説明

フィラメントワインディング成形装置における樹脂付着装置

【課題】樹脂付着作業の高速化を実現してFW成形装置の生産性を向上する。
【解決手段】回転自在に軸支される塗布ローラ12と、繊維1を塗布ローラ12の表面に押し付けた状態で搬送案内するガイドローラ13とを備えている。塗布ローラ12の表面の一部は、貯留槽11に収容した樹脂液10に浸漬する。塗布ローラ12をガイド構造20で、回転自在に、しかもローラ中心軸に沿ってスライド自在に案内支持する。塗布ローラ12をローラ中心軸に沿ってスライド操作するシフト構造を設ける。以て、塗布ローラ12をシフト構造でスライド操作して、塗布ローラ12と繊維1との接触位置を連続して変化させながら、塗布ローラ12の表面の塗布層33に係る樹脂液10を繊維1に付着させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィラメントワインディング成形装置において繊維に樹脂を付着させるための樹脂付着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のフィラメントワインディング成形装置(以下、単にFW成形装置という。)における樹脂付着装置の構造を図8に示す。そこでは、樹脂液51を収容する貯留槽52と、樹脂液51に浸漬される塗布ローラ53と、塗布ローラ53の表面に付着した塗布層の厚みを調整するナイフエッジ54などで樹脂付着装置を構成している。繊維55は一対のガイドローラ56で搬送案内されて、塗布ローラ53の表面に押し付けられており、これによりナイフエッジ54で調整された塗布層57に係る樹脂液51を繊維55に付着させることができる。同様の構成は例えば特許文献1、2に開示してある。
【0003】
【特許文献1】特開2007−185827号公報(段落番号0031、図1)
【特許文献2】特開2007−223107号公報(段落番号0029、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種のFW成形装置においては、生産性を向上することが重要な課題となっている。具体的には、より高速度で塗布層を繊維に付着させて、付着処理を高速化することが樹脂付着装置に求められている。しかし、上記従来のローラ方式の樹脂付着装置では、繊維の搬送速度(塗布ローラの周速度)が早くなるのに伴なって、塗布ローラの繊維との接触周回面に付着する樹脂の付着量が減少し、塗布ローラの表面の塗布層が筋状に凹んでしまう。しかも、樹脂の付着量にむらがある。そのため、樹脂付着装置の処理速度に限界があり、FW成形装置の生産性を向上するうえで最大の阻害要因になっていた。
【0005】
本発明の目的は、樹脂付着作業の高速化を実現してFW成形装置の生産性を向上することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の樹脂付着方法では、回転自在に軸支される塗布ローラの一部を貯留槽に収容した樹脂液に浸漬し、繊維を前記塗布ローラの表面に押し付けた状態で一方向へ搬送する。以て、塗布ローラと繊維との少なくともいずれか一方を、塗布ローラの中心軸線に沿ってスライド移動しながら、塗布ローラの表面の塗布層を繊維に付着させることを特徴とする。なお、本発明における「付着」とは、樹脂が繊維の表面に塗布された状態に限らず、樹脂の一部が繊維間に含浸された状態をも含む概念である。
【0007】
本発明の樹脂付着装置は、回転自在に軸支される塗布ローラと、繊維を塗布ローラの表面に押し付けた状態で搬送案内するガイドローラとを備えている。塗布ローラの表面の一部は、貯留槽に収容した樹脂液に浸漬する。塗布ローラと繊維との少なくともいずれか一方を、ローラ中心軸に沿ってスライド操作するシフト構造を備えている。以て、塗布ローラと繊維との接触位置をシフト構造で連続して変化させながら、塗布ローラの表面の塗布層を繊維に付着させることを特徴とする。
【0008】
具体的には、塗布ローラは、回転自在に、しかもローラ中心軸に沿ってスライド自在に案内支持するガイド構造で案内支持する。塗布ローラをローラ中心軸に沿ってスライド操作するシフト構造を設ける。以て、塗布ローラをシフト構造でスライド操作して、接触位置を連続して変化させながら、塗布ローラの表面の塗布層を繊維に付着させる。
【0009】
別の樹脂付着装置においては、ガイドローラの搬送方向の上手および下手のそれぞれに、繊維の搬送軌跡を規定する繊維ガイドと、繊維ガイドを、ローラ中心軸に沿ってスライド自在に案内支持するガイド構造とを設ける。さらに、繊維ガイドをローラ中心軸に沿ってスライド操作するシフト構造を設ける。以て、繊維ガイドをシフト構造でスライド操作して、接触位置を連続して変化させながら塗布ローラの表面の塗布層を繊維に付着させる。
【0010】
繊維の張力を調整するテンション調整機構を備えている。繊維の搬送方向の上手側に位置する繊維ガイドの近傍で、繊維ガイドより搬送方向の上手側にテンション調整機構を配置する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の樹脂付着方法および樹脂付着装置では、塗布ローラと繊維との少なくともいずれか一方を、塗布ローラの中心軸線に沿ってスライド移動しながら、塗布ローラの表面の塗布層を繊維に付着させるようにした。このように、塗布ローラと繊維との接触位置を連続して変化させると、繊維を常に新規な塗布層と接触させることができる。また、塗布ローラから繊維へ塗布層が転移した後の接触面を、次に繊維が接触するまでの間に繰り返し樹脂液と接触させて、充分な量の樹脂液を付着させることができる。これにより、従来のローラ方式の樹脂付着装置において避けられなかった樹脂液の付着不足を解消して、塗布ローラと繊維との接触周回面に筋状の凹部が形成される現象を一掃できる。したがって、繊維の搬送速度が高速化されても、塗布層を繊維に適正に付着させて樹脂付着作業の高速化を実現し、FW装置の生産性を向上できる。
【0012】
上記の樹脂付着装置において、塗布ローラをシフト構造でローラ中心軸に沿ってスライド操作して、塗布ローラと繊維との接触位置を連続して変化させると、上記と同様の効果を発揮しながら、繊維の搬送経路を一定位置に固定化できる。したがって、繊維を高速で搬送する場合でも、塗布ローラの周面の塗布層を常に安定した状態で繊維に確実に付着させることができ、結果としてFW装置のFW装置の生産性をさらに向上できる。
【0013】
上記の樹脂付着装置において、繊維ガイドをシフト構造でローラ中心軸に沿ってスライド操作して、塗布ローラと繊維との接触位置を連続して変化させると、上記と同様の効果を発揮しながら、より小さな動力でシフト構造を駆動できる。塗布ローラに比べて重量が小さな繊維ガイドをシフト構造でスライド操作すればよく、その分だけシフト構造の駆動に必要な動力を小さくできるからである。また、繊維を塗布ローラの側端において反転スライドするときの運動慣性力が小さくて済むので、繊維の往復スライド操作を円滑に行なえる。
【0014】
繊維の張力を調整するテンション調整機構を設けた樹脂付着装置によれば、繊維ガイドがスライド変位するときの繊維の張力変化をテンション調整機構で吸収して、繊維を塗布ローラに一定の圧力で押し付けることができる。したがって、塗布ローラの表面の塗布層をむらのない状態で繊維に均一に付着させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
(第1実施例) 図1ないし図4に、本発明に係るフィラメントワインディング装置(FW装置と表記する。)の第1実施例を示す。図2においてFW装置は、繊維1を供給する解舒装置2と、テンション装置3と、繊維1に樹脂液を付着する樹脂付着装置4と、トラバース装置5などで構成する。
【0016】
繊維1はカーボン繊維からなり、上下にフラット面を有するテープ状に形成してある。ボビン6に巻き込まれた繊維1を解舒装置2で解舒し、テンション装置3で繊維1に所定のテンションを付与した状態で樹脂付着装置4へ送給する。樹脂付着装置4によって樹脂液が付着された繊維1は、トラバース装置5でトラバースしながらマンドレル7に巻き付けられる。繊維1の巻き付けが終了したマンドレル7は、加熱処理されて前記樹脂を硬化させることにより圧力容器として使用される。
【0017】
樹脂付着装置4の詳細構造を図1および図3に示している。樹脂付着装置4は、繊維1に対して樹脂液10を付着処理する塗布構造と、塗布ローラ12と繊維1との接触位置を変更する構造とで構成する。塗布構造は、樹脂液10を収容する貯留槽11と、下部周面が樹脂液10に浸漬される塗布ローラ12と、繊維1を塗布ローラ12の表面に押し付けた状態で搬送案内する一対のガイドローラ13と、塗布層の厚みを調整するナイフエッジ14などで構成する。塗布ローラ12は、ローラ本体15と、ローラ本体15を支持する左右一対のローラ軸16とで構成する。ガイドローラ13は、貯留槽11と一体に設けた左右一対の縦壁17で回転自在に軸支してある。
【0018】
接触位置を変更する構造は、ガイド構造20と、塗布構造の一側に配置されるシフト構造21とで構成する。図1においてガイド構造20は、貯留槽11の左右側壁の外面に配置される前後一対の軸受輪(ガイド体)22と、軸受輪22でスライド自在に案内支持されるローラー軸(スライド体)16とで構成する。軸受輪22は回転自在に軸支されており、その周面は半円状に丸めてある。これにより塗布ローラ12は軸受輪22で回転自在に支持され、さらに、塗布ローラ12のローラ中心軸に沿ってスライド自在に支持される。塗布ローラ12の往復スライドを許すためにローラ軸16の左右長さを大きく設定している。塗布ローラ12は繊維の搬送方向と同じ向きに、繊維の搬送速度と同じ周速度で回転でき、塗布ローラ12が繊維1と同行回転するときの回転方向を図3に矢印で示している。
【0019】
シフト構造21は、左右一対の軸受24で回転自在に軸支される送りねじ軸25と、送りねじ軸25に噛み合う雌ねじ体26と、送りねじ軸25を回転駆動する正逆転モータ27と、雌ねじ体26をスライド案内するガイド軸28とで構成する。ガイド軸28は、雌ねじ体26が送りねじ軸25に同行して回転するのを規制するために設けてあり、その両端は左右一対の軸受24で支持してある。
【0020】
雌ねじ体26の上部には、塗布ローラ12をスライド操作する連結体29が一体に設けてある。図4に示すように連結体29の上端には、U字状の連結枠30が形成してある。この連結枠30に、ローラ軸16の端部に設けた係合溝31を係合することにより、塗布ローラ12が雌ねじ体26に対して、ローラ軸16と連結腕29とを介して同行できるように連結される。
【0021】
以上のように構成した樹脂付着装置4においては、繊維1を所定速度で搬送するとき、シフト構造21を作動させて、塗布ローラ12と繊維1との接触位置をローラ中心軸に沿って連続して変化させながら、付着処理を行なう。例えば、図1に実線で示す位置と想像線で示す位置との間で塗布ローラ12を往復スライドさせながら、塗布ローラ12に形成される塗布層33に係る樹脂液10を繊維1に付着させる。
【0022】
上記のように、塗布ローラ12と繊維1との接触位置を連続して変化させると、繊維1を常に新規な塗布層33と接触させることができる。また、塗布ローラ12から繊維1へ塗布層33が転移した後の接触面は、塗布ローラ12が回転することで、次に繊維1が接触するまでの間に繰り返し樹脂液10と接触する。これにより、塗布ローラの繊維との接触周回面が常に一定位置に固定されている場合に避けられなかった、樹脂液の付着不足を解消して、塗布ローラと繊維との接触周回面に筋状の凹部が形成される現象を一掃できる。
【0023】
したがって、繊維1の搬送速度が高速化されても、塗布層33を繊維1に適正に付着させて樹脂付着作業の高速化を実現し、FW装置の生産性を向上できる。因みに、塗布ローラ12と繊維1との接触位置の軌跡は螺旋状になる。そのため、塗布ローラ12のスライドストロークの端部において、塗布ローラ12と繊維1の接触位置が重複するおそれはなく、適正な厚みの塗布層33を繊維1に付着させることができる。
【0024】
(第2実施例) 図5から図7は本発明に係る樹脂付着装置4の第2実施例を示す。そこでは、繊維1をローラ中心軸に沿ってスライド操作して、塗布ローラ12と繊維1との接触位置を連続して変化させる点が第1実施例と異なる。そのために、ガイドローラ13の搬送方向の上手および下手のそれぞれに、繊維1の搬送軌跡を規定する繊維ガイド35と、繊維ガイド35をローラ中心軸に沿ってスライド自在に案内支持するガイド構造20とを設ける。さらに繊維ガイド35をローラ中心軸に沿ってスライド操作するシフト構造21を設ける。
【0025】
繊維ガイド35は、繊維1の幅方向の両端縁を移行案内する一対の縦長の規制ローラ36で構成する。ガイド構造20は、台枠38の上面にローラ中心軸と平行に固定されるガイドレール(ガイド体)39と、ガイドレール39でスライド自在に案内支持されるスライドブロック(スライド体)40とで構成する。シフト構造21は、前後一対の軸受24で軸支される送りねじ軸25と、送りねじ軸25に噛み合う雌ねじ体26と、送りねじ軸25を回転駆動する正逆転モータ27と、タイミングベルト機構とで構成する。
【0026】
この実施例における雌ねじ体26は、先のスライドブロック40が兼ねており、スライドブロック40の下面には、ガイドレール39でスライド案内されるスライド溝42が凹み形成され、スライド溝42の上方に送りねじ軸25と噛み合うねじ穴43が形成してある。タイミングベルト機構は、搬送方向の上手側および下手側の送りねじ軸25・25を同行回転するために設けてあり、各送りねじ軸25・25に固定されるタイミングプーリ44と、これら両プーリ44に巻き掛けたタイミングベルト45とで構成する。
【0027】
搬送方向の上手側に位置する繊維ガイド35の近傍で、繊維ガイド35より搬送方向の上手側にテンション調整機構47を配置する。図7に示すように、テンション調整機構47は、繊維1の上下面を挟持する上下一対のローラ48と、両ローラ48を回転自在に軸支するローラフレーム49を含む。ローラフレーム49は前後一対のガイド軸50で上下スライド自在に案内支持してあり、テンションばね50aで上向きに押し上げ付勢してある。テンション調整機構47を繊維ガイド35に同行して移動させるために、ガイド軸50の下端を支持する台板は、先の雌ねじ体26に固定してある。
【0028】
両ローラ48はテンションばね50aの張力によって常に上向きに押し上げられており、塗布ローラ12の周面における繊維1の張力が緩むと、両ローラ48が上昇して繊維1の張力を増加させる。また、塗布ローラ12の周面の張力が増加すると、両ローラ48が下降して繊維1の張力を減少させる。他は先の実施例と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。以下の実施例においても同様に扱うこととする。
【0029】
上記のように、繊維1をローラ中心軸に沿ってスライド操作して、塗布ローラ12と繊維1との接触位置を連続して変化させながら付着処理を行なうと、第1実施例の樹脂付着装置4と同様に、繊維1を常に新規な塗布層33と接触させることができる。また、塗布ローラ12から繊維1へ塗布層33が転移した後の接触面は、塗布ローラ12が回転することで、次に繊維1が接触するまでの間に繰り返し樹脂液10と接触する。したがって、繊維1の搬送速度が高速化されても、塗布層33を繊維1に適正に付着させて樹脂付着作業の高速化を実現し、FW装置の生産性を向上できる。
【0030】
上記のFW装置においては、以下の樹脂付着方法に従って樹脂液10を繊維1に付着させることができる。
回転自在に軸支される塗布ローラ12の一部を貯留槽11に収容した樹脂液10に浸漬する。繊維1をガイドローラ13で塗布ローラ12の表面に押し付けた状態で一方向へ搬送する。以て、塗布ローラ12と繊維1との少なくともいずれか一方を、シフト構造21で塗布ローラ12の中心軸線に沿ってスライド移動しながら、塗布ローラ12の表面の塗布層33を繊維1に付着させる。
【0031】
第1実施例では、塗布ローラ12をスライド操作し、第2実施例では繊維1をスライド操作したが、塗布ローラ12と繊維1を同時にスライド操作して、塗布ローラ12と繊維1との接触位置を連続して変化させながら付着処理を行なうことができる。
【0032】
ガイド構造20は、上記の実施例で説明した構造以外の構造であってもよい。シフト構造21は、ピニオン−ラック機構や、ウォーム−ラック機構などの回転運動を直線運動に変換する機構で構成することができる。必要があれば、流体圧シリンダや、ロッドレスシリンダなどを駆動源にしてシフト構造21を構成することができる。塗布ローラ12は貯留槽11の内部に複数個配置することができる。その場合には、隣接する塗布ローラ12の間にもガイドローラ13を配置するとよい。FW装置は、実施例で説明した構成に限るものではなく、要は樹脂付着装置を備えている全てのFW装置に本発明を広く適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の第1実施例に係る樹脂付着装置の概略構造図である。
【図2】FW成形装置を説明するための斜視図である。
【図3】図1におけるA−A線断面図である。
【図4】図1におけるB−B線断面図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る樹脂付着装置の概略構造図である。
【図6】第2実施例に係る樹脂付着装置の平面図である。
【図7】図5におけるC−C線断面図である。
【図8】従来の樹脂付着装置の概略構造図である。
【符号の説明】
【0034】
1 繊維
4 樹脂付着装置
10 樹脂液
11 貯留槽
12 塗布ローラ
13 ガイドローラ
14 ナイフエッジ
20 ガイド構造
21 シフト構造
33 塗布層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転自在に軸支される塗布ローラの一部を貯留槽に収容した樹脂液に浸漬し、
繊維を前記塗布ローラの表面に押し付けた状態で一方向へ搬送し、
前記塗布ローラと前記繊維との少なくともいずれか一方を、前記塗布ローラの中心軸線に沿ってスライド移動しながら、前記塗布ローラの表面の塗布層を前記繊維に付着させることを特徴とするフィラメントワインディング成形装置における樹脂付着方法。
【請求項2】
回転自在に軸支される塗布ローラと、繊維を前記塗布ローラの表面に押し付けた状態で搬送案内するガイドローラとを備えており、
前記塗布ローラの表面の一部は、貯留槽に収容した樹脂液に浸漬されており、
前記塗布ローラと前記繊維との少なくともいずれか一方を、ローラ中心軸に沿ってスライド操作するシフト構造を備えており、
前記塗布ローラと前記繊維との接触位置をシフト構造で連続して変化させながら、前記塗布ローラの表面の塗布層を前記繊維に付着させることを特徴とする、フィラメントワインディング成形装置における樹脂付着装置。
【請求項3】
前記塗布ローラが、回転自在に、しかも前記ローラ中心軸に沿ってスライド自在に案内支持するガイド構造で支持されており、
前記塗布ローラを前記ローラ中心軸に沿ってスライド操作する前記シフト構造が設けられており、
前記塗布ローラを前記シフト構造でスライド操作して、前記接触位置を連続して変化させながら、前記塗布ローラの表面の塗布層を前記繊維に付着させる、請求項2に記載のフィラメントワインディング成形装置における樹脂付着装置。
【請求項4】
前記ガイドローラの搬送方向の上手および下手のそれぞれに、前記繊維の搬送軌跡を規定する繊維ガイドと、
前記繊維ガイドを、前記ローラ中心軸に沿ってスライド自在に案内支持するガイド構造とが設けられており、
前記繊維ガイドを前記ローラ中心軸に沿ってスライド操作する前記シフト構造が設けられており、
前記繊維ガイドを前記シフト構造でスライド操作して、前記接触位置を連続して変化させながら前記塗布ローラの表面の塗布層を前記繊維に付着させる、請求項2に記載のフィラメントワインディング成形装置における樹脂付着装置。
【請求項5】
前記繊維の張力を調整するテンション調整機構を備えており、
繊維の搬送方向の上手側に位置する前記繊維ガイドの近傍で、前記繊維ガイドより搬送方向の上手側に前記テンション調整機構が配置してある、請求項4に記載のフィラメントワインディング成形装置における樹脂付着装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−23256(P2010−23256A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−184425(P2008−184425)
【出願日】平成20年7月16日(2008.7.16)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】