フィルタシステム用のスプール弁マニホールドの相互接続
フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリは、フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドとを含む。前記フィルタカートリッジは、濾材要素と前記濾材要素に流体的に連通する吸入/吐出部とを含む。前記吸入/吐出部は、カートリッジ吸入口とカートリッジ吐出口とを有する。前記スプール弁マニホールドは、ハウジングと本体とを含む。前記ハウジングは、流体供給システムに流体的に連通するように構成されたハウジング吸入口及びハウジング吐出口を有する。前記本体は、前記ハウジング内に配置され、前記ハウジングに対して第一軸の周りを回転するように構成されている。前記フィルタカートリッジの前記吸入/吐出部は、前記本体内を前記吸入/吐出部の前記第一軸に垂直な方向に挿入することによって、前記本体に流体的に結合される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2005年5月16日にタビー(Tubby)により、名称「フィルタシステム用のスプール弁の相互接続」の、同一所有者の米国仮特許出願第60/681,649号明細書の一部継続出願であり、各開示は、本出願と矛盾しない程度に参照として本明細書に組み込まれている。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、一般にマニホールドアセンブリと、濾材を含む交換可能な流体フィルタカートリッジとを含む流体供給システム内に動作可能に配置されたシステムに関し、前記マニホールドアセンブリは、最初の交換可能なフィルタカートリッジの取外しを容易にする能力と、流体供給システム内への別の交換可能なフィルタカートリッジの設置を容易にする能力とを有し、特にマニホールドアセンブリからの交換可能な流体フィルタカートリッジの迅速で簡便な取外しと、マニホールドアセンブリ内への交換可能な流体フィルタカートリッジの迅速で簡便な設置とを容易にするスプール弁マニホールドアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
産業、商業、消費者使用のための流体供給システムにおいて、最初の流体フィルタカートリッジの取外しを容易にする能力と、別の交換可能な流体フィルタカートリッジの設置を容易にする能力とを有するマニホールドアセンブリは、産業界において周知である。例えば、飲料水を供給し氷を供給するほとんどの最新の冷蔵庫、及びコーヒーメーカー、ソーダーディスペンサのような飲料ディスペンス装置は、水のような流体から特定の不純物を濾過するための交換可能な流体フィルタカートリッジを有する内部流体濾過システムを使用している。
【0004】
小型の交換可能な流体フィルタカートリッジ内に含まれる比較的少量の濾材を使用すると、流体濾過システム内の交換可能な流体フィルタカートリッジの頻繁な交換が、必要とされる。したがって、これらの濾過システムは、濾過システムから取り外すことができ、かつ、交換することできる交換用フィルタカートリッジを通常備えている。
【0005】
残念ながら、そのような流体濾過システムは、ユーザーが古い流体フィルタカートリッジを取外し、新しいものを設置するために、最も届きやすい場所又は最も望ましい向きに必ずしも配置されていないことがある。さらに、流体供給システムから古い流体フィルタカートリッジを取外すという問題を複雑にしているのは、交換流体フィルタカートリッジの取外しの前に、システムからの流体の流れを遮断しなければならないことである。
【0006】
包入されたフィルタの交換を提供する先行技術のフィルタ及び弁装置の例が、ムジク(Muzik)らの米国特許番号第6,579,455号に開示されている。ムジク(Muzik)は、フィルタを受け入れるための容器ディスクが、流体供給の吸入口及び吐出口を有する上部プレートに回転可能に結合されているゲート式弁を開示している。容器ディスクは、フィルタの吸入口及び吐出口を受け入れるための貫通路を含む。これらの通路内に挿入されるフィルタがないときは、通路は、上部プレートの流体供給の吸入口及び吐出口と整列されない。容器ディスク内へのフィルタの挿入後、フィルタ及び容器ディスクは、フィルタの吸入口及び吐出口を流体供給の吸入口及び吐出口と整列するために、フィルタの長手方向軸の周りを回転させることができる。
【0007】
ブレダ(Breda)への米国特許第4,979,530号、及びウイッチマン(Wichmann)への米国特許第6,457,698号は、スプール弁を開示している。
【0008】
先行技術の1つの不利な点として、封止用Oリングが徐々に圧縮永久歪みを受けることにより、弁が操作し難くなることがある。この圧縮永久歪みのために、初めに弁を動かすために、大きな制動力が必要とされる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、流体濾過システムのフィルタカートリッジの迅速で簡単な交換を提供でき、高価でなく信頼性のある装置に対する要求がある。フィルタカートリッジの交換を弁の開閉と一体化でき、最小限の力で操作することができる装置に対するさらなる要求がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
主題の開示内容についての、これらの及び他の特徴は、以下の代表的な実施形態の詳細な説明から、当業者にとってより容易に明確になるであろう。本開示の一つの代表的な実施形態は、カートリッジ吸入口及びカートリッジ吐出口を含む吸入/吐出部を有する流体フィルタカートリッジと共に使用されるスプール弁マニホールドを含む。スプール弁マニホールドは、ハウジング吸入口及びハウジング吐出口を有する弁ハウジングと、弁ハウジング内に配置され、かつ、弁ハウジングに対して第一軸の周りを回転するように構成された弁本体とを含む。弁本体は、吸入/吐出部を弁本体内へ第一軸に垂直な方向に挿入することによって、吸入/吐出部を受け入れるように構成されている。弁本体が、弁ハウジングに対して第一の回転位置にあるときは、ハウジング吸入口とカートリッジ吸入口とが、第一の流体流路を通じて流体的に連通し、ハウジング吐出口とカートリッジ吐出口とが、第二の流体流路を通じて流体的に連通する。弁本体が、弁ハウジングに対して第二の回転位置にあるときは、ハウジング吸入口とカートリッジ吸入口とが、第一の流体流路を通じて流体的に連通せず、ハウジング吐出口とカートリッジ吐出口とが、第二の流体流路を通じて流体的に連通しない。
【0011】
本開示の別の代表的な実施形態は、フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドとを有するフィルタカートリッジ及びスプール弁マニホールドのアセンブリを含む。フィルタカートリッジは、濾材要素と前記濾材要素に流体的に連通する吸入/吐出部とを含む。吸入/吐出部は、カートリッジ吸入口及びカートリッジ吐出口を有する。スプール弁マニホールドは、ハウジング及び本体を含む。ハウジングは、流体供給システムに流体的に連通するように構成されたハウジング吸入口及びハウジング吐出口を有する。本体は、ハウジング内に配置され、かつ、ハウジングに対して第一軸の周りで回転するように構成されている。フィルタカートリッジの吸入/吐出部は、吸入/吐出部を本体内へ第一軸に垂直な方向に挿入することによって、本体に流体的に結合される。
【0012】
本開示の一態様において、ハウジング吸入口及びハウジング吐出口は、弁本体が弁ハウジングに対して第二の回転位置にあるときは、第三の流体流路を通じて流体的に連通する。
【0013】
本開示の他の態様において、ハウジング吸入口及びハウジング吐出口は、弁本体が弁ハウジングに対して第二の回転位置にあるときは、流体的に連通しない。
【0014】
さらなる別の態様において、弁ハウジングは、フィルタカートリッジ上の相補的な挿入カム要素と協働するように構成された挿入カム要素をさらに含んでもよい。
【0015】
さらなる態様において、弁ハウジングは、フィルタカートリッジ上の相補的な排出カム要素と協働するように構成された排出カム要素をさらに含んでもよい。
【0016】
さらなる別の態様において、スプール弁マニホールドは、弁本体と弁ハウジングとの間に配置されて、第一の流体流路からの流体の漏れを防ぐように構成された第一のシールと、弁本体と前記弁ハウジングとの間に配置されて、第二の流体流路からの流体の漏れを防ぐように構成された第二のシールとをさらに含んでもよい。
【0017】
別の態様において、弁本体と弁ハウジングとの間に配置され、かつ、第三の流体流路からの流体の漏れを防ぐように構成された第三のシールもまた含んでもよい。
【0018】
一態様において、第一の回転位置と第二の回転位置のと間の角度は、90度未満であってもよい。
【0019】
さらなる態様において、フィルタカートリッジは、吸入/吐出部の反対にあるフィルタカートリッジの端部のハンドルを含む。
【0020】
一態様において、ブラケットは、弁ハウジングに結合されて、スプール弁マニホールドを器具に取り付けられるように構成されている。
【0021】
さらなる態様において、ブラケットは、スプール弁マニホールドの隣接に回転可能に取り付けられ、かつ、本体が第一の回転位置から第二の回転位置に回転したときに、フィルタカートリッジを摺動式に保持するように構成されている。
【0022】
本開示の他の目的や利点は、次の説明、添付図面、添付の請求項から明らかにされるであろう。
【0023】
代表的な実施形態の詳細な説明
本明細書で上述のように、本開示は、先行技術の流体フィルタシステムに関連するいくつかの不利な点を克服する。本明細書で開示される代表的なマニホールドアセンブリと濾材を含む代表的な交換可能な流体フィルタカートリッジとを含む流体フィルタシステムの利点と他の特徴は、本開示のいくつかの代表的な実施形態を説明する図面と関連する代表的な実施形態の次の詳細な説明から当業者により即妙に明らかになるであろう。
【0024】
同様の参照符号が類似の構造上の要素及び/又は本題の開示の特徴を示す図面を参照して、図1〜3では、本題開示の模範的で代表的な実施形態にしたがって作製されて、参照番号10により一般に指定される代表的な流体フィルタカートリッジ及び代表的なスプール弁マニホールドアセンブリが示されている。フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリ10は、流体フィルタカートリッジ20及びスプール弁マニホールド30を含む。以下で説明されるように、フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリ10は、図1〜3では、第一の回転位置で示されている。
【0025】
図4に最良に示されるように、フィルタカートリッジ20は、概して、代表的な水だめ22、代表的なフィルタカバー又は吸入/吐出部24を含む。当該技術分野で知られているように、フィルタ要素23(図9を参照)は、水だめ22内に配置されている。前記代表的なフィルタカートリッジ20は、ハンドル28を含んでもよい。
【0026】
スプール弁マニホールド30は、代表的な弁ハウジング32及び代表的な弁本体34を含む。弁本体34は、弁ハウジング32に対してa−a軸の周りで回転する。スプール弁マニホールド30は、ブラケット31内に備え付けられていることが示されており、このスプール弁マニホールド/ブラケットのサブアセンブリは、取り付けスプール弁マニホールド33と呼ばれる。スプール弁マニホールド30の弁ハウジング32は、ブラケット31に対してスナップ式に取り付けられてもよいが、当業者に周知の他の組合せ方法を使用することもできるであろう。ブラケット31は、流体供給システム(図示せず)の吸入口及び排出口に隣接する器具(図示せず)の壁にスプール弁マニホールド30を取り付けるために、使用されることがある。弁ハウジング32及びブラケット31は、通常静止した状態である。
【0027】
図示される代表的な組合わせ構成において、代表的なシール25及び26は、吸入/吐出部24と弁本体34との間に配置され、代表的なシール40、42及び44は、弁ハウジング32と弁本体34との間に配置される。当該技術分野で知られているチューブコネクタ50、52は、流体供給システムにスプール弁マニホールド30を接続するために使用される。米国特許第6,857,670B2で開示されている溶接されたチューブ取付け方法のような、弁ハウジングにチューブを接続する他の手段を使用することができ、その開示は、本出願と矛盾しない程度に参照として本明細書に組み込まれている。
【0028】
図5〜7は、第二の回転位置にあるフィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリ10を示す。図2と図6とを比較することにより最良に示されるように、フィルタカートリッジ20は、図2に示される第一の回転位置から図6に示される第二の回転位置に移動するときは、ブラケット31に対して矢印A(図4のa−a軸の周り)の方向に回転する。図1〜7に示される代表的な実施形態において、矢印A方向へのフィルタカートリッジの移動は、ハンドル28を矢印Bの方向に引くことを伴なってもよい。また、図1〜7に示される代表的な実施形態において、矢印Aの方向へのフィルタカートリッジ20の移動は、フィルタカートリッジ20を矢印Cの方向に移動させる。矢印Cへの方向の移動は、a−a軸の方向に垂直である。これは、フィルタカートリッジ20とカム36との間のカム動作による(図4に最良に示される)。
【0029】
以下で説明するように、フィルタカートリッジ20は、弁本体34に動作可能に結合される。したがって、フィルタカートリッジ20が回転したときは、弁本体34も回転する。フィルタカートリッジ20が第一の回転位置から第二の回転位置に回転したときは、カム36が、フィルタカートリッジ20を弁本体34から、そして対応して取り付けスプール弁マニホールド33から排出させることにより、フィルタカートリッジ20をスプール弁マニホールド30から分離する。図8は、取り付けスプール弁マニホールド33から取外されたフィルタカートリッジ20を示す。
【0030】
図1〜8に示される代表的な実施形態において、フィルタカートリッジ20がブラケット31に対して回転する角度は、約45度である。この角度は、大体45度であってもよく、90度未満の角度が、ほとんどの応用に好適であると予想されるが、90度超過の角度は、本開示の範囲内にあるであろう。
【0031】
図9に最良に示されるように、一つの代表的なフィルタカートリッジ20は、フィルタカートリッジ20の内部チャンバ及びフィルタ構成要素23内への流体の吸入と吐出ための吸入/吐出部24をその上端部に有する。フィルタ要素23には、当該技術分野で周知のあらゆる好適な濾材を含んでもよい。吸入/吐出部24は、中央貫通孔を有する代表的なカートリッジ吐出口27を含み、前記中央貫通孔を通じて、濾過された流体は、フィルタカートリッジ20から流出することができる。カートリッジ吐出口27は、一般的に、フィルタカートリッジ20の中央軸と整列してもよい。弓形の貫通孔として形成される代表的なカートリッジ吸入口29は、カートリッジ吐出口27を円周方向に取り囲み、前記貫通孔を通じて、未濾過の流体は、フィルタカートリッジ20に流入することができる。吸入/吐出部24は、スプール弁マニホールド30と係合させるための迅速な接続/分離器具として構成されている。当業者は、他の吸入吐出構成が本開示の範囲内にあることを理解するであろう。
【0032】
吸入/吐出部24のカートリッジ吸入口29は、図9に最良に示されるように、流入する未濾過の流体を、フィルタ要素23の外部周囲表面に誘導する。未濾過の流体は次に、濾材を通って内部に放射状に移動し、その過程で濾過される。濾過された流体は、カートリッジ吐出口27を通ってフィルタ要素23から出る。
【0033】
吸入/吐出部24及び水だめ22のようなフィルタカートリッジ20の他の部分は、当業者に周知のあらゆる好適な材料で形成されてもよく、限定されるものではないが、例えば、成型された20%タルク充填ポリプロピレンホモポリマー又はアイソプラストが挙げられる。通常、好適な材料は、標準的な国家規格財団(National Standard Foundation)(NSF)で承認された材料であろう。
【0034】
代表的なOリング又は他のシール25、26(図4、9に最良に示されている)は、カートリッジ吸入口29及びカートリッジ吐出口27の外部周辺部の周りに配置されてもよい。図10に最良に示されるように、フィルタカートリッジ20がスプール弁マニホールド30内に設置されるときは、シール25、26は、吸入/吐出部24とスプール弁マニホールド本体34の相補的なフィルタカートリッジ取り付け表面38との間に配置される。シール25、26は、未濾過の流体の流路60と濾過された流体の流路62とを分離し、その間の漏れを防ぐ。シール25、26は、ニトリルゴム(NBR)若しくはエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)エラストマー又は当業者に周知の他の好適な材料から形成されてもよい。
【0035】
図10は、第一の回転位置にあるスプール弁マニホールド30の弁本体34内に挿入されたフィルタカートリッジ20を示す。弁ハウジング32の壁内の開口部35は、弁本体34内へのフィルタカートリッジ20の挿入に順応する。開口部35は、フィルタカートリッジ20の第一の回転位置から第二の回転位置への移動に順応する寸法に作られる。第一の回転位置において、カートリッジ吸入口29はハウジング吸入口39に流体的に連通し、カートリッジ吐出口27はハウジング吐出口37に流体的に連通する。流体供給システム(図示せず)からの未濾過の流体は、未濾過の流体の流路60及びカートリッジ吸入口29を通じて、ハウジング吸入口39及びフィルタカートリッジ20内に流れる。濾過された流体は、フィルタカートリッジ20から流れ、ハウジング吐出口37を通じて、カートリッジ吐出口27及び濾過された流体の流路62を通じて流体供給システム(図示せず)へ流れ出す。
【0036】
図4及び図10に示すように、プラグ54が、弁本体34の製造を容易にするために、かつ、未濾過の流体の流路60を大気中から遮蔽するために準備されてもよく、金型製造技術の熟練者によって理解されるであろう。
【0037】
図4及び図10に示されるように、そして図11に最良に示されるように、シール40及び42は、未濾過の流体の流路60を濾過された流体の流路62から分離する。具体的には、シール40は、弁ハウジング32と弁本体34との間に位置し、この接合で未濾過の流体の流路60を取り囲む。シール42は、弁ハウジング32と弁本体34との間に位置し、この接合で濾過された流体の流路62を取り囲む。シール40及び42は、当該技術分野で周知のように溝内に配置されてもよい。
【0038】
図12は、第二の回転位置にあるスプール弁マニホールド30内に挿入されたフィルタカートリッジ20の吸入/吐出部24を示す。第二の回転位置において、ハウジング吸入口39は、ハウジング吐出口37に流体的に連通し、フィルタカートリッジ20に流体的に連通しない。流体供給システム(図示せず)からの未濾過の流体は、ハウジング吸入口39内に流れ、バイパス流体流路64(図11にも示される)を通じてハウジング吐出口37を通って流れ出す。したがって、流体供給システム(図示せず)からの未濾過の流体は、フィルタカートリッジ20には決して届かない。むしろ第二の回転位置において、フィルタカートリッジ20は流体供給システムから分離される。バイパス流体流路64は、未濾過の流体がハウジング吐出口37に直接流れることを可能にする。このバイパス流体経路は、フィルタカートリッジ20が供給流体を濾過しなくても、流体がフィルタカートリッジとスプールマニホールドのアセンブリ10の下流側のユーザーに供給されることを可能にする。したがって、フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリ10の下流側への流体の流れを中断する必要は決してない。
【0039】
図4及び図10、そして図11及び図13に最良に示されるように、シール44は、バイパス流体流路64が大気中に漏れるのを防ぐ。図11に示すように、シール40及び42は、バイパス流体流路64からの流体が、未濾過の流体の流路60及び濾過された流体の流路62に流入することも防ぐ。本開示のこの典型的な代表的な実施形態において、シール44はまた、未濾過の流体の流路60及び濾過された流体の流路62に第二のシールを供給し、シール40とシール42のどちらかが破損すると、大気中への漏れを防ぐ。具体的には、シール44は、弁ハウジング32と弁本体34との間に位置し、バイパス流体流路64を取り囲む。シール44はまた、未濾過の流体の流路60及び濾過された流体の流路62の周りに延びる。シール44は、当該技術分野で周知のように溝に配置されることが分かる。シール25及び26のように、シール40、42及び44は、NBR若しくはEPDMエラストマー又は当業者に周知の好適な材料から形成されてもよい。
【0040】
図14及び図15は、それぞれ第一の回転位置と第二の回転位置にあるスプール弁マニホールド30に挿入された代表的なフィルタカートリッジ20を示す。フィルタカートリッジ20の吸入/吐出部24は、突起21を含む。弁ハウジング32は、挿入カム48を含む。突起21及び挿入カム48は、挿入カム要素と呼ばれてもよい。挿入されたフィルタカートリッジを伴う本体34が第二の回転位置(図15に示される)から第一の回転位置(図14に示される)に回転されるときは、突起21は、挿入カム48と相互に作用し合う。フィルタカートリッジ20が第二の回転位置から第一の回転位置に回転されると、突起21は、挿入カム48に乗り上げ、カートリッジ20を弁本体34内に前進させ、カートリッジ20を弁本体34と封止するように係合させる。挿入カム要素の相互作用は、フィルタカートリッジ20を矢印Cの方向と反対に移動させる(図8を参照)。したがって、図14は、弁本体34内に完全に据えられたフィルタカートリッジ20を示し、一方図15は、弁本体34内に挿入されているが、まだ弁本体34と封止するように係合されいないフィルタカートリッジ20を示す。示された代表的な実施形態において、二つの突起21が設けられて、入/吐出部24の各側部に一つある。対応して、二つの挿入カム48が、弁ハウジング32上に相補的に配置されている。当業者は、突起又は他の表面部分2を弁ハウジング32上に設けることができ、対応するカム部分をフィルタカートリッジ20上に設けることができることを理解するであろう。
【0041】
図14及び図15は、排出カム36とフィルタカートリッジ20の肩部表面46との間の相互作用も示している。排出カム36は、弁ハウジング32上に設けられる。排出カム36と肩部表面46とは、排出カム要素と呼ばれてもよい。フィルタカートリッジ20が第一の回転位置(図14)から第二の回転位置(図15)へ回転されるとき、排出カム36と肩部表面46の相互作用は、弁本体34から矢印Cの方向に(図8参照)フィルタカートリッジ20を摺動式に排出する。この相互作用は、吸入/吐出部24と弁本体34との間のシールを断ち切る。挿入カム要素のように、当業者は、突起又は表面部分を弁ハウジング32上に設けることができ、対応するカム部分をフィルタカートリッジ20上に設けることができることを理解するであろう。
【0042】
弁ハウジング32、弁本体34及びブラケット31は、それに限定はされないが、アイソプラスト又は成型ポリプロピレンを含む、当業者に周知のあらゆる適当な材料で形成されてもよい。ブラケット31は、ガラス充填ポリプロピレン又は補強のための他の強化プラスチックからも形成されてもよい。
【0043】
図1〜8を再び参照して、代表的な任意のハンドル28が、フィルタカートリッジ20上のフィルタカートリッジ20の吸入/吐出部24に反対の端部に設けられていることが分かる。フィルタカートリッジ20を第一の回転位置から第二の回転位置に、逆もまた同様に回転させるのを補助するために、そしてまた取り付けスプール弁マニホールドアセンブリ33から外されたフィルタカートリッジを摺動式に取り除くために、ハンドル28は、ユーザーによって掴まれてもよい。ハンドル28は、フィルタカートリッジ20の遠末端部に位置するために、フィルタカートリッジ20と弁本体34との間の封止係合を断ち切るために必要な力を軽減する。当業者は、ハンドル又はフィルタカートリッジ20を掴む他の手段が、フィルタカートリッジ20の長さに沿った他の位置に配置されることができ、さらにシールのあらゆる圧縮変形を克服するための機械的な利点をもたらすことを理解するであろう。
【0044】
例えば、図16を参照して、フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリ10のための格納箱70が示される。格納箱70は、器具又は他の装置の壁又はドアに取り付けられてもよい。格納箱70は、取り付けスプール弁マニホールドアセンブリ33の近くの箱74に回転するように取り付けられたドア72を含む。ハンドル76が、ドア72の一側面上に設けられ、一以上のブラケット78が、ドア72の他の側面上に設けられる。ブラケット78は、フィルタカートリッジ20を摺動式に収容する寸法に作られる。
【0045】
フィルタカートリッジ20を取り付けスプール弁マニホールドアセンブリ33に挿入するために、図16に示すようにユーザーはドア72を開き、フィルタカートリッジ20の突起21が弁ハウジング32内に配置され、かつ、吸入/吐出部24が弁本体内に配置されるように、ブラケット78内にフィルタカートリッジ20を摺動式に挿入する。この回転位置(すなわち、第二の回転位置)において、ハウジング吸入口39は、バイパス流体流路64を通じてハウジング吐出口37に流体的に連結する。ドア72を回転させて閉じると、フィルタカートリッジ20は、摺動式に動かされ、フィルタカートリッジ20が第一の回転位置に回転されると、突起21の挿入カム48との相互作用によって弁本体34と封止係合する。この第一の回転位置において上述のように、ハウジング吸入口39が、流体流路60を通じてカートリッジ吸入口29に流体的に連通し、ハウジング吐出口37が、流体流路62を通じてカートリッジ吐出口27に流体的に連通することにより、流体供給システムからの流体が、フィルタカートリッジ20を通して濾過されることを可能にする。取り付けスプール弁マニホールドアセンブリ33からフィルタカートリッジ20を取外すために、ドア72が回転されて開くことにより、フィルタカートリッジ20は、弁本体34から摺動式に遠ざけられ、弁本体34とフィルタカートリッジ20の封止係合は、肩部表面46と排出カム36との相互作用により断ち切られる。
【0046】
フィルタカートリッジ20を取り付けスプール弁マニホールドアセンブリ33内に設置するという簡単な動作のために、スプール弁マニホールドアセンブリ33は、器具又は他の適切な装置内の又はその上のあらゆる方向と位置に容易に取り付けることができ、それは当業者により理解されるであろう。この容易さは、例えば、それらの用途に最も良く適合するように多様に構成される機器作製のような作製を可能にし、フィルタシステムに対して費用を変更する必要はない。
【0047】
不適合なカートリッジがシステムに使用されることへの上記の防止を有効にするために、相補的な挿入カム48に沿って異なる突起21の寸法、形状及び位置並びにそれらの組み合わせを有することによって、カートリッジがスプール弁マニホールド内に挿入されることを妨げることが可能であるように思われるが、カートリッジの突起の形状は、最適化された挿入及び取外しの抵抗力をカートリッジにもたらすように形作られるものと現状考えられているため、そのような全ての変更が最適であるとは限らず、他の問題に繋がることもある。不適切なカートリッジが前記マニホールドに設置されるのを妨げるのに十分な著しい変更をすることによって、カートリッジの突起の形状は変更されなければならなく、そのため挿入の抵抗力が著しく増加され、現在考えられる結果として、その弁を機能させるためにユーザーが操作することをより困難にするであろうと現在考えられる。カートリッジを取外すための力も増加し、したがってシステムは一般のユーザーによる利用がより困難になるであろうとも現在考えられる。
【0048】
またカートリッジの突起の形状は限られるために、適合する組み合わせの数は極めて限られることになり、したがって多様な組み合わせのための設計の有効性を最小限にする。
【0049】
フィルタカートリッジ20及びスプール弁マニホールドの接触面は、それぞれ相補的な鍵構造体を含む。上記の相補的な鍵構造体は特別に設計されることにより、上記の使用に有効な複数の可能な相補的な鍵構造の模様から、ある特定の相補的な鍵構造体の模様を有する特定の型のフィルタカートリッジのみが、整合する特定の相補的な鍵構造体を有するスプール弁マニホールド接触面に設置されることができる。
【0050】
一つの代表的なシステムは、図17〜図21に示すように機械的なシステムにより実現される鍵システムを含み、フィルタカートリッジの様々な鍵形状は、整列されて、スプール弁マニホールドの上に配置されるスプール弁マニホールド接触面の上の様々な鍵形状と正しく係合しなければならず、鍵形状は、フィルタカートリッジ20及びスプール弁マニホールド30に形成される突起及び窪みに対する複数の寸法、形状及び配置並びにそれらの組み合わせのあらゆる有効な組み合わせから選択され、それは当業者に周知であろう。鍵化されたフィルタアセンブリと題された米国特許第6,458,269号及び同第6,949,189B2号で開示され、本出願の譲受人により所有されるもののような機械的な鍵システムは、本開示の可能な特定の実施形態に類似しており、その実施形態に適用可能でありえる代表的な手法を開示しており、本開示と矛盾しない程度に参照として本明細書に組み込まれている。
【0051】
一つの代表的な機械的な鍵システム80は、図17〜図21に示されている。これらの図は、概念の基本原理を示し、当業者に理解されるような突起と窪みとの可能な全ての組み合わせと、カートリッジの接続構成部分内とスプール弁マニホールドの対応する受け入れ構成部分内とに形成されることが可能な他の実施可能な組み合わせとを開示することを意図するものではない。
【0052】
図17、図18及び図20は、フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドとの適切な構成要素上にそれぞれに形成された鍵構造体82、84の概念と構成を示している。具体的には図示されるように、相対的に大きな突起86は、フィルタカートリッジ首部88の一側面上に形成され、相対的に小さな突起90は、フィルタカートリッジ首部88の他の側面上に形成され、相補的な寸法の窪み又は切り欠き部91、92は、スプール弁マニホールドの対応する部位上に形成され(図19及び図20)、それによって、図19及び図21に最良に示されるように、前記突起21が挿入カム48に挿入されるときは、フィルタカートリッジはスプール弁マニホールド内に動作可能に挿入される。
【0053】
当業者に理解されるように、任意の一つのフィルタ又はカートリッジ/スプール弁マニホールドの組み合わせの上にあまりにも多くの相補的な部材を有することになるという実地上の結果としての限界を伴うが、相補的な突起/窪みの寸法、形状、及び個数は、ほぼ無限に変更することができる。
【0054】
選択性接触機能を行う鍵システムは、限定されるものではないが、RFIDタグ、磁気リーダー及びバーコードリーダー並びに当該技術分野で周知の他の有効なシステムのような、他の機械的ではない技術の使用により得られることもできる。これらの機械的ではないタイプの鍵において、フィルタカートリッジから末端の器具又はディスペンサーへの水の流れを制御するために使用されるソレノイド弁の駆動を制御するために、電子機器が使用されることもありえ、それは、2006年3月23日に発行された、「流体処理カートリッジの効率を監視するためのシステム」と題する米国特許出願公開第2006/0060512A1号に含まれる開示で明確にされており、この開示は本出願と矛盾しない程度に参照として本明細書に組み込まれている。
【0055】
本開示のマニホールドアセンブリ内に組み込むことのできる一つの可能な任意の吸入構成要素は、フィルタカートリッジがスプール弁マニホールドに設置されていないときは、システムを「遮断」型システムに変換するための機構を提供する。この任意の構成要素(変更された吸入部)は、スプール弁マニホールドの上のカム表面によって制御されるポペット弁を利用する。スプール弁マニホールドがフィルタカートリッジの取外し位置に回されるときは、ポペット弁は閉じ、スプール弁マニホールドを通る流体の流れを止める。スプール弁マニホールドがフィルタモードの位置(フィルタが設置される位置)に回されるときは、ポペット弁は開かれ、流体がスプール弁マニホールドを通じてフィルタカートリッジ内に流れることを可能にする。
【0056】
図22〜26に示すように、変更された吸入アセンブリ100は、「浮動式」アセンブリとして構成されている。浮動式アセンブリは、ばねが充填されており、そのためフィルタカートリッジ内とスプール弁マニホールド内の内部圧力が増加するにつれて、吸入サブアセンブリはスプール弁マニホールドから押し離され始め、ポペット弁は閉じ始める。吸入において予め定められた圧力に達すると、吸入サブアセンブリは、スプール弁マニホールドからポペット弁が着座する(閉じる)ために十分な距離に押し離されて、したがってスプール弁マニホールド内への流体の流れを遮断し、その後フィルタカートリッジへの流体の流れを遮断する。
【0057】
液体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリ10のスプール弁マニホールド30構成要素は、本開示により、現状好ましくは3つの部品を含み、それらは、吸入アセンブリ100、フィルタ相互接続構造体102及び吐出アセンブリ104である。これらの3つの副構成要素の相互関係は流体の流れを制御し、現状好ましくはフィルタカートリッジ20内への水の流れ及びフィルタカートリッジ20からの水の流れを制御する。図示される代表的な実施形態において、吸入アセンブリ100は、ばねが取り付けられた要素である。用語「ばねが取り付けられた要素」とは、フィルタカートリッジ20がマニホールドアセンブリ30内に設置されて、そこから取り外されるときに、吸入アセンブリ100が、フィルタカートリッジ首部又は茎部88の移動とともに上下に移動することを意味する。
【0058】
図示されるように、スプール弁マニホールド吸入アセンブリ30は、代表的な吐出アセンブリ102、代表的な吸入アセンブリ100、代表的な吸入戻しばね106及び代表的な吸入戻し止め108を含む。
【0059】
図22〜26に示すように、本開示による吸入アセンブリ100の一つの現状の好ましい実施形態は、代表的な吸入110、代表的な吸入コネクタ112、代表的なポペット弁114、代表的なポペット弁ばね116、代表的なコレット118、代表的なコレット保持具120、及び代表的なシール構造体若しくはOリング122を含む。
【0060】
吸入アセンブリ100は、フィルタ相互接続構造体(頭部)124と接触するための頭部接触面部品123を含み、例えばOリング125のようなシール構造体を受け入れるための吸入アセンブリ内に動作可能に配置された吸入コネクタ112と、液体濾過システム(図示されず)内のフィルタカートリッジがスプール弁マニホールドアセンブリ30に動作可能に配置されるときにポペット弁114をフィルタカートリッジ20の方へ偏倚させるためのばねを有しており、吸入アセンブリ上に動作可能に配置された吸入ポペット弁114とを含む。
【0061】
図25及び26に最良に示されるように、吸入戻しばね106が設けられ、吸入アセンブリ100と動作可能に接触し、以下ではさらに詳細に説明される。
【0062】
吸入アセンブリ100はばねが取り付けられた要素であるために、カートリッジがマニホールド30に設置されるときは、吸入アセンブリ100は流体圧力により上下に移動する。具体的には、フィルタカートリッジが設置され、ポペット弁114が開位置に偏倚しているとき、ポペット弁114は、常にフィルタカートリッジポペット接触部126と係合される。しかしながら、流体濾過システム(図示せず)の流体圧力が増加するにつれて、吸入アセンブリ100は勢いよく移動し始めて、フィルタカートリッジ20から離れる。液体圧力が増加し続けるにつれて、吸入アセンブリ100は、ポペット弁114が閉じるためにフィルタカートリッジ20から十分に離れて移動し、したがって図26に示されるように吸入液体圧力を遮断する。
【0063】
フィルタが内外に並進(クリックイン/クリックアウト)することを可能する機構を備えた流体濾過システムを有するために、システム内への水の流れ又はシステムからの水の流れを制御する口部(吸入口又は吐出口)の少なくとも一つが、「浮遊」することを可能にしなければならないことが分かった。
【0064】
静止(すなわち、流体濾過システムが流体又は水で満たさていれるが、吐出口は閉じており、そのため水が流体濾過システムを通じて移動することができない)状態では、水は、水を含有することができるあらゆる容積を有する空洞(これは、基本的にあらゆる圧力下のOリングの間にある)内に捕獲される。
【0065】
したがって、フィルタカートリッジを前方に並進させるために、これらの容積を有する空洞は、フィルタと共に並進することできることが必要である(これは、水柱がその容積を変えることなく移動されることを基本的に必要とする)。
【0066】
本開示の吸入部110が、移動/転移/浮遊することが可能でない場合、フィルタOリングの間に捕獲されている水注は、並進することができず、圧縮されなければならないだろう。これらの水注が、フィルタ並進を行うために圧縮される必要がある場合、フィルタカートリッジは、取外しの際に前方に押されるので、フィルタOリングの間に捕獲されている水を圧縮する力は、水を圧縮するために必要とされる水圧のために非常に高くなるであろう。
【0067】
したがって、任意の「浮遊」吸入部から得られる効果は、本開示のこの特定の代表的な実施形態の成果のある実施のために極めて望ましいことが分かった。吸入部を「浮遊」構成要素として図示したが、水が水を圧縮することなく移動されることを可能にする吐出部又は他の弁サブアセンブリは、「浮遊」構成要素として使用されることができることは理解されるべきである。
【0068】
システム内の流体圧力量による吸入アセンブリ100のこの現象は、本開示のシステムを自動液体遮断システムに変換する。図26に示すように、液圧が、選択されて、予め定められた所望の最大の使用システム圧力を超して増加すると、ポペット弁114が閉じることにより、ポペット弁吸入部130を閉じ、フィルタカートリッジ20から遠ざかる吸入アセンブリ100の移動より、フィルタカートリッジ20への液体の流れを自動的に遮断する。液圧が選択されたシステムの使用圧力内にある水準まで減少すると、ポペット弁吸入130が開かれることにより(図24を参照)、図24に示されるように、液体がフィルタカートリッジ20内にそしてフィルタカートリッジ20を通じて流れることを可能にし、吐出部110を通じて液体濾過システムから出て行く。
【0069】
本開示で使用される液体濾過システム(図示しない)は、使用圧力限界を自動的に制御することができるので、それらの結果、いくつかの独自のシステム安全特性が直接生じる。例えば、流体濾過システムが水打ち(すなわち、水撃)又は高い圧力を受けなければならないとしても、吸入アセンブリ(すなわち、ヘッド、ブラケット、フィルタカートリッジ、吐出アセンブリなど)の下流の構成部品が、約0.69Mpa(100psi)を超えるこの水打ち又は高い圧力にさらされることはないであろう。具体的には、図26に示すように、吸入アセンブリ132が、図25と比較してポペット弁114からより遠くへ移動されることにより、ポペット弁シートをスプール弁マニホールドと接触しないように移動し、したがってフィルタカートリッジ内への液体の流れ又はフィルタカートリッジからの液体の流れを妨げる。
【0070】
この独自の革新的な安全特性のために、マニホールドアセンブリ30及びフィルタカートリッジ20の下流の構成要素は、上記の高い圧力の事象に耐えるように作製される必要はない。下流の構成要素を上記の高圧力に耐えるように作製する必要がないということは、液体濾過システムの製造者が、使用される必要のある材料の種類及び使用されるそれらの材料の強度の点で著しい費用削減を実現することを可能にするであろう。本開示にしたがって作製される流体濾過システムは、上記のシステムにおける現在の一般的な材料及び壁厚と比較して、低価格の物品材料と比較的薄い壁の部品で現在組み立てられることができるであろう。より低価格の物品材料及び比較的薄い壁の部品の利用は、材料費の見込みと製造費用の見込みから、各構成要素の費用を劇的に削減するであろう。
【0071】
したがって、上述したような本開示により複数の代表的な流体濾過システムを生み出すことは可能であり、製造者が、それまで流体濾過システム全体が制御されるべきであると望む、あらゆる圧力限界まで、その流体濾過システムは、カスタマイズされることができる。理解されるべきであるように、遮断圧力は、吸入戻し/圧縮ばね106により制御され、この吸入戻し/圧縮ばね106の特性を変更することにより、使用圧力と遮断圧力は、周知の原理にしたがって変更されることができる。
【0072】
吸入アセンブリ100のポペット弁114は、圧力レベルが予め定められた最大限界より下に戻されると、高圧力で流れを遮断し自身をリセットする若しくは通常の流れの操作に戻す能力を有する。この予め定められた最大限界は、当業者に周知のように、吸入戻しばねの強さを変更することにより簡単に変更されることができる。
【0073】
本開示は、例示した実施形態に対して説明され示されたが、流体濾過アセンブリと、濾材を含有する交換可能な流体フィルタカートリッジとを含む現在開示された流体濾過システムの精神及び範囲から逸脱することなく、それらについての改良や変更が可能であることは明確であり、流体濾過アセンブリは、最初の交換可能な流体フィルタカートリッジの取外しを容易にする能力と、その後流体供給システム内のその中に別の交換可能な流体フィルタカートリッジの設置を容易にする能力とを有し、特に、スプール弁マニホールドアセンブリは、請求項により定義されるような流体濾過アセンブリからの交換可能な流体フィルタカートリッジの迅速で容易な取外し、又は流体濾過アセンブリへの交換可能な流体フィルタカートリッジの迅速で容易な設置を容易にする。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】図1は、アセンブリが第一の回転位置に示されている、本開示の代表的な実施形態によるフィルタカートリッジ及びスプール弁マニホールドのアセンブリの斜視図。
【図2】図2は、図1の代表的な実施形態による流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの側面図。
【図3】図3は、図1の代表的な実施形態による流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの正面図。
【図4】図4は、図1の代表的な実施形態による流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの分解斜視図。
【図5】図5は、アセンブリが第二の回転位置に示されている、図1の代表的な実施形態による流体フィルタカートリッジ及びスプール弁マニホールドのアセンブリの斜視図。
【図6】図6は、図5の態様による流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの側面図。
【図7】図7は、図5の態様による流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの正面図。
【図8】図8は、流体フィルタカートリッジがアセンブリから取外されることを示している、図5の態様による流体フィルタカートリッジ及びスプール弁マニホールドのアセンブリの側面図。
【図9】図9は、本開示の一つの実施形態による流体フィルタカートリッジの一部分の横断面図。
【図10】図10は、フィルタカートリッジと弁本体とが第一の回転位置にある、本開示の代表的な実施形態によるスプール弁マニホールドアセンブリに挿入された流体フィルタカートリッジの部分的横断面図。
【図11】図11は、弁ハウジングが部分的に透かされ、流体フィルタカートリッジ及び弁本体が第一の回転位置に示されている、流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの一部分の斜視図。
【図12】図12は、流体フィルタカートリッジ及び弁本体が第二の回転位置に示されている、本開示の代表的な実施形態によるスプール弁マニホールドアセンブリに挿入された流体フィルタカートリッジの一部分の横断面図。
【図13】図13は、弁ハウジングが部分的に透かされ、流体フィルタカートリッジ及び弁本体が第二の回転位置にある、流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの一部分の斜視図。
【図14】図14は、流体フィルタカートリッジ及び弁本体が第一の回転位置にある、挿入カム要素及び排出カム要素の一態様を示している図1の代表的な実施形態の概略的断面側面図。
【図15】図15は、流体フィルタカートリッジ及び弁本体が第二の回転位置にある、挿入カム要素及び排出カム要素の一態様を示している図1の代表的な実施形態の概略的断面側面図。
【図16】図16は、任意の格納箱と共に示される流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの斜視図。
【図17】図17は、代表的な鍵システムと共に示される流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの斜視図。
【図18】図18は、スプール弁マニホールドアセンブリに挿入されようとしている代表的な鍵システムを有するフィルタカートリッジを示している、図17に示される流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの斜視図。
【図19】図19は、設置された/使用位置にある代表的な鍵システムを有する代表的な流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの部分的な斜視図。
【図20】図20は、使用位置に設置される前の、又は使用位置から引き出される前の第一の回転位置にある代表的な鍵システムを有する代表的な流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの部分的な斜視図。
【図21】図21は、設置された/使用位置にある代表的な鍵システムを有する別の代表的な流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの部分的な斜視図。
【図22】図22は、設置される前の第二の回転位置にある代表的な任意の吸入弁を有する代表的な流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの部分的な斜視図。
【図23】図23は、設置された後の第一の回転位置にある代表的な任意の吸入弁を有する代表的な流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの部分的な斜視図。
【図24】図24は、流体フィルタカートリッジ及び弁本体が第一の回転位置にある又は設置された位置にある、任意の吸入弁の一態様を示す、図23の代表的な実施形態の概略的な横断面図。
【図25】図25は、流体フィルタカートリッジ及び弁本体が第二の回転位置にある又は取外された位置にある、任意の吸入弁の一態様を示す、図23の代表的な実施形態の概略的な横断面図。
【図26】図26は、流体フィルタカートリッジ及び弁本体が第一の回転位置にあり、ポペット弁が閉じている状態にある、高圧の状態を示す、図23の代表的な実施形態の概略的な横断面図。
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2005年5月16日にタビー(Tubby)により、名称「フィルタシステム用のスプール弁の相互接続」の、同一所有者の米国仮特許出願第60/681,649号明細書の一部継続出願であり、各開示は、本出願と矛盾しない程度に参照として本明細書に組み込まれている。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、一般にマニホールドアセンブリと、濾材を含む交換可能な流体フィルタカートリッジとを含む流体供給システム内に動作可能に配置されたシステムに関し、前記マニホールドアセンブリは、最初の交換可能なフィルタカートリッジの取外しを容易にする能力と、流体供給システム内への別の交換可能なフィルタカートリッジの設置を容易にする能力とを有し、特にマニホールドアセンブリからの交換可能な流体フィルタカートリッジの迅速で簡便な取外しと、マニホールドアセンブリ内への交換可能な流体フィルタカートリッジの迅速で簡便な設置とを容易にするスプール弁マニホールドアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
産業、商業、消費者使用のための流体供給システムにおいて、最初の流体フィルタカートリッジの取外しを容易にする能力と、別の交換可能な流体フィルタカートリッジの設置を容易にする能力とを有するマニホールドアセンブリは、産業界において周知である。例えば、飲料水を供給し氷を供給するほとんどの最新の冷蔵庫、及びコーヒーメーカー、ソーダーディスペンサのような飲料ディスペンス装置は、水のような流体から特定の不純物を濾過するための交換可能な流体フィルタカートリッジを有する内部流体濾過システムを使用している。
【0004】
小型の交換可能な流体フィルタカートリッジ内に含まれる比較的少量の濾材を使用すると、流体濾過システム内の交換可能な流体フィルタカートリッジの頻繁な交換が、必要とされる。したがって、これらの濾過システムは、濾過システムから取り外すことができ、かつ、交換することできる交換用フィルタカートリッジを通常備えている。
【0005】
残念ながら、そのような流体濾過システムは、ユーザーが古い流体フィルタカートリッジを取外し、新しいものを設置するために、最も届きやすい場所又は最も望ましい向きに必ずしも配置されていないことがある。さらに、流体供給システムから古い流体フィルタカートリッジを取外すという問題を複雑にしているのは、交換流体フィルタカートリッジの取外しの前に、システムからの流体の流れを遮断しなければならないことである。
【0006】
包入されたフィルタの交換を提供する先行技術のフィルタ及び弁装置の例が、ムジク(Muzik)らの米国特許番号第6,579,455号に開示されている。ムジク(Muzik)は、フィルタを受け入れるための容器ディスクが、流体供給の吸入口及び吐出口を有する上部プレートに回転可能に結合されているゲート式弁を開示している。容器ディスクは、フィルタの吸入口及び吐出口を受け入れるための貫通路を含む。これらの通路内に挿入されるフィルタがないときは、通路は、上部プレートの流体供給の吸入口及び吐出口と整列されない。容器ディスク内へのフィルタの挿入後、フィルタ及び容器ディスクは、フィルタの吸入口及び吐出口を流体供給の吸入口及び吐出口と整列するために、フィルタの長手方向軸の周りを回転させることができる。
【0007】
ブレダ(Breda)への米国特許第4,979,530号、及びウイッチマン(Wichmann)への米国特許第6,457,698号は、スプール弁を開示している。
【0008】
先行技術の1つの不利な点として、封止用Oリングが徐々に圧縮永久歪みを受けることにより、弁が操作し難くなることがある。この圧縮永久歪みのために、初めに弁を動かすために、大きな制動力が必要とされる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、流体濾過システムのフィルタカートリッジの迅速で簡単な交換を提供でき、高価でなく信頼性のある装置に対する要求がある。フィルタカートリッジの交換を弁の開閉と一体化でき、最小限の力で操作することができる装置に対するさらなる要求がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
主題の開示内容についての、これらの及び他の特徴は、以下の代表的な実施形態の詳細な説明から、当業者にとってより容易に明確になるであろう。本開示の一つの代表的な実施形態は、カートリッジ吸入口及びカートリッジ吐出口を含む吸入/吐出部を有する流体フィルタカートリッジと共に使用されるスプール弁マニホールドを含む。スプール弁マニホールドは、ハウジング吸入口及びハウジング吐出口を有する弁ハウジングと、弁ハウジング内に配置され、かつ、弁ハウジングに対して第一軸の周りを回転するように構成された弁本体とを含む。弁本体は、吸入/吐出部を弁本体内へ第一軸に垂直な方向に挿入することによって、吸入/吐出部を受け入れるように構成されている。弁本体が、弁ハウジングに対して第一の回転位置にあるときは、ハウジング吸入口とカートリッジ吸入口とが、第一の流体流路を通じて流体的に連通し、ハウジング吐出口とカートリッジ吐出口とが、第二の流体流路を通じて流体的に連通する。弁本体が、弁ハウジングに対して第二の回転位置にあるときは、ハウジング吸入口とカートリッジ吸入口とが、第一の流体流路を通じて流体的に連通せず、ハウジング吐出口とカートリッジ吐出口とが、第二の流体流路を通じて流体的に連通しない。
【0011】
本開示の別の代表的な実施形態は、フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドとを有するフィルタカートリッジ及びスプール弁マニホールドのアセンブリを含む。フィルタカートリッジは、濾材要素と前記濾材要素に流体的に連通する吸入/吐出部とを含む。吸入/吐出部は、カートリッジ吸入口及びカートリッジ吐出口を有する。スプール弁マニホールドは、ハウジング及び本体を含む。ハウジングは、流体供給システムに流体的に連通するように構成されたハウジング吸入口及びハウジング吐出口を有する。本体は、ハウジング内に配置され、かつ、ハウジングに対して第一軸の周りで回転するように構成されている。フィルタカートリッジの吸入/吐出部は、吸入/吐出部を本体内へ第一軸に垂直な方向に挿入することによって、本体に流体的に結合される。
【0012】
本開示の一態様において、ハウジング吸入口及びハウジング吐出口は、弁本体が弁ハウジングに対して第二の回転位置にあるときは、第三の流体流路を通じて流体的に連通する。
【0013】
本開示の他の態様において、ハウジング吸入口及びハウジング吐出口は、弁本体が弁ハウジングに対して第二の回転位置にあるときは、流体的に連通しない。
【0014】
さらなる別の態様において、弁ハウジングは、フィルタカートリッジ上の相補的な挿入カム要素と協働するように構成された挿入カム要素をさらに含んでもよい。
【0015】
さらなる態様において、弁ハウジングは、フィルタカートリッジ上の相補的な排出カム要素と協働するように構成された排出カム要素をさらに含んでもよい。
【0016】
さらなる別の態様において、スプール弁マニホールドは、弁本体と弁ハウジングとの間に配置されて、第一の流体流路からの流体の漏れを防ぐように構成された第一のシールと、弁本体と前記弁ハウジングとの間に配置されて、第二の流体流路からの流体の漏れを防ぐように構成された第二のシールとをさらに含んでもよい。
【0017】
別の態様において、弁本体と弁ハウジングとの間に配置され、かつ、第三の流体流路からの流体の漏れを防ぐように構成された第三のシールもまた含んでもよい。
【0018】
一態様において、第一の回転位置と第二の回転位置のと間の角度は、90度未満であってもよい。
【0019】
さらなる態様において、フィルタカートリッジは、吸入/吐出部の反対にあるフィルタカートリッジの端部のハンドルを含む。
【0020】
一態様において、ブラケットは、弁ハウジングに結合されて、スプール弁マニホールドを器具に取り付けられるように構成されている。
【0021】
さらなる態様において、ブラケットは、スプール弁マニホールドの隣接に回転可能に取り付けられ、かつ、本体が第一の回転位置から第二の回転位置に回転したときに、フィルタカートリッジを摺動式に保持するように構成されている。
【0022】
本開示の他の目的や利点は、次の説明、添付図面、添付の請求項から明らかにされるであろう。
【0023】
代表的な実施形態の詳細な説明
本明細書で上述のように、本開示は、先行技術の流体フィルタシステムに関連するいくつかの不利な点を克服する。本明細書で開示される代表的なマニホールドアセンブリと濾材を含む代表的な交換可能な流体フィルタカートリッジとを含む流体フィルタシステムの利点と他の特徴は、本開示のいくつかの代表的な実施形態を説明する図面と関連する代表的な実施形態の次の詳細な説明から当業者により即妙に明らかになるであろう。
【0024】
同様の参照符号が類似の構造上の要素及び/又は本題の開示の特徴を示す図面を参照して、図1〜3では、本題開示の模範的で代表的な実施形態にしたがって作製されて、参照番号10により一般に指定される代表的な流体フィルタカートリッジ及び代表的なスプール弁マニホールドアセンブリが示されている。フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリ10は、流体フィルタカートリッジ20及びスプール弁マニホールド30を含む。以下で説明されるように、フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリ10は、図1〜3では、第一の回転位置で示されている。
【0025】
図4に最良に示されるように、フィルタカートリッジ20は、概して、代表的な水だめ22、代表的なフィルタカバー又は吸入/吐出部24を含む。当該技術分野で知られているように、フィルタ要素23(図9を参照)は、水だめ22内に配置されている。前記代表的なフィルタカートリッジ20は、ハンドル28を含んでもよい。
【0026】
スプール弁マニホールド30は、代表的な弁ハウジング32及び代表的な弁本体34を含む。弁本体34は、弁ハウジング32に対してa−a軸の周りで回転する。スプール弁マニホールド30は、ブラケット31内に備え付けられていることが示されており、このスプール弁マニホールド/ブラケットのサブアセンブリは、取り付けスプール弁マニホールド33と呼ばれる。スプール弁マニホールド30の弁ハウジング32は、ブラケット31に対してスナップ式に取り付けられてもよいが、当業者に周知の他の組合せ方法を使用することもできるであろう。ブラケット31は、流体供給システム(図示せず)の吸入口及び排出口に隣接する器具(図示せず)の壁にスプール弁マニホールド30を取り付けるために、使用されることがある。弁ハウジング32及びブラケット31は、通常静止した状態である。
【0027】
図示される代表的な組合わせ構成において、代表的なシール25及び26は、吸入/吐出部24と弁本体34との間に配置され、代表的なシール40、42及び44は、弁ハウジング32と弁本体34との間に配置される。当該技術分野で知られているチューブコネクタ50、52は、流体供給システムにスプール弁マニホールド30を接続するために使用される。米国特許第6,857,670B2で開示されている溶接されたチューブ取付け方法のような、弁ハウジングにチューブを接続する他の手段を使用することができ、その開示は、本出願と矛盾しない程度に参照として本明細書に組み込まれている。
【0028】
図5〜7は、第二の回転位置にあるフィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリ10を示す。図2と図6とを比較することにより最良に示されるように、フィルタカートリッジ20は、図2に示される第一の回転位置から図6に示される第二の回転位置に移動するときは、ブラケット31に対して矢印A(図4のa−a軸の周り)の方向に回転する。図1〜7に示される代表的な実施形態において、矢印A方向へのフィルタカートリッジの移動は、ハンドル28を矢印Bの方向に引くことを伴なってもよい。また、図1〜7に示される代表的な実施形態において、矢印Aの方向へのフィルタカートリッジ20の移動は、フィルタカートリッジ20を矢印Cの方向に移動させる。矢印Cへの方向の移動は、a−a軸の方向に垂直である。これは、フィルタカートリッジ20とカム36との間のカム動作による(図4に最良に示される)。
【0029】
以下で説明するように、フィルタカートリッジ20は、弁本体34に動作可能に結合される。したがって、フィルタカートリッジ20が回転したときは、弁本体34も回転する。フィルタカートリッジ20が第一の回転位置から第二の回転位置に回転したときは、カム36が、フィルタカートリッジ20を弁本体34から、そして対応して取り付けスプール弁マニホールド33から排出させることにより、フィルタカートリッジ20をスプール弁マニホールド30から分離する。図8は、取り付けスプール弁マニホールド33から取外されたフィルタカートリッジ20を示す。
【0030】
図1〜8に示される代表的な実施形態において、フィルタカートリッジ20がブラケット31に対して回転する角度は、約45度である。この角度は、大体45度であってもよく、90度未満の角度が、ほとんどの応用に好適であると予想されるが、90度超過の角度は、本開示の範囲内にあるであろう。
【0031】
図9に最良に示されるように、一つの代表的なフィルタカートリッジ20は、フィルタカートリッジ20の内部チャンバ及びフィルタ構成要素23内への流体の吸入と吐出ための吸入/吐出部24をその上端部に有する。フィルタ要素23には、当該技術分野で周知のあらゆる好適な濾材を含んでもよい。吸入/吐出部24は、中央貫通孔を有する代表的なカートリッジ吐出口27を含み、前記中央貫通孔を通じて、濾過された流体は、フィルタカートリッジ20から流出することができる。カートリッジ吐出口27は、一般的に、フィルタカートリッジ20の中央軸と整列してもよい。弓形の貫通孔として形成される代表的なカートリッジ吸入口29は、カートリッジ吐出口27を円周方向に取り囲み、前記貫通孔を通じて、未濾過の流体は、フィルタカートリッジ20に流入することができる。吸入/吐出部24は、スプール弁マニホールド30と係合させるための迅速な接続/分離器具として構成されている。当業者は、他の吸入吐出構成が本開示の範囲内にあることを理解するであろう。
【0032】
吸入/吐出部24のカートリッジ吸入口29は、図9に最良に示されるように、流入する未濾過の流体を、フィルタ要素23の外部周囲表面に誘導する。未濾過の流体は次に、濾材を通って内部に放射状に移動し、その過程で濾過される。濾過された流体は、カートリッジ吐出口27を通ってフィルタ要素23から出る。
【0033】
吸入/吐出部24及び水だめ22のようなフィルタカートリッジ20の他の部分は、当業者に周知のあらゆる好適な材料で形成されてもよく、限定されるものではないが、例えば、成型された20%タルク充填ポリプロピレンホモポリマー又はアイソプラストが挙げられる。通常、好適な材料は、標準的な国家規格財団(National Standard Foundation)(NSF)で承認された材料であろう。
【0034】
代表的なOリング又は他のシール25、26(図4、9に最良に示されている)は、カートリッジ吸入口29及びカートリッジ吐出口27の外部周辺部の周りに配置されてもよい。図10に最良に示されるように、フィルタカートリッジ20がスプール弁マニホールド30内に設置されるときは、シール25、26は、吸入/吐出部24とスプール弁マニホールド本体34の相補的なフィルタカートリッジ取り付け表面38との間に配置される。シール25、26は、未濾過の流体の流路60と濾過された流体の流路62とを分離し、その間の漏れを防ぐ。シール25、26は、ニトリルゴム(NBR)若しくはエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)エラストマー又は当業者に周知の他の好適な材料から形成されてもよい。
【0035】
図10は、第一の回転位置にあるスプール弁マニホールド30の弁本体34内に挿入されたフィルタカートリッジ20を示す。弁ハウジング32の壁内の開口部35は、弁本体34内へのフィルタカートリッジ20の挿入に順応する。開口部35は、フィルタカートリッジ20の第一の回転位置から第二の回転位置への移動に順応する寸法に作られる。第一の回転位置において、カートリッジ吸入口29はハウジング吸入口39に流体的に連通し、カートリッジ吐出口27はハウジング吐出口37に流体的に連通する。流体供給システム(図示せず)からの未濾過の流体は、未濾過の流体の流路60及びカートリッジ吸入口29を通じて、ハウジング吸入口39及びフィルタカートリッジ20内に流れる。濾過された流体は、フィルタカートリッジ20から流れ、ハウジング吐出口37を通じて、カートリッジ吐出口27及び濾過された流体の流路62を通じて流体供給システム(図示せず)へ流れ出す。
【0036】
図4及び図10に示すように、プラグ54が、弁本体34の製造を容易にするために、かつ、未濾過の流体の流路60を大気中から遮蔽するために準備されてもよく、金型製造技術の熟練者によって理解されるであろう。
【0037】
図4及び図10に示されるように、そして図11に最良に示されるように、シール40及び42は、未濾過の流体の流路60を濾過された流体の流路62から分離する。具体的には、シール40は、弁ハウジング32と弁本体34との間に位置し、この接合で未濾過の流体の流路60を取り囲む。シール42は、弁ハウジング32と弁本体34との間に位置し、この接合で濾過された流体の流路62を取り囲む。シール40及び42は、当該技術分野で周知のように溝内に配置されてもよい。
【0038】
図12は、第二の回転位置にあるスプール弁マニホールド30内に挿入されたフィルタカートリッジ20の吸入/吐出部24を示す。第二の回転位置において、ハウジング吸入口39は、ハウジング吐出口37に流体的に連通し、フィルタカートリッジ20に流体的に連通しない。流体供給システム(図示せず)からの未濾過の流体は、ハウジング吸入口39内に流れ、バイパス流体流路64(図11にも示される)を通じてハウジング吐出口37を通って流れ出す。したがって、流体供給システム(図示せず)からの未濾過の流体は、フィルタカートリッジ20には決して届かない。むしろ第二の回転位置において、フィルタカートリッジ20は流体供給システムから分離される。バイパス流体流路64は、未濾過の流体がハウジング吐出口37に直接流れることを可能にする。このバイパス流体経路は、フィルタカートリッジ20が供給流体を濾過しなくても、流体がフィルタカートリッジとスプールマニホールドのアセンブリ10の下流側のユーザーに供給されることを可能にする。したがって、フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリ10の下流側への流体の流れを中断する必要は決してない。
【0039】
図4及び図10、そして図11及び図13に最良に示されるように、シール44は、バイパス流体流路64が大気中に漏れるのを防ぐ。図11に示すように、シール40及び42は、バイパス流体流路64からの流体が、未濾過の流体の流路60及び濾過された流体の流路62に流入することも防ぐ。本開示のこの典型的な代表的な実施形態において、シール44はまた、未濾過の流体の流路60及び濾過された流体の流路62に第二のシールを供給し、シール40とシール42のどちらかが破損すると、大気中への漏れを防ぐ。具体的には、シール44は、弁ハウジング32と弁本体34との間に位置し、バイパス流体流路64を取り囲む。シール44はまた、未濾過の流体の流路60及び濾過された流体の流路62の周りに延びる。シール44は、当該技術分野で周知のように溝に配置されることが分かる。シール25及び26のように、シール40、42及び44は、NBR若しくはEPDMエラストマー又は当業者に周知の好適な材料から形成されてもよい。
【0040】
図14及び図15は、それぞれ第一の回転位置と第二の回転位置にあるスプール弁マニホールド30に挿入された代表的なフィルタカートリッジ20を示す。フィルタカートリッジ20の吸入/吐出部24は、突起21を含む。弁ハウジング32は、挿入カム48を含む。突起21及び挿入カム48は、挿入カム要素と呼ばれてもよい。挿入されたフィルタカートリッジを伴う本体34が第二の回転位置(図15に示される)から第一の回転位置(図14に示される)に回転されるときは、突起21は、挿入カム48と相互に作用し合う。フィルタカートリッジ20が第二の回転位置から第一の回転位置に回転されると、突起21は、挿入カム48に乗り上げ、カートリッジ20を弁本体34内に前進させ、カートリッジ20を弁本体34と封止するように係合させる。挿入カム要素の相互作用は、フィルタカートリッジ20を矢印Cの方向と反対に移動させる(図8を参照)。したがって、図14は、弁本体34内に完全に据えられたフィルタカートリッジ20を示し、一方図15は、弁本体34内に挿入されているが、まだ弁本体34と封止するように係合されいないフィルタカートリッジ20を示す。示された代表的な実施形態において、二つの突起21が設けられて、入/吐出部24の各側部に一つある。対応して、二つの挿入カム48が、弁ハウジング32上に相補的に配置されている。当業者は、突起又は他の表面部分2を弁ハウジング32上に設けることができ、対応するカム部分をフィルタカートリッジ20上に設けることができることを理解するであろう。
【0041】
図14及び図15は、排出カム36とフィルタカートリッジ20の肩部表面46との間の相互作用も示している。排出カム36は、弁ハウジング32上に設けられる。排出カム36と肩部表面46とは、排出カム要素と呼ばれてもよい。フィルタカートリッジ20が第一の回転位置(図14)から第二の回転位置(図15)へ回転されるとき、排出カム36と肩部表面46の相互作用は、弁本体34から矢印Cの方向に(図8参照)フィルタカートリッジ20を摺動式に排出する。この相互作用は、吸入/吐出部24と弁本体34との間のシールを断ち切る。挿入カム要素のように、当業者は、突起又は表面部分を弁ハウジング32上に設けることができ、対応するカム部分をフィルタカートリッジ20上に設けることができることを理解するであろう。
【0042】
弁ハウジング32、弁本体34及びブラケット31は、それに限定はされないが、アイソプラスト又は成型ポリプロピレンを含む、当業者に周知のあらゆる適当な材料で形成されてもよい。ブラケット31は、ガラス充填ポリプロピレン又は補強のための他の強化プラスチックからも形成されてもよい。
【0043】
図1〜8を再び参照して、代表的な任意のハンドル28が、フィルタカートリッジ20上のフィルタカートリッジ20の吸入/吐出部24に反対の端部に設けられていることが分かる。フィルタカートリッジ20を第一の回転位置から第二の回転位置に、逆もまた同様に回転させるのを補助するために、そしてまた取り付けスプール弁マニホールドアセンブリ33から外されたフィルタカートリッジを摺動式に取り除くために、ハンドル28は、ユーザーによって掴まれてもよい。ハンドル28は、フィルタカートリッジ20の遠末端部に位置するために、フィルタカートリッジ20と弁本体34との間の封止係合を断ち切るために必要な力を軽減する。当業者は、ハンドル又はフィルタカートリッジ20を掴む他の手段が、フィルタカートリッジ20の長さに沿った他の位置に配置されることができ、さらにシールのあらゆる圧縮変形を克服するための機械的な利点をもたらすことを理解するであろう。
【0044】
例えば、図16を参照して、フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリ10のための格納箱70が示される。格納箱70は、器具又は他の装置の壁又はドアに取り付けられてもよい。格納箱70は、取り付けスプール弁マニホールドアセンブリ33の近くの箱74に回転するように取り付けられたドア72を含む。ハンドル76が、ドア72の一側面上に設けられ、一以上のブラケット78が、ドア72の他の側面上に設けられる。ブラケット78は、フィルタカートリッジ20を摺動式に収容する寸法に作られる。
【0045】
フィルタカートリッジ20を取り付けスプール弁マニホールドアセンブリ33に挿入するために、図16に示すようにユーザーはドア72を開き、フィルタカートリッジ20の突起21が弁ハウジング32内に配置され、かつ、吸入/吐出部24が弁本体内に配置されるように、ブラケット78内にフィルタカートリッジ20を摺動式に挿入する。この回転位置(すなわち、第二の回転位置)において、ハウジング吸入口39は、バイパス流体流路64を通じてハウジング吐出口37に流体的に連結する。ドア72を回転させて閉じると、フィルタカートリッジ20は、摺動式に動かされ、フィルタカートリッジ20が第一の回転位置に回転されると、突起21の挿入カム48との相互作用によって弁本体34と封止係合する。この第一の回転位置において上述のように、ハウジング吸入口39が、流体流路60を通じてカートリッジ吸入口29に流体的に連通し、ハウジング吐出口37が、流体流路62を通じてカートリッジ吐出口27に流体的に連通することにより、流体供給システムからの流体が、フィルタカートリッジ20を通して濾過されることを可能にする。取り付けスプール弁マニホールドアセンブリ33からフィルタカートリッジ20を取外すために、ドア72が回転されて開くことにより、フィルタカートリッジ20は、弁本体34から摺動式に遠ざけられ、弁本体34とフィルタカートリッジ20の封止係合は、肩部表面46と排出カム36との相互作用により断ち切られる。
【0046】
フィルタカートリッジ20を取り付けスプール弁マニホールドアセンブリ33内に設置するという簡単な動作のために、スプール弁マニホールドアセンブリ33は、器具又は他の適切な装置内の又はその上のあらゆる方向と位置に容易に取り付けることができ、それは当業者により理解されるであろう。この容易さは、例えば、それらの用途に最も良く適合するように多様に構成される機器作製のような作製を可能にし、フィルタシステムに対して費用を変更する必要はない。
【0047】
不適合なカートリッジがシステムに使用されることへの上記の防止を有効にするために、相補的な挿入カム48に沿って異なる突起21の寸法、形状及び位置並びにそれらの組み合わせを有することによって、カートリッジがスプール弁マニホールド内に挿入されることを妨げることが可能であるように思われるが、カートリッジの突起の形状は、最適化された挿入及び取外しの抵抗力をカートリッジにもたらすように形作られるものと現状考えられているため、そのような全ての変更が最適であるとは限らず、他の問題に繋がることもある。不適切なカートリッジが前記マニホールドに設置されるのを妨げるのに十分な著しい変更をすることによって、カートリッジの突起の形状は変更されなければならなく、そのため挿入の抵抗力が著しく増加され、現在考えられる結果として、その弁を機能させるためにユーザーが操作することをより困難にするであろうと現在考えられる。カートリッジを取外すための力も増加し、したがってシステムは一般のユーザーによる利用がより困難になるであろうとも現在考えられる。
【0048】
またカートリッジの突起の形状は限られるために、適合する組み合わせの数は極めて限られることになり、したがって多様な組み合わせのための設計の有効性を最小限にする。
【0049】
フィルタカートリッジ20及びスプール弁マニホールドの接触面は、それぞれ相補的な鍵構造体を含む。上記の相補的な鍵構造体は特別に設計されることにより、上記の使用に有効な複数の可能な相補的な鍵構造の模様から、ある特定の相補的な鍵構造体の模様を有する特定の型のフィルタカートリッジのみが、整合する特定の相補的な鍵構造体を有するスプール弁マニホールド接触面に設置されることができる。
【0050】
一つの代表的なシステムは、図17〜図21に示すように機械的なシステムにより実現される鍵システムを含み、フィルタカートリッジの様々な鍵形状は、整列されて、スプール弁マニホールドの上に配置されるスプール弁マニホールド接触面の上の様々な鍵形状と正しく係合しなければならず、鍵形状は、フィルタカートリッジ20及びスプール弁マニホールド30に形成される突起及び窪みに対する複数の寸法、形状及び配置並びにそれらの組み合わせのあらゆる有効な組み合わせから選択され、それは当業者に周知であろう。鍵化されたフィルタアセンブリと題された米国特許第6,458,269号及び同第6,949,189B2号で開示され、本出願の譲受人により所有されるもののような機械的な鍵システムは、本開示の可能な特定の実施形態に類似しており、その実施形態に適用可能でありえる代表的な手法を開示しており、本開示と矛盾しない程度に参照として本明細書に組み込まれている。
【0051】
一つの代表的な機械的な鍵システム80は、図17〜図21に示されている。これらの図は、概念の基本原理を示し、当業者に理解されるような突起と窪みとの可能な全ての組み合わせと、カートリッジの接続構成部分内とスプール弁マニホールドの対応する受け入れ構成部分内とに形成されることが可能な他の実施可能な組み合わせとを開示することを意図するものではない。
【0052】
図17、図18及び図20は、フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドとの適切な構成要素上にそれぞれに形成された鍵構造体82、84の概念と構成を示している。具体的には図示されるように、相対的に大きな突起86は、フィルタカートリッジ首部88の一側面上に形成され、相対的に小さな突起90は、フィルタカートリッジ首部88の他の側面上に形成され、相補的な寸法の窪み又は切り欠き部91、92は、スプール弁マニホールドの対応する部位上に形成され(図19及び図20)、それによって、図19及び図21に最良に示されるように、前記突起21が挿入カム48に挿入されるときは、フィルタカートリッジはスプール弁マニホールド内に動作可能に挿入される。
【0053】
当業者に理解されるように、任意の一つのフィルタ又はカートリッジ/スプール弁マニホールドの組み合わせの上にあまりにも多くの相補的な部材を有することになるという実地上の結果としての限界を伴うが、相補的な突起/窪みの寸法、形状、及び個数は、ほぼ無限に変更することができる。
【0054】
選択性接触機能を行う鍵システムは、限定されるものではないが、RFIDタグ、磁気リーダー及びバーコードリーダー並びに当該技術分野で周知の他の有効なシステムのような、他の機械的ではない技術の使用により得られることもできる。これらの機械的ではないタイプの鍵において、フィルタカートリッジから末端の器具又はディスペンサーへの水の流れを制御するために使用されるソレノイド弁の駆動を制御するために、電子機器が使用されることもありえ、それは、2006年3月23日に発行された、「流体処理カートリッジの効率を監視するためのシステム」と題する米国特許出願公開第2006/0060512A1号に含まれる開示で明確にされており、この開示は本出願と矛盾しない程度に参照として本明細書に組み込まれている。
【0055】
本開示のマニホールドアセンブリ内に組み込むことのできる一つの可能な任意の吸入構成要素は、フィルタカートリッジがスプール弁マニホールドに設置されていないときは、システムを「遮断」型システムに変換するための機構を提供する。この任意の構成要素(変更された吸入部)は、スプール弁マニホールドの上のカム表面によって制御されるポペット弁を利用する。スプール弁マニホールドがフィルタカートリッジの取外し位置に回されるときは、ポペット弁は閉じ、スプール弁マニホールドを通る流体の流れを止める。スプール弁マニホールドがフィルタモードの位置(フィルタが設置される位置)に回されるときは、ポペット弁は開かれ、流体がスプール弁マニホールドを通じてフィルタカートリッジ内に流れることを可能にする。
【0056】
図22〜26に示すように、変更された吸入アセンブリ100は、「浮動式」アセンブリとして構成されている。浮動式アセンブリは、ばねが充填されており、そのためフィルタカートリッジ内とスプール弁マニホールド内の内部圧力が増加するにつれて、吸入サブアセンブリはスプール弁マニホールドから押し離され始め、ポペット弁は閉じ始める。吸入において予め定められた圧力に達すると、吸入サブアセンブリは、スプール弁マニホールドからポペット弁が着座する(閉じる)ために十分な距離に押し離されて、したがってスプール弁マニホールド内への流体の流れを遮断し、その後フィルタカートリッジへの流体の流れを遮断する。
【0057】
液体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリ10のスプール弁マニホールド30構成要素は、本開示により、現状好ましくは3つの部品を含み、それらは、吸入アセンブリ100、フィルタ相互接続構造体102及び吐出アセンブリ104である。これらの3つの副構成要素の相互関係は流体の流れを制御し、現状好ましくはフィルタカートリッジ20内への水の流れ及びフィルタカートリッジ20からの水の流れを制御する。図示される代表的な実施形態において、吸入アセンブリ100は、ばねが取り付けられた要素である。用語「ばねが取り付けられた要素」とは、フィルタカートリッジ20がマニホールドアセンブリ30内に設置されて、そこから取り外されるときに、吸入アセンブリ100が、フィルタカートリッジ首部又は茎部88の移動とともに上下に移動することを意味する。
【0058】
図示されるように、スプール弁マニホールド吸入アセンブリ30は、代表的な吐出アセンブリ102、代表的な吸入アセンブリ100、代表的な吸入戻しばね106及び代表的な吸入戻し止め108を含む。
【0059】
図22〜26に示すように、本開示による吸入アセンブリ100の一つの現状の好ましい実施形態は、代表的な吸入110、代表的な吸入コネクタ112、代表的なポペット弁114、代表的なポペット弁ばね116、代表的なコレット118、代表的なコレット保持具120、及び代表的なシール構造体若しくはOリング122を含む。
【0060】
吸入アセンブリ100は、フィルタ相互接続構造体(頭部)124と接触するための頭部接触面部品123を含み、例えばOリング125のようなシール構造体を受け入れるための吸入アセンブリ内に動作可能に配置された吸入コネクタ112と、液体濾過システム(図示されず)内のフィルタカートリッジがスプール弁マニホールドアセンブリ30に動作可能に配置されるときにポペット弁114をフィルタカートリッジ20の方へ偏倚させるためのばねを有しており、吸入アセンブリ上に動作可能に配置された吸入ポペット弁114とを含む。
【0061】
図25及び26に最良に示されるように、吸入戻しばね106が設けられ、吸入アセンブリ100と動作可能に接触し、以下ではさらに詳細に説明される。
【0062】
吸入アセンブリ100はばねが取り付けられた要素であるために、カートリッジがマニホールド30に設置されるときは、吸入アセンブリ100は流体圧力により上下に移動する。具体的には、フィルタカートリッジが設置され、ポペット弁114が開位置に偏倚しているとき、ポペット弁114は、常にフィルタカートリッジポペット接触部126と係合される。しかしながら、流体濾過システム(図示せず)の流体圧力が増加するにつれて、吸入アセンブリ100は勢いよく移動し始めて、フィルタカートリッジ20から離れる。液体圧力が増加し続けるにつれて、吸入アセンブリ100は、ポペット弁114が閉じるためにフィルタカートリッジ20から十分に離れて移動し、したがって図26に示されるように吸入液体圧力を遮断する。
【0063】
フィルタが内外に並進(クリックイン/クリックアウト)することを可能する機構を備えた流体濾過システムを有するために、システム内への水の流れ又はシステムからの水の流れを制御する口部(吸入口又は吐出口)の少なくとも一つが、「浮遊」することを可能にしなければならないことが分かった。
【0064】
静止(すなわち、流体濾過システムが流体又は水で満たさていれるが、吐出口は閉じており、そのため水が流体濾過システムを通じて移動することができない)状態では、水は、水を含有することができるあらゆる容積を有する空洞(これは、基本的にあらゆる圧力下のOリングの間にある)内に捕獲される。
【0065】
したがって、フィルタカートリッジを前方に並進させるために、これらの容積を有する空洞は、フィルタと共に並進することできることが必要である(これは、水柱がその容積を変えることなく移動されることを基本的に必要とする)。
【0066】
本開示の吸入部110が、移動/転移/浮遊することが可能でない場合、フィルタOリングの間に捕獲されている水注は、並進することができず、圧縮されなければならないだろう。これらの水注が、フィルタ並進を行うために圧縮される必要がある場合、フィルタカートリッジは、取外しの際に前方に押されるので、フィルタOリングの間に捕獲されている水を圧縮する力は、水を圧縮するために必要とされる水圧のために非常に高くなるであろう。
【0067】
したがって、任意の「浮遊」吸入部から得られる効果は、本開示のこの特定の代表的な実施形態の成果のある実施のために極めて望ましいことが分かった。吸入部を「浮遊」構成要素として図示したが、水が水を圧縮することなく移動されることを可能にする吐出部又は他の弁サブアセンブリは、「浮遊」構成要素として使用されることができることは理解されるべきである。
【0068】
システム内の流体圧力量による吸入アセンブリ100のこの現象は、本開示のシステムを自動液体遮断システムに変換する。図26に示すように、液圧が、選択されて、予め定められた所望の最大の使用システム圧力を超して増加すると、ポペット弁114が閉じることにより、ポペット弁吸入部130を閉じ、フィルタカートリッジ20から遠ざかる吸入アセンブリ100の移動より、フィルタカートリッジ20への液体の流れを自動的に遮断する。液圧が選択されたシステムの使用圧力内にある水準まで減少すると、ポペット弁吸入130が開かれることにより(図24を参照)、図24に示されるように、液体がフィルタカートリッジ20内にそしてフィルタカートリッジ20を通じて流れることを可能にし、吐出部110を通じて液体濾過システムから出て行く。
【0069】
本開示で使用される液体濾過システム(図示しない)は、使用圧力限界を自動的に制御することができるので、それらの結果、いくつかの独自のシステム安全特性が直接生じる。例えば、流体濾過システムが水打ち(すなわち、水撃)又は高い圧力を受けなければならないとしても、吸入アセンブリ(すなわち、ヘッド、ブラケット、フィルタカートリッジ、吐出アセンブリなど)の下流の構成部品が、約0.69Mpa(100psi)を超えるこの水打ち又は高い圧力にさらされることはないであろう。具体的には、図26に示すように、吸入アセンブリ132が、図25と比較してポペット弁114からより遠くへ移動されることにより、ポペット弁シートをスプール弁マニホールドと接触しないように移動し、したがってフィルタカートリッジ内への液体の流れ又はフィルタカートリッジからの液体の流れを妨げる。
【0070】
この独自の革新的な安全特性のために、マニホールドアセンブリ30及びフィルタカートリッジ20の下流の構成要素は、上記の高い圧力の事象に耐えるように作製される必要はない。下流の構成要素を上記の高圧力に耐えるように作製する必要がないということは、液体濾過システムの製造者が、使用される必要のある材料の種類及び使用されるそれらの材料の強度の点で著しい費用削減を実現することを可能にするであろう。本開示にしたがって作製される流体濾過システムは、上記のシステムにおける現在の一般的な材料及び壁厚と比較して、低価格の物品材料と比較的薄い壁の部品で現在組み立てられることができるであろう。より低価格の物品材料及び比較的薄い壁の部品の利用は、材料費の見込みと製造費用の見込みから、各構成要素の費用を劇的に削減するであろう。
【0071】
したがって、上述したような本開示により複数の代表的な流体濾過システムを生み出すことは可能であり、製造者が、それまで流体濾過システム全体が制御されるべきであると望む、あらゆる圧力限界まで、その流体濾過システムは、カスタマイズされることができる。理解されるべきであるように、遮断圧力は、吸入戻し/圧縮ばね106により制御され、この吸入戻し/圧縮ばね106の特性を変更することにより、使用圧力と遮断圧力は、周知の原理にしたがって変更されることができる。
【0072】
吸入アセンブリ100のポペット弁114は、圧力レベルが予め定められた最大限界より下に戻されると、高圧力で流れを遮断し自身をリセットする若しくは通常の流れの操作に戻す能力を有する。この予め定められた最大限界は、当業者に周知のように、吸入戻しばねの強さを変更することにより簡単に変更されることができる。
【0073】
本開示は、例示した実施形態に対して説明され示されたが、流体濾過アセンブリと、濾材を含有する交換可能な流体フィルタカートリッジとを含む現在開示された流体濾過システムの精神及び範囲から逸脱することなく、それらについての改良や変更が可能であることは明確であり、流体濾過アセンブリは、最初の交換可能な流体フィルタカートリッジの取外しを容易にする能力と、その後流体供給システム内のその中に別の交換可能な流体フィルタカートリッジの設置を容易にする能力とを有し、特に、スプール弁マニホールドアセンブリは、請求項により定義されるような流体濾過アセンブリからの交換可能な流体フィルタカートリッジの迅速で容易な取外し、又は流体濾過アセンブリへの交換可能な流体フィルタカートリッジの迅速で容易な設置を容易にする。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】図1は、アセンブリが第一の回転位置に示されている、本開示の代表的な実施形態によるフィルタカートリッジ及びスプール弁マニホールドのアセンブリの斜視図。
【図2】図2は、図1の代表的な実施形態による流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの側面図。
【図3】図3は、図1の代表的な実施形態による流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの正面図。
【図4】図4は、図1の代表的な実施形態による流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの分解斜視図。
【図5】図5は、アセンブリが第二の回転位置に示されている、図1の代表的な実施形態による流体フィルタカートリッジ及びスプール弁マニホールドのアセンブリの斜視図。
【図6】図6は、図5の態様による流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの側面図。
【図7】図7は、図5の態様による流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの正面図。
【図8】図8は、流体フィルタカートリッジがアセンブリから取外されることを示している、図5の態様による流体フィルタカートリッジ及びスプール弁マニホールドのアセンブリの側面図。
【図9】図9は、本開示の一つの実施形態による流体フィルタカートリッジの一部分の横断面図。
【図10】図10は、フィルタカートリッジと弁本体とが第一の回転位置にある、本開示の代表的な実施形態によるスプール弁マニホールドアセンブリに挿入された流体フィルタカートリッジの部分的横断面図。
【図11】図11は、弁ハウジングが部分的に透かされ、流体フィルタカートリッジ及び弁本体が第一の回転位置に示されている、流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの一部分の斜視図。
【図12】図12は、流体フィルタカートリッジ及び弁本体が第二の回転位置に示されている、本開示の代表的な実施形態によるスプール弁マニホールドアセンブリに挿入された流体フィルタカートリッジの一部分の横断面図。
【図13】図13は、弁ハウジングが部分的に透かされ、流体フィルタカートリッジ及び弁本体が第二の回転位置にある、流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの一部分の斜視図。
【図14】図14は、流体フィルタカートリッジ及び弁本体が第一の回転位置にある、挿入カム要素及び排出カム要素の一態様を示している図1の代表的な実施形態の概略的断面側面図。
【図15】図15は、流体フィルタカートリッジ及び弁本体が第二の回転位置にある、挿入カム要素及び排出カム要素の一態様を示している図1の代表的な実施形態の概略的断面側面図。
【図16】図16は、任意の格納箱と共に示される流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの斜視図。
【図17】図17は、代表的な鍵システムと共に示される流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの斜視図。
【図18】図18は、スプール弁マニホールドアセンブリに挿入されようとしている代表的な鍵システムを有するフィルタカートリッジを示している、図17に示される流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの斜視図。
【図19】図19は、設置された/使用位置にある代表的な鍵システムを有する代表的な流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの部分的な斜視図。
【図20】図20は、使用位置に設置される前の、又は使用位置から引き出される前の第一の回転位置にある代表的な鍵システムを有する代表的な流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの部分的な斜視図。
【図21】図21は、設置された/使用位置にある代表的な鍵システムを有する別の代表的な流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの部分的な斜視図。
【図22】図22は、設置される前の第二の回転位置にある代表的な任意の吸入弁を有する代表的な流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの部分的な斜視図。
【図23】図23は、設置された後の第一の回転位置にある代表的な任意の吸入弁を有する代表的な流体フィルタカートリッジとスプール弁マニホールドのアセンブリの部分的な斜視図。
【図24】図24は、流体フィルタカートリッジ及び弁本体が第一の回転位置にある又は設置された位置にある、任意の吸入弁の一態様を示す、図23の代表的な実施形態の概略的な横断面図。
【図25】図25は、流体フィルタカートリッジ及び弁本体が第二の回転位置にある又は取外された位置にある、任意の吸入弁の一態様を示す、図23の代表的な実施形態の概略的な横断面図。
【図26】図26は、流体フィルタカートリッジ及び弁本体が第一の回転位置にあり、ポペット弁が閉じている状態にある、高圧の状態を示す、図23の代表的な実施形態の概略的な横断面図。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カートリッジ吸入口及びカートリッジ吐出口を含む吸入/吐出部を有するフィルタカートリッジと共に使用されるスプール弁マニホールドであって、前記スプール弁マニホールドが、
ハウジング吸入口及びハウジング吐出口を有する弁ハウジングと、
前記弁ハウジング内に動作可能に配置され、かつ、前記弁ハウジングに対して第一軸の周りを回転するように構成された弁本体と、
を含み、
前記弁本体が前記第一軸に垂直な方向への前記弁本体内への前記吸入/吐出部の挿入によって前記フィルタカートリッジの吸入/吐出部を受け入れるように構成されていることにより、前記弁本体が前記弁ハウジングに対して第一の回転位置にあるときは、前記ハウジング吸入口と前記カートリッジ吸入口とが、第一の流体流路を通じて流体的に連通し、前記ハウジング吐出口と前記カートリッジ吐出口とが、第二の流体流路を通じて流体的に連通し、かつ、前記弁本体が前記弁ハウジングに対して第二の回転位置にあるときは、前記ハウジング吸入口と前記カートリッジ吸入口とが、流体的に連通せず、前記ハウジング吐出口と前記カートリッジ吐出口とが、流体的に連通しない、スプール弁マニホールド。
【請求項2】
前記弁本体が前記弁ハウジングに対して前記第二の回転位置にあるときは、前記ハウジング吸入口と前記ハウジング吐出口とが、第三の流体流路を通じて流体的に連通する、請求項1に記載のスプール弁マニホールド。
【請求項3】
前記弁本体が前記弁ハウジングに対して前記第二の回転位置にあるときは、前記ハウジング吸入口と前記ハウジング吐出口とが、流体的に連通しない、請求項1に記載のスプール弁マニホールド。
【請求項4】
前記弁ハウジングが、
前記フィルタカートリッジ上の相補的な挿入カム要素と協働するように構成された挿入カム要素を含む、請求項1に記載のスプール弁マニホールド。
【請求項5】
前記弁ハウジングが、
前記フィルタカートリッジ上の相補的な排出カム要素と協働するように構成された排出カム要素を含む、請求項1に記載のスプール弁マニホールド。
【請求項6】
前記弁本体と前記弁ハウジングとの間に配置され、かつ、前記第一の流体流路からの流体漏れを防ぐように構成された第一のシールと、
前記弁本体と前記弁ハウジングとの間に配置され、かつ、前記第二の流体流路からの流体漏れを防ぐように構成された第二のシールと、
前記弁本体と前記弁ハウジングとの間に配置され、かつ、前記第三の流体流路からの流体漏れを防ぐように構成された第三のシールと、
を含む、請求項2に記載のスプール弁マニホールド。
【請求項7】
カートリッジ吸入口及びカートリッジ吐出口を含む吸入/吐出部を有するフィルタカートリッジと共に使用されるスプール弁マニホールドであって、前記スプール弁マニホールドが、
ハウジング吸入口及びハウジング吐出口を有する弁ハウジングと、
前記弁ハウジング内に動作可能に配置され、かつ、前記弁ハウジングに対して第一軸の周りを回転するように構成された弁本体と、
を含み、
前記弁本体が、前記第一軸に垂直な方向への前記弁本体内への前記吸入/吐出部の挿入によって前記フィルタカートリッジの吸入/吐出部を受け入れるように構成されていることにより、前記弁本体が前記弁ハウジングに対して第一の回転位置にあるときは、前記ハウジング吸入口と前記カートリッジ吸入口とが、第一の流体流路を通じて流体的に連通し、前記ハウジング吐出口と前記カートリッジ吐出口とが、第二の流体流路を通じて流体的に連通し、かつ、前記弁本体が前記弁ハウジングに対して第二の回転位置にあるときは、前記ハウジング吸入口と前記カートリッジ吸入口とが、流体的に連通せず、前記ハウジング吐出口と前記カートリッジ吐出口とが、流体的に連通せず、
前記フィルタカートリッジが、前記カートリッジがマニホールドアセンブリに設置されるときに流体圧力の変動により上下に移動する吸入アセンブリを含み、前記吸入アセンブリが、ポペット弁を含み、前記ポペット弁が、前記フィルタカートリッジが設置されて前記ポペット弁が開位置に偏倚しているときはフィルタカートリッジのポペット接触面に常に係合され、前記流体圧力が十分に上昇するにつれて、前記吸入アセンブリが、前記フィルタカートリッジから十分に遠く離れるように移動することにより、前記ポペット弁が、閉じて吸入流圧が遮断される、スプール弁マニホールド。
【請求項8】
カートリッジ吸入口及びカートリッジ吐出口を含む吸入/吐出部を有する流体フィルタカートリッジと共に使用されるスプール弁マニホールドであって、前記スプール弁マニホールドが、
ハウジング吸入口及びハウジング吐出口を有する弁ハウジングと、
前記弁ハウジング内に配置され、かつ、前記弁ハウジングに対して第一軸の周りを回転するように構成された弁本体と、
前記スプール弁マニホールド及び前記流体フィルタカートリッジの上に動作可能に配置された鍵構造体と、を含み、
前記弁本体がフィルタカートリッジの吸入/吐出部を受け入れるように構成されていることにより、前記弁本体が前記弁ハウジングに対して第一の回転位置にあるときは、前記ハウジング吸入口と前記カートリッジ吸入口とが、第一の流体流路を通じて流体的に連通し、前記ハウジング吐出口と前記カートリッジ吐出口とが、第二の流体流路を通じて流体的に連通し、前記弁本体が前記弁ハウジングに対して第二の回転位置にあるときは、前記ハウジング吸入口と前記カートリッジ吸入口とが、流体的に連通せず、前記ハウジング吐出口と前記カートリッジ吐出口とが、流体的に連通せず、
前記鍵構造体が、前記スプール弁マニホールド及び前記流体フィルタカートリッジ上に動作可能に配置され、前記スプール弁マニホールド及び前記流体フィルタカートリッジの上の前記鍵構造体が相補的である場合には前記弁マニホールドと前記流体フィルタカートリッジとの動作可能な相互接続を容易にすることに有効であり、前記スプール弁マニホールド及び前記流体フィルタカートリッジの上の前記鍵構造体が相補的でない場合には前記弁マニホールドと前記流体フィルタカートリッジとの動作可能な相互接続を妨げることに有効である、スプール弁マニホールド。
【請求項9】
前記弁本体が、前記第一軸に垂直な方向への前記弁本体内への前記吸入/吐出部の挿入によって前記フィルタカートリッジの前記吸入/吐出部を受け入れるように構成されている、請求項8に記載のスプール弁マニホールド。
【請求項10】
前記弁ハウジングが、
前記フィルタカートリッジ上の相補的な挿入カム要素と協働するように構成された挿入カム要素を含む、請求項8に記載のスプール弁マニホールド。
【請求項11】
前記弁ハウジングが、
前記フィルタカートリッジ上の相補的な排出カム要素と協働するように構成された排出カム要素を含む、請求項8に記載のスプール弁マニホールド。
【請求項12】
フィルタカートリッジ及びスプール弁マニホールドのアセンブリであって、
フィルタ要素、並びに前記フィルタ要素に流体的に連通するとともにカートリッジ吸入口及びカートリッジ吐出口を有する吸入/吐出部を有するフィルタカートリッジと、
ハウジング及び本体を含むスプール弁マニホールドと、を含み、
前記ハウジングが、流体供給システムに流体的に連通するように構成されたハウジング吸入口及びハウジング吐出口を有し、前記本体が、前記ハウジング内に配置されかつ前記ハウジングに対して第一軸の周りを回転するように構成されていることにより、前記フィルタカートリッジの前記吸入/吐出部が、前記第一軸に垂直な方向への前記本体内への前記吸入/吐出部の挿入によって前記本体に流体的に連結される、アセンブリ。
【請求項13】
前記本体が前記ハウジングに対して第一の回転位置にあるときは、前記ハウジング吸入口と前記カートリッジ吸入口とが、第一の流体流路を通じて流体的に連通し、前記ハウジング吐出口と前記カートリッジ吐出口とが、第二の流体流路を通じて流体的に連通し、かつ、前記本体が前記ハウジングに対して第二の回転位置にあるときは、前記ハウジング吸入口と前記カートリッジ吸入口とが、流体的に連通せず、前記ハウジング吐出口と前記カートリッジ吐出口とが、流体的に連通しない、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記本体が前記ハウジングに対して第二の回転位置にあるときは、前記ハウジング吸入口と前記ハウジング吐出口とが、第三の流体流路を通じて流体的に連通する、請求項13に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記スプール弁マニホールド及び前記フィルタカートリッジの少なくとも一つが、挿入カムを含む、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記スプール弁マニホールド及び前記フィルタカートリッジの少なくとも一つが、排出カムを含む、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項17】
前記本体が第一の回転位置から第二の回転位置に回転したときは、前記フィルタカートリッジが、前記本体から排出される、請求項13に記載のアセンブリ。
【請求項18】
前記本体が第二の回転位置から第一の回転位置に回転したときは、前記フィルタカートリッジが、前記本体内に移動する、請求項13に記載のアセンブリ。
【請求項19】
回転中は、前記フィルタカートリッジがブラケットに対して回転する角度が、90度未満である、請求項13に記載のアセンブリ。
【請求項20】
前記スプール弁マニホールドに隣接して回転可能に取り付けられたブラケットを含み、前記ブラケットが、前記本体が第一の回転位置から第二の回転位置に回転したときは、前記フィルタカートリッジを摺動式に保持するように構成されている、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項1】
カートリッジ吸入口及びカートリッジ吐出口を含む吸入/吐出部を有するフィルタカートリッジと共に使用されるスプール弁マニホールドであって、前記スプール弁マニホールドが、
ハウジング吸入口及びハウジング吐出口を有する弁ハウジングと、
前記弁ハウジング内に動作可能に配置され、かつ、前記弁ハウジングに対して第一軸の周りを回転するように構成された弁本体と、
を含み、
前記弁本体が前記第一軸に垂直な方向への前記弁本体内への前記吸入/吐出部の挿入によって前記フィルタカートリッジの吸入/吐出部を受け入れるように構成されていることにより、前記弁本体が前記弁ハウジングに対して第一の回転位置にあるときは、前記ハウジング吸入口と前記カートリッジ吸入口とが、第一の流体流路を通じて流体的に連通し、前記ハウジング吐出口と前記カートリッジ吐出口とが、第二の流体流路を通じて流体的に連通し、かつ、前記弁本体が前記弁ハウジングに対して第二の回転位置にあるときは、前記ハウジング吸入口と前記カートリッジ吸入口とが、流体的に連通せず、前記ハウジング吐出口と前記カートリッジ吐出口とが、流体的に連通しない、スプール弁マニホールド。
【請求項2】
前記弁本体が前記弁ハウジングに対して前記第二の回転位置にあるときは、前記ハウジング吸入口と前記ハウジング吐出口とが、第三の流体流路を通じて流体的に連通する、請求項1に記載のスプール弁マニホールド。
【請求項3】
前記弁本体が前記弁ハウジングに対して前記第二の回転位置にあるときは、前記ハウジング吸入口と前記ハウジング吐出口とが、流体的に連通しない、請求項1に記載のスプール弁マニホールド。
【請求項4】
前記弁ハウジングが、
前記フィルタカートリッジ上の相補的な挿入カム要素と協働するように構成された挿入カム要素を含む、請求項1に記載のスプール弁マニホールド。
【請求項5】
前記弁ハウジングが、
前記フィルタカートリッジ上の相補的な排出カム要素と協働するように構成された排出カム要素を含む、請求項1に記載のスプール弁マニホールド。
【請求項6】
前記弁本体と前記弁ハウジングとの間に配置され、かつ、前記第一の流体流路からの流体漏れを防ぐように構成された第一のシールと、
前記弁本体と前記弁ハウジングとの間に配置され、かつ、前記第二の流体流路からの流体漏れを防ぐように構成された第二のシールと、
前記弁本体と前記弁ハウジングとの間に配置され、かつ、前記第三の流体流路からの流体漏れを防ぐように構成された第三のシールと、
を含む、請求項2に記載のスプール弁マニホールド。
【請求項7】
カートリッジ吸入口及びカートリッジ吐出口を含む吸入/吐出部を有するフィルタカートリッジと共に使用されるスプール弁マニホールドであって、前記スプール弁マニホールドが、
ハウジング吸入口及びハウジング吐出口を有する弁ハウジングと、
前記弁ハウジング内に動作可能に配置され、かつ、前記弁ハウジングに対して第一軸の周りを回転するように構成された弁本体と、
を含み、
前記弁本体が、前記第一軸に垂直な方向への前記弁本体内への前記吸入/吐出部の挿入によって前記フィルタカートリッジの吸入/吐出部を受け入れるように構成されていることにより、前記弁本体が前記弁ハウジングに対して第一の回転位置にあるときは、前記ハウジング吸入口と前記カートリッジ吸入口とが、第一の流体流路を通じて流体的に連通し、前記ハウジング吐出口と前記カートリッジ吐出口とが、第二の流体流路を通じて流体的に連通し、かつ、前記弁本体が前記弁ハウジングに対して第二の回転位置にあるときは、前記ハウジング吸入口と前記カートリッジ吸入口とが、流体的に連通せず、前記ハウジング吐出口と前記カートリッジ吐出口とが、流体的に連通せず、
前記フィルタカートリッジが、前記カートリッジがマニホールドアセンブリに設置されるときに流体圧力の変動により上下に移動する吸入アセンブリを含み、前記吸入アセンブリが、ポペット弁を含み、前記ポペット弁が、前記フィルタカートリッジが設置されて前記ポペット弁が開位置に偏倚しているときはフィルタカートリッジのポペット接触面に常に係合され、前記流体圧力が十分に上昇するにつれて、前記吸入アセンブリが、前記フィルタカートリッジから十分に遠く離れるように移動することにより、前記ポペット弁が、閉じて吸入流圧が遮断される、スプール弁マニホールド。
【請求項8】
カートリッジ吸入口及びカートリッジ吐出口を含む吸入/吐出部を有する流体フィルタカートリッジと共に使用されるスプール弁マニホールドであって、前記スプール弁マニホールドが、
ハウジング吸入口及びハウジング吐出口を有する弁ハウジングと、
前記弁ハウジング内に配置され、かつ、前記弁ハウジングに対して第一軸の周りを回転するように構成された弁本体と、
前記スプール弁マニホールド及び前記流体フィルタカートリッジの上に動作可能に配置された鍵構造体と、を含み、
前記弁本体がフィルタカートリッジの吸入/吐出部を受け入れるように構成されていることにより、前記弁本体が前記弁ハウジングに対して第一の回転位置にあるときは、前記ハウジング吸入口と前記カートリッジ吸入口とが、第一の流体流路を通じて流体的に連通し、前記ハウジング吐出口と前記カートリッジ吐出口とが、第二の流体流路を通じて流体的に連通し、前記弁本体が前記弁ハウジングに対して第二の回転位置にあるときは、前記ハウジング吸入口と前記カートリッジ吸入口とが、流体的に連通せず、前記ハウジング吐出口と前記カートリッジ吐出口とが、流体的に連通せず、
前記鍵構造体が、前記スプール弁マニホールド及び前記流体フィルタカートリッジ上に動作可能に配置され、前記スプール弁マニホールド及び前記流体フィルタカートリッジの上の前記鍵構造体が相補的である場合には前記弁マニホールドと前記流体フィルタカートリッジとの動作可能な相互接続を容易にすることに有効であり、前記スプール弁マニホールド及び前記流体フィルタカートリッジの上の前記鍵構造体が相補的でない場合には前記弁マニホールドと前記流体フィルタカートリッジとの動作可能な相互接続を妨げることに有効である、スプール弁マニホールド。
【請求項9】
前記弁本体が、前記第一軸に垂直な方向への前記弁本体内への前記吸入/吐出部の挿入によって前記フィルタカートリッジの前記吸入/吐出部を受け入れるように構成されている、請求項8に記載のスプール弁マニホールド。
【請求項10】
前記弁ハウジングが、
前記フィルタカートリッジ上の相補的な挿入カム要素と協働するように構成された挿入カム要素を含む、請求項8に記載のスプール弁マニホールド。
【請求項11】
前記弁ハウジングが、
前記フィルタカートリッジ上の相補的な排出カム要素と協働するように構成された排出カム要素を含む、請求項8に記載のスプール弁マニホールド。
【請求項12】
フィルタカートリッジ及びスプール弁マニホールドのアセンブリであって、
フィルタ要素、並びに前記フィルタ要素に流体的に連通するとともにカートリッジ吸入口及びカートリッジ吐出口を有する吸入/吐出部を有するフィルタカートリッジと、
ハウジング及び本体を含むスプール弁マニホールドと、を含み、
前記ハウジングが、流体供給システムに流体的に連通するように構成されたハウジング吸入口及びハウジング吐出口を有し、前記本体が、前記ハウジング内に配置されかつ前記ハウジングに対して第一軸の周りを回転するように構成されていることにより、前記フィルタカートリッジの前記吸入/吐出部が、前記第一軸に垂直な方向への前記本体内への前記吸入/吐出部の挿入によって前記本体に流体的に連結される、アセンブリ。
【請求項13】
前記本体が前記ハウジングに対して第一の回転位置にあるときは、前記ハウジング吸入口と前記カートリッジ吸入口とが、第一の流体流路を通じて流体的に連通し、前記ハウジング吐出口と前記カートリッジ吐出口とが、第二の流体流路を通じて流体的に連通し、かつ、前記本体が前記ハウジングに対して第二の回転位置にあるときは、前記ハウジング吸入口と前記カートリッジ吸入口とが、流体的に連通せず、前記ハウジング吐出口と前記カートリッジ吐出口とが、流体的に連通しない、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記本体が前記ハウジングに対して第二の回転位置にあるときは、前記ハウジング吸入口と前記ハウジング吐出口とが、第三の流体流路を通じて流体的に連通する、請求項13に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記スプール弁マニホールド及び前記フィルタカートリッジの少なくとも一つが、挿入カムを含む、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記スプール弁マニホールド及び前記フィルタカートリッジの少なくとも一つが、排出カムを含む、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項17】
前記本体が第一の回転位置から第二の回転位置に回転したときは、前記フィルタカートリッジが、前記本体から排出される、請求項13に記載のアセンブリ。
【請求項18】
前記本体が第二の回転位置から第一の回転位置に回転したときは、前記フィルタカートリッジが、前記本体内に移動する、請求項13に記載のアセンブリ。
【請求項19】
回転中は、前記フィルタカートリッジがブラケットに対して回転する角度が、90度未満である、請求項13に記載のアセンブリ。
【請求項20】
前記スプール弁マニホールドに隣接して回転可能に取り付けられたブラケットを含み、前記ブラケットが、前記本体が第一の回転位置から第二の回転位置に回転したときは、前記フィルタカートリッジを摺動式に保持するように構成されている、請求項12に記載のアセンブリ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【公表番号】特表2008−540976(P2008−540976A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−512443(P2008−512443)
【出願日】平成18年5月16日(2006.5.16)
【国際出願番号】PCT/US2006/018929
【国際公開番号】WO2006/124906
【国際公開日】平成18年11月23日(2006.11.23)
【出願人】(506067903)スリーエム イノベーティブ プロパティーズ カンパニー (23)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月16日(2006.5.16)
【国際出願番号】PCT/US2006/018929
【国際公開番号】WO2006/124906
【国際公開日】平成18年11月23日(2006.11.23)
【出願人】(506067903)スリーエム イノベーティブ プロパティーズ カンパニー (23)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]