ビアディスクの製造のための方法および装置
アルミニウム充填ビアディスクは、対応するいくつかのグラファイト鋳型を伴う、積み重ねられ相互に配置されたアセンブリにおいて、金属缶の中へ設置される複数の穿孔された基板を利用して製造される。アルミニウム浸透インゴットが追加され、缶は、インゴットを溶融する温度まで過熱される。溶融されたアルミニウムは、ビアに流入するように加圧される。次いで、基板は、冷却され、缶から除去され、グラファイト鋳型間から分離され、平面の表面は、充填されたビアを曝露するように、研削および研磨される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、2008年1月30日に出願された米国仮特許出願第61/024,708号に対して、米国特許法第119条(e)の下で優先権を主張し、上記仮特許出願の開示は、本明細書においてその全体が参照により援用される。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
セラミックのビアディスクは、密集して正確に位置付けられた多数の穴、またはそこを通って形成されるビアを含む、円形のアルミナ基板である。これらのビアは、絶縁セラミック基板を通る絶縁された電気伝導性領域を提供するために、伝導性材料で充填されている。ディスクは、半導体ウエハの大きさに合致するような大きさに設計することができる。
【0003】
セラミックのビアディスクは、具体的には空間変換を容易にするために、プローブカードでの利用に良く適している。プローブカードは、試験システムとウエハ上の回路との間に電気信号経路を提供する、特注設計のインターフェースであり、それによって、ウエハが個々の統合回路に切断され、続いてパッケージ化される前に、ウエハのレベルで回路の試験および検証が可能となる。プローブカードは通常、空間変圧器、インターポーザ、およびPCB/補強材に加えて、接触要素またはプローブアセンブリ(針、ワイヤ、プローブ等)を含む。
【0004】
空間変圧器の機能は、単一の半導体装置(ダイ)上の接着パッドの間、複数のダイスの間、またはウエハ全体に渡る接続を可能とし(ウエハ規模の統合を試験中にユニットに対して採用する場合)、次いでプリント基板上に見つけられる端子への電気接続の経路を選択することである。
【0005】
空間変圧器は、限定されるものではないが、多層テープキャストセラミック、薄膜または厚膜形成技術による、単一層完全焼成(硬化)セラミック、プリント基板、または形成層を伴うBT樹脂(BT Resin)コア(例えば、多層有機)を含む、多くの形態を使用して構築されてもよく、各々は、層の各々の間に接続を提供する金属化貫通ビアと共に、回路金属化および誘電体の代替層を用意する。
【0006】
これらの技術と関連する問題の1つには、寸法が長さまたは幅で4インチ〜6インチを超えて増加すると、十分な平面性および表面平行性を維持することができないということがある。加えて、厚さが増加すると、垂直ルーティングには、複数の誘電層の使用および電気的導通の維持が必要となり、高度な信号をサポートするが困難になる。
【0007】
セラミックベースの多層回路基板は、有機プリント基板と比較すると、より優れた電気特性を提供し、より高性能用途において採用される。多層基板を製作するための1つの一般的実践技術では、同時焼成テープキャストセラミックを使用する。同時焼成セラミック構造は、完全に焼成された後の、モノリシックセラミック基板である。高温同時焼成セラミック(HTCC)として一般に知られている本技術の高温版にしたがい、90%〜95%のアルミナ(AL2O3)およびガラスの混合物を、タングステンまたはモリブデンベースの金属ペーストと共に約1,600℃で焼成する。また代替として、低温同時焼成セラミック(LTCC)として一般に知られている、ガラス濃度の高いセラミックを、金、銀、銅、または銀−パラジウムベースのペーストと共に、約900℃〜1000℃の低温で焼成する。一般的に、セラミック粉体および有機結合剤は混合され、押し出され、可鍛性のあるシートに切断される。シートの細工は容易なため、ビアはシートに貫通して開けられ、選択された伝導性ペーストで充填される。伝導性パターンは、1つの側面上にスクリーン印刷される。シートは単独で焼成されるか、または焼結構成要素を形成するために、高温高圧下で積層構成に焼成されることができる。
【0008】
しかしながら、キャストセラミックを使用する多層基板の製造、または「グリーンテープ」により、独自の問題が持ち上がる。この技術は、相互接続密度を限定する、伝導パターン、ビアおよび空洞の整合の際の電位変化により、いくつかの欠点を有する。これらの問題は、多層基板を形成する原料となるセラミック材の個々の層の中および間の収縮差によって作り出される。また、テープキャストセラミックの表面粗度によって、電気的性能が制限される。さらに、テープキャストまたはグリーンシートのセラミックは、8%から40%までの結合剤を含み得るため、処理されたセラミックの純度水準はしっかりとは制御されず、電気的性能の妥協につながる。加えて、基板の厚みが増加すると、ボイド形成および/またはその他不連続がより困難となるように、テープキャストセラミックの固有収縮が、ビアの詰め物に影響を与える。例えば、www.smithsonianchips.si.edu/ice/cd/PKG_BK/CHAPT_11.PDFで閲覧可能である、Integrated Circuit Engineering Corporation,Ch. 11:Interconnect Substrate Technologies,pp1130から1137を参照されたい。上記の開示は、その全体が本明細書において参照により援用される。
【0009】
硬化セラミック基板を採用する場合、複数のビアを形成するために、レーザーまたはその他の適する方法で穿孔することができる。次いで、モリブデンまたはタングステンインクを、ワイヤパターンのプリント、およびビアの充填両方に使用することができる。しかしながら、この過程では、硬化セラミック基板を使用不可能にする、有意な数の非電気伝導性「開口」ビアが残ることがある。例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3を参照のこと。その他のビア充填過程も発表されている。例えば、特許文献3には、ビアを充填するための、無電解めっき過程の使用が記載されている。例えば、その他の特許、特許文献4および特許文献5には、ビアを充填するための電気めっき過程の使用が記載されている。上記6つの特許の開示は、それら全体が本明細書において参照により援用される。
【0010】
上に開示した問題のために、同時焼成技術を使用して製造されるビアディスクは、非常に低い収量を有し、25%を超えないことが多い。これらの低い収量により、リードタイムが長くなり、コストが増加する結果となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第6,114,240号明細書
【特許文献2】米国特許第6,215,321号明細書
【特許文献3】米国特許第6,852,627号明細書
【特許文献4】米国特許第5,287,619号明細書
【特許文献5】米国特許第5,440,805号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
(発明の概要)
テープキャストセラミック製造に付随して起こる収縮、あるいはモリブデンまたはタングステンインクを使用する硬化セラミックの非伝導性「開口」ビアに関連する欠点を軽減するために、ビアの長さが増加しても、セラミック(例えば、アルミナ、窒化アルミニウム等)またはガラス複合材(例えば、Pyrex(登録商標)等)等の硬化材の使用が、最小限のボイド形成またはその他電気的不連続でビアを充填する方法と共に提示される。硬化セラミックは剛性があり安定しているため、寸法制御を維持しながらより大きなサイズ(ウエハ規模)にまで設計する能力と、優れた平面性と、表面仕上げともより、重大な利点が提示される。さらに、硬化セラミックを、キャストセラミックより高純度で得ることができ、電気的性能において更なる改善が提供される。本発明では、各ビアが適切に充填され、同時焼成およびその他の従来の技術と関連する、収縮問題、開口ビア、低収量、ならびに高いコストを確実に防止するために、加圧金属浸透過程を使用する。
【0013】
一側面において、本発明は、ビアディスクを製造する方法に関し、方法は、そこを通って規定された少なくとも2つのビアを有する、実質的に無孔性の材料を備える基板を提供するステップと、電気伝導性材料を提供するステップと、電気伝導性材料が、溶融状態で流れて、少なくとも2つのビアを実質的に充填するように、高圧および高温の条件下で、基板の少なくとも1つの表面を電気伝導性材料に曝露するステップであって、それによって、基板を通して少なくとも2つの電気伝導性の絶縁領域を形成する、ステップと、を含む。上記側面の一実施形態において、基板はアルミナであり、ビアは、レーザー穿孔、ウォータージェット穿孔、および機械的穿孔のうちの少なくとも1つによって形成される。その他の実施形態において、基板はPYREX(登録商標)である。別の実施形態では、電気伝導性材料は、アルミニウム、アルミニウム合金、金、銀、銅、または銅合金であり得る。また別の実施形態では、方法は、基板を鋳型の中に設置し、加圧する前に加熱するステップを更に含む。また別の実施形態では、鋳型はグラファイトである。
【0014】
上記側面の特定の実施形態において、曝露するステップは、基板を最初に加熱し、電気伝導性材料を加圧するステップと、を含む。別の実施形態では、方法は、少なくとも2つのビアの間の基板の表面から、電気伝導性材料を除去するステップをさらに含む。また別の実施形態では、除去するステップは、研削、ラッピング、研磨、エッチング、およびそれらの組み合わせから成る群より選択される。また別の実施形態では、電気伝導性材料を基板の表面から除去するステップにより、ビア内にある伝導性材料の露出表面は、ビアの近位にある基板の表面と実質的に同一平面上に残される。別の実施形態では、方法は、少なくとも1つのビアと電気的に接続された接着パッドを提供するステップを含む。別の実施形態では、方法は、所定のパターンで基板の1つの側面上に、伝導性金属相互接続層を提供するステップを含む。本発明の一側面は、上記側面の方法に従って製造されるビアディスクを有する、プローブカード、および/または上記側面の方法に従って製造されるビアディスクを有する、空間変圧器に関する。
【0015】
別の側面では、本発明は、実質的に無孔性の材料から成り、そこを通る少なくとも2つのビアを規定する、ビアディスクと、各々のビアの中に配置される電気伝導性材料であって、電気伝導性材料が少なくとも2つのビアを実質的に充填するように、電気伝導性材料は、高圧および高温の条件下にて溶融状態でビアに流入し、それによって、基板を通して少なくとも2つの電気伝導性の絶縁領域を形成する、電気伝導性材料と、に関する。上記側面の実施形態において、基板は、アルミナであり、ビアは、レーザー穿孔、ウォータージェット穿孔、および機械的穿孔のうちの少なくとも1つによって形成される。その他の実施形態では、基板は、PYREX(登録商標)である。別の実施形態では、電気伝導性材料は、アルミニウム、アルミニウム合金、金、銀、銅、および銅合金から成る群より選択される。また別の実施形態では、少なくとも2つのビアの間にある基板の表面は、電気伝導性材料の欠如によって特徴付けられる。上記側面のまた別の実施形態では、少なくとも2つのビア内にある伝導性材料の露出表面は、少なくとも2つのビアの間にある基板の表面と実質的に同一平面上にある。
【0016】
上記側面の特定の実施形態において、ビアディスクは、100mm、150mm、200mm、300mm、または450mmの公称直径を有する。別の実施形態では、ビアディスクは、約0.5mmから約5mmの公称厚さを有する。その他の実施形態では、ビアディスクは、最大約0.8マイクロメータRaの表面粗度を有する。また別の実施形態では、少なくとも2つのビアは、最大約0.25mmの公称直径を有する。またその他の実施形態は、最大約1000:1の長さ対直径のアスペクト比を含む。別の実施形態は、最大約5mmのビアとビアとの間隔を伴って対称アレイに配設される、複数の電気伝導性ビアを含む。別の実施形態では、ビアディスクは、少なくとも1つのビアに電気的に接続される接着パッドを含む。別の実施形態では、ビアディスクは、所定のパターンで基板の1つの側面上に配置される、伝導性金属相互接続層を含む。別の実施形態では、少なくとも1つのビアの中に配置される電気伝導性材料は、基板の近位で伝導性が減少した領域を呈する。本発明のその他側面は、上記側面のビアディスクを含むプローブカード、および/または上記側面のビアディスクを含む空間変圧器に関する。
【0017】
本発明の商業生産方法の一実施形態に従い、複数の穿孔された基板(例えば、アルミナまたは窒化アルミニウム)が、対応する数のグラファイト鋳型と共に、積み重ねられ、相互に配置されたアセンブリの金属缶の中に設置される。アルミニウム浸透インゴットもまた、追加される。缶は、インゴットを溶融するために、およそ700℃の温度にまで加熱される。次いで、缶は、容器の中に設置され、部分的に減圧される。その後、溶融されたアルミニウムは、およそ1,000psiで20分から30分間加圧され、溶融されたアルミニウムを鋳型の中に付勢して、ビアを充填する。次いで、基板は冷却され、缶から除去される。基板は、グラファイト鋳型間から分離され、平坦な表面を研削および研磨し、充填されたビアを露出させる。その後、1つ以上の電気配線パターンの層が、接着剤、シード層、ルーティング層等(例えば、伝導性の銅、または特定のビアを電気的に接続するための、その他金属充填インク)を使用して、そこへ貼付される。接着パッドは、反対側面に貼り付けることもできる。代わりに、厚膜または薄膜蒸着が適用され得る。最後に、プローブカードが、試験システムおよびウエハ上の回路接触パッドと電気的に接触可能となるように、伝導性ピンが追加される。
【0018】
本発明のその他の特徴および利点ならびに本発明自体が、添付の図面とともに読むと、以下の様々な実施形態の説明からより完全に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、本発明の実施形態に従う、ビアディスク用のピッチパターンの概略上面図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態に従う、鋳型アセンブリの分解概略斜視図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態に従う、グラファイト鋳型の概略斜視図である。
【図4】図4は、図3のグラファイト鋳型アセンブリの概略部分断面図である。
【図5】図5は、図2の鋳型アセンブリの概略斜視図である。
【図6A】図6A〜図6Dは、本発明の一実施形態に従う、製造過程の概略図である。
【図6B】図6A〜図6Dは、本発明の一実施形態に従う、製造過程の概略図である。
【図6C】図6A〜図6Dは、本発明の一実施形態に従う、製造過程の概略図である。
【図6D】図6A〜図6Dは、本発明の一実施形態に従う、製造過程の概略図である。
【図7】図7は、その上に相互接続を有する本発明の実施形態に従い製造された、ビアディスクの一部分の概略部分上面図である。
【図8】図8は、図7のビアディスクの概略部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(詳細な説明)
伝導性材料を多孔性物質に浸透させるための特定の過程は、Cookに対する米国特許第5,111,870号および第5,111,871号に記載され、その開示は全て本願によって引用することにより組み込まれる。加えて、開示が全て本願によって引用することにより組み込まれる、Comicへの米国特許第5,322,109号、およびComicらへの米国特許第6,148,899号は、概して鋳型の空洞を空にし、鋳型および溶浸材の両方を事前加熱することについて記載している。これらの特許は、溶浸材で完全に充填される品物について記載している。このような完全に浸透された品物は、基板を通して別々の場所に伝導性要素を必要とする、半導体装置およびプローブカード用途での使用には適さないであろう。
【0021】
アルミニウム充填ビアディスク(“AVD”)等、本発明に従う基板を製造するための過程は、非伝導性無孔セラミック材のディスクまたは基板から始まる。一実施形態では、ディスクは、純度99.5%のアルミナである、Deranox995の材料からMorgan Ceramicsにより製造されていてもよい。純度約96%から約99.6%のアルミナのディスク、窒化アルミニウムのディスク、非セラミックディスク等、代替の材料から製造されるその他ディスクが、利用されてもよい。ブランド名PYREX(登録商標)の下、製造されるガラスまたは材料等、非セラミック基板が使用されてもよい。その他望ましい基板材料は、注入過程の間、基板が変形しないように、シリコンと類似の熱膨張係数(CTE)、および注入温度よりも高い溶融温度(またはガラスの場合には、ガラス遷移温度Tg)を伴う絶縁材料を含んでもよい。加えて、基板はディスクのように形成される必要はない。長方形、楕円形、およびその他の形状が熟慮される。
【0022】
様々なセラミック基板は、100mm、150mm、200mm、300mm、および450mmの公称直径を有するディスクを含み、過程において利用されてもよい。商業的に望ましいディスクの幾つかの例は、厚さ1mm±0.076でφ300mm+0.25/−0、厚さ1mm±0.076でφ100mm+0.25/−0、厚さ1.5mm±0.076でφ150mm+0.25/−0を含む。その他の大きさ、基板の形、および寸法も熟慮される。例えば、ディスクの直径にもかかわらず、約0.5mmから約5.0mmの厚さが本発明で利用されてもよい。より大きな厚さのディスクは、基板全体の厚さのために、浸透過程の間、より容易に平面性を維持する場合があり、より厳密でない許容誤差の下で研磨されてもよい(以下に記載の通り)。ディスクはまた、上に示すものより大きなまたは小さな直径を有していてもよく、例えば、φ50mm以下のディスク、およびφ450mm以上のディスクもまた使用されてもよい。ディスクは、浸透および研磨の前に、平均粗度最大約0.8マイクロメータRa以上の表面粗度の初期許容誤差を有してもよい。
【0023】
セラミックディスクは、そこを通って既に形成されている1つ以上のビアを伴う原料から得られてもよく、またはディスクの穿孔が過程の第1ステップであってもよい。セラミックにおけるレーザー穿孔、ウォータージェット穿孔、機械的穿孔、またはその他穿孔用技術が知られている。例えば、四角い1mmのピッチパターンの上に穴を穿つために、CO2レーザーが使用されてもよい。通常穴は、入口から出口の穴に向かって狭まり、わずかに先細りするであろうが、レーザー穿孔過程により、実質的に円柱状の寸法を有するビアが作り出されてもよい。およそ0.25mmの公称直径を有するビアが、利用されてもよい。一般的に、本願に記載される浸透過程によって充填されてもよいビアの寸法には、制限はない。具体的には、望ましいビアの寸法は、約0.1mmから約0.15mmまでの範囲であってもよい。最大約0.25mmまたは最大約0.76mmの範囲に直径を有するビアは、特定の用途に対して望ましい場合がある。加えて、最大約4:1、最大約10:1、最大約20:1および、最大約1000:1の長さ対直径のアスペクト比によって、幾つかの用途に特定の利点が提供される場合がある。特定の実施形態において、厚さ1mmの基板を貫く直径約0.13mm、すなわち約8:1のアスペクト比を有するビアは、本発明の方法を使用することで、完全に充填されてもよい。その他ビアディスクの実施形態は、厚さ約5mmの基板を貫く直径約0.2mmのビアを含み、すなわち25:1のアスペクト比を有する。本発明は、アスペクト比1000:1の、厚さ最大約10mmのセラミック基板、および最小約0.01mmのより小さな直径の穴の中のビアを、効率的に充填するであろうことが期待される。
【0024】
先細のビアを有するディスクの一実施形態において、各ビアの入口は、直径およそ0.16mmであり、各ビアの出口は、直径およそ0.12mmである。砂時計のようにくびれた形の断面を有するビア、および非円形の周囲を有するビアを含む、その他のビアの形も熟慮される。砂時計の形をした断面は、浸透後、充填されたビアが引き出されるのを防止するのに役立つ場合がある。ビアが先細りか、円柱状か、その他の形かにかかわらず、穿孔後、ディスクは、いずれのスラグを除去するためにビーズブラスト処理されてもよく、ビアの中に残っているいずれの破片を除去するために、Citrisol溶液の中でおよそ15分間、超音波によって洗浄されてもよい。Citrisolは、Jensen Beach,FLのMorning Star Industriesによって製造されている。
【0025】
レーザー穿孔に加えて、ビアは、グリーン状態のセラミックの中で穴を開けられるか、または機械加工され、次いで焼成されるか、あるいは、機械加工されるかまたはウォータージェット切断して焼成済みセラミックにすることができる。厚さ1.5mmの基板に100μmより小さな(例えば、約20μmから30μmほど小さな)穴を穿つことができるエキシマレーザー工具を利用してもよい。レーザーでビアを穿つ際には、基板の材料を貫く完全なビアを保証するよう注意すべきである。非常に小さな直径のビアは、基板の正面および背面の両方から穿たれてもよい。このような場合には、基板の厚さのおよそ2分の1の深さまでビアを穿つ。次いで、基板をひっくり返し、反対側と正確に同等となるように別の穴を穿つ。機械的配列の許容誤差は通常、約+/−2.5μmより少なく、約+/−0.5μmと同程度低い値も可能である。より厚い基板もまた、この穿孔手順から恩恵を受ける場合がある。これらの許容誤差によって、不整合により穴の大きさが著しく大きくなることはない。機械的穿孔は、より大きな(例えば、300μm〜500μmより大きな)直径の穴に対して使用することができる。加えて、ピッチ(すなわち、ビア間の距離)もまた、用途または設計要件によって変化してもよい。例えば、約0.5mmのピッチ(すなわち、ビアからビアの間隔)を有する対称な正方配列として構成されるビアのパターンは、特定の用途には有益である場合がある。
【0026】
代表的なビアの配列が図1に示され、基板表面12およびそこを通る複数のビア14を有する基板10を示す。この実施形態では、φ0.13mmのビアは、交互に対称な正方配列に配設され、ビアの各隣接列がずれている。図示した配置は、隣接列間に0.25mmのピッチと、非隣接列間に0.5mmのピッチとを有する。その他あつらえのピッチおよびビア直径も、不均一パターン、反復パターン、長方形配列以外のパターン(例えば、入れ子の円形ブルズアイパターン)等が熟慮される。
【0027】
ビアがセラミックディスクに形成されると、ディスクは浸透過程のため、グラファイト鋳型の中へ取り込まれる。このような鋳型30の分解図が図2に示される。鋳型には、側面留めプレート34だけでなく、端部プレート32も含まれる。側面留めプレート34は、製造過程中、溶浸材の分配を助けるための、複数の流路36を含む。鋳型プレート52は、図3により詳細に図示される通り、ディスク10を保持する円形陥凹を伴う、Barlo B−325グラファイトの正方形プレートであってもよい。単一のディスク鋳型プレート52aおよびマルチディスク鋳型プレート52bの両方を、利用してもよい。図3は、単一ディスク10aを受ける大きさである、鋳型プレート52aの拡大図を示す。ディスク容量にかかわらず、鋳型プレート52は概して筐体66を含み、止め輪56を係止要素58によって定位置に保持しながら、外縁周辺の定位置でディスク10を保持する大きさであり、より大きなディスク(例えば、約300mm以上)の場合には、ディスク10の真ん中、またはその近辺の台座60によって支持される。鋳型プレート52もまた、隣接する鋳型プレートと嵌め合うように、嵌め合い表面62を含んでもよい。鋳型プレート52は、溶融アルミニウムがいずれの収縮ボイドを充填し、ビアを適切に充填できるように流入することができる空洞64を提供するために、ディスクから離間している。
【0028】
鋳型プレート52およびその結果得られる空洞64の1組が、図4に示される。鋳型プレート筐体66により、鋳型プレート52と、各側面上のディスク10の表面との間に、およそ0.18mmの隙間が提供されてもよいが、その他の隙間も熟慮される。1つ以上の注入口68により、処理中、溶浸材を導入することが可能となる。両方ともにPort Huron,MIのAcheson Colloids Co.によって製造されている、DAG137またはProDag等の離型剤もまた、グラファイト鋳型の表面に添付されてもよい。1つの構成において、セラミックディスクは鋳型プレートの組の間に挟まれ、鋳型アセンブリを形成するために、グラファイト留め金を使用して組み立てられる。図2の鋳型アセンブリの組立図は、図5に示される。
【0029】
溶浸材システム100自体だけでなく、鋳型アセンブリに溶浸材を浸透させる1つの過程も、図6A〜6Dに示される。グラファイト鋳型アセンブリ30は、鋳型アセンブリ30の周囲の空間104を最小化する大きさである、鋼製の箱または缶102の中に設置される。次いで、鋳型アセンブリ30および缶102は、浸透温度(すなわち、伝導性材料が液化する温度)にまで事前に加熱される。別に、溶浸材のインゴットが、溶融状態108に達するまで、るつぼ106の中で加熱される。缶102は封かん110で密封され、通気道112を通って空気を除去することによって、部分的な減圧環境がその中に作り出される。次いで、充填管114が溶融した溶浸材108の中に設置され、その上にある仕切り弁116を開ける。代わりに、溶融キャップを充填管の開口部に提供することもできる。密封缶102内の減圧により、溶浸材108が缶102の中へ迅速に引き込まれ、図6Bに示す通り、溶浸材108が鋳型アセンブリ50の上面全体に広がる。十分な量の溶解した溶浸材108が、缶102内へ引き込まれたらすぐに、封かんは除去することが可能であり(図6Cに示す通り)、缶102、鋳型アセンブリ30、および溶融した溶浸材108は、オートクレーブ118内に設置される(図6Dに示す通り)。その後、オートクレーブ118は、確実にビアを完全に充填するために、約850psiから約1000psiまでの範囲で、加圧口120を介して加圧される。注入口68を介して、溶融した溶浸材108を鋳型アセンブリ30へ付勢すると、浸透していく。関連する過程は、米国特許第6,148,899号により詳細に記載され、その開示はその全体が本明細書において参照することにより援用される。
【0030】
一実施形態において、A356.2アルミニウム合金を伝導性材料として使用すると、合金は、約1000psiの圧力およびおよそ700℃の温度で、鋳型の上面の中へと注入される。代わりに、溶融した413.0−F アルミニウム合金を利用してもよい。その他の実施形態では、アルミニウム、銅、金、銀、銅合金、あるいはその他金属または合金等、その他の伝導性材料が、アルミニウム合金の代わりに利用されてもよい。銅が使用される場合、鋳型アセンブリはおよそ1200℃にまで事前に加熱することが可能である。代替の過程には、インゴットおよび缶を加熱する前に、鋳型の上面にある、缶の中の浸透材インゴットを最初に設置するステップが含まれる。インゴットが溶融状態となり、缶が十分に加熱された後、缶、鋳型アセンブリ、溶融した溶浸材がオートクレーブの中に設置され、加圧過程が行われる。その他の温度および浸透温度は、満足な結果であれば利用してもよい。例えば、A356.2アルミニウム合金を、約850psiから約1500psiの圧力で、鋳型の中へ注入してもよい。その他の実施形態では、浸透圧力は、約1000psiから約1400psi、および約1100psiから約1300psiの範囲である。また、A356.2アルミニウム合金に対しては、約700℃から約800℃、約725℃から約775℃、および約740℃から約760℃の浸透温度も熟慮される。浸透温度および圧力は、過剰加圧により発生する場合のあるディスクへの損傷なしに、確実に溶浸材を溶融し、ビアを充填する手助けとなるのに十分であるべきである。浸透温度は、使用された特定の溶浸材によって異なってもよい。
【0031】
溶融した伝導性材料が、鋳型アセンブリ30を通って移動すると、ディスク10とグラファイト鋳型プレート52との間の隙間で、ディスク10の表面が溶融材料108に露出される。したがって、ビアはディスク10の両側面から充填される。鋳型アセンブリの代替実施形態では、ディスクの一側面のみから溶融した伝導性材料を導入する。溶融材料の加圧によって、非常に高い浸透率が達成される場合もある。加えて、加圧によって、浸透過程が非常に速く、アスペクト比にかかわらず、ビアの開口部は完全にまたは実質的に完全に、溶浸材で充填されてもよい。概して、浸透量を制限する場合がある要素には、ビア内に残っている破片、固体状態から溶融状態への金属の相変化を引き起こすのに不十分な温度、または鋳型アセンブリ内の溶融材料の不十分な加圧が含まれる。特定の実施形態では、浸透過程にはおよそ1時間かかる。例えば、約20分から約4時間、約30分から約3時間、および約1時間から約2時間といった、その他の浸透時間が熟慮される。高温での浸透の後は、温度は下がり、溶浸材は凝固し始める。温度が凝固温度より下までさがるとすぐに、鋳型はオートクレーブから取り除かれ、ゆっくりと冷却することが可能で、特定の実施形態では、離型の前に最大24時間かける。冷却時間は、約8時間から24時間以上、約10時間から約22時間、約12時間から約20時間、および約14時間から約18時間と異なってもよい。冷却時間はまた、能動的な低温要素またはシステムを使用することによって、短縮してもよい。全製造時間が延びるため、浸透時間および冷却時間が長くなるのが望ましくない場合もあるが、ビアの完全な充填を保証する助けとなることもある。
【0032】
溶融したアルミニウムのリザーバは、冷却過程中の収縮によって失われたいずれの容積を埋め戻すために、鋳型アセンブリ50の上面に維持されてもよい。その他実施形態では、鋳型は、1000psiの注入圧力等の高圧下で冷却されてもよい。冷却中のその他圧力も熟慮される。もちろん、浸透時間および冷却時間は、ディスクの大きさ、缶内にあるディスクの数、利用される伝導性材料等によって変化してもよい。十分に冷却されたらすぐに、浸透したディスクは鋳型アセンブリから引き離される。グラファイト鋳型が損傷していなければ、再度使用してもよい。浸透過程は、Waltham,MAのMetal Matrix Cast Compositesによって行われ得る。
【0033】
浸透後、余分なアルミニウムは、ディスクを仕上げ、アルミニウムで充填されたビアを露出させたままにするために、ディスクの表面から除去することができる。概して、余分なアルミニウムの量は、ディスクと隣接するグラファイト鋳型との間にある空洞の深さと、一致しているべきである。この余分なアルミニウムは、研削、ラッピング、研磨、およびエッチング過程のうちの1つによって除去することができる。1つの例示的過程では、余分な材料のバルクは、Blanchard研削過程の間に、砥石車を使用して除去されてもよい。次いで、例えば、油ベースの懸濁液と共に片面ラップ盤を使用して,ディスクをラッピングしてもよい。最終研磨段階は、材料の仕上げ要件を達成するために行われ、脱イオン水およびコロイドシリカの懸濁液を利用してもよい。仕上げ過程中のどの時点でも、機械または熱ストレスの結果として生じる亀裂について、部品を検査してもよい。余分材料除去過程後の表面粗度は、最大で約0.9μmRaであってもよい。その他実施形態では、0.9μmRaを超える表面粗度もまた熟慮される。ラッピングにより、公称表面粗度は0.8μmRaとなり、特定の研磨技術によって、特定の研磨技術を用いると、非常に低い表面粗度(幾つかの場合、約0.05μmRa)が実現される場合がある。
【0034】
余分材料除去過程の完了時には、充填されたビアは露出され、ディスクを通して電気伝導性の絶縁領域を形成する。概して、余分材料除去過程によって、ビアの近位にある基板と実質的に同一平面の水準にまで、充填されたビアの表面が露出される。充填されたビア間にあるディスクの領域は、非伝導性セラミックのみを備えるため、充填されたビアは、隣接するビアとは別々に伝導性領域を形成する。本願に記載されるAVDを作る方法により、製造時間は著しく短縮され、収量は標準的なキャスト方法で得られた重量に対して、最大約95%まで増加する。
【0035】
図7は、本発明に従い製造された、その上に相互接続を有するビアディスクの一部分を図示する。図8は、図7のビアディスクに侵入する代表的なセクションを図示する。ビアディスク300は、上表面302および下表面304を有する。ディスク300は、上表面302および下表面304の間を延在する、複数のビア306によって侵入されている。電気伝導性パッド308または交点は、ビア306の端子表面に設置されてもよい。1つ以上の電気伝導性相互接続308(例えば、アルミニウム、銅、またはその他伝導性材料から成る)は、上表面302または下表面304上に存在してもよい。当該分野では既知である1つ以上の接着層、シード層、およびその他の層(図示せず)も、伝導性相互接続を載置する前に、必要な場合または望ましい場合には含まれてもよい。一実施形態において、配線パターンは、パターンを規定するフォトリソグラフィ、および伝導性材料で開口部を充填する電気めっき等の、標準半導体製造技術を使用して作り出される。代わりに、伝導性材料を蒸着するために、物理的気相蒸着が利用されてもよく、フォトリソグラフィ、および湿式化学エッチングまたはプラズマエッチングが、伝導性材料に模様を付けるために使用されてもよい。
【0036】
これらの相互接続308は、1つのビアを第2のビア(308aによって図示される通り)に接続するか、または1つのビアで、パッド308と接触するであろう試験プローブ310等の、別の電気伝導性相互接続材料を形成してもよい。ビアディスク300も、接続が利用されない場合には、接触パッドを有さない充填されたビア306を含んでもよい。論理入力数および論理出力数ルーティング等の、既知の相互接続ルーティング過程が、本発明に従い製造されるビアディスクに利用されてもよい。電気的相互接続もまた、基板上に直接、あるいは薄膜または厚膜技術を使用して、ルーティングされてもよい。次いで、仕上げられたAVDは、既知の過程によって、空間変圧器およびプローブカードへと組み立てられてもよい。
【実施例】
【0037】
φ100mmのAVDが、本願の教示に従って製造され、具体的には、穿孔セラミックディスクが鋳型の中に設置され、約700℃にまで加熱され、A356.2アルミニウム合金溶浸材と共に、約1000psiの圧力までおよそ30分加圧された。次いで、鋳型は、外気温に到達するまで、周囲圧力で冷却しておいた。余分な材料を除去する過程のあと、AVDの性能特性を判定するために、様々な試験が行われた。これらの試験結果を以下に示す。
【0038】
ビアが信号経路の一部を形成するため、概して、ビアが低い抵抗値を示すことが望ましい。充填されたビアの抵抗を試験するために、準備されたサンプル上にある様々な場所の5つのビアが、測定のため選ばれた。抵抗は、1ボルトおよび5ボルトの両方で測定された。結果を以下の表1に示す。
【0039】
【表1】
貫通ビアの電気抵抗は、1.25mオーム以下であり、これは本用途には良い結果である。試験されたアルミニウムビアの抵抗率は、類似のタングステンビアのおよそ10分の1である。
【0040】
隣接するアルミニウムビア間の絶縁抵抗も、測定された。異なる電気信号が異なるビアを通過するため、このデータは重要である。したがって、それらのビアは電気的に互いと絶縁されていなくてはならない。絶縁が不十分であると、データ路上に雑音が生じたり、信号をショートさせたりする場合がある。以下に記載する通り、試験はいくつかのビア上で行われた。絶縁漏れ測定のために選ばれた第1の5つのビアの場所は、基板サンプル全体に広がっていた。第6のビアの場所は、少量のアルミニウム汚れが顕微鏡によって見ることができたため選ばれた。この汚れは、ビアから近隣のセラミック表面領域へ柔らかいアルミニウム材を再度分散させる研磨過程の印である場合がある。これは、その過程を最適に行うか、または少量のアルミニウムをエッチングする研磨後洗浄を実施することによって防止することができる。
【0041】
【表2】
絶縁抵抗もまた、AVDの第2の部分で測定された。この場合、3つのビアの場所が、サンプル片全体に広がるように選ばれ、中央のビアと8つの隣接するビアとの間の漏洩電流が測定された。結果は、以下の表3にある。
【0042】
【表3】
2つの表から分かるように、ビアからビアの絶縁抵抗はギガオーム値にあり、隣接するビア間の優れた電気的絶縁を示す、非常に高い測定値である。AVD全体に対する十分な絶縁を確実なものとするために、全ビア間のさらなる測定行うことができた。このような試験は、自動化機器の使用を伴うことがあってもよいであろう。
【0043】
表面粗度もまた考慮すべき点である。AVD製造過程の続くステップでは、接着パッドおよび相互接続が、ディスクの片面または両面に存在してもよい。粗いディスク表面では、相互接続およびパッドの寸法を制御する難度が増す。最適化された研磨過程により、ディスクは望ましい粗度を達成することができる。表面粗度は、サンプルの中心近くの2つの別々の場所で測定され、Ra値0.11μm(4.4μin)および0.15μm(6μin)で、ラッピングされ研磨されたアルミナと一致した。これらの数字は、研磨過程をより反映し、浸透過程の反映はより少ない一方で、本発明に従い作られたAVDが従来技術のディスクに匹敵する粗度にまで研磨されてもよいことを示している。
【0044】
研磨後、ビアの上部露出表面が基板の上表面と実質的に同等であることを確実にするために、試験がまた行われた。研磨後のセラミック表面下のアルミニウムプラグの陥凹の深さを試験するために、表面形状測定装置が使用された。その道具には基板の上を移動するダイヤモンドチップが使用され、チップが基板、次いでビアと接触する際の、鉛直変位が記録された。陥凹または「段」が大きければ大きいほど、基板の表面とビアの表面との間の差異が大きくなる。より高い段は逆に、ビアを伴うセラミック表面に持続的な金属の交点を有する能力に影響を与える場合がある。例えば、約5‐10μmより大きく、段が高すぎる場合、セラミック上の金属の交点は、陥凹したビアから接続を切られ得る。1つのこのような試験は、以下に含まれる。
【0045】
【表4】
表面の平坦性および平行性(すなわち、基板の上平面および底平面の間の相対的変動)は、プローブカード用途には重要である。プローブカードを準備する間、ピンは試験中、ウエハを半導体装置と接触するように配設される。しかしながら、これらのピンは、z軸において限定的なコンプライアンスを有する。低い平坦性および平行性により、全てのピンが半導体装置の意図されるパッド全てと接触するのを防止する場合があり、適切な作動に逆効果を与えることもある。
【0046】
平坦性は、ディスクの2つの垂直寸法に渡って両方測定された。測定値は、80.11μm/68mm(1.18ミル/インチ)および11.47μm/36mm(0.32ミル/インチ)であった。プローブカード製造には、z方向におけるピンのコンプライアンスが通常、数ミルに制限されているため、約1−2ミルの平坦性が概して望ましい。平坦性はまた、確実に接着パッドと接触するのが望ましい。
【0047】
このサンプルでは、平行性は1.35ミルと測定された。この測定は、基板がその内にととどまらなくてならない窓(上部および下部平行プレート)の提供に基づく。平行性測定の結果は以下の表5の通り。
【0048】
【表5】
プローブチップが、充填された金属ビアの縁から約25μm内に位置付けられると、抵抗の測定値は減少する(完全な開接点まで約1オーム)。次いで、プローブがビアの中央に置かれ再試験される場合、測定値は低い抵抗測定値にまで落ち、穴の縁近く、金属/セラミックインターフェースに高抵抗率の環帯があることを示す。この高抵抗率の環帯は、溶融した金属とセラミックディスクとの間の金属結合反応によって引き起こされることが判明している。溶融したアルミニウムは、アルミナ基板に反応し、酸化アルミニウム化合物を形成すると思われる。この酸化アルミニウム化合物は、研削、ラッピング、研磨過程の間に、ディスクの表面から除去されるが、環状層として残る。この結合反応によって、セラミックディスク内の金属ビアの保持力が増加し、表面層の金属除去間に、金属が移動する可能性が減少するため、この結合反応は望ましいものである。さらに、この反応層なしでは、アルミナおよびアルミニウム間の熱膨張係数の不一致によって、アルミナ基板に対するアルミニウムのより高い収縮率のため、冷却の際にアルミニウムプラグが基板から落ちてしまう可能性がある。
【0049】
環帯は、厚さ約25μmの全ビア領域の小領域のみを表すため、高い抵抗率の環帯は、ビアの電気伝導性に逆効果を有するようには見えない。非常に小さな直径のビアでは、非伝導性またはより伝導性の低い層は、ビアの直径全体を通って延在する場合があるというのは理論上は可能である。しかしながら、レーザー穿孔の制限は、ビアの大きさに課された最も知られた制限であるように思われる。すなわち、非伝導性の環帯を形成するゆえの制限は、これらのディスク、規定の達成可能なビアの直径、およびピッチパターンの商用用途において有意な問題を起こすとは予想されない。非伝導性環帯の組成は、アルミニウム付近の非常に低い酸素含有量から、アルミナ基板付近の化学両論比アルミナまで異なり得ることが予想される。ビア間の非常に小さな空間、すなわち25μm以下の場合、この高抵抗率の環帯により、隣接するビア間の電気的絶縁が弱まることも理論上可能である。これらのディスク、規定の達成可能な/望ましいビアの直径、およびピッチパターンの商用用途において、有意な問題を引き起こすことは予想されない。
【0050】
製造過程の間、ディスクは反りの影響を受けやすい場合があり、ある状況下では、極端な反りのために、実際に亀裂が発生することがある。ディスクが反りおよび亀裂の影響を受けやすい理由に関して、2つの理論が存在する。第1は、反りおよび亀裂は、AVDディスクの一方の側面にある固化アルミニウムの厚さの差異の結果である場合がある。溶融したアルミニウムがディスクの周囲に広がり、ビアに浸透すると、より多くのアルミニウムが、ディスクの単一側面に存在する場合がある。アルミニウムが冷却されると、厚みの差異により、反りまたはディスクの亀裂までを引き起こすことがある。第2の理論は、浸透前のディスクの初期粗度を考慮している。表面が完全に円滑であることはほとんどない(顕微鏡レベル)ため、ディスクは減圧下で浸透の影響を受けやすい一方で、アルミニウムが、ディスク表面の顕微鏡レベルの亀裂に浸透することが起こりうる。続くアルミニウムの加圧および硬化の間、表面の亀裂に侵入しているアルミニウムは、それらの亀裂に圧力を発現し、ディスクの中に歪んだ力(または極端な場合は、亀裂)を引き起こす。これらの潜在的な問題に対処するためには、鋳型の設計を、ディスクのいずれかの側面にある割れ目の空間を、最小化および均等化するように設計してもよい。第2の方法は、液体アルミニウムが、加圧前に、鋳型の両面に完全に侵入することを確実にするように、総浸透時間を増加することである。
【0051】
本発明の考慮されるべき例示的および好ましい実施形態について、本願に記載してきた一方で、本発明のその他変形例は、本願の教示から当業者には明らかであろう。本願に記載された特定の製造方法および幾何学形状は、本来は例示であって、制限を意味するものではない。それゆえ、発明の精神および範囲内に該当する変形例全てのように、添付の請求項で保証されるのが望ましい。したがって、米国特許証によって保証されることが望ましいものが、続く請求項において規定および区別される通りの本発明である。添付の請求の範囲に記載する。
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、2008年1月30日に出願された米国仮特許出願第61/024,708号に対して、米国特許法第119条(e)の下で優先権を主張し、上記仮特許出願の開示は、本明細書においてその全体が参照により援用される。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
セラミックのビアディスクは、密集して正確に位置付けられた多数の穴、またはそこを通って形成されるビアを含む、円形のアルミナ基板である。これらのビアは、絶縁セラミック基板を通る絶縁された電気伝導性領域を提供するために、伝導性材料で充填されている。ディスクは、半導体ウエハの大きさに合致するような大きさに設計することができる。
【0003】
セラミックのビアディスクは、具体的には空間変換を容易にするために、プローブカードでの利用に良く適している。プローブカードは、試験システムとウエハ上の回路との間に電気信号経路を提供する、特注設計のインターフェースであり、それによって、ウエハが個々の統合回路に切断され、続いてパッケージ化される前に、ウエハのレベルで回路の試験および検証が可能となる。プローブカードは通常、空間変圧器、インターポーザ、およびPCB/補強材に加えて、接触要素またはプローブアセンブリ(針、ワイヤ、プローブ等)を含む。
【0004】
空間変圧器の機能は、単一の半導体装置(ダイ)上の接着パッドの間、複数のダイスの間、またはウエハ全体に渡る接続を可能とし(ウエハ規模の統合を試験中にユニットに対して採用する場合)、次いでプリント基板上に見つけられる端子への電気接続の経路を選択することである。
【0005】
空間変圧器は、限定されるものではないが、多層テープキャストセラミック、薄膜または厚膜形成技術による、単一層完全焼成(硬化)セラミック、プリント基板、または形成層を伴うBT樹脂(BT Resin)コア(例えば、多層有機)を含む、多くの形態を使用して構築されてもよく、各々は、層の各々の間に接続を提供する金属化貫通ビアと共に、回路金属化および誘電体の代替層を用意する。
【0006】
これらの技術と関連する問題の1つには、寸法が長さまたは幅で4インチ〜6インチを超えて増加すると、十分な平面性および表面平行性を維持することができないということがある。加えて、厚さが増加すると、垂直ルーティングには、複数の誘電層の使用および電気的導通の維持が必要となり、高度な信号をサポートするが困難になる。
【0007】
セラミックベースの多層回路基板は、有機プリント基板と比較すると、より優れた電気特性を提供し、より高性能用途において採用される。多層基板を製作するための1つの一般的実践技術では、同時焼成テープキャストセラミックを使用する。同時焼成セラミック構造は、完全に焼成された後の、モノリシックセラミック基板である。高温同時焼成セラミック(HTCC)として一般に知られている本技術の高温版にしたがい、90%〜95%のアルミナ(AL2O3)およびガラスの混合物を、タングステンまたはモリブデンベースの金属ペーストと共に約1,600℃で焼成する。また代替として、低温同時焼成セラミック(LTCC)として一般に知られている、ガラス濃度の高いセラミックを、金、銀、銅、または銀−パラジウムベースのペーストと共に、約900℃〜1000℃の低温で焼成する。一般的に、セラミック粉体および有機結合剤は混合され、押し出され、可鍛性のあるシートに切断される。シートの細工は容易なため、ビアはシートに貫通して開けられ、選択された伝導性ペーストで充填される。伝導性パターンは、1つの側面上にスクリーン印刷される。シートは単独で焼成されるか、または焼結構成要素を形成するために、高温高圧下で積層構成に焼成されることができる。
【0008】
しかしながら、キャストセラミックを使用する多層基板の製造、または「グリーンテープ」により、独自の問題が持ち上がる。この技術は、相互接続密度を限定する、伝導パターン、ビアおよび空洞の整合の際の電位変化により、いくつかの欠点を有する。これらの問題は、多層基板を形成する原料となるセラミック材の個々の層の中および間の収縮差によって作り出される。また、テープキャストセラミックの表面粗度によって、電気的性能が制限される。さらに、テープキャストまたはグリーンシートのセラミックは、8%から40%までの結合剤を含み得るため、処理されたセラミックの純度水準はしっかりとは制御されず、電気的性能の妥協につながる。加えて、基板の厚みが増加すると、ボイド形成および/またはその他不連続がより困難となるように、テープキャストセラミックの固有収縮が、ビアの詰め物に影響を与える。例えば、www.smithsonianchips.si.edu/ice/cd/PKG_BK/CHAPT_11.PDFで閲覧可能である、Integrated Circuit Engineering Corporation,Ch. 11:Interconnect Substrate Technologies,pp1130から1137を参照されたい。上記の開示は、その全体が本明細書において参照により援用される。
【0009】
硬化セラミック基板を採用する場合、複数のビアを形成するために、レーザーまたはその他の適する方法で穿孔することができる。次いで、モリブデンまたはタングステンインクを、ワイヤパターンのプリント、およびビアの充填両方に使用することができる。しかしながら、この過程では、硬化セラミック基板を使用不可能にする、有意な数の非電気伝導性「開口」ビアが残ることがある。例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3を参照のこと。その他のビア充填過程も発表されている。例えば、特許文献3には、ビアを充填するための、無電解めっき過程の使用が記載されている。例えば、その他の特許、特許文献4および特許文献5には、ビアを充填するための電気めっき過程の使用が記載されている。上記6つの特許の開示は、それら全体が本明細書において参照により援用される。
【0010】
上に開示した問題のために、同時焼成技術を使用して製造されるビアディスクは、非常に低い収量を有し、25%を超えないことが多い。これらの低い収量により、リードタイムが長くなり、コストが増加する結果となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第6,114,240号明細書
【特許文献2】米国特許第6,215,321号明細書
【特許文献3】米国特許第6,852,627号明細書
【特許文献4】米国特許第5,287,619号明細書
【特許文献5】米国特許第5,440,805号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
(発明の概要)
テープキャストセラミック製造に付随して起こる収縮、あるいはモリブデンまたはタングステンインクを使用する硬化セラミックの非伝導性「開口」ビアに関連する欠点を軽減するために、ビアの長さが増加しても、セラミック(例えば、アルミナ、窒化アルミニウム等)またはガラス複合材(例えば、Pyrex(登録商標)等)等の硬化材の使用が、最小限のボイド形成またはその他電気的不連続でビアを充填する方法と共に提示される。硬化セラミックは剛性があり安定しているため、寸法制御を維持しながらより大きなサイズ(ウエハ規模)にまで設計する能力と、優れた平面性と、表面仕上げともより、重大な利点が提示される。さらに、硬化セラミックを、キャストセラミックより高純度で得ることができ、電気的性能において更なる改善が提供される。本発明では、各ビアが適切に充填され、同時焼成およびその他の従来の技術と関連する、収縮問題、開口ビア、低収量、ならびに高いコストを確実に防止するために、加圧金属浸透過程を使用する。
【0013】
一側面において、本発明は、ビアディスクを製造する方法に関し、方法は、そこを通って規定された少なくとも2つのビアを有する、実質的に無孔性の材料を備える基板を提供するステップと、電気伝導性材料を提供するステップと、電気伝導性材料が、溶融状態で流れて、少なくとも2つのビアを実質的に充填するように、高圧および高温の条件下で、基板の少なくとも1つの表面を電気伝導性材料に曝露するステップであって、それによって、基板を通して少なくとも2つの電気伝導性の絶縁領域を形成する、ステップと、を含む。上記側面の一実施形態において、基板はアルミナであり、ビアは、レーザー穿孔、ウォータージェット穿孔、および機械的穿孔のうちの少なくとも1つによって形成される。その他の実施形態において、基板はPYREX(登録商標)である。別の実施形態では、電気伝導性材料は、アルミニウム、アルミニウム合金、金、銀、銅、または銅合金であり得る。また別の実施形態では、方法は、基板を鋳型の中に設置し、加圧する前に加熱するステップを更に含む。また別の実施形態では、鋳型はグラファイトである。
【0014】
上記側面の特定の実施形態において、曝露するステップは、基板を最初に加熱し、電気伝導性材料を加圧するステップと、を含む。別の実施形態では、方法は、少なくとも2つのビアの間の基板の表面から、電気伝導性材料を除去するステップをさらに含む。また別の実施形態では、除去するステップは、研削、ラッピング、研磨、エッチング、およびそれらの組み合わせから成る群より選択される。また別の実施形態では、電気伝導性材料を基板の表面から除去するステップにより、ビア内にある伝導性材料の露出表面は、ビアの近位にある基板の表面と実質的に同一平面上に残される。別の実施形態では、方法は、少なくとも1つのビアと電気的に接続された接着パッドを提供するステップを含む。別の実施形態では、方法は、所定のパターンで基板の1つの側面上に、伝導性金属相互接続層を提供するステップを含む。本発明の一側面は、上記側面の方法に従って製造されるビアディスクを有する、プローブカード、および/または上記側面の方法に従って製造されるビアディスクを有する、空間変圧器に関する。
【0015】
別の側面では、本発明は、実質的に無孔性の材料から成り、そこを通る少なくとも2つのビアを規定する、ビアディスクと、各々のビアの中に配置される電気伝導性材料であって、電気伝導性材料が少なくとも2つのビアを実質的に充填するように、電気伝導性材料は、高圧および高温の条件下にて溶融状態でビアに流入し、それによって、基板を通して少なくとも2つの電気伝導性の絶縁領域を形成する、電気伝導性材料と、に関する。上記側面の実施形態において、基板は、アルミナであり、ビアは、レーザー穿孔、ウォータージェット穿孔、および機械的穿孔のうちの少なくとも1つによって形成される。その他の実施形態では、基板は、PYREX(登録商標)である。別の実施形態では、電気伝導性材料は、アルミニウム、アルミニウム合金、金、銀、銅、および銅合金から成る群より選択される。また別の実施形態では、少なくとも2つのビアの間にある基板の表面は、電気伝導性材料の欠如によって特徴付けられる。上記側面のまた別の実施形態では、少なくとも2つのビア内にある伝導性材料の露出表面は、少なくとも2つのビアの間にある基板の表面と実質的に同一平面上にある。
【0016】
上記側面の特定の実施形態において、ビアディスクは、100mm、150mm、200mm、300mm、または450mmの公称直径を有する。別の実施形態では、ビアディスクは、約0.5mmから約5mmの公称厚さを有する。その他の実施形態では、ビアディスクは、最大約0.8マイクロメータRaの表面粗度を有する。また別の実施形態では、少なくとも2つのビアは、最大約0.25mmの公称直径を有する。またその他の実施形態は、最大約1000:1の長さ対直径のアスペクト比を含む。別の実施形態は、最大約5mmのビアとビアとの間隔を伴って対称アレイに配設される、複数の電気伝導性ビアを含む。別の実施形態では、ビアディスクは、少なくとも1つのビアに電気的に接続される接着パッドを含む。別の実施形態では、ビアディスクは、所定のパターンで基板の1つの側面上に配置される、伝導性金属相互接続層を含む。別の実施形態では、少なくとも1つのビアの中に配置される電気伝導性材料は、基板の近位で伝導性が減少した領域を呈する。本発明のその他側面は、上記側面のビアディスクを含むプローブカード、および/または上記側面のビアディスクを含む空間変圧器に関する。
【0017】
本発明の商業生産方法の一実施形態に従い、複数の穿孔された基板(例えば、アルミナまたは窒化アルミニウム)が、対応する数のグラファイト鋳型と共に、積み重ねられ、相互に配置されたアセンブリの金属缶の中に設置される。アルミニウム浸透インゴットもまた、追加される。缶は、インゴットを溶融するために、およそ700℃の温度にまで加熱される。次いで、缶は、容器の中に設置され、部分的に減圧される。その後、溶融されたアルミニウムは、およそ1,000psiで20分から30分間加圧され、溶融されたアルミニウムを鋳型の中に付勢して、ビアを充填する。次いで、基板は冷却され、缶から除去される。基板は、グラファイト鋳型間から分離され、平坦な表面を研削および研磨し、充填されたビアを露出させる。その後、1つ以上の電気配線パターンの層が、接着剤、シード層、ルーティング層等(例えば、伝導性の銅、または特定のビアを電気的に接続するための、その他金属充填インク)を使用して、そこへ貼付される。接着パッドは、反対側面に貼り付けることもできる。代わりに、厚膜または薄膜蒸着が適用され得る。最後に、プローブカードが、試験システムおよびウエハ上の回路接触パッドと電気的に接触可能となるように、伝導性ピンが追加される。
【0018】
本発明のその他の特徴および利点ならびに本発明自体が、添付の図面とともに読むと、以下の様々な実施形態の説明からより完全に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、本発明の実施形態に従う、ビアディスク用のピッチパターンの概略上面図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態に従う、鋳型アセンブリの分解概略斜視図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態に従う、グラファイト鋳型の概略斜視図である。
【図4】図4は、図3のグラファイト鋳型アセンブリの概略部分断面図である。
【図5】図5は、図2の鋳型アセンブリの概略斜視図である。
【図6A】図6A〜図6Dは、本発明の一実施形態に従う、製造過程の概略図である。
【図6B】図6A〜図6Dは、本発明の一実施形態に従う、製造過程の概略図である。
【図6C】図6A〜図6Dは、本発明の一実施形態に従う、製造過程の概略図である。
【図6D】図6A〜図6Dは、本発明の一実施形態に従う、製造過程の概略図である。
【図7】図7は、その上に相互接続を有する本発明の実施形態に従い製造された、ビアディスクの一部分の概略部分上面図である。
【図8】図8は、図7のビアディスクの概略部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(詳細な説明)
伝導性材料を多孔性物質に浸透させるための特定の過程は、Cookに対する米国特許第5,111,870号および第5,111,871号に記載され、その開示は全て本願によって引用することにより組み込まれる。加えて、開示が全て本願によって引用することにより組み込まれる、Comicへの米国特許第5,322,109号、およびComicらへの米国特許第6,148,899号は、概して鋳型の空洞を空にし、鋳型および溶浸材の両方を事前加熱することについて記載している。これらの特許は、溶浸材で完全に充填される品物について記載している。このような完全に浸透された品物は、基板を通して別々の場所に伝導性要素を必要とする、半導体装置およびプローブカード用途での使用には適さないであろう。
【0021】
アルミニウム充填ビアディスク(“AVD”)等、本発明に従う基板を製造するための過程は、非伝導性無孔セラミック材のディスクまたは基板から始まる。一実施形態では、ディスクは、純度99.5%のアルミナである、Deranox995の材料からMorgan Ceramicsにより製造されていてもよい。純度約96%から約99.6%のアルミナのディスク、窒化アルミニウムのディスク、非セラミックディスク等、代替の材料から製造されるその他ディスクが、利用されてもよい。ブランド名PYREX(登録商標)の下、製造されるガラスまたは材料等、非セラミック基板が使用されてもよい。その他望ましい基板材料は、注入過程の間、基板が変形しないように、シリコンと類似の熱膨張係数(CTE)、および注入温度よりも高い溶融温度(またはガラスの場合には、ガラス遷移温度Tg)を伴う絶縁材料を含んでもよい。加えて、基板はディスクのように形成される必要はない。長方形、楕円形、およびその他の形状が熟慮される。
【0022】
様々なセラミック基板は、100mm、150mm、200mm、300mm、および450mmの公称直径を有するディスクを含み、過程において利用されてもよい。商業的に望ましいディスクの幾つかの例は、厚さ1mm±0.076でφ300mm+0.25/−0、厚さ1mm±0.076でφ100mm+0.25/−0、厚さ1.5mm±0.076でφ150mm+0.25/−0を含む。その他の大きさ、基板の形、および寸法も熟慮される。例えば、ディスクの直径にもかかわらず、約0.5mmから約5.0mmの厚さが本発明で利用されてもよい。より大きな厚さのディスクは、基板全体の厚さのために、浸透過程の間、より容易に平面性を維持する場合があり、より厳密でない許容誤差の下で研磨されてもよい(以下に記載の通り)。ディスクはまた、上に示すものより大きなまたは小さな直径を有していてもよく、例えば、φ50mm以下のディスク、およびφ450mm以上のディスクもまた使用されてもよい。ディスクは、浸透および研磨の前に、平均粗度最大約0.8マイクロメータRa以上の表面粗度の初期許容誤差を有してもよい。
【0023】
セラミックディスクは、そこを通って既に形成されている1つ以上のビアを伴う原料から得られてもよく、またはディスクの穿孔が過程の第1ステップであってもよい。セラミックにおけるレーザー穿孔、ウォータージェット穿孔、機械的穿孔、またはその他穿孔用技術が知られている。例えば、四角い1mmのピッチパターンの上に穴を穿つために、CO2レーザーが使用されてもよい。通常穴は、入口から出口の穴に向かって狭まり、わずかに先細りするであろうが、レーザー穿孔過程により、実質的に円柱状の寸法を有するビアが作り出されてもよい。およそ0.25mmの公称直径を有するビアが、利用されてもよい。一般的に、本願に記載される浸透過程によって充填されてもよいビアの寸法には、制限はない。具体的には、望ましいビアの寸法は、約0.1mmから約0.15mmまでの範囲であってもよい。最大約0.25mmまたは最大約0.76mmの範囲に直径を有するビアは、特定の用途に対して望ましい場合がある。加えて、最大約4:1、最大約10:1、最大約20:1および、最大約1000:1の長さ対直径のアスペクト比によって、幾つかの用途に特定の利点が提供される場合がある。特定の実施形態において、厚さ1mmの基板を貫く直径約0.13mm、すなわち約8:1のアスペクト比を有するビアは、本発明の方法を使用することで、完全に充填されてもよい。その他ビアディスクの実施形態は、厚さ約5mmの基板を貫く直径約0.2mmのビアを含み、すなわち25:1のアスペクト比を有する。本発明は、アスペクト比1000:1の、厚さ最大約10mmのセラミック基板、および最小約0.01mmのより小さな直径の穴の中のビアを、効率的に充填するであろうことが期待される。
【0024】
先細のビアを有するディスクの一実施形態において、各ビアの入口は、直径およそ0.16mmであり、各ビアの出口は、直径およそ0.12mmである。砂時計のようにくびれた形の断面を有するビア、および非円形の周囲を有するビアを含む、その他のビアの形も熟慮される。砂時計の形をした断面は、浸透後、充填されたビアが引き出されるのを防止するのに役立つ場合がある。ビアが先細りか、円柱状か、その他の形かにかかわらず、穿孔後、ディスクは、いずれのスラグを除去するためにビーズブラスト処理されてもよく、ビアの中に残っているいずれの破片を除去するために、Citrisol溶液の中でおよそ15分間、超音波によって洗浄されてもよい。Citrisolは、Jensen Beach,FLのMorning Star Industriesによって製造されている。
【0025】
レーザー穿孔に加えて、ビアは、グリーン状態のセラミックの中で穴を開けられるか、または機械加工され、次いで焼成されるか、あるいは、機械加工されるかまたはウォータージェット切断して焼成済みセラミックにすることができる。厚さ1.5mmの基板に100μmより小さな(例えば、約20μmから30μmほど小さな)穴を穿つことができるエキシマレーザー工具を利用してもよい。レーザーでビアを穿つ際には、基板の材料を貫く完全なビアを保証するよう注意すべきである。非常に小さな直径のビアは、基板の正面および背面の両方から穿たれてもよい。このような場合には、基板の厚さのおよそ2分の1の深さまでビアを穿つ。次いで、基板をひっくり返し、反対側と正確に同等となるように別の穴を穿つ。機械的配列の許容誤差は通常、約+/−2.5μmより少なく、約+/−0.5μmと同程度低い値も可能である。より厚い基板もまた、この穿孔手順から恩恵を受ける場合がある。これらの許容誤差によって、不整合により穴の大きさが著しく大きくなることはない。機械的穿孔は、より大きな(例えば、300μm〜500μmより大きな)直径の穴に対して使用することができる。加えて、ピッチ(すなわち、ビア間の距離)もまた、用途または設計要件によって変化してもよい。例えば、約0.5mmのピッチ(すなわち、ビアからビアの間隔)を有する対称な正方配列として構成されるビアのパターンは、特定の用途には有益である場合がある。
【0026】
代表的なビアの配列が図1に示され、基板表面12およびそこを通る複数のビア14を有する基板10を示す。この実施形態では、φ0.13mmのビアは、交互に対称な正方配列に配設され、ビアの各隣接列がずれている。図示した配置は、隣接列間に0.25mmのピッチと、非隣接列間に0.5mmのピッチとを有する。その他あつらえのピッチおよびビア直径も、不均一パターン、反復パターン、長方形配列以外のパターン(例えば、入れ子の円形ブルズアイパターン)等が熟慮される。
【0027】
ビアがセラミックディスクに形成されると、ディスクは浸透過程のため、グラファイト鋳型の中へ取り込まれる。このような鋳型30の分解図が図2に示される。鋳型には、側面留めプレート34だけでなく、端部プレート32も含まれる。側面留めプレート34は、製造過程中、溶浸材の分配を助けるための、複数の流路36を含む。鋳型プレート52は、図3により詳細に図示される通り、ディスク10を保持する円形陥凹を伴う、Barlo B−325グラファイトの正方形プレートであってもよい。単一のディスク鋳型プレート52aおよびマルチディスク鋳型プレート52bの両方を、利用してもよい。図3は、単一ディスク10aを受ける大きさである、鋳型プレート52aの拡大図を示す。ディスク容量にかかわらず、鋳型プレート52は概して筐体66を含み、止め輪56を係止要素58によって定位置に保持しながら、外縁周辺の定位置でディスク10を保持する大きさであり、より大きなディスク(例えば、約300mm以上)の場合には、ディスク10の真ん中、またはその近辺の台座60によって支持される。鋳型プレート52もまた、隣接する鋳型プレートと嵌め合うように、嵌め合い表面62を含んでもよい。鋳型プレート52は、溶融アルミニウムがいずれの収縮ボイドを充填し、ビアを適切に充填できるように流入することができる空洞64を提供するために、ディスクから離間している。
【0028】
鋳型プレート52およびその結果得られる空洞64の1組が、図4に示される。鋳型プレート筐体66により、鋳型プレート52と、各側面上のディスク10の表面との間に、およそ0.18mmの隙間が提供されてもよいが、その他の隙間も熟慮される。1つ以上の注入口68により、処理中、溶浸材を導入することが可能となる。両方ともにPort Huron,MIのAcheson Colloids Co.によって製造されている、DAG137またはProDag等の離型剤もまた、グラファイト鋳型の表面に添付されてもよい。1つの構成において、セラミックディスクは鋳型プレートの組の間に挟まれ、鋳型アセンブリを形成するために、グラファイト留め金を使用して組み立てられる。図2の鋳型アセンブリの組立図は、図5に示される。
【0029】
溶浸材システム100自体だけでなく、鋳型アセンブリに溶浸材を浸透させる1つの過程も、図6A〜6Dに示される。グラファイト鋳型アセンブリ30は、鋳型アセンブリ30の周囲の空間104を最小化する大きさである、鋼製の箱または缶102の中に設置される。次いで、鋳型アセンブリ30および缶102は、浸透温度(すなわち、伝導性材料が液化する温度)にまで事前に加熱される。別に、溶浸材のインゴットが、溶融状態108に達するまで、るつぼ106の中で加熱される。缶102は封かん110で密封され、通気道112を通って空気を除去することによって、部分的な減圧環境がその中に作り出される。次いで、充填管114が溶融した溶浸材108の中に設置され、その上にある仕切り弁116を開ける。代わりに、溶融キャップを充填管の開口部に提供することもできる。密封缶102内の減圧により、溶浸材108が缶102の中へ迅速に引き込まれ、図6Bに示す通り、溶浸材108が鋳型アセンブリ50の上面全体に広がる。十分な量の溶解した溶浸材108が、缶102内へ引き込まれたらすぐに、封かんは除去することが可能であり(図6Cに示す通り)、缶102、鋳型アセンブリ30、および溶融した溶浸材108は、オートクレーブ118内に設置される(図6Dに示す通り)。その後、オートクレーブ118は、確実にビアを完全に充填するために、約850psiから約1000psiまでの範囲で、加圧口120を介して加圧される。注入口68を介して、溶融した溶浸材108を鋳型アセンブリ30へ付勢すると、浸透していく。関連する過程は、米国特許第6,148,899号により詳細に記載され、その開示はその全体が本明細書において参照することにより援用される。
【0030】
一実施形態において、A356.2アルミニウム合金を伝導性材料として使用すると、合金は、約1000psiの圧力およびおよそ700℃の温度で、鋳型の上面の中へと注入される。代わりに、溶融した413.0−F アルミニウム合金を利用してもよい。その他の実施形態では、アルミニウム、銅、金、銀、銅合金、あるいはその他金属または合金等、その他の伝導性材料が、アルミニウム合金の代わりに利用されてもよい。銅が使用される場合、鋳型アセンブリはおよそ1200℃にまで事前に加熱することが可能である。代替の過程には、インゴットおよび缶を加熱する前に、鋳型の上面にある、缶の中の浸透材インゴットを最初に設置するステップが含まれる。インゴットが溶融状態となり、缶が十分に加熱された後、缶、鋳型アセンブリ、溶融した溶浸材がオートクレーブの中に設置され、加圧過程が行われる。その他の温度および浸透温度は、満足な結果であれば利用してもよい。例えば、A356.2アルミニウム合金を、約850psiから約1500psiの圧力で、鋳型の中へ注入してもよい。その他の実施形態では、浸透圧力は、約1000psiから約1400psi、および約1100psiから約1300psiの範囲である。また、A356.2アルミニウム合金に対しては、約700℃から約800℃、約725℃から約775℃、および約740℃から約760℃の浸透温度も熟慮される。浸透温度および圧力は、過剰加圧により発生する場合のあるディスクへの損傷なしに、確実に溶浸材を溶融し、ビアを充填する手助けとなるのに十分であるべきである。浸透温度は、使用された特定の溶浸材によって異なってもよい。
【0031】
溶融した伝導性材料が、鋳型アセンブリ30を通って移動すると、ディスク10とグラファイト鋳型プレート52との間の隙間で、ディスク10の表面が溶融材料108に露出される。したがって、ビアはディスク10の両側面から充填される。鋳型アセンブリの代替実施形態では、ディスクの一側面のみから溶融した伝導性材料を導入する。溶融材料の加圧によって、非常に高い浸透率が達成される場合もある。加えて、加圧によって、浸透過程が非常に速く、アスペクト比にかかわらず、ビアの開口部は完全にまたは実質的に完全に、溶浸材で充填されてもよい。概して、浸透量を制限する場合がある要素には、ビア内に残っている破片、固体状態から溶融状態への金属の相変化を引き起こすのに不十分な温度、または鋳型アセンブリ内の溶融材料の不十分な加圧が含まれる。特定の実施形態では、浸透過程にはおよそ1時間かかる。例えば、約20分から約4時間、約30分から約3時間、および約1時間から約2時間といった、その他の浸透時間が熟慮される。高温での浸透の後は、温度は下がり、溶浸材は凝固し始める。温度が凝固温度より下までさがるとすぐに、鋳型はオートクレーブから取り除かれ、ゆっくりと冷却することが可能で、特定の実施形態では、離型の前に最大24時間かける。冷却時間は、約8時間から24時間以上、約10時間から約22時間、約12時間から約20時間、および約14時間から約18時間と異なってもよい。冷却時間はまた、能動的な低温要素またはシステムを使用することによって、短縮してもよい。全製造時間が延びるため、浸透時間および冷却時間が長くなるのが望ましくない場合もあるが、ビアの完全な充填を保証する助けとなることもある。
【0032】
溶融したアルミニウムのリザーバは、冷却過程中の収縮によって失われたいずれの容積を埋め戻すために、鋳型アセンブリ50の上面に維持されてもよい。その他実施形態では、鋳型は、1000psiの注入圧力等の高圧下で冷却されてもよい。冷却中のその他圧力も熟慮される。もちろん、浸透時間および冷却時間は、ディスクの大きさ、缶内にあるディスクの数、利用される伝導性材料等によって変化してもよい。十分に冷却されたらすぐに、浸透したディスクは鋳型アセンブリから引き離される。グラファイト鋳型が損傷していなければ、再度使用してもよい。浸透過程は、Waltham,MAのMetal Matrix Cast Compositesによって行われ得る。
【0033】
浸透後、余分なアルミニウムは、ディスクを仕上げ、アルミニウムで充填されたビアを露出させたままにするために、ディスクの表面から除去することができる。概して、余分なアルミニウムの量は、ディスクと隣接するグラファイト鋳型との間にある空洞の深さと、一致しているべきである。この余分なアルミニウムは、研削、ラッピング、研磨、およびエッチング過程のうちの1つによって除去することができる。1つの例示的過程では、余分な材料のバルクは、Blanchard研削過程の間に、砥石車を使用して除去されてもよい。次いで、例えば、油ベースの懸濁液と共に片面ラップ盤を使用して,ディスクをラッピングしてもよい。最終研磨段階は、材料の仕上げ要件を達成するために行われ、脱イオン水およびコロイドシリカの懸濁液を利用してもよい。仕上げ過程中のどの時点でも、機械または熱ストレスの結果として生じる亀裂について、部品を検査してもよい。余分材料除去過程後の表面粗度は、最大で約0.9μmRaであってもよい。その他実施形態では、0.9μmRaを超える表面粗度もまた熟慮される。ラッピングにより、公称表面粗度は0.8μmRaとなり、特定の研磨技術によって、特定の研磨技術を用いると、非常に低い表面粗度(幾つかの場合、約0.05μmRa)が実現される場合がある。
【0034】
余分材料除去過程の完了時には、充填されたビアは露出され、ディスクを通して電気伝導性の絶縁領域を形成する。概して、余分材料除去過程によって、ビアの近位にある基板と実質的に同一平面の水準にまで、充填されたビアの表面が露出される。充填されたビア間にあるディスクの領域は、非伝導性セラミックのみを備えるため、充填されたビアは、隣接するビアとは別々に伝導性領域を形成する。本願に記載されるAVDを作る方法により、製造時間は著しく短縮され、収量は標準的なキャスト方法で得られた重量に対して、最大約95%まで増加する。
【0035】
図7は、本発明に従い製造された、その上に相互接続を有するビアディスクの一部分を図示する。図8は、図7のビアディスクに侵入する代表的なセクションを図示する。ビアディスク300は、上表面302および下表面304を有する。ディスク300は、上表面302および下表面304の間を延在する、複数のビア306によって侵入されている。電気伝導性パッド308または交点は、ビア306の端子表面に設置されてもよい。1つ以上の電気伝導性相互接続308(例えば、アルミニウム、銅、またはその他伝導性材料から成る)は、上表面302または下表面304上に存在してもよい。当該分野では既知である1つ以上の接着層、シード層、およびその他の層(図示せず)も、伝導性相互接続を載置する前に、必要な場合または望ましい場合には含まれてもよい。一実施形態において、配線パターンは、パターンを規定するフォトリソグラフィ、および伝導性材料で開口部を充填する電気めっき等の、標準半導体製造技術を使用して作り出される。代わりに、伝導性材料を蒸着するために、物理的気相蒸着が利用されてもよく、フォトリソグラフィ、および湿式化学エッチングまたはプラズマエッチングが、伝導性材料に模様を付けるために使用されてもよい。
【0036】
これらの相互接続308は、1つのビアを第2のビア(308aによって図示される通り)に接続するか、または1つのビアで、パッド308と接触するであろう試験プローブ310等の、別の電気伝導性相互接続材料を形成してもよい。ビアディスク300も、接続が利用されない場合には、接触パッドを有さない充填されたビア306を含んでもよい。論理入力数および論理出力数ルーティング等の、既知の相互接続ルーティング過程が、本発明に従い製造されるビアディスクに利用されてもよい。電気的相互接続もまた、基板上に直接、あるいは薄膜または厚膜技術を使用して、ルーティングされてもよい。次いで、仕上げられたAVDは、既知の過程によって、空間変圧器およびプローブカードへと組み立てられてもよい。
【実施例】
【0037】
φ100mmのAVDが、本願の教示に従って製造され、具体的には、穿孔セラミックディスクが鋳型の中に設置され、約700℃にまで加熱され、A356.2アルミニウム合金溶浸材と共に、約1000psiの圧力までおよそ30分加圧された。次いで、鋳型は、外気温に到達するまで、周囲圧力で冷却しておいた。余分な材料を除去する過程のあと、AVDの性能特性を判定するために、様々な試験が行われた。これらの試験結果を以下に示す。
【0038】
ビアが信号経路の一部を形成するため、概して、ビアが低い抵抗値を示すことが望ましい。充填されたビアの抵抗を試験するために、準備されたサンプル上にある様々な場所の5つのビアが、測定のため選ばれた。抵抗は、1ボルトおよび5ボルトの両方で測定された。結果を以下の表1に示す。
【0039】
【表1】
貫通ビアの電気抵抗は、1.25mオーム以下であり、これは本用途には良い結果である。試験されたアルミニウムビアの抵抗率は、類似のタングステンビアのおよそ10分の1である。
【0040】
隣接するアルミニウムビア間の絶縁抵抗も、測定された。異なる電気信号が異なるビアを通過するため、このデータは重要である。したがって、それらのビアは電気的に互いと絶縁されていなくてはならない。絶縁が不十分であると、データ路上に雑音が生じたり、信号をショートさせたりする場合がある。以下に記載する通り、試験はいくつかのビア上で行われた。絶縁漏れ測定のために選ばれた第1の5つのビアの場所は、基板サンプル全体に広がっていた。第6のビアの場所は、少量のアルミニウム汚れが顕微鏡によって見ることができたため選ばれた。この汚れは、ビアから近隣のセラミック表面領域へ柔らかいアルミニウム材を再度分散させる研磨過程の印である場合がある。これは、その過程を最適に行うか、または少量のアルミニウムをエッチングする研磨後洗浄を実施することによって防止することができる。
【0041】
【表2】
絶縁抵抗もまた、AVDの第2の部分で測定された。この場合、3つのビアの場所が、サンプル片全体に広がるように選ばれ、中央のビアと8つの隣接するビアとの間の漏洩電流が測定された。結果は、以下の表3にある。
【0042】
【表3】
2つの表から分かるように、ビアからビアの絶縁抵抗はギガオーム値にあり、隣接するビア間の優れた電気的絶縁を示す、非常に高い測定値である。AVD全体に対する十分な絶縁を確実なものとするために、全ビア間のさらなる測定行うことができた。このような試験は、自動化機器の使用を伴うことがあってもよいであろう。
【0043】
表面粗度もまた考慮すべき点である。AVD製造過程の続くステップでは、接着パッドおよび相互接続が、ディスクの片面または両面に存在してもよい。粗いディスク表面では、相互接続およびパッドの寸法を制御する難度が増す。最適化された研磨過程により、ディスクは望ましい粗度を達成することができる。表面粗度は、サンプルの中心近くの2つの別々の場所で測定され、Ra値0.11μm(4.4μin)および0.15μm(6μin)で、ラッピングされ研磨されたアルミナと一致した。これらの数字は、研磨過程をより反映し、浸透過程の反映はより少ない一方で、本発明に従い作られたAVDが従来技術のディスクに匹敵する粗度にまで研磨されてもよいことを示している。
【0044】
研磨後、ビアの上部露出表面が基板の上表面と実質的に同等であることを確実にするために、試験がまた行われた。研磨後のセラミック表面下のアルミニウムプラグの陥凹の深さを試験するために、表面形状測定装置が使用された。その道具には基板の上を移動するダイヤモンドチップが使用され、チップが基板、次いでビアと接触する際の、鉛直変位が記録された。陥凹または「段」が大きければ大きいほど、基板の表面とビアの表面との間の差異が大きくなる。より高い段は逆に、ビアを伴うセラミック表面に持続的な金属の交点を有する能力に影響を与える場合がある。例えば、約5‐10μmより大きく、段が高すぎる場合、セラミック上の金属の交点は、陥凹したビアから接続を切られ得る。1つのこのような試験は、以下に含まれる。
【0045】
【表4】
表面の平坦性および平行性(すなわち、基板の上平面および底平面の間の相対的変動)は、プローブカード用途には重要である。プローブカードを準備する間、ピンは試験中、ウエハを半導体装置と接触するように配設される。しかしながら、これらのピンは、z軸において限定的なコンプライアンスを有する。低い平坦性および平行性により、全てのピンが半導体装置の意図されるパッド全てと接触するのを防止する場合があり、適切な作動に逆効果を与えることもある。
【0046】
平坦性は、ディスクの2つの垂直寸法に渡って両方測定された。測定値は、80.11μm/68mm(1.18ミル/インチ)および11.47μm/36mm(0.32ミル/インチ)であった。プローブカード製造には、z方向におけるピンのコンプライアンスが通常、数ミルに制限されているため、約1−2ミルの平坦性が概して望ましい。平坦性はまた、確実に接着パッドと接触するのが望ましい。
【0047】
このサンプルでは、平行性は1.35ミルと測定された。この測定は、基板がその内にととどまらなくてならない窓(上部および下部平行プレート)の提供に基づく。平行性測定の結果は以下の表5の通り。
【0048】
【表5】
プローブチップが、充填された金属ビアの縁から約25μm内に位置付けられると、抵抗の測定値は減少する(完全な開接点まで約1オーム)。次いで、プローブがビアの中央に置かれ再試験される場合、測定値は低い抵抗測定値にまで落ち、穴の縁近く、金属/セラミックインターフェースに高抵抗率の環帯があることを示す。この高抵抗率の環帯は、溶融した金属とセラミックディスクとの間の金属結合反応によって引き起こされることが判明している。溶融したアルミニウムは、アルミナ基板に反応し、酸化アルミニウム化合物を形成すると思われる。この酸化アルミニウム化合物は、研削、ラッピング、研磨過程の間に、ディスクの表面から除去されるが、環状層として残る。この結合反応によって、セラミックディスク内の金属ビアの保持力が増加し、表面層の金属除去間に、金属が移動する可能性が減少するため、この結合反応は望ましいものである。さらに、この反応層なしでは、アルミナおよびアルミニウム間の熱膨張係数の不一致によって、アルミナ基板に対するアルミニウムのより高い収縮率のため、冷却の際にアルミニウムプラグが基板から落ちてしまう可能性がある。
【0049】
環帯は、厚さ約25μmの全ビア領域の小領域のみを表すため、高い抵抗率の環帯は、ビアの電気伝導性に逆効果を有するようには見えない。非常に小さな直径のビアでは、非伝導性またはより伝導性の低い層は、ビアの直径全体を通って延在する場合があるというのは理論上は可能である。しかしながら、レーザー穿孔の制限は、ビアの大きさに課された最も知られた制限であるように思われる。すなわち、非伝導性の環帯を形成するゆえの制限は、これらのディスク、規定の達成可能なビアの直径、およびピッチパターンの商用用途において有意な問題を起こすとは予想されない。非伝導性環帯の組成は、アルミニウム付近の非常に低い酸素含有量から、アルミナ基板付近の化学両論比アルミナまで異なり得ることが予想される。ビア間の非常に小さな空間、すなわち25μm以下の場合、この高抵抗率の環帯により、隣接するビア間の電気的絶縁が弱まることも理論上可能である。これらのディスク、規定の達成可能な/望ましいビアの直径、およびピッチパターンの商用用途において、有意な問題を引き起こすことは予想されない。
【0050】
製造過程の間、ディスクは反りの影響を受けやすい場合があり、ある状況下では、極端な反りのために、実際に亀裂が発生することがある。ディスクが反りおよび亀裂の影響を受けやすい理由に関して、2つの理論が存在する。第1は、反りおよび亀裂は、AVDディスクの一方の側面にある固化アルミニウムの厚さの差異の結果である場合がある。溶融したアルミニウムがディスクの周囲に広がり、ビアに浸透すると、より多くのアルミニウムが、ディスクの単一側面に存在する場合がある。アルミニウムが冷却されると、厚みの差異により、反りまたはディスクの亀裂までを引き起こすことがある。第2の理論は、浸透前のディスクの初期粗度を考慮している。表面が完全に円滑であることはほとんどない(顕微鏡レベル)ため、ディスクは減圧下で浸透の影響を受けやすい一方で、アルミニウムが、ディスク表面の顕微鏡レベルの亀裂に浸透することが起こりうる。続くアルミニウムの加圧および硬化の間、表面の亀裂に侵入しているアルミニウムは、それらの亀裂に圧力を発現し、ディスクの中に歪んだ力(または極端な場合は、亀裂)を引き起こす。これらの潜在的な問題に対処するためには、鋳型の設計を、ディスクのいずれかの側面にある割れ目の空間を、最小化および均等化するように設計してもよい。第2の方法は、液体アルミニウムが、加圧前に、鋳型の両面に完全に侵入することを確実にするように、総浸透時間を増加することである。
【0051】
本発明の考慮されるべき例示的および好ましい実施形態について、本願に記載してきた一方で、本発明のその他変形例は、本願の教示から当業者には明らかであろう。本願に記載された特定の製造方法および幾何学形状は、本来は例示であって、制限を意味するものではない。それゆえ、発明の精神および範囲内に該当する変形例全てのように、添付の請求項で保証されるのが望ましい。したがって、米国特許証によって保証されることが望ましいものが、続く請求項において規定および区別される通りの本発明である。添付の請求の範囲に記載する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビアディスクを製造する方法であって、該方法は、
実質的に無孔性の材料を備える基板を提供するステップであって、該基板は、該基板を通って規定された少なくとも2つのビアを有する、ステップと、
電気伝導性材料を提供するステップと、
該電気伝導性材料が、溶融状態で流れて、該少なくとも2つのビアを実質的に充填するように、上昇した圧力および温度の条件下で、該基板の少なくとも1つの表面を該電気伝導性材料に曝露するステップであって、それによって、該基板を通して少なくとも2つの電気伝導性の絶縁領域を形成する、ステップと
を包含する、方法。
【請求項2】
前記基板は、アルミナを備え、前記ビアは、レーザー穿孔、ウォータージェット穿孔、および機械的穿孔のうちの少なくとも1つによって形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基板は、PYREX(登録商標)を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記電気伝導性材料は、アルミニウム、アルミニウム合金、金、銀、銅、および銅合金から成る群より選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
加熱および加圧する前に、前記基板および前記電気伝導性材料を鋳型の中に設置するステップをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記鋳型は、グラファイトを備える、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記曝露するステップは、前記電気伝導性材料を最初に加熱し、次いで、加圧するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも2つのビアの間の前記基板の表面から、電気伝導性材料を除去するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記除去するステップは、研削、ラッピング、研磨、エッチング、およびそれらの組み合わせから成る群より選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記電気伝導性材料を前記基板の表面から除去するステップは、ビア内にある伝導性材料の露出表面を、該ビアの近位にある前記基板の表面と実質的に同一平面上に残す、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1つのビアと電気的に接続された接着パッドを提供するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
所定のパターンで前記基板の1つの側面上に、伝導性金属相互接続層を提供するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
請求項1に記載の方法に従って製造されるビアディスクを備えるプローブカード。
【請求項14】
請求項1に記載の方法に従って製造されるビアディスクを備える空間変圧器。
【請求項15】
ビアディスクであって、
実質的に無孔性の材料を備える基板であって、該基板は、該基板を通る少なくとも2つのビアを規定する、基板と、
該ビアの各々の中に配置される電気伝導性材料であって、該電気伝導性材料が該少なくとも2つのビアを実質的に充填するように、該電気伝導性材料は、上昇した圧力および温の条件下で、溶融状態で該ビアに流入し、それによって、該基板を通して少なくとも2つの電気伝導性の絶縁領域を形成する、電気伝導性材料と
を備える、ビアディスク。
【請求項16】
レーザー穿孔、ウォータージェット穿孔、および機械的穿孔のうちの少なくとも1つによって形成される、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項17】
前記基板はPYREX(登録商標)を備える、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項18】
前記電気伝導性材料は、アルミニウム、アルミニウム合金、金、銀、銅、および銅合金から成る群より選択される、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項19】
前記少なくとも2つのビアの間にある前記基板の表面は、電気伝導性材料がないことを特徴とする、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項20】
前記少なくとも2つのビア内にある前記伝導性材料の露出表面は、前記少なくとも2つのビアの間にある前記基板の表面と実質的に同一平面上にある、請求項19に記載のビアディスク。
【請求項21】
前記ビアディスクは、100mm、150mm、200mm、300mm、および450mmから成る群より選択される公称直径を有する、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項22】
前記ビアディスクは、約0.5mmから約5mmの公称厚さを有する、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項23】
前記ビアディスクは、約0.8μmまでの表面粗度Raを有する、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項24】
前記少なくとも2つのビアは、約0.25mmまでの公称直径を有する、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項25】
前記少なくとも2つのビアは、約1000:1までの長さ対直径のアスペクト比を有する、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項26】
複数の電気伝導性ビアをさらに備え、該複数の電気伝導性ビアは、約5mmまでのビア間の間隔を有して対称アレイに配設される、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項27】
少なくとも1つのビアに電気的に接続される接着パッドをさらに備える、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項28】
所定のパターンで前記基板の1つの側面上に配置される伝導性金属相互接続層をさらに備える、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項29】
少なくとも1つのビアの中に配置される前記電気伝導性材料は、前記基板の近位で伝導性が減少した領域を示す、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項30】
請求項14に記載のビアディスクを備えるプローブカード。
【請求項31】
請求項14に記載のビアディスクを備える空間変圧器。
【請求項1】
ビアディスクを製造する方法であって、該方法は、
実質的に無孔性の材料を備える基板を提供するステップであって、該基板は、該基板を通って規定された少なくとも2つのビアを有する、ステップと、
電気伝導性材料を提供するステップと、
該電気伝導性材料が、溶融状態で流れて、該少なくとも2つのビアを実質的に充填するように、上昇した圧力および温度の条件下で、該基板の少なくとも1つの表面を該電気伝導性材料に曝露するステップであって、それによって、該基板を通して少なくとも2つの電気伝導性の絶縁領域を形成する、ステップと
を包含する、方法。
【請求項2】
前記基板は、アルミナを備え、前記ビアは、レーザー穿孔、ウォータージェット穿孔、および機械的穿孔のうちの少なくとも1つによって形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基板は、PYREX(登録商標)を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記電気伝導性材料は、アルミニウム、アルミニウム合金、金、銀、銅、および銅合金から成る群より選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
加熱および加圧する前に、前記基板および前記電気伝導性材料を鋳型の中に設置するステップをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記鋳型は、グラファイトを備える、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記曝露するステップは、前記電気伝導性材料を最初に加熱し、次いで、加圧するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも2つのビアの間の前記基板の表面から、電気伝導性材料を除去するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記除去するステップは、研削、ラッピング、研磨、エッチング、およびそれらの組み合わせから成る群より選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記電気伝導性材料を前記基板の表面から除去するステップは、ビア内にある伝導性材料の露出表面を、該ビアの近位にある前記基板の表面と実質的に同一平面上に残す、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1つのビアと電気的に接続された接着パッドを提供するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
所定のパターンで前記基板の1つの側面上に、伝導性金属相互接続層を提供するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
請求項1に記載の方法に従って製造されるビアディスクを備えるプローブカード。
【請求項14】
請求項1に記載の方法に従って製造されるビアディスクを備える空間変圧器。
【請求項15】
ビアディスクであって、
実質的に無孔性の材料を備える基板であって、該基板は、該基板を通る少なくとも2つのビアを規定する、基板と、
該ビアの各々の中に配置される電気伝導性材料であって、該電気伝導性材料が該少なくとも2つのビアを実質的に充填するように、該電気伝導性材料は、上昇した圧力および温の条件下で、溶融状態で該ビアに流入し、それによって、該基板を通して少なくとも2つの電気伝導性の絶縁領域を形成する、電気伝導性材料と
を備える、ビアディスク。
【請求項16】
レーザー穿孔、ウォータージェット穿孔、および機械的穿孔のうちの少なくとも1つによって形成される、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項17】
前記基板はPYREX(登録商標)を備える、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項18】
前記電気伝導性材料は、アルミニウム、アルミニウム合金、金、銀、銅、および銅合金から成る群より選択される、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項19】
前記少なくとも2つのビアの間にある前記基板の表面は、電気伝導性材料がないことを特徴とする、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項20】
前記少なくとも2つのビア内にある前記伝導性材料の露出表面は、前記少なくとも2つのビアの間にある前記基板の表面と実質的に同一平面上にある、請求項19に記載のビアディスク。
【請求項21】
前記ビアディスクは、100mm、150mm、200mm、300mm、および450mmから成る群より選択される公称直径を有する、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項22】
前記ビアディスクは、約0.5mmから約5mmの公称厚さを有する、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項23】
前記ビアディスクは、約0.8μmまでの表面粗度Raを有する、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項24】
前記少なくとも2つのビアは、約0.25mmまでの公称直径を有する、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項25】
前記少なくとも2つのビアは、約1000:1までの長さ対直径のアスペクト比を有する、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項26】
複数の電気伝導性ビアをさらに備え、該複数の電気伝導性ビアは、約5mmまでのビア間の間隔を有して対称アレイに配設される、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項27】
少なくとも1つのビアに電気的に接続される接着パッドをさらに備える、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項28】
所定のパターンで前記基板の1つの側面上に配置される伝導性金属相互接続層をさらに備える、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項29】
少なくとも1つのビアの中に配置される前記電気伝導性材料は、前記基板の近位で伝導性が減少した領域を示す、請求項15に記載のビアディスク。
【請求項30】
請求項14に記載のビアディスクを備えるプローブカード。
【請求項31】
請求項14に記載のビアディスクを備える空間変圧器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7】
【図8】
【公表番号】特表2011−517365(P2011−517365A)
【公表日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−545189(P2010−545189)
【出願日】平成21年1月30日(2009.1.30)
【国際出願番号】PCT/US2009/032553
【国際公開番号】WO2009/097489
【国際公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【出願人】(510206372)イノベント テクノロジーズ, エルエルシー (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月30日(2009.1.30)
【国際出願番号】PCT/US2009/032553
【国際公開番号】WO2009/097489
【国際公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【出願人】(510206372)イノベント テクノロジーズ, エルエルシー (1)
【Fターム(参考)】
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