説明

フェニルおよびベンゾジオキシニル置換インダゾール誘導体

式Ia


の化合物:
本発明は、新規インダゾリル誘導体、かかる誘導体を含む医薬組成物、かかる新規誘導体の製造方法およびかかる誘導体の医薬としての使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規インダゾリル誘導体、かかる誘導体を含む医薬組成物、かかる新規誘導体の製造方法およびかかる誘導体の医薬(例えば炎症性疾患状態の処置における)としての使用に関する。
【背景技術】
【0002】
スルホンアミド誘導体は、抗炎症剤としてWO2004/019935およびWO2004/050631に開示されている。薬学的に活性なスルホンアミド類はArch. Pharm. (1980) 313 166-173、J. Med. Chem. (2003) 46 64-73、J. Med. Chem (1997) 40 996-1004、EP0031954、EP1190710(WO200124786)、US5861401、US4948809、US3992441およびWO99/33786に開示されている。
【0003】
ある種の非ステロイド性化合物がグルココルチコイド受容体(GR)と相互作用し、この相互作用の結果、炎症を抑制することが知られている(例えば、US6323199参照)。かかる化合物は抗炎症性作用と代謝作用の明確な解離を示すことができ、それにより以前に報告されていたステロイド性および非ステロイド性グルココルチコイド類よりも優れたものとなっている。本発明は、グルココルチコイド受容体のモジュレーター(例えばアゴニスト、アンタゴニスト、部分的アゴニストまたは部分的アンタゴニスト)としてのさらなる非ステロイド性化合物を提供する。{グルココルチコイド受容体のモジュレーターはWO2007/122165、WO2008/076048およびWO2008/043788に開示されている。}
【発明の概要】
【0004】
既知化合物と比較して、本発明の化合物は、既知化合物を超える選択性、効果および/または結晶化度のような改善された特性を有することが意図される。
これらの新規化合物は改善された低LogDを有することも意図され、それ故にインビボでの分布容積が改善される。本化合物の全身暴露も改善されることが期待される。さらに、本化合物は、既知化合物と比較して低い融点および改善された結晶化度を有することが意図される。
本発明の化合物は、既知化合物と比較して改善された結合ならびに改善された結晶化度の両方を有することが意図される。
【0005】
本発明は、式Ib:
【化1】

〔式中、
AはC1−4アルキル、C1−4アルコキシまたはC1−4ハロアルキルであり;
はC5−10ヘテロアリールであり;
Wは−C(O)NRで置換されたフェニルであり;
は水素またはC1−4アルキルであり;
は水素、
1−6アルキル(場合によりヒドロキシル、C5−10アリールおよびC5−10ヘテロアリールから選択される1個または2個の基で置換されていてよい)、
3−7シクロアルキル(場合によりヒドロキシルで置換されていてよい)、および
5−10ヘテロシクリル(場合によりヒドロキシルおよびオキソから選択される1個または2個の基で置換されていてよい)から選択される。〕
の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0006】
本発明の一態様は、式Ia
【化2】

〔式中、
AはC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C3−7シクロアルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルキルチオ、C1−6アルキルC(O)、C1−6アルキルオキシC(O)、NR、NRC(O)またはC5−10ヘテロアリールであり、これら全ては場合によりハロ、シアノ、ヒドロキシル、C1−4アルキル、C1−4アルコキシおよびC1−4ハロアルキルから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;
およびRは独立して水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C1−6アルキルC(O)およびC3−7シクロアルキルC(O)から選択されるか、またはRおよびRは、それらが結合している窒素と共に環を形成でき;
は水素、C1−4アルキル、C1−4ヒドロキシアルキル、C1−4アルキルOC1−4アルキル、C1−4アルキルチオC1−4アルキルまたはC1−4ハロアルキルであり;
はC5−10アリール、C5−10アリールC1−4アルキル、C5−10アリールO、C5−10アリールC1−4アルコキシ、C5−10アリールオキシC1−4アルキル、C5−10ヘテロアリール、C5−10ヘテロアリールC1−4アルキル、C5−10ヘテロアリールC1−4アルコキシまたはC5−10ヘテロアリール(ary)オキシC1−4アルキであり、これら全ては非置換であるか、または場合によりBから独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてよく;
Bはヒドロキシル、ハロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C1−3ヒドロキシアルキル、C1−4アルコキシC1−4アルキル、C3−6シクロアルキルオキシC1−4アルキル、C3−6シクロアルキルオキシ、C3−6シクロアルキルチオC1−4アルキル、C3−6シクロアルキルチオ、C1−3アルキルS(O)1−4アルキル、C1−3アルキルS(O)、C1−4ハロアルキルまたはC1−4ハロアルコキシであるか、またはBは、アリールまたはヘテロアリール環の隣接炭素原子に結合する次の基(CH)OC1−4アルキレニルO(CH)または(CH)O(CH)の一つであり;
kは0、1または2であり;
tおよびvは、独立して、0、1、2または3であり、そしてtおよびvは共に0であることはなく;
XはOまたはNHであり;
Wは(CH)C(O)NR、(CH)NRC(O)Rまたは(CH)C(O)NR(CR1415)C(O)NRから独立して選択される1個以上の置換基で置換されたフェニルであり;そしてWは場合によりさらにハロゲンまたはC1−4アルキルで置換されていてよく;
は水素またはC1−4アルキルであり;
およびRは、独立して、水素、C1−4アルキル(場合によりヒドロキシル、C1−4アルコキシ、NH、オキソ、C(O)NR1011、NR101−4アルキル、C(O)NR101−4アルキル、NR10C(O)C1−4アルキル、C1−4アルキルチオ、C5−10ヘテロシクリル、C5−10アリールまたはC5−10ヘテロアリールから選択される1個または2個の基で置換されていてよい)、C3−7シクロアルキル(場合によりC(O)NHで置換されていてよい)、C5−10ヘテロシクリル、C5−10アリール、C5−10ヘテロアリールまたはC(O)NR1011であり;C5−10アリールまたはC5−10ヘテロアリールは場合によりハロゲン、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、CF、OCF、ヒドロキシまたはシアノで置換されていてよく;ヘテロシクリルは場合によりC1−4アルキル、C1−4アルコキシ(C1−4アルキル)、オキソまたはヒドロキシルで置換されていてよく;
またはRおよびRは、それらが結合している窒素と一体となって、場合により第2の環窒素原子を含んでよい5または6員環を形成し、該環は場合によりオキソ、ヒドロキシル、C1−4ヒドロキシアルキル、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ(C1−4アルキル)または(CH)C(O)NR1213で置換されていてよく;
14およびR15は、独立して、水素、C1−4アルキルまたはC1−4ヒドロキシアルキルであるか;またはR14およびR15は一体となってC3−6シクロアルキル環を形成し;
10、R11、R12およびR13は、独立して、水素またはC1−4アルキルであり;
nおよびpは、独立して、0、1、2、3または4であり;そして
Yは水素、ハロ、C1−4アルキルまたはC1−4ハロアルキルである。〕
の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0007】
一態様において、本発明は:
AがC1−4アルキル、C1−4アルコキシまたはC1−4ハロアルキルであり;
がC5−10ヘテロアリールであり;
Wが−C(O)NRで置換されたフェニルであり;
が水素またはC1−4アルキルであり;
が水素、
1−6アルキル(場合によりヒドロキシル、C5−10アリールおよびC5−10ヘテロアリールから選択される1個または2個の基で置換されていてよい)、
3−7シクロアルキルおよび
5−10ヘテロシクリル(場合によりヒドロキシルおよびオキソから選択される1個または2個の基で置換されていてよい)から選択される;
式Ibの化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0008】
さらなる態様において、本発明は:
AがC1−2ハロアルキルであり;
がC5−10ヘテロアリールであり;
Wが−C(O)NRで置換されたフェニルであり;
が水素であり;
がC1−4アルキル(場合によりヒドロキシルで置換されていてよい、C5−6アリールおよびC5−6ヘテロアリール)、
5−6シクロアルキル(場合によりヒドロキシルで置換されていてよい)、および
5−6ヘテロシクリル(場合によりオキソで置換されていてよい)から選択される;
式Ibの化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0009】
他の態様において、本発明は:
AがC1−2フルオロアルキルであり;
がベンゾジオキシニルであり;
Wが−C(O)NRで置換されたフェニルであり;
が水素であり;
がメチル、エチル、プロピルまたはブチル(ヒドロキシル、フェニルおよびピリジニルから選択される1個または2個の基で置換されていている)、
シクロペンチル、ヒドロキシシクロペンチル、および
オキシドテトラヒドロチオフェニル、ジオキシドテトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロフラニルまたはオキソテトラヒドロフラニルから選択される;
式Ibの化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0010】
さらなる態様において、本発明は、Aがフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロエチル、ジフルオロエチル、トリフルオロエチル、フルオロプロピル、ジフルオロプロピルまたはトリフルオロプロピルである、式IaまたはIbの化合物を提供する。一態様において、Aがジフルオロエチルである。
【0011】
他の態様において、本発明は、Rがメチルまたはエチルである、式Iaの化合物を提供する。一態様において、Rがメチルである。
【0012】
一態様において、本発明は、XがOであり、そしてYが水素である、式Iaの化合物を提供する。
【0013】
さらに別の態様において、本発明は、Aがジフルオロエチルであり、Rがメチルであり、Rがベンゾジオキシニルであり、XがOであり、Yが水素であり、Wが−C(O)NRで置換されたフェニルであり、Rが水素であり、そしてR
1−4アルキル(場合によりから選択される1個または2個の基で置換されていてよいヒドロキシル、C5−6アリールおよびC5−6ヘテロアリール)、
5−6シクロアルキル(場合によりヒドロキシルで置換されていてよい)、および
5−6ヘテロシクリル(場合によりオキソで置換されていてよい)
から選択される、式IaまたはIbの化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0014】
一態様において、本発明は、Aがジフルオロエチルであり、Rがメチルであり、Rがベンゾジオキシニルであり、XがOであり、Yが水素であり、Wが−C(O)NRで置換されたフェニルであり、Rが水素であり、そしてR
1−4アルキル(場合によりから選択される1個または2個の基で置換されていてよいヒドロキシル、C5−6アリールおよびC5−6ヘテロアリール)、
5−6シクロアルキル、および
5−6ヘテロシクリル(場合によりオキソで置換されていてよい)
から選択される、式IaまたはIbの化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0015】
さらに別の態様において、本発明は、Aがジフルオロエチルであり、Rがメチルであり、Rがベンゾジオキシニルであり、XがOであり、Yが水素であり、Wが−C(O)NRで置換されたフェニルであり、Rが水素であり、そしてR
メチルまたはブチル(ヒドロキシル、フェニルおよびピリジニルから選択される1個または2個の基で置換されていている)、
シクロ(cycly)ペンチル、ヒドロキシシクロペンチル、
オキシドテトラヒドロチオフェニル、ジオキシドテトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロフラニルおよびオキソテトラヒドロフラニル
から選択される、式IaまたはIbの化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0016】
一態様において、Rがフェニルで置換されたメチルから選択される。
他の態様において、Rがピリジニルで置換されたメチルである。
一態様において、Rがピリジン−3−イルまたはピリジン−4−イルで置換されたメチルである。
【0017】
一態様において、Rがヒドロキシルで置換されたブチルである。
他の態様において、Rがシクロペンチルである。
さらなる態様において、Rがヒドロキシシクロペンチルである。
【0018】
一態様において、Rがオキシドテトラヒドロチオフェニルである。
他の態様において、Rがジオキシドテトラヒドロチオフェニルである。
さらなる態様において、Rがテトラヒドロフラニルである。
一態様において、Rがオキソテトラヒドロフラニルである。
【0019】
一態様において、Rはジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル、オキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]、テトラヒドロフラン−3−イル、オキソテトラヒドロフラン−3−イル、シクロペンチル、ヒドロキシシクロペンチル、ヒドロキシブチル、ピリジン−4−イルメチル、ピリジン−3−イルメチル、フェニルメチルのいずれかから選択される。
【0020】
一態様において、本発明は、Aがジフルオロエチルであり、Rがメチルであり、Rがベンゾジオキシニルであり、XがOであり、Yが水素であり、Wが−C(O)NRで置換されたフェニルであり、Rが水素であり、そしてRがジオキシドテトラヒドロチオフェニルである、式IaまたはIbの化合物を提供する。
【0021】
他の態様において、本発明は、Aがジフルオロエチルであり、Rがメチルであり、Rがベンゾジオキシニルであり、XがOであり、Yが水素であり、Wが−C(O)NRで置換されたフェニルであり、Rが水素であり、そしてRがシクロペンチルである、式IaまたはIbの化合物を提供する。
【0022】
さらに別の態様において、本発明は、Aがジフルオロエチルであり、Rがメチルであり、Rがベンゾジオキシニルであり、XがOであり、Yが水素であり、Wが−C(O)NRで置換されたフェニルであり、Rが水素であり、そしてRがピリジニルである、式IaまたはIbの化合物を提供する。
【0023】
さらなる態様において、本発明は、Aがジフルオロエチルであり、Rがメチルであり、Rがベンゾジオキシニルであり、XがOであり、Yが水素であり、Wが−C(O)NRで置換されたフェニルであり、Rが水素であり、そしてRがヒドロキシシクロペンチルである、式IaまたはIbの化合物を提供する。
【0024】
一態様において、Rが2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)または4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イルであり、他の置換基は、上記で定義した置換基の任意の組合せから選択される。
【0025】
疑いを避けるため、本発明は、式IaまたはIbの化合物の範囲に入る何れか一つの化合物に関する。
【0026】
一つの態様は、次のものから選択される化合物を提供する:
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3S)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド(E1)、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3R)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3RS)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド、
3−(5−{[2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3R)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3S)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3RS)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド、
3−[5−({1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3S)−テトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3R)−テトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3RS)−テトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、
3−(5−{[2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[テトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、
【0027】
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3S)−テトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3R)−テトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3RS)−テトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド(amid)、
3−[5−({1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[テトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、
N−シクロペンチル−3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)ベンズアミド、
N−シクロペンチル−3−(5−{[2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−シクロペンチルベンズアミド、
3−[5−({1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−シクロペンチルベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(1R,2S)−2−ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(1R)−2−ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(2S)−2−ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド、
3−(5−{[2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[2−ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(1R,2S)−2−ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(1S,2R)−2−ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(1S,2S)−2−ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(1R,2R)−2−ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド、
3−[5−({1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[2−ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド、
【0028】
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(2R)−2−ヒドロキシブチル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(2S)−2−ヒドロキシブチル]ベンズアミド、
3−[5−({1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[2−ヒドロキシブチル]ベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)ベンズアミド、
3−(5−{[2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−(ピリジン−3−イルメチル)ベンズアミド、
3−[5−({1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−(ピリジン−3−イルメチル)ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3S)−1−オキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド(異性体1)、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3R)−1−オキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド(異性体2)、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3RS)−1−オキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド、
3−[5−({1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[1−オキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−ベンジルベンズアミド、
3−[5−({1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−ベンジルベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3R)−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3S)−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3SR)−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、および
3−(5−{[2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、
またはその薬学的に許容される塩。
【0029】
他の態様は、次のものから選択される化合物を提供する:
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3S)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド(E1)、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3R)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3RS)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3R)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3S)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3S)−テトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3R)−テトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3S)−テトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、
N−シクロペンチル−3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−シクロペンチルベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(1R,2S)−2−ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(1R,2S)−2−ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(1S,2S)−2−ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド、
【0030】
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(2R)−2−ヒドロキシブチル]ベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−(ピリジン−3−イルメチル)ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3S)−1−オキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド(異性体1)、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3S)−1−オキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド(異性体2)、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−ベンジルベンズアミド、および
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3R)−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、
またはその薬学的に許容される塩。
【0031】
疑いを避けるため、本発明は、化合物のリストに具体的に記載した化合物の任意の一つに関する。
【0032】
疑いを避けるため本明細書である基が‘本明細書で前記で定義した’、‘前記で定義した’または‘上記で定義した’と限定されているとき、該基はその基について最初に示したそして最も広い定義、ならびに他の定義の各々および全てを包含すると理解すべきである。
【0033】
疑いを避けるため本明細書で、‘C1−6’は、1個、2個、3個、4個、5個または6個の炭素原子を有する炭素基を意味すると理解すべきである。
【0034】
本明細書で、特に断らない限り、用語“アルキル”は、直鎖および分枝鎖アルキル基の両方を含み、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシルまたはi−ヘキシルであり得るが、これらに限定されない。用語C1−4アルキルは、1〜4個の炭素原子を有し、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピルまたはt−ブチルであり得るが、これらに限定されない。C0−4アルキルの用語“C”は、炭素原子が存在しない状況を意味する。
【0035】
用語‘アルキル’および‘アルキレニル’は、2個の他の原子を連結する直鎖または分枝鎖アルキル基を意味する。それは、例えば、CH(メチル)、CHCH(エチル)、CHCHCHまたはCHCHCH−(プロピル)などである。
【0036】
用語“アルコキシ”は、特に断りがない限り、一般式−O−R(式中、Rは炭化水素基から選択される)の基を意味する。用語“アルコキシ”は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシ、イソブトキシ、シクロプロピルメトキシ、アリルオキシまたはプロパルギルオキシを含んでよいが、これらに限定されない。
【0037】
本明細書で、特に断りがない限り、用語“シクロアルキル”は、場合により置換されていてよい、一部または完全に飽和された単環式、二環式または架橋炭化水素環系を意味する。用語“C3−7シクロアルキル”は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルならびにヒドロキシシクロペンチルであり得るが、これらに限定されない。
【0038】
本明細書で、特に断りがない限り、用語“ヘテロシクロアルキル”または“ヘテロシクリル”は、場合により置換されていてよい、O、NまたはSから独立して選択される1個以上のヘテロ原子を有する一部または完全に飽和された単環式、二環式または架橋炭化水素環系を意味する。用語“C3−7ヘテロシクロアルキル”は、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロチオフェニル、オキシドテトラヒドロチオフェニル、ジオキシドテトラヒドロチオフェニルテトラヒドロフラニルまたはオキソテトラヒドロフラニルであり得るが、これらに限定されない。
【0039】
本明細書で、特に断りがない限り、用語“場合により第2の環窒素原子を含んでよい5または6員環”は上記で定義したヘテロシクロアルキルを意味し、ピロリジニル、プロリンアミドまたはピペラジニルを含み得るが、これらに限定されない。
【0040】
本明細書で、特に断りがない限り、用語“ハロ”および“ハロゲン”はフッ素(フルオロ)、ヨウ素(ヨード)、塩素(クロロ)または臭素(ブロモ)であり得る。
【0041】
本明細書で、特に断りがない限り、用語“ハロアルキル”は、上記で定義したハロで置換されている、上記で定義したアルキル基を意味する。用語“Cハロアルキル”は、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロエチル、ジフルオロエチル、トリフルオロエチル、フルオロプロピル、ジフルオロプロピルまたはトリフルオロプロピル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチルまたはフルオロクロロメチルを含んでよいが、これらに限定されない。
【0042】
用語“C1−3ハロアルキルO”または“C1−3ハロアルコキシ”は、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、フルオロエトキシまたはジフルオロエトキシを含んでよいが、これらに限定されない。
【0043】
本明細書で、特に断りがない限り、用語“チオアルキル”は、硫黄原子で置換されている、上記で定義したアルキル基を意味する。用語“Cチオアルキル”は、メチルスルファニル、エチルスルファニルまたはプロピルスルファニルを含んでよいが、これらに限定されない。
【0044】
用語“シクロアルキルチオ”は、例えばシクロプロピルスルファニルのような、上記で定義したシクロアルキルで置換されている硫黄原子を意味する。
【0045】
用語“C1−4アルキルチオアルキル”は、炭素原子間に硫黄原子を有するアルキル基を意味する。用語“C1−4アルキルチオC1−4アルキル”は、エチルスルファニルメチルを含んでよいが、これらに限定されない。
【0046】
本明細書で、特に断りがない限り、用語“C5−10アリール”またはアリールは、例えば、フェニルまたはナフチルのような、5〜10個の炭素原子を有する芳香族または部分的芳香族基を意味する。用語“C5−10アリールオキシ”または“C5−10アリールO”は例えばフェノキシを意味する。
【0047】
本明細書で、特に断りがない限り、用語“C5−10ヘテロアリール”またはヘテロアリールは、5〜10個の原子を有し、そして窒素、酸素または硫黄から独立して選択される1個以上のヘテロ原子を含む単環または二環式の芳香族または部分的芳香環を意味する。ヘテロアリールは、例えば、オキサゾリル、イソオキサゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、フリル、チエニル、チオフェニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,4−トリアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、インドリル、インダゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾジオキシニル、ジオキサビシクロデカトリエニル、キノリニルまたはイソキノリニルである。
【0048】
アリール(例えばフェニル)またはヘテロアリールが(CH)OC1−4アルキレニルO(CH)または(CH)O(CH)(式中、tおよびvは、独立して、0、1、2または3であるが、tおよびvは両方とも0ではない)で置換されているとき、これらの置換基は、例えば、アリールまたはヘテロアリール環上の隣接炭素原子を連結するCHOCHO、OCHO、OCHCHOまたはOCHCHであり得る。
【0049】
疑いを避けるため基C1−2アルキルS(O)で置換されたC5−10アリール、例えばフェニルとして定義された基Rは、メチルスルホニル基で置換されたフェニルを含む。
【0050】
本明細書を通して、本発明の化合物の環上の置換基の数および性質は、立体的に望ましくない組合せを避けるように選択することは当然である。
【0051】
本発明の化合物は、コンピュータソフトウエア(ACDLabs 10.06/Name(IUPAC))の助けを借りて命名している。
【0052】
本発明の化合物は、不斉中心を含み、本来キラルであり得る。化合物がキラルであるとき、それは一立体異性体、例えば鏡像体の形であってよく、または、それはラセミ混合物を含むこれらの異性体の任意の比率での混合物の形であってよい。それ故に、全鏡像体、ジアステレオマー、ラセミ体およびそれらの混合物は本発明の範囲内に包含される。種々の光学異性体は、慣用技術、例えば、分別結晶、またはHPLCを使用した化合物のラセミ混合物の分離により単離し得る。あるいは光学異性体を不斉合成により、または光学活性出発物質からの合成により得てよい。
【0053】
本発明の化合物は、その薬学的に許容される塩、例えば酸付加塩、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、酢酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、フマル酸塩、ヘミフマル酸塩、フロ酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、キシナホサン塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、メシチレンスルホン酸塩(mesytilenesulfonate)、硝酸塩、1,5−ナフタレン−ジスルホン酸塩、p−キシレンスルホン酸塩、アスパラギン酸塩またはグルタミン酸塩に変換してよい。それらはまた塩基性付加塩、例えばアルカリ金属塩、例えばナトリウム塩またはカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウムまたはマグネシウム塩、遷移金属塩、例えば亜鉛塩、有機アミン塩、例えばトリエチルアミン、ジエチルアミン、モルホリン、N−メチルピペリジン、N−エチルピペリジン、ピペラジン、プロカイン、ジベンジルアミン、N,N−ジベンジルエチルアミン、コリンまたは2−アミノエタノールまたはアミノ酸類、例えばリシンまたはアルギニンの塩も含み得る。
【0054】
本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩は、溶媒和された、例えば水和された、ならびに溶媒和されていない形で、または結晶として存在し得て、本発明はかかる形態の全てを包含する。
【0055】
方法
本発明の化合物は、文献に開示された方法を使用してまたは適合させて、または、下記実施例の方法を使用してまたは適合させて、製造できる。製造法の出発物質は市販されているか、または文献の方法を使用してまたは適合させて製造できる。
【0056】
式IaまたはIbの化合物の合成方法は、WO2007/122165、WO2008/043788またはWO2008/076048に開示された酸/アミンカップリング反応を包含し得る。例えば中間体として式(Ic)または(Id):
【化3】

〔式中、R、R、XおよびYは上記で定義した通りであり、そしてZは−C(O)またはA−S(O)である。〕
の化合物を使用する。本発明の化合物は、式(Ic)の酸を式HNRまたはHNR(CR1415)C(O)NRのアミンと反応させたとき、製造できる。あるいは、本発明の化合物は、式(Id)のアミンとHOC(O)Rにより定義される酸の反応により製造できる。式(Ic)および(Id)の化合物は、(Ic)の合成のためのアルキルエステル類のような保護された前駆体、または(Id)の製造のための、NRBOCまたはNのようなNRHのN−保護された前駆体から合成できる。
【0057】
一つの態様は、式IaまたはIbの化合物の式(II):
【化4】

の化合物と、式(IIIa)、(IIIb)または(IIIc)
【化5】

〔式中、R、R、A、XおよびYは、上記で定義したとおりであり、Wは上記で定義したとおりであるか、または上記で定義したWに変換できる基であり、そしてLは脱離基{例えばハロゲン(例えばクロロ)または、L=OHであるとき、カップリング剤(例えばHATUとカルボン酸)の反応により生じた脱離基}である。〕
のアシル化剤のカップリングに関する。本反応は適当な溶媒(例えばピリジン、THFまたはDMF)中、適当な塩基(例えばトリ(C1−6アルキル)アミン、例えばジイソプロピルエチルアミン、またはピリジン)の存在下、適当な温度(例えば−10〜50℃)で行い得る。
【0058】
式(II)の化合物は、工程a、bまたはcに従い製造できる:
a) 式(II)の化合物を、式(IV)
【化6】

〔式中、WおよびYは上記で定義の通りであり、そしてLは脱離基である(例えばハロゲンまたはトリフラート)。〕
の化合物と、式(V)
【化7】

〔式中、RおよびXは上記で定義した通りであり、そしてGはRまたはRの保護された前駆体に対応する。〕
の化合物のカップリングにより製造できる。本反応は、適当な溶媒(例えば芳香族性溶媒、例えばトルエン)または極性、非プロトン性溶媒、例えばDMFまたはブチロニトリル中、適当な塩基(例えばアルカリ金属アルコキシド(例えばナトリウムtert−ブトキシド)または、炭酸セシウムの存在下、例えば金属触媒、例えばヨウ化銅(I)により仲介されて、適当な温度(例えば80〜120℃の範囲)で行うことができる。
【0059】
または、
b) 式(II)の化合物を、式(VII)
【化8】

の化合物と、式(VIII)
【化9】

〔式中、R、X、WおよびYは上記で定義した通りであり、GはRまたはRの保護された前駆体に対応し、そしてLは脱離基(例えばハロゲン、メシレートまたはトシレート)である〕
の化合物の反応により製造できる。本反応は、適当な溶媒(例えばDCM、DMFまたはアセトニトリル)中、適当な塩基(例えばアルカリ金属炭酸塩、例えば炭酸セシウムまたは炭酸カリウム)の存在下、適当な温度(例えば−10〜50℃の範囲)での反応と、続くその後の文献の方法を使用したまたは適合させた還元的アミノ化工程により実施できる。
【0060】
または、
c) 式(II)の化合物は、式(VIII)の化合物と式(IX)
【化10】

〔式中、RおよびRは上記で定義した通りであり、そしてPGは適当な保護基、例えばBOC、メシルまたはトシルまたは関連するカルボニル残基もしくはスルホニル残基である。〕
の化合物の反応により製造し得る。本反応は、適当な溶媒、例えばDCMまたはトルエン中、適当な塩基、例えばNaHまたはKOtBuの存在下で、続くその後の文献の方法を使用したまたは適合させた脱保護工程により実施できる。
【0061】
式(V)の化合物の特定の場合、式(X)
【化11】

〔式中、RおよびGは式(V)の化合物で定義した通りである。〕
の化合物を使用して、式(II)の化合物を製造しなければならない。
【0062】
式(X)の化合物は、求核基G−Mと、式(XI)のカルボニル化合物の反応と、続く還元およびその後の式(XII)の中間体の脱保護により製造し得る
【化12】

〔式中、R、R、GおよびPGは上記で定義した通りであり、そしてLは脱離基(例えばアルコキシ、メトキシ(メチル)アミノ)であり、Mは金属、例えばLiまたはMg−ハライドである。〕。求核基の付加は、適当な非プロトン性溶媒、例えばTHF中、−10〜50℃の穏やかな温度で実施し得る。その後の還元および脱保護工程は、文献法を使用してまたは適合させて実施すべきである。
【0063】
あるいは、式(X)の化合物は、求核基(nuceophile)G−Mと式(XIII)のアルデヒドの反応、続く脱保護により製造し得る。
【化13】

〔式中、R、R、GおよびPGは上記で定義した通りであり、そしてMは金属、例えばアルカリ金属(例えばLi)またはMg−ハライドである。〕。本反応は、カルボアニオン類のアルデヒド類への付加に関する開示されたプロトコールに従い行い得る。
【0064】
式(X)の化合物を製造する他の方法は、式(XIV)のニトロアルキルと式(XV)のアルデヒドの反応と、続くニトロ官能基の還元である
【化14】

〔式中、R、RおよびGは上記で定義した通りである。〕。両工程とも、文献法に従い、または適合させて、実施し得る。
【0065】
医学的使用
グルココルチコイド受容体に結合する能力のために、本発明の化合物は抗炎症剤として有用であり、抗アレルギー性、免疫抑制性および抗増殖性作用も示し得る。故に、式IaまたはIbの化合物、またはその薬学的に許容される塩は、哺乳動物(例えばヒト)における1種以上の以下の病的状態(疾患状態)の処置または予防用医薬として使用できる:
(i) 炎症性、アレルギー性および/または増殖性過程と同時に起こる肺疾患:
全ての原因の慢性閉塞性肺疾患主に気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患
種々の原因の気管支炎
成人呼吸窮迫症候群(ARDS)、急性呼吸器窮迫症候群
気管支拡張症
全形態の拘束性(restructive)肺疾患、主にアレルギー性肺胞炎
全形態の肺浮腫主に毒性肺浮腫
サルコイドーシスおよび肉芽腫、例えばベック病
【0066】
(ii) 炎症性、アレルギー性および/または増殖性過程と同時に起こるリウマチ性疾患/自己免疫疾患/変性関節疾患:
全形態のリウマチ性疾患、例えばリウマチ性関節炎、急性リウマチ熱、リウマチ性多発筋痛症、膠原病(collagenoses)、ベーチェット病
反応性関節炎
他の原因の炎症性軟組織疾患
変性関節疾患の関節炎症状(arthroses)
外傷性関節炎(arthritides)
他の原因のコラーゲン疾患、例えば全身性エリテマトーデス、円板状エリテマトーデス、強皮症(sclerodermia)、多発性筋炎、皮膚筋炎、結節性多発性動脈炎、側頭動脈炎
シェーグレン症候群、スチル症候群、フェルティ症候群
白斑症
軟組織リウマチ
【0067】
(iii) 炎症性、アレルギー性および/または増殖性過程と同時に起こるアレルギー:
全形態のアレルギー性反応、例えばクインケ浮腫、虫刺され、薬剤、血液誘導体、造影剤などに対するアレルギー性反応、アナフィラキシーショック、蕁麻疹、接触性皮膚炎(例えばアレルギー性および刺激性)、アレルギー性血管疾患
アレルギー性脈管炎
炎症性脈管炎
【0068】
(iv) 血管炎症(脈管炎)
結節性汎動脈炎(Polyarteris nodosa)、側頭動脈炎、結節性紅斑
結節性多発動脈炎(Polyarteris nodosa)
ウェゲナー肉芽腫症
巨細胞性動脈炎
【0069】
(v) 炎症性、アレルギー性および/または増殖性過程と同時に起こる皮膚科学疾患:
アトピー性皮膚炎(主に小児)
剥脱性皮膚炎、
乾癬
種々の病原性毒素、例えば照射、化学物質、熱傷などにより引き金を引かれる紅斑性疾患
酸熱傷
例えば、自己免疫性尋常性天疱瘡、類天疱瘡のような水疱性皮膚疾患、
苔癬状群の疾患
掻痒(例えばアレルギー性が原因)
例えば、アトピー性湿疹または脂漏性(seborrheal)湿疹のような全形態の湿疹
酒さ
尋常性天疱瘡
多形滲出性紅斑
結節性紅斑
亀頭炎
例えば、アレルギー性起源のような掻痒症(pruritus)
血管疾患の顕在化
外陰炎
炎症性脱毛、例えば円形脱毛症
皮膚T細胞リンパ腫
全ての原因の発疹または皮膚疾患
乾癬および類乾癬群
毛孔性紅色粃糠疹
【0070】
(vi) 炎症性、アレルギー性および/または増殖性過程と同時に起こる腎症:
ネフローゼ症候群
例えば、糸球体腎炎のような全腎炎
【0071】
(vii) 炎症性、アレルギー性および/または増殖性過程と同時に起こる肝臓疾患:
急性肝臓細胞分割
種々の起源、例えばウイルス、毒または薬剤誘発の急性肝炎
慢性活動性および/または慢性間欠性肝炎
【0072】
(viii) 炎症性、アレルギー性および/または増殖性過程と同時に起こる消化器疾患:
限局性腸炎(クローン病)
胃炎
逆流性食道炎
潰瘍性大腸炎
他の原因の胃腸炎、例えばネイティブ・スプルー
【0073】
(ix) 炎症性、アレルギー性および/または増殖性過程と同時に起こる直腸疾患:
肛門湿疹
亀裂
痔核
特発性直腸炎
【0074】
(x) 炎症性、アレルギー性および/または増殖性過程と同時に起こる眼疾患:
アレルギー性角膜炎、ぶどう膜炎(uvenitis)、虹彩炎
結膜炎
眼瞼炎
視神経炎
脈絡膜炎(chorioiditis)
交感性眼炎
【0075】
(xi) 炎症性、アレルギー性および/または増殖性過程と同時に起こる耳鼻喉領域の疾患:
アレルギー性鼻炎、枯草熱
外耳道炎、例えば接触性皮膚炎、感染などが原因
中耳炎
【0076】
(xii) 炎症性、アレルギー性および/または増殖性過程と同時に起こる神経学疾患:
脳浮腫、主に腫瘍誘発脳浮腫
多発性硬化症
急性脳脊髄炎
種々の形態の痙攣、例えば小児点頭痙攣
髄膜炎
脊髄傷害
卒中
【0077】
(xiii) 炎症性、アレルギー性および/または増殖性過程と同時に起こる血液疾患:
後天性溶血性貧血
血小板減少症、例えば例えば特発性血小板減少症
M.ホジキンまたは非ホジキンリンパ腫、
血小板血症(thrombocythemias)、
赤血球増加症(erythrocytoses)
【0078】
(xiv) 炎症性、アレルギー性および/または増殖性過程と同時に起こる腫瘍疾患:
急性リンパ性白血病
悪性リンパ腫
リンパ肉芽腫
リンパ肉腫
広範な転移、主に乳癌および前立腺癌
【0079】
(xv) 炎症性、アレルギー性および/または増殖性過程と同時に起こる内分泌疾患:
内分泌眼症
甲状腺クリーゼ
ドゥケルバン甲状腺炎
橋本甲状腺炎
甲状腺機能亢進症
バセドウ病
肉芽腫性甲状腺炎
リンパアデノイド甲状腺腫(Lymphadenoid goiter)
【0080】
(xvi) 炎症性、アレルギー性および/または増殖性過程と同時に起こる移植;
【0081】
(xvii) 炎症性、アレルギー性および/または増殖性過程と同時に起こる重篤な症状、例えばアナフィラキシーショック
【0082】
(xviii) 炎症性、アレルギー性および/または増殖性過程と同時に起こる、次のものの代替療法:
先天性原発性副腎不全、例えば先天性副腎性器症候群
後天性原発性副腎不全、例えばアジソン病、自己免疫性副腎炎、メタ感染性、腫瘍、転移など
先天性二次性副腎不全、例えば先天性下垂体機能低下症
後天性二次性副腎不全、例えばメタ感染性、腫瘍など
【0083】
(xix) 炎症性、アレルギー性および/または増殖性過程と同時に起こる嘔吐:
例えば細胞増殖抑制剤誘発における5−HT−アンタゴニストとの組合せで。
【0084】
(xx) 炎症性起源の疼痛、例えば、腰痛。
【0085】
前記の権利を侵害することなく、本発明の化合物はまた:I型糖尿病(インスリン依存性糖尿病)、ギラン−バレー症候群、経皮的血管形成術後の再狭窄、アルツハイマー病、急性および慢性疼痛、動脈硬化症、再灌流傷害、熱性傷害、外傷に二次性の多臓器傷害、急性化膿性髄膜炎、壊死性腸炎および血液透析に関連する症候群、白血球フェレーシス、顆粒球注入、コニーズ(Conies)症候群、原発性および二次性高アルドステロン症、ナトリウム貯留増加、マグネシウムおよびカリウム排泄増加(利尿)、水貯留増加、高血圧(孤立性収縮期および複合収縮期/拡張期)、不整脈、心筋線維症、心筋梗塞、バーター症候群、過剰なカテコラミンレベルと関連する障害、拡張期および収縮期鬱血性心不全(CHF)、末梢血管疾患、糖尿病性腎症、浮腫および腹水を伴う硬変、食道静脈瘤、筋肉弱化、皮膚のメラニン色素増加、体重減少、低血圧、低血糖、クッシング症候群、肥満、グルコース不耐性、高血糖、真性糖尿病、骨粗鬆症、多尿、多飲症、炎症、自己免疫性障害、臓器移植と関連する組織拒絶反応、悪性腫瘍、例えば白血病およびリンパ腫、リウマチ熱、肉芽腫性多発動脈炎、骨髄細胞株の阻止、免疫増殖/アポトーシス、HPA軸抑制および制御、高コルチゾール血症、Thl/Th2サイトカインバランスの調節、慢性腎臓疾患、高カルシウム血症、急性副腎不全、慢性原発性副腎不全、二次性副腎不全、先天性副腎過形成、リトル症候群、全身性炎症、炎症性腸疾患、ウェゲナー肉芽腫症、巨細胞性関節炎、骨関節症、管神経性浮腫、腱炎、滑液包炎、自己免疫性慢性活動性肝炎、肝炎、硬変(cinhosis)、脂肪織炎、炎症性嚢胞、壊疽性膿皮症、好酸球性筋膜炎、再発性多発性軟骨炎、サルコイドーシススイート病、1型反応性ハンセン病、毛細血管腫、扁平苔癬、結節性紅斑アクネ、多毛、毒性表皮(epiderrnal)壊死融解症、多形性紅斑、精神病、認知障害(例えば記憶障害)、気分障害(例えば鬱病および双極性障害)、不安障害および人格障害のような障害の処置にも使用できる。
【0086】
ここで使用する用語“鬱血性心不全”(CHF)または“鬱血性心臓疾患”は、心臓が身体組織および臓器系の要求に合う適切な容積の血液を有効にポンプ輸送できない、心血管系の疾患状態を意味する。典型的に、CHFは冠動脈疾患、心筋梗塞、高血圧、糖尿病、心臓弁膜症、および心筋症を含む1種以上の心臓または心血管疾患状態に起因する根底の原因を伴う、左心室不全(収縮期機能不全)および肺への体液蓄積により特徴付けられる。用語“拡張期鬱血性心不全”は、適切に弛緩し、血液を満たす心臓の能力の阻害により特徴付けられるCHFである。逆に、用語“収縮期鬱血性心不全”は、適切に収縮し、血液を排出する心臓の能力の障害により特徴付けられるCHFの状態を意味する。
【0087】
当業者には認識される通り、生理学的障害は、“慢性”状態、または“急性”エピソードとして存在し得る。ここで使用する用語“慢性”は、ゆっくり進行し、長く持続する状態を意味する。そのようなものとして、慢性状態は、診断されたときに処置され、処置は該疾患の経過中続く。逆に、用語“急性”は、寛解期がその後に続く短期の増悪事象または発作を意味する。故に、生理学的障害の処置は、急性事象および慢性状態両方を意図する。急性事象において、化合物を症状発生時に投与し、症状が消えたときに中止する。
【0088】
他の局面で、本発明は、治療(例えば上記の治療)に使用するための式IaまたはIbの化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0089】
さらに別の局面で、本発明は、グルココルチコイド受容体仲介疾患状態(例えば上記疾患状態)の処置に使用するための医薬の製造における、式IaまたはIbの化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用を提供する。
【0090】
さらなる局面で、本発明は、炎症性状態(例えば関節炎)の処置に使用するための医薬の製造における、式IaまたはIbの化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用を提供する。
【0091】
さらなる局面で、本発明は、呼吸器状態の処置に使用するための医薬の製造における、式IaまたはIbの化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用を提供する。
【0092】
さらに別の局面で、本発明は、喘息の処置に使用するための医薬の製造における、式IaまたはIbの化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用を提供する。
【0093】
他の局面で、は、COPDの処置に使用するための医薬の製造における、式IaまたはIbの化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用を提供する。
【0094】
他の局面で、本発明は、炎症性状態、呼吸器状態、喘息および/またはCOPDの処置に使用するための式IaまたはIbの化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0095】
本発明は、さらに、哺乳動物(例えばヒト)におけるグルココルチコイド受容体仲介疾患状態(例えば上記疾患状態)、炎症性状態、呼吸器状態、喘息および/またはCOPDの処置方法であって、かかる処置を必要とする哺乳動物に有効量の式IaまたはIbの化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法を提供する。
【0096】
本明細書の文脈において、用語“治療”および“処置”はまた、異なる具体的指示がない限り、防止および予防を含む。用語“治療的”および“治療的に”もそれに応じて解釈すべきである。
【0097】
本明細書で、特に断りがない限り、用語“阻害剤”および“アンタゴニスト”は、アゴニストによる応答を生じさせる伝達経路を、何らかの手段で、部分的にまたは完全に遮断する化合物を意味する。アゴニストは完全または部分的アゴニストであり得る。
【0098】
用語“障害”は、特記しない限り、グルココルチコイド受容体と関連する全ての状態および疾患を意味する。
【0099】
医薬組成物
式IaまたはIbの化合物、またはその薬学的に許容される塩を、哺乳動物の治療的処置に使用するために、該活性成分を、標準的薬務に従い医薬組成物として通常製剤する。
【0100】
それ故、他の局面で本発明は、式IaまたはIbの化合物、またはその薬学的に許容される塩(活性成分)および薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤または担体を含む医薬組成物を提供する。一態様は、の使用に関する式IaまたはIbの化合物、またはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物のグルココルチコイド受容体仲介疾患状態(例えば上記疾患状態)、炎症性状態、喘息および/またはCOPDの処置における使用に関する。
【0101】
さらなる局面で本発明は、活性成分と薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤または担体を混合することを含む、該組成物の製造方法を提供する。投与方式によって、本医薬組成物は0.05〜99%w(重量パーセント)、例えば0.05〜80%w、例えば0.10〜70%w(例えば0.10〜50%w)の活性成分を含んでよく、全重量パーセントは総組成物に基づく。
【0102】
本発明の医薬組成物は、処置が望まれる疾患状態に対して標準的な方法で、例えば局所(例えば肺および/または気道または皮膚に)、経口で、直腸でまたは非経腸投与により投与してよい。故に、式IaまたはIbの化合物、またはその薬学的に許容される塩を、例えば、エアロゾル、粉末(例えば乾燥または分散性)、錠剤、カプセル剤、シロップ剤、顆粒、水性または油性溶液または懸濁液、(脂質)エマルジョン、坐薬、軟膏、クリーム、液滴、または滅菌注射可能水性または油性溶液または懸濁液の形に製剤し得る。
【0103】
本発明の適当な医薬組成物は、単位投与形態の経口投与に適するもの、例えば0.1mg〜10gの活性成分を含む錠剤またはカプセル剤である。
【0104】
他の局面で、本発明の医薬組成物は、静脈内、皮下、関節内または筋肉内注射に適するものである。
【0105】
一態様において、式IaまたはIbの化合物、またはその薬学的に許容される塩を経口で投与する。
【0106】
他の態様において、式IaまたはIbの化合物、またはその薬学的に許容される塩を吸入により投与する。
【0107】
緩衝剤、薬学的に許容される共溶媒、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセロールまたはエタノールまたは錯化剤、例えばヒドロキシ−プロピルβ−シクロデキストリンを製剤を助けるために使用してよい。
【0108】
上記製剤は、医薬分野で既知の慣用法により得ることができる。錠剤は、例えば、酢酸フタル酸セルロースのコーティングを施す、慣用の手段で腸溶性コーティングしてよい。
【0109】
本発明は、さらに、組合せ治療または組成物に関し、ここで、式IaまたはIbの化合物、またはその薬学的に許容される塩、または式IaまたはIbの化合物、またはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を、上記疾患状態のいずれかを処置するための1種以上の薬剤と同時に(可能であれば同一組成物で)または連続的に投与する。
【0110】
例えば、リウマチ性関節炎、骨関節症、COPD、喘息またはアレルギー性鼻炎の処置のために式IaまたはIbの化合物、またはその薬学的に許容される塩を、かかる状態の処置のための1種以上の薬剤と組み合わせてよい。かかる組合せを吸入により投与するならば、1種以上の薬剤は次のものから選択される:
・ アイソフォームPDE4Dの阻害剤を含むPDE4阻害剤;
・ 選択的β.sub2.アドレナリン受容体アゴニスト、例えばメタプロテレノール、イソプロテレノール、イソプレナリン、アルブテロール、サルブタモール、フォルモテロール、サルメテロール、テルブタリン、オルシプレナリン、ビトルテロールメシレート、ピルブテロールまたはインダカテロール;
・ ムスカリン受容体アンタゴニスト(例えばM1、M2またはM3アンタゴニスト、例えば選択的M3アンタゴニスト)、例えばイプラトロピウムブロマイド、チオトロピウムブロマイド、オキシトロピウムブロマイド、ピレンゼピンまたはテレンゼピン;
・ ケモカイン受容体機能のモジュレーター(例えばCCR1受容体アンタゴニスト);
・ p38キナーゼ機能の阻害剤;
・ 例えばMMP−2、−9またはMMP−12を標的とする、マトリックスメタロプロテアーゼの阻害剤;または
・ 好中球セリンプロテアーゼ類、例えば好中球エラスターゼまたはプロテイナーゼ3の阻害剤。
【0111】
かかる組合せがCOPD、喘息またはアレルギー性鼻炎の処置のためである本発明の他の態様において、式IaまたはIbの化合物、またはその薬学的に許容される塩を吸入または経口経路で投与でき、他の薬剤、例えばキサンチン(例えばアミノフィリンまたはテオフィリン)を吸入または経口で投与できる。式IaまたはIbの化合物、またはその薬学的に許容される塩、および他の薬剤、例えばキサンチンを一緒に投与してよい。それらを連続的に投与してよい。またはそれらを別々に投与してよい。
【0112】
次の実施例は本発明を説明する。次の略語を実施例で使用する:
【表1】

【実施例】
【0113】
合成実施例
一般法
NMRスペクトルを、Varian Mercury-VX 300 MHz装置またはVarian Inova 400MHz装置のいずれかで記録した。クロロホルム−d(H 7.27ppm)、アセトン(H 2.05ppm)、ジクロロメタン−d(H 5.32ppm)またはDMSO−d(H 2.50ppm)の中央ピークを内部参照として使用した。あるいは、NMRスペクトルをVarian Inova Unity 500MHz装置で記録した。プロトン−NMR実験を、残留溶媒ピークおよびHOの二重抑制を使用して獲得した。
【0114】
次の方法をChiral SFC分析に使用した:
Analytical 方法 Development System from Thar Technologies, Incの方法を使用した。移動相としてのCOをモディファイヤーとしてのMeOHと共に150barの圧力で使用。使用したカラムをカラムオーブンを使用して+37℃に維持した。検出を254nmで実施した。
【0115】
Chiral SFC(方法A):Chiralpak(登録商標)AS、0.46×25cmカラム、30%MeOH、3mL/分。
Chiral SFC(方法B):Chiralpak(登録商標)IB、0.46×25cmカラム、35%MeOH、2mL/分。
【0116】
次の方法をLC/MS分析に使用した:
装置Agilent 1100;カラムWaters Symmetry 2.1×30mm;質量APCI;流速0.7mL/分;波長254nm;溶媒A:水+0.1%TFA;溶媒B:アセトニトリル+0.1%TFA;勾配15−95%/B 2.7分間、95%B 0.3分間。
【0117】
次の方法をGC−MS分析に使用した:
低解像度質量スペクトルおよび正確な質量決定をHewlett-Packard GCで記録した。MS系は、EIイオン化チャンバー、70eVを備えた。
【0118】
次の方法をHPLC分析に使用した:
LC方法A:HPLC方法Aを、Agilent 1100シリーズマシンで、Kromassil(登録商標)C18 5μm 3.0×100mmカラムで行った。水性相は水/TFA(99.8/0.1)であり、有機相はアセトニトリル/TFA(99.92/0.08)であった。流速は0.6ml/分であり、勾配を20分間で10〜100%の有機相に設定した。検出を220、254および280nmで行った。
【0119】
LC方法B:HPLC方法Bを、Agilent 1100 シリーズマシンで、XTerra(登録商標)RP8 5μm 3.0×100mmカラムでおこなった。水性相は15nM NH水溶液および有機相はアセトニトリルであった。流速は0.6ml/分であり、勾配を20分間で10〜100%の有機相に設定した。検出を220、254および280nmで行った。
【0120】
分取HPLC系A:カラム:XBridge C18、寸法(dimention)(150×30mm、5μm パッキング)、20ml/分溶媒速度および勾配20%〜90%MeCN(0.1%TFA)の水溶液(0.1%TFA)で20分間)
【0121】
示差走査熱量測定:標準法、例えばHoehne, G. W. H. et al (1996), Differential Scanning Calorimetry, Springer, Berlinに記載されているものを使用して、上昇している温度に対する試験サンプルの熱量測定応答を、TA Instruments Q2000 Modulated Temperature Differential Scanning Calorimeter (MTDSC)を使用して、40秒の間隔での±0.50℃および5℃/分のランプ速度を使用して、記録した。約1mgの試験サンプルを、蓋付き(圧接なし)アルミニウムカップに窒素雰囲気下に入れた。
DSC開始およびピーク温はサンプルおよび装置パラメータ、特に温度走査速度により代わり得ることは知られている。本分野の当業者は、ここに示すデータと同等なデータが集められるように、示差走査熱量計の装置パラメータの日常的最適化/較正を使用できる。
【0122】
特に断らない限り、出発物質は市販品であった。全溶媒および市販試薬は研究室グレードであり、受け取ったまま使用した。
【0123】
中間体I1
イソブチル3−(5−ヨード−1H−インダゾール−1−イル)ベンゾエート(I1)
【化15】

50mLフラスコに炭酸ナトリウム(0.700g、6.60mmol)、3−(5−ヨード−1H−インダゾール−1−イル)安息香酸(I1a)(2.185g、6mmol)およびNMP(15mL)を40℃で磁気撹拌しながら添加した。2分後、1−ブロモ−2−メチルプロパン(0.971mL、9.00mmol) を一度に添加した。1時間、40℃の後、温度を55℃に上げ、さらに1−ブロモ−2−メチルプロパン(0.971mL、9.00mmol)を添加した。撹拌を一夜続けた。冷却後、反応混合物を水および酢酸エチルに分配した。有機相を水で2回洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固して、表題化合物をシロップとして得た(2.5g、99%)。生成物は静置によりベージュ色物質に固化した。
APCI-MS: m/z = 421 [MH+]
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.38 (1H, t), 8.19 (1H, d), 8.16 (1H, d), 8.07 (1H, dt), 7.92 (1H, ddd), 7.70 (1H, dd), 7.64 (1H, t), 7.56 (1H, d), 4.17 (2H, d), 2.12 (1H, m), 1.05 (6H, d)。
LC(方法A) rt = 17.6分
【0124】
3−(5−ヨード−1H−インダゾール−1−イル)安息香酸(I1a)
【化16】

3−(2−(2−フルオロ−5−ヨードベンジリデン)ヒドラジニル)安息香酸(I1b、3.47g、9mmol)およびカリウムtert−ブトキシド(2.3g、20.5mmol)を、アルゴン雰囲気下、NMP(45mL)中、150℃で30分間撹拌した。冷却後、混合物を水(100mL)で希釈し、水性HCl(1.7M)で酸性化し、2回EtOAcで抽出した。合わせた有機相を2回水、次いで塩水で洗浄した。有機相の蒸発により、粗表題化合物(3.52g、定量的)を明褐色、非晶性、ガム状固体として得た。
APCI-MS: m/z 365 [MH+]
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 13.2 (1H, b), 8.38 (1H, s), 8.33 (1H, s), 8.24 (1H, bs), 8.04 (1H, bd, ), 7.97 (1H, d, さらにカップリング), 7.81-7.68 (3H)。
【0125】
3−(2−(2−フルオロ−5−ヨードベンジリデン)ヒドラジニル)安息香酸(I1b)
【化17】

3−ヒドラジニル安息香酸(1.52g、10mmol))、2−フルオロ−5−ヨードベンズアルデヒド(2.5g、10mmol)および炭酸セシウム(3.26g、10mmol)を、DMF(10mL)中、室温で、アルゴン雰囲気下、2.5時間撹拌した。水(40mL)を添加し、透明溶液を水性HCl(1.7M)で酸性化した。形成したベージュ色−オレンジ色沈殿を濾過により回収し、水で洗浄し、真空で乾燥させて、表題化合物(3.75g、98%)を得た。
APCI-MS: m/z 385 [MH+]
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 12.9 (1H, b), 10.85 (1H, s), 8.17 (1H, dd), 7.94 (1H, s), 7.65 (1H, qd), 7.63-7.60 (2H), 7.40-7.31 (3H), 7.09 (1H, dd)。
19F-NMR (300 MHz, DMSO-d6, D2O添加): δ -123.4 (m)。
【0126】
中間体I2
(1R,2S)−2−アミノ−1−(2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−6−イル)プロパン−1−オールヒドロクロライド。(I2)
【化18】

2−プロパノール中5−6N HCl(8mL、40−48mmol)を、tert−ブチル(1R,2S)−1−(2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−6−イル)−1−ヒドロキシプロパン−2−イルカルバメート(I2a)(3.1g、10.02mmol)の酢酸エチル(40mL)に+40℃で添加し、3時間撹拌した。反応混合物を室温にし、蒸発により濃縮した。エーテルを添加し、塩を濾過により回収し、エーテルで洗浄した。この塩は吸湿性であることが判明した。収量2.10g(85%)
APCI-MS: m/z 210 [MH+-HCl]
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 8.01 (brs, 3H), 6.87-6.76 (m, 3H), 5.93 (brd, 1H), 4.79 (brt, 1H), 4.22 (s, 4H), 3.32 (brm, 1H), 0.94 (d, 3H)。
【0127】
tert−ブチル(1R,2S)−1−(2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−6−イル)−1−ヒドロキシプロパン−2−イルカルバメート(I2a)
【化19】

ジアステレオ選択的触媒的Meerwein-Ponndorf-Verley還元をJingjun Yin et. al. J. Org. Chem. 2006, 71, 840-843に記載された方法により行った。
(S)−tert−ブチル1−(2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−6−イル)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメート(I2b)(3.76g、12.23mmol)、アルミニウムイソプロポキシド(0.5g、2.45mmol)および2−プロパノール(12mL、157.75mmol)のトルエン(22mL)を、+50℃でアルゴン下16時間撹拌した。反応混合物を1M HCl(150mL)に注ぎ、混合物をEtOAc(250mL)で抽出した。有機相を水(2×50mL)および塩水(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、シリカフラッシュ−クロマトグラフィーでEtOAc:ヘキサン(1:2)を溶離剤として使用して精製した。生成物含有フラクションを合わせた。溶媒を蒸発により除去して、所望の生成物を無色固体として得た。収量3.19g(84%)
APCI-MS: m/z 236, 210, 192 [MH+-tBu-18, MH+-BOC, MH+-BOC-18]
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 6.80-6.70 (m, 3H), 6.51 (d, 1H), 5.17 (d, 1H), 4.36 (t, 1H), 4.19 (s, 4H), 3.49 (m, 1H), 1.31 (s, 9H), 0.93 (d, 3H)。
【0128】
(S)−tert−ブチル1−(2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−6−イル)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメート(I2b)
【化20】

(S)−tert−ブチル1−(メトキシ(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメート(3g、12.92mmol)のTHF(30mL)懸濁液をアルゴンの保護雰囲気下に置き、−15〜−20℃に冷却し、THF中2Mのイソプロピルマグネシウムクロライド(6.5mL、13.00mmol)を−10℃以下の温度を維持しながら添加した。スラリーが溶解し始め、温度を0℃にし、新たに調製したTHF中0.7Mの(2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−6−イル)マグネシウムブロマイド溶液(20mL、14.00mmol)を添加した。温度を室温にし、反応混合物を17時間撹拌した。1N HCl(300mL)を氷浴で+10℃に冷却し、反応混合物を酸性水溶液に注ぎ、TBME=tert−ブチルメチルエーテル(300mL)を添加し、混合物を分液漏斗に移した。水相をTBME(200mL)で逆抽出した。エーテル相を水、塩水で洗浄し、乾燥させた(NaSO)。
粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーでTBME:ヘプタン=1:2を溶離剤として使用して精製した。生成物含有フラクションを合わせ、溶媒を蒸発により除去して、副題化合物をわずかに黄色の粘性油状物/ガム状物として得た。収量3.76g(95%)
APCI-MS: m/z 208 [MH+- BOC]
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 7.50 (dd, 1H), 7.46 (d, 1H), 7.24 (d, 1H), 6.97 (d, 1H), 4.97 (m, 1H), 4.30 (m, 4H), 1.36 (s, 9H), 1.19 (d, 3H)。
【0129】
中間体I3
(1R,2S)−2−アミノ−1−(4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−7−イル)プロパン−1−オールヒドロクロライド(I3)
【化21】

Tert−ブチル(1R,2S)−1−(4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−7−イル)−1−ヒドロキシプロパン−2−イルカルバメート(I3b)(403mg、1.30mmol)を酢酸エチル(5mL)に溶解し、2−プロパノール中5−6N HCl溶液(1.5mL、7.5−9mmol)を添加した。混合物を+50℃で1.5時間撹拌した。溶媒を蒸発により除去し、残った粘性ガム状物をEtOAcで処理し、再び蒸発させて、固体物質を得て、それをMeCNに懸濁し、数分間撹拌した。固体無色塩を濾過により回収し、幾分か吸湿性であることが判明し、該塩を急いでデシケーターに移し、減圧下乾燥させた。収量293mg(92%)
APCI-MS: m/z 210 [MH+-HCl]
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.07 (3H, s), 7.05 (1H, d), 6.92 (1H, dd), 6.85 (1H, d), 6.03 (1H, d), 5.25 (2H, s), 4.87 (3H, m), 3.42 - 3.29 (1H, m), 0.94 (3H, d)。
【0130】
(4S,5R)−5−(4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−7−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン(I3a)
【化22】

(1R,2S)−2−アミノ−1−(4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−7−イル)プロパン−1−オールヒドロクロライド(I3b)(120mg、0.49mmol)、DIEA(0.100mL、0.59mmol)およびCDI(90mg、0.56mmol)のTHF(2mL)中の混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を蒸発により濃縮し、残存物質をEtOAcおよび水に分配し、有機相を10%NaHSOで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗生成物をLC/MSで分析し、NMRでのさらなる分析用に十分に純粋であると考えられた。収量66mg(57%)
生成物の適切なcis立体配置を、観察されるH−NMRと、類似の環状ノルエフェドリンについて文献で報告されたものを比較することにより確認した(Org. Lett. 2005 (07), 13, 2755-2758およびTerahedron Assym. 1993, (4), 12, 2513-2516)。2D NOESY実験で、5.64の二重項と4.19ppmの多重項で強いNOEクロスピークが観察され、これもまた適切なcis立体配置を確認した。
APCI-MS: m/z 236 [MH+]
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.99 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.88 (dd, J = 8.0, 1.4 Hz, 1H), 6.83 (s, 1H), 5.81 (brs,1H), 5.64 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.26 (s, 2H), 4.91 (s, 2H), 4.19 (m, 1H), 0.85 (d, J = 6.4 Hz, 3H)。
【0131】
Tert−ブチル(1R,2S)−1−(4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−7−イル)−1−ヒドロキシプロパン−2−イルカルバメート(I3b)
【化23】

混合物(S)−tert−ブチル1−(4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−7−イル)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメート(I3c)(680mg、2.21mmol)、トリイソプロポキシアルミニウム(140mg、0.69mmol)およびプロパン−2−オール(3mL、38.9mmol)のトルエン(3mL)を+65℃で15時間撹拌した。反応混合物を冷却し、1M HCl(50mL)に注ぎ、EtOAc(2×50mL)で抽出した。有機相を水、塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発により除去して、粗生成物を無色固体として得た。粗生成物を最初にフラッシュクロマトグラフィーで精製した(溶媒A=ヘプタン、溶媒B=EtOAc+10%MeOH)。10%Bから中の50%Bの勾配を使用した。得られた生成物をDCM/ヘプタンから結晶化させて、副題化合物を無色針状結晶として得た。収量414mg(60%)
APCI-MS: m/z 210 [MH+-BOC]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 6.97 (1H, d), 6.88 (1H, d), 6.77 (1H, s), 6.56 (1H, d), 5.27 (1H, d), 5.22 (2H, s), 4.83 (2H, s), 4.44 (1H, t), 3.53 (1H, m), 1.32 (9H, s), 0.93 (3H, d)。
【0132】
(S)−Tert−ブチル1−(4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−7−イル)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメート(I3c)
【化24】

7−ブロモ−4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン(1g、4.65mmol)をTHF(5mL)に溶解し、マグネシウム(0.113g、4.65mmol)にアルゴンの保護雰囲気下に添加し、1個の小さなヨウ素の結晶を添加し、着色溶液を、グリニヤード形成を開始させるために短時間ヒートガンで加熱し、ヨウ素色が消えたとき、反応を室温で1.5時間進行させた。
別の反応チューブで(S)−tert−ブチル1−(メトキシ(メチル)アミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメート(1g、4.31mmol)をTHF(5mL)に懸濁し、氷/アセトン浴で−5℃以下に冷却し、THF中2M溶液のイソプロピルマグネシウムクロライド(2.5mL、5.00mmol)をゆっくり添加して、溶液を形成させた。この溶液に上記の新たに調製したグリニヤード試薬を添加した。混合物を室温にし、4時間撹拌した。反応混合物をを氷冷150mL 1M HClにゆっくり添加し、EtOAc(150mL)を添加し、混合物を数分間撹拌し、分液漏斗に移した。有機相は水で洗浄し、塩水、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた粗生成物を、さらに、予充填70gシリカカラムを使用したフラッシュクロマトグラフィーで、10%TBME〜40%TBMEのヘプタン溶液の勾配を溶離剤として使用して精製した。副題化合物を無色固体として得た。収量790mg(59%)
APCI-MS: m/z 208 [MH+-BOC]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.53 (1H, dd), 7.39 (1H, s), 7.30 (1H, d), 7.22 (1H, d), 5.30 (2H, s), 4.98 (1H, m), 4.95 (2H, s), 1.35 (9H, s), 1.20 (3H, d)。
【0133】
中間体I4
3−(5−((1R,2S)−2−(2,2−ジフルオロプロパンアミド)−1−(2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−6−イル)プロポキシ)−1H−インダゾール−1−イル)安息香酸(I4)
【化25】

イソブチル3−(5−((1R,2S)−2−(2,2−ジフルオロプロパンアミド)−1−(2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−6−イル)プロポキシ)−1H−インダゾール−1−イル)ベンゾエート(I4a)(350mg、0.59mmol)のTHF(5mL)およびアセトニトリル(2mL)溶液を0.25M NaOH(4.72mL、1.18mmol)と混合した。混合物を環境温度で23時間撹拌し、さらに1M NaOH(0.590mL、0.59mmol)を添加し、混合物を+45℃で2時間撹拌した。反応混合物を冷却し、1N HClの添加によりpH2.5−3に酸性化した。溶液となるまでのTHFおよびMeCNの添加、続くHPLCで、Kromasil 100-10-C18、50×250mmカラムで、流速=40mL/分で50%〜90%MeCNの水溶液+0.1%TFAの溶媒中の溶液の30分勾配およびフラクション回収のためのUV=254nmを用いて精製した。生成物含有フラクションを合わせ、凍結乾燥させた。物質をtBuOMeに再溶解し、ヘプタンの添加により沈殿し、形成したスラリーを蒸発させて、副題化合物を無色固体として得た。収量315mg(99%)
APCI-MS: m/z 538 [MH+]
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.27 (1H, s), 8.66 (1H, d), 8.25 (1H, d), 8.22 (1H, t), 8.00 (1H, ddd), 7.92 (1H, dt), 7.77 (1H, d), 7.69 (1H, t), 7.22 (1H, dd), 7.14 (1H, d), 6.89 - 6.78 (3H, m), 5.17 (1H, d), 4.22 - 4.11 (5H, m), 1.54 (3H, t), 1.29 (3H, d)。
【0134】
イソブチル3−(5−((1R,2S)−2−(2,2−ジフルオロプロパンアミド)−1−(2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−6−イル)プロポキシ)−1H−インダゾール−1−イル)ベンゾエート(I4a)
【化26】

イソブチル3−(5−((1R,2S)−2−アミノ−1−(2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−6−イル)プロポキシ)−1H−インダゾール−1−イル)ベンゾエート(I4b)(0.5g、1.00mmol)、2,2−ジフルオロプロパン酸(0.16g、1.45mmol)およびHBTU(0.567g、1.50mmol)のDCM(4mL)をDIEA(0.696mL、3.99mmol)で処理し、混合物を環境温度で1時間撹拌した。反応を10%NaHSO(水性)の添加によりクエンチし、塩水を添加して相分離を促した。下部の赤色DCM相を分離し、水相を一度のEtOAcで抽出し、合わせた有機溶液をMgSOで乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発により除去した。粗生成物が赤色油状物として得られた。粗物質をさらにフラッシュクロマトグラフィーで、70g予充填シリカカラムを使用して精製し、0%〜50%EtOAcのヘプタン溶液を適用した。生成物含有フラクションを合わせ、溶媒を蒸発により除去した。わずかに黄色の粘性油状物がDCMからの最終蒸発後に得られた。収量540mg(91%)。
APCI-MS: m/z 594 [MH+]
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.65 (1H, d), 8.26 (1H, d), 8.25 (1H, t), 8.05 (1H, ddd), 7.95 (1H, dt), 7.78 (1H, d), 7.73 (1H, t), 7.22 (1H, dd), 7.14 (1H, d), 6.90 - 6.77 (3H, m), 5.17 (1H, d), 4.18 (4H, s), 4.15 (1H, m), 4.12 (2H, d), 2.05 (1H, m), 1.55 (3H, t), 1.29 (3H, d), 0.99 (6H, d)。
【0135】
イソブチル3−(5−((1R,2S)−2−アミノ−1−(2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−6−イル)プロポキシ)−1H−インダゾール−1−イル)ベンゾエート(I4b)
【化27】

炭酸セシウム(78g、240.00mmol)、(1R,2S)−2−アミノ−1−(2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−6−イル)プロパン−1−オールヒドロクロライド(I4c)(19.66g、80.00mmol)、2−(ジメチルアミノ)酢酸(4.12g、40.00mmol)およびヨウ化銅(I)(0.678ml、20.00mmol)のブチロニトリル(188ml)の混合物を115℃で60分間、アルゴンの保護雰囲気下に1L丸底フラスコ中で撹拌した。イソブチル3−(5−ヨード−1H−インダゾール−1−イル)ベンゾエート(I1)(33.6g、80mmol)のブチロニトリル(62.6ml)溶液を80℃で20分間、250mL丸底フラスコで加熱することにより生じさせた。溶液を上記混合物に2−3分間以内にポンプ輸送した。容器をさらにブチロニトリル(15.6ml)で濯ぎ、これも添加した。灰色がかった反応混合物を密閉し、115℃で45時間撹拌した。冷却した反応混合物を水(500mL)および酢酸エチル(1.5L)に分配した。有機相を水(3×700mL)で洗浄し、溶媒を減圧により除去し、38gのガム状の緑がかった残留物を得た。
粗生成物を約60−70mL DCMに溶解し、その後、カラムに載せ、シリカフラッシュクロマトグラフィー(d=13cm、l=18cm)で最初酢酸エチル:ヘプタン1:1を2%TEA(6L)と共に使用し(これにより出発物質+N−アルキル化生成物が溶出)、酢酸エチル:ヘプタン3:1と2%TEA(8L)を使用し、次いでカラムを酢酸エチル(12L)と2%TEAで洗浄して、600mLフラクションを回収し、生成物はほとんどフラクション28−44にあり、45℃で1時間蒸発乾固して、16.42gの生成物を得た。
HNMRは、幾分かの酢酸エチル(<5重量%)を含む純粋な生成物を示した。HPLC純度>95%。収量16.42g(41%)
APCI-MS: m/z 502 [MH+]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.24 (2H, m), 8.05 (1H, ddd), 7.94 (1H, dt), 7.77-7.72 (2H, m), 7.22 (1H, dd), 7.17 (1H, d), 6.88 (2H, m), 6.81 (1H, d), 4.97 (1H, d), 4.19 (4H, s), 4.12 (2H, d), 3.11 (1H, m), 2.05 (1H, m), 1.35 (2H, bs), 1.07 (3H, d), 0.99 (6H, d)。
LC(方法A) rt = 12.3分
LC(方法B) rt = 14.2分
【0136】
中間体5
3−(5−((1R,2S)−1−(4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−7−イル)−2−(2,2−ジフルオロプロパンアミド)プロポキシ)−1H−インダゾール−1−イル)安息香酸(I5)
【化28】

イソブチル3−(5−((1R,2S)−1−(4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−7−イル)−2−(2,2−ジフルオロプロパンアミド)プロポキシ)−1H−インダゾール−1−イル)ベンゾエート(I5a)(398mg、0.67mmol)をメタノール(3mL)およびTHF(3.0mL)に溶解した。水(2.5mL)に溶解した水酸化リチウム(0.032mL、2.01mmol)を添加した。透明な僅かにピンク色の溶液が得られた。2時間後溶液を氷冷した。塩酸の酢酸エチル溶液(1M)を添加して、酸性pHとした。水相をもう1回酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させた。それをメタノールに溶解し、溶液を1g SCXカラムに適用した。メタノール溶出液(約15mL)を濃縮した。アセトニトリル/水から凍結乾燥させて、表題化合物(362mg、100%)を得た。
APCI-MS: m/z 538 [MH+]
1H NMR (400 MHz, CD2Cl2) δ 8.40 (1H, t), 8.05 (1H, dt), 8.02 (1H, d), 7.98 (1H, ddd), 7.70 (1H, d), 7.65 (1H, t), 7.22 (1H, dd), 7.02 (1H, d), 7.00 (1H, d), 6.91 (1H, s), 6.67 (1H, s), 5.22 (2H, q), 4.87 (2H, s), 4.46 - 4.36 (1H, m), 1.75 (3H, t), 1.25 (3H, d)。
【0137】
イソブチル3−(5−((1R,2S)−1−(4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−7−イル)−2−(2,2−ジフルオロプロパンアミド)プロポキシ)−1H−インダゾール−1−イル)ベンゾエート(I5a)
【化29】

イソブチル3−(5−((1R,2S)−2−アミノ−1−(4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−7−イル)プロポキシ)−1H−インダゾール−1−イル)ベンゾエート(420mg、0.84mmol)(I5b)、2,2−ジフルオロプロパン酸(213mg、1.94mmol)およびHBTU(420mg、1.11mmol)の混合物をジクロロメタン(10mL)に懸濁した。N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.85mL、5.13mmol)を添加し、混合物を室温で一夜撹拌した。水(約10mL)を溶液に添加した数分間撹拌後、混合物を相分離機に添加した。水相をジクロロメタン(5mL)と撹拌し、相分離機に添加した。合わせた有機相を濃縮して、褐色油状物を得た。シリカフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン/酢酸エチル10/1)での精製により、表題化合物を白色泡状物として得た(400mg、80%)。
APCI-MS: m/z 594 [MH+]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.71 (1H, d), 8.27 - 8.23 (2H, m), 8.07 - 8.03 (1H, m), 7.95 (1H, d), 7.78 (1H, d), 7.73 (1H, t), 7.23 (1H, dd), 7.14 (1H, d), 7.04 - 6.96 (2H, m), 6.86 (1H, s), 5.26 - 5.17 (3H, m), 4.82 (2H, s), 4.24 - 4.15 (1H, m), 4.12 (2H, d), 2.11 - 2.00 (1H, m), 1.56 (3H, t), 1.30 (3H, d), 0.99 (6H, d)
【0138】
イソブチル3−(5−((1R,2S)−2−アミノ−1−(4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−7−イル)プロポキシ)−1H−インダゾール−1−イル)ベンゾエート(I5b)
【化30】

磁気撹拌およびアルゴン雰囲気を備えた250mL 一首丸底フラスコに炭酸セシウム(30.3g、93.00mmol)、(1R,2S)−2−アミノ−1−(4H−ベンゾ[d][1,3]ジオキシン−7−イル)プロパン−1−オールヒドロクロライド(I3)(7.37g、30.00mmol)、2−(ジメチルアミノ)酢酸(1.547g、15.00mmol)、ヨウ化銅(I)(1.428g、7.50mmol)およびブチロニトリル(72mL)を入れ、110℃で30分間加熱した。イソブチル3−(5−ヨード−1H−インダゾール−1−イル)ベンゾエート(I1)(12.61g、30mmol)のブチロニトリル(12.00mL)の溶液を、80℃で10分間加熱することにより得た。溶液を3分間以内に上記混合物にポンプ輸送した。容器をさらにブチロニトリル(6.00mL)で濯ぎ、これも添加した。反応混合物を密閉し、110℃で19時間撹拌した。反応混合物を冷却し、水および酢酸エチル(1L)に抽出した。有機相を3回水(3×500mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をシリカフラッシュクロマトグラフィーで、酢酸エチル:ヘプタン1:1と2%TEA続く酢酸エチル:ヘプタン3:1と2%TEA、そして最後に酢酸エチルと2%TEAを使用して精製した。これにより表題化合物を得た(5.1g、34%)。
APCI-MS: m/z 502.2 [MH+]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.25 (1H, t), 8.23 (1H, s), 8.05 (1H, ddd), 7.94 (1H, dt), 7.78-7.70 (2H, m), 7.24 (1H, dd), 7.17 (1H, d), 7.01 (2H, m), 6.89 (1H, s), 5.22 (2H, dd), 5.05 (1H, d), 4.83 (2H, ds), 4.11 (2H, d), 3.15 (1H, m), 2.05 (1H, m), 1.39 (2H, bs), 1.07 (3H, d), 0.98 (6H, d)。
LC(方法A) rt = 10.6分
LC(方法B) rt = 12.2分
【0139】
中間体I6
(S)−(−)−テトラヒドロチオフェン−3−アミン−1,1−ジオキシドヒドロクロライド(I6)
【化31】

(S)−(−)−N−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)ベンズアミド(I6a)(7.08g)を水性5M HCl(250mL)に懸濁した。混合物を130℃で13時間加熱した。氷浴で冷却後固体安息香酸を濾過により取り、1M 水性HClで洗浄し、合わせた濾液を蒸発乾固した。残留物を1,4−ジオキサン(40mL)に再懸濁し、無色固体副題化合物を濾過により単離し、ジオキサン(10mL)で洗浄し、一定重量となるまで乾燥させた。収量4.99g(98%)。
1H NMR (400 MHz, D2O): δ 4.12 (1H, pent, さらにカップリング), 3.60 (1H, dd), 3.38 (1H, m), 3.27-2.15 (2H), 2.64 (1H, m), 2.21 (1H, m)。
[α]D -13.5° (c = 1.1, H2O)
【0140】
(S)−(−)−N−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)ベンズアミド(I6a)
【化32】

(S)−N−(テトラヒドロチオフェン−3−イル)ベンズアミド(I6b)(7.1g)をEtOAc(1.2L)に溶解した。飽和水性NaHCO(0.6L)を添加した。3−クロロ過安息香酸(77%、27g)を10分間にわたり少しずつ添加した。撹拌を4時間続け、次いでジメチルスルフィド(3.5mL)を添加し、撹拌をさらに100分間続けて、過剰のm−クロロ過安息香酸を完全に破壊した。相を分離し、有機相を水で2回洗浄し、減圧下で蒸発させた。無色残留物をEtOAc(〜350mL)から再結晶して、純粋副題化合物(6.3g)を得た。母液を蒸発させ、EtOAcから再結晶して、さらに生成物(0.72g)を得た。総収量7.02g(85.7%)
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.74 (1H, d), 7.88-7.84 (2H), 7.55 (1H, t, さらにカップリング), 7.51-7.45 (2H), 4.70 (1H, sext.), 3.50 (1H, dd), 3.37 (1H, ddd), 3.25-3.15 (1H m), 3.97 (1H, dd), 2.44 (1H, sext.), 2.28-2.16 (1H, m)。
[α]D = -39.8° (c = 1.0, MeOH)
【0141】
(S)−(−)−N−(テトラヒドロチオフェン−3−イル)ベンズアミド(I6b)
【化33】

AcOH中HClの1.36M貯蔵溶液を100ml AcOH、11mL AcClおよび2.8mL HO(わずかに発熱性の加水分解)から製造した。
(S)−(−)−4−[2−(メチルスルファニル)エチル]−2−フェニル−4,5−ジヒドロ−1,3−オキサゾール(I6c)(1.7g)を、HClに対して1.36Mとなる25mLの酢酸に溶解した。溶液を130℃で18時間加熱した。GC−MS:は完全な反応を示した。最高MSイオンは146(M−61フラグメント)である。反応混合物を次いで冷却し、凍結乾燥して、副題化合物を無色の綿毛状固体として得た。収量1.59g(100%)
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.41 (1H, d, NH), 7.86-7.82 (2H), 7.53 (1H, m), 7.49-7.43 (2H), 4.49 (1H, sext.), 3.03 (1H, dd), 2.96-2.88 (1H, m), 2.88-2.80 (1H, m), 2.75 (1H, dd), 2.19-2.10 (1H, m), 2.07-1.97 (1H, m)。
[α]D -32.4° (c = 0.95, MeOH)
【0142】
(S)−(−)−4−[2−(メチルスルファニル)エチル]−2−フェニル−4,5−ジヒドロ−1,3−オキサゾール(I6c)
【化34】

記載する方法は、3−アミノテトラヒドロチオフェン鏡像体について文献に記載された合成を幾分か修飾し、最適化し、そして対応したものである:
1. Dehmlow & Westerheide Synthesis 1992, 947-949
2. Ashton et al Bioorg Med Chem Lett 17 (2007) 6779-6784
L−(S)−2−アミノ−4−(メチルチオ)ブタン−1−オール(10.0g)および臭化亜鉛(II)(0.5g)をベンゾニトリル(18mL)中で根号した。混合物を120℃で45時間撹拌し、過剰のベンゾニトリルの大部分をKugelrohr蒸留により留去した。
残留物を小容積のCHClで希釈し、0−70%EtOAcのヘプタン溶液を使用する、SiO(330g)のオートフラッシュクロマトグラフィーに付し、副題化合物を油状物として得た。収量12.09g(74%)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 7.81-7.75 (2H), 7.50-7.42 (1H, m), 7.42-7.34 (2H), 4.42 (1H, dd), 4.29-4.18 (1H, m), 3.98 (1H, t), 2.60-2.45 (2H), 1.99 (3H, s), 1.80-1.66 (2H)。
[α]D = -89.8° (c = 1.5, EtOAc)
【0143】
中間体7
(R)−(+)−テトラヒドロチオフェン−3−アミン−1,1−ジオキシドヒドロクロライド(I7)
【化35】

副題化合物を、化合物(I6)について記載する方法に準じるが(R)−N−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)ベンズアミド(I7a)(3.0g)から出発して製造した。収量2.10g(98%)。
[α]D = +12.5° (c = 1.1, H2O)
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 4.13 (1H, pent), 3.61 (1H, dd), 3.39 (1H, m), 3.27-3.17 (2H), 2.65 (1H, dtd), 2.29-2.16 (2H)。
【0144】
(R)−N−(1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)ベンズアミド(I7a)
【化36】

副題化合物を、化合物(I6a)について記載する方法に準じるが、(R)−N−(テトラヒドロチオフェン−3−イル)ベンズアミド(I7b)(3.06g)から出発して製造した。収量3.0g(85.5%)。
[α]D+40.1° (c = 1.0, MeOH)
H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.74 (1H, d), 7.88-7.83 (2H), 7.55 (1H, t, さらにカップリング), 7.48 (2H, t, さらにカップリング), 4.69 (1H, sext.), 3.50 (1H, dd), 3.37 (1H, m), 3.20 (1H, ddd), 3.07 (1H, dd), 2.28-2.16 (1H, m)。
【0145】
(R)−N−(テトラヒドロチオフェン−3−イル)ベンズアミド(I7b)
【化37】

副題化合物を、化合物(I6b)について記載する方法に準じるが、(R)−4−(2−(メチルチオ)エチル)−2−フェニル−4,5−ジヒドロオキサゾール(I7c)(3.04g)から出発して製造した。収量2.78g(98%)。
[α]D+32.2° (c = 1.1, MeOH)
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.41 (1H, d), 7.87 - 7.81 (2H, m), 7.53 (1H, m), 7.49 - 7.42 (2H, m), 4.49 (1H, sextet), 3.03 (1H, dd), 2.96 - 2.88 (1H, m), 2.88 - 2.80 (1H, m), 2.75 (1H, dd), 2.19 - 2.09 (1H, m), 2.07 - 1.96 (1H, m)。
【0146】
(R)−4−(2−(メチルチオ)エチル)−2−フェニル−4,5−ジヒドロオキサゾール(I7c)
【化38】

副題化合物を、化合物(I6c)について記載する方法に準じるが、D−(R)−2−アミノ−4−(メチルチオ)ブタン−1−オール(7.75g)から出発して製造した。収量3.04g(24%)。
[α]D = +89.8° (c = 1.5, EtOAc)
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.89 - 7.84 (2H, m), 7.57 - 7.51 (1H, m), 7.50 - 7.44 (2H, m), 4.51 (1H, dd), 4.32 (1H, dq), 4.07 (1H, t), 2.60 (2H, m), 2.07 (3H, s), 1.81 (2H, m)。
【0147】
中間体8
(S)−(−)−3−アミノテトラヒドロチオフェンスルホキシドヒドロクロライド(エピマー混合物)(I8)
【化39】

(S)−N−(1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)ベンズアミド(I8a)(1.7g、7.61mmol)を5M 水性HCl(140mL)に溶解し、(ブロック温度)130℃で撹拌した。1時間15分間後、温度を+70℃に下げ、混合物をその温度でさらに11時間45分間撹拌し、その後室温にした。混合物を氷浴で冷却し、結晶の沈殿した安息香酸を濾過により除去し、濾液を蒸発させて、粘性ガム状物を得た。
本物質を水に溶解し、3×CHClで洗浄し、水相を蒸発させ、残留物をEtOH−トルエンと数回共蒸発させ、半固体残留物をEtOHで処理しで懸濁液を形成させ、それを環境温度で25分間撹拌した。ベージュ色固体塩を濾過により合わせて、200mg 粗生成物を得た(バッチ1)。さらに82mg(バッチ2)物質が母液から結晶化した。2バッチのNMR分析は、ラセミ化が起こったことを確認する。これらの粗バッチをさらに精製せず、これらを得たまま使用した。
バッチ1:
1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.32 (0.88H, m), 4.14 (0.12H, m), 3.43 - 3.19 (2H, m), 3.14 - 2.95 (2H, m), 2.83 - 2.66 (1H, m), 2.58 - 2.47 (0.12H, m), 2.23 (0.89H, m)。
バッチ2:
1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.32 (0.18H, m), 4.14 (0.82H, m), 3.43 - 3.18 (2H, m), 3.13 - 2.85 (2H, m), 2.81 - 2.65 (1H, m), 2.58 - 2.45 (0.81H, m), 2.22 (0.19H, m)。
【0148】
(S)−N−(1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル)ベンズアミド(I8a)
【化40】

(S)−(−)−N−(テトラヒドロチオフェン−3−イル)ベンズアミド(I6a)(2.81g、13.56mmol)をアセトニトリル(150mLに溶解した)。ヘテロポリ酸ピリジニウム塩触媒(360mg)(PMo11VO40×1.77ピリジン、Gustavo P. Romanelli et.al. Synlett 2005, 1, 75-78に従い製造)を、続く過酸化水素(35%、1.15mL)添加した。混合物を環境温度で撹拌し、2.5時間後さらに触媒(100mg)を添加し、反応をさらに2時間進行させた。MeS(0.115mL)を添加し、25分間後混合物を濾過し、試験は過酸化水素陽性であった。さらにMeS(0.6mL)を添加し、混合物を一夜環境温度で撹拌した。水(50mL)および2g 重亜硫酸ナトリウムを添加し、混合物を30分間撹拌した。溶媒を大凡半量まで蒸発させ、水で希釈し、3×EtOAcで抽出した。合わせた有機相を水および塩水で洗浄し、蒸発させて、白色固体を得た。得られた固体をEtOAc(〜70mL)から再結晶して、1.39gの異性体純粋なスルホキシド(バッチ1)を得た。
母液を蒸発させ、SiO(20g)フラッシュクロマトグラフィー、0−70%MeOHのEtOAc溶液に付した。さらに365mg(バッチ2)の異性体純粋なスルホキシドを単離した。スルホキシドの3:2 エピマー混合物を含む145mg物質も単離された。主要な形成された異性体純粋なスルホキシドのバッチ1および2を合わせて、合計1.75g(58%)となった。
[α]D = -91.9° (c = 1, MeOH)
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.83 (2H, m), 7.54 (1H, m), 7.47 (2H, m), 4.90 (1H, m), 3.52 (1H, dd), 3.19 - 3.02 (2H, m), 2.93 (1H, ddd), 2.66 - 2.53 (2H, m)。
13C NMR (100.586 MHz, cd3od) δ 169.41, 135.14, 132.84, 129.55, 128.33, 59.09, 53.35, 52.81, 32.34。
【0149】
実施例1
【化41】

3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3S)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド(E1)
3−(5−((1R,2S)−2−(2,2−ジフルオロプロパンアミド)−1−(2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−6−イル)プロポキシ)−1H−インダゾール−1−イル)安息香酸(I4)(106mg、0.20mmol)、(S)−(−)−テトラヒドロチオフェン−3−アミン−1,1−ジオキシドヒドロクロライド(I6)(40mg、0.23mmol)およびHBTU(95mg、0.25mmol)のDMF(2mL)溶液をDIEA(0.138mL、0.79mmol)で処理した。反応混合物を環境温度で45分間撹拌した。水(10mL)を添加し、形成した懸濁液を1時間撹拌した。固体を濾過により合わせ、水で洗浄し、さらにHPLCでKromasil 100-10-C18、50×250mmカラム、流速=40mL/分で50%〜90%MeCNの水溶液の30分勾配およびフラクション回収のためのUV=254nmを用いて精製した。生成物含有フラクションを凍結乾燥し、得られた固体をMeOHに溶解し、イソヘキサンを添加した。二相混合物を蒸発させて、固体を得て、それを小容積のEtOAcを含むイソヘキサンに懸濁し、懸濁液を環境温度で18時間撹拌した。結晶固体を濾過により合わせ、イソヘキサンで洗浄し、乾燥させた。収量77mg(59%)。
APCI-MS: m/z 655 [MH+]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.90 (1H, d), 8.65 (1H, d), 8.25 (1H, d), 8.19 (1H, s), 7.92 (1H, d), 7.86 (1H, d), 7.77 (1H, d), 7.68 (1H, t), 7.21 (1H, dd), 7.14 (1H, d), 6.89 - 6.78 (3H, m), 5.17 (1H, d), 4.73 (1H, m), 4.24 - 4.11 (5H, m), 3.52 (1H, dd), 3.37 (1H, m), 3.20 (1H, m), 3.10 (1H, dd), 2.45 (1H, m), 2.23 (1H, m), 1.55 (3H, t), 1.29 (3H, d)。
LC(方法A) rt = 9.94分
LC(方法B) rt = 9.15分
Chiral SFC(方法A) rt = 4.93分
M.p. = 180℃
【0150】
実施例2〜20の化合物は、実施例1に記載する方法に準じて、または当分野で既知の方法により製造した。
【0151】
実施例2
【化42】

3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3R)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド
APCI-MS: m/z 655 [MH+]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.90 (1H, d), 8.65 (1H, d), 8.25 (1H, s), 8.19 (1H, s), 7.92 (1H, d), 7.85 (1H, d), 7.77 (1H, d), 7.68 (1H, t), 7.21 (1H, dd), 7.14 (1H, d), 6.89 - 6.78 (3H, m), 5.17 (1H, d), 4.72 (1H, m), 4.24 - 4.11 (5H, m), 3.52 (1H, dd), 3.38 (1H, m), 3.20 (1H, m), 3.10 (1H, dd), 2.44 (1H, m), 2.23 (1H, ddd), 1.55 (3H, t), 1.29 (3H, d)。
LC(方法A) rt = 9.94分
LC(方法B) rt = 9.15分
Chiral SFC(方法A) rt = 5.87分
M.p. = 218℃
【0152】
実施例3
【化43】

3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3R)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド
APCI-MS: m/z 655 [MH+]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.90 (1H, d), 8.71 (1H, d), 8.25 (1H, s), 8.18 (1H, s), 7.91 (1H, d), 7.86 (1H, d), 7.78 (1H, d), 7.68 (1H, t), 7.23 (1H, dd), 7.14 (1H, d), 7.00 (2H, q), 6.86 (1H, s), 5.26 - 5.17 (3H, m), 4.82 (2H, s), 4.78 - 4.67 (1H, m), 4.24 - 4.13 (1H, m), 3.52 (1H, dd), 3.42 - 3.32 (1H, m), 3.25 - 3.16 (1H, m), 3.10 (1H, dd), 2.49 - 2.41 (1H, m), 2.29 - 2.17 (1H, m), 1.56 (3H, t), 1.30 (3H, d)。
LC(方法A, 流速1.0mL/分) rt = 10.15分
LC(方法B, 流速1.0mL/分) rt = 9.76分
M.p. = 239℃
【0153】
実施例4
【化44】

3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3S)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド
APCI-MS: m/z 655 [MH+]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.90 (1H, d), 8.71 (1H, d), 8.25 (1H, s), 8.18 (1H, s), 7.91 (1H, d), 7.85 (1H, d), 7.78 (1H, d), 7.68 (1H, t), 7.23 (1H, dd), 7.14 (1H, d), 7.00 (2H, q), 6.86 (1H, s), 5.26 - 5.17 (3H, m), 4.82 (2H, s), 4.78 - 4.67 (1H, m), 4.24 - 4.13 (1H, m), 3.52 (1H, dd), 3.42 - 3.32 (1H, m), 3.25 - 3.16 (1H, m), 3.10 (1H, dd), 2.49 - 2.41 (1H, m), 2.29 - 2.17 (1H, m), 1.56 (3H, t), 1.30 (3H, d)。
LC(方法A, 流速1.0mL/分) rt = 9.80分
LC(方法B, 流速1.0mL/分) rt = 8.76分
M.p. = 224℃
【0154】
実施例5
【化45】

3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3S)−テトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド
APCI-MS: m/z 607 [MH+]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.71 (1H, d), 8.65 (1H, d), 8.24 (1H, s), 8.18 (1H, s), 7.90 - 7.84 (2H, m), 7.77 (1H, d), 7.65 (1H, t), 7.21 (1H, dd), 7.13 (1H, d), 6.89 - 6.78 (3H, m), 5.17 (1H, d), 4.48 (1H, m), 4.24 - 4.11 (5H, m), 3.90 - 3.81 (2H, m), 3.72 (1H, td), 3.61 (1H, dd), 2.16 (1H, m), 1.94 (1H, m), 1.55 (3H, t), 1.29 (3H, d)。
LC(方法A) rt = 12.02分
LC(方法B) rt = 11.12分
Chiral SFC(方法B) rt = 5.10分
M.p. = 175℃
【0155】
実施例6
【化46】

3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3R)−テトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド
APCI-MS: m/z 607 [MH+]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.71 (1H, d), 8.65 (1H, d), 8.24 (1H, s), 8.18 (1H, s), 7.90 - 7.84 (2H, m), 7.77 (1H, d), 7.65 (1H, t), 7.21 (1H, dd), 7.13 (1H, d), 6.89 - 6.78 (3H, m), 5.17 (1H, d), 4.48 (1H, m), 4.23 - 4.10 (5H, m), 3.89 - 3.82 (2H, m), 3.72 (1H, td), 3.61 (1H, dd), 2.16 (1H, m), 1.94 (1H, m), 1.55 (3H, t), 1.29 (3H, d)。
LC(方法A) rt = 12.03分
LC(方法B) rt = 11.13分
Chiral SFC(方法B) rt = 4.71分
M.p. = 177℃
【0156】
実施例7
【化47】

N−シクロペンチル−3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)ベンズアミド
APCI-MS: m/z 605 [MH+]
1H-NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ 8.65 (1H, d); 8.45 (1H, d); 8.24 (1H, d); 8.15 (1H, t); 7.86-7.83 (2H, m); 7.75 (1H, d); 7.63 (1H, t); 7.20 (1H, dd); 7.13 (1H, d); 6.88-6.85 (2H, m); 6.81-6.79 (1H, m); 5.17 (1H, d); 4.27-4.12 (6H, m); 1.93-1.85 (2H, m); 1.69 (2H, br.s); 1.59-1.49 (7H, m); 1.29 (3H, d)。
LC(方法A) rt = 14.40分
LC(方法B) rt = 13.24分
M.p. = 170℃
【0157】
実施例8
【化48】

3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−シクロペンチルベンズアミド
APCI-MS: m/z 605 [MH+]
1H-NMR(DMSO-d6, 400 MHz) δ 8.71 (1H, d); 8.45 (1H, d); 8.23 (1H, s); 8.14 (1H, t); 7.86-7.83 (2H, m); 7.75 (1H, d); 7.63 (1H, t); 7.22 (1H, dd); 7.13 (1H, d); 7.03-6.97 (2H, m); 6.86 (1H, s); 5.23-5.18 (3H, m); 4.82 (2H, s); 4.28-4.15 (2H, m); 1.95-1.86 (2H, m); 1.73-1.65 (2H, m); 1.60-1.50 (7H, m); 1.30 (3H, d)。
LC(方法A) rt = 11.32分
LC(方法B) rt = 10.47分
M.p. = 182℃
【0158】
実施例9
【化49】

3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3S)−テトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド
APCI-MS: m/z 607 [MH+]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.74 - 8.67 (2H, m), 8.24 (1H, s), 8.18 (1H, s), 7.87 (2H, t), 7.77 (1H, d), 7.65 (1H, t), 7.22 (1H, dd), 7.13 (1H, d), 7.04 - 6.96 (2H, m), 6.86 (1H, s), 5.25 - 5.17 (3H, m), 4.82 (2H, s), 4.53 - 4.44 (1H, m), 4.24 - 4.13 (1H, m), 3.90 - 3.81 (2H, m), 3.75 - 3.68 (1H, m), 3.61 (1H, dd), 2.21 - 2.11 (1H, m), 1.99 - 1.89 (1H, m), 1.56 (3H, t), 1.30 (3H, d)。
LC(方法A) rt = 11.88分
LC(方法B) rt = 10.99分
M.p. = 192℃
【0159】
実施例10
【化50】

3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(1R,2S)−2−ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド
APCI-MS: m/z 621 [MH+]
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6, 1プロトンシグナル溶媒によりカバー) δ 8.65 (1H, d), 8.22 (2H, d), 8.10 (1H, d), 7.87 (2H, m), 7.78 (1H, d), 7.64 (1H, t), 7.20 (1H, dd), 7.13 (1H, d), 6.89 - 6.78 (3H, m), 5.17 (1H, d), 4.72 (1H, d), 4.21 - 4.03 (6H, m), 1.77 (4H, m), 1.55 (5H, t), 1.29 (3H, d)。
LC(方法A): rt = 11.82分
LC(方法B): rt = 9.86分
M.p. = 165℃
【0160】
実施例11
【化51】

3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(2R)−2−ヒドロキシブチル]ベンズアミド
APCI-MS: m/z 609 [MH+]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.71 (1H, d), 8.57 (1H, t), 8.24 (1H, s), 8.17 (1H, m), 7.86 (2H, m), 7.79 (1H, d), 7.64 (1H, t), 7.22 (1H, dd), 7.13 (1H, d), 7.04-6.96 (2H), 6.86 (1H, s), 5.26-5.18 (3H), 4.82 (2H, s), 4.72 1H, d), 4.19 (1H, sext), 3.56 (1H, m), 3.37-3.27 (1H, 溶媒湿気シグナルにより一部不鮮明), 3.23-3.14 (1H), 1.56 (3H, t), 1.47 (1H, m), 1.37-1.22 (1H, メチル二重項により一部不鮮明), 1.30 (3H, d), 0.90 (3H, t)。
HPLC方法(A): rt = 11.83分
HPLC方法(B): rt = 10.26分
M.p. = 182℃
【0161】
実施例12
【化52】

3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)ベンズアミド
APCI-MS: m/z 628 [MH+]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.24 (1H, t), 8.66 (1H, d), 8.57 (1H, d), 8.46 (1H, dd), 8.24 (1H, s), 8.21 (1H, s), 7.89 (2H, m), 7.79 (1H, d), 7.74 (1H, m), 7.67 (1H, t), 7.36 (1H, dd), 7.21 (1H, dd), 7.14 (1H, d), 6.88 - 6.78 (3H, m), 5.17 (1H, d), 4.53 (2H, d), 4.25 - 4.09 (5H, m), 1.54 (3H, t), 1.29 (3H, d)。
LC(方法A) rt = 9.61分
LC(方法B) rt = 9.58分
M.p. = 135℃
【0162】
実施例13
【化53】

3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−(ピリジン−3−イルメチル)ベンズアミド
APCI-MS: m/z 628 [MH+]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.26 (1H, t), 8.71 (1H, d), 8.57 (1H, d), 8.46 (1H, dd), 8.24 (1H, s), 8.22 - 8.19 (1H, m), 7.89 (2H, t), 7.80 (1H, d), 7.76 - 7.72 (1H, m), 7.67 (1H, s), 7.36 (1H, dd), 7.22 (1H, dd), 7.13 (1H, d), 7.04 - 6.96 (2H, m), 6.86 (1H, s), 5.25 - 5.17 (3H, m), 4.82 (2H, s), 4.52 (2H, d), 4.24 - 4.13 (1H, m), 1.56 (3H, t), 1.30 (3H, d)。
LC(方法A) rt = 9.86分
LC(方法B) rt = 11.18分
M.p. = 159℃
【0163】
実施例14
【化54】

3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(1R,2S)−2−ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド
APCI-MS: m/z 621 [MH+]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.71 (1H, d), 8.23 (1H, s), 8.22 (1H, s), 8.10 (1H, d), 7.89 - 7.83 (2H, m), 7.78 (1H, d), 7.64 (1H, t), 7.22 (1H, dd), 7.13 (1H, d), 7.04 - 6.97 (2H, m), 6.86 (1H, s), 5.25 - 5.18 (3H, m), 4.82 (2H, s), 4.72 (1H, s), 4.24 - 4.14 (1H, m), 4.12 - 4.03 (2H, m), 1.89 - 1.69 (4H, m), 1.64 - 1.44 (5H, m), 1.30 (3H, d)。
LC(方法A) rt = 12.19分
LC(方法B) rt = 11.30分
M.p. = 165℃
【0164】
実施例15
【化55】

3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3S)−1−オキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド(異性体1)
APCI-MS: m/z 639 [MH+]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.88 (1H, d), 8.71 (1H, d), 8.24 (1H, s), 8.19 (1H, m), 7.89 (1H, d, さらにカップリング), 7.85 (1H, d, さらにカップリング), 7.78 (1H, d), 7.66 (1H, t), 7.72 (1H, dd), 7.13 (1H, d), 7.02 (1H, d), 6.98 (1H, dd), 6.86 (1H, s), 5.26-5.17 (3H), 4.82 (2H, s), 4.66 (1H, sext.), 4.19 (1H, sext.), 3.54 (1H, dd), 3.01-2.86 (2H), 2.70 (1H, ddd), 2.59-~2-48 (1H, m, 溶媒シグナルにより一部不鮮明), 2.43-2.34 (1H, m), 1.56 (3H, t), 1.30 (3H, d)。
HPLC方法(A): rt = 10.65分
HPLC方法(B): rt = 9.99分
M.p. = 196℃
【0165】
実施例16
【化56】

3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3S)−1−オキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド(異性体2)
APCI-MS: m/z 639 [MH+]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.74-8.67 (2H), 8.15 (1H, m), 7.89 (1H, d, さらにカップリング), 7.84 (1H, d, さらにカップリング), 7.77 (1H, d), 7.66 (1H, t), 7.22 (1H, dd), 7.13 (1H, d), 7.02 (1H, d) 6.98 (1H, dd), 6.86 (1H, s), 5.26-5.17 (3H), 5.01 (1H, sext.), 4.82 (2 H, s), 4.19 (1H, sext, さらにカップリング), 3.22 (1H, dt), 3.06 (2H, d), 2.82-2.74 (1H), 2.57 (1H, m), 2.14 (1H, m), 1.56 (3H, t), 1.30 (3H, d)。
LC(方法A): rt = 10.40分
LC(方法B): rt = 9.67分
M.p. = 202℃
【0166】
実施例17
【化57】

3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−ベンジルベンズアミド
APCI-MS: m/z 627 [MH+]
1H-NMR (DMSO-d6, 400 MHz); δ 9.22 (1H, t); 8.71 (1H, d); 8.24 (1H, s); 8.21 (1H, t); 7.89 (2H, dd); 7.79 (1H, d); 7.66 (1H, t); 7.32-7.31 (4H, m); 7.28-7.20 (2H, m); 7.13 (1H, d); 7.02-6.96 (2H, m); 6.86 (1H, s); 5.23-5.18 (3H, m); 4.82 (2H, s); 4.51 (2H, d); 4.22-4.15 (1H, m); 1.55 (3H, t); 1.30 (3H, d)。
LC(方法A) rt = 14.42分
LC(方法B) rt = 13.2分
M.p. = 174℃
【0167】
実施例18
【化58】

3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(1S,2S)−2−ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド
APCI-MS: m/z 621 [MH+]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.71 (1H, d), 8.39 (1H, d), 8.24 (1H, s), 8.17 - 8.14 (1H, m), 7.89 - 7.82 (2H, m), 7.76 (1H, d), 7.64 (1H, t), 7.22 (1H, dd), 7.13 (1H, d), 7.04 - 6.96 (2H, m), 6.86 (1H, s), 5.25 - 5.18 (3H, m), 4.82 (2H, s), 4.78 (1H, d), 4.24 - 4.13 (1H, m), 4.06 - 3.97 (2H, m), 2.06 - 1.96 (1H, m), 1.90 - 1.80 (1H, m), 1.71 - 1.42 (7H, m), 1.30 (3H, d)。
LC(方法A) rt = 11.98分
LC(方法B) rt = 11.21分
M.p. = 187℃
【0168】
実施例19
【化59】

3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3RS)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド
APCI-MS: m/z 655 [MH+]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.29 (3H, d), 1.55 (3H, t), 2.18 - 2.29 (1H, m), 2.41 - 2.49 (1H, m), 3.10 (1H, dd), 3.15 - 3.26 (1H, m), 3.29 - 3.42 (1H, m), 3.52 (1H, dd), 4.11 - 4.23 (5H, m), 4.72 (1H, dd), 5.17 (1H, d), 6.78 - 6.82 (1H, m), 6.84 - 6.89 (2H, m), 7.14 (1H, d), 7.21 (1H, dd), 7.68 (1H, t), 7.77 (1H, d), 7.85 (1H, d), 7.89 - 7.93 (1H, m), 8.18 (1H, t), 8.25 (1H, d), 8.65 (1H, d), 8.90 (1H, d)。
LC(方法A) rt = 10.31分
LC(方法B) rt = 9.90分
M.p. >150℃
【0169】
実施例20
【化60】

3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3R)−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド
APCI-MS: m/z 621 [MH+]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.30 (3H, d), 1.55 (3H, t), 2.30 - 2.42 (1H, m), 2.45 - 2.54 (1H, m), 4.11 - 4.24 (5H, m), 4.25 - 4.33 (1H, m), 4.43 (1H, td), 4.77 - 4.85 (1H, m), 5.17 (1H, d), 6.79 - 6.82 (1H, m), 6.84 - 6.89 (2H, m), 7.14 (1H, d), 7.22 (1H, dd), 7.69 (1H, t), 7.79 (1H, d), 7.86 (1H, d), 7.94 (1H, dd), 8.19 (1H, t), 8.26 (1H, d), 8.65 (1H, d), 9.17 (1H, d)。
LC(方法A) rt = 10.4分
LC(方法B) rt = 9.92分
M.p. = 183℃
【0170】
生物学的実験
ヒトグルココルチコイド受容体(GR)アッセイ
放射性リガンドGR結合アッセイは、H標識デキサメサゾンを使用した競合アッセイに基づく。デキサメサゾンは、GRのリガンド結合ドメインに結合し、例えばコルチゾールのような内因性リガンドと競合することが既知である(Necela, 2003)。
GR放射性リガンド結合アッセイで、試験化合物を、最終濃度10μMで片対数工程(10濃度)で連続的に希釈した。試験化合物(1μL)および対照(1μL)の100%DMSO溶液を96 Greiner V型底ポリプロピレンプレートに添加した。0%対照は6.7%DMSO(アッセイ中の最終濃度)および100%対照は6.7μM デキサメサゾンであった。
【0171】
完全長GRを、アッセイ緩衝液(20mM Tris−HCl、1mM EDTA、10%(w/v) グリセロール、20mM モリブデン酸ナトリウム、pH7.4)で3.3%(0.495mg/ml)の最終濃度まで希釈した。45μLのGRを各ウェルに添加し、プレートを15分間、室温でインキュベートした。
H−デキサメサゾン溶液を70nMの濃度にアッセイ緩衝液で希釈し(7nM 最終アッセイ濃度)、5μLを各ウェルに添加した。サンプルを5分間、プレートシェーカーを700rpmで使用して混合し、その後、2時間、室温でインキュベートした。
50μL 氷冷炭溶液(pH7.4:20mM Tris−HCl、1mM EDTAおよび20mM モリブデン酸ナトリウム中2%炭、0,2%Dextran T70)を各ウェルに添加し、サンプルをプレートシェーカーで5分間混合した。
【0172】
プレートを次いで1.5分間、1500rpmで遠心分離し、サンプル(80μL)を各ウェルから真空装置上のフィルタープレート(Millipore、0.45μm、MHVBN45)に移し、次いで新しいプレート(Greiner、96ウェル白色/透明、655095)に合わせた。フィルタープレートを1回20μLの水で洗浄し、次いで100μLのシンチレーション液体を各ウェルに添加し、プレートシェーカー上で5分間のインキュベーションにより混合した。放射活性をウェルあたり2分間cpmを計測する1450 Microbeta Trilux Reader(Wallac)で測定した。各繰り返しの実験から得られたデータを各繰り返しの実験から得られたデータをソフトウェアActivityBase, version 5.4.3(ID Business Solutions Ltd)を使用して分析し、IC50値を計算した。
参照:Necela, BM, Cidlowski, JA, Trends Pharmacol Sci, 24: 58, 2003
【0173】
トランス抑制レポーター遺伝子アッセイ
ヒト気管支原性癌腫細胞系、ChaGo-K-1(ATCC: HTB 168)を5xTRE−LacZ(クローン16:15:5 s5)でトランスフェクトした、すなわちTREトランスフェクト細胞で、選択化合物のトランス抑制活性を測定した。使用前に、細胞を0.7mg ジェネテシン(G418)/ml培地を含む選択培地で1〜2週間選択のために増殖させた。細胞を37℃、5%COおよび100%湿度で、96ウェルマイクロタイタープレートで、10%ウシ胎児血清、1%非必須アミノ酸および1%ピルビン酸ナトリウムを補ったRPMI培地中で増殖させた。細胞を週に1回継代した。
【0174】
TREトランスフェクト細胞を、96ウェルプレートに25−30000細胞/ウェルで播種し、72−96時間増殖させ、約80%コンフルエンスに到達させた。AP−1/TRE活性の刺激を上方制御するために、細胞を10ng/ml ホルボールミリステートアセテート(PMA)で3−5時間刺激して、その後化合物を添加した。PMAは全実験中存在した。トランスフェクトChagGo−K−1細胞におけるTRE仲介効果(トランス抑制)を、β−ガラクトシダーゼ活性の下方制御として測定した。トランス抑制実験用のβ−ガラクトシダーゼ活性を、マイクロタイタープレートで行う蛍光測定アッセイ により測定した。細胞を1回PBSで洗浄した。5部のZ緩衝液および1部の4−メチルウンベリフェリル−β−D−ガラクトシダーゼ(MUG)溶液を含む180μLの反応混合物を次いで添加した(150μl Z緩衝液[18μl 0.6M NaHPO、12μl 0.6M NaHPO、7.2μl 0.25M KCl、18μl 0.01M MgSO、1.8μl 10%Triton X-100、93μl HO]+30μl 3mM 4−メチルウンベリフェリル−β−D−ガラクトシダーゼ)。60分間、37℃でインキュベーション後、70μl停止緩衝液を各ウェルに添加し、蛍光をフルオロメーター(Spectramax Gemini)で放出フィルター460nmおよび励起フィルター360nmで読んだ。TRE活性を、化合物で処理していない細胞と比較した相対的活性として計算した。化合物によるβ−ガラクトシダーゼの阻害を、各実験で100%阻害として設定したデキサメサゾン10−6Mおよびバックグラウンド対照として設定したDMSO 0.1%と比較した阻害パーセントとして示す。デキサメサゾンの結果は、この系で十分に文書により証明されており、それ故に、本化合物の効力および効果を比較するための陽性対照として選択した。
【0175】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Ib:
【化1】

〔式中、
AはC1−4アルキル、C1−4アルコキシまたはC1−4ハロアルキルであり;
はC5−10ヘテロアリールであり;
Wは−C(O)NRで置換されたフェニルであり;
は水素またはC1−4アルキルであり;
は水素、
1−6アルキル(場合によりヒドロキシル、C5−10アリールおよびC5−10ヘテロアリールから選択される1個または2個の基で置換されていてよい)、
3−7シクロアルキル(場合によりヒドロキシルで置換されていてよい)、および
5−10ヘテロシクリル(場合によりヒドロキシルおよびオキソから選択される1個または2個の基で置換されていてよい)
から選択される。〕
の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
AがC1−2ハロアルキルでありであり;
がC5−10ヘテロアリールであり;
Wが−C(O)NRで置換されたフェニルであり;
が水素であり;
がC1−4アルキル(場合によりヒドロキシルで置換されていてよい、C5−6アリールおよびC5−6ヘテロアリール)、
5−6シクロアルキル(場合によりヒドロキシルで置換されていてよい)、そして
5−6ヘテロシクリル(場合によりオキソで置換されていてよい)から選択される;
請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
Aがフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロエチル、ジフルオロエチル、トリフルオロエチル、フルオロプロピル、ジフルオロプロピルまたはトリフルオロプロピルである、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
AがC1−2ハロアルキルであり;RがC5−10ヘテロアリールであり;Wが−C(O)NRで置換されたフェニルであり;
が水素であり;RがC1−4アルキル(場合によりヒドロキシルで置換されていてよい、C5−6アリールおよびC5−6ヘテロアリール)、
5−6シクロアルキル(場合によりヒドロキシルで置換されていてよい)、および
5−6ヘテロシクリル(場合によりオキソで置換されていてよい)から選択される;
請求項1または2に記載のの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
がジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]、オキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]、テトラヒドロフラン−3−イル、オキソテトラヒドロフラン−3−イル]、シクロペンチル、ヒドロキシシクロペンチル]、ヒドロキシブチル、ピリジン−4−イルメチル、ピリジン−3−イルメチル、フェニルメチルのいずれか一つから選択される、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。
【請求項6】
次の群から選択される、化合物
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3S)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド(E1)、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3R)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3RS)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド、
3−(5−{[2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3R)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3S)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3RS)−1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド、
3−[5−({1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3S)−テトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3R)−テトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3RS)−テトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、
3−(5−{[2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[テトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3S)−テトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3R)−テトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3RS)−テトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド(amid)、
3−[5−({1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[テトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、
N−シクロペンチル−3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)ベンズアミド、
N−シクロペンチル−3−(5−{[2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−シクロペンチルベンズアミド、
3−[5−({1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−シクロペンチルベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(1R,2S)−2−ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(1R)−2−ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(2S)−2−ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド、
3−(5−{[2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[2−ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(1R,2S)−2−ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(1S,2R)−2−ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(1S,2S)−2−ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(1R,2R)−2−ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド、
3−[5−({1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[2−ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(2R)−2−ヒドロキシブチル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(2S)−2−ヒドロキシブチル]ベンズアミド、
3−[5−({1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[2−ヒドロキシブチル]ベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)ベンズアミド、
3−(5−{[2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−(ピリジン−3−イルメチル)ベンズアミド、
3−[5−({1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−(ピリジン−3−イルメチル)ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3S)−1−オキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド(異性体1)、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3R)−1−オキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド(異性体2)、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[(3RS)−1−オキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド、
3−[5−({1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−[1−オキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル]ベンズアミド、
3−[5−({(1R,2S)−1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−ベンジルベンズアミド、
3−[5−({1−(4H−1,3−ベンゾジオキシン−7−イル)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]プロピル}オキシ)−1H−インダゾール−1−イル]−N−ベンジルベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3R)−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3S)−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、
3−(5−{[(1R,2S)−2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[(3SR)−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、および
3−(5−{[2−[(2,2−ジフルオロプロパノイル)アミノ]−1−(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル)プロピル]オキシ}−1H−インダゾール−1−イル)−N−[2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル]ベンズアミド、
またはその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤または担体を含む、医薬組成物。
【請求項8】
治療に使用するための、請求項1から6のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、または請求項7に記載の医薬組成物。
【請求項9】
グルココルチコイド受容体仲介疾患状態の処置用医薬の製造のための、請求項1から6のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、またはは請求項7に記載の医薬組成物の使用。
【請求項10】
炎症性状態の処置用医薬の製造のための、請求項1から6のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用。
【請求項11】
呼吸器状態の処置用医薬の製造のための、請求項1から6のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用。
【請求項12】
喘息の処置用医薬の製造のための、請求項1から6のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用。
【請求項13】
COPDの処置用医薬の製造のための、請求項1から6のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用。
【請求項14】
哺乳動物におけるグルココルチコイド受容体仲介疾患状態、炎症性状態、呼吸器状態、喘息および/またはCOPDの処置方法であって、かかる処置を必要とする哺乳動物に有効量の請求項1から6のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法。
【請求項15】
請求項1から6のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、および次のものから選択される1種以上の薬剤の組合せ剤:
・ PDE4阻害剤;
・ 選択的b.sub2.アドレナリン受容体アゴニスト;
・ ムスカリン受容体アンタゴニスト;
・ ケモカイン受容体機能のモジュレーター;
・ p38キナーゼ機能の阻害剤;
・ 例えばMMP−2、−9またはMMP−12を標的とする、マトリックスメタロプロテアーゼの阻害剤;または
・ 好中球セリンプロテアーゼ類、例えば好中球エラスターゼまたはプロテイナーゼ3の阻害剤。

【公表番号】特表2011−520955(P2011−520955A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−510459(P2011−510459)
【出願日】平成21年5月20日(2009.5.20)
【国際出願番号】PCT/SE2009/000267
【国際公開番号】WO2009/142571
【国際公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【出願人】(391008951)アストラゼネカ・アクチエボラーグ (625)
【氏名又は名称原語表記】ASTRAZENECA AKTIEBOLAG
【出願人】(507113188)バイエル・シェーリング・ファルマ・アクチェンゲゼルシャフト (141)
【氏名又は名称原語表記】Bayer Schering Pharma Aktiengesellschaft
【Fターム(参考)】