説明

フィルタープレスにおけるろ布位置検出装置

【課題】 機場の現場雰囲気等に左右されずに精度の高い検知が可能なフィルタープレスにおけるろ布の位置検出装置を提供する。
【解決手段】 並列するろ板5に沿って配設したサポートガイド25に感圧スイッチ26を付設し、ろ板5上部に検知レバー27の基端部を着脱自在に枢着し、検知レバー27に連結した昇降杆29をろ布7の上部ろ布芯金11の昇降に連動させて揺動自在とし、ろ布7が下降したときに検知レバー27で感圧スイッチ26を押圧するもので、機場の現場雰囲気(処理液・蒸気・ガス・粉塵等)による酸化や付着物の影響を受けることなく、常時安定した高精度の検知が行える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ろ布を走行させてケーキを剥離するフィルタープレスの改良に関し、詳しくは、ろ布の走行異常を検知するためのろ布位置検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、圧搾後に並列したろ板を開板し、ろ布を下降させてケーキを剥離するフィルタープレスにおいて、ろ板の閉板圧搾時にろ布が所定の位置にあることを検知する装置として、各ろ板上の一定の位置に、適宜の支持装置によって変位自在に支持され、且つ所定の待機位置(a位置からb位置)に付勢された可動部材を配設すると共に、各可動部材に夫々各ろ布支持バーに対する作動板を連結して、各ろ布支持バーによって夫々その上端位を支持された各ろ布が各ろ板間において所定の位置(a位置)にもたらされると、各ろ布支持バーが作動板に夫々作用して可動部材の透視孔が一直線上にもたらされる透視照準装置を構成し、一定の直線上に位置せしめて投光器と受光器を対設したもので、ろ布に異常がなければ(a)位置に保たれる透視孔を通して投光器の光を受光器でもって検出することができ、ろ布に異常があると(b)位置に保たれる可動部材によって投光器の光が遮断されることから、その異常が検知されるようになっているろ布の停止位置検出装置が特許文献1に開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、各ろ板の列の上方位に、ろ板の列に沿って一対の平行な電極帯を張設し、この一対の電極帯に電極帯間の導通検出装置を接続し、各ろ板の上部に夫々検知レバーを配設し、検知レバーの適所に最上昇位置近傍に達したろ布支持バーの上面に接触して検知レバーの自由端側をろ布支持バーの上下動に連動させるための検知部を設け、各検知レバーの上下動自在な自由端により一対の電極帯間を導通させるための導通板が2本の電極帯に対して接離自在に支持しているろ布の異常検出装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭57−35375号公報
【特許文献2】実開昭64−1708号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図9(A)に示すように、投光器の光を受光器で検知する検出装置は、フィルタープレスの機場で被処理液またはろ布の洗浄水等から発生する蒸気、ガス、粉塵等により投光が遮断あるいは散光され、誤作動を起こし易いという課題がある。そのために、光源を大容量あるいはレーザー光線とすると、その分電力を消費し、また、安全面(人体への影響)でも問題があった。
【0006】
また、図9(B)に示すように、導通板で一対の電極帯間を導通させて検知する検出装置は、フィルタープレスの機場で発生する現場雰囲気による導通板の表面の酸化や付着物による接触不良、及び導通板の振れや電極帯の撓み等により導通板が2本の電極帯上に静止しないことによる検知不良を起こし易いという問題があった。
【0007】
この発明は、ろ布位置検出装置を改良し、機場の現場雰囲気等に左右されずに精度の高い検知が可能なフィルタープレスにおけるろ布の位置検出装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明のフィルタープレスにおけるろ布位置検出装置の要旨は、開閉自在に並列した複数のろ板と、これらのろ板間に吊設されたろ布とでろ過室を形成し、脱水終了後、ろ布を下降させながら脱水ケーキを排出するろ布走行型フィルタープレスにおいて、ろ板の列に沿ってサポートガイドを橋架し、サポートガイドに感圧スイッチを付設すると共に、ろ板の上部に検知レバーの基端部を着脱自在に枢着し、検知レバーに連結した昇降杆を上部ろ布芯金の昇降に連動させて、検知レバーで感圧スイッチを押圧するもので、機場の現場雰囲気(処理液・蒸気・ガス・粉塵等)による酸化や付着物の影響を受けずに、ろ布位置を検出することができる。感圧スイッチを十分な強度を有する剛性体であるサポートガイド上に配設するので、撓み等により検知不良を起こすことがない。
【0009】
検知レバーを揺動自在にろ板の肩部に枢着し、検知レバーの先端部を斜め下方に曲折し、検知レバーの中間部に逆U字状に形成した昇降杆を取り付けて、昇降杆の先端部にろ布の上部ろ布芯金に当接するろ布芯金当接部とろ板の頂上部に当接するろ板当接部を設け、ろ布がろ過位置より下方にある時は検知レバーの先端部を感圧スイッチに当接させ、ろ布がろ過位置に上昇して上部ろ布芯金にろ布芯金当接部が当接する時は検知レバーの先端部を感圧スイッチから離間させるもので、ろ布の昇降に連動して検知レバーが揺動し、機場の現場雰囲気等に左右されずに精度の高い検知が可能となる。
【0010】
感圧スイッチをテープスイッチとしたので、1本の帯状で付設に手間が掛からない。また、テープスイッチが帯状であるので、検知レバーが振れても容易に押圧することができる。
【発明の効果】
【0011】
この発明に係るフィルタープレスにおけるろ布位置検出装置は上記のように構成してあり、感圧式スイッチを下部電極、上部電極、絶縁材、外皮材から構成し、外皮材を軟質の樹脂を用いているため、内部に湿気や粉塵等の異物が極めて入り難い構造であり、機場の現場雰囲気(処理液・蒸気・ガス・粉塵等)による酸化や付着物の影響を受けない。そのため、外部環境に影響を受けることなく、常時安定した検知が行える。
また、感圧スイッチが帯状であるので、検知レバーが振れても容易に押圧することが可能である。
さらに、感圧スイッチを十分な強度を有する剛性体であるサポートガイド上に配設するので、突発的な衝撃による変形や経年変化による撓み等により検知不良を起こすことがない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】この発明に係るろ布位置検出装置を有するフィルタープレスの概略側面図である。
【図2】同じく、ろ板間に吊設したろ布の斜視図である。
【図3】同じく、ろ板間に吊設したろ布の吊設装置の側断面図である。
【図4】同じく、ろ布位置検出装置の側面図である。
【図5】同じく、ろ布位置検出装置の正面図である。
【図6】同じく、ろ布位置検出装置の要部拡大図である。
【図7】同じく、ろ布位置検出装置の要部拡大図である。
【図8】同じく、感圧スイッチの一例の構成図である。
【図9】同じく、従来のろ布位置検出装置の構成を示す斜視略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
この発明に係るフィルタープレスにおけるろ布位置検出装置を図面に基づき詳述すると、図1はろ布位置検出装置を有するフィルタープレスの概略側面図であって、フィルタープレス1は、フロントフレーム2とリアーフレーム3に橋架したガイドレール4上に、開閉自在に並列された複数のろ板5と、これらのろ板5のろ過床面6を覆うように吊設されたろ布7とでろ過室8を形成し、リアーフレーム3にろ板5の油圧シリンダー9を支架してある。油圧シリンダー9を伸長させてムーバブルヘッド35をフロントフレーム2方向に押圧することによりろ板5を閉板し、閉板したろ板5,5間のろ過室8に原液を供給すれば、ろ液はろ布7を通過して外部に排出される。ろ布7で捕捉された固形物はケーキ層を形成しながら脱水される。脱水終了後、油圧シリンダー9を収縮してろ板5を開板する。そして、ろ布駆動機10を作動させて、ろ布7を下降走行させながら脱水ケーキを排出するようにしている。
【0014】
図2はろ板間に吊設したろ布の斜視図であって、一対の長方形のろ布7は、互いの上端部を合着した上で折り返して縫合した筒状の上端縁7aと、各々の下端部を折り返して縫合した一対の筒状の下端縁7bとを有する。上端縁7a及び下端縁7bには、ろ布7の幅より長い上部ろ布芯金11及び下部ろ布芯金12がそれぞれ挿通されて止め付けられている。上部ろ布芯金11の両端部には、タイトナーボルト13を端部に有する駆動チェーン14がそれぞれ連結されている。
一対のろ布7の上方中央部には原液の給液板15が挟持されている。給液板15には、前面から後面に貫通する原液供給路16と、この原液供給路16の下側内周面から給液板15の下端に貫通する給液路17とが設けられている。
【0015】
図3はろ板間に吊設したろ布の吊設装置の側断面図であって、一対のろ布7は並列したろ板5の間に吊設され、それぞれ前後のろ板5のリターンロール18に、反転時原液側ろ過面が下側になるように掛け回されている。
ろ布7の上部ろ布芯金11に連結された駆動チェーン14は、前方のろ板5のろ布駆動軸19のスプロケット20に掛けまわされ、ろ板5の前面側に垂下される。垂下された駆動チェーン14は、チェーンガイドローラ20a及びチェーンガイドプレート20bに案内されてろ板5のシール面5a及びろ過床6に略平行に延び、ろ板5下部の2本のリターンロール18に掛けまわされたろ布7の下部ろ布芯金12に連結される。ここで、各ろ布7の下部ろ布芯金12は、駆動チェーン14のタイトナーボルト13に固定された吊金具21に係止されている。
並列したろ板5を閉板すると、前後のろ板5の凹所5bに、ろ布7に止着された給液板15が挟持され、一対のろ布7が前後のろ板5のろ過床6に張設されて、それらの間にろ過室8が画成される。
2本のリターンロール18は、互いに上下方向に位置をずらして支架されている。洗浄管22は、これらのリターンロール18の下方にこれらに平行に設けられ、リターンロール18に掛けまわしたろ布7の反転部に向けられた複数のノズル22aを有する。
【0016】
一対のろ布7のうち前方側のろ布7を、ろ布7の前方にあるろ板5の後方側のリターンロール18に巻き掛けて、そのろ布7の下部ろ布芯金12をろ板5の前面側に垂下した駆動チェーン14の下端に連結された吊金具21に係止する。また、ろ板5とその前列のろ板5との間に同様に垂下された一対のろ布7の後方側のろ布7をろ板5の後方側のリターンロール18に巻き掛けて、そのろ布7の下部ろ布芯金12を、吊金具21に係止する。
この吊金具21の構成によれば、ろ布7の交換・取外し点検等の際にも、上述のようにろ布7の吊設・取外しを並列したろ板4の側方から容易に行うことができる。
【0017】
ろ布7の走行について詳述すると、ろ板5の開板後、図1に示すろ布駆動機10を作動してスライドシャフト23を回転させる。これにより、スライドシャフト23に連結されたろ布駆動軸19が回転し、その両端に嵌着されたスプロケット20及びこのスプロケット20に掛けまわされた駆動チェーン14を介して、図3に示す一対のろ布7が開板したろ板5の間を降下する。このとき、ろ過室8で形成された脱水ケーキは、ろ布7とともにろ板5の間を降下し、ろ布7がそれぞれリターンロール18において反転する時に、ろ布7から剥離される。
ケーキ剥離後、ろ布7は、一列隣のろ過室8を構成していた一対のろ布7のうち一方とともに駆動チェーン14により引き上げられ、ろ板5間を上昇する。このとき、ろ布7は、互いの原液側ろ過面同士を向き合わせて重ねられているので、ろ布7に付着している残存ケーキによってろ板5が汚染されることはない。
並列したろ板5,5間のすべてのろ布7を一斉に走行させて、ろ布7間のケーキを自動的に排出するので、ケーキの排出操作の所要時間が短縮される。
ろ布7がリターンロール18において反転する際に、ろ布7の原液側ろ過面に向けて、洗浄管22から洗浄水を噴射する。これによりろ布7の目詰まりを解消することができる。このときノズル22aからはリターンロール18に向けて洗浄水を噴射する。これによりリターンロール18に付着した汚泥を洗い流すことができる。
このようにろ板5から外すことなく洗浄を行うことができるので、ろ過効率を低下させることなくフィルタープレス1の連続運転が可能となる。
【0018】
ろ布の位置検出装置は、図4及び5に示すように、フロントフレーム2とリアーフレーム3にそれぞれブラケット24,24を立設し、そのブラケット24,24間に橋架したサポートガイド25上に付設した感圧スイッチ26を備えている。
感圧スイッチ26を押圧する検知レバー27の一端は、ろ板5上部の肩部に設けられた取付板28に着脱自在に枢着されており、検知レバー27の他端は支持部を中心に上下に揺動する。
検知レバー27の中間部には、丸棒を曲げて逆U字状に形成した昇降杆29が取り付けられている。昇降杆29の両下端には、それぞれろ布7の上部ろ布芯金11に当接するろ布芯金当接部29aと、ろ板5の頂上部5cに当接するろ板当接部29bとが設けられている。
検知レバー27の先端部27cは、サポートガイド25上に付設している感圧スイッチ26に、上方から水平状態で検知レバー27の下部が当接するよう下方に曲折されている。なお、感圧スイッチ26に水平状態で当接させるための別部材を検知レバー27に連結してもよく、感圧スイッチ26の付設角度を調整して検知レバー27が傾倒状態で感圧スイッチ26に当接してもよい。
ろ布7が上限位置にあるときは、昇降杆29のろ布芯金当接部29aが上部ろ布芯金11に当接して、検知レバー27を上方に傾倒させることにより感圧スイッチ26と離間させる。ろ布7が下降すると、検知レバー27がろ布芯金当接部29aと上部ろ布芯金11との当接を保ちながら自重により傾転する。
検知レバー27の先端部27cで感圧スイッチ26を押圧している位置、すなわち検知レバーが最も下方に傾転している状態であっても、昇降杆29のろ板当接部29bはろ板5の頂上部5cの上方に位置してあり、フィルタープレス1の運転中にろ板当接部29bはろ板5と当接しない。オーバーホール等でサポートガイド25を分解・組立する際には、昇降杆29のろ板当接部29bをろ板5の頂上部5cに当接させて検知レバー27の傾転を防止し、容易に作業を行うことができる。
なお、図4のA部は、ろ布7が下降して検知レバー27が感圧スイッチ26に当接している状態を示している。
【0019】
図6に示すように、検知レバー27の基端部には、取付板28の端部に取り付けられた平板28aが挿通される短管部27aが設けられている。短管部27aの側面には、検知レバー27を鉛直に立てた際に下端となる位置に、平板28aの厚みより若干広くかつ平板28aの幅より狭いスリット27bが設けられている。検知レバー27を取付板28に装着する際は、検知レバー27を鉛直に立てた状態で、スリット27bに平板28aを通した後、検知レバー27を短管部27aの中心軸周りに回転させる。スリット27bの幅は平板28aの幅より狭いので、検知レバー27が鉛直にならない限り、短管部27aは平板28aから外れない。検知レバー27を取付板28から取り外す際は、検知レバー27を回転させて鉛直にした後、平板28aをスリット27bに通して検知レバー27上方に引き抜けばよい。
【0020】
図7に示すように、ろ布7を下降していくと、やがて検知レバー27の曲折された先端部27cがサポートガイド25上に付設している感圧スイッチ26に当接する(実線部)。それ以後ろ布7が下降し続けても、検知レバー27は自重により感圧スイッチ26を押圧した状態で下限位置に保持される(2点鎖線部)。
ケーキ排出後にろ布7が上昇すると、ろ布芯金当接部29aが上昇してきたろ布7の上部ろ布芯金11に再び当接し、検知レバー27が下限位置から上限位置に上昇させられる。
なお、昇降杆29は、ろ布駆動軸19の上方を跨ぐように形成されており、上述のようにろ布7の昇降により検知レバー27が上限位置と下限位置との間を揺動する間、ろ布駆動軸19に干渉しない。また、検知レバー27を鉛直に起こす際にも、昇降杆29がろ布駆動軸19に干渉しないので、ろ布7の交換・点検時に検知レバー27を容易に脱着することができる。
【0021】
このように、なんらかの異常の発生により、少なくとも一枚のろ布7が上昇せず、検知レバー27が感圧スイッチ26に当接しているときは、検知信号を受信したままの状態となっている。検知信号を受信している間は、油圧シリンダー9の作動を停止して、ろ板5を閉板させないように制御している。
ろ板5の閉板前に、ろ布7の走行異常の発生を検知できるので、一部のろ布7が下降した状態でろ板5を閉板することにより、上部ろ布芯金11または下部ろ布芯金12をろ板5,5間に挟み込む等の事故を未然に防止できる。
【0022】
図8は感圧スイッチの一例の構成図であって、本実施例では感圧スイッチ26としてテープスイッチ30を用いている。テープスイッチ30は、下部電極31、上部電極32、絶縁材33、外皮材34から構成されている。なお、テープスイッチ30は、下部電極31と上部電極32との間に電圧を印加して使用する。外皮材34を軟質の樹脂を用いているため、内部に湿気や粉塵等の異物が極めて入り難い構造であり、機場の現場雰囲気(処理液・蒸気・ガス・粉塵等)による酸化や付着物の影響を受けない。そのため、外部環境に影響を受けることなく、常時安定した検知が行える。
外皮材34が矢印Z1方向に押圧されると、上部電極32が矢印Z1方向に押圧されて、下部電極31に接触し、電流が流れる。これによって、接触が検知される。また、外皮材34の矢印Z1方向への押圧が解除されると、上部電極32が矢印Z2方向に復帰して、下部電極31との接触が解除され、電流が流れなくなる。
【0023】
本実施例では、多数の並列したろ板5にそれぞれ検知レバー27を配設しているため、1本の帯状のテープスイッチ30をサポートガイド25上に付設しているが、内部に湿気や粉塵等の異物が入り難い構造であれば使用に問題はなく、感圧スイッチ26としてマットスイッチ、フットスイッチ、タッチパッド等を適宜選択できる。
また、ろ布7の数量や設置場所に合わせて小片を付設、あるいは数群に分けて付設してもよい。
付設に際しては現場雰囲気(処理液・蒸気・ガス・粉塵等)で剥離しないような接着剤による貼着、固定部材による固着、あるいは溝を形成して装着等の任意の方法を選択できる。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明のフィルタープレスにおけるろ布位置検出装置は、機場の現場雰囲気(処理液・蒸気・ガス・粉塵等)による酸化や付着物の影響を受けることなく、常時安定した高精度の検知が行えるので、様々な分野における原液のろ過・脱水用フィルタープレスに適用することができる。また、ケーキの排出操作の所要時間が短縮できるろ布走行型フィルタープレスであるので、大容量・高圧搾に対応できる有用な脱水機となるものである。
【符号の説明】
【0025】
1 フィルタープレス
5 ろ板
5c 頂上部
7 ろ布
8 ろ過室
11 上部ろ布芯金
25 サポートガイド
26 感圧スイッチ
27 検知レバー
27c 先端部
29 昇降杆
29a ろ布芯金当接部
29b ろ板当接部
30 テープスイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開閉自在に並列した複数のろ板(5)と、これらのろ板(5,5)間に吊設されたろ布(7)とでろ過室(8)を形成し、脱水終了後、ろ布(7)を下降させながら脱水ケーキを排出するろ布走行型フィルタープレス(1)において、ろ板(5)の列に沿ってサポートガイド(25)を橋架し、サポートガイド(25)に感圧スイッチ(26)を付設すると共に、ろ板(5)の上部に検知レバー(27)の基端部を着脱自在に枢着し、検知レバー(27)に連結した昇降杆(29)を上部ろ布芯金(11)の昇降に連動させて、検知レバー(27)で感圧スイッチ(26)を押圧することを特徴とするフィルタープレスにおけるろ布位置検出装置。
【請求項2】
上記検知レバー(27)を揺動自在にろ板(5)の肩部に枢着し、検知レバー(27)の先端部(27c)を斜め下方に曲折し、検知レバー(27)の中間部に逆U字状に形成した昇降杆(29)を取り付けて、昇降杆(29)の先端部にろ布(7)の上部ろ布芯金(11)に当接するろ布芯金当接部(29a)とろ板(5)の頂上部(5c)に当接するろ板当接部(29b)を設け、ろ布(7)がろ過位置より下方にある時は検知レバー(27)の先端部(27c)を感圧スイッチ(26)に当接させ、ろ布(7)がろ過位置に上昇して上部ろ布芯金(11)にろ布芯金当接部(29a)が当接する時は検知レバー(27)の先端部(27c)を感圧スイッチ(26)から離間させることを特徴とする請求項1に記載のフィルタープレスにおけるろ布位置検出装置。
【請求項3】
上記感圧スイッチ(26)をテープスイッチ(30)としたことを特徴とする請求項1または2に記載のフィルタープレスにおけるろ布位置検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−161354(P2011−161354A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−26153(P2010−26153)
【出願日】平成22年2月9日(2010.2.9)
【出願人】(000197746)株式会社石垣 (116)
【Fターム(参考)】