説明

ビーコン信号によって優先度情報を送信する通信方法および装置

無線端末は、他の通信デバイスからビーコン信号を受信し、ビーコン信号によって通信された優先度情報に基づいて送信決定を行う。ビーコン信号で通信された優先度情報は、例えば、デバイス優先度、ユーザ優先度、およびセッション優先度のうちの1つを含む。無線端末は、受信したビーコン信号から復元した優先度情報を、それ自身の現在の優先度レベルと比較する。受信した優先度情報に基づく送信決定は、受信した優先度情報が、それ自身の優先度レベルよりも高い優先度を示す場合、ユーザ・データを送信しないことを決定することを含む。受信した優先度情報に基づくその他の送信決定は、受信した優先度情報がそれ自身の優先度レベルよりも低い優先度を示す場合、ユーザ・データを送信することを決定することを含む。ビーコン信号からの優先度情報の関数として実行されるその他の典型的な送信決定は、送信電力レベル調整を実行するように決定することと、進行中の通信セッションを停止するように決定することとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無線通信におけるシグナリングのための方法および装置に関し、更に詳しくは、例えばコグニティブ無線ネットワークのような無線ネットワークにおいてスペクトラム利用可能性を検出するためにビーコン信号を用いるための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線スペクトルは高価で貴重な資源であるが、スペクトルのかなり広い部分はしばしば使用されなくなる。コグニティブ無線の概念によれば、無線デバイスは通信用にローカルに利用可能であり使用可能であるスペクトルを発見し使用することができる。無線デバイスは利用可能なスペクトルを動的に再利用するために、その位置を含む環境を感知することができるべきであり、それに従って電力および搬送周波数を含むその通信パラメータを変えることができるべきである。コグニティブ無線の鍵となる技術的問題はスペクトルの利用可能性をロバストで電力効率の良い方法で検出することである。例えば、端末が電力投入直後または新しい領域に移動して入る場合、その端末はその地理的領域の近くで現在用いられているかもしれない通信パラメータまたは技術さえ知らないかもしれない。この検出方法は、例えば、タイミングおよび周波数の同期がとれていないことを含む種々の不確定さに対してロバストでなければならない。電力効率は端末の電池の寿命に大きな影響をおよぼすので、無線システムにおける別の重要な課題である。
【0003】
上記の検討に鑑みて、無線ネットワークにおいてスペクトルの利用可能性を検出するための新しい改良された方法に対するニーズがあることが理解されるべきである。
【発明の開示】
【0004】
(関連出願)
本特許出願は、2006年1月11日に出願され、”METHODS AND APPARATUS FOR USING BEACON SIGNALS FOR IDENTIFICATION, SYNCHRONIZATION OR ACQUISITION IN AN AD HOC WIRELESS NETWORK”(アドホック無線ネットワークにおける識別、同期または捕捉のためにビーコン信号を用いる方法および装置)と題された米国仮出願番号60/758,011、2006年1月11日に出願され、”METHODS AND APPARATUS FOR FACILITATING IDENTIFICATION, SYNCHRONIZATION OR ACQUISITION USING BEACON SIGNALS”(ビーコン信号を用いて識別、同期または捕捉を容易にするための方法および装置)と題された米国仮出願番号60/758,010、2006年1月11日に出願され、”METHODS AND APPARATUS FOR USING BEACON SIGNALS IN A COGNITIVE RADIO NETWORK”(コグニティブ無線ネットワークにおいてビーコン信号を用いるための方法および装置)と題された米国仮出願番号60/758,012、2006年10月27日に出願された米国仮出願番号60/863,304、2006年9月15日に出願された米国仮出願番号60/845,052、および2006年9月15日に出願された米国仮出願番号60/845,051の利益を主張する。これらの各々は参照によって本明細書に組み込まれ、これらのすべては本譲受人に譲渡されている。
【発明の概要】
【0005】
種々の実施形態に従って、無線端末がスペクトル帯域の使用を開始する前に、無線端末はスペクトル帯域が使用可能であるかどうかを決定するためにスペクトル帯域を走査することになる。走査のステップはスペクトル帯域内のビーコン信号を探索することを含む。
【0006】
1つの典型的な実施形態において、ビーコン信号はスペクトル帯域内のビーコン信号バーストのシーケンスを含み、各ビーコン・バーストは1または複数のビーコン・シンボルを含む。ビーコン・シンボルは1つのビーコン・シンボル送信ユニットを用いて送信される。ビーコン信号バーストは1または複数のビーコン・シンボルを含み、ビーコン・シンボル数はビーコン・シンボル・バーストのビーコン・シンボル送信ユニットのわずかな部分、例えば≦10%、を占める。いくつかの典型的な直交周波数分割多重(OFDM)システムにおいて、各ビーコン・シンボルはOFDMシンボル期間にわたって単一のトーンである。いくつかの典型的な直交周波数分割多重(OFDM)システムにおいて、各ビーコン・シンボルは小さい数、例えば1、2、3または4のOFDMシンボル期間にわたって単一のトーンである。いくつかの実施形態において、ビーコン信号バーストは1または複数のトーン、例えば単一トーンまたは2、3もしくは4トーンのような小数のトーンを含む。これらのトーンは小数の送信シンボル期間、例えば1または2シンボル送信期間にわたってビーコン・シンボルを伝送するために用いられる。ビーコン信号バーストは第1と第2のビーコン信号バースト間に多くのシンボル期間があるようにするため間欠的(すなわち非連続的)に送信される。引き続くビーコン信号バーストは予め定められたまたは擬似ランダムなトーン・ホッピング・シーケンスに従ってビーコン・シンボルに対して異なるトーンを用いるかもしれないし、時には用いる。
【0007】
種々の実施形態に従って、少量の情報を搬送するためにビーコン信号を用いることができる。典型的なOFDMシステムにおいて、与えられたバースト内のビーコン・シンボルの(複数の)トーンの周波数、引き続くバースト間の時間間隔、および/またはトーン・ホッピング・シーケンスに情報を含めることができる。ビーコン信号によって搬送される情報は、種々の実施形態において、送信機に関する少なくとも以下の1つを含む:識別子、形式、優先度レベル、現在の送信電力値、および最大電力情報、例えば送信機が送信し得る最大電力。
【0008】
無線端末がビーコン信号探索ステップにおいてビーコン信号を検出していない場合、いくつかの実施形態において、端末はそのスペクトル帯域を使用できる。それ以外の場合、一実施形態においては、無線端末はスペクトル帯域を用いることができない。
【0009】
無線端末が、候補スペクトル帯域が使用可能であると判定すると、無線端末はそのスペクトルの利用、例えばデータもしくは制御信号の送信/受信または別の無線端末とのピア・ツー・ピア通信セッションの確立を開始しうる。一実施形態において、無線端末の送信電力は無線端末の形式または優先度レベルの関数である。
【0010】
種々の実施形態の一つの局面に従って、無線端末がスペクトルを用いている間に、無線端末はスペクトル帯域内でそれ自身のユーザ・ビーコン信号を送信する。異なる無線端末によって送信されるユーザ・ビーコン信号は、ビーコン信号によって搬送される情報によって互いに異なるかもしれないし、しばしば異なる場合がある。一実施形態において、複数の無線端末は異なるサービス優先度レベルにあり、異なるユーザ・ビーコン信号に対応している。
【0011】
種々の実施形態の別の一態様に従って、無線端末がスペクトルを用いている間に無線端末はスペクトルを受信し、別の無線端末によって送られうるビーコン信号の検出を試みる。無線端末は、数シンボル期間の区間、連続的に受信モード(すなわち、オン時間)にあるかもしれない。端末が電力節約モードにあり、いかなる信号も受信しない、例えば受信モジュールの電源がオフであるオフ時間がオン時間に続く。あるいはまた、無線端末がスペクトルを用いている間、無線端末は連続的に受信モードでありうる。
【0012】
一実施形態において、第1の無線端末が第2の無線端末からのユーザ・ビーコン信号の存在を検出すると、第1の無線端末が現在スペクトル帯域を用いている否かに関わらず、その無線端末は優先度レベルを比較する必要がある。第2の無線端末の優先度レベルがより高い場合、第1の無線端末はスペクトル帯域を使用不可と判断する。さらに、第1の無線端末は、第1の無線端末が現在スペクトル帯域を用いている場合、スペクトル帯域の使用を中止しなければならない。その結果、より高い優先度のユーザまたはサービスは第1の無線端末からの干渉を受けずにスペクトル帯域を用いることができる。第2の無線端末の優先度レベルが低い場合、第1の無線端末はスペクトル帯域が使用可能であると判断する。第1の無線端末がそのスペクトルを用いていない場合、第1の無線端末はそれ自身のユーザ・ビーコン信号を送信開始できるかもしれない。いくつかの実施形態において、第1の無線端末は検出されたビーコン信号から第2の無線端末のタイミングおよび/または周波数を導出し、次にその情報を用いてそれ自身のユーザ・ビーコン信号を送信するためのタイミングおよび/または周波数を決定する。第2の無線端末もユーザ・ビーコン信号を検出するために受信中であると仮定すると、有利なことに、上記同期は第1の無線端末のユーザ・ビーコン信号が第2の無線端末によって受信されることの助けとなり、その結果第2の無線端末はスペクトルを用いることを中止するだろう。
【0013】
種々の実施形態の別の態様に従って、無線端末は、無線端末と検出されたビーコン信号に対応する送信機との間の伝搬損を推定する。この推定はビーコン信号の受信電力に基づくことができるし、時には基づく。伝搬損が十分大きい場合、例えば予め定められたレベルより大きい場合、無線端末はスペクトル帯域を用いることができる。
【0014】
種々の実施形態に従って、1つの地理的領域において、いずれかのノード、例えば無線端末または基地局が、あるスペクトル帯域でデータ・セッション中である場合、そのノードはそのスペクトル帯域内でノード・ビーコン信号を送信する必要がある。データ・セッションにおいて、ノードは制御またはデータ信号を送信または受信しうる。その領域内で異なるノードが、各無線端末が種々のサービス、例えば異なる技術でサポートされうる携帯電話、無線加入者線、ディジタル・テレビ等、の少なくとも1つを用いている状態で共存するかもしれない。
【0015】
種々の実施形態に従って、無線通信デバイスを動作させる典型的な方法は、他の通信デバイスから、少なくとも1つのビーコン・シンボルを含むビーコン信号のうちの少なくとも一部分を受信することと、受信したビーコン信号部分によって通信された優先度情報に基づいて、信号送信決定を行うこととを含む。様々な実施形態に従った無線通信デバイスは、別の通信デバイスから、少なくとも1つのビーコン信号を含むビーコン信号のうちの少なくとも一部分を受信する受信機と、受信したビーコン信号部分によって通信された優先度情報に基づいて信号送信決定を行う送信決定モジュールとを含む。
【0016】
上記の概要で種々の実施形態を説明したが、必ずしもすべての実施形態が同じ特徴を含まなくとも良く、上述の特徴のいくつかは必要ではないがいくつかの実施形態において望ましい場合があるということが理解されるべきである。以下の詳細な説明において多くの付加的機能、実施形態および利点について検討する。
【詳細な説明】
【0017】
図1に、種々の実施形態に従って実施される典型的なコグニティブ無線通信ネットワーク100を示す。2つの無線端末、すなわち、第1の無線端末102および第2の無線端末104が地理的領域106内にある。例えばシステム・ビーコン送信器を含むシステム端末105はいくつかの実施形態に含まれる。あるスペクトル帯域が、通信、例えばピア・ツー・ピア通信のためにこれら2つの端末で使用可能である。
【0018】
コグニティブ無線ネットワークには、通常ネットワーク・インフラストラクチャがない。種々の説明される新規な方法、装置および特徴は種々の無線ネットワークで用いられるかもしれないが、インフラストラクチャが限定的または欠けているネットワーク、例えば無線端末がネットワークに関する情報を見つける必要があるかもしれないコグニティブ無線ネットワークにおける使用に特に良く適している。無線端末は共通のタイミングまたは周波数基準を有していないかもしれない。実際に、そのようなネットワークにおいて、無線端末は与えられたスペクトル帯域が現在の地理的領域内の無線端末によって使用可能であるかどうかを決定する必要がある。コグニティブ無線の鍵となる考え方は無線端末にその環境を検知させ、利用可能なスペクトルを発見させることである。スペクトルの利用可能性はその環境の関数である。
【0019】
図2に、種々の実施形態に従って実施されるコグニティブ無線ネットワーク内のスペクトル帯域の使用を制御するためにビーコン信号を用いる典型的方法のラダー図200を示す。
【0020】
縦軸201は時間を表す。この典型的なコグニティブ無線ネットワークには3個の典型的な端末、WTA202、WTB204、およびWTC206がある。初期にはどの無線端末(204、206、208)も電源が入っていないと仮定する。
【0021】
まず最初に、無線端末A202の電源が入れられる。無線端末A202はスペクトル帯域を用いることができるようになる前に、ユーザ・ビーコン信号を探索するために、まず帯域を走査する(208)。無線端末A202はその領域内で唯一のアクティブ端末であるため、どのユーザ・ビーコン信号も検出しない。したがって、無線端末A202はそのスペクトル帯域が使用可能であると判定する(210)。無線端末A202はスペクトルの使用を開始する(212)。無線端末A202はその存在を示すために、そのユーザ・ビーコン信号をブロードキャストする(214)。
【0022】
遅れて、無線端末B204の電源が入れられる。無線端末B204はスペクトル帯域を用いることができるようになる前に、ユーザ・ビーコン信号を探索するために、まず帯域を走査する(216)。無線端末B204は端末Aにより送信されたユーザ・ビーコン信号を検出する(218)。無線端末B204は、例えば端末Aの検出したビーコン信号または別のブロードキャスト・チャネルから、無線端末Aがピア・ツー・ピア通信に利用可能であることをさらに知る(220)。従って無線端末B204はそのスペクトルを用いることを決定する。無線端末AおよびB(202、204)はピア・ツー・ピアセッションを設定する(224)。双方の無線端末(202、204)がアクティブであるため、それら双方はそれぞれユーザ・ビーコン信号をブロードキャストする(228および226)。いくつかの実施形態において、どちらかの無線端末がそれ自身のユーザ・ビーコン信号をブロードキャストする。他の実施形態において、2つの端末(202、204)はそれらのセッションの優先度レベルを決定し、送るべきユーザ・ビーコン信号を決定するためにそれを用いる。例えば、セッション優先度レベルはどちらかの端末の最大優先レベルである。
【0023】
遅れて、無線端末C206の電源が入れられる。無線端末C206はスペクトル帯域を用いることができるようになる前に、ユーザ・ビーコン信号を探索するために、まず帯域を走査する(230)。無線端末C206は端末A202または端末B204により送信されたユーザ・ビーコン信号を検出する(232)。無線端末C206は、例えば端末AまたはBの検出したビーコン信号または別のブロードキャスト・チャネルから、実行中のセッションがあることをさらに知る(234)。無線端末C206は検出されたビーコン信号の優先度レベルも知り、自身の優先度レベルとそれらを比較する(236)。無線端末C206の優先度レベルが低い場合、無線端末C206はスペクトル帯域が利用可能ではないと判定し(238)、その他の場合は無線端末C206は自身のユーザ・ビーコン信号の送信を開始するかもしれない。このような場合には、無線端末AおよびB(202、204)の双方は無線端末C206からのユーザ・ビーコン信号を検出するだろう。次に双方は彼らのセッションを中止/中断し、そのスペクトルの使用を中止しなければならない。
【0024】
種々の実施形態に従って、ビーコン信号はスペクトル帯域内のビーコン信号バーストのシーケンスを含み、各ビーコン信号バーストは1または複数のビーコン・シンボルを含む。ビーコン・シンボルはビーコン・シンボル送信ユニットを用いて送信される。ビーコン信号バーストは小数のビーコン・シンボルを含み、そのビーコン・シンボル数はビーコン・シンボル・バーストのビーコン・シンボル送信ユニットのわずかな部分を占める。いくつかの典型的なOFDMシステムにおいて、ビーコン・シンボルはOFDMの1シンボル期間にわたり、1トーンである。いくつかの典型的OFDMシステムにおいて、ビーコン・シンボルは小さい数、例えば1,2,3または4、の引き続くOFDMシンボル期間にわたって、1トーンである。いくつかの実施形態において、ビーコン信号バーストは1または複数のトーン、例えば単一トーンまたは2,3もしくは4トーンのような小さい数のトーンを含む。これらのトーンは小数の送信シンボル期間、例えば1または2シンボル期間、にわたってビーコン・シンボルを伝送するために用いられる。無線送信機は第1と第2のビーコン信号バースト間に多くのシンボル期間があるようにするためにビーコン信号バーストを間欠的(すなわち非連続的)に送信する。図3に、典型的なOFDMシステムにおける典型的ビーコン信号を図面300および350で示す。
【0025】
図面300において、横軸302は時間を表し、縦軸304は周波数を表す。縦の列は与えられたシンボル期間のトーンの各々を表す。各小さい箱306はトーン−シンボルを表す。これは単一送信シンボル期間にわたって単一トーンである。図面350において、横軸352は時間を表し、縦軸304は周波数を表す。縦の列は与えられたシンボル期間のトーンの各々を表す。各小さい箱356はトーン−シンボルを表す。これは単一送信シンボル期間にわたって単一トーンである。OFDMシンボルの最小の送信ユニットは1トーン−シンボルである。この典型的な実施形態において、ビーコン・シンボル送信ユニットはOFDMのトーン−シンボルである。
【0026】
ビーコン信号はビーコン信号バーストのシーケンスを含む。このバーストは時間に沿って順次送信され、各ビーコン・シンボル・バーストは1または複数のビーコン・シンボルを含む。種々の実施形態において、ビーコン信号バーストはビーコン・シンボル、例えば単一トーン、を小数の送信シンボル期間、例えば1つまたは2つのシンボル期間にわたり伝送する小数のトーンを含む。図3の図面300に4個の小さい黒い四角(308、310、312、314)を示す。これらの各々はビーコン・シンボルを表す。この場合、1ビーコン・シンボルは1トーン−シンボルの無線リンク・リソースを用いる。別の典型的な実施形態において、1ビーコン・シンボルは2つの連続したシンボル期間にわたり1つのトーンを用い、2つのOFDMトーン−シンボルの無線リンク・リソースを用いる。
【0027】
ビーコン信号のビーコン・シンボル・トーンまたは複数のビーコン・シンボル・トーンはバースト毎に変化(ホップ)する。種々の実施形態に従って、ビーコン信号の、前記ビーコン・シンボルまたは複数のビーコン・シンボルに用いるトーンおよびバースト間区間を含むトーン・ホッピング・パターンは、いくつかの実施形態においては、送信機、例えば端末の関数である。また、前記ホッピング・パターンは送信機の識別もしくは送信機が属する形式の識別として、または送信電力もしくは端末の送信しうる最大電力を示すために用いられ得る。
【0028】
いくつかの実施形態において、異なるユーザ・ビーコン信号は以下の少なくとも1つの点で互いに異なる:ビーコン信号バーストの周期、ビーコン信号バースト内のビーコン・シンボルに用いられるトーンまたは複数トーン、および引き続くビーコン信号バーストで用いられるビーコン・シンボル・トーンのホッピング・パターン。
【0029】
例えば、図3に、2つの典型的なビーコン信号(324、374)を示す。第1のビーコン信号324が第1の無線端末によって送られる第1のユーザ・ビーコン信号であり、またビーコン信号バースト(316、318、320、322)およびビーコン・シンボル(308、310、312、314)をそれぞれ含むと見なす。第2の無線端末により送られる第2のビーコン信号374はビーコン信号バースト(366、368、370、372)およびビーコン・シンボル(358、360、362、364)をそれぞれ含む。上図300は1つの無線端末により送られたユーザ・ビーコン信号324を示し、下図350は別の無線端末により送られた別のユーザ・ビーコン信号374を示す。この例において、2つのビーコン信号は同一周期を有するが、異なるトーン・ホッピング・シーケンスを有する。明確には、典型的な第1の無線端末のビーコン信号324のトーンは第1の傾斜に従い、典型的な第2の無線端末のユーザ・ビーコン信号374のトーンは第2の傾斜に従う。ここで第1の傾斜は第2の傾斜よりも大きい。
【0030】
いくつかの実施形態において、典型的なシステム・ビーコン信号、例えば、基地局および/または固定位置ビーコン送信機からのビーコン信号は第1の傾斜または第1の傾斜のセットに従い、典型的なユーザ・ビーコン信号は第2の傾斜または第2の傾斜のセットに従い、第1の傾斜は第2の傾斜と異なり、および/または傾斜の第1のセットは傾斜の第2のセットと重なり合うところがない。
【0031】
1つの典型的な実施形態において、高優先度のサービス、例えば法律の行使または消防署の業務、および低優先度のサービス、例えば一般データ・サービスがスペクトル帯域を共有すると仮定する。大部分の時間、高優先度サービスは全く活動せず、その間、低優先度はスペクトル帯域全体をサービスに用いることができる。しかし、高優先度サービスがそのスペクトルを用いる必要があるときには、低優先度サービスを中止しなければならないことが望ましい。低優先度サービスに関連しているセッションは終了されなければならない。この目的を達成するために、種々の実施形態に従って、異なるサービス・レベルに関連する端末は異なるユーザ・ビーコン信号を、例えば異なる優先度レベルを伝えるために用いる。
【0032】
典型的な一実施形態を考察する。使用可能性を求めて無線端末がスペクトルを走査しているとき、または既に無線端末がスペクトル帯域を用いて通信セッションにあるときは、無線端末はユーザ・ビーコン信号を探索し続けなければならない。無線端末がそれ自身の優先度より高い優先度を有するユーザ・ビーコン信号の存在を検出する場合、無線端末は対応するスペクトル帯域を使用不可能とみなす。無線端末は、もし使っていれば通信セッションを終了しなければならず、また別の候補スペクトル帯域の走査に進むかもしれない。これは結果として高優先度端末またはサービスによって用いられるためのクリーンなスペクトル帯域を生む。
【0033】
図4の図面400に、種々の実施形態に従って実施されるビーコン信号バーストに対する監視の一実施形態を示す。無線端末はスペクトル帯域を受信して異なる無線端末によって送信されうるユーザ・ビーコン信号の検出を試みる。無線端末は、いくつかのシンボル期間の区間において、連続的に受信モードにありうる。それは、オン時間と呼ばれる。オン時間(402)に後続して、無線デバイスが電力節約モードにあり信号を受信しないオフ時間がある。オフ時間において、無線端末は受信機モジュールの電源を完全に切るかもしれない。オフ時間406が終わると、無線端末はオン時間404を再開し、ビーコン信号の検出を再び開始する。上記の手順を繰り返す。
【0034】
いくつかの実施形態において、オン時間区間の長さはオフ時間区間の長さより短い。一実施形態において、オン時間区間はオフ時間区間の1/5以下である。一実施形態において、オン時間区間の各々の長さは同じであり、オフ時間区間各々の長さも同じである。
【0035】
いくつかの実施形態において、第2の無線端末が実際に第1の無線端末の近傍に存在する場合、オフ時間区間の長さは第1の無線端末が別の(第2の)無線端末の存在を検出するためのレイテンシ要求に依存する。オン時間区間の長さは第1の無線端末がオン時間区間内で少なくとも1つのビーコン信号バーストを高い確率で検出するように決定される。一実施形態において、オン時間区間の長さはビーコン信号バーストの送信継続時間と、次のビーコン信号バーストとの間の時間の少なくとも1つの関数である。例えば、オン時間区間の長さはビーコン信号バーストの送信継続時間と、次のビーコン信号バーストとの間の時間の少なくとも和である。
【0036】
図5に、種々の実施形態に従って実施される典型的な第1の無線端末で用いられる無線端末を動作させる典型的方法のフローチャート500を示す。典型的方法の動作はステップ501で始まる。ここで、第1の無線端末は、電源を投入され、初期化され、ステップ502へ進む。
【0037】
ステップ502において、典型的な第1の無線端末はスペクトル帯域を走査することによってユーザ・ビーコン信号の探索を開始することができる。次に、ステップ504において、第1の無線端末は第2の無線端末からのユーザ・ビーコン信号が検出されたかどうかをチェックする。答えが「いいえ」の場合、次に動作はステップ504からステップ516へ進む。ここで第1の無線端末はスペクトルが使用可能であると判定する。その他の場合、第1の無線端末はビーコン信号を検出しており、動作はステップ504からステップ506へ進む。ここで、第1の無線端末は検出されたユーザ・ビーコン信号の優先度レベルと自身の優先度レベルとを比較する。ステップ508において、第1の無線端末は検出されたビーコンが自身の優先度レベルより高い優先度レベルを有しているかどうかをチェックする。答えが「いいえ」の場合、次に動作はステップ508からステップ516へ進む。ここで、第1の無線端末はスペクトルが使用可能であると判定する。その他の場合、動作はステップ508からステップ510へ進む。ステップ510において、第1の無線端末は第1の無線端末から第2の無線端末までの伝搬損を決定する。
【0038】
一実施形態において、ビーコン信号は第2の無線端末の送信電力に関する情報を搬送する。従って、第1の無線端末は送信電力と、第1の無線端末によって測定された受信電力とから伝搬損を決定できる。ビーコン信号の各々が同じ電力レベルで送られる特殊な場合においては、ビーコン信号自身は第2の無線デバイスの送信電力に関する情報を搬送する必要はない。第1の無線端末は既知の、例えば予め定められたビーコン・レベルの、送信電力と第1の無線端末によって測定された受信電力から伝搬損を決定できる。動作はステップ510からステップ512へ進む。
【0039】
ステップ512において、第1の無線端末は伝搬損が例えば予め定められ記憶された伝搬損レベルに比較して十分大きいかどうかを決定する。答えが「はい」の場合、次に動作はステップ512からステップ516へ進む。ステップ516において、第1の無線端末はスペクトルが使用可能であると判定する。その他の場合は、動作はステップ512からステップ514へ進む。ここで、第1の無線端末はスペクトルが使用可能ではないと判定する。
【0040】
第1の無線端末がステップ516においてスペクトルが使用可能であると判定すると、第1の無線端末は例えばピア・ツー・ピアのような通信リンクを確立するためにスペクトルを用いうる。動作はステップ516からステップ518へ進む。ここで、第1の無線端末は自身のユーザ・ビーコン信号を送信することを含むスペクトルの使用を開始する。一方、第1の無線端末は、例えば受信機動作に関して周期的にオン時間モードにあり、ステップ502に示したようにユーザ・ビーコン信号を探索するためにスペクトル帯域を走査しなければならない。
【0041】
通常、コグニティブ無線ネットワーク内の端末は端末の各々がそこから同期情報を導出できるような共通信号源を有しない。種々の典型的な実施形態の特徴に従って、無線端末は、例えばビーコン送信機を含む固定位置システム端末によって送信されるような、特別な送信機によって送信されるシステム・ビーコン信号から導出されるタイミングおよび/または周波数情報を用いる。固定位置システム端末は他のネットワーク・ノードと接続されるかもしれないし、されないかもしれない。またビーコン信号を送信することに加えて付加的な無線機能を含むかもしれないし、含まないかもしれない。いくつかの実施形態において、固定位置システム端末だけが持つ機能は無線端末によって基準として用いられるシステム・ビーコン信号を送信することである。有利には、端末が共通のタイミングおよび/または周波数基準を有し、それにより互いに同期される。詳述するために、図6の図面600に、種々の実施形態に従って実施されるタイミング同期情報の利用の一例を示す。
【0042】
横軸601は時間を表す。第2の無線端末はビーコン信号バースト602、604、606等のシーケンスを含むユーザ・ビーコン信号608を送信する。第1の無線端末は電源が投入され、それらのビーコン・バーストを検出すると仮定する。第1の無線端末が第2の端末より高い優先度レベルを有しており、かつ第1の無線端末がスペクトルの使用を意図していると仮定する。
【0043】
第1の無線端末は第2の無線端末が他のユーザ・ビーコンに対する監視をする期間である第2の無線端末の受信機のオン時間区間を予測する。この予測は、検出されたビーコン・バースト602、604および606の推定されたタイミングの関数である。例えば、図6において、端末のオン時間区間は同じ無線端末によって送られたビーコン信号バーストの始まりからの既知の時間オフセット612を有する時間から始まる。したがって、第1の無線端末が第2の無線端末の送信機のビーコン・バーストのタイミングを決定すると、第2の無線端末の受信機のタイミングを、既知の関係から決定することが可能である。
【0044】
自身のユーザ・ビーコン信号をランダムに選択した時間に送信するよりも、図6に示す典型的なシナリオにおいて、第1の無線端末は第2の無線端末が受信している期間(610)に送信することを選択(614)したほうがよい。第2の無線端末は第1の無線端末によって送られたユーザ・ビーコン信号を検出し、次に、自身の優先度レベルが低いため、スペクトル帯域を用いることの中止を決める。
【0045】
上記の同期がない場合には、第2の無線端末が第1の無線端末によって送られたユーザ・ビーコン信号を検出するために、はるかに長い時間を要することに注意されたい。他の場合には、第2の無線端末は検出のレイテンシを短縮するためにはるかに長い区間の間、受信モードに留まる必要があるかもしれない。このように、同期は無線端末がビーコン信号を著しく早くかつより電力効率的に検出する助けとなる。
【0046】
図7に、種々の実施形態に従って実施される典型的無線端末700の詳細な例示図を示す。図7に示した典型的な無線端末700は、図1に示した無線端末102および104のいずれかの1つとして用いられうる装置を詳細に示したものである。図7の実施形態において、無線端末700はバス706によって互いに接続されたプロセッサ704、無線通信インタフェース・モジュール730、ユーザ入力/出力インタフェース740、およびメモリー710を含む。従って、バス706を介して、端末の700の種々の構成部品は情報、信号、およびデータを交換できる。無線端末700の構成部品704、706、710、730、740はケース702の内部に置かれる。
【0047】
無線通信インタフェース730は、無線端末700の内部の構成部品が外部デバイスおよび別の端末から/へ信号を送信および受信できるようにする手段を提供する。無線通信インタフェース730は、例えば受信機モジュール732および送信機モジュール734を含む。これらはデュプレクサ738を介して、無線端末700を例えば無線通信チャネルを介して他の端末と接続するために用いられるアンテナ736に接続される。
【0048】
典型的な無線端末700は、例えばキーパッドのようなユーザ入力デバイス742および例えばディスプレイのようなユーザ出力デバイス744を含む。それらはユーザ入力/出力インタフェース740を介してバス706に接続される。従って、ユーザ入力/出力デバイス742、744はユーザ入力/出力インタフェース740およびバス706を介して情報、信号およびデータを無線端末700の他の構成部品と交換できる。ユーザ入力/出力インタフェース740と関連デバイス742、744はユーザが種々のタスクを達成するために無線端末700を動作させることができるようにする手段を提供する。特に、ユーザ入力デバイス742およびユーザ出力デバイス744はユーザが無線端末700および無線端末700のメモリー710内で実行する例えばモジュール、プログラム、ルーチンおよび/または関数のような、アプリケーションを制御することを可能とする機能を提供する。
【0049】
メモリー710に含まれる種々のモジュール、例えばルーチンの制御下にあるプロセッサ704は以下で検討するように種々のシグナリングおよび処理を実行するために端末700の動作を制御する。メモリー710に含まれるモジュールは始動時または他のモジュールによって呼び出されると実行される。モジュールは、実行されると、データ、情報、および信号を交換しうる。モジュールは、実行されると、データおよび情報を共有しうる。図7の典型的な実施形態において、無線端末700のメモリー710はシグナリング/制御モジュール712およびシグナリング/制御データ714を含む。
【0050】
シグナリング/制御モジュール712は、例えばビーコン信号、ユーザ・データ信号、メッセージ等の信号の受信および送信に関する処理、状態情報記憶装置の管理、検索、処理、走査、送信制御、優先度判定、伝搬損判定、デバイス識別、ユーザ識別、およびスペクト利用可能性判定を制御する。シグナリング/制御データ714は状態情報、例えば、端末の動作に関連するパラメータ、状態および/または他の情報を含む。特に、シグナリング/制御データ714は端末の種々の構成情報716、例えば端末の形式、優先度レベル、送信電力、送信機の送信可能最大電力等の構成情報を含む。モジュール712はデータ714にアクセスおよび/修正、例えば構成情報716の更新をするかもしれないし、時にはする。モジュール712は以下のモジュールを含む。スペクトル帯域を、その帯域内のシステム・ビーコン信号を探索するために走査するためのモジュール711、ユーザ・ビーコン信号を送信するためのモジュール713、異なるユーザ・ビーコン信号の優先度レベルを比較するためのモジュール715、伝搬損を決定するためのモジュール717。
【0051】
図8Aと図8Bの組合せを含む図8は、種々の実施形態に従って無線通信デバイス、例えば移動ノードなどの無線端末を動作させる典型的な方法のフローチャート800の図である。無線通信デバイスは例えば電池を使って動作されうる携帯用無線通信デバイスである。無線通信デバイスは例えば図9の無線端末900である。
【0052】
動作はステップ802で始まる。ここで無線通信デバイスは電源を投入され初期化され、ステップ804へ進む。ステップ804において、無線通信デバイスは第1の期間中に第1の通信帯域内の少なくとも1つのビーコン・シンボルを含むビーコン信号の少なくとも一部分を検出するために監視をする。
【0053】
動作はステップ804からステップ806へ進む。ステップ806において、無線通信デバイスは前記監視の結果に基づいて、第1の信号を送信するか否かに関する決定をする。前記第1の信号はビーコン・シンボルおよびユーザ・データの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態において、第1の信号はビーコン信号である。いくつかの実施形態において、前記ユーザ・データは、テキスト・データ、オーディオ・データ、画像データ、ゲーム・データ、およびスプレッドシート・データの少なくとも1つを含む。
【0054】
ステップ806はサブステップ808、810、812、814、および816を含む。サブステップ808において、無線通信デバイスは少なくとも1つのビーコン・シンボルを含むビーコン信号部分がステップ804の監視において検出されたかどうかを判定する。ビーコン・シンボル部分が検出された場合、動作はサブステップ808からサブステップ810および812のいずれか1つに進む。ビーコン・シンボルが検出されなかった場合、動作はステップ808からステップ814へ進む。ここで、無線通信デバイスは前記第1の期間に後続する第2の期間中に信号を送信しないことを決定する。
【0055】
サブステップ810において、無線通信デバイスは前記検出されたビーコン信号部分に応答して信号を送信することを決定する。代替的に、サブステップ812において、無線通信デバイスは検出されたビーコン信号部分によって伝達された情報を復号する。動作はサブステップ812からサブステップ816へ進む。サブステップ816において、無線通信デバイスは前記復号された情報に含まれる情報に基づいて前記第1の信号を送信するか否かを決定する。種々の実施形態において、サブステップ816は1または複数のサブステップ818および820を含む。サブステップ818において、無線通信デバイスは前記復号された情報に含まれる形式情報の関数として決定を行う。種々の実施形態において、形式情報は第2の帯域がピア・ツー・ピア通信に用いることが許されているか否か示す。いくつかの実施形態において、形式情報はピア・ツー・ピア通信に用いることが許される第2の帯域を特定する。サブステップ820において、無線通信デバイスは前記復号された情報に含まれるデバイス識別情報の関数として決定を行う。そのようないくつかの実施形態において、デバイス識別情報は無線通信デバイスおよび現在その無線通信デバイスを用いているユーザの少なくとも1つを特定する。
【0056】
動作はステップ806から接続点A822を通じてステップ824へ進む。ステップ824において、無線通信デバイスはステップ806の決定が送信することである否かに依存して異なる進み方をする。その決定が送信することである場合、動作はステップ824からステップ826へ進む。その決定が送信しないことである場合、動作はステップ824から接続点B828を通じてステップ804へ進む。ここで付加的な監視が実行される。
【0057】
ステップ826において、無線通信デバイスは第2の期間中に前記第1の信号の少なくとも一部分を送信する。いくつかの実施形態において、第1の信号は第1の通信帯域と同じ第2の通信帯域で送信される。例えば、受信されたビーコン信号部分および第1の信号、例えば送信されたビーコン信号部分はピア・ツー・ピア通信ネットワークのピア・ノードに対応しうる。また、ピア・ノードの双方はユーザ・ビーコン・シグナリング用に同じ周波数帯を用いうる。いくつかの他の実施形態において、第1の信号は第1の通信帯域と異なる第2の帯域で伝達される。例えば、受信されたビーコン信号部分は基地局または固定ビーコン送信機から、通信デバイスがそのユーザ・ビーコン信号を送信する帯域とは異なる通信帯域を用いて伝達されうる。そのようないくつかの実施形態において、第1および第2の通信帯域は周波数領域で分離され、独立である。種々の実施形態において、第1および第2の通信帯域は異なるサイズの周波数帯域である。
【0058】
いくつかの実施形態において、ステップ826は無線通信デバイスが少なくとも1つのビーコン・シンボルを送信するサブステップ830を含む。例えば、その少なくとも1つのビーコン・シンボルはビーコン・バースト内の単一ビーコン・シンボルまたは小数のビーコン・シンボルであり、例えば、ビーコン・シンボルはビーコン・バーストのビーコン・シンボル送信ユニットの10%未満を占める。
【0059】
動作はステップ826からステップ832および834の1つへ進む。ステップ832において、無線通信デバイスはユーザ・データを、例えば前記第2の期間に後続する前記第3の期間中に第3の通信帯域で伝送する。例えば、第2の期間中に無線通信デバイスは、例えばその存在を識別するための少なくとも1つのビーコン・シンボルを含む第1の信号の少なくとも一部分を送信する。また第3の期間中に、無線通信デバイスはユーザ・データをピアへ送信する。種々の実施形態において、第3の周波数帯域は第2の周波数帯と同じである。例えば、無線通信デバイスはピア・ツー・ピア通信のためのユーザ・ビーコン信号とユーザ・データ双方を同じ周波数帯域内で伝送しうる。いくつかの他の実施形態において、第2の周波数帯域は第3の周波数帯と異なる。例えば、ユーザ・ビーコン信号用およびユーザ・データ信号用に相異なる周波数帯域がありうる。
【0060】
動作はステップ832からステップ834に進む。ステップ834において、無線通信デバイスは第4の期間中に別の無線通信デバイスからの、例えばピア・ツー・ピア通信ネットワークの1つのピアからの付加的なビーコン信号の少なくとも一部分を検出するために監視をする。ステップ834は、いくつかの実施形態において、サブステップ836を含む。サブステップ836において、無線通信デバイスは付加的ビーコン信号の少なくとも一部に対して前記第1の周波数帯域と異なる第2の周波数帯域を監視する。
【0061】
図9は種々の実施形態に従って実施される典型的な無線端末900、例えば移動ノードの図である。典型的な無線端末900は図1のシステム100の典型的無線端末(102、104)のいずれかでありうる。
【0062】
典型的な無線端末900は受信機モジュール902、送信機モジュール904、プロセッサ906、ユーザI/Oデバイス908、およびメモリー910を含む。これらは種々の部品がデータおよび情報を交換するために用いられるかもしれないバス912を介して互いに接続されている。メモリー910はルーチン914およびデータ/情報916を含む。プロセッサ906、例えばCPUはルーチン914を実行し、メモリー910内のデータ/情報916を用いて無線端末900の動作を制御しかつ手順を実施する。
【0063】
受信機モジュール902、例えばOFDM受信機は無線端末が他の無線通信デバイスからの信号を受信する受信アンテナ903に接続される。他の無線通信デバイスは、例えば他の無線端末並びに/または既知局および/もしくは固定位置ビーコン送信機のようなシステム端末である。受信信号は、例えば無線端末からのビーコン信号、システム・ノードからのビーコン信号、並びに例えばピア・ツー・ピア通信における無線端末からのハンドシェイク信号およびユーザ・データ信号を含む。
【0064】
送信機モジュール904、例えば、OFDM送信機は無線端末900が他の無線通信デバイス、例えばピア・ノードへ信号を送信する送信アンテナ905に接続される。いくつかの実施形態において、同じアンテナが受信機モジュール902および送信機モジュール904に対して用いられ、例えば受信機モジュールおよび送信機モジュール(902、904)がデュプレクサ・モジュールを介してアンテナに接続される。送信機モジュール904によって送信される信号は、例えばビーコン信号または少なくとも1つのビーコン・シンボルを含むビーコン信号部分のような第1の信号を含む。送信機モジュール904によって送信される他の信号はピア・ツー・ピア通信セッション確立信号およびユーザ・データ信号を含む。
【0065】
ユーザI/Oデバイス908は、例えばマイクロホン、キーパッド、キーボード、スイッチ、カメラ、スピーカ、ディスプレイなどを含む。ユーザI/Oデバイス908は無線端末900のユーザがデータ/情報を入力し、出力データ/情報にアクセスし、および無線端末900の少なくともいくつかの機能を制御することを可能にする。
【0066】
ルーチン914は通信ルーチン918および無線端末制御ルーチン920を含む。通信ルーチン918は無線端末によって用いられる種々の通信プロトコルを実施する。無線端末制御ルーチン920はビーコン検出モジュール922、ビーコン・ベースの決定モジュール924、ビーコン信号復号モジュール926、ビーコン信号生成モジュール928、制御モジュール930および無線端末ビーコン検出モジュール932を含む。
【0067】
ビーコン検出モジュール922は第1の通信帯域内で伝達された1または複数のビーコン・シンボルの受信を検出する。ビーコン・ベースの決定モジュール924はビーコン検出モジュール922の出力に基づいて第1の信号を送信するか否かを決定する。前記出力はビーコン・シンボルが1期間中に検出されたか否かの関数であり、前記第1の信号はビーコン・シンボルおよびユーザ・データの少なくとも1つを含む。ビーコン信号復号モジュール926は検出されたビーコン信号部分によって伝達された情報を復号する。少なくとも1つの検出されたビーコン・シンボルは前記検出されたビーコン信号部分の一部分である。いくつかの実施形態において、ビーコン・ベースの決定モジュール924はビーコン信号復号モジュールによって実行される復号によって生成された復号情報に基づいて第1の信号を送信するか否かを決定する。いくつかの実施形態において、ビーコン・ベースの決定モジュール924はビーコン・シンボルを含むビーコン信号の少なくとも一部分が前記ビーコン検出モジュールにより第1の期間中に検出されない場合、第1の期間に後続する第2の期間中に信号を送信しないと決定する。いくつかの実施形態において、ビーコン・ベースの決定モジュール924は復号された情報に含まれる形式情報に基づいて信号を送信するか否かを決定する。前記形式情報は第2の帯域がピア・ツー・ピア通信に用いることを許可されていることを表示するものである。いくつかの実施形態において、ビーコン・ベースの決定モジュール924は復号された情報に含まれるデバイス情報に基づいて信号を送信するか否かを決定する。
【0068】
ビーコン信号生成モジュール928はビーコン信号を生成する。前記生成されたビーコン信号は、i)前記無線通信デバイスとii)現在前記無線通信デバイスを用いているユーザ、の少なくとも1つを識別するために用いられる識別子を伝達する。制御モジュール930は受信機および送信機が動作する帯域を制御する。制御モジュール930はユーザ・データ送信制御モジュール931を含む。いくつかの実施形態において、前記受信機および送信機は時分割多重ベースで同一帯域を使用するように制御される。いくつかの実施形態において、受信機は第1の通信帯域を用いるように制御され、送信機は第1の通信帯域は異なる帯域の第2の通信帯域を用いるように制御される。いくつかの実施形態において、第1および第2の通信帯域は周波数領域で分離され、独立であるが、予め定められた関係を有している。そのようないくつかの実施形態において、第1および第2の通信帯域は異なるサイズの周波数帯域である。
【0069】
ユーザ・データ送信管理モジュール931は第3の期間中に第3の通信帯域でのユーザ・データの送信を制御する。いくつかの実施形態において、第3の期間は第2の期間に後続し、前記第2の期間はその期間に前記第1の信号の少なくとも一部分が送信される期間であり、前記第1の信号は少なくとも1つのビーコン・シンボルを含む。いくつかの実施形態において、第3の通信帯域は第2の通信帯域と同じである。いくつかの実施形態において、第3の通信帯域は第2の通信帯域と異なる。
【0070】
無線端末ビーコン検出モジュール932は第4の期間中に他の無線通信デバイスからのビーコン・シンボルを検出する。前記第4の期間の少なくとも一部分は前記ビーコン検出モジュール922が動作している間の期間とは異なる。他の無線通信デバイスは例えばピア・ツー・ピア通信ネットワーク内のピア・ノードである。いくつかの実施形態において、無線端末ビーコン検出モジュール932は前記第1の通信帯域とは異なる周波数帯域である第2の通信帯域を監視する。
【0071】
データ/情報916は検出されたビーコン信号情報934、復号されたビーコン信号部分から復元された情報(第1のビーコン信号に対応する復号されたビーコン信号部分から復元された情報936、…、第Nのビーコン信号に対応する復号されたビーコン信号部分から復元された情報938)、送信決定情報940、デバイス識別情報950、ユーザ識別情報952、第1の信号情報954、現在の期間情報960、受信機の周波数帯域選択情報962,送信機の周波数帯域選択情報964、ピア・ツー・ピア・ネットワークの通信セッション情報966、およびシステム・データ/情報968を含む。
【0072】
第1のビーコン信号に対応する復号されたビーコン信号部分から復元された情報936は、いくつかの実施形態において、1または複数の形式情報942および識別情報944を含む。形式情報942は、例えば周波数帯域形式指定情報である。形式情報942はその帯域形式がピア・ツー・ピア通信に用いられるように指定されていることを示すかもしれないし、時には示す。識別情報944は、例えばデバイス識別情報および/またはユーザ識別情報である。
【0073】
第Nのビーコン信号に対応する復号されたビーコン信号部分から復元された情報938は、いくつかの実施形態において、1または複数の形式情報946および識別情報948を含む。形式情報946は、例えば周波数帯域形式指定情報である。識別情報948は、例えばデバイス識別情報および/またはユーザ識別情報である。
【0074】
第1の信号情報956は、いくつかの実施形態において、1または複数のビーコン・シンボル情報956およびユーザ・データ958を含む。ビーコン・シンボル情報956は、例えば以下の情報を含む。例えば第1の信号に含まれるビーコン信号のビーコン・バースト内の、ビーコン・シンボルを伝送するために用いられるビーコン送信ユニットを識別する情報、トーン・ホッピング・パターン情報、および/またはビーコン・シンボルに対応する時間情報。ユーザ・データ958は、例えば第1の信号のデータ・シンボルに対応する第1の信号の音声データ、他の形式のオーディオ・データ、イメージ・データ、テキスト・データ、ファイル・データ等のようなデータ情報を含む。
【0075】
システム・データ/情報968はタイミング/周波数構造情報970、ビーコン復号情報976、判定基準情報978およびビーコン符号化情報980を含む。タイミング/周波数構造情報970は周波数帯域情報972および期間情報974を含む。周波数帯域情報972は断続的に無線端末によって用いられる複数の異なる周波数帯を識別する情報を含む。周波数帯域情報972はビーコン信号を周波数帯に関係づける情報も含む。いくつかの実施形態において、異なる帯域は異なる目的に用いられる。例えば、1つの周波数帯域は、いくつかの実施形態において、ビーコンシグナリングに用いられ、別の周波数帯域はユーザ・データ・シグナリングに用いられる。いくつかの実施形態において、少なくともいくつかの周波数帯は複数の目的、例えばユーザ・データ・ビーコン・シグナリングおよび無線端末ビーコン信号送信に用いられる。いくつかの実施形態において、異なる時間に異なる目的のために同じ帯域が使用される。例えばいくつかの実施形態において基地局を介する無線通信のために通常使用される周波数帯域が断続的にピア・ツー・ピア通信に用いられる。期間情報974は、例えば無線端末がいつビーコン信号を受信し、ビーコン信号を送信し、およびユーザ・データ信号をピア・ノードに伝達すべきであるかをタイミング構造内で特定する情報を含む。
【0076】
ビーコン復号情報976、例えば種々の検出される可能性のあるビーコン信号を復元された情報、例えば周波数帯域形式指定情報、デバイスID情報、ユーザID情報および/または優先度レベル情報、へマッピングする情報は情報(936、・・・、938)を復元するために、例えばビーコン・シンボル情報934の処理時に、ビーコン信号復号モジュール926によって用いられる。
【0077】
図10は、種々の実施形態に従って無線通信デバイスを動作させる典型的な方法のフローチャート1000の図面である。無線通信デバイスは、例えば電池電力を用いて動作されうる移動ノードのような携帯無線端末である。無線通信デバイスは、図11の無線端末1100である。動作はステップ1002で始まる。ここで、無線通信デバイスは電源を投入され、初期化される。動作は開始ステップ1002からステップ1004へ進む。ステップ1004において、無線通信デバイスは第1の通信帯域内の少なくとも1つのビーコン・シンボルを含むビーコン信号の少なくとも一部分を検出するために、第1の期間中、監視をする。いくつかの実施形態において、ビーコン信号部分は識別用の値を伝達する。例えば、識別用の値はデバイス識別子およびユーザ識別子の1つでありうる。
【0078】
次に、ステップ1006において、動作は少なくとも1つのビーコン・シンボルを含むビーコン信号の少なくとも一部分がステップ1004において検出されたか否かに従って異なる進み方をする。ビーコン信号部分が検出された場合、動作はステップ1006からステップ1004ヘ進み、別の第1の期間中、監視をする。しかし、ビーコン信号部分が検出されなかった場合、動作はステップ1006からステップ1008へ進む。
【0079】
ステップ1008において、第1の期間に後続する第2の期間中に、通信デバイスは第1の信号、例えば少なくとも1つのビーコン・シンボルを含む第2のビーコン信号の少なくとも一部分を送信する。いくつかの実施形態において、前記第1の信号は第1の通信帯域内で送信される。いくつかの実施形態において、前記第2の期間は前記第1の期間との固定的時間関係を有する。種々の実施形態において、第2の期間は第1の期間の開始から予め定められた時間のオフセットを有する。
【0080】
次に、ステップ1010において、無線通信デバイスはユーザ・データを送信する。いくつかの実施形態において、非オーバラップ期間中にユーザ・データ送信に先立って第1の信号が送信される。種々の実施形態において、ユーザ・データは第1の通信帯域でも送信される。動作はステップ1010からステップ1012へ進む。ステップ1012において、無線通信デバイスは前記無線通信デバイスがピア・ツー・ピア・ベースで交信しているもう一方のデバイスからの前記ユーザ・データ伝送への応答に対する監視をする。
【0081】
図11は、典型的な無線端末1100、例えば種々の実施形態に従って実施された移動ノードの図面である。典型的無線端末1100は図1のシステム100の典型的な無線端末(102、104)のうちのいずれかでありうる。
【0082】
典型的な無線端末1100は受信機モジュール1102、送信機モジュール1104、プロセッサ1106、ユーザI/Oデバイス1108、およびメモリー1110を含む。これらはバス1112を介して互いに接続され、バスを通じて種々の部品がデータおよび情報を交換しうる。メモリー1110はルーチン1114およびデータ/情報1116を含む。プロセッサ1106、例えばCPUはルーチン1114を実行し、無線端末1100の動作を制御するためにメモリー1110内のデータ/情報1116を用いて、手順を実施する。
【0083】
受信機モジュール1102、例えばOFDM受信機は無線端末1100が他の無線通信デバイスからの信号を受信する受信アンテナ1103に接続される。受信機モジュール1102は、例えば第1の通信帯域で送信されたビーコン信号部分を受信する。受信機モジュール1102はピアからピア・ツー・ピア通信セッションの一部としてセッション確立信号およびユーザ・データ信号を受信する。
【0084】
送信機モジュール1104、例えばOFDM送信機は無線端末1100が他の無線通信デバイス、例えばピア・ノードへ信号を送信する送信アンテナ1105に接続される。いくつかの実施形態において、同じアンテナが受信機モジュール1102および送信機モジュール1104に対して例えばデュプレクス・モジュールと共に用いられる。送信される信号はピア・ツー・ピア通信セッションの一部として、ビーコン信号、通信セッション確立信号およびユーザ・データ信号を含む。
【0085】
ユーザI/Oデバイス1108は、例えばマイクロホン、キーパッド、キーボード、スイッチ、カメラ、スピーカ、ディスプレイなどを含む。ユーザI/Oデバイス1108により、無線端末1100のユーザはデータ/情報の入力、出力データ/情報へのアクセス、および無線端末1100の少なくともいくつかの機能の制御、例えばピア・ツー・ピア通信セッションを確立する試みが可能となる。
【0086】
ルーチン1114は通信ルーチン1118および無線端末制御ルーチン1120を含む。通信ルーチン1118は無線端末1100によって用いられる種々の通信プロトコルを実施する。無線端末制御ルーチン1120はビーコン検出モジュール1122、伝送制御モジュール1124、第1の信号、例えばビーコン信号部分、生成モジュール1126、ビーコン・シンボル生成モジュール1127、ビーコン情報検出モジュール1128、周波数帯域制御モジュール1130、ユーザ・データ送信制御モジュール1132、および応答検出モジュール1134を含む。
【0087】
ビーコン検出モジュール1122は第1の通信帯域で伝達されたビーコン・シンボルの受信を検出する。送信制御モジュール1124はビーコン検出モジュール1122の出力の関数として信号送信を制御する。送信制御モジュール1124は、少なくとも1つのビーコン・シンボルを含むビーコン信号部分が第1の期間中に検出されない場合、送信機モジュール1104が第1の信号を前記第1の期間に後続する第2の期間中に送信するように制御する。いくつかの実施形態において、第2の期間は第1の期間との固定的時間関係、例えば第1の期間の開始から予め定められた時間のオフセットを有する。
【0088】
第1の信号生成モジュール1126は第1の信号を生成する。例えば、典型的な第1の信号は少なくとも1つのビーコン・シンボルを含むビーコン信号バーストのようなビーコン信号部分である。ビーコン・シンボル生成モジュール1127はビーコン・シンボル、例えば生成されたシンボル部分に含まれるビーコン・シンボルを生成する。例えば、ビーコン・シンボルは検出を容易にするという無線端末の送信的観点からデータ・シンボルに比べて比較的高い電力のシンボルである。例えば、ビーコン・シンボルとデータ・シンボル間の平均送信電力の違いは、いくつかの実施形態において、少なくとも10dBである。いくつかの実施形態において、生成されたビーコン・シンボルの各々は同じ送信電力レベルを有する。いくつかの実施形態において、各生成されたビーコン・シンボルは同位相である。一方、生成されたデータ・シンボルは、例えばQPSK、QAM16、QAM256などのコンステレーションの一部のように異なる位相を有するかもしれないし、一般的には有する。
【0089】
ビーコン情報検出モジュール1128はビーコン信号の検出された部分によって伝達された識別用の値を決定する。識別用の値は、例えばデバイス識別子およびユーザ識別子の1つである。
【0090】
周波数帯制御モジュール1130は受信機モジュール1102および送信機モジュール1104が動作する帯域を制御する。いくつかの実施形態において、受信機モジュール1102および送信機モジュール1104は、例えばピア・ツー・ピア通信セッションに関して、時間分割多重ベースで同一帯域を用いるように制御される。
【0091】
ユーザ・データ送信制御モジュール1132は前記第1の通信帯域における前記第1の信号に加えてユーザ・データの送信を制御する。いくつかの実施形態において、第1の信号は前記ユーザ・データに先立って送信され、ユーザ・データ送信制御モジュール1132は前記ユーザ・データの送信が前記第1の信号の送信とオーバラップしない送信期間に発生するように制御する。種々の実施形態において、ユーザ・データ送信制御モジュール1132はユーザ・データが第1の帯域内、例えば無線端末がそのビーコン信号を送信している同じ帯域で送信されるように、ユーザ・データの送信を制御する。
【0092】
応答検出モジュール1134は、前記無線端末デバイスがピア・ツー・ピア・ベースで交信しているもう一方のデバイスからのユーザ・データ送信に対する応答を検出する。応答は、例えばピア・ノードからのユーザ・データおよび/または制御情報である。制御情報は、例えばハンドシェイク情報、セッション確立情報、セッション終了情報、セッション保守情報、電力制御情報、タイミング制御情報、周波数帯域情報などである。
【0093】
データ/情報1116は受信機周波数帯域選択情報1136、現在時間情報1138、送信機周波数帯域選択情報1140、ビーコン検出/検出失敗フラグ1142、検出されたビーコン信号情報1144、検出されたビーコン信号部分識別情報1146、デバイス識別情報1148、ユーザ識別情報1150、生成された第1の信号情報、例えば生成されたビーコン信号情報1154、送信されるべきユーザ・データ1154、ピアからの検出された応答情報1156、およびシステム/データ情報1158を含む。
【0094】
受信機周波数帯域選択1136および送信機周波数帯域選択1140は周波数帯域選択モジュール1130の出力であり、受信機モジュール1102および送信機モジュール1104の同調を制御する際に無線端末によって用いられる。ビーコン検出モジュール1122からのビーコン検出/検出失敗フラグ1142、例えば1ビットの出力は、システム・ビーコン・シグナリング・ルールに従ってビーコン送信決定を行う際に送信制御モジュールによって用いられる。
【0095】
検出されたビーコン信号情報1144はビーコン信号検出モジュール1122によって復元された情報を含む。この復元された情報は検出されたビーコン信号、例えばビーコン信号を伝送する一組の識別されたビーコン送信ユニット、ビーコン・シンボルのパターン、検出されたビーコン・シンボルに関連する傾斜等に相応する。検出されたビーコン信号部分識別情報1146はビーコン情報検出モジュール1128の出力であり、検出されたビーコン信号の送信源を特定する例えばデバイス識別子またはユーザ識別子である。
【0096】
生成された第1の信号情報、例えば生成されたビーコン信号情報1152は第1の信号生成モジュール1126で生成された第1の信号に相応し、また、例えば以下の情報、例えばビーコン・シンボル・トーン識別情報、ヌルトーン識別情報、ビーコン・バースト継続期間情報、ビーコン・バースト・タイミング情報を含むビーコン信号バーストを定義する情報を含む。
【0097】
送信されるべきユーザ・データ1154は、例えばユーザ・データ送信制御モジュール1132の制御の下で、例えば実施されるタイミング構造内の適切な時、例えばユーザ・データ区間にピアに対して伝達されることを意図されている、音声、他のオーディオ・データ、画像データ、テキストおよび/またはファイル・データを含む。ピアからの検出された応答情報1156は応答検出モジュール1134の出力である。
【0098】
システム・データ/情報1158はタイミング/周波数構造情報1160、ビーコン符号化情報1168およびビーコン復号情報1170を含む。タイミング/周波数構造情報1160は周波数帯域情報1162、期間情報1164、および期間関係情報1166を含む。
【0099】
図12は、種々の実施形態に従って無線通信デバイスを動作させる典型的方法のフローチャート1200の図である。無線通信デバイスは、例えば電池の電力で動作しうる移動ノードのような携帯用無線端末である。無線通信デバイスは、例えば図13の無線端末1300である。動作はステップ1202で始まる。ここで無線通信デバイスは電源を投入され、初期化され、ステップ1204へ進む。ステップ1204において、無線通信デバイスは別の通信デバイスからの少なくとも1つのビーコン・シンボルを含むビーコン信号の少なくとも一部分を受信する。動作はステップ1204からステップ1206へ進む。ステップ1206において、無線通信デバイスは前記受信ビーコン信号部分によって伝達された優先度情報に基づいて信号送信決定を行う。優先度情報は、例えばデバイスの優先度、ユーザの優先度およびセッションの優先度の1つを示す。
【0100】
優先度情報は前記ビーコン信号部分に含まれる複数のビーコン・シンボルを用いて符号化されるかもしれないし、時にはされる。いくつかのそのような実施形態において、優先度情報は前記ビーコン信号部分を伝達するために用いられる1組のビーコン・シンボル送信ユニット内のビーコン・シンボルの位置によって少なくとも部分的に符号化される。いくつかの実施形態において、優先度情報は、前記ビーコン信号部分を複数のビーコン・シンボル送信期間を含む一期間にわたって送信するために用いられる1組のビーコン・シンボル送信ユニット内のビーコン・シンボルの位置の変化に基づいて少なくとも部分的に符号化される。そのようないくつかの実施形態において、1組のビーコン・シンボル送信ユニット内のビーコン・シンボル送信ユニットは伝達されるべき優先度レベルに相応する予め定められたトーン・ホッピング・パターンに対応する。種々の実施形態において、優先度情報を伝達するために用いられる他のすべてのビーコンより高い優先度を示す最優先度ビーコンをユニークなビーコン・シンボル・パターンを用いて伝達する。
【0101】
いくつかの実施形態において、送信決定を行うことは、前記優先度情報が前記無線通信デバイスに関連づけられた優先度より高い優先度を示す場合、ユーザ・データを送信しない決定することを含む。いくつかの実施形態において、送信決定を行うことは、前記優先度情報が前記無線通信デバイスに関連づけられた優先度より低い優先度を示すとき、ユーザ・データを送信すると決定することを含む。
【0102】
送信決定をすることは、受信された優先度レベルおよび受信されたビーコン信号部分の受信された電力レベルの関数として決定される送信電力レベルで、ユーザ・データを送信すると決定することを含むかもしれないし、時には含む。いくつかの実施形態において、受信されたビーコン信号部分が送信電力を制御するために用いられる以前に受信されたビーコン信号部分によって示された優先度レベルより高い優先度レベルを示す場合、無線通信デバイスの送信電力レベルは低くされる。いくつかの実施形態において、受信されたビーコン信号部分が送信電力を制御するために用いられる以前に受信されたビーコン信号部分によって示された優先度レベルより低い優先度レベルを示す場合、無線通信デバイスの送信電力レベルは低くされる。
【0103】
次に、ステップ1208において、動作はステップ1206の信号送信決定に従って異なる進み方をする。信号送信決定が、ユーザ・データが送信されるべきであることを示す場合、動作はステップ1208からステップ1210へ進む。信号送信決定が、ユーザ・データが送信されるべきでないことを示す場合、動作はステップ1208からステップ1204へ進む。ここで無線通信デバイスは少なくとも1つのビーコン・シンボルを含むビーコン信号の別の少なくとも一部分を受信するように動作させられる。
【0104】
ステップ1210において、無線通信デバイスは少なくともビーコン・シンボルの一部分、例えば1つのビーコン信号バーストまたは複数のビーコン信号バーストを送信するように動作させられる。種々の実施形態において、送信されたビーコン信号部分は少なくとも1つの前記無線通信デバイスおよびユーザ・データを送信するために前記無線通信デバイスを用いているユーザを識別する。いくつかの実施形態において、送信されたビーコン信号部分は前記無線通信デバイスに対応する優先度情報を伝達する。動作はステップ1210からステップ1212へ進む。ステップ1212において、無線通信はユーザ・データを送信する。動作はステップ1212からステップ1214へ進む。
【0105】
ステップ1214において、無線通信デバイスは少なくとも1つのビーコン・シンボルを含む付加的信号部分に対する監視をする。例えば前記付加的信号はその無線通信デバイスに関連づけられた優先度より高い優先度を伝達するビーコン・シンボルの部分である。動作はステップ1214からステップ1216へ進む。ステップ1216において、無線通信デバイスは前記付加的部分が予め定められた期間中に、受信されたかどうかを決定する。
【0106】
前記付加的部分が受信されなかったと決定される場合、動作はステップ1216からステップ1218ヘ進む。ここで、無線通信デバイスは信号を送信する。動作は別の予め定められた期間の付加的監視のためにステップ1218からステップ1214へ進む。
【0107】
ステップ1216に戻り、前記付加的部分が受信されなかったと決定される場合、動作はステップ1216からステップ1204へ進む。ここで、無線通信デバイスは少なくとも1つのビーコン・シンボルを含むビーコン・シンボルの別の少なくとも一部分を受信するように動作させられる。
【0108】
図13は、典型的は無線端末1300、例えば種々の実施形態に従って実施される移動ノードの図である。典型的な無線端末1300は図1のシステム100の典型的な無線端末(102、104)のいずれかでありうる。
【0109】
典型的な無線端末1300は、受信機モジュール1302、送信機モジュール1304、プロセッサ1306、ユーザI/Oデバイス1308、およびメモリー1310を含む。これらはバス1312を介して互いに接続され、バスを通じて種々の部品がデータおよび情報を交換しうる。メモリー1310はルーチン1314およびデータ/情報1316を含む。プロセッサ1306,例えばCPUはルーチン1314を実行し、無線端末1300の動作を制御するためにメモリー1310内のデータ/情報1316を用いて、手順を実施する。
【0110】
受信機モジュール1302、例えばOFDM受信機は、無線端末が他の無線通信デバイスからの信号を受信する受信アンテナ1303に接続される。受信機モジュール1302は少なくとも1つのビーコン・シンボルを含むビーコン信号の少なくとも一部分を含む他の通信デバイスからの信号を受信する。受信信号はピア・ノードからのビーコン信号およびユーザ・データ信号を含む。
【0111】
送信機モジュール1304、例えばOFDM送信機は、無線端末が他の無線通信デバイス、例えばピア・ノードへ信号を送信する送信アンテナ1305に接続される。いくつかの実施形態において、同じアンテナが受信機モジュール1302および送信機モジュール1304に対して例えばデュプレクス・モジュールと共に用いられる。送信機モジュール1304は信号送信決定モジュール1322の決定に従って、ビーコン信号部分およびユーザ・データを含む信号を送信する。種々の実施形態において、少なくとも1つのビーコン・シンボルを含む送信されたビーコン信号部分は、i)無線通信デバイス1300およびii)ユーザ・データを送信するために無線端末1300を用いているユーザの少なくとも1つを特定する。
【0112】
ユーザI/Oデバイス1308は、例えばマイクロホン、キーパッド、キーボード、スイッチ、カメラ、スピーカ、ディスプレイなどを含む。ユーザI/Oデバイス1308により、無線端末1300のユーザはデータ/情報の入力、出力データ/情報へのアクセス、および無線端末1300の少なくともいくつかの機能の制御、例えばピア・ツー・ピア通信セッションを確立する試みが可能となる。
【0113】
ルーチン1314は通信ルーチン1318および無線端末制御ルーチン1320を含む。通信ルーチン1318は無線端末1300によって用いられる種々の通信プロトコルを実施する。無線端末制御ルーチン1320は送信決定モジュール1322、ビーコン信号生成モジュール1324、監視モジュール1326、制御モジュール1328、送信電力制御モジュール1330、およびビーコン信号情報検出モジュール1332を含む。
【0114】
送信決定モジュール1322は受信されたビーコン信号部分によって伝達された優先度情報に基づいて信号送信決定を行う。優先度情報は例えばデバイス優先度、ユーザ優先度およびセッション優先度の1つを示す。送信決定モジュール1322は優先度ベースの制御モジュール1334を含む。優先度ベースの制御モジュール1334は、受信された優先度情報が前記無線端末1300に関連づけられた優先度より高い優先度を示す場合、ユーザ・データの送信を防ぐ。種々の実施形態において、優先度ベースの制御モジュール1334は、受信された優先度情報が無線端末1300に関連づけられた優先度より低い優先度を示す場合、ユーザ・データ送信を実行可能とする。
【0115】
ビーコン信号生成モジュール1324はビーコン信号部分を生成する。生成されたビーコン信号部分は少なくとも1つのビーコン・シンボルを含む。いくつかのビーコン信号部分はビーコン・バースト信号に参照される。
【0116】
制御モジュール1328は、信号送信決定を行う送信決定モジュール1322に従って少なくとも1つのビーコン・シンボルを含む付加的ビーコン信号部分に対する監視をするように監視モジュール1326を制御する。いくつかの実施形態において、無線端末1300に関連づけられる前記優先度よりも高い優先度を伝達する付加的ビーコン信号部分が予め定められた期間内に受信されない場合、送信決定モジュール1322は信号を送信するという決定を行う。
【0117】
送信電力制御モジュール1330はユーザ・データ送信電力レベルを、受信された優先度レベルおよび受信ビーコン信号部分の受信された電力レベルの少なくとも1つの関数として制御する。送信電力制御モジュール1330は送信電力低減モジュール1336を含む。受信されたビーコン信号部分が、送信電力を制御するために用いられた以前に受信されたビーコン信号部分によって示される優先度レベルより高い優先度を示す場合、送信電力低減モジュール1336は送信電力レベルを低減する。
【0118】
ビーコン信号情報検出モジュール1332は受信されたビーコン信号部分に含まれる1組のビーコン・シンボルから優先度情報を決定する。前記優先度情報は複数のビーコン・シンボルにわたって符号化される。いくつかの実施形態において、優先度情報はビーコン信号部分を送信するために用いられる1組のビーコン・シンボル送信ユニットのビーコン・シンボルの位置によって少なくとも部分的に符号化される。種々の実施形態において、優先度情報はビーコン信号部分を送信するために用いられる1組のビーコン・シンボル送信ユニットのビーコン・シンボルの位置の変化に基づいて少なくとも部分的に符号化される。いくつかの実施形態において、優先度情報は、複数のビーコン・シンボル送信期間を含む一期間にわたって前記ビーコン信号部分を送信するために用いられる1組のビーコン・シンボル送信ユニット内の、ビーコン・シンボルの位置の変化に基づいて少なくとも部分的に符号化される。種々の実施形態において、1組のビーコン・シンボル送信ユニット内のビーコン・シンボルの位置は伝達されるべき優先度レベルに対応する予め定められたトーン・ホッピング・パターンに相当する。いくつかの実施形態において、ユニークなビーコン・シンボル・パターンを用いて、優先度情報を伝達するために用いられる他のすべてのビーコンより高い優先度を示す最優先度を伝達する。
【0119】
データ/情報1316は、受信されたビーコン信号部分情報(受信されたビーコン信号部分1の情報1338、・・・、受信されたビーコン信号部分Nの情報1340)、送信決定情報1342、送信されるべきユーザ・データ1344、無線端末に関連づけられた現在の優先度1346、ユーザ・データ送信電力レベル情報1348、受信されたビーコン信号部分に関連づけられた優先度レベル情報(受信されたビーコン信号部分1に関連づけられた優先度1350、・・・、受信されたビーコン信号部分Nに関連づけられた優先度1352)、生成されたビーコン信号部分情報1354、およびビーコン信号復号情報1356を含む。
【0120】
受信されたビーコン信号部分1の情報1338はビーコン・シンボル情報1358および優先度情報1360を含む。優先度情報1360は以下の少なくとも1つを含む:デバイス優先度情報1362、ユーザ優先度情報1364、およびセッション優先度情報1366。
【0121】
受信されたビーコン信号部分Nの情報1340はビーコン・シンボル情報1368および優先度情報1370を含む。優先度情報1370は以下の少なくとも1つを含む。デバイス優先度情報1372,ユーザ優先度情報1374,およびセッション優先度情報1376。
【0122】
送信決定1342はWT1300が送信を許可されているか否かを示す送信決定モジュール1322の出力である。送信されるべきユーザ・データ1344は、例えば、許可があればWT1300がピア・ツー・ピア通信セッションにおいてピアへ送信を意図する音声、他のオーディオ・データ、画像データ、テキスト・データ、ファイル・データ等である。
【0123】
無線端末に関連する現在の優先度1346は比較のために優先度ベースの制御モジュール1334によって用いられるWT1300に関連する現在の優先度レベルを示す。いくつかの実施形態において、無線端末の現在の優先度は時間と共に、例えばセッション情報および/またはユーザ識別情報の関数として変化するかもしれないし、時には変化する。
【0124】
受信されたビーコン信号部分1に関連する優先度1350と受信されたビーコン部分Nに関連する優先度1352は受信されたビーコン信号部分(1338、…、1340)にそれぞれ対応しており、送信決定モジュール1322によって用いられる。
【0125】
生成されたビーコン信号部分情報1354、例えば一組のビーコン・シンボルおよび一組の情報ヌルを含むビーコン信号バーストに相応する情報はビーコン信号生成モジュール1324の出力である。
【0126】
ユーザ・データ送信電力レベル情報1348は電力レベル調整情報1378、例えばより高い優先度を検出されたビーコン信号に応じて実施されるべき電力低減量を示す情報を含む。
【0127】
ビーコン信号復号情報1356はビーコン・シンボル位置情報1380およびトーン・ホッピング・パターン/優先度レベル情報1382を含む。ビーコン信号復号情報1356は、ビーコン信号、例えばデバイス優先度情報1362、ユーザ優先度情報1364およびセッション優先度情報1366によって伝送される優先度情報を得るために1または複数の受信されたビーコン信号部分のビーコン・シンボル情報、例えば情報1358を処理する際に、ビーコン信号情報検出モジュール1332によって用いられる。
【0128】
本方法および装置はOFDM TDDシステムの文脈で説明されているが、種々の実施形態の方法および装置は多くの非OFDMシステム、多くの非TDDシステム、および/または多くの非セルラシステムを含む広範囲の通信システムに適用できる。
【0129】
種々の実施形態において、ここに説明したノードは、1または複数の方法、例えばビーコン信号を生成すること、ビーコン信号を送信すること、ビーコン信号を受信すること、ビーコン信号に対する走査をすること、受信されたビーコン信号から情報を復元すること、タイミング調整を決定すること、タイミング調整を実施すること、動作モードを変更すること、通信セッションを開始すること、ユーザ・ビーコン信号の優先度レベルを比較すること、伝搬損を決定すること、固定位置ビーコン送信機からの基準値を決定すること等、に対応するステップを実行するための1または複数のモジュールを用いて実施される。いくつかの実施形態において、種々の特徴はモジュールを用いて実施される。そのようなモジュールはソフトウェア、ハードウェアまたはソフトウェアとハードウェアの組合せを用いて実施されうる。上記の方法または方法のステップの多くは、メモリー・デバイス、例えばRAM、フロッピー(登録商標)ディスクなどのような機械読取可能媒体に含まれるソフトウェアのような機械実行可能な命令を用いて、機械、例えば付加的ハードウェア付または無しの汎用計算機を上記方法の全部または部分を例えば1または複数のノードにおいて実施するように制御することにより、実施されることができる。従って、特に、種々の実施形態は、機械、例えばプロセッサおよび関連ハードウェア、に1または複数の上記(複数の)方法のステップを実行させるための機械実行可能な命令を含む機械読取可能媒体を対象とする。
【0130】
上で説明した方法および装置に関しする多くの付加的変形変化は上記の説明に鑑みて当業者には明らかになるだろう。そのような変形は範囲内であると考えられる。種々の実施形態の方法および装置はCDMA、直交周波数分割多重(OFDM)、および/またはアクセスノードと移動ノード間の無線通信リンクを提供するために用いられうる他の種々の形式の通信技術と共に用いられうるし、種々の実施形態においては用いられる。いくつかの実施形態において、アクセスノードはOFDMおよび/またはCDMAを用いて移動ノードとの通信リンクを確立する基地局として実施される。種々の実施形態において、移動ノードは種々の実施形態の方法を実施するための、受信機/送信機回路およびロジック並びに/またはルーチンを含むノート型計算機、携帯用情報端末(PDA)、または他の携帯デバイスとして実施される。
【図面の簡単な説明】
【0131】
【図1】本発明の、種々の実施形態に従って実施される地理的領域内の典型的なコグニティブ無線ネットワークを示す図。
【図2】本発明の、種々の実施形態に従って実施されるコグニティブ無線ネットワークにおいてスペクトル帯域の使用を制御するためにビーコン信号を用いる典型的な方法のラダー図。
【図3】本発明の、種々の実施形態に従って実施される種々の典型的なビーコン信号、例えばシステムおよび/またはユーザ・ビーコン信号を示す図。
【図4】本発明の、種々の実施形態に従って実施されるタイミング同期情報を利用する実施形態を示す図。
【図5】本発明の、種々の実施形態に従って実施される典型的な無線端末によって用いられる方法のフローチャートを示す図。
【図6】本発明における、ビーコン信号バーストに対して監視をし、予測ビーコン監視区間に従ってビーコン・バーストを送信する一実施形態を示す図。
【図7】本発明の、種々の実施形態に従って実施される典型的な無線端末の詳細な例示図。
【図8】本発明の、種々の実施形態に従って、移動ノードのような無線通信デバイスを動作させる典型的な方法のフローチャートを示す図。
【図8A】図8の一部を示す図。
【図8B】図8の一部を示す図。
【図9】本発明の、種々の実施形態に従って実施される典型的な無線端末、例えば移動ノードの図。
【図10】本発明の、種々の実施形態に従って無線通信デバイスを動作させる典型的な方法のフローチャートの図。
【図11】本発明の、種々の実施形態に従って実施される典型的な無線端末、例えば移動ノードの図。
【図12】本発明の、種々の実施形態に従う無線通信デバイスを動作させる典型的な方法のフローチャートの図。
【図13】本発明の、種々の実施形態に従って実施される典型的な無線端末、例えば移動ノードの図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信デバイスを動作させる方法であって、
他の通信デバイスから、少なくとも1つのビーコン・シンボルを含むビーコン信号のうちの少なくとも一部分を受信することと、
受信したビーコン信号部分によって伝えられた優先度情報に基づいて、信号送信決定を行うことと
を備える方法。
【請求項2】
前記優先度情報は、デバイス優先度、ユーザ優先度、およびセッション優先度のうちの1つを示す請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記信号送信決定を行うことは、前記優先度情報が、前記無線通信デバイスに関連付けられた優先度よりも高い優先度を示す場合、ユーザ・データを送信しないように決定することを含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記信号送信決定を行うことは、前記優先度情報が、前記無線通信デバイスに関連付けられた優先度よりも低い優先度を示す場合、ユーザ・データを送信するように決定することを含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】
ユーザ・データが送信されるべきであると前記信号送信決定が示す場合、ユーザ・データを送信することと、
前記ユーザ・データに加えて、ビーコン信号のうちの少なくとも一部分を送信することと
を更に備える請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記送信されたビーコン信号部分は、前記ユーザ・データを送信するために、前記無線通信デバイスと、前記無線通信デバイスを用いているユーザとのうちの少なくとも1つを特定する請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記信号送信決定の後に、
少なくとも1つのビーコン・シンボルを含む追加の信号部分を監視することと、
前記追加の信号部分が予め定めた期間に受信されない場合、信号を送信することと
を更に備える請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記追加の信号部分は、前記無線通信デバイスに関連付けられた優先度よりも高い優先度を伝えるビーコン信号部分である請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記送信されたビーコン信号部分は、前記無線通信デバイスに対応する優先度情報を伝える請求項5に記載の方法。
【請求項10】
前記信号送信決定を行うことは、前記受信したビーコン信号部分の電力レベルおよび優先度レベルのうちの少なくとも1つの関数として決定される送信電力レベルにおいてユーザ・データを送信するように決定することを含む請求項2に記載の方法。
【請求項11】
前記受信したビーコン信号部分が、送信電力を制御するために使用された前に受信されたビーコン信号部分によって示される優先度レベルよりも高い優先度レベルを示す場合、前記送信電力レベルが低減される請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記受信したビーコン信号部分が、送信電力を制御するために使用された前に受信されたビーコン信号部分によって示される優先度レベルよりも低い優先度レベルを示す場合、前記送信電力レベルが低減される請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記優先度情報は、前記ビーコン信号部分に含まれる複数のビーコン・シンボルを用いて符合化される請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記優先度情報は、前記ビーコン信号部分を送信するために用いられる1組のビーコン・シンボル送信ユニット内のビーコン・シンボルの位置によって少なくとも部分的に符号化される請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記優先度情報は、前記ビーコン信号部分を複数のビーコン・シンボル送信期間を含む一期間にわたって送信するために用いられる1組のビーコン・シンボル送信ユニット内のビーコン・シンボルの位置の変化に基づいて少なくとも部分的に符号化される請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記1組のビーコン・シンボル送信ユニット内のビーコン・シンボルの位置は、伝えられる優先度レベルに相応する予め定められたトーン・ホッピング・パターンに対応する請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記優先度情報を伝えるために用いられる他のすべてのビーコンより高い優先度を示す最優先度ビーコンを伝えるために、ユニークなビーコン・シンボル・パターンが用いられる請求項16に記載の方法。
【請求項18】
無線通信デバイスであって、
他の通信デバイスから、少なくとも1つのビーコン・シンボルを含むビーコン信号のうちの少なくとも一部分を受信する受信機と、
受信したビーコン信号部分によって伝えられた優先度情報に基づいて信号送信決定を行う送信決定モジュールと
を備えるデバイス。
【請求項19】
前記優先度情報は、デバイス優先度、ユーザ優先度、およびセッション優先度のうちの1つを示す請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
前記送信決定モジュールは、前記優先度情報が、前記無線通信デバイスに関連付けられた優先度よりも高い優先度を示す場合、ユーザ・データの送信を阻止する優先度ベースの制御モジュールを含む請求項19に記載のデバイス。
【請求項21】
前記優先度ベースの制御モジュールは、前記優先度情報が、前記無線通信デバイスに関連付けられた優先度よりも低い優先度を示す場合、ユーザ・データ送信を可能にする請求項20に記載のデバイス。
【請求項22】
ビーコン・シンボルを含むビーコン信号の少なくとも一部分を生成するビーコン信号生成モジュールと、
ユーザ・データが送信されるべきであると前記信号送信決定モジュールが示す場合、前記ビーコン信号の一部分に加えて、前記ユーザ・データを送信する送信機と
を更に備える請求項21に記載のデバイス。
【請求項23】
前記送信されたビーコン信号部分は、前記ユーザ・データを送信するために、i)前記無線通信デバイスと、ii)前記無線通信デバイスを用いているユーザとのうちの少なくとも1つを特定する請求項22に記載のデバイス。
【請求項24】
前記送信決定モジュールが信号送信決定を行った後に、少なくとも1つのビーコン・シンボルを含む追加ビーコン信号部分を監視する監視モジュールを制御する制御モジュールを備え、
前記追加ビーコン信号部分が予め定めた期間に受信されない場合、前記送信決定モジュールは、信号を送信するように決定する請求項20に記載のデバイス。
【請求項25】
前記追加ビーコン信号部分は、前記無線通信デバイスに関連付けられた優先度よりも高い優先度を伝えるビーコン信号部分である請求項24に記載のデバイス。
【請求項26】
前記送信されたビーコン信号部分は、前記無線通信デバイスに対応する優先度情報を伝える請求項22に記載のデバイス。
【請求項27】
前記受信したビーコン信号部分の電力レベルおよび優先度レベルのうちの少なくとも1つの関数として、ユーザ・データ送信電力レベルを制御する送信電力制御モジュールを更に備える請求項19に記載のデバイス。
【請求項28】
前記送信制御モジュールは、前記受信したビーコン信号部分が、送信電力を制御するために使用された前に受信されたビーコン信号部分によって示される優先度レベルよりも高い優先度レベルを示す場合、前記ユーザ・データ送信電力レベルを低減する送信電力低減モジュールを備える請求項27に記載のデバイス。
【請求項29】
前記ビーコン信号部分に含まれる1組のビーコン・シンボルから、前記優先度情報を決定するビーコン信号情報検出モジュールを更に備え、
前記優先度情報は、複数のビーコン・シンボルにわたって符合化される請求項18に記載のデバイス。
【請求項30】
前記優先度情報は、前記ビーコン信号部分を送信するために用いられる1組のビーコン・シンボル送信ユニット内のビーコン・シンボルの位置によって少なくとも部分的に符号化される請求項29に記載のデバイス。
【請求項31】
優先度情報は、前記ビーコン信号部分を複数のビーコン・シンボル送信期間を含む一期間にわたって送信するために用いられる1組のビーコン・シンボル送信ユニット内のビーコン・シンボルの位置の変化に基づいて少なくとも部分的に符号化される請求項29に記載のデバイス。
【請求項32】
前記1組のビーコン・シンボル送信ユニット内のビーコン・シンボルの位置は、伝えられるべき優先度レベルに相応する予め定められたトーン・ホッピング・パターンに対応する請求項31に記載のデバイス。
【請求項33】
優先度情報を伝えるために用いられる他のすべてのビーコンより高い優先度を示す最優先度ビーコンを伝えるために、ユニークなビーコン・シンボル・パターンが用いられる請求項32に記載のデバイス。
【請求項34】
無線通信デバイスであって、
他の通信デバイスから、少なくとも1つのビーコン・シンボルを含むビーコン信号のうちの少なくとも一部分を受信する受信手段と、
受信したビーコン信号部分によって伝えられた優先度情報に基づいて信号送信決定を行う信号送信決定手段と
を備えるデバイス。
【請求項35】
前記優先度情報は、デバイス優先度、ユーザ優先度、およびセッション優先度のうちの1つを示す請求項34に記載のデバイス。
【請求項36】
前記信号送信決定手段は、前記優先度情報が、前記無線通信デバイスに関連付けられた優先度よりも高い優先度を示す場合、ユーザ・データの送信を阻止するために、優先度情報の関数として送信を制御する手段を含む請求項35に記載のデバイス。
【請求項37】
前記優先度情報の関数として送信を制御する手段は、前記優先度情報が、前記無線通信デバイスに関連付けられた優先度よりも低い優先度を示す場合、ユーザ・データ送信を可能にする請求項36に記載のデバイス。
【請求項38】
ビーコン・シンボルを含むビーコン信号の少なくとも一部分を生成するビーコン信号生成手段と、
ユーザ・データが送信されるべきであると前記信号送信決定手段が示す場合、前記ビーコン信号の一部分に加えて、前記ユーザ・データを送信する送信手段と
を更に備える請求項37に記載のデバイス。
【請求項39】
前記送信されたビーコン信号部分は、前記ユーザ・データを送信するために、i)前記無線通信デバイスと、ii)前記無線通信デバイスを用いているユーザとのうちの少なくとも1つを特定する請求項38に記載のデバイス。
【請求項40】
ビーコン信号を監視する手段と、
前記信号送信決定手段が、信号送信決定を行った後に、少なくとも1つのビーコン・シンボルを含む追加ビーコン信号部分を監視するために、前記監視する手段を制御する手段とを備え、
前記追加ビーコン信号部分が予め定めた期間に受信されない場合、前記信号送信決定手段が、信号を送信するように決定する請求項36に記載のデバイス。
【請求項41】
無線通信デバイスを動作させる方法を実施するための機械実行可能命令を組み込んだコンピュータ読取可能媒体であって、前記方法は、
他の通信デバイスから、少なくとも1つのビーコン・シンボルを含むビーコン信号のうちの少なくとも一部分を受信することと、
受信したビーコン信号部分によって伝えられた優先度情報に基づいて信号送信決定を行うことと
を備えるコンピュータ読取可能媒体。
【請求項42】
前記優先度情報は、デバイス優先度、ユーザ優先度、およびセッション優先度のうちの1つを示す請求項41に記載のコンピュータ読取可能媒体。
【請求項43】
前記信号送信決定を行うステップの一部として、前記優先度情報が、前記無線通信デバイスに関連付けられた優先度よりも高い優先度を示す場合、ユーザ・データを送信しないように決定するための機械実行可能な命令を更に組み込んだ請求項42に記載のコンピュータ読取可能媒体。
【請求項44】
前記信号送信決定を行うステップの一部として、前記優先度情報が、前記無線通信デバイスに関連付けられた優先度よりも低い優先度を示す場合、ユーザ・データを送信するように決定するための機械実行可能な命令を更に組み込んだ請求項43に記載のコンピュータ読取可能媒体。
【請求項45】
ユーザ・データが送信されるべきであると前記信号送信決定が示す場合、ユーザ・データの送信を制御し、
前記ユーザ・データに加えて、ビーコン信号のうちの少なくとも一部分の送信を制御するための機械実行可能な命令を更に組み込んだ請求項44に記載のコンピュータ読取可能媒体。
【請求項46】
前記ユーザ・データを、送信されているビーコン信号のうちの少なくとも一部分の中に送るために、前記無線通信デバイスと、前記無線通信デバイスを用いているユーザとのうちの少なくとも1つを特定する特定情報を符号化するための機械実行可能な命令を更に組み込んだ請求項45に記載のコンピュータ読取可能媒体。
【請求項47】
他の通信デバイスから、少なくとも1つのビーコン信号を含むビーコン信号のうちの少なくとも一部分を受信し、受信したビーコン信号部分によって伝えられた優先度情報に基づいて信号送信決定を行うように構成されたプロセッサを備える装置。
【請求項48】
前記優先度情報は、デバイス優先度、ユーザ優先度、およびセッション優先度のうちの1つを示す請求項47に記載の装置。
【請求項49】
前記プロセッサは更に、
前記信号送信決定を行うステップの一部として、前記優先度情報が、前記無線通信デバイスに関連付けられた優先度よりも高い優先度を示す場合、ユーザ・データを送信しないように決定するように構成された請求項48に記載の装置。
【請求項50】
前記プロセッサは更に、
前記信号送信決定を行うステップの一部として、前記優先度情報が、前記無線通信デバイスに関連付けられた優先度よりも低い優先度を示す場合、ユーザ・データを送信するように決定するように構成された請求項49に記載の装置。
【請求項51】
前記プロセッサは更に、
ユーザ・データが送信されるべきであると前記信号送信決定が示す場合、ユーザ・データの送信を制御し、
前記ユーザ・データに加えて、ビーコン信号のうちの少なくとも一部分の送信を制御するように構成された請求項50に記載の装置。
【請求項52】
前記プロセッサは更に、
前記ユーザ・データを、送信されているビーコン信号のうちの少なくとも一部分の中に送るために、前記無線通信デバイスと、前記無線通信デバイスを用いているユーザとのうちの少なくとも1つを特定する特定情報を符号化するように構成された請求項51に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2009−523379(P2009−523379A)
【公表日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−550500(P2008−550500)
【出願日】平成19年1月10日(2007.1.10)
【国際出願番号】PCT/US2007/060352
【国際公開番号】WO2007/082247
【国際公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】