説明

フロントパネルの取付構造

【課題】フロントパネルの位置決めを容易に行うことによりフロントパネルの装着作業性の容易化を図ると共に、外観上の見映えの向上を図る。
【解決手段】フロントパネル取付構造1は、係止部を有する2箇所のピンとクリップ部材とを備えるフロントボディ2と、係合部を有する2箇所のファスナとフランジ部とを備えるフロントパネル30とにより構成されている。フロントパネル30が開口3を塞ぐ取付状態では、クリップ部材は、フランジ部と係合し、ピンは、ファスナとそれぞれ係合する。取付状態では、係止部は、係合部と係合してフロントパネル30の下方及び車幅方向への移動を規制し、且つクリップ部材は、フランジ部を前後方向から挟持してフロントパネル30の前後方向への移動を規制する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のフロントボディに装着されるフロントパネルの取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
キャブ内の運転席の着座位置が概ねエンジンより前方に位置する貨物車(以下、キャブオーバトラックと称す)では、その前部(フロントボディ)に車幅方向に沿って開口が形成され、フロントボディには、開口を塞ぐ位置でフロントパネルが装着される。
【0003】
【特許文献1】特開2000−128022号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、一般に、フロントボディへのフロントパネルの装着は、先ず、開口を塞ぐ所定位置でフロントパネルの位置決めを行い、その後、開口の周縁部とフロントパネルの外周部とをボルト締めや溶接等することにより行われる。しかし、フロントパネルは、開口と略同一形状を有する比較的大型な部材であるため、フロントボディに対して装着する際に、フロントパネルが上下及び前後方向又は車幅方向に移動してしまい、その位置決めを行うことが困難な場合がある。かかる場合、フロントパネルの位置ずれにより、フロントボディに対するフロントパネルの装着作業が煩雑となってしまう。
【0005】
また、フロントパネルの位置ずれによって開口の周縁部とフロントパネルの外周部との間に隙間が形成されると、外観上の見映えに影響を及ぼす可能性がある。特に、開口及びフロントパネルは横長の形状を有するため、フロントパネルが、フロントボディに対して上下及び車幅方向に位置ずれすることなく装着された場合であっても、前後方向に位置ずれする場合があり、かかる場合に、外観上の見映えが低下する。
【0006】
そこで、本発明は、フロントパネルの位置決めを容易に行うことによりフロントパネルの装着作業性の容易化を図ると共に、外観上の見映えの向上を図ることが可能なフロントパネルの取付構造の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成すべく、本発明は、車幅方向に沿って配置されるフロントボディに取り付けられてフロントボディの開口を塞ぐフロントパネルの取付構造であって、第1取付部と、少なくとも2箇所の第2取付部と、第1被取付部と、少なくとも2箇所の第2被取付部と、を備えている。第1取付部は、フロントパネルに設けられている。第2取付部は、フロントパネルの上縁部の第1取付部の車幅方向両側に設けられている。第1被取付部は、フロントボディの開口の上縁部に設けられ、フロントパネルが開口を塞ぐ取付状態で第1取付部と係合する。第2被取付部は、開口の上縁部の第1被取付部の車幅方向両側に設けられ、取付状態で第2取付部とそれぞれ係合する。第1取付部及び第1被取付部の一方は、第1取付部及び第1被取付部の他方に向かって突出するフランジ部を有する。第1取付部及び第1被取付部の他方は、取付状態でフランジ部を前後方向から挟持する一対の挟持部を有する。第2取付部及び第2被取付部の一方は、係止部と、第2取付部及び第2被取付部の他方に向かって突出する突起部と、を有する。第2取付部及び第2被取付部の他方は、取付状態で係止部と係合する係合部と、取付状態で突起部が挿入される孔部と、を有する。突起部が孔部への挿入を開始する挿入開始状態では、フランジ部は一対の挟持部から離間する。フロントパネルが挿入開始状態から取付状態に向かって上方へ移動することにより、フランジ部は一対の挟持部の間に挿入される。取付状態では、係止部は、係合部と係合してフロントパネルの下方及び車幅方向への移動を規制し、且つ一対の挟持部は、フランジ部を前後方向から挟持してフロントパネルの前後方向への移動を規制する。孔部は、突起部の挿入方向を規制して、挿入開始状態から上方へ移動するフロントパネルを取付状態へ案内する。
【0008】
上記構成では、フロントパネルは、フロントパネルの上縁部に設けられる第1取付部と開口の上縁部に設けられる第1被取付部とを係合し、且つ、第1取付部の車幅方向両側に設けられる第2取付部と第1被取付部の車幅方向両側に設けられる第2被取付部とを係合することにより、フロントボディに対して装着され、フロントボディの開口を塞ぐ取付状態となる。上記フロントボディへのフロントパネルの装着作業をさらに詳しく説明すると、先ず、第2取付部及び第2被取付部の一方に設けられる突起部を、第2取付部及び第2被取付部の他方に設けられる孔部に挿入する(挿入開始状態)。次に、フロントパネルを挿入開始状態から取付状態に向かって上方へ移動させると、突起部が孔部に案内されて第2取付部及び第2被取付部の他方に向かって移動し、第1取付部及び第1被取付部の他方に設けられるフランジ部が第1取付部及び第1被取付部の一方に設けられる一対の挟持部の間に挿入される。その後、第2取付部及び第2被取付部の一方に設けられる係止部と第2取付部及び第2被取付部の他方に設けられる係合部とが係合されると共に、フランジ部が一対の挟持部に挟持されて、フロントパネルが取付状態となる。フロントパネルが取付状態となると、係止部と係合部との係合によりフロントパネルの下方及び車幅方向への移動が規制され、フランジ部が前後方向から一対の挟持部に挟持されることによりフロントパネルの前後方向への移動が規制される。すなわち、突起部を孔部に挿入させてフロントパネルを上方へ移動させることにより、係合部と係止部とが係合されてフロントパネルの車幅方向の位置決めが行われると共に、フランジ部が一対の挟持部の間に挟持されてフロントパネルの前後方向の位置決めが行われる。従って、フロントパネルの位置決めを容易に行うことが可能なため、フロントパネルの装着作業の容易化を確実に図ることができる。
【0009】
フロントパネルの取付状態では、フロントパネルの上下方向、車幅方向及び前後方向の位置決めが行われる。従って、フロントボディの開口の周縁部とフロントパネルの外周部との間に均一な隙間を形成することができるため、外観上の見映えを確実に向上させることができる。
【0010】
また、フロントパネルは、フランジ部が一対の挟持部の間に挟持されることにより、その上縁部を開口の上縁部と接触させて装着することが可能である。従って、当該接触部分においてフロントボディ及びフロントパネルの剛性を高めることができる。
【0011】
さらに、フロントパネルの第2取付部に前記孔部を設け、フロントボディの第2被取付部に前記突起部を設けてもよい。
【0012】
上記構成では、突起部がフロントボディ側に設けられているため、フロントボディに対してフロントパネルを装着する際、フロントボディは突起部が接触しないために損傷しにくい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、フロントパネルの位置決めを容易に行うことができるため、フロントボディに対するフロントパネルの装着作業の簡略化を図ることができ、また、外観上の見映えの向上を確実に図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。図1は本実施形態に係るフロントパネルの取付構造の分解斜視図、図2はフロントボディ及びフロントパネルの略中央部を示す概略斜視図、図3はフロントボディ及びフロントパネルの車幅方向外側部を示す概略斜視図、図4はクリップ部材を示す概略斜視図、図5はファスナを示す概略断面図、図6は係合部側から見たファスナを示す概略図、図7はピンを示す概略図をそれぞれ示したものである。図8は図3のB−B矢視断面図であり、(a)はフロントパネルのフロントボディへの取付を開始する取付開始状態を示し、(b)はフロントパネルのフロントボディへの取付の途中の状態を示し、(c)はフロントパネルのフロントボディへの取付が完了する取付完了状態を示したものである。図9は図2のA−A矢視断面図であり、(a)はフロントパネルのフロントボディへの取付を開始する取付開始状態を示し、(b)はフロントパネルのフロントボディへの取付の途中の状態を示し、(c)はフロントパネルのフロントボディへの取付が完了する取付完了状態を示したものである。なお、図中、UPは車両上方を示し、FRは車両前方を示す。
【0015】
図1〜図9に示すように、フロントパネル取付構造1は、フロントボディ2、フロントパネル30により構成されている。
【0016】
フロントボディ2は、車幅方向に沿って配置され、略矩形状の開口3と、開口3の上端部3aから車両後方へ延びる上縁部4と、上縁部4の後端部4aから下方へ延びる下延部5と、を有する。下延部5の車幅方向略中央に形成された図示しない取付穴には第1被取付部であるクリップ部材10が設けられ、上縁部4の車幅方向両側に形成された取付穴6にはそれぞれ第2被取付部であるピン20が設けられている。
【0017】
クリップ部材10は、略板形状を有する後挟み込み部(挟持部)11と、後挟み込み部11の下端部11aの車幅方向両側から車両後下方へ延びる後ガイド部12と、後挟み込み部11の略中央から車両前方へ延びる略円筒形状の筒部13と、を有する。また、クリップ部材10は、筒部13の前端に形成され後挟み込み部11と平行な略板形状を有する前挟み込み部(挟持部)14と、前挟み込み部14の下端部14aから車両前下方へ延びる前ガイド部15と、後挟み込み部11の略中央から車両後方へ延びる係合部16と、を有する。クリップ部材10は、下延部5の車幅方向略中央に形成された図示しない取付穴に係合部16を撓み変形によって係合させることにより、フロントボディ2に固定される。なお、後ガイド部12及び前ガイド部15は、後述するフランジ部43を後挟み込み部11及び前挟み込み部14の間にガイドする。
【0018】
ピン20は、取付穴6の直径と等しい直径を有する略円柱形状の上柱部21と、上柱部21の下端に形成され取付穴6の直径よりも大きい直径を有する略円板形状の止板部22と、止板部22の下端に形成され止板部22の直径よりも小さい直径を有する略円柱形状の中柱部23と、を有する。また、ピン20は、中柱部23の下端に形成され略すり鉢形状を有するすり鉢部24と、すり鉢部24の下端に形成され略円柱形状を有する下柱部25と、下柱部25の下端に形成され略円錐形状を有する係止部26と、係止部26の下端に形成され略すり鉢形状を有する突起部27と、を有する。ピン20は、上縁部4の表面側から取付穴6に上柱部21を挿入し上縁部4の表面側に止板部22が当接した状態で、上縁部4の裏面側から略円環状の抜け防止部材28を上柱部21に取り付けることによってフロントボディ2に固定される。
【0019】
フロントパネル30は、フロントボディ2の開口3を塞ぐ位置に車幅方向に沿って配置され、略板形状を有するパネル本体31と、パネル本体31の上端部31aから車両後方へ延びる上縁部32と、を有する。また、フロントパネル30には、その後面の略中央部にセンターレインフォース40が設けられ、その後面の車幅方向外側部にサイドレインフォース50が設けられている。
【0020】
センターレインフォース40は、略板形状を有し、パネル本体31と略平行である下板部41と、下板部41の上端部41aから上縁部32の後端部32aよりも車両後方へ延びる中板部42と、中板部42の後端部42aから上方へ延びる第1取付部であるフランジ部43と、を有する。
【0021】
サイドレインフォース50は、略板形状を有し、パネル本体31と略平行である下板部51と、下板部51の上端部51aから後上方へ延びる中板部52と、中板部52の上端部52aから上縁部32の後端部32aよりも車両後方へ延びる上板部53と、上板部53に形成された略円形の取付穴54と、取付穴54に固定される第2取付部であるファスナ55と、を有する。ファスナ55は、取付穴54の直径と等しい直径を有する円筒形状の下筒部56と、下筒部56の下端部56aから下方且つ下筒部56の中央へ延びる係合部57と、下筒部56の上端部56bに形成され、外側の直径が取付穴54の直径よりも大きく且つ上端部56bから上方へ延びるにつれて内側の直径が拡がっていく略円筒形状を有する上筒部58と、を有する。ファスナ55の下筒部56、係合部57及び上筒部58は、孔部59を形成する。
【0022】
なお、フロントパネル30の下方には、ラジエーターグリル60がフロントボディ2の前面に取り付けられている。
【0023】
次に、フロントパネル30のフロントボディ2への取付について、図8及び図9に基づいて説明する。
【0024】
図8(a)及び図9(a)に示すように、フロントパネル30のフロントボディ2への取付は、先ず、フロントパネル30の車幅方向両側に設けられた2箇所のファスナ55の孔部59に対してフロントボディ2の車幅方向両側に設けられた2箇所のピン20の突起部27を挿入させる(挿入開始状態)。この挿入開始状態では、クリップ部材10とフランジ部43とは離間している。
【0025】
図8(b)及び図9(b)に示すように、フロントパネル30を上方へ向けて移動させると、ピン20の突起部27はファスナ55の孔部59にガイドされて移動するとともに、クリップ部材10にフランジ部43が挟持され始める。
【0026】
次に、図8(c)及び図9(c)に示すように、フロントパネル30を上方へ向けてさらに移動させると、ピン20の突起部27はファスナ55の孔部59を貫通し、ピン20の係止部26はファスナ55の係合部57に係合されるとともに、クリップ部材10の後挟み込み部11及び前挟み込み部14の間にフランジ部43が挟持される。この状態では、フロントパネル30はフロントボディ2の開口3を塞ぐ位置に取り付けられている(取付状態)。
【0027】
上記構成では、フロントパネル30は、フロントパネル30に設けられるフランジ部43とフロントボディ2の下延部5に設けられるクリップ部材10とを係合し、且つ、フランジ部43の車幅方向両側に設けられるファスナ55とクリップ部材10の車幅方向両側に設けられるピン20とを係合することにより、フロントボディ2に対して装着され、フロントボディ2の開口3を塞ぐ取付状態となる。上記フロントパネル30のフロントボディ2への装着作業をさらに詳しく説明すると、先ず、フロントパネル30の車幅方向両側に設けられた2箇所のファスナ55の孔部59に対してフロントボディ2の車幅方向両側に設けられた2箇所のピン20の突起部27を挿入させる(挿入開始状態)。次に、フロントパネル30を上方へ向かって移動させると、突起部27が孔部59に案内されてファスナ55がピン20に向かって移動し、フランジ部43がクリップ部材10の後挟み込み部11及び前挟み込み部14の間に挿入される。その後、ピン20の係止部26とファスナ55の係合部57とが係合されると共に、後挟み込み部11及び前挟み込み部14の間にフランジ部43が挟持されて、フロントパネル30が取付状態となる。フロントパネル30が取付状態となると、係止部26と係合部57との係合によりフロントパネル30の下方及び車幅方向への移動が規制され、フランジ部43が前後方向から後挟み込み部11及び前挟み込み部14に挟持されることによりフロントパネル30の前後方向への移動が規制される。すなわち、突起部27を孔部59に挿入してフロントパネル30を上方へ移動させることにより、係止部26と係合部57とが係合されてフロントパネル30の車幅方向の位置決めが行われると共に、フランジ部43が後挟み込み部11及び前挟み込み部14の間に挟持されてフロントパネル30の前後方向の位置決めが行われる。従って、フロントパネル30の位置決めを容易に行うことが可能なため、フロントパネル30の装着作業の容易化を確実に図ることができる。
【0028】
フロントパネル30の取付状態では、フロントパネル30の上下方向、車幅方向及び前後方向の位置決めが行われる。従って、フロントボディ2の開口3の周縁部とフロントパネル30の外周部との間に均一な隙間を形成することができるため、外観上の見映えを確実に向上させることができる。
【0029】
また、フロントパネル30は、フランジ部43が後挟み込み部11及び前挟み込み部14の間に挟持されることにより、その上縁部32を開口3の上縁部4と接触させて装着することが可能である。従って、当該接触部分においてフロントボディ2及びフロントパネル30の剛性を高めることができる。
【0030】
なお、突起部27及び孔部59は、それぞれクリップ部材10及びフランジ部43の車幅方向両側に設けられているため、例えば、突起部27及び孔部59をそれぞれフロントパネル30の上板部53及び開口3の上縁部4の車幅方向両側にそれぞれ1箇所ずつ設けることも可能である。かかる場合、一側の突起部27を一側の孔部59に挿入した後に、他側の突起部27を他側の孔部59に挿入することが可能なため、複数の突起部27をこれらに対応する孔部59へ同時に挿入する煩雑さを解消することができる。従って、フロントパネル30の装着時において、突起部27を孔部59に対して容易且つ円滑に挿入することが可能なため、フロントパネル30の装着作業性が良好である。
【0031】
また、フロントパネル30の車幅方向両側にファスナ55の孔部59を設け、フロントボディ2の車幅方向両側にピン20の突起部27を設けてもよい。
【0032】
上記構成では、突起部27がフロントボディ2側に設けられているため、フロントボディ2に対してフロントパネル30を装着する際、フロントボディ2は突起部27が接触しないために損傷しにくい。
【0033】
さらに、上記実施形態では、フロントボディ2側にクリップ部材10及びピン20を設け、フロントパネル30側にフランジ部43及びファスナ55を設けた例を示したが、フロントボディ2側にフランジ部43及びファスナ55を設け、フロントパネル30側にクリップ部材10及びピン20を設けてもよい。
【0034】
また、ピン20及びファスナ55はそれぞれ2箇所よりも多く設けてもよい。
【0035】
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、この実施形態による本発明の開示の一部をなす論述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本実施形態に係るフロントパネルの取付構造の分解斜視図である。
【図2】フロントボディ及びフロントパネルの略中央部を示す概略斜視図である。
【図3】フロントボディ及びフロントパネルの車幅方向外側部を示す概略斜視図である。
【図4】クリップ部材を示す概略斜視図である。
【図5】ファスナを示す一部断面図である。
【図6】係合部側から見たファスナを示す概略図である。
【図7】ピンを示す概略図である。
【図8】図3のB−B矢視断面図であり、(a)はフロントパネルのフロントボディへの取付を開始する取付開始状態を示し、(b)はフロントパネルのフロントボディへの取付の途中の状態を示し、(c)はフロントパネルのフロントボディへの取付が完了する取付完了状態を示したものである。
【図9】図2のA−A矢視断面図であり、(a)はフロントパネルのフロントボディへの取付を開始する取付開始状態を示し、(b)はフロントパネルのフロントボディへの取付の途中の状態を示し、(c)はフロントパネルのフロントボディへの取付が完了する取付完了状態を示したものである。
【符号の説明】
【0037】
1…フロントパネル取付構造、2…フロントボディ、3…開口、4…上縁部、10…クリップ部材(第1被取付部)、11…後挟み込み部(挟時部)、14…前挟み込み部(挟時部)、20…ピン(第2被取付部)、26…係止部、27…突起部、30…フロントパネル、32…上縁部、43…フランジ部(第1取付部)、55…ファスナ(第2取付部)、59…孔部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車幅方向に沿って配置されるフロントボディに取り付けられて前記フロントボディの開口を塞ぐフロントパネルの取付構造であって、
前記フロントパネルに設けられた第1取付部と、
前記フロントパネルの上縁部の前記第1取付部の車幅方向両側に設けられた少なくとも2箇所の第2取付部と、
前記フロントボディの前記開口の上縁部に設けられ、前記フロントパネルが前記開口を塞ぐ取付状態で前記第1取付部と係合する第1被取付部と、
前記開口の上縁部の前記第1被取付部の車幅方向両側に設けられ、前記取付状態で前記第2取付部とそれぞれ係合する少なくとも2箇所の第2被取付部と、を備え、
前記第1取付部及び前記第1被取付部の一方は、前記第1取付部及び前記第1被取付部の他方に向かって突出するフランジ部を有し、
前記第1取付部及び第1被取付部の他方は、前記取付状態で前記フランジ部を前後方向から挟持する一対の挟持部を有し、
前記第2取付部及び前記第2被取付部の一方は、係止部と、前記第2取付部及び前記第2被取付部の他方に向かって突出する突起部と、を有し、
前記第2取付部及び前記第2被取付部の他方は、前記取付状態で前記係止部と係合する係合部と、前記取付状態で前記突起部が挿入される孔部と、を有し、
前記突起部が前記孔部への挿入を開始する挿入開始状態では、前記フランジ部は前記一対の挟持部から離間し、
前記フロントパネルが前記挿入開始状態から前記取付状態に向かって上方へ移動することにより、前記フランジ部は前記一対の挟持部の間に挿入され、
前記取付状態では、前記係止部は、前記係合部と係合して前記フロントパネルの下方及び車幅方向への移動を規制し、且つ前記一対の挟持部は、前記フランジ部を前後方向から挟持して前記フロントパネルの前後方向への移動を規制し、
前記孔部は、前記突起部の挿入方向を規制して、前記挿入開始状態から上方へ移動する前記フロントパネルを前記取付状態へ案内する
ことを特徴とするフロントパネルの取付構造。
【請求項2】
請求項1に記載のフロントパネルの取付構造であって、
前記第2取付部には、前記孔部が設けられ、
前記第2被取付部には、前記突起部が設けられている
ことを特徴とするフロントパネルの取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−100650(P2008−100650A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−286379(P2006−286379)
【出願日】平成18年10月20日(2006.10.20)
【出願人】(000000170)いすゞ自動車株式会社 (1,721)
【Fターム(参考)】