説明

ファンデーション等の衣料及びその製造方法

【課題】製品エッジ部のシンプル化による人体への抵抗感を軽減する等の無縫製方式の利点を生かしつつ、ブラジャーやガードル等のファンデーション等の衣料に本来求められる補正機能や装飾的な機能を十分発揮すると共に、製品エッジ部が捲れたり、身頃切断面による刺激を高めるおそれのないファンデーション等の衣料を生産性良く提供する。
【解決手段】ファンデーション等の衣料を構成する身頃体のエッジ部の少なくとも一部に、身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材が固着されてなるように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ブラジャーやガードル、スリップやショーツ、肌着等のインナー、ブラスリップ、ボディシェイパー、更には、ドレス等のアウター、水着、リゾートウエア、ホームウエア、アンダーウェア等、又はトップとボトムが一体化されたボディスーツ、レオタード、オールインワン、ワンピースタイプなど、種々のファンデーション等の衣料及びその製造方法に関し、特に接着方式で無縫製により製造されるファンデーション等の衣料及びその製造方法に好適な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特開2004−60102号公報
【0003】
従来、この種のブラジャーやガードル、スリップなどのファンデーション等の衣料としては、無縫製方式のものがある。このファンデーション等の衣料は、これを構成する表地や裏地等を縫製せずに、例えば、当該ファンデーション等の衣料を構成する表裏二枚の基布の片面に、ストレッチ性の高い樹脂をコーティングした後、これらの基布をモールド成形可能な大きさにカットし、表裏粗断ちした二枚の基布をモールド機にセットして、身頃全体の接着を兼ねて熱成形し、製品形状に成形された基布をレーザーカッターにセットし、必要形状に製品エッジをデザイン的に切り落とすとともに、別途作成された付属を超音波ミシン等によって取り付けて構成されている。
【0004】
現在においても製品加工の主流であるミシン縫製によるエッジ部の仕上げ化は、身生地を二つ折りの上に、仕上げテープを裏打ちする、確かに肌に対する抵抗感の高いものであったが、上記の無縫製方式によって製造されるファンデーション等の衣料の場合には、エッジ部に縫着部分がないため、エッジ部が肉厚になったり剛性が高まることがなく、着用感に優れたものとなるとともに、製造が容易となり、低コスト化が可能となる。しかし、これら従来の無縫製方式によって製造されるファンデーション等の衣料の場合には、単に、ファンデーション等の衣料を構成する表裏二枚の基布の片面に、ストレッチ性の高い樹脂をコーティングした後、これらの基布をモールド成形及びカットすることによって製造されるものであるため、ブラジャーやガードルなどのファンデーション等の衣料に本来求められるバストアップ等の補正機能や、装飾的な機能を発揮させることができず、需要者層が若い女性に限定されたり、十分な補正機能を発揮しつつファンデーションとしての本来の美的かつ装飾的な機能を満足させることができないという間題点を有していた。
【0005】
これに対して、特許文献1では、表地又は裏地の少なくとも一方を予め製品の形状に裁断し、前記表地又は裏地の一方に樹脂を塗布し、前記表地及び裏地を所定の形状にモールド成形すると同時に前記樹脂を硬化させる、ファンデーション等の衣料の製造方法が提案されている。このファンデーション等の衣料のエッジ部(仕上げ部)は製品身頃自体のエッジ部を以って製品化される。これにより、製品の無縫製化を実現するとともに、エッジ部をレーザーカット等によって身頃に一体構造化するのでよりシンプル化を促進させ、着用者の人体への抵抗感を取り除くことができた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載のファンデーション等の衣料においては、エッジ部がカーリングしたり、浮いた状況となったりして着用者に不安を与えるとともに、さらには、編糸の組成、基布の裁断方法や接着方法によって新たな人体への身頃切断面による刺激を高めるおそれがある。また、着用者の人体への抵抗感から解放するものであった反面、エッジ部が最も弱い部分となって、逆に、着用者にエッジ部が捲れるのではないかとの不安を与えるものである。
【0007】
例えば、図8の(1)は近年需要の高いTバックと言うショーツの着用後ろ図である。このショーツにおいて特に間題となる点は、ショーツ後部のT字部を臀裂に埋設させることを優先させることから、身頃体エッジの臀部への接触は高まり切断面が肌への刺激となる。身頃切断面のよりソフトな接触を必要とする。通常のショーツでは、エッジを含め均等なパワー(強度)が働くことが望ましいが、図8の(2)のように、人体恥骨部分に於ける隆起部の頂点にはパワー(強度)が働くがエッジ部は浮いた状況となってフィットせず、着用者に不安を与えるものである。仮に恥骨部の隆起をパターン化した場合は図8の(1)のエッジ部の人体との摩擦からエッジの状況によっては、人体に擦り傷を発生させることとなる。
【0008】
また、身頃体をもってエッジ構成とした場合には、実態としては、エッジ部が最も弱く、身頃内部に向かいグラデーション的力の配分作用となり、図9の(a)又は(b)に示すように、太り気味な体形や人体の前屈動作に於いて、カーリングを引き起こす。また、カーリングの結果、折れ(捲れ)の原因となる。エッジ部をスカラップ状(山波状)レースにデザインしたものは、特に、カーリングし易い。
【0009】
更に、ファンデーション等の衣料において、エッジ部の超音波又は高周波やレーザー等による裁断処理は、衣料のフラット化、無縫製化を実現させたものであるが、身頃と一体カットする利点は逆に汎用性が無く現在の多様化に逆行するものであり、複雑な工程が生産ラインに導入されることから生産性の点で問題となる。また、一般的に、当該裁断方式では切断面を身頃体の組成そのままで切断することは無く、概ね硬化する傾向にあること、更に、身頃体、特に切断面部分の素材は概ね合繊が中心であることから、当該原糸自体の切断面は直接人体に接した場合、相当の刺激を与えるものであって、当該裁断方式の使用はそのままマイナス面でもある。
【0010】
そこで、この発明は上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、この発明が解決しようとする課題は、製品エッジ部のシンプル化による人体への抵抗感を軽減する等の無縫製方式の利点を生かしつつ、ブラジャーやガードル等のファンデーション等の衣料に本来求められる補正機能や装飾的な機能を十分発揮すると共に、製品エッジ部が捲れたり、身頃切断面による刺激を高めるおそれのないファンデーション等の衣料を生産性良く提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
すなわち、この発明の請求項1に記載の発明は、ファンデーション等の衣料を構成する身頃体のエッジ部の少なくとも一部に、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材が固着されてなることを特徴とするファンデーション等の衣料である。
【0012】
ここで、固着とは、固定した状態で取り着けられていることを意味し、例えば、接着によることが好ましいが、これに限定されるものではなく、身頃体がダブルラッセルのように厚みのある素材である場合には、環縫い二本針ミシン等によるミシン縫いなどの縫着によっても良い。
【0013】
上記トリミング部材は、身頃体のエッジ部、つまり身頃体の切断面などが直接人体に接触するのを回避するためのものであり、身頃体の人体側に配置するのが望ましい。また、同様の理由から、トリミング部材は、ソフトな材質のものからなるものが望ましい。
【0014】
また、この発明の請求項2に記載の発明は、前記身頃体は、表面側の身頃地と裏面側の身頃地を接着して形成されており、前記トリミング部材の身頃体側の端縁は、表面側の身頃地と裏面側の身頃地のエッジ部によって挟持されていることを特徴とする請求項1に記載のファンデーション等の衣料である。
【0015】
さらに、この発明の請求項3に記載の発明は、前記表面側身頃地と裏面側身頃地の接着時に、前記トリミング部材の身頃体側の端縁を、当該表面側身頃地と裏面側身頃地のエッジ部によって挟持した状態で同時に接着されていることを特徴とする請求項2に記載のファンデーション等の衣料である。
【0016】
又、この発明の請求項4に記載の発明は、前記トリミング部材の外側の端縁は伸縮性を有し、当該トリミング部材の身頃体側の端縁の伸長に追従することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のファンデーション等の衣料である。
【0017】
更に、この発明の請求項5に記載の発明は、前記トリミング部材が、玉縁式ストレッチナローテープ、フレアテープ、スカラップテープ及びルーピングテープからなる群から選ばれる少なくとも一つのトリミングテープである請求項1乃至4のいずれかに記載のファンデーション等の衣料である。
【0018】
また、この発明の請求項6に記載の発明は、前記身頃体の伸張率が、前記ファンデーション等の衣料の機能に応じて一段階以上に設定されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のファンデーション等の衣料である。
【0019】
さらに、この発明の請求項7に記載の発明は、ファンデーション等の衣料を構成する身頃体のエッジ部の少なくとも一部に、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材が固着されてなるファンデーション等の衣料において、
前記ファンデーション等の衣料を構成する身頃体は、所定の外形形状に調整され、当該身頃前体のエッジ部の少なくとも一部に、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材が固着されてなることを特徴とするファンデーション等の衣料である。
【0020】
又、この発明の請求項8に記載の発明は、前記ファンデーション等の衣料を構成する身頃体のエッジ部の少なくとも一部に、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材が接着され、前記身頃体は、所定の立体形状に成形されていることを特徴とする請求項7に記載のファンデーション等の衣料である。
【0021】
更に、この発明の請求項9に記載の発明は、前記ファンデーション等の衣料を構成する身頃体は、所定の外形形状に調整され、前記身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材は、その身頃体側の端縁に接着剤が塗布されて、前記身頃体を構成する表面側の身頃地又は裏面側の身頃地のいずれか一方に接着され、更に、前記表面側の身頃地及び裏面側の身頃地は、前記トリミング部材を挟持した状態で、所定の立体形状にモールド成形されるとともに接着されることを特徴とする請求項7に記載のファンデーション等の衣料である。
【0022】
また、この発明の請求項10に記載の発明は、前記身頃体を構成する表面側の身頃地と裏面側の身頃地は、少なくとも一部のエッジ部が所定の製品の外形形状よりも小さい外形形状を有するように調整され、前記製品の外形形状よりも小さく調整された表面側の身頃地及び裏面側の身頃地の少なくとも一方には、伸長率を1段階以上に設定するための樹脂が塗布され、前記表面側の身頃地と裏面側の身頃地を所定の立体形状にモールド成形すると同時に、これら表面側の身頃地と裏面側の身頃地のエッジ部には、前記身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材が挟持された状態で接着されることを特徴とする請求項7に記載のファンデーション等の衣料である。
【0023】
さらに、この発明の請求項11に記載の発明は、ファンデーション等の衣料を構成する身頃体のエッジ部の少なくとも一部に、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材が接着されてなるファンデーション等の衣料の製造方法において、
前記ファンデーション等の衣料を構成する身頃体を、所定の外形形状に調整した後、当該身頃体のエッジ部の少なくとも一部に、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を接着することを特徴とするファンデーション等の衣料の製造方法である。
【0024】
又、この発明の請求項12に記載の発明は、前記ファンデーション等の衣料を構成する身頃体を、表面側の身頃地と裏面側の身頃地を接着して形成すると同時に、前記トリミング部材の身頃体側の端縁を、前記表面側の身頃地と裏面側の身頃地のエッジ部によって接着挟持することを特徴とする請求項11に記載のファンデーション等の衣料の製造方法である。
【0025】
更に、この発明の請求項13に記載の発明は、前記身頃体を構成する表面側の身頃地と裏面側の身頃地を所定の外形形状に調整した後、前記表面側の身頃地と裏面側の身頃地のエッジ部によって、前記身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を挟持した状態で同時接着し、これら表面側の身頃地と裏面側の身頃地を所定の立体形状に成形することを特徴とする請求項11に記載のファンデーション等の衣料の製造方法である。
【0026】
また、この発明の請求項14に記載の発明は、前記身頃体を構成する表面側の身頃地と裏面側の身頃地を所定の外形形状に調整した後、前記表面側の身頃地又は裏面側の身頃地のいずれか一方に、前記身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を接着し、その後、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を挟持した状態で、前記表面側の身頃地と裏面側の身頃地を接着することを特徴とする請求項11に記載のファンデーション等の衣料の製造方法である。
【0027】
さらに、この発明の請求項15に記載の発明は、前記身頃体を構成する表面側の身頃地と裏面側の身頃地を所定の外形形状に調整した後、前記身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材の身頃体側の端縁に接着剤を塗布して、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を、前記表面側の身頃地又は裏面側の身頃地のいずれか一方に接着し、その後、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を挟持した状態で、前記表面側の身頃地と裏面側の身頃地を接着することを特徴とする請求項11に記載のファンデーション等の衣料の製造方法である。
【0028】
又、この発明の請求項16に記載の発明は、前記身頃体を構成する表面側の身頃地と裏面側の身頃地を所定の外形形状に調整した後、前記身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材の身頃体側の端縁に接着剤を塗布して、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を、前記表面側の身頃地又は裏面側の身頃地のいずれか一方に接着し、その後、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を挟持した状態で、前記表面側の身頃地と裏面側の身頃地を接着し、更に当該表面側の身頃地と裏面側の身頃地をモールド成形することにより、身頃体を所定の立体形状に成形することを特徴とする請求項11に記載のファンデーション等の衣料の製造方法である。
【0029】
更に、この発明の請求項17に記載の発明は、前記身頃体を構成する表面側の身頃地と裏面側の身頃地を所定の外形形状に調整した後、前記身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材の身頃体側の端縁に接着剤を塗布して、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を、前記表面側の身頃地又は裏面側の身頃地のいずれか一方に接着し、その後、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を挟持した状態で、前記表面側の身頃地と裏面側の身頃地を接着し、更に当該表面側の身頃地と裏面側の身頃地をモールド成形することにより、身頃体を所定の立体形状に成形することを特徴とする請求項11に記載のファンデーション等の衣料の製造方法である。
【0030】
また、この発明の請求項18に記載の発明は、前記身頃体を構成する表面側の身頃地と裏面側の身頃地を、少なくとも一部のエッジ部が所定の製品の外形形状よりも小さい外形形状を有するように調整した後、前記製品の外形形状よりも小さく調整した表面側の身頃地と裏面側の身頃地の少なくとも一部のエッジ部によって、前記身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を挟持した状態で接着することを特徴とする請求項11に記載のファンデーション等の衣料の製造方法である。
【0031】
さらに、この発明の請求項19に記載の発明は、前記身頃体を構成する表面側の身頃地と裏面側の身頃地を、少なくとも一部のエッジ部が所定の製品の外形形状よりも小さい外形形状を有するように調整した後、前記製品の外形形状よりも小さく調整した表面側の身頃地と裏面側の身頃地の少なくとも一部のエッジ部に接着剤を塗布し、これらエッジ部によって前記身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を挟持した状態で接着することを特徴とする請求項18に記載のファンデーション等の衣料の製造方法である。
【0032】
又、この発明の請求項20に記載の発明は、前記身頃体を構成する表面側の身頃地と裏面側の身頃地を所定の外形形状に調整した後、これら表面側の身頃地と裏面側の身頃地の少なくとも一方に、伸長率を1段階以上に設定するための樹脂を塗布し、前記樹脂を硬化させて表面側の身頃地と裏面側の身頃地のエッジ部によって、前記身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を挟持した状態で接着することを特徴とする請求項18に記載のファンデーション等の衣料の製造方法である。
【0033】
更に、この発明の請求項21に記載の発明は、前記身頃体を構成する表面側の身頃地と裏面側の身頃地を、少なくとも一部のエッジ部が所定の製品の外形形状よりも小さい外形形状を有するように調整した後、前記製品の外形形状よりも小さく調整した表面側の身頃地及び裏面側の身頃地の少なくとも一方に、伸長率を1段階以上に設定するための樹脂を塗布し、前記表面側の身頃地と裏面側の身頃地を所定の立体形状にモールド成形すると同時に、これら表面側の身頃地と裏面側の身頃地のエッジ部によって、前記身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を挟持した状態で接着することを特徴とする請求項18に記載のファンデーション等の衣料の製造方法である。
【0034】
この発明において、トリミング部材の装飾部を兼ねるエッジ部( 一側辺部) は、人体との摩擦を生む部分でありソフトでシルキーなスベリ感を持つと同時に、身頃本体の伸張に最低でも同調しカーリングしないことが好ましい。
【0035】
トリミング部材の接着部分(他側辺部)は、厚味や違和感を与えない張力を必要とし、その接着部分の巾は接着性とエッジの身頃のパワーの伝達性とをスムーズにする巾に設計される。
トリミング部材の接着部分は、広めの方が安定性は高いが、極度なカーブを持った身頃には逆に狭めが良い。
【0036】
トリミング部材の接着部分を、表身頃及び裏身頃にサンドさせ同時接着させる為には、表身頃及び裏身頃の双方に接着樹脂が原反段階で塗布されているか又は裁断後のパターン化された身頃縁部(トリミング部材の接着部分)に樹脂を塗布することが好ましい。
【0037】
トリミング部材の接着部にあらかじめ接着樹脂を塗布する又は熱溶着糸を編み込む等によってトリミングテープ部を被接着体とすることもできる。トリミング部材の接着部を被接着体とする為には、当該トリミング部材によって伸張率を妨げるようなことであってはならないことから、ロール方式による面状接着樹脂の塗布でなくドット方式による塗布が好ましい。
【0038】
トリミング部材としてナロー用細巾編レース等を使用する場合、パターン化して使用することができる(図5の(4))。レース本体のエッジ部は身頃の伸張に伴って伸張する柔軟性を備えていることが好ましい。
【0039】
レース体を図12に展開する場合、当該レース体には接着地にグラデーション効果を発揮するよう樹脂の塗布量を調整するか又は樹脂の塗布によるデザインをすることが好ましい。製品身頃側にデザインをしても良い。
【0040】
ファンデーション等の衣料において、身頃体のエッジ部をスカラップ状にしてその衣料の縁部としたときにはカーリングし易いが、本発明のファンデーション等の衣料においては、トリミング部材をサンド構造にしているので、トリミング部材の装飾部を兼ねるエッジ部( 一側辺部) をスカラップ状にしても、カーリングを防ぐことが可能となる。
【0041】
本発明において、トリミング部材としてトリミングテープを用いることができ、このトリミングテープとしては、玉縁式ストレッチナローテープ、フレアテープ、スカラップテープ、ルーピングテープ等を例示することができる。
【0042】
本発明において、表身頃及び/又は裏身頃の伸張率(伸びやすさ)は、当該ファンデーション等の衣料の機能に応じて設定される。表身頃及び/又は裏身頃の伸び率(伸びやすさ)は、樹脂の塗布の有無、種類、又は塗布量の多少によって一段階以上に設定されていることが好ましく、二段階以上に設定されていることがより好ましく、三段階以上に設定されていることが特に好ましい。
【0043】
本発明のファンデーション等の衣料において、前記樹脂層を構成する樹脂が、伸張率の高い樹脂からなることが好ましく、例えば、前記樹脂層を構成する樹脂が熱硬化性樹脂からなり、当該熱硬化性樹脂からなる樹脂層が、補正機能部を構成する。
【0044】
本発明のファンデーション等の衣料において、身頃体は一枚構成であっても良い。この場合、身頃体の縁部に接着樹脂を塗布するか、又は、トリミング部材の接着部に接着樹脂を塗布する。表身頃及び裏身頃を有する身頃体は、必ずしも二枚構成である必要はなく、三枚構成でも良く、四枚構成でも良い。当該身頃体の表身頃と裏身頃との中間には、芯体又はパッド体を内蔵させる構成でも良い。表身頃及び裏身頃からなる身頃体は、必ずしも、全体が二枚以上の構成である必要はなく、部分的には一枚構成であっても良い。例えば、ヒップ部が一枚構成であっても良い。
【0045】
本発明のファンデーション等の衣料において、表身頃及び/ 又は裏身頃としては、例えば、表地又は裏地の内面側( 少なくともコーティングされる側) に、原反段階において( 効率性から) 接着樹脂をコーティングし、且つこれを略製品形状に歩留まり良く裁断した表身頃及び/ 又は裏身頃が用いられる。
【0046】
本発明のトリミング部材の一側辺部により縁取られたファンデーション等の衣料は、所定の形状をする表身頃及び裏身頃を調製し、その表身頃又は裏身頃のいずれか一方の身頃のエッジ部にトリミング部材の他側辺部を接着した後、その表身頃及び裏身頃のエッジ部によりトリミング部材の他側辺部が両面から挟まれるよう表身頃及び裏身頃を接着することにより製造することができる。これにより本発明のファンデーション等の衣料は少なくともトリミング部材の一側辺部により縁取られた部分においては無縫製によって形成することができる。
【0047】
本発明のファンデーション等の衣料において、表身頃及び裏身頃は、少なくとも一部分のエッジ部において所定の製品の外形形状よりも小さい形状を有するものとすることができる。この場合、本発明のトリミング部材の一側辺部により縁取られたファンデーション等の衣料は、少なくとも一部分のエッジ部において所定の製品の外形形状よりも小さい形状を有する表身頃及び裏身頃を調製し、その表身頃及び裏身頃の当該エッジ部によりトリミング部材の他側辺部を両面から挟んで同時接着することにより製造することができる。
【0048】
ここで、基布(表地及び/又は裏地)は、必要に応じて、モールド型を三次元形状とするモールド成形が施され、樹脂層が塗布硬化された表地には、製品機能を高める樹脂プリントがデザインされる。また、基布をモールド成形する前に、当該基布に樹脂を塗布し、モールド成形する際に、この樹脂を同時に硬化することも好ましい。
【0049】
基布にモールド成形が施される場合、本発明のトリミング部材の一側辺部により縁取られたファンテーション等の衣料は、表地及び裏地を所定の形状に予め裁断し、前記表地又は裏地の一方に伸び率(伸びやすさ)を一段階以上に設定するための樹脂を塗布し、前記樹脂を硬化させて表身頃及び裏身頃を所定の形状にモールド成形すると同時にその表身頃及び裏身頃のエッジ部によりトリミング部材の他側辺部を両面から挟んで接着することにより製造することができる。
【0050】
また、本発明のトリミング部材の一側辺部により縁取られたファンデーション等の衣料は、表地及び裏地を少なくとも一部分のエッジ部において所定の製品の外形形状よりも小さい形状に予め裁断し、前記表地又は裏地の一方に伸び率(伸びやすさ)を一段階以上に設定するための樹脂を塗布し、前記表地及び裏地を所定の形状にモールド成形すると同時に前記樹脂を硬化させて表身頃及び裏身頃を調製し、その表身頃及び裏身頃のエッジ部によりトリミング部材の他側辺部を両面から挟んで同時接着することにより製造することができる。更に、本発明のトリミング部材の一側辺部により縁取られたファンデーション等の衣料は、表地及び裏地を少なくとも一部分のエッジ部において所定の製品の外形形状よりも小さい形状に予め裁断し、前記表地又は裏地の一方に伸び率(伸びやすさ)を一段階以上に設定するための樹脂を塗布し、前記樹脂を硬化させて表身頃及び裏身頃を所定の形状にモールド成形すると同時にその表身頃及び裏身頃のエッジ部によりトリミング部材の他側辺部を両面から挟んで接着することにより製造することができる。
【0051】
表裏二枚の生地を接着するための接着樹脂の塗布工程は、原反時(裁断前の生地段階で)に塗布をすることの方が、生産性上望ましい。此れに機能性をプラスする樹脂は逆に裁断後に塗布することの方が一般的には好ましい。トリミング部材の接着を保持するためには、上記の塗布工程において表地又は裏地を構成する身生地の双方に接着樹脂を塗布する必要があるが、トリミング部材の接着部にあらかじめ接着樹脂を塗布する又は熱溶着糸を編み込む等によってトリミングテープ部を被接着体とすることにより、片面の表地乃至裏地の接着樹脂加工を排除することもできる。
【0052】
ここで、上記モールド成形する成形工程では、通常、より機能性とフィット性を高める為に、三次元モールド成形型が使用される。更に、三次元モールドは、人体の一部の膨出部に適合するのではなく、デルタ等をも含む凸部や人体美学的又は医療的皮脂の移動を促す為の膨出をも指し、逆に人体の鼠躍部等の凹部を形成させる又は上記人体皮脂の移動や圧迫を目的とする凹状化をもデザインする。
【0053】
また、上記裁断工程は、基布にデザイン塗布する樹脂の特性並びにデザイン目的によって樹脂プリント後に実行しても良い。つまり、製品のカットは、モールド成形前、成形後でもいずれでも良い。また、カット部は二枚同時カット、表裏別々カットであっても良い。カット方法は、高周波・超音波・レーザーの何れでも良いし、単なる切断(刃型プレス裁断を含む)でも良い。さらには、編み地自体の縁取り(編みレースの糸抜きによる縁取りやホツレ止めのされた縁取り)二次加工による縁取り(刺繍やヒートカットによる縁取り)等を活かすものであっても良い。
【0054】
さらに、上記伸張率(伸びやすさ)を一段階以上に設定するための樹脂( 製品機能を高める樹脂) としては、例えば、シリコン樹脂が多く使用される。塗布方法としては、捺染方式が裁断後のピース方式には適している。一方、表裏二枚の生地を接着するための接着樹脂としては、ラテックス系、ポリウレタン系、アクリル系の伸張性を有する樹脂が好ましい。また、塗布方法としては、生地段階でのロール方式又はドット方式が好ましい。
【0055】
本発明のファンデーション等の衣料において、表身頃及び/又は裏身頃の基布(表地及び/又は裏地)の素材としては、限定されるものではなく、任意の素材を使用可能であるが、製品の機能等を考慮すれば、伸縮性を有するエラスティック素材が好ましい。ただし、部分的には必ずしもエラスティック素材でなくとも良い。同じエラスティック素材でも編地でなく、織地であっても良い。
【0056】
本発明のファンデーション等の衣料としての製品機能をデザインするために、樹脂の塗布(プリント)をデザインすることができる。ここで、表裏のコーティング樹脂をつけない部分は、ソフト性を必要とする部分、最も伸びを必要とする部分などである。又、基布の風合いを変えないレベルでコーティングする部分は、表裏のずれを嫌うが抵抗を感じてはいけない部分などである。更に、樹脂量を多くデザインしコーティングする部分は、製品機能である人体に補正力を加える部分などである。また、伸張力を持たせるように樹脂コーティングする部分は、人体に圧迫を与えず、保持力を必要とする部分などである。さらに、硬度のある弾性を持たせる樹脂コーティングする部分は、製品機能上、又は人体コントロール上、強い補正力を維持するボーンの役割を負う部分などである。樹脂の塗布をデザインし又は樹脂の特性をデザインし、人体皮膚運動に沿った伸張率、人体加齢に伴う皮脂の老化を補う保持力、人体美的コントロールを目的とする伸張力並びに力線をデザインすることができる。
【0057】
さらに、本発明のファンデーション等の衣料においては、モールディング前にパターン化することにより、デザイン性を高めることができる。製品本体部と装飾部との構成が可能であり、レース地を生かして使用できる(ランジェリーに対応できる)。他パーツを重ね、又は連動することが容易である。熱変化のないシリコン樹脂を事前に塗布することにより、製品のズレ防止力、並びに乳房やヒップの保持力を高めることができる。
【0058】
本発明のファンデーション等の衣料においては、表身頃及び/又は裏身頃に面状のボーンとしてボーン機能を持たせた第2 の樹脂層を備えることができる。この場合において、面状のボーンの先端をトリミング部材に埋設して、当て布方式とすることができる。
【0059】
本発明のファンデーション等の衣料においては、本明細書に指摘した構成を有することの他、特許文献1 に開示された技術等、無縫製方式のファンデーション等の衣料についての従来の技術を好適に適用することができる。
【発明の効果】
【0060】
この発明のファンデーション等の衣料によれば、無縫製方式の利点を生かしつつ、ブラジャーやガードルなどのファンデーション等の衣料に本来求められる補正機能や装飾的な機能を十分発揮することが可能なファンデーション等の衣料において、人体への身頃切断面による刺激を防ぐとともに、エッジ部のフラット仕上げ性を損なうことなく、カーリングによる捲れや浮いた状況となることを防ぎ、少なくとも従来の縫製された身頃体と同等の締め付け感を持たせて、無縫製の衣料に対する着用者の不安を解消することができる。
【0061】
また、本発明のファンデーション等の衣料は、エッジ部を超音波又は高周波やレーザー等により裁断処理した場合でも、トリミング部材の一側辺部により縁取られるに際して、表身頃及び裏身頃のエッジ部によりトリミング部材の他側辺部を両面から挟むことにより、トリミング部材の一側辺部が身頃切断面の人体へ直接接触することを防御することができる。
【0062】
更に、身頃体及びトリミング部材は別工程にて適宜に作成が可能であり、汎用性のあるトリミング部材を利用して、製品の多様性を図ることが可能となるとともに、生産性の点でも好適である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0063】
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0064】
実施の形態1
図1はこの発明の実施の形態1に係るファンデーション等の衣料を示すものであり、図1(1)はこの発明の実施の形態1に係るファンデーション等の衣料としてのブラジャーの一部破断の側面図、(2)はこの発明の実施の形態1に係るファンデーション等の衣料としてのボトムである補正ショーツの一部破断の側面図、(3)は(1)のA−B線の断面模式図をそれぞれ示している。
【0065】
ブラジャー1は、図1(1)に示すように、女性のバストをそれぞれ覆う左右のバストカップ部2、3と、当該左右のバストカップ部2、3の側方に一体的に設けられる左右の脇部4、5とを備えるように構成されている。このブラジャー1は、例えば、無縫製によって製造される。ブラジャー1の左右のバストカップ部2、3及び左右の脇部4、5は、一体的に形成されており、これら左右のバストカップ部2、3及び左右の脇部4、5が一体的に形成された表面側の身頃地としての表身頃11と裏面側の身頃地としての裏身頃12を互いに接着することにより、ブラジャー1が基本的に製造される。
【0066】
上記ブラジャー1は、その表身頃11及び裏身頃12の外形形状の全周が、玉縁式ストレッチナローテープ13によって縁取られている。この玉縁式ストレッチナローテープ13は、図2(a)に示すように、外側の端縁に円柱状又は肌側が平坦に形成された偏平状のゴムひもを被覆した玉縁部13aが配設されて伸縮自在に形成されているとともに、当該玉縁部13aの身頃側の端縁には、所定幅の帯状のテープ部13bが一体的に設けられている。上記玉縁式ストレッチナローテープ13は、図1(1)(2)に示すように、例えば、表身頃11と裏身頃12とを接着剤や熱硬貨型の合成樹脂等によって接着する際に、そのテープ部13bを表身頃11と裏身頃12とによって挟持した状態で同時接着されている。
【0067】
ブラジヤー1を縁取る玉縁式ストレッチナローテープ13の一側辺部(玉縁部)13aは伸縮性を有し、表身頃11及び裏身頃12のエッジ部11a、12aにより両面から挟まれた玉縁式ストレッチナローテープ13のテープ部13bの伸張に追従する様に構成されている。玉縁式ストレッチナローテープ13は、玉縁部13aをよりソフトに構成することにより、人体への身頃切断面による刺激を完全に解消するとともに、表身頃11及び裏身頃12のエッジ部11a、12aの捲れや浮いた状況となることを防ぎ、着用者に不安を解消することができる。
【0068】
上記ファンデーション等の衣料としてのブラジャー1は、図1に示すように、表身頃11及び裏身頃12の2枚の身頃地からなる場合に限らず、図14に示すように、1枚の身頃地11から2枚の身頃地11、12、3枚の身頃地11a、11b、12といったように複数枚の身頃地から構成されていても良い。また、上記トリミング部材13は、1枚身頃地の裏面側、2枚の身頃地の間、2枚目の身頃地と3枚目の身頃地の間など、その配置は任意である。尚、図14に示すような構成において、接着剤乃至シリコンゴム等の合成樹脂は、身頃地11の内面又は身頃地12の内面、あるいは身頃地11及び身頃地12の内面の双方に塗布するように構成しても良い。
【0069】
上記身頃地の材質は、特に限定されるものではないが、1枚の身頃地の材質としては、ダブルラッセル編地等の厚みのある素材からなるものが用いられる。なお、身頃体がダブルラッセルのように厚みのある素材である場合には、環縫い二本針ミシン等によるミシン縫いなどの縫着手段によって固着しても良い。
【0070】
図1において、(2)は本発明のファンデーション等の衣料の一例であって、このブラジャー1にセットされる補正ショーツ2である。この補正ショーツ2もまた、表身頃11及び裏身頃12が接着されて形成されており、その外形形状は玉縁式ストレッチナローテープ13の玉縁部13aにより縁取られている。また、表身頃11及び裏身頃12の接着時に、表身頃11及び裏身頃12のエッジ部11a、12aによりトリミングテープのテープ部13bを両面から挟んで、同時接着されている。従来の補正ショーツにおいて、人体鼠蹊部等の製品エッジが直角に接する部分は、この補正ショーツ2によれば、人体に製品エッジが直角的に接触する部位にあっても当該トリミングテープの玉縁がこれを防御する。この補正ショーツ2に換えて、同様に、パンティガードル等のボトムをセットすることもできる。
【0071】
更に、ブラジャー1、補正ショーツ2のそれぞれは、表身頃11及び/又は裏身頃12の伸張率(伸びやすさ)が、当該ファンデーション等の衣料の機能に応じて一段階以上に設定されており、人体皮膚運動に沿った伸び率(伸びやすさ)、人体加齢に伴う皮脂の老化を補う保持力、人体美的コントロールを目的とする伸張力並びに力線がデザインされている。表身頃11及び裏身頃12からなる身頃体15は、必ずしも、全体が二枚構成である必要はなく、補正ショーツ2において、ヒップ部を一枚構成とすることもできる。
【0072】
なお、上記表身頃11及び/又は裏身頃12の伸張率(伸びやすさ)を、当該ファンデーション等の衣料の機能に応じて一段階以上に設定するには、図15に示すように、表身頃11に対して、芯体や発泡体等を含む複数枚の裏身頃12を、部分的に2枚構成12cや3枚構成12dとすることによって、1枚の身頃部12を最も伸張率が大きくなるように設定し、2枚の身頃部12cが次に伸張率が大きく、3枚の身頃部12dが最も伸張率が小さくなるように設定しても良い。また、身頃部を構成する生地の枚数に限らず、表身頃11と裏身頃12を接着する際の接着剤の塗布量を部分的に変化させたり、表身頃11及び/又は裏身頃12を構成する編繊維等によって、伸張率(伸びやすさ)を一段階以上に設定するように構成しても良い。
【0073】
図2は表身頃11及び裏身頃12に挟まれるトリミングナローテープ(トリミング部材)を例示したものであって、玉縁式ストレッチナローテープ(図2(a))、ストレッチフレアテープ(図2(b))、ストレッチスカラップテープ(図2(c))の展開例である。玉縁式ストレッチナローテープ13では、その玉縁部13aには円柱状のゴムひもが挿入されており、テープ部13bは伸縮性を有する織地である。ストレッチフレアテープ(b)では、一側辺部13cはフレア状になっており、他側辺部13dは伸縮性を有する編地である。更に、ストレッチスカラップテープ(c)では、一側辺部13eはスカラップ状のレース体になっており、他側辺部13dは伸縮性を有する編地である。それぞれ、トリミングナローテープの一側辺部が縁取り部を構成し、他側辺部の伸縮性を有する編地部分が、表身頃11及び裏身頃12のエッジ部11a、12bにより両面から挟まれ、同時接着されて、本発明のファンデーション等の衣料が構成される。
【0074】
トリミングテープの場合でも接着されていない側のエッジが最もラフで伸長度が高い。その結果、通常は、図2(c)に示すように、A−A’を起点にBのレース部がカーリング状態を引き起こし易い。ところが、本発明のトリミングテープの一側辺部により縁取られたファンデーション等の衣料においては、表身頃11及び裏身頃12の接着時に、表身頃11及び裏身頃12のエッジ部11a、12aによりトリミングテープの他側辺を両面から挟んで、同時接着されているので、カーリング状態を引き起こし難い。実施の形態1に係るファンデーション等の衣料においては、このファンデーション等の衣料を縁取るトリミング部材13の一側辺部は、表身頃11及び裏身頃12のエッジ部11a、12aにより両面から挟まれるトリミング部材13の他側辺部の伸長に追従する柔軟性の有るものであり、トリミングテープ部分13fを150%に伸長しても、カーリングしないものである。ファンデーション等の衣料を縁取るトリミング部材の一側辺部がこの様に柔軟性の有るものとするためには、図2のストレッチフレアテープ(b)のようにフレア状にする(裾が広がって波打っているような形にする)か、又は、図4のストレッチルーピングテープ(d)のように他側辺部の伸長に追従することの容易なループ状とすることが好ましい。
【0075】
実施の形態2
図3は本発明のファンデーション等の衣料であって、(1)はブラジヤー後部のデザイン変形例であり、(2)はボトム後部のデザイン変形例である。これらのブラジャー及びボトムを1 セットのファンデーション等の衣料として提供することもできる。これらの実施例では、図4の(d)に示したように、トリミング部材13として、一側辺部にループ状の鉤止め部材を有したトリミングテープを利用して編み上げ式にデザインすることができ、(e)のようにネット状ストレッチテープ体を利用してネット状にデザインすることもでき、(f)のようにファスナを利用することもできる。
【0076】
実施の形態3
本発明のファンデーション等の衣料においては、図5の(1)乃至(3)に示すブラジャー1のように、トリミング部材として種々の乳房部装飾体14を利用して、装飾性を高める構造とすることができる。図5の(3)のブラジャー1では、トリミング部材13としてレースを有する乳房装飾体14が表身頃11及び裏身頃12のエッジ部により両面から挟まれて構成されており、乳房部装飾体14のうち製品アームピット部(脇の下部分) がスナップ20等によって取替え方式となっている。
【0077】
これらのブラジャー1では、トリミング部材として図5の(4)に示すトリミングテープを使用することができる。図5の(4)は、先に提示の図5の(1)に示すブラジャー1に用いたトリミングテープを示したものであり、図示したパターンカット線に沿って裁断して用いたものである。ストレッチラッセルレース又はストレッチリパーレース等の編レース(B)は、( イ) を身頃エッジを構成するに必要とする伸張率を持った部分とし、( ロ)を身頃の伸張に適応し少なくともカーリングをしない様なソフト性を持った部分とし、当該トリミングテーブの基本的構成をデザインするナローレースである。
【0078】
図5(4)において、(イ)(ロ)は、当該ナローレースを構成する編地に挿入されるスパンデックス糸(エラスティックヤーン)の太さによってデザインするか、又は、編組織によってデザインする。さらには、ストレッチ性樹脂の付着量等によってデザインしても良い。ナローレースは平編等のスパンデックス挿入の編地をレーザーカット等によって作成する等限定はされない。
【0079】
図6の(1)は、本発明のファンデーション等の衣料であって、ブラジャー1の変形例であり、フロントホックをデザインするものである。また、図6の(2)は、このブラジャー1の後ろ身を示したものである。
【0080】
図7の(1)は、本発明のファンデーション等の衣料であって、ブラジャー1の変形例であり、図7の(2)はこのブラジャー1の後ろ身を示したものである。このブラジャー1においては、内径及び外径を構成する筒状身頃体がショルダーによって連結され、内径を構成する身頃体と外径を構成する身頃体とを上下動させることにより、当該製品の着用時のショルダーの長さを調整する。人体へのごろつき感を解消することから、当該身頃体はシンプルな筒状態(丸編地)とすることが好ましい。人体に直接触れない外側身頃体には周囲径を調節するスナップやフックアンドアイを設けることが機能を高める上では好ましい。また、フロントホックにすることにより、着脱を容易にすることができる。
【0081】
実施の形態4
図12は、ガードル等のスカート部にデザインすることの実施例である。なお、この事例は、このアイデアを利用することができる限りガードル等のスカート部に限定されないことは云うまでもない。
【0082】
図12(1)は、身頃体の表地乃至は裏地にて当該スカート部に位置する部分の樹脂量又は樹脂の塗布方法をデザインして伸張率をグラデーション(階調)化させ、更に当該身頃スカート部をジグザグ状に裁断し伸張力をグラデーション(階調)化し、これらのアイデアを併用することによって更にグラデーション(階調)機能を高めることの事例である。これら階調化する事例は、ガードル等のスカート部に限定せず、ウェスト部の強い食い込みを抑える等の作用に応用することもできる。
【0083】
図12(2)は、図12(1)のガードル等のスカート部に配置するナローレースを示し、図5(4)の(B)と同じ若しくはより巾の広いナローレース(A)を示す。ナローレース(A)は、( イ) を身頃エッジを構成するに必要とする伸張率を持った部分とし、( ロ)を身頃の伸張に適応し少なくともカーリングをしない様なソフト性を持った部分とし、当該トリミングテーブの基本的構成をデザインする。
【0084】
実施の形態5
本発明のファンデーション等の衣料は、図13に示すように、ベアトップブラジャーに適用することもできる。(1)はこのベアトップブラジャーの表側を示し、(2)はこのベアトップブラジャーの裏側を示したものである。図12のガードルの場合では、表身頃のエッジ部と裏身頃のエッジ部は同一であったのに対して、図13のベアトップブラジャーの場合では、表身頃は裏身頃よりも一周り大きく、表身頃のエッジ部は裏身頃のエッジ部よりも外側に出ている。
【0085】
実施の形態6
従来のファンデーション等の衣料では、ブラジヤーのバストカッブ又はガードルのヒップトップの隆起部を形成するに際して、表地又は裏地に塗布された樹脂を同時に硬化することが好ましいとされる。身頃体を構成する一枚の布体から隆起部をデザインする場合、図10(a)(人体着用時)のB−1の乳房部及びUB−1の乳房アンダー部は少なくともそれらの伸張率が措抗しているか、若しくは、UB−1乳房アンダー部の方がB−1乳房部よりもその伸張率は高いことが好ましい。ところが、乳房隆起が高ければ高いほど成形時にバストカップ周縁部の身頃地を引き込む結果、従来のファンデーション等の衣料では、バストカッブ周辺部にフレア(波打ち)が発生し、バスト基底(B−1)直径より逆にバストアンダー(UB−1)の方が長いと言う、製品上の最も重要な機能のマイナスを生んでいる。この欠点を解消する為には、図10(b)に示すように、UB−1寸法を着用時の伸張率を圧縮するバストカップ形状に基づく(B−11)及び(UB−11)のモールド型を、設計対応をすることが好ましい。
【0086】
また、図11の斜線部及び格子部の伸張を止めることも好ましく、以下の例によって、これに対応することが可能である。
(1)モールドの圧力を高めることにより伸張を抑える。
(2)身頃の伸張を押さえる為の芯地を加えた3 枚構成にする。
(3)当該芯地にさらに積極的に熱収縮をする組成を持った芯体をデザインする等により、着用時の伸張力を、直接バストに作用させない。
【0087】
本発明のファンデーション等の衣料にあっては、これらを実現する為には、三次元形状のモールド型を用いてそれぞれの隆起部を成型することが望ましい。また、熱収縮する組成の編地等を芯体とし、表身頃及び裏身頃のエッジ部により、両側から挟んで同時接着し、熱収縮させることによりUBの寸法を縮めることができる。
【0088】
実施の形態7
図16はこの発明の実施の形態7を示すものであり、この実施の形態7では、表身頃11及び裏身頃12の外形形状を製品形状よりも小さく設定し、且つ裏身頃12の大きさを表身頃11よりも若干大きく設定し、表身頃11及び裏身頃12のエッジ部の強度を、外周に行くほど弱くなるように段階的に変化させるように構成されている。
【0089】
また、上記表身頃11及び裏身頃12のエッジ部11、12は、ジグザグ形状に形成することによって、伸張率が選択に行くに従って徐々に大きくなるように設定されている。
【0090】
また、図17に示す例では、トリミング部材13に伸びる部分13’と、伸びない部分13”を設けるように構成されている。
【0091】
上記トリミング部材13が装着されたブラジャー1は、図17に示すように、バストカップ部2、3の中央部とサイド部にメッシュ状に形成された伸張率の高い部分が設定されており、当該バストカップ部2、3の伸張率の高い部分には、トリミング部材13の伸びる部分13’が配置されているとともに、それ以外の部分には、伸びない部分13”が配置されている。
【0092】
上記の如く構成されるファンデーション等の衣料は、種々の製造方法によって製造可能であるが、例えば、図18(1)に示すように、表身頃11にトリミング部材13をコーテイングした上で、所定の立体形状にモールド成形機の金型20によってモールド成形することによって製造される。
【0093】
また、上記ファンデーション等の衣料は、図18(2)に示すように、表身頃11にトリミング部材13をコーテイングした上で、裏身頃12を接着剤又は樹脂をコーテイングして接着した後に、所定の立体形状にモールド成形機の金型20によってモールド成形することによって製造される。
【0094】
さらに、上記ファンデーション等の衣料は、図18(3)に示すように、レース地等を貼り合わせた表身頃11にトリミング部材13をコーテイングした上で、裏身頃12を接着剤又は樹脂をコーテイングして接着した後に、所定の立体形状にモールド成形機の金型20によってモールド成形することによって製造される。
【0095】
又、上記ファンデーション等の衣料は、図18(4)に示すように、予め少なくとも一方に接着剤等を塗布された表身頃11と裏身頃12によってトリミング部材13を挟持して接着した後、所定の立体形状にモールド成形機の金型20によってモールド成形することによって製造される。
【0096】
又、上記ファンデーション等の衣料は、図19(1)に示すように、表身頃11又は/及び裏身頃12にトリミング部材13を挟持した状態で、所定の立体形状にモールド成形機の金型20によってモールド成形すると同時に接着することによって製造される。
【0097】
更に、上記ファンデーション等の衣料は、図19(2)に示すように、高い膨出量を必要とする表身頃11とパット体等を、先に所定の立体形状にモールド成形機の金型20によってモールド成形した後、裏身頃12を重ねて再度、モールド成形すると同時に接着することによって製造される。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】図1は、本発明のファンデーション等の衣料であって、(1) はブラジヤー脇部の切断部を表し、(2) はブラジャーにセットされる補正ショーツである。また、(3) は(1) の切断部A−Bの拡大図を表す。
【図2】図2は、表身頃11及び裏身頃12に挟まれるトリミングテープ( トリミング部材) を例示したものであって、玉縁式ストレッチナローテープ(a) 、ストレッチフレアテープ(b) 、及びストレッチスカラップテープ(C) の展開例である。
【図3】図3は、本発明のファンデーション等の衣料であって、(1) はブラジヤー後部のデザイン変形例であり、(2) はボトム後部のデザイン変形例である。
【図4】図4は、表身頃11及び裏身頃12に挟まれるトリミング部材13を例示したものであって、ストレッチルーピングテープ(d) 、ネット状トリミング部材(e) 、ファスナー(f) の展開例である。
【図5】図5(1) 乃至(3) は、本発明のファンデーション等の衣料であって、それぞれ、ブラジャー1 の変形例である。図5(4)は、これらのブラジャー1 に使用可能なトリミングテープの例である。
【図6】図6は、本発明のファンデーション等の衣料であって、ブラジャー1の変形例である。
【図7】図7は、本発明のファンデーション等の衣料であって、ブラジャー1の変形例である。
【図8】図8は、従来のファンデーション等の衣料の例を示す。
【図9】図9は、従来のファンデーション等の衣料の例を示す。
【図10】図10は、ファンデーション等の衣料であって、ブラジャー1の変形例である。
【図11】図11は、本発明のフアンデーション等の衣料であって、ブラジャー1の変形例である。
【図12】図12は、本発明のフアンデーション等の衣料であって、ガードルの例である。
【図13】図13は、本発明のフアンデーション等の衣料であって、ベアトップブラジャーの例である。
【図14】図14は、トリミング部材の配置を示す図である。
【図15】図15は、身頃部材の構成例を示す図である。
【図16】図16は、身頃部材及びトリミング部材の構成例を示す図である。
【図17】図17は、身頃部材及びトリミング部材の構成例を示す図である。
【図18】図18は、身頃部材及びトリミング部材の成形例を示す図である。
【図19】図19は、身頃部材及びトリミング部材の成形例を示す図である。
【符号の説明】
【0099】
1:ブラジャー、2:補正ショーツ、3:ボトム、11:表身頃、12:裏身頃、13:トリミング部材、14:乳房部装飾体。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファンデーション等の衣料を構成する身頃体のエッジ部の少なくとも一部に、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材が固着されてなることを特徴とするファンデーション等の衣料。
【請求項2】
前記身頃体は、表面側の身頃地と裏面側の身頃地を接着して形成されており、前記トリミング部材の身頃体側の端縁は、表面側の身頃地と裏面側の身頃地のエッジ部によって挟持されていることを特徴とする請求項1に記載のファンデーション等の衣料。
【請求項3】
前記表面側身頃地と裏面側身頃地の接着時に、前記トリミング部材の身頃体側の端縁を、当該表面側身頃地と裏面側身頃地のエッジ部によって挟持した状態で同時に接着されていることを特徴とする請求項2に記載のファンデーション等の衣料。
【請求項4】
前記トリミング部材の外側の端縁は伸縮性を有し、当該トリミング部材の身頃体側の端縁の伸長に追従することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のファンデーション等の衣料。
【請求項5】
前記トリミング部材が、玉縁式ストレッチナローテープ、フレアテープ、スカラップテープ及びルーピングテープからなる群から選ばれる少なくとも一つのトリミングテープである請求項1乃至4のいずれかに記載のファンデーション等の衣料。
【請求項6】
前記身頃体の伸張率が、前記ファンデーション等の衣料の機能に応じて一段階以上に設定されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のファンデーション等の衣料。
【請求項7】
ファンデーション等の衣料を構成する身頃体のエッジ部の少なくとも一部に、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材が固着されてなるファンデーション等の衣料において、
前記ファンデーション等の衣料を構成する身頃体は、所定の外形形状に調整され、当該身頃前体のエッジ部の少なくとも一部に、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材が固着されてなることを特徴とするファンデーション等の衣料。
【請求項8】
前記ファンデーション等の衣料を構成する身頃体のエッジ部の少なくとも一部に、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材が接着され、前記身頃体は、所定の立体形状に成形されていることを特徴とする請求項7に記載のファンデーション等の衣料。
【請求項9】
前記ファンデーション等の衣料を構成する身頃体は、所定の外形形状に調整され、前記身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材は、その身頃体側の端縁に接着剤が塗布されて、前記身頃体を構成する表面側の身頃地又は裏面側の身頃地のいずれか一方に接着され、更に、前記表面側の身頃地及び裏面側の身頃地は、前記トリミング部材を挟持した状態で、所定の立体形状にモールド成形されるとともに接着されることを特徴とする請求項7に記載のファンデーション等の衣料。
【請求項10】
前記身頃体を構成する表面側の身頃地と裏面側の身頃地は、少なくとも一部のエッジ部が所定の製品の外形形状よりも小さい外形形状を有するように調整され、前記製品の外形形状よりも小さく調整された表面側の身頃地及び裏面側の身頃地の少なくとも一方には、伸長率を1段階以上に設定するための樹脂が塗布され、前記表面側の身頃地と裏面側の身頃地を所定の立体形状にモールド成形すると同時に、これら表面側の身頃地と裏面側の身頃地のエッジ部には、前記身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材が挟持された状態で接着されることを特徴とする請求項7に記載のファンデーション等の衣料。
【請求項11】
ファンデーション等の衣料を構成する身頃体のエッジ部の少なくとも一部に、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材が接着されてなるファンデーション等の衣料の製造方法において、
前記ファンデーション等の衣料を構成する身頃体を、所定の外形形状に調整した後、当該身頃体のエッジ部の少なくとも一部に、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を接着することを特徴とするファンデーション等の衣料の製造方法。
【請求項12】
前記ファンデーション等の衣料を構成する身頃体を、表面側の身頃地と裏面側の身頃地を接着して形成すると同時に、前記トリミング部材の身頃体側の端縁を、前記表面側の身頃地と裏面側の身頃地のエッジ部によって接着挟持することを特徴とする請求項11に記載のファンデーション等の衣料の製造方法。
【請求項13】
前記身頃体を構成する表面側の身頃地と裏面側の身頃地を所定の外形形状に調整した後、前記表面側の身頃地と裏面側の身頃地のエッジ部によって、前記身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を挟持した状態で同時接着し、これら表面側の身頃地と裏面側の身頃地を所定の立体形状に成形することを特徴とする請求項11に記載のファンデーション等の衣料の製造方法。
【請求項14】
前記身頃体を構成する表面側の身頃地と裏面側の身頃地を所定の外形形状に調整した後、前記表面側の身頃地又は裏面側の身頃地のいずれか一方に、前記身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を接着し、その後、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を挟持した状態で、前記表面側の身頃地と裏面側の身頃地を接着することを特徴とする請求項11に記載のファンデーション等の衣料の製造方法。
【請求項15】
前記身頃体を構成する表面側の身頃地と裏面側の身頃地を所定の外形形状に調整した後、前記身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材の身頃体側の端縁に接着剤を塗布して、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を、前記表面側の身頃地又は裏面側の身頃地のいずれか一方に接着し、その後、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を挟持した状態で、前記表面側の身頃地と裏面側の身頃地を接着することを特徴とする請求項11に記載のファンデーション等の衣料の製造方法。
【請求項16】
前記身頃体を構成する表面側の身頃地と裏面側の身頃地を所定の外形形状に調整した後、前記身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材の身頃体側の端縁に接着剤を塗布して、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を、前記表面側の身頃地又は裏面側の身頃地のいずれか一方に接着し、その後、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を挟持した状態で、前記表面側の身頃地と裏面側の身頃地を接着し、更に当該表面側の身頃地と裏面側の身頃地をモールド成形することにより、身頃体を所定の立体形状に成形することを特徴とする請求項11に記載のファンデーション等の衣料の製造方法。
【請求項17】
前記身頃体を構成する表面側の身頃地と裏面側の身頃地を所定の外形形状に調整した後、前記身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材の身頃体側の端縁に接着剤を塗布して、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を、前記表面側の身頃地又は裏面側の身頃地のいずれか一方に接着し、その後、当該身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を挟持した状態で、前記表面側の身頃地と裏面側の身頃地を接着し、更に当該表面側の身頃地と裏面側の身頃地をモールド成形することにより、身頃体を所定の立体形状に成形することを特徴とする請求項11に記載のファンデーション等の衣料の製造方法。
【請求項18】
前記身頃体を構成する表面側の身頃地と裏面側の身頃地を、少なくとも一部のエッジ部が所定の製品の外形形状よりも小さい外形形状を有するように調整した後、前記製品の外形形状よりも小さく調整した表面側の身頃地と裏面側の身頃地の少なくとも一部のエッジ部によって、前記身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を挟持した状態で接着することを特徴とする請求項11に記載のファンデーション等の衣料の製造方法。
【請求項19】
前記身頃体を構成する表面側の身頃地と裏面側の身頃地を、少なくとも一部のエッジ部が所定の製品の外形形状よりも小さい外形形状を有するように調整した後、前記製品の外形形状よりも小さく調整した表面側の身頃地と裏面側の身頃地の少なくとも一部のエッジ部に接着剤を塗布し、これらエッジ部によって前記身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を挟持した状態で接着することを特徴とする請求項18に記載のファンデーション等の衣料の製造方法。
【請求項20】
前記身頃体を構成する表面側の身頃地と裏面側の身頃地を所定の外形形状に調整した後、これら表面側の身頃地と裏面側の身頃地の少なくとも一方に、伸長率を1段階以上に設定するための樹脂を塗布し、前記樹脂を硬化させて表面側の身頃地と裏面側の身頃地のエッジ部によって、前記身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を挟持した状態で接着することを特徴とする請求項18に記載のファンデーション等の衣料の製造方法。
【請求項21】
前記身頃体を構成する表面側の身頃地と裏面側の身頃地を、少なくとも一部のエッジ部が所定の製品の外形形状よりも小さい外形形状を有するように調整した後、前記製品の外形形状よりも小さく調整した表面側の身頃地及び裏面側の身頃地の少なくとも一方に、伸長率を1段階以上に設定するための樹脂を塗布し、前記表面側の身頃地と裏面側の身頃地を所定の立体形状にモールド成形すると同時に、これら表面側の身頃地と裏面側の身頃地のエッジ部によって、前記身頃体のエッジ部を縁取るトリミング部材を挟持した状態で接着することを特徴とする請求項18に記載のファンデーション等の衣料の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2008−63689(P2008−63689A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−241816(P2006−241816)
【出願日】平成18年9月6日(2006.9.6)
【出願人】(306040805)株式会社MIC (9)
【Fターム(参考)】