説明

ファイル共有システム、端末装置、及び、ファイル共有設定方法

【課題】端末装置とサーバ装置との間でファイル共有を行う場合、事前にサーバ装置に対して端末装置の登録(ユーザ名、パスワードなど)が必要であるが、これを手動で入力するのは煩わしい。
【解決手段】利用者により、端末装置の撮像手段で、サーバ装置の共有フォルダ情報を得た上で、その情報を含んだサーバ設定ファイルを端末装置で生成し、サーバ装置へ送信を行い、サーバ装置で、サーバ設定ファイルを実行することで、端末装置に対するアクセスを許可する共有フォルダを作成することにより、これを実現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファイル共有システム、端末装置、及び、ファイル共有設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パソコン、携帯電話、PDA、オーディオ機器、カメラなどには、有線LAN、無線LANや、Bluetooth(登録商標)といった通信機能が搭載されており、画像、音声、動画といったファイルの、相互での共有が行えるようになっている(特許文献1参照)。
【0003】
サーバ装置と端末装置の間でファイル共有を行う場合、多くの場合、サーバ装置で共有を許可するフォルダを設定し、そのフォルダに対してアクセス権を与えることでファイル共有を実現している。
【0004】
共有フォルダ以下のファイルは、アクセス権に応じて外部からの操作を行うことが可能となる。これを安全に行うためには、共有フォルダに対してアクセス可能な、ユーザを予め登録する(ユーザID、パスワードなどを登録する)必要がある (特許文献1参照)。
【0005】
また、ファイル共有では無いが、無線LAN子機を無線LANアクセスポイントに登録するといったケースについて、子機の情報をバーコードなどで読み取り、登録を行う方法が提案されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−14930号公報
【特許文献2】特開2007−215120号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前記従来の構成では、ファイル共有を行う場合にサーバ装置に対して、ユーザ登録を手動で入力し設定する必要があった。
【0008】
また、バーコードなどによる登録では、ユーザ登録の手間は一部改善されるが、依然として、登録するユーザとサーバ装置側のフォルダ位置との対応付けを、別途行う必要があり煩わしい。
【0009】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、サーバ装置に対してユーザ登録を手動で行わずに自動で行うことができ、かつサーバ装置への共有フォルダ設定を、併せて行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のファイル共有システムは、サーバ装置の共有フォルダパスを撮影する撮像手段と、前記撮像手段で撮影した画像から、情報を抽出する共有情報抽出手段と、前記設定情報生成手段で生成した設定実行ファイルの設定情報を保存するメモリと、前記メモリ内の端末固有情報からユーザ情報を生成するユーザ情報生成手段と、前記共有情報抽出手段と、前記ユーザ情報生成手段から得られた情報を基に、撮影したサーバ装置への設定実行ファイルを生成する設定情報生成手段と、前記設定情報生成手段で生成した設定実行ファイルを、前記メモリ内の送信先情報に基づいてサーバ装置へ送信する第1の第1通信手段と、端末装置とサーバ装置の間で通信を行う第1の第2通信手段と、前記第1の第2通信手段を用いて、前記設定情報生成手段で生成した設定実行ファイルの設定情報を基に、サーバ装置に対してアクセスを行い、前記メモリ内の各種データファイルの送受信制御を行う第1の共有処理実行手段と、前記メモリからカレントフォルダのパスを取得するカレントフォルダ取得手段と、前記設定情報生成手段により生成された、設定実行ファイルの内容に対して、前記カレントフォルダ取得手段で得たカレントフォルダパスの対応付けを行う同期フォルダ対応付け手段と、端末装置の動作を制御する第1の制御部とを具備する端末装置と、前記サーバ装置のフォルダパスを表示する手段と、前記第1の第1通信手段から送信された設定実行ファイルを受信する第2の第1通信手段と、設定実行ファイルを実行し、自身に設定を反映する設定実行手段と、サーバ装置と端末装置との間で通信を行う第2の第2通信手段と、サーバ装置の動作を制御する第2の制御部と、端末装置からのアクセスに対して、各種データファイルの送受信制御を行う第2の共有処理実行手段を具備するサーバ装置を具備する構成を採る。
【0011】
本構成によれば、撮像手段により得られたサーバ装置の情報と、ユーザ情報生成手段から得られた端末装置の情報から、サーバ設定実行ファイルを生成し、サーバ装置で設定ファイルを実行することで、端末装置とサーバ装置とのファイル共有を行うことが出来る。
【0012】
また、本構成によれば、同期フォルダ対応付け手段により、サーバ装置の共有フォルダに対応付けた端末装置のカレントフォルダとの間でファイル同期を行うことが出来る。
【0013】
本発明の端末装置は、サーバ装置の共有フォルダパスを撮影する撮像手段と、前記撮像手段で撮影した画像から、情報を抽出する共有情報抽出手段と、メモリ内の端末固有情報からユーザ情報を生成するユーザ情報生成手段と、前記共有情報抽出手段と、前記ユーザ情報生成手段から得られた情報を基に、撮影したサーバ装置への設定実行ファイルを生成する設定情報生成手段と、前記設定情報生成手段で生成した設定実行ファイルの設定情報を保存するメモリと、前記設定情報生成手段で生成した設定実行ファイルを、メモリ内の送信先情報に基づいてサーバ装置へ送信する第1通信手段と、端末装置とサーバ装置の間で通信を行う第2通信手段と、前記第2通信手段を用いて、前記設定情報生成手段で生成した設定実行ファイルの設定情報を基に、サーバ装置に対してアクセスを行い、前記メモリ内の各種データファイルの送受信制御を行う共有処理実行手段と、メモリからカレントフォルダのパスを取得するカレントフォルダ取得手段と、前記設定情報生成手段により生成された、設定実行ファイルの内容に対して、前記カレントフォルダ取得手段で得たカレントフォルダパスの対応付けを行う同期フォルダ対応付け手段と、端末装置の動作を制御する制御部とを具備する構成を採る。
【0014】
本構成によれば、撮像手段により得られたサーバ装置の情報と、ユーザ情報生成手段から得られた端末装置の情報から、サーバ設定実行ファイルを生成しサーバ装置に送信することができる。
【0015】
本発明のファイル共有設定方法は、サーバ装置の共有フォルダパスを表示する第1のステップと、前記第1のステップで表示したサーバ装置の共有フォルダパスを撮影する第2のステップと、前記第2のステップ実行時に、端末装置のカレントフォルダパスを取得する第3のステップと、前記第2のステップで撮影した画像から、フォルダパスを抽出する第4のステップと、端末装置固有の情報から、ユーザID、パスワードなどを生成する、第5のステップと、第4のステップで得たフォルダパスと、第5のステップから得たユーザ情報から、サーバ設定実行ファイルを生成する第6のステップと、前記第6のステップで生成した設定実行ファイルの設定情報を保存する第7のステップと、前記第7のステップで生成した設定実行ファイルを、送信先情報にもとづいてサーバ装置へ送信する第8のステップと、前記第8のステップで送信された設定ファイルを、受信する第9のステップと、受信した設定ファイルを実行する第10のステップと、前記第3のステップで取得した端末装置側のフォルダ情報と、前記第7のステップで保存されたサーバ装置側のフォルダ情報との対応付けを行う第11のステップと、前記第11のステップで対応付けを行った情報を保存する第12のステップと、前記第12のステップで保存された情報をもとに、サーバ装置のフォルダと、端末装置の指定フォルダに対して、前記サーバ装置と前記端末装置の間で、各種データの送受信制御を行う第13のステップと、を具備し、第6のステップで、端末装置の情報を含んだ、サーバ設定実行ファイルを生成するようにした。
【0016】
本方法によれば、第2のステップにより得られたサーバ装置の情報と、第5のステップから得られた端末装置の情報から、第6のステップによりサーバ設定実行ファイルを生成し、第10のステップで設定ファイルを実行することで、端末装置とサーバ装置とのファイル共有を行うことができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、カメラ撮影により、サーバ装置に対してユーザ登録を手動で行わずに自動で行うことができ、かつサーバ装置への共有フォルダ設定を、併せて行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態1に係るフォルダ共有の設定システムの構成図
【図2】本発明の実施の形態1に係るフォルダ共有の設定システムのシーケンス図
【図3】本発明の実施の形態2に係るフォルダ共有の設定システムの構成図
【図4】本発明の実施の形態2に係るフォルダ共有の設定システムのシーケンス図
【図5】本発明の実施の形態2に係る、端末装置の表示画面の説明図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態を説明するための各図面において、同一の構成要素には同一符号を付与し、一部説明を省略する。
【0020】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るシステムの概略構成を示す図である。
【0021】
端末装置11は、撮像手段110、共有情報抽出手段111、設定情報生成手段112、第1通信手段113、メモリ114、ユーザ情報生成手段115、制御部116、共有処理実行手段117、第2通信手段118、を具備する。
【0022】
撮像手段110は、後述のサーバ装置12のフォルダパス表示手段122に表示されたフォルダパスを撮影する。
【0023】
共有情報抽出手段111は、フォルダパスからテキスト情報を抽出する。
【0024】
設定情報生成手段112は、サーバ装置12の設定を行うための情報をメモリ114に保存する。
【0025】
第1通信手段113は、サーバ装置12へサーバ設定ファイルを送信する。
【0026】
メモリ114は、各手段で生成された情報を保存する。
【0027】
ユーザ情報生成手段115は、端末装置固有の情報などからユーザ情報を生成する。
【0028】
制御部116は各手段の動作を制御する。
【0029】
共有処理実行手段117は、端末装置11とサーバ装置12間のファイルの送受信の制御を行う。第2通信手段118により、端末装置11、サーバ装置12間のファイルの送受信を行う。
【0030】
サーバ装置12は、第1通信手段120、設定実行手段121、フォルダパス表示手段122、第2通信手段123、共有処理実行手段124、制御部125、メモリ126、を具備する。
【0031】
第1通信手段120は、サーバ設定実行ファイルを受信する。
【0032】
設定実行手段121は、サーバ設定実行ファイルを実行する。
【0033】
フォルダパス表示手段122は、サーバ装置12内の共有を許可するフォルダのパスを表示する。
【0034】
第2通信手段123は、端末装置11、サーバ装置12間のファイルの送受信などを行う。
【0035】
共有処理実行手段124は、設定情報に従いサーバ装置12のフォルダに対して共有設定を行い、端末装置11とサーバ装置12間のファイルの送受信の制御を行う。
【0036】
制御部125は、各手段の動作を制御する。メモリ126は、各手段で生成された情報を保存する。
【0037】
図2は、本発明の実施の形態1に係るシステムのシーケンスを示す図である。
【0038】
利用者のサーバ装置の操作により、サーバ装置のフォルダパス表示手段122に、サーバ装置内の共有を許可するフォルダのパスを表示させる(ステップ1:S101)。
【0039】
利用者の操作により、端末装置の撮像手段110によって、サーバ装置のフォルダパス表示手段122に表示されたフォルダパスを撮影する(ステップ2:S102)。例えば、サーバ装置がパソコンであれば、フォルダパスは画面上に表示される、C:\share\tmp などのテキストデータである。画面上に表示されるフォルダパスとしては、バーコードや、2次元コードといった形に変換したものであってもよい。
【0040】
共有情報抽出手段111によって、前記撮像手段110によって撮影された画像から、フォルダパスを抽出する(ステップ3:S103)。
【0041】
ユーザ情報生成手段115は、端末装置のメモリ114内から端末装置の固有情報を読み出し、これから、ユーザID、パスワードを生成する(ステップ4:S104)。例えば、端末装置が携帯電話機であれば、ユーザ情報や、電話帳などに登録された、氏名、電話番号、メールアドレス、SIMカード番号、機器のシリアル番号などから適当なユーザID、パスワードを生成する。もちろん、この自動生成手段を使わず、ユーザID、パスワードを利用者の入力により行ってもよい。
【0042】
設定情報生成手段112では、前記共有情報抽出手段111で抽出した、フォルダパスと、前記ユーザ情報生成手段115により生成した、ユーザID、パスワードを、対応付けしたサーバ設定情報を、メモリ114に保存し(ステップ5:S105)、サーバ装置での実行が可能な形式のファイルを作成する(ステップ6:S106)。例えば、サーバ装置がパソコンであれば、インストールされているオペレーティングシステム(OS)に合せた自動実行形式のファイルを作成する。
【0043】
前記設定情報生成手段112で生成した、サーバ設定実行ファイルは、第1通信手段113を用いて、メモリ114から送信先情報を参照し、サーバ装置へ送信される(ステップ7:S107)。例えば、第1通信手段は、携帯電話網を使った通信手段であり、サーバ設定情報ファイルは、メールなどの添付ファイルとして、サーバ装置宛にメールで送信される。もちろん、送信先情報は、利用者の入力により行ってもよい。
【0044】
サーバ装置12では、第1通信手段120により、サーバ設定実行ファイルを受信する(ステップ8:S108)。例えば、第1通信手段は、インターネット網を使った通信手段であり、端末装置から送信された添付ファイル付きメールを受信する。
【0045】
設定実行手段121によってサーバ設定実行ファイルが実行される(ステップ9:S009)と、設定情報に従って共有処理実行手段124が実行され、設定情報記載のサーバ装置のフォルダに対して、設定情報記載のユーザID、パスワードによりフォルダの共有設定が行われる。
【0046】
端末装置で、共有処理実行手段117が実行されると、第2通信手段118を用いて、サーバ装置を検索する(ステップ10:S110)。サーバ装置は、第2通信手段123により要求を受け取り、共有処理実行手段124により、応答を返す(ステップ11:S111)。応答を受け取った端末装置の共有処理実行手段117は、メモリ114から設定情報を読み出し、記載のサーバ装置のフォルダに対してアクセスを行う(ステップ12:S112)。以降、利用者は端末装置から、サーバ装置の共有フォルダに対して、自由にアクセスが可能となる。
【0047】
よって、本実施の形態によれば、利用者がユーザID、パスワードなどを手動でサーバ装置に設定することなく、サーバ装置のフォルダ共有設定も同時に完了し、ファイルの共有を行うことが可能となる。
【0048】
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2に係るシステムの概略構成を示す図である。
【0049】
端末装置21は、実施の形態1に示した端末装置11に対して、追加して、カレントフォルダ取得手段210、同期フォルダ対応付け手段211、を具備する。
【0050】
撮像手段110は、後述のサーバ装置22のフォルダパス表示手段122に表示されたフォルダパスを撮影する。
【0051】
共有情報抽出手段111は、フォルダパスからテキスト情報を抽出する。
【0052】
設定情報生成手段112は、サーバ装置12の設定を行うための情報をメモリ114に保存する。
【0053】
第1通信手段113は、サーバ装置12へサーバ設定ファイルを送信する。
【0054】
メモリ114は、各手段で生成された情報を保存する。
【0055】
ユーザ情報生成手段115は、端末装置固有の情報などからユーザ情報を生成する。制御部116は各手段の動作を制御する。
【0056】
共有処理実行手段117は、端末装置21とサーバ装置22間のファイルの送受信の制御を行う。
【0057】
第2通信手段118により、端末装置11、サーバ装置12間のファイルの送受信を行う。
【0058】
カレントフォルダ取得手段210は、ユーザが現在表示しているフォルダを取得する。
【0059】
同期フォルダ対応付け手段211は、サーバ装置12のフォルダパスと、端末装置21のフォルダパスの対応付けを行う。
【0060】
サーバ装置22は、実施の形態1のサーバ装置12と同一の構成を採るため、図3での構成の説明は省略する。
【0061】
図4は、本発明の実施の形態2に係るシステムのシーケンスを示す図である。
【0062】
利用者のサーバ装置の操作により、サーバ装置のフォルダパス表示手段122に、サーバ装置内の共有を許可したいフォルダのパスを表示させる(ステップ1:S201)。
【0063】
利用者の端末装置の操作により、サーバ装置のフォルダと、同期したい端末装置のフォルダを表示した状態で、撮像手段110を起動する(ステップ2:S202)。
【0064】
図5は、このときの端末装置の画面イメージの一例を示したものである。
【0065】
端末装置の「マイピクチャ」というフォルダを、サーバ装置のフォルダと同期する場合は、「マイピクチャ」のフォルダを閲覧している状態(図5の画面表示51)で、メニューなどからカメラを起動する(撮像手段110の起動)。カメラ起動後、画面撮影可能な状態(図5の画面表示52)に遷移する。
【0066】
カレントフォルダ取得手段210は、撮像手段110の起動をトリガとして、メモリ114から端末装置21の現在のフォルダパスを取得する(ステップ3:S203)。
【0067】
利用者の操作により、端末装置の撮像手段110によって、サーバ装置のフォルダパス表示手段122に表示されたフォルダパスを撮影する(ステップ4:S204)。例えば、サーバ装置がパソコンであれば、フォルダパスは画面上に表示される、C:\share\tmp などのテキストデータである。画面上に表示されるフォルダパスとしては、バーコードや、2次元コードといった形に変換したものであってもよい。
【0068】
共有情報抽出手段111によって、前記撮像手段110によって撮影された画像から、フォルダパスを抽出する(ステップ5:S205)。
【0069】
ユーザ情報生成手段115は、端末装置のメモリ114内から端末装置の固有情報を読み出し、これからユーザID、パスワードを生成する(ステップ6:S206)。例えば、端末装置が携帯電話であれば、ユーザ情報や、電話帳などに登録された、氏名、電話番号、メールアドレス、SIMカード番号、端末装置のシリアル番号などから、適当なユーザID、パスワードを生成する。もちろん、この自動生成手段を使わず、ユーザID、パスワードを利用者の入力により行ってもよい。
【0070】
設定情報生成手段112では、前記共有情報抽出手段111で抽出した、フォルダパスと、前記ユーザ情報生成手段115により生成した、ユーザID,パスワードを、対応付けしたサーバ設定情報を、メモリ114に保存し(ステップ7:S207)、サーバ装置での実行が可能な形式のファイルを作成する(ステップ8:S208)。例えば、サーバ装置がパソコンであれば、インストールされているオペレーティングシステム(OS)に合せた自動実行形式のファイルを作成する。
【0071】
前記設定情報生成手段112で生成した、サーバ設定実行ファイルは、第1の通信手段113を用いて、メモリ114から送信先情報を参照し、サーバ装置へ送信される(ステップ9:S209)。例えば、第1の通信手段は、携帯電話網を使った通信手段であり、サーバ設定情報ファイルは、メールなどの添付ファイルとして、サーバ装置宛にメールで送信される。もちろん、送信先情報は、利用者の入力により行ってもよいし、前記撮像手段110により撮影してもよい。
【0072】
同期フォルダ対応付け手段211により、前記カレントフォルダ取得手段210により取得したカレントフォルダパスと、前記設定情報生成手段112によりメモリ114に記録された設定情報との対応付けを行い、対応付けた情報をメモリ114に保存する(ステップ10:S210)。なお、ステップ10:S210は、ステップ3:S203以降からステップ13:S213までの間に行えばよい。
【0073】
サーバ装置22では、第1の通信手段120により、サーバ設定実行ファイルを受信する(ステップ11:S211)。例えば、第1の通信手段は、インターネット網を使った通信手段であり、端末装置から送信された添付付きメールを受信する。
【0074】
設定実行手段121によってサーバ設定実行ファイルが実行される(ステップ12:S212)と、設定情報に従って共有処理実行手段124が実行され、設定情報内に記載されているサーバ装置のフォルダに対して、設定情報記載のユーザID、パスワードによりフォルダの共有設定が行われる。
【0075】
端末装置で、共有処理実行手段117が実行されると、第2の通信手段118を用いて、サーバ装置を検索する(ステップ13:S213)。サーバ装置は、第2の通信手段123により要求を受け取り、共有処理実行手段124により、応答を返す(ステップ14:S214)。端末装置は応答を受けると、メモリ114から対応付けた設定情報を読み出し、対応付け情報に記載されているサーバ装置のフォルダと、端末装置のフォルダの、ファイル同期処理を行う(ステップ15:S215)。
【0076】
よって、本実施の形態によれば、利用者がユーザID、パスワードなどを手動でサーバ装置に設定することなく、サーバ装置へのフォルダ共有設定を併せて行い、さらにフォルダ間のファイル同期処理まで実行することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明は、撮像手段、通信手段を持つ端末装置に広く利用することができ、サーバ装置との間での、フォルダ共有設定、ファイル共有、ファイル同期処理に有効である。撮像手段、通信手段を持つ端末装置としては、パソコン、携帯電話端末、PDA、オーディオ機器、カメラ、などが挙げられる。
【符号の説明】
【0078】
11 端末装置
110 撮像手段
111 共有情報抽出手段
112 設定情報生成手段
113 第1通信手段
114 メモリ
115 ユーザ情報生成手段
116 制御部
117 共有処理実行手段
118 第2通信手段
12 サーバ装置
120 第1通信手段
121 設定実行手段
122 フォルダパス表示手段
123 第2通信手段
124 共有処理実行手段
125 制御部
21 端末装置
210 同期フォルダ対応付け手段
211 カレントフォルダ取得手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置の共有フォルダパスを撮影する撮像手段と、
前記撮像手段で撮影した画像から、情報を抽出する共有情報抽出手段と、
前記設定情報生成手段で生成した設定実行ファイルの設定情報を保存するメモリと、
前記メモリ内の端末固有情報からユーザ情報を生成するユーザ情報生成手段と、
前記共有情報抽出手段と、
前記ユーザ情報生成手段から得られた情報を基に、撮影したサーバ装置への設定実行ファイルを生成する設定情報生成手段と、
前記設定情報生成手段で生成した設定実行ファイルを、前記メモリ内の送信先情報に基づいてサーバ装置へ送信する第1の第1通信手段と、
端末装置とサーバ装置の間で通信を行う第1の第2通信手段と、
前記第1の第2通信手段を用いて、前記設定情報生成手段で生成した設定実行ファイルの設定情報を基に、サーバ装置に対してアクセスを行い、前記メモリ内の各種データファイルの送受信制御を行う第1の共有処理実行手段と、
前記メモリからカレントフォルダのパスを取得するカレントフォルダ取得手段と、
前記設定情報生成手段により生成された、設定実行ファイルの内容に対して、前記カレントフォルダ取得手段で得たカレントフォルダパスの対応付けを行う同期フォルダ対応付け手段と、
端末装置の動作を制御する第1の制御部と、
を具備する端末装置と、
前記サーバ装置のフォルダパスを表示する手段と、
前記第1の第1通信手段から送信された設定実行ファイルを受信する第2の第1通信手段と、
設定実行ファイルを実行し、自身に設定を反映する設定実行手段と、
サーバ装置と端末装置との間で通信を行う第2の第2通信手段と、
サーバ装置の動作を制御する第2の制御部と、
端末装置からのアクセスに対して、各種データファイルの送受信制御を行う第2の共有処理実行手段と、
を具備するサーバ装置と、
を具備するファイル共有システム。
【請求項2】
前記第1の制御部は、前記撮像手段により得られたサーバ装置の情報と、ユーザ情報生成手段から得られた端末情報から、サーバ設定実行ファイルを生成し、端末装置とサーバ装置とのファイル共有を行う、
ことを特徴とする請求項1記載のファイル共有システム。
【請求項3】
前記第1の制御部は、前記同期フォルダ対応付け手段により、対応付けた端末装置のカレントフォルダと、サーバ装置の共有フォルダに対して、フォルダ間のファイル同期を行う、
ことを特徴とする請求項1記載のファイル共有システム。
【請求項4】
サーバ装置の共有フォルダパスを撮影する撮像手段と、
前記撮像手段で撮影した画像から、情報を抽出する共有情報抽出手段と、
メモリ内の端末固有情報からユーザ情報を生成するユーザ情報生成手段と、
前記共有情報抽出手段と、前記ユーザ情報生成手段から得られた情報を基に、撮影したサーバ装置への設定実行ファイルを生成する設定情報生成手段と、
前記設定情報生成手段で生成した設定実行ファイルの設定情報を保存するメモリと、
前記設定情報生成手段で生成した設定実行ファイルを、メモリ内の送信先情報に基づいてサーバ装置へ送信する第1通信手段と、
端末装置とサーバ装置の間で通信を行う第2通信手段と、
前記第2通信手段を用いて、前記設定情報生成手段で生成した設定実行ファイルの設定情報を基に、サーバ装置に対してアクセスを行い、前記メモリ内の各種データファイルの送受信制御を行う共有処理実行手段と、
メモリからカレントフォルダのパスを取得するカレントフォルダ取得手段と、
前記設定情報生成手段により生成された、設定実行ファイルの内容に対して、前記カレントフォルダ取得手段で得たカレントフォルダパスの対応付けを行う同期フォルダ対応付け手段と、
端末装置の動作を制御する制御部と、
を具備する端末装置。
【請求項5】
サーバ装置の共有フォルダパスを表示する第1のステップと、
前記第1のステップで表示したサーバ装置の共有フォルダパスを撮影する第2のステップと、
前記第2のステップ実行時に、端末装置のカレントフォルダパスを取得する第3のステップと
前記第2のステップで撮影した画像から、フォルダパスを抽出する第4のステップと、
端末装置固有の情報から、ユーザID、パスワードなどを生成する、第5のステップと、第4のステップで得たフォルダパスと、第5のステップから得たユーザ情報から、サーバ設定実行ファイルを生成する第6のステップと、
前記第6のステップで生成した設定実行ファイルの設定情報を保存する第7のステップと、
前記第7のステップで生成した設定実行ファイルを、送信先情報にもとづいてサーバ装置へ送信する第8のステップと、
前記第8のステップで送信された設定ファイルを、受信する第9のステップと、
受信した設定ファイルを実行する第10のステップと、
前記第3のステップで取得した端末装置側のフォルダ情報と、前記第7のステップで保存されたサーバ装置側のフォルダ情報との対応付けを行う第11のステップと、
前記第11のステップで対応付けを行った情報を保存する第12のステップと、
前記第12のステップで保存された情報をもとに、サーバ装置のフォルダと、端末装置の指定フォルダに対して、前記サーバ装置と前記端末装置の間で、各種データの送受信制御を行う第13のステップと、
を具備し、
第6のステップで、端末装置の情報を含んだ、サーバ設定実行ファイルを生成する、
ことを特徴とするファイル共有設定方法。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図1】
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【公開番号】特開2011−175406(P2011−175406A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−38349(P2010−38349)
【出願日】平成22年2月24日(2010.2.24)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】