説明

フィールド装置用ワイヤレス通信アダプタ

ワイヤレス・プロセス通信アダプタ(14、30)が提供される。アダプタ(14、30)は、複数の開口(150、152)を有するハウジング(120)を含む。エンド・キャップ(124)は、複数の開口(150、152)の第1の開口(150)に結合される。フィールド装置継手(122)は、複数の開口(150、152)の第2番目(152)に配設される。ハウジング(120)、エンド・キャップ(124)及びフィールド装置継手(122)は、その内部にチャンバ(130)を画定する。少なくとも1つの回路基板がチャンバ(130)内部に配設され、回路基板(132、134)は、その上に配設されたワイヤレス通信回路を有し、フィールド装置継手(122)を介してフィールド装置(12)に結合可能である。1つの態様では、チャンバ内の実質的に全ての残容積が固体材料(136)で充填される。別の態様では、フィールド装置継手(122)には防爆バリア(164)が設けられる。本態様の組み合わせもまた提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景技術
工業的な設定では、制御システムが、工業及び化学プロセス等の在庫を監視して制御するために用いられる。通常、制御システムは、工業用プロセスの主要な地点に分散されて、プロセス制御ループによって制御室内の制御回路に結合されたフィールド装置を用いて、これらの機能を行う。用語「フィールド装置」は、工業用プロセスの測定、制御及び監視で用いられる、分散された制御又はプロセス監視システムで機能を行う、現在既知であるか又はまた既知ではない全ての装置を含む任意の装置を意味する。
【背景技術】
【0002】
いくつかのフィールド装置は、トランスデューサを含む。トランスデューサは、物理的な入力にもとづいて出力信号を生成する装置か、あるいは入力信号にもとづいて物理的な出力を生成する装置を意味すると理解される。通常、トランスデューサは、入力を、異なる形式を有する出力に変換する。トランスデューサのタイプは、各種分析機器、圧力センサ、サーミスタ、熱電対、歪みゲージ、流量トランスミッタ、ディジタル弁コントローラ、流量計、流量計算器、ポジショナ、アクチュエータ、ソレノイド、インジケータ照明装置及び他を含む。
【0003】
通常、各フィールド装置は、プロセス制御ループを経由して、プロセス制御室又は他の回路と通信するために用いられる通信回路をさらに含む。いくつかの設備では、プロセス制御ループをさらに用いて、フィールド装置に電力供給するために、フィールド装置に、調整された電流及び/又は電圧を伝える。また、プロセス制御ループは、データをアナログ形式あるいはディジタル形式で伝送する。
【0004】
従来、アナログフィールド装置は、2線式プロセス制御電流ループにより制御室に接続されたもので、各装置は単一の2線式制御ループにより制御室に接続されていた。通常、2線間での電圧差は、アナログモード向けの12〜45ボルト及びディジタルモード向けの9〜50の電圧範囲内に維持される。いくつかのアナログフィールド装置は、電流ループを通過する電流を、感知されたプロセス変数に比例する電流に変調することにより、制御室に信号を送信する。他のアナログフィールド装置は、制御室の制御下で、ループを通る電流の大きさを制御することによって動作を行うことができる。加えて、又はこれに代えて、プロセス制御ループは、フィールド装置と通信するために用いられるディジタル信号を伝送することもできる。
【0005】
いくつかの設備では、フィールド装置と通信するために、ワイヤレス技術が用いられ始めてきた。ワイヤレス動作は、フィールド装置の配線及びセットアップを簡略化する。しかし、大多数のフィールド装置は、プロセス制御室にハードワイヤード接続され、ワイヤレス通信技術を用いない。
【0006】
工業用プロセスプラントは、多くの場合、数百あるいは数千ものフィールド装置を包含する。これらのフィールド装置の多くが、高度な電子機器を包含し、従来のアナログ4−20mA測定よりも多くのデータを提供することが可能である。数多くの理由で、それらの費用から、多くのプラントは、そのようなフィールド装置によって提供されてもよい余分なデータを利用しない。これによって、フィールド装置に取り付けて、ワイヤレスネットワークを介して、制御システム又は他の監視又は診断システム又はアプリケーションにデータを送信し返すことができるようなフィールド装置用ワイヤレスアダプタの必要性が生じている。
【0007】
工業用プロセスプラントを稼動させるために、フィールド装置は多くの場合、危険場所承認レーティングを保持することが必要とされる。異なるタイプのレーティングがあり、広範に採用されるために、ワイヤレスフィールド装置アダプタは、そのフィールド装置の危険場所承認レーティングを損なうことなく、そのようなフィールド装置のそれぞれに取り付けが可能である必要がある。
【0008】
これらの承認レーティングの1つは、防爆又は爆発防護レーティングとして知られる。防爆筐体の目的は、可燃性ガスが筐体に入り込んで発火した場合に、爆発を封じ込めることである。筐体が爆発を封じ込めることに失敗した場合、周囲のガスが発火して、壊滅的な結果となる可能性がある。ワイヤレス装置製造者が直面する1つの課題は、爆発圧力に耐えることが可能である筐体を介して、ワイヤレス信号を伝搬する方法である。そのような筐体は、多くの場合大きく、金属、たとえば鋼鉄又はアルミニウム製である。現在使用できるワイヤレス送信技術は、厚いガラスのアンテナレドームか、又はエネルギ制限回路を有し、比較的壊れやすい「ラバーダック」アンテナに装着された防爆性の同軸フィードスルーを含む。プラスチックのレドーム単体では、爆発圧力に耐えることが可能とは考えられず、またそれらが承認機関の耐薬品性、環境抵抗性、及び耐衝撃性要求に適合するとは考えられない。
【0009】
別のタイプの承認レーティングは、本質的安全(IS)として知られる。本質的に安全な装置は、電子機器内に存在するエネルギ量を制限し、電子部品が、電気的故障の場合にアークの発生を防止するために十分に遠くに離れて間隔を置かれることを確実にすることによって、可燃性ガスの発火を防止する。電子部品によって発生する熱もまた制御される。装置の電子機器を本質的に安全にすることは、部品数が増えるとともに、回路基板サイズを増大させる傾向にある。このことはまた、装置の形状因子を最小化する必要がある場合に、課題をもたらす。
【0010】
ワイヤレス通信アダプタが防爆設備で用いられるためには、それ自体が防爆性である必要があり、2つの装置間の接続に防爆バリアが設けられる必要がある。本質的に安全な設備のためには、ワイヤレス通信回路も同様に本質的に安全である必要がある。そのようなアダプタを任意の装置に取り付けるための能力はまた、形状要素を大きくする。工業用装置、たとえばフィールド装置は、多くの構成で設置されることができ、多くの場合余裕のない空間に配設される。このことは、小規模で邪魔にならない設計を必要とする。これを達成するために、アンテナをワイヤレス通信アダプタと一体型にすることと、回路基板サイズを最小化することが有益である。このことは、防爆認定あるいは本質的安全認定を必要とする設備のための設計を複雑にする。
【0011】
比較的小規模で突出せず、しかもなおかつ防爆認定及び本質的安全の要求への遵守を容易にすることができるフィールド装置用のワイヤレス通信アダプタを提供することは、ワイヤレスプロセス通信技術を前進させる。
【発明の概要】
【0012】
ワイヤレスプロセス通信アダプタが提供される。アダプタは、複数の開口を有するハウジングを含む。エンドキャップは、複数の開口の第1の開口に結合される。フィールド装置継手は、複数の開口の第2番目に配設される。ハウジング、エンドキャップ及びフィールド装置継手は、その内部にチャンバを画定する。少なくとも1つの回路基板がチャンバ内部に配設され、回路基板は、その上に配設されたワイヤレス通信回路を有し、フィールド装置継手を介してフィールド装置に結合可能である。1つの態様では、チャンバ内の実質的に全ての残容積が固体材料で充填される。別の態様では、フィールド装置継手には防爆バリアが設けられる。各態様の組み合わせもまた提供される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態のワイヤレス通信アダプタに動作可能に結合された、プロセス・ワイヤード・フィールド装置の線図である。
【図2】本発明の一実施形態の、フィールド装置及びワイヤレス・プロセス通信アダプタの簡略化された断面図である。
【図3】本発明の一実施形態のワイヤレス・プロセス通信アダプタの断面線図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態では、全体として、防爆性かあるいは本質的に安全なワイヤード・フィールド装置に、そのようなフィールド装置の承認レーティングを損なうことなく取り付けられ得るワイヤレス・トランスミッタを提供する。ワイヤレス通信アダプタは、爆発防護を提供し、しかも好ましくは本質的に安全な電子機器を包含するように構成される。好ましくは、アダプタは、ワイヤード装置への接続点に防爆バリアを含み、完全に密閉された電子機器を含む。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態の、ワイヤレス通信アダプタ14に動作可能に結合されたプロセス・ワイヤード・フィールド装置12の線図である。フィールド装置12は、プロセス流体圧力トランスミッタとして図1に図示され、たとえばChanhassen, MinnesotaのEmerson Process Managementより入手可能な、商品名Model 3051Sで販売されているものであるが、任意の好適なフィールド装置を用いてもよい。通常、フィールド装置は、センサ・モジュール、たとえばセンサ・モジュール16と、電子機器モジュール、たとえば電子機器モジュール18とを含む。さらに、上述のように、フィールド装置12は、多くの場合、防爆規則を遵守するように設計される。さらに、フィールド装置12内部の電子機器の設計は、本質的安全要求、たとえば1998年10月にFactory Mutual Researchによって、APPROVAL STANDARD INTRINSICALLY SAFE APPARATUS AND ASSOCIATED APPARATUS FOR USE IN CLASS I, II, AND III, DIVISION 1 HAZARDOUS (CLASSIFIED) LOCATIONS, CLASS NUMBER 3610と題して公布された規格の1以上の部分に従うことができる。通常、フィールド装置12は、センサ・モジュール16内に、センサ、たとえば圧力センサを含み、プロセス流体特性、たとえば圧力を変換し、電子機器モジュール18にそのプロセス流体変数の電気表示を提供する。そして、電子機器モジュール18は、通常は入力部20を介して結合するプロセス通信ループを経由して、プロセス変数情報を通信する。
【0016】
上記のように、プロセス・ワイヤード・フィールド装置に、さらなる通信能力、たとえばワイヤレス通信能力を提供することが有利になってきている。ワイヤレス・プロセス通信アダプタ、たとえばプロセス通信アダプタ14を設けることによって、プロセス・ワイヤード接続を介して送信することができるよりも、さらなるディジタル情報を伝達することができる。そのような情報は、別個の監視、又は診断システム又は分析用のアプリケーションに通信されてもよい。また、さらなる通信資源、たとえばアダプタ14を単に設けることによっても、二重化通信が可能になる。プロセス通信アダプタ14は、防爆及び/又は本質的安全要求に適合し続けるためのアセンブリの能力に悪影響を及ぼすことなく、フィールド装置に結合可能であることが重要である。
【0017】
図2は、本発明の一実施形態の、フィールド装置12及びワイヤレス・プロセス通信アダプタ30の簡略化された断面図を示す。フィールド装置12は、入力部20及び導管11を介してプロセス通信ループ22に結合される。プロセス通信ループの例は、ハイウェイ・アドレサブル・リモート・トランスデューサ(HART(登録商標))プロトコル及びFOUNDATION(登録商標)フィールドバス・プロトコルを含む。しかし、他のワイヤード・プロセス通信プロトコルが既知である。プロセス変数トランスミッタの例では、フィールド装置12は、プロセス変数を測定するための測定回路52に接続しているプロセス変数センサ50を含む。トランスミッタ回路54は、プロセス変数を受信して、既知の技術を用いて2線式プロセス制御ループ22上にプロセス変数を通信するように構成される。フィールド装置12は、接続ブロック106を介して2線式プロセス制御ループ22に結合する。ワイヤレス通信アダプタ30は、接続ブロック106を介して2線式プロセス制御ループ22に結合し、たとえば、ねじ山/溝接続123及び109を介して、フィールド装置12のハウジングに装着される。ワイヤレス・プロセス通信アダプタ30のシャーシは、ワイヤ108を介して、フィールド装置12の電気的接地コネクタ110に結合する。フィールド装置12は、ワイヤレス・プロセス通信アダプタ30からの接続線112に結合する2線式プロセス接続ブロック102を含む。ワイヤレス・プロセス通信アダプタ30のハウジング120は、ワイヤレス・プロセス通信アダプタ30のワイヤレス通信回路に結合するアンテナ126を保持する。無線周波数(RF)を透過させるエンド・キャップ124は、ハウジング120にシール可能に結合するように用いられ、それを介してRF信号を送信することが可能である。図2に示された構成では、無線周波数アダプタに5つの電気接続が設けられ、それには電気的な接地の接続とともに4つのループ接続が含まれる。
【0018】
図3は、本発明の一実施形態のワイヤレス・プロセス通信アダプタの断面線図である。図3に図示されるように、ワイヤレス・プロセス通信アダプタは、好ましくは、一端に無線周波数を透過するレドーム又はエンド・キャップ124を収容するための大きな開口150を有し、他端にフィールド装置継手122を収容するための比較的小さな開口152を有する、円筒形の金属筐体120を含む。電子機器154は、好ましくは一対のプリント回路基板132、134上のキャビティ130内部に存在する。電子機器は、好ましくは、ワイヤレス通信回路を含み、ワイヤレス・プロセス通信アダプタが1以上のワイヤレス通信プロトコルに従って通信することを可能にする。好適なワイヤレス・プロセス通信プロトコルの例は、ワイヤレス・ネットワーキング技術(たとえば、Irvine, CaliforniaのLinksysによって構築されたIEEE 802.11bワイヤレス・アクセス・ポイント及びワイヤレス・ネットワーキング装置)、セルラ式又はディジタル・ネットワーキング技術(たとえば、San Jose, CaliforniaのAeris Communications Inc.によるMicroburst(登録商標))、超広域帯(ウルトラ・ワイド・バンド)、自由空間光通信(フリー・スペース・オプティックス)、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(GSM)、汎用パケット無線システム(GPRS)、符号分割多重アクセス(CDMA)、スペクトル拡散技術、赤外線通信技術、SMS(ショート・メッセージ・サービス/テキスト・メッセージ)、既知のBluetooth仕様、たとえばBluetooth SIG (www.bluetooth.com)より入手可能なBluetooth Core Specification Version 1.1(2001年2月22日)、及びHart Communication Foundationによって発表されたワイヤレスHART(登録商標)仕様を例として含む。ワイヤレスHART(登録商標)仕様の関連部分は、たとえばHCF_Spec 13, revision 7.0, HART Specification 65 − ワイヤレス物理層仕様、HART Specification 75 − TDMAデータリンク層仕様 (TDMAは時分割多重アクセスを指す)、HART Specification 85 - ネットワーク管理仕様、HART Specification 155 −ワイヤレス・コマンド仕様、及びHART Specification 290 − ワイヤレス装置仕様を含む。
【0019】
各回路基板132、134上の電子機器は、好ましくはその周囲及び各回路基板間に間隔を有して搭載されて、ポッティング剤の流れを容易にする。筐体を密閉した状態で、ポッティング136は、筐体が一杯になるまで、通路156を介してチャンバ130内に注入される。任意の好適なポッティング剤を用いることができるが、ポッティング材料自体が、好適な耐薬品性、高温又は低温の動作温度での耐熱性、及び他の関連するパラメータを含んで、承認機関の要求に適合することが重要である。レドーム124、筐体120及びフィールド装置継手122は、ポッティング136のための耐候性シェルを提供する。
【0020】
フィールド装置継手122は、フィールド装置12に直接取り付けるための方法を提供する。フィードスルー・アセンブリ140は、好ましくは接続点での防爆バリアとしても機能する。可燃性ガスがフィールド装置の筐体に入り込んで発火した場合、フィードスルー・アセンブリ140は、爆発を抑止する。ワイヤ・リード線158、160は、フィードスルー・アセンブリ140を通過する。継手の内側は、爆発圧力に耐えることが可能であるポッティングで充填される。継手の内側は、継手内のポッティングの保持を助けるショルダ166を含む。また、フィールド装置継手122は、調節能力を提供するための組合せ部(ユニオン)及び/又は屈曲部(エルボ)を、所望されるように含むことができる。1つの実施形態では、防爆バリアは、ワイヤ158、160を、フィードスルー・アセンブリ140内のセメンテッド式ジョイント164を通過させることによって提供される。このセメンテッド式ジョイント164は、爆発圧力に耐えることが可能であるポッティングでフィードスルー・アセンブリ140を充填することによって作り出される。
【0021】
別の実施形態では、フィードスルー・アセンブリ140は、熱硬化性エポキシ樹脂性の中空のシリンダ162から構成されることができる。ワイヤ158、160は、シリンダ162を通って延伸され、そしてシリンダはポッティング164で充填される。フィードスルー・アセンブリ140は、フィールド装置継手122のショルダ166がフィードスルー・アセンブリ140の面168に対して当接するように、フィールド装置継手122内をスライドさせて挿入される。円筒形のフィードスルー・アセンブリ140の外径、フィールド装置継手122の内径、及び両者の長さは、あらゆる燃焼するガスの抜けようとする可能性を失わせるために十分に長く狭い空隙170を維持するように厳密に制御される。また、フィードスルー140の外径は、好ましくは環境シーリングのためのOリング172を含む。
【0022】
このように、ワイヤレス・プロセス通信アダプタ30は、好ましくはフィードスルー・アセンブリの密閉及び適合を用いて、爆発すること及び環境的なことへの防護を提供し、本質的安全保護のために電子部品間で必要とされる間隔を少なくする。本質的に安全な間隔要件は、電子部品間の空間がポッティングで充填されている場合はあまり厳しくない。これによって、装置全体がより効果的に最小化されることが可能になる。密閉によって、可燃性ガスを全体的に排除することにより、爆発防護が達成される。ワイヤレス・プロセス通信アダプタ30の電子機器は、ポッティングによって完全に取り囲まれるため、環境から保護される。
【0023】
プラスチック及びポッティングは、それぞれ長所及び短所を有し、これらをともに用いて互いの短所を補償する。プラスチックを用いることで、ほとんどのポッティング剤からは得られない堅固なシェル及び耐紫外線性ならびに耐燃性を提供することができる。ポッティングは、内部からプラスチックを支持し、これによってその耐衝撃性が改善される。ポッティングは、機関承認のために必要とされる耐薬品性を提供し、解決すべき防水及び防塵レーティングを果たすが、これは水及び塵埃が電子機器に到達することが事実上不可能になるためである。また、ポッティングは、電子機器が事実上振動に影響されないようにし、本質的安全のより狭い間隔によってより小さな回路基板が可能になる。この設計により、結果として、プロセス通信アダプタ30からリード線を出す防爆ジョイント1つのみを備えるコンパクトなパッケージになる。アンテナ126は、装置内部に維持され、必然的に要する爆発防護を備える外部アンテナの必要性が除外される。
【0024】
好ましい実施形態を参照して本発明を説明してきたが、当業者においては、本発明の本質及び範囲から逸脱することなく、形状及び詳細に変更を加えてもよいことが認識されよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の開口を有するハウジングと、
複数の開口の第1の開口に結合されたエンド・キャップと、
複数の開口の第2番目に配設されたフィールド装置継手とを含み、
ハウジング、エンド・キャップ及びフィールド装置継手が、内部にチャンバを画定し、
チャンバ内部に配設され、ワイヤレス通信回路を有し、フィールド装置継手を介してフィールド装置に結合可能である、少なくとも1つの回路基板をさらに含み、
チャンバ内の実質的に全ての残容積が固体材料で充填される、ワイヤレス・プロセス通信アダプタ。
【請求項2】
ワイヤレス通信回路が、本質的に安全である、請求項1記載のワイヤレス・プロセス通信アダプタ。
【請求項3】
固体材料がエポキシ樹脂である、請求項1記載のワイヤレス・プロセス通信アダプタ。
【請求項4】
ハウジングが円筒形に成形される、請求項1記載のワイヤレス・プロセス通信アダプタ。
【請求項5】
ハウジングが、少なくとも部分的に、金属から構成される、請求項1記載のワイヤレス・プロセス通信アダプタ。
【請求項6】
ワイヤレス・プロセス通信アダプタのシャーシが、フィールド装置の電気的接地に結合可能である、請求項5記載のワイヤレス・プロセス通信アダプタ。
【請求項7】
フィールド装置継手が、防爆バリアを含む、請求項1記載のワイヤレス・プロセス通信アダプタ。
【請求項8】
防爆バリアが、圧力遮蔽フィードスルーを含む、請求項7記載のワイヤレス・プロセス通信アダプタ。
【請求項9】
圧力遮蔽フィードスルーが、フィールド装置継手のショルダに当接する面を含む、請求項8記載のワイヤレス・プロセス通信アダプタ。
【請求項10】
圧力遮蔽フィードスルーが、フィールド装置継手の内径と一致して、燃焼するガスを失わせるようなサイズにされた空隙を形成する外径を有する、請求項8記載のワイヤレス・プロセス通信アダプタ。
【請求項11】
フィールド装置継手の周囲に配設されたOリングをさらに含む、請求項8記載のワイヤレス・プロセス通信アダプタ。
【請求項12】
防爆バリアが、導線を通すセメンテッド式ジョイントを含む、請求項7記載のワイヤレス・プロセス通信アダプタ。
【請求項13】
前記少なくとも1つの回路基板は、互いに対して実質的に平行に配設され、固体材料で充填された空隙によって分離された複数の回路基板を含む、請求項1記載のワイヤレス・プロセス通信アダプタ。
【請求項14】
複数の開口を有するハウジングと、
複数の開口の第1の開口に結合されたエンド・キャップと、
複数の開口の第2番目に配設されたフィールド装置継手とを含み、
ハウジング、エンド・キャップ及びフィールド装置継手が、内部にチャンバを画定し、
チャンバ内部に配設され、ワイヤレス通信回路を有し、フィールド装置継手を介してフィールド装置に結合可能である、少なくとも1つの回路基板とを含み、
フィールド装置継手が、防爆バリアを含むように構成される、ワイヤレス・プロセス通信アダプタ。
【請求項15】
防爆バリアが、圧力遮蔽フィードスルーを含む、請求項14記載のワイヤレス・プロセス通信アダプタ。
【請求項16】
圧力遮蔽フィードスルーが、フィールド装置継手のショルダに当接する面を含む、請求項15記載のワイヤレス・プロセス通信アダプタ。
【請求項17】
圧力遮蔽フィードスルーが、フィールド装置継手の内径と一致して、燃焼するガスを失わせるようなサイズにされた空隙を形成する外径を有する、請求項15記載のワイヤレス・プロセス通信アダプタ。
【請求項18】
フィールド装置継手の周囲に配設されたOリングをさらに含む、請求項14記載のワイヤレス・プロセス通信アダプタ。
【請求項19】
防爆バリアが、導線を通すセメンテッド式ジョイントを含む、請求項14記載のワイヤレス・プロセス通信アダプタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2011−525026(P2011−525026A)
【公表日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−514606(P2011−514606)
【出願日】平成21年6月17日(2009.6.17)
【国際出願番号】PCT/US2009/003621
【国際公開番号】WO2009/154750
【国際公開日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
2.Bluetooth
【出願人】(597115727)ローズマウント インコーポレイテッド (240)
【Fターム(参考)】