説明

ビデオゲームプログラム、ビデオゲーム装置及びビデオゲーム制御方法

【課題】 コントローラに内蔵された加速度センサが検知した加速度データに基づいてオブジェクトを移動させ、このオブジェクトにより移動体の移動方向を変化させることができるようにする。
【解決手段】 本ゲームプログラムでは、制御部1に認識された加速度データGおよび時間間隔データdtに基づいて、コントローラ25の速度Vおよびコントローラの方向に基づいて、オブジェクトの速度VBおよびオブジェクトの方向が算出される。オブジェクトの速度でオブジェクトの方向に移動するオブジェクトの位置座標が制御部1に認識される。移動中の移動体の位置データが制御部1に認識される。オブジェクトの領域内の座標が移動体の領域内の座標の少なくとも一つに一致すると判断された場合に、移動体が移動する方向をオブジェクトの移動方向に修正する計算が実行される。移動体がオブジェクトの移動方向に移動する状態が、移動体に対応する画像データを用いて画像表示部に連続的に表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビデオゲームプログラム、特に、画像表示部にオブジェクトと移動体とを表示しコントローラに内蔵された加速度センサが検知した加速度データに基づいてオブジェクトを移動させ移動体の移動方向を変化させるビデオゲームをコンピュータに実現させるためのビデオゲームプログラムに関する。また、このビデオゲームプログラムにより実現されるビデオゲームを実行可能なビデオゲーム装置、およびこのビデオゲームプログラムにより実現されるビデオゲームを制御可能なゲーム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から様々なビデオゲームが提案されている。これらビデオゲームは、ゲーム装置において実行されるようになっている。たとえば、一般的なゲーム装置は、モニタと、モニタとは別体のゲーム機本体と、ゲーム機本体とは別体の入力部たとえばコントローラとを有している。コントローラには、入力部たとえば複数の入力釦が配置されている。このようなゲーム装置においては、入力釦を操作することにより、モニタに表示されたオブジェクトを動作させることができるようになっている。
【0003】
このようなゲーム装置において、対戦ゲームたとえば野球ゲームが実行される場合を考える。野球ゲームでは、入力釦を操作することにより、モニタに表示されたオブジェクトたとえば打者キャラクタのバットを動作させることができる(非特許文献1を参照)。この場合、まず、十字釦の上下左右の釦を押すと、ミートカーソルは上下左右に移動する。次に、投手キャラクタから投球されたボールがヒッティング面の通過位置に到達したときにバットでボールを捉えることができるようにX釦を押すと、打者キャラクタはバットスイングを開始する。すると、モニタに表示されたバットが一定速度で移動を開始する。そして、投球されたボールがヒッティング面に到達したタイミングと、バットがヒッティング面に到達したタイミングとが一致すると、投球されたボールはバットにより打ち返される。このとき、バットにより打ち返されたボールがゴロになるのかライナーになるのかフライになるのかは、バットがヒッティング面に位置した状態における、断面を円と仮定したバットとボールとの上下方向の位置関係によって決定されている。
【非特許文献1】実況パワフルプロ野球9 決定版、コナミ株式会社、PS2版
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の野球ゲームでは、バットにより打ち返されたボールがゴロになるのかライナーになるのかフライになるのかは、バットがヒッティング面に位置した状態における、断面を円と仮定したバットとボールとの上下方向の位置関係によって決定されていた。たとえば、
バットの中心部にボールが当たった場合はボールはライナーになり、バットの中心部より上方の部分にボールが当たった場合はボールはフライになり、バットの中心部より下方の部分にボールが当たった場合はボールはゴロになる。このとき、投球されたボールが速ければ、バットにより打ち返されたボールの速度も速くなり、投球されたボールが遅ければ、バットにより打ち返されたボールの速度も遅くなる。
【0005】
このように、従来の野球ゲームでは、ボールが上方に打ち返されるか下方に打ち返されるかは、バットとボールとの上下方向の位置関係によって決定され、打ち返されたボールの速度は、投球されたボールの速度に依存して決定されるようになっている。このため、従来の野球ゲームでは、実際のプッシュバントのように、バットにボールが当たる瞬間にバットを押し出すことによって、バットから打ち返されるボールの方向や速度を変更することは、実質的には実現することが困難であった。
【0006】
本発明の目的は、コントローラに内蔵された加速度センサが検知した加速度データに基づいてオブジェクトを移動させ、このオブジェクトにより移動体の移動方向を変化させることができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係るビデオゲームプログラムは、画像表示部にオブジェクトと移動体とを表示し、コントローラに内蔵された加速度センサが検知した加速度データに基づいてオブジェクトを移動させ移動体の移動方向を変化させるビデオゲームを実現可能なコンピュータに、以下の機能を実現させるためのプログラムである。
(1)入力部に連続的に入力される加速度データを制御部に認識させる加速度データ認識機能。
(2)入力部に連続的に入力される加速度データの時間間隔を時間間隔データとして制御部に認識させる時間間隔データ認識機能。
(3)制御部に認識された加速度データおよび時間間隔データに基づいて、コントローラの速度の大きさデータおよびコントローラの速度の方向データを制御部に算出させる速度データ算出機能。
(4)コントローラの速度の大きさデータおよびコントローラの速度の方向データに基づいて、オブジェクトの速度の大きさデータおよびオブジェクトの速度の方向データを制御部に算出させるオブジェクト移動速度データ算出機能。
(5)オブジェクトの速度の大きさデータにより規定される速度でオブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に移動するオブジェクトに対する位置データを制御部に認識させるオブジェクト位置認識機能。
(6)移動中の移動体の位置データを制御部に認識させる移動体位置認識機能。
(7)オブジェクトの位置データにより規定されるオブジェクトの領域内の座標が移動体の位置データにより規定される移動体の領域内の座標の少なくとも一つに一致するか否かを制御部に判断させる座標一致判断機能。
(8)オブジェクトの領域内の座標が移動体の領域内の座標の少なくとも一つに一致すると制御部に判断された場合に、移動体が移動する方向をオブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に修正する計算を制御部に実行させる移動体移動方向修正機能。
(9)移動体がオブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に移動する状態を、移動体に対応する画像データを用いて画像表示部に連続的に表示する移動体移動状態表示機能。
【0008】
このプログラムによって実現されるゲームでは、加速度データ認識機能において、入力部に連続的に入力される加速度データが制御部に認識される。時間間隔データ認識機能においては、入力部に連続的に入力される加速度データの時間間隔が、時間間隔データとして制御部に認識される。速度データ算出機能においては、制御部に認識された加速度データおよび時間間隔データに基づいて、コントローラの速度の大きさデータおよびコントローラの速度の方向データが制御部により算出される。オブジェクト移動速度データ算出機能においては、コントローラの速度の大きさデータおよびコントローラの速度の方向データに基づいて、オブジェクトの速度の大きさデータおよびオブジェクトの速度の方向データが制御部により算出される。オブジェクト位置認識機能においては、オブジェクトの速度の大きさデータにより規定される速度でオブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に移動するオブジェクトに対する位置データが制御部に認識される。移動体位置認識機能においては、移動中の移動体の位置データが制御部に認識される。座標一致判断機能においては、オブジェクトの位置データにより規定されるオブジェクトの領域内の座標が移動体の位置データにより規定される移動体の領域内の座標の少なくとも一つに一致するか否かが制御部により判断される。移動体移動方向修正機能においては、オブジェクトの領域内の座標が移動体の領域内の座標の少なくとも一つに一致すると制御部に判断された場合に、移動体が移動する方向をオブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に修正する計算が、制御部により実行される。移動体移動状態表示機能においては、移動体がオブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に移動する状態が、移動体に対応する画像データを用いて画像表示部に連続的に表示される。
【0009】
このゲームプログラムによって実現される野球ゲームを例にすると、まず、コントローラから入力部に連続的に入力される加速度データが、制御部により認識される。そして、コントローラから入力部に連続的に入力される加速度データの時間間隔が、時間間隔データとして制御部により認識される。次に、制御部に認識された加速度データおよび時間間隔データに基づいて、コントローラの速度の大きさデータおよびコントローラの速度の方向データが制御部により算出される。そして、コントローラの速度の大きさデータおよびコントローラの速度の方向データに基づいて、オブジェクトたとえばバットの速度の大きさデータおよびバットの速度の方向データが制御部により算出される。続いて、バットの速度の大きさデータにより規定される速度でバットの速度の方向データにより規定される方向に移動するバットに対する位置データが制御部に認識される。そして、投球されたボールの位置データが制御部に認識される。続いて、バットの位置データにより規定されるバットの領域内の座標がボールの位置データにより規定されるボールの領域内の座標の少なくとも一つに一致するか否かが制御部により判断される。そして、バットの領域内の座標がボールの領域内の座標の少なくとも一つに一致すると制御部に判断された場合に、ボールが移動する方向をバットの速度の方向データにより規定される方向に修正する計算が、制御部により実行される。最後に、ボールがバットの速度の方向データにより規定される方向に移動する状態が、ボールに対応する画像データを用いて画像表示部に連続的に表示される。
【0010】
このゲームプログラムでは、加速度センサが内蔵されたコントローラを用いることによって、バットの領域内の座標がボールの領域内の座標の少なくとも一つに一致すると制御部に判断された場合、ボールがバットの速度の方向データにより規定される方向に移動する状態を、ボールに対応する画像データを用いて画像表示部に連続的に表示することができる。すなわち、コントローラを移動させることにより、バットキャラクタにボールキャラクタが当たった場合、ボールキャラクタが移動する方向をバットキャラクタの速度の方向データにより規定される方向に変更することができる。
【0011】
請求項2に係るビデオゲームプログラムは、請求項1に記載のゲームプログラムにおいて、前記コンピュータに以下の機能をさらに実現させる。
(10)移動中の移動体の速度の大きさデータを制御部に認識させる移動体速度認識機能。
(11)移動体の位置データに基づいて移動体の移動方向データを制御部に算出させる移動体方向データ算出機能。
【0012】
このプログラムによって実現されるゲームでは、移動体速度認識機能において、移動中の移動体の速度の大きさデータが制御部に認識される。そして、移動体方向データ算出機能において、移動体の位置データに基づいて移動体の移動方向データが制御部により算出される。そして、移動体移動方向修正機能において、オブジェクトの領域内の座標が移動体の領域内の座標の少なくとも一つに一致すると制御部に判断された場合に、オブジェクトの速度の大きさデータおよび方向データと移動体の速度の大きさデータおよび方向データとが制御部により合成計算され、合成速度の方向データが制御部により算出される。そして、移動体が移動する方向を合成速度の方向データにより規定される方向に修正する計算が制御部により実行される。そして、移動体が合成速度の方向データにより規定される方向に移動する状態が、移動体に対応する画像データを用いて画像表示部に連続的に表示される。
【0013】
このゲームプログラムによって実現される野球ゲームを例にすると、まず、コントローラから入力部に連続的に入力される加速度データの時間間隔が、時間間隔データとして制御部により認識される。そして、コントローラから入力部に連続的に入力される加速度データが、制御部により認識される。次に、制御部に認識された加速度データおよび時間間隔データに基づいて、コントローラの速度の大きさデータおよびコントローラの速度の方向データが制御部により算出される。そして、コントローラの速度の大きさデータおよびコントローラの速度の方向データに基づいて、オブジェクトたとえばバットの速度の大きさデータおよびバットの速度の方向データが制御部により算出される。続いて、バットの速度の大きさデータにより規定される速度でバットの速度の方向データにより規定される方向に移動するバットに対する位置データが制御部に認識される。そして、投球されたボールの速度の大きさデータVBおよび位置データが制御部に認識され、ボールの位置データに基づいてボールの移動方向データが制御部により算出される。続いて、バットの領域内の座標がボールの領域内の座標の少なくとも一つに一致すると制御部に判断された場合に、バットの速度の大きさデータおよび方向データとボールの速度の大きさデータVBおよび方向データとが制御部により合成計算され、合成速度の方向データが制御部により算出される。そして、ボールが移動する方向を合成速度の方向データにより規定される方向に修正する計算が制御部により実行される。そして、ボールが合成速度の方向データにより規定される方向に移動する状態が、移動体に対応する画像データを用いて画像表示部に連続的に表示される。
【0014】
このゲームプログラムでは、加速度センサが内蔵されたコントローラを用いることによって、バットの領域内の座標がボールの領域内の座標の少なくとも一つに一致すると制御部に判断された場合、ボールの移動方向とバットの移動方向とから算出される合成方向にボールが移動する状態を、ボールに対応する画像データを用いて画像表示部に連続的に表示することができる。すなわち、コントローラを移動させることにより、バットキャラクタにボールキャラクタが当たった場合、ボールキャラクタが移動する方向を、制御部により算出された合成方向に変更することができる。
【0015】
請求項3に係るビデオゲームプログラムは、請求項2に記載のゲームプログラムにおいて、以下の機能を実現させる。このゲームプログラムでは、移動体移動方向修正機能において、オブジェクトの領域内の座標が移動体の領域内の座標の少なくとも一つに一致すると制御部により判断された場合に、オブジェクトの速度の大きさデータおよび方向データと移動体の速度の大きさデータおよび方向データとが制御部により合成計算されることにより、合成速度の方向データおよび合成速度の大きさデータが制御部により算出される。そして、移動体が移動する方向を合成方向データにより規定される方向に修正する計算が制御部により実行される。移動体移動状態表示機能においては、移動体が合成速度の大きさデータにより規定される速度で合成速度の方向データにより規定される方向に移動する状態が、移動体に対応する画像データを用いて画像表示部に連続的に表示される。
【0016】
このゲームプログラムでは、加速度センサが内蔵されたコントローラを用いることによって、バットの領域内の座標がボールの領域内の座標の少なくとも一つに一致すると制御部に判断された場合、ボールの移動速度とバットの移動速度とから算出される合成速度でボールの移動方向とバットの移動方向とから算出される合成方向にボールが移動する状態を、ボールに対応する画像データを用いて画像表示部に連続的に表示することができる。すなわち、コントローラを移動させることにより、バットキャラクタにボールキャラクタが当たった場合、ボールキャラクタが移動する速度および方向を、ボールおよびバットの合成速度でボールおよびバットの合成方向に変更することができる。
【0017】
請求項4に係るビデオゲームプログラムは、請求項3に記載のゲームプログラムにおいて、以下の機能を実現させる。このゲームプログラムでは、速度データ算出機能において、入力部に連続的に入力される加速度データを時間間隔データを用いて制御部に積分計算させることにより、コントローラの速度の大きさデータが制御部により算出される。そして、速度の大きさデータを時間間隔データを用いて制御部に積分計算させることにより、コントローラの位置データを制御部により算出される。そして、コントローラの速度の大きさデータおよびコントローラの位置データに基づいて、コントローラの速度の方向データが制御部により算出される。また、オブジェクト移動速度データ算出機能においては、コントローラの速度の大きさデータに画像表示用の修正係数を乗じることによりオブジェクトの速度の大きさデータが制御部により算出される。そして、コントローラの位置データを画像表示部の位置データに変換する計算が制御部により実行される。そして、変換された画像表示部の位置データを用いて、オブジェクトの方向データが制御部により算出される。
【0018】
この場合、時間間隔データを用いてコントローラの加速度データ・速度の大きさデータの順に積分計算することにより、コントローラの速度の大きさデータおよび位置データが算出される。そして、コントローラの速度の大きさデータおよびコントローラの位置データに基づいて、コントローラの速度の方向データすなわちベクトル方向データが制御部により算出される。また、コントローラの速度の大きさデータに画像表示用の修正係数を乗じることによりオブジェクトの速度の大きさデータが算出され、コントローラの位置データが画像表示部の位置データに変換される。そして、変換された画像表示部の位置データを用いて、オブジェクトの方向データが算出される。これらオブジェクトの速度の大きさデータおよびオブジェクトの方向データを用いることにより、オブジェクトたとえばバットが速度データにより規定された速度で方向データにより規定された方向に移動する状態を、バットに対応する画像データを用いてモニタに連続的に表示することができる。たとえば、バット用速度データにより規定された速度でバット用方向データにより規定された方向に移動する状態が、バットをスイングする打者キャラクタとともにモニタに連続的に表示される。
【0019】
請求項5に係るビデオゲームプログラムは、請求項3に記載のゲームプログラムにおいて、以下の機能を実現させる。このゲームプログラムでは、速度データ算出機能において、入力部に連続的に入力される加速度データを時間間隔データを用いて制御部に積分計算させることにより、コントローラの速度の大きさデータが制御部により算出される。そして、速度の大きさデータを時間間隔データを用いて制御部に積分計算させることにより、コントローラの位置データが制御部により算出される。そして、コントローラの速度の大きさデータおよびコントローラの位置データに基づいて、コントローラの速度の方向データが制御部により算出される。また、オブジェクト移動速度データ算出機能においては、速度の大きさデータと画像表示部におけるオブジェクトの速度との対応テーブルに基づいて、コントローラの速度の大きさデータに対応するオブジェクトの速度の大きさデータが制御部により認識される。そして、コントローラの位置データを画像表示部の位置データに変換する計算が制御部により実行される。そして、変換された画像表示部の位置データを用いてオブジェクトの方向データが制御部により算出される。
【0020】
この場合、時間間隔データを用いてコントローラの加速度データ・速度の大きさデータの順に積分計算することにより、コントローラの速度の大きさデータおよび位置データが算出される。そして、コントローラの速度の大きさデータおよびコントローラの位置データに基づいて、コントローラの速度の方向データすなわちベクトル方向データが制御部により算出される。また、速度の大きさデータと画像表示部におけるオブジェクトの速度との対応テーブルに基づいて、コントローラの速度の大きさデータに対応するオブジェクトの速度データが選択される。そして、コントローラの位置データが画像表示部の位置データに変換され、変換された画像表示部の位置データを用いてオブジェクトの方向データが算出される。これらオブジェクトの速度の大きさデータおよびオブジェクトの方向データを用いることにより、オブジェクトたとえばバットが速度の大きさデータにより規定された速度で方向データにより規定された方向に移動する状態を、バットに対応する画像データを用いてモニタに連続的に表示することができる。たとえば、バット用速度データにより規定された速度でバット用方向データにより規定された方向に移動する状態が、バットをスイングする打者キャラクタとともにモニタに連続的に表示される。
【0021】
請求項6に係るビデオゲームプログラムは、請求項1から5のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、以下の機能を実現させる。このゲームプログラムでは、加速度データ認識機能において、制御部に認識された加速度データの値が所定の値以上であるか否かが制御部により判断される。そして、制御部に認識された加速度データの値が所定の値以上であると制御部により判断された場合に、加速度データが制御部に認識される。
【0022】
この場合、制御部に認識された加速度データが所定の値以上であると制御部により判断された場合に、加速度データが制御部により認識されるようになっているので、プレイヤがコントローラを微妙に移動させてしまったとしても、コントローラの移動に連動してオブジェクトたとえばバットが移動することがないようにすることができる。すなわち、プレイヤが思わずコントローラを移動させてしまったときの誤操作を防止することができる。
【0023】
請求項7に係るビデオゲーム装置は、画像表示部にオブジェクトと移動体とを表示し、コントローラに内蔵された加速度センサが検知した加速度データに基づいてオブジェクトを移動させ移動体の移動方向を変化させるビデオゲームを実行可能なビデオゲーム装置である。このビデオゲーム装置は、入力部に連続的に入力される加速度データの時間間隔を時間間隔データとして制御部に認識させる時間間隔データ認識手段と、時間間隔で入力部に連続的に入力される加速度データを制御部に認識させる加速度データ認識手段と、制御部に認識された加速度データおよび時間間隔データに基づいてコントローラの速度の大きさデータおよびコントローラの速度の方向データを制御部に算出させる速度データ算出手段と、コントローラの速度の大きさデータおよびコントローラの速度の方向データに基づいてオブジェクトの速度の大きさデータおよびオブジェクトの速度の方向データを制御部に算出させるオブジェクト移動速度データ算出手段と、オブジェクトの速度の大きさデータにより規定される速度でオブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に移動するオブジェクトに対する位置データを制御部に認識させるオブジェクト位置認識手段と、移動中の移動体の位置データを制御部に認識させる移動体位置認識手段と、オブジェクトの位置データにより規定されるオブジェクトの領域内の座標が移動体の位置データにより規定される移動体の領域内の座標の少なくとも一つに一致するか否かを制御部に判断させる座標一致判断手段と、オブジェクトの領域内の座標が移動体の領域内の座標の少なくとも一つに一致すると制御部に判断された場合に、移動体が移動する方向をオブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に修正する計算を制御部に実行させる移動体移動方向修正手段と、移動体がオブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に移動する状態を、移動体に対応する画像データを用いて画像表示部に連続的に表示する移動体移動状態表示手段と、を備えている。
【0024】
請求項8に係るビデオゲーム制御方法は、画像表示部にオブジェクトと移動体とを表示し、コントローラに内蔵された加速度センサが検知した加速度データに基づいてオブジェクトを移動させ移動体の移動方向を変化させるビデオゲームをコンピュータにより制御可能なビデオゲーム制御方法である。このビデオゲーム制御方法は、入力部に連続的に入力される加速度データを制御部に認識させる加速度データ認識ステップと、入力部に連続的に入力される加速度データの時間間隔を時間間隔データとして制御部に認識させる時間間隔データ認識ステップと、制御部に認識された加速度データおよび時間間隔データに基づいてコントローラの速度の大きさデータおよびコントローラの速度の方向データを制御部に算出させる速度データ算出ステップと、コントローラの速度の大きさデータおよびコントローラの速度の方向データに基づいてオブジェクトの速度の大きさデータおよびオブジェクトの速度の方向データを制御部に算出させるオブジェクト移動速度データ算出ステップと、オブジェクトの速度の大きさデータにより規定される速度でオブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に移動するオブジェクトに対する位置データを制御部に認識させるオブジェクト位置認識ステップと、移動中の移動体の位置データを制御部に認識させる移動体位置認識ステップと、オブジェクトの位置データにより規定されるオブジェクトの領域内の座標が移動体の位置データにより規定される移動体の領域内の座標の少なくとも一つに一致するか否かを制御部に判断させる座標一致判断ステップと、オブジェクトの領域内の座標が移動体の領域内の座標の少なくとも一つに一致すると制御部に判断された場合に、移動体が移動する方向をオブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に修正する計算を制御部に実行させる移動体移動方向修正ステップと、移動体がオブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に移動する状態を、移動体に対応する画像データを用いて画像表示部に連続的に表示する移動体移動状態表示ステップと、を備えている。
【発明の効果】
【0025】
本発明では、加速度センサが内蔵されたコントローラを用いることによって、加速度データに基づいてオブジェクトを移動させ、このオブジェクトの移動により移動体の移動方向を変化させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
〔ゲーム装置の構成と動作〕
図1は、本発明の一実施形態によるゲーム装置の基本構成を示している。ここでは、ビデオゲーム装置の一例として、家庭用ビデオゲーム装置をとりあげて説明を行うこととする。家庭用ビデオゲーム装置は、家庭用ゲーム機本体および家庭用テレビジョンを備える。家庭用ゲーム機本体には、記録媒体10が装填可能となっており、記録媒体10からゲームデータが適宜読み出されてゲームが実行される。このようにして実行されるゲーム内容が家庭用テレビジョンに表示される。
【0027】
家庭用ビデオゲーム装置のゲームシステムは、制御部1と、記憶部2と、画像表示部3と、音声出力部4と、操作入力部5とからなっており、それぞれがバス6を介して接続される。このバス6は、アドレスバス、データバス、およびコントロールバスなどを含んでいる。ここで、制御部1、記憶部2、音声出力部4、操作入力部5、コントローラ25は、家庭用ビデオゲーム装置の家庭用ゲーム機本体に含まれており、画像表示部3は家庭用テレビジョンに含まれている。
【0028】
制御部1は、主に、ゲームプログラムに基づいてゲーム全体の進行を制御するために設けられている。制御部1は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)7と、信号処理プロセッサ8と、画像処理プロセッサ9とから構成されている。CPU7と信号処理プロセッサ8と画像処理プロセッサ9とは、それぞれがバス6を介して互いに接続されている。CPU7は、ゲームプログラムからの命令を解釈し、各種のデータ処理や制御を行う。たとえば、CPU7は、信号処理プロセッサ8に対して、画像データを画像処理プロセッサに供給するように命令する。信号処理プロセッサ8は、主に、3次元空間上における計算と、3次元空間上から擬似3次元空間上への位置変換計算と、光源計算処理と、画像および音声データの生成加工処理とを行っている。画像処理プロセッサ9は、主に、信号処理プロセッサ8の計算結果および処理結果に基づいて、描画すべき画像データをRAM12に書き込む処理を行っている。
【0029】
記憶部2は、主に、プログラムデータや、プログラムデータで使用される各種データなどを格納しておくために設けられている。記憶部2は、たとえば、記録媒体10と、インターフェース回路11と、RAM(Random Access Memory)12とから構成されている。記録媒体10には、インターフェース回路11が接続されている。そして、インターフェース回路11とRAM12とはバス6を介して接続されている。記録媒体10は、オペレーションシステムのプログラムデータや、画像データ、音声データ並びに各種プログラムデータからなるゲームデータなどを記録するためのものである。この記録媒体10は、たとえば、ROM(Read Only Memory)カセット、光ディスク、およびフレキシブルディスクなどであり、オペレーティングシステムのプログラムデータやゲームデータなどが記憶される。なお、記録媒体10にはカード型メモリも含まれており、このカード型メモリは、主に、ゲームを中断するときに中断時点での各種ゲームパラメータを保存するために用いられる。RAM12は、記録媒体10から読み出された各種データを一時的に格納したり、制御部1からの処理結果を一時的に記録したりするために用いられる。このRAM12には、各種データとともに、各種データの記憶位置を示すアドレスデータが格納されており、任意のアドレスを指定して読み書きすることが可能になっている。
【0030】
画像表示部3は、主に、画像処理プロセッサ9によってRAM12に書き込まれた画像データや、記録媒体10から読み出される画像データなどを画像として出力するために設けられている。この画像表示部3は、たとえば、テレビジョンモニタ20と、インターフェース回路21と、D/Aコンバータ(Digital-To-Analogコンバータ)22とから構成されている。テレビジョンモニタ20にはD/Aコンバータ22が接続されており、D/Aコンバータ22にはインターフェース回路21が接続されている。そして、インターフェース回路21にバス6が接続されている。ここでは、画像データが、インターフェース回路21を介してD/Aコンバータ22に供給され、ここでアナログ画像信号に変換される。そして、アナログ画像信号がテレビジョンモニタ20に画像として出力される。
【0031】
ここで、画像データには、たとえば、ポリゴンデータやテクスチャデータなどがある。ポリゴンデータはポリゴンを構成する頂点の座標データのことである。テクスチャデータは、ポリゴンにテクスチャを設定するためのものであり、テクスチャ指示データとテクスチャカラーデータとからなっている。テクスチャ指示データはポリゴンとテクスチャとを対応づけるためのデータであり、テクスチャカラーデータはテクスチャの色を指定するためのデータである。ここで、ポリゴンデータとテクスチャデータとには、各データの記憶位置を示すポリゴンアドレスデータとテクスチャアドレスデータとが対応づけられている。このような画像データでは、信号処理プロセッサ8により、ポリゴンアドレスデータの示す3次元空間上のポリゴンデータ(3次元ポリゴンデータ)が、画面自体(視点)の移動量データおよび回転量データに基づいて座標変換および透視投影変換されて、2次元空間上のポリゴンデータ(2次元ポリゴンデータ)に置換される。そして、複数の2次元ポリゴンデータでポリゴン外形を構成して、ポリゴンの内部領域にテクスチャアドレスデータが示すテクスチャデータを書き込む。このようにして、各ポリゴンにテクスチャが貼り付けられた物体つまり各種キャラクタを表現することができる。
【0032】
音声出力部4は、主に、記録媒体10から読み出される音声データを音声として出力するために設けられている。音声出力部4は、たとえば、スピーカー13と、増幅回路14と、D/Aコンバータ15と、インターフェース回路16とから構成されている。スピーカー13には増幅回路14が接続されており、増幅回路14にはD/Aコンバータ15が接続されており、D/Aコンバータ15にはインターフェース回路16が接続されている。そして、インターフェース回路16にバス6が接続されている。ここでは、音声データが、インターフェース回路16を介してD/Aコンバータ15に供給され、ここでアナログ音声信号に変換される。このアナログ音声信号が増幅回路14によって増幅され、スピーカー13から音声として出力される。音声データには、たとえば、ADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)データやPCM(Pulse Code Modulation)データなどがある。ADPCMデータの場合、上述と同様の処理方法で音声をスピーカー13から出力することができる。PCMデータの場合、RAM12においてPCMデータをADPCMデータに変換しておくことで、上述と同様の処理方法で音声をスピーカー13から出力することができる。
【0033】
操作入力部5は、主に、操作情報インターフェース回路18と、インターフェース回路19とから構成されている。操作情報インターフェース回路18には、コントローラ25が接続されており、操作情報インターフェース回路18にはインターフェース回路19が接続されている。そして、インターフェース回路19にバス6が接続されている。
【0034】
コントローラ25は、プレイヤが種々の操作命令を入力するために使用する操作装置であり、プレイヤの操作に応じた操作信号をCPU7に送出する。コントローラ25には、加速度センサ24が内蔵されている。加速度センサ24には、たとえば、ピエゾ抵抗型、静電容量型、および磁気センサ型等がある。このような加速度センサ24は、コントローラ25が移動したときに、コントローラ25の移動に応じて加速度の大きさが測定され出力される。ここで用いられている加速度センサ24は、3軸加速度センサであり、コントローラ25の移動に応じて3軸方向の加速度の大きさが測定され出力される。すなわち、コントローラ25が移動すると、加速度センサ24から3軸方向の加速度の大きさが加速度データとして、コントローラ25から操作入力部5へと出力される。この加速度データを制御部1に認識・処理させることにより、3次元空間におけるコントローラ25の動きを制御部1に認識させることができる。
【0035】
また、コントローラ25には、たとえば、上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17L、右方向キー17Rからなる十字方向キーが設けられている。上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17L及び右方向キー17Rでは、例えば、キャラクタ、オブジェクト、およびカーソルをテレビジョンモニタ20の画面上で上下左右に移動させることができる。上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17L及び右方向キー17Rが操作されると、各キーに対応する操作信号がコントローラ25から操作入力部5へと出力され、この操作信号に対応したコマンドが制御部1に認識される。
【0036】
なお、コントローラ25の各ボタン及び各キーは、外部からの押圧力によって中立位置から押圧されるとオンになり、押圧力が解除されると中立位置に復帰してオフになるオンオフスイッチになっている。
【0037】
以上のような構成からなる家庭用ビデオゲーム装置の概略動作を、以下に説明する。電源スイッチ(図示省略)がオンにされゲームシステム1に電源が投入されると、CPU7が、記録媒体10に記憶されているオペレーティングシステムに基づいて、記録媒体10から画像データ、音声データ、およびプログラムデータを読み出す。読み出された画像データ、音声データ、およびプログラムデータの一部若しくは全部は、RAM12に格納される。そして、CPU7が、RAM12に格納されたプログラムデータに基づいて、RAM12に格納された画像データや音声データにコマンドを発行する。
【0038】
画像データの場合、CPU7からのコマンドに基づいて、まず、信号処理プロセッサ8が、3次元空間上におけるキャラクタの位置計算および光源計算などを行う。次に、画像処理プロセッサ9が、信号処理プロセッサ8の計算結果に基づいて、描画すべき画像データのRAM12への書き込み処理などを行う。そして、RAM12に書き込まれた画像データが、インターフェース回路13を介してD/Aコンバータ17に供給される。ここで、画像データがD/Aコンバータ17でアナログ映像信号に変換される。そして、画像データはテレビジョンモニタ20に供給され画像として表示される。
【0039】
音声データの場合、まず、信号処理プロセッサ8が、CPU7からのコマンドに基づいて音声データの生成および加工処理を行う。ここでは、音声データに対して、たとえば、ピッチの変換、ノイズの付加、エンベロープの設定、レベルの設定及びリバーブの付加などの処理が施される。次に、音声データは、信号処理プロセッサ8から出力されて、インターフェース回路16を介してD/Aコンバータ15に供給される。ここで、音声データがアナログ音声信号に変換される。そして、音声データは増幅回路14を介してスピーカー13から音声として出力される。
【0040】
〔ゲーム装置における各種処理概要〕
本ゲーム機1において実行されるゲームは、たとえば野球ゲームである。本ゲーム機1は、画像表示部3のテレビジョンモニタ20にオブジェクトと移動体とを表示し、コントローラ25に内蔵された加速度センサ24が検知した加速度データに基づいてオブジェクトを移動させ前記移動体の移動方向を変化させるビデオゲームを実行可能になっている。図2は、本発明で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。
【0041】
加速度データ認識手段50は、操作入力部5に連続的に入力される加速度データを制御部1に認識させる機能を備えている。
【0042】
加速度データ認識手段50では、加速度センサ24が内蔵されたコントローラ25から操作入力部5に連続的に入力される加速度データが制御部1に認識される。詳細には、加速度データ認識手段50では、制御部1に認識された加速度データの値が所定の値以上であるか否かを制御部1に判断させ、制御部1に認識された加速度データの値が所定の値以上であると制御部1に判断された場合に、加速度データを制御部1に認識させる。
【0043】
時間間隔データ認識手段51は、操作入力部5に連続的に入力される加速度データの時間間隔を時間間隔データとして制御部1に認識させる機能を備えている。時間間隔データ認識手段51では、操作入力部5に連続的に入力される加速度データの時間間隔が時間間隔データとして制御部1に認識される。
【0044】
速度データ算出手段52は、制御部1に認識された加速度データおよび時間間隔データに基づいて、コントローラ25の速度の大きさデータおよびコントローラ25の速度の方向データを制御部1に算出させる機能を備えている。
【0045】
速度データ算出手段52では、制御部1に認識された加速度データおよび時間間隔データに基づいて、コントローラ25の速度の大きさデータおよびコントローラ25の速度の方向データが制御部1により算出される。詳細には、速度データ算出手段52では、操作入力部5に連続的に入力される加速度データを時間間隔データを用いて制御部1に積分計算させることにより、コントローラ25の速度の大きさデータが制御部1により算出される。そして、速度の大きさデータを時間間隔データを用いて制御部1に積分計算させることにより、コントローラ25の位置データが制御部1により算出される。そして、コントローラ25の速度の大きさデータおよびコントローラ25の位置データに基づいてコントローラ25の速度の方向データが制御部1により算出される。
【0046】
オブジェクト移動速度データ算出手段53は、コントローラ25の速度の大きさデータおよびコントローラ25の速度の方向データに基づいて、オブジェクトの速度の大きさデータおよびオブジェクトの速度の方向データを制御部1に算出させる機能を備えている。
【0047】
オブジェクト移動速度データ算出手段53では、コントローラ25の速度の大きさデータおよびコントローラ25の速度の方向データに基づいて、オブジェクトの速度の大きさデータおよびオブジェクトの速度の方向データが制御部1により算出される。詳細には、オブジェクト移動速度データ算出手段53では、コントローラ25の速度の大きさデータに画像表示用の修正係数を乗じることにより、オブジェクトの速度データが制御部1により算出される。そして、コントローラ25の位置データを画像表示部3のテレビジョンモニタ20の位置データに変換する計算が制御部1により実行される。そして、変換された画像表示部3のテレビジョンモニタ20の位置データを用いて、オブジェクトの方向データが制御部1により算出される。
【0048】
なお、本実施形態では、速度の大きさデータに画像表示用の修正係数を乗じることによりオブジェクトの速度データが算出される場合の例を示すが、速度の大きさと画像表示部3のテレビジョンモニタ20におけるオブジェクトの速度(速度の大きさに修正係数を乗じた速度)との対応テーブルをゲームプログラムにおいて予め規定しておき、ゲームプログラムのロード時に記録媒体10から記憶部2に供給される対応テーブルに基づいて、速度の大きさデータに対応するオブジェクトの移動速度データが制御部1により選択されるようにしても良い。
【0049】
オブジェクト位置認識手段54は、オブジェクトの速度の大きさデータにより規定される速度でオブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に移動するオブジェクトに対する位置データを制御部1に認識させる機能を備えている。オブジェクト位置認識手段54では、オブジェクトの速度の大きさデータにより規定される速度でオブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に移動するオブジェクトに対する位置データが制御部1に認識される。
【0050】
移動体速度認識手段55は、移動中の移動体の速度の大きさデータを制御部1に認識させる機能を備えている。移動体速度認識手段55では、移動中の移動体の速度の大きさデータが制御部1に認識される。
【0051】
移動体位置認識手段56は、移動中の移動体の位置データを制御部1に認識させる機能を備えている。移動体位置認識手段56では、移動中の移動体の位置データが制御部1に認識される。
【0052】
移動体方向データ算出手段57は、移動体の位置データに基づいて移動体の移動方向データを制御部1に算出させる機能を備えている。移動体方向データ算出手段57では、移動体の位置データに基づいて移動体の移動方向データが制御部1により算出される。
【0053】
第1移動体移動状態表示手段58は、移動体がオブジェクトの方向又はオブジェクト近傍の方向に移動する状態を、移動体に対応する画像データを用いて移動体の位置データにより規定される位置で画像表示部3のテレビジョンモニタ20に連続的に表示する機能を備えている。
【0054】
第1移動体移動状態表示手段58では、移動体がオブジェクトの方向又はオブジェクト近傍の方向に移動する状態が、移動体に対応する画像データを用いて移動体の位置データにより規定される位置で画像表示部3のテレビジョンモニタ20に連続的に表示される。この第1移動体移動状態表示手段58では、移動体に対応する画像データを、移動体の速度の大きさデータに対応する描画時間間隔データにより規定される描画時間間隔で画像表示部3のテレビジョンモニタ20に連続的に表示することにより、移動体が移動体の速度の大きさデータにより規定された速度で移動する状態が画像表示部3のテレビジョンモニタ20に表示される。
【0055】
座標一致判断手段59は、オブジェクトの位置データにより規定されるオブジェクトの領域内の座標が移動体の位置データにより規定される移動体の領域内の座標の少なくとも一つに一致するか否かを制御部1に判断させる機能を備えている。座標一致判断手段59では、オブジェクトの位置データにより規定されるオブジェクトの領域内の座標が移動体の位置データにより規定される移動体の領域内の座標の少なくとも一つに一致するか否かが制御部1により判断される。
【0056】
移動体移動方向修正手段60は、オブジェクトの領域内の座標が移動体の領域内の座標の少なくとも一つに一致すると制御部1に判断された場合に、移動体が移動する方向をオブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に修正する計算を制御部1に実行させる機能を備えている。
【0057】
移動体移動方向修正手段60では、オブジェクトの領域内の座標が移動体の領域内の座標の少なくとも一つに一致すると制御部1に判断された場合に、移動体が移動する方向をオブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に修正する計算が制御部1により実行される。詳細には、移動体移動方向修正手段60では、オブジェクトの領域内の座標が移動体の領域内の座標の少なくとも一つに一致すると制御部1に判断された場合に、オブジェクトの速度の大きさデータおよび方向データと移動体の速度の大きさデータおよび方向データとを制御部1に合成計算させることにより、合成速度の方向データが制御部1により算出される。そして、移動体が移動する方向を合成速度の方向データにより規定される方向に修正する計算が制御部1により実行される。より詳細には、移動体移動方向修正手段60では、オブジェクトの領域内の座標が移動体の領域内の座標の少なくとも一つに一致すると制御部1に判断された場合に、オブジェクトの速度の大きさデータおよび方向データと移動体の速度の大きさデータおよび方向データとを制御部1に合成計算させることにより、合成速度の方向データおよび合成速度の大きさデータが制御部1により算出される。そして、移動体が移動する方向を合成方向データにより規定される方向に修正する計算が制御部1により実行される。
【0058】
第2移動体移動状態表示手段61は、移動体がオブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に移動する状態を、移動体に対応する画像データを用いて画像表示部3のテレビジョンモニタ20に連続的に表示する機能を備えている。
【0059】
第2移動体移動状態表示手段61では、移動体がオブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に移動する状態が、移動体に対応する画像データを用いて画像表示部3のテレビジョンモニタ20に連続的に表示される。詳細には、第2移動体移動状態表示手段61では、移動体が合成速度の方向データにより規定される方向に移動する状態が、移動体に対応する画像データを用いて画像表示部3のテレビジョンモニタ20に連続的に表示される。より詳細には、第2移動体移動状態表示手段61では、移動体が合成速度の大きさデータにより規定される速度で合成速度の方向データにより規定される方向に移動する状態が、移動体に対応する画像データを用いて画像表示部3のテレビジョンモニタ20に連続的に表示される。
【0060】
オブジェクト移動状態表示手段62は、オブジェクトがオブジェクトの速度の大きさデータにより規定された速度でオブジェクトの方向データにより規定された方向に移動する状態を、オブジェクトに対応する画像データを用いて画像表示部3のテレビジョンモニタ20に連続的に表示する機能を備えている。
【0061】
オブジェクト移動状態表示手段62では、オブジェクトがオブジェクトの速度の大きさデータにより規定された速度でオブジェクトの方向データにより規定された方向に移動する状態が、オブジェクトに対応する画像データを用いて画像表示部3のテレビジョンモニタ20に連続的に表示される。このオブジェクト移動状態表示手段62では、オブジェクトに対応する画像データを、オブジェクトの速度データに対応する描画時間間隔データにより規定される描画時間間隔で画像表示部3のテレビジョンモニタ20に連続的に表示することにより、オブジェクトがオブジェクトの速度の大きさデータにより規定された速度で移動する状態が画像表示部3のテレビジョンモニタ20に表示される。
【0062】
〔野球ゲームにおける打者打ち分けシステムの概要と各種処理フロー〕
ここでは、野球ゲームにおける打者打ち分けシステムの概要について説明する。また、図11および図12に示した打者打ち分けシステムのフローについても同時に説明する。
・ヒッティングの場合(図11参照)
本野球ゲームにおいて、プレイヤが打者キャラクタを操作する場合、図3に示すように、投手キャラクタ71と、バットを有する打者キャラクタ72とが、テレビジョンモニタ20に表示される(S1)。このとき、投手キャラクタ71を動作させるためのコマンドがゲームプログラムに基づいて制御部1から発行されると、投手キャラクタ71が投球動作する状態が、打者キャラクタ72に対応する画像データたとえばポリゴンデータを連続的に移動させることにより、テレビジョンモニタ20に表示される(S2)。そして、投手キャラクタ71の所定の投球動作が終了すると、投手キャラクタ71からボールをリリースさせるためのコマンドが制御部1から発行される(S3)。すると、投手キャラクタ71からリリースされたボールの速度の大きさデータVBおよび位置データの認識を制御部1が開始する(S4)。そして、投手キャラクタ71からリリースされたボールキャラクタ74が投手キャラクタ71から打者キャラクタ72へと移動する状態が、テレビジョンモニタ20に表示される(S4)。この状態は、ボールキャラクタ74に対応する画像データを投手キャラクタ71から打者キャラクタ72に向けて移動させることにより実現され、このときのボールキャラクタ74の移動は制御部1により制御される。
【0063】
投手キャラクタ71からリリースされたボールキャラクタ74が投手キャラクタ71から打者キャラクタ72へと移動する状態がテレビジョンモニタ20に表示されているときに、図4に示すように、プレイヤがコントローラ25を移動させると(たとえば、プレイヤがコントローラ25を持った状態でプレイヤがコントローラ25とともに腕をスイングすると:S5)、コントローラ25に内蔵された加速度センサ24が検知した加速度データGが、コントローラ25から操作入力部5に連続的に出力され操作入力部5に入力される(S6)。
【0064】
すると、制御部1に認識された加速度データGの絶対値が所定の値以上であるか否かが制御部1により判断され(S7)、加速度データGの絶対値が所定の値以上であると制御部1に判断された場合(S7でYes)、加速度データGが制御部1により認識される(S8)。すると、バットが打者キャラクタ72とともに移動する状態すなわち打者キャラクタ72がバットスイングする状態が、テレビジョンモニタ20に表示される(S9)。ここで、操作入力部5に入力された加速度データGの絶対値が所定の値未満であると制御部1に判断された場合(S7でNo)、加速度データGが制御部1により認識されない(S10)。すなわち、バットは打者キャラクタ72とともに移動しない(打者キャラクタ72はバットスイングしない。)
加速度データGが制御部1により順次認識されると、操作入力部5に連続的に入力される加速度データGの時間間隔が、時間間隔データdtとして制御部1により認識される(S11)。すると、図5に示すように、制御部1に認識された加速度データGが時間間隔データdtを用いて制御部1により積分計算され、コントローラ25の速度の大きさデータVが制御部1により算出される(S12)。また、このコントローラ25の速度の大きさデータVが時間間隔データdtを用いて制御部1により積分計算され、コントローラ25の位置データXが制御部1により算出される(S13)。このときに、コントローラ25の速度の大きさデータVおよびコントローラ25の位置データXに基づいて、コントローラ25の速度の方向データ(ベクトル方向データ)が制御部1により算出される(S14)。
【0065】
すると、コントローラ25の速度の大きさデータVに画像表示用の修正係数αを乗じる計算が制御部1により実行され、バットの速度の大きさデータVBT(α・V)が制御部1により算出される(S15)。そして、コントローラ25の位置データXを画像表示部3のテレビジョンモニタ20の位置データX’に変換する計算が制御部1により実行され(図6参照:S16)、変換された画像表示部3のテレビジョンモニタ20の位置データX’を用いて、バットの速度の方向データが制御部1により算出される(S17)。すると、バットの速度の大きさデータVBTにより規定される速度でバットの速度の方向データにより規定される方向に移動するバットの位置データが制御部1に認識される(S18)。
【0066】
すると、バットがバットの速度の大きさデータVBTにより規定された速度でバットの方向データにより規定された方向に移動する状態すなわち打者キャラクタ72とともに移動するバットの移動状態(バットスイング状態)が、バットに対応する画像データたとえばポリゴンデータを画像表示部3のテレビジョンモニタ20において移動させることによりテレビジョンモニタ20に連続的に表示される(S19)。この状態は、バットキャラクタ73がバットの速度の大きさデータVBTにより規定された速度でバットの速度の方向データにより規定された方向に移動するように、打者キャラクタ72およびバットキャラクタ73の画像データたとえばポリゴンデータを、描画時間間隔データにより規定される描画時間間隔でテレビジョンモニタ20に連続的に移動させることにより実現される。この描画時間間隔データは、速度の大きさデータに応じて制御部1により調整される。たとえば、ゲーム画面におけるバットの基準移動速度の大きさと基準描画時間間隔たとえば0.02秒とをゲームプログラムにおいて規定し、この基準状態を基準にして、バットの移動速度が基準移動速度より速い場合すなわちバットの移動速度の大きさが基準移動速度の大きさより大きい場合は、0.02秒間隔よりも小さい時間間隔で、ポリゴンデータがテレビジョンモニタ20に表示される。一方で、バットの移動速度が基準移動速度より遅い場合すなわちバットの移動速度の大きさが基準移動速度の大きさより小さい場合は、0.02秒間隔よりも大きい時間間隔で、ポリゴンデータがテレビジョンモニタ20に表示される。このときの描画時間間隔は、基準移動速度に対する、算出されたバットの速度の大きさの割合(比率)を基準時間間隔に乗じることにより算出される。
【0067】
そして、図7に示すように、バットの位置データにより規定されるバットの領域RBT内の座標がボールの位置データにより規定されるボールの領域RB内の座標の少なくとも一つに一致するか否かが制御部1により判断される(S20)。具体的には、バットでボールを捉えられた否かが制御部1により判断される。そして、バットの領域RBT内の座標がボールの領域RB内の座標の少なくとも一つに一致すると制御部1に判断された場合に(図7(a)参照:S20でYes)、図8に示すように、バットの速度の大きさデータVBTおよび方向データとボールの速度の大きさデータVBおよび方向データとが制御部1により合成計算され、合成速度の合成速度の大きさデータVGおよび方向データが制御部1に認識される(S21)。そして、ボールが移動する方向を合成方向データにより規定される方向に修正する計算が制御部1により実行される(S22)。すると、ボールが合成速度の大きさデータVGにより規定される速度で合成速度の方向データにより規定される方向に移動する状態が、ボールに対応する画像データを用いて画像表示部3のテレビジョンモニタ20に連続的に表示される(S23)。具体的には、バットにより打ち返されたボールの速度と方向とが、バットのスイング速度とスイング方向に応じて変更される。一方で、バットの領域RBT内の座標がボールの領域RB内の座標の少なくとも一つに一致しないと制御部1に判断された場合に(図7(b)参照:S20でNo)、バットの速度の大きさデータVBTおよび方向データとボールの速度の大きさデータVBおよび方向データとが制御部1により合成計算されない。具体的には、ボールはバットに当たることなく、空振りすることになる。
・プッシュバントの場合(図12参照)
本野球ゲームにおいて、プレイヤが打者キャラクタを操作する場合、図3に示すように、投手キャラクタ71と、バットを有する打者キャラクタ72とが、テレビジョンモニタ20に表示される(S1)。このとき、投手キャラクタ71を動作させるためのコマンドがゲームプログラムに基づいて制御部1から発行されると、投手キャラクタ71が投球動作する状態が、打者キャラクタ72に対応する画像データたとえばポリゴンデータを連続的に移動させることにより、テレビジョンモニタ20に表示される(S2)。そして、投手キャラクタ71の所定の投球動作が終了すると、投手キャラクタ71からボールをリリースさせるためのコマンドが制御部1から発行される(S3)。すると、投手キャラクタ71からリリースされたボールの速度の大きさデータVBおよび位置データの認識を制御部1が開始する(S4)。そして、投手キャラクタ71からリリースされたボールキャラクタ74が投手キャラクタ71から打者キャラクタ72へと移動する状態が、テレビジョンモニタ20に表示される(S4)。この状態は、ボールキャラクタ74に対応する画像データを投手キャラクタ71から打者キャラクタ72に向けて移動させることにより実現され、このときのボールキャラクタ74の移動は制御部1により制御される。
【0068】
投手キャラクタ71からリリースされたボールキャラクタ74が投手キャラクタ71から打者キャラクタ72へと移動する状態がテレビジョンモニタ20に表示されているときに、図9に示すように、プレイヤがコントローラ25を移動させると(たとえば、プレイヤがコントローラ25を持った状態でプレイヤがコントローラ25とともに腕を上下方向に移動させると:S5)、コントローラ25に内蔵された加速度センサ24が検知した加速度データGが、コントローラ25から操作入力部5に連続的に出力され操作入力部5に入力される(S6)。
【0069】
すると、処理Aが実行され(S7)、バットがバットの速度の大きさデータVBTにより規定された速度でバットの方向データにより規定された方向に移動する状態すなわちバットが上下方向に移動する状態が、バットに対応する画像データたとえばポリゴンデータを画像表示部3のテレビジョンモニタ20において移動させることによりテレビジョンモニタ20に連続的に表示される(S8)。この表示を見ながら、プレイヤは、バント位置を位置決めすることができる。
【0070】
この状態は、バットキャラクタ73がバットの速度の大きさデータVBTにより規定された速度でバットの速度の方向データにより規定された方向に移動するように、バットキャラクタ73の画像データたとえばポリゴンデータを、描画時間間隔データにより規定される描画時間間隔でテレビジョンモニタ20に連続的に移動させることにより実現される。この描画時間間隔データは、速度の大きさデータに応じて制御部1により調整される。たとえば、ゲーム画面におけるバットの基準移動速度の大きさと基準描画時間間隔たとえば0.02秒とをゲームプログラムにおいて規定し、この基準状態を基準にして、バットの移動速度が基準移動速度より速い場合すなわちバットの移動速度の大きさが基準移動速度の大きさより大きい場合は、0.02秒間隔よりも小さい時間間隔で、ポリゴンデータがテレビジョンモニタ20に表示される。一方で、バットの移動速度が基準移動速度より遅い場合すなわちバットの移動速度の大きさが基準移動速度の大きさより小さい場合は、0.02秒間隔よりも大きい時間間隔で、ポリゴンデータがテレビジョンモニタ20に表示される。このときの描画時間間隔は、基準移動速度に対する、算出されたバットの速度の大きさの割合(比率)を基準時間間隔に乗じることにより算出される。
【0071】
そして、投手キャラクタ71からリリースされたボールキャラクタ74が投手キャラクタ71から打者キャラクタ72へと移動する状態がテレビジョンモニタ20に表示されているときに、図10に示すように、プレイヤがコントローラ25を再度移動させると(たとえば、プレイヤがコントローラ25を持った状態でプレイヤがコントローラ25とともに腕を水平方向、水平より斜め上方向又は水平より斜め下方向に移動させると:S9)、コントローラ25に内蔵された加速度センサ24が検知した加速度データGが、コントローラ25から操作入力部5に連続的に出力され操作入力部5に入力される(S10)。
【0072】
すると、処理Aが再度実行され(S11)、バットがバットの速度の大きさデータVBTにより規定された速度でバットの方向データにより規定された方向に移動する状態すなわち打者キャラクタ72がバットを押し出したようにバットキャラクタ73が移動する状態が、図10に示すように、バットに対応する画像データたとえばポリゴンデータを画像表示部3のテレビジョンモニタ20において移動させることによりテレビジョンモニタ20に連続的に表示される(S12)。このとき、図7に示したように、バットの位置データにより規定されるバットの座標位置におけるバットの領域RBT内の座標がボールの位置データにより規定されるボールの座標位置におけるボールの領域RB内の座標の少なくとも一つに一致するか否かが制御部1により判断される(S13)。具体的には、バットでボールを捉えられた否かが制御部1により判断される。そして、バットの領域RBT内の座標がボールの領域RB内の座標の少なくとも一つに一致すると制御部1に判断された場合に(図7(a)参照:S13でYes)、図8に示したように、バットの速度の大きさデータVBTおよび方向データとボールの速度の大きさデータVBおよび方向データとが制御部1により合成計算され、合成速度の方向データおよび合成速度の大きさデータVGが制御部1に認識される(S14)。そして、ボールが移動する方向を合成方向データにより規定される方向に修正する計算が制御部1により実行される(S15)。すると、ボールが合成速度の大きさデータVGにより規定される速度で合成速度の方向データにより規定される方向に移動する状態が、ボールに対応する画像データを用いて画像表示部3のテレビジョンモニタ20に連続的に表示される(S16)。具体的には、バットにより打ち返されたボールの速度と方向とが、バットの移動速度と移動方向に応じて変更される。一方で、バットの領域RBT内の座標がボールの領域RB内の座標の少なくとも一つに一致しないと制御部1に判断された場合に(図7(b)参照:S13でNo)、バットの速度の大きさデータVBTおよび方向データとボールの速度の大きさデータVBおよび方向データとが制御部1により合成計算されない。具体的には、ボールキャラクタ74は移動方向を変更することなく、打者キャラクタ72を通過する。すなわち、ボールはバットに当たず、バントを失敗したことになる。
【0073】
ここで、S7およびS13において実行される処理Aについての説明を行う。処理A(S7,S13)では、図13に示すように、制御部1に認識された加速度データGの絶対値が所定の値以上であるか否かが制御部1により判断され(S71)、加速度データGの絶対値が所定の値以上であると制御部1に判断された場合(S71でYes)、加速度データGが制御部1により認識される(S72)。ここで、操作入力部5に入力された加速度データGの絶対値が所定の値未満であると制御部1に判断された場合(S7でNo)、加速度データGが制御部1に受け付けられない(S73)。すなわち、バットは移動を開始しない。
【0074】
加速度データGが制御部1により順次認識されると、操作入力部5に連続的に入力される加速度データGの時間間隔が、時間間隔データdtとして制御部1により認識される(S74)。すると、制御部1に認識された加速度データGが時間間隔データdtを用いて制御部1により積分計算され、コントローラ25の速度の大きさデータVが制御部1により算出される(S75)。また、このコントローラ25の速度の大きさデータVが時間間隔データdtを用いて制御部1により積分計算され、コントローラ25の位置データXが制御部1により算出される(S76)。このときに、コントローラ25の速度の大きさデータVおよびコントローラ25の位置データXに基づいて、コントローラ25の速度の方向データ(ベクトル方向データ)が制御部1により算出される(S77)。
【0075】
すると、コントローラ25の速度の大きさデータVに画像表示用の修正係数を乗じる計算が制御部1により実行され、バットの速度の大きさデータVBTが制御部1により算出される(S78)。そして、コントローラ25の位置データXを画像表示部3のテレビジョンモニタ20の位置データX’に変換する計算が制御部1により実行され(S79)、変換された画像表示部3のテレビジョンモニタ20の位置データX’を用いて、バットの速度の方向データが制御部1により算出される(S80)。すると、バットの速度の大きさデータVBTにより規定される速度でバットの速度の方向データにより規定される方向に移動するバットの位置データが制御部1に認識される(S81)。
【0076】
なお、上記の合成計算においては、バットの領域RBT内の座標がボールの領域RB内の座標の少なくとも一つに一致すると制御部1に判断された時刻(S19の時刻)におけるバットの速度の大きさデータVBTおよびバットの速度の方向データとが、制御部1により選択され用いられる。
【0077】
〔打者打ち分けシステムの各手段における処理内容および補足説明〕
・速度データ算出手段
3軸方向の加速度の大きさからなる加速度データGが制御部1により認識されると、操作入力部5に連続的に入力される加速度データG(gx,gy,gz,t)の時間間隔が、時間間隔データdtとして制御部1により認識される(S10)。すると、操作入力部5に連続的に入力された加速度データGが時間間隔データdtを用いて制御部1により積分計算され、3軸方向の速度の大きさデータV(vx,vy,vz,t)が制御部1により算出される(図5を参照)。たとえば、まず時刻t1に制御部1に加速度データG1(gx1,gy1,gz1,t1)が認識され、次に時刻t2に制御部1に加速度データG2(gx2,gy2,gz2,t2)が認識された場合、∫[G2(gx2,gy2,gz2,t2)−G1(gx1,gy1,gz1,t1)]・dtという計算を時刻t2と時刻t1の間で制御部1に実行させることにより、速度の大きさデータV1(vx1,vy1,vz1,t1)が制御部1により算出される。同様に、時刻t2に続く時刻t3に制御部1に加速度データG3(gx3,gy3,gz3,t3)が認識された場合、∫[G3(gx3,gy3,gz3,t3)−G2(gx2,gy2,gz2,t2)]・dtという計算を時刻t3と時刻t2との間で制御部1に実行させることにより、速度の大きさデータV2(vx2,vy2,vz2,t2)が制御部1により算出される。また、時刻t3に続く時刻t4に制御部1に加速度データG4(gx4,gy4,gz4,t4)が認識された場合、∫[G4(gx4,gy4,gz4,t4)−G3(gx3,gy3,gz3,t3)]・dtという計算を時刻t4と時刻t3の間で制御部1に実行させることにより、速度の大きさデータV3(vx3,vy3,vz3,t3)が制御部1により算出される。
【0078】
このように算出された速度の大きさデータVが時間間隔データdtを用いて制御部1によりさらに積分計算されると、コントローラ25の位置データXが制御部1により算出される。たとえば、∫[V2(vx2,vy2,vz2,t2)−V1(vx1,vy1,vz1,t1)]・dtという計算を時刻t2と時刻t1との間で制御部1に実行させることにより、コントローラ25の位置データX1(x1,y1,z1,t1)が制御部1により算出される。同様に、∫[V3(vx3,vy3,vz3,t3)−V2(vx2,vy2,vz2,t2)]・dtという計算を時刻t3と時刻t2との間で制御部1に実行させることにより、コントローラ25の位置データX2(x2,y2,z2,t2)が制御部1により算出される。
【0079】
加速度データGが制御部1に認識されたときに、上記のような一連の計算を制御部1に実行させることにより、加速度データGに基づいて、各時刻の速度の大きさデータおよび位置データを算出することができる。
【0080】
なお、上記の速度の大きさデータVおよび位置データXを算出するにあたり、コントローラ25の加速度データGが制御部に最初に認識された時刻tsが、計算開始時刻となる。また、バットの領域RBT内の座標がボールの領域RB内の座標の少なくとも一つに一致すると制御部1に判断されたとき、すなわちバットでボールが捉えられたときの時刻teが、計算終了時刻となる。
・オブジェクト移動速度データ算出手段
バットの移動速度データは、速度の大きさデータVに画像表示用の修正係数αを乗じる計算を制御部1に実行させることにより算出される。この処理は、実際に移動させたコントローラ25の加速度データGに基づいて算出された速度の大きさデータを、ゲームにおいて用いられるバットの移動速度へと修正するために行われる処理である。たとえば、上記のように算出されたコントローラ25の速度の大きさデータV1,V2に修正係数α(定数)又はコントローラ25の速度の大きさデータV1,V2に応じた修正係数すなわちコントローラ25の速度の大きさデータVを変数とした修正係数α(V)を乗じる計算を制御部1に実行させることにより、バットの移動速度データが制御部1により算出される。
・移動体移動方向修正手段
バットの速度の大きさデータ(ベクトル大きさデータ)VBTおよび方向データ(ベクトル方向データ)とボールの速度の大きさデータ(ベクトル大きさデータ)VBおよび方向データ(ベクトル方向データ)との制御部1による合成計算は、以下に示すように実行される。なお、ここでは、説明を簡略化するために、2次元座標系における説明を行うものとする。また、ボールの速度の大きさデータVBは、ボールがバットに当たるまでは等速で移動するものとした。
【0081】
図8に示すように、ボールの速度の方向データは、ボールの中心点Aを原点としたベクトルの方向データであり、バットの方向データは、バットの基準点Bを原点としたベクトルの方向データである。また、ボールの速度の大きさデータVBは、ボールの中心点Aを原点としたベクトルの大きさデータになり、バットの速度の大きさデータVBTは、バットの基準点Bを原点としたベクトルの大きさデータになる。これらボールのベクトルデータとバットのベクトルデータとが制御部1により合成されることにより、合成速度の大きさデータVGおよび方向データすなわち合成ベクトルが制御部1により算出される。たとえば、ボールがバットにより捉えられたと制御部1により判断された場合、まず、ボールのベクトルデータの方向を反転する計算を制御部1に実行させる。そして、バットの基準点Bからボールの中心点Aへとバットのベクトルデータの原点を移動する計算を制御部1に実行させる。そして、ボールの中心点Aにおけるバットおよびボールのベクトルデータを合成する計算を制御部1に実行させる。このようにして、バットにより打ち返されたボールの速度と方向とを規定する合成ベクトルが、制御部1により算出される。なお、各ベクトルの方向データは、各ベクトルの位置データにより規定される座標を用いることにより、制御部1により計算される。
【0082】
なお、ここでは、2次元座標系における移動体移動方向修正手段の説明を行ったが、3次元座標系においては高さ方向の速度成分も考慮される。すなわち、3次元座標系においては、左右方向に対してボールの速度および方向を変化させるだけでなく、上下方向に対してもボールの速度および方向を変化させることができる。
・オブジェクト移動状態表示手段
上記のように算出されたコントローラ25の位置データX1,X2は、図6に示すように、テレビジョンモニタ20用の位置データX'1,X'2へと変換される。コントローラ25の位置データX1,X2は3次元実空間(プレイヤがコントローラ25とともに腕をスイング空間)における座標であるため、ここでは、コントローラ25の位置データX1,X2を、3次元ゲーム空間におけるテレビジョンモニタ20用の位置データX'1,X'2に変換する。この変換は、3次元実空間から3次元ゲーム空間への写像変換を制御部1に実行させることにより行われる。たとえば、この変換は、ゲームプログラムにおいて予め決定された写像関数fを用いて、X'(x',y',z')=f・X(x,y,z)という計算を制御部1に実行させることにより行われる。この写像変換によって、3次元ゲーム空間における位置データX'1,X'2が制御部1により算出されると、3次元ゲーム空間における位置データX'2と位置データX'1との差を制御部1に計算させることにより、バットを移動させる方向を規定するベクトルデータたとえばバット用方向データが制御部1により算出される。すると、バットキャラクタ73がバット用方向データの方向に移動する状態が、テレビジョンモニタ20に表示される。
【0083】
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では、ゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての家庭用ビデオゲーム装置を用いた場合の例を示したが、ゲーム装置は、前記実施形態に限定されず、モニタが別体に構成されたゲーム装置、モニタが一体に構成されたゲーム装置、ゲームプログラムを実行することによってゲーム装置として機能するパーソナルコンピュータやワークステーションなどにも同様に適用することができる。
【0084】
(b) 本発明には、前述したようなゲームを実行するプログラムおよびこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も含まれる。この記録媒体としては、カートリッジ以外に、たとえば、コンピュータ読み取り可能なフレキシブルディスク、半導体メモリ、CD−ROM、DVD、MO、ROMカセット、その他のものが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の一実施形態によるビデオゲーム装置の基本構成図。
【図2】前記ビデオゲーム装置の一例としての機能ブロック図。
【図3】テレビジョンモニタに表示されるキャラクタを説明するための図。
【図4】コントローラの移動状態とバットの移動状態の対応を説明するための図(ヒッティングの場合)。
【図5】加速度データ、速度データおよび位置データの関係を説明するための図。
【図6】コントローラの位置データをテレビジョンモニタ用の位置データへと変換するときの写像関係を説明するための図。
【図7】バット領域とボール領域とが一致したか否かを説明するための図。
【図8】バットにより打ち返されるボールの速度の合成方法を説明するための図。
【図9】コントローラの移動状態とバットの移動状態の対応を説明するための図(プッシュバントの場合:その1)。
【図10】コントローラの移動状態とバットの移動状態の対応を説明するための図(プッシュバントの場合:その2)。
【図11A】打者打ち分けシステムを説明するためのフローチャート(ヒッティングの場合)。
【図11B】打者打ち分けシステムを説明するためのフローチャート(ヒッティングの場合)。
【図12】打者打ち分けシステムを説明するためのフローチャート(プッシュバントの場合:その1)。
【図13】打者打ち分けシステムを説明するためのフローチャート(プッシュバントの場合:その2)。
【符号の説明】
【0086】
1 制御部
5 操作入力部
20 テレビジョンモニタ
24 加速度センサ
25 コントローラ
50 加速度データ認識手段
51 時間間隔データ認識手段
52 速度データ算出手段
53 オブジェクト移動速度データ算出手段
54 オブジェクト位置認識手段
55 移動体速度認識手段
56 移動体位置認識手段
57 移動体方向データ算出手段
58 第1移動体移動状態表示手段
59 座標一致判断手段
60 移動体移動方向修正手段
61 第2移動体移動状態表示手段
62 オブジェクト移動状態表示手段
71 投手キャラクタ
72 打者キャラクタ
73 バットキャラクタ
74 ボールキャラクタ
A ボールの中心点
B バットの基準点
dt 時間間隔
f 写像関数
G 加速度データ
V コントローラの速度の大きさデータ
VBT バットの速度の大きさデータ
VB ボールの速度の大きさデータ
VG 合成速度の大きさデータ
X コントローラの位置データ
α 修正係数

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像表示部にオブジェクトと移動体とを表示し、前記コントローラに内蔵された加速度センサが検知した加速度データに基づいて前記オブジェクトを移動させ前記移動体の移動方向を変化させるビデオゲームを実現可能なコンピュータに、
入力部に連続的に入力される前記加速度データを制御部に認識させる加速度データ認識機能と、
入力部に連続的に入力される前記加速度データの時間間隔を時間間隔データとして制御部に認識させる時間間隔データ認識機能と、
制御部に認識された前記加速度データおよび前記時間間隔データに基づいて、コントローラの速度の大きさデータおよびコントローラの速度の方向データを制御部に算出させる速度データ算出機能と、
前記コントローラの速度の大きさデータおよび前記コントローラの速度の方向データに基づいて、前記オブジェクトの速度の大きさデータおよび前記オブジェクトの速度の方向データを制御部に算出させるオブジェクト移動速度データ算出機能と、
前記オブジェクトの速度の大きさデータにより規定される速度で前記オブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に移動する前記オブジェクトに対する位置データを制御部に認識させるオブジェクト位置認識機能と、
移動中の移動体の位置データを制御部に認識させる移動体位置認識機能と、
前記オブジェクトの位置データにより規定されるオブジェクトの領域内の座標が前記移動体の位置データにより規定される移動体の領域内の座標の少なくとも一つに一致するか否かを制御部に判断させる座標一致判断機能と、
前記オブジェクトの領域内の座標が前記移動体の領域内の座標の少なくとも一つに一致すると制御部に判断された場合に、前記移動体が移動する方向を前記オブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に修正する計算を制御部に実行させる移動体移動方向修正機能と、
前記移動体が前記オブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に移動する状態を、前記移動体に対応する画像データを用いて前記画像表示部に連続的に表示する移動体移動状態表示機能と、
を実現させるためのビデオゲームプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータに、
前記移動体の位置データに基づいて移動体の移動方向データを制御部に算出させる移動体方向データ算出機能と、
移動中の移動体の速度の大きさデータを制御部に認識させる移動体速度認識機能と、
をさらに実現させ、
前記移動体移動方向修正機能では、前記オブジェクトの領域内の座標が前記移動体の領域内の座標の少なくとも一つに一致すると制御部に判断された場合に、前記オブジェクトの速度の大きさデータおよび方向データと前記移動体の速度の大きさデータおよび方向データとを制御部に合成計算させることにより制御部に合成速度の方向データを算出させ、前記移動体が移動する方向を前記合成速度の方向データにより規定される方向に修正する計算を制御部に実行させ、
前記移動体移動状態表示機能では、前記移動体が前記合成速度の方向データにより規定される方向に移動する状態を、前記移動体に対応する画像データを用いて前記画像表示部に連続的に表示する、
請求項1に記載のビデオゲームプログラム。
【請求項3】
前記移動体移動方向修正機能では、前記オブジェクトの領域内の座標が前記移動体の領域内の座標の少なくとも一つに一致すると制御部に判断された場合に、前記オブジェクトの速度の大きさデータおよび方向データと前記移動体の速度の大きさデータおよび方向データとを制御部に合成計算させることにより制御部に合成速度の方向データおよび合成速度の大きさデータを算出させ、前記移動体が移動する方向を前記合成方向データにより規定される方向に修正する計算を制御部に実行させ、
前記移動体移動状態表示機能では、前記移動体が前記合成速度の大きさデータにより規定される速度で前記合成速度の方向データにより規定される方向に移動する状態を、前記移動体に対応する画像データを用いて前記画像表示部に連続的に表示する、
請求項2に記載のビデオゲームプログラム。
【請求項4】
前記速度データ算出機能では、入力部に連続的に入力される前記加速度データを前記時間間隔データを用いて制御部に積分計算させることによりコントローラの速度の大きさデータを制御部に算出させ、前記速度の大きさデータを前記時間間隔データを用いて制御部に積分計算させることによりコントローラの位置データを制御部に算出させ、コントローラの速度の大きさデータおよびコントローラの位置データに基づいてコントローラの速度の方向データを制御部に算出させ、
前記オブジェクト移動速度データ算出機能では、前記コントローラの速度の大きさデータに画像表示用の修正係数を乗じることにより前記オブジェクトの速度の大きさデータを制御部に算出させ、前記コントローラの位置データを前記画像表示部の位置データに変換する計算を制御部に実行させ、変換された前記画像表示部の位置データを用いて前記オブジェクトの方向データを制御部に算出させる、
請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記速度データ算出機能では、入力部に連続的に入力される前記加速度データを前記時間間隔データを用いて制御部に積分計算させることによりコントローラの速度の大きさデータを制御部に算出させ、前記速度の大きさデータを前記時間間隔データを用いて制御部に積分計算させることによりコントローラの位置データを制御部に算出させ、コントローラの速度の大きさデータおよびコントローラの位置データに基づいてコントローラの速度の方向データを制御部に算出させ、
前記オブジェクト移動速度データ算出機能では、前記コントローラの速度の大きさデータと前記画像表示部における前記オブジェクトの速度との対応テーブルに基づいて、前記コントローラの速度の大きさデータに対応する前記オブジェクトの速度データを制御部に認識させ、前記コントローラの位置データを前記画像表示部の位置データに変換する計算を制御部に実行させ、変換された前記画像表示部の位置データを用いて前記オブジェクトの方向データを制御部に算出させる、
請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記加速度データ認識機能では、制御部に認識された前記加速度データの値が所定の値以上であるか否かを制御部に判断させ、制御部に認識された前記加速度データの値が所定の値以上であると制御部に判断された場合に、前記加速度データを制御部に認識させる、
請求項1から5のいずれかに記載のビデオゲームプログラム。
【請求項7】
画像表示部にオブジェクトと移動体とを表示し、前記コントローラに内蔵された加速度センサが検知した加速度データに基づいて前記オブジェクトを移動させ前記移動体の移動方向を変化させるビデオゲームを実行可能なビデオゲーム装置であって、
入力部に連続的に入力される前記加速度データを制御部に認識させる加速度データ認識手段と、
入力部に連続的に入力される前記加速度データの時間間隔を時間間隔データとして制御部に認識させる時間間隔データ認識手段と、
制御部に認識された前記加速度データおよび前記時間間隔データに基づいて、コントローラの速度の大きさデータおよびコントローラの速度の方向データを制御部に算出させる速度データ算出手段と、
前記コントローラの速度の大きさデータおよび前記コントローラの速度の方向データに基づいて、前記オブジェクトの速度の大きさデータおよび前記オブジェクトの速度の方向データを制御部に算出させるオブジェクト移動速度データ算出手段と、
前記オブジェクトの速度の大きさデータにより規定される速度で前記オブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に移動する前記オブジェクトに対する位置データを制御部に認識させるオブジェクト位置認識手段と、
移動中の移動体の位置データを制御部に認識させる移動体位置認識手段と、
前記オブジェクトの位置データにより規定されるオブジェクトの領域内の座標が前記移動体の位置データにより規定される移動体の領域内の座標の少なくとも一つに一致するか否かを制御部に判断させる座標一致判断手段と、
前記オブジェクトの領域内の座標が前記移動体の領域内の座標の少なくとも一つに一致すると制御部に判断された場合に、前記移動体が移動する方向を前記オブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に修正する計算を制御部に実行させる移動体移動方向修正手段と、
前記移動体が前記オブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に移動する状態を、前記移動体に対応する画像データを用いて前記画像表示部に連続的に表示する移動体移動状態表示手段と、
を備えるビデオゲーム装置。
【請求項8】
画像表示部にオブジェクトと移動体とを表示し、前記コントローラに内蔵された加速度センサが検知した加速度データに基づいて前記オブジェクトを移動させ前記移動体の移動方向を変化させるビデオゲームをコンピュータにより制御可能なビデオゲーム制御方法であって、
入力部に連続的に入力される前記加速度データを制御部に認識させる加速度データ認識ステップと、
入力部に連続的に入力される前記加速度データの時間間隔を時間間隔データとして制御部に認識させる時間間隔データ認識ステップと、
制御部に認識された前記加速度データおよび前記時間間隔データに基づいて、コントローラの速度の大きさデータおよびコントローラの速度の方向データを制御部に算出させる速度データ算出ステップと、
前記コントローラの速度の大きさデータおよび前記コントローラの速度の方向データに基づいて、前記オブジェクトの速度の大きさデータおよび前記オブジェクトの速度の方向データを制御部に算出させるオブジェクト移動速度データ算出ステップと、
前記オブジェクトの速度の大きさデータにより規定される速度で前記オブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に移動する前記オブジェクトに対する位置データを制御部に認識させるオブジェクト位置認識ステップと、
移動中の移動体の位置データを制御部に認識させる移動体位置認識ステップと、
前記オブジェクトの位置データにより規定されるオブジェクトの領域内の座標が前記移動体の位置データにより規定される移動体の領域内の座標の少なくとも一つに一致するか否かを制御部に判断させる座標一致判断ステップと、
前記オブジェクトの領域内の座標が前記移動体の領域内の座標の少なくとも一つに一致すると制御部に判断された場合に、前記移動体が移動する方向を前記オブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に修正する計算を制御部に実行させる移動体移動方向修正ステップと、
前記移動体が前記オブジェクトの速度の方向データにより規定される方向に移動する状態を、前記移動体に対応する画像データを用いて前記画像表示部に連続的に表示する移動体移動状態表示ステップと、
を備えるビデオゲーム制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11A】
image rotate

【図11B】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate