説明

フランジ形成装置とフランジ形成方法

【課題】 棒材の端部にフランジを形成するフランジ形成装置を提供する。
【解決方法】 プーリ製造装置10は、スピンドル30(支持手段)と、成形型40と、回転手段50と、移動手段60を備えている。スピンドル30は、棒材20をその軸24回りに回転可能に支持している。成形型40は、中心軸42および成形面46を有している。回転手段50は、スピンドル30を棒材20の軸回りに回転させる。移動手段60は、棒材20が成形型40の中心軸42に対して径方向に移動するように回転手段50を移動させる。プーリ製造装置10では、フランジ23を形成する際に、棒材20を成形型40の中心軸42に対して径方向に移動させることで、棒材20と成形型40に加わる荷重を小さくすることができる。プーリ製造装置10を小型化することができ、およびプーリ製造装置10を安価に製造することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、棒材の端部にフランジを形成する技術に関する。より詳細には、棒材の端部を塑性変形させることによって傘状のフランジを形成する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1,2に、成形型に棒材を当接させて、棒材の端部にフランジを形成する技術が開示されている。この技術では、支持手段に棒材をその軸回りに回転可能に支持し、その棒材の端部を成形型の成形面に当接させる。成形型は、成形面の少なくとも一部にテーパ面が形成されており、テーパ面の中心軸回りに回転可能に支持されている。この技術では、棒材を成形型の中心軸上に配置し、支持手段を用いて、支持された棒材と成形型の少なくとも一方を回転させる。それと同時に、移動手段を用いて、支持手段によって支持された棒材がテーパ面の中心軸に対して軸方向に移動するように、支持手段と成形型を相対移動させる。これによって、棒材の端部が成形型の中心軸回りの成形面に押し付けられ、棒材の端部が成形型に沿って塑性変形し、棒材の端部に成形面に倣う形状を有するフランジが形成される。
【0003】
【特許文献1】特開2006−218496号公報
【特許文献2】特開2005−211912号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1、2の技術を用いる場合、棒材の端部がその全周に亘って成形型と当接するため、棒材と成形型に加わる荷重が増大してしまう。そのことから、特許文献1、2の技術を用いる場合には、棒材と成形型を支持する手段を大型化する必要があり、これによって、フランジ形成装置が大型化する問題が生じていた。
本発明は上記の課題を解決する。すなわち本発明は、棒材にフランジを形成する際に、棒材と成形型に加わる荷重を低く抑えることができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、棒材の端部にフランジを形成するフランジ形成装置に具現化される。このフランジ形成装置は、支持手段と、成形型と、回転手段と、移動手段を備えている。
支持手段は、棒材をその軸回りに回転可能に支持する。
成形型は、支持手段によって支持された棒材の端部に当接する成形面を有している。成形型の成形面の少なくとも一部にテーパ面が形成されており、成形型はそのテーパ面の中心軸回りに回転可能に支持されている。
回転手段は、支持手段によって支持された棒材と成形型の少なくとも一方を回転させる。棒材と成形型はともにその軸周りに回転可能に支持されているので、回転手段が棒材を棒材の回転軸回りに回転させる場合、成形型は棒材と成形型の間の接触抵抗によって回転軸周りに連れ回りする。また、回転手段が成形型を回転軸回りに回転させる場合、棒材は棒材と成形型の接触抵抗によって棒材の軸周りに連れ回りする。もちろん、回転手段が棒材を棒材の軸回りに回転させるとともに、成形型を回転軸回りに回転させてもよい。
移動手段は、支持手段によって支持された棒材がテーパ面型の中心軸に対して径方向に変位するように、支持手段と成形型を相対移動させる。支持手段を固定した状態で成形型を移動させてもよければ、成形型を固定した状態で支持手段を移動させてもよい。もちろん、支持手段と成形型の双方を移動させてもよい。
【0006】
このフランジ形成装置では、フランジを形成する際に、成形型に形成されたテーパ面の中心軸に対して、棒材を径方向に変位させる。そのため、棒材の端部が、その一部において成形面に当接し、全面に亘って当接することがない。そのことから、棒材の端部では、常にその一部おいて塑性変形が生じ、その全面に亘って同時に塑性変形が生じることがない。
このフランジ形成装置によると、フランジを形成する際に棒材と成形型に加わる荷重を低く抑えることができる。
【0007】
上記したフランジ形成装置では、支持手段によって支持された棒材の回転軸と成形型の回転軸は、略平行であることが好ましい。
棒材と成形型が上記のように配置されることで、回転手段が棒材を棒材の回転軸回りに回転させる場合に、成形型を成形型の回転軸周りに連れ回りしやすい。また、回転手段が成形型を回転軸回りに回転させる場合にも、棒材を棒材の回転軸周りに容易に連れ回りしやすい。
【0008】
上記したフランジ形成装置では、成形型の成形面に形成されたテーパ面は、その中心軸から径方向外側に向かって支持手段によって支持された棒材側に傾斜する凹状のテーパ面を有していることが好ましい。この場合、移動手段は棒材がテーパ面の中心軸に対して径方向外側に変位するように、支持手段と成形型を相対移動させる。
上記の構造によると、側面が凸状に湾曲する棒材の端部が、凹状に湾曲するテーパ面によって加工される。側面が凸状に湾曲する棒材を、凸状に湾曲するテーパ面によって加工する場合に比べて、棒材と成形型が当接する部分の面積を増加させることができる。そのため、棒材を効率良く塑性変形させることができるとともに、塑性変形した棒材を均一に流動させることができる。
【0009】
回転手段は、棒材と成形型のうち、棒材のみを回転させることが好ましい。回転手段は、棒材のみを回転させてもよければ、棒材を支持している支持手段と棒材を一体として回転させてもよい。
一般に、棒材は成形型に比べてその重量が軽い。そのため、回転手段が棒材を回転させることで、成形型を回転させる場合に比べて回転手段を小型化することができる。
【0010】
移動手段は、支持手段と成形型のうち、支持手段のみを移動させることが好ましい。移動手段は、棒材と支持手段を移動させてもよければ、棒材と支持手段と回転手段を一体として移動させてもよい。
一般に、支持手段は成形型に比べてその重量が軽い。そのため、移動手段が支持手段を移動させることで、支持手段を移動させる場合に比べて移動手段を小型化することができる。
【0011】
成形型のテーパ面は、その中心軸に垂直な平面に対して、45度以下の角度で傾斜していることが好ましい。
一般に、テーパ面の傾斜角が小さいほど、棒材と成形型の間で成形型の中心軸の径方向に加わる荷重を低く抑えることができ、これにより、棒材と成形型の間に加わる荷重を低く抑えることができる。テーパ面の傾斜角を45度以下の角度とすることで、棒材と成形型に加わる荷重を低く抑えることができる。
【0012】
本発明は、棒材の端部にフランジを形成するフランジ形成方法にも具現化される。このフランジ形成方法は、以下の3つの工程を少なくとも備えている。
(1)棒材をその軸回りに回転可能に支持する工程
(2)回転可能に支持した棒材の端部に当接する成形面を有しているとともに、その成形面の少なくとも一部に回転軸を中心軸とするテーパ面が形成されている成形型を、そのテーパ面の中心軸回りに回転可能に支持する工程
(3)支持手段によって支持された棒材と成形型の少なくとも一方を回転させるとともに、支持手段によって支持された棒材がテーパ面型の中心軸に対して径方向に移動するように、支持手段と成形型を相対移動させる工程
この形成方法を用いることで、棒材にフランジを形成する際に棒材と成形型に加わる荷重を低く抑えることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、フランジを形成する際に棒材と成形型に加わる荷重を低く抑えることができる。これにより、フランジ形成装置を小型化することができるとともに、その装置を安価に製造することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に説明する実施例の主要な特徴を最初に整理する。
(特徴1)支持手段は、棒材を固定するとともに棒材と一体となって棒材の軸回りに回転する。
(特徴2)成形型は、略円盤形状をしている。
(特徴3)成形型は、その両面に成形面が形成されている。
(特徴4)支持手段の成形型に対向する面には、フランジを成形するための平面が形成されており、塑性変形した棒材をその平面に沿って流動させることによってフランジを成形する。
【実施例】
【0015】
(第1実施例)
本発明を具現化した実施例について図面を参照しながら説明する。図1は、本実施例のプーリ製造装置10を示す。プーリ製造装置10は、素材である棒材20からプーリを製造する装置である。プーリ製造装置10は、棒材20の端部21に図2に示す傘状のフランジ23を形成し、プーリを製造する。
図1に示すように、プーリ製造装置10は、スピンドル30と、成形型40と、回転手段50と、移動手段60を備えている。
【0016】
スピンドル30は、棒材20を固定するための治具であり、その表側表面31に棒材20のフランジが形成されない端部22を挿入するための窪み33が形成されている。スピンドル30は、回転手段50の表側表面51に配置されており、回転手段50によって棒材20の軸24回りに回転可能に支持されている。
【0017】
成形型40は略円板形状をしており、その中央に貫通孔41が形成されている。成形型40の表側表面43には、第1の成形面44が形成れている。成形面44には、凹状のテーパ面が形成されている。すなわち、成形面44には、中心軸42から径方向外側に向かって図中上方(即ち表面側)に傾斜する形状のテーパ面が形成されている。成形型40の裏側表面45には、第2の成形面46が形成れている。成形面46には、凹状のテーパ面が形成されている。すなわち、成形面46には、スピンドル30によって支持された棒材20が裏側表面45に対向配置された場合、中心軸42から径方向外側に向かって棒材20側(即ち裏面側)に傾斜する形状のテーパ面が形成されている。成形面44、46に形成されているテーパ面はその中心軸42が等しく、成形型40はその中心軸42回りに回転可能に支持されている。
【0018】
回転手段50は、スピンドル30に固定された棒材20をその軸24回りに回転させるための治具であり、移動手段60の表側表面61に配置されている。回転手段50がスピンドル30を回転させると、棒材20とスピンドル30が軸24回りに一体となって回転する。
移動手段60は、回転手段50を、成形型40の中心軸42に対して径方向外側に移動させる。移動手段60が回転手段50を移動させると、棒材20とスピンドル30と回転手段50が、成形型40中心軸42に対して径方向外側に一体となって移動する。
【0019】
図1、2を用いて、フランジ形成の流れを説明する。
棒材20の端部22を窪み33に挿入し、棒材20をスピンドル30へと固定する。その後、棒材20を成形型40の裏側表面45に対向配置させるとともに、その端部21を成形面46に当接させる。この際、棒材20の軸24と成形型40の中心軸42が略平行となるように、その角度が調整されて固定される。
【0020】
次に、回転手段50を用いて棒材20を軸24回りに回転させるとともに、移動手段60を用いて棒材20を成形型40の中心軸42に対して径方向外側へと移動させる。棒材20の端部21が成形型40の成形面46に押し付けられ、棒材20の端部21と成形面46の間の接触抵抗により成形型40が中心軸42回りに連れ回る。これにより、棒材20の端部21が塑性変形し、成形面46及びスピンドル30の表側表面31に沿って流動する。この結果、図2に示すように、棒材20の端部21に成形面46及びスピンドル30の表側表面31に倣った形状のフランジ23が形成される。
【0021】
このプーリ製造装置10では、フランジ23を成形する際に、移動手段60が棒材20を成形型40の中心軸42に対して径方向外側に移動させる。そのため、図2に示すように、棒材20は、その端部21の一部のみで成形面46に当接し、その端部21の全周に亘って成形型40に当接することがない。つまり、棒材20と成形型40が当接する面積を狭くするこができる。そのため、棒材20の端部21と成形型40の成形面46が当接する際に、棒材20と成形型40に加わる荷重を低く抑えることができる。これによって、プーリ製造装置10を小型化できるとともに、プーリ製造装置10を安価に製造することが可能となる。
【0022】
このプーリ製造装置10では、成形型40の中心軸42が棒材20の軸24と略平行となるように調整され、固定されている。中心軸42が移動可能に支持されている場合に比べて、成形型40を支持する手段を小型化することができ、これによりプーリ製造装置10を小型化することができる。
【0023】
図3に、図1のIII−III断面における棒材20と成形型40の断面図を示す。図3に示すように、棒材20と成形型40が当接する部分の成形面46には、棒材20側(即ち内側)に向かって凹状のテーパ面が形成されている。
成形面46に棒材20側に向かって凹状のテーパ面で形成されていると、凸状の外周面を有する棒材20とテーパ面が当接する部分の面積を広く確保することができる。これによって、棒材20を効率良く塑性変形させることができ、塑性変形した棒材20を成形面46に沿って均一に流動させることができる。
【0024】
本実施例のプーリ製造装置10では、回転手段50によってスピンドル30及び棒材20を軸24回りに回転させているが、回転手段によって成形型40を中心軸42回りに回転させてもよい。その場合、棒材20の端部21と成形面46の間の接触抵抗により棒材20が軸24回りに連れ回り、これによって棒材20が軸24回りに回転するとともに成形型40が中心軸42回りに回転する状況が実現される。また、回転手段が、スピンドル30と成形型40の両方を回転させてもよい。
ただし、プーリ製造装置10では、回転手段50が棒材20のみを回転させ、それによって成形型40が連れ回るように動作させることが好ましい。一般に、棒材20は成形型40に比べてその重量が小さい。そのため、成形型40を回転させる回転手段に比べて、棒材20を回転させる回転手段50を小型化することができる。プーリ製造装置10を小型化できるとともに、プーリ製造装置10を安価に製造することが可能となる。
【0025】
また本実施例のプーリ製造装置10では、移動手段60によってスピンドル30を成形型40の中心軸42の径方向外側に移動させているが、移動手段によって成形型40を成形型40の中心軸42の径方向内側に移動させてもよい。また、移動手段が、スピンドル30と成形型40の両方を移動させてもよい。
ただし、プーリ製造装置10では、移動手段60がスピンドル30のみを移動させることが好ましい。一般に、スピンドル30は成形型40に比べてその重量が小さい。そのため、成形型40を移動させる移動手段に比べて、スピンドル30を移動させる移動手段60を小型化することができる。プーリ製造装置10を小型化できるとともに、プーリ製造装置10を安価に製造することが可能となる。
【0026】
図1に示すように、成形型40では、成形面44のテーパ面の中心軸42に垂直な平面に対する傾斜角θ1は、45度以下に形成されており、成形面46のテーパ面の中心軸42に垂直な平面に対する傾斜角θ2は、45度以下に形成されている。
一般に、テーパ面はその傾斜角が小さいほど、棒材20と成形型40の間で成形型40の中心軸42の径方向に加わる荷重を低く抑えることができる。テーパ面の傾斜角θ1、θ2を45度以下の角度とすることで、棒材20と成形型40の間に加わる荷重を低く抑えることができ、プーリ製造装置10を小型化できるとともに、プーリ製造装置10を安価に製造することが可能となる。
【0027】
(第2実施例)
図4に、第2実施例のプーリ製造装置110を示す。プーリ製造装置110は、第1実施例のプーリ製造装置10と比較して、第2のスピンドル130と、第2の回転手段150と、第2の移動手段160をさらに備えている。その他の構成は第1実施例と同一であり、重複した説明を省略する。
スピンドル130は、棒材120を固定するための治具である。スピンドル130によって棒材120は、成形型40に対して棒材20と対称な位置に配置され、棒材20が成形型40の成形面46に当接する際に、棒材120が棒材120の成形型40の成形面44に当接する。スピンドル130は、回転手段150の裏側表面151に配置されており、回転手段150によって軸24回りに回転可能に支持されている。
【0028】
回転手段150は、スピンドル130に固定された棒材120を軸24回りに回転させるための治具であり、移動手段160の裏側表面161に配置されている。回転手段50が棒材20を回転させる軸24は、回転手段150が棒材120を回転させる軸24と同一である。また、回転手段50が棒材20を回転させる方向と、回転手段150が棒材120を回転させる方向は同一である。そのため、棒材20が成形型40の成形面46に当接し、棒材120が成形型40の成形面44に当接すると、成形型40の成形面44、46には同一回転方向の力が加わり、成形型40が中心軸42回りに連れ回る。
【0029】
移動手段160は、スピンドル130に固定された棒材20を中心軸42に対して径方向外側に移動させるための治具である。移動手段60が棒材20を移動させる方向は、移動手段160が棒材120を移動させる方向と同一である。プーリ製造装置110では、移動手段60が棒材20を移動させるとともに、移動手段160が棒材120を移動させる。これによって、図6に示すように、棒材20にフランジ23が形成されると同時に、棒材120にフランジ123が形成される。
【0030】
プーリ製造装置110を用いることで、一度のフランジ形成動作において複数のフランジを形成することができ、形成効率を上昇させることができる。尚、本実施例では成形型40の一方の成形面44、46に1つの棒材20を配置している例を示したが、成形型40が棒材20、120に比べて比較的大きい場合には、成形型40のそれぞれの成形面44、46に複数の棒材20を配置してもよい。これによって、形成効率をさらに上昇させることができる。
【0031】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば、棒材20の軸24と成形型40の中心軸42は、必ずしも平行である必要はない。図6に、第1実施例を変形したプーリ製造装置210を示す。プーリ製造装置210は、スピンドル30と回転手段50の間に、成形型40の中心軸42に対して径方向外側に向かって下向きに傾斜している傾斜台232が配置されている。その他の構成は第1実施例と同一であり、重複した説明を省略する。
図6に示すように、成形型40の中心軸42に対して、棒材20の軸24を傾けた状態でフランジ23を形成することも可能である。このような場合でも、棒材20を成形型40の中心軸42に対して径方向に変位させることで、棒材20と成形型40の間に加わる荷重を低く抑えることができ、プーリ製造装置210を小型化することができる。また、成形型40の中心軸42に対して棒材20の軸24を傾ける角度を調整することで、成形型40を変更することなく、形成するフランジ23の形状を変更することができる。
【0032】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】プーリ製造装置10を示す。
【図2】プーリ製造装置10を示す。
【図3】成形型40の断面図を示す。
【図4】プーリ製造装置110を示す。
【図5】プーリ製造装置110を示す。
【図6】プーリ製造装置210を示す。
【符号の説明】
【0034】
10 フランジ形成装置
20 棒材
21 棒材20の端部
23 フランジ
24 棒材20の軸
30 スピンドル
33 窪み
40 成形型
42 回転軸
44、46 成形面
50 回転手段
60 移動手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
棒材の端部にフランジを形成するフランジ形成装置であって、
前記棒材をその軸回りに回転可能に支持する支持手段と、
前記支持手段によって支持された棒材の端部に当接する成形面を有しており、その成形面の少なくとも一部にテーパ面が形成されており、そのテーパ面の中心軸回りに回転可能に支持されている成形型と、
前記支持手段によって支持された棒材と前記成形型の少なくとも一方を回転させる回転手段と、
前記支持手段によって支持された棒材が前記テーパ面の中心軸に対して径方向に変位するように、前記支持手段と前記成形型を相対移動させる移動手段を備えていることを特徴とするフランジ形成装置。
【請求項2】
前記支持手段によって支持された棒材の回転軸と、前記成形型の回転軸は、略平行であることを特徴とする請求項1に記載のフランジ形成装置。
【請求項3】
前記成形型の成形面に形成されたテーパ面は、その中心軸から径方向外側に向かって前記支持手段によって支持された棒材側に傾斜する凹状のテーパ面であり、
前記移動手段は、前記棒材が前記テーパ面の中心軸に対して径方向外側に変位するように、前記支持手段と前記成形型を相対移動させることを特徴とする請求項1又は2に記載のフランジ形成装置。
【請求項4】
前記回転手段は、前記棒材と前記成形型のうち、前記棒材のみを回転させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のフランジ形成装置。
【請求項5】
前記移動手段は、前記支持手段と前記成形型のうち、前記支持手段のみを移動させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のフランジ形成装置。
【請求項6】
前記テーパ面は、その中心軸に垂直な平面に対して、45度以下の角度で傾斜していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のフランジ形成装置。
【請求項7】
棒材の端部にフランジを形成するフランジ形成方法であって、
前記棒材をその軸回りに回転可能に支持する工程と、
前記回転可能に支持した棒材の端部に当接する成形面を有しているとともに、その成形面の少なくとも一部に前記回転軸を中心軸とするテーパ面が形成されている成形型を、そのテーパ面の中心軸回りに回転可能に支持する工程と、
前記支持手段によって支持された棒材と前記成形型の少なくとも一方を回転させるとともに、前記支持手段によって支持された棒材が前記テーパ面の中心軸に対して径方向に移動するように、前記支持手段と前記成形型を相対移動させる工程と、
を備えていることを特徴とするフランジ形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−36215(P2010−36215A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−201877(P2008−201877)
【出願日】平成20年8月5日(2008.8.5)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】