説明

フッ素化された酸を調製する方法

(i)式RCHOHのフッ素化されたアルコールと、(ii)過ヨウ素酸とを接触させる工程を含む、式RCOOHのフッ素化された酸を調製する方法であって(ここで、各Rは、1〜25個のフッ素原子をその間の任意の範囲で有する、1〜12個の炭素原子の直鎖、分枝または環式ヒドロカルビルから独立に選択される)、この接触させる工程が、触媒の存在下および場合により反応媒体中で、このフッ素化された酸を生成するのに十分な温度および時間の長さで行われる方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、フッ素化アルコールからフッ素化酸を調製する方法に関する。より詳細には、本発明は、適当な触媒の存在下、過ヨウ素酸を用いてフッ素化されたアルコールからフッ素化された酸を調製する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フッ素化された酸は、工業用薬品および特殊薬品、例えば、殺虫剤、医薬品、化粧品、染料等の調製における重要な合成中間体である。これらは、溶媒、触媒、および潤滑剤としての用途も見出だされている。例えば、米国特許第5,736,012号およびその中で引用されている参考文献は、これらのいくつかのフッ素化された酸の調製および用途を記載している(特許文献1)。
【0003】
有機酸は、通常、CrO/HSO、TEMPO/NaOClまたはNaWO/Hなどの酸化剤を用いて、アルコールの酸化によって調製される。
【0004】
したがって、J.Am.Chem.Soc.、1955、77、910〜914の論文は、等モル量の重クロム酸カリウムおよび濃硫酸を用いてCFCFHCFCHOHのCFCFHCFCOHへの酸化を記載している(非特許文献1)。米国特許第2,802,028号およびJ.Am.Chem.Soc.、1958、80、6442〜6446の論文は、CFCF=CFなどのパーフルオロオレフィンをシアン化ナトリウムおよび水で処理することによって、低収率(約23%)でのCFCFHCFCOHの調製を記載している(特許文献2および非特許文献2)。
【0005】
経済的に魅力的なフルオロクロム酸ピリジニウムの合成および非フッ素化アルコールのケトン、アルデヒドまたは酸への酸化におけるその非触媒的使用が、Synthetic Commun.、2004、22、4077〜4087に記載されている(非特許文献3)。主に芳香族の非フッ素化アルコールのフルオロクロム酸塩触媒の過ヨウ素酸による酸化が、J.Fluorine Chem.、2005、126、1356〜1360に記載されている(非特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5,736,012号明細書
【特許文献2】米国特許第2,802,028号明細書
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】J.Am.Chem.Soc.,1955年,77,910〜914頁
【非特許文献2】J.Am.Chem.Soc.,1958年,80,6442〜6446頁
【非特許文献3】Synthetic Commun.,2004年,22,4077〜4087頁
【非特許文献4】J.Fluorine Chem.,2005年,126,1356〜1360頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記の手順および当技術分野で既知のその他のものは、いくつかの欠点を有する。例えば、上記のシアン化ナトリウム/水の方法は、極めて毒性で有毒なシアン化ナトリウムの使用を必要とする。その他の方法も同様に有毒なクロム塩を使用する。さらに、これらの試薬は、少なくとも等モル量で、しかし通常、完全な反応を保証するために1:1を超える比で使用されて、スケールアップの問題ならびに安全および環境の懸念をもたらす。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、
(1)触媒量のフルオロクロム酸ピリジニウムの存在下で過ヨウ素酸;または
(2)三塩化ルテニウム水和物(RuCl・3HO)などのクロムを含まない触媒の存在下で過ヨウ素酸;
を用いて、フッ素化されたアルコールからフッ素化された酸を生成する方法を提供することによってこれらの問題を回避する。
【0010】
本発明は、式RCOOHのフッ素化された酸を調製する方法を提供する。
この方法は、
(i)式RCHOHのフッ素化アルコール;および
(ii)過ヨウ素酸;
(ここで、各Rは、1〜25個のフッ素原子をその間の任意の範囲で有する、1〜12個の炭素原子の直鎖、分枝または環式ヒドロカルビルから独立に選択される)を接触させる工程を含み;
この接触させる工程は、触媒の存在下および場合により反応媒体中で、当該フッ素化された酸を生成するのに十分な温度および時間の長さで行われる。
【0011】
本発明は、実用的であり、それ自体、潜在的に商業的に有用である方法を提供する。
当技術分野で既知の他の方法とは異なり、本明細書に記載のこの方法は、
(1)触媒的であり;
(2)少量のみ、即ち触媒量でのみクロムを含む触媒を使用し;および
(3)完全にクロムを含まない触媒を使用する;
単純な一工程のプロセスである。
【0012】
本発明の上記およびその他の利点は、以下の好ましい実施形態の詳細な説明からより明らかになる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
アルコールの酸化は、フルオロクロム酸ピリジニウムの触媒量の存在下、市販されている過ヨウ素酸(HIO)でアルコールを処理することによって好都合に実施される。
【0014】
例えば、CFCHCFCOHは、式(1)により、CFCHCFCHOHから収率75%で調製することができる:
【0015】
【化1】

【0016】
この反応は、一般式:
CHOH → RCO
(式中、Rは、完全にまたは部分的にフッ素化されたヒドロカルビル基である)
によって記述することができる。
【0017】
好ましくは、R基は、3〜25個のフッ素原子、好ましくは3〜13個のフッ素原子のパーフルオロヒドロカルビル基である。
好ましくは、各Rは、1〜6個の炭素原子の直鎖、分枝または環式ヒドロカルビルから選択され、ここで、各Rは、1〜13個のフッ素原子をその間の任意の範囲で含む。
【0018】
より好ましくは、各Rは、3〜6個の炭素原子の直鎖、分枝または環式ヒドロカルビルから選択される。
【0019】
本発明の好ましい実施形態では、Rは、CFCHCF−、CFCHCFH−、CFCHCFCH−、およびCF(CFCH−から選択される。
【0020】
本発明の好ましい実施形態では、このフッ素化されたアルコールは、CFCHCFCHOH、CFCHCFHCHOH、CFCHCFCHCHOH、CF(CFCHCHOH、およびその混合物から選択される。
【0021】
本発明の好ましい実施形態では、フッ素化された酸は、CFCHCFCOOH、CFCHCFHCOOH、CFCHCFCHCOOH、CF(CFCHCOOH、およびその混合物から選択される。
【0022】
好ましくは、このフッ素化されたアルコールは、少なくとも2種のアルコールの混合物であり、このフッ素化された酸は、少なくとも2種の酸の混合物である。
【0023】
好ましくは、この過ヨウ素酸は、少なくとも約95重量%〜約100重量%の濃度を有する。より好ましくは、この過ヨウ素酸は、少なくとも約99重量%の濃度を有する。
【0024】
典型的には、使用される過ヨウ素酸は、アルコールの1モル当たり約1〜約4モル、好ましくは1〜2モルであり、この触媒は、アルコールの1モル当たり約0.1〜約5モル%、好ましくはアルコールの約0.1〜約2モル%である。
【0025】
必要なアルコールは、米国特許第6,673,976B1号に記載の手順によって作製することができ、または市場で入手することができる。
【0026】
好ましくは、この触媒は、フルオロクロム酸ピリジニウム、塩化ルテニウム(III)、およびその混合物から選択される。
【0027】
好ましくは、塩化ルテニウム(III)は、式RuCl・3HOを有する三水和物の形態であり、フッ素化アルコールの約0.01モル%〜約10モル%の添加量で添加される。より好ましくは、この触媒は、アルコールの約0.1モル%〜約2モル%の量である。
【0028】
典型的な手順では、好ましくは、このアルコールを過ヨウ素酸とアセトニトリルの混合物に添加し、続いて触媒を添加し、周囲温度(25〜30℃)で約3時間撹拌する。次いで得られた反応混合物をろ過し、エーテルまたは酢酸エチルなどの有機溶媒で抽出する。
【0029】
次いで、有機抽出物を水で洗浄し、硫酸ナトリウムなどの乾燥剤で処理し、ろ過する。減圧において、ろ液からすべての溶媒を除去することによって酸を得て、これは典型的には、GC分析により95%を超える純度である。
【0030】
より高温で蒸留するとかなりの分解を引き起こすことがある。したがって、これは通常回避される。しかし、この酸のさらなる精製を、減圧下、低温で注意深く蒸留することによって実施することができる。
【0031】
この酸は、極めて吸湿性である。場合により、この酸を室温で貯蔵すると、無色から茶色に緩徐に変色する。しかしながら、変色にもかかわらず、GC分析は、変色に付随するこの酸の分解または感知できる損失はほとんどもしくはまったく存在しないことを示す。
【0032】
本発明の方法の実施において、接触させる工程を好ましくは約0℃〜約50℃、より好ましくは約5℃〜約30℃の温度で実施する。
【0033】
本発明の方法の実施において、接触させる工程を好ましくは約10分間〜約48時間、より好ましくは約20分間〜約24時間、さらにより好ましくは約30分間〜約12時間、さらにより好ましくは約3〜約6時間、最も好ましくは約3.5時間の長さで実施する。
【0034】
この方法は、バッチプロセスか、あるいは連続プロセスであることができる。
【0035】
この反応器は、溶媒または混合溶媒などの反応媒体をさらに含むことができる。好ましくは、極性の非プロトン性溶媒、例えば、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、エチレングリコールジエーテル、プロピレングリコールエーテルアセテート、ジグライム、トリグライム、テトラグライム、およびその混合物である。
【0036】
好ましくは、この反応媒体は、反応混合物の総重量の約30重量%〜約90重量%である。
【0037】
この方法は、1つまたは複数の以下の工程:
(1)反応混合物を周囲温度以下に冷却して、フッ素化された酸を沈殿させること;
(2)フッ素化された酸を溶媒で抽出すること;および
(3)フッ素化された酸を減圧下で蒸留して、フッ素化された酸を実質的に純粋な形態で得ること;
をさらに含むことができる。
【0038】
操作において、好ましくは、反応物の少なくとも10重量%はこの酸生成物に変換される。より好ましくは、反応物の少なくとも80重量%までがこの酸生成物に、最も好ましくは、フッ素化アルコールの少なくとも90重量%はフッ素化酸反応物に変換される。
【0039】
以下の非限定的な実施例は、本発明の様々な実施形態の実例となる。本発明の範囲から逸脱することなく、当技術分野で多くの既知のものの中からその他の可変なものを選択するのは、当業者の能力の範囲内である。
【0040】
したがって、これらの実施例は、本発明をさらに例示する役割を果たし、これを限定するものではない。
【実施例】
【0041】
実験の詳細:
別段の指示がなければ、すべての部および百分率(%)は、重量ベースである。
【0042】
実施例1
2,2,4,4,4−ペンタフルオロ酪酸(CFCHCFCOH)の調製:
温度プローブ、窒素T字管、および隔壁(セプタム)口を備えた2リットルの3口丸底フラスコ中に、アセトニトリル(700mL)および過ヨウ素酸(46g、201.8mmol)を添加し、15分間激しく撹拌した。次いで、この反応混合物を冷却し(約5℃)、CFCHCFCHOH(14.5g、88.4mmol)、続いてフルオロクロム酸ピリジニウム(0.35g、1.8mmol)を添加した。わずかな発熱が認められた。次いで、氷浴を取り外し、フラスコの内容物を窒素パージ下25℃で3時間激しく撹拌した。得られた溶液をろ過した。ろ液にエーテル100mlを添加し、十分混合し、引き続いて100mlの食塩水/水(1:1)溶液およびNaHSO飽和水溶液で洗浄し、乾燥し(NaSO)、ろ過した。ろ液を25℃、20〜30mmHgでロータリーエバポレータで濃縮して、CFCHCFCOH 12.6g(収率=80%)を液体として得た。
【0043】
さらなる精製は、セライト(Celite)パッドを通してろ過し、蒸留することによって実施した。
【0044】
NMRおよびMSスペクトルデータは、推定された構造と一致した:
GC/MS(70eV):m/e 179[(M+1)(M=C)]、133[(M−COH)];
19F NMR(CDCl)δ=−62.2(tt,重複,3F,J=Hz)、−105.5(m,2F)ppm;
H NMR(CDCl)δ=3.1(qt,重複,2H,J=Hz)、−COHプロトン3.5ppm(残存水と交換)
【0045】
H NMRは、この酸が1モルのHOで水和されたことを示した。
【0046】
実施例2
2,4,4,4−テトラフルオロ酪酸(CFCHCFHCOH)の調製:
実施例1に記載された通りに、アセトニトリル(300mL)と過ヨウ素酸(23g、101mmol)の撹拌された混合物にCFCHCFHCHOH(7.3g、50.0mmol)、続いてフルオロクロム酸ピリジニウム(0.35g、1.8mmol)を5℃で添加した。氷浴を取り外し、フラスコの内容物を窒素パージ下25℃で3時間激しく撹拌した。得られた溶液をろ過した。次いで、ろ液にエーテル50mlを添加し、十分混合し、引き続き100mlの食塩水/水(1:1)溶液およびNaHSO飽和水溶液で洗浄し、乾燥し(NaSO)、ろ過した。ろ液を25℃、20〜30mmHgでロータリーエバポレータで濃縮して、CFCHCFHCOH(3.9g、収率=51%)を得た。GCは、この物質は>95%で純粋であることを示した。
【0047】
スペクトルデータは、推定された構造と一致した:
GC/MS(70eV):m/e 161[(M+1)]、160[(M)、(M=C)]、115[(M−COH)];
19F NMR(CDCl)δ=−64.8(m,重複,3F)、−193.1(m,1F)ppm;
H NMR(CDCl)δ=8.05(brs,1H)、(5.1 dm,1H)、2.76(m,2H)
【0048】
実施例3
RuCl・3HOによるCFCHCFCHOHのCFCHCFCOHへの変換:
アセトニトリル(100mL)と過ヨウ素酸(11.5g、50mmol)の撹拌されている混合物に、CFCHCFCHOH(4.0g、24.4mmol)、続いてRuCl・3HO(0.30g、1.1mmol)を約5℃で添加した。氷浴を取り外し、フラスコの内容物を窒素パージ下25℃で3時間激しく撹拌した。得られた溶液をろ過し、ろ液にジエチルエーテル(50mL)を添加し、十分混合し、引き続き100mlの食塩水/水(1:1)溶液およびNaHSO飽和水溶液で洗浄し、乾燥し(NaSO)、ろ過した。ろ液を25℃、20〜30mmHgでロータリーエバポレータで濃縮して、CFCHCFCOH 2.0g(収率=50%)を得た。
【0049】
この物質の特性(アイデンティティ)は、実施例1に記載の手順によって調製した真正な試料とのGCの比較によって確認された。
【0050】
実施例4
CFCHCHCHOHからCFCHCHCOHの調製:
実施例1に記載の手順を用いて、CFCHCHCHOHをCFCHCHCOHに酸化した;収率60%。
【0051】
スペクトルデータは、推定された構造と一致した。
【0052】
実施例5
CF(CFCHCHOHからCF(CFCHCOHの調製:
実施例1に記載の手順を用いて、CF(CFCHCHOHをCF(CFCHCOHに酸化した;収率55%。スペクトルデータは、推定された構造と一致した。
【0053】
本発明を好ましい実施形態への特定の参照により説明してきた。当業者であれば、本発明の精神および範囲から逸脱することなくその変形および修正を考案することができると理解される。したがって、本発明は、添付した特許請求の範囲内に含まれるこのようなすべての代替物、修正および変形を包含する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)式RCHOHのフッ素化されたアルコール;および
(ii)過ヨウ素酸;
(ここで、各Rは、1〜25個のフッ素原子をその間の任意の範囲で有する、1〜12個の炭素原子の直鎖、分枝または環式ヒドロカルビルからなる群から独立に選択される)を接触させることを含む、式RCOOHのフッ素化された酸を調製する方法であって、
前記接触が、触媒の存在下および場合により反応媒体中で、前記フッ素化された酸を生成するのに十分な温度および時間の長さで行われる、前記方法。
【請求項2】
前記Rが、3〜25個のフッ素原子のパーフルオロヒドロカルビル基である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
各Rが、1〜13個のフッ素原子をその間の任意の範囲で有する、1〜6個の炭素原子の直鎖、分枝または環式ヒドロカルビルからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
各Rが、3〜6個の炭素原子の直鎖、分枝または環式ヒドロカルビルからなる群から
選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
が、CFCHCF−、CFCHCFH−、CFCHCFCH−、およびCF(CFCH−からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記フッ素化された酸が、CFCHCFCOOH、CFCHCFHCOOH、CFCHCFCHCOOH、およびCF(CFCHCOOHからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記フッ素化されたアルコールが、CFCHCFCHOH、CFCHCFHCHOH、CFCHCFCHCHOH、およびCF(CFCHCHOHからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記フッ素化されたアルコールが、少なくとも2種のアルコールの混合物である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記フッ素化された酸が、少なくとも2種の酸の混合物である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記過ヨウ素酸が、少なくとも約95重量%〜約100重量%の濃度を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記過ヨウ素酸が、少なくとも約99重量%の濃度を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記触媒が、フルオロクロム酸ピリジニウム、塩化ルテニウム(III)、およびその混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記塩化ルテニウム(III)が、式RuCl・3HOを有する三水和物の形態である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記触媒が、前記フッ素化されたアルコールの約0.01モル%〜約10モル%の添加量で添加される、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記触媒が、前記アルコールの約0.1モル%〜約2モル%の量である、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記過ヨウ素酸が、前記アルコールの1モル当たり約1モル〜約4モルの量である、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記過ヨウ素酸が、前記アルコールの1モル当たり約1モル〜約2モルの量である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記接触させる工程が、約30分間〜約12時間の長さで実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記接触させる工程が、約3〜約6時間の長さで実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記接触させる工程が、極性の非プロトン性溶媒を含む反応媒体中で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記極性の非プロトン性溶媒が、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、エチレングリコールジエーテル、プロピレングリコールエーテルアセテート、ジグライム、トリグライム、テトラグライム、およびその混合物からなる群から選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
(1)前記反応混合物を周囲温度以下に冷却して、前記フッ素化された酸を沈殿させる工程;
(2)前記フッ素化された酸を溶媒で抽出する工程;および
(3)前記フッ素化された酸を減圧下で蒸留して、前記フッ素化された酸を実質的に純粋な形態で得る工程;
からなる群から選択される少なくとも1つの工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。

【公表番号】特表2010−503670(P2010−503670A)
【公表日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−528256(P2009−528256)
【出願日】平成19年9月11日(2007.9.11)
【国際出願番号】PCT/US2007/019721
【国際公開番号】WO2008/033335
【国際公開日】平成20年3月20日(2008.3.20)
【出願人】(500575824)ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド (1,504)
【Fターム(参考)】