説明

ピペリジン化合物およびそれらの使用

式(I)の化合物およびそれらの薬学的に許容しうる塩を記載する。それらの製造方法、それらを含有する医薬組成物、薬剤としてのそれらの使用および細菌感染の処置におけるそれらの使用を、更に記載する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗細菌活性を示す化合物、それらの製造方法、活性成分としてそれらを含有する医薬組成物、ヒトなどの温血動物の細菌感染の処置に用いるための薬剤としてそれらの使用および薬剤の製造におけるそれらの使用に関する。具体的には、本発明は、ヒトなどの温血動物の細菌感染の処置に有用な化合物、より具体的には、ヒトなどの温血動物の細菌感染の処置に用いるための薬剤の製造におけるこれら化合物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
国際微生物学界は、抗生物質耐性の進化が、現在入手可能な抗細菌薬が無効である菌株を生じうるという深刻な問題を発言し続けている。概して、細菌病原体は、グラム陽性かまたはグラム陰性の病原体として分類することができる。グラム陽性およびグラム陰性双方の病原体に対して有効な活性を有する抗生物質化合物は、概して、広域活性を有すると考えられる。本発明の化合物は、グラム陽性病原体に対しても、ある一定のグラム陰性病原体に対しても有効であると考えられる。
【0003】
グラム陽性病原体、例えば、ブドウ球菌(Staphylococci)、腸球菌(Enterococci)、連鎖球菌(Streptococci)およびミコバクテリアは、いったん定着すると、処置することも難しいし、病院環境から根絶することも難しい耐性菌株の発生ゆえに、特に重要である。このような菌株の例は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(staphylococcus aureus)(MRSA)、メチシリン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(MRCNS)、ペニシリン耐性肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)および多剤耐性エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)である。
【0004】
このような耐性グラム陽性病原体の最終手段の処置に好ましい臨床的に有効な抗生物質は、バンコマイシンである。バンコマイシンは、糖ペプチドであり、腎毒性を含めた種々の毒性に関連している。更に、そして最も重要なことに、バンコマイシンおよび他の糖ペプチドへの抗細菌耐性も現れている。この耐性は、一定速度で増加していて、グラム陽性病原体の処置において、これら薬剤をしだいに有効でなくしている。更に、現在、インフルエンザ菌(H.influenzae)およびM.カタラリス(M.catarrhalis)を含めたある一定のグラム陰性菌株によっても引き起こされる上気道感染の処置に用いられるβ−ラクタム系、キノロン系およびマクロライド系抗生物質などの物質に対して、ますます耐性が現れている。
【0005】
したがって、広範な多剤耐性微生物の脅威を克服するために、新しい抗生物質、具体的には、新規な作用機構を有するか、および/または新しい薬物支持基(pharmacophoric groups)を含有するものを開発することが継続して要求されている。
【0006】
デオキシリボ核酸(DNA)ジャイレースは、細胞中のDNAのトポロジー状態を制御するトポイソメラーゼII型ファミリーのメンバーである(Champoux, J. J.; 2001. Ann. Rev. Biochem. 70: 369-413)。II型トポイソメラーゼは、アデノシン三リン酸(ATP)加水分解による自由エネルギーを利用して、DNA中に一時的二本鎖切断を導入し、その切断を介する鎖通過を触媒し、そしてDNAを再閉することによって、DNAのトポロジーを変化させる。DNAジャイレースは、細菌中の不可欠な且つ保存された酵素であり、DNA中に負の超コイルを導入するその能力が、トポイソメラーゼの中で独特である。その酵素は、gyrAおよびgyrBでエンコードされる二つのサブユニットから成り、A四量体複合体を形成している。ジャイレースのAサブユニット(GyrA)は、DNA切断および再閉に関与し、鎖通過中にDNAへの一時的共有結合を形成する保存されたチロシン残基を含有する。Bサブユニット(GyrB)は、ATPの加水分解を触媒し、そしてAサブユニットと相互作用して、加水分解による自由エネルギーを、鎖通過およびDNA再閉を可能にする酵素のコンホメーション変化へと翻訳する。
【0007】
トポイソメラーゼIVと称される、細菌中のもう一つの保存された且つ不可欠なII型トポイソメラーゼは、主に、複製において生じる連鎖閉環状細菌染色体を分離することに関与している。この酵素は、DNAジャイレースに密接に関連していて、GyrAおよびGyrBに相同のサブユニットから形成される類似の四量体構造を有する。異なった細菌種におけるジャイレースとトポイソメラーゼIVとの間の全体の配列同一性は高い。したがって、細菌II型トポイソメラーゼを標的とする化合物は、細胞中の二つの標的、すなわち、DNAジャイレースおよびトポイソメラーゼIVを阻害する可能性を有する;既存のキノロン抗細菌薬の場合と同様(Maxwell, A. 1997, Trends Microbiol. 5: 102-109)。
【0008】
DNAジャイレースは、キノロン系およびクマリン系を含めた抗細菌薬の十分に妥当な標的である。キノロン系(例えば、シプロフロキサシン)は、DNA切断および酵素の再結合(reunion)活性を阻害し且つDNAと共有結合で複合体形成したGyrAサブユニットをトラップする広域抗細菌薬である(Drlica, K., and X. Zhao, 1997, Microbiol. Molec. Biol. Rev. 61: 377-392)。このクラスの抗細菌薬のメンバーは、更に、トポイソメラーゼIVを阻害し、そして結果として、これら化合物の主な標的は、種の中で異なる。キノロン系は、成功した抗細菌薬であるが、標的(DNAジャイレースおよびトポイソメラーゼIV)中の突然変異によって生じる耐性は、S.aureus および Streptococcus pneumoniae を含めたいくつかの微生物においてますます問題になっている(Hooper, D. C., 2002, The Lancet Infectious Diseases 2: 530-538)。更に、化学クラスとしてのキノロン系は、小児でのそれらの使用を妨げる、関節症を含めた毒性副作用を欠点として持っている(Lipsky, B. A. and Baker, C. A., 1999, Clin. Infect. Dis. 28: 352-364)。更に、QT間隔の延長によって予測される心臓毒性の可能性は、キノロン系の毒性問題として引用された。
【0009】
GyrBサブユニットを結合することについてATPと拮抗するDNAジャイレースの天然物阻害剤が、いくつか知られている(Maxwell, A. and Lawson, D.M. 2003, Curr. Topics in Med. Chem. 3: 283-303)。クマリン系は、ストレプトミセス属種(Streptomyces spp.)より単離された天然産物であり、その例は、ノボビオシン、クロロビオシン(chlorobiocin)およびクメルマイシン(coumermycin)A1である。これら化合物は、効力のあるDNAジャイレース阻害剤であるが、それらの治療的有用性は、真核生物における毒性およびグラム陰性細菌における不十分な浸透ゆえに、限られている(Maxwell, A. 1997, Trends Microbiol. 5: 102-109)。GyrBサブユニットを標的とする化合物の別の天然物クラスは、シクロチアリジン系(cyclothialidines)であるが、それらは、ストレプトミセス・フィリペンシス(Streptomyces filipensis)より単離される(Watanabe, J. et al 1994, J. Antibiot. 47: 32-36)。DNAジャイレースに対して効力のある活性にもかかわらず、シクロチアリジンは、若干のユーバクテリウム種に対してのみ活性を示す不十分な抗細菌薬である(Nakada, N, 1993, Antimicrob. Agents Chemother. 37: 2656-2661)。
【0010】
DNAジャイレースのBサブユニットおよびトポイソメラーゼIVを標的とする合成阻害剤は、当該技術分野において知られている。例えば、クマリン含有化合物は、特許出願WO99/35155号に記載され、5,6−二環式ヘテロ芳香族化合物は、特許出願WO02/060879号に記載され、そしてピラゾール化合物は、特許出願WO01/52845号(US6,608,087号)に記載されている。AstraZeneca は、更に、抗細菌化合物を記載しているある一定の出願:WO2005/026149号、WO2006/087544号、WO2006/087548号、WO2006/087543号、WO2006/092599号およびWO2006/092608号を公表した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特許出願WO99/35155号
【特許文献2】特許出願WO02/060879号
【特許文献3】特許出願WO01/52845号(US6,608,087号)
【特許文献4】WO2005/026149号
【特許文献5】WO2006/087544号
【特許文献6】WO2006/087548号
【特許文献7】WO2006/087543号
【特許文献8】WO2006/092599号
【特許文献9】WO2006/092608号
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】Champoux, J. J.; 2001. Ann. Rev. Biochem. 70: 369-413
【非特許文献2】Maxwell, A. 1997, Trends Microbiol. 5: 102-109
【非特許文献3】Drlica, K., and X. Zhao, 1997, Microbiol. Molec. Biol. Rev. 61: 377-392
【非特許文献4】Hooper, D. C., 2002, The Lancet Infectious Diseases 2: 530-538
【非特許文献5】Lipsky, B. A. and Baker, C. A., 1999, Clin. Infect. Dis. 28: 352-364
【非特許文献6】Maxwell, A. and Lawson, D.M. 2003, Curr. Topics in Med. Chem. 3: 283-303
【非特許文献7】Watanabe, J. et al 1994, J. Antibiot. 47: 32-36
【非特許文献8】Nakada, N, 1993, Antimicrob. Agents Chemother. 37: 2656-2661
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明者は、DNAジャイレースおよび/またはトポイソメラーゼIVを阻害するのに有用である化合物の新しいクラスを発見した。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明により、式(I):
【0015】
【化1】

【0016】
[式中、Rは、クロロまたはシアノであり;
は、水素、クロロまたはシアノであり;
は、フルオロ、メチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、アリルオキシおよびベンジルオキシであり;
は、水素またはC1−4アルキルであり;
環Aは、カルボシクリルまたはヘテロシクリルであり;ここにおいて、このヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その窒素は、Rより選択される基で置換されていてもよく;そしてここにおいて、このヘテロシクリルが−N=部分を含有する場合、その窒素は、メチル基と一緒に第四級化合物を形成してよく;
は、炭素上の置換基であり、そしてハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、スルホ、ホルミル、ウレイド、ヒドロキシイミノメチル、N−ヒドロキシホルムアミド、ヒドラジノカルボニル、N−ヒドロキシエタンイミドイル、アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルカノイル、C1−4アルカノイルオキシ、N−(C1−4アルキル)アミノ、N,N−(C1−4アルキル)アミノ、C1−4アルカノイルアミノ、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル、N’−(C1−4アルキル)ウレイド、N’,N’−(C1−4アルキル)ウレイド、N−(C1−4アルキル)−N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル、C1−4アルキルS(O)(式中、aは、0〜2である)、C1−4アルコキシカルボニル、C1−4アルコキシカルボニルアミノ、N−(C1−4アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−4アルキル)スルファモイル、C1−4アルキルスルホニルアミノ、C1−4アルキルスルホニルアミノカルボニル、N’−(C1−4アルキル)ヒドラジノカルボニル、N’,N’−(C1−4アルキル)ヒドラジノカルボニル、カルボシクリル−R−またはヘテロシクリル−R−より選択され;ここにおいて、Rは、1個またはそれを超えるRで炭素上に置換されていてもよく;そしてここにおいて、このヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その窒素は、R10より選択される基で置換されていてもよく;
nは、0、1、2または3であり;
は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルカノイル、C1−4アルカノイルオキシ、N−(C1−4アルキル)アミノ、N,N−(C1−4アルキル)アミノ、C1−4アルカノイルアミノ、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、C1−4アルキルS(O)(式中、aは、0〜2である)、C1−4アルコキシカルボニル、N−(C1−4アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−4アルキル)スルファモイル、C1−4アルキルスルホニルアミノ、C1−4アルコキシカルボニルアミノ、カルボシクリル−R11−またはヘテロシクリル−R12−より選択され;ここにおいて、Rは、1個またはそれを超えるR13で炭素上に置換されていてもよく;そしてここにおいて、このヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その窒素は、R14より選択される基で置換されていてもよく;
、R10およびR14は、独立して、C1−4アルキル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルスルホニル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイルおよびフェニルスルホニルより選択され;ここにおいて、R、R10およびR14は、独立して、R20より選択される基で炭素上に置換されていてもよく;
、R、R11およびR12は、独立して、直接結合、−O−、−N(R15)−、−C(O)−、−N(R16)C(O)−、−C(O)N(R17)−、−S(O)−、−SON(R18)−または−N(R19)SO−より選択され;ここにおいて、R15、R16、R17、R18およびR19は、独立して、水素またはC1−4アルキルより選択され、そしてpは、0〜2であり;
13およびR20は、独立して、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、エテニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、2−トリメチルシリルエトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、アセチルアミノ、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイルまたはN−メチル−N−エチルスルファモイルより選択される]
を有する化合物;またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
【0017】
別の態様において、本発明は、式(Ia):
【0018】
【化2】

【0019】
[式中、Rは、クロロまたはシアノであり;
2’は、水素、クロロ、シアノまたはメチルであり;
は、フルオロ、メチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、アリルオキシおよびベンジルオキシであり;
は、水素またはC1−4アルキルであり;
環Aは、カルボシクリルまたはヘテロシクリルであり;ここにおいて、このヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その窒素は、Rより選択される基で置換されていてもよく;そしてここにおいて、このヘテロシクリルが−N=部分を含有する場合、その窒素は、メチル基と一緒に第四級化合物を形成してよく;
は、炭素上の置換基であり、そしてハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、スルホ、ホルミル、ウレイド、ヒドロキシイミノメチル、N−ヒドロキシホルムアミド、ヒドラジノカルボニル、N−ヒドロキシエタンイミドイル、アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルカノイル、C1−4アルカノイルオキシ、N−(C1−4アルキル)アミノ、N,N−(C1−4アルキル)アミノ、C1−4アルカノイルアミノ、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル、N’−(C1−4アルキル)ウレイド、N’,N’−(C1−4アルキル)ウレイド、N−(C1−4アルキル)−N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル、C1−4アルキルS(O)(式中、aは、0〜2である)、C1−4アルコキシカルボニル、C1−4アルコキシカルボニルアミノ、N−(C1−4アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−4アルキル)スルファモイル、C1−4アルキルスルホニルアミノ、C1−4アルキルスルホニルアミノカルボニル、N’−(C1−4アルキル)ヒドラジノカルボニル、N’,N’−(C1−4アルキル)ヒドラジノカルボニル、カルボシクリル−R−またはヘテロシクリル−R−より選択され;ここにおいて、Rは、1個またはそれを超えるRで炭素上に置換されていてもよく;そしてここにおいて、このヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その窒素は、R10より選択される基で置換されていてもよく;
nは、0、1、2または3であり;
は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルカノイル、C1−4アルカノイルオキシ、N−(C1−4アルキル)アミノ、N,N−(C1−4アルキル)アミノ、C1−4アルカノイルアミノ、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、C1−4アルキルS(O)(式中、aは、0〜2である)、C1−4アルコキシカルボニル、N−(C1−4アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−4アルキル)スルファモイル、C1−4アルキルスルホニルアミノ、C1−4アルコキシカルボニルアミノ、カルボシクリル−R11−またはヘテロシクリル−R12−より選択され;ここにおいて、Rは、1個またはそれを超えるR13で炭素上に置換されていてもよく;そしてここにおいて、このヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その窒素は、R14より選択される基で置換されていてもよく;
、R10およびR14は、独立して、C1−4アルキル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルスルホニル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイルおよびフェニルスルホニルより選択され;ここにおいて、R、R10およびR14は、独立して、R20より選択される基で炭素上に置換されていてもよく;
、R、R11およびR12は、独立して、直接結合、−O−、−N(R15)−、−C(O)−、−N(R16)C(O)−、−C(O)N(R17)−、−S(O)−、−SON(R18)−または−N(R19)SO−より選択され;ここにおいて、R15、R16、R17、R18およびR19は、独立して、水素またはC1−4アルキルより選択され、そしてpは、0〜2であり;
13およびR20は、独立して、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、エテニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、2−トリメチルシリルエトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、アセチルアミノ、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイルまたはN−メチル−N−エチルスルファモイルより選択される]
を有する化合物;またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本明細書中において、アルキルという用語は、直鎖および分岐状鎖双方のアルキル基を包含する。例えば、「C1−4アルキル」には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルおよびt−ブチルが含まれる。しかしながら、プロピルなどの個々のアルキル基の意味は、直鎖型のみを特定する。類似の慣例が、他の包括的用語に当てはまる。
【0021】
任意の置換基が、1個またはそれを超える基より選択される場合、この定義は、明記された基の一つより選択される全ての置換基、または2個またはそれを超える明記された基より選択される置換基を包含するということは理解されるはずである。
【0022】
「ヘテロシクリル」は、少なくとも1個の原子が、窒素、硫黄または酸素より選択される4〜12個の原子を含有する飽和、部分飽和または不飽和の単環式または二環式環であって、特に断らない限り、炭素または窒素連結していてよい環であり、ここにおいて、−CH−基は、−C(O)−で置き換えられていることもありうるし、そして環硫黄原子は、1個または複数のS−オキシドを形成するように酸化されていてもよい。本発明の一つの側面において、「ヘテロシクリル」は、少なくとも1個の原子が、窒素、硫黄または酸素より選択される5個または6個の原子を含有する飽和、部分飽和または不飽和の単環式環であり、それは、特に断らない限り、炭素または窒素連結していてよく、−CH−基は、−C(O)−で置き換えられていることもありうるし、そして環硫黄原子は、S−オキシドを形成するように酸化されていてもよい。本発明のもう一つの側面において、「ヘテロシクリル」は、少なくとも1個の原子が、窒素、硫黄または酸素より選択される5個または6個の原子を含有する不飽和の炭素連結した単環式環である。「ヘテロシクリル」という用語の例および適する意味は、モルホリノ、ピペリジル、ピリジル、ピラニル、ピロリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、インドリル、キノリル、チエニル、1,3−ベンゾジオキソリル、チアジアゾリル、ピペラジニル、チアゾリジニル、ピロリジニル、チオモルホリノ、ピロリニル、ホモピペラジニル、3,5−ジオキサピペリジニル、テトラヒドロピラニル、イミダゾリル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、イソオキサゾリル、N−メチルピロリル、4−ピリドン、1−イソキノロン、2−ピロリドン、4−チアゾリドン、ピリジン−N−オキシドおよびキノリン−N−オキシドである。「ヘテロシクリル」という用語の追加の例および適する意味は、イミダゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、ピラゾリル、1,2,4−トリアゾリル、ピリジル、ベンゾチアゾリル、イソオキサゾリル、ピラジニル、ピリミジニルおよびチアゾリルである。
【0023】
「カルボシクリル」は、3〜12個の原子を含有する飽和、部分飽和または不飽和の単環式または二環式炭素環であり;ここにおいて、−CH−基は、−C(O)−で置き換えられていることもありうる。具体的には、「カルボシクリル」は、5個または6個の原子を含有する単環式環、または9個または10個の原子を含有する二環式環である。「カルボシクリル」に適する意味には、シクロプロピル、シクロブチル、1−オキソシクロペンチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、ナフチル、テトラリニル、インダニルまたは1−オキソインダニルが含まれる。「カルボシクリル」の具体的な例は、フェニルである。
【0024】
「C1−4アルカノイルオキシ」の例は、アセトキシである。「C1−4アルコキシカルボニル」の例は、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−およびt−ブトキシカルボニルである。「C1−4アルコキシカルボニルアミノ」の例は、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、n−およびt−ブトキシカルボニルアミノである。「C1−4アルコキシ」の例は、メトキシ、エトキシおよびプロポキシである。「C1−4アルカノイルアミノ」の例は、ホルムアミド、アセトアミドおよびプロピオニルアミノである。「C1−4アルキルS(O)(式中、aは、0〜2である)」の例は、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシルおよびエチルスルホニルである。「C1−4アルカノイル」の例は、プロピオニルおよびアセチルである。「N−(C1−4アルキル)アミノ」の例は、メチルアミノおよびエチルアミノである。「N,N−(C1−4アルキル)アミノ」の例は、ジ−N−メチルアミノ、ジ−(N−エチル)アミノおよびN−エチル−N−メチルアミノである。「C2−4アルケニル」の例は、ビニル、アリルおよび1−プロペニルである。「C2−4アルキニル」の例は、エチニル、1−プロピニルおよび2−プロピニルである。「N−(C1−4アルキル)スルファモイル」の例は、N−(メチル)スルファモイルおよびN−(エチル)スルファモイルである。「N,N−(C1−4アルキル)スルファモイル」の例は、N,N−(ジメチル)スルファモイルおよびN−(メチル)−N−(エチル)スルファモイルである。「N−(C1−4アルキル)カルバモイル」の例は、メチルアミノカルボニルおよびエチルアミノカルボニルである。「N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル」の例は、ジメチルアミノカルボニルおよびメチルエチルアミノカルボニルである。「N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル」の例は、メトキシアミノカルボニルおよびイソプロポキシアミノカルボニルである。「N−(C1−4アルキル)−N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル」の例は、N−メチル−N−メトキシアミノカルボニルおよびN−メチル−N−エトキシアミノカルボニルである。「N’−(C1−4アルキル)ウレイド」の例は、N’−メチルウレイドおよびN’−イソプロピルウレイドである。「N’,N’−(C1−4アルキル)ウレイド」の例は、N’N’−ジメチルウレイドおよびN’−メチル−N’−イソプロピルウレイドである。「N’−(C1−4アルキル)ヒドラジノカルボニル」の例は、N’−メチルヒドラジノカルボニルおよびN’−イソプロピルヒドラジノカルボニルである。「N’,N’−(C1−4アルキル)ヒドラジノカルボニル」の例は、N’N’−ジメチルヒドラジノカルボニルおよびN’−メチル−N’−イソプロピルヒドラジノカルボニルである。「C1−4アルキルスルホニルアミノ」の例は、メチルスルホニルアミノ、イソプロピルスルホニルアミノおよびt−ブチルスルホニルアミノである。「C1−4アルキルスルホニルアミノカルボニル」の例は、メチルスルホニルアミノカルボニル、イソプロピルスルホニルアミノカルボニルおよびt−ブチルスルホニルアミノカルボニルである。「C1−4アルキルスルホニル」の例は、メチルスルホニル、イソプロピルスルホニルおよびt−ブチルスルホニルである。
【0025】
式(I)または式(Ia)の化合物は、適する酸性塩または塩基性塩を形成することができるが、このような場合、塩としての化合物の投与は、適当でありうるし、そして薬学的に許容しうる塩は、以下に記載されるものなどの慣用的な方法によって製造することができる。
【0026】
適する薬学的に許容しうる塩には、メタンスルホン酸塩、トシレート、α−グリセロリン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩および臭化水素酸塩などの酸付加塩が含まれる。更に適するのは、リン酸および硫酸で形成される塩である。別の側面において、適する塩は、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウム塩;アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウム塩またはマグネシウム塩;有機アミン塩、例えば、トリエチルアミン、モルホリン、N−メチルピペリジン、N−エチルピペリジン、プロカイン、ジベンジルアミン、N,N−ジベンジルエチルアミン、トリス−(2−ヒドロキシエチル)アミン、N−メチルd−グルカミン、およびリシンなどのアミノ酸のような塩基塩である。荷電官能基の数および陽イオンまたは陰イオンの原子価に依存して、2個以上の陽イオンまたは陰イオンが存在してよい。本発明の一つの側面において、薬学的に許容しうる塩は、ナトリウム塩である。
【0027】
しかしながら、製造中の塩の単離を容易にするには、選択された溶媒中にあまり可溶性でない塩は、薬学的に許容しうるにせよ、し得ないにせよ、利用することができる。
本発明中において、式(I)または式(Ia)の化合物またはその塩は、互変異性の現象を示すことがありうるということ、および本明細書中の化学式図形は、可能性のある互変異性体の内の一つだけを示すことができるということは理解されるはずである。本発明が、DNAジャイレースおよび/またはトポイソメラーゼIVを阻害するいずれの互変異性体も包含し、そして化学式図形中に利用されたいずれか一つの互変異性体だけに制限されるわけではないということは理解されるはずである。本明細書中の化学式図形は、可能性のある互変異性体の内の一つだけを示すことができるので、本明細書が、本明細書中に図式的に示すことが可能であったまさにその形ではなく描かれる化合物の可能性のある互変異性体を全て包含するということは理解されるはずである。同じことが、化合物名に当てはまる。
【0028】
式(I)または式(Ia)中に描かれる二つの不斉炭素に加えて、式(I)または式(Ia)の化合物が、一つまたは複数の追加の不斉置換炭素および硫黄原子を含有してよく、したがって、それら一つまたは複数の追加の不斉置換炭素および硫黄原子が関する限りにおいて、それら位置に光学活性な且つラセミ体の形で存在することがありうるし且つ単離されることがありうるということは、当業者に理解されるであろう。本発明が、いずれか一つまたは複数の追加の不斉置換炭素および硫黄原子に、ラセミ体、光学活性体、多形体または立体異性体の形またはそれらの混合物をいずれも包含し、それら形が、DNAジャイレースおよび/またはトポイソメラーゼIVの阻害に有用な性質を有するということは理解されるはずである。
【0029】
光学活性な形は、当該技術分野において知られている手順によって、例えば、再結晶法によるラセミ体の分割により、光学活性出発物質からの合成により、キラル合成により、酵素的分割により、バイオトランスフォーメーションにより、またはキラル固定相を用いたクロマトグラフィー分離により製造することができる。
【0030】
若干の化合物は、多形性を示すことがありうる。本発明が、多形体の形またはそれらの混合物をいずれも包含し、それら形が、DNAジャイレースおよび/またはトポイソメラーゼIVの阻害に有用な性質を有するということは理解されるはずである。
【0031】
更に、式(I)または式(Ia)を有する一定の化合物およびそれらの塩は、溶媒和の形で、更には、非溶媒和の形で、例えば、水和した形などで存在しうるということは理解されるはずである。本発明が、DNAジャイレースおよび/またはトポイソメラーゼIVを阻害するこのような溶媒和の形を全て包含するということは理解されるはずである。
【0032】
本明細書中に挙げられる一定の置換基および基の具体的な且つ適する意味は、次の通りである。これら意味は、本明細書中の前にまたは以下に開示されるいずれかの定義および態様について、適所で用いることができる。疑わしさを免れるために、述べられる種類は各々、本発明の具体的な且つ独立した側面である。
【0033】
は、クロロである。
は、シアノである。
は、水素である。
【0034】
は、クロロである。
は、シアノである。
は、水素またはクロロである。
【0035】
2’は、水素である。
2’は、クロロである。
2’は、シアノである。
【0036】
2’は、水素またはクロロである。
は、フルオロである。
は、メチルである。
【0037】
は、メトキシである。
は、エトキシである。
は、プロポキシである。
【0038】
は、アリルオキシである。
は、ベンジルオキシである。
は、フルオロまたはメトキシである。
【0039】
は、水素である。
は、C1−4アルキルである。
は、水素、メチルまたはエチルである。
【0040】
は、メチルまたはエチルである。
は、メチルである。
は、エチルである。
【0041】
環Aは、カルボシクリルである。
環Aは、ヘテロシクリルであり;ここにおいて、このヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その窒素は、Rより選択される基で置換されていてもよく;そしてここにおいて、このヘテロシクリルが−N=部分を含有する場合、その窒素は、メチル基と一緒に第四級化合物を形成してよく;ここにおいて、
は、C1−4アルキルであり;ここにおいて、Rは、R20より選択される基で炭素上に置換されていてもよく;そして
20は、メトキシまたは2−トリメチルシリルエトキシより選択される。
【0042】
環Aは、ヘテロシクリルであり;ここにおいて、このヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その窒素は、Rより選択される基で置換されていてもよく;そしてここにおいて、このヘテロシクリルが−N=部分を含有する場合、その窒素は、メチル基と一緒に第四級化合物を形成してよく;ここにおいて、
は、C1−4アルキルであり;ここにおいて、Rは、R20より選択される基で炭素上に置換されていてもよく;そして
20は、メトキシまたはエトキシより選択される。
【0043】
環Aは、ピリジル、2H−ピラゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラジニル、チアゾリル、ピリミジニル、1,2,4−オキサジアゾリル、ベンゾチアゾリル、1,2,4−トリアゾリルまたは1,3,4−オキサジアゾリルであり、ここにおいて、このイミダゾリルまたは1,2,4−トリアゾリルは、Rより選択される基で窒素上に置換されていてもよく;そしてここにおいて、この場合のイミダゾリルは、メチル基と一緒に−N=部分上に第四級化合物を形成してよく;ここにおいて、
は、メチルまたはエチルであり;ここにおいて、Rは、R20より選択される基で炭素上に置換されていてもよく;そして
20は、メトキシまたは2−トリメチルシリルエトキシより選択される。
【0044】
環Aは、ピリジル、2H−ピラゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラジニル、チアゾリル、ピリミジニル、1,2,4−オキサジアゾリル、ベンゾチアゾリル、1,2,4−トリアゾリルまたは1,3,4−オキサジアゾリルであり、ここにおいて、このイミダゾリルまたは1,2,4−トリアゾリルは、Rより選択される基で窒素上に置換されていてもよく;そしてここにおいて、この場合のイミダゾリルは、メチル基と一緒に−N=部分上に第四級化合物を形成してよく;ここにおいて、
は、メチルまたはエチルであり;ここにおいて、Rは、R20より選択される基で炭素上に置換されていてもよく;そして
20は、メトキシまたはエトキシより選択される。
【0045】
環Aは、1−(2−メトキシエチル)イミダゾール−2−イル、1−(2−トリメチルシリルエトキシメチル)イミダゾール−2−イル、1−(メトキシメチル)イミダゾール−2−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,3−ジメチルイミダゾール−2−イル、1H−イミダゾール−2−イル、1−メチルイミダゾール−4−イル、2H−ピラゾール−3−イル、2−メチル−1,2,4−トリアゾール−3−イル、2−ピリジル、ベンゾチアゾール−2−イル、イソオキサゾール−5−イル、ピラジン−2−イル、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル、チアゾール−2−イルまたはチアゾール−4−イルである。
【0046】
環Aは、1−(2−メトキシエチル)イミダゾール−2−イルである。
環Aは、1−(2−トリメチルシリルエトキシメチル)イミダゾール−2−イルである。
【0047】
環Aは、1−(メトキシメチル)イミダゾール−2−イルである。
環Aは、1,2,4−オキサジアゾール−5−イルである。
環Aは、1,3,4−オキサジアゾール−2−イルである。
【0048】
環Aは、1,3−ジメチルイミダゾール−2−イルである。
環Aは、1H−イミダゾール−2−イルである。
環Aは、1−メチルイミダゾール−4−イルである。
【0049】
環Aは、2H−ピラゾール−3−イルである。
環Aは、2−メチル−1,2,4−トリアゾール−3−イルである。
環Aは、2−ピリジルである。
【0050】
環Aは、ベンゾチアゾール−2−イルである。
環Aは、イソオキサゾール−5−イルである。
環Aは、ピラジン−2−イルである。
【0051】
環Aは、ピリミジン−2−イルである。
環Aは、ピリミジン−4−イルである。
環Aは、チアゾール−2−イルである。
【0052】
環Aは、チアゾール−4−イルである。
は、炭素上の置換基であり、そしてアミノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、N−(C1−4アルキル)アミノまたはN,N−(C1−4アルキル)アミノより選択される。
【0053】
は、炭素上の置換基であり、そしてアミノ、メチル、メトキシ、メチルアミノ(methylamio)またはジメチルアミノより選択される。
nは、0〜2である。
【0054】
nは、0である。
nは、1である。
nは、2である。
【0055】
環A、Rおよびnは一緒に、1H−イミダゾール−2−イル、2,6−ビス(ジメチルアミノ)ピリミジン−4−イル、2−ピリジル、2H−ピラゾール−3−イル、ピリミジン−4−イル、イソオキサゾール−5−イル、1−メチルイミダゾール−4−イル、ピラジン−2−イル、2−アミノチアゾール−4−イル、2−ジメチルアミノチアゾール−4−イル、2−メチルアミノチアゾール−4−イル、1,3−ジメチルイミダゾール−2−イル、1,4,5−トリメチルイミダゾール−2−イル、4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル、3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、ベンゾチアゾール−2−イル、4−メトキシピリミジン−2−イル、ピリミジン−2−イル、1−メチルイミダゾール−2−イル、1−(2−メトキシエチル)イミダゾール−2−イル、1−(メトキシメチル)イミダゾール−2−イル、1−(2−トリメチルシリルエトキシメチル)イミダゾール−2−イル、チアゾール−2−イル、2−メチル−1,2,4−トリアゾール−3−イル、5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルまたは1,3,4−オキサジアゾール−2−イルを形成する。
【0056】
環A、Rおよびnは一緒に、1H−イミダゾール−2−イルを形成する。
環A、Rおよびnは一緒に、2,6−ビス(ジメチルアミノ)ピリミジン−4−イルを形成する。
【0057】
環A、Rおよびnは一緒に、2−ピリジルを形成する。
環A、Rおよびnは一緒に、2H−ピラゾール−3−イルを形成する。
環A、Rおよびnは一緒に、ピリミジン−4−イルを形成する。
【0058】
環A、Rおよびnは一緒に、イソオキサゾール−5−イルを形成する。
環A、Rおよびnは一緒に、1−メチルイミダゾール−4−イルを形成する。
環A、Rおよびnは一緒に、ピラジン−2−イルを形成する。
【0059】
環A、Rおよびnは一緒に、2−アミノチアゾール−4−イルを形成する。
環A、Rおよびnは一緒に、2−ジメチルアミノチアゾール−4−イルを形成する。
環A、Rおよびnは一緒に、2−メチルアミノチアゾール−4−イルを形成する。
【0060】
環A、Rおよびnは一緒に、1,3−ジメチルイミダゾール−2−イルを形成する。
環A、Rおよびnは一緒に、1,4,5−トリメチルイミダゾール−2−イルを形成する。
【0061】
環A、Rおよびnは一緒に、4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルを形成する。
環A、Rおよびnは一緒に、3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イルを形成する。
【0062】
環A、Rおよびnは一緒に、ベンゾチアゾール−2−イルを形成する。
環A、Rおよびnは一緒に、4−メトキシピリミジン−2−イルを形成する。
環A、Rおよびnは一緒に、ピリミジン−2−イルを形成する。
【0063】
環A、Rおよびnは一緒に、1−メチルイミダゾール−2−イルを形成する。
環A、Rおよびnは一緒に、1−(2−メトキシエチル)イミダゾール−2−イルを形成する。
【0064】
環A、Rおよびnは一緒に、1−(メトキシメチル)イミダゾール−2−イルを形成する。
環A、Rおよびnは一緒に、1−(2−トリメチルシリルエトキシメチル)イミダゾール−2−イルを形成する。
【0065】
環A、Rおよびnは一緒に、チアゾール−2−イルを形成する。
環A、Rおよびnは一緒に、2−メチル−1,2,4−トリアゾール−3−イルを形成する。
【0066】
環A、Rおよびnは一緒に、5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルを形成する。
環A、Rおよびnは一緒に、1,3,4−オキサジアゾール−2−イルを形成する。
【0067】
したがって、本発明のもう一つの側面において、
が、クロロまたはシアノであり;
が、水素またはクロロであり;
が、フルオロまたはメトキシであり;
が、水素またはC1−4アルキルであり;
環Aが、ピリジル、2H−ピラゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラジニル、チアゾリル、ピリミジニル、1,2,4−オキサジアゾリル、ベンゾチアゾリル、1,2,4−トリアゾリルまたは1,3,4−オキサジアゾリルであり、ここにおいて、このイミダゾリルまたは1,2,4−トリアゾリルは、Rより選択される基で窒素上に置換されていてもよく;そしてここにおいて、この場合のイミダゾリルは、メチル基と一緒に−N=部分上に第四級化合物を形成してよく;
が、メチルまたはエチルであり;ここにおいて、Rは、R20より選択される基で炭素上に置換されていてもよく;
20が、メトキシまたは2−トリメチルシリルエトキシより選択され;
が、炭素上の置換基であり、そしてアミノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、N−(C1−4アルキル)アミノまたはN,N−(C1−4アルキル)アミノより選択され;そして
nが、0〜2である、式(I)(上に示される通り)の化合物;またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
【0068】
したがって、本発明のもう一つの側面において、
が、クロロまたはシアノであり;
が、水素またはクロロであり;
が、フルオロまたはメトキシであり;
が、水素またはC1−4アルキルであり;
環Aが、ピリジル、2H−ピラゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラジニル、チアゾリル、ピリミジニル、1,2,4−オキサジアゾリル、ベンゾチアゾリル、1,2,4−トリアゾリルまたは1,3,4−オキサジアゾリルであり、ここにおいて、このイミダゾリルまたは1,2,4−トリアゾリルは、Rより選択される基で窒素上に置換されていてもよく;そしてここにおいて、この場合のイミダゾリルは、メチル基と一緒に−N=部分上に第四級化合物を形成してよく;
が、メチルまたはエチルであり;ここにおいて、Rは、R20より選択される基で炭素上に置換されていてもよく;
20が、メトキシまたはエトキシより選択され;
が、炭素上の置換基であり、そしてアミノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、N−(C1−4アルキル)アミノまたはN,N−(C1−4アルキル)アミノより選択され;そして
nが、0〜2である、式(I)(上に示される通り)の化合物;またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
【0069】
したがって、本発明のもう一つの側面において、
が、クロロまたはシアノであり;
が、水素またはクロロであり;
が、フルオロまたはメトキシであり;
が、水素、メチルまたはエチルであり;
環Aが、1−(2−メトキシエチル)イミダゾール−2−イル、1−(2−トリメチルシリルエトキシメチル)イミダゾール−2−イル、1−(メトキシメチル)イミダゾール−2−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,3−ジメチルイミダゾール−2−イル、1H−イミダゾール−2−イル、1−メチルイミダゾール−4−イル、2H−ピラゾール−3−イル、2−メチル−1,2,4−トリアゾール−3−イル、2−ピリジル、ベンゾチアゾール−2−イル、イソオキサゾール−5−イル、ピラジン−2−イル、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル、チアゾール−2−イルまたはチアゾール−4−イルであり;
が、炭素上の置換基であり、そしてアミノ、メチル、メトキシ、メチルアミノ(methylamio)またはジメチルアミノより選択され;
nが、0〜2である、式(I)(上に示される通り)の化合物;またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
【0070】
したがって、本発明のもう一つの側面において、
およびRが、クロロであり;
が、メトキシであり;
が、水素であり;
環Aが、2−メチル−1,2,4−トリアゾール−3−イルまたはピリミジン−2−イルであり;
nが、0である、式(I)(上に示される通り)の化合物;またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
【0071】
したがって、本発明のもう一つの側面において、
が、クロロまたはシアノであり;
2’が、水素またはクロロであり;
が、フルオロまたはメトキシであり;
が、水素またはC1−4アルキルであり;
環Aが、ピリジル、2H−ピラゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラジニル、チアゾリル、ピリミジニル、1,2,4−オキサジアゾリル、ベンゾチアゾリル、1,2,4−トリアゾリルまたは1,3,4−オキサジアゾリルであり、ここにおいて、このイミダゾリルまたは1,2,4−トリアゾリルは、Rより選択される基で窒素上に置換されていてもよく;そしてここにおいて、この場合のイミダゾリルは、メチル基と一緒に−N=部分上に第四級化合物を形成してよく;
が、メチルまたはエチルであり;ここにおいて、Rは、R20より選択される基で炭素上に置換されていてもよく;
20が、メトキシまたは2−トリメチルシリルエトキシより選択され;
が、炭素上の置換基であり、そしてアミノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、N−(C1−4アルキル)アミノまたはN,N−(C1−4アルキル)アミノより選択され;そして
nが、0〜2である、式(Ia)(上に示される通り)の化合物;またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
【0072】
したがって、本発明のもう一つの側面において、
が、クロロまたはシアノであり;
2’が、水素またはクロロであり;
が、フルオロまたはメトキシであり;
が、水素またはC1−4アルキルであり;
環Aが、ピリジル、2H−ピラゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラジニル、チアゾリル、ピリミジニル、1,2,4−オキサジアゾリル、ベンゾチアゾリル、1,2,4−トリアゾリルまたは1,3,4−オキサジアゾリルであり、ここにおいて、このイミダゾリルまたは1,2,4−トリアゾリルは、Rより選択される基で窒素上に置換されていてもよく;そしてここにおいて、この場合のイミダゾリルは、メチル基と一緒に−N=部分上に第四級化合物を形成してよく;
が、メチルまたはエチルであり;ここにおいて、Rは、R20より選択される基で炭素上に置換されていてもよく;
20が、メトキシまたはエトキシより選択され;
が、炭素上の置換基であり、そしてアミノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、N−(C1−4アルキル)アミノまたはN,N−(C1−4アルキル)アミノより選択され;そして
nが、0〜2である、式(Ia)(上に示される通り)の化合物;またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
【0073】
したがって、本発明のもう一つの側面において、
が、クロロまたはシアノであり;
2’が、水素またはクロロであり;
が、フルオロまたはメトキシであり;
が、水素、メチルまたはエチルであり;
環Aが、1−(2−メトキシエチル)イミダゾール−2−イル、1−(2−トリメチルシリルエトキシメチル)イミダゾール−2−イル、1−(メトキシメチル)イミダゾール−2−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,3−ジメチルイミダゾール−2−イル、1H−イミダゾール−2−イル、1−メチルイミダゾール−4−イル、2H−ピラゾール−3−イル、2−メチル−1,2,4−トリアゾール−3−イル、2−ピリジル、ベンゾチアゾール−2−イル、イソオキサゾール−5−イル、ピラジン−2−イル、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル、チアゾール−2−イルまたはチアゾール−4−イルであり;
が、炭素上の置換基であり、そしてアミノ、メチル、メトキシ、メチルアミノ(methylamio)またはジメチルアミノより選択され;
nが、0〜2である、式(Ia)(上に示される通り)の化合物;またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
【0074】
したがって、本発明のもう一つの側面において、
およびR2’が、クロロであり;
が、メトキシであり;
が、水素であり;
環Aが、2−メチル−1,2,4−トリアゾール−3−イルまたはピリミジン−2−イルであり;
nが、0である、式(Ia)(上に示される通り)の化合物;またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
【0075】
本発明の具体的な化合物は、実施例の化合物であり、それらは各々、本発明のもう一つの独立した側面を提供する。もう一つの側面において、本発明は、更に、実施例のいずれか二つまたはそれを超える化合物を含んで成る。
【0076】
本発明の一つの態様において、式(I)または式(Ia)の化合物を提供し、別の態様において、式(I)または式(Ia)の化合物の薬学的に許容しうる塩を提供する。
もう一つの側面において、本発明は、式(I)または式(Ia)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩を製造する方法を提供する。
【0077】
したがって、本発明は、更に、式(I)または式(Ia)の化合物およびそれらの薬学的に許容しうる塩を、次の方法(ここにおいて、可変部分は、特に断らない限り、上に定義の通りである)によって製造することができるということを提供する。
【0078】
方法(a)式(II)または式(II’):
【0079】
【化3】

【0080】
を有する化合物またはその活性酸誘導体(activated acid derivative)と、式(III):
【0081】
【化4】

【0082】
を有する化合物とを反応させること、または
方法(b)式(IV)または式(IV’):
【0083】
【化5】

【0084】
を有する化合物と、式(V):
【0085】
【化6】

【0086】
(式中、Lは、置換可能な基である)
を有する化合物とを反応させること;または
方法(c)RがC1−4アルキルである式(I)または式(Ia)の化合物について、式(VI)または式(VI’):
【0087】
【化7】

【0088】
を有する化合物である式(I)または式(Ia)の化合物と、式(VII):
4a−OH (VII)
(式中、R4aは、C1−4アルキルである)
を有する化合物とを反応させること;または
方法(d)Rが水素である式(I)または式(Ia)の化合物について、式(VIII)または式(VIII’):
【0089】
【化8】

【0090】
(式中、Pgは、カルボン酸保護基である)
を有する化合物を脱保護すること;そしてその後、必要ならば、
(i)式(I)または式(Ia)の化合物を、式(I)または式(Ia)の別の化合物へと変換すること;
(ii)いずれの保護基も除去すること;
(iii)薬学的に許容しうる塩を形成すること;および/または
(iv)式(I)または式(Ia)の化合物をキラル精製すること。
【0091】
Lは、置換可能な基である。Lに適する意味には、ハロ、例えば、クロロおよびブロモ、ペンタフルオロフェノキシおよび2,5−オキソピロリジン−1−イルオキシが含まれる。
【0092】
Pgは、カルボン酸保護基である。Pgに適する意味は、本明細書中の下に定義される。
上の反応の具体的な反応条件は、次の通りである。
【0093】
方法(a)式(II)または式(II’)および式(III)の化合物は、適するカップリング試薬の存在下で互いにカップリングさせることができる。当該技術分野において知られている標準的なペプチドカップリング試薬は、適するカップリング試薬として用いることができるし、または例えば、カルボニルジイミダゾールおよびジシクロヘキシルカルボジイミドを、場合により、ジメチルアミノピリジンまたは4−ピロリジノピリジンなどの触媒の存在下で、場合により、塩基、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、または2,6−ルチジンまたは2,6−ジ−tert−ブチルピリジンなどの2,6−ジアルキルピリジンの存在下で用いることができる。適する溶媒には、ジメチルアセトアミド、ジクロロメタン、ベンゼン、テトラヒドロフランおよびジメチルホルムアミドが含まれる。そのカップリング反応は、好都合には、−40〜40℃の範囲内の温度で行うことができる。
【0094】
適する活性酸誘導体には、酸ハロゲン化物、例えば、酸塩化物、および活性エステル、例えば、ペンタフルオロフェニルエステルが含まれる。これらタイプの化合物とアミンとの反応は、当該技術分野において周知であり、例えば、それらは、上記のものなどの塩基の存在下において、上記のものなどの適する溶媒中で反応させることができる。その反応は、好都合には、−40〜40℃の範囲内の温度で行うことができる。
【0095】
式(III)の化合物は、スキーム1:
【0096】
【化9】

【0097】
(式中、PGは、本明細書中の下に定義のものなどの窒素保護基であり;そしてLは、本明細書中の上に定義のものなどの置換可能な基である)
にしたがって製造することができる。
【0098】
式(II)または式(II’)の化合物は、商業的に入手可能な化合物であり、またはそれらは、参考文献で知られている、またはそれらは、当該技術分野において知られている標準的な方法によって製造される。
【0099】
方法(b)式(IV)または式(IV’)および式(V)の化合物を、ジメチルホルムアミドまたはN−メチルピロリジンなどの適する溶媒中、場合により、トリエチルアミンまたはジイソプロピルアミンなどの塩基の存在下において、50〜100℃の温度範囲で一緒に加熱する。
【0100】
式(IV)の化合物は、スキーム2:
【0101】
【化10】

【0102】
(式中、PGは、本明細書中の下に定義のものなどの窒素保護基である)
にしたがって製造することができる。式(IV’)の化合物は、類似の手順によって製造することができる。
【0103】
式(V)の化合物は、スキーム3:
【0104】
【化11】

【0105】
にしたがって製造することができる。式中、FGIは、必要な「L」へのNH基の官能基相互変換である。
方法(c)式(VI)または式(VI’)および式(VII)の化合物を、メタノール、エタノールまたはテトラヒドロフランなどの適する溶媒中、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムまたは水酸化バリウムなどの塩基の存在下において、25〜100℃の温度範囲で反応させる。
【0106】
式(VI)または式(VI’)の化合物は、Rが水素である式(I)または式(Ia)の化合物を製造するように、本明細書中に記載の反応の適する修飾によって製造することができる。
【0107】
式(VII)の化合物は、商業的に入手可能な化合物であり、またはそれらは、参考文献で知られている、またはそれらは、当該技術分野において知られている標準的な方法によって製造される。
【0108】
方法(d)適する脱保護条件は、本明細書中の下に記載される。
式(VIII)または式(VIII’)の化合物は、式(I)または式(Ia)の化合物を製造するように、本明細書中に記載の反応の適する修飾によって製造することができる。
【0109】
薬学的に許容しうる塩の形成は、標準的な技法を用いた熟練した有機化学者の技術の範囲内である。
本発明の化合物中のある一定のいろいろな環置換基は、上述の方法の前かまたは直後に、標準的な芳香族置換反応によって導入することができるしまたは慣用的な官能基修飾によって生じることができ、そしてそれ自体、本発明の方法側面に包含されるということは理解されるであろう。このような環置換基を導入するのに用いられる試薬は、商業的に入手可能であるかまたは、当該技術分野において知られている方法によって製造される。
【0110】
環中への置換基の導入は、式(I)または式(Ia)を有する一つの化合物を、式(I)または式(Ia)を有する別の化合物へと変換することができる。このような反応および修飾には、例えば、芳香族置換反応による置換基の導入、置換基の還元、置換基のアルキル化、置換基の酸化、置換基のエステル化、置換基のアミド化、ヘテロアリール環の形成が含まれる。このような手順のための試薬および反応条件は、当化学技術分野において周知である。芳香族置換反応の具体的な例には、アルコキシドの導入、ジアゾ化反応後のチオール基、アルコール基、ハロゲン基の導入が含まれる。修飾の例には、アルキルチオのアルキルスルフィニルまたはアルキルスルホニルへの酸化が含まれる。
【0111】
当有機化学業者は、上の参考文献およびその中にある実施例、そして更には、本明細書中の実施例中に含まれている且つ論じられている情報を用い且つ適応させて、必要な出発物質および生成物を得ることができるであろう。商業的に入手可能でないとしても、上記のものなどの手順に必要な出発物質は、標準的な有機化学技法;既知の構造的に類似した化合物の合成に類似した技法;または上記の手順または実施例中に記載の手順に類似した技法より選択される手順によって製造することができる。上記のような合成方法のための出発物質の多くは、商業的に入手可能であるおよび/または科学文献で広く報告されている、または科学文献で報告された方法の適応を用いて商業的に入手可能な化合物から製造されうるということが注目される。読者は、更に、反応条件および試薬の一般的な指針について、Advanced Organic Chemistry, 4th Edition, by Jerry March, published by John Wiley & Sons 1992 を参照する。
【0112】
更に、本明細書中に述べられている若干の反応において、化合物中のいずれの感受性基も保護することが必要でありうる/望まれることがありうるということは理解されるであろう。保護が必要であるまたは望まれる状況は、このような保護に適する方法と同様、当業者に知られている。慣用的な保護基は、標準的な慣例にしたがって用いることができる(詳しい例については、T.W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley and Sons, 1991 を参照されたい)。
【0113】
ヒドロキシ基に適する保護基の例は、例えば、アシル基、例えば、アセチルなどのアルカノイル基;アロイル基、例えば、ベンゾイル;トリメチルシリルなどのシリル基;またはアリールメチル基、例えば、ベンジルである。上の保護基の脱保護条件は、必然的に、保護基の選択肢で異なるであろう。したがって、例えば、アルカノイル基またはアロイル基などのアシル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物などの適する塩基、例えば、水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムでの加水分解によって除去することができる。或いは、トリメチルシリルなどのシリル基は、例えば、フッ化物でまたは水性酸で除去することができるし;またはベンジル基などのアリールメチル基は、例えば、炭素上パラジウムなどの触媒の存在下における水素化によって除去することができる。
【0114】
アミノ基に適する保護基は、例えば、アシル基、例えば、アセチルなどのアルカノイル基;アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基またはt−ブトキシカルボニル基;アリールメトキシカルボニル基、例えば、ベンジルオキシカルボニル;またはアロイル基、例えば、ベンゾイルである。上の保護基の脱保護条件は、必然的に、保護基の選択肢で異なる。したがって、例えば、アルカノイル基またはアルコキシカルボニル基またはアロイル基などのアシル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物などの適する塩基、例えば、水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムでの加水分解によって除去することができる。或いは、t−ブトキシカルボニル基などのアシル基は、例えば、塩酸、硫酸またはリン酸、またはトリフルオロ酢酸のような適する酸での処理によって除去することができるし、そしてベンジルオキシカルボニル基などのアリールメトキシカルボニル基は、例えば、炭素上パラジウムなどの触媒上の水素化によって、またはルイス酸、例えば、トリス(トリフルオロ酢酸)ホウ素での処理によって除去することができる。第一級アミノ基に適する別の保護基は、例えば、アルキルアミン、例えば、ジメチルアミノプロピルアミンまたは2−ヒドロキシエチルアミンでの、またはヒドラジンでの処理によって除去することができるフタロイル基である。
【0115】
カルボキシ基に適する保護基は、例えば、エステル形成性基、例えば、水酸化ナトリウムなどの塩基での加水分解によって除去することができる、例えば、メチル基またはエチル基;または例えば、酸、例えば、トリフルオロ酢酸などの有機酸での処理によって除去することができる、例えば、t−ブチル基;または例えば、炭素上パラジウムなどの触媒上の水素化によって除去することができる、例えば、ベンジル基;または例えば、酢酸パラジウムなどのパラジウム触媒の使用によって除去することができる、例えば、アリル基である。
【0116】
それら保護基は、当化学技術分野において周知の慣用的な技法を用いた合成におけるいずれか好都合な段階で除去することができるし、またはそれらは、より後の反応工程または処理中に除去することができる。
【0117】
本発明の化合物の光学活性な形は、上の手順の一つを、(例えば、適する反応工程の不斉誘導によって形成される)光学活性出発物質を用いて行うことによって、または標準法を用いたラセミ体の形の化合物または中間体の分割によって、または(生じた場合の)ジアステレオ異性体のクロマトグラフィー分離によって得ることができる。酵素的技法も、光学活性な化合物および/または中間体の製造に有用でありうる。
【0118】
同様に、本発明の化合物の純粋なレギオ異性体が必要とされる場合、それは、純粋なレギオ異性体を出発物質として用いて上の手順の一つを行うことによって、または標準法を用いたレギオ異性体または中間体の混合物の分割によって得ることができる。
【0119】
酵素効力試験法
E.coli GyrB ATPアーゼ阻害活性:
化合物は、大腸菌(E.coli)GyrB ATPアーゼ活性の阻害について、モリブデン酸アンモニウム/マラカイトグリーン基剤ホスフェート検出検定(Lanzetta, P. A., L. J. Alvarez, P. S. Reinach, and O. A. Candia, 1979, 100: 95-97)を用いて調べることができる。検定は、マルチウェルプレートにおいて、50mM Hepes 緩衝液pH7.5、75mM酢酸アンモニウム、8.0mM塩化マグネシウム、0.5mMエチレンジアミン四酢酸、5%グリセロール、1mM 1,4−ジチオ−DL−トレイトール、200nMウシ血清アルブミン、1.6μg/mlの剪断済みサケ精子DNA、400pM E.coli GyrA、400pM E.coli GyrB、250μM ATP、およびジメチルスルホキシド中の化合物を含有する30μlの反応中で行うことができる。反応は、1.2mMマラカイトグリーン塩酸塩、8.5mMモリブデン酸アンモニウム四水和物および1M塩酸を含有する30μlのモリブデン酸アンモニウム/マラカイトグリーン検出試薬で急冷することができる。プレートは、吸光度プレートリーダーにおいて650nmで読み取ることができ、そして阻害パーセント値は、0%阻害対照としてのジメチルスルホキシド(2%)含有反応および100%阻害対照としてのEDTA含有(2.4μM)反応を用いて計算する。各々の化合物についての化合物効力のIC50測定値は、10種類の異なった化合物濃度の存在下で行われる反応から決定することができる。
【0120】
E.coli トポイソメラーゼIV ATPアーゼ阻害活性:
化合物は、30μl反応が、次の、20mM TRIS緩衝液pH8、50mM酢酸アンモニウム、8mM塩化マグネシウム、5%グリセロール、5mM 1,4−ジチオ−DL−トレイトール、0.005% Brij−35、5μg/mlの剪断済みサケ精子DNA、500pM E.coli ParC、500pM E.coli ParE、160μM ATP、およびジメチルスルホキシド中の化合物を含有することを除いて、E.coli GyrBについて上に記載のようなE.coli トポイソメラーゼIV ATPアーゼ活性の阻害について調べることができる。各々の化合物についての化合物効力のIC50測定値は、10種類の異なった化合物濃度の存在下で行われる反応から決定することができる。
【0121】
本発明の化合物を、E.coli GyrB ATPアーゼおよびE.coli トポイソメラーゼIV ATPアーゼの阻害を測定するための上記の検定と実質的に同様の検定で調べた。概して、本発明の化合物は、一方または双方の検定において、<200μg/mlのIC50値を有する。
【0122】
S.aureus GyrB ATPアーゼ阻害活性:
化合物は、S.aureus GyrB ATPアーゼ活性の阻害について、モリブデン酸アンモニウム/マラカイトグリーン基剤ホスフェート検出検定(Lanzetta, P. A., L. J. Alvarez, P. S. Reinach, and O. A. Candia, 1979, 100: 95-97)を用いて調べることができる。検定は、マルチウェルプレートにおいて、50mM Hepes 緩衝液pH7.5、75mM酢酸アンモニウム、8.0mM塩化マグネシウム、0.5mMエチレンジアミン四酢酸、5%グリセロール、1.0mM 1,4−ジチオ−DL−トレイトール、200nMウシ血清アルブミン、1.0μg/mlの剪断済みサケ精子DNA、250pM E.coli GyrA、250pM S.aureus GyrB、250μM ATP、およびジメチルスルホキシド中の化合物を含有する30μlの反応中で行うことができる。反応は、1.2mMマラカイトグリーン塩酸塩、8.5mMモリブデン酸アンモニウム四水和物および1M塩酸を含有する30μlのモリブデン酸アンモニウム/マラカイトグリーン検出試薬で急冷することができる。プレートは、吸光度プレートリーダーにおいて650nmで読み取ることができ、そして阻害パーセント値は、0%阻害対照としてのジメチルスルホキシド(2%)含有反応および100%阻害対照としてのEDTA含有(2.4μM)反応を用いて計算することができる。各々の化合物についての化合物効力のIC50測定値は、10種類の異なった化合物濃度の存在下で行われる反応から決定することができる。
【0123】
本発明の化合物を、S.aureus GyrB ATPアーゼの阻害を測定するための上記の検定と実質的に同様の検定で調べた。1μM(特に断らない限り)の化合物濃度でのS.aureus GyrB ATPアーゼの阻害パーセントを、次の表に開示する。
【0124】
【表1】

【0125】
【表2】

【0126】
【表3】

【0127】
【表4】

【0128】
【表5】

【0129】
【表6】

【0130】
【表7】

【0131】
細菌感受性試験法
化合物の抗微生物活性について、液体培地中の感受性試験によって調べることができる。化合物は、ジメチルスルホキシド中に溶解させ、そして感受性検定において10回の二倍希釈で調べることができる。検定に用いられる微生物は、適する寒天培地上で一晩増殖させた後、その微生物の増殖に適当な液体培地中に懸濁させることができる。その懸濁液は、0.5 McFarland でありうるが、更に10分の1希釈を、同液体培地中で作成して、100μL中の最終微生物懸濁液を調製することができる。プレートは、適当な条件下において37℃で24時間インキュベート後、読み取ることができる。最小阻止濃度(Minimum Inhibitory Concentration)(MIC)は、増殖を80%またはそれを超えて減少させることが可能な最低薬物濃度として決定することができる。
【0132】
上に匹敵する検定において、実施例11は、Streptococcus pneumoniae に対して0.06μg/mlのMICを有した。
本発明のもう一つの特徴により、療法によるヒトまたは動物体の処置方法に用いるための、式(I)または式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
【0133】
本発明者は、本発明の化合物が、細菌DNAジャイレースおよび/またはトポイソメラーゼIVを阻害し、したがって、それらの抗細菌作用について興味深いということを発見した。本発明の一つの側面において、本発明の化合物は、細菌DNAジャイレースを阻害し、したがって、それらの抗細菌作用について興味深い。本発明の一つの側面において、本発明の化合物は、トポイソメラーゼIVを阻害し、したがって、それらの抗細菌作用について興味深い。本発明の一つの側面において、本発明の化合物は、DNAジャイレースおよびトポイソメラーゼIV双方を阻害し、したがって、それらの抗細菌作用について興味深い。
【0134】
本発明の化合物は、細菌感染を処置する場合に有用であろうと考えられる。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、婦人科感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、気道感染(RTI)を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、性感染症を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、尿路感染症を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、慢性気管支炎の急性悪化(ACEB)を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、急性中耳炎を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、急性静脈洞炎を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、薬剤耐性細菌による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、カテーテル関連敗血症を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、軟性下疳を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、クラミジアを意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、市中肺炎(community-acquired pneumoniae:CAP)を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、複雑性皮膚・皮膚構造感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、単純性皮膚・皮膚構造感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、心内膜炎を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、熱性好中球減少症を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、淋菌性子宮頸管炎を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、淋菌性尿道炎を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、院内感染性肺炎(hospital-acquired pneumoniae:HAP)を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、骨髄炎を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、敗血症を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、梅毒を意味する。
【0135】
本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、アシネトバクター・バウマンニイ(Acinetobacter baumanii)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、アシネトバクター・ヘモリティカス(Acinetobacter haemolyticus)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、アシネトバクター・ジュニイ(Acinetobacter junii)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、アシネトバクター・ジョンソニイ(Acinetobacter johnsonii)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、アシネトバクター・ルウォフィ(Acinetobacter lwoffi)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、バクテロイデス・ビビウス(Bacteroides bivius)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、バクテロイデス・フラジリス(Bacteroides fragilis)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、バークホルデリア・セパシア(Burkholderia cepacia)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、キャンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、クラミジア肺炎病原体(Chlamydia pneumoniae)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、クラミジア・ウレアリティカス(Chlamydia urealyticus)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、クラミドフィラ・ニューモニアエ(Chlamydophila pneumoniae)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、クロストリジウム・ディフィシリ(Clostridium difficili)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、エンテロバクター・アエロゲネス(Enterobacter aerogenes)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、エンテロバクター・クロアカエ(Enterobacter cloacae)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、大腸菌(Escherichia coli)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、ガルドネレラ・バギナリス(Gardnerella vaginalis)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、パラインフルエンザ菌(Haemophilus parainfluenzae)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、レジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、メチシリン感受性 Staphylococcus aureus による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、モラクセラ・カタラリス(Moraxella catarrhalis)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、モルガネラ・モルガニイ(Morganella morganii)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、ペニシリン耐性肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、ペニシリン感受性 Streptococcus pneumoniae による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、ペプトストレプトコッカス・マグヌス(Peptostreptococcus magnus)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、ペプトストレプトコッカス・ミクロス(Peptostreptococcus micros)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、ペプトストレプトコッカス・アナエロビウス(Peptostreptococcus anaerobius)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、ペプトストレプトコッカス・アサッカロリチカス(Peptostreptococcus asaccharolyticus)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、ペプトストレプトコッカス・プレボチイ(Peptostreptococcus prevotii)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、ペプトストレプトコッカス・テトラディウス(Peptostreptococcus tetradius)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、ペプトストレプトコッカス・バギナリス(Peptostreptococcus vaginalis)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、プロテウス・ミラビリス(Proteus mirabilis)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、キノロン耐性 Staphylococcus aureus による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、キノロン耐性表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermis)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、腸チフス菌(Salmonella typhi)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、パラチフス菌(Salmonella paratyphi)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、腸炎菌(Salmonella enteritidis)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、ネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、霊菌(Serratia marcescens)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、Staphylococcus aureus による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、Staphylococcus epidermidis による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、スタフィロコッカス・サプロフィティカス(Staphylococcus saprophyticus)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、ストレプトコッカス・アガラクティアエ(Streptoccocus agalactiae)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、ストレプトコッカス・アガラクティアエ(Streptoccocus agalactiae)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、Streptococcus pneumoniae による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、化膿性連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、ステノトロホモナス・マルトフィリア(Stenotrophomonas maltophilia)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、ウレアプラズマ・ウレアリティカム(Ureaplasma urealyticum)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、バンコマイシン耐性 Enterococcus faecium による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、バンコマイシン耐性 Enterococcus faecalis による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、バンコマイシン耐性 Staphylococcus aureus による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、バンコマイシン耐性 Staphylococcus epidermis による感染を意味する。
【0136】
本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、アシネトバクター属種(Acinetobacter spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、バクテロイデス属種(Bacteroides spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、バークホルデリア属種(Burkholderia spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、キャンピロバクター属種(Campylobacter spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、クラミジア属種(Chlamydia spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、クラミドフィラ属種(Chlamydophila spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、クロストリジウム属種(Clostridium spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、エンテロバクター属種(Enterobacter spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、エンテロコッカス属種(Enterococcus spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、エシェリキア属種(Escherichia spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、ガルドネレラ属種(Gardnerella spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、ヘモフィルス属種(Haemophilus spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、ヘリコバクター属種(Helicobacter spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、クレブシエラ属種(Klebsiella spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、レジオネラ属種(Legionella spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、モラクセラ属種(Moraxella spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、モルガネラ属種(Morganella spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、マイコプラズマ属種(Mycoplasma spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、ナイセリア属種(Neisseria spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、ペプトストレプトコッカス属種(Peptostreptococcus spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、プロテウス属種(Proteus spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、シュードモナス属種(Pseudomonas spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、サルモネラ属種(Salmonella spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、セラチア属種(Serratia spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、ブドウ球菌属種(Staphylococcus spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、連鎖球菌属種(Streptoccocus spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、ステノトロホモナス属種(Stenotrophomonas spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、ウレアプラズマ属種(Ureaplasma spp.)による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、好気性菌による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、偏性嫌気性菌による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、通性嫌気性菌による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、グラム陽性細菌による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、グラム陰性細菌による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、グラム不定細菌による感染を意味する。本発明の一つの側面において、「感染」または「細菌感染」は、非定型性呼吸器病原体による感染を意味する。
【0137】
本発明のもう一つの特徴により、抗細菌作用を生じる処置を必要としているヒトなどの温血動物に抗細菌作用を生じる方法であって、その動物に、有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を投与することを含む方法を提供する。
【0138】
本発明のもう一つの特徴により、細菌DNAジャイレースおよび/またはトポイソメラーゼIVの阻害処置を必要としているヒトなどの温血動物の細菌DNAジャイレースおよび/またはトポイソメラーゼIVの阻害方法であって、その動物に、有効量の本明細書中の前に定義の式(I)または式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を投与することを含む方法を提供する。
【0139】
本発明のもう一つの特徴により、細菌感染の処置を必要としているヒトなどの温血動物の細菌感染を処置する方法であって、その動物に、有効量の本明細書中の前に定義の式(I)または式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を投与することを含む方法を提供する。
【0140】
本発明のもう一つの特徴により、婦人科感染、気道感染(RTI)、性感染症、尿路感染症、慢性気管支炎の急性悪化(ACEB)、急性中耳炎、急性静脈洞炎、薬剤耐性細菌による感染、カテーテル関連敗血症、軟性下疳、クラミジア、市中肺炎(CAP)、複雑性皮膚・皮膚構造感染、単純性皮膚・皮膚構造感染、心内膜炎、熱性好中球減少症、淋菌性子宮頸管炎、淋菌性尿道炎、院内感染性肺炎(HAP)、骨髄炎、敗血症および/または梅毒より選択される細菌感染の処置を必要としているヒトなどの温血動物のこのような細菌感染を処置する方法であって、その動物に、有効量の本明細書中の前に定義の式(I)または式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を投与することを含む方法を提供する。
【0141】
本発明のもう一つの特徴は、薬剤として用いるための、式(I)または式(Ia)の化合物およびその薬学的に許容しうる塩である。好適には、その薬剤は、抗細菌薬である。
本発明のもう一つの側面により、ヒトなどの温血動物での抗細菌作用の生成用の薬剤の製造における、式(I)または式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩の使用を提供する。
【0142】
本発明のもう一つの側面により、ヒトなどの温血動物の細菌DNAジャイレースおよび/またはトポイソメラーゼIVの阻害用の薬剤の製造における、式(I)または式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩の使用を提供する。
【0143】
したがって、本発明のもう一つの側面により、ヒトなどの温血動物の細菌感染の処置用の薬剤の製造における、式(I)または式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩の使用を提供する。
【0144】
したがって、本発明のもう一つの側面により、ヒトなどの温血動物の婦人科感染、気道感染(RTI)、性感染症、尿路感染症、慢性気管支炎の急性悪化(ACEB)、急性中耳炎、急性静脈洞炎、薬剤耐性細菌による感染、カテーテル関連敗血症、軟性下疳、クラミジア、市中肺炎(CAP)、複雑性皮膚・皮膚構造感染、単純性皮膚・皮膚構造感染、心内膜炎、熱性好中球減少症、淋菌性子宮頸管炎、淋菌性尿道炎、院内感染性肺炎(HAP)、骨髄炎、敗血症および/または梅毒より選択される細菌感染の処置用の薬剤の製造における、式(I)または式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩の使用を提供する。
【0145】
本発明のもう一つの側面により、ヒトなどの温血動物での抗細菌作用の生成に用いるための、式(I)または式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
本発明のもう一つの側面により、ヒトなどの温血動物の細菌DNAジャイレースおよび/またはトポイソメラーゼIVの阻害に用いるための、式(I)または式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
【0146】
したがって、本発明のもう一つの側面により、ヒトなどの温血動物の細菌感染の処置に用いるための、式(I)または式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
【0147】
したがって、本発明のもう一つの側面により、ヒトなどの温血動物の婦人科感染、気道感染(RTI)、性感染症、尿路感染症、慢性気管支炎の急性悪化(ACEB)、急性中耳炎、急性静脈洞炎、薬剤耐性細菌による感染、カテーテル関連敗血症、軟性下疳、クラミジア、市中肺炎(CAP)、複雑性皮膚・皮膚構造感染、単純性皮膚・皮膚構造感染、心内膜炎、熱性好中球減少症、淋菌性子宮頸管炎、淋菌性尿道炎、院内感染性肺炎(HAP)、骨髄炎、敗血症および/または梅毒より選択される細菌感染の処置に用いるための、式(I)または式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
【0148】
式(I)または式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を、ヒトを含めた哺乳動物の治療的(予防的を含めた)処置に用いるために、具体的には、感染を処置する場合、それは、通常は、標準的な医薬慣例にしたがって医薬組成物として製剤化される。
【0149】
したがって、別の側面において、本発明は、医薬組成物であって、式(I)または式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩と、薬学的に許容しうる希釈剤または担体を含む医薬組成物を提供する。
【0150】
本発明のもう一つの側面により、ヒトなどの温血動物で抗細菌作用を生じる場合に用いるための医薬組成物であって、本明細書中の前に定義の式(I)または式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を、薬学的に許容しうる賦形剤または担体と一緒に含む医薬組成物を提供する。
【0151】
本発明のもう一つの側面により、ヒトなどの温血動物の細菌DNAジャイレースおよび/またはトポイソメラーゼIVの阻害に用いるための医薬組成物であって、本明細書中の前に定義の式(I)または式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を、薬学的に許容しうる賦形剤または担体と一緒に含む医薬組成物を提供する。
【0152】
本発明のもう一つの側面により、ヒトなどの温血動物の細菌感染の処置に用いるための医薬組成物であって、本明細書中の前に定義の式(I)または式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を、薬学的に許容しうる賦形剤または担体と一緒に含む医薬組成物を提供する。
【0153】
本発明のもう一つの側面により、ヒトなどの温血動物の婦人科感染、気道感染(RTI)、性感染症、尿路感染症、慢性気管支炎の急性悪化(ACEB)、急性中耳炎、急性静脈洞炎、薬剤耐性細菌による感染、カテーテル関連敗血症、軟性下疳、クラミジア、市中肺炎(CAP)、複雑性皮膚・皮膚構造感染、単純性皮膚・皮膚構造感染、心内膜炎、熱性好中球減少症、淋菌性子宮頸管炎、淋菌性尿道炎、院内感染性肺炎(HAP)、骨髄炎、敗血症および/または梅毒の処置に用いるための医薬組成物であって、本明細書中の前に定義の式(I)または式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を、薬学的に許容しうる賦形剤または担体と一緒に含む医薬組成物を提供する。
【0154】
本発明のそれら組成物は、経口使用に(例えば、錠剤、ロゼンジ、硬または軟カプセル剤、水性または油状懸濁剤、乳剤、分散性散剤または顆粒剤、シロップ剤またはエリキシル剤として)、局所使用に(例えば、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、または水性または油状液剤または懸濁剤として)、吸入による投与に(例えば、微粉散剤または液体エアゾル剤として)、吹入による投与に(例えば、微粉散剤として)または非経口投与に(例えば、静脈内、皮下、筋肉内または筋肉内投与用の滅菌水性または油状液剤として、または直腸投与用の坐剤として)適する形であってよい。
【0155】
本発明の組成物は、当該技術分野において周知の慣用的な医薬賦形剤を用いて慣用法によって得ることができる。したがって、経口使用を予定した組成物は、例えば、一つまたはそれを超える着色剤、甘味剤、着香剤および/または保存剤を含有してよい。
【0156】
錠剤製剤に適する薬学的に許容しうる賦形剤には、例えば、ラクトース、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウムまたは炭酸カルシウムなどの不活性希釈剤;トウモロコシデンプンまたはアルゲン酸(algenic acid)などの造粒剤および崩壊剤;デンプンなどの結合剤;ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクなどの滑沢剤;p−ヒドロキシ安息香酸エチルまたはプロピルなどの保存剤;およびアスコルビン酸などの酸化防止剤が含まれる。錠剤製剤は、未コーティングであってよいし、または胃腸管内でのそれらの崩壊および引き続きの活性成分の吸収を変更するかまたは、それらの安定性および/または外観を改善するために、どちらの場合も、当該技術分野において周知の慣用的なコーティング剤および手順を用いてコーティングされていてよい。
【0157】
経口使用のための組成物は、活性成分が、不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリンと混合されているゼラチン硬カプセル剤の形であってよいし、または活性成分が、ラッカセイ油、流動パラフィンまたはオリーブ油などの油または水と混合されているゼラチン軟カプセル剤としてあってよい。
【0158】
水性懸濁剤は、概して、微粉の形の活性成分を、一つまたはそれを超える懸濁化剤であって、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴムおよびアラビアゴムなどのもの;分散助剤または湿潤剤であって、レシチン;またはアルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンステアレート(polyoxethylene stearate));またはエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール;またはポリオキシエチレンソルビトールモノオレアートのような、エチレンオキシドと、脂肪酸およびヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物;またはエチレンオキシドと、脂肪酸および無水ヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えば、ポリエチレンソルビタンモノオレアートなどのものと一緒に含有する。それら水性懸濁剤は、更に、一つまたはそれを超える保存剤(p−ヒドロキシ安息香酸エチルまたはプロピルなど)、酸化防止剤(アスコルビン酸など)、着色剤、着香剤および/または甘味剤(スクロース、サッカリンまたはアスパルテームなど)を含有してよい。
【0159】
油状懸濁剤は、活性成分を、植物油(ラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油またはヤシ油など)中にまたは鉱油(流動パラフィンなど)中に懸濁させることによって製剤化することができる。それら油状懸濁剤は、更に、蜜蝋、硬質パラフィンまたはセチルアルコールなどの増粘剤を含有してよい。上に挙げられたものなどの甘味剤、および着香剤は、風味のよい経口製剤を提供するために加えられてよい。これら組成物は、アスコルビン酸などの酸化防止剤の添加によって保存することができる。
【0160】
水の添加による水性懸濁剤の製造に適する分散性散剤および顆粒剤は、概して、活性成分を、分散助剤または湿潤剤、懸濁化剤および一つまたはそれを超える保存剤と一緒に含有する。適する分散助剤または湿潤剤および懸濁化剤は、上に既述されたものによって代表される。甘味剤、着香剤および着色剤などの追加の賦形剤も、存在してよい。
【0161】
本発明の医薬組成物は、更に、水中油エマルジョンの形であってよい。油状相は、オリーブ油またはラッカセイ油などの植物油または鉱油、例えば、流動パラフィンなど、またはいずれかこれらの混合物であってよい。適する乳化剤は、例えば、アラビアゴムまたはトラガカントゴムなどの天然に存在するガム;ダイズ、レシチンなどの天然に存在するホスファチド;脂肪酸および無水ヘキシトールから誘導されるエステルまたは部分エステル(例えば、ソルビタンモノオレアート);およびポリエチレンソルビタンモノオレアートなどの、この部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物であってよい。それらエマルジョンは、更に、甘味剤、着香剤および保存剤を含有してよい。
【0162】
シロップ剤およびエリキシル剤は、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、アスパルテームまたはスクロースなどの甘味剤と一緒に製剤化することができるし、そして更に、粘滑剤、保存剤、着香剤および/または着色剤を含有してよい。
【0163】
それら医薬組成物は、更に、滅菌注射可能水性または油状懸濁液の形であってよく、それらは、既知の手順にしたがって、上に挙げられた一つまたはそれを超える適当な分散助剤または湿潤剤および懸濁化剤を用いて製剤化することができる。滅菌注射可能製剤は、更に、無毒性の非経口的に許容しうる希釈剤または溶媒中の滅菌注射可能溶液または懸濁液、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液であってよい。
【0164】
吸入による投与用の組成物は、活性成分を、微粉固体を含有するエアゾルかまたは液体粒子として分配するように配置された慣用的な加圧エアゾルの形であってよい。揮発性のフッ素化炭化水素または炭化水素などの慣用的なエアゾル噴射剤を用いることができ、そしてエアゾル装置は、好都合には、一定計測量の活性成分を分配するように配置される。
【0165】
製剤についての追加の情報について、読者は、Chapter 25.2 in Volume 5 of Comprehensive Medicinal Chemistry (Corwin Hansch; Chairman of Editorial Board), Pergamon Press 1990 を参照する。
【0166】
一つまたはそれを超える賦形剤と混合されて単一剤形を生じる活性成分の量は、必然的に、処置される宿主および具体的な投与経路に依存して異なるであろう。例えば、ヒトへの経口投与を予定した製剤は、概して、全組成物の約5〜約98重量%であってよい適当且つ好都合な量の賦形剤と配合される、例えば、0.5mg〜2gの活性剤を含有するであろう。単位剤形は、概して、約1mg〜約500mgの活性成分を含有するであろう。投与経路および投与計画についての追加の情報について、読者は、Chapter 25.3 in Volume 5 of Comprehensive Medicinal Chemistry (Corwin Hansch; Chairman of Editorial Board), Pergamon Press 1990 を参照する。
【0167】
上述のように、特定の疾患状態の治療的または予防的処置に必要とされる用量サイズは、必然的に、処置される宿主、投与経路、および処置されている疾患の重症度に依存して異なるであろう。本発明の一つの側面において、1〜50mg/kgの範囲内の1日用量を用いる。しかしながら、その1日用量は、必然的に、処置される宿主、具体的な投与経路、および処置されている疾患の重症度に依存して異なるであろう。したがって、最適投薬量は、いずれか特定の患者を処置している医療の実務家によって決定されてよい。
【0168】
治療薬でのその使用に加えて、式(I)または式(Ia)の化合物およびそれらの薬学的に許容しうる塩は、新しい治療薬の探求の一部分として、ネコ、イヌ、ウサギ、サル、ラットおよびマウスなどの実験動物でのDNAジャイレースおよび/またはトポイソメラーゼIVの阻害剤の作用の評価のための in-vitro および in-vivo 試験システムの開発および規格化における薬理学的手段としても有用である。
【0169】
上の他の医薬組成物、プロセス、方法、使用および薬剤製造の特徴において、本明細書中に記載の本発明の化合物の別の且つ具体的な態様も当てはまる。
組合せ
本明細書中に記載の本発明の化合物は、単独療法として適用することができるし、または本発明の化合物に加えて、一つまたはそれを超える他の物質および/または処置を包含することができる。このような共同処置は、その処置の個々の成分の同時の、逐次的なまたは別々の投与によって達成することができる。投与が逐次的または別々である場合、第二成分を投与する場合の遅れは、その組合せの有益な作用が損なわれないようにすべきである。適するクラスおよび物質は、次の一つまたはそれを超えるものより選択することができる。
【0170】
(i)他の抗細菌薬、例えば、マクロライド系、例えば、エリスロマイシン、アジスロマイシンまたはクラリスロマイシン;キノロン系、例えば、シプロフロキサシンまたはレボフロキサシン(levofloxacin);β−ラクタム系、例えば、ペニシリン類、例えば、アモキシリンまたはピペラシリン;セファロスポリン類、例えば、セフトリアキソン(ceftriaxone)またはセフタジジム;カルバペネム類、例えば、メロペネムまたはイミペネム等;アミノグリコシド系、例えば、ゲンタマイシンまたはトブラマイシン;またはオキサゾリジノン類;および/または
(ii)抗感染薬、例えば、抗真菌性の、例えば、トリアゾール、またはアンホテリシン;および/または
(iii)生物学的タンパク質治療薬、例えば、抗体、サイトカイン、殺細菌性/透過増進性タンパク質(permeability-increasing protein)(BPI)製品;および/または
(iv)流出ポンプ阻害剤。
【0171】
したがって、本発明のもう一つの側面において、式(I)または式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩と、
(i)一つまたはそれを超える追加の抗細菌薬;および/または
(ii)一つまたはそれを超える抗感染薬;および/または
(iii)生物学的タンパク質治療薬、例えば、抗体、サイトカイン、殺細菌性/透過増進性タンパク質(BPI)製品;および/または
(iv)一つまたはそれを超える流出ポンプ阻害剤
より選択される化学療法薬を提供する。
【実施例】
【0172】
ここで、本発明を、次の実施例によって詳しく説明するが、ここにおいて、特に断らない限り、
(i)蒸発は、真空中のロータリーエバポレーションによって行い、そして作業手順は、濾過による残留固体の除去後に行った;
(ii)操作は、概して、周囲温度で、すなわち、典型的には、18〜26℃の範囲内の温度で、そして特に断らない限り、または当業者が、それ以外には不活性雰囲気下で作業しない限り、排気することなく行った;
(iii)カラムクロマトグラフィー(フラッシュ法による)を、化合物を精製するのに用い、そして特に断らない限り、Merck Kieselgel シリカ(Art. 9385)上で行った;
(iv)収率は、単に例示のために与えられ、必ずしも、達成可能な最大値ではない;
(v)本発明の最終生成物の構造は、概して、NMRおよび質量スペクトル法によって確認した;プロトン磁気共鳴スペクトルを引用しているが、それは、概して、特に断らない限り、300MHzの磁場強度で操作する Bruker DRX−300スペクトロメーターを用いて、DMSO−d中で決定した。化学シフトは、内部標準としてのテトラメチルシランより低磁場の百万分率で報告し(δスケール)、そしてピーク多重度は、s,一重線;d,二重線;ABまたはdd,二重の二重線;dt,二重の三重線;dm,二重の多重線;t,三重線;m,多重線;br,幅広によって示している;
(vi)高速原子衝撃(FAB)質量スペクトルデータは、概して、エレクトロスプレーで運転する Platform スペクトロメーター(Micromass によって供給される)を用いて得、そして適所で、正イオンデータかまたは負イオンデータを集め、または大気圧化学イオン化モードで運転する、Sedex 75ELSDを装備した Agilent 1100系列LC/MSDを用い、そして適所で、正イオンデータかまたは負イオンデータを集めた;質量スペクトルは、直接暴露プローブを用いた化学イオン化(CI)モードにおいて70電子ボルトの電子エネルギーで行った;指定の場合、イオン化は、電子衝撃法(EI)、高速原子衝撃法(FAB)またはエレクトロスプレー(ES)で行った;m/zの値を与えている;概して、親質量を示すイオンのみを報告している;
(vii)各々の中間体は、概して、次の段階に必要な標準へと精製し、そして帰属の構造が正しいことを確認するように十分に詳細に特性決定した;純度は、高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィーまたはNMRによって評価し、そして同定は、適宜、赤外分光法(IR)、質量分光法またはNMR分光法によって確かめた;
(vii)次の略語を用いることができる:
DMFは、N,N−ジメチルホルムアミドである;
SMは、出発物質である;
DMSOは、ジメチルスルホキシドである;
CDClは、重水素置換クロロホルムである;
MSは、質量分光法である;
EtOAcは、酢酸エチルである;
THFは、テトラヒドロフランである;
MeOHは、メタノールである;
TFAは、トリフルオロ酢酸である;
EtOHは、エタノールである;
DCMは、ジクロロメタンである;
HATUは、N−[(ジメチルアミノ)−1H,2,3−トリアゾロ[4,5−b−]ピリジン−1−イルメチレン]−N−メチルメタナミニウムヘキサフルオロホスフェートN−オキシドである;
DIEAは、ジイソプロピルエチルアミンである;そして
(viii)温度は、℃として引用している。
【0173】
実施例1
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−ピリミジン−2−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸
【0174】
【化12】

【0175】
MeOH中の2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−ピリミジン−2−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル(実施例43;0.04g,0.074mmol)の懸濁液に、水酸化リチウム(0.11ml,0.22mmol,2N)を加えた。その反応を、マイクロ波中において100℃で30分間加熱した。粗製反応を、水で希釈し、そして1N HClで酸性にした。得られた沈殿を、濾過し、水で洗浄し、乾燥させた(0.021g)。
【0176】
MS(ES)(M+H):C2020ClSについて511;
NMR: 1.75 (m, 2H), 2.17 (s, 3H), 3.38 (s, 3H), 4.04 (s, 1H), 4.26 (m, 2H), 7.18 (d, 1H), 7.63 (d, 1H), 8.98 (s, 1H), 12.15 (s, 1H)。
【0177】
実施例2〜42
次の実施例を、実施例1に記載の手順によって、示されている出発物質(SM)から製造した。
【0178】
【表8】

【0179】
【表9】

【0180】
【表10】

【0181】
【表11】

【0182】
【表12】

【0183】
【表13】

【0184】
【表14】

【0185】
【表15】

【0186】
【表16】

【0187】
【表17】

【0188】
【表18】

【0189】
【表19】

【0190】
【表20】

【0191】
【表21】

【0192】
【表22】

【0193】
【表23】

【0194】
実施例43
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−ピリミジン−2−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル
【0195】
【化13】

【0196】
DMF(3ml)中の3,4−ジクロロ−N−[(3S,4R)−3−メトキシピペリジン−4−イル]−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩(WO2006087543号,0.08g,0.23mmol)、2−クロロ−4−ピリミジン−2−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル(中間体1;0.057g,0.21mmol)および固体重炭酸ナトリウム(0.056g,0.69mmol)の懸濁液を、マイクロ波中において100℃で30分間加熱した。LCMSは、生成物への出発物質の変換を示す。粗製反応混合物を、pH4クエン酸緩衝液に滴加した。得られた固体を、濾過し、水で洗浄し、乾燥させた(0.057g)。
【0197】
MS(ES)(M+H):C2224ClSについて539;
NMR: 0.092 (t, 3H), 1.69 (m, 2H), 2.12 (s, 3H), 3.31 (m, 5H), 3.50 (s, 1H), 3.91 (q, 2H), 4.19 (m, 2H), 7.09 (d, 1H), 7.49 (t, 1H), 8.80 (d, 1H), 12.10 (s, 1H)
実施例44〜85
次の実施例を、実施例43に記載の手順によって、示されている出発物質(SM)から製造した。
【0198】
【表24】

【0199】
【表25】

【0200】
【表26】

【0201】
【表27】

【0202】
【表28】

【0203】
【表29】

【0204】
【表30】

【0205】
【表31】

【0206】
【表32】

【0207】
【表33】

【0208】
【表34】

【0209】
【表35】

【0210】
【表36】

【0211】
【表37】

【0212】
【表38】

【0213】
【表39】

【0214】
【表40】

【0215】
【表41】

【0216】
【表42】

【0217】
【表43】

【0218】
実施例86
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1H−イミダゾール−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル
【0219】
【化14】

【0220】
3mlの8:1酢酸−水中の2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−[1−(メトキシメチル)−1H−イミダゾール−2−イル]−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル(実施例58;173mg 0.31mmol)の溶液を、マイクロ波反応器中において120℃で2時間加熱した。溶媒を除去し、そして残留物を、NaHCO(水性)とEtOAcとに分配した。EtOAcを分離し、ブラインで洗浄した。乾燥(MgSO)および溶媒の除去は、固体を生じ、それを、シリカゲル上でクロマトグラフィー分離した(100%EtOAc後、EtOAc中の20%MeOHへの勾配溶離)。生成物(78mg)を、固体として単離した。
【0221】
MS(ES)(M+H):C2226ClSについて513;
NMR: 1.83 (m, 2H), 2.24 (s, 3H), 3.34 (s, 3H), 3.45 (m, 4H), 3.59 (m, 1H), 3.82 (s, 3H), 4.02 (m, 1H), 4.33 (m, 2H), 7.15 (m, 3H), 7.41 (s, 2H), 12.20 (s, 1H), 12.77 (s, 1H)。
【0222】
実施例87
次の実施例を、実施例86に類似の方法によって、下の表に与えられている出発物質(SM)から合成した。
【0223】
【表44】

【0224】
実施例88および実施例89
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチルおよび2−[2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−5−(メトキシカルボニル)−1,3−チアゾール−4−イル]−1,3−ジメチル−1H−イミダゾール−3−イウムヨージド(3−ium iodide)
【0225】
【化15】

【0226】
3mlのCHCN中の280mg(0.55mmol)の2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1H−イミダゾール−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル(実施例86)、46mg(0.55mmol)のNaHCOおよび35μl(0.56mmol)のヨウ化メチルの溶液を、マイクロ波反応器中において80℃で30分間加熱した。その混合物を、水で希釈し、それを、NaClで飽和後、DCMで4回抽出した。抽出物を、乾燥させ(MgSO)、濃縮し、そして残留物を、シリカゲル上でクロマトグラフィー分離して(100%DCM後、DCM中の15%MeOHへの勾配溶離)、2成分を与えた。二番目の溶離成分(75mg)は、二番目の標題化合物に該当する。
【0227】
MS(ES)(M+H):C2227ClSについて541;
NMR: 1.81 (m, 2H), 2.22 (s, 3H), 3.43 (m, 4H), 3.54 (m, 1H), 3.66 (m, 1H), 3.71 (s, 6H), 4.01 (m, 1H), 4.31 (m, 2H), 7.15 (d, 1H), 7.87 (s, 2H), 12.20 (s, 1H)。
【0228】
最初の溶離成分を、再度クロマトグラフィー分離して(100%EtOAc後、EtOAc中の20%MeOHへの勾配溶離)、2成分を与えたが、最初の溶離成分(70mg)は、出発物質に該当し[MS(ES)(M+H):C2022ClSについて513]、そして二番目の溶離成分(103mg)は、最初の標題化合物に該当する。
【0229】
MS(ES)(M+H):C2124ClSについて527;
NMR: 1.81 (m, 2H), 2.22 (s, 3H), 3.44 (s, 3H), 3.52 (s, 3H), 3.62 (s, 3H), 4.04 (m, 1H), 4.27 (m, 2H), 7.05 (s, 1H), 7.22 (d, 1H), 7.25 (s, 1H), 12.20 (s, 1H)。
【0230】
実施例90
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸
【0231】
【化16】

【0232】
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル(実施例85;140mg,0.26mmol)を、1,4−ジオキサン/2M NaOH(9ml:3ml)中に溶解させ、その混合物を、室温で3時間撹拌し、LC−MSは、反応の終了を示した。反応混合物を、エーテル(10ml)で洗浄し、水性層を集め、そして2M HCl溶液でpH=3へと酸性にした。得られた沈殿を、濾過によって集め、HOで洗浄し、高真空下で乾燥させた。所望の生成物を、白色固体(127mg)として得た。
【0233】
MS(ES)(M+H):C1920ClSについて516;
NMR: 1.77 (m, 2H), 2.19 (s, 3H), 2.58 (s, 3H), 3.22 (d, 1H), 3.30 (m, 1H), 3.38 (s, 3H), 3.57 (m, 1H), 4.01 (m, 1H), 4.26 (q, 2H), 7.17 (d, 1H), 12.16 (s, 1H), 13.29 (br, 1H)。
【0234】
実施例91
次の化合物を、実施例90について記載の手順にしたがって合成した。
【0235】
【表45】

【0236】
実施例92〜108
次の化合物を、実施例43について記載の手順にしたがって合成した。
【0237】
【表46】

【0238】
【表47】

【0239】
【表48】

【0240】
【表49】

【0241】
【表50】

【0242】
【表51】

【0243】
【表52】

【0244】
【表53】

【0245】
【表54】

【0246】
実施例109〜125
次の化合物を、実施例1について記載の手順にしたがって合成した。
【0247】
【表55】

【0248】
【表56】

【0249】
【表57】

【0250】
【表58】

【0251】
【表59】

【0252】
【表60】

【0253】
【表61】

【0254】
【表62】

【0255】
実施例126〜140
次の化合物を、実施例43について記載の手順にしたがって合成した。
【0256】
【表63】

【0257】
【表64】

【0258】
【表65】

【0259】
【表66】

【0260】
【表67】

【0261】
【表68】

【0262】
【表69】

【0263】
【表70】

【0264】
実施例141〜155
次の化合物を、実施例1について記載の手順にしたがって合成した。
【0265】
【表71】

【0266】
【表72】

【0267】
【表73】

【0268】
【表74】

【0269】
【表75】

【0270】
【表76】

【0271】
【表77】

【0272】
【表78】

【0273】
実施例156〜158
次の化合物を、実施例43について記載の手順にしたがって合成した。
【0274】
【表79】

【0275】
【表80】

【0276】
実施例159〜161
次の化合物を、実施例1について記載の手順にしたがって合成した。
【0277】
【表81】

【0278】
【表82】

【0279】
実施例162
2−{(3S,4R)−4−[(4−クロロ−3−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボニル)−アミノ]−3−フルオロピペリジン−1−イル}−4−ピラジン−2−イルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル
【0280】
【化17】

【0281】
10mL丸底フラスコ中に、2mLのDMF中の4−クロロ−3−シアノ−N−((3S,4R)−3−フルオロピペリジン−4−イル)−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド塩酸塩(WO2006/087543号,107mg,0.33mmol)および2−クロロ−4−(ピラジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸エチル(中間体116,90mg,0.33mmol)を入れ、室温で撹拌した。これに、ジイソプロピルエチルアミン(0.174mL,1mmol)を加え、得られた反応混合物を、60℃で4時間撹拌した。反応混合物を、LCMSで監視し、そしてLCMSプロフィールは、4時間後に反応の終了を示した。反応混合物を、真空中で蒸発させ、氷冷水を加えた。その混合物を、音波処理し、そして固体沈殿を濾過し、高真空下で乾燥させて、標題化合物を固体(175mg)として与えた。
【0282】
MS(ES):C2225ClNSについて518
実施例163〜167
次の化合物を、実施例162に類似の方法で、挙げられている出発物質および該当するクロロチアゾールから製造した。得られた粗製物質を、更に精製することなく次の工程に用いた。
【0283】
【表83】

【0284】
【表84】

【0285】
実施例168
2−{(3S,4R)−4−[(4−クロロ−3−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボニル)−アミノ]−3−フルオロピペリジン−1−イル}−4−ピラジン−2−イルチアゾール−5−カルボン酸
【0286】
【化18】

【0287】
水(1mL)中の水酸化リチウム一水和物(131mg,5.48mmol)の溶液を、THF(8mL)およびMeOH(2mL)中の2−((3S,4R)−4−(4−クロロ−3−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−(ピラジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸エチル(実施例162,142mg,0.27mmol)の撹拌溶液に加え、得られた溶液を、60℃で一晩撹拌した。反応混合物を、濃縮し、水(5mL)中に溶解させた。その溶液を、6N塩酸で酸性にし、そして形成された沈殿を集め、水で洗浄し、高真空下で乾燥させた(82mg,61.1%)。
【0288】
MS(ES):C2017ClNSについて490
NMR[DMSO−d]δ: 1.85-1.95(m, 2H); 2.20(s,3H); 3.50-3.60 (m,2H); 4.15 (d, 1H); 4.25-4.43 (m, 2H); 4.90-5.10 (d, 1H); 8.30(d,1H); 8.90(d,2H) ;9.30(s,1H) ; 13.0(bs,1H); 15.15(bs,1H);
実施例169〜173
次の化合物を、実施例168に類似の方法によって、下の表に与えられている出発物質(SM)から合成した。
【0289】
【表85】

【0290】
【表86】

【0291】
【表87】

【0292】
出発物質の製造
中間体1
2−クロロ−4−ピリミジン−2−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル
【0293】
【化19】

【0294】
2−アミノ−4−ピリミジン−2−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル(中間体23;0.55g,2.2mmol)を、氷酢酸(20ml)および濃HCl(30ml)中に懸濁させた。その溶液を、0℃に冷却し、そしてこれに、水中の亜硝酸ナトリウム溶液(15ml)を滴加した。0℃で10分間撹拌後、その反応を、徐々に室温に加温し、1時間撹拌した。LCMSでいったん終了したら、水(10ml)中の尿素(0.25g)の溶液を滴加した。室温で30分間撹拌後、溶媒を減圧下で除去した。残留物を、飽和NaHCO(水性)とEtOAcとに分配した。EtOAc(x3)での抽出、MgSOでの乾燥および濃縮は、橙色油状物を生じ、それを、更に精製することなく用いた(0.20g)。
【0295】
MS(ES)(M+H):C10ClNSについて270
中間体2〜12
次の中間体を、中間体1に記載の手順によって、示されている出発物質(SM)から製造した。
【0296】
【表88】

【0297】
【表89】

【0298】
【表90】

【0299】
【表91】

【0300】
中間体13
2−クロロ−4−ピリジン−2−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル
【0301】
【化20】

【0302】
生(き)のオキシ塩化リン(5ml)中の2−オキソ−4−ピリジン−2−イル−2,3−ジヒドロ−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル(0.42g,1.7mmol)の溶液に、ピリジンを加え、その反応を加熱して還流させた。3時間後、LCMSは、完全な変換を示す。反応混合物を濃縮して、オキシ塩化リンを除去した。残留物を、水で希釈し、そしてEtOAcで3回抽出し、MgSOで乾燥させ、濃縮して、褐色油状物(0.35g)とした。
【0303】
MS(ES)(M+H):C11ClNSについて269;
NMR: 1.16 (t, 3H), 4.21 (q, 2H), 7.52 (dd, 1H), 7.82 (d, 1H), 7.96 (t 1H), 8.65 (d, 1H)
中間体14
2−クロロ−4−(1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−イミダゾール−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル
【0304】
【化21】

【0305】
亜硝酸t−ブチル(0.81ml,6.25mmol)を、30mlのCHCN中の1.5g(4.2mmol)の2−アミノ−4−(1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−イミダゾール−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル(中間体17)および900mgのCuClの混合物に室温で滴加した。1時間撹拌後、その混合物を、NaHSO(水性)で急冷し、水で希釈後、EtOAcで2回抽出した。EtOAc抽出物を、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濃縮して油状物を与え、それを、シリカゲル上でクロマトグラフィー分離して(100%DCM後、DCM中の90%EtOAcへの勾配溶離)、800mgの固体を生じた。
【0306】
MS(ES)(M+H):C1420SSiについて374;
NMR: -0.13 (s, 9H), 0.75 (m, 2H), 3.32 (m, 4H), 3.87 (s, 3H), 5.32 (s, 2H), 6.04 (s, 2H)。
【0307】
中間体15
次の中間体を、中間体14に類似の方法によって、下の表に与えられている出発物質(SM)から合成した。
【0308】
【表92】

【0309】
中間体16
2−アミノ−4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル
【0310】
【化22】

【0311】
N−ヨードスクシンイミド(9.3g,41mmol)を、400mlのEtOAc中の7.52g(41mmol)の3−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−3−オキソプロパン酸メチル(中間体48)および7.5gの Amberlyst−15樹脂の混合物に加えた後、室温で1時間撹拌した。その樹脂を、濾去し、EtOAcですすぎ洗浄した。溶媒を濾液から除去し、そして残留物を、ジエチルエーテル中に入れた。不溶性物質を濾去し、追加のエーテルですすぎ洗浄した。溶媒を濾液から除去し、そして残留物を、200mlのMeOH中に溶解させた後、4.7g(62mmol)のチオ尿素を加えた。その混合物を、還流しながら1時間加熱した。溶媒を除去し、そして残留物を、水性NaCO中に入れた。不溶性物質を、濾過によって集め、水で十分にすすぎ洗浄した。固体を真空中で乾燥させて、4.51gの生成物を与えた。
【0312】
MS(ES)(M+H):C10Sについて239;
NMR: 3.48 (s, 3H), 3.57 (s, 3H), 6.90 (s, 1H), 7.12 (s, 1H), 7.98 (s, 2H)。
【0313】
中間体17〜22
次の中間体を、中間体16に類似の方法によって、下の表に与えられている出発物質(SM)から合成した。
【0314】
【表93】

【0315】
【表94】

【0316】
中間体23
2−アミノ−4−ピリミジン−2−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル
【0317】
【化23】

【0318】
EtOH中の2−ヨード−3−オキソ−3−ピリミジン−2−イルプロパン酸エチル(中間体30;1.73g,5.4mmol)およびチオ尿素(0.62g,8.1mmol)の懸濁液を、還流しながら1時間加熱した。室温に冷却後、反応を濃縮した。残留物を、水中に懸濁させ、そして飽和水性NaCOで塩基性にした。得られた沈殿を濾去し、そして濾液をEtOAc(x3)で抽出した。有機抽出物を、MgSOで乾燥させ、濃縮して、橙色油状物(0.55g,41%)とした。
【0319】
MS(ES)(M+H):C1010Sについて251;
NMR: 0.97 (t, 3H), 3.95 (q, 2H), 7.55 (t, 1H), 7.94 (s, 1H), 8.85 (d, 1H), 9.05 (d, 1H)
中間体24〜29
次の中間体を、中間体23に記載の手順によって、示されている出発物質(SM)から製造した。
【0320】
【表95】

【0321】
【表96】

【0322】
中間体30
2−ヨード−3−オキソ−3−ピリミジン−2−イルプロパン酸エチル
【0323】
【化24】

【0324】
EtOAc中の3−オキソ−3−ピリミジン−2−イルプロパン酸エチル(中間体37;1.19g,6.1mmol)の懸濁液に、N−ヨードスクシンアミド(1.38g,6.1mmol)および Amberlyst−15樹脂(1.19g)を加えた。室温で30分間撹拌後、LCMSは、所望の生成物およびビスヨウ素化生成物の混合物を示す。(注記:終了してまもなくの処理反応。過度の反応時間は、分解を引き起こす)。反応混合物を濾過して、Amberlyst−15樹脂を除去した。濾液を濃縮して、橙色油状物とした後、それを、ジエチルエーテル中に懸濁させた。得られた沈殿を濾過し、エーテルで洗浄した。濾液を濃縮して、橙色油状物(1.73g,89%)とした。
【0325】
MS(ES)(M+H):CINについて321
中間体31〜36
次の中間体を、中間体30に記載の手順によって、示されている出発物質(SM)から製造した。
【0326】
【表97】

【0327】
【表98】

【0328】
中間体37
3−オキソ−3−ピリミジン−2−イルプロパン酸エチル
【0329】
【化25】

【0330】
無水THF(20ml)中のピリミジン−2−カルボン酸(0.99g,7.98mmol)の溶液に、カルボニルジイミダゾール(1.55g,9.57mmol)を加え、その懸濁液を、還流しながら2時間加熱した。次に、その混合物を室温に冷却し、そして処理または精製することなく用いた。別のフラスコ中で、マロン酸モノエチル(0.94ml,7.98mmol)を、無水THF(20ml)中に懸濁させ、0℃に冷却した。メチルマグネシウムブロミド(5.32ml,15.96mmol,ジエチルエーテル中の3.0M)を滴加した。0℃で20分間撹拌後、初めに製造された粗製イミダゾリド溶液を、徐々に加えた。次に、反応を還流しながら一晩加熱した。室温に冷却後、反応混合物を、水で希釈し、濃HClでpH5へと酸性にした。その溶液を、EtOAc(x3)で抽出し、MgSOで乾燥させ、濃縮して、黄色油状物(1.19g,77%)とした。NMRは、2:1のケト:エノール形の混合物を示した。
【0331】
MS(ES)(M+H):C10について195;
NMR: 1.13-1.29 (t, 3H), 4.05-4.28 (q, 2H), 4.18 (s, 2H), 7.62-7.76 (t, 1H), 8.95-9.06 (d, 2H), 11.79 (s, 4H)
中間体38〜43
次の中間体を、中間体37に記載の手順によって、示されている出発物質(SM)から製造した。
【0332】
【表99】

【0333】
【表100】

【0334】
中間体44
3−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−3−オキソプロパン酸メチル
【0335】
【化26】

【0336】
NaH(7.84g,196mmolの油中60%分散液)を、100mlの炭酸ジメチル中の6.18g(34.5mmol)の1−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタノン(Ohta, S.; Kawasaki, I.; Fukuno, A.; Yamashita, M.; Tada, T.; Kawabata, T. Chem. Pharm. Bull. (1993), 41(7), 1226-31)の溶液に滴加した。その混合物を、90℃に2時間加熱して、濃厚スラリーを形成した。室温に冷却後、混合物を、氷上の1N HClへ徐々に移した。混合物のpHを、NaHCOで約7とした後、NaClで飽和させ、そしてEtOAcで4回抽出した。そのEtOAcを乾燥させ(MgSO)、濃縮して油状物を生じ、それを、シリカゲル上でクロマトグラフィー分離した(100%DCM後、DCM中の50%EtOAcへの勾配溶離)。生成物(5.3g)を、油状物として得た。
【0337】
NMR: 3.78 (s, 3H), 4.11 (s, 2H), 4.22 (s, 3H), 7.94 (s, 1H)。
中間体45〜50
次の中間体を、中間体44に類似の方法によって、下の表に与えられている出発物質(SM)から合成した。
【0338】
【表101】

【0339】
【表102】

【0340】
中間体51
1−(1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−イミダゾール−5−イル)エタノン
【0341】
【化27】

【0342】
ヘキサン中の30ml(75mmol)の2.5M n−ブチルリチウムの溶液を、ドライアイス−アセトン浴中で冷却した200mlのTHF中の8.48g(61.3mmol)の1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−イミダゾール(Lipshutz, B. H.; Huff, B.; Hagen, W. Tetrahedron Lett. (1988), 29(28), 3411-14)の溶液に徐々に加えた。1時間撹拌後、8ml(75mmol)のN−メトキシ−N−メチルアセトアミドを、速やかに加え、その溶液を、室温へ30分間にわたって暖めた。水性NHClで急冷後、その混合物を、水で希釈し、EtOAcで2回抽出し、それを、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濃縮して油状物を生じ、それを、シリカゲル上でクロマトグラフィー分離した(100%DCM後、DCM中の50%EtOAcへの勾配溶離)。生成物(8.5g)を、流動性油状物として得た。
【0343】
NMR: -0.13 (s, 9H), 0.82 (m, 2H), 2.55 (s, 3H), 3.48 (m, 2H), 5.74 (s, 2H), 7.21 (s, 1H), 7.72 (s, 1H)。
中間体52〜54
次の中間体を、中間体51に類似の方法によって、下の表に与えられている出発物質(SM)から合成した。
【0344】
【表103】

【0345】
中間体55
2’−アミノ−2−クロロ−4,4’−ビ−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル
【0346】
【化28】

【0347】
2mlのMeOH中の770mg(3.6mmol)の2−クロロ−4−(クロロアセチル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル(中間体61)および270mg(3.6mmol)のチオ尿素の溶液を、還流しながら90分間加熱した。溶媒を除去し、そして残留物を、水中に入れ、水性NaCOで処理して、固体を沈殿し、それを集め、水で洗浄し、真空中で乾燥させて、670mgの生成物を生じた。
【0348】
MS(ES)(M+H):CClNについて276;
NMR(CDCl): 3.91 (s, 3H), 5.08 (s, 2H), 7.28 (s, 1H)。
中間体56〜57
次の中間体を、中間体55に類似の方法によって、下の表に与えられている出発物質(SM)から合成した。
【0349】
【表104】

【0350】
中間体58
2−クロロ−4−[(2E)−3−(ジメチルアミノ)プロパ−2−エノイル]−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル
【0351】
【化29】

【0352】
4mlのトルエン中の1g(4.55mmol)の4−アセチル−2−クロロ−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル(WO2006087543A1号)および0.61ml(4.6mmol)のジメチルホルムアミドジメチルアセタールの溶液を、マイクロ波反応器中において100℃で3時間加熱した。溶媒を除去し、そして残留物を、水で希釈後、それを、NaClで飽和させた。その溶液を、EtOAcで3回抽出し、それを、乾燥させ(MgSO)、濃縮した。残留物を、シリカゲル上でクロマトグラフィー分離して(100%DCM後、DCM中の50%EtOAcへの勾配溶離)、480mgの生成物を粘稠な油状物として生じた。
【0353】
NMR(CDCl): 2.88 (s, 3H), 3.11 (s, 3H), 3.87 (s, 3H), 5.61 (d, 1H), 7.82 (s, 1H)。
中間体59
2−クロロ−4−イソオキサゾール−5−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル
【0354】
【化30】

【0355】
4mlのAcOH中の1.18mg(4.3mmol)の2−クロロ−4−[(2E)−3−(ジメチルアミノ)プロパ−2−エノイル]−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル(中間体58)および285mg(4.1mmol)のヒドロキシルアミン塩酸塩の溶液を、120℃で90分間加熱した。溶媒を除去し、そして残留物を、水性NaHCOとEtOAcとに分配した。EtOAcを分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濃縮した。残留物を、シリカゲル上でクロマトグラフィー分離して(1:1のヘキサン/DCM後、100%DCMへの勾配溶離)、450mgの生成物を固体として生じた。
【0356】
MS(ES)(M+H):CClNSについて245;
NMR: 3.91 (s, 3H), 7.17(s, 1H), 8.26 (s, 1H)。
中間体60
2−クロロ−4−(1H−ピラゾール−5−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル
【0357】
【化31】

【0358】
4mlのAcOH中の700mg(2.6mmol)の2−クロロ−4−[(2E)−3−(ジメチルアミノ)プロパ−2−エノイル]−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル(中間体58)および193mg(2.8mmol)のヒドラジン塩酸塩の溶液を、120℃で1時間加熱した。溶媒を除去し、そして残留物を、水性NaHCOとEtOAcとに分配した。EtOAcを分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濃縮した。残留物を、シリカゲル上でクロマトグラフィー分離して(100%DCM後、100%EtOAcへの勾配溶離)、200mgの生成物を白色固体として生じた。
【0359】
NMR: 4.00 (s, 3H), 7.12 (s, 1H), 7.73 (s, 1H), 13.04 (s, 1H)。
中間体61
2−クロロ−4−(クロロアセチル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル
【0360】
【化32】

【0361】
50mlの1,2−ジクロロエタンおよび20mlのMeOH中の2.0g(9.1mmol)の4−アセチル−2−クロロ−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル(WO2006087543A1号)および6.3g(18.2mmol)のトリメチルベンジルアンモニウムジクロロヨージドの溶液を、還流しながら3時間加熱した。溶媒を除去し、そして残留物を、EtOAc中に入れ、そして水性NaHSO、水およびブラインで洗浄した。乾燥(MgSO)および溶媒の除去は、2.3gの油状物を生じた。
【0362】
MS(ES)(M+H):CClNOSについて222;
NMR(CDCl): 3.91 (s, 3H), 4.72 (s, 2H)。
中間体62
(3S,4R)−4−{[(3−クロロ−4−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−カルボン酸エチル
【0363】
【化33】

【0364】
DCM(100ml)中の503mg(2.7mmol)の3−クロロ−4−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸(中間体68)、(3S,4R)−4−アミノ−3−メトキシピペリジン−1−カルボン酸エチル(551mg,2.7mmol)(WO2006087543A1号)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.358mg,2.7mmol)およびN−メチルモルホリン(0.58ml,3mmol)の溶液を、室温で撹拌後、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.588mg,3mmol)を加えた。室温で4時間撹拌後、粗製反応混合物を、EtOAcで希釈し、そして飽和水性炭酸ナトリウム、水、1N HCl、水およびブラインで洗浄した。次に、有機部分を、MgSOで乾燥させ、濃縮した。残留物を、シリカゲル上でクロマトグラフィー分離して(100%DCM後、100%EtOAcへの勾配溶離)、固体を与え、それを、MeOHで研和して、515mgの生成物を固体として生じた。
【0365】
MS(ES)(M+H):C1621ClNについて367;
NMR: 1.23 (t, 3H), 1.57 (m, 2H), 2.33 (s, 3H), 2.67-3.04 (m, 2H), 3.34 (m, 4H), 3.41 (m, 1H), 3.76-4.33 (m, 5H), 7.25 (d, 1H), 12.73 (s, 1H)。
【0366】
中間体63
次の中間体を、中間体62に類似の方法によって、下の表に与えられている出発物質(SM)から合成した。
【0367】
【表105】

【0368】
中間体64
3−クロロ−4−シアノ−N−[(3S,4R)−3−メトキシピペリジン−4−イル]−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド
【0369】
【化34】

【0370】
7mlのMeOH中の(3S,4R)−4−{[(3−クロロ−4−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−カルボン酸エチル(中間体62;578mg,1.57mmol)および0.83ml(15.6mmol)の50%NaOHの溶液を、マイクロ波反応器中において120℃で2時間加熱した。その混合物を、水で希釈し、NaClで飽和させた後、THFで5回抽出した。THF抽出物を、乾燥させ(MgSO)、濃縮して物質を生じ、それを、MeOHで研和して、215mgの白色固体を生じた。
【0371】
MS(ES)(M+H):C1317ClNについて297;
NMR: 1.62 (m, 2H), 2.34 (s, 3H), 2.61 (dm, 2H), 2.91 (dm, 1H), 3.14 (dm, 1H), 3.37 (m, 4H), 7.23 (d, 1H), 7.71 (s, 1H)。
【0372】
中間体65
(3S,4R)−4−{[(4−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジニウムトリフルオロアセテート
【0373】
【化35】

【0374】
5mlのMeOH中の(3S,4R)−4−{[(4−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−カルボン酸エチル(中間体63;340mg,1.0mmol)および0.54ml(10mmol)の50%NaOHの溶液を、マイクロ波反応器中において120℃で2時間加熱した。その混合物を、水で希釈し、NaClで飽和させた後、THFで5回抽出した。THF抽出物を、乾燥させ(MgSO)、濃縮して物質を生じ、それを、逆相HPLC(0.1%TFAを含む水中の10〜20%勾配アセトニトリル)によって精製して、200mgの生成物をTFA塩として生じた。
【0375】
MS(ES)(M−H):C1622について261;
NMR: 1.71 (m, 1H), 2.04 (m, 1H), 2.34 (s, 3H), 3.02-3.34 (m, 3H), 3.41 (m, 4H), 3.52 (m, 1H), 3.61 (m, 1H), 4.18 (m, 2H), 7.21 (s, 1H), 8.05 (d, 1H), 8.25 (d, 1H), 8.78 (m, 1H), 12.21 (s, 1H)。
【0376】
中間体66
4−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸エチル
【0377】
【化36】

【0378】
60mlのアセトニトリル中の3.13g(20mmol)の5−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸エチル(Curran, T.P.; Keaney, M.T. J. Org. Chem. (1996), 61(25), 9068-9069)および4mlのDMFの溶液を、氷水浴中で冷却した。クロロスルホニルイソシアネート(2ml,23mmol)を加え、その混合物を、室温に加温しながら一晩撹拌した。追加のクロロスルホニルイソシアネート(0.4ml,4.6mmol)を加え、その混合物を3時間撹拌した。飽和水性NaCO(40ml)を加え、溶媒を除去した。残留物を、水中に入れ、そして1:1のEtOAc−ジエチルエーテルで2回抽出したが、各々の抽出物を、水で更に2回、ブラインで1回洗浄した。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO)、溶媒を除去して、3.5gの白色固体を生じた。
【0379】
MS(ES)(M+H):C10について179;
NMR: 1.32 (t, 3H), 2.35 (s, 3H), 4.17 (q, 1H), 7.16 (s, 1H), 12.59 (s, 1H)。
【0380】
中間体67
3−クロロ−4−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸エチル
【0381】
【化37】

【0382】
20mlのDMF中の1.72g(11.5mmol)の4−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸エチル(中間体66)および1.53g(11.5mmol)のN−クロロスクシンイミドの溶液を、マイクロ波反応器中において70℃に1時間加熱した。溶媒を除去し、そして残留物を、水で希釈し、ジエチルエーテルで2回抽出し、各々の抽出物を、水で更に2回、ブラインで1回洗浄した。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO)、溶媒を除去した。残留物を、シリカゲル上でクロマトグラフィー分離して(100%DCM後、100%EtOAcへの勾配溶離)、790mgの生成物を固体として与えた。
【0383】
MS(ES)(M−H):CClNについて211;
NMR: 1.32 (t, 3H), 2.35 (s, 3H), 4.32 (q, 1H), 12.85 (s, 1H)。
中間体68
3−クロロ−4−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸
【0384】
【化38】

【0385】
15mlのMeOH中の760mg(3.6mmol)の3−クロロ−4−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸エチル(中間体67)および3.6ml(7.2mmol)の2N LiOHの溶液を、マイクロ波反応器中において100℃で3時間加熱した。追加の2N LiOH(1.0ml)を加え、その混合物を、100℃で1時間加熱した。混合物を、水で希釈し、そして1N HClで酸性にした後、EtOAcで2回抽出した。EtOAc抽出物を、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濃縮して、610mgの固体を生じた。
【0386】
MS(ES)(M−H):CClNについて183;
NMR: 2.31 (s, 3H), 12.72 (s, 1H), 13.31 (s, 1H)。
中間体69
4−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸
【0387】
【化39】

【0388】
15mlのMeOH中の390mg(2.6mmol)の4−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸エチル(中間体66)および2.6ml(7.2mmol)の2N LiOHの溶液を、マイクロ波反応器中において100℃で3時間加熱した。追加の2N LiOH(0.5ml)を加え、その混合物を、100℃で1時間加熱した。混合物を、水で希釈し、そして1N HClで酸性にした後、EtOAcで2回抽出した。EtOAc抽出物を、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濃縮して、317mgの固体を生じた。
【0389】
MS(ES)(M+H):Cについて151;
NMR: 2.31 (s, 3H), 7.01 (s, 1H), 12.47 (s, 1H), 12.75 (s, 1H)。
中間体70
2−クロロ−4−(4−メトキシピリミジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸メチル
【0390】
【化40】

【0391】
2−アミノ−4−(4−メトキシピリミジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸メチル(中間体71;100mg,0.38mmol)を、4mlの氷酢酸および6mlの塩酸中に懸濁させた。その溶液を、0℃に冷却し、そして3mlのHO中の亜硝酸ナトリウム(78mg,1.13mmol)を滴加した。0℃で10分間撹拌後、それを、室温に加温し、そしてLC−MSが、残留する出発物質を示さなくなるまで、30分間撹拌した。2mlのHO中の尿素(50mg)の溶液を滴加し、20分間撹拌した。次に、溶液の容量を、減圧下で約7mlへと減少させ、NaCO飽和水溶液を徐々に加え、同時に、その溶液を撹拌して中和した。得られた液体を、EtOAc(10mlx3)で抽出した。合わせたEtOAc層を、飽和NaHCO溶液およびブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濃縮して油状物とした。次に、これを、ヘキサン/EtOAcで溶離するカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物を油状物(75mg)として生じた。
【0392】
MS(ES)(M+H):C10Sについて286;
NMR(CDCl): 3.81 (s, 3H), 3.97 (s, 3H), 6.74 (d, 1H), 8.53 (d, 1H)。
【0393】
中間体71
2−アミノ−4−(4−メトキシピリミジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸メチル
【0394】
【化41】

【0395】
3−(4−メトキシピリミジン−2−イル)−3−オキソプロパン酸メチル(中間体72;250mg,1.19mmol)を、EtOAc(10ml)中に溶解させ、Amberlyst 15イオン交換樹脂(230mg)およびn−ヨードスクシンイミド(282mg,1.19mmol)を加え、そして反応混合物を、室温で1時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケーキをMeOHですすぎ洗浄し、合わせた濾液を濃縮乾固させた。両方を加え、得られた沈殿を濾去し、濾液を濃縮して油状物とし、高真空下で乾燥させた。これに、粗製チオ尿素(136mg,1.78mmol)およびMeOH(10.00ml)を加え、その混合物を、1.5時間還流させ、室温に冷却し、そして帯黄色沈殿を濾過し、MeOHで洗浄し、濾過ケーキを、飽和NaCO水溶液で洗浄し且つ所望の生成物(オフホワイト固体)として保持した後、濾液を、濃縮乾固させ、飽和NaCO溶液(10ml)中に懸濁させ、得られた沈殿を、濾過によって集めた。LC−MSは、双方の固体が所望の生成物であることを示した。(97mg)。
【0396】
MS(ES)(M+H):C1010Sについて267;
NMR(CDCl): 3.55 (s, 3H), 3.89 (s, 3H), 6.95 (d, 1H), 7.95 (br, 2H), 8.62 (d, 1H)。
【0397】
中間体72
3−(4−メトキシピリミジン−2−イル)−3−オキソプロパン酸メチル
【0398】
【化42】

【0399】
1−(4−メトキシピリミジン−2−イル)エタノン(中間体73;462mg,3.04mmol)を、炭酸ジメチル(20ml,237.35mmol)中に溶解させ、反応混合物を0℃に冷却し、水素化ナトリウム(291mg,12.15mmol)を加え、その混合物を、0℃で10分間撹拌し、温度を100℃に上昇させ、1時間還流させた。混合物を、室温に冷却し、そして氷冷1N HCl溶液(20ml)中に徐々に注ぎ、5分間撹拌し、pHを約7へ戻し、EtOAcで抽出した。有機層を、ブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濃縮して油状物とした。クロマトグラフィーは、二つの化合物の混合物を生じた。DCM/EtOAc(100〜30%)で溶離するカラムによって精製して、所望の生成物を油状物(250mg)として生じ、それを、更に精製することなく、次の工程へ続けた。
【0400】
MS(ES)(M+H):C10Sについて211。
中間体73
1−(4−メトキシピリミジン−2−イル)エタノン
【0401】
【化43】

【0402】
2−ヨード−4−メトキシピリミジン(methyoxypyrimidine)(中間体74;1.62g,6.84mmol)を、乾燥THF(20ml)中に溶解させ、−10℃に冷却し、i−PrMgCl(エーテル中2M,3.42ml,6.84mmol)を加え、反応混合物を、0℃で1時間撹拌した。N−メトキシ−N−メチルアセトアミド(776mg,7.52mmol)を加え;混合物を、徐々に室温に一晩加温した。水(10ml)を加え、反応混合物を、DCMで抽出した。有機層を、MgSO上で乾燥させ、濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィー(Hex/EtOAc、勾配)によって精製して、所望の生成物を帯黄色固体(470mg)として生じた。
【0403】
MS(ES)(M+H):Cについて153;
NMR(CDCl): 2.77 (s, 3H), 4.10 (s, 3H), 6.89 (d, 1H), 8.62 (d, 2H)。
【0404】
中間体74
2−ヨード(iodo)−4−メトキシピリミジン
【0405】
【化44】

【0406】
2−クロロ−4−メトキシピリミジン(1.05g,7.26mmol)を、DCM(20ml)中に溶解させ、−5℃に冷却し、ヨウ化水素(55%,36mmol)を滴加し、その混合物を、0℃で4時間撹拌後、徐々に室温に一晩加温した。反応混合物を、0℃に冷却し、そしてKCOを加えて、その溶液をpH=7へ中和後、30%メタ重亜硫酸ナトリウムを加えた。この混合物を、DCM(20mlx3)で抽出した。有機層を、無水NaSO上で乾燥させ、濃縮して、白色固体を所望の生成物(1.62g)として生じた。
【0407】
MS(ES)(M+H):CINOについて237;
NMR(CDCl): 4.00 (s, 3H), 6.73 (d, 1H), 8.13 (d, 1H)。
中間体75
2−クロロ−4−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸エチル
【0408】
【化45】

【0409】
2−クロロ−4−(2−ホルミルヒドラジンカルボニル)チアゾール−5−カルボン酸エチル(中間体76;220mg,0.79mmol)、リントリフェニル(416mg,1.58mmol)、四塩化炭素(0.154ml,1.58mmol)およびDIEA(0.415ml,2.38mmol)を、無水アセトニトリル(10ml)中で混合し、室温で一晩撹拌し、LC−MSは、SMが消失したこと、および所望の生成物質量および副生成物を示した。溶媒を蒸発させ、そして残留物を、カラムクロマトグラフィー(DCM/EtOAc)によって精製して、所望の生成物(78mg)を与えた。
【0410】
MS(ES)(M+H):CClNSについて260;
NMR(CDCl): 1.36 (t, 3H), 4.40 (q, 2H), 8.59 (s, 1H)。
中間体76
2−クロロ−4−(2−ホルミルヒドラジンカルボニル)チアゾール−5−カルボン酸エチル
【0411】
【化46】

【0412】
2−クロロ−4−(クロロカルボニル)チアゾール−5−カルボン酸エチル(中間体77;300mg,1.18mmol)および2,6−ルチジン(0.206ml,1.77mmol)を、5mlの乾燥DCM中で混合し、0℃に冷却し、ホルモヒドラジド(73.8mg,1.20mmol)を加え、反応混合物を、0℃で5分間撹拌し、徐々に室温に一晩加温した。溶媒を除去し、そして残留物を、DCM/MeOH勾配で溶離するカラムによって精製した。生成物を、帯黄色固体として得た。(230mg)。
【0413】
MS(ES)(M+H):CClNSについて278;
NMR(CDCl): 1.38 (t, 3H), 4.44 (q, 2H), 8.24 (s, 1H), 9.41 (br, 1H), 11.68 (br, 1H)。
【0414】
中間体77
2−クロロ−4−(クロロカルボニル)チアゾール−5−カルボン酸エチル
【0415】
【化47】

【0416】
2−クロロ−5−(エトキシカルボニル)チアゾール−4−カルボン酸(2g,8.49mmol)を、乾燥DCM(15ml)中に溶解させ、二塩化オキサリル(1.131g,8.91mmol)を加え、その混合物を、0℃に冷却し、2滴のDMFを加え、そして反応混合物を、気泡が止まるまで、室温で撹拌した。溶媒を除去し、残留物を、高真空下で一晩乾燥させて、所望の生成物を結晶(2.15g)として与えた。
【0417】
NMR(CDCl): 1.35 (t, 3H), 4.37 (q, 2H)。
中間体78
2−クロロ−4−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)チアゾール−5−カルボン酸エチル
【0418】
【化48】

【0419】
2−クロロ−4−(クロロカルボニル)チアゾール−5−カルボン酸エチル(中間体77;300mg,1.18mmol)および2,6−ルチジン(0.206ml,1.77mmol)を、5mlの乾燥DCM中で混合し、0℃に冷却し、(Z)−N’−ヒドロキシアセトイミダミド(WO200032565号,91mg,1.18mmol)を加え、反応混合物を、0℃で5分間撹拌し、DMF(2ml)を加えて、SMの溶媒和を助け、そして反応混合物を、徐々に室温に一晩加温した。DCMを除去し、残りの溶液を、55℃に加熱し、4日間撹拌した。LC−MSは、反応が終了したことを示した。反応混合物を、EtOAc(20ml)で希釈し、水(10mlx3)で洗浄し、有機層を、ブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィー(Hex/EtOAc)によって精製して、所望の生成物(帯黄色結晶,140mg)を生じた。
【0420】
MS(ES)(M+H):CClNSについて274;
NMR(CDCl): 1.36 (t, 3H), 2.55 (s, 3H), 4.40 (q, 2H)。
中間体79
2−クロロ−4−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸エチル
【0421】
【化49】

【0422】
4−(2−アセチルヒドラジンカルボニル)−2−クロロチアゾール−5−カルボン酸エチル(中間体80;264mg,0.91mmol)、リントリフェニル(475mg,1.81mmol)、四塩化炭素(0.176ml,1.81mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.484ml,2.72mmol)を、無水アセトニトリル(10ml)中で混合した。その混合物を、室温で一晩撹拌した。次に、溶媒を蒸発させた。残留物を、カラムクロマトグラフィー(DCM/EtOAc)によって精製して、所望の生成物を固体(211mg)として生じた。
【0423】
MS(ES)(M+H):CClNSについて274;
NMR(CDCl): 1.37 (t, 3H), 2.67 (s, 3H), 4.40 (q, 2H)。
中間体80
4−(2−アセチルヒドラジンカルボニル)−2−クロロチアゾール−5−カルボン酸エチル
【0424】
【化50】

【0425】
2−クロロ−4−(クロロカルボニル)チアゾール−5−カルボン酸エチル(中間体77;300mg,1.18mmol)および2,6−ルチジン(0.206ml,1.77mmol)を、5mlの乾燥DCM中で混合し、0℃に冷却し、アセトヒドラジド(97mg,1.18mmol)を加え、その反応混合物を、0℃で5分間撹拌し、徐々に室温に一晩加温した。溶媒を除去し、そして残留物を、DCM/MeOH勾配で溶離するカラムによって精製した。生成物を、帯黄色固体として得た。(264mg)。
【0426】
MS(ES)(M+H):C10ClNSについて274;
NMR(CDCl): 1.39 (t, 3H), 2.12 (s, 3H), 4.45 (q, 2H), 8.55 (d, 1H), 11.66 (d, 1H)。
【0427】
中間体81〜86
次の中間体を、中間体1に類似の方法によって、下の表に与えられている出発物質(SM)から合成した。
【0428】
【表106】

【0429】
【表107】

【0430】
中間体87〜92
次の中間体を、中間体16に類似の方法によって、下の表に与えられている出発物質(SM)から合成した。
【0431】
【表108】

【0432】
【表109】

【0433】
中間体93〜98
次の中間体を、中間体44に類似の方法によって、下の表に与えられている出発物質(SM)から合成した。
【0434】
【表110】

【0435】
【表111】

【0436】
中間体99
(3S,4R)−4−アミノ−3−(ベンジルオキシ)ピペリジン−1−カルボン酸エチル
ラセミ体のエチル−4−アミノ−3−(ベンジルオキシ)ピペリジン−1−カルボキシレート(WO2006087543号)を、キラルHPLC(Chiralpak AD 5X50cm,20u,85%ヘキサン,15%エタノール:メタノール(1:1),0.1%ジエチルアミン)によって分離して、所望の生成物を生じた。
【0437】
中間体100〜102
次の中間体を、中間体62に類似の方法によって、下の表に与えられている出発物質(SM)から合成した。
【0438】
【表112】

【0439】
中間体103〜105
次の中間体を、中間体64に類似の方法によって、下の表に与えられている出発物質(SM)から合成した。
【0440】
【表113】

【0441】
中間体106
4−(ベンジルオキシ)−3−オキソブタン酸エチル
【0442】
【化51】

【0443】
水素化ナトリウム(145g,6.06mol)を、テトラヒドロフラン(3.0L)中に懸濁させた。ベンジルアルコール(328g,3.03mol)および4−クロロ−3−オキソブタン酸エチル(500g,3.03mol)を、その懸濁液に加え、反応混合物を、40℃で2時間撹拌した。反応混合物を、室温に冷却し、氷水で急冷し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮して、500g(69%)の4−(ベンジルオキシ)−3−オキソブタン酸エチルを与えた。
【0444】
H NMR(400MHz,CDCl): δ 1.29 (t, 3H), 3.53 (s, 2H), 4.22 (q, 2H), 4.22 (s, 2H), 4.60 (s, 2H), 7.38 (m, 5H)。
中間体107
2−アミノ−4−[(ベンジルオキシ)メチル]−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル
【0445】
【化52】

【0446】
4−(ベンジルオキシ)−3−オキソブタン酸エチル(中間体106,100g,0.42mol)を、酢酸エチル(800mL)中に溶解させ、アンバーリスト(amberlyst)15イオン交換樹脂(100g)およびN−ヨードスクシンイミド(104.4g,0.47mol)を加え、そして反応混合物を、室温で1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、酢酸エチルですすぎ洗浄し、合わせた濾液を、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、酢酸エチルと水(1:1)とに分配し、得られた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮乾固させて固体を生じ、それを、高真空下で乾燥させた。この残留物に、チオ尿素(48.0g,0.63mol)およびメタノール(500mL)を加え、反応混合物を、還流しながら50分間加熱し、室温に冷却し、溶媒を減圧下で除去した。得られた残留物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(500mL)中に懸濁させ、酢酸エチル(5x300mL)で抽出した。得られた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、ジエチルエーテルを加え、得られた混合物を、2時間撹拌した。形成された固体を、濾過によって集め、ジエチルエーテルで洗浄して、2−アミノ−4−[(ベンジルオキシ)メチル]−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチルを25g(20%)の白色固体として生じた。
【0447】
H NMR(400MHz,DMSO−d): δ 1.23 (t, 3H), 4.19 (q, 2H), 4.51 (s, 2H), 4.72 (s, 2H), 7.35 (m, 5H), 7.80 (s, 2H)。
中間体108
2−アミノ−4−(ヒドロキシメチル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル
【0448】
【化53】

【0449】
塩化アルミニウム(9.1g,68.4mmol)のアニソール溶液に、2−アミノ−4−[(ベンジルオキシ)メチル]−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル(中間体107,2.0g,6.84mmol)を室温で加え、3時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、そしてメタノールを、反応混合物に加えた後、溶媒を真空下で除去した。氷冷水を、得られた残留物に加え、1/2時間撹拌した。形成された固体を、濾過によって集め、酢酸エチルで洗浄して、2−アミノ−4−(ヒドロキシメチル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル(0.6g,47%)を固体として得た。
【0450】
H NMR(400MHz,DMSO−d): δ 1.22 (t, 3H), 4.14 (q, 2H), 4.56 (s, 2H), 4.84 (s, 1H), 7.74 (s, 2H)。
中間体109
2−アミノ−4−ホルミル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル
【0451】
【化54】

【0452】
テトラヒドロフラン(50mL)中の2−アミノ−4−(ヒドロキシメチル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル(中間体108,1.0g,4.9mmol)の溶液に、二酸化マンガン(6.5g,74.2mmol)を加え、室温で8時間撹拌した。反応混合物を、セライトベッドを介して濾過し、酢酸エチルで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、2−アミノ−4−ホルミル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル(0.7g,70%)を黄色固体として生じた。
【0453】
H NMR(400MHz,DMSO−d): δ 1.27 (t, 3H), 4.28 (q, 2H), 8.01 (s, 2H), 10.28 (s, 1H)。
中間体110
2−アミノ−4−シアノ−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル
【0454】
【化55】

【0455】
テトラヒドロフラン(35mL)中の2−アミノ−4−ホルミル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル(中間体109,7.0g,35.1mmol)の溶液に、アンモニア水溶液(50mL)およびヨウ素(8.89g,35.1mMmol)を室温で加えた。反応混合物を、5時間撹拌し、形成された固体を、濾過によって集め、水で洗浄して、2−アミノ−4−シアノ−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル(3.0g;48%)を固体として与えた。
【0456】
H NMR(400MHz,DMSO−d): δ 1.27 (t, 3H), 4.26 (q, 2H), 8.31 (s, 2H)。
中間体111
2−クロロ−4−シアノ−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル
【0457】
【化56】

【0458】
酢酸(3mL)およびHCl(10mL)中の2−アミノ−4−シアノ−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル(中間体110,1.0g,5.5mmol)の0℃懸濁液に、水(10mL)中の亜硝酸ナトリウム(1.05g,15.1mM)を滴加した。0℃で10分間撹拌後、反応混合物を、室温に加温し、30分間撹拌した。水(5mL)中の尿素(0.6g,10.1mmol)の溶液を滴加し、反応混合物を10分間撹拌した。反応混合物を、固体炭酸ナトリウムおよび飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和した。得られた液体を、酢酸エチル(5x30mL)で抽出し、合わせた酢酸エチル層を、飽和重炭酸ナトリウム溶液およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して油状物とし、それを、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによって精製して、2−クロロ−4−シアノ−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル(0.6g,60%)を与えた。
【0459】
H NMR(400MHz,CDCl): δ 1.41 (t, 3H), 4.47 (q, 2H)。
中間体112
2−クロロ−4−(1H−テトラゾール−5−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル
【0460】
【化57】

【0461】
ジオキサン(300mL)中の2−クロロ−4−シアノ−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル(中間体111,8.0g,37.1mmol)の溶液に、アジドトリメチルシラン(21.2g,185.1mmol)およびジメチルスズオキシド(0.6g,3.7mmol)を加えた。反応混合物を、加熱して12時間還流させ、減圧下で濃縮した。分取HPLCによる精製は、3.0g(31%)の2−クロロ−4−(1H−テトラゾール−5−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチルを与えた。
【0462】
H NMR(400MHz,DMSO−d): δ 1.19 (t, 3H), 4.27 (q, 2H)。
中間体113
(3S,4R)−4−アミノ−3−プロポキシピペリジン−1−カルボン酸エチル
ラセミ体の4−アミノ−3−プロポキシピペリジン−1−カルボン酸エチル(WO2006087543号)を、キラルHPLC(Chiralpak AD 5X50cm,20u,85%ヘキサン,15%エタノール:メタノール(1:1),0.1%ジエチルアミン)によって分離して、所望の生成物を生じた。
【0463】
中間体114
次の中間体を、中間体62に類似の方法によって、下の表に与えられている出発物質(SM)から合成した。
【0464】
【表114】

【0465】
中間体115
次の中間体を、中間体64に類似の方法によって、下の表に与えられている出発物質(SM)から合成した。
【0466】
【表115】

【0467】
中間体116
(3S,4R)−4−{[(4−クロロ−3,5−ジメチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチル
【0468】
【化58】

【0469】
100mL丸底フラスコ中に、DCM(43.2ml)中の4−クロロ−3,5−ジメチル−1H−ピロール−2−カルボン酸(WO2006087543号,1.5g,8.64mmol)、HATU(3.94g,10.37mmol)およびDIEA(3.32ml,19.01mmol)を入れて、褐色溶液を生じた。これに、(3S,4R)−tert−ブチル4−アミノ−3−フルオロピペリジン−1−カルボキシレート(WO2006087543号,1.886g,8.64mmol)を加え、その混合物を、室温で一晩撹拌させた。次に、溶媒を真空下で除去し、残留物をMeOH(2mlL)中に入れ、水を加えて、生成物を沈殿させた。このようにして得られた固体を、濾過し、水で、次にヘキサンで洗浄し、真空下で乾燥させて、標題化合物(3.00g)を与えた。
【0470】
MS(ES−55):C1317ClFN(M−55)について318
中間体117
4−クロロ−N−[(3S,4R)−3−フルオロピペリジン−4−イル]−3,5−ジメチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド
【0471】
【化59】

【0472】
50mL丸底フラスコ中に、ジオキサン中の4N HCl(20.06ml,80.25mmol)中の(3S,4R)−4−{[(4−クロロ−3,5−ジメチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(中間体116,3.0g,8.02mmol)を入れて、黄色溶液を生じ、それを、55℃で6.5時間加熱した。TLCおよびLCMSは、反応の終了を示した。反応混合物を、蒸発乾固させ、メタノール(15ml)を残留物に加えた後、その混合物を蒸発乾固させた。水(15ml)を残留物に加え、その混合物を、14%NaOHで約7.0のpHへ中和した。沈殿した固体を、真空下で乾燥させて、4−クロロ−N−[(3S,4R)−3−フルオロピペリジン−4−イル]−3,5−ジメチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド(1.212g)を与えた。
【0473】
MS(ES):C1217ClFNOについて274
中間体118
(3S,4R)−4−{[(4−クロロ−3−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−カルボン酸エチル
【0474】
【化60】

【0475】
50ml丸底フラスコ中で、4−クロロ−3−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸(WO2006087543号,540mg,2.93mmol)を、CHCl(25ml)およびDIEA(2.55ml,14.63mmol)中に溶解させ、HATU(1335mg,3.51mmol)を加え、5分間撹拌後、(3S,4R)−エチル4−アミノ−3−メトキシピペリジン−1−カルボキシレート((1R)−7,7−ジメチル−2−オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル)メタンスルホネート(WO2006087543号,1271mg,2.93mmol)を、少量ずつ加え、得られた混合物を、室温で一晩撹拌した。反応の進行を、LCMSによって監視したが、それは、反応混合物を一晩撹拌後に、反応の終了を示した。反応混合物を、DCMで希釈し、水で洗浄した。有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮して、(3S,4R)−4−{[(4−クロロ−3−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−カルボン酸エチル(1000mg)を生じた。
【0476】
MS(ES):C1621ClNについて369
中間体119
4−クロロ−3−シアノ−N−[(3S,4R)−3−メトキシピペリジン−4−イル]−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド
【0477】
【化61】

【0478】
250mL丸底フラスコ中で、(3S,4R)−エチル4−(4−クロロ−3−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−メトキシピペリジン−1−カルボキシレート(中間体118,1g,2.71mmol)を、EtOH(10mL)中に溶解させた。次に、NaOH(10M溶液)(1.084g,27.11mmol)を加え、反応混合物を、80℃に2日間加熱した。反応の進行を、LCMSによって監視した。反応混合物を、真空中で蒸発させ、氷冷水(25ml)を加え、その混合物を、6N HCl(pH7)で中和し、音波処理し、そして固体沈殿を濾過し、高真空下で乾燥させて、生成物を淡褐色固体(0.650g)として与えた。
【0479】
MS(ES):C1317ClNについて297

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(Ia):
【化1】

[式中、Rは、クロロまたはシアノであり;
2’は、水素、クロロ、シアノまたはメチルであり;
は、フルオロ、メチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、アリルオキシおよびベンジルオキシであり;
は、水素またはC1−4アルキルであり;
環Aは、カルボシクリルまたはヘテロシクリルであり;ここにおいて、該ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その窒素は、Rより選択される基で置換されていてもよく;そしてここにおいて、該ヘテロシクリルが−N=部分を含有する場合、その窒素は、メチル基と一緒に第四級化合物を形成してよく;
は、炭素上の置換基であり、そしてハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、スルホ、ホルミル、ウレイド、ヒドロキシイミノメチル、N−ヒドロキシホルムアミド、ヒドラジノカルボニル、N−ヒドロキシエタンイミドイル、アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルカノイル、C1−4アルカノイルオキシ、N−(C1−4アルキル)アミノ、N,N−(C1−4アルキル)アミノ、C1−4アルカノイルアミノ、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル、N’−(C1−4アルキル)ウレイド、N’,N’−(C1−4アルキル)ウレイド、N−(C1−4アルキル)−N−(C1−4アルコキシ)カルバモイル、C1−4アルキルS(O)(式中、aは、0〜2である)、C1−4アルコキシカルボニル、C1−4アルコキシカルボニルアミノ、N−(C1−4アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−4アルキル)スルファモイル、C1−4アルキルスルホニルアミノ、C1−4アルキルスルホニルアミノカルボニル、N’−(C1−4アルキル)ヒドラジノカルボニル、N’,N’−(C1−4アルキル)ヒドラジノカルボニル、カルボシクリル−R−またはヘテロシクリル−R−より選択され;ここにおいて、Rは、1個またはそれを超えるRで炭素上に置換されていてもよく;そしてここにおいて、該ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その窒素は、R10より選択される基で置換されていてもよく;
nは、0、1、2または3であり;
は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、C1−4アルコキシ、C1−4アルカノイル、C1−4アルカノイルオキシ、N−(C1−4アルキル)アミノ、N,N−(C1−4アルキル)アミノ、C1−4アルカノイルアミノ、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、C1−4アルキルS(O)(式中、aは、0〜2である)、C1−4アルコキシカルボニル、N−(C1−4アルキル)スルファモイル、N,N−(C1−4アルキル)スルファモイル、C1−4アルキルスルホニルアミノ、C1−4アルコキシカルボニルアミノ、カルボシクリル−R11−またはヘテロシクリル−R12−より選択され;ここにおいて、Rは、1個またはそれを超えるR13で炭素上に置換されていてもよく;そしてここにおいて、該ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その窒素は、R14より選択される基で置換されていてもよく;
、R10およびR14は、独立して、C1−4アルキル、C1−4アルカノイル、C1−4アルキルスルホニル、C1−4アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1−4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1−4アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイルおよびフェニルスルホニルより選択され;ここにおいて、R、R10およびR14は、独立して、R20より選択される基で炭素上に置換されていてもよく;
、R、R11およびR12は、独立して、直接結合、−O−、−N(R15)−、−C(O)−、−N(R16)C(O)−、−C(O)N(R17)−、−S(O)−、−SON(R18)−または−N(R19)SO−より選択され;ここにおいて、R15、R16、R17、R18およびR19は、独立して、水素またはC1−4アルキルより選択され、そしてpは、0〜2であり;
13およびR20は、独立して、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、エテニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、2−トリメチルシリルエトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、アセチルアミノ、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイルまたはN−メチル−N−エチルスルファモイルより選択される]
を有する化合物;またはその薬学的に許容しうる塩。
【請求項2】
環Aが、ヘテロシクリルであり;ここにおいて、該ヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その窒素は、Rより選択される基で置換されていてもよく;そしてここにおいて、該ヘテロシクリルが−N=部分を含有する場合、その窒素は、メチル基と一緒に第四級化合物を形成してよく;ここにおいて、
が、C1−4アルキルであり;ここにおいて、Rは、R20より選択される基で炭素上に置換されていてもよく;そして
20が、メトキシまたはエトキシより選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
環Aが、ピリジル、2H−ピラゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラジニル、チアゾリル、ピリミジニル、1,2,4−オキサジアゾリル、ベンゾチアゾリル、1,2,4−トリアゾリルまたは1,3,4−オキサジアゾリルであり、ここにおいて、該イミダゾリルまたは1,2,4−トリアゾリルは、Rより選択される基で窒素上に置換されていてもよく;そしてここにおいて、この場合のイミダゾリルは、メチル基と一緒に−N=部分上に第四級化合物を形成してよく;ここにおいて、
が、メチルまたはエチルであり;ここにおいて、Rは、R20より選択される基で炭素上に置換されていてもよく;そして
20が、メトキシまたはエトキシより選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
環Aが、1−(2−メトキシエチル)イミダゾール−2−イル、1−(2−トリメチルシリルエトキシメチル)イミダゾール−2−イル、1−(メトキシメチル)イミダゾール−2−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,3−ジメチルイミダゾール−2−イル、1H−イミダゾール−2−イル、1−メチルイミダゾール−4−イル、2H−ピラゾール−3−イル、2−メチル−1,2,4−トリアゾール−3−イル、2−ピリジル、ベンゾチアゾール−2−イル、イソオキサゾール−5−イル、ピラジン−2−イル、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル、チアゾール−2−イルまたはチアゾール−4−イルである、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
環Aが、2−メチル−1,2,4−トリアゾール−3−イルである、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
環Aが、ピリミジン−2−イルである、請求項4に記載の化合物。
【請求項7】
環Aが、カルボシクリルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
nが、0である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
nが、1、2または3であり、そしてRが、アミノ、N−メチルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、メチルおよびメトキシから成る群より選択される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
環A、Rおよびnが一緒に、1H−イミダゾール−2−イル、2,6−ビス(ジメチルアミノ)ピリミジン−4−イル、2−ピリジル、2H−ピラゾール−3−イル、ピリミジン−4−イル、イソオキサゾール−5−イル、1−メチルイミダゾール−4−イル、ピラジン−2−イル、2−アミノチアゾール−4−イル、2−ジメチルアミノチアゾール−4−イル、2−メチルアミノチアゾール−4−イル、1,3−ジメチルイミダゾール−2−イル、1,4,5−トリメチルイミダゾール−2−イル、4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル、3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、ベンゾチアゾール−2−イル、4−メトキシピリミジン−2−イル、ピリミジン−2−イル、1−メチルイミダゾール−2−イル、1−(2−メトキシエチル)イミダゾール−2−イル、1−(メトキシメチル)イミダゾール−2−イル、1−(2−トリメチルシリルエトキシメチル)イミダゾール−2−イル、チアゾール−2−イル、2−メチル−1,2,4−トリアゾール−3−イル、5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルまたは1,3,4−オキサジアゾール−2−イルを形成する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
が、クロロである、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項12】
が、シアノである、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項13】
2’が、水素である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項14】
2’が、クロロである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項15】
が、フルオロ、メチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、アリルオキシおよびベンジルオキシより選択される、請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項16】
が、メトキシである、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
が、水素またはC1−4アルキルである、請求項1〜16のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項18】
が、水素である、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
が、クロロまたはシアノであり;
2’が、水素またはクロロであり;
が、フルオロまたはメトキシであり;
が、水素またはC1−4アルキルであり;
環Aが、ピリジル、2H−ピラゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラジニル、チアゾリル、ピリミジニル、1,2,4−オキサジアゾリル、ベンゾチアゾリル、1,2,4−トリアゾリルまたは1,3,4−オキサジアゾリルであり、ここにおいて、該イミダゾリルまたは1,2,4−トリアゾリルは、Rより選択される基で窒素上に置換されていてもよく;そしてここにおいて、この場合のイミダゾリルは、メチル基と一緒に−N=部分上に第四級化合物を形成してよく;
が、メチルまたはエチルであり;ここにおいて、Rは、R20より選択される基で炭素上に置換されていてもよく;
20が、メトキシまたはエトキシより選択され;
が、炭素上の置換基であり、そしてアミノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、N−(C1−4アルキル)アミノまたはN,N−(C1−4アルキル)アミノより選択され;そして
nが、0〜2である、請求項1に記載の化合物;またはその薬学的に許容しうる塩。
【請求項20】
が、クロロまたはシアノであり;
2’が、水素またはクロロであり;
が、フルオロまたはメトキシであり;
が、水素、メチルまたはエチルであり;
環Aが、1−(2−メトキシエチル)イミダゾール−2−イル、1−(2−トリメチルシリルエトキシメチル)イミダゾール−2−イル、1−(メトキシメチル)イミダゾール−2−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,3−ジメチルイミダゾール−2−イル、1H−イミダゾール−2−イル、1−メチルイミダゾール−4−イル、2H−ピラゾール−3−イル、2−メチル−1,2,4−トリアゾール−3−イル、2−ピリジル、ベンゾチアゾール−2−イル、イソオキサゾール−5−イル、ピラジン−2−イル、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル、チアゾール−2−イルまたはチアゾール−4−イルであり;
が、炭素上の置換基であり、そしてアミノ、メチル、メトキシ、メチルアミノまたはジメチルアミノより選択され;
nが、0〜2である、請求項1に記載の化合物;またはその薬学的に許容しうる塩。
【請求項21】
およびR2’が、クロロであり;
が、メトキシであり;
が、水素であり;
環Aが、2−メチル−1,2,4−トリアゾール−3−イルまたはピリミジン−2−イルであり;
nが、0である、請求項1に記載の化合物;またはその薬学的に許容しうる塩。
【請求項22】
化合物であって、
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−ピリミジン−2−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−ピリミジン−4−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2’−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−2,4’−ビ−1,3−チアゾール−5’−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−ピリミジン−2−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−ピリミジン−4−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2’−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−2,4’−ビ−1,3−チアゾール−5’−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−ピリジン−2−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−ピリジン−2−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
ビス(ジメチルアミノ)ピリミジン−4−イル]−2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
ビス(ジメチルアミノ)ピリミジン−4−イル]−2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−ピラジン−2−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
4−(1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−ピラジン−2−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
4−(1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−イミダゾール−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−[1−(メトキシメチル)−1H−イミダゾール−2−イル]−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1H−イミダゾール−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−[1−(メトキシメチル)−1H−イミダゾール−2−イル]−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−(1H−イミダゾール−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−[5−カルボキシ−2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−1,3−チアゾール−4−イル]−1,3−ジメチル−1H−イミダゾール−3−イウムトリフルオロアセテート;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1H−ピラゾール−5−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−(1H−ピラゾール−5−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−[1−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾール−2−イル]−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−[1−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾール−2−イル]−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3−クロロ−4−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3−クロロ−4−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−[1−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾール−2−イル]−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(4−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1,4,5−トリメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2’−アミノ−2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4,4’−ビ−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−2’−(メチルアミノ)−4,4’−ビ−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−2’−(ジメチルアミノ)−4,4’−ビ−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2’−アミノ−2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4,4’−ビ−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−2’−(メチルアミノ)−4,4’−ビ−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−2’−(ジメチルアミノ)−4,4’−ビ−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシピリミジン−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−ピリミジン−2−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル;
2’−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−2,4’−ビ−1,3−チアゾール−5’−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−ピリミジン−2−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−ピリミジン−4−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル;
2’−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−2,4’−ビ−1,3−チアゾール−5’−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−ピリジン−2−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−ピリジン−2−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル;
4−[2,6−ビス(ジメチルアミノ)ピリミジン−4−イル]−2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル;
4−[2,6−ビス(ジメチルアミノ)ピリミジン−4−イル]−2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−ピラジン−2−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル;
4−(1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−ピラジン−2−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル;
4−(1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−イミダゾール−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−[1−(メトキシメチル)−1H−イミダゾール−2−イル]−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−[1−(メトキシメチル)−1H−イミダゾール−2−イル]−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−イソオキサゾール−5−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−イソオキサゾール−5−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1H−ピラゾール−5−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−(1H−ピラゾール−5−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−[1−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾール−2−イル]−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−[1−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾール−2−イル]−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−{[(4−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3−クロロ−4−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−[1−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾール−2−イル]−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1,4,5−トリメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2’−アミノ−2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4,4’−ビ−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−2’−(メチルアミノ)−4,4’−ビ−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−2’−(ジメチルアミノ)−4,4’−ビ−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2’−アミノ−2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4,4’−ビ−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−2’−(メチルアミノ)−4,4’−ビ−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−2’−(ジメチルアミノ)−4,4’−ビ−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3−クロロ−4−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−ピリミジン−4−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシピリミジン−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1H−イミダゾール−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−(1H−イミダゾール−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−[2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−5−(メトキシカルボニル)−1,3−チアゾール−4−イル]−1,3−ジメチル−1H−イミダゾール−3−イウムヨージド;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(3,5−ジメチルピラジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(6−メトキシピリジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシピリジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸エチル;
2−((3S,4R)−4−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(5−メチルピラジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸エチル;
2−((3S,4R)−4−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(3−フルオロピリジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸エチル;
2−((3S,4R)−4−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシピリジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸エチル;
2−((3S,4R)−4−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−(6−メトキシピリジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−(6−メトキシピリジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−(3−フルオロピリジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸エチル;
2−((3S,4R)−4−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシピリジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸エチル;
2−((3S,4R)−4−(4−クロロ−3−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−(4−クロロ−3−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)チアゾール−5−カルボン酸メチル;
2−((3S,4R)−4−(4−クロロ−3−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(ピリミジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸エチル;
2−((3S,4R)−4−(4−クロロ−3−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(3−フルオロピリジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸エチル;
2−((3S,4R)−4−(4−クロロ−3−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(5−メチルピラジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸エチル;
2−((3S,4R)−4−(4−クロロ−3−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)チアゾール−5−カルボン酸エチル;
2−((3S,4R)−4−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(3,5−ジメチルピラジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(6−メトキシピリジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシピリジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(5−メチルピラジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(3−フルオロピリジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−(3−フルオロピリジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−(6−メトキシピリジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−(5−メチルピラジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−(3−フルオロピリジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−フルオロピペリジン−1−イル)−4−(4−メトキシピリジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−(4−クロロ−3−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−(4−クロロ−3−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−(4−クロロ−3−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(ピリミジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−(4−クロロ−3−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(3−フルオロピリジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−(4−クロロ−3−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(5−メチルピラジン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸;
2−((3S,4R)−4−(4−クロロ−3−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−3−メトキシピペリジン−1−イル)−4−(1−メチル−1H−イミダゾール−4−イル)チアゾール−5−カルボン酸;
2−{(3S,4R)−4−[(4−クロロ−3−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボニル)−アミノ]−3−フルオロピペリジン−1−イル}−4−ピラジン−2−イルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;
2−{(3S,4R)−4−[(4−クロロ−3,5−ジメチル−1H−ピロール−2−カルボニル)−アミノ]−3−フルオロピペリジン−1−イル}−4−ピラジン−2−イルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;
2−{(3S,4R)−4−[(4−クロロ−3,5−ジメチル−1H−ピロール−2カルボニル)−アミノ]−3−フルオロピペリジン−1−イル}−4−ピリミジン−4−イルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;
2−{(3S,4R)−4−[(4−クロロ−3−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボニル)−アミノ]−3−メトキシピペリジン−1−イル}−4−ピリミジン−4−イルチアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;
2−{(3S,4R)−4−[(4−クロロ−3−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボニル)アミノ]−3−メトキシピペリジン−1−イル}−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;
2−{(3S,4R)−4−[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボニル)−アミノ]−3−メトキシピペリジン−1−イル}−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−チアゾール−5−カルボン酸エチルエステル;
2−{(3S,4R)−4−[(4−クロロ−3−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−カルボニル)−アミノ]−3−フルオロピペリジン−1−イル}−4−ピラジン−2−イルチアゾール−5−カルボン酸;
2−[(3S,4R)−4−{[(4−クロロ−3,5−ジメチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル]−4−ピラジン−2−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−[(3S,4R)−4−{[(4−クロロ−3,5−ジメチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−フルオロピペリジン−1−イル]−4−ピリミジン−4−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−[(3S,4R)−4−{[(4−クロロ−3−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル]−4−ピリミジン−4−イル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−[(3S,4R)−4−{[(4−クロロ−3−シアノ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル]−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸;
2−[(3S,4R)−4−{[(3,4−ジクロロ−5−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}−3−メトキシピペリジン−1−イル]−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸
から成る群より選択される化合物;またはその薬学的に許容しうる塩。
【請求項23】
請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容しうる塩と、薬学的に許容しうる賦形剤または担体とを含む医薬組成物。
【請求項24】
細菌DNAジャイレースおよび/または細菌トポイソメラーゼIVを阻害する処置を必要としている温血動物において細菌DNAジャイレースおよび/または細菌トポイソメラーゼIVを阻害する方法であって、該動物に、有効量の請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を投与することを含む方法。
【請求項25】
抗細菌作用を生じる処置を必要としている温血動物において抗細菌作用を生じる方法であって、該動物に、有効量の請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を投与することを含む方法。
【請求項26】
細菌感染を処置することを必要としている温血動物において細菌感染を処置する方法であって、該動物に、有効量の請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を投与することを含む方法。
【請求項27】
細菌感染が、市中肺炎、院内感染性肺炎、皮膚・皮膚構造感染、慢性気管支炎の急性悪化、急性静脈洞炎、急性中耳炎、カテーテル関連敗血症、熱性好中球減少症、骨髄炎、心内膜炎、尿路感染症、およびペニシリン耐性肺炎連鎖球菌(Penicillin-resistant Streptococcus pneumoniae)、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin-resistant Staphylococcus aureus)、メチシリン耐性表皮ブドウ球菌(methicillin-resistant Staphylococcus epidermidis)およびバンコマイシン耐性腸球菌(Vancomycin-Resistant Enterococci)などの薬剤耐性細菌による感染から成る群より選択される、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
温血動物が、ヒトである、請求項24〜27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
温血動物における抗細菌作用の生成に用いるための薬剤の製造のための、請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容しうる塩の使用。
【請求項30】
温血動物における細菌DNAジャイレースおよび/またはトポイソメラーゼIVの阻害に用いるための薬剤の製造のための、請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容しうる塩の使用。
【請求項31】
温血動物における細菌感染の処置に用いるための薬剤の製造のための、請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容しうる塩の使用。
【請求項32】
細菌感染が、市中肺炎、院内感染性肺炎、皮膚・皮膚構造感染、慢性気管支炎の急性悪化、急性静脈洞炎、急性中耳炎、カテーテル関連敗血症、熱性好中球減少症、骨髄炎、心内膜炎、尿路感染症、ペニシリン耐性肺炎連鎖球菌(Penicillin-resistant Streptococcus pneumoniae)、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin-resistant Staphylococcus aureus)、メチシリン耐性表皮ブドウ球菌(methicillin-resistant Staphylococcus epidermidis)およびバンコマイシン耐性腸球菌(Vancomycin-Resistant Enterococci)から成る群より選択される、請求項31に記載の使用。
【請求項33】
温血動物が、ヒトである、請求項29〜32のいずれか1項に記載の使用。
【請求項34】
温血動物における抗細菌作用の生成に用いるための、請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容しうる塩。
【請求項35】
温血動物における細菌DNAジャイレースおよび/またはトポイソメラーゼIVの阻害に用いるための、請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容しうる塩。
【請求項36】
温血動物における細菌感染の処置に用いるための、請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容しうる塩。
【請求項37】
市中肺炎、院内感染性肺炎、皮膚・皮膚構造感染、慢性気管支炎の急性悪化、急性静脈洞炎、急性中耳炎、カテーテル関連敗血症、熱性好中球減少症、骨髄炎、心内膜炎、尿路感染症、ペニシリン耐性肺炎連鎖球菌(Penicillin-resistant Streptococcus pneumoniae)、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin-resistant Staphylococcus aureus)、メチシリン耐性表皮ブドウ球菌(methicillin-resistant Staphylococcus epidermidis)またはバンコマイシン耐性腸球菌(Vancomycin-Resistant Enterococci)の処置に用いるための、請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容しうる塩。
【請求項38】
請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を製造する方法であって、
方法(a)式(II’):
【化2】

を有する化合物またはその活性酸誘導体と、式(III):
【化3】

を有する化合物とを反応させること、または
方法(b)式(IV’):
【化4】

を有する化合物と、式(V):
【化5】

(式中、Lは、置換可能な基である)
を有する化合物とを反応させること;または
方法(c)RがC1−4アルキルである式(Ia)の化合物を製造することであって、式(VI’):
【化6】

を有する化合物である式(Ia)の化合物と、式(VII):
4a−OH (VII)
(式中、R4aは、C1−4アルキルである)
を有する化合物とを反応させることを含むこと;または
方法(d)Rが水素である式(Ia)の化合物を製造するために、式(VIII’):
【化7】

(式中、Pgは、カルボン酸保護基である)
を有する化合物を脱保護することを含むこと;そしてその後、必要ならば、
(i)式(Ia)の化合物を、式(Ia)の別の化合物へと変換すること;
(ii)いずれの保護基も除去すること;
(iii)薬学的に許容しうる塩を形成すること;および/または
(iv)式(Ia)の化合物をキラル精製すること
を含む方法。

【公表番号】特表2010−529184(P2010−529184A)
【公表日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−511728(P2010−511728)
【出願日】平成20年6月11日(2008.6.11)
【国際出願番号】PCT/GB2008/050431
【国際公開番号】WO2008/152418
【国際公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(300022641)アストラゼネカ アクチボラグ (581)
【Fターム(参考)】