説明

ビスホスホネート及び葉酸代謝拮抗剤を含む組成物

関節炎、とりわけ関節リウマチ及び変形性関節炎を治療するための組成物及び方法。これらの組成物は、少なくとも1つの葉酸代謝拮抗剤、及び少なくとも1つのビスホスホネート、又はその薬学的に許容される塩を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の技術分野
本発明は、少なくとも1つのビスホスホネート及び少なくとも1つの葉酸代謝拮抗剤を含む組成物に関する。より詳しくは、本発明は、変形性関節炎及び関節リウマチなどの関節炎の治療に対するこれらの組成物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
関節炎(Arthritis)(「関節(arth)」は関節(joint)を意味し、「炎(itis)」は炎症を意味する)は、実際には、100を超える様々な状態からなり、腱炎や滑液包炎の比較的穏やかな形態から、変形性関節炎(「損耗と裂傷」の関節炎)まで、関節リウマチなどの重大な全身的形態までの範囲があり得る。さらに、「関節炎」という用語には、体の各部に関与する、線維筋痛などの疼痛症候群、及びループスのような関節炎関連疾患が含まれる。さらに、痛風もまた、関節に影響を及ぼすことから、ある種の関節炎と考えられる。
【0003】
関節炎の主な形態は、変形性関節炎及び関節リウマチ(RA)である。変形性関節炎は、一般に、年齢を重ねるにつれて発生する長年にわたる関節の損耗と裂傷の結果である。これは、軟骨の損失及び骨構造の変化を伴う。対照的に、関節リウマチ(RA)は、びらん滑膜炎、軟骨分解、及び関節破壊をもたらす全身性の特徴及び関節合併症を有する慢性炎症性疾患である。関節に対する構造的損傷は、長期的な転帰の前兆であり、機能的低下、能力障害、及び大手術の必要性の原因となる。RAは、210万人を超えるアメリカ人を冒し、そのうちの150万人は女性である。この進行性、慢性、及び多くは重大な疾病は、通常は中年に発生するが、子供や若年成人に生じることもある。
【0004】
RAに対する現在の治療は、症状(例えば、関節の痛み、硬直、及び腫脹)及び根本的な疾病プロセスの治療に集中している。RAの症状に対する治療には、副腎皮質ステロイド(例えば、プレドニゾン)及び非ステロイド性抗炎症性薬(NSAID)(例えば、アスピリン、イブプロフェン、インドメタシン、ナプロキセン)が挙げられる。疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)と称される化合物(例えば、メトトレキサート、アゾチオチオプリン、ヒドロキシクロロキン、シクロスポリン、D-ペニシラミン、スルファサラジン、レフルノミド、及びミノサイクリン)及び遺伝子操作されたモノクロナール抗体ベースの薬剤(例えば、インフリキシマブ、エタナルセプト、アダリムバブ)が、RAの原因因子を標的にする。この抗体ベースの薬剤は、腫瘍壊死因子-α(TNF-α)と称される炎症発生タンパク質を標的とし、かつ中和する。過去20年間にわたり、選択されるDMARDは、メトトレキサート(Rheumatrex)であり、これは、元々は種々の癌の治療のために開発された。残念ながら、これは、RA患者の3分の1に対して有効であるに過ぎない。
【0005】
ビスホスホネートは、骨粗鬆症及びパジェット病を含むいくつかの骨疾患の特徴である過度の破骨細胞活性を阻害するために選択される治療となっている、炭素置換のピロホスフェート類似体である。また、これらの化合物は、RAにおいて有益な効果を有し得る(Curr. Opin. Rheumatol. 15:469-475, 2003(非特許文献1); 米国特許第5,428,181号(特許文献1))。
【0006】
葉酸代謝拮抗剤又は葉酸アンタゴニストは、癌の治療のために高頻度で使用される化合物の群である。これらの化合物は、チミジル酸合成酵素及びジヒドロ葉酸還元酵素を阻害し、デノボプリン合成を低下させる。1つの葉酸代謝拮抗剤、メトトレキサートもまた、関節リウマチの治療のために使用される。
【0007】
現状のRA治療は全て欠点と副作用を有しており、全ての治療が全ての個人に有効であるわけではない。このように、RAを有効に治療することが可能なさらなる組成物に対する必要性が存在している。
【0008】
【特許文献1】米国特許第5,428,181号
【非特許文献1】Curr. Opin. Rheumatol. 15:469-475, 2003
【発明の開示】
【0009】
発明の概要
本発明は、関節炎、とりわけ、RA及び変形性関節炎を治療する方法を提供し、この方法は、こうした治療を必要とする哺乳類を特定すること;ならびにビスホスホネート及び葉酸代謝拮抗剤、又はその薬学的に許容される塩をその哺乳類に投与することを含む。1つの態様において、葉酸代謝拮抗剤は、メトトレキサートである。1つの態様において、哺乳類はヒトである。別の態様において、ビスホスホネートは、イサレンドロネート、クロドロネート、エチドロネート、パミドロネート、チルドロネート、イバンドロネート、ゾレンドロネート、オルパドロネート、レジドロネート、ネリドロネート、これらの置換誘導体、又はこれらの薬学的に許容される塩である。別の態様において、葉酸代謝拮抗剤とビスホスホネートは、同時に投与される。さらに別の態様において、葉酸代謝拮抗剤は、ビスホスホネートの前に投与される。さらなる別の態様において、ビスホスホネートは、葉酸代謝拮抗剤の前に投与される。ビスホスホネートと葉酸代謝拮抗剤は、経口、静脈内、筋肉内、関節内、又は直腸に投与してもよい。
【0010】
本発明の別の態様は、関節炎の治療のための薬物の調製における、少なくとも1つの葉酸代謝拮抗剤、及び少なくとも1つのビスホスホネート、その置換誘導体、又はその薬学的に許容される塩の使用である。この態様の1つの局面において、哺乳類はヒトである。この態様の別の局面において、葉酸代謝拮抗剤は、メトトレキサートである。ビスホスホネートは、アレンドロネート、クロドロネート、エチドロネート、パミドロネート、チルドロネート、イバンドロネート、ゾレンドロネート、オルパドロネート、レジドロネート、ネリドロネート、これらの置換誘導体、又はこれらの薬学的に許容される塩であり得る。1つの態様において、葉酸代謝拮抗剤とビスホスホネートは、同じ製剤の中にある。別の態様において、葉酸代謝拮抗剤とビスホスホネートは、異なる製剤の中にある。関節炎は、関節リウマチ又は変形性関節炎であってもよい。
【0011】
好ましい態様の詳細な説明
本発明は、関節炎、特に関節リウマチ(RA)及び変形性関節炎に関係する炎症の抑制、並びにこれらの疾患の治療のための、1種又は複数種の葉酸代謝拮抗剤と組み合わせた1種又は複数種のビスホスホネートの使用に関する。本願明細書に記載のビスホスホネート/葉酸代謝拮抗剤の組成物及び方法において、1種又は複数種のビスホスホネート及び/又は葉酸代謝拮抗剤の薬学的に許容される塩、代謝物、プロドラッグ、又は置換誘導体(例えば、エステル、アミド)が、1種又は複数種のビスホスホネート及び/又は葉酸代謝拮抗剤の代わりに使用され得ることが理解されるであろう。
【0012】
本発明における使用に適するビスホスホネートには、アレンドロネート、クロドロネート、エチドロネート、パミドロネート、チルドロネート、イバンドロネート、ゾレンドロネート、オルパドロネート、レジドロネート、ネリドロネート、これらの置換誘導体、及びこれらの薬学的に許容される塩が挙げられる。本発明における使用に適する他のビスホスホネートには、米国特許第5,885,473号、同6,162,929号、同4,705,651号、同5,312,954号、同4,327,039号、同5,196,409号、同5,412,141号、同4,922,007号、同5,019,651号、同5,583,122号、同6,080,779号、及び同6,117,856号に記載のものが挙げられる。
【0013】
本発明における使用に適する葉酸代謝拮抗剤には、メトトレキサート、アミノプテリン、トリメトレキサート、ロメトレキソール(lometrexol)、ペメトレキセド、5-フルオロウラシル、及びロイコボリンが挙げられる。1つの態様において、葉酸代謝拮抗剤は、メトトレキサートである。
【0014】
関節リウマチ及び変形性関節炎は、最も一般的な関節炎の状態であるが、本発明の組成物は、アキレス腱炎、軟骨無形成症、末端肥大関節症、癒着性関節包炎、成人発症スチル病、強直性脊椎炎、鵞足滑液包炎、虚血壊死、ベーチェット症候群、二頭筋腱炎、ブラウント病、ブルセラ脊椎炎、滑液包炎、踵骨滑液包炎、結晶沈着症、カプラン症候群、手根管症候群、軟骨石灰化症、膝蓋軟骨軟化症、慢性滑膜炎、慢性再発性多巣性骨髄炎、チャーグ-ストラウス症候群、コーガン症候群、副腎皮質ステロイド誘発骨粗鬆症、肋胸骨症候群、CREST症候群、クリオグロブリン血症、変形性関節疾患、皮膚筋炎、糖尿病性指硬化症、汎発性特発性骨増殖症(DISH)、椎間板炎、円板状エリテマトーデス、薬物誘発性ループス、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、デュピュイトラン拘縮、エーラース-ダンロー症候群、腸疾患に基づく関節炎、上顆炎、びらん性炎症性変形性関節炎、運動誘発性コンパートメント症候群、ファブリー病、家族性地中海熱、ファーバー脂肪肉芽腫症、フェルティ症候群、線維筋痛症、第五病、偏平足、異物滑膜炎、フライバーグ病、真菌性関節炎、ゴーシェ病、巨細胞関節炎、淋菌性関節炎、グッドパスチャー症候群、痛風、肉芽腫性動脈炎、関節血症、ヘモクロマトーシス、ヘーノホ-シェーンライン紫斑病、B型肝炎表面抗原疾患、股関節異形成、ハーラー症候群、過剰可動性症候群、過敏性血管炎、肥大性骨関節症、免疫複合体病、インピンジメント症候群、ジャコー関節症、若年性強直性脊椎炎、若年性皮膚筋炎、若年性関節リウマチ、川崎病、キーンベック病、レッグ‐カルヴェ‐ペルテス病、レッシュ‐ナイハン症候群、線状強皮症、リポイド皮膚関節炎、ロフグレン症候群、ライム病、悪性滑膜腫、マルファン症候群、滑膜ひだ症候群(medial plica syndrome)、転移性癌性関節炎、混合性結合組織病(MCTD)、混合性クリオグロブリン血症、ムコ多糖症、多中心性細網組織球症、多発性上皮異形成、マイコプラズマ関節炎、筋筋膜痛症候群、新生児ループス、神経障害性関節症、結節性脂肪織炎、オクロノーシス、肘頭部滑液包炎、オズグッド-シュラッター病、骨軟骨腫症、骨形成不全症、骨軟化症、骨髄炎、骨壊死、骨粗鬆症、重複症候群、パジェット病、回帰性リウマチ、膝蓋大腿部痛症候群、ペレグリニー-スティーダ症候群、色素性絨毛結節性滑膜炎、梨状筋症候群、足底筋膜炎、結節性多発関節炎、リウマチ性多発筋痛症、多発性筋炎、膝窩嚢胞、後脛骨腱炎、ポット病、膝蓋前滑液胞炎、人工関節感染、弾力線維性仮性黄色腫、乾癬性関節炎、レイノー現象、反応性関節炎/ライター症候群、反射性交感神経性ジストロフィー症候群、再発性多発性軟骨炎、踵骨後方滑液包炎、リウマチ熱、リウマチ性血管炎、回旋筋腱板腱炎、仙腸関節炎、サルモネラ菌性骨髄炎、類肉腫症、鉛痛風、ショイエルマン骨軟骨炎、強皮症、化膿性関節炎、血清反応陰性関節炎、赤痢菌関節炎、肩手症候群、鎌状赤血球関節症、シェーグレン症候群、大腿骨頭滑り症、脊柱管狭窄、脊椎分離症、ブドウ球菌関節炎、スティックラー症候群、亜急性皮膚ループス、スイート症候群、シドナム舞踏病、梅毒性関節炎、全身性エリテマトーデス(SLE)、高安動脈炎、足根管症候群、テニス肘、ティーツェ症候群、一過性骨粗鬆症、外傷性関節炎、転子滑液包炎、結核関節炎、潰瘍性大腸炎の関節炎、未分化結合組織症候群(UCTS)、蕁麻疹様血管炎、ウイルス性関節炎、ウェゲナー肉芽腫症、ホウィップル病、ウィルソン病、及びエルシニア関節炎を含む他の関節疾患を治療するために使用することもできる。
【0015】
1種又は複数種の葉酸代謝拮抗剤と1種又は複数種のビスホスホネートとの組み合わせは、鳥類や哺乳類などの種々の脊椎動物の治療のために使用されてもよい。本願明細書に記載の組成物及び方法を用いた治療に適する哺乳類には、ヒト、霊長類、イヌ、ネコ、ウサギ、モルモット、ウマ、ブタ、ウシなどが挙げられる。関節炎(例えば変形性関節炎又はRA)を有する哺乳類を特定され、次いで、1種又は複数種の葉酸代謝拮抗剤及び1種又は複数種のビスホスホネート、その置換誘導体、又はその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物が投与される。
【0016】
「薬学的組成物」という用語は、1種又は複数種のビスホスホネート及びメトトレキサート、その置換誘導体、又はその薬学的に許容される塩と、希釈剤又は担体などの他の化学成分との混合物を指す。薬学的組成物は、生物体に本化合物を投与することを容易にする。当技術分野においては、限定されるものではないが、経口投与、注射投与、エアロゾル投与、非経口投与、及び局所投与等を含む多数の化合物投与技術が存在する。また、薬学的組成物は、化合物を、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸などの無機又は有機酸と反応させることによって得ることができる。
【0017】
「担体」という用語は、化合物の細胞又は組織中への取り込みを容易にする化学的配合物を規定する。例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)は、多くの有機化合物を生物体の細胞又は組織の中に取り込むことを容易にすることから、一般的に使用される担体である。
【0018】
「希釈剤」という用語は、対象となる化合物を溶解するだけでなく、その化合物の生物学的な活性形態も安定化する、水の中に希釈される化学的配合物を規定する。当技術分野において、緩衝液の中に溶けた塩が、希釈剤として使用される。1つの一般的に使用される緩衝液は、ヒト血液の塩状態によく似ているため、リン酸緩衝食塩水である。緩衝塩は、低濃度で溶液のpHをコントロールできるため、緩衝された希釈剤は、化合物の生物学的活性をめったに変化させない。
【0019】
「生理学的に許容できる」という用語は、化合物の生物学的な活性及び特性を無効にしない担体又は希釈剤を規定する。
【0020】
「薬学的に許容される塩」という用語は、それが投与される生物体に著しい刺激作用を生じず、かつ化合物の生物学的な活性及び特性を抑制しない化合物の調合物を指す。薬学的塩は、本発明の化合物を、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸などの無機酸と反応させることによって得ることができる。また、薬学的塩は、本発明の化合物を塩基と反応させ、アンモニウム塩などの塩、ナトリウム又はカリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム又はマグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩、ジシクロヘキシルアミン、N-メチル-D-グルタミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミンなどの有機塩基の塩、及びアルギニン、リジンなどのアミノ酸との塩などを形成することによっても得ることができる。
【0021】
「エステル」という用語は、式-(R)n-COOR'を有する化学的部分を指し、式中、R及びR'は、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール(環状炭素を介して結合)、及びヘテロ脂環式(環状炭素を介して結合)からなる群より独立して選択され、nは、0又は1である。
【0022】
「アミド」とは、式-(R)n-C(O)NHR'又は-(R)n-NHC(O)R'を有する化学的部分のことであり、式中、R及びR'は、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール(環状炭素を介して結合)、及びヘテロ脂環式(環状炭素を介して結合)からなる群より独立して選択され、nは、0又は1である。アミドは、本発明の分子に結合したアミノ酸又はペプチド分子であってもよく、それによってプロドラッグを形成する。
【0023】
「代謝物」という用語は、哺乳類の細胞の中でビスホスホネート及び/又はメトトレキサートが転換した化合物を指す。本発明の薬学的組成物は、ビスホスホネート及び/又はメトトレキサートの代わりに、ビスホスホネート及び/又はメトトレキサートの代謝物を含んでもよい。本発明の方法の範囲は、ビスホスホネート及び/又はメトトレキサートが患者に投与され、さらにその代謝物が生物活性的存在である例を含む。
【0024】
「プロドラッグ」とは、インビボで親薬物に転換される薬剤を言う。プロドラッグは、ある状況では親薬物よりも投与が容易であるため、有用なことが多い。例として、それらは、経口投与により生物的に利用可能であるが、親薬物はそうではないことがある。また、プロドラッグは、親薬物を上回る、向上した薬学的組成物の溶解性を有し得る。限定されるものではないが、プロドラッグの例は、移動性にとって水溶性が不利益である所では細胞膜を横切る送達を容易にするためにエステル(「プロドラッグ」)として投与されるが、その後、水溶性が有益である細胞内に入ると、活性的存在であるカルボン酸に代謝的に加水分解される、本発明の化合物である。プロドラッグのさらなる例は、ペプチドが代謝されて活性部分が現れる、酸性基に結合したショートペプチド(ポリアミノ酸)である。
【0025】
さらなる局面において、本発明は、本願明細書に記載の薬学的組成物を用いて患者を治療する方法に関する。
【0026】
「治療する」又は「治療」という用語は、必ずしも完全な治癒を意味しない。疾病のいかなる望ましくない徴候又は症状のいかなる範囲までのいかなる軽減、又は疾病の進行の遅延も、治療とみなすことができる。さらに、治療は、患者の良好な状態又は外観の全体的感触を悪化させる可能性のある行為を含み得る。また、治療は、たとえ症状が軽減されない、疾病状態が回復しない、又は患者の、良好な状態の全体的感触が改善されないとしても、患者の寿命を長くすることを含んでもよい。
【0027】
本願明細書に記載の薬学的組成物は、ヒト患者にそれ自体を投与するか、あるいは、併用療法におけるように、他の活性成分と混合された薬学的組成物の状態で、又は適切な担体もしくは賦形剤と混合された薬学的組成物の状態で、投与することができる。本願の化合物の処方及び投与の技術は"Remington's Pharmaceutical Sciences", Mack Publishing Co., Easton, PA, 18th edition, 1990に見ることができる。
【0028】
本発明において、葉酸代謝拮抗剤とビスホスホネートは、同時に投与されてもよく、ビスホスホネートの前に葉酸代謝拮抗剤が投与されてもよく、又は逆であってもよい。適切な投与経路には、例えば、局所投与、経口投与、直腸投与、経粘膜投与、又は腸管内投与;筋肉内注射、皮下注射、静脈内注射、髄内注射、並びに、髄腔内注射、直接の脳室内注射、腹腔内注射、鼻腔内注射、関節内注射(関節に直接)、又は眼内注射を含む非経口送達が挙げられる。
【0029】
あるいは、本化合物は、全身的様式ではなく、例えば、多くはデポー剤又は徐放性製剤の状態で腎臓又は心臓領域に本化合物を直接注射することにより、局所に投与してもよい。さらに、標的化薬物送達システム、例えば、組織特異的抗体でコーティングされたリポソームで、薬物を投与してもよい。リポソームは、器官によって選択的に標的にされ、吸収されるであろう。
【0030】
本発明の薬学的組成物は、それ自体は公知の様式で製造することができ、例えば、従来の混合、溶解、造粒、糖衣形成、磨砕、乳化、カプセル化、封入、又は錠剤化プロセスを用いて製造することができる。本願明細書に記載の薬学的組成物において、メトトレキサートと1種又は複数種のビスホスホネートが、同じ組成物中に一緒に処方されてもよく、又は別に処方されてもよい。例えば、メトトレキサートは、第1錠剤に提供されてもよく、ビスホスホネートは、別の錠剤に提供されてもよい。1種を超えるビスホスホネートが組成物に含まれる場合、それらもまた、一緒に又は別に処方されてもよい。
【0031】
このように、本発明にしたがって使用される薬学的組成物は、薬学的に使用可能な調製物に活性化合物を加工することを容易にする賦形剤及び助剤を含む1種又は複数種の生理学的に許容される担体を用いて、従来の様式で処方されてもよい。適切な処方は、選択された投与経路によって決まる。任意の周知の技術、担体、及び賦形剤を、適切に、かつ当技術分野、例えば、上述のRemington's Pharmaceutical Sciencesにおいて理解されるように、使用することができる。
【0032】
注射について、本発明の薬剤は、水溶液、好ましくは、ハンクス液、リンガー液、又は生理食塩緩衝液などの生理学的適合性の緩衝液中に処方されてもよい。経粘膜投与について、通過されるべきバリアに対して適切な浸透剤が、製剤に使用される。こうした浸透剤は、当技術分野において一般に公知である。
【0033】
経口投与について、本化合物は、活性化合物を、当技術分野で周知の薬学的に許容される担体と混合することによって容易に製剤可能である。こうした担体は、本発明の化合物を、治療されるべき患者による経口摂取のために、錠剤、ピル、糖衣錠、カプセル、液体、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液等として製剤することを可能にする。経口用途の薬学的調製物は、1種又は複数種の固体賦形剤を本発明の薬学的に組み合わせたものと混合し、得られた混合物を任意に粉砕し、望ましければ適切な助剤を添加した後に顆粒の混合物を加工して、錠剤又は糖衣コアを得ることによって得ることができる。適切な賦形剤は、とりわけ、乳糖、ショ糖、マンニトール、又はソルビトールを含む糖類などの充填剤;例えば、トウモロコシでんぷん、小麦でんぷん、米でんぷん、ポテトでんぷん、ゼラチン、トラガカントガム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、及び/又はポリビニルピロリドン(PVP)などのセルロース調製物である。望ましければ、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、又はアルギン酸もしくはアルギン酸ナトリウムなどのその塩などの崩壊剤を添加することもできる。
【0034】
局所投与について、本化合物は、軟膏剤、ゲル、クリーム、ペースト、軟膏、ゲル、クリーム、又はローションとして、又は経皮パッチとして、表皮への投与のために製剤してもよい。軟膏剤及びクリームは、例えば、水性又は油性基剤を用い、適切な増粘剤及び/又はゲル化剤を添加して製剤してもよい。ローションは、水性又は油性基剤を用いて製剤してもよく、一般に、1種又は複数種の乳化剤、安定化剤、分散剤、懸濁化剤、増粘剤、又は着色剤もまた含有するであろう。
【0035】
糖衣錠コアには適切なコーティングが施される。この目的のため、濃縮糖溶液が使用され得、これは任意で、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カーボポールゲル、ポリエチレングリコール、及び/又は二酸化チタン、ラッカー溶液、及び適切な有機溶媒又は溶媒混合物を含んでもよい。活性化合物の用量の様々な組み合わせを識別する又は特徴づけるために、染料又は顔料が錠剤又は糖衣コーティングに添加されてもよい。
【0036】
舌下を含む経口的に使用可能な薬学的調製物には、ゼラチンから作られる押し込み型カプセルのみならず、ゼラチンとグリセロール及びソルビトールなどの可塑剤とから作られるソフトな密封カプセルが挙げられる。押し込み型カプセルは、活性成分を、乳糖などの充填剤、でんぷんなどの結合剤、及び/又はタルクもしくはステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤、及び任意で安定化剤と混合して含むことができる。ソフトカプセルにおいて、活性化合物は、脂肪油、液体パラフィン、又は液体ポリエチレングリコールなどの適切な液体に溶解又は懸濁させてもよい。さらに、安定化剤を添加してもよい。経口投与のための全ての製剤は、こうした投与に適する薬用量であるべきである。
【0037】
口腔投与について、本組成物は、従来の様式で製剤された錠剤又はロゼンジの形態を取ってもよい。
【0038】
吸入による投与について、本発明にしたがって使用される化合物は、加圧パック又は噴霧器からの、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、又は他の適切なガスのような適切な噴射剤を用いる、エアロゾルスプレー状の形態で、便利に送達される。加圧エアロゾルの場合、用量単位は、一定量を送達するバルブを提供することによって定めてもよい。吸入器又は注入器に使用する例えばゼラチンのカプセル及びカートリッジは、本化合物と例えば乳糖又はでんぷんなどの適切な粉末基剤との粉末混合物を含んで製剤してもよい。
【0039】
本化合物は、注射による、例えば、ボーラス注入又は持続点滴による非経口投与のために処方してもよい。注射用の処方は、単位用量形態、例えば、アンプル又は多数用量容器に、添加保存料とともに提示してもよい。本組成物は、油性又は水性媒体の懸濁液、溶液、又はエマルジョンのような形態を取ってもよく、懸濁剤、安定化剤、及び/又は分散剤などの処方剤を含んでもよい。
【0040】
非経口投与用の薬学的製剤には、水溶性形態における活性化合物の水溶液が挙げられる。さらに、活性化合物の懸濁液は、適切な油性注射懸濁液として調製してもよい。適切な親油性の溶媒又は媒体には、ゴマ油などの脂肪油、オレイン酸エチル又はトリグリセリドなどの合成脂肪酸エステル、又はリポソームが挙げられる。水性の注射懸濁液は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、又はデキストランなどの、懸濁液の粘度を高める物質を含んでもよい。任意で、懸濁液は、高度な濃縮液の調製を可能にするために、化合物の溶解性を高める適切な安定化剤又は薬剤もまた含んでもよい。
【0041】
あるいは、活性成分は、使用前に適切な媒体、例えば、無菌ピロゲンフリー水を用いて構成するための粉末形態であってもよい。
【0042】
また、本化合物は、例えば、ココアバター又は他のグリセリドなどの従来の坐薬基剤を含む坐薬又は保持浣腸などの、直腸組成物に処方してもよい。
【0043】
上述の製剤に加え、本化合物は、デポー剤調製物として処方することもできる。こうした長時間作用性の製剤は、埋め込み(例えば、皮下又は筋肉内)によって、又は筋肉内注射によって投与してもよい。このように、例えば、本化合物は、適切な高分子もしくは疎水性の材料(例えば、許容できるオイル中のエマルジョンとして)又はイオン交換樹脂を用いて、あるいは、難溶性誘導体、例えば、難溶性塩として処方してもよい。
【0044】
本発明の疎水性化合物用の薬学的担体は、ベンジルアルコール、非極性界面活性剤、水混和性有機ポリマー、及び水相を含む共溶媒系である。使用される一般的な共溶媒系は、無水エタノール中の体積構成として、3w/v%のベンジルアルコール、8w/v%の非極性界面活性剤Polysorbate80(商標)、及び65w/v%のポリエチレングリコール300の溶液であるVPD共溶媒系である。当然ながら、共溶媒系の割合は、その溶解性及び毒性の特徴を壊すことなく、大幅に変化してもよい。さらに、共溶媒成分の同一性は変化してもよく、例えば、POLYSORBATE80(商標)の代わりに他の低毒性非極性界面活性剤を使用してもよく、ポリエチレングリコールの割合の大きさが変化してもよく、他の生体適合性ポリマー、例えば、ポリビニルピロリドンが、ポリエチレングリコールと置き換わってもよく、他の糖類又は多糖類が、ブドウ糖の代わりをしてもよい。
【0045】
あるいは、疎水性の薬学的化合物用の他の送達システムを用いてもよい。リポソーム及びエマルジョンは、疎水性薬物用の送達媒体又は担体の周知の例である。通常は毒性がより高いといった代償があるが、ジメチルスルホキシドなどの特定の有機溶媒もまた用いてもよい。さらに、本化合物は、治療薬を含む固体疎水性ポリマーの半透性マトリックスなどの徐放システムを用いて送達することもできる。種々の徐放材料が確立されており、当業者に周知である。徐放カプセルは、化学的性質に応じて、数週間から100日間以上にもわたって本化合物を放出することができる。治療用薬剤の化学的性質及び生物学的安定性に応じて、タンパク質安定化のためのさらなる戦略を用いてもよい。
【0046】
本発明の薬学的組み合わせに使用される化合物の多くは、薬学的適合性の対イオンを持つ塩として提供されてもよい。薬学的適合性の塩は、限定されるものではないが、塩酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸等を含む多くの酸を用いて形成してもよい。塩は、水又は他のプロトン性溶媒に対し、対応する遊離酸又は塩基の形態よりも可溶性である傾向がある。
【0047】
本発明における使用に適する薬学的組成物には、その意図する目的を達成するのに有効な量で活性成分を含む組成物が挙げられる。より詳しくは、薬学的有効量とは、治療される被験者の疾病の症状を防止、軽減、もしくは改善する、又は生存を長引かせるのに有効な化合物の量を意味する。治療的有効量の決定は、とりわけ本願明細書において提供された詳細な開示に照らし、十分に当業者の能力の範囲内である。
【0048】
本発明の薬学的組成物についての正確な処方、投与経路、及び薬用量は、患者の状態を考慮して、個々の医者によって選択可能である。(例えば、Fingl et al. 1975, "The Pharmacological Basis of Therapeutics", Ch. 1 p. 1参照)。典型的に、患者に投与される本組成物の用量範囲は、患者の体重の約0.5〜1000mg/kgであることができる。各成分の服用は、患者の必要により、1回のみであるか、又は、1日もしくは複数日間における、一連の2回もしくはそれ以上の服用であってもよい。ここで留意するべきは、本願の開示の中で記載される特定の化合物の殆ど全てについて、少なくともある症状の治療についてのヒト薬用量は確立されていることである。すなわち、殆どの場合、本発明は、それらの同じ薬用量、又は確立されたヒト薬用量の約0.1%〜500%、より好ましくは、約25%〜250%を使用する。新たに見出された薬学的化合物についての場合のようにヒト薬用量が確立されていない場合、適切なヒト薬用量は、ED50もしくはID50値、又は、動物における毒性試験及び有効性試験から適格とされるような、インビトロもしくはインビボの研究から導かれる他の適切な値から推測することができる。
【0049】
正確な薬用量は、薬物ごとの基準で決定されるであろうが、殆どの場合、薬用量に関するある一般化を作成することができる。成人患者についての1日の用法・用量は、例えば、本発明の薬学的組成物又は遊離塩基として計算したその薬学的に許容される塩の各成分が0.1mg〜6000mg、好ましくは、1mg〜5000mg、例えば、25〜5000mgである経口用量、又は各成分が0.01mg〜100mg、好ましくは各成分が0.1mg〜60mg、例えば、1〜40mgである静脈内、皮下、又は筋肉内の用量であってもよく、本組成物は、1日当たり1〜4回投与される。あるいは、本発明の組成物は、連続的な静脈内注射によって、好ましくは、各成分が1日当たり最大400mgである用量で投与してもよい。このように、経口投与による各成分の合計の1日薬用量は、典型的に、1〜2500mgの範囲であり、非経口投与による合計の1日薬用量は、典型的に、0.1〜400mgの範囲である。適切には、本化合物は、例えば、1週間もしくはそれ以上、又は数箇月もしくは数年間である連続的な治療のある期間にわたって投与されると考えられる。
【0050】
服用量及び間隔は、調節効果又は最小有効濃度(MEC)を維持するのに十分な活性部分の血漿レベルを提供するように、個々に調整してもよい。MECは、各化合物について異なると考えられるが、インビトロのデータから推測することができる。MECを達成するために必要な薬用量は、個々の特徴及び投与ルートによって決まるであろう。しかしながら、HPLCアッセイ又はバイオアッセイを、血漿濃度を測定するために使用することができる。
【0051】
また、服用の間隔は、MEC値を用いて求めることもできる。組成物は、時間の10〜90%、好ましくは30〜90%、及び最も好ましくは50〜90%にわたってMECを超える血漿レベルを維持する計画を用いて投与するべきである。
【0052】
局所的投与又は選択的摂取の場合、薬物の有効な局所濃度は、血漿濃度と関係しないことがある。
【0053】
投与される組成物の量は、当然ながら、治療される被験者、被験者の体重、苦痛の深刻さ、投与の様式、及び担当医師の判断によって決まるであろう。
【0054】
本組成物は、望ましければ、活性成分を含有する1つ又は複数の単位用量形態を含み得るパック又はディスペンサー装置の中に存在してもよい。パックは、金属又はプラスチックホイル、例えば、ブリスターパックを含んでもよい。パック又はディスペンサー装置は、投与のための指示が添付されていてもよい。また、パック又はディスペンサー装置は、医薬品の製造、使用、又は販売を規制する行政機関によって規定される形態の容器に関する通知が添付されていてもよく、その通知は、ヒト又は動物に投与するための薬物形態に対するその機関による承認を反映する。こうした通知は、例えば、処方箋調剤について米国食品医薬品局によって承認されたラベル表示、又は承認された製品挿入物であってもよい。また、適合性のある薬学的担体の中に処方された本発明の化合物を含む組成物が、調製され、適切な容器に入れられ、表示の症状の治療についてラベル表示される。
【0055】
実施例1
アレンドロネート(Fosamax)と組み合わせたメトトレキサートの有効性及び安全性を評価するための、二重盲検プラセボ対照の平行ランダム研究

取り入れ基準
・18〜75歳の男性及び女性
・RAについて米国リウマチ学会(ACR)の基準に適合
・少なくとも6箇月の疾病期間
・16歳を超える年齢で発病
・ベースラインの訪れる前に、現在、少なくとも12週間にわたって毎週1回与えられる安定な十分に容認された用量のMTX(7.5〜20mg)で治療されていなければならない
・陰性の妊娠テスト結果を有する妊娠の可能性のある女性のみならず全ての男性被験者は、研究期間中、及び被験物質の最後の投与後少なくとも12週間にわたり、医学的に許容された避妊法を用いることに合意しなければならない
・このプロトコルにおいて規定される研究の訪問及び処置が可能であり、進んで応じる
・あらゆるプロトコル規定の処置が行われる前に、スクリーニング訪問において、文書による自発的な説明と同意用紙を理解し、サインし、日付を入れる

除外基準
・抗TNFα生物工学製品、リツキシマブのあらゆる事前使用、抗CD4もしくはジフテリアインターロイキン2融合タンパク質又は他の免疫抑制生物工学製品(アナキンラを除く)の受容
・妊娠又は母乳を与えている女性、又は研究期間中もしくは被験物質の最後の投与後12週間以内に妊娠する予定のある女性
・乏しいコンプライアンスの前歴、又は薬物乱用/アルコール乱用の前歴、過度のアルコール飲料の消費、又は研究プロトコルに従うもしくは説明と同意を得る能力を妨害し得る現在もしくは過去の精神病
・プロトコル本文に詳述されるような、通常の臨床的実験値又は重要な同時医療事象からのあらゆる臨床的に重要な逸脱を含む、本研究に参加する被験に対して医師の判断が有害であり得るあらゆる状態
【0056】
現状でメトトレキサートを摂取している100人の患者に、60日間にわたって1日に1回、10mgのアレンドロネートを経口投与する。100人の患者にはプラセボを投与する。アレンドロネートは、食事、飲物、又は他の投薬の少なくとも30分間前に、グラス満杯の水と一緒に午前中に摂取する。治療効果は、関節硬直、関節痛の患者の報告、抗CCP抗体レベル、IgMリウマトイド因子のレベル、及びC反応性タンパク質レベルを含む種々の測定によって求められる。アレンドロネートとメトトレキサートの組み合わせを投与された患者は、プラセボ又はメトトレキサートのみを投与された患者よりも、有意に大きい改善を示す。
【0057】
当業者には、本発明の趣旨から逸脱することなく、多くの様々な変更が成され得ることが理解されるであろう。したがって、本発明の形態は例示に過ぎず、本発明の範囲の制限を意図するものではないことが明確に理解されるべきである。
【0058】
上記に引用した全ての文献及び他の情報源は、その全体が参照により本願明細書に組み入れられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
関節炎の治療を必要とする哺乳類を特定すること;ならびに少なくとも1つの葉酸代謝拮抗剤、及び少なくとも1つのビスホスホネート、その置換誘導体、又はその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物を該哺乳類に投与することを含む、関節炎の治療方法。
【請求項2】
前記哺乳類がヒトである、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記葉酸代謝拮抗剤がメトトレキサートである、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記ビスホスホネートが、アレンドロネート、クロドロネート、エチドロネート、パミドロネート、チルドロネート、イバンドロネート、ゾレンドロネート、オルパドロネート、レジドロネート、ネリドロネート、これらの置換誘導体、及びこれらの薬学的に許容される塩からなる群より選択される、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記葉酸代謝拮抗剤と前記ビスホスホネートが同時に投与される、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記葉酸代謝拮抗剤が前記ビスホスホネートの前に投与される、請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記ビスホスホネートが前記葉酸代謝拮抗剤の前に投与される、請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記葉酸代謝拮抗剤と前記ビスホスホネートが同じ製剤の中にある、請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記葉酸代謝拮抗剤と前記ビスホスホネートが異なる製剤の中にある、請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記葉酸代謝拮抗剤と前記ビスホスホネートが、経口投与、静脈内投与、又は筋肉内投与される、請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記関節炎が関節リウマチ又は変形性関節炎である、請求項1記載の方法。
【請求項12】
少なくとも1つの葉酸代謝拮抗剤、及び少なくとも1つのビスホスホネート、その置換誘導体、又はその薬学的に許容される塩の、関節炎治療用薬物の調製における使用。
【請求項13】
前記哺乳類がヒトである、請求項12記載の使用。
【請求項14】
前記葉酸代謝拮抗剤がメトトレキサートである、請求項12記載の使用。
【請求項15】
前記ビスホスホネートが、アレンドロネート、クロドロネート、エチドロネート、パミドロネート、チルドロネート、イバンドロネート、ゾレンドロネート、オルパドロネート、レジドロネート、ネリドロネート、これらの置換誘導体、及びこれらの薬学的に許容される塩からなる群より選択される、請求項12記載の使用。
【請求項16】
前記葉酸代謝拮抗剤と前記ビスホスホネートが同じ製剤の中にある、請求項12記載の使用。
【請求項17】
前記葉酸代謝拮抗剤と前記ビスホスホネートが異なる製剤の中にある、請求項12記載の使用。
【請求項18】
前記関節炎が関節リウマチ又は変形性関節炎である、請求項12記載の使用。

【公表番号】特表2009−525976(P2009−525976A)
【公表日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−553379(P2008−553379)
【出願日】平成19年2月2日(2007.2.2)
【国際出願番号】PCT/US2007/002941
【国際公開番号】WO2007/092338
【国際公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【出願人】(504045075)サイプレス バイオサイエンス, インコーポレイテッド (5)
【Fターム(参考)】