンク内最上部の高温水が流れるときに上方に放出される熱をより確実に受熱することができる。
【0010】
さらに上記すべての発明のいずれかにおいて、貯湯タンク(2)と機能部品が収納される筐体(61)を設け、機能部品は、当該筐体(61)内であって貯湯タンク(2)の頂部よりも高い位置に配置されていることが好ましい。
【0011】
この発明によれば、給湯配管にタンク内最上部の高温水が流れるときに上方に放出される熱は、タンクの頂部と筐体の天面部との間に滞留するので、この空間の空気温度は上昇することになり、機能部品をさらに温めることができる。
【0012】
第3の発明は、上記すべての発明のいずれかにおいて、機能部品の位置が、貯湯タンク(2)内に貯えられた給湯用水が流出する給湯配管(22)と同じ高さ、または給湯配管(22)よりも上であることが好ましい。この発明によれば、高温水が流れ出る給湯配管から放出される熱量を機能部品により確実に伝えることができる。
【0013】
さらに上記第3の発明において、貯湯タンク(2)に放熱を低減する断熱材(62)を設け、給湯配管(22)を当該断熱材(62)から臨ませていることが好ましい。この発明によれば、断熱材によってタンク表面からの放熱が抑制されたタンク内の給湯用水は、給湯配管内を流れるときに放熱することになり、機能部品はこのときの放熱を受熱するため、さらに機能部品の受熱効果を高めることができる。
【0014】
第4の発明は、上記すべての発明のいずれかにおいて、機能部品には、混合弁(4、5、17、23)が含まれることが好ましい。この発明によれば、少なくとも二流路から水が流入する混合弁には流水がないときに水が停留しやすいため、混合弁に温熱を与えることによって凍結の低減に対して顕著な効果が得られる。
【0015】
第5の発明は、上記第4の発明における混合弁(4、5、17、23)は、複数個設けられ、この複数個の混合弁は、貯湯タンク(2)の天面よりも上方の同じ高さに配置されていることが好ましい。
【0016】
この発明によれば、複数個の混合弁をタンクの天面よりも上方の同じ高さに配置することにより、複数の混合弁をユニット化して配置することができるので、給湯回路内の凍結低減効果を向上させることができ、施工やメンテナンス性が向上する。また、混合弁間の圧力バランスが保ちやすい。
【0017】
さらに上記第5の発明における複数個の混合弁は、給湯使用側端末である浴槽への給湯用水を温調する湯張り用混合弁(17)と、給湯使用側端末である給湯用水栓への給湯用水を温調する給湯用混合弁(23)であることが好ましい。
【0018】
この発明によれば、給湯用混合弁と湯張り用混合弁が貯湯タンクの天面よりも上方の同じ高さに配置されることにより、給湯用水栓への出湯と浴槽への出湯との圧力バランスを保ちやすくなるという効果を奏する。
【0019】
さらに上記すべての発明のいずれかにおいて、機能部品には、市水を取り入れる市水配管(14)に設けられる減圧弁(13)が含まれることが好ましい。この発明によれば、出湯の間隔があいた場合、例えば、旅行などで不在、給湯装置の設置後入居前の期間などには、減圧弁に停留した水が凍結することがあるので、減圧弁に温熱を与えることによって凍結を低減する顕著な効果が得られる。
【0020】
さらに上記すべての発明のいずれかにおける機能部品には、貯湯タンク(2)内の圧力を下げるための逃がし弁(35)が含まれ、さらに、逃がし弁(35)は、貯湯タンク(2)の天面よりも上に配置されている機能部品のなかで最も高い位置に配置されていることが好ましい。この発明によれば、空気を外部に逃がして圧力を下げる逃がし弁の働きを高めることができる。
【0021】
さらに上記すべての発明のいずれかにおいて、機能部品には、循環ポンプ(19、49)が含まれることが好ましい。この発明によれば、出湯の間隔があいた場合、例えば、旅行などで不在の間、装置の設置後入居前の期間などには、循環ポンプには水が停留しやすく、凍結することがあるので、循環ポンプに温熱を与えることにより凍結に対して顕著な効果があり、また、凍結防止用のヒータの設置を廃止することができる。
【0022】
さらに上記すべての発明のいずれかにおいて、機能部品には、浴槽内の浴水を追い焚きするための追焚き用熱交換器(57)が含まれることが好ましい。この発明によれば、出湯の間隔があいた場合、例えば、旅行などで不在の間、給湯装置の設置後入居前の期間などには、追焚き用熱交換器の流路には水が停留しやすいので、追焚き用熱交換器に温熱を与えることによって凍結に対して顕著な効果が得られる。
【0023】
第6の発明は、上記すべての発明のいずれかにおいて、給湯使用側端末である浴槽に湯張りされる給湯用水の流路(18)を開閉する湯張り用開閉弁(41)を設け、当該機能部品には、当該湯張り用開閉弁(41)に流入する逆流水を逃がすための逆流水開放弁(46)が含まれることが好ましい。
【0024】
この発明によれば、逆流水が流れる逆流開放弁は水が停留しやすいため、逆流開放弁に温熱を与えることによって凍結の低減に対して顕著な効果が得られる。
【0025】
さらに上記第6の発明における逆流水開放弁(46)は、貯湯タンク(2)の天面よりも上に配置されている機能部品のなかで最も低い位置に配置されていることが好ましい。この発明によれば、逆流水開放弁が低い位置にあるので、逆流水を下方に排水しやすくなる。
【0026】
第7の発明は、上記すべての発明のいずれかにおいて、筐体(61)内にヒートポンプユニット(1)および貯湯タンク(2)を収納して外観上一体化して設置し、給湯使用側端末に連通する配管を接続するための配管取出し部(52、53、54)を当該筐体(61)の上部(56)に配置することが好ましい。
【0027】
この発明によれば、機能部品の配置箇所から近い場所に配管取出し部を配置するので、配管の長さや配管の圧損を低減できるとともに、メンテナンスや配管組み付け作業を筐体の上部でまとめて行うことができる。
【0028】
第8の発明は、上記第7の発明を除くすべての発明のいずれかにおいて、筐体(61)内にヒートポンプユニット(1)および貯湯タンク(2)を収納して外観上一体化して設置し、給湯使用側端末に連通する配管を接続するための配管取出し部(52、53、54)を筐体(61)の下部(56A)に配置することが好ましい。
【0029】
この発明によれば、機能部品の配置箇所から配管を筐体内の下方に引き回して配管取出し部を配置するので、メンテナンスや配管組み付け作業を作業者の負担が軽い筐体の下部の低所で行うことができる。
【0030】
第9の発明は、上記第7および第8の発明を除くすべての発明のいずれかにおいて、ヒートポンプユニット(1)、貯湯タンク(2)のそれぞれを別個の筐体(61、65)内に設け、給湯使用側端末およびヒートポンプユニット(1)に連通する複数の配管を接続するための配管取出し部(52、53、54)を、前記貯湯タンク(2)が収納される筐体(61)の上部(56)に配置することが好ましい。
【0031】
この発明によれば、機能部品の配置箇所から近い場所に配管取出し部を配置するので、配管の長さや配管の圧損を低減できるとともに、メンテナンスや配管組み付け作業を貯湯タンクの筐体の上部でまとめて行うことができる。
【0032】
さらに上記第7、第8、および第9の発明を除くすべての発明のいずれかにおいて、ヒートポンプユニット(1)、貯湯タンク(2)のそれぞれを別個の筐体(61、65)内に設け、給湯使用側端末およびヒートポンプユニット(1)に連通する複数の配管を接続するための配管取出し部(52、53、54)を、貯湯タンク(2)が収納される筐体(61)の下部(56A)に配置することが好ましい。
【0033】
この発明によれば、機能部品の配置箇所から配管を筐体内の下方に引き回して配管取出し部を配置するので、メンテナンスや配管組み付け作業を作業者の負担が軽い貯湯タンクの筐体下部の低所で行うことができる。
【0034】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態におけるヒートポンプ式給湯装置60の構成および各部の配置構成を図1および図2を用いて説明する。図1は本実施形態におけるヒートポンプ式給湯装置60および配管構成を示した模式図である。
【0036】
本実施形態のヒートポンプ式給湯装置60は、貯湯式のヒートポンプ式給湯装置であり、主に一般家庭用として使用されるものであり、貯湯タンク2内に蓄えられた給湯用の温水や、ヒートポンプユニット1で沸き上げられた温水を台所、洗面所、浴室などへの給湯使用側端末に供給するものである。なお、給湯使用側端末は、シャワー、カラン、手洗い栓などの給湯用水栓や、風呂の浴槽である。
【0037】
図1に示すように、ヒートポンプ式給湯装置は、水・冷媒熱交換器1aで水を高温高圧の冷媒と熱交換させて加熱するヒートポンプユニット1と、水・冷媒熱交換器1aで加熱された温水を貯える貯湯タンク2と、本給湯装置の作動を制御する制御手段である制御装置(図示せず)と、を備えている。
【0038】
そして、ヒートポンプ式給湯装置60は、給湯用水が流れる主な配管として、貯湯タンク2内の水が水・冷媒熱交換器1aの水流路を通って貯湯タンク2内上部の高温水部に戻るように貯湯タンク2と水・冷媒熱交換器1aとを連絡する循環配管10と、貯湯タンク2内の高温水部の温水が流出して給湯使用側端末まで流れる給湯配管22と、水・冷媒熱交換器1aで加熱された温水が貯湯タンク2に至るまでの間の循環配管10と給湯配管22とを連絡する直接出湯配管3と、貯湯タンク2内の中温水部と直接出湯配管3を連絡する中温水配管36と、を備えている。
【0039】
さらに、給湯配管22は、シャワー、カラン、手洗い栓などに連通しており、途中で分岐する配管は風呂用配管18であり、風呂の浴槽内に連通している。貯湯タンク2の下部には、水道水などの市水を取り入れる市水配管14から分岐した市水流入配管15が接続されている。循環配管10には、市水配管14と連通する給水用配管16が接続されている。なお、市水配管14には、給水を停止できる止水栓21が設けられ、さらに給水の水温を検出する給水温サーミスタ34が設けられている。
【0040】
貯湯タンク2は、給湯用の湯を蓄える容器であり、耐食性に優れた金属製、例えば、ステンレス製からなり、その外周部に図示しない断熱材が設けられ、給湯用の高温水を長時間に渡って保温することができる。貯湯タンク2は縦長形状であり、その底面に導入口6が設けられている。
【0041】
貯湯タンク2には、貯湯タンク2内部の貯湯量および貯湯温度を検出するために高さ方向に4個並んだサーミスタからなる水温サーミスタ30が設けられている。貯湯タンク2内に満たされた湯もしくは水の水位レベルでの温度情報は、制御装置に出力される。したがって、制御装置は、水温サーミスタ30からの温度情報に基づいて、貯湯タンク2内上方の沸き上げられた湯と貯湯タンク2内下方の沸き上げられる前の水との境界位置を検出できるとともに、これにより貯湯量が検出できるようになっている。
【0042】
この導入口6には貯湯タンク2内に市水を供給する市水流入配管15が接続されている。市水流入配管15と連通する市水配管14には、導入される水道水の水圧が所定圧となるように調節するとともに、断水などにおける湯の逆流を防止する減圧弁13が設けられている。この市水配管14は、後述する湯張り用混合弁17および給湯用混合弁23につながっている。なお、市水流入配管15には、排水のための排水バルブを設けてもよい。
【0043】
貯湯タンク2の底面にはタンク内の最下部の水を吸入するための吸入口8が設けられ、貯湯タンク2の上部にはタンク内の最上部に温水を吐出する吐出口12が設けられている。吸入口8と吐出口12は、水・冷媒熱交換器1aを介在させて循環配管10と接続されることで連通している。循環配管10の一部は水・冷媒熱交換器1aの水流路を構成している。
【0044】
吸入口8と水・冷媒熱交換器1aとの間の循環配管10には、水・冷媒熱交換器1aに供給される水の温度を検出する入水温度サーミスタ31と、逆止弁28と、循環配管10の水を強制的に流動させる循環ポンプ9と、が設けられている。なお、逆止弁28の上流側には、所定圧力値で作動する缶体保護弁を設けてもよい。
【0045】
さらに、水・冷媒熱交換器1aの出口には、水・冷媒熱交換器1aで加熱された水の温度を検出する沸上げ温度サーミスタ32が設けられている。そして、いずれのサーミスタによって検出された温度情報も制御装置に出力される。また、市水を取り入れる給水用配管16には、逆止弁29が設けられている。
【0046】
ヒートポンプユニット1は、冷媒として臨界温度の低い二酸化炭素を使用するヒートポンプサイクルを有し、閉回路で構成されたヒートポンプサイクルにおいて少なくとも圧縮機、加熱手段としての水・冷媒熱交換器1a、減圧器、および蒸発器が接続されている。ヒートポンプユニット1は、水・冷媒熱交換器1aの冷媒流路を流れる高温高圧の冷媒と、水・冷媒熱交換器1aの水流路を流れる水との間で熱交換を行うことにより、温水を沸き上げることができる。ヒートポンプユニット1は制御装置に信号の出力を行っている。なお、ヒートポンプユニット1は、電気式エジェクタを用いたエジェクタ式サイクルで構成してもよい。
【0047】
ヒートポンプサイクルを超臨界ヒートポンプで構成した場合、一般的なヒートポンプサイクルよりも高温、例えば、85℃〜90℃程度の湯を貯湯タンク2内に蓄えることができる。ヒートポンプサイクルは、主に、貯湯タンク2内に貯まっている温水が不足している場合や料金設定の安価な深夜時間帯の深夜電力を利用して貯湯タンク2内の湯を沸き上げる沸上げ給湯運転を行う。
【0048】
水・冷媒熱交換器1aの水流路出口から貯湯タンク2に至るまでの間の範囲の循環配管10には、直接出湯配管3が接続されている。この直接出湯配管3と循環配管10との合流部には、切替弁11が設けられている。つまり、切替弁11は、水・冷媒熱交換器1aで加熱された温水をその水温に応じて直接出湯配管3側、または貯湯タンク2側に流すことができる流れ方向切換手段である。
【0049】
この切替弁11は検出した流体の温度に応じて流れ方向を切り替える温度切替弁であることが好ましい。この温度切替弁は、流体がサーモエレメントに接触すると熱膨張体が流体の温度を検知してその温度に応じて流体の流れ方向を切り替える弁である。
【0050】
貯湯タンク2の最上部には導出口7が設けられ、導出口7には貯湯タンク2内に蓄えられた給湯用の温水のうち、高温水を導出するための給湯配管22が接続されている。なお、この給湯配管22の経路途中には、逃がし弁35が配設された排出配管が接続され、貯湯タンク2内の圧力が所定圧以上に上昇した場合には、貯湯タンク2内の温水を外部に排出して、貯湯タンク2等に損害を与えないように構成されている。
【0051】
貯湯タンク2内のほぼ中間部である中温水部は、貯湯タンク2内に蓄えられた給湯用の温水のうち、中温水を導出するための中温水配管36と連絡されている。直接出湯配管3と中温水配管36の合流部には、第1混合弁4が設けられている。第1混合弁4は、直接出湯配管3を流れてきた温水を給湯配管22側に流すか、後述する第2混合弁5の閉弁と連動して貯湯タンク2内の中温水部側に流すかを制御することができる。
【0052】
さらに、第1混合弁4よりも下流部位であって直接出湯配管3と給湯配管22の合流部には、第2混合弁5が設けられている。第2混合弁5は、湯張り用混合弁17および給湯用混合弁23に流通させる給湯用水の湯温を調節する温度調節弁であり、それぞれの開口面積比を調節することで、給湯配管22から取り出した高温水と直接出湯配管3から取り出した中温水との混合比を調節することができる。
【0053】
第1混合弁4および第2混合弁5は、制御装置に電気的に接続されており、水温サーミスタ30および湯温サーミスタ33によって検出される温度情報に基づいて制御される。湯温サーミスタ33は、第2混合弁5の下流側に設けられ、第2混合弁5で混合された温水の温度を検出している。第2混合弁5よりも下流部位には、給湯配管22と分岐した風呂用配管18とが接続されている。ここでは、湯温サーミスタ33で検出された温度情報が、浴槽設定温度、シャワー設定温度などに対して+2℃程度となるように温度調節している。
【0054】
このように第1混合弁4および第2混合弁5は、水・冷媒熱交換器1aを経て直接出湯配管3を流れてきた温水を貯湯タンク2内の中温水部側、または給湯配管22側に流す切替手段として機能する。
【0055】
給湯用混合弁23および湯張り用混合弁17は、それぞれ給湯配管22、風呂用配管18の末端で出湯する給湯用水の湯温を調節する温度調節弁である。これらは、それぞれの開口面積比、つまり、第2混合弁5で温度調節された給湯用水側の開度と市水配管14に連通する水側の開度の比率を調節することによって、出湯する湯温を設定温度に調節する。
【0056】
給湯用混合弁23と湯張り用混合弁17は、制御装置と電気的に連絡されており、給水サーミスタ34、湯温サーミスタ33、給湯サーミスタ24、循環用給湯サーミスタ44によって検出される温度情報に基づいて制御される。
【0057】
給湯サーミスタ24は給湯配管22内の温度情報を、流量カウンタ25は給湯配管22内の流量情報を、循環用給湯サーミスタ44は風呂用配管18内の温度情報を、湯張り用流量カウンタ42は風呂用配管18内の流量情報を、それぞれ制御装置に出力する。
【0058】
なお、第2混合弁5、給湯用混合弁23、および湯張り用混合弁17は、それぞれの出口側に設けられた湯温サーミスタ33、給湯サーミスタ24、もしくは循環用給湯サーミスタ44によって検出される給湯用水の湯温に基づいてフィードバック制御が行われている。
【0059】
また、流量カウンタ25、湯張り用流量カウンタ42がそれぞれの給湯配管22、風呂用配管18内の水の流れを検出したときは、それぞれの配管の末端にある給湯水栓、シャワー、もしくは後述する湯張り用電磁弁41が開弁されて給湯用水を出湯している状態である。
【0060】
給湯配管22は、下流端に接続されたシャワー、カラン、手洗い栓などの給湯水栓へ設定温度に温度調節された給湯用水を導く配管である。この配管の中途には給湯用混合弁23、給湯サーミスタ24、および流量カウンタ25が設けられ、さらに、給湯配管22は配管取出し部52で給湯使用側端末に連通する配管と接続されている。
【0061】
風呂用配管18は、その下流端が浴槽流出配管50と浴槽流入配管51からなる循環回路に繋がれ、浴槽内に湯張り、差し湯、たし湯などを行うときに、所定温度に温度調節された給湯用水を導く配管である。風呂用配管18の中途には、温度調節手段である湯張り用混合弁17が設けられている。
【0062】
さらに、湯張り用混合弁17よりも下流側の風呂用配管18には、湯張り用開閉弁である湯張り用電磁弁41と、湯張り用流量カウンタ42と、循環回路内の浴水が風呂用配管18を通って逆流させないための逆止弁43と、湯張り用開電磁弁41に流入する逆流水を逃がして外部に排出するための逆流水開放弁46と、が設けられている。
【0063】
浴槽流入配管51とともに循環回路を構成する浴槽流出配管50には、上流側、つまり浴槽に近い側から順に、水圧センサ47、風呂循環用電動弁48、および循環ポンプ49が設けられている。浴槽流出配管50と浴槽流入配管51との連結部は、給湯配管22との合流部でもあり、この合流部に循環用給湯サーミスタ44が設けられている。また、浴槽流入配管51には、合流部から下流の浴槽に向かって順に、流水スイッチ45、風呂三方弁55、および追焚き温度サーミスタ39が設けられている。浴槽流入配管51は配管取出し部54で浴槽に連通する配管と接続され、この配管は、浴槽内部を通じて配管取出し部53と接続されている浴槽流出配管50に連通している。
【0064】
水圧センサ47は、浴槽内に湯張りされた浴水の湯量、言い換えれば浴槽内の水位レベルを求めるための水圧を検出するセンサである。風呂循環用電動弁48は循環回路を開閉する電磁弁である。循環用給湯サーミスタ44は、浴槽流出配管50を流通する浴水の湯温を検出する水温センサである。
【0065】
流水スイッチ45は、循環ポンプ49が駆動することにより循環回路内を循環する浴水を検知する流水センサであり、制御装置がこのスイッチのON時間によって浴槽内の浴水の有無を判断するために用いられる。循環ポンプ49は浴槽内の浴水を循環回路内で強制的に循環させる電動ポンプである。
【0066】
なお、湯張り用電磁弁41、湯張り用流量カウンタ42、逆止弁43、逆流水開放弁46、循環用給湯サーミスタ44、および流水スイッチ45は、これらを接続する配管とともに一体化したモジュールにより構成してもよい。このモジュールは湯張り用電磁弁アッシィ40であり、配管長さを可能な限り短くして圧力損失や流路抵抗を低減した箱体状のユニット部品として構成してもよい。また、このモジュールは樹脂材料で形成することにより、軽量化をして施工性、メンテナンス性を高めることができる。
【0067】
追焚き温度サーミスタ39は、浴槽流入配管51を流通する浴水の湯温を検出する水温センサであり、浴槽内に戻される浴水の温度を検出する。なお、水圧センサ47、流水スイッチ45、循環用給湯サーミスタ44、および追焚き温度サーミスタ39は、それぞれの容積情報、流水情報および温度情報を制御装置に出力し、風呂循環用電動弁48および循環ポンプ49は制御装置によって制御される。
【0068】
湯張り後に浴槽内の浴水の温度を検出するときは、湯張り用電磁弁41を閉じるとともに、循環ポンプ49を作動させる。そして、浴槽内の浴水を浴槽流出配管50、浴槽流入配管51、浴槽内の順に循環させながら循環用給湯サーミスタ44によって浴水の温度を検出する。
【0069】
制御装置は、マイクロコンピュータを主体として構成され、記憶手段として内蔵するROMまたはRAMには、あらかじめ設定された制御プログラムや更新可能な制御プログラムが備えられている。制御装置は、各サーミスタ24、30、31〜34、39、44からの温度情報、各流量カウンタ25、42および流水スイッチ45からの流量情報、および台所リモコン(図示せず)や風呂リモコン(図示せず)の操作スイッチからの操作信号等に基づいて、ヒートポンプユニット1、各混合弁4、5、17、23、湯張り用電磁弁41、切替弁11、風呂三方弁55、循環ポンプ9、追焚き用ポンプ19、および循環ポンプ49などのアクチュエータ類を制御する。
【0070】
なお、台所リモコンや風呂リモコンには、電源操作部、給湯設定温度操作部、湯張り操作部、湯張り設定温度操作部、追い焚き操作部、追い焚き設定温度操作部などが設けられている。
【0071】
次に、追い焚き機能の構成について説明する。ヒートポンプ式給湯装置60は、風呂の浴槽の湯を熱交換によって追い焚きする追焚き用熱交換器57を備えている。そして、追焚き用熱交換器57には、この追焚き用熱交換器57と、貯湯タンク2の吐出口12よりも上流に位置する部位の循環配管10とを連絡するように熱交換器流入配管38が接続され、さらに熱交換器流入配管38と連通するように貯湯タンク2内の下部と追焚き用熱交換器57とを連絡する熱交換器流出配管37が接続されている。
【0072】
熱交換器流入配管38と熱交換器流出配管37は、追焚き用熱交換器57内の給湯用水流路を介して連通し、この給湯用水流路、熱交換器流出配管37、貯湯タンク2内部、循環配管10、および熱交換器流入配管38は、浴槽の浴水を加熱する追焚き用回路を構成する。この追焚き用回路には、給湯用水を追焚き用回路内で強制的に循環させるための追焚き用ポンプ19が設けられている。
【0073】
一方、給湯用水と熱交換して加熱される浴水の通り道である追焚き用熱交換器57内の浴水流路は、熱交換器流入配管20と熱交換器流出配管26に接続されている。熱交換器流入配管20は、浴槽流入配管51と連通するように風呂三方弁55に接続されることにより、浴水流路と浴槽内部とを連結している。熱交換器流出配管26は、風呂三方弁55よりも下流側部位の浴槽流入配管51と接続されることにより、浴水流路と浴槽内部とを連結している。
【0074】
浴水の追い焚き運転を実施する場合には、制御装置は、風呂循環用電動弁48を開弁し、浴槽流出配管50に設けられた循環ポンプ49を作動させ、さらに、風呂三方弁55を熱交換器流入配管20側に開弁する制御を実行し、浴水が浴水流路と浴槽内部との間を循環することになる。さらに、制御装置は、循環配管10における循環ポンプ9、および追焚き用ポンプ19を作動し、切替弁11を貯湯タンク2の吐出口12側に切り替える制御を実行し、給湯用水が追焚き用回路内を循環することになる。
【0075】
このとき、浴水は、浴槽内から流出して浴槽流出配管50を流れ、風呂三方弁55によって熱交換器流入配管20に流入して追焚き用熱交換器57の浴水流路で、給湯用水流路を流れる給湯用水から受熱して水温が上昇し、熱交換器流出配管26を経由した後、浴槽流入配管51に流入して浴槽内に戻ってくる。そして、制御装置は、循環用給湯サーミスタ44によって検出される浴水の温度が所定温度になるまで追い焚き運転を継続する。
【0076】
図2は、筐体61内におけるヒートポンプ式給湯装置60の各部の配置構成を示した模式図である。図2に示すように、ヒートポンプ式給湯装置60は、貯湯タンクユニット64と、ヒートポンプユニット1と、から構成されている。この貯湯タンクユニット64とヒートポンプユニット1は、一体化した状態で設置されている。
【0077】
具体的には、給湯用水の流れを制御する働きを有し、貯湯タンク2内または給湯使用側端末に連通するように設けられる機能部品、配管、および貯湯タンク2と、ヒートポンプユニット1は、鋼板で形成された筐体61内に収納されており、これら全体が筐体61で覆われているため、貯湯タンク2とヒートポンプユニット1は外観上一体化して設置されていることになる。なお、筐体61は鋼板で囲まれた直方体であり複数本の脚部を備えており、貯湯タンク2の外表面は断熱材62によって覆われている。
【0078】
筐体61の内部は、一方側に水・冷媒熱交換器1aを含むヒートポンプユニット1が配置されており、ヒートポンプユニット1の側方に相当する他方側には貯湯タンクユニット64が配置されている。貯湯タンクユニット64は、大きく貯湯タンク2、機能部品、および配管からなり、筐体61内において機能部品は貯湯タンク2の上部表面より高い位置に配置されている。貯湯タンク2の上部表面とは、貯湯タンク2を形成する表面部のうち、上方に向いた面であり、例えば、タンクの天井部を構成する天面である。
【0079】
また、機能部品は、貯湯タンク2の最も高い部位に相当する頂部よりも上方に配置されていることが好ましい。これは、給湯配管22に貯湯タンク内最上部の高温水が流れるときに上方に放出される熱は、貯湯タンク2の頂部と筐体の天面部との間に滞留するので、この空間の空気温度は上昇することになり、機能部品をさらに温めることができるからである。
【0080】
ここで機能部品としては、給湯用水の流れを制御する働きを有する流路上に配設される部品であり、流体の流れを停止したり、流れ方向を変えたり、配管内の圧力を制御したりする弁や、流体を強制的に動かす駆動部品(ポンプ)や、流体を加熱するための装置である。例えば、機能部品は、水が停留しやすい混合弁である第1混合弁4、第2混合弁5、湯張り用混合弁17、給湯用混合弁23や、その他の弁機構を有する減圧弁13、逃がし弁35、湯張り用電磁弁41、逆流水開放弁46、風呂循環用電動弁48、風呂三方弁55や、循環ポンプである循環ポンプ9、追焚き用ポンプ19、風呂循環ポンプ49や、追焚き用熱交換器57などである。なお、これらの機能部品の中から複数個の部品を適宜選択し、各部品を接続する配管とともに一体化してブロック状とした機能部品ユニット63を構成してもよい。
【0081】
これらの各部品を貯湯タンク2の上部表面または頂部よりも上方に配置することにより、貯湯タンク2内に貯められた給湯用水のうち、最上部の高温水による放熱や、貯湯タンク2内の高温水が流れ出る給湯配管22からの放熱が、各機能部品に伝わることになる。これによって、機能部品内に停留する水が温められるため、外気が低温であるときに発生する機能部品の凍結を低減することができる。
【0082】
筐体61の上部のタンク上方部56には、給湯使用側端末に連通する配管を接続するための配管取出し部を設けている。配管取出し部をタンク上方部56には位置することにより、配管取出し部が機能部品の配置箇所から近い場所に配置されるので、配管の長さや配管の圧損を低減でき、さらに、メンテナンスや配管組み付け作業を筐体61の上部でまとめて行うことができる。この配管取出し部は、給湯使用側端末とヒートポンプ式給湯装置60の配管とを接続するためのものであり、給湯使用側端末へ連通させる必要のある複数の配管接続口を束ねるようにして配置されている。この複数の配管接続口は、給湯水栓に通じる配管と接続する給湯用配管取出し部52と、浴槽へ通じる2本の配管それぞれと接続する浴槽用配管取出し部53、54である。
【0083】
なお、この配管取出し部は、筐体61の下部のタンク下方部56Aに配置する構成としてもよく、この構成の場合には、メンテナンスや配管組み付け作業を作業者の負担が軽い筐体61の下部の低所で行うことができる。
【0084】
次に、各機能部品の配置の一例について図3および図4を用いて説明する。図3は、貯湯タンク2を平面視したときの機能部品の配置を示した概略的平面図である。図4は、各機能部品の鉛直方向における位置関係を示した図3のX矢視図である。なお、図3においては、図面の手前側が鉛直上方向であり、図面の奥側が鉛直下方向である。また、図4においては、図面の上側が鉛直上方向であり、図面の下側が鉛直下方向である。
【0085】
図3および図4に示すように、機能部品は、貯湯タンク2の頂部に当たる配管取出しフランジ65よりも高い位置に配置されており、さらに、貯湯タンク2を平面視したとき、貯湯タンク2の外周縁上、または外周縁よりも内側に位置していることが好ましい。換言すれば、機能部品は、縦長形状の密閉缶である貯湯タンク2の天面や頂部、さらに頂部から肩部に亘ってその上方に位置するように配置されていることが好ましい。
【0086】
また、機能部品は、鉛直方向について、貯湯タンク2内上部の高温水が流出する通り道を形成する給湯配管22と同じ高さ位置、または給湯配管22よりも高い位置に配置することが好ましい。これは、高温水が流れ出る給湯配管22から放出される熱量を機能部品により確実に伝えることができるからである。
【0087】
筐体61内に収納された貯湯タンク2は、断熱材62で覆われており、特に貯湯タンク2の鉛直方向に伸長する側部は、発泡系断熱材62cで覆われ、配管取出しフランジ65を含む天面、頂部やタンクから突出する配管の周囲は、蓋をされるような形態で真空断熱材62aによって覆われている。真空断熱材62aは、多孔質構造の芯材をラミネートフィルムで被覆した後に内部を減圧して封止した断熱材であり、優れた断熱性能と薄形性を備えている。芯材は、ウレタンなどの発泡体、シリカなどの粉末材料、またはグラスウールなどの繊維材料で構成している。
【0088】
給湯配管22は、貯湯タンク2から突出する付け根部分の周囲をヒートシール部62bでシールされた状態で、貯湯タンク2の頂部を覆っている真空断熱材62aから臨み、上方に伸長した後、筐体61内で側方に伸長する。同様に、循環配管10の吐出口12の周囲もヒートシール部62bでシールされた状態で真空断熱材62aから臨み、上方に伸長した後、筐体61内で側方に伸長する。
【0089】
側方に伸長した給湯配管22には第2混合弁5が接続され、第2混合弁5には配管を介して湯張り用混合弁17、給湯用混合弁23、および逃がし弁35が接続され、さらに、市水配管14を介して減圧弁13が接続されている。また、湯張り用混合弁17には風呂用配管18を介して流量カウンタ42、湯張り用電磁弁41、および逆流水開放弁46といった部品を一体化したモジュールである湯張り用電磁弁アッシィ40が接続されている。このモジュールは樹脂材料で形成することにより、軽量化をして施工性、メンテナンス性を高めることができる。
【0090】
真空断熱材62aで覆われた貯湯タンク2の頂部、天面、肩部の上方には、給湯配管22に接続されている第2混合弁5などの前述の機能部品の他、熱交換器流出配管37と接続される接続口19a、19bを側部に有する追焚き用ポンプ19や、浴槽流出配管50と接続される接続口49a、49bを上部に有する風呂循環ポンプ49が配置されている。
【0091】
なお、図4に示すように、貯湯タンク2の頂部、天面、肩部の上方には、複数個の混合弁を配置し、これらの混合弁を同じ高さに位置させることが好ましい。これは、複数の混合弁をユニット化して配置することができるので、給湯回路内の凍結低減の効果を向上させることができ、混合弁間の圧力バランスが保ちやすいからである。
【0092】
特に、複数個の混合弁は、給湯用混合弁23と湯張り用混合弁17であることが好ましい。これは、給湯用水栓への出湯と浴槽への出湯との圧力バランスが保ちやすくなるからである。また、複数個の混合弁はまとまったモジュールを形成する形態で配置することが好ましい。
【0093】
さらに、逃がし弁35は、貯湯タンク2の頂部、天面、肩部の上方に配置されている機能部品の中で最も高い位置に配置することが好ましい。逆に、逆流開放弁46は、貯湯タンク2の頂部、天面、肩部の上方に配置されている機能部品の中で最も低い位置に配置することが好ましい。
【0094】
貯湯タンク2はその全体が断熱材で覆われているため、タンク内上部の高温水から発生する熱は、断熱材を設けにくいヒートシール部62bや給湯配管22の付け根部分から外部に放出される。本実施形態の機能部品は、この放熱を効果的に受熱できる位置に配置するものである。
【0095】
このように本実施形態のヒートポンプ式給湯装置は、貯湯タンク2を平面視したとき、機能部品を貯湯タンク2の外周縁上、または外周縁よりも内側に位置するように配置する構成を備えている。この構成によれば、機能部品に貯湯タンク2や給湯配管22などから発生する放熱量を機能部品に確実に与えることができる。また、各機能部品は平面視でタンクの中央部に集まるように配置されるので、配管からの放熱をより受熱しやすくなり、機能部品間の配管長さ、配管の組み付け工数、および配管の圧損をより一層低減できる。
【0096】
また、貯湯タンク2の上方に配置する機能部品は、減圧弁13、逃がし弁35、湯張り用電磁弁41、逆流水開放弁46、風呂循環用電動弁48、風呂三方弁55、追焚き用ポンプ19、風呂循環ポンプ49、または追焚き用熱交換器57であることが好ましい。この場合、旅行などで不在の期間や給湯装置の設置後入居前の期間などには、各機能部品には水が停留しやすいため、給湯配管22や貯湯タンク2からの熱を受熱することによる凍結防止効果が大きい。
【0097】
(第2実施形態)
第2実施形態におけるヒートポンプ式給湯装置の配管構成を図5を用いて説明する。図5は本実施形態におけるヒートポンプ式給湯装置の概略構成および配管構成を示した模式図である。図5に示すように、本実施形態のヒートポンプ式給湯装置は、第1実施形態のヒートポンプ式給湯装置(図1参照)に対して同符号で示した構成は同一の構成であり、その説明は第1実施形態の通りである。ここでは、第1実施形態と異なる構成について、以下に説明する。
【0098】
この導入口6には、市水配管14と連通して貯湯タンク2内に市水を供給する市水流入配管15が接続されている。市水流入配管15には、導入口6よりも上流の部位においタンク流調弁73が設けられている。タンク流調弁73は、貯湯タンク2内の下部へ流入する市水の流量を調節する機能を有する。なお、市水流入配管15には、排水のための排水バルブを設けてもよい。
【0099】
貯湯タンク2の底面に設けられた吸入口8と水・冷媒熱交換器1aとの間を連絡する循環配管10には、ヒートポンプ追焚き三方弁72と、水・冷媒熱交換器1aに供給される水の温度を検出する入水温度サーミスタ31と、逆止弁28と、循環配管10の水を強制的に流動させる循環ポンプ9と、が設けられている。なお、逆止弁28の上流側には、所定圧力値で作動する缶体保護弁を設けてもよい。
【0100】
ヒートポンプ追焚き三方弁72は、後述する熱交換器流出配管71と循環配管10との合流部に設けられた三方弁である。このヒートポンプ追焚き三方弁72は、循環配管10内に貯湯タンク2内下部の水を流入させるか、または、追焚き用熱交換器57を流出して熱交換器流出配管71内を流れてきた水を流入させるかを切り替えることが可能であり、制御装置によって制御されている。
【0101】
市水配管14と循環配管10とを連通させるように設けられた給水用配管16には、逆止弁29よりも下流部にヒートポンプ流調弁74が設けられている。このヒートポンプ流調弁74は、循環配管10内に合流させる市水の流量を調節することができる流量調節手段である。
【0102】
切替弁11よりも下流の循環配管10にはサーモスタット75が設けられており、サーモスタット75は貯湯タンク2の過熱防止するためのスイッチであり、例えば、その信号は制御装置に出力される。
【0103】
湯張り用混合弁17よりも下流部の風呂用配管18には、湯張り温度サーミスタ76が設けられており、湯張り温度サーミスタ76の信号は制御装置に出力されて湯張り用混合弁17の制御に用いられる。
【0104】
浴槽流出配管50と浴槽流入配管51との連結部であるとともに、給湯配管22との合流部には、熱交換器流入配管20が接続されている。この合流部から浴槽に向かう浴槽流入配管51には、順に、流水スイッチ45、循環用給湯サーミスタ44、追焚き用三方弁77、および追焚き温度サーミスタ39が設けられている。
【0105】
なお、湯張り用電磁弁41、湯張り用流量カウンタ42、逆止弁43、および逆流水開放弁46は、これらを接続する配管とともに一体化したモジュールにより構成してもよい。このモジュールは湯張り用電磁弁アッシィ40Aであり、配管長さを可能な限り短くして圧力損失や流路抵抗を低減した箱体状のユニット部品として構成してもよい。また、このモジュールは樹脂材料で形成することにより、軽量化をして施工性、メンテナンス性を高めることができる。
【0106】
次に、追い焚き機能の構成について説明する。追焚き用熱交換器57には、この追焚き用熱交換器57と、貯湯タンク2の最上部に設けられた導出口7よりも下流に位置する部位の給湯配22とを連絡するように熱交換器流入配管70が接続されている。さらに、この熱交換器流入配管70は、貯湯タンク2内下部の水が流出して水・冷媒熱交換器1aに至るまでの間に形成される循環配管10と追焚き用熱交換器57とを連絡する熱交換器流出配管71と追焚き用熱交換器57内の給湯用水流路を介して連通している。
【0107】
この給湯用水流路、熱交換器流出配管71、循環配管10、貯湯タンク2の内部、および熱交換器流入配管70が、浴槽の浴水を加熱する追焚き用回路を構成する。
【0108】
一方、給湯用水と熱交換して加熱される浴水の通り道である追焚き用熱交換器57内の浴水流路は、熱交換器流入配管20と熱交換器流出配管26に接続されている。熱交換器流入配管20は、浴槽流入配管51、浴槽流出配管50、および給湯配管22の連結部に接続されることにより、浴水流路と浴槽内部とを連結している。熱交換器流出配管26は、浴槽流入配管51とT字路を形成するように追焚き用三方弁77と接続されることにより、浴水流路と浴槽内部とを連結している。
【0109】
浴水の追い焚き運転を実施する場合には、制御装置は、風呂循環用電動弁48を開弁し、浴槽流出配管50に設けられた循環ポンプ49を作動させ、さらに、熱交換器流出配管26と浴槽流入配管51とを連通するように追焚き用三方弁77を制御し、浴水が浴水流路と浴槽内部との間を循環することになる。さらに、制御装置は、循環配管10における循環ポンプ9を作動し、切替弁11を貯湯タンク2の吐出口12側に切り替える制御を実行し、給湯用水が追焚き用回路内を循環することになる。
【0110】
このとき、浴水は、浴槽内から流出して浴槽流出配管50を流れ、追焚き用三方弁77によって熱交換器流入配管20に流入して追焚き用熱交換器57の浴水流路で、給湯用水流路を流れる給湯用水から受熱して水温が上昇し、熱交換器流出配管26を経由した後、浴槽流入配管51に流入して浴槽内に戻ってくる。そして、制御装置は、追焚き温度サーミスタ39によって検出される浴水の温度が所定温度になるまで追い焚き運転を継続する。
【0111】
本実施形態における機能部品としては、市水や給湯用水の流れを制御する働きを有する流路上に配設される部品であり、流体の流れを停止したり、流れ方向を変えたり、配管内の圧力を制御したりする弁や、流体を強制的に動かす駆動部品(ポンプ)や、流体を加熱するための装置である。例えば、機能部品は、第1実施形態で記載した機能部品の他に、流れ方向を切り替えたり、流量を調節したりする弁機構を有する追焚き三方弁77、ヒートポンプ追焚き三方弁72、タンク流調弁73、ヒートポンプ流調弁74、切替弁11などである。
【0112】
なお、これらの機能部品の中から複数個の部品を適宜選択し、各部品を接続する配管とともに一体化してブロック状とした機能部品ユニット63を構成してもよい。また、本実施形態における機能部品は、第1実施形態における機能部品と同様の配置箇所に設けられるものであり、その作用効果も同様である。
【0113】
(第3実施形態)
第3実施形態におけるヒートポンプ式給湯装置の各部の配置構成について図6を用いて説明する。図6は、本実施形態におけるヒートポンプ式給湯装置の各部の配置構成を示した模式図である。このヒートポンプ式給湯装置は、図6に示すように、第1実施形態のヒートポンプ式給湯装置に対して、ヒートポンプユニット1と貯湯タンクユニット64が外観上、一体化されていない別体で構成されている点のみが異なっている。
【0114】
この貯湯タンクユニット64とヒートポンプユニット1は、それぞれ別個の筐体61、65内に収納されており、互いに所定間隔はなれた状態で設置されている。
【0115】
筐体61の上部のタンク上方部56には、給湯使用側端末に連通する配管を接続するための配管取出し部を設けている。この配管取出し部は、給湯使用側端末とヒートポンプ式給湯装置60の配管とを接続するためのものであり、給湯使用側端末へ連通させる必要のある複数の配管接続口を束ねるようにして配置されている。この複数の配管接続口は、前述の給湯用配管取出し部52および浴槽用配管取出し部53、54に加えて、ヒートポンプユニット1と接続される2本の配管接続口である。
【0116】
筐体65の上部58には、貯湯タンクユニット64の配管を接続するための配管取出し部を設けている。この配管取出し部は、貯湯タンクユニット64と接続される2本の配管接続口である。なお、この配管取出し部は、筐体65の下部58Aに配置する構成としてもよい。
【0117】
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
【0118】
例えば、ヒートポンプユニット1のヒートポンプサイクルを流れる作動冷媒は、二酸化炭素に限定されるものではなく、フロン等の他の冷媒であってもよい。
【0119】
また、上記実施形態のヒートポンプユニット1は、冷媒の圧力が臨界圧力以上となる超臨界ヒートポンプサイクルによるものであるが、これに限定されるものではなく、冷媒の圧力が臨界圧力未満のヒートポンプサイクルによるものよい。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】本発明の第1および第3実施形態におけるヒートポンプ式給湯装置および配管構成を示した配管図である。
【図2】第1、第2、および第3実施形態におけるヒートポンプ式給湯装置の各部の配置構成を示した模式図である。
【図3】第1、第2、および第3実施形態のヒートポンプ式給湯装置において、貯湯タンク上方に配置した機能部品の配置を示した概略的平面図である。
【図4】図3のX方向からみた場合の機能部品の配置を示した概略的側面図である。
【図5】本発明の第2および第3実施形態におけるヒートポンプ式給湯装置の配管構成を示した配管図である。
【図6】本発明の第3実施形態におけるヒートポンプ式給湯装置の各部の配置構成を示した模式図である。
【符号の説明】
【0121】
1…ヒートポンプユニット、2…貯湯タンク、4…第1混合弁(機能部品、混合弁)、5…第2混合弁(機能部品、混合弁)、13…減圧弁(機能部品)、14…市水配管、17…湯張り用混合弁(機能部品、混合弁)、18…風呂用配管(流路)、19…追焚き用ポンプ(機能部品、循環ポンプ)、22…給湯配管、23…給湯用混合弁(機能部品、混合弁)、35…逃がし弁(機能部品)、37…熱交換器流出配管、40…湯張り用電磁弁アッシィ(機能部品)、41…湯張り用電磁弁(機能部品、湯張り用開閉弁)、46…逆流水開放弁(機能部品)、49…風呂循環ポンプ(機能部品、循環ポンプ)、50…浴槽流出配管、52…給湯用配管取出し部(配管取出し部)、53、54…浴槽用配管取出し部(配管取出し部)、56…タンク上方部(上部)、56A…タンク下方部(下部)、57…追焚き用熱交換器(機能部品)、61…筐体、62…断熱材、65…筐体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高温高圧の冷媒と熱交換させて給湯用水を沸き上げるヒートポンプユニット(1)と、
前記ヒートポンプユニット(1)によって加熱された給湯用水を貯える貯湯タンク(2)と、
前記ヒートポンプユニット(1)によって加熱された給湯用水が直接または前記貯湯タンク(2)内を介して出湯される給湯使用側端末と、
給湯用水の流れを制御する働きを有し、前記貯湯タンク(2)内または前記給湯使用側端末に連通するように設けられる機能部品(4、5、13、17、19、23、35、40、41、46、49、57)と、を備え、
前記機能部品(4、5、13、17、19、23、35、40、41、46、49、57)は、前記貯湯タンク(2)の上部表面よりも高い位置に配置されていることを特徴とするヒートポンプ式給湯装置。
【請求項2】
高温高圧の冷媒と熱交換させて給湯用水を沸き上げるヒートポンプユニット(1)と、
前記ヒートポンプユニット(1)によって加熱された給湯用水を貯える貯湯タンク(2)と、
前記ヒートポンプユニット(1)によって加熱された給湯用水が直接または前記貯湯タンク(2)内を介して出湯される給湯使用側端末と、
給湯用水の流れを制御する働きを有し、前記貯湯タンク(2)内または前記給湯使用側端末に連通するように設けられる機能部品(4、5、13、17、19、23、35、40、41、46、49、57)と、を備え、
前記機能部品(4、5、13、17、19、23、35、40、41、46、49、57)は、前記貯湯タンク(2)を平面視したとき、前記貯湯タンク(2)の外周縁上、または外周縁よりも内側に位置していることを特徴とするヒートポンプ式給湯装置。
【請求項3】
前記機能部品は、前記貯湯タンク(2)の頂部よりも上方に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のヒートポンプ式給湯装置。
【請求項4】
前記貯湯タンク(2)と前記機能部品が収納される筐体(61)を備え、
前記機能部品は、前記筐体(61)内であって前記貯湯タンク(2)の頂部よりも高い位置に配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のヒートポンプ式給湯装置。
【請求項5】
前記機能部品の位置は、前記貯湯タンク(2)内に貯えられた給湯用水が流出する給湯配管(22)と同じ高さ、または前記給湯配管(22)よりも上であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のヒートポンプ式給湯装置。
【請求項6】
前記貯湯タンク(2)に放熱を低減する断熱材(62)を設け、
前記給湯配管(22)を前記断熱材(62)から臨ませたことを特徴とする請求項5に記載のヒートポンプ式給湯装置。
【請求項7】
前記機能部品には、混合弁(4、5、17、23)が含まれることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のヒートポンプ式給湯装置。
【請求項8】
前記混合弁(4、5、17、23)は複数個設けられ、前記複数個の混合弁は、前記貯湯タンク(2)の天面よりも上方の同じ高さに配置されていることを特徴とする請求項7に記載のヒートポンプ式給湯装置。
【請求項9】
前記複数個の混合弁は、前記給湯使用側端末である浴槽への給湯用水を温調する湯張り用混合弁(17)と、前記給湯使用側端末である給湯用水栓への給湯用水を温調する給湯用混合弁(23)であることを特徴とする請求項8に記載のヒートポンプ式給湯装置。
【請求項10】
前記機能部品には、市水を取り入れる市水配管(14)に設けられる減圧弁(13)が含まれることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のヒートポンプ式給湯装置。
【請求項11】
前記機能部品には、貯湯タンク(2)内の圧力を下げるための逃がし弁(35)が含まれ、前記逃がし弁(35)は、前記貯湯タンク(2)の天面よりも上に配置されている前記機能部品のなかで最も高い位置に配置されていることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のヒートポンプ式給湯装置。
【請求項12】
前記機能部品には、循環ポンプ(19、49)が含まれることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のヒートポンプ式給湯装置。
【請求項13】
前記機能部品には、浴槽内の浴水を追い焚きするための追焚き用熱交換器(57)が含まれることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載のヒートポンプ式給湯装置。
【請求項14】
前記給湯使用側端末である浴槽に湯張りされる給湯用水の流路(18)を開閉する湯張り用開閉弁(41)を設け、
前記機能部品には、前記湯張り用開閉弁(41)に流入する逆流水を逃がすための逆流水開放弁(46)が含まれることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載のヒートポンプ式給湯装置。
【請求項15】
前記逆流水開放弁(46)は、前記貯湯タンク(2)の天面よりも上に配置されている前記機能部品のなかで最も低い位置に配置されていることを特徴とする請求項14に記載のヒートポンプ式給湯装置。
【請求項16】
筐体(61)内に前記ヒートポンプユニット(1)および前記貯湯タンク(2)を収納して外観上一体化して設置し、
前記給湯使用側端末に連通する配管を接続するための配管取出し部(52、53、54)を前記筐体(61)の上部(56)に配置することを特徴とする請求項1から15のいずれかに記載のヒートポンプ式給湯装置。
【請求項17】
筐体(61)内に前記ヒートポンプユニット(1)および前記貯湯タンク(2)を収納して外観上一体化して設置し、
前記給湯使用側端末に連通する配管を接続するための配管取出し部(52、53、54)を前記筐体(61)の下部(56A)に配置することを特徴とする請求項1から15のいずれかに記載のヒートポンプ式給湯装置。
【請求項18】
前記ヒートポンプユニット(1)、前記貯湯タンク(2)のそれぞれを別個の筐体(61、65)内に設け、
前記給湯使用側端末および前記ヒートポンプユニット(1)に連通する複数の配管を接続するための配管取出し部(52、53、54)を、前記貯湯タンク(2)が収納される筐体(61)の上部(56)に配置することを特徴とする請求項1から15のいずれかに記載のヒートポンプ式給湯装置。
【請求項19】
前記ヒートポンプユニット(1)、前記貯湯タンク(2)のそれぞれを別個の筐体(61、65)内に設け、
前記給湯使用側端末および前記ヒートポンプユニット(1)に連通する複数の配管を接続するための配管取出し部(52、53、54)を、前記貯湯タンク(2)が収納される筐体(61)の下部(56A)に配置することを特徴とする請求項1から15のいずれかに記載のヒートポンプ式給湯装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−333337(P2007−333337A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−167792(P2006−167792)
【出願日】平成18年6月16日(2006.6.16)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国等の委託研究の成果に係る特許出願(平成17年度独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構 エネルギー使用合理化技術戦略的開発/エネルギー使用合理化技術実用化開発/エジェクタ技術を用いたCO2ヒートポンプ給湯器の小型化開発に係る共同研究、産業活力再生特別措置法第30条の適用を受けるもの)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】