説明

フルオロシリコーン離型組成物

式(I)のフルオロシリコーン化合物を含んで成る離型組成物を開示する:


(I)
[式中、R1, R2, R4, R5, R6, R7, R8 および R9は、それぞれ同一または異なって、置換または非置換のアルキル基、または置換または非置換のアリール基であり、R3 および R10は、同一または異なって、置換または非置換のアルキル基、置換または非置換のアリール基、Rf-X-またはZ-Y-であり、XおよびYはそれぞれ同一または異なって、2価の有機基であり、Rf はC1-6フルオロアルキル基であり、Zは加水分解可能な部位を含むシリル基であり、mは1〜100、nは1〜50、およびoは0〜200である。離型組成物は、優れた離型性および離型性の耐久性(繰返し離型性)を与える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フルオロシリコーン組成物に関する。具体的には、離型性および離型性の耐久性に優れた離型組成物に関し、離型組成物は短鎖フルオロアルキル基含有フルオロシリコーンを含む。
【背景技術】
【0002】
従来、フッ素化合物およびシリコーン化合物が、種々のゴムおよび樹脂の成形用の離型剤として用いられてきた。例えば、シリコーン化合物としては、直鎖シリコーン油、種々の改質シリコーン油、シリコーン樹脂などが、およびフッ素化合物としては、パーフルオロアルキル基含有リン酸エステル化合物などが知られている。さらに、シリコーン化合物とフッ素化合物は混合することで離型性を向上させることができる(特許文献1および特許文献2参照)。
【0003】
従来主に使われたフッ素化合物は、フルオロアルキル鎖中に8個以上の炭素原子を有する化合物であった。近年、フルオロアルキル鎖中に少なくとも8個の炭素原子を有するフッ素化合物が分解困難性と高い蓄積性のために環境的に持続性であるとの懸念がある。それ故に、低い環境持続性を有する短いフルオロアルキル鎖を有するフッ素化合物が求められている。
【0004】
分子中にシリコーン部分とフッ素部分を併せて有するフルオロシリコーン化合物もまた知られている。特許文献3は、撥水および撥油性を示す架橋性シリコーンフィルムを形成する組成物中の1成分であるフルオロシリコーン化合物を記載している。しかし、特許文献3はフルオロシリコーン化合物単独の用途または離型性について記載していない。
【0005】
特許文献4は、異なる構造を持つフルオロシリコーン油が離型性を有することを記載しているが、フルオロシリコーン油はその機能が十分でないという問題を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】:特開昭52−39587号公報
【特許文献2】:特開昭52−42550号公報
【特許文献3】:特開平08−319424号公報
【特許文献4】:特開2008−26608号公報
【発明の概要】
【0007】
本発明は上記課題に対する解決策を提供するものであって、優れた離型性および優れた離型性の耐久性(繰返し離型性)を持つフルオロシリコーン離型組成物を提供するものである。
【0008】
本発明者等は上記課題を鋭意検討した結果、下記式(I)のフルオロシリコーン化合物が優れた離型性およびその耐久性を示すことを発見し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
【化1】

[式中、R1, R2, R4, R5, R6, R7, R8 および R9はそれぞれ、同一または異なって、置換または非置換のアルキル基、または置換または非置換のアリール基であり、
R3 および R10はそれぞれ、同一または異なって、置換または非置換のアルキル基、置換または非置換のアリール基、Rf-X-またはZ-Y-であり、
XおよびYはそれぞれ同一または異なって、2価の有機基であり、
Rf はC1-6フルオロアルキル基であり、
Zは加水分解可能な部位を含むシリル基であり、
mは1〜100、nは1〜50、およびoは0〜200である。]
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は式(I)のフルオロシリコーン化合物を含有する離型組成物を提供するものである。ここで、組成物は1種の生成物または少なくとも2種の生成物の混合物を意味する。
R1〜R10は好ましくはC1-20の、より好ましくはC1-12の置換または非置換のアルキル基, またはC6-20の、より好ましくは C6-12の置換または非置換のアリール基である。
アルキル基は塩素原子などのハロゲン原子で置換されてよい。アリール基は、塩素原子などのハロゲン原子または、例えばメチル基などの、C1-C10のアルキル基で置換されてよい。R1〜R10の例には、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基およびドデシル基などの非置換アルキル基;クロロメチル基などの置換アルキル基、フェニル基およびナフチル基などの非置換アリール基;4−クロロフェニル基および2−メチルフェニル基などの置換アリール基が含まれる。それらの中でも、アルキル基、特に非置換アルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
【0011】
しかしながら、R3 およびR10 は Rf-X- または Z-Y-であってよく、ここで X および Y はそれぞれ、同一または異なって、2価の有機基であり、Rf は C1-6のフルオロアルキル基であり、Z は加水分解性部位を含むシリル基である。
【0012】
X および Y は好ましくはC1-20の、より好ましくはC1-12の2価の有機基である。2価の有機基の例は、(好ましくはC1-12の)アルキレン基、例えばエチレン基、プロピレン基、メチルエチレン基、オクチレン基およびデシレン基、および、(好ましくはC2-12)のアルキレンオキシアルキレン基、例えば、エチレンオキシメチレン基、プロピレンオキシメチレン基、プロピレンオキシエチレン基およびエチレンオキシブチレン基を含む。更に、X は(好ましくは C1-12)のアルキレンアミド基、例えばエチレンアミド基、プロピレンアミド基およびデシレンアミド基などである。好ましくは、X および Y は -(CH2)r-[式中、r は2〜200、特に2〜12である。]
【0013】
Rfはフルオロアルキル基、好ましくはパーフルオロアルキル基であって、1〜6個の炭素原子、例えば1〜5個の炭素原子、特に1〜4個の炭素原子を含む。Rfの例は、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、1、1、2、2−テトラフルオロエチル基、2−トリフルオロメチル−パーフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基およびパーフルオロヘキシル基である。ペンタフルオロエチル基が好ましい。
【0014】
Zは1〜60の炭素数を有してよい加水分解性部位を含むシリル基である。Zは-Si(R11)q (X')3-q (R11 は炭素数1〜20の、好ましくは1〜4の炭素原子を有するアルキル基、X' は加水分解性部位、およびq は0、1または2である。)であってよい。また、Z は -(Si(R11)2O)r-Si(R11)q(X')3 (R11 は 炭素数1〜20の、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、X' は加水分解性部位であり、およびr は1〜200である。)であってよい。R11 は、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基またはドデシル基であってよく、最も好ましくはメチル基である。加水分解性部位であるX'の例には:塩素および臭素などのハロゲン;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、メトキシエトキシ基およびブトキシ基などの(好ましくは1〜12の炭素原子を有する)アルコキシ基;アセトキシ基、プロピオニルオキシ基およびベンゾイルオキシ基などの(好ましくは1〜12の炭素数を有する)アシルオキシ基;イソプロペニルオキシ基およびイソブテニルオキシ基などのアルケニルオキシ基;ジメチルケトキシム基、メチルエチルケトキシム基、ジエチルケトキシム基およびシクロヘキサンオキシム基などの(好ましくは1〜12の炭素原子を有する)イミノオキシム基;エチルアミノ基、ジエチルアミノ基およびジメチルアミノ基などの(好ましくは1〜12の炭素原子を有し、および少なくとも1つのアルキル基で置換された)置換アミノ基;N−メチルアセトアミド基およびN−エチルアセトアミド基などの(好ましくは1〜12の炭素原子を有する)アミド基;および、ジメチルアミンオキシ基およびジエチルアミンオキシ基などの(好ましくは1〜12の炭素原子を有し、および少なくとも1つの、好ましくは1〜4の炭素原子を有するアルキル基で置換された)置換アミンオキシ基、を含む。
【0015】
mは1〜100、nは1〜50、およびoは0〜200である。好ましくは、mは1〜50、nは3〜20、およびoは0〜100である。より好ましくは、mは2〜50、nは3〜20、およびoは1〜100である。
【0016】
上述の式(I)のフルオロシリコーンは、限定されるものではなく、以下を含む:
【0017】
【化2】

【0018】
【化3】

【0019】
【化4】

【0020】
【化5】

【0021】
【化6】

【0022】
【化7】

【0023】
【化8】

【0024】
【化9】

【0025】
【化10】

【0026】
【化11】

【0027】
【化12】

【0028】
【化13】

【0029】
【化14】

【0030】
【化15】

【0031】
【化16】

【0032】
【化17】

[式中、Meはメチル基を意味し、Etはエチル基を意味する。]
【0033】
式(I)のフルオロシリコーンは、例えば下記式(II)のSi-H含有化合物を式:Rf-X”-CH=CH2 または Z-Y'-CH=CH2 [式中、X”および Y' はそれぞれ好ましくは1〜18の炭素原子を有する2価の基、または直接結合であり、およびRfとZとは上記と同じ意義である。]の化合物とヒドロシリル化反応用触媒の存在下に付加反応させて製造される。
【0034】
【化18】

(II)
【0035】
本発明のフルオロシリコーン離型組成物は、硬化促進触媒を含んでよい。この触媒はシラノール基の脱水縮合反応を促進するためである。硬化促進触媒の例は、(好ましくは1〜30個の炭素原子を有する)有機金属塩、例えばジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、テトラブチルチタネート(ブトキシチタン)、テトライソプロピルチタネート(イソプロポキシチタン)、ビス−(アセチルアセトニル)−ジイシプロピルチタネート、ビス(エチルアセトアセテート)ジイソプロピルチタネート{ビス(エチルアセトアセテート)ジイソプロポキシチタン}およびWO200149774(その開示は本願明細書に組込まれる)に開示されているチタンおよびジルコニウムの他のキレート体、酸(特に、1〜10個の炭素原子を有する有機酸)、例えば、酢酸またはプロピオン酸、およびカルボン酸塩である。
【0036】
硬化促進触媒の添加量は、フルオロシリコーン化合物100重量部に基づき、通常多くとも20重量部、好ましくは0.05〜10重量部である。
【0037】
本発明のフルオロシリコーン離型組成物は、有機溶媒などの溶媒中の溶液の形態で使用されることが好ましい。溶媒はフルオロシリコーン離型組成物を溶解し、そして蒸発してフルオロシリコーン離型剤を堆積する。溶媒の例には、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、工業用ガソリンなどの脂肪族溶媒;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族溶媒、酢酸エチルおよび酢酸ブチルなどのエステル溶媒;イソプロピルアルコールおよびエタノールなどのアルコール溶媒;トリクロロエチレン、クロロホルムおよびm-キシレンヘキサクロリドなどの塩素溶媒;アセトンおよびメチルエチルケトンなどのケトン溶媒;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテルおよびテトラヒドロフランなどのエーテル溶媒;HCFC-225、HFC-365、メチルパーフルオロブチルエーテルおよびエチルパーフルオロブチルエーテルなどのフッ素溶媒;およびヘキサメチルジシロキサンおよびヘプタメチルトリシロキサンなどの低沸点(高くとも150℃)のシリコーン溶媒などが挙げられる。
【0038】
本発明のフルオロシリコーン離型組成物は、フルオロシリコーン化合物の溶液をLPGなどの噴射剤と共に充填したエアゾールの形態であってよい。
【0039】
本発明のフルオロシリコーン離型組成物は、よく知られた方法で塗布することができる。例えば、型を離型組成物の希釈液中に浸漬し、希釈液でスプレー塗布し、または希釈液をブラシで塗布し、次に溶媒を蒸発除去する。その後に、型を加熱して加水分解し、およびシリル基部分と縮合して、硬化フィルムを形成し、それによって耐久性を向上する。加熱は好ましくは50〜200℃で約10分〜60分間行なう。
【0040】
本発明のフルオロシリコーン離型組成物は、他の離型成分と混合した形態で用いることができる。他の離型成分の例には、カルナウバロウおよび蜂蜜ワックスなどの天然ワックス;フィッシャー−トロプシワックス、ポリエチレンワックスおよび硬化ヒマシ油などの合成ワックス;各種のシリコーン油およびシリコーン樹脂;CTFE 油および PFPE油などのフッ素油;および PTFEおよび PCTFEなどのフッ素樹脂を含む。他の離型成分の量はフルオロシリコーン化合物(I)100重量部に基づいて1重量部〜1000重量部であってよい。
【0041】
本発明において、離型される成形物品用の原材料の例には、ポリウレタン、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、EPDM、NBR、ACM、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル、メラミン、FRP、PVC、ABS、EVAおよびPPを含む。
【0042】
本発明の適用例には、キーパッド、o-リング、パッキング、ベルト、パネルおよびホースをふくむ。
【0043】
以下、本発明を実施例で説明する。実施例では、「部」および「%」は、特に記しない限り、「重量部」および「重量%」を意味する。
【0044】
合成例1
250 mlの4つ口丸底フラスコに、撹拌機、温度計/温度制御器、マントルヒーター、CaSO4を詰めた乾燥管を有する水冷式還流冷却器、および滴下ロートを備え付けた。平均組成Me3SiO-(Me2SiO)38-(MeHSiO)26-SiMe3を有するシロキサン 49.97gをフラスコに添加し、80℃に加熱し、その後、1、2-ジビニルテトラメチルジシロキサンとの錯体としてPtを17 mg含むF3CCF2CH2OCH2CH=CH2 48.58gを添加した。滴下を28分で完了し、続いてアリルトリメトキシシラン28.62gを7分間、滴下した。過剰のオレフィンを真空加熱下に除去した。化合物1を得た。
【0045】
合成例2
ペンタフルオロプロピルアリルエーテルに替えてCF3CF2CF2CF2CH2CH2OCH2CH=CH2を用いた以外は、合成例1と同一の操作を繰返して、化合物2を得た。
【0046】
合成例3〜6
原料を替えて、合成例1と同一の操作によって、化合物3〜6を製造した。
【0047】
合成例7および8
原料を替えて合成例1と同一の操作によって、A部位を持たない対照化合物1およびB部位を持たない対照化合物2を製造した。
【実施例】
【0048】
実施例1
離型試験を全部で9つの化合物を用いて行なった。即ち、合成例1〜8で製造した化合物1〜6と対照化合物1および2、ならびに市販のフッ素含有離型剤、DAIFREE GF-6030(ダイキン工業(株)製)(対照化合物3)である。結果を表1に示した。
【0049】
「試験方法」
離型組成物をHFC-365で希釈して固形分3質量%とした溶液を、直径7 cm および深さ3 cmのアルミニウム型の片側にブラシで塗布し、室温(23℃)で1時間乾燥し、非揮発分0.2〜0.3 mg/cm2が金属表面上に残留するようにした。次に、半硬質ウレタン用の下記AおよびB液を撹拌混合し、直ちに上記アルミニウム型中に注入する。液を室温(23℃)で10分間硬化し、および成形物品を離型し、その間に成形強度に由来する剥離強度を張力テスター(SHIMADZU Autograph DSC-50M:島津製作所製、引張り速度;25 mm/分)で測定する。
【0050】
「半硬質ウレタンフォームの組成」
液体A
SUMIPHEN 3900(Polyol, 住化バイエルウレタン(株)製)
90 部
水(噴射剤) 1.6 部
トリエタノールアミン(触媒) 3 部
トリエチルアミン(触媒) 0.5 部
KAOLIZER No.1(発泡抑制剤、花王製) 0.5 部
【0051】
液B
SUMIDUR 44V20 (ポリイソシアネート, 住化バイエルウレタン(株)製)
41.3 部
【0052】
【化19】

【0053】
【表1】

【0054】
実施例2
下記触媒1 %を、実施例1で用いた化合物1〜6および対照化合物1〜3に添加し、次に、実施例1におけると同様に、離型組成物を型に塗布し、150℃で30分間乾燥した。
用いた触媒は2つの種類、即ち、テトライソプロピルチタネート(チタンイソプロポキシド)およびビス(エチルアセトアセテート)ジイソプロピルチタネート[チタンビス(エチルアセトアセテート)ジイシプロポキシド]であった。
【0055】
成形物を冷却し、実施例1におけると同様に、半硬質ウレタンフォーム上での離型試験を行なった。同一の型に対して連続離型回数を測定した。結果を表2に示す。
【0056】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)のフルオロシリコーン化合物を含んで成る離型組成物:

(I)
[式中、R1, R2, R4, R5, R6, R7, R8 および R9はそれぞれ、同一または異なって、置換または非置換のアルキル基、または置換または非置換のアリール基であり、
R3 および R10はそれぞれ、同一または異なって、置換または非置換のアルキル基、置換または非置換のアリール基、Rf-X-またはZ-Y-であり、
XおよびYはそれぞれ同一または異なって、2価の有機基であり、
Rf はC1-6フルオロアルキル基であり、
Zは加水分解可能な部位を含むシリル基であり、
mは1〜100、nは1〜50、およびoは0〜200である。]
【請求項2】
式(I)において、Rf はC1-4 のフルオロアルキル基である、請求項1に記載の離型組成物。
【請求項3】
式(I)において、Z は -Si(R11)q(OR12)3-q [式中、 R11 および R12 はそれぞれ、同一または異なって、1〜4 個の炭素原子を有するアルキル基であり、およびq は 0、1 または 2である。] 請求項1または2に記載の離型組成物。
【請求項4】
式(I)において、Y は -(CH2)r-[式中 r は 2 〜 20の整数である。] 請求項1〜3のいずれか1つに記載の離型組成物。
【請求項5】
式(I)において、Rf はペンタフルオロエチル基である、請求項1〜4のいずれか1つに記載の離型組成物。
【請求項6】
硬化促進触媒を、フルオロシリコーン化合物(I)100重量部に基づいて0.05 重量部〜10重量部の量で更に含む、請求項1〜5のいずれか1つに記載の離型組成物。
【請求項7】
シリコーン油、シリコーン樹脂、合成ワックス、天然ワックス、フッ素油およびフッ素樹脂から成る群から選ばれた少なくとも1つを、フルオロシリコーン化合物(I)100部に基づいて0.1 重量部〜99 重量部の量で更に含む、請求項1〜5のいずれか1つに記載の離型組成物。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1つに記載の組成物の、有機溶媒中の溶液を含んで成る、離型剤。
【請求項9】
噴射剤を充填した請求項8に記載の離型剤を含んで成る、エアゾール。
【請求項10】
式(I)のフルオロシリコーン化合物:

(I)
[式中、R1, R2, R4, R5, R6, R7, R8 および R9は、それぞれ同一または異なって、置換または非置換のアルキル基、または置換または非置換のアリール基であり、
R3 および R10はそれぞれ、同一または異なって、置換または非置換のアルキル基、置換または非置換のアリール基、Rf-X-またはZ-Y-であり、
XおよびYはそれぞれ同一または異なって、2価の有機基であり、
Rf はC1-6フルオロアルキル基であり、
Zは加水分解可能な部位を含むシリル基であり、
mは1〜100、nは1〜50、およびoは0〜200である。]

【公表番号】特表2009−541498(P2009−541498A)
【公表日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−558563(P2008−558563)
【出願日】平成19年6月15日(2007.6.15)
【国際出願番号】PCT/JP2007/062553
【国際公開番号】WO2007/148767
【国際公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【出願人】(596012272)ダウ・コーニング・コーポレイション (347)
【Fターム(参考)】